JP2001024330A - 多層配線基板及びその製造方法及び電子機器 - Google Patents

多層配線基板及びその製造方法及び電子機器

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JP2001024330A
JP2001024330A JP19688499A JP19688499A JP2001024330A JP 2001024330 A JP2001024330 A JP 2001024330A JP 19688499 A JP19688499 A JP 19688499A JP 19688499 A JP19688499 A JP 19688499A JP 2001024330 A JP2001024330 A JP 2001024330A
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aluminum
wiring board
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wiring
hole
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雅克 ▲高▼石
Masakatsu Takaishi
Asako Fujii
朝子 藤井
Tetsuaki Koyama
徹朗 小山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 折り曲げ可能で、信頼性が高く、電子機器内
のデバイス(ディスプレイ等)に直接接続することがで
きる多層配線基板及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 多層配線基板は、厚み方向に4層のアル
ミニウム配線層14,15,31,32の間に樹脂層1
6,17,33,34が介挿されてなる。配線層31と
外部の予備はんだ38との間には樹脂層33を貫通する
ようにはんだ22が設けられ、このはんだ22によって
予備はんだ38と配線層31とが電気的に接続されてい
る。基板中程のはんだ21はそれぞれ樹脂層16、樹脂
層17或いは樹脂層11を貫通して互いに対向する配線
層同士を電気的に接続するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はLSIチップをフレ
キシブル基板に搭載・接続するときの多層配線基板の構
成や製造方法及びその多層配線基板を用いた電子機器に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の多層配線基板およびフレキシブル
基板に於いては導体回路を構成する材料として、圧延銅
箔の貼り合せ品及び銅めっきによる導体回路が一般的に
使用されている。また近年では、特に高密度な多層配線
基板及びその製造方法が盛んに提案されてきている。
【0003】その代表的な製造方法の例としてビルドア
ップ法がよく知られている。この方法は基本的には以下
の手順により行われる。
【0004】まず、表裏に導体層がパタ−ニングされて
いるプリント配線板の表裏面に、感光性絶縁材料を成膜
した後、導体層をパタ−ニングする。更に、感光性絶縁
材料の成膜工程及び導体層のパタ−ニング工程を繰り返
すことによって導体層(以下、ビルドアップ導体層と称
する)を多層化した後、最後に貫通スル−ホ−ルを形成
し、各導体層同士を電気的に接続する、というものであ
る。
【0005】この方法では、コアとなるプリント配線板
の表裏層導体とビルドアップ導体層との接続、及び、ビ
ルドアップの導体層同士の接続が、ドリリングによる貫
通スル−ホ−ルによる接続でなく、コンフォ−マルビア
により接続される。そのため従来の貫通スル−ホ−ルの
みで層間接続を取るプリント配線板に比べると高密度な
多層配線基板が得られる。
【0006】しかしながら、プリント配線板の表裏層導
体と内層導体との接続、プリント配線板両面の接続は製
造工程の最終段階で形成される貫通スル−ホ−ルによる
接続であるために、配線密度が低下する欠点がある。
又、ドリリングにより形成し、穴埋めされていない貫通
スル−ホ−ルを有するプリント配線板上では感光性絶縁
材料を成膜できないために、ビルドアップ法による薄膜
多層配線層を形成できない。尚、これに関連するものと
しては、特開平4−148590号公報記載の技術が知
られている。
【0007】前記技術の改良として、層間接続のために
ドリリングで形成したスル−ホ−ルの穴を樹脂充填し、
上部にスル−ホ−ルと前記導体に接続される導体パッド
を形成してスル−ホ−ルの面積を有効利用する多層配線
基板の製造方法がある。これに関連するものとして、特
開平4−168794号公報に開示される方法がある。
【0008】この方法は、多層配線基板の隣接する2層
の導体層の接続には有効であるが、プリント配線板の両
面あるいは1層以上の導体層を隔てた2層の導体層の接
続には、やはり製造工程の最終段階で形成する貫通メッ
キスル−ホ−ルに頼らざるを得ず、出来あがった多層配
線基板には穴埋めされていない貫通スル−ホ−ルが残る
という欠点がある。
【0009】これに対し、製造工程の最終段階で貫通ス
