JP2001027628A - 多重配管の検査方法および装置 - Google Patents

多重配管の検査方法および装置

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JP2001027628A
JP2001027628A JP11201342A JP20134299A JP2001027628A JP 2001027628 A JP2001027628 A JP 2001027628A JP 11201342 A JP11201342 A JP 11201342A JP 20134299 A JP20134299 A JP 20134299A JP 2001027628 A JP2001027628 A JP 2001027628A
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ultrasonic
ultrasonic probe
inspection
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Koji Yamada
浩司 山田
Hiroyasu Ide
裕恭 井出
Ritsuo Sato
律夫 佐藤
Haruhisa Tanaka
晴久 田中
Toshiaki Fujita
利明 藤田
Toyokichi Kimura
豊吉 木村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リブにより互いに固定支持あるいは可動支持
された多重配管において、直接の検査対象となる配管内
にリブが存在していても、その被検査対象配管の検査を
可能ならしめるようにする。 【解決手段】 リブ2a,2bにより互いに固定支持あ
るいは可動支持された多重配管1の腐食等の検査を行う
に際し、リブの存在しない一番内側の配管1C側からそ
れよりも外側の配管1Bを非破壊検査する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、広くは非破壊検査
技術に関し、特にリブにより互いに固定支持あるいは可
動支持された多重配管において、直接の検査対象となる
配管の内側にピグ等の検査手段を挿入することが困難な
配管検査を可能とする多重配管の検査方法および装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】検査対象となる配管の内側にリブ等が設
けられていない場合には、超音波、渦流センサ、磁気的
手段(漏洩磁束、磁化渦流)、TV・ビデオカメラ等を
搭載した検査機器(ピグ)を配管内に挿入し、配管内を
流れる媒質(都市ガス、石油、等)を利用して、あるい
はこれら媒質を水、海水等に置換し、これら置換媒質を
利用してピグを走行させ、又は、モータ等による自走手
段をピグに組み込むことにより、被検査対象物の内・外
表面の検査を行っている。なお、超音波による検査で
は、一般的に板厚を測定し、これにより腐食等による損
耗の度合いを計測している。
【0003】ところで、タンカーにより海上輸送されて
きた石油は、陸上から沖合の海中に延びる多重配管から
なる輸送管を介して陸揚げされる。図13はこのような
石油輸送管の敷設状態を示す概念図、図14はその石油
輸送管の拡大断面図である。
【0004】すなわち、石油輸送管1は、リブ2a,2
bにより互いに固定支持あるいは可動支持された鋼製の
外管1A、本管1B、内管1Cを同心円上に配した多重
配管からなり、図14(a)に示すように外管1Aと本
管1Bがリブ2aで固定され、本管1Bと内管1Cがリ
ブ2bで固定された固定構造部が一例として200mピ
ッチで配置され、その間を図14(b)に示す外管1A
がスライド可能な可動構造部が一例として12mピッチ
で配置されており、本管1B内を石油が輸送されるよう
になっている。外管1Aは本管1Bを保護するために設
けられ、内管1Cはその内部に高温水または蒸気を流
し、本管1B内の石油を加温し、輸送を容易にするため
に設けられている。石油輸送管1の本管1Bの内面から
の腐食等による損耗の度合いを計測し、本管1Bの健全
度を検査することが石油輸送管1の維持管理にとって重
要である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】既述したように、配管
の内側にリブ等が設けられていない単管の場合は、その
肉厚や表面の状況を測定する各種の手法が確立され実施
されているが、前述の石油輸送管1のような多重配管の
場合には、被検査対象となる配管すなわち本管1B内に
リブ2bが存在するため、以下の理由により、肉厚や表
面の損耗度を測定することが困難となっている。 電源供給用あるいは制御信号ならびに検査結果の信号
を伝送するためのケーブルを用いるピグに検査機器を搭
載して被検査対象配管である本管1B内を走行させる場
合には、リブ2bを避けながら縫うようにピグが走行す
る際のケーブルとリブ部分の摩擦抵抗が非常に大きくな
ってしまい、数十mから場合によっては数kmにまで及
ぶ配管全線の検査は不可能である。さらに検査終了後に
ピグを取り出すためには往路と同じ経路を戻る必要があ
るが、ケーブルの回収作業と、リブ2bの回避動作とを
実施しながらピグを回収することは困難であり、リブ2
bがついた本管1Bの内側にピグ等の検査機器を挿入す
ることが困難である。 配管内媒質あるいは置換後の媒質に圧力差あるいは流
速を設けることによりピグを走行させる場合は、リブ2
bへのピグの衝突を避ける手段が無く、検査機器を破損
するおそれがあり、信頼度の高い検査は不可能である。 ピグ等の検査機器は、常に被検査対象配管である本管
1B内で任意の管壁に近い位置に配置されることにな
