JP2001027678A - 液状体の検出センサおよびfrp構造体の製造方法 - Google Patents

液状体の検出センサおよびfrp構造体の製造方法

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JP2001027678A
JP2001027678A JP11198736A JP19873699A JP2001027678A JP 2001027678 A JP2001027678 A JP 2001027678A JP 11198736 A JP11198736 A JP 11198736A JP 19873699 A JP19873699 A JP 19873699A JP 2001027678 A JP2001027678 A JP 2001027678A
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optical fiber
liquid material
light
detection sensor
liquid
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JP11198736A
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Ryoji Takamura
良司 篁
Hajime Hirata
肇 平田
Shunei Sekido
俊英 関戸
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Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】液状体を確実且つ簡単に検出することで、強化
繊維基材に含浸する液状体が所定の位置に到達したこと
を検出することを可能とし、含浸不良を発生させない高
品位で効率の良いFRP構造材の製造方法を提供するこ
と。 【解決手段】光を出射する出射面を先端、もしくは先端
の近傍に有する第1の光ファイバと、該第1の光ファイ
バから出射された光を受光する入射面を先端、もしくは
先端の近傍に有する第2の光ファイバからなることを特
徴とする液状体の検出センサである。および、かかる検
出方法を用いて製造されるFRP構造材の製造方法およ
び、FRP構造材である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液状体の検出方法
に関し、さらに詳しくは、例えば、強化繊維基材に液状
体を含浸する際の液状体の含浸状態の検出に特に有効な
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】型枠もしくはコア材によって形を整えら
れた強化繊維基材に、液状体を含浸してFRP(繊維強
化プラスチック)構造体を製造する際に、液状体が流動
し所定の位置に到達したことを確認することは、FRP
構造体の品質上および製作工程上非常に重要である。
【0003】この液状体の流動状態は型枠が透明な場合
は外部から目視で確認可能であるが、型枠が金属などで
不透明な場合には目視での確認ができないため、過去の
経験から液状体の流動状態を推測していたが、液状体が
確実に所定の位置に到達したことを検出する方法の開発
が望まれている。
【0004】この液状体の有無を検出する方法として、
光ファイバに曲げを与えるための曲げ型と、液状体の浸
潤によって膨潤する膨潤材とで光ファイバを挟み込みケ
ース内に収納し、ケース内に液状体が流入した際に膨潤
材が浸潤して膨潤することによって、光ファイバが押し
型に沿って変形するため、光ファイバの透過光量が変化
することによって液状体の存在を検知する方法が知られ
ている。(特開平2−165035号公報)しかし、こ
の方法では光ファイバや膨潤材を固定するための治具が
必要となり、この治具が液状体の流れを妨げる恐れがあ
る。また、膨潤材が検出対象の液状体で膨潤する必要が
あるため、液状体に適した膨潤材の選択が必要になるな
どの問題がある。
【0005】また、別の液状体の検出方法として、光フ
ァイバの外周に接液応答材層を備え、液状体が接するこ
とにより接液応答層が収縮または膨潤し、光ファイバの
光伝送損失や後方散乱光が変化することから液状体の存
在を検知する方法が知られている(特開平10−735
