JP2001025018A - ウェーブレット変換装置、符号化復号化装置、ウェーブレット変換処理方法、及び、記録媒体 - Google Patents
ウェーブレット変換装置、符号化復号化装置、ウェーブレット変換処理方法、及び、記録媒体Info
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- JP2001025018A JP2001025018A JP19158099A JP19158099A JP2001025018A JP 2001025018 A JP2001025018 A JP 2001025018A JP 19158099 A JP19158099 A JP 19158099A JP 19158099 A JP19158099 A JP 19158099A JP 2001025018 A JP2001025018 A JP 2001025018A
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Abstract
成し、あるいは高いレベルの周波数帯信号ほど早い時点
で生成する、高速のウェーブレット変換装置を実現す
る。 【解決手段】 ウェーブレット変換の水平/垂直処理用
のフィルタ250,251のほかに、SS係数データ計
算用フィルタ252を備え、予めレベル1,2,3のS
S係数データを計算してメモリ要素202,203,2
04に書き込む。その後に、フィルタ250,251を
用いてウェーブレット変換を行う。各メモリ要素201
〜204を独立した4つメモリに分割し、2つのフィル
タ250,251を用いた並列処理により各レベルの水
平/垂直処理を行う。
Description
縮・伸長の分野に係り、特に、ウェーブレット変換装置
と、ウェーブレット変換を利用する符号化復号化装置に
関する。
間領域を同時に表現できるという、フーリエ変換等には
無い特長を有することで注目され、近年応用分野が広が
りつつある。特に、デ−タ圧縮ヘの応用は、大量のデー
タの蓄積及び伝送のために非常に有用である。例えば、
文書のファクシミリ伝送、あるいはワールドワイドウエ
ブのような画像の伝送に要する時間は、圧縮を使ってそ
の画像の再生に必要とされるビット数を滅らすと、飛躍
的に短縮される。
存在している。最も広く普及している圧縮方式としてJ
PEG(Joint Photographic Experts Group)がある。
JPEGにおいては、入力シンボルまたは輝度デ−タは
量子化されてから出力符号語ヘ変換される。量子化は、
データの重要な特徴量を保存する一方、重要でない特徴
量を除去することを目的としている。量子化に先立ち、
エネルギー集中のために変換が用いられるが、この変換
として採用されているのがDCT(DiscreteCosine Tra
nsform)である。ところが、このDCTを用いているJ
PEGに対して、さまざまな欠点が指摘されている。例
えば、ブロックノイズやモスキートノイズが発生する問
題である。画像信号処理の応用においては、これらの欠
点を解消する、効率的かつ高精度のデータ圧縮符号化方
式を追求することに関心が集中している。その方式の中
に、ウェーブレット(wavelete)処理方式がある。
る場合には、水平方向低域通過型フィルタHL(Horizo
ntal Low)及び水平方向高域通過型フィルタHH(Hori
zon−tal High)を使用して水平方向低域信号(S(Smo
oth)係数)及び水平方向高域信号(D(Detail)係数)
に分離し、さらに各々のS係数及びD係数に対して垂直
方向低域通過型フィルタVL(Vertical Low)及び垂直
方向高域通過型フィルタVH(Vertical High)を使用
して水平方向低域−垂直方向低域信号(SS係数)、水
平方向低域−垂直方向高域信号(SD係数)、水平方向
高域−垂直方向低域言号(DS係数)、及び水平方向高
域−垂直方向高域信号(DD係数)に分離する。水平処
理と垂直処理を1回行った出力をレべル1の出力と呼
ぶ。また、上記の4種類の信号を周波数帯信号と呼ぶ。
レべル2以上の出カを希望するのであれば、この処理を
SS係数に対して再帰的に行えばよい。レべル2ではS
S係数と、1SD係数及び2SD係数、1DS係数及び
2DS係数、1DD係数及び2DD係数、の7つの周波
数帯信号が得られる。最初に水平方向にフィルタを用
い、次に垂直方向にフィルタを用いる場合について説明
したが、この順序は逆でもよい。
化装置においては、以上の過程を経て得られた各周波数
帯信号が符号化復号化部で圧縮される。圧縮は周波数帯
信号毎にビット単位で行われる。ある周波数帯信号の、
一番最初の画素のMSBが処理の対象となる。この画素
自身の状態と、周辺の画素の状態及び1つ上のレべルの
状態が参照され、出カが決定される。次は、2番目の画
素のMSBが処理の対象となるのであるが、この際は一
番最初に処理された画素の状態も参照される。以下、符
号化されるべき領域に対しての一達の処理が終了する
と、一番最初の画素の1つ下位の(MSB―1)ビット
が処理の対象となる。この際は同じビット深さの周辺画
素の状態に加えて、MSBの状態も参照される。このよ
うにして、符号化されるべき領域に対してLSBまで符
号化が行われる。復号化もほぼ同じ手順を経て行われ
る。
メモリ、制御部及びフィルタから構成される。符号化復
号化装置においては、さらに符号化復号化部が付加され
た構成となる。フィルタにはどのような構成のものを用
いてもよいが、ここでは低域通過型フィルタとしては、
2組のデータを用いて演算を行う2タップのフィルタを
使用するものとする。また、高域通過型フィルタとして
は、低域通過型フィルタの出力であるS係数のうち、現
在の位置と1つ前及び1つ後の合計3組のデータを用い
て演算を行う6タップのフィルタを使用するものとす
る。
ェーブレット変換の処理の例を示す。(a)が水平方向
の処理を示し、(b)が垂直方向の処理を示す。同図
(a)において、例えば00は0ライン目の0画素目の
デ‐タを意味し、12は1ライン目の2画素目のデ−タ
を意味する(ライン、画素とも0番目から数えるものと
する)。水平処理においては、同図(a)に示すよう
に、水平方向低域通通型フィルタHLの0画素目の出力
S00は、データ00と01から求められ、1画素目の
出力S01はデータ02と08から求められる。また、
水平方向高城通通型フィルタHHの0画素目の出力H0
0は、データ00の2つ前と1つ前のデータ(実在しな
い)、デ−タ00と01、デ‐タ02と03から求めら
れる。また、垂直処理においては、同図(b)に示すよ
うに、垂直方向低域通過型フィルタVLの出力SS00
は、データS00とS10から求められる。垂直方向高
域通過型フィルタVHの出力SD00は、データS00
の2つ前と1つ前のデータ(実在しない)、データS0
0とS10、データS20とS30から求められる。
前のデータの状態を示している。このデータに対し、初
めに水平方向の処理が施される。具体的には、データ0
0の2つ前及び1つ前のデ−タに、図17に示すような
マッピングでS係数及びD係数を書き込んでいく。図
中、例えば1S00はレべル1のアドレス00のS係数
