JP2001029028A - 果物のプレザーブの製造方法 - Google Patents

果物のプレザーブの製造方法

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JP2001029028A
JP2001029028A JP11206020A JP20602099A JP2001029028A JP 2001029028 A JP2001029028 A JP 2001029028A JP 11206020 A JP11206020 A JP 11206020A JP 20602099 A JP20602099 A JP 20602099A JP 2001029028 A JP2001029028 A JP 2001029028A
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Japan
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fruit
bag
container
producing
preserve
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JP11206020A
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English (en)
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Akira Hayashi
亮 林
Chie Shibuya
千恵 渋谷
Koichi Kushioka
宏一 串岡
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 効率のよい果物のプレザーブの製造方法を提
供する。 【解決手段】 芯を除いて皮をむいた状態で切片とした
果物Fを底に孔の開いた容器10にそのまま投入し、当
該容器10を蒸煮槽20に入れ、蒸煮槽20の中を一旦
真空にした後、蒸気を吹き込んで果物の中心部まで瞬時
に加熱処理し、次いで、蒸煮槽20から容器10を取り
出し、容器内の果物Fを袋に移し替えた後、さらに袋内
に所定量のシロップを充填してから密封シールする工程
を少なくとも行う。果物Fから直接気泡が急速に効率よ
く脱気されるとともに、その組織内に直接蒸気が侵入す
るので、中心部でも温度の上昇が速く、殺菌および酵素
の失活のための加熱時間も短縮できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、果物とくにリン
ゴ、梨などをはじめとして柑橘類の皮(マーマレードの
元)などの組織内に気泡を多く含んだ果物のプレザーブ
(シロップ漬け)の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、リンゴ、梨などの組織内に気泡を
多く含んだ果物のプレザーブを製造するに際しては、次
のような方法が採られていた。すなわち、組織の褐変を
防止しつつ組織内の気泡を脱気するために、芯を除いて
皮をむいた状態で切片とした果物を一旦釜の中に入れ、
水に浸漬した状態で真空にしながら加熱するようにし、
組織内の気泡が水に置換された時点で、水を分離して果
物だけを取り出してシロップに漬け、このようにしてで
きたプレザーブを個々の袋に充填するという作業をして
いた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の方法で
は、脱気工程に長い時間を要する上に、脱気に使用した
水の廃液処理が必要であった。それゆえ、製造効率が悪
くコストもかかるという問題点があった。
【0004】本発明は、上記のような問題点に鑑みてな
されたものであり、その目的とするところは、効率のよ
い果物のプレザーブの製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る果物のプレザーブの製造方法は、芯を
除いて皮をむいた状態で切片とした果物を底に孔の開い
た容器にそのまま投入し、当該容器を蒸煮槽に入れ、蒸
煮槽の中を一旦真空にした後、蒸気を吹き込んで果物の
中心部まで瞬時に加熱処理し、次いで、蒸煮槽から容器
を取り出し、容器内の果物を袋に移し替えた後、さらに
袋内に所定量のシロップを充填してから密封シールする
工程を少なくとも行うことを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。
【0007】図1〜図4は本発明に係る果物のプレザー
ブの製造方法の手順を示す説明図である。
【0008】まず、図1に示すように、切片にした果物
Fをカップ状の容器10の中に投入する。切片とした果
物Fは、例えばリンゴであれば芯を除いて皮をむいた状
態から複数個にカットしたものである。この果物Fの切
片は必要に応じて酸化防止液や軟化防止液に浸漬する。
例えば、リンゴの場合では、アスコルビン酸、乳酸カル
シウムでそれぞれ褐変防止処理と肉質硬化処理を行うの
が望ましい。また、容器10は少なくとも底に複数の小
さな孔11を設けたものが使用される。例えば、容器1
0はネット状のものであってもよい。
【0009】容器10に入れられた果物Fは、図2に示
すように、容器10に入ったままで蒸煮槽20に入れら
れ、ここで加熱処理が行われる。具体的には、蒸煮槽2
0の中を一旦真空にした後、蒸気を吹き込んで果物Fの
中心部まで瞬時に加熱処理を行うようにする。最初の真
空工程で果物Fの組織内の気泡が脱気され、その後に続
く蒸気吹き込み工程でその組織内に蒸気が侵入すること
になり、一気に脱気と置換が行われる。この加熱処理
は、全く水分がなく、果物の固形物のみの状態で実施さ
れる。なお、蒸気の吹き込みを一旦停止して、再度真空
にした後、再度蒸気を吹き込むという具合に2段階で蒸
気吹き込みを行ってもよい。
【0010】図2に示す蒸煮槽20は、入口側扉21が
開き且つ出口側扉22が閉じた状態で搬送手段(図示せ
ず)により容器10の搬入が行われ、所定個数の容器1
0が入ると入口側扉21が閉まる。そして、排気ポート
20aから脱気されて真空状態になり、入気ポート20
bから所定温度の蒸気が入れられる。このようにバッチ
方式で加熱処理を終えると、出口側扉22が開いて搬送
手段(図示せず)により中の容器10が取り出される。
【0011】容器10を蒸煮槽20から取り出した後、
図3に示すように、容器10の中の果物Fは上部が開口
した袋Pの中に移し替えられる。この場合、一つの容器
10の中身をそのまま一つの袋Pに移し替えるようにす
ることで計量の手間を省くことができる。袋Pに果物F
を投入した後、シロップ充填装置31により袋Pの中に
所定量のシロップを充填してから、上部開口がシール装
置32により密封シールして閉じられる。
【0012】密封シールされた袋Pは、例えば、図4に
示すように、ベルトコンベア41上を搬送しながら上方
の蒸気パイプ42から蒸気を噴出させる蒸気トンネルを
通過させて袋Pごと加熱殺菌する。
【0013】なお、殺菌に関しては、袋内に充填するシ
ロップに熱いシロップを使用することにより、袋を密封
シールした後の加熱殺菌工程を省くか、実施するとして
も加熱条件を緩和するようにしてもよい。或いは、容器
10を蒸煮槽20から取り出す工程から後の工程を無菌
環境下で行うとともに、予め減菌した袋とシロップを使
用するようにしてもよい。
【0014】
【実施例】リンゴを1kg用意し、個々のリンゴの芯を
除くとともに皮をむいて1/8にカットしたものを、2
%アスコルビン酸水溶液に浸漬して褐変防止処理を行っ
てから、底部がメッシュになった籠状の容器に小分け状
態で移した。そして、複数の容器を蒸煮槽の中に入れ、
内部が−600mmHgになるまで真空に引いた後、蒸
気を10秒ほど吹き込んだ。そのまま再度真空に3分間
引いた後、再度蒸気を吹き込んで蒸煮槽の中の温度が1
10℃になるまで加温した。
【0015】この加熱処理時に、リンゴの中心部に針状
の熱電対を差し込んで温度変化を測定したところ、リン
ゴの中心部の温度は蒸煮槽の温度と殆ど同じスピードで
上昇した。
【0016】110℃になるまで加温した後、90℃で
3分間保持し、蒸気を止めて蒸煮槽を常圧に戻した。そ
して、容器を蒸煮槽から取り出して中のリンゴを検査し
たところ、組織内の気泡が完全に脱気されており、さら
に褐変の原因となる酵素も失活されていた。
【0017】次に、容器から取り出したリンゴを袋に移
し替え、50Brix%のシロップを充填し、密封し
た。この後、充填密封した袋を蒸気トンネル内を通過さ
せ、90℃で30分間の殺菌処理を行った。
【0018】一方、リンゴを水に浸漬した状態で同様に
蒸煮槽内で真空処理後、蒸気加熱を行ったところ、脱気
も不十分であったが、決定的に異なるのは、リンゴの中
心部の温度上昇具合であり、蒸煮槽の温度上昇と比べ
て、数分では50℃にも達しなかった。当然、失活も不
十分であった。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
果物を固形物のみの状態で蒸煮槽に入れて、一旦真空に
した後に蒸気を吹き込むようにしたことにより、果物か
ら直接気泡が急速に効率よく脱気されるとともに、その
組織内に直接蒸気が侵入するので、中心部でも温度の上
昇が速く、殺菌および酵素の失活のための加熱時間も短
縮でき、効率よく果物のプレザーブを製造することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】切片にした果物を容器に入れた状態の説明図で
ある。
【図2】容器を蒸煮槽に入れた状態の説明図である。
【図3】蒸煮槽から取り出してから袋に入れる工程を示
す説明図である。
【図4】密封シールした袋ごと加熱殺菌する様子を示す
説明図である。
【符号の説明】
10 容器 11 孔 20 蒸煮槽 20a 排気ポート 20b 入気ポート 21 入口側扉 22 出口側扉 31 シロップ充填装置 32 シール装置 41 ベルトコンベア 42 蒸気パイプ F 果物 P 袋
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 串岡 宏一 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 4B041 LD05 LK07 LK19 LK29 LP01 LP17 LP18 LP21

