JP2001029703A - セトラー、湿式銅製錬装置用の抽出器及びストリッパ - Google Patents

セトラー、湿式銅製錬装置用の抽出器及びストリッパ

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JP2001029703A
JP2001029703A JP11211626A JP21162699A JP2001029703A JP 2001029703 A JP2001029703 A JP 2001029703A JP 11211626 A JP11211626 A JP 11211626A JP 21162699 A JP21162699 A JP 21162699A JP 2001029703 A JP2001029703 A JP 2001029703A
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separation
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phase
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Yoshihiko Sasaki
吉彦 佐々木
Tadashi Furusawa
忠 古沢
Hiroshi Nakajima
啓 中嶋
Yosuke Terawaki
洋介 寺脇
Shunichi Nakano
駿一 中野
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Chiyoda Corp
Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd
Original Assignee
Chiyoda Corp
Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分離効率が高く、保守点検が容易で、経済的
なセトラーを提供する。 【解決手段】 本セトラーは、分離促進機構80を分離
槽内に備えている。分離促進機構は、稜線及び底線がそ
れぞれ流体の流れ方向に延在する山部82と谷部84と
を交互に隣接して形成してなる複数枚の波板86をスペ
ーサ兼支持柱88で離隔して、流体の流れ方向に平行
に、即ち水平に配置してなる多段波板構造である。この
分離促進機構では、水滴(比重の大きい相の液滴)を沈
降させ、波板86の表面に堆積させると共に、油滴(比
重の小さい相の液滴)を上昇させ、波板86の裏面で捕
捉、堆積させることにより、分離効率を高める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セトラーに関し、
更に詳細には、分離効率が高く、保守点検が容易なセト
ラー、並びにそのようなセトラーを備えた抽出器及びス
トリッパに関するものである。
【0002】
【従来の技術】大規模な銅製錬方法として、山積み状の
銅鉱石上に希硫酸液を散布し、銅鉱石中の銅を銅イオン
として希硫酸液に溶解して取り出す湿式銅製錬法が、注
目を集めている。
【0003】ここで、図4から図7を参照して、湿式銅
製錬装置の構成を説明する。図4は湿式銅製錬装置の構
成を示すブロック図、図5は侵出部及び溶液貯留部の構
成を示すフローシート、図6は溶剤抽出部の構成を示す
フローシート、及び図7は電解採取部の構成を示すフロ
ーシートである。湿式銅製錬装置10は、湿式銅製錬法
に使用される装置であって、図4に示すように、希硫酸
液(ラフィネート)で銅鉱石から銅イオンを溶解して侵
出液を生成する侵出部(Leach Section 、リーチ・セク
ション)12と、侵出液を貯留する池、ラフィネートを
貯留する池等を有する溶液貯留部(Pond Section、ポン
ド・セクション)14と、溶剤によって侵出液中の銅イ
オンを抽出し、更に溶剤から銅イオンを電解液に抽出す
る溶剤抽出部(Solvent Extraction Section、ソルベン
ト・エクストラクション・セクション)16と、銅イオ
ン濃度の高い電解液を電気分解して電気銅を形成する電
解採取部(Electro-Winning Section 、エレクトロ・ウ
イニング・セクション)18とから構成されている。
【0004】侵出部12は、図5に示すように、ポリエ
チレン製ライナ(薄膜)上に銅鉱石を山積みした侵出場
(Leach Pad 、リーチ・パッド)20と、侵出場にラフ
ィネートとして希硫酸を散布する散液設備22とから構
成されている。侵出場20に散布された希硫酸は、侵出
場20を流下している間に、銅鉱石に含まれる酸化銅等
を硫酸銅として希硫酸中に侵出させ、次に説明する侵出
液池24に集液される。侵出液池24へ集められた硫酸