り、その際、本管1B内でその反対側の管壁との距離が
大きくなってしまう。そのため、距離の差による検出感
度の差が大きくなり、測定誤差の要因となる。
【0006】本発明の技術的課題は、リブにより互いに
固定支持あるいは可動支持された多重配管において、直
接の検査対象となる配管内にリブが存在していても、そ
の被検査対象配管の検査を可能ならしめるようにするこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る多重配管の
検査方法は、リブにより互いに固定支持あるいは可動支
持された多重配管の腐食等の検査を行うに際し、リブの
存在しない一番内側の配管側からそれよりも外側の配管
を非破壊検査することを特徴としている。
【0008】また、この方法に用いられる装置は、非破
壊検査機器を、リブの存在しない一番内側の配管内に挿
入したものである。
【0009】また、本発明に係る多重配管の検査方法
は、非破壊検査を、最内側配管を走行するピグに搭載し
た超音波探触子による超音波探傷により行うことを特徴
としている。
【0010】また、この方法に用いられる装置は、非破
壊検査機器を超音波探触子を搭載したピグから構成し、
多重配管の最内側配管をピグの走行ガイドとするもので
ある。
【0011】また、本発明に係る多重配管の検査方法
は、被検査対象となる配管内に水、海水、石油等の液体
を充填するとともに、最内側配管から被検査対象となる
配管にいたるまでの配管内にも水、海水、石油等の液体
を充填して、被検査対象配管壁までの間に空気が存在し
ないようにしたことを特徴としている。
【0012】また、この方法に用いられる装置は、被検
査対象となる配管内に水、海水、石油等の液体を充填す
るとともに、最内側配管から被検査対象となる配管にい
たるまでの配管内にも水、海水、石油等の液体を充填
し、ピグを、最内側配管に液体を流すことにより発生す
る液圧、又は最内側配管に気体を送ることにより発生す
る風圧、又は駆動機を利用して走行させるものである。
【0013】また、本発明に係る多重配管の検査方法
は、超音波探触子から被検査対象となる配管の内表面ま
での距離を、超音波信号の伝搬時間から求めることによ
り、被検査対象配管の内面の腐食等による板厚の損耗度
を検査することを特徴としている。
【0014】また、この方法に用いられる装置は、超音
波信号が送信されて被検査対象となる配管の内表面に反
射されて受信されるまでの伝搬予測時間を中心に、設計
上考えられる誤差を考慮して時間軸上のゲート範囲を設
定するゲート範囲設定手段と、ゲート範囲設定手段にて
設定されたゲート範囲内で、超音波信号が送信されて被
検査対象となる配管の内表面に反射されて受信されるま
での伝搬時間を検出する伝搬時間検出手段と、伝搬時間
検出手段により検出された超音波信号の伝搬時間に基づ
いて被検査対象となる配管内表面までの距離を求める距
離演算手段と、距離演算手段の演算結果を基準値と比較
することで被検査対象配管の内面の腐食等による板厚の
損耗度を判定する板厚損耗度判定手段と、を有するもの
である。
【0015】また、本発明に係る多重配管の検査方法
は、被検査対象となる配管の内表面で反射する超音波信
号の反射強度の変化をとらえることにより、腐食等によ
る被検査配管内表面の損耗度を検査することを特徴とし
ている。
【0016】また、この方法に用いられる装置は、超音
波信号が送信されて被検査対象となる配管の内表面に反
射されて受信されるまでの伝搬予測時間を中心に、設計
上考えられる誤差を考慮して時間軸上のゲート範囲を設
定するゲート範囲設定手段と、ゲート範囲設定手段にて
設定されたゲート範囲内で、被検査対象となる配管の内
表面で反射してきた超音波信号のエコー強度をしきい値
を設定して検出するエコー強度検出手段と、エコー強度
検出手段にて検出されたエコー強度に基づいて腐食等に
よる被検査配管内表面の損耗度を判定する管内表面損耗
度判定手段と、を有するものである。
【0017】また、本発明に係る多重配管の検査方法お
よび装置において、用いられる超音波探触子としては、
配管敷設時の設計データから得られる、被検査対象配管
の内表面とピグに組み込まれた超音波送受信探触子まで
の超音波伝搬距離に合わせた焦点距離を有する焦点型超
音波探触子、または配管敷設時の設計データから得られ
る、被検査対象配管の内表面とピグに組み込まれた超音
波送受信探触子までの超音波伝搬距離に合わせて、送信
と受信の2個の探触子の向きを固定した分割型超音波探
触子、または一対の固定軸の間に取り付けた振動子を囲
むように、該一対の固定軸に軸受を介してタイヤが回転
自在に取り付けられるとともに、タイヤと振動子との間
に水や油等の接触媒体が充填されてなるタイヤ型超音波
探触子、または最内側配管の管壁の曲率に合わせて振動
子を湾曲させたリング状探触子など、使用可能である。
【0018】また、超音波探触子と、ピグのガイドとな
る最内側配管内壁との間に、最内側配管材料と密度の等
しい、あるいは密度の近い物質、又はフッ素、アクリ
ル、ポリイミド、ポリスチレン等の樹脂からなるそり型
シューを設けてもよい。
【0019】
【発明の実施の形態】実施形態1.以下、本発明の第1
の実施形態に係る多重配管の検査方法およびこの方法に
用いられる装置を図1乃至図5に基づき説明する。図1
乃至図4は本発明の計測原理を説明する図で、図1は超
音波探触子を搭載したピグを最内側配管内に挿入して走
行させながら超音波探傷を行っている状態を示す正面断
面図および側面断面図、図2は予備試験に用いた実験機
器の説明図、図3は多重配管内における超音波の反射と
通過の説明図、図4は各境界面で反射したエコーの高さ
と時間軸との関係を示すグラフである。図5はこの第1
