JP2001025781A - グリーストラップ - Google Patents

グリーストラップ

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JP2001025781A
JP2001025781A JP11197721A JP19772199A JP2001025781A JP 2001025781 A JP2001025781 A JP 2001025781A JP 11197721 A JP11197721 A JP 11197721A JP 19772199 A JP19772199 A JP 19772199A JP 2001025781 A JP2001025781 A JP 2001025781A
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JP
Japan
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activation chamber
chamber
liquid tank
activation
microorganisms
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Application number
JP11197721A
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English (en)
Inventor
Masakazu Kobayashi
正和 小林
Kiyohiko Yoshikawa
清彦 吉川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Cosmo Sogo Kaihatsu Kk
Kaneso Co Ltd
Original Assignee
Cosmo Sogo Kaihatsu Kk
Kaneso Co Ltd
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Publication date
Application filed by Cosmo Sogo Kaihatsu Kk, Kaneso Co Ltd filed Critical Cosmo Sogo Kaihatsu Kk
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

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  • Sewage (AREA)
  • Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
  • Treatment Of Biological Wastes In General (AREA)
  • Removal Of Floating Material (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 微生物製剤を用いて液槽内の油を分解させる
グリーストラップにあって、構造が簡単で安価に製造で
き、所要装置の設置スペースを別途確保する必要がな
く、美観性の良いグリーストラップを提供する。 【解決手段】 連通口3を備えた筒状の活性化室4を、
液槽2の上部を遮蔽する蓋板5の下面に固定して液槽2
内に垂設し、前記連通口3を比重差により分離浮上する
油層x より下方となる高さ位置に臨ませるととも
に、前記蓋板5に活性化室4内と連通する開閉蓋26を
備えた微生物製剤6の供給口7を設け、かつ少なくとも
活性化室4内に曝気処理を施すようにすることにより、
油を分解する微生物の活性化・増殖を活性化室4内で良
好に行わせ得るようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液槽内で分離浮上
する油を微生物によって水と二酸化炭素に分解し得る機
能を備えたグリーストラップに関する。
【0002】
【従来の技術】業務用厨房,調理場等の、油を含んだ排
水を多量に排出する施設には、油が公共の下水管に直接
流れ込まないようにするためにグリーストラップの設置
が義務付けられている。
【0003】このグリーストラップは、油を含んだ排水
からなる被処理液を液槽内に流入させて、液槽内で油を