ル−ホ−ルを空けなくても良い方法として特開平6−2
75959号公報記載の方法が提案されている。上記方
法は貫通スル−ホ−ルと表裏層導体の間隙を有機系高分
子の絶縁膜で充填した後、該絶縁膜の上にスパッタ法や
イオンプレ−ティング法、溶射、化学メッキ法等の方法
を用いて銅の下地膜を0.5μmの厚さに成膜し、その
上に通常の電気銅メッキにて所望の膜厚を形成してい
る。この公報においては次の方法で貫通スル−ホ−ル内
を有機系樹脂で充填している。
【0010】金型内に絶縁体からなるフィルム状組成物
とともに被加工物である貫通穴のあいたプリント配線板
が挿入された後、金型内を一定の温度及び圧力下に保ち
7分間保持することで上記フィルム状組成物が貫通スル
−ホ−ルおよび銅配線間隙に充填される。更に、前記金
型と前記プリント配線板の空間を大気圧に戻した後、加
圧・昇温した状態で一定時間保持する。その後、金型か
ら取りだし常圧下で加熱すると平坦でボイドやピンホ−
ルが無く均一な物性を有する絶縁膜が貫通スル−ホ−ル
および表層配線導体間隙に形成される。そして、この上
に前記の銅膜形成方法で導体層を形成する。
【0011】以上のようなことを繰り返して、絶縁膜と
導体層の積み重ねを行ない多層配線プリント基板を得
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平6−275
959号公報では貫通メッキスル−ホ−ル内を有機系樹
脂で充填してから銅を成膜している。有機系樹脂で充填
する方法として、有機系高分子をフィルム状にしたもの
をプリント配線板と交互に重ねた後、[金型の中で加温
→真空→常圧→加圧→金型から取り出して常圧下で加
熱]という一連のサイクルが行われる。多層配線化のた
め配線層を増やすたびにこの工程を実施する必要があ
り、また、銅のパタ−ニングを含めて全体の工程として
は非常に多種の工程を経なければならなかった。
【0013】例えば、銅箔と上記絶縁体から成るフィル
ム状組成物の密着強度を向上させるために、銅箔面のエ
ッチング用レジスト塗布する部分を粗化する工程が必要
であった。また、最外層の銅配線層が大気中の酸素との
反応して変色・酸化するのを防ぐために、クロメ−ト皮
膜、カバ−フィルム、Niメッキ、金メッキ等の皮膜を
形成する工程が必要であった。
【0014】このように、銅箔及び銅メッキによるプリ
ント基板作成には非常に多くの工程とそれを処理するた
めの装置も必要であり、これらがコストアップを招いて
いた。特に、メッキ装置をはじめとする薬液の維持管理
や廃液処理にかかるコストなどは非常に大きいものであ
った。
【0015】しかも、上記の方法で多層配線基板を作製
すると、Niメッキ、金メッキが施されているので銅箔
自体の可撓(フレキシブル)性が損なわれ、折り曲げ可
能な多層配線基板を得ることができなかった。また、異
なる層同士を貼り合せするときに接着剤が設けられてい
たり、絶縁層がエポキシ系樹脂である場合等は、さらに
折り曲げが困難となっていた。
【0016】一方、銅箔にポリイミド樹脂を塗布した
り、ポリイミド樹脂にメッキ法で銅を析出させる手法で
接着剤を無くし薄型化した多層プリントフレキシブル基
板が多数提案されているが、メッキされた銅を用いてい
るため基板の折り曲げがしにくかった。
【0017】特に液晶表示素子(LCD)等のディスプ
レイを搭載した携帯用電子機器に対し、サイズ縮小化へ
の要望がますます高まる昨今、このように折り曲げ困難
な配線基板は不具合が多かった。
【0018】例えば、ディスプレイと多層配線基板を接
続するには極薄(25〜38μm)の絶縁フィルムに銀
インクで配線回路を印刷した中継コネクタ−を作成し導
電性異方性接続するか、多層配線基板の上に取りつけた
ソケットにLCDを差し込むなどの方法が採用されてい
る。多層配線基板が曲げられないことが原因でさまざま
な部品が追加されていく。この様に接続箇所が非常に多
く存在すると、接続不良に起因する不良は飛躍的に増
え、機器の厚さや重さが増加する事は過去の事例に数多
くあった。
【0019】さらに具体的に説明すれば、LSIチップ
を多層プリント配線基板の上に実装する方法としてはW
ireBondによるChipOnBoad(CO
B)、TapeAutomatedBonding(T
AB)、これを用いたTapeCarrierPack
age(TCP)、ChipSizePackage
(CSP)、BallGridArray(BGA)、
FlipChip(FC)などの方法が提案されてい
る。
【0020】ここに示した何れの方法を採っても、電子
機器のディスプレイ部と多層配線基板を接続するために
は他に中継基板や硬質基板を付設する必要があり、この
ために部品点数の増加、ひいてはコストアップを招いて
いた。
【0021】このようにLSIチップを直接、多層配線
基板に搭載し、しかもその多層配線基板が折り曲げられ
て、電子機器装置の外装ケ−スの内壁に寄り添う形で納
められているものの開発が強く要望されているが、製造
上の困難性からいまだ実現されていない。
【0022】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであり、その目的とするところは、折り曲げ可
