JP2001023749A - 電気コネクタの製造方法 - Google Patents

電気コネクタの製造方法

Info

Publication number
JP2001023749A
JP2001023749A JP11189392A JP18939299A JP2001023749A JP 2001023749 A JP2001023749 A JP 2001023749A JP 11189392 A JP11189392 A JP 11189392A JP 18939299 A JP18939299 A JP 18939299A JP 2001023749 A JP2001023749 A JP 2001023749A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
multilayer tube
electrical connector
elastic elastomer
layer
conductive plating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11189392A
Other languages
English (en)
Inventor
Shuzo Matsumoto
周三 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Polymer Co Ltd, Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Polymer Co Ltd
Priority to JP11189392A priority Critical patent/JP2001023749A/ja
Priority to AT03016738T priority patent/ATE277434T1/de
Priority to DE60014193T priority patent/DE60014193T2/de
Priority to EP03016738A priority patent/EP1363363B1/en
Priority to EP00113291A priority patent/EP1065750A3/en
Priority to TW089112145A priority patent/TW480786B/zh
Priority to US09/599,437 priority patent/US6224394B1/en
Priority to CNB00119903XA priority patent/CN1183625C/zh
Priority to NO20003432A priority patent/NO319332B1/no
Priority to KR1020000037554A priority patent/KR100746868B1/ko
Publication of JP2001023749A publication Critical patent/JP2001023749A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Moulding By Coating Moulds (AREA)
  • Manufacturing Of Electrical Connectors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 体積抵抗率や接触抵抗を小さくして安定した
抵抗値を得ることができ、多くの電流を流すこと等ので
きる電気コネクタの製造方法を提供する。 【解決手段】 円筒形で絶縁性の弾性エラストマー1の
外周面にプラスチック層3を吹き付け等して多層チュー
ブ4を形成し、多層チューブ4のプラスチック層3に複
数のリング溝5を軸方向に所定の等ピッチ間隔で並設し
て各リング溝5から弾性エラストマー1を露出させ、多
層チューブ4の複数のプラスチック層3を薄い金の導電
めっき層6でそれぞれ被覆する。そして、この複数の導
電めっき層6に未加硫の一対のゴムシート7を軸方向に
貼着し、各ゴムシート7を加熱加硫して高硬度の保護ゴ
ムシート7を形成した後、多層チューブ4を軸方向に所
定の等ピッチ間隔で切断して電気コネクタを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶ディスプレイ
と電子回路基板との接続や電子回路基板間の接続等に使
用される電気コネクタの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、液晶ディスプレイと電子回路基板