を意味する。図18は、垂直処理を行った後の各係数を
書き込む際のマッビングの例である。ここまでがレべル
1の各係数の格納方法である。
格納方法の例である。レべル2の処理は1SS係数に対
してのみ行われるため、斜線で示した部分のデ−タは用
いられないことに注意されたい。次いで、図20に示す
ようなマッピングでレべル2の各係数が格納され、レべ
ル2の処理が終丁する。以下、所望レべルの周波数帯信
号が得られるまで順次処理が施される。
変換装置のタイミングチャ‐トを示す。データのサイズ
を、X方向(画素方向)が128、Y方向(ライン方
向)が128、トー夕ル16kB(ただし、1k=10
24)とし、レべル4までの処理を行う場合の処理時間
について、図21のタイミングチャートを参照しながら
説明する。
レべル1の水平処理(1H)が開始する。時刻t1まで
1Hの処理が行われるのであるが、t0からt1の期間
ではデ−タの読み込みと、フィルタリング処理及びタイ
ルメモリヘの書込みを並行して行うことができるため、
この期間でのクロック数(1個のデ−タを入カするのに
要する時間を1クロックとする)は16kクロック(1
k=1024)となる。次に、時刻t1からt2までは
レべル1の垂直処理(1V)が行われるのであるが、こ
こではタイルメモリに対して読み出し及び書込みが行わ
れるため、t0からt1の期間の2倍の時間を必要とす
る。従って、t1からt2の期間で82kクロツクを要
する。レベル2の水平処理(2H)と垂直処理(2V)
では、1Vの処理と同様にタイルメモリに対して入出力
が行われるが、デ‐タ数は1/4となっている。従っ
て、t2からt3の期間は16kクロックとなる。同様
に、t3からt4の期間は4kクロック、t4からt5
の期間は1kクロックとなる。したがって、4レベルの
ウェーブレット変換のためのトータル時間は69kクロ
ックとなる。
ット変換の終了後、タイルメモリに書き込まれた各周波
数帯信号が符号化復号化部によって符号化される。画像
信号は、隣接画素の相関、特に同一ビットプレ‐ン内で
の相関が高いという特性を活かして圧縮率を上げてい
る。このため、まとまった領域のデ‐タをビット単位で
扱っている。復号化は以上述べた動作のほぼ逆順で得ら
れる。
置、ウェーブレット変換装置、ウェーブレット変換のた
めのフィル夕に関するより詳細な情報は、特開平8−1
39935号公報などに見られる。また、符号化復号化
部については、特開平9−121168号公報に詳し
い。更に、類似のウェーブレット変換装置に関する公知
文献としては、特開平3−27687号公報、特開平5
−167997号公報、特開平5−183886号公報
などがある。
来技術では、ウェーブレット変換に時間がかかるという
問題があった。上に述べたように、例えぱデ−タ数が1
28×128=16kBの場合でも、レべル4までの処
理を行うためには69kクロック(デ−タを単純に読み
出すために必要な時間の約4.3倍)もかかっていた。
また、ウェーブレット変換を、低いレべルから高いレベ
ルへ向かって順次に行うため、符号化復号化部が高いレ
べルの周波数帯信号を先に要求する場合でも、そのレベ
ルまでウェーブレット変換がほぼ終了するまで符号化復
号化部は処理を開始できず、符号化復号化部における待
ち時間が長いという問題があった。
が可能で、かつ、任意のレべルの周波数帯信号を任意の
順で得ることができるウェーブレット変換装置及びウェ
ーブレット変換処理方法を提供することにある。本発明
のもう一つの目的は、高いレべルの周波数帯信号ほど早
い時点で生成できる、高速処理が可能なウェーブレット
変換装置及びウェーブレット変換処理方法を提供するこ
とにある。本発明の他の目的は、符号化復号化部のウェ
ーブレット変換のための待ち時間を減らし、高速処理が
可能な符号化復号化装置を提供することにある。
の本発明の符号化復号化装置及びウェーブレット変換装
置の主要な特徴は、ウェーブレット変換装置に、ウェー
ブレット変換の対応したレベルのデータを記憶するため
の、独立してアクセス可能な複数のメモリ要素と、ウェ
ーブレット変換の水平処理及び垂直処理のためのフィル
タと、ウェーブレット変換のSS係数の計算のためのフ
ィルタとを具備させることである。もう1つの特徴は、
SS係数データの計算のためのフィルタを複数個具備さ
せることである。他の特徴は、水平処理及び垂直処理の
ためのフィルタを複数個具備させることである。もう一
つの特徴は、各メモリ要素を、独立してアクセス可能な
4個のメモリに分割した構成とすることである。
法の主要な特徴は、各レベルのSS係数データを計算し
て保存する処理を行った後に、保存されているSS係数
データを用いてレベル2以上の各レベルのウェーブレッ
ト変換の処理を行うことである。もう1つの特徴は、各
レベルのSS係数データを計算して保存する処理と、低
いレベルより順に各レベルのウェーブレット変換を行う
処理とを並行して遂行し、レベル2以上の各レベルのウ
ェーブレット変換には、その開始前に計算されて保存さ
れているSS係数データを用いることである。
効果について、以下の説明において詳細に説明する。
の実施の形態について説明する。なお、説明を簡略にす
るため、添付図面中の複数の図面において同一部分又は
対応部分には同一又は同様の参照番号を用いる。
全体的構成の一例を示すブロック図である。この符号化
復号化装置は、本発明によるウェーブレット変換装置1
00と、符号化復号化部104とからなる。本発明のウ
ェーブレット変換装置100は、外部から入力するデー
タdataを周波数帯信号に変換するウェーブレット変
換と、符号化復号化部104により復号された周波数帯
信号からデータdataを復元する逆ウェーブレット変
換を行うもので、メモリ部101とフィルタ部102と
制御部103とから構成される。符号化復号化部104
は、ウェーブレット変換装置100のメモリ部101を
制御部103を介してアクセス可能であり、メモリ部1
01に得られた周波数帯信号を符号化し、符号化データ
codeを出力し、また、外部から入力する符号化デー
タcodeを復号化してウェーブレット変換の周波数帯
信号を復元するものである。符号化復号化部104は、
この種符号化復号化装置における従来の符号化復号化部
と同様の構成でよい。
ット変換装置の第1の実施例によれば、図1に示した全
体的構成において、ウェーブレット変換装置100が図
2に示すような構成とされる。
は、所望のウェーブレット変換のレべル数と等しい個数
の独立したメモリ要素から構成されている。ここでは、
レベル数を4としているため、メモリ部101は、4個
のメモリ要素、すなわちレベル1に対応したメモリ要素
(L1)201、レベル2に対応したメモリ要素(L
2)202、レベル3に対応したメモリ要素(L3)2
03、レベル4に対応したメモリ要素(L4)204か
ら構成されている。また、これらの各メモリ要素201
〜204は、図中にSS、DS、SD及びDDと記され
た、独立してアクセス可能な4個のメモリから構成され
ている。各メモリ要素内のSS〜DSの4個のメモリの
ワード数は等しいが、そのビット深さはフィルタの構成
によって異なることがある。また、メモリ要素201〜