能で、信頼性が高く、電子機器内のデバイス(ディスプ
レイ等)に直接接続することができる多層配線基板を提
供すること、及びその多層配線基板を比較的簡単なプロ
セスにおいて作製することである。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明の多層配線基板
は、絶縁層と、該絶縁層上に支持され所定回路となるよ
うに形成された配線層とを交互に複数回積層し、複数の
回路同士が前記絶縁材内スル−ホ−ルを介して電気的に
接続され、前記配線層がアルミニウム、前記絶縁層がポ
リイミド樹脂からなることにより上記目的が達成され
る。
【0024】また、前記配線層を構成するアルミニウム
が99.9%以上の純度を有している事が好ましい。
【0025】また、前記スル−ホ−ル内にアルミニウム
はんだが充填されていることが好ましい。
【0026】前記ポリイミド樹脂のガラス移転点が前記
アルミニウムはんだの融点より100℃以上高い事がさ
らに好ましい。
【0027】前記配線層に生じているピンホ−ル又は切
欠が1cm2当たり30個以内であることが好ましい。
【0028】本発明の多層配線基板の製造方法は、絶縁
層と、該絶縁層上に支持され所定回路となるように形成
された配線層とが交互に複数回積層され、複数の回路同
士が前記絶縁材内スル−ホ−ルを介して電気的に接続さ
れた多層配線基板の製造方法であって、レ−ザ光線を用
いて前記スル−ホ−ルを開孔する工程を含み、前記スル
−ホ−ルによって接続する一配線層をレ−ザ−光線停止
材料として用いることにより上記目的が達成される。
【0029】本発明の電子機器は、上記の何れかの多層
配線基板が液晶表示パネルの周縁部に接続されていると
共に、前記多層配線基板が筐体の内側で折り曲げられて
いることにより上記目的が達成される。
【0030】上記構成による本発明の作用を以下に説明
する。
【0031】以上説明したように本発明によれば、多層
配線基板の配線層を表面に強固で均一な酸化膜を有する
アルミニウムで構成することにより、従来、銅を配線層
として用いる際に必要であったメッキ工程が不要であ
る。また、メッキを行わないのでルミニウムの持つ柔軟
性・折り曲げ性が100%発揮される。
【0032】また、アルミニウムとして純度99.9%
以上のものを用いて、ピンホ−ルや切欠等を伴わない配
線を形成することで、配線層間の位置ずれが起こりにく
く、また、高い信頼性を有する高密度な多層配線基板を
得ることができる。
【0033】また、アルミニウム配線層の基材となる絶
縁層として接着性の有るポリイミド樹脂を選定したこと
で接着剤を用いる必要がない。このため、配線層同士を
電気的に接続するためのスル−ホ−ルを開孔する際にバ
リが生じたり、加熱時に接着剤が膨張するなどして配線
層の位置ずれが生じる、等の不具合がない。
【0034】また、本発明の多層配線基板を用いればL
SIチップを直接搭載することが可能なため、本発明の
多層プリント配線フレキシブル基板とLSIチップの間
に介在するものが無い。即ち、従来はTAB、BGA、
CSPなどのパッケ−ジを使用していたが、これらのパ
ッケ−ジは全て不要となる。一方、実装面から見るとB
GA、CSPの中継基板が無くなると全体の厚さが薄く
なり、重量も減少するだけでなく、工数の短縮によるコ
ストダウンも見込める。しかも本発明ではアルミニウム
箔とポリイミド樹脂のみを使用しているためGBA、C
SP、ビルドアップ基板に比べフレキシブル性が高く、
実装キャビネットの内壁に沿わせた組み立ても可能であ
る。
【0035】さらにこれまで述べてきた構成の多層配線
基板により、外装キャビネットの内壁に沿わせた組み立
てが可能となる。このことは軽薄短小を目指す携帯情報
端末の機器にとって有利となる。
【0036】尚、特開平4−145685号公報では配
線層として銅ではなく本願と同様、アルミニウムを採用
している。さらに、ポリエステル支持体上にアルミ配線
層として99.7%以上の純度を有するアルミニウム箔
が配線層として設けられる例が開示されている。
【0037】しかしながら該公報記載の配線基板は、1
層の配線層と1層の絶縁基材とからなる単層の配線基板
であって、且つ、ポリエステル基板とアルミ配線層とを
接着剤で貼り合せるものであり、本発明の基本構成とは
全く異なるものである。仮に本発明のように多層配線化
すれば配線層同士を接続するためのスル−ホ−ルを開孔
する必要があるが、一般的なレ−ザやドリルを用いて開
孔すると以下のような不具合が生じていた。例えば、レ
−ザによれば接着剤が炭化してしまっていた。炭化物を
除去するにはアルカリ溶液を用いる必要があるが、これ
を用いればアルミニウム配線層が溶解してしまってい
た。また、ドリルによって開孔すると薄い基板や接着層
からバリが発生してしまうという不具合が生じていた。
【0038】また、特開平10−75057号公報でも
配線層としてアルミニウムを用いる方法が開示されてい
る。またポリイミド樹脂またはポリエステル樹脂上に接
着剤を使用することなくアルミニウム(または銅)の配
線層を複数重ねた配線板の形成方法が開示されている。
ポリイミド樹脂を基材としてアルミニウムで配線を形成
する構成は本願と同様であるものの、該公報においては