その比重差により浮上させて分離し、徐油液を排出する
ものであるが、分離した油を液槽内に放置しておくと、
腐敗して悪臭を発生するため、定期的な清掃作業を必要
とする。ところが、この清掃作業は、腐敗臭の中で行う
汚い作業であるため、従業員も敬遠しがちな不快感を伴
なうものであった。また、グリーストラップを経て排出
される排水中には多少の油が残留しており、この油が排
水管内壁に付着して凝固し、排水管を詰まらせる場合が
あり、その除去処理に多大の費用が掛かるといった問題
点もあった。
【0004】近年、上記のようなグリーストラップの有
する問題点を解消するために、高い油脂分解能(リパー
ゼ活性)を持った微生物製剤を用いて液槽内の油を分解
させる油処理システムが実用化されている。これは、図
8に示すように、粉末状の微生物製剤を水と混合して高
濃度の微生物入り水溶液を作り、この水溶液を一定時間
毎にグリーストラップの液槽a内に注入する微生物供給
装置bと、微生物が酸素を吸収して活性化しやすよう
に、液槽a内に空気を供給するエアブロアcを備えたエ
アレーション装置dと、さらに微生物供給装置b内にお
ける給水,微生物の活性化管理及びその水溶液の所定時
間毎の定量注入や、エアレーション装置dによる空気供
給を全自動で制御するコントローラeとによって構成さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記構成からなるグリ
ーストラップ用の油処理システムにあっては、液槽a内
の油を微生物によって最終的に水と二酸化炭素にまで分
解する優れた浄化作用を有する反面、設置費用が非常に
高く、導入する際には微生物供給装置bだけでも百万円
以上の多大なコストが掛かってしまう。また、微生物供
給装置bと液槽aとを繋ぐ水溶液注入管fや、エアレー
ション装置dの給気管gは、既設のグリーストラップに
後付けで取付けるため、現場での配管加工が必要であ
り、複数の配管f,gが露出して美観性も悪いものであ
った。さらに微生物供給装置b及びコントローラeが比
較的大きな容積を持つ筺体であるため、これらを別途設
置するためのスペースを必要とするといった問題点があ
った。
【0006】本発明は、かかる従来構成の問題点を解消
し得るグリーストラップの提供を目的とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、液槽の一側部
から油を含んだ被処理液を流入させ、液槽内で油をその
比重差により浮上させて分離し、液槽の他側部から徐油
液を排出するグリーストラップにおいて、連通口を備え
た筒状の活性化室を、液槽の上部を遮蔽する蓋板の下面
に固定して液槽内に垂設し、前記連通口を液面に分離浮
上する油層より下方となる高さ位置に臨ませるととも
に、前記蓋板に活性化室内と連通する開閉蓋を備えた微
生物製剤の供給口を設け、かつ少なくとも活性化室内に
曝気処理を施すようにしたことを特徴とするグリースト
ラップである。
【0008】この構成にあって、所定量の粉末状の微生
物製剤を、水及び微生物が通過可能な濾過性を備えた包
装体内に装入して微生物製剤パックを形成し、該微生物
製剤パックを活性化室内に吊持状に支持したり、活性化
室内の下部に支持部材を配設し、該支持部材によって微
生物の増殖に適した多孔質体を活性化室内に保持する構
成がさらに好適な構成として提案され得る。また、活性
化室内の曝気処理は、給気管を用いて活性化室内に空気
を供給することにより行うことができる。
【0009】ここで、微生物製剤としては、バイオ製剤
とも称され、土壌中に棲息している安全無害で高い油脂
分解能(リパーゼ活性)を持った好気性バクテリアを培
養し、顆粒状に粉砕した小麦等の有機物からなる担持体
に仮死状態で担持させて粉末状の製剤としたものが好適
に使用され得る。この微生物製剤に水及び酸素を供給す
ると、微生物が活性化・増殖し、該微生物が動植物油及
びガソリン,灯油といった鉱油等の各種油を吸収し、分
解する。油は最終的に水と二酸化炭素にまで分解され、
微生物は所定時間経過後に死滅する。
【0010】かかる構成にあって、液槽内に垂設された
活性化室内に供給口から微生物製剤を投入して被処理液
に浸漬し、曝気処理を施すことにより、微生物に水と酸
素が供給されて、微生物が活性化・増殖する。この時、
活性化室内の微生物は、筒状の活性化室の周壁によって
被処理液の上部に分離浮上している油層から隔離され、