銅を含む水溶液は、侵出液(Pregnant Leach Solution
、侵出液)と呼ばれている。侵出液は、水素イオン濃
度が約2程度であって、2.5g/1から5.0g/1
の銅イオンに加えて、少量の鉄イオン、ニッケルイオン
及びコバルトイオン等の不純物を含んでいる。
【0005】溶液貯留部14は、図5に示すように、侵
出液を貯留する侵出液池(PLS Pond)24と、侵出液中
の銅イオン濃度が低い場合に、侵出部12の散液設備2
2に侵出液を戻す侵出液循環ポンプ26と、溶剤抽出部
16に侵出液を送液するために侵出液を一時的に貯留し
ておく侵出液供給池28と、希硫酸を貯留するラフィネ
ート池30と、ラフィネート池30から侵出部12の散
液設備22にラフィネートを送液するラフィネート・ポ
ンプ32とから構成されている。
【0006】溶剤抽出部16は、図6に示すように、2
基の抽出器、即ち第1段抽出器34と第2段抽出器36
を直列に接続して、侵出液と溶剤とを混合攪拌して侵出
液中の銅イオンを溶剤に抽出する抽出系と、溶剤に抽出
した銅イオンを硫酸液に改めて抽出し、濃縮する1基の
ストリッパ38と、溶剤を収容する溶剤溜40と、スト
リッパ38から流出した硫酸液中のスラッジを除去する
サンドフィルタ(図示せず)とから構成されている。第
1段及び第2段抽出器34、36並びにストリッパ38
は、それぞれ、侵出液及び溶剤或いは溶剤及び硫酸液が
順次流れるポンプミキサ・タンク34a、36a、38
a、攪拌機タンク34b、36b、38b、及びセトラ
ー34c、36c、38cとを備えている。また、攪拌
混合のために、ポンプミキサ・タンク34a、36a、
38aにはポンプミキサ42が、攪拌機タンク34b、
36b、38bには攪拌機44が設けられている。ま
た、溶剤溜40には、溶剤溜40の溶剤を第2段抽出器
36のポンプミキサ・タンク36aに送る溶剤ポンプ4
6が設けてある。
【0007】溶剤抽出部16では、侵出液から銅イオン
を抽出するための溶剤として、オキシム(Oxime )化合
物を10質量%から15質量%程度の濃度に灯油成分で
希釈して調製した溶液を使用している。侵出液は、先
ず、侵出液供給池28から第1段抽出器34のポンプミ
キサ・タンク34aに送られ、第2段抽出器36のセト
ラー36cから第1段抽出器34のポンプミキサ・タン
ク34aに送液された溶剤と共にポンプミキサ42で混
合攪拌され、次いで攪拌機タンク34bにオーバーフロ
ーして攪拌機44によって更に混合攪拌される。続い
て、侵出液と溶剤の混合液はセトラー34cにオーバー
フローし、そこで後述するように分離される。
【0008】第1段抽出器34からの侵出液は、第2段
抽出器36のポンプミキサ・タンク36aに送られ、溶
剤溜40から溶剤ポンプ46によって第2段抽出器36
のポンプミキサ・タンク36aに送られた溶剤と共にポ
ンプミキサ42で混合攪拌され、次いで攪拌機タンク3
6bにオーバーフローして攪拌機44によって更に混合
攪拌される。続いて、侵出液と溶剤の混合液はセトラー
36cにオーバーフローし、そこで後述するように分離
される。セトラー36cを出た侵出液は、銅イオンが抽
出された後のラフィネートとなっていて、ラフィネート
池30に送られる。
【0009】更に、抽出過程を説明すると、溶剤と侵出
液とは、体積比で約1:1の割合で、第1段抽出器34
のポンプミキサ・タンク34aに導入され、ポンプミキ
サ42で攪拌され、更に攪拌機タンク34bで攪拌機4
4により混合攪拌される。これにより、侵出液中の銅イ
オンが溶剤中に抽出され、一方、鉄イオン、ニッケルイ
オン及びコバルトイオン等の不純物は溶剤中に抽出され
ずにそのまま侵出液に残る。第1段抽出器34のセトラ
ー34cで、侵出液と溶剤との混合液は、銅イオンを含
んだ溶剤と、銅イオンの濃度の低い侵出液とに分離され
る。溶剤はストリッパ38のポンプミキサ・タンク38
aに送られ、一方、侵出液は第2段抽出器36のポンプ
ミキサ・タンク36aに送られる。
【0010】侵出液は、第2段抽出器36のポンプミキ
サ・タンク36a及び攪拌機タンク36bで溶剤と更に
混合攪拌され、銅イオンの抽出が進行する。次いで、第
2段抽出器36のセトラー36cで、侵出液と溶剤との
混合液は、銅イオンを含んだ溶剤(油相)と、銅イオン
を抽出除去され、銅イオンの濃度の低いラフィネート
(水相)とに分離される。ラフィネートは、再び侵出場
20で銅イオンを侵出するために、ラフィネート池30
に送液される。一方、セトラー36cで分離された溶剤
は、銅イオンの濃度が低いので、第1段抽出器34のポ
ンプミキサ・タンク34aに送られ、更に溶剤として使
用される。
【0011】第1段抽出器34のセトラー34cからス
トリッパ38のポンプミキサ・タンク38aに送られた