204のワード数、すなわち、それを構成するSS〜D
Dの4個のメモリの総ワ−ド数は、レベルによって異な
る。すなわち、レべル1のメモリ要素(L1)201の
ワード数は、入力される総デ‐タ数と等しい。レべル2
のメモリ要素(L2)202のワード数は、レべル1の
メモリ要素(L1)201のワ‐ド数の1/4であり、
同様に、レべル3のメモリ要素(L3)のワード数はレ
ベル2のメモリ要素(L2)202のワード数の1/4
で、レべル4のメモリ要素(L4)204のワード数
は、レべル3のメモリ要素(L3)203のワード数の
1/4である。レべル5以上が存在する場合も、同様の
ルールが適用される。以上に述べたメモリ部101の構
成は、後述の他の実施例においても同様とする。
及び高域通過型フィルタの両方を備えた2組のフィル
タ、すなわちフィルタ(A)250及びフィルタ(B)
251と、低域通過型フィルタであるフィルタ(SS)
252から構成される。フィルタ(A)250とフィル
タ(B)251は同一の構成のもので、ウェーブレット
変換の水平処理、垂直処理のいずれににも使用可能であ
る。フィルタ(SS)252は、外部から入力された生
データ又は前レベルのSS係数データからSS係数デー
タを生成するために利用されるものである。
リ要素201〜204を構成する各メモリのアクセス
や、メモリ部101、フィルタ部102、入力データの
ソース及び符号化復号化部104の相互間のデータ転送
などを制御する部分である。符号化復号化部104は、
制御部104を介してメモリ部101の各メモリ要素2
01〜204の構成メモリをアクセス可能である。
置100のタイミングチャートの一例を示す。図3の時
刻t0からt1の間で、データdataが順次入力さ
れ、これがメモリ要素(L1)201に書込まれる
(“W”は書き込みを意味する)。この際、入力データ
は、図4のメモリマップに示すような規則に従って、メ
モリ要素(L1)201を構成するSS、DS、SD、
DDの各メモリに振り分けて書き込まれる。この操り分
けの規則は次の通りである。SSメモリの0ライン目の
0画素目には0ライン目の0画素目のデータが書き込ま
れ、SDメモリの0ライン目の0画素目には0ライン目
の1画素目のデータが書き込まれる。また、DSメモリ
の0ライン目の0画素目には1ライン目の0画素目のデ
−タが書き込まれ、DDメモリの0ライン目の0画素目
には1ライン目の1画素目のデータが書き込まれる。す
なわち、偶数ライン目(0ライン目も偶数と数える)の
偶数画素目(0画素目も偶数と数える)がSSメモリに
書き込まれ、偶数ライン目の奇数画素目がSDメモリに
書き込まれ、奇数ライン目の偶数画素目がDSメモリに
書き込まれ、奇数ライン目の奇数画素目がDDメモリに
書き込まれるのである。
要素(L1)201からデータ(外部からの入力データ
そのもの)が読み出され(”R”は読み出しを意味す
る)、フィルタ(SS)252に入力されてレべル1の
SS係数が計算され、得られたSS係数データが、図4
に関連して説明した規則と同様の規則に従って、メモリ
要素(L2)202の4個のメモリに振り分けられて書
き込まれる(“W”は書き込みを意味する)。次の時刻
t2からt3の期間に、メモリ要素(L2)202から
データ(レベル1のSS係数データ)が読み出されてフ
ィルタ(SS)252へ入力され、レベル2のSS係数
が計算され、このSS係数データも同様な規則に従っ
て、レベル3のメモリ要素(L3)203の4個のメモ
リに振り分けられて書き込まれる。次の時刻t3からt
4の期間に、メモリ要素(L3)203からデータ(レ
ベル2のSS係数データ)が読み出されてフィルタ(S
S)252へ入力され、レベル3のSS係数が計算さ
れ、このSS係数データも同様な規則に従って、レベル
4のメモリ要素(L4)204の4個のメモリに振り分
けられて書き込まれる。
る。まず、時刻t4からt5の期間に、メモリ要素(L
1)201に格納されているデータに対するレベル1の
水平処理(”H”は水平処理を意味する)が行われ、続
いて垂直処理(”V”は垂直処理を意味する)が行われ
る。ここでは、入力デ−タのサイズが128(画素方
向)×128(ライン方向)=16kB(1k=102
4)で、低域通過型フィルタには従来技術で説明した2
タップのフィルタ、高域通過型フィルタには同様に6タ
ップのフィルタを用いるものとして説明する。
S,SDの各メモリとフィルタ(A)250、DS,D
Dの各メモリとフィルタ(B)251とが、それぞれ図
5に示すように接続されて、2組のフィルタによる処理
が並行して行われる。すなわち、偶数ライン目をフィル
タ(A)250で、奇数ライン目をフィルタ(B)25
1で並列に処理し、その結果をそれぞれのメモリに書き
込むのである。このような処理が可能であるのは、SS
〜DDの4つのメモリが各々独立しており、同時刻に読
み出し又は書き込みを行うことが可能であるからであ
る。なお、フィルタ(A)250とフィルタ(B)25
1を入れ替えて接続してもよい。
1)のSS,DSの各メモリとフィルタ(A)250、
SD,DDの各メモリとフィルタ(B)251とが、そ
れぞれ図6に示すように接続されて、2組のフィルタに
よる処理が並行して行われる。すなわち、偶数画素目を
フィルタ(A)250で処理し、奇数画素目をフィルタ
(B)251で処理し、結果を各々のメモリに同時に書
き込むのである。
リ要素(L2)202上のデータに対しレべル2の水平
処理と垂直処理が2つのフィルタ(A)250及びフィ
ルタ(B)251を使用して実行され、続いて時刻t6
からt7の期間にレべル3の処理が同様に行われ、続い
て時刻t7からt8の期間にレべル4の処理が同様に行
われる。
順でウェーブレット変換が行われたが、これは一例であ
って、任意の順序で各レベルのウェーブレット変換を行
うことができる。また、全てのレベルのウェーブレット
変換を行う必要はなく、任意に選択したレベルのウェー
ブレット変換だけを行うこともできる。このようなこと
が可能であるのは、時刻t4までに、各レベルのウェー
ブレット変換処理の対象となるデータ(入力されたデー
タ又は直前レベルのSS係数データ)が、対応したメモ
リ要素201〜204上に既に準備されているため、時
刻t4以降のどの時点でも、各レベルのウェーブレット
変換を、他のレベルのウェーブレット変換とは無関係に
開始できるからである。ただし、本実施例ではウェーブ
レット変換のためのフィルタが、フィルタ(A)250
とフィルタ(B)251の2組しかないため、複数のレ
ベルの処理を同時に行うことはできない。
の処理時間について述べる。SS係数の計算及びデータ
の振り分けにかかる時間は、時刻t0からt1が128
×128=16kクロック、時刻t1からt2が64×
64=4kクロック、時刻t2からt3が32×32=
1kクロック、時刻t3からt4が16×16=0.2
5kクロックで、合計21.25kクロックとなる。−
方、ウェーブレット変換にかかる時間は、時刻t4から
t5が64×64×2=8kクロック、時刻t5からt
6が32×32×2=2kクロック、時刻t6からt7
が16×16×2=0.5kクロック、時刻t7からt
8が8×8×2=0.125kクロックで、合計10.