アルミニウムのパタ−ニングに用いるエッチング液が異
なる。すなわち、該公報においてはエッチング液中に塩
化第二鉄溶液を含有するため、このエッチング液を用い
てアルミニウムをエッチングする場合には、エッチング
により生じた水素ガスが、本来意図しないアルミニウム
をエッチングしてしまい、オ−バ−エッチングされると
いう問題があった。多層配線基板においては、配線層同
士を互いに接続する必要があるため、配線層同士の位置
合わせや、配線層自体の幅やピッチを非常に高い精度で
行う必要があるため、このようなオ−バ−エッチングに
よる影響は無視することはできない。また、多層配線基
板に対しては近年ますます配線の高密度化が要求されて
いるため、なおさら上記のような問題を解決する必要が
あった。
【0039】
【本発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態を図
面を用いて説明する。
【0040】(実施形態1)本発明による実施形態を図
面を用いて説明する。
【0041】図1は本実施形態の多層配線基板の断面図
である。
【0042】図1において、本実施形態の多層配線基板
は、予備はんだ(はんだバンプ)38を介してLSI3
6または部品37と電気的に接続されている。
【0043】また、厚み方向に4層のアルミニウム配線
層14,15,31,32が設けられ、各アルミニウム
配線層の間には樹脂層16,17,33,34が介挿さ
れてなる。ここで、配線層31と外部の予備はんだ38
との間には樹脂層33を貫通するようにはんだ22が設
けられ、このはんだ22によって予備はんだ38と配線
層31とが電気的に接続されている。
【0044】また、他方の面上の予備はんだ38と配線
層32とを接続する際の構造においても同様の構成が採
用されている。
【0045】基板中程には、厚み方向に数本のはんだ2
1が設けられている。このはんだ21はそれぞれ樹脂層
16、樹脂層17或いは樹脂層11を貫通して互いに対
向する配線層同士(配線層31,13,15,32)を
電気的に接続するものである。数本あるはんだ21の中
には、3層の配線層(配線層31,14,15或いは配
線層14,15,32)を接続するため中央の配線層1
4或いは15を貫通しているものもあれば、配線層を貫
通することなく2層の配線層同士(例えば配線層15,
32)を接続するものもある。
【0046】また、本発明においてアルミニウム層の材
料として用いるアルミニウムは99.9%以上の純度を
有するものが好ましく、上記はんだ21,22としては
亜鉛−アルミニウム系合金はんだを用いることが好まし
い。尚、この理由については後述する。
【0047】尚、本実施形態は4層配線基板に関するも
のであるが、本発明はこれに限定されることはない。上
記の構成を部分的に繰り返して上述の構成よりも積層数
を増やすことは容易に行うことができるからである。
【0048】尚、配線材料としては市場に最もよく出回
っている99.3%純度のアルミニウムが安価であるた
め広く用いられている。しかしながらこの程度の純度の
アルミニウムを配線材料として用いると、例えばJIS
H 4160規格によるアルミニウムの場合、Mn、
Mg、Zn等の成分が各0.05%程含有されている。
これらの金属不純物が、エッチング時にアルミニウムと
の界面において局部電池を形成するために、エッチング
スピ−ドが局部的に増大する。不純物の周辺が早く溶
け、金属間化合物となっている不純物周辺の支えが無く
なって不純物が抜け落ちることで、アルミニウム配線層
表面に空洞ができる。
【0049】これに対し、JIS H 4170規格に
よる純度99.9%以上のアルミニウムはMn、Mg、
Znのような不純物を含有しないため、上記のような不
具合は生じず、回路配線の天面及び側面を滑らかに仕上
げることが可能となる。特に、本発明のような絶縁層を
介して多層に積層されると共に絶縁層を貫通するコンタ
クトホ−ルを介して対向する配線層同士が接続される多
層配線基板においては、接続する配線層同士の位置合わ
せ精度を高めるために、配線層のパタ−ニング精度を向
上させなければならない。近年要望されている高密度配
線化及び配線のファインピッチ化に対しては、さらに高
いパタ−ニング精度で配線を形成することが必須となっ
ている。
【0050】以下、上記構成の配線基板の製造方法につ
いて図面を参照しながら説明を行う。このうち、図4は
以下の(1)〜(16)の工程フローを示す図である。
【0051】尚、本実施形態ではアルミニウム箔を用い
て配線層の形成を行うが、アルミニウム箔の製造工程で
は、一般的に、圧延後に焼鈍(アニール)が行われる。
本実施形態においては、その焼鈍条件(詳細には焼鈍条
件とエッチング液とのマッチング)が後述するエッチン
グ工程後のアルミニウム配線の形状を決定する重要な因
子となる。例えば、本実施形態で用いるエッチング液に
関しては、アルミニウム箔を300℃で10〜12時間
(昇温及び冷却時は含まず)という条件で焼鈍すれば、
後のエッチング工程後にも精度良く、非常に滑らかな表
面を有する配線を得ることができる。
【0052】まず、最適条件下で焼鈍されたアルミニウ
ム箔の表面処理を以下の(1)及び(2)の工程により
