JP2001028347A - 半導体装置の作製方法 - Google Patents

半導体装置の作製方法

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JP2001028347A
JP2001028347A JP2000191913A JP2000191913A JP2001028347A JP 2001028347 A JP2001028347 A JP 2001028347A JP 2000191913 A JP2000191913 A JP 2000191913A JP 2000191913 A JP2000191913 A JP 2000191913A JP 2001028347 A JP2001028347 A JP 2001028347A
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Hideto Onuma
英人 大沼
Nobuhiro Tanaka
信洋 田中
Hiroki Adachi
広樹 安達
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Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】レーザーアニールによってシリコン被膜の結晶
化、活性化を行うための最適な条件を提供する。 【解決手段】平坦度が0.1μm以下である絶縁膜上に
CVD法により半導体膜を形成し、前記半導体膜を第1の
方向に移動させながらレーザー光を照射し、前記レーザ
ー光は、前記第1の方向に垂直な第2の方向に長い断面
を有し、前記絶縁膜のことを特徴とする半導体装置の作
製方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、信頼性および量産性に
優れ、ばらつきが小さく、歩留りの高いレーアーアニー
ル方法に関する。特に、本発明は、シリコン皮膜のアニ
ール方法に関し、非晶質もしくは非晶質に近い状態を結
晶化せしめる工程、もしくはイオン照射、イオン注入、
イオンドーピング等によってダメージを受け、結晶性が
著しく損なわれたシリコン被膜の活性化の工程に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体素子プロセスの低温化に関
して盛んに研究が進められている。その理由の1つは、
ガラス等の絶縁基板上に半導体素子を形成する必要が生
じたからである。レーザーアニール技術は究極の低温プ
ロセスと注目されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来、
レーザーアニールの条件等については、各装置や被膜の
条件によって異なるものとして、十分な検討がおこなわ
れなかった。その結果、レーザーアニール技術は非常に
ばらつきが大きくて、到底実用化には到らないというコ
ンセンサスができていた。本発明の目的は、このような
従来には認知されていなかった条件を提示し、よって、
レーザーアニールによって再現性のよい結果を得ること
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、特に初期状
態から、または、イオン照射、イオン注入、イオンドー
ピング等のダメージによって、被膜がアモルファス、あ
るいはそれに類した非常に結晶性の悪化した状態で、半
導体としても十分な特性の示せないないような被膜を結
晶化、活性化せしめる目的でレーザーアニールの条件の
最適化を探していたが、その際には、レーザー光のエネ
ルギーの条件ばかりではなく、パルスの幅や波長によっ
ても最適な条件が変動することを発見した。
【0005】本発明では、活性化されるべき被膜は主と
してシリコンから構成される被膜で、その膜厚は2μm
以下である。これらの被膜をレーザーアニールする際に
は、透光性を考慮して400nm以下の短い波長のレー
ザーを使用するとよいことが知られている。
【0006】例えば、一般にレーザーのエネルギー密度
が高ければ活性化が十分におこなわれ、シート抵抗が低