実施形態に係る多重配管の検査装置の具体例を示す構成
図である。なお、検査対象となる多重配管の形態および
材質(鋼製)は従来と同じであるため、同一符号を付
し、またその説明にあたっては図12および図14を参
照するものとする。
【0020】まず、図1乃至図4に基づき本発明の計測
原理について説明する。多重配管すなわち石油輸送管1
は、その固定構造部(図14(a))においては外管1
Aと本管1B間がリブ2aにより、また本管1Bと最内
側配管(以下、内管という)1C間がリブ2bにより、
それぞれ互いに固定支持されているが、その可動構造部
(図14(b))を含む全線に亘って内管1C内には障
害となるリブなどは存在しない。本発明ではこの内管1
Cを検査機器すなわちピグ11のガイド管として利用す
る。
【0021】内管1Cの管表面と他の同心円上配管すな
わち本管1Bや外管1Aとの距離は、一般的にパイプの
製作公差範囲内でほぼ一定間隔となるので、内管1C内
から被検査対象となる本管1Bの内表面までの距離はほ
ぼ一定となる。このため、内管1C内に挿入したピグ1
1の姿勢を一定に保つことにより、ピグ11に搭載され
たセンサから本管1Bまでの距離も一定となる。その結
果、感度のばらつき等の問題は解決できる。
【0022】従来の超音波探傷による配管(単管)の検
査では、配管内の検査機器(ピグ)から配管壁に直接的
に超音波を発信し、その超音波の管外表面と管内表面間
で発生する多重反射をとらえて、管外表面と管内表面か
らの反射の時間差を測定することにより、配管の肉厚を
測定している。
【0023】また、被検査対象配管(単管)内に水を充
填した状態でピグを挿入し、管内表面より離れた位置か
ら超音波を発信し、その管内表面から水中を伝播する反
射波をとらえて、ピグから管内表面までの距離を測定す
るいわゆる水距離測定法も知られている。本発明ではこ
の水距離測定法の原理も利用する。
【0024】すなわち、多重配管の被検査対象となる本
管1B内に水、海水、石油等の液体(ここでは水を使
用)12を充填して、本管1Bの内壁までの間に音響イ
ンピーダンスの極端に小さい空気等の気体が存在しない
ようにする。なお、内管1C内にも水、海水、石油等の
液体を充填してもよいが、ここでは内管1C内には液体
は充填せず、ピグ11に搭載した各超音波探触子13と
内管1Cの内壁との間にそれぞれ水12aを塗布するこ
とで、各超音波探触子13と内管1Cの内壁との間に空
気が存在しないようにする。なお、水12aに代えてグ
リセリン、油等の液体の使用も可能である。またピグ1
1には図示しない駆動機を搭載して、バネ付き車輪10
により自力走行できるようにしているが、これに限るも
のでなく、例えば車輪をスクレーパーカップに代え、内
管1Cに液体を流すことにより発生する液圧、又は内管
1Cに気体を送ることにより発生する風圧、を利用して
推進させることもできる。言うまでもなく、各超音波探
触子13は、探傷時に各付勢手段14によって内管1C
の内壁に所定圧で押圧される。
【0025】このようにして、超音波探触子13より超
音波15を発信すると、図3のように異なる媒質の境界
面a,b,cで超音波の一部が反射し、一部が通過す
る。図4(a)のグラフは各境界面a,b,cからの反
射波をとらえたもので、縦軸にエコー高さを、横軸に時
間軸をとったものである。T1,T2,T3は、超音波
探触子13より超音波15が発信され、各境界面a,
b,cで反射されて超音波探触子13に到達(受信)す
るまでの時間であり、距離に換算すると、超音波探触子
13と各境界面a,b,c間の往復距離となる。
【0026】時間軸上のT1,T2,T3でとらえられ
るエコー以外にも、例えば内管1Cの外表面と内表面間
で往復反射する多重波などが存在する。ここではb点、
つまり本管1Bの内面からのエコーをとらえることで、
本管1Bの損耗度を判定する。したがって、超音波信号
が発信されて本管1Bの内表面に反射されて受信される
までの伝搬予測時間を中心に、設計上考えられる誤差を
考慮して時間軸上のゲート範囲を設定し、これによりノ
イズ成分(多重波)を除去する。
【0027】本管1Bの内表面に、図3のような腐食等
による損耗部1bが存在すると、水12が充填されてい
る内管1Cの外表面から損耗部底部であるd点までの距
離は正常部の距離Lに傷深さΔLを加えた距離(L+Δ
L)となり、d点からのエコーは、時間軸上でT2から
ΔL分ずれて、図4(b)のようにT4位置で検出され
る。20℃水中の音速(縦波だけ存在する)は1480m/s
ec、鋼中の縦波の音速は5900m/secであり、超音波信号
が発信されてエコーが受信されるまでの時間を検出する
ことで、被検査対象となる本管1Bの内表面までの距離
を検出でき、腐食等による板厚の損耗度を判定すること
ができる。
【0028】前述の計測原理を図2の実験機器16と階
段状試験片17を用いて検証した。階段状試験片17は
板厚を12mm,15mm,19mm,24mmと段階的に厚く
し、これを深さ(水深)が300mmの水12を入れた水
槽18の底部に置き、上部に水面に接触させて板厚12
mmの鋼板19を載置し、鋼板19の上面に、厚さ30mm
のアクリル樹脂製の板からなるシュー20を介して超音
波探触子21をセットし、階段状試験片17の各段の表
面エコーの波形を記録した。なお、階段状試験片17の
板厚を変えた時、探傷器の測定範囲のつまみは固定して
行った。つまり、時間軸上のゲート範囲を、各板厚の表
面エコーの波形を全て検出できる範囲に設定した。他の
条件は、試験温度20℃、試験水温20℃、周波数5M
Hzである。ちなみに、鋼板19は内管1Cに相当し、階
段状試験片17は本管1Bに相当する。結果を下表1に
示す。
【0029】
【表1】