625kクロックである。トータルの処理時間は31.
875kクロックとなり、これは前述の従来技術の処理
時間69kクロックの約46%であるから、ウェーブレ
ット変換処理の大幅な高速化を達成できる。また、一部
レベルの周波数帯信号が不要な場合には、そのレベルの
ためのウェーブレット変換処理を省くことができるか
ら、処理時間はさらに短縮される。
ベルのウェーブレット変換だけを、任意の順序で実行す
ることが可能であることは、符号化復号化部104で符
号化又は復号化を行う上で大きな利益をもたらす。以
下、これについて説明する。
れた各レべルの各周波数帯信号が重要度により並べ替え
られる「アライメント(alignment)」と呼ばれる概念
を表している。図13において、1つの長方形が、ある
レべルのある周波数帯信号を示し、その大きさがビット
深さを表している。ビット深さは、フィルタの構成によ
り異なってくるが、ここではSD係数及びDS係数が同
じビット深さを有し、DD係数はSD係数及びDS係数
より1ビットだけビット深さが深いものとして描かれて
いる。
レべル及び周波数帯信号から符号化又は復号化を行う。
例えば、図13のような重要度が各レべル及び各周波数
帯信号に割り当てられたとすると、レべル4のSD係数
が一番最初に符号化又は復号化される。また、符号化復
号化部104においては、例えば画像を扱うような場合
は、圧縮率を上げるためにデータの切り捨てを行うこと
がある。アライメントは、その切り捨て方を決めるため
の1つの手段として用いられ、重要度の低いビットのデ
ータが切り捨てられる。
表す図である。デ−タが例えば画像デ−タであれば、あ
る画素(pixel)は(x、y)で表されるアドレス
空間と、ビット深さを持っている。図中、斜線で示した
部分(例えば、MSBの部分)のような、あるビット位
置の全画素のビットの集合をビットプレーンと呼ぶ。符
号化復号化部104では、ビットプレーン単位で、何画
素かのかたまりで処理が行われる。これは、画像データ
は、ある画素に着目した場合、その周辺の画素との相関
が高いことを利用して、圧縮率を高めるためである。
化復号化装置においては、一般的に、高レべルの周波数
帯信号から先に符号化もしくは復号化が行われ、また、
データの切り捨てが行われる場合は低レべルの周波数帯
信号から先に切り捨てが行われる。しかるに、従来技術
では、ウェーブレット変換は低いレベルから順に行わ
れ、高いレべルの周波数帯信号は、それより下位のほぼ
全てのレべルのウェーブレット変換が終了するまで得ら
れなかったため、高レベルのウェーブレット変換が終了
するまで符号化を開始できず、そのための待ち時間が長
いという問題があった。また、あるレべル以下の周波数
帯信号が切り捨てられると分かっている場含でも、全レ
べルについてウェーブレット変換を行う必要があるとい
う無駄があった。
換装置100は、前述のように、ウェーブレット変換を
実行するレベルと、その順序を任意に選ぶことが可能で
あるから、符号化復号化部104で必要なレベルとその
処理の順序を指定することにより、必要なレベルの周波
数帯信号を必要な順序で最短の時間で得ることができ、
したがって従来技術に比べ待ち時間を大幅に減らすこと
ができる。さらに、あるレべル以下の全デ−タを切り捨
てる場合は、それらのレべルのウェーブレット変換を行
わせないようにすることで、無駄な処理時間を省くこと
ができる。かくして、本実施例によれば、従来の符号化
復号化装置に比べ高速の処理が可能となる。
ット変換装置の第2の実施例によれば、図1に示す全体
構成の符号化復号化装置において、ウェーブレット変換
装置100のフィルタ部102が図7に示すような構成
とされる。ウェーブレット変換装置100のそれ以外の
構成は前記第1実施例と同一である。
ば、ウェーブレット変換装置100のフィルタ部102
は、(メモリ要素個数−1)個のSS係数計算専用のフ
ィルタ、すなわち、フィルタ(SS2)252_2、フ
ィルタ(SS3)252_3、及びフィルタ(SS4)
252_4を備え、また、前記第1実施例と同様の低域
通過型フィルタ及び高域通過型フィルタの両方を備えた
フィルタ(A)250とフィルタ(B)251を備えた
構成とされる。
置100のタイミングチャートである。図8のタイミン
グチャ−トを参照して動作を説明すれば、時刻t0から
t1の間で、入力データがメモリ要素(L1)201に
書込まれるが、これ並行して、入力データがフィルタ
(SS2)252_2,フィルタ(SS3)252_3
及びフィルタ(SS4)252_4に入力され、それぞ
れによりレベル1のSS係数、レベル2のSS係数及び
レベル3のSS係数が計算され、得られたレベル1、レ
ベル2及びレベル3のSS係数データがそれぞれメモリ
要素(L2)202、メモリ要素(L3)202及びメ
モリ要素(L4)204に書き込まれる。この書き込み
の際に、前記第1実施例で説明したと同様の規則によ
り、データは各メモリ要素を構成する4個のメモリに振
り分けられる。このように、レベル対応のSS係数計算
専用の、独立して動作する3個のフィルタ252_2,
252_3,252_4をフィルタ部102に備えるた
め、入力データのメモリ要素201への書き込みと同時
にメモリ要素202,203,204へのSS係数デー
タの書き込みが可能であり、時刻t1から直ちに通常の
ウェーブレット変換処理を開始できる。
モリ要素201〜204には既にウェーブレット処理を
いつでも実行できるよう必要なデ−タが準備されている
ので、前記第1実施例の場合と同様に、ウェーブレット
変換を行うレべルの順番を任意に選択することができる
が、図8のフローチャートではレベル1からレベル4へ
と順に処理が行われる場合の動作が示されている。すな
わち、時刻t1からt2の期間に、図5に示すようなメ
モリ要素(L1)のSS,SD,DS,DDの各メモリ
とフィルタ(A)250及びフィルタ(B)251が接
続されて、レベル1のウェーブレット変換の水平処理が
行われ、次に図6の様な接続で垂直処理が行われる。続
いて時刻t2からt3の期間にレベル2のウェーブレッ
ト変換が行われ、次に時刻t3からt4の期間にレベル
3のウェーブレット変換が行われ、時刻t4からt5の
期間にレベル4のウェーブレット変換が行われる。
100の処理時間であるが、SS係数の計算及びSS係
数データの振り分けにかかる時間は、時刻t0からt1
が128×128=16kクロックである。一方、ウェ
ーブレット変換にかかる時間は、前記第1実施例の場合
と同様で、時刻t1からt2が64×64×2=8kク