との接続、あるいは電子回路基板間の接続には図4に示
すゼブラ型の電気コネクタ10が使用されている。この
ゼブラ型の電気コネクタ10は、絶縁性ゴムにカーボン
ブラック粉末を含んだ導電性ゴム層と絶縁性ゴム層とが
交互多重に積層されるカーボンゼブラ型の電気コネクタ
と、銀粒子を含んだ導電性ゴム層と絶縁性ゴム層とが交
互多重に積層される銀系ゼブラ型の電気コネクタとに分
類される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来におけるゼブラ型
の電気コネクタ10は、以上のように構成され、カーボ
ンゼブラ型の電気コネクタは、導電性ゴム層の導電部材
の体積抵抗率が高いので、カラー液晶モジュールや白黒
16階調以上の液晶用モジュール等低抵抗を必要とする
接続、端子間の接続抵抗のばらつきをできるだけ小さく
したい場合の接続、又はプラズマディスプレイ用モジュ
ール等の高い電流値を必要とする電子回路基板との接続
で10mA以上流すと、発熱して温度が上昇するという
特徴がある。したがって、カーボンゼブラ型の電気コネ
クタは電気コネクタとしてはきわめて不適切である。
【0004】また、ゼブラ型の電気コネクタ10は、硬
度が高く、圧縮に要する荷重が実に大きいので、接続時
に電子回路基板が反って接続が不安定化するという問題
がある。この問題を解消するには、電子回路基板を厚く
すれば良いが、そうすると、携帯電話等に利用する場合
に液晶モジュールを薄く、軽くすることができないとい
う大きな問題が新たに生じる。さらに、銀系ゼブラ型の
電気コネクタは、導電性ゴム層の導電部材が化学的に不
安定な銀なので、エレクトロマイグレーション現象(E
lectro Migration(電圧印加の状態で
湿度のある場合、高密度の電流により、金属原子が陰極
から陽極に移行する現象))の起きる可能性が少なくな
く、電子回路基板間の接続信頼性に欠けるという問題が
ある。
【0005】本発明は、上記問題に鑑みなされたもの
で、体積抵抗率や接触抵抗を小さくして安定した抵抗値
を得ることができ、多くの電流を流すこと等のできる電
気コネクタの製造方法を提供することを目的としてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明にお
いては、上記課題を達成するため、筒形で絶縁性の弾性
エラストマーの外周面をプラスチック層で被覆して多層
チューブを形成し、この多層チューブのプラスチック層
に複数のエンドレス溝を軸方向に所定の間隔で並べ設け
て各エンドレス溝から該弾性エラストマーを露出させ、
該多層チューブのプラスチック層を導電めっき層で被覆
し、この導電めっき層に未加硫のゴムシートを軸方向に
貼り付けるとともに、このゴムシートを加熱加硫して高
硬度の保護ゴムシートを形成し、その後、上記多層チュ
ーブを軸方向に所定の長さで切断するようにしたことを
特徴としている。
【0007】なお、上記弾性エラストマーを略円筒形に
成形してその硬度を30°H〜80°Hとすることが好
ましい。また、上記導電めっき層を耐食性の金属材料で
0.01μm〜50μmの厚さに形成すると良い。
【0008】ここで、特許請求の範囲におけるエンドレ
ス溝には、リング溝やこれに類似する溝が含まれる。高
硬度の保護ゴムシートは、単数複数いずれでも良い。ま
た、略円筒形には、円筒形と、おおよそ円筒形と認めら
れる類似形が含まれる。耐食性の金属材料としては、体
積抵抗率が小さく、接触抵抗値が低く、化学的に安定し
た材料、具体的には金やその合金等があげられる。さら
に、本発明に係る電気コネクタは、複数の電気的接合物
である液晶ディスプレイ、電子回路基板、検査基板、高
密度フレキシブル配線板、又はビルドアップ配線板等の
接続に広く使用される。
【0009】請求項1記載の発明によれば、絶縁性ゴム
にカーボンブラック粉末を添加分散させた導電性ゴム層
を使用するのではなく、多層チューブのプラスチック層
に導電金属材料からなる導電めっき層を形成する。した
がって、体積抵抗率を小さくし、又接触抵抗を小さくし
て安定した抵抗値を得ることができ、多くの電流を流す
ことができる。
【0010】請求項2記載の発明によれば、弾性エラス
トマーが略円筒形なので、圧縮変形に伴い中空部がおお
よそ均一に変形し、電気コネクタの接続面の平滑性が確
保される。また、弾性エラストマーの中空部を塞ぐ方向
に電気コネクタが変形するので、電気コネクタの変形部
分を逃がす方向に専用の変形許容空間を別に形成する必
要がない。一方、弾性エラストマーの硬度は、80°H