09号公報)。しかし、この方法では接液応答層を光フ
ァイバの外周に巻く必要があるため、上記同様、検出す
る液状体で収縮または膨潤する接液応答層の選択が必要
である。
【0006】以上述べたように、従来の技術では光ファ
イバや膨潤材の固定治具が必要となり、この治具が液状
体の流れを妨げたり、液状体に合った膨潤材の選択が必
要であるなどの問題がある。
【0007】また、光ファイバを曲げたり圧縮すること
で光伝送損失や後方散乱光が変化することから液状体の
検出を行っているが、これらの光伝送損失や後方散乱光
の変化は微少であるため、高精度に光量変化を検出する
必要があり、装置が高価になるという問題もある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は液状体の検出
方法において、上記の従来の問題点を解決し、簡便で確
実に液状体の検出を行う方法を提供することを目的とす
る。
【0009】また、本発明は液状体を確実に検出する方
法を提供することで、強化繊維基材に含浸する液状体が
所定の位置に到達したことを検出し、FRP構造体の生
産を安定にし、生産歩留まりの向上や品質向上を達成す
るための、FRP構造体の製造方法を提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の液状体の検出セ
ンサは上記課題を解決するために、次の構成を有する。
すなわち、光を出射する出射面を先端、もしくは先端の
近傍に有する第1の光ファイバと、該第1の光ファイバ
から出射された光を受光する入射面を先端、もしくは先
端の近傍に有する第2の光ファイバからなることを特徴
とする。
【0011】なお、液状体とは、樹脂、液体、ゲル(ジ
ェリー)、スラリーなどをいう。また、樹脂としては、
エポキシ、不飽和ポリエステル、フェノール、ビニルエ
ステルなどの熱硬化性樹脂や、ナイロンやABS樹脂な
どの熱可塑性樹脂、および熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂
を混合したものなどをいう。
【0012】また、前記第1の光ファイバと前記第2の
光ファイバとが隣接し、前記第1の光ファイバが持つ前
記出射面と、前記第2の光ファイバが持つ前記入射面の
各々の面が傾斜しており、かつ傾斜した面同士が向き合
う構成を有することで液状体の有無を判定することを特
徴とする。
【0013】すなわち、光ファイバを用いた液状体の検
出方法であって、2本の光ファイバを平行に配置する。
この光ファイバは被覆部分を融着し、繭型に成形した双
心品が市販されているのでこれを用いれば良い。また単
心の光ファイバ2本を接着剤を用いて接着し隣接させて
も良い。また単心の光ファイバを接着せずに平行に揃え
て布設しても良いが、ファイバ先端が回転しない機構が
必要である。
【0014】この隣接した2本の光ファイバ先端部での
出射光もしくは散乱光の変化から液状体の有無を検出す
ることにより、光ファイバや膨潤材の固定治具が不要と
なり、この治具が液状体の流れを妨げることがない。
【0015】また、膨潤材や接液応答材を用いないた
め、液状体に適した膨潤材や接液応答材を選定する必要
がない。このため簡便で確実な液状体の検出が可能とな
る。
【0016】また、本発明のFRP構造体の製造方法
は、上記課題を解決するために次の構成を有する。すな
わち、強化繊維基材に含浸する樹脂の検出を、液状体の
検出センサを用いて行い、この検出結果に基づいて樹脂
の含浸状態を判定し、含浸工程を制御することを特徴と
するFRP構造体の製造方法である。
【0017】ここで本発明が係わるFRP構造体の製作
方法の一例を以下に示す。 [1]発泡体からなるコア材の片面もしくは両面にガラ
ス繊維もしくは炭素繊維からなる強化繊維基材を配置
し、全体をカバーフィルムで覆いカバーフィルムで覆わ
れた内部を真空にする。 [2]カバーフィルムで覆う際に別に設けた注入口より
FRP液状体を注入し、強化繊維基材の表面に拡散させ
ることで、液状体を強化繊維機材に含浸することで、F
RP構造体を得ることができる。
【0018】本発明は上記に示したFRP構造体を作る
際に、光ファイバをコアと強化繊維基材との間、強化繊
維基材とカバーフィルムとの間および強化繊維基材層の
層間などの、液状体の含浸状態を検出したい位置に布設
することにより、含浸工程において液状体、特に樹脂が
