JP2001030741A - 車両用畜熱システム - Google Patents
車両用畜熱システムInfo
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- B60H1/00—Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices
- B60H1/02—Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices the heat being derived from the propulsion plant
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Abstract
を大きくすることなく、エンジン停止時の冷却水温度を
有効に維持可能とする。 【解決手段】 空調ユニットのヒータコア6への冷却水
系統に管路26を含み廃熱回収器20と畜熱器30を備
える分岐流路を設ける。廃熱回収器のケーシング21は
排気管の第1の分岐管14内に設置され、第1の分岐管
は第1開閉弁17で開閉される。これにより、冷却水温
度が低くても畜熱可能な温度まで廃熱回収器で温度上昇
されるからアイドリング停止の間も暖房機能を容易に維
持できる。また、冷却水温度が所定値より高くなると制
御バルブ25で分岐流路を閉じて安定化する一方、廃熱
回収器の温度が所定値より高くなると第1開閉弁で第1
の分岐管を閉じる。さらに、排気ガス温度が低いときも
第1開閉弁を閉じて冷却水が逆に廃熱回収器で放熱しな
いようにする。
Description
置等に用いられる車両用畜熱システムに関する。
では、その車室内を暖房するために、エンジンの冷却水
系統からの温水を空調ユニットのヒータコアに循環させ
ることにより、熱交換して車室内空気を暖めるようにし
ている。一方、環境保護の観点から、例えば交差点など
でのアイドリング停止が課題に挙がっているが、アイド
リング停止の間も十分な暖房性能を確保したいという要
求がある。
ら空調ユニットのヒータコアにつながる管路の途中に畜
熱器を設け、走行中に高温の冷却水から畜熱器に熱を蓄
えておき、エンジンが停止して冷却水の温度が低下した
ときには畜熱器から冷却水へ放熱するようにしたものが
提案されている。これにより、アイドリング停止の例え
ば5分間程度は暖房性能を維持できるように意図したも
のである。
車両の燃料消費性能の改善向上とともに、エンジンから
の発熱が少なくなり、冷却水の温度が十分に上昇しない
という状況になってきている。そのため、上述のように
畜熱器を設けただけでは十分でなく、とくに潜熱型の畜
熱器の場合には所定温度以上でないと有効に畜熱されな
い。かわりに低温で必要な熱量を畜熱するには畜熱器の
容量をとくに大きくしなければならず、車両に確保でき
る設置空間からみて非現実的なものとなる。
して、エンジンの排気管途中に熱交換器形式の廃熱回収
器を設置して、エンジンから空調機のヒータコアへ供給
される冷却水をその廃熱回収器に通すようにしたものが
ある。しかし、この装置ではエンジン駆動中は冷却水を
加熱し水温を上昇させることができるが、エンジン停止
中に暖房を行なうと、冷却水が廃熱回収器においても放
熱して、急速に冷却水温度が低下してしまうという問題
がある。
み、畜熱器の容量を大きくすることなく、エンジン停止
時の冷却水温度を有効に維持可能とした車両用畜熱シス
テムを提供することを目的とする。
発明車両用畜熱システムは、エンジンの冷却水系統に、
廃熱回収手段と畜熱器を備え、廃熱回収手段は、冷却水
と排気ガス間で熱交換可能にエンジンの排気系統にそっ
て設置され、廃熱回収手段で冷却水の温度を上昇させて
畜熱器で畜熱するよう構成されたものとした。これによ
り、冷却水温度が低い場合にも畜熱器が畜熱可能な温度
までその温度が廃熱回収手段で上昇されるので、畜熱器
で効率よく畜熱することができる。
が制御バルブにより分岐された分岐流路を有し、上記廃
熱回収手段と畜熱器が分岐流路に備えられているものと
した。制御バルブにより切り換えることにより、必要に