該油層と活性化室内の微生物との直接的な接触が防止さ
れていることにより、微生物の活性化・増殖を良好に行
わせることができる。そして、活性化室内で活性化・増
殖した微生物は、前記油層より下方の高さ位置に臨ませ
た連通口から自然流出して液槽内に拡散し、被処理液の
上部に分離浮上している油が、微生物によって水と二酸
化炭素に分解されることとなる。
【0011】ここで、微生物製剤を一回分の使用量毎に
包装体内に装入した微生物製剤パックを用いると、活性
化室内への微生物製剤の定量投入が容易となり、該微生
物製剤パックを紐等によって吊り下げて活性化室内に吊
持状に支持すれば、その回収・交換も簡単に行うことが
できる。また、微生物の増殖に適した多孔質体を活性化
室内に配置すると、微生物の「巣」となり、微生物と水
との接触面積が増加して、活性化・増殖の助長作用が得
られ、さらに、該多孔質体を活性化室内の下部に配設し
た支持部材によって保持し、該多孔質体の下方から空気
を噴出させて活性化室内の曝気処理を行うことにより、
多孔質体にも酸素が供給されて、その活性化・増殖の助
長作用をさらに高め得るものとなる。
【0012】そして、微生物を活性化・増殖させる活性
化室は、簡易な筒体により構成し得るので、従来構成の
微生物供給装置に比して構造が極めて簡単となり、製造
コストを大幅に低減させることができる。また、該活性
化室を液槽内に配設しているため、設置スペースを別途
確保する必要がなく、さらに曝気処理を施す給気管に外
部接続されるエアブロアの配管工事を行う以外は、現場
での配管加工が不要であり、工期を短縮し得るととも
に、複数の配管露出による美観性の低下を防止すること
ができる。
【0013】特に本発明にあっては、筒状の活性化室
を、液槽の上部を遮蔽する蓋板の下面に固定して液槽内
に垂設するようにしていることにより、蓋板の取り外し
操作によって、活性化室を液槽から簡単に取り出すこと
ができる。これにより、該活性化室の清掃や保守・点検
を液槽の外で容易に行うことができるとともに、活性化
室内の下部に支持部材を介して保持される多孔質体の交
換も簡単に行うことができる。また、蓋板に活性化室内
と連通する開閉蓋を備えた微生物製剤の供給口が設けら
れていることにより、供給口の開閉蓋を開けば、蓋板の
下面に固定された活性化室の上部が開放され、該活性化
室が供給口と直接的に連通するため、微生物製剤パック
の投入を確実かつ容易に行うことができる。さらに、既
設のグリーストラップに活性化室を後付け施工する場合
には、既設の蓋板を、活性化室を備えた蓋板と交換する
だけでよいため、後付け施工が容易である。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明は、図1に示すように、液
槽2の一側部から油を含んだ被処理液を流入させ、液槽
2内で油をその比重差により浮上させて分離し、液槽2
の他側部から徐油液を排出するグリーストラップ1にお
いて、連通口3を備えた筒状の活性化室4を、液槽2の
上部を遮蔽する蓋板5の下面に固定して液槽2内に垂設
し、前記連通口3を分離浮上した油層x より下方と
なる高さ位置に臨ませるとともに、前記蓋板5に活性化
室4内と連通する開閉蓋26を備えた微生物製剤6の供
給口7を設け、かつ給気管8によって少なくとも活性化
室4内に曝気処理を施すようにしたことを特徴としてい
る。
【0015】以下に、上記グリーストラップ1の具体的
な一実施例を、図1〜図7について説明する。矩形筺体
状に形成された液槽2内には、長手方向に沿う両側壁面
に上下動可能に支持された二枚の隔壁板9a,9bが前
後に間隔をおいて配置されており、該両隔壁板9a,9
bによって液槽2が前部の供給室10a,中央部の分離
室10b,後部の回収室10cに区画されている。前記
両隔壁板9a,9bの下部には、図3に示すように、多
数の透孔11からなる連通口部12が形成されており、
さらに、該連通口部12の後方に流動間隙13を生じる
ようにして短尺状の液流規制板14が対設されている。
【0016】前記供給室10aの前壁上部には、同部に
設けられた連結ソケット15を介して被処理液の流入管
16が接続されており、該流入管16の端部が供給室1
0aの上部に臨ませて開口されている。また、供給室1
0a内には、無数の小孔を備えたパンチングメタルや金
網等の濾過部材によって外周を囲繞してなるバスケット