下するものと考えられている。しかし、実際には、レー
ザー光に対する吸収特性やレーザーの不安定性のため
に、再現の良い結果が得られなかった。
【0007】本発明人は最適な条件を求めている際に、
レーザーのパルス幅が重要であることを見いだした。す
なわち、50nsec以下のパルス幅では、極めて再現
性が悪かった。これは、レーザーのエネルギーが5%程
度変動することを差し引いても説明できないものであっ
た。この事実についてはまだ、完全に説明できているわ
けではないが、本発明人は、詳細な検討の結果、瞬間的
に高エネルギーのレーザーが照射されて結晶化が進行す
る際に、欠陥が無秩序に発生しているためであろうとい
う結論に達した。このような欠陥は、均等に存在するも
のではなく、欠陥が生じると、それがさらなる欠陥の発
生源となるのであろうと推定した。この仮定を立証する
ために、レーザーのパルス幅を様々に変化させて実験を
おこなったところ、パルス幅が50nsec以上、好ま
しくは100nsec以上であれば極めて良好な結果が
得られることが明らかになった。
【0008】また、レーザーアニールの際には、被膜が
大気中に露出しているのではなく、厚さ10〜100n
mの透明な被膜によって覆われていることや減圧状態で
あるとより好ましい結果をもたらすことを見出した。
【0009】また、レーザーアニールの効果は不純物の
種類によっても変動することがわかった。すなわち、不
純物の種類によってレーザー光の吸収係数が異なるから
である。上記の波長(400nm以下)では、不純物と
しては、燐やホウ素、砒素が適当であることがわかっ
た。もちろん、このことから他の不純物の使用が適さな
いという訳ではない。
【0010】さらにレーザー光の照射は基板の裏面から
でも上面からでもよい。ただし、裏面からレーザー照射
をおこなう場合には基板材料がレーザー光を透過するこ
とが必要である。
【0011】本発明を実施するための装置とその操作方
法の例を図1に示す。図1は概念的なものであるので、
当然のことながら、実際の装置においては、必要に応じ
てその他の部品を具備することがある。以下、その使用
方法について概説する。
【0012】図1において、試料14は試料ホルダー1
5上に設置される。最初に、チャンバー11は排気装置
に接続した排気系17によって真空排気される。この場
合には、できるだけ高真空に排気することが望まれる。
すなわち、大気成分である炭素や窒素、酸素は半導体に
とっては一般に好ましくないからである。このような元
素は、半導体中に取り込まれるが、同時に添加された不
純物の活性度を低下させることがある。また、半導体の
結晶性を損ない、粒界における不対結合手の原因とな
る。したがって、10-6torr以下、好ましくは10
-8torr以下にまでチャンバー内を真空引きすること
が望まれる。
【0013】また、排気と前後してヒーター16を作動
させ、チャンバー内部に吸着した大気成分を追い出すこ
とも望ましい。現在の真空装置において使用されている
ように、チャンバー以外に予備室を設け、チャンバーが
直接、大気に触れないような構造とすることも望まし
い。当然のことながら、ロータリーポンプや油拡散ポン
プに比べて、炭素等の汚染の少ないターボ分子ポンプや
クライオポンプを用いることが望ましい。
【0014】次に窓12を通して、レーザー光13が試
料に照射される。このとき、試料はヒーターによって、
一定の温度に加熱されている。レーザー光は、1か所に
付き通常5〜50パルス程度照射される。レーザーパル
スのエネルギーのばらつきが非常に大きく、かつ、パル
ス数がすくない場合には不良発生の確率が大きい。一
方、あまりにも多くのパルスを1か所に照射することは
量産性(スループット)の面から望ましくない。本発明
人の知見では、上記のパルス数が量産性からも、歩留り
の点からも妥当であった。
【0015】この場合、例えばレーザーのパルスが10
mm(x方向)×30mm(y方向)の特定の長方形の
形状をしていた場合に、同じ領域にレーザーパルスを1
0パルスを照射し、終了後は、次の部分に移動するとい
う方法でもよいが、レーザーを1パルスにつき、x方向