溶剤は、水素イオン濃度が0.5程度の比較的硫酸濃度
が高く銅イオン濃度の低い硫酸液(以下、低濃度電解液
と呼ぶ)とポンプミキサ・タンク38a内で体積比で約
1:1の割合で混合され、次いで攪拌機タンク38b
で、ポンプミキサ42及び攪拌機44で混合攪拌される
ことにより、溶剤中の銅イオンは、低濃度電解液側に抽
出され、電解液は銅イオン濃度の高い高濃度電解液とな
る。溶剤と高濃度電解液との混合液は、ストリッパ38
のセトラー38cに入り、銅イオンを抽出除去された溶
剤(油相)と、約45g/1の銅イオンを含む高濃度電
解液(水相)とに分離される。
【0012】ストリッパ38のセトラー38cで分離さ
れた溶剤は、溶剤溜40に収容され、次いで溶剤ポンプ
46により第2段抽出器36のポンプミキサ・タンク3
6aに送液され、上述した経路を循環する。高濃度電解
液は、濾過器供給液タンク(図示せず)に送られる。ス
トリッパ38のセトラー38cで分離された高濃度電解
液は、ポンプミキサ42及び攪拌機44による混合攪拌
中に生成したクラッド(Crud)と呼ばれるスラッジを含
んでいる。クラッドは後で述べる高濃度電解液の電解採
取に悪影響を与えるために、高濃度電解液は、濾過器供
給液タンクからサンドフィルタ(図示せず)に送られ、
そこでクラッドが濾過除去される。
【0013】電解採取部18は、図7に示すように、高
濃度電解液を加熱するプレート型熱交換器48と、電解
液溜50と、電解槽(Electrowinning Cell )52と、
低濃度電解液タンク54とを備えている。サンドフィル
タから流出した高濃度電解液は、プレート型熱交換器4
8で所定の温度まで昇温された後、コンクリート製の電
解液溜に、一旦、貯留される。次いで、高濃度電解液
は、高濃度電解液ポンプ56で電解槽52へ送られ、そ
こで、電気分解されて、電気銅が採取される。電気分解
された高濃度電解液は、銅イオン濃度が下がり、低濃度
電解液になる。電解槽52から出た低濃度電解液は、低
濃度電解液タンク54に貯留された後、再び、銅イオン
の抽出濃縮のために、低濃度電解液ポンプ58によって
プレート型熱交換器48を経由してストリッパ38のポ
ンプミキサ・タンク38aに送液され、上述した経路を
循環する。
【0014】第1段抽出器34、第2段抽出器36及び
ストリッパ38のセトラー34c、36c及び38c
は、基本的には、同じ構造を備えている。ここで、図8
を参照して、第1段抽出器34のセトラー34cの構成
を説明する。図8は、第1段抽出器34のセトラー34
cの構成を示す側面断面図である。セトラー34cは、
図8に示すように、攪拌機44を備えた攪拌機タンク3
4bに隣接して設けられ、侵出液及び溶剤の混合液の流
れ方向に長く延びる長方体状の重力式分離槽60と、分
離槽60の終端部に設けられた2個のオバーフロー堰板
62と64と、オバーフロー堰板62、64からオバー
フローした液を収容するオバーフロー液溜66、68を
備えている。溶剤をオバーフローさせるオバーフロー堰
板62は高さを調節できない固定式であるが、侵出液を
オバーフローさせるオバーフロー堰板64は高さが調節
できるようになっている。
【0015】重力式分離槽60は、侵出液及び溶剤の混
合液を分散して分離槽60に流入させる分散管70とピ
ケット・フェンス72を始端部に備えるのみで、侵出液
と溶剤の分離を促進する特別の分離機構は分離槽内に設
けられていない。分離槽60は、コンクリート製であっ
て、漏洩防止のために、槽壁にプラスチックシートのラ
イニングが施されている。第2段抽出器36及びストリ
ッパ38のセトラー36c、及び38cも、同様の構成
である。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ところで、第1段抽出
器34のセトラー34cは、図8に示すように、単に、
侵出液及び溶剤の混合液の流れ方向に長い長方体状の重
力式分離槽であって、攪拌機タンク34bから流出した
混合液を分散させる分散管を除いて、特に機械的な分離
手段も設けられていない。そのために、セトラー34c
での水相と油相との分離効率が極めて低く、従って流れ
方向の長さが極めて長く、例えば第1段抽出器34のセ
トラー34cは、25m程度の長さになっていた。セト
ラーの槽体は、上述のように、コンクリート製で、槽壁
にプラスチックシートのライニングを施しているので、
セトラーが大型になると、その建設費が著しく嵩むと共
に漏液のない一体性の高い槽を形成することが技術的に
難しいという問題があった。また、第1段抽出器は建屋
内に設けられているので、セトラーが大型化すると、セ
トラーの建設費に加えて建屋の建設費が嵩むという問題
もあった。以上の説明では、第1段抽出器を例にして、
セトラーの問題を説明したが、第2段抽出器及びストリ