ロック、時刻t2からt3がS2×32×2=2kクロ
ック、時刻t3からt4が16×16x2=0.5kク
ロック、時刻t4からt5が8×8×2=0.125k
クロックで、合計10.625kクロックである。ト−
タルでの処理時間は26.625kクロックとなる。す
なわち、従来技術の69kクロックの約39%の処理時
間で済むため、従来技術より大幅な処理の高速化が可能
であるが、さらに前記第1実施例1に比べても約85%
の処理時間で済むため、より高速の処理が可能である。
100は、ウェーブレット変換を実行するレベルと、そ
の順序を任意に選ぶことが可能であるから、前記第1実
施例に関連して説明したように、符号化復号化部104
で必要なレベルとその処理の順序を指定することによ
り、必要なレベルの周波数帯信号を必要な順に最短の時
間で得ることができ、したがって従来技術に比べ待ち時
間を大幅に減らすことができ、また、あるレべル以下の
全データを切り捨てる場合は、それらのレべルのウェー
ブレット変換を行わせないようにすることで、無駄な処
理時間を省くことができる。
ット変換装置の第3の実施例によれば、図1に示す全体
的構成において、ウェーブレット変換装置100のフィ
ルタ部102が図9に示すような構成とされる。ウェー
ブレット変換装置100のそれ以外の構成は前記第1実
施例と同一である。
ば、フィルタ部102は、低域通過型フィルタと高域通
過型フィルタの両方を備えた水平、垂直処理用のフィル
タとして、レベル1専用のフィルタ(A1)250_1
とフィルタ(B1)251_1、レベル2専用のフィル
タ(A2)250_2とフィルタ(B2)251_2、
レベル3専用のフィルタ(A3)250_3とフィルタ
(B3)251_3、レベル4専用のフィルタ(A4)
250_4とフィルタ(B4)251_4を具備し、ま
た、SS係数計算のための低域通過型フィルタであるフ
ィルタ(SS)252を具備する構成とされる。
変換装置100のタイミングチャートである。このタイ
ミングチャートに示したように、時刻t0からt1の間
で、入カデータがメモリ要素(L1)201の4つのメ
モリに、前記第1実施例と同様な規則で振り分けられて
書込まれる。時刻t1からt2の期間では、メモリ要素
(L1)201からデータが読み出され、フィルタ(S
S)252によりレべル1のSS係数が計算され、得ら
れたSS係数データはメモリ要素(L2)202を構成
する4つのメモリに前述の規則に従い振り分けられて書
込まれる。時刻t2でこの処理が終了すると、直ちにフ
ィルタ(A1)250_1及びフィルタ(B1)を使用
してレべル1のウェーブレット変換の処理が開始する。
同時に、メモリ要素(L2)202からSS係数デ−タ
が読み出され、フィルタ(SS)252でレベル2のS
S係数が計算され、得られたSS係数データがメモリ要
素(L3)203を構成する4つのメモリに振り分けら
れて書込まれる。この処理が時刻t3で終了すると、フ
ィルタ(A2)250_2及びフィルタ(B2)250
_2を使用してレベル2のウェーブレット変換の処理が
開始する。同時に、メモリ要素(L3)203からSS
係数データが読み出されてフィルタ(SS)252によ
りレベル3のSS係数が計算され、そのSS係数データ
がメモリ要素(L4)204の構成メモリに振り分けら
れて書き込まれる。この処理が終了すると、フィルタ
(A3)250_3とフィルタ(B3)251_3を使
用したレベル3のウェーブレット変換処理と、フィルタ
(A4)250_4とフィルタ(B4)251_4を使
用したレベル4のウェーブレット変換処理が同時に開始
する。データ数が小さいレベル4のウェーブレット変換
処理が最も早い時刻t4で終了し、続いてレベル3のウ
ェーブレット変換処理が時刻t5に終了する。続いて時
刻t6でレベル2のウェーブレット変換処理が終わり、
最後に時刻t7でレベル1のウェーブレット変換処理が
終了する。このように、本実施例では、データ数の少な
い最も高いレべルから、順にウェーブレット変換が終了
していく。
の処理時間であるが、レべル1のデータ数が最も多いの
で、全体の処理時間もレべル1の処理に要する時間で決
まる。データの読み込み時間が時刻t0からt1の12
8×128=16kクロック、レべル2のSSの計算及
び振り分けにかかる時間が、時刻t1からt2の64×
64=4kクロック、ウェーブレット変換にかかる時間
が時刻t2からt7の64×64×2=8kクロックで
ある。ト‐タルの処理時間は28kクロックとなり、従
来技術の69kクロックの約41%の処理時間で済み、
高速処理が可能である。
に、符号化復号化装置の符号化復号化部104は、一般
に、高レべルの周波数帯信号から先に符号化もしくは復
号化を行い、切り捨てが行われる場合は低レべルの周波
数帯信号から先に切り捨てを行う。本実施例のウェーブ
レット変換装置100は、上に述べたように高レベルの
ウェーブレット変換ほど早く処理が終わるため、符号化
符号化部104において、高いレベルの周波数帯信号ほ
ど早く得ることができるため、待ち時間が少なくなる。
また、あるレべル以下の周波数帯信号が切り捨てられる
と分かっている場合は、全レべルについてウェーブレッ
ト変換を行う無駄を省くことができる。
ット変換装置の第4の実施例によれば、図1に示す全体
的構成において、ウェーブレット変換装置100のフィ
ルタ部102が図11に示すような構成とされる。ウェ
ーブレット変換装置100のこれ以外の構成は前記第1
実施例と同一である。
ば、フィルタ部102は、前記第3実施例と同様に、低
域通過型フィルタと高域通過型フィルタの両方を備えた
水平、垂直処理用のフィルタとして、レベル1専用のフ
ィルタ(A1)250_1とフィルタ(B1)251_
1、レベル2専用のフィルタ(A2)250_2とフィ
ルタ(B2)251_2、レベル3専用のフィルタ(A
3)250_3とフィルタ(B3)251_3、レベル
4専用のフィルタ(A4)250_4とフィルタ(B
4)251_4を具備し、また、前記第2実施例と同様
に、SS係数計算専用のフィルタとして、フィルタ(S
S2)252_2、フィルタ(SS3)252_3、及
びフィルタ(SS4)252_4を具備する構成とされ
る。
装置100のタイミングチャートである。このタイミン
グチャートに示すように、時刻t0からt1の期間で、
前記第2実施例の場合と同様に、入力データのメモリ要
素(L1)201への書き込みと、フィルタ(SS2)
252_2,フィルタ(SS3)252_3及びフィル