所定の位置に含浸できたことを容易に判断することがで
きるため、FRP構造材の製造方法として有効である。
【0019】樹脂としては、エポキシ、不飽和ポリエス
テル、フェノール、ビニルエステルなどの熱硬化性樹脂
が成形性やコストの点で好ましく用いられる。但し、ナ
イロンやABS樹脂などの熱可塑性樹脂や、熱硬化性樹
脂と熱可塑性樹脂の混合樹脂も使用が可能である。ま
た、FRP構造体の品位を向上するために、樹脂に顔料
を数%混入し、FRP構造材を着色することもある。こ
の顔料には無機系のトナーを樹脂に混ぜたものが用いら
れるが、白色顔料の一例として、酸化チタン:49%、
酸化ケイ素:2%、不飽和ポリエステル樹脂49%(全
て重量%)を混ぜ合わせて得ることが出来る。
【0020】
【発明の実施の形態】次に本発明の好ましい実施の形態
を図面に基づいて説明する。
【0021】最初に第1の態様について説明する。図1
に示すように、2本の光ファイバを用い一方は出射面4
を持った出射用光ファイバ2とし、もう一方は入射面5
を持った入射用光ファイバ3とし出射面4と入射面5を
対向させる構成とする。光源11から出た光源光13は
必要に応じて集光用レンズ12で集光された後、出射用
光ファイバ2に入光される。この光は出射用光ファイバ
2によって導かれ、出射面4から出射される。ここで出
射面4から出射、散乱された光のうちの一部が入射用光
ファイバ3が持つ入射面5に入射され、入射用光ファイ
バ3によって導かれ、他端で検出光16となり受光素子
18に至り検出される。
【0022】次に上記の構成における出射面4および入
射面5について説明する。図3に示すように、光ファイ
バの出射面4もしくは入射面5を斜めに切断し、この切
断面を対向させる構成とする。この切断面の切断角度φ
1およびφ2は10度から70度で切断するのが望まし
い。
【0023】なお、表1に示すように上記切断角度を大
きくすると光ファイバの対向面積が小さくなるため出射
光14、入射光15および検出光16が減少し、受光素
子18における検出が困難になる。一方切断角度を小さ
くすると光ファイバの対向面積が大きくなるため出射光
14、入射光15および検出光16が増加し、受光素子
18における検出は容易になるが、光ファイバの切断が
困難となる。このため切断角度は30度から60度の角
度で切断するのがより望ましい。
【0024】なお、表1の測定は以下の方式で行った。
検出器として、出射用の光源に発光ダイオードを備え、
検出光をデジタル値に変換し、表示が可能なキーエンス
社製光ファイバセンサ(型式:FS−V1)を用いて、
入射用光ファイバで得られる検出光をデジタル値で読み
とった。なお、このデジタル値が示す光量はデジタル表
示1当たり、およそ0.14nWである。
【0025】また、使用した光ファイバは被覆部分を融
着し、繭型に成形した双心のプラスチック製の光ファイ
バで被覆外径が2.3mmで心線の外径が1mmのもの
を用い、長さ1mに切り出し、先端部の切断角度をおよ
そ20度から90度の角度で切断し、空気中における検
出光を表1にまとめた。なお、繭型に成形した光ファイ
バとは、図1に示すABの波線で切断した断面が図2に
示す形状を有するものをいう。光ファイバの心線6のコ
ア材質にはPMMA(ポリメチルメタクリレート)、ク
ラッド材質には弗素含有重合体を用い、光ファイバ被覆
7にはPE(ポリエチレン)を用い光ファイバ心線6の
全周を被う構成のプラスチック光ファイバである。
【0026】また、ここでは光ファイバ心線の外径が1
mm、光ファイバ被覆外径が2.3mmのものを用い
た。この光ファイバの被覆外径は細いほど液状体の流れ
を妨げることはないが、細すぎると入射側に戻る光量が
減少するため、安定な検出ができなくなる。よって光フ
ァイバの被覆外径は0.5mm以上で3mm以下で光フ
ァイバ心線外径は0.1mm以上で2mm以下が好まし
い。
【0027】なお、切断面の端部が欠けていて、切断角
度φ1、φ2の計測が困難であったあり、切断面が曲面
や多面形状である場合、それぞれの面の法線ないしは各
々の面積の大きさで重み付けされた各法線の平均値でも
って、角度を定義することが出来る。
【0028】また、光ファイバの切断面は必ずしも尖っ
ている必要はなく、先端を切り落とした台形形状でも良
い。
【0029】また、その他の切断面の形状として、図6
に示すように円弧状で向かい合わせの面が互いに、凹面
もしくは凸面としても良い。