行う。尚、(1)及び(2)工程については図面は参照
しない。
【0053】(1)アルミニウム箔の圧延時に付着した
オイルやその他の異物、圧延ロ−ル化する際にできた擦
り傷や窪み(オイルピット)、及び酸化膜等を研磨によ
り取り除く。これは、アルミニウム箔表面に付着してい
る圧延油や表面のキズ等は、フォトプロセス工程で使用
するレジストの密着性を低下させパタ−ン仕上げ性に悪
影響を与えることと、圧延及び焼鈍工程が終了したとき
にはアルミニウム箔の表面には強固な酸化膜があるが酸
化膜の厚さが場所によって不均一であるため、これを均
一化し、且つ、それ以上の酸化を防ぐ必要があるからで
ある。
【0054】研磨方法としては、例えば電解研磨、ポリ
ッシング(機械的研磨)、又はそれらを同時に行う方法
等、アルミニウム箔を研磨するために用いられる周知の
方法を用いることができる。尚、本実施形態では以下の
ような機械研磨とポリッシングを同時に行う方法を採用
する。
【0055】例えば、アルミニウム粉末を含んだ電解液
(硝酸ソ−ダ)中で回転するバフ研磨パッドにマイナス
極、アルミニウム箔にプラス極の電解をかけ、電解研磨
とポリッシング処理を同時に行う。アルミニウム粉末を
使うことで同じ硬度を持つものが衝突してアルミニウム
箔表面の異物や酸化膜等を取り除く一方で、必要以上の
傷をつけずにアルミニウム箔を研磨できる。
【0056】異物や酸化膜が取り除かれたアルミニウム
箔表面は瞬時に新たな酸化膜が形成される。この酸化膜
はこのような研磨処理前の状態の酸化膜と異なり、均一
で清浄性を保った状態で形成されているため、アルミニ
ウムのパタ−ニング(エッチング)を精度良く行うこと
が出来る。
【0057】尚、配線層として銅箔を用いる場合にはメ
ッキ工程(下地用のNiメッキをしてからAuメッキを
する)が必要であるが、本実施形態のようにアルミニウ
ムを用いる場合には表面が酸化膜により保護されている
ためそれ以上腐食が進行しにくく、メッキ工程が不要で
ある。そのためアルミニウム箔の持つ柔軟性・折り曲げ
性が100%発揮される。
【0058】(2)アルミニウム箔の表裏面を粗化す
る。この粗化工程は、後に形成するエッチングレジスト
やポリイミド樹脂との密着強度を強くする目的で行うも
のである。
【0059】本工程では、H2SO428%とH22と界
面活性剤を含んだ水溶液中に40℃で2分間浸漬処理す
る。アルミニウム箔がロ−ラ−により一定方向に運ばれ
処理される。この処理を行うとアルミニウム箔表面に微
小な凹凸が生じ、樹脂層やフォトレジストとの密着強度
が向上する。以上の工程によりアルミニウムの表面処理
が完了する。
【0060】(3)表面処理が終わったアルミニウム1
0表面に樹脂層11を形成する。本実施形態では、樹脂
層11としてポリイミド樹脂を塗布・乾燥させることに
より形成する。尚、塗布方法としてはロ−ルコ−タ−や
カ−テンコ−ト、オフセット印刷、スクリ−ン印刷、ス
ピンコ−ト法等、公知の方法を用いることができる。
【0061】また、ポリイミドを塗布した後、遠赤外乾
燥炉で90℃〜150℃の温度下で20分から50分の
連続加熱処理を行い溶剤(NMP:沸点200℃)を蒸
発させる。遠赤外乾燥炉で2段階の連続加熱を行うのは
樹脂層11の表面に皮膜を作ってしまうと溶剤成分が蒸
発せずに残留してしまうことがあるからである。厳しい
条件(高温、長時間)下で加熱を行うと溶剤が蒸発する
ときに生じるボイドにより樹脂層11の表面があばた状
態となるので注意する必要がある。
【0062】また、本実施形態においてポリイミド樹脂
のガラス転移点をアルミニウムはんだの融点より100
度以上高くしている。これは、アルミニウムはんだの接
続時にポリイミド樹脂が軟化してアルミニウム箔との接
着強度が弱くなり、エッチングで作成した配線層が崩れ
るのを防ぐことを目的としている。
【0063】このように、アルミニウム配線層の基材と
なる絶縁層として接着性の有るポリイミド樹脂を選定し
たことで、アルミニウムと基材とを接着するための接着
剤を廃止することができる。
【0064】また、ポリイミド樹脂としては本実施形態
ではポリイミドは(株)ピ−アイ技術研究所のブロック
共重合ポリイミドを用いた。さらに、高速通信化を目的
とする際には誘電率を2.5以下のものを選択すること
が好ましい。
【0065】(4)樹脂層11の他方の面に表面処理
(上記(1)〜(2)と同様の工程)済のアルミニウム
箔12を貼り付け、230℃で30Kg/cm2、30
分の温度と圧力をかけてアルミニウム箔10/樹脂層1
1/アルミニウム箔12の3層構造を形成する(図2
(a))。
【0066】(5)次に、両側のアルミニウム配線をパ
タ−ニングするためのフォトレジスト23を形成する。
【0067】(6)両面のアルミニウム箔10,12を
フォトプロセスにてパタ−ニングし配線層14,15を
形成(図2(c))する。
【0068】このときアルミニウムのエッチング液とし
ては本発明者らが開発した特開平5−106065号公
報のエッチング液を用いる。このエッチング液はアミン
のフッ酸塩と酸化剤を含有する水溶液からなるアルミニ
ウム用のエッチング液である。
【0069】一方、アルミニウムとしては上述したとお