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯を除いて皮をむいた状態で切片とした
    果物を底に孔の開いた容器にそのまま投入し、当該容器
    を蒸煮槽に入れ、蒸煮槽の中を一旦真空にした後、蒸気
    を吹き込んで果物の中心部まで瞬時に加熱処理し、次い
    で、蒸煮槽から容器を取り出し、容器内の果物を袋に移
    し替えた後、さらに袋内に所定量のシロップを充填して
    から密封シールする工程を少なくとも行うことを特徴と
    する果物のプレザーブの製造方法。
  2. 【請求項2】 果物の切片を酸化防止液に浸漬する請求
    項1に記載の果物のプレザーブの製造方法。
  3. 【請求項3】 果物の切片を軟化防止液に浸漬する請求
    項1に記載の果物のプレザーブの製造方法。
  4. 【請求項4】 一つの容器の中身をそのまま一つの袋に
    移し替えるようにした請求項1に記載の果物のプレザー
    ブの製造方法。
  5. 【請求項5】 袋を密封シールした後、袋ごと加熱殺菌
    するようにした請求項1〜4のいずれかに記載の果物の
    プレザーブの製造方法。
  6. 【請求項6】 袋内に充填するシロップに熱いシロップ
    を使用することにより、袋を密封シールした後の加熱殺
    菌工程を省くか、実施するとしても加熱条件を緩和する
    ようにした請求項1〜4のいずれかに記載の果物のプレ
    ザーブの製造方法。
  7. 【請求項7】 容器を蒸煮槽から取り出す工程から後の
    工程を無菌環境下で行うとともに、予め減菌した袋とシ
    ロップを使用するようにした請求項1〜4のいずれかに
    記載の果物のプレザーブの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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