筺体17が着脱可能に装着されており、該バスケット筺
体17によって、被処理液に混入している野菜屑等の比
較的大きなゴミを回収するようにしている。
【0017】一方、前記回収室10cには、トラップ管
18が配設されている。該トラップ管18は、図4に示
すように、導入管部19aと排出管部19bとを液面上
に立ち上げて連通させることにより略逆U字形に形成さ
れており、導入管部19aの導入口20が回収室10c
の下部位置に開口される一方、排出管部19bの排出口
21が、回収室10cの後壁下部に設けられた連結ソケ
ット22を介して排水管23に接続されている。また、
排出管部19bの上端には、キャップ24により遮蔽さ
れた掃除口が設けられている。
【0018】このグリーストラップ1にあって、流入管
16から油を含んだ排水からなる被処理液が供給室10
aに流入すると、バスケット筺体17によって野菜屑等
の比較的大きなゴミが除去された後、該被処理液は、隔
壁板9aの連通口部12から分離室10bに流入する。
ここで、連通口部12の後方には液流規制板14が対設
されていることにより、被処理液は隔壁板9aと液流規
制板14間の流動間隙13から上方に向けて流入し、回
収室10cへの突き抜けが防止される。これにより、分
離室10b内での滞留時間が長くなり、被処理液中の殆
どの油はその比重差により浮上して分離され、分離室1
0bの液面上に油層x が生じることとなる。さらに
被処理液は、後部側の隔壁板9bの連通口部12から回
収室10cに流入するが、ここでも隔壁板9bと液流規
制板14間の流動間隙13から上方に向けて流入するこ
とにより、回収室10c内での滞留時間が長くなり、被
処理液中の残りの油が分離されて、回収室10cの液面
上に比較的薄い油層xが生じる。そして、このように
被処理液中の大部分の油は除去され、その徐油液が、ト
ラップ管18の導入口20に流入し、導入管部19a及
び排出管部19bを経て排水管23によって排出され
る。
【0019】次に、本発明の要部について説明する。前
記液槽2の上部には、図5に示すように、中央部を遮蔽
する狭幅状の蓋板25aと、その両側を遮蔽する広幅状
の蓋板25b,25bとに分割された蓋板5が着脱可能
に被着されている。この蓋板5を構成する中央部の蓋板
25aは、液槽2の分離室10bの上部位置に配設され
ており、該蓋板25aには、開閉蓋26を備えた微生物
製剤6の供給口7が形成されている。開閉蓋26は、図
2に示すように、ヒンジ結合された一側縁を支点として
上下方向に開閉し得るようになっており、この開閉蓋2
6の裏面には、紐33等を止着し得る係止部27が突設
されている。
【0020】一方、前記活性化室4は、液槽2の分離室
10b内に配設されている。該活性化室4は、硬質塩化
ビニール等の硬質合成樹脂やステンレス等の耐腐食性金
属を素材に用いて形成された筒体28からなり、図1,
図2に示すように、その上端部を前記蓋板25aの下面
に固着された固定用ソケット29に螺着することにより
液槽2内に垂設されている。この活性化室4は、前記蓋
板25aの供給口7に対応する位置に取付けられてお
り、供給口7の開閉蓋26を開放することにより、該供
給口7が活性化室4内と直接的に連通するようになって
いる。
【0021】また、活性化室4はその下端に連通口3を
備えており、該連通口3が液面に分離浮上した油層x
より下方となる高さ位置に臨ませて開口されている。
さらに、活性化室4内の下部には支持部材35が配設さ
れている。該支持部材35は、通水性及び通気性を備
え、かつ適宜の支持強度を有する素材により構成されて
おり、これには例えば、図7に示すようなパンチングメ
タル、又は金網,あるいは複数の線杆を適宜間隔で並列
させてなる格子体等が好適に用いられ得る。そして、該
支持部材35によって後述の多孔質体34を活性化室4
内に保持するようにしている。また、活性化室4の周壁
には、油層x より下方となる高さ位置に複数の小孔
からなる補助連通孔3’が形成されている。
【0022】分離室10bの下部には、活性化室4の下
方に対応する位置に、液槽2の側壁上部から延出された
給気管8が配設されており、また、該給気管8を途中で
分岐した二本の給気管8’,8’が供給室10a及び回
収室10cの下部に夫々延設されている。各給気管8,
8’,8’の先端近傍には無数の小孔からなる給気口3
6が開口されており、この無数の小孔からなる給気口3