ッパも同じ問題を有している。
【0017】上述の説明から判るように、湿式銅製錬装
置の大型化には、分離効率の高いセトラーを実現するこ
とが重要である。そのためには、重力式分離手段に加え
て、効率の高い分離機構を備えたセトラーが必要である
ものの、腐食性の液体を取り扱っているので、分離機構
が複雑な構造であったり、また可動部があったりする
と、保守点検が面倒になって、コストが嵩み、運転も面
倒になる。従って、分離効率が高く、しかも保守点検が
容易な分離機構を備えたセトラーが求められていた。以
上の説明では、湿式銅製錬装置の抽出器及びストリッパ
に設けられたセトラーを例に挙げているが、分離効率の
高いセトラーが必要であることは湿式銅製錬装置に限る
ことではない。
【0018】そこで、本発明の目的は、分離効率が高
く、保守点検が容易で、経済的なセトラー及びそのよう
なセトラーを備えた湿式銅製錬装置用の抽出器及びスト
リッパを提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明者は、先ず、抽出
器及びストリッパのセトラーの分離効率が低くなる原因
を調べ、次のことが判った。 (1)抽出器のセトラー 上述したように、低濃度の銅イオンを含む侵出液(水
相)とオキシム化合物を含む溶剤(油相)を体積比で約
1:1の割合で混合撹拌して、銅イオンを溶剤に抽出す
ると、主として、侵出液が連続相に、溶剤が分散相にな
る。ポンプミキサ・タンクと攪拌機タンクで激しく混合
撹拌すればするほど、侵出液中の銅イオンは、より多く
溶剤に抽出されるが、分散相の溶剤がセトラーで再凝集
し難くなる。また、一部は、溶剤が連続相に、侵出液が
分散相になる。一部、溶剤が連続相、侵出液が分散相と
なったところでも、侵出液が再凝集し難くなる。
【0020】もし、侵出液が分散相となったまま連続相
の溶剤にエントレイメント(Entrainment)となって同伴
してストリッパに移動すれば、侵出液中に含まれている
鉄イオン、ニッケルイオン、コバルトイオンは、最終的
に、高濃度電解液に混入し、電解槽で電気分解する際
に、銅と共に陰極に電解析出し、製品電気銅の品質低下
を引き起こす。そこで、溶剤が連続相となっていること
ろでは、侵出液と溶剤との分離を高めるために、溶剤の
水平方向の線速度を3cm/sec程度と低い値になる
ように、セトラーの設計を行っている。
【0021】図9を参照して、抽出器のセトラーの分離
原理を説明する。図9はセトラーの分離原理を説明する
側面断面図である。今、溶剤相の表面付近に浮遊する水
滴の位置をAとし、溶剤相の深さをY1 、水滴からオバ
ーフロー堰板迄の距離をX2 とする。大きい水滴の溶剤
相中の落下速度及び界面に達するまでの時間をそれぞれ
WL及びTWL、小さい水滴の落下速度及び界面に達する
までの時間をそれぞれVWS及びTWS、また、溶剤の水平
方向の流速をVS としオーバーフロー堰板に達するまで
の時間をTS とすれば、 TWL=Y1 /VWL (1) TWS=Y1 /VWS (2) TS =X2 /VS (3) となる。
【0022】大きい水滴の溶剤相中の落下速度VWLは、
小さい水滴の落下速度VWSに比べて大きいので、当然、
WL<TWSとなる。TWL<TS <TWSの場合、大きい水
滴は、Bの位置で界面に接触して侵出液相に凝集する
が、小さい水滴はCの位置までしか落下せず、侵出液相
に接触することなく、溶剤と共にオバーフロー堰板を超
えて溶剤に同伴される。侵出液相に浮遊する油滴につい
ても、同様である。大きい油滴は、界面に接触して溶剤
相に凝集するが、小さい油滴は界面に達することなく、
侵出液相と共に下流の機器に流入する。
【0023】前述したように、抽出系は、第1段抽出器
34と第2段抽出器36とで構成され、第1段抽出器3
4で分離された溶剤はストリッパ38に供給される。仮
に、第1段抽出器34で分離された溶剤に、侵出液が同
伴されると、最終的には、侵出液中に含まれる鉄イオ
ン、ニッケルイオン及びコバルトイオン等の不純物は、
高濃度電解液に移動し、高濃度電解液は不純物で汚染さ
れる。また、第2段抽出器36で分離されたラフィネー
トに溶剤が同伴されると、溶剤はラフィネートと共にラ
フィネート池30に流出し、損失となる。
【0024】(2)ストリッパのセトラー 上述したように、抽出器で銅イオンを抽出した溶剤は、
ストリッパ38へ送られ、低濃度電解液タンクから送ら
れてきた低濃度電解液と体積比で約1:1の割合でポン
プミキサと攪拌機で混合撹拌される。低濃度電解液は、
溶剤中の銅イオンを抽出して高濃度電解液となり、セト
ラーで溶剤と高濃度電解液とに分離される。この時、低
濃度電解液が連続相に、溶剤が分散相になる。ポンプミ
キサ・タンクと攪拌機タンクで激しく混合撹拌すればす