よりも低いので、圧縮荷重を必要範囲に抑制することが
できる。また、30°Hよりも高いので、圧縮永久歪み
特性の悪化を有効に抑制あるいは防止することが可能に
なる。これらにより、電気的接合物が反って電気的な接
続が不安定化するということがない。
【0011】請求項3記載の発明によれば、導電めっき
層が化学的に安定した耐食性の金属材料で形成されるの
で、導電めっき層の表面の変質や消耗を抑制あるいは防
止することができ、これを通じて電気的接合物の回路の
異常動作や短絡等を防ぐことが可能になる。また、導電
めっき層の厚さは、50μmを超えることがないので、
亀裂が発生したり、材料により剛性の生じることがな
い。同様に、0.01μm以上なので、ピンホールや厚
さむらの発生を抑制防止することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
ましい実施形態を説明するが、本発明は以下の実施形態
になんら限定されるものではない。本実施形態における
電気コネクタは、図1ないし図3に示すように、円筒形
の多層チューブ4と、この多層チューブ4の表面のプラ
スチック層3に並設される複数のリング溝5と、この複
数のリング溝5に分割される複数のプラスチック層3を
それぞれ被覆する複数の導電めっき層6と、この複数の
導電めっき層6に貼着される左右一対の保護ゴムシート
7とから構成される。そして、液晶ディスプレイ8と薄
い電子回路基板9との間に介在され、液晶ディスプレイ
8の複数の電極8aと電子回路基板9の複数の電極9a
とに導電めっき層6がそれぞれ接触した後、圧縮変形す
ることにより、液晶ディスプレイ8と電子回路基板9と
を電気的に導通させる。
【0013】多層チューブ4は、中空円筒形で絶縁性の
弾性エラストマー1と、この弾性エラストマー1の外周
面に図示しない吹付法により吹き付け等される円筒形の
プラスチック層3とから二層構造に形成される。断面円
形の弾性エラストマー1は、各種のエラストマー材料、
具体的にはブタジエン−スチレン、ブタジエン−アクリ
ロニトリル、ブタジエン−イソブチレン等のブタジエン
系共重合体、クロロプレン重合体、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体、ポリウレタン、シリコーンゴム、又はフ
ッ素ゴム等を使用して成形される。これらの中でも、耐
熱性、耐寒性、耐薬品性、耐候性、電気的絶縁性、及び
安全性に優れるシリコーンゴムが好適に使用される。
【0014】弾性エラストマー1は、外径6mm以下、
肉厚0.5mm〜3mm、硬度30°H〜80°H、好
ましくは40°H〜60°Hに成形される。この弾性エ
ラストマー1の外径が6mm以下とされるのは、大きす
ぎると電気コネクタ自体が大きくなり、接続構造の小型
化を図ることができないからである。また、肉厚が0.
5mm〜3mmの範囲に限定されるのは、厚すぎる場合
には圧縮に必要な荷重が大きくなり、逆に小さすぎる場
合には機械的強度と反発弾性とが失われるという理由に
基づく。硬度が30°H〜80°Hの範囲なのは、80
°Hよりも高いと圧縮荷重が高くなり、逆に30°Hよ
りも低いと圧縮永久歪み特性が悪化するからである。
【0015】プラスチック層3は、ABS、ポリプロピ
レン、ポリエチレン、ナイロン、又はガラス繊維強化プ
ラスチック等を用いて厚さ0.5μm〜20μm程度に
形成される。但し、めっき作業の容易化を考慮し、メッ
キグレードのABSやメッキグレードのポリプロピレン
が好適に使用される。プラスチック層3の厚さが0.5
μm〜20μmの範囲に規制されるのは、厚すぎると、
プラスチック層自体が硬化して弾性エラストマー1に対
する追従性が悪化するとともに、プラスチック層3にク
ラックが生じて導通不能となるからである。逆に薄すぎ
ると、ピンホールや厚さむらが発生するからである。
【0016】複数のリング溝5は、プラスチック層3の
長手方向、換言すれば、軸方向に所定の等ピッチ間隔で
切り欠かれ、弾性エラストマー1をリング形に露出させ
て複数の導電めっき層6を相互に絶縁するよう機能す
る。各リング溝5は、幅50μm程度、深さ20μm程
度にYAGレーザ等により加工される。なお、弾性エラ
ストマー1は、電気コネクタの両端面からもそれぞれ露
出する。
【0017】各導電めっき層6は、展延性、耐酸性、耐
アルカリ性、及び耐食性に優れる金(比重19.3、融
点1063℃、沸点2660℃、熱伝導度260kca
l/m・h・℃(銀の70%)、導電率は銀の67%、比
抵抗2.19×10-6Ω・cm(0°)、モース硬さ2.