6から空気を噴出させることにより、微小な気泡を発生
させて、酸素を被処理液中に効果的に放出させ得るよう
にしている。また、給気管8の基端は、液槽2の側壁上
部に設けられた連結ソケット30に接続されており、さ
らに該連結ソケット30には、図示しないエアブロアに
連通する送気管31の端部が外部接続されている。これ
により、活性化室4内及び分離室10b,供給室10
a,回収室10cに夫々曝気処理を施し得るようになっ
ている。
【0023】また、活性化室4の上部には、上述したよ
うに開閉蓋26を備えた供給口7が設けられており、こ
の開閉蓋26を開放することにより、供給口7から微生
物製剤6を活性化室4内に供給し得るようになってい
る。微生物製剤6は、土壌中に棲息している安全無害で
高い油脂分解能(リパーゼ活性)を持った好気性バクテ
リアを培養し、顆粒状に粉砕した小麦等の有機物からな
る担持体に仮死状態で担持させ、これに酵素,PH緩衝
材,栄養素等を添加して粉末状の製剤としたものが好適
に使用される。この微生物製剤6を水及び微生物が通過
可能なオレフィン系不織布等の濾過性を備えた包装体内
に一回分の所定使用量づつ装入することにより微生物製
剤パック32が形成されており、該微生物製剤パック3
2に取り付けた紐33の一端を、前記開閉蓋26の係止
部27に止着した状態で、活性化室4に投入することに
より、微生物製剤パック32を吊持状に支持するように
している。
【0024】さらに、活性化室4内には、前記支持部材
35によって保持された状態で、微生物の増殖に適した
多孔質体34が適数個配置されている。この多孔質体3
4としては、親水性に優れ、総表面積が大きく、微生物
が付着し易いものが望ましく、これには高温焼成された
ハニカム形状の多孔質セラミックスが好適に使用され
る。この多孔質体34は、微生物の「巣」となり、微生
物と水との接触面積が増加して、増殖を助長するリアク
ターとして機能し得るものとなる。そして、該多孔質体
34を活性化室4内の下部に配設した支持部材35によ
って保持し、該多孔質体34の下方から空気を噴出させ
て活性化室4内の曝気処理を行うことにより、多孔質体
34にも酸素が供給されるようにしている。
【0025】かかる構成にあって、図1に示すように、
液槽2の分離室10bに垂設された活性化室4内に供給
口7から微生物製剤パック32を投入して紐33によっ
て吊持状に支持し、微生物製剤6を被処理液に浸漬させ
る一方、エアブロアから送られる空気を給気管8,
8’,8’の各給気口36から噴出させて、分離室10
b,供給室10a,回収室10cの底部から微小な気泡
を放出することにより、分離室10bに放出された気泡
の一部が下端の連通口3から活性化室4内に入り、該活
性化室4内の被処理液が曝気される。これにより、仮死
状態の微生物に水と酸素が供給されて、該微生物が活性
化・増殖する。この微生物が濾過性を備えた微生物製剤
パック32の包装体から少しづつ放出され、活性化室4
内でさらに活性化・増殖する。ここで、微生物製剤パッ
ク32の包装体は、微生物が住み付き増殖するリアクタ
ーとしても機能する。また、最終的に微生物製剤パック
32内には、小麦等の有機物からなる担持体のみが残留
することとなる。
【0026】また、筒状の活性化室4の周壁によって、
活性化室4内の微生物が被処理液の上部に分離浮上して
いる油層x から隔離され、該油層x と活性化室4
内の微生物との直接的な接触が防止されていることによ
り、微生物の活性化・増殖を良好に行わせることができ
る。また、支持部材35によって活性化室4内に保持さ
れた多孔質体34が微生物の「巣」となり、微生物と水
との接触面積が増加して、活性化・増殖の助長作用が得
られ、さらに、該多孔質体34の下方から微小な気泡を
放出して活性化室4内の曝気処理を行っているため、該
多孔質体34にも酸素が供給されて、その活性化・増殖
の助長作用をさらに高めることができる。
【0027】そして、このように活性化室4内で活性化
・増殖した微生物は、活性化室4の下端の連通口3及び
周壁の補助連通孔3’から自然流出して分離室10bの
被処理液中に拡散し、該被処理液の上部に分離浮上して
いる油層x が微生物によって分解され、油は最終的
に水と二酸化炭素になる。尚、上記のように分離室10
bにも気泡が放出されていることにより、該分離室10
bの被処理液中に拡散した微生物に酸素が供給され、そ