るほど、溶剤中の銅イオンは、より多く低濃度電解液に
抽出されるが、分散相の溶剤がセトラーで再凝集し難く
なる。また、一部は、溶剤が連続相、低濃度電解液が分
散相となる。一部、溶剤が連続相、低濃度電解液が分散
相となったところでも、低濃度電解液が再凝集し難くな
る。
【0025】抽出器のセトラーについて説明したのと同
様に、高濃度電解液中の小さい油滴は、分離し難く、高
濃度電解液に同伴されて最終的には電解槽に流入し、製
品電気銅の品質低下の原因となる。また、溶剤中の小さ
い水滴は高濃度の銅イオンを含むため、第2段抽出器で
の銅イオン抽出率の低下を引き起こす。
【0026】そこで、本発明者は、分離促進機構80と
して、図10に示すように、稜線及び底線がそれぞれ流
体の流れ方向に延在する山部82と谷部84とを交互に
隣接して形成してなる複数枚の波板86をスペーサ兼支
持柱88で離隔して、流体の流れ方向に平行に、即ち水
平に配置してなる分離促進機構を考案した。この分離促
進機構では、水滴(比重の大きい相の液滴)を沈降さ
せ、波板86の表面に堆積させると共に、油滴(比重の
小さい相の液滴)を上昇させ、波板86の裏面で捕捉、
堆積させることにより、分離効率を高める。
【0027】次に、上述の分離促進機構80の作用を説
明する。 (1)溶剤相が連続相で、水滴が分散相の場合 溶剤相が連続相で、侵出液の水滴が分散相の場合に、従
来のセトラーによる分離原理を図11、分離促進機構を
設けたセトラーの分離原理を図12に示す。従来のセト
ラーでは、位置Aで溶剤相の表面に浮遊する小さい水滴
は、図11に示すように、沈降速度が小さいために、界
面に達することなくオバーフロー堰板のB位置に到達す
る。一方、図12に示すように、分離促進機構を溶剤相
表面からX1 だけ下方に設置すると、位置Aの小さい水
滴は、位置Cで波板に接触する。大きい水滴は、当然の
ことながら、位置Cよりも上流で波板に接触する。一
旦、波板に接触した小さい水滴は、既に波板に接触し、
波板上を薄い膜状になって流れている侵出液の連続相に
凝集しながら大きな水滴に成長し、波板の端から大きな
水滴となって大きな沈降速度で落下し、界面に達して侵
出液連続相に凝集する。この例では、波板の表面を親水
性にしておけば、水滴の凝集及び凝集塊の成長が促進さ
れる。
【0028】(2)侵出液(又はラフィネートおよび電
解液)が連続相で、油滴が分散相の場合 侵出液(又はラフィネートおよび電解液)が連続相で油
滴が分散相の場合に、従来のセトラーによる分離原理を
図13、分離促進機構を設けたセトラーによる分離原理
を図14に示する。従来のセトラーでは、位置Aで侵出
液相に浮遊する小さい油滴は、図13に示すように、浮
上速度が小さいために、界面に達することなく、オバー
フロー堰板のB位置に到達する。一方、図14に示すよ
うに、分離促進機構を位置AからX1 だけ上方に設置し
たとすると、位置Aの小さい油滴は、位置Cで波板に接
触する。大きい油滴は、当然のことながら位置Cよりも
上流で波板に接触する。一旦、波板に接触した小さい油
滴は、既に波板に接触し、波板の下面を薄い膜状になっ
て流れている溶剤の連続相に凝集しながら大きな油滴に
成長し、波板の端から大きな油滴となって大きな浮上速
度で上昇し、界面に達して溶剤連続相に凝集する。この
例では、波板の裏表面を親油性にしておけば、油滴の凝
集と成長が促進される。
【0029】また、分離促進機構80では、山部82と
谷部84とが交互に波板86形成されている。これによ
り、浮上して波板86の下面に付着した油滴は、図15
に示すように山部82の下面に沿って移動して山部82
の頂部の下面に到達して凝集する。また、下降して波板
86の上面に付着した水滴は、図15に示すように谷部
84の上面に沿って移動して谷部84の底部の上面に到
達して凝集する。即ち、波板86は山部82と谷部84
とを交互に備えることにより顕著な凝集効果を有する。
また、波板86は、波板86は山部82と谷部84とを
交互に備えることにより比重の大きな水滴が連続相及び
分散相のいずれであっても、また、比重の小さな油滴が
連続相及び分散相のいずれであっても対応することがで
きる。
【0030】分離促進機構80では、波板86は、水平
に分離槽内に配置されている。これにより、油滴の浮力
と水滴の沈降力を利用し、波板の上面で水滴を、下面で
油滴をそれぞれ捕捉して分離することができる。仮に、
混合液の流れ方向に対して下斜め方向に傾けて波板を配
置すると、水中の油滴を波板に衝突させて波板の下面に
凝集成長させることはできるものの、凝集した油滴の流
れ方向と混合液の流れ方向とが逆になって分離効率が悪
くなる。また、混合液の流れ方向に対して上斜め方向に
傾けて波板を配置しても、水滴の凝集及び分離について
同様の問題が生じる。