応じて畜熱可能となる。
ットのヒータコアへの空調循環路であり、分岐流路がヒ
ータコア上流の冷却水供給路に対して並列となっている
ものとした。これにより、空調のモードに応じて、例え
ば暖房時に冷却水を分岐流路に流して畜熱し、畜熱され
た熱量で、エンジン停止時にも相当時間暖房機能が維持
できる。
内に設置されたケーシングを備え、該ケーシングの冷却
水の入口および出口が排気管外へ延びて、入口が制御バ
ルブに接続され、出口が畜熱器に接続されているものと
した。ケーシングが排気管内に設置されているので、ケ
ーシングを流れる冷却水が効率よく排気ガスから熱を吸
収することができる。
ド時に冷却水の流れを分岐流路へ開き、冷却水温度が所
定値より高くなると分岐流路を閉じるよう構成されてい
るものとした。これにより、冷却水温度が一定の範囲に
収まるので、安定した空調が得られる。
され、当該分岐部には排気ガスの流れをいずれかの分岐
管に切り換える切換弁が設けられ、廃熱回収手段は一方
の分岐管に設置されて、切換弁は、廃熱回収手段の温度
が所定値より高くなると当該廃熱回収手段が設置された
分岐管を閉じるよう構成されているものとした。廃熱回
収手段の温度が所定値より高くなるとその分岐管を閉じ
るので、廃熱回収手段が排気ガスに曝されなくなり、廃
熱回収手段の過熱が防止される。
間に、廃熱回収手段と並列にバイパス路が設けられ、制
御バルブは、暖房モード時に排気ガス温度が冷却水温度
より高いときは冷却水の流れを前記分岐流路へ開き、排
気ガス温度が冷却水温度以下のときには、冷却水の流れ
をバイパス路へ開くよう構成されているものとした。排
気ガス温度が冷却水温度以下のときには、冷却水の流れ
をバイパス路へ開き、廃熱回収手段へは流さないので、
廃熱回収手段で熱を奪われることなく冷却水を畜熱器へ
通すことができる。
例により詳細に説明する。図1は第1の実施例の構成を
示す図である。エンジン1にはその冷却水の放熱のため
ラジエータ2が付設され、冷却水ポンプ3によりラジエ
ータ2へ冷却水を循環させるようになっている。放熱循
環路4にはサーモバルブ5が設けられ、エンジン始動後
冷却水温度が所定値になるまではラジエータ2への流通
を遮断して、速やかに暖機が行なわれるようになってい
る。
空調ユニットのヒータコア6へ冷却水を供給する第1冷
却水供給路7が分岐し、第1冷却水供給路7は制御バル
ブ25と第2冷却水供給路8を経てヒータコアに接続し
ている。ヒータコア6からは冷却水をエンジン1側へ戻
す冷却水戻し路9が冷却水ポンプ3の入口側に接続して
いる。サーモバルブ5は常時冷却水を冷却水供給路7へ
流すようになっており、第1、第2冷却水供給路7、8
と冷却水戻し路9とでヒータコア6のための空調循環路
10を形成している。
には、コンバータ12を介して排気管13が接続され、
排気管13にはコンバータ12の直後に第1および第2
の分岐管14、15が形成されている。各分岐管14、
15の入口には、アクチュエータ16に連結され、連動
して作動する第1および第2開閉弁17、18が設けら
れている。第1開閉弁17が開のとき第2開閉弁18は
閉じられ、第1開閉弁17が閉のとき第2開閉弁18は
開となる。
器20が設けられている。廃熱回収器20は上流側およ
び下流側の両端に入口および出口を備えたケーシング2
1からなり、ケーシング21の外周面には排気ガスの流
れにそう方向に延びた多数のフィン24が設けられてい
る。第1の分岐管14は廃熱回収器20の下流側におい
て第2の分岐管15と合流している。
1冷却水供給路7および第2冷却水供給路の間に設けら
れた制御バルブ25は三方弁からなっている。制御バル
ブ25には管路26により廃熱回収器20が接続されて
いる。制御バルブ25は第1冷却水供給路7を管路26
(廃熱回収器20側)と第2冷却水供給路とに切換接続
するようになっており、ここでは管路26への連通状態
を開、遮断状態を閉と呼ぶ。この制御バルブ25は全開
から複数段で段階的に閉じることができ、閉じるに従っ
て第1冷却水供給路7との連通が徐々に拡大する。
27により潜熱型の畜熱器30が接続され、畜熱器30