タ(SS4)252_4によるレベル1、レベル2及び
レベル3のSS係数の計算と、そのSS係数データのメ
モリ要素(L2)202、メモリ要素(L3)202及
びメモリ要素(L4)204への書き込みとが並行して
行われる。
タ(A1)250_1とフィルタ(B1)251_1を
使用したレベル1のウェーブレット変換、フィルタ(A
2)250_2とフィルタ(B2)251_2を使用し
たレベル2のウェーブレット変換、フィルタ(A3)2
50_3とフィルタ(B3)251_3を使用したレベ
ル3のウェーブレット変換、フィルタ(A4)250_
4とフィルタ(B4)251_4を使用したレベル4の
ウェーブレット変換が開始する。そして、データ数が最
も少ないレベル4の処理が最も早い時刻t2で終了し、
その次にデータ数が少ないレベル3の処理が時刻t3で
終わり、その次にデータ数が少ないレベル2の処理が時
刻t4で終了し、最後に最もデータ数の多いレベル1の
処理が時刻t5で終了する。このように、データ数の少
ない高いレべルから、ウェーブレット変換が順次終了し
ていく。
の処理時間であるが、レべル1のデータ数が最も多いの
で、全体の処理時間もレべル1の処理に要する時間で決
まる。デ−タの読み込み時間が時刻t0からt1の12
8×128=16kクロック、レべル1のウェーブレッ
ト変換にかかる時間が時刻t1からt5の64×64×
2=8kクロックであるから、トータルの処理時間は2
4kクロックとなる。この処理時間は従来技術の69k
クロックの約35%の処理時間で済むから、従来技術に
比べ非常に高速なウェーブレット変換処理が可能である
が、さらに前記第3実施例に比べても約86%の処理時
聞で済み、より一層の高速処理が可能である。
第3実施例と同様に、符号化符号化部104において、
高いレベルの周波数帯信号ほど先に得ることができるた
め、待ち時間が少なくなり、従来技術のものより高速な
処理が可能である。
は、前記各実施例の構成のみに限定されるものではな
く、それを様々に変形した構成もとり得る。
て、フィルタ部102の水平処理及び垂直処理のための
フィルタを1個のみにした変形構成も可能である。この
場合、各メモリ要素201〜204を必ずしも独立した
4個のメモリに分割しなくてもよい。このような変形構
成では、各レベルのウェーブレット変換において、図5
及び図6に示すような接続による並列処理は不可能であ
るため、その分だけ処理時間は増加するが、この点を除
けば前述したような前記第1又は第2実施例と同様の効
果を奏することができる。
て、フィルタ部102の水平処理及び垂直処理のための
フィルタの個数を半減し、各レベルのウェーブレット変
換の水平処理及び垂直処理を1つのフィルタを使用して
実行させるような変形構成も可能である。この場合、各
メモリ要素201〜204を必ずしも独立した4個のメ
モリに分割しなくてもよい。このような変形構成によれ
ば、各レベルのウェーブレット変換処理の時間は増加す
るが、それ以外は前記第3又は第4実施例と同様の効果
を奏することができる。
理方法の第1の実施例を示すフローチャートである。本
実施例の処理は、デジタル信号処理専用プロセッサ(D
SP)又は汎用プロセッサを用いても実行可能である
が、図2のブロック図に示したような構成の専用のハー
ドウエアを用いれば、図3のタイミングチャートに関連
して説明したように極めて高速な実行が可能である。
で外部からデータを取り込み記憶手段に保存する。次
に、処理ブロック310において、ウェーブレット変換
の各レベルのSS係数データを順次計算し記憶手段に保
存する。ここでは、レベル数を4とすると、処理ブロッ
ク300で取り込まれた入力データを用いたフィルタ演
算によりレベル1のSS係数データを計算して保存し
(ステップ310_1)、次に、このレベル1のSS係
数データを用いたフィルタ演算によりレベル2のSS係
数データを計算して保存し(ステップ310_2)、最
後に、レベル2のSS係数データを用いたフィルタ演算
によりレベル3のSS係数データを計算して保存する
(ステップ310_3)。このようなSS係数データの
計算と保存の処理が終わると、次の処理ブロック320
において、保存されている入力データを用いたレベル1
のウェーブレット変換と、予め計算して保存してあるレ
ベル1,2,3のSS係数データを用いたレベル2,
3,4のウェーブレット変換を行う。いずれのレベルの
ウェーブレット変換を行うためのデータも予め保存され
ているため、各レベルのウェーブレット変換を実行する
順序は任意に選ぶことができ、また、任意に選択したレ
ベルのウェーブレット変換だけを行うことができる。こ
のことは、図13及び図14に関連して説明したよう
に、ウェーブレット変換を利用する符号化復号化装置に
おいて大きな利益をもたらすものである。
理方法の第2の実施例を示すフローチャートである。本
実施例の処理は、デジタル信号処理専用プロセッサ(D
SP)又は汎用プロセッサを用いても実行可能である
が、図7又は図11のブロック図に示したようなSS係
数データ計算用フィルタを複数個備える構成の専用のハ
ードウエアを用いれば、図8又は図12のタイミングチ
ャートに関連して説明したような極めて高速な実行が可
能である。
で外部からデータを取り込み記憶手段に保存する。この
入力処理と並行して、処理ブロック340で、入力デー
タを用いたフィルタ演算によりレベル1,2,3(ここ
ではレベル数を4とする)のSS係数データが計算され
て記憶手段に保存される。この各レベルのSS係数デー
タの計算を並列に行うためには、前述のように図7又は
図11のブロック図に示したような構成のハードウェア
を利用するのが有利である訳である。ただし、処理時間
は増加するが、各レベルのSS係数データの計算を順次
に行うことも可能である。
の計算の処理が終わると、次の処理ブロック350にお
いて、保存されている入力データを用いたレベル1のウ
ェーブレット変換と、予め計算して保存してあるレベル
1,2,3のSS係数データを用いたレベル2,3,4
のウェーブレット変換を行う。いずれのレベルのウェー
ブレット変換を行うためのデータも予め保存されている
ため、各レベルのウェーブレット変換を実行する順序は
任意に選ぶことができ、また、任意に選択したレベルの
ウェーブレット変換だけを行うことができる。このこと
は、図13及び図14に関連して説明したように、ウェ
ーブレット変換を利用する符号化復号化装置において大
きな利益をもたらすものである。また、図11のブロッ
ク図に示したような各レベルに対応した複数の水平/垂