【0031】上記目的を達成するために、上述の知見に
基づいて、本発明に係るセトラーは、連続相及び分散相
のいずれか一方を構成する比重の大きな第1の液体と、
いずれか他方を構成する比重の小さな第2の液体との混
合液を重力沈降式によって第1の液体と第2の液体とに
分離する分離槽を有するセトラーであって、稜線及び底
線がそれぞれ混合液の流れ方向に延在する山部と谷部と
を交互に隣接して形成してなる複数枚の波板を上下に相
互に離隔して多段かつ水平に配置してなる分離促進機構
を分離槽内に備えていることを特徴としている。
【0032】本発明で、平板でなく波板を使用している
のは、(1)平板に比べて波板の方が接触表面積が大き
い。(2)波板に付着した第1の液体(水滴)(又は第
2の液体(油滴))が山部又は谷部に集まり、凝集して
大きな流れを形成し易いからであって、例えば波板の上
面で水滴を捕捉し、下面で油滴を捕捉する。また、波板
を水平に、即ち混合液の流れ方向に対して平行に配置す
るのは、凝集した第1の液体又は第2の液体を再分散さ
せることなく、混合液の流れに沿って下流に移動させる
ためである。
【0033】分離促進機構が、分離槽の混合液入口から
所定距離離して設けられている。分離槽に流入した混合
液は、流入当初、乱流状態で流れ、次いで層流状態で流
れるので、層流状態になる領域に分離促進機構を設ける
と分離促進機構の効果が一層上がるからである。波板が
スペーサ兼用支持柱で上下に離隔されている。波板の枚
数(又は段数)、及び上下の間隔には制約はなく、混合
液の分離程度、混合液が分離し易いか、又は分離し難い
かによって決まるので、実験等で決めるのが良い。例え
ば、溶剤に同伴される侵出液、ラフィネート及び電解液
の許容量、或いは侵出液、ラフィネート及び電解液に同
伴される溶剤の許容量等を考慮して決定する。
【0034】分離促進機構に設ける波板の幅(水平面で
混合液の流れ方向に直交する寸法)は、分離槽の幅とほ
ぼ同じ幅であることが好ましい。波板の材質は、第1及
び第2の液体並びに混合液に対して耐食性を有する限り
制約はなく、例えばプラスチック製、更には製作費を考
慮すれば、PVC製波板を使用する。また、波板の山部
及び谷部の形状は、交互に凹凸部が形成されている限り
制約はなく、例えば山部及び谷部の断面形状は半円形、
半楕円形、半四角形等でも良く、また任意の曲面でも良
い。波板の山部及び谷部の寸法にも、制約はないもの
の、第1及び第2の液体の混合割合、分離性等によって
決まるので、実験等で決めるのが良い。例えば、溶剤に
同伴される侵出液、ラフィネート及び電解液の許容量、
或いは侵出液、ラフィネート及び電解液に同伴される溶
剤の許容量等を考慮して決定する。
【0035】好適には、水溶液と非水溶性油成分との混
合液を分離するセトラーであって、水溶液が分散相であ
るときには、波板が親水性の上面を有し、非水溶性油成
分が分散相であるときには、波板が親油性の下面を有す
る。親水性を向上させるために、例えば、波板の上面に
親水性ペイントを塗布したり、銅製の薄板等を波板に張
り合わせたり、親水性の天然繊維を波板に張り合わせた
りする。親油性の向上も同様にして行うことができる。
【0036】本発明に係るセトラーは、連続相及び分散
相のいずれか一方を構成する比重の大きな第1の液体
と、いずれか他方を構成する比重の小さな第2の液体と
の混合液を重力沈降式によって第1の液体と第2の液体
とに分離する限り、混合液の種類、組成に制約なく適用
できる。例えば湿式銅製錬装置用の抽出器とかストリッ
パのセトラーとして好適である。抽出器及びストリッパ
に本発明に係るセトラーを適用する際、セトラーに本発
明に係るセトラーを使用する限り、他の構成要素、例え
ばポンプミキサ・タンク及びポンプミキサ、攪拌機タン
ク及び攪拌機、オバーフロー堰板等の構成には制約はな
く、例えば前述したものを使用することができる。本発
明は、以上の構成により、構造が簡単で、可動部がな
く、従って、保守点検及び運転が容易で、しかも分離効
率が高いセトラーを実現している。
【0037】
【発明の実施の形態】以下に、実施形態例を挙げ、添付
図面を参照して、本発明の実施の形態を具体的かつ詳細
に説明する。実施形態例 本実施形態例は、本発明に係るセトラーを湿式銅製錬装
置の第1段抽出器に適用した実施形態の一例である。図
1は本実施形態例のセトラーの構成を示す側面図、及び
図2は波板の構成を示す側面図である。本実施形態例の
セトラー90は、前述した湿式銅製錬装置10の第1段
抽出器34のセトラー34cとして使用されるものであ
って、図1に示すように、分離促進機構92を分離槽6
0に設けたことを除いて、従来のセトラー34cと同じ
構成を備えている。分離槽60は、始端部からオバーフ
ロー堰板62までの長さLが23.1mで、幅が24.