の出口32は管路28により冷却水供給路7の制御バル
ブ25とヒータコア6の間に接続されている。これによ
り、制御バルブ25から廃熱回収器20および畜熱器3
0を経てヒータコア6に至る冷却水の分岐流路が形成さ
れる。
を制御するため制御装置35が設けられており、制御装
置35は、イグニッションスイッチ40のオンにより作
動し、エンジン1から流出した冷却水温度(エンジン水
温)Twを検出する水温センサ36、コンバータ12直
後の排気ガス温度Tcを検出する排気ガス温度センサ3
7、廃熱回収器20の温度を検出する廃熱回収器温度セ
ンサ38、ならびに畜熱器30の温度を検出する畜熱器
温度センサ39からの信号が入力される。
収器20の出口23における水温をもって廃熱回収器温
度Trとする。また、畜熱器温度センサ39は畜熱器3
0の出口32における水温をもって畜熱器温度Tbとす
る。制御装置35はまた空調装置の図示しない制御部に
も接続され、暖房モードであるかどうかの情報を得られ
るようになっている。
れを示すフローチャートである。車両のイグニッション
スイッチ40がオンされると制御が開始される。まず、
ステップ101においてエンジン1が始動されると、初
期設定としてステップ102で、第1開閉弁17を閉
じ、第2開閉弁18を開く。これにより、排気ガスは廃
熱回収器20をバイパスし、第2の分岐管15を流れる
ことになる。ステップ102ではまた、制御バルブ25
を閉じて、冷却水が廃熱回収器20へ流れない状態とす
る。これにより、冷却水は廃熱回収器20と畜熱器30
をバイパスすることになる。
ドになっているかどうかを適宜の間隔でチェックする。
暖房モードになっている場合には、ステップ104に進
んで、水温センサ36、排気ガス温度センサ37、廃熱
回収器温度センサ38および畜熱器温度センサ39から
の信号を入力して、冷却水、排気ガス、廃熱回収器およ
び畜熱器の各温度データTw、Tc、Tr、Tbを求め
る。
Twが畜熱器温度Tb以上であるかどうかをチェックす
る。冷却水温度Twが畜熱器温度Tb以上であれば、ス
テップ106に進み、冷却水温度Twが第1の所定値T
1(例えば40℃)より高いかどうかをチェックする。
冷却水温度TwがT1以下の場合には、ステップ103
に戻る。
ステップ107で、排気ガス温度Tcが冷却水温度Tw
より高いかどうかをチェックする。排気ガス温度Tcが
Tw以下であれば、そのままステップ103に戻る。冷
却水は廃熱回収器20を流れないので、低温の排気ガス
に熱を奪われない。
と、ステップ108で、排気管13の第1開閉弁17を
開いて、排気ガスを第1の分岐管14に通して廃熱回収
器20に導く。続いてステップ109では、制御バルブ
25を開いてエンジン1からの冷却水を通廃熱回収器2
0へ通すようにする。これにより、冷却水は廃熱回収器
20において第1の分岐管14を流れる排気ガスから熱
を吸収して、畜熱器30に畜熱される。
冷却水温度Twが畜熱器温度Tbより低いときには、ス
テップ110に進み、冷却水温度Twが第1の所定値T
1より高いかどうかをチェックする。冷却水温度Twが
T1より高い場合は、ステップ111で、排気ガス温度
Tcが冷却水温度Twより高いかどうかをチェックす
る。
テップ109へ進んで制御バルブ25を開く。これによ
り、冷却水は畜熱器30で加熱される。排気ガス温度T
cがTwよりも大きくなると、ステップ108へ進んで
排気管の第1開閉弁17を開き、続いてステップ109
で制御バルブ25を開く。
冷却水温度TwがT1以下の場合には、ステップ109
へ進む。
は、冷却水温度Twが第2の所定値T2(例えば80
℃)よりも低いかどうかをチェックする。冷却水温度T
wがT2よりも低いときは、ステップ113において、
廃熱回収器温度Trが第3の所定値T3(例えば80
℃)より低いかどうかをチェックする。
は、ステップ114に進んで、交差点でのアイドリング
停止など、エンジン1が停止されたかどうかをチェック
する。エンジン1が回転中であれば、ステップ103へ
戻り、暖房モードが継続されていれば上記のフローを繰
り返す。
112のチェックにおいて冷却水温度TwがT2以上と