に1mmづつ移動させていってもよい。レーザー光の形
状に関しては、図2に示すような長方形のもので、図2
に示すように、基板上を上下左右に移動させる形式のも
のであってもよい。
【0016】レーザー照射が終了したら、チャンバー内
を真空排気し、試料を室温まで冷却して、試料を取り出
す。このように、本発明では、ドーピングの工程は極め
て簡単であり、かつ、高速である。
【0017】
【実施例】〔実施例1〕 図3には本発明のドーピング
処置装置の様子を示す。すなわち、チャンバー31に
は、無水石英ガラス製のスリット状の窓32が設けられ
ている。レーザー光は、この窓に合わせて細長い形状に
成形される。レーザーのビームは、例えば10mm×3
00mmの長方形とした。なおレーザー光の位置は固定
されている。チャンバーには、排気系37、およびパッ
シベーションガスを導入するためのガス系38が接続さ
れている。また、チャンバー内には試料ホルダー35が
設けられ、その上には試料34が乗せられ、試料ホルダ
ーの下には赤外線ランプ(ヒーターとして機能する)3
6が設けられている。試料ホルダーは可動であり、試料
をレーザーのショットに合わせて移動することができ
る。
【0018】このように、試料の移動のための機構がチ
ャンバー内に組み込まれている際には、ヒーターによる
試料ホルダーの熱膨張によって狂いが生じるので、温度
制御には細心の注意が必要である。また、試料移送機構
によってホコリが生じるので、チャンバー内のメンテナ
ンスは面倒である。
【0019】〔実施例2〕 図4(A)には本発明のド
ーピング処置装置の様子を示す。すなわち、チャンバー
40には、無水石英ガラス製の窓41が設けられてい
る。この窓は実施例3の場合と異なり、試料43全面を
覆うだけの広いものである。チャンバーには、排気系4
5、およびパッシベーションガスを導入するためのガス
系46が接続されている。また、チャンバー内には試料
ホルダー44が設けられ、その上には試料43が乗せら
れ、試料ホルダーはヒーターが内蔵されている。試料ホ
ルダーはチャンバーに固定されている。チャンバーの下
部にはチャンバーの台40aが設けられており、レーザ
ーのパルスに合わせて、チャンバー全体を移動させるこ
とによって、逐次、レーザー照射をおこなう。レーザー
のビームは、実施例1の場合と同じく、細長い形状であ
る。例えば、5mm×100mmの長方形とした。実施
例1と同様、レーザー光の位置は固定されている。本実
施例では、実施例1と異なり、チャンバー全体が移動す
る機構を採用する。したがって、チャンバー内には機械
部分が存在せず、ホコリ等が生じないのでメンテナンス
が容易である。また、移送機構が、ヒーターの熱の影響
を受けることは少ない。
【0020】本実施例では、実施例1に比べて上記のよ
うな点で優れているだけでなく、以下のような点でも優
れている。すなわち、実施例1の方式では、試料をチャ
ンバーに入れてから、十分な真空度まで真空排気できる
までレーザー放射をおこなえなかった。すなわちデッド
タイムが多かった。しかし、本実施例では、図4(A)
のようなチャンバーを多数用意し、それぞれ、順次、試
料装填、真空排気、レーザー照射、試料取り出し、とい
うように回転させてゆけば、上記のようなデッドタイム
は生じない。そのようなシステムを図4(B)に示し
た。
【0021】すなわち、未処理の試料を内蔵したチャン
バー40A、40Bは、排気工程の間に連続的な搬送機
構50Aによって、精密な移動がおこなえるステージを
有する架台50Bに向かう。ステージ上のチャンバー4
0Cには、レーザー装置47から放射され、適当な光学
装置48、49で加工されたレーザー光が窓を通して中
の試料に照射される。ステージを動かすことによって、
必要なレーザー照射がおこなわれたチャンバー40C
は、再び、連続的な搬送機構50Cによって次の段階に
送られ、その間にチャンバー内のヒーターは消灯し、排
気され、十分温度が下がってから、試料が取り出され
る。
【0022】このように、本実施例では連続的な処理が
おこなえることによって、排気待ちの時間を削減するこ