【0030】表1から明らかなように、本管1Bに相当
する階段状試験片17の表面エコーの伝搬時間T2を計
測することにより、内管1C側から本管1Bの内表面ま
での距離を測定することができる。さらに本管内表面ま
での距離を測定することで、本管板厚の計測が可能とな
る。
【0031】では、本発明の多重配管の検査方法および
この方法に用いられる装置が実際にどのように具体化さ
れるかについて図5に基づき説明する。図5はこの第1
実施形態に係る多重配管の検査装置の構成図であり、図
中、前述の計測原理の説明で用いた図1と同一部分には
同一符号を付し、その説明を省略する。
【0032】すなわち、この第1実施形態の装置は、超
音波探触子13から超音波信号が送信されて被検査対象
となる本管1Bの内表面に反射されて受信されるまでの
伝搬予測時間を中心に、設計上考えられる誤差を考慮し
て時間軸上のゲート範囲(図4参照)を設定するゲート
範囲設定手段31と、ゲート範囲設定手段31にて設定
されたゲート範囲内で、超音波信号が送信されて本管1
Bの内表面に反射されて受信されるまでの伝搬時間を検
出する伝搬時間検出手段32と、伝搬時間検出手段32
により検出された超音波信号の伝搬時間に基づいて本管
1B内表面までの距離を求める距離演算手段33と、距
離演算手段33の演算結果を基準値と比較することで本
管1Bの内面の腐食等による板厚の損耗度を判定する板
厚損耗度判定手段34と、から構成されている。ここ
で、距離演算手段33の演算結果と比較される基準値
は、配管敷設時の設計データから得られる、本管1Bの
損耗の生じていない内表面とピグ11に組み込まれた超
音波送受信探触子(=超音波探触子13)との間の距離
の値に設定されている。
【0033】次に、この第1実施形態の多重配管の検査
装置を用いて本管1Bを検査する方法について図5に基
づき図4、図13、及び図14を参照しながら説明す
る。ピグ11は多重配管すなわち石油輸送管1の陸上挿
入部1a(図13)より内管1C内に挿入される。検査
にあたっては、本管1B内に水、海水、石油等の液体
(ここでは水を使用)12を充填し、本管1Bの内壁ま
での間に、音響インピーダンスが極端に小さく境界面で
の反射率が極めて大きくなる空気が存在しないようにす
る。超音波探触子13の周波数はここでは5MHzに設定
しているが、使用する超音波探触子の種類によって1〜
10MHz程度の範囲内で適宜選択すればよい。
【0034】検査が開始され、超音波探触子13より超
音波15が送信されると、伝搬時間検出手段32では、
設定されたゲート内で最初に現れた波形を本管1Bの内
表面からのエコーと判断し、そのときの時間を、超音波
信号が送信されて本管1Bの内表面に反射されて受信さ
れるまでの伝搬時間として抽出し、距離演算手段33に
知らせる。既述したように20℃での鋼製の内管1Cを
伝播する縦波の音速は5900m/sec、水中の音速は1480m
/secであるが、材質、周囲温度により、これらの音速の
変化は予め予測可能である。距離演算手段33では、内
管1Cの外表面に腐食等が無いものとし、超音波が内管
1Cを往復通過するに要する時間に変動がないものとし
て、この時間を伝搬時間検出手段32より知らせられた
時間より差し引き、残りの時間を水距離測定法の原理に
基づいて演算し、結果を板厚損耗度判定手段34に知ら
せる。板厚損耗度判定手段34では、距離演算手段33
より知らせられた距離を基準値と比較し、本管1Bの内
面の腐食等による板厚の損耗度を判定する。なお、本管
1Bの腐食か、本管1Bの偏芯か、スラッジ表面からの
反射か、などの区別については、管軸方向の不連続性
で、オペレータが判断するが、データの蓄積により、自
動判定が可能になることは言うまでもない。
【0035】この第1実施形態の計測方法で使用可能な
超音波探触子13としては、図7のような焦点型超音波
探触子41、図8のような分割型超音波探触子51、図
9のようなタイヤ型超音波探触子61が利用可能であ
る。図7、図8、図9では内管1Cの管軸方向に超音波
伝搬経路を記載しているが、この超音波伝搬経路を内管
1Cの周方向にとっても差し支えない。
【0036】焦点型超音波探触子41は、周知のように
振動子42の前面に音響レンズ43をつけるとともに、
振動子42の背面がダンパ44で覆われているものであ
るが、ここではその焦点距離が、配管敷設時の設計デー
タから得られる、被検査対象配管である本管1Bの内表
面とピグ11に組み込まれた超音波送受信探触子(=探
触子41)までの超音波伝搬距離に設定されているもの
を使用する。なお、図中の符号45は接栓、P1,P2
は入射波、R1,R2はそれぞれ入射波P1,P2の反
射波である。
【0037】分割型超音波探触子51は、周知のように
送信と受信の2個の探触子52A,52Bの向きを対応
させて固定したものであるが、ここでは配管敷設時の設
計データから得られる、被検査対象配管である本管1B
の内表面とピグ11に組み込まれた超音波送受信探触子
(=探触子52A,52B)までの超音波伝搬距離に合
わせて各探触子52A,52Bの角度が設定されている
ものを使用する。なお、図中の符号53は一例としてア
クリル製のくさび、54は接栓、Pは入射波、Rは反射
波である。
【0038】タイヤ型超音波探触子61は、周知のよう
に一対の固定軸62の間に振動子63が取り付けられ、
振動子63を囲むように一対の固定軸62に軸受64を
介して、例えば厚肉のブタジエン系ゴムまたはシリコン
系ゴムからなるタイヤ65が回転自在に取り付けられて
いるとともに、振動子63とタイヤ65との間には、水
や油等の接触媒体67が充填されて構成されており、タ
イヤ65が内管1Cの内面上を管軸方向に転動しなが
ら、内管1Cの内面に対して角度が固定された振動子6