【0030】またその他の切断面を得る方法として、図
7に示すように、平行に配置した光ファイバの中央部に
穴を開ける構成としても良い。なお、この穴の位置は特
に制限されないが、光ファイバを節約するために、光フ
ァイバ先端から数mmから数cmの位置に開けることが
望ましい。
【0031】次に切断面における液状体検出の原理につ
いて以下に述べる。図3に示すように、出射用光ファイ
バ2を伝搬してきた光は、角度φ1で切断された出射面
4に入射角θ1で入射され、角度θ2で出射面4より出
射され出射光14となる。このとき空気の屈折率をn
2、光ファイバの屈折率をn1とすると、 n1>n2 であるため、スネルの法則により θ2>θ1 となる。よって上記の状態では出射面4から出射される
出射光14が、入射面5に入射することはあり得ない。
しかし切断面における出射面4および入射面5は表面に
細かい凹凸を有している。その一例として凹凸部分を拡
大して図4に波線の円Cで示す。
【0032】ここに示すように出射面4からθ2の角度
で出射した出射光14は、凸部20によって反射され入
射光15となって入射面5に入射する。この光は入射用
光ファイバ3によって導かれ、受光素子にて検出が可能
となる。
【0033】この切断面に光を遮光する液状体(例えば
ビニルエステル樹脂と顔料を混ぜたもの)が付着する
と、出射光14もしくは入射光15が遮られるため、空
気中の場合に比べ検出光が減少する。
【0034】一方、水もしくは透明な液状体がこの切断
面に付着した場合を図5に基づいて説明する。屈折率が
1.33の水もしくは、屈折率が1.4〜1.6の透明
な液状体1(例えばビニルエステル樹脂)が切断面に付
着すると、光ファイバの屈折率1.4〜1.5とほぼ同
等の屈折率の液体で切断面を被ったことになり、出射面
4および入射面5にある微細な凹凸は図5の波線で示す
ように見かけ上なくなってしまう。このため、出射角θ
2は入射角θ1とほぼ同じ角度となって出射されるた
め、図4で示した入射光15はほとんど発生しなくな
る。このため受光素子18に伝搬される検出光16が減
少し、水や透明な液状体の検出も可能となる。
【0035】本発明を用いることで、FRP構造体の液
状体の含浸工程における含浸状態の検出はもちろんのこ
と、例えばコンクリートの充填状態の確認にも用いるこ
とが出来る。
【0036】次に第2の態様について説明する。図8に
示すように、光源11から出た光源光13は必要に応じ
て集光用レンズ12で集光された後、出射用光ファイバ
2に入光される。この光は出射用光ファイバ2によって
導かれ、出射面4から出射される。出射面4から出射さ
れた出射光14が、光ファイバの先端に取り付けた流通
孔22を持ったキャップ21の内面で反射し、反射光1
7となって入射面5に入射する。この光は出射用光ファ
イバ3によって導かれ、検出光16として受光素子18
で検出される。
【0037】上記の構成において、キャップ21の流通
孔22から液状体1が流入すると出射光14もしくは反
射光17が遮られるため、入射面5に光が入射しなくな
る。このため検出光16が低下し、液状体の検出が可能
となる。
【0038】以上に述べたように、第1の態様では光フ
ァイバや膨潤材用の固定治具を用いず、双心の光ファイ
バのみを用いるため、液状体の流路に設置した場合に、
液状体の流れを妨げることがほとんどない。
【0039】また、第2の態様で示したキャップを用い
る方式でも、治具の外径を光ファイバの外径とほとんど
同じ大きさにすることが可能なため、第1の態様同様、
液状体の流路に設置した場合に、液状体の流れを妨げる
ことがほとんどない。
【0040】また、第1第2の態様とも、光ファイバ単
体もしくは光ファイバの先端に反射先端治具を設ける構
成であるため、従来技術で示した液状体に適合した膨潤
材や接液応答材を選定する必要もない。但し、液状体で
光ファイバが侵される場合には本発明を用いることが困
難な場合もある。
【0041】なお、第1の態様および第2の態様で述べ
た、出射用光源11には白熱灯やレーザを用いても良い
が、安価でかつ小型で長寿命な発光ダイオードを用いる
のが望ましい。また、検出光16を検出する受光素子1
8には光電管や光電子増倍管を用いても良いが、安価で
かつ小型で長寿命なフォトダイオードを用いるのが望ま
しい。また、光ファイバにはガラス製の光ファイバを用