なったときには、ステップ115で、制御バルブ25を
1段階だけ閉じてステップ103へ戻る。こうして、制
御バルブ25は冷却水温度TwがT2より低くなるまで
段階的に閉じられる。
廃熱回収器20の過熱により、ステップ113のチェッ
クにおいて廃熱回収器温度TrがT3以上となったとき
には、ステップ116に進み、排気管の第1開閉弁17
を閉じて、ステップ103へ戻る。
てエンジン1が停止された場合には、ステップ117に
進み、排気管の第1開閉弁17を閉じる。そして、ステ
ップ118でイグニッション40がオフされれば、制御
が終了する。一方、イグニッション40がオン状態であ
れば、ステップ119でエンジン1が再始動されたかど
うかをチェックし、始動された場合にはステップ103
へ戻る。
いずれもエンジン再始動時と同様にステップ103へ戻
るので、制御の途中で非暖房モードになったときにはス
テップ103からステップ102へ移って、第1開閉弁
および制御バルブが閉じられる。
駐車の後に車両運行を開始する場合には、エンジン1が
始動されると、まず、ステップ102で排気管の第1開
閉弁17を閉じて排気ガスは廃熱回収器20をバイパス
させるとともに、制御バルブ25を閉じて冷却水は廃熱
回収器20、畜熱器30をバイパスさせて第1冷却水供
給路7から第1冷却水供給路8のみを流れるように初期
設定される。これにより、冷却水は廃熱回収器20で低
温の排気ガスに曝されることなく、暖機が始まる。
しきった状態では、ステップ105から106へ進み、
冷却水温度が低い間は冷却水自体が廃熱回収器20や畜
熱器30で放熱しないよう、初期設定のまま暖機が続け
られる。
上昇してT1に達し、しかも排気ガス温度が冷却水温度
より高くなると、ステップ108、109で第1開閉弁
17を開くとともに制御バルブ25を開いて、冷却水を
廃熱回収器20で加熱して畜熱器30に畜熱しながら、
空調ユニットのヒータコア6に循環させる。なお、排気
ガス温度が冷却水温度以下であれば、冷却水が廃熱回収
器20で放熱することになるので、第1開閉弁17は閉
じたままステップ107からステップ109へ進み制御
バルブ25を開いて、畜熱器30に畜熱する。
温度が冷却水温度より高い状態でスタートした場合に
は、ステップ105から110へ進み、冷却水温度が低
い間は直接ステップ109で制御バルブ25を開くこと
により、畜熱器30で加熱され、暖機が促進される。さ
らに、排気ガス温度が冷却水温度以下のときも、ステッ
プ109で制御バルブ25のみを開いて、畜熱器30に
より温度を高く保持される。
排気ガス温度が冷却水温度より高くなると、ステップ1
08、109で第1開閉弁17を開くとともに制御バル
ブ25を開いて、今度は、冷却水を廃熱回収器20で加
熱して畜熱器30に畜熱しながら、空調ユニットのヒー
タコア6に循環させる。
なると、ステップ115で制御バルブ25を段階的に閉
じて、冷却水温度が高温になり過ぎないように温度調節
を行う。
いる間、廃熱回収器20の温度が所定値T3以上となっ
た場合には、廃熱回収器20に対する過負荷となるか
ら、ステップ116で第1開閉弁17を閉じて、廃熱回
収器20側への排気ガスの供給を停止する。
た場合には、まずステップ117で第1開閉弁17を閉
じて、エンジン1の再始動を待つ。この間は、制御バル
ブ25は閉じておらず、アイドリング停止中も蓄熱器3
0からの高温冷却水により相当時間にわたって暖房性能
が維持される。そして、第1開閉弁17が閉じられてい
るので、再始動したときに低温の排気ガスが第1の分岐
管14に流入するのが阻止され、冷却水が廃熱回収器2
0において熱を奪われることがない。なお、エンジン停
止に引き続いてイグニッション40がオフされたときに
は、制御も終了する。
の廃熱回収器20とを組み合わせたことにより、冷却水
温度が低くても効率よく、比較的小容量の蓄熱器で高い
熱量を蓄熱でき、エンジン停止時でも冷却水温度を有効
に維持して十分な暖房性能を確保することができるとと
もに、再始動の際にもその蓄熱による暖かい冷却水によ
ってエンジンが速やかに暖められ、良好な立ち上がり特