3により超音波を送受信して超音波探傷を行うようにな
っている。なお、図中のPは入射波、Rは反射波であ
る。
【0039】このように、この第1実施形態によれば、
リブ2a,2bにより互いに固定支持あるいは可動支持
された外管1A、本管1B、内管1Cを有する多重配管
において、リブが存在しない一番内側の内管1C内に、
各超音波探触子13を搭載したピグ11を挿入するとと
もに、被検査対象となる本管1B内に水12を充填し
て、ピグ11に搭載した各超音波探触子13により内管
1C側からそれよりも外側の本管1B内を超音波探傷に
より検査し、各超音波探触子13と本管1B内面との間
の距離に基づいて、本管1Bの内面の腐食等による板厚
の損耗度を判定するようにしているので、本管1B内に
リブ2bが存在していても、その本管1Bの検査が可能
となり、腐食等による損耗度を正確に測定することがで
きる。
【0040】実施形態2.図6は本発明の第2の実施形
態に係る多重配管の検査方法に用いられる装置の具体例
を示す構成図であり、図中、前述の第1実施形態のもの
(図5)と同一部分には同一符号を付し、その説明を省
略する。
【0041】まず、図4に基づき本発明の第2実施形態
に係る多重配管の検査方法の計測原理について説明す
る。本管1Bの内表面に腐食等による損耗部1b(図
3)が存在すると、超音波が散乱し、吸収され、エコー
が得られないか、エコー強度が微弱なものとなる。そこ
でエコー検出の際に図4(c)のようにしきい値を設定
して、ゲート範囲内でこのしきい値を超えるレベルの強
度のエコーが検出されないT5のような場合は損耗して
いるとするように、エコー強度に基づいて腐食等による
本管1Bの内表面の損耗度を判定する。
【0042】この第2実施形態の装置は、超音波探触子
13から超音波信号が送信されて被検査対象となる本管
1Bの内表面に反射されて受信されるまでの伝搬予測時
間を中心に、設計上考えられる誤差を考慮して時間軸上
のゲート範囲(図4参照)を設定するゲート範囲設定手
段31と、ゲート範囲設定手段31にて設定されたゲー
ト範囲内で、本管1Bの内表面で反射してきた超音波信
号のエコー強度をしきい値(図4(c)参照)を設定し
て検出するエコー強度検出手段35と、エコー強度検出
手段35にて検出されたエコー強度に基づいて腐食等に
よる本管内表面の損耗度を判定する管内表面損耗度判定
手段36と、から構成されている。
【0043】すなわち、本管1Bの内表面に腐食等によ
る損耗部1bが存在している場合、その部分では超音波
が散乱・吸収されエコーが得られないか、エコー強度が
微弱なものとなってしまう。したがって、しきい値を設
定して、ゲート範囲内でこのしきい値を超えるレベルの
強度のエコーが検出されない場合は、腐食しているか、
その可能性が極めて高いと判定する。
【0044】本管1Bの内表面にスラッジが堆積してい
る場合には、その部分では超音波が散乱・吸収されエコ
ーが得られないか、エコー強度が微弱なものになってし
まい、腐食等による損耗と区別できないことが生ずるこ
とがある。このように、ゲート範囲内でしきい値を超え
るレベルのエコーが検出されず、かつ腐食等による損耗
と区別できない場合には、管内表面損耗度判定手段36
は損耗部として一旦登録する。この登録データは、その
後に再検査する場合に、比較データとして用いたり、あ
るいは次回の保守・点検時の比較データとして用い、再
度同じ状況下にあれば、損耗と断定する。
【0045】次に、この第2実施形態の多重配管の検査
装置を用いて本管1Bを検査する方法について図6に基
づき図4、図13、及び図14を参照しながら説明する
が、検査を開始可能にするまでの段取りは前述の第1実
施形態のものと同じである。すなわち、ピグ11を石油
輸送管1の陸上挿入部1a(図13)より内管1C内に
挿入し、検査にあたっては、本管1B内に水、海水、石
油等の液体(ここでは水を使用)12を充填する。ここ
でも超音波探触子13の周波数は5MHzに設定している
が、使用する超音波探触子の種類によって1〜10MHz
程度の範囲内で適宜選択すればよい。
【0046】検査が開始され、超音波探触子13より超
音波が送信されると、エコー強度検出手段35では、設
定されたゲート内でしきい値を超える強度のエコーが有
るか否かを検出し、結果を管内表面損耗度判定手段36
に知らせる。管内表面損耗度判定手段36では、エコー
強度検出手段35からエコーが検出されたことが知らせ
られると、本管1Bの内表面に腐食などの損耗部が無い
と判定する。また管内表面損耗度判定手段36では、エ
コー強度検出手段35でエコーが検出されなかった場
合、本管1Bの内表面に腐食などの損耗部が存在する可
能性が高いと判断し、この管軸方向位置を登録する。そ
して、その後に再検査時や、次回の保守・点検時に前記
登録データを比較データとして用い、同管軸方向位置に
て再度しきい値を超える強度のエコーがなければ、損耗
と断定する。
【0047】この第2実施形態の計測方法で使用可能な
超音波探触子13としては、前述の焦点型超音波探触子
41(図7)や分割型超音波探触子51(図8)やタイ
ヤ型超音波探触子61(図9)の他に、図10のような
リング状探触子71が利用可能である。
【0048】リング状探触子71は、最内側配管である
内管1Cの管壁の曲率に合わせて振動子72がリング状
に湾曲され、背面がダンパ73で覆われて構成されてい
る。したがって、入射波P1,P2,P3,P4,P5
…は放射状に送信され、内管1Cの管壁および本管1B
の内表面に対して垂直に進み、各入射波P1,P2,P
3,P4,P5…の反射波R1,R2,R3,R4,R
5…も、各入射波と同経路をとおって戻り、超音波送受