いても良いが、特にコア材質にはポリメチルメタクリレ
ート(PMMA)、スチロール、ポリカーボネイト、ク
ラッド材質には弗素を入れて屈折率を下げた弗素含有重
合体を用いたプラスチック製の光ファイバを用いること
が好ましい。なかでも、コア材質としてPMMAを用い
たプラスチック製光ファイバを用いるのが、透過率が高
く加工が容易で安価である点でさらに好ましい。
【0042】また、ここでは光ファイバ心線の外径が1
mm、光ファイバ被覆外径が2.3mmのものを用い
た。この光ファイバの被覆外径は細いほど液状体の流れ
を妨げることはないが、細すぎると入射側に戻る光量が
減少するため、安定な検出ができなくなる。よって光フ
ァイバの被覆外径は0.5mm以上で3mm以下で光フ
ァイバ心線外径は0.1mm以上で2mm以下が好まし
い。
【0043】また、光ファイバは各々が独立で単心の光
ファイバを2本用いても良いが、2本の光ファイバを繭
型に製作した双心の光ファイバを用いるのが望ましい。
【0044】なお、上記キャップの材質は内面で光を反
射する必要があるため、金属もしくは白色のプラスチッ
クが望ましい。また、形状は筒状の他、光ファイバと同
じ幅の短冊状の平板をU字型に折り曲げ、光ファイバの
先端に装着する構成でも良い。
【0045】
【実施例】次に本発明の実施の一例を図を用いて説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0046】[実施例1]図1に示すように被覆部分を融
着し、繭型に成形した双心のプラスチック製の光ファイ
バを長さ1mに切り出し、先端部の切断角度をおよそ3
0度の角度で切断した。なお、繭型に成形した光ファイ
バとは図2に示す形状であり、図1に示すABの波線で
切断した断面図を示している。ここに示す光ファイバの
心線6のコア材質にはPMMA、クラッド材質には弗素
含有重合体を用い、光ファイバ被覆7にはPEを用い光
ファイバ心線6の全周を被う構成のプラスチック光ファ
イバである。また、ここでは光ファイバ心線の外径が1
mm、光ファイバ被覆外径が2.3mmのものを用い
た。
【0047】次に、検出器として、出射用の光源に発光
ダイオードを備え、入射光をデジタル値に変換表示が可
能なキーエンス社製光ファイバセンサ(型式:FS−V
1)を用いて、入射用光ファイバで得られる検出光をデ
ジタル値で読みとった。なお、このデジタル値が示す光
量はデジタル表示1当たり、およそ0.14nWであ
る。
【0048】各測定対象において検出光がどのように変
化するか、調べた結果を表2に示す。
【0049】なお、前記で述べたとおり、表中に示すビ
ニルエステル樹脂は、FRP構造体を製作する際に用い
られる一般的なFRP用の樹脂である。
【0050】また、顔料は製作したFRP構造体の品位
を上げるために、前記ビニルエステル樹脂に混入される
不透明な着色剤であり、無機系トナーである酸化チタ
ン、酸化ケイ素を不飽和ポリエステル樹脂に混ぜたもの
である。本実施例ではビニルエステル樹脂の重量に対し
3%の顔料を混入した。
【0051】表2に示す結果から分かるように、空気中
とビニルエステル樹脂もしくはビニルエステル樹脂+顔
料との光ファイバセンサ検出光を比較すると、空気と各
樹脂とで明確な差があり、樹脂の検出が可能なことが分
かる。
【0052】[実施例2]図8に示すように前記実施例1
同様、プラスチック製で双心の光ファイバ1を長さ1m
に切り出し、光ファイバの先端を軸と垂直な面で切断し
た。この光ファイバの先端に、アルミで製作した筒状キ
ャップを取り付けた。この筒状キャップに開けた流入孔
の直径はおよそ2mmとした。なお、ここで用いた光フ
ァイバも前記実施例1と同種類のものを用いた。また、
検出器も前記実施例1と同じ光ファイバセンサを用い
て、入射用光ファイバで得られる検出光をデジタル値で
読みとった。
【0053】各測定対象において検出光がどのように変
化するかを調べた。結果を表3に示す。
【0054】表3に示す結果から分かるように、空気中
とビニルエステル樹脂もしくはビニルエステル樹脂+顔
料における光ファイバセンサ検出光を比較すると、空気
と各樹脂とで検出光に大きい差があり、樹脂の検出が可
能なことが分かる。とくにビニルエステル樹脂+顔料で
は空気中における検出光と比べ大きい差があり、検出が
より容易なことが分かる。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】