性を得ることができるという効果を有する。
り返した際の冷却水の変化を模式的に示す図である。走
行を開始すると冷却水温度が上昇するが、廃熱回収器を
備えない場合には冷却水の温度は破線で示す高さまでし
か上昇せず、潜熱型の畜熱器に対して畜熱可能の高さに
足りない。これに対して、本実施例では廃熱回収器にお
いて冷却水を加熱して温度を実線位置まで上昇させてい
るので、効率よく畜熱される。
も、畜熱器があっても破線の高さからは短時間に低下し
てしまうので、アイドリング停止期間の途中で暖房機能
が失われてしまうが、実施例では畜熱器が十分機能して
実線の高さから緩やかに低下し、アイドリング停止の期
間にわたって暖房機能を維持するに必要な温度を保持す
ることができる。
は、前実施例における三方弁の制御バルブ25のかわり
に、四方弁の制御バルブ45を用い、畜熱器30と制御
バルブ45の間に廃熱回収器20をスキップするバイパ
ス路47を設けたものである。
管路26(廃熱回収器20側)とバイパス路47と第2
冷却水供給路とに切換接続するようになっており、ここ
では管路26への連通状態を「制御バルブの開」、閉遮
断状態を「制御バルブの閉」と呼び、バイパス路47と
の連通を「バイパス路の開」と呼ぶ。この制御バルブ4
5は全開から複数段で段階的に閉じることができ、閉じ
るに従ってバイパス路47との連通が徐々に拡大する。
要部を示す。図示外の他のステップは図3のフローチャ
ートと同じである。ステップ107において、排気ガス
温度Tcが冷却水温度Twより高いかどうかをチェック
する。排気ガス温度TcがTwよりも大きい場合は、ス
テップ108、109で、排気管13の第1開閉弁17
を開き、制御バルブ45を開いて、冷却水が廃熱回収器
20において第1の分岐管14を流れる排気ガスから熱
を吸収して、畜熱器30に畜熱されるようにする。
ば、ステップ201に進んで、制御バルブ45を操作し
てバイパス路47を開く。これにより、冷却水は廃熱回
収器20を流れないので、外気温度がとくに低いときに
も廃熱回収器部分で熱を奪われることなく、有効に畜熱
器30に畜熱を行うことができる。このあと、ステップ
112へ進む。
て、排気ガス温度TcがTw以下であるときも、ステッ
プ202に進んで、バイパス路47を開くよう制御バル
ブ45を制御する。これにより、冷却水は廃熱回収器部
分で熱を奪われることなく畜熱器30へ流れ、畜熱器で
加熱される。このあと、ステップ112へ進む。その他
の構成は、第1の実施例と同じである。
得られるとともに、排気ガス温度Tcが冷却水温度Tw
以下のときは冷却水をバイパス路47を経て畜熱器30
へ流し、廃熱回収器20を通過しないようにしたので、
廃熱回収器部分で冷却水が熱を奪われず、畜熱器30へ
畜熱する場合、および畜熱器30から放熱(冷却水加
熱)する場合のいずれにおいても、冷却水および畜熱器
の保有する熱がきわめて有効に生かされるという効果を
有している。
ィンを備えたケーシングを排気管内に設置した廃熱回収
器を用いたが、これに限定されず、任意の形式で排気ガ
スの熱を吸収できるものであればよい。また、排気管の
分岐管を切り換える切換弁として、第1および第2開閉
弁を用いているが、これも分岐部分において1つの弁で
切り換えることもできる。さらに、制御の基準値として
の温度T1、T2、T3の値も、例示値に限定されず、
エンジンやラジエータの性能、畜熱器、廃熱回収器の仕
様その他システムの特性に対応させて設定される。
却水系統に、畜熱器と排気ガスから熱を吸収する廃熱回
収手段とを備え、廃熱回収手段で冷却水の温度を上昇さ
せて畜熱器で畜熱するよう構成したので、冷却水温度が
低い場合にも畜熱器が畜熱可能な温度まで上昇させるこ
とができ、畜熱器の容量を大きくすることなく効率よく
畜熱することができるという効果を有する。したがって
また、エンジン停止の間も冷却水温度を長く維持するこ
とができる。
ルブにより分岐された分岐流路を有するものとし、廃熱
回収手段と畜熱器を分岐流路に備えることにより、必要
に応じて制御バルブで畜熱状態を切り換えることができ
る。
コアへの空調循環路で、分岐流路をヒータコア上流の冷