5)等の金属材料で0.01μm〜50μmの薄さに形
成され、コンタクトとして機能する。各導電めっき層6
の厚さが0.01μm〜50μmの範囲とされるのは、
50μmを超える場合には、亀裂が発生したり、剛性が
生じて好ましくないからである。逆に0.01μm未満
の場合には、ピンホールや厚さむらが発生するという理
由に基づく。
【0018】各保護ゴムシート7は、薄いフィルムと、
このフィルム上にトッピング法等で塗布される高硬度の
ゴム材料とから細長い薄板形に成形される。フィルムと
しては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテ
レフタレート、又はポリエチレンニトリル等のようなポ
リエステルフィルムやポリイミドフィルム等が使用され
る。ゴム材料としては、クロロプレンゴム、シリコーン
ゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、フッ素ゴム、又は
ウレタンゴム等が用いられる。これらの中でも、耐環境
特性や機械特性に優れるシリコーンゴムの使用が最適で
ある。
【0019】保護ゴムシート7は、厚さ50μm〜50
0μm、好ましくは厚さ80μm〜150μm、硬度6
0°H〜90°H、望ましくは70°H〜80°Hに成
形される。この保護ゴムシート7の厚さが50μm〜5
00μmとされるのは、大きすぎると電気コネクタ自体
が大きくなるという理由に基づく。硬度が60°H〜9
0°Hの範囲なのは、90°Hよりも高いと圧縮荷重が
高くなり、逆に60°Hよりも低いと、べたついてスリ
ップ性が低下し、組み込み性が悪化するからである。こ
のような保護ゴムシート7を製造する場合、2〜3本の
カレンダロールで混練したゴム材料をPET等の非収縮
性に優れる基材シート上に分出しすれば良い。
【0020】次に、図1(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)に基
づき、本実施形態における電気コネクタの製造方法を詳
説する。先ず、図示しないミキシングロールで混合可塑
化した絶縁性のゴムコンパウンドを図示しない押出機に
より円筒形に押出成形し、このゴムコンパウンドを所定
温度で所定時間加熱して弾性エラストマー1を形成し
(図1(a)参照)、弾性エラストマー1を所定の長さにカ
ットし、その後、弾性エラストマー1に丸棒からなる治
具2を挿通する。治具2を通したら、図示しないスクリ
ーン印刷装置等に弾性エラストマー1をセットし、この
弾性エラストマー1を回転させながら軸方向に移動さ
せ、弾性エラストマー1の外周面にプラスチック層3を
均一に吹き付け等して多層チューブ4を形成する(図1
(b)参照)。
【0021】次いで、多層チューブ4のプラスチック層
3に複数のリング溝5をYAGレーザにより軸方向に所
定の等ピッチ間隔で並べて切り欠き、各リング溝5から
弾性エラストマー1を露出させる(図1(c)参照)。YA
Gレーザは、複数の導電めっき層6間の絶縁性を確保
し、低ピッチ化することのできる照射条件で照射され
る。具体的には、出力が1W〜600W、望ましくは3
00W〜600W、時間が1ピッチ当たり0.05秒〜
3.0秒、レーザスポット径が20μm〜50μmの照
射条件で照射される。出力が1W〜600Wの範囲なの
は、1W未満ではエネルギ不足であり、300W未満で
は作業の遅延化や0.1mm以下の低ピッチ化の妨げと
なるからである。逆に600Wよりも大きいと、処理に
伴う発熱量が大きすぎ、弾性エラストマー1が劣化して
弾性の喪失を招くからである。
【0022】時間が1ピッチ当たり0.05秒〜3.0