り99.9%以上の高純度を使用しており、エッチング
時のパタ−ン欠陥の原因である含有不純物周辺での局部
電池形成が無く、ファインピッチパタ−ンが形成でき
る。
【0070】尚、上述したようにアルミニウムのエッチ
ング工程後の配線形状は、前述の焼鈍工程における条件
に強く依存している。例えば、焼鈍条件が異なる厚さ1
5μmのアルミニウム箔をベタエッチングして観察した
ときの結果から明らかである。次表に焼鈍条件及び結果
を示す。
【0071】
【表1】 いずれもアルミニウムとして純度99.9%、15μm
のものを加工した際の観察結果である。また、エッチン
グ条件としては特開平5−106065号公報に記載の
アミン系エッチング液にてエッチング装置を用いシャワ
−噴霧によるエッチングを行った。液温40℃、エッチ
ング時間5分、エッチング深さ10μmとした。
【0072】上表のとおり、条件1による焼鈍品は10
0倍の顕微鏡観察によれば、一視野(66.5mm2
内に優に100個以上のピンホ−ルが観察された(図5
(a))。他方、条件2による焼鈍品については一視野
内に10個程度の薄い影が観察されたがピンホ−ルまで
には至っていなかった(図5(b))。
【0073】尚、上記のピンホ−ルは焼鈍によってアル
ミニウムの結晶粒界に析出した不純物(金属間化合物)
がエッチングスピ−ドの違いによりアルミニウムよりも
速くエッチングされたものと推測される。
【0074】また、上記2種類の条件によって加工され
たアルミニウム箔それぞれを用いて80μmの配線ピッ
チの回路配線をエッチングしたところ、条件1による焼
鈍品のパタ−ン側面に半円状にえぐられたような切欠形
状が多数観察できた(図6(a))。このように多数の
ピンホ−ルや切欠部が生じている配線は、信頼性が非常
に悪いため使用することはできない。
【0075】条件2による焼鈍品のパタ−ン側面には陥
没はなく、ごく小さなピンホ−ルがところどころ見られ
たのみであった(図6(b))。この程度のピンホ−ル
であれば配線として使用しても信頼性上問題はない。
【0076】配線の天面または側面に現れたピンホ−ル
や半円状の切欠部の数はベタエッチングした際のピンホ
−ルの出現数と同程度出現していることから、信頼性
上、ピンホ−ルの出現率が、100倍の顕微鏡観察にお
いて1視野(66.5mm2)当たり20個以下(すな
わち1cm2当たり30個以下)であることが好まし
い。
【0077】(7)フォトレジスト13を剥離する。
【0078】(8)次に、配線層14,15の上に樹脂
層16,17を塗布する。樹脂を乾燥させた後、200
℃で30分の硬化を行い、図2(d)に示す樹脂層16
/配線層14/樹脂層11/配線層15/樹脂層17の
5層構造を作る。
【0079】(9)次に、図2(e)に示すように、上
下配線の導通を取ろうとする任意の位置をレ−ザ−光線
18で照射する。本実施形態ではレ−ザ発生装置として
炭酸ガスレ−ザを用いている。また上記レ−ザ−光線1
8は最外層の樹脂層16を昇華させながら配線層14に
予め形成されている貫通孔の中を通過し、樹脂層11の
一部を昇華させながら通過した後、さらに次の配線層1
5のに当たるまで直進する。配線層15に当たったレ−
ザ−光線18はそこで反射して止められる。この結果、
基板を貫通することなく穴19を開けることが出来る。
上記したように配線層14,15には炭酸ガスレ−ザ−
光線通過用の開孔部を予め設けたが、このパタ−ンの寸
法を適宜変更することで任意の大きさの穴19を形成す
ることができる。或いは、レ−ザ−光線18のビ−ム径
を変えることで任意の大きさの穴19をあけることが出
来る。
【0080】また、レ−ザ−光線を発射する装置として
は炭酸ガスレ−ザ−の他、イットリウム・リチウム・フ
ロライトによるUV光レ−ザ−を用いることもできる。
尚、イットリウム・リチウム・フロライトによるUV光
レ−ザ−光線は、配線層14,15にレ−ザ−光の通り
道を作る必要がなく、ポリイミド樹脂には低出力、アル
ミニウム箔には高出力を出すことで配線層と樹脂層とを
連続して開孔することができる。また、これらのレ−ザ
−光線はフォトプロセスではあけられないような微小穴
を加工する場合に特に有効である。
【0081】また、反対の面からもレ−ザ−光線18を
照射することで穴19を形成する。レ−ザ−光線照射装
置を両面に配置することで同時処理も可能である。
【0082】(10)穴19の中に亜鉛−アルミニウム
系合金はんだ(日本アルミット株式会社のアルミニウム
はんだ(AM−350))21を充填させる。本実施形
態においては、最も一般的である鉛−錫共晶はんだを用
いると配線を構成するアルミニウムと合金を作ることが
できないため好ましくない。これに対し、アルミニウム
はんだの成分は亜鉛−アルミニウム系または錫−亜鉛系
でありアルミニウム配線とは相性が良く良好な合金層を
形成するため最適である。尚、信頼性をより高めるため
には、比較的融点が高く電気伝導率の高い亜鉛−アルミ
ニウム系はんだを用いることが好ましい。
【0083】ここで、充填させる方法としては、以下に
説明するような方法を用いる。
【0084】超音波はんだ付け装置(黒田電気(株)、
商品名ACSS−H20)の浴槽の中に溶解した亜鉛−
アルミニウム系合金はんだを満たし、溶解した亜鉛−ア