信探触子(=探触子71)に受信される。このリング状
探触子71を用いれば、焦点型超音波探触子41や分割
型超音波探触子51やタイヤ型超音波探触子61を用い
る場合には周方向に適切な個数の探触子を配設する必要
があることに比べて極めて少ない数で、本管1Bの内表
面全周の超音波探傷が可能となる。
【0049】このように、この第2実施形態によれば、
リブ2a,2bにより互いに固定支持あるいは可動支持
された外管1A、本管1B、内管1Cを有する多重配管
において、リブが存在しない一番内側の内管1C内に、
各超音波探触子13を搭載したピグ11を挿入するとと
もに、被検査対象となる本管1B内に水12を充填し
て、ピグ11に搭載した各超音波探触子13により内管
1C側からそれよりも外側の本管1B内を超音波探傷に
より検査し、本管1Bの内表面で反射してきた超音波信
号のエコー強度に基づいて腐食等による本管内表面の損
耗度を判定するようにしているので、本管1B内にリブ
2bが存在していても、その本管1Bの検査が可能とな
り、腐食等による損耗度を正確に測定することができ
る。
【0050】実施形態3.図11は本発明の第3の実施
形態に係る多重配管の検査方法に用いられる装置の具体
例を示す要部構成図、図12はその全体を示す構成図で
あり、各図中、前述の第1及び第2実施形態のもの(図
5,図6)と同一部分には同一符号を付し、その説明を
省略する。
【0051】この第3実施形態の装置は、超音波探触子
13と、ピグ11のガイドとなる最内側配管である鋼製
内管1Cの内壁との間に、内管1Cの材料と密度の等し
い(=同材質の)、あるいは密度の近い物質、又はフッ
素、アクリル、ポリイミド、ポリスチレン等の樹脂から
なるそり型シュー81を設けて、管内壁を滑らせ、スム
ーズな連続計測を可能としたものである。
【0052】ところで、超音波の音圧反射率は、境界面
で接する二つの物質の音響インピーダンスによって決ま
り、音響インピーダンスの差が大きい物質が境界面を作
る場合には大きな音圧反射率となり、超音波の通過する
成分が小さくなってエコーの減衰率が大きくなる。音響
インピーダンスは、物質の密度と、物質中を伝わる超音
波の音速との積で表される。したがって、エコーの減衰
率の観点だけからみれば、超音波探触子13の振動子と
内管1C壁との間に介在するそり型シュー81は、内管
1Cと同材質の鋼から構成することが好ましい。
【0053】また、強度の観点からみれば、内管1C壁
面を擦過して進むそり型シュー81は、内管1Cよりも
強度の弱い物質、例えばフッ素、アクリル、ポリイミ
ド、ポリスチレン等の樹脂から構成することが、クラッ
シュなどによる傷の発生を防止する上で好ましい。
【0054】いずれにせよ、この第3実施形態の装置の
ように、シュー81をそり型とすることで、スムーズな
摺動性を確保でき、クラッシュなどの問題も解消するこ
とができる。
【0055】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、リ
ブにより互いに固定支持あるいは可動支持された多重配
管の腐食等の検査を行うに際し、リブの存在しない一番
内側の配管側からそれよりも外側の配管を非破壊検査す
るようにしたので、外表面からのアクセスが困難な多重
配管において、直接の検査対象となる配管内にリブが存
在していても、その被検査対象配管の検査が可能となっ
た。
【0056】また、非破壊検査機器を超音波探触子を搭
載したピグから構成し、多重配管の最内側配管をピグの
走行ガイドとしたので、連続での自動計測が可能となっ
た。
【0057】また、被検査対象となる配管内に水、海
水、石油等の液体を充填するとともに、最内側配管から
被検査対象となる配管にいたるまでの配管内にも水、海
水、石油等の液体を充填して、被検査対象配管壁までの
間に空気が存在しないようにしたので、エコーの減衰率
を小さく抑えることができ、かつ水距離測定法の原理を
利用して計測を行うことができた。
【0058】また、超音波探触子から検査対象となる配
管の内表面までの距離を、超音波信号の伝搬時間から求
めることにより、被検査対象配管の内面の腐食等による
板厚の損耗度を検査するようにしたので、腐食等による
損耗度を正確に測定することができた。
【0059】また、被検査対象となる配管の内表面で反
射する超音波信号の反射強度の変化をとらえることによ
り、腐食等による被検査配管内表面の損耗度を検査する
ようにしたので、損耗度判定の制御回路を簡略化するこ
とができた。
【0060】また、超音波探触子として、配管敷設時の
設計データから得られる、被検査対象配管の内表面とピ
グに組み込まれた超音波送受信探触子までの超音波伝搬
距離に合わせた焦点距離を有する焦点型超音波探触子、
あるいは配管敷設時の設計データから得られる、被検査
対象配管の内表面とピグに組み込まれた超音波送受信探
触子までの超音波伝搬距離に合わせて、送信と受信の2
個の探触子の向きを固定した分割型超音波探触子、また
は一対の固定軸の間に取り付けた振動子を囲むように、
該一対の固定軸に軸受を介してタイヤが回転自在に取り
付けられるとともに、タイヤと振動子との間に水や油等
の接触媒体が充填されてなるタイヤ型超音波探触子を用
いたので、腐食等による損耗度を正確に測定することが
できた。
【0061】また、超音波探触子として、最内側配管の
管壁の曲率に合わせて振動子を湾曲させたリング状探触
子を用いたので、少ない数で被検査配管内表面の全周を
超音波探傷することができた。
【0062】また、超音波探触子と、ピグのガイドとな
る最内側配管内壁との間に、最内側配管材料と密度の等
しい、あるいは密度の近い物質、又はフッ素、アクリ
ル、ポリイミド、ポリスチレン等の樹脂からなるそり型
シューを設けたので、スムーズな連続計測が可能とな