3mである。
【0038】分離促進機構92は、長さL2 が3.65
m、幅が分離槽60と同じ24.3m、高さHが溶剤相
の表面(槽底から0.8m)より5cm高い0.85m
でああって、次の仕様の波板94を間隔50mmで15
枚、図2に示すように、上下に重ねた多段波板構造とし
て構成されている。 波板の仕様 材料:硬質塩化ビニール 形状:日本工業規格(JIS)A5702硬質塩化ビニ
ル波板2号63波 寸法:長さ/1.82m、幅/0.72m、厚さ/1.
0mm 谷の深さ/18mm、ピッチ/36mm(図2参照)
【0039】分離促進機構92は、波板94が混合液の
流れに平行に、即ち水平になるように分離槽60に配置
されていて、分離槽60の始端から2.2m、ピケット
・フェンス72から1.0mの位置から混合液の流れ方
向に長さ3.65mにわたって配置されている。本実施
形態例では、ピケット・フェンス72と分離促進機構9
2との間の1mの領域は乱流ゾーンとしている。
【0040】本実施形態例のセトラーの試験例 本実施形態例のセトラー90を評価するために、次の条
件で実機による分離試験を行った。 1)実験装置 実施形態例のセトラー90と同じ構成、寸法を有するセ
トラー 2)分離する混合液 ケロセンを含む流量1,085m3 /hrの溶剤と、銅
イオンを含む流量1,070m3 /hrの水溶液を後述
する混合攪拌機構で混合/攪拌した混合液 3)試験方法 混合液をセトラーに導入し、定常状態に達した後、分離
した水溶液中の溶剤量を測定した。これをバッチ式で3
回繰り返した。
【0041】4)試験結果
【表1】
【0042】混合攪拌機構は、第1段抽出器の混合攪拌
機構と同じであって、第1段目としてポンプミキサ・タ
ンクに設けられたポンプミキサと、第2段目としてター
ビンミキサー・タンクに設けられたタービンミキサーと
から構成されていて、それぞれ、下記の仕様である。 1.ポンプミキサ・タンク 2,600mmLx2,600mmWx3,450mm
H コンクリートタンク+HDPEライニング 2.ポンプミキサ タイプ :Lightnin R320 回転数 :69rpm インペラー直径:1,525mm ドライバ :モータ(VVVFコントロール) ドライバ出力 :18.5kW
【0043】3.タービンミキサー・タンク 2,600mmLx2,600mmWx3,450mm
H コンクリートタンク+HDPEライニング 4.タービンミキサ タイプ :Lightnin A310 回転数 :69rpm インペラー直径:1,295mm ドライバ :モータ(VVVFコントロール) ドライバ出力 :2.2kW
【0044】従来のセトラーの試験例 本実施形態例のセトラーの試験例と比較するために、従
来のセトラーを使って、本実施形態例のセトラーの試験
例と同じ条件で分離試験を行った。 1)実験装置 分離促進機構92を備えていないことを除いて実施形態
例のセトラー90と同じ構成、寸法を有するセトラー 2)分離する混合液 本実施形態例のセトラーの試験例と同じ 3)試験方法 本実施形態例のセトラーの試験例と同じようにして、9
回繰り返した。
【0045】4)試験結果
【表2】
【0046】セトラーで分離した水溶液中の溶剤量は、
50ppm以下に保持する必要があるが、本実施形態例
のセトラー90による試験結果は、表1に示すように、
全て50ppm以下であった。一方、従来のセトラーに
よる試験結果では、表2に示すように、84ppmが最
小である。この試験結果の比較から判る通り、本実施形
態例のセトラー90は、従来のセトラー34cに比べて
遙に高い分離効率を有する。逆に言えば、本実施形態例
のセトラー90は、従来のセトラーより分離槽60の長
さを短くし、小型化することができる。また、構造が簡
単で、可動部がないので、保守点検が容易で、建設コス
ト及び運転コストも嵩まない。
【0047】改変例 波板94は、必ずしも成形板を使用する必要はなく、例
えば1mm厚さの硬質塩化ビニル板を曲げ加工により、
図3に示すように、挟角90°で高さ50mmの山型波
板に形成した波板96を使用してもよい。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、混合液の流れ方向に延
在する山部と谷部とを交互に隣接して形成してなる複数
枚の波板を上下に相互に離隔して、流体の流れ方向に平
行に(水平に)に多段に配置してなる分離促進機構を、
セトラーの分離槽内に備えることにより、構造が簡単
で、可動部がなく、従って、保守点検及び運転が容易
で、しかも分離効率が高いセトラーを実現している。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例のセトラーの構成を示す側面図であ
【図2】実施形態例のセトラーの波板の構成を示す側面
図である。
【図3】改変例の波板の構成を示す側面図である。