とができ、スループットを向上させられる。もちろん、
本実施例の場合には、スループットは向上するけれど
も、その分、実施例1の場合よりチャンバーを多く必要
とするので、量産規模や投資規模を考慮して実施すべき
である。
【0023】〔実施例3〕 本実施例は、ガラス基板上
に設けられたNTFTの作製に本発明の構成であるドー
ピング方を適用した例である。本実施例においては、基
板としてガラス基板また石英基板を用いた。まず、基板
であるガラス51上にSiO2膜を下地保護膜52とし
て形成し、つぎに、プラズマCVD法によって実質的に
真性の水素化非晶質珪素半導体層53を100nmの厚
さに形成する。つぎに、デバイス分離パターニングを行
った。そして、試料を真空中(10-6Torr以下)で、4
50度、1時間加熱し、水素出しを徹底的に行い、膜中
のダングリングボンドを高密度で生成させた。その後、
RFスパッタ法を用いてSiO2 膜54を100nm成
膜し、図5(A)の形状を得た。そして、チャネルの部
分にのみ、酸化珪素マスク54Aを残置せしめた。そし
て、イオンドーピング法によって燐イオンを珪素膜中に
導入し、N型不純物領域55Aおよび55Bを形成し
た。ただし、酸化珪素マスク54Aが存在するため、そ
の下部には燐は注入されない。
【0024】ここで、図3に示す装置を用いて本発明の
構成であるレーザー光による不純物の活性化を行う。図
3に示す装置において、10-2torr以下の雰囲気下
で、試料(図5(B)の形状を有している)を加熱し、
レーザー光を照射してレーザーアニール(活性化)を行
った。レーザーとしては、XeFレーザー(波長350
nm、パルス幅70nsec)を使用した。この時、ソ
ース,ドレイン領域(図に示す55A、55B)には燐
が活性化されるのでN型化すると同時に、チャネル形成
領域(図に示す53A)も酸化珪素マスク54Aがレー
ザーを透過し、結晶化する。
【0025】上記ソース,ドレイン領域形成の後、酸化
珪素マスク54A(そのままゲイト酸化膜として使用さ
れる)上にゲイト電極56を形成し、さらに、層間絶縁
膜としてSiO2 膜57を100nmの厚さに成膜し、
コンタクト用の穴開けパターニングを行い、さらに電極
となるアルミを蒸着してソース電極58Aとドレイン電
極58Bを形成し、さらに水素雰囲気中において350
度の温度で水素熱アニールを行うことによって、図5
(C)に示すように、NTFTを完成した。
【0026】本実施例では、セルフアライン的なソー
ス、ドレインの形成はできないが、レーザー結晶化と活
性化が同時におこなえ、また、ソースとチャネル形成領
域、ドレインとチャネル形成領域の接合部が連続的であ
るので、特性が良く、また、長期の信頼性に優れるもの
であった。
【0027】〔実施例4〕 図6を用いて、本発明を用
いた絶縁基板上の多層集積回路の作製実施例を説明す
る。本実施例では基板61としてコーニング社の705
9番ガラス基板を使用した。基板は直径2インチの円形
とし、その厚さは1.1mmであった。基板はこの他に
も様々な種類のものを使用することができるが、半導体
被膜中にナトリウム等の可動イオンが侵入しないように
基板に応じて対処しなければならない。理想的な基板は
アルカリ濃度の小さい合成石英基板であるが、コスト的
に利用することが難しい場合には、市販の低アルカリガ
ラスもしくは無アルカリカラスを使用することとなる。
本実施例では、基板61上にはスパッタ法によって、厚
さ20〜1000nm、例えば50nmの酸化珪素膜6
2を形成した。被膜62の膜厚は、可動イオンの侵入の
程度、あるいは活性層への影響の程度に応じて設計され
る。
【0028】これらの皮膜の形成には、上記のようなス
パッタ法だけでなく、プラズマCVD法等の方法によっ
て形成してもよい。特にTEOSを利用してもよい。こ
の手段の選択は投資規模や量産性等を考慮して決定すれ
ばよい。
【0029】その後、減圧CVD法によって、モノシラ
ンを原料として、厚さ20〜200nm、例えば100
nmのアモルファスシリコン膜を形成した。基板温度は
520〜560℃、例えば550℃とした。このように