【表3】
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、液状体の検出が簡単で
確実にできる。
【0059】また、液状体を確実に検出できることで、
強化繊維基材に含浸する液状体が所定の位置に到達した
ことを検出することが可能となるため、FRP構造体の
生産を安定にし、生産歩留まりの向上や品質向上が可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液状体の検出方法の概略図の一例
である。
【図2】本発明に係る繭型に成形された光ファイバの断
面形状の一例である。
【図3】本発明の光ファイバ切断面における光出射の一
例である。
【図4】本発明の光ファイバ切断面における光出射の一
例である。
【図5】本発明の光ファイバ切断面への水もしくは、透
明液状体の付着時における光出射の一例である。
【図6】本発明に係る光ファイバ切断面の形状の一例で
ある。
【図7】本発明に係る光ファイバ切断面の形状の一例で
ある。
【図8】本発明に係る液状体の検出方法の概略図の一例
である。
【符号の説明】
1:液状体 2:出射用光ファイバ 3:入射用光ファイバ 4:出射面 5:入射面 6:光ファイバ心線 7:光ファイバ被覆 11:光源 12:集光用レンズ 13:光源光 14:出射光 15:入射光 16:検出光 17:反射光 18:受光素子 20:凸部 21:筒状キャップ 22:流通孔 δ1:光ファイバ内部での反射角 θ1:出射面4における光の入射角 θ2:出射面5における光の出射角 n1:光ファイバの屈折率 n2:空気の屈折率 C:出射面4における微細な凹凸の拡大 φ1、φ2:光ファイバ切断角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G065 AA04 AB09 AB23 AB24 AB27 AB28 BA09 BA17 BA18 BB02 BB22 BC28 DA15 DA20 2H038 AA09 4F205 AA36 AA41 AD02 AD05 AD16 AD17 AM14 AM28 AP06 AP20 AQ01 AR20 HA06 HA42 HC16 HC17 HF01 HF05 HF30 HK02 HK19 HM06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光を出射する出射面を先端、もしくは先端
    の近傍に有する第1の光ファイバと、該第1の光ファイ
    バから出射された光を受光する入射面を先端、もしくは
    先端の近傍に有する第2の光ファイバからなる液状体の
    検出センサ。
  2. 【請求項2】前記第1の光ファイバと前記第2の光ファ
    イバとが隣接し、前記第1の光ファイバが持つ前記出射
    面と、前記第2の光ファイバが持つ前記入射面の各々の
    面が傾斜しており、かつ傾斜した面同士が向き合う構成
    を有する請求項1に記載の液状体の検出センサ。
  3. 【請求項3】前記第1の光ファイバと前記第2の光ファ
    イバに対向する位置に光を反射する部材が配されたこと
    を特徴とする請求項1に記載の液状体の検出センサ。
  4. 【請求項4】一端が閉塞されその内面が光を反射する材
    質からなり、他端が開放され、かつ、周面の一部に液状
    体が流通する流通孔を有するキャップを有し、前記他端
    から前記第1の光ファイバおよび前記第2の光ファイバ
    のそれぞれの先端が、前記キャップ内に挿入されて位置
    する請求項1に記載の液状体の検出センサ。
  5. 【請求項5】前記液状体が樹脂であることを特徴とす
    る、請求項1から4のいずれかに記載の液状体の検出セ
    ンサ。
  6. 【請求項6】強化繊維基材に含浸する樹脂の検出を、請
    求項5に記載の液状体の検出センサを用いて行ない、こ
    の検出結果に基づいて樹脂の含浸状態を判定し、含浸工
    程を制御することを特徴とするFRP構造体の製造方
    法。
  7. 【請求項7】請求項1から5のいずれかに記載の、液状
    体の検出用センサが内在することを特徴とするFRP構
    造体。
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