【図4】湿式銅製錬装置の構成を示すブロック図であ
る。
【図5】侵出部及び溶液貯留部の構成を示すフローシー
トである。
【図6】溶剤抽出部の構成を示すフローシートである。
【図7】電解採取部の構成を示すフローシートである。
【図8】第1段抽出器のセトラーの構成を示す側面断面
図である。
【図9】セトラーの分離作用を説明する側面断面図であ
る。
【図10】分離促進機構の構成を示す斜視図である。
【図11】溶剤相が連続相で、侵出液の水滴が分散相の
場合の従来のセトラーによる分離原理を示すセトラーの
側面断面図である。
【図12】溶剤相が連続相で、侵出液の水滴が分散相の
場合の、分離促進機構を設けたセトラーによる分離原理
を示す側面断面図である。
【図13】侵出液相が連続相で、溶剤の油滴が分散相の
場合の従来のセトラーによる分離原理を示す側面断面図
である。
【図14】侵出液相が連続相で、溶剤の油滴が分散相の
場合の、分離促進機構を設けたセトラーによる分離原理
を示す側面断面図である。
【図15】波板の凝集作用を説明する波板の側面断面図
である。
【符号の説明】
10 湿式銅製錬装置 12 侵出部 14 溶液貯留部 16 溶剤抽出部 18 電解採取部 20 侵出場 22 散液設備 24 侵出液池 26 侵出液循環ポンプ 28 侵出液供給池 30 ラフィネート池 32 ラフィネート・ポンプ 34 第1段抽出器 36 第2段抽出器 38 ストリッパ 40 溶剤溜 34a、36a、38a ポンプミキサ・タンク 34b、36b、38b 攪拌機タンク 34c、36c、38c セトラー 42 ポンプミキサ 44 攪拌機 46 溶剤ポンプ 48 プレート型熱交換器 50 電解液溜 52 電解槽 54 低濃度電解液タンク 56 高濃度電解液ポンプ 58 低濃度電解液ポンプ 60 分離槽 62、64 オバーフロー堰板 66、68 オバーフロー液溜 70 分散管 72 ピケット・フェンス 80 分離促進機構 82 山部 84 谷部 86 波板 88 スペーサ兼支持柱 90 実施形態例のセトラー 92 分離促進機構 94 波板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22B 15/00 C22B 15/08 (72)発明者 中嶋 啓 横浜市鶴見区鶴見中央二丁目12番1号 千 代田化工建設株式会社内 (72)発明者 寺脇 洋介 横浜市鶴見区鶴見中央二丁目12番1号 千 代田化工建設株式会社内 (72)発明者 中野 駿一 横浜市鶴見区鶴見中央二丁目12番1号 千 代田化工建設株式会社内 Fターム(参考) 4D037 AB08 BA14 BB08 CA04 CA06 4D056 AB04 AC02 AC11 AC22 BA04 CA06 CA14 CA20 CA26 CA34 CA37 DA05 4K001 AA09 BA19 CA03 CA07 DB03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続相及び分散相のいずれか一方を構成
    する比重の大きな第1の液体と、いずれか他方を構成す
    る比重の小さな第2の液体との混合液を重力沈降式によ
    って第1の液体と第2の液体とに分離する分離槽を有す
    るセトラーであって、 稜線及び底線がそれぞれ混合液の流れ方向に延在する山
    部と谷部とを交互に隣接して形成してなる複数枚の波板
    を上下に相互に離隔して多段かつ水平に配置してなる分
    離促進機構を分離槽内に備えていることを特徴とするセ
    トラー。
  2. 【請求項2】 分離促進機構が、分離槽の混合液入口か
    ら所定距離離して設けられていることを特徴とする請求
    項1に記載のセトラー。
  3. 【請求項3】 波板がスペーサ兼用支持柱で上下に離隔
    されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のセ
    トラー。
  4. 【請求項4】 水溶液と非水溶性油成分との混合液を分
    離するセトラーであって、水溶液が分散相であるときに
    は、波板が親水性の上面を有し、非水溶性油成分が分散
    相であるときには、波板が親油性の下面を有することを
    特徴とする請求項1から3のうちのいずれか1項に記載
    のセトラー。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のうちのいずれか1項に
    記載のセトラーを備えていることを特徴とする湿式銅製
    錬装置用の抽出器。
  6. 【請求項6】 請求項1から4のうちのいずれか1項に
    記載のセトラーを備えていることを特徴とする湿式銅製
    錬装置用のストリッパ。
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