して得られたアモルファスシリコン膜を、600℃で2
4時間熱アニールした。その結果、いわゆるセミアモル
ファスシリコンと言われる結晶性シリコンを得た。
【0030】さて、アモルファスシリコン膜を熱アニー
ルによって、結晶性シリコン膜としたのち、これを適当
なパターンにエッチングして、島状半導体領域63を形
成した。その後、酸素雰囲気中での酸化珪素をターゲッ
トとするスパッタ法によって、ゲイト絶縁膜(酸化珪
素)64を厚さ50〜300nm、例えば100nmだ
け形成した。この厚さは、TFTの動作条件等によって
決定される。
【0031】次にスパッタ法によって、アルミニウム皮
膜を厚さ500nmだけ形成し、これを混酸(5%の硝
酸を添加した燐酸溶液)によってパターニングし、ゲイ
ト電極・配線65を形成した。エッチングレートは、エ
ッチングの温度を40℃としたときに225nm/分で
あった。このようにして、TFTの外形を整えた。この
ときのチャネルの大きさは、いずれも長さ8μm、幅2
0μmとした。
【0032】さらに、陽極酸化法によってアルミニウム
配線の表面に酸化アルミニウムを形成した。陽極酸化の
方法としては、本発明人等の発明である特願平3−23
1188もしくは特願平3−238713に記述される
方法を用いた。詳細な実施の様態については、目的とす
る素子の特性やプロセス条件、投資規模等によって変更
を加えればよい。本実施例では、陽極酸化によって、厚
さ250nmの酸化アルミニウム被膜を形成した。
【0033】その後、ゲイト酸化膜を通したイオン注入
法によって、N型ソース/ドレイン領域66を形成し
た。不純物濃度は8×1019cm-3となるようにした。
イオン源としては、リンイオンを用い、加速電圧80k
eVで注入した。加速電圧はゲイト酸化膜の厚さや半導
体領域63の厚さを考慮して設定される。イオン注入法
のかわりに、イオンドーピング法を用いてもよい。イオ
ン注入法では注入されるイオンは質量によって分離され
るので、不必要なイオンは注入されることがないが、イ
オン注入装置で処理できる基板の大きさは限定される。
一方、イオンドーピング法では、比較的大きな基板(例
えば対角30インチ以上)も処理する能力を有するが、
水素イオンやその他不必要なイオンまで同時に加速され
て注入されるので、基板が加熱されやすい。
【0034】このようにして、オフセット領域を有する
TFTが作製された。さらに、レーザーアニール法によ
って、ゲイト電極部をマスクとしてソース/ドレイン領
域の再結晶化をおこなった。レーザーは、キセノンラン
プ励起のNd:YAGレーザーの第4高調波(波長26
5nm、パルス幅150nsec)を使用した。エネル
ギー密度は250mJ/cm2 とし、ショット数は10
ショットとした。そして層間絶縁物67として、酸化珪
素をRFプラズマCVD法で形成した。この様子を図6
(A)に示す。
【0035】なお、レーザー照射の際に、基板を300
〜400℃、例えば350℃に加熱しておくと、再現性
よく、高移動度のシリコン膜が得られた。例えば、基板
を350℃に加熱してレーザーを照射した場合には、シ
リコン膜の電子移動度は、平均値が80cm2 /Vs
で、70〜90cm2 /Vsの範囲に80%が存在した
のに対し、基板温度を室温として、レーザーを照射した
場合には平均値が60cm2 /Vsで、50〜70cm
2 /Vsの範囲には、40%しか存在しなかった。この
ように、基板温度を適当な温度に保つことによって信頼
性を高めることができた。
【0036】その後、層間絶縁物67とゲイト絶縁膜6
4にコンタクトホールを形成し、スパッタ法によってア
ルミニウム膜を厚さ250〜1000nm、例えば500nm
形成し、これをパターニングして第1の集積回路層の配
線68を形成した。そして、スピンコーティング法によ
って、ポリイミド原料(例えば東レ製セミコファイン)
を塗布し、これを450〜550℃で縮合させて、ポリ
イミド膜69を厚さ0.5〜5μm、例えば3μm形成
した。その平坦度は、2インチウェファー内で0.1μ
m以内となるようにした。ここまでの状態を図6(B)
に示す。