り、かつクラッシュの発生を防止することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の計測原理を説明する図で、超音波探触
子を搭載したピグを最内側配管内に挿入して走行させな
がら超音波探傷を行っている状態を示す正面断面図およ
び側面断面図である。
【図2】本発明の計測原理を説明する図で、予備試験に
用いた実験機器の説明図である。
【図3】本発明の計測原理を説明する図で、多重配管内
における超音波の反射と通過の説明図である。
【図4】本発明の計測原理を説明する図で、各境界面で
反射したエコーの高さと時間軸との関係を示すグラフで
ある。
【図5】本発明の第1実施形態に係る多重配管の検査装
置の具体例の構成図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る多重配管の検査装
置の具体例の構成図である。
【図7】本発明で用いた焦点型超音波探触子の説明図で
ある。
【図8】本発明で用いた分割型超音波探触子の説明図で
ある。
【図9】本発明で用いたタイヤ型超音波探触子の説明図
である。
【図10】本発明で用いたリング状探触子の説明図であ
る。
【図11】本発明の第3実施形態に係る多重配管の検査
装置の具体例の要部構成図である。
【図12】第3実施形態に係る多重配管の検査装置の全
体構成図である。
【図13】多重配管である石油輸送管の敷設状態を示す
概念図である。
【図14】石油輸送管の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 石油輸送管(多重配管) 1A 外管 1B 本管(被検査対象配管) 1C 内管(一番内側の配管) 2a,2b リブ 11 ピグ 12 水(液体) 13 超音波探触子 31 ゲート範囲設定手段 32 伝搬時間検出手段 33 距離演算手段 34 板厚損耗度判定手段 35 エコー強度検出手段 36 管内表面損耗度判定手段 41 焦点型超音波探触子 51 分割型超音波探触子 61 タイヤ型超音波探触子 71 リング状探触子 81 そり型シュー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 律夫 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 田中 晴久 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 藤田 利明 三重県津市雲出伊倉津町字14割1187 株式 会社ジャパンテクノメイト内 (72)発明者 木村 豊吉 三重県津市雲出伊倉津町字14割1187 株式 会社ジャパンテクノメイト内 Fターム(参考) 2F068 AA28 AA48 BB09 FF12 FF16 FF18 FF25 JJ11 KK12 LL04 LL17 NN02 2G047 AB01 AC00 AD05 BC02 BC03 BC11 BC18 CA01 DB03 EA08 GJ08 GJ12

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リブにより互いに固定支持あるいは可動
    支持された多重配管の腐食等の検査を行うに際し、 リブの存在しない一番内側の配管側からそれよりも外側
    の配管を非破壊検査することを特徴とする多重配管の検
    査方法。
  2. 【請求項2】 非破壊検査を、最内側配管を走行するピ
    グに搭載した超音波探触子による超音波探傷により行う
    ことを特徴とする請求項1記載の多重配管の検査方法。
  3. 【請求項3】 被検査対象となる配管内に水、海水、石
    油等の液体を充填するとともに、最内側配管から前記被
    検査対象となる配管にいたるまでの配管内にも水、海
    水、石油等の液体を充填して、被検査対象配管壁までの
    間に空気が存在しないようにしたことを特徴とする請求
    項2記載の多重配管の検査方法。
  4. 【請求項4】 超音波探触子から被検査対象となる配管
    の内表面までの距離を、超音波信号の伝搬時間から求め
    ることにより、被検査対象配管の内面の腐食等による板
    厚の損耗度を検査することを特徴とする請求項2又は請
    求項3記載の多重配管の検査方法。
  5. 【請求項5】 被検査対象となる配管の内表面で反射す
    る超音波信号の反射強度の変化をとらえることにより、
    腐食等による被検査配管内表面の損耗度を検査すること
    を特徴とする請求項2又は請求項3記載の多重配管の検
    査方法。
  6. 【請求項6】 配管敷設時の設計データから得られる、
    被検査対象配管の内表面とピグに組み込まれた超音波送
    受信探触子までの超音波伝搬距離に合わせた焦点距離を
    有する焦点型超音波探触子を用いて、超音波探触子から
    被検査対象となる配管の内表面までの距離を求めて、被
    検査対象配管の内面の腐食等による板厚の損耗度を検査
    することを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれか
    に記載の多重配管の検査方法。
  7. 【請求項7】 配管敷設時の設計データから得られる、
    被検査対象配管の内表面とピグに組み込まれた超音波送
    受信探触子までの超音波伝搬距離に合わせて、送信と受
    信の2個の探触子の向きを固定した分割型超音波探触子
    を用いて、被検査対象配管の内面の腐食等による板厚の
    損耗度を検査することを特徴とする請求項2乃至請求項
    5のいずれかに記載の多重配管の検査方法。