秒の範囲なのは、0.05秒未満の場合には必要なエネ
ルギが上記出力範囲では得られないからである。逆に
3.0秒よりも長く、1W未満の低出力の場合には、時
間がかかり効率的ではなく、低ピッチ化の障害となるか
らである。また、3.0秒よりも長く、600Wよりも
大きい高出力の場合には、弾性エラストマー1が劣化し
て弾性が失われるという理由に基づく。レーザスポット
径が20μm〜50μmの範囲なのは、50μmよりも
大きいと、弾性エラストマー1の露出量が多くなり、導
電めっき層6の幅が狭くなるからである。逆に20μm
よりも小さいと、1ピッチ当たりの繰り返し照射が必要
となり、非効率だからである。
【0023】次いで、各プラスチック層3に薄い導電め
っき層6をリング形にメタライジングし(図1(d)参
照)、複数の導電めっき層6の左右に未加硫のゴムシー
トをそれぞれ軸方向に向けて貼着し、この左右一対の平
行なゴムシートを所定温度で所定時間加熱して高硬度の
保護ゴムシート7を形成する(図1(e)参照)。導電めっ
き層6をメタライジングする場合には、展延性に富む安
定なニッケルめっきを下地として施し、このニッケルめ
っき上にイオン化傾向の小さい金めっきを施すことが好
ましい。こうして保護ゴムシート7を形成したら、治具
2を抜き取り、多層チューブ4を軸方向に所定の等ピッ
チ間隔で切断すれば、電気コネクタを製造することがで
きる(図1(f)参照)。
【0024】上記構成によれば、金の導電めっき層6を
使用するので、体積抵抗率及び接触抵抗値が小さく安定
した抵抗値を有し、大量の電流を流すことのできる電気
コネクタを得ることができる。また、弾性エラストマー
1の硬度が必要以上に高くなく、圧縮に要する荷重も大
きくないので、接続時に電子回路基板9等が反って接続
が不安定化することがない。したがって、携帯電話等に
利用する場合に液晶モジュールをきわめて薄く、軽くす
ることができる。また、導電めっき層6が化学的に最も
安定した金なので、エレクトロマイグレーション現象が
起きる可能性がなく、電解腐食を有効に防止して電子回
路基板9等の接続信頼性を著しく向上させることが可能
になる。また、導電めっき層6が薄く、しかも、必要な
強度を有しているので、弾性エラストマー1の形状変化
に柔軟に対応させることができるとともに、圧縮力によ
る座屈の発生防止が大いに期待できる。
【0025】また、導電めっき層6が薄く、弾性エラス
トマー1の弾性になんら影響を与えないので、例え繰り
返し圧縮しても、初期特性を喪失することがない。ま
た、弾性エラストマー1が円筒形なので、圧縮変形に伴
い中空部が均一に潰れ、電気コネクタの接続面の平滑性
を大いに確保して接続不良を有効に防止することが可能
になる。また、弾性エラストマー1の中空部を閉塞する
方向に電気コネクタが変形するので、電気コネクタの変
形部分を逃がす方向に専用の変形許容空間をなんら別に
形成する必要がない。さらに、円筒形の弾性エラストマ
ー1を回転させながら軸方向に移動させるので、プラス
チック層3を吹き付け等する作業が実に容易となる。さ
らにまた、接続空間のソケットにスペーサ機能を有する
一対の保護ゴムシート7がそれぞれ圧接して位置ずれや
がたつき等を防止するので、接続性、組み込み性、及び
作業性の大幅な向上が大いに期待できる。
【0026】
【実施例】次に、図1(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)に基づ
き、本発明に係る電気コネクタの製造方法の実施例を説
明する。先ず、シリコーンゴムコンパウンドKE−15
1U[信越化学工業(株)製]をミキシングロールで混合