【0037】その後、プラズマCVD法によって、基板
温度300〜400℃、例えば320℃でアモルファス
シリコン膜を堆積し、さらに、これを島状にパターニン
グした後、ゲイト酸化膜として、酸化膜64と同じ条件
で酸化珪素膜71を形成した。さらに、この状態で前記
レーザー光を照射して、島状半導体領域70を結晶化し
た。この様子を図6(C)に示す。
【0038】本実施例では、レーザーの照射にあたって
は、本実施例では、ソース/ドレイン66の活性化や半
導体領域70の結晶化においては、2インチウェファー
を図2に示すように32分割し、番号の順番に、ほぼ正
方形のレーザー光(図の斜線部)を順番に照射した。レ
ーザーアニールは、熱アニールに比べて生産性が低いよ
うに思われるかもしれないが、本実施例で用いたYAG
レーザーの繰り返し周波数は200Hzであり、ウェフ
ァー上の1か所の処理に要する時間は、0.1秒であ
る。したがって、ウェファーが移動する時間を考慮して
も、1枚のウェファーを処理する時間は10秒弱であ
り、ウェファーの自動搬送をおこなえば、1時間に20
0枚以上のウェファーを処理することが出来る。
【0039】ウェファーを大きくすることや、レーザー
の出力を大きくすることは、ウェファーの差換えを省略
し、また、レーザービームの面積を大きくすることが可
能で処理時間のさらなる短縮を可能とする。
【0040】その後、第1の集積回路層と同じように、
アルミニウム(陽極酸化膜で覆われている)でゲイト配
線・電極72を形成したのち、ボロンイオンの打ち込み
とレーザーアニールによってソース/ドレイン73を形
成し、さらにスパッタ法によって酸化珪素膜74を堆積
してこれを層間絶縁物とした。この様子を図6(D)に
示す。
【0041】ついで、層間絶縁物(酸化珪素)74、ゲ
イト絶縁膜(酸化珪素)71、層間絶縁物(ポリイミ
ド)69を貫通して、コンタクトホール75を形成した
(図6(E))。コンタクトホールの直径は、ポリイミ
ド層間絶縁物の厚さの2倍の6μmとした。そして、ス
パッタ法によってアルミニウム被膜を厚さ250〜30
00nm、例えば1500nmだけ形成し、コンタクト
ホールを完全に埋めてから、異方性エッチングによっ
て、1000nmだけエッチングした。その後、このア
ルミニウム膜をパターニングして、配線76を形成し
た。この際、アルミニウムの膜厚が小さいと、コンタク
トホールにおいて、断線をおこしてしまうので注意が必
要である。
【0042】このようにして、図6(F)に示すような
2層集積回路を形成することができた。さらに多層の集
積回路を形成するには、以上の操作を繰り返せばよい。
【0043】〔実施例5〕 図7に本実施例を示す。本
実施例は、本発明を利用してCMOS回路を作製したも
のである。まず、石英基板80上に、スパッタ法によっ
て下地酸化膜81を厚さ20〜200nm堆積した。さ
らに、その上にモノシランもしくはジシランを原料とす
るプラズマCVD法もしくは減圧CVD法によって、ア
モルファスシリコン膜82を厚さ150〜250nm堆
積した。このときには、アモルファスシリコン膜中の酸
素および窒素の濃度は1018cm-2以下、好ましくは1
17cm-2以下とする。この目的には減圧CVD法が適
している。本実施例では、酸素濃度は1017cm-2以下
とした。
【0044】そして、保護膜83(酸化珪素膜、厚さ5
0〜150nm)を設け、アルゴンもしくは窒素の雰囲
気下で600℃で4〜100時間アニールをおこなっ
て、結晶化させた。この様子を図7(A)に示す。
【0045】その後、これらのSi膜を島状にパターニ
ングし、図7(B)のように、PMOS領域84AとN
MOS領域84Bを形成した。さらに、これらの島状領
域を覆って、スパッタ法によって酸化珪素膜(厚さ50
〜150nm)を形成し、これをゲイト絶縁膜85とし
た。その後、厚さ200nm〜5μmのアルミニウム膜
をスパッタ法によって形成して、これをパターニング
し、さらにこれに電解溶液中で通電して、膜の上面およ
び側面に陽極酸化膜を形成させた。以上の工程によって
各島状領域にゲイト電極部86A、86Bを形成した。