却水供給路に対して並列とすることにより、空調のモー
ドに応じて、例えばエンジン停止時にも相当時間暖房機
能を維持することができる。
水の流れを分岐流路へ開き、冷却水温度が所定値より高
くなると分岐流路を閉じるよう制御することにより、冷
却水温度が一定の範囲に収まり、安定した空調が得られ
る。
段を一方の分岐管に設置し、排気ガスの流れをいずれか
の分岐管に切り換える切換弁を設けて、廃熱回収手段の
温度が所定値より高くなると当該廃熱回収手段が設置さ
れた分岐管を閉じるよう制御することにより、廃熱回収
手段の過熱が防止される。
回収手段と並列にバイパス路を設け、制御バルブを、暖
房モード時に排気ガス温度が冷却水温度より高いときは
冷却水の流れを前記分岐流路へ開き、排気ガス温度が冷
却水温度以下のときには、冷却水の流れをバイパス路へ
開くよう制御することにより、排気ガス温度が冷却水温
度以下のときには、廃熱回収手段で熱を奪われることな
く冷却水を畜熱器へ通すことができる。
トである。
トである。
の冷却水の変化を示す図である。
チャートである。
Claims (7)
- 【請求項1】 エンジンの冷却水系統(10)に、廃熱
回収手段(20)と畜熱器(30)を備え、前記廃熱回
収手段は、冷却水と排気ガス間で熱交換可能にエンジン
の排気系統(13)にそって設置され、前記廃熱回収手
段で冷却水の温度を上昇させて前記畜熱器で畜熱するよ
う構成されていることを特徴とする車両用畜熱システ
ム。 - 【請求項2】 エンジンの冷却水系統(10)が制御バ
ルブ(25、45)により分岐された分岐流路(26、
27)を有し、前記廃熱回収手段(20)と畜熱器(3
0)は前記分岐流路に備えられていることを特徴とする
請求項1記載の車両用畜熱システム。 - 【請求項3】 前記冷却水系統は空調ユニットのヒータ
コア(6)への空調循環路(10)であり、前記分岐流
路(26、27)は、ヒータコア上流の冷却水供給路
(8)に対して並列となっていることを特徴とする請求
項2記載の車両用畜熱システム。 - 【請求項4】 前記廃熱回収手段(20)は、排気管
(13)内に設置されたケーシング(21)を備え、該
ケーシングの冷却水の入口および出口が排気管外へ延び
て、入口が前記制御バルブ(25、45)に接続され、
出口が前記畜熱器(30)に接続されているものである
ことを特徴とする請求項2または3記載の車両用畜熱シ
ステム。 - 【請求項5】 前記制御バルブ(25、45)は、暖房
モード時に冷却水の流れを前記分岐流路(26、27)
へ開き、冷却水温度が所定値より高くなると分岐流路を
閉じるよう構成されていることを特徴とする請求項3ま
たは4記載の車両用畜熱システム。 - 【請求項6】 前記排気管(13)は分岐管(14、1
5)に分岐され、当該分岐部には排気ガスの流れをいず
れかの分岐管に切り換える切換弁(17、18)が設け
られ、前記廃熱回収手段(20)は一方の分岐管(1
4)に設置されて、前記切換弁は、廃熱回収手段の温度
が所定値より高くなると当該廃熱回収手段が設置された
分岐管を閉じるよう構成されていることを特徴とする請
求項4または5記載の車両用畜熱システム。 - 【請求項7】 前記制御バルブ(45)と畜熱器(3
0)の間に、前記廃熱回収手段(20)と並列にバイパ
ス路(47)が設けられ、前記制御バルブは、暖房モー
ド時に排気ガス温度が冷却水温度より高いときは冷却水
の流れを前記分岐流路(26、27)へ開き、排気ガス
温度が冷却水温度以下のときには、冷却水の流れを前記
バイパス路へ開くよう構成されていることを特徴とする
請求項3、4、5または6記載の車両用畜熱システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20957299A JP4034010B2 (ja) | 1999-07-23 | 1999-07-23 | 車両用蓄熱システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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