の活性化・増殖作用を維持させ得るとともに、油層x
の分解を良好に行わせることができる。
【0028】さらに、分離室10bの被処理液中に拡散
した微生物は、隔壁板9a,9bの各連通口部12,1
2によって連通している前部の供給室10a及び後部の
回収室10cにも拡散し、該供給室10aの被処理液中
の油及び、回収室10cの油層x が微生物によって
最終的に水と二酸化炭素に分解されることとなる。ま
た、ここでも上記のように供給室10a,回収室10c
に放出される気泡によって微生物に酸素が供給され、そ
の活性化・増殖作用を維持させ得るとともに、油の分解
を良好に行わせることができる。
【0029】これにより、液槽2内の全ての油は分解除
去され、清浄化した被処理液を排水管23に排出するこ
とができる。一方、油を分解した微生物は、所定時間後
に死滅するため、液槽2の被処理液に対して微生物製剤
6を新たに供給する必要がある。この供給は、通常1日
1回程度行われる。ここで、微生物製剤6を一回分の使
用量毎に包装体内に装入した微生物製剤パック32を用
いていることにより、活性化室4内への微生物製剤6の
定量投入が容易であり、また、該微生物製剤パック32
を紐33等によって活性化室4内に吊持状に支持してい
ることにより、その回収・交換を簡単に行うことができ
る。さらに、活性化室4内と連通する開閉蓋26を備え
た供給口7が蓋板25aに設けられていることにより、
該供給口7の開閉蓋26を開けば、蓋板25aの下面に
固定されている活性化室4の上部が開放され、該活性化
室4が供給口7と直接的に連通するため、微生物製剤パ
ック32の投入を確実かつ容易に行うことができる。
【0030】一方、上記のように活性化室4が蓋板25
aの下面に固定されていることにより、蓋板25aの取
り外し操作によって、活性化室4を液槽2から簡単に取
り出すことができる。これにより、該活性化室4の清掃
や保守・点検を液槽2の外で容易に行うことができる。
また、蓋板25aを裏返して活性化室4の上下を反転さ
せることにより、活性化室4内の古くなった多孔質体3
4を、器具を用いず、かつ手等を汚すことなく、供給口
7から容易に排出させることができ、該多孔質体34の
交換を簡単に行うことができる。
【0031】尚、上記実施例では、分離室10bに配設
される給気管8から分岐した二本の給気管8’,8’を
供給室10a及び回収室10cの下部に夫々延設し、該
供給室10a及び回収室10cにも曝気処理を施すよう
にしているが、これに代えて、給気管8により、少なく
とも活性化室4内に曝気処理を施す構成としてもよい。
また、活性化室4の周壁に形成した補助連通孔3’は必
ずしも必要なものではなく、該補助連通孔3’のない活
性化室4を用いてもよい。さらに、上記実施例では、グ
リーストラップ1の製作時に、活性化室4及び給気管
8,8’,8’を同時に配設する場合について説明した
が、既設のグリーストラップに後付けすることも可能で
ある。この場合には、液槽2に給気管8を配管し、既設
の蓋板を、活性化室4を備えた蓋板5と交換するだけで
よい。
【0032】
【発明の効果】本発明は上述のように、連通口3を備え
た筒状の活性化室4を、液槽2の上部を遮蔽する蓋板5
の下面に固定して液槽2内に垂設し、前記連通口3を比
重差により分離浮上する油層x より下方となる高さ
位置に臨ませるとともに、前記蓋板5に活性化室4内と
連通する開閉蓋26を備えた微生物製剤6の供給口7を
設け、かつ少なくとも活性化室4内に曝気処理を施すよ
うにしたから、油を分解する微生物の活性化・増殖を活
性化室4内で良好に行わせることができる。そして、こ
の活性化室4は、簡易な筒体により構成し得るので、従
来構成の微生物供給装置に比して構造が極めて簡単とな
り、製造コストを大幅に低減させることができる。ま
た、該活性化室4を液槽2内に配設しているため、設置
スペースを別途確保する必要がなく、さらに給気管8に
外部接続されるエアブロアの配管工事を行う以外は、現
場での配管加工が不要であり、工期を短縮し得るととも
に、複数の配管露出による美観性の低下を防止すること
ができる。
【0033】また、微生物製剤6を一回分の所定使用量
毎に包装体内に装入した微生物製剤パック32を用いる
と、活性化室4内への微生物製剤6の定量投入が容易と
なり、該微生物製剤パック32を紐33等によって吊り
下げて活性化室4内に吊持状に支持すれば、その回収・