  8. 【請求項8】 一対の固定軸の間に取り付けた振動子を
    囲むように、該一対の固定軸に軸受を介してタイヤが回
    転自在に取り付けられるとともに、タイヤと振動子との
    間に水や油等の接触媒体が充填されてなるタイヤ型超音
    波探触子を用いて、被検査対象配管の内面の腐食等によ
    る板厚の損耗度を検査することを特徴とする請求項2乃
    至請求項5のいずれかに記載の多重配管の検査方法。
  9. 【請求項9】 最内側配管の管壁の曲率に合わせて探触
    子を湾曲させたリング状探触子を用いて、被検査対象配
    管内表面の腐食等による損耗度を検査することを特徴と
    する請求項2乃至請求項5のいずれかに記載の多重配管
    の検査方法。
  10. 【請求項10】 リブにより互いに固定支持あるいは可
    動支持された多重配管の腐食等の検査を行う装置であっ
    て、 非破壊検査機器を、リブの存在しない一番内側の配管内
    に挿入し、該最内側配管を介してそれよりも外側の配管
    を検査することを特徴とする多重配管の検査装置。
  11. 【請求項11】 非破壊検査機器は超音波探触子を搭載
    したピグからなり、多重配管の最内側配管を該ピグの走
    行ガイドとすることを特徴とする請求項10記載の多重
    配管の検査装置。
  12. 【請求項12】 被検査対象となる配管内に水、海水、
    石油等の液体を充填するとともに、最内側配管から前記
    被検査対象となる配管にいたるまでの配管内にも水、海
    水、石油等の液体を充填し、ピグは、最内側配管に液体
    を流すことにより発生する液圧、又は最内側配管に気体
    を送ることにより発生する風圧、又は駆動機を利用して
    走行させることを特徴とする請求項11記載の多重配管
    の検査装置。
  13. 【請求項13】 超音波信号が送信されて被検査対象と
    なる配管の内表面に反射されて受信されるまでの伝搬予
    測時間を中心に、設計上考えられる誤差を考慮して時間
    軸上のゲート範囲を設定するゲート範囲設定手段と、 該ゲート範囲設定手段にて設定されたゲート範囲内で、
    超音波信号が送信されて被検査対象となる配管の内表面
    に反射されて受信されるまでの伝搬時間を検出する伝搬
    時間検出手段と、 該伝搬時間検出手段により検出された超音波信号の伝搬
    時間に基づいて超音波探触子から被検査対象となる配管
    内表面までの距離を求める距離演算手段と、 該距離演算手段の演算結果を基準値と比較することで被
    検査対象配管の内面の腐食等による板厚の損耗度を判定
    する板厚損耗度判定手段と、を有することを特徴とする
    請求項11又は請求項12記載の多重配管の検査装置。
  14. 【請求項14】 超音波信号が送信されて被検査対象と
    なる配管の内表面に反射されて受信されるまでの伝搬予
    測時間を中心に、設計上考えられる誤差を考慮して時間
    軸上のゲート範囲を設定するゲート範囲設定手段と、 該ゲート範囲設定手段にて設定されたゲート範囲内で、
    被検査対象となる配管の内表面で反射してきた超音波信
    号のエコー強度をしきい値を設定して検出するエコー強
    度検出手段と、 該エコー強度検出手段にて検出されたエコー強度に基づ
    いて腐食等による被検査配管内表面の損耗度を判定する
    管内表面損耗度判定手段と、を有することを特徴とする
    請求項11又は請求項12記載の多重配管の検査装置。
  15. 【請求項15】 超音波探触子として、配管敷設時の設
    計データから得られる、被検査対象配管の内表面とピグ
    に組み込まれた超音波送受信探触子までの超音波伝搬距
    離に合わせた焦点距離を有する焦点型超音波探触子を用
    いることを特徴とする請求項11乃至請求項14のいず
    れかに記載の多重配管の検査装置。
  16. 【請求項16】 超音波探触子として、配管敷設時の設
    計データから得られる、被検査対象配管の内表面とピグ
    に組み込まれた超音波送受信探触子までの超音波伝搬距
    離に合わせて、送信と受信の2個の探触子の向きを固定
    した分割型超音波探触子を用いることを特徴とする請求
    項11乃至請求項14のいずれかに記載の多重配管の検
    査装置。
  17. 【請求項17】 超音波探触子として、一対の固定軸の
    間に取り付けた振動子を囲むように、該一対の固定軸に
    軸受を介してタイヤが回転自在に取り付けられるととも
    に、振動子の前面に伝播部材がタイヤと若干の隙間をあ
    けて取り付けられ、かつタイヤと伝播部材との間に水や
    油等の接触媒体が充填されてなるタイヤ型超音波探触子
    を用いることを特徴とする請求項11乃至請求項14の
    いずれかに記載の多重配管の検査装置。
  18. 【請求項18】 超音波探触子として、最内側配管の管
    壁の曲率に合わせて振動子を湾曲させたリング状探触子
    を用いることを特徴とする請求項11乃至請求項14の
    いずれかに記載の多重配管の検査装置。
  19. 【請求項19】 超音波探触子と、ピグのガイドとなる
    最内側配管内壁との間に、該最内側配管材料と密度の等
    しい、あるいは密度の近い物質、又はフッ素、アクリ
    ル、ポリイミド、ポリスチレン等の樹脂からなるそり型
    シューを設けたことを特徴とする請求項11乃至請求項
    18のいずれかに記載の多重配管の検査装置。
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