【0046】その後、イオンドーピング法によって、各
TFTの島状シリコン膜中に、ゲイト電極部をマスクと
して自己整合的に不純物を注入した。この際には、最初
に全面にフォスフィン(PH3 )をドーピングガスとし
て燐を注入し、その後、図の島状領域84Bのみをフォ
トレジストで覆って、ジボラン(B2 6 )をドーピン
グガスとして、島状領域84Aに硼素を注入した。ドー
ズ量は、燐は2〜8×1015cm-2、硼素は4〜10×
1015cm-2とし、硼素のドーズ量が燐を上回るように
設定した。
【0047】ドーピング工程によって、シリコン膜の結
晶性が破壊されたために本発明によるレーザーアニール
によって、その活性化をおこなった。活性化は図3に示
す装置を用いておこなった。図3に示す装置において、
10-2torr以下の雰囲気下で、試料(図5(B)の
形状を有している)を加熱し、レーザー光を照射してレ
ーザーアニール(活性化)を行った。レーザーとして
は、XeFレーザー(波長350nm、パルス幅70n
sec)を使用した。通常はレーザー光は上面から照射
されるが、本実施例では裏面から照射した。このような
裏面照射の場合には基板材料がレーザー光を透過するも
のとしなければならない。この時、ソース,ドレイン領
域(図に示す87A、87B)にはレーザー照射によっ
て活性化すると同時に、チャネル形成領域にもレーザー
光が照射される。そのため、チャネル形成領域とソース
/ドレインの結晶性が境界においても連続的となり、信
頼性の向上に寄与する。
【0048】以上の工程によって、P型の領域87A、
およびN型の領域87Bが形成された。これらの領域の
シート抵抗は200〜800Ω/□であった。その後、
全面に層間絶縁物88として、スパッタ法によって酸化
珪素膜を厚さ300〜1000nm形成した。これは、
プラズマCVD法による酸化珪素膜であってもよい。特
に、TEOSを原料とするプラズマCVD法ではステッ
プカバレージの良好な酸化珪素膜が得られる。
【0049】その後、TFTのソース/ドレイン(不純
物領域)にコンタクトホールを形成し、アルミ配線89
A〜89Dを形成した。最後に、水素中で250〜35
0℃で2時間アニールして、シリコン膜のダングリング
ボンドを減らした。以上の工程によって得られたTFT
の典型的な移動度はPMOS、NMOSとも60cm 2
/Vsであった。
【0050】
【発明の効果】本発明によって最適なレーザーアニール
をおこない、よって、ばらつきが少なく信頼性の高い半
導体膜を得ること、および信頼性の高い半導体素子を形
成することができた。このように本発明は工業上、有益
なものと考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するためのレーザーアニール装置
の概念図を示す。
【図2】本発明におけるレーザー処理の手順を示す。
【図3】実施例で使用されたレーザーアニール装置の例
を示す。
【図4】実施例で使用されたレーザーアニール装置の例
を示す。
【図5】実施例におけるTFTの作製工程を示す。
【図6】実施例におけるTFTの作製工程を示す。
【図7】実施例におけるTFTの作製工程を示す。
【符号の説明】
1 光学架台 2 レーザー装置(発振段) 3 レーザー装置(増幅段) 4 ビーム成形光学系 5〜9 全反射ミラー 10 試料ステージおよび駆動機構 11 試料(ガラス基板)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年7月26日(2000.7.2
6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 29/78 627G

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平坦度が0.1μm以下である絶縁膜上に
    CVD法により半導体膜を形成し、 前記半導体膜を第1の方向に移動させながらレーザー光
    を照射し、 前記レーザー光は、前記第1の方向に垂直な第2の方向
    に長い断面を有し、 前記絶縁膜のことを特徴とする半導体装置の作製方法。