交換も簡単に行うことができる。また、微生物の増殖に
適した多孔質体34を活性化室4内に配置すると、微生
物の「巣」となり、微生物と水との接触面積が増加し
て、活性化・増殖の助長作用が得られ、さらに、該多孔
質体34を活性化室4内の下部に配設した支持部材35
によって保持し、該多孔質体34の下方から空気を噴出
させて活性化室4内の曝気処理を行うことにより、多孔
質体34にも酸素が供給されて、その活性化・増殖の助
長作用をさらに高め得るものとなる。
【0034】特に本発明にあっては、筒状の活性化室4
を、蓋板5の下面に固定して液槽2内に垂設するように
していることにより、蓋板5の取り外し操作によって、
活性化室4を液槽2から簡単に取り出すことができる。
これにより、該活性化室4の清掃や保守・点検を液槽2
の外で容易に行うことができるとともに、活性化室4内
の下部に支持部材35を介して保持される多孔質体34
の交換も簡単に行うことができる。また、蓋板5に活性
化室4内と連通する開閉蓋26を備えた微生物製剤6の
供給口7が設けられていることにより、供給口7の開閉
蓋26を開けば、蓋板5の下面に固定された活性化室4
の上部が開放され、該活性化室4が供給口7と直接的に
連通するため、微生物製剤パック32の投入を確実かつ
容易に行うことができる。さらに、既設のグリーストラ
ップに活性化室4を後付け施工する場合には、既設の蓋
板を、活性化室4を備えた蓋板5と交換するだけでよい
等の優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるグリーストラップの一実施例を
示す施工状態の縦断正面図である。
【図2】図1におけるグリーストラップのAーA断面図
である。
【図3】隔壁板の下部の部分拡大断面図である。
【図4】図1におけるグリーストラップのBーB断面図
である。
【図5】蓋板が被着された状態を示すグリーストラップ
の平面図である。
【図6】蓋板を除去した状態のグリーストラップの平面
図である。
【図7】活性化室内の下部に配設された支持部材を示す
部分拡大断面図である。
【図8】従来の油処理システムの構成を示す概略斜視図
である。
【符号の説明】
1 グリーストラップ 2 液槽 3 連通口 4 活性化室 5 蓋板 6 微生物製剤 7 供給口 26 開閉蓋 32 微生物製剤パック 34 多孔質体 35 支持部材 x 油層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2D063 DB08 4D003 AA01 AB02 BA02 CA02 EA14 EA19 EA24 FA06 4D027 AB01 AB12 AB16 4D051 AA01 BA02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液槽の一側部から油を含んだ被処理液を流
    入させ、液槽内で油をその比重差により浮上させて分離
    し、液槽の他側部から徐油液を排出するグリーストラッ
    プにおいて、 連通口を備えた筒状の活性化室を、液槽の上部を遮蔽す
    る蓋板の下面に固定して液槽内に垂設し、前記連通口を
    液面に分離浮上する油層より下方となる高さ位置に臨ま
    せるとともに、前記蓋板に活性化室内と連通する開閉蓋
    を備えた微生物製剤の供給口を設け、かつ少なくとも活
    性化室内に曝気処理を施すようにしたことを特徴とする
    グリーストラップ。
  2. 【請求項2】所定量の粉末状の微生物製剤を、水及び微
    生物が通過可能な濾過性を備えた包装体内に装入して微
    生物製剤パックを形成し、該微生物製剤パックを活性化
    室内に吊持状に支持したことを特徴とする請求項1に記
    載したグリーストラップ。
  3. 【請求項3】活性化室内の下部に支持部材を配設し、該
    支持部材によって微生物の増殖に適した多孔質体を活性
    化室内に保持するようにしたことを特徴とする請求項1
    又は請求項2に記載したグリーストラップ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101212948B1 (ko) 2010-01-23 2012-12-18 김준호 그리스 트랩

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