直処理用のフィルタを備えた構成のハードウェアを利用
し、全レベル又は複数レベルのウェーブレット変換を同
時に開始し並列的に実行すれば、高いレベルの周波数帯
信号ほど早い時点で生成することができ、これは前述の
ように符号化復号化装置において大きな利益をもたらす
ものである。
理方法の第3の実施例を示すフローチャートである。本
実施例の処理も、デジタル信号処理専用プロセッサ(D
SP)又は汎用プロセッサを用いても実行可能である
が、図9のブロック図に示したような構成のハードウエ
アを用いれば、図10のタイミングチャートに関連して
説明したように極めて高速に実行可能である。
で外部からデータを取り込み記憶手段に保存する。デー
タ入力の処理が終了すると、処理ブロック370で、図
22の処理ブロック310と同様にレベル1,2,3
(ここではレベル数を4とする)のSS係数データの計
算と保存を順次行う。このSS係数データの計算処理と
並行して処理ブロックでレベル1,2,3,4のウェー
ブレット変換を実行する。すなわち、処理ブロック38
0においては、レベル1のSS係数データの計算が終了
すると、入力データを用いてレベル1のウェーブレット
変換(ステップ380_1)を開始する。続いて、レベ
ル2のSS係数データの計算が終わると、保存されてい
るレベル1のSS係数データを用いたレベル2のウェー
ブレット変換(ステップ380_2)を開始する。そし
て、レベル3のSS係数データの計算が終了すると、保
存されているレベル2のSS係数データを用いたレベル
3のウェーブレット変換(ステップ380_3)と、保
存されているレベル3のSS係数データを用いたウェー
ブレット変換(380_4)とを同時に開始する。高い
レベルほど処理対象データ数が少ないため、レベル4の
ウェーブレット変換(ステップ380_4)が最初に終
了し、次にレベル3のウェーブレット変換(ステップ3
80_3)が終了し、次にレベル2のウェーブレット変
換(ステップ380_2)が終了し、最後にレベル1の
ウェーブレット変換(380_1)が終了する。このよ
うに、高いレベルの周波数帯信号ほど早い時点で生成さ
れることは、図13及び図14に関連して説明したよう
に、符号化復号化装置において大きな利益をもたらすも
のである。
ブロックを一般的なコンピュータに実行させるためのプ
ログラムが記録されたフロッピーディスク、CD−RO
M等の各種の記録媒体も、本発明に包含される。
ェーブレット変換処理が可能になるとともに、ウェーブ
レット変換処理を任意のレベルについて任意の順序で実
行することが可能になる。
のSS係数データの計算を並列に行うことにより、請求
項1記載の発明よりもさらに高速の処理が可能になり、
また、ウェーブレット変換処理を任意のレベルについて
任意の順序で実行することが可能になる。
可能な全レベルのSS係数データの計算を並列に行うこ
とにより、全レベルのウェーブレット変換処理を高速に
行うことが可能になり、また、任意のレベルについて任
意の順序でウェーブレット変換処理を実行することが可
能になる。
ルのウェーブレット変換処理を並列化することにより処
理の一層の高速化が可能になり、複数レベルのウェーブ
レット変換処理を並行して実行して高いレベルの周波数
帯信号ほど早い時点で生成することが可能になる。
のSS係数データの計算の並列化と、複数レベルのウェ
ーブレット変換処理の並列化により、処理の一層の高速
化が可能になり、複数レベルのウェーブレット変換処理
を並行して実行し、高いレベルの周波数帯信号ほど早い
時点で生成することが可能になる。
のレベルのSS係数データの計算を並列に行うことがで
きるため、請求項5記載の発明よりも処理をさらに高速
化することができる。
可能な全レベルのウェーブレット変換処理を並列化する
ことにより処理の一層の高速化が可能になり、また、全
レベルのウェーブレット変換処理を並行して実行し、高
いレベルから周波数帯信号を順次生成することが可能に
なる。
可能な全レベルのウェーブレット変換処理の並列化と複
数レベルのSS係数データの計算の並列化により、請求
項7記載の発明よりも一層の処理の高速化が可能にな
り、また、全レベルのウェーブレット変換処理を並行し
て実行して高いレベルから周波数帯信号を順に生成する
ことが可能になる。
のレベルのSS係数データの計算を並列化することによ
り、請求項8記載の発明よりもさらに処理の高速化が可
能になる。
のウェーブレット変換処理を2つのフィルタを使用して
並列化することにより、請求項4記載の発明よりさらに
処理の高速化が可能になる。
のウェーブレット変換処理を2つのフィルタを使用して
並列化し、かつ、必要な全てのレベルのSS係数データ
の計算を並列化することにより、請求項5記載の発明よ
りさらに処理の高速化が可能になる。
のウェーブレット変換処理を2つのフィルタを使用して
並列化し、かつ、装置が処理可能な全てのレベルのウェ
ーブレット変換処理を並列化することにより、請求項1
0記載の発明よりさらに処理の高速化が可能になる。
のウェーブレット変換処理を2つのフィルタを使用して
並列化し、かつ、装置が処理可能な全てのレベルのウェ
ーブレット変換処理を並列化することにより、請求項6
記載の発明よりさらに処理の高速化が可能になる。
レット変換装置において、ウェーブレット変換の高速処
理が可能であり、かつ、任意に選択したレベルについて
任意に指定した順序でウェーブレット変換を実行させる
ことが可能であり、あるいは、複数のレベルのウェーブ
レット変換処理を並行して実行して高いレベルから周波
数帯信号を順に生成させることが可能であるため、符号
化復号化部におけるウェーブレット変換のための待ち時
間を減らすることでき、また、周波数帯信号の切り捨て
を行う場合には不要なレベルのウェーブレット変換を行
う無駄を省くことができ、したがって、高速の符号化復
号化処理が可能になる。
択したレベルのウェーブレット変換を任意の順序で実行
することが可能であるため、符号化復号化処理における
待ち時間を減少させることができ、また、データの切り
捨てを行う場合に不要なレベルの周波数帯信号を生成さ
せる無駄を省くことができる。
ルの周波数帯信号ほど早い時点で生成させることが可能
であるため、符号化復号化処理における待ち時間を減少
させることができる。
コンピュータを利用して容易に、請求項15又は16記
載の発明を実施可能になる。
一例を示すブロック図である。
変換装置の第1実施例におけるウェーブレット変換装置
の構成を示すブロック図である。