可塑化し、このシリコーンゴムコンパウンドKE−15
1Uをφ80mmの押出機により、外径3.4mm、内
径2.0mm、肉厚0.7mmの円筒形に押出成形し、
このシリコーンゴムコンパウンドKE−151Uをオー
ブン中で195℃、3分間の条件で加熱して弾性エラス
トマー1を形成した(図1(a)参照)。
【0027】次いで、弾性エラストマー1を長さ300
mmにカットし、この弾性エラストマー1に長さ400
mm、φ2.1mmのステンレス製の治具2を挿通し
た。こうして治具2を通したら、スクリーン印刷装置に
弾性エラストマー1をセットし、この弾性エラストマー
1を回転させながら軸方向に移動させ、弾性エラストマ
ー1の外周面に厚さ10μmのプラスチック層3を均一
に吹き付けて多層チューブ4を形成した(図1(b)参
照)。
【0028】次いで、多層チューブ4のプラスチック層
3にリング溝5をYAGレーザにより幅50μm、深さ
20μmで周方向に切り欠き、リング溝5から弾性エラ
ストマー1を露出させた。そして、この作業を軸方向に
0.1mmピッチ毎に繰り返し、複数のリング溝5から
弾性エラストマー1をそれぞれ露出させた(図1(c)参
照)。YAGレーザは、出力600W、時間1ピッチ当
たり0.5秒、レーザスポット径50μmの照射条件で
照射した。
【0029】次いで、リング溝5に分割された各プラス
チック層3に厚さ1μmのニッケルめっきをリング形に
覆着するとともに、各ニッケルめっきに厚さ0.5μm
の金めっきをリング形に覆着して導電めっき層6を形成
し(図1(d)参照)、複数の導電めっき層6の左右に幅
0.1mm、厚さ0.1mmの未加硫シリコーン樹脂K
E−151U[信越化学工業(株)製]をそれぞれ軸方向
に向けて貼着し、この左右一対の平行な未加硫シリコー
ン樹脂KE−151Uを185℃、30分間の条件で加
熱して高硬度(80°H)の保護ゴムシート7を形成した
(図1(e)参照)。こうして保護ゴムシート7を形成した
ら、治具2を抜き取り、多層チューブ4を軸方向に10
mm毎に切断し、電気コネクタを製造した(図1(f)参
照)。
【0030】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、体積抵抗
率や接触抵抗値を小さくして安定した抵抗値を得ること
ができ、しかも、多くの電流を流すこと等ができるとい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電気コネクタの製造方法の実施形
態を示す説明図で、(a)図は弾性エラストマーを形成し
た状態を示す斜視説明図、(b)図は弾性エラストマーの外
周面にプラスチック層を吹き付け等して多層チューブを
形成した状態を示す斜視説明図、(c)図はプラスチック層
に複数のリング溝を切り欠き、各リング溝から弾性エラ
ストマーを露出させた状態を示す斜視説明図、(d)図は各
プラスチック層に導電めっき層を覆着した状態を示す斜
視説明図、(e)図は一対のゴムシートを加熱して高硬度の
保護ゴムシートを形成した状態を示す斜視説明図、(f)図
は多層チューブを軸方向に所定の等ピッチ間隔で切断し
て電気コネクタを製造した状態を示す斜視説明図であ
る。
【図2】本発明に係る電気コネクタの製造方法の実施形
態における電気コネクタの製品状態を示す斜視説明図で
ある。
【図3】本発明に係る電気コネクタの製造方法の実施形
態における電気コネクタの使用状態を示す断面説明図で
ある。
【図4】従来におけるゼブラ型の電気コネクタを示す斜
視説明図である。
【符号の説明】
1 弾性エラストマー 2 治具 3 プラスチック層 4 多層チューブ 5 リング溝(エンドレス