ルミニウム系合金はんだを回転ファンによって還流させ
る。
【0085】この溶解した亜鉛−アルミニウム系合金は
んだの流れに対し、超音波振動子が振動して超音波エネ
ルギ−を伝えることで、常に新しい溶解した亜鉛−アル
ミニウム系合金はんだが貫通していない穴に充填され
る。超音波エネルギ−と溶解した亜鉛−アルミニウム系
合金はんだの熱によりアルミニウム回路の酸化膜を破
り、亜鉛−アルミニウム合金層を形成して電気的接続が
なされる(図3(a))。
【0086】(11)亜鉛−アルミニウム系合金はんだ
21で配線層14,15に電気的接続がなされた上から
新たに表面処理(上記(1)〜(2)と同様の工程)済
みのアルミニウム箔28,29を貼り合せる。アルミニ
ウム箔28,29が貼り合せられた基板を亜鉛−アルミ
ニウム系合金はんだの融点以上に加熱した圧接ロ−ルの
間を通過させ、熱と圧力を同時に印加することで亜鉛−
アルミニウム系合金はんだ21の熔融と上下アルミニウ
ム箔28,29間の電気的および機械的接続が完成する
(図3(b))。
【0087】(12)配線層をパタ−ニングするための
レジストを形成する(図示せず)。
【0088】(13)上記レジストをマスクとし最外層
のアルミニウム箔28,29の不要な部分をエッチング
により除去し配線層31,32を作成する。
【0089】(14)配線層31,32の上からポリイ
ミド樹脂33、34を塗布し乾燥硬化する。この方法に
ついては上記(3)で示したとおりである。
【0090】(15)LSIや部品を接続する位置の樹
脂層を除くためにレ−ザ−光線で穴19をあける。
【0091】(16)図3(c)において、LSIや部
品を接続するために開けた穴19の中に亜鉛−アルミニ
ウム系合金はんだを充填させ、LSI36や部品37を
搭載した後、リフロ−炉で接続を行う。また、図3
(d)に示すようにLSI36や部品37の電極側に予
備はんだ(はんだバンプ)38を行っておく。(図3
(d)) 以上、4層配線基板の製造方法についての説明を行った
が、これ以上の積層を行うのも、これまで述べた技術の
繰り返しであり容易に積層数を増やすことができる。
【0092】今回は特開平5−106065号公報にス
ル−ホ−ル形成を含む多層化技術と、接着剤なしでポリ
イミド樹脂を塗布する技術と、ポリイミド樹脂の誘電率
が低いことと、亜鉛−アルミ系合金はんだによるスル−
ホ−ル接続を使い、完成した多層配線フレキシブルプリ
ント基板にLSIチップのデバイス面を下に向ける接続
方式(フリップチップ接続)でLSIチップの実装を行
った。
【0093】本実施形態による多層配線基板によれば、
従来技術のTABやBGAやCSPに使っているような
中継基板を一切使わずLSIチップのバンプと基板の上
に有る亜鉛−アルミニウム系合金はんだを直接接続させ
ることが出来る。本発明は多層プリント配線フレキシブ
ル基板によりLSIチップや液晶表示素子の接続箇所を
大幅に減らすだけでなく、電子機器全体の接続箇所を飛
躍的に削減することが出来ると同時に、電子機器の外装
キャビネットの内壁に沿った形状に組み立てることが出
来る。これによりBGA、CSPとLSIチップの接続
及びBGAやCSPとマザ−ボ−ドとの接続及びBG
A、CSP内部の接続が無くなり、接続個所が大きく減
少する。この様に接続個所が減少することは接続の信頼
性が向上するだけでなく、ノイズ対策や高速動作にとっ
てもBGA、CSPより有利である。LSIチップに、
はんだバンプ38を施しておけば搭載時の位置ずれをは
んだ同士のセルフアライメント機能により修正してくれ
る。一方、実装面から見るとBGA、CSP等の中継基
板が無くなると全体の厚さが薄くなり、重量も減少する
だけでなく、工数の短縮によるコストダウンも見込め
る。しかも本発明ではアルミニウム箔とポリイミド樹脂
のみを使用しているためGBA、CSP、ビルドアップ
基板に比べフレキシブル性が高く、実装キャビネットの
内壁に沿わせた組み立ても可能である。
【0094】また、これまで述べてきた構成の多層配線
基板により、外装キャビネットの内壁に沿わせた組み立
てが可能となる。このことは軽薄短小を目指す携帯情報
端末の機器にとって有利となる。
【0095】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、多
層配線基板の配線層を表面に強固で均一な酸化膜を有す
るアルミニウムで構成することにより、従来、銅を配線
層として用いる際に必要であったメッキ工程が不要であ
る。また、メッキを行わないのでルミニウムの持つ柔軟
性・折り曲げ性が100%発揮される。
【0096】また、アルミニウムとして純度99.9%
以上のものを用いて、ピンホ−ルや切欠等を伴わない配
線を形成することで、配線層間の位置ずれが起こりにく
く、また、高い信頼性を有する高密度な多層配線基板を
得ることができる。
【0097】また、アルミニウム配線層の基材となる絶
縁層として接着性の有るポリイミド樹脂を選定したこと
で接着剤を用いる必要がない。このため、配線層同士を
電気的に接続するためのスル−ホ−ルを開孔する際にバ
リが生じたり、加熱時に接着剤が膨張するなどして配線
層の位置ずれが生じる、等の不具合がない。