タイミングチャートである。
の振り分けを示す図である。
を示す図である。
を示す図である。
変換装置の第2実施例におけるウェーブレット変換装置
のフィルタ部の構成を示すブロック図である。
タイミングチャートである。
変換装置の第3実施例におけるウェーブレット変換装置
のフィルタ部の構成を示すブロック図である。
のタイミングチャートである。
ト変換装置の第4実施例におけるウェーブレット変換装
置のフィルタ部の構成を示すブロック図である。
のタイミングチャートである。
る。
のためのフィルタ演算の説明図である。
モリマップの一例を示す図である。
の一例を示す図である。
DD係数のためのメモリマツプの一例を示す図である。
の一例を示す図である。
DD係数のためのメモリマップの一例を示す図である。
イミングチャートである。
施例を説明するためのフローチャートである。
実施例を説明するためのフローチャートである。
一つの実施例を説明するためのフローチャートである。
Claims (17)
- 【請求項1】 ウェーブレット変換の対応したレベルの
データを記憶するための、独立してアクセス可能な複数
のメモリ要素と、ウェーブレット変換の水平処理及び垂
直処理のためのフィルタと、ウェーブレット変換のSS
係数の計算のためのフィルタとを具備することを特徴と
するウェーブレット変換装置。 - 【請求項2】 ウェーブレット変換の対応したレベルの
データを記憶するための、独立してアクセス可能な複数
のメモリ要素と、ウェーブレット変換の水平処理及び垂
直処理のためのフィルタと、ウェーブレット変換のSS
係数の計算のための複数のフィルタとを具備することを
特徴とするウェーブレット変換装置。 - 【請求項3】 ウェーブレット変換の対応したレベルの
データを記憶するための、独立してアクセス可能な複数
のメモリ要素と、ウェーブレット変換の水平処理及び垂
直処理のためのフィルタと、ウェーブレット変換のSS
係数の計算のための(メモリ要素の個数−1)個以上の
フィルタとを具備することを特徴とするウェーブレット
変換装置。 - 【請求項4】 ウェーブレット変換の対応したレベルの
データを記憶するための、独立してアクセス可能な複数
のメモリ要素と、ウェーブレット変換の水平処理及び垂
直処理のための複数のフィルタと、ウェーブレット変換
のSS係数の計算のためのフィルタとを具備することを
特徴とするウェーブレット変換装置。 - 【請求項5】 ウェーブレット変換の対応したレベルの
データを記憶するための、独立してアクセス可能な複数
のメモリ要素と、ウェーブレット変換の水平処理及び垂
直処理のための複数のフィルタと、ウェーブレット変換
のSS係数の計算のための複数のフィルタとを具備する
ことを特徴とするウェーブレット変換装置 - 【請求項6】 ウェーブレット変換の対応したレベルの
データを記憶するための、独立してアクセス可能な複数
のメモリ要素と、ウェーブレット変換の水平処理及び垂
直処理のための複数のフィルタと、ウェーブレット変換
のSS係数の計算のための(メモリ要素の個数−1)個
のフィルタとを具備することを特徴とするウェーブレッ
ト変換装置 - 【請求項7】 ウェーブレット変換の対応したレベルの
データを記憶するための、独立してアクセス可能な複数
のメモリ要素と、ウェーブレット変換の水平処理及び垂
直処理のための、メモリ要素と同数のフィルタと、ウェ
ーブレット変換のSS係数の計算のためのフィルタとを
具備することを特徴とするウェーブレット変換装置。 - 【請求項8】 ウェーブレット変換の対応したレベルの
データを記憶するための、独立してアクセス可能な複数
のメモリ要素と、ウェーブレット変換の水平処理及び垂
直処理のためのメモリ要素と同数のフィルタと、ウェー
ブレット変換のSS係数の計算のための複数のフィルタ
とを具備することを特徴とするウェーブレット変換装
置。 - 【請求項9】 ウェーブレット変換の対応したレベルの
データを記憶するための、独立してアクセス可能な複数
のメモリ要素と、ウェーブレット変換の水平処理及び垂
直処理のためのメモリ要素と同数のフィルタと、SS係
数の計算のための(メモリ要素の個数−1)個のフィル
タとを具備することを特徴とするウェーブレット変換装
置。 - 【請求項10】 各メモリ要素が、独立してアクセス可
能な4つのメモリからなることを特徴とする請求項4項
記載のウェーブレット変換装置。 - 【請求項11】 各メモリ要素が独立してアクセス可能
な4つのメモリからなり、SS計数計算のためのフィル
タを(メモリ要素の個数−1)個具備することを特徴と
する請求項5記載のウェーブレット変換装置。 - 【請求項12】 各メモリ要素が独立してアクセス可能
な4つのメモリからなり、ウェーブレット変換の水平処
理及び垂直処理のためのフィルタを、メモリ要素の個数
の2倍の個数具備することを特徴とする請求項4記載の
ウェーブレット変換装置。 - 【請求項13】 各メモリ要素が独立してアクセス可能
な4つのメモリからなり、ウェーブレット変換の水平処
理及び垂直処理のためのフィルタを、メモリ要素の個数
の2倍の個数具備することを特徴とする請求項6記載の
ウェーブレット変換装置。 - 【請求項14】 請求項1乃至13のいずれか1項記載
のウェーブレット変換装置と、このウェーブレット変換
装置の各メモリ要素にアクセス可能な、ウェーブレット
変換による周波数帯域信号の符号化及びその符号化デー
タの復号化を行うための符号化復号化部とを具備するこ
とを特徴とする符号化復号化装置。 - 【請求項15】 各レベルのSS係数データを計算して
保存する処理を行った後、保存されているSS係数デー
タを用いてレベル2以上の各レベルのウェーブレット変
換の処理を行うことを特徴とするウェーブレット変換処
理方法。 - 【請求項16】 各レベルのSS係数データを計算して
保存する処理と、低いレベルより順に各レベルのウェー
ブレット変換を行う処理とを並行して遂行し、レベル2
以上の各レベルのウェーブレット変換には、その開始前
に計算されて保存されているSS係数データを用いるこ
とを特徴とするウェーブレット変換処理方法。 - 【請求項17】 請求項15又は16記載のウェーブレ
ット変換処理方法の各処理をコンピュータに実行させる
ためのプログラムが記録されたことを特徴とするコンピ
ュータ読み取り可能記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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