  2. 【請求項2】平坦度が0.1μm以下である第1の絶縁
    膜上に半導体膜を形成し、 前記半導体膜上に第2の絶縁膜を形成し、 前記第2の絶縁膜を通して前記半導体膜上にレーザー光
    を照射し、 前記レーザー光は、前記第1の方向に垂直な第2の方向
    に長い断面を有することを特徴とする半導体装置の作製
    方法。
  3. 【請求項3】請求項2において、 前記半導体膜を大気にさらさないために、前記第2の絶
    縁膜は厚さが10〜100nmであることを特徴とする
    半導体装置の作製方法。
  4. 【請求項4】請求項2において、 前記第2の絶縁膜は、酸化珪素膜であることを特徴とす
    る半導体装置の作製方法。
  5. 【請求項5】基板上方にポリイミド膜を有し、 前記ポリイミド膜上に半導体膜を形成し、 前記半導体膜を第1の方向に移動させながらレーザー光
    を照射することにより、前記半導体膜をアニールし、 前記レーザー光は、前記第1の方向に垂直な第2の方向
    に長い断面を有することを特徴とする半導体装置の作製
    方法。
  6. 【請求項6】基板上方に第1の半導体膜を形成し、 前記第1の半導体膜上方に絶縁膜を形成し、 前記絶縁膜上に第2の半導体膜を形成し、 前記第2の半導体膜に第1の方向に移動させながらレー
    ザー光を照射することにより、結晶化させる半導体装置
    の作製方法であって、 前記レーザー光は、前記第1の方向に垂直な第2の方向
    に長い断面を有することを特徴とする半導体装置の作製
    方法。
  7. 【請求項7】請求項1、2又は3において、 前記半導体膜は、アモルファスシリコン膜であることを
    特徴とする半導体装置の作製方法。
  8. 【請求項8】請求項1、2又は3において、 前記レーザー光を照射することにより、前記半導体膜を
    結晶化させることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  9. 【請求項9】請求項1、2又は3において、 前記半導体膜は、燐、硼素が注入されており、 前記レーザー光を照射することにより、前記燐及び硼素
    を活性化させることを特徴とする半導体装置の作製方
    法。
  10. 【請求項10】請求項1乃至4のいずれか一項におい
    て、 前記レーザー光の照射は、10-6torr以下の雰囲気
    で行うことを特徴とする半導体装置の作製方法。
  11. 【請求項11】請求項1又は2において、 前記基板とはガラス基板であることを特徴とする半導体
    装置の作製方法。
  12. 【請求項12】請求項1又は2において、 前記基板とは石英基板であることを特徴とする半導体装
    置の作製方法。
  13. 【請求項13】請求項1又は2において、 前記絶縁膜は、ポリイミドでなることを特徴とする半導
    体装置の作製方法。
  14. 【請求項14】請求項5又は6において、 前記ポリイミド膜の平坦度は、0.1μm以下であるこ
    とを特徴とする半導体装置の作製方法。
  15. 【請求項15】請求項6において、 前記第1の半導体膜と前記第2の半導体膜とは、アモル
    ファスシリコン膜であることを特徴とする半導体装置の
    作製方法。
  16. 【請求項16】請求項6において、 前記第1の半導体膜と前記第2の半導体膜とは、燐、硼
    素又は砒素が注入されていることを特徴とする半導体装
    置の作製方法。
  17. 【請求項17】請求項6において、 前記レーザー光を照射する前に、前記第2の半導体膜上
    に絶縁膜が形成されることを特徴とする半導体装置の作
    製方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109767973A (zh) * 2018-12-14 2019-05-17 华南理工大学 一种利用深紫外激光对氧化物半导体薄膜进行退火的方法

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