【0098】また、本発明の多層配線基板を用いればL
SIチップを直接搭載することが可能なため、本発明の
多層プリント配線フレキシブル基板とLSIチップの間
に介在するものが無い。即ち、従来はTAB、BGA、
CSPなどのパッケ−ジを使用していたが、これらのパ
ッケ−ジは全て不要となる。一方、実装面から見るとB
GA、CSPの中継基板が無くなると全体の厚さが薄く
なり、重量も減少するだけでなく、工数の短縮によるコ
ストダウンも見込める。しかも本発明ではアルミニウム
箔とポリイミド樹脂のみを使用しているためGBA、C
SP、ビルドアップ基板に比べフレキシブル性が高く、
実装キャビネットの内壁に沿わせた組み立ても可能であ
る。
【0099】さらにこれまで述べてきた構成の多層配線
基板により、外装キャビネットの内壁に沿わせた組み立
てが可能となる。このことは軽薄短小を目指す携帯情報
端末の機器にとって有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1の多層配線基板の断面図である。
【図2】(a)〜(e)は、実施形態1の多層配線基板
の製造方法を説明するための断面図である。
【図3】(a)〜(d)は、実施形態1の多層配線基板
の製造方法を説明するための断面図である。
【図4】実施形態1による多層配線基板の製造工程を説
明するための工程フロ−図である。
【図5】(a)及び(b)は、エッチング後のアルミニ
ウム表面形状が焼鈍条件に依存することを説明するため
の図面である。
【図6】(a)及び(b)は、エッチング後のアルミニ
ウム配線の天面及び側面形状が焼鈍条件に依存すること
を説明するための図面である。
【符号の説明】
10,12,28,29 アルミニウム箔 11,16,17,33,34 樹脂層 13 レジスト 18 レーザ光線 19 穴 21,22 はんだ 33,34 ポリイミド樹脂 36 LSI 37 部品 38 予備はんだ(はんだバンプ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小山 徹朗 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 5E346 AA42 CC10 CC34 CC40 EE13 FF23 GG15 HH31

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁層と、該絶縁層上に支持され所定回
    路となるように形成された配線層とを交互に複数回積層
    し、複数の回路同士が前記絶縁材内スル−ホ−ルを介し
    て電気的に接続された多層配線基板において、 前記配線層がアルミニウム、前記絶縁層がポリイミド樹
    脂からなることを特徴とする多層配線基板。
  2. 【請求項2】 前記配線層を構成するアルミニウムが9
    9.9%以上の純度を有している事を特徴とする請求項
    1の多層配線基板。
  3. 【請求項3】 前記スル−ホ−ル内にアルミニウムはん
    だが充填されていることを特徴とする請求項1または2
    記載の多層配線基板。
  4. 【請求項4】 前記ポリイミド樹脂のガラス移転点が前
    記アルミニウムはんだの融点より100℃以上高い事を
    特徴とする請求項1から3の何れか記載の多層配線基
    板。
  5. 【請求項5】 前記配線層に生じているピンホ−ル又は
    切欠が1cm2当たり30個以内であることを特徴とす
    る請求項1から4の何れか記載の多層配線基板。
  6. 【請求項6】 絶縁層と、該絶縁層上に支持され所定回
    路となるように形成された配線層とが交互に複数回積層
    され、複数の回路同士が前記絶縁材内スル−ホ−ルを介
    して電気的に接続された多層配線基板の製造方法におい
    て、 レ−ザ光線を用いて前記スル−ホ−ルを開孔する工程を
    含み、 前記スル−ホ−ルによって接続する一配線層をレ−ザ光
    線停止材料として用いることを特徴とする多層配線基板
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1から5の何れか記載の多層配線
    基板が液晶表示パネルの周縁部に接続されていると共
    に、前記多層配線基板が筐体の内側で折り曲げられてい
    ることを特徴とする電子機器。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007115993A (ja) * 2005-10-21 2007-05-10 Sumitomo Bakelite Co Ltd プリント配線板、プリント配線板の製造方法及び多層プリント配線板
JP2007201188A (ja) * 2006-01-26 2007-08-09 Fujitsu Ltd 構造体および配線基板並びに配線付き構造体の製造方法
JP2010251395A (ja) * 2009-04-13 2010-11-04 Shinko Electric Ind Co Ltd 電子装置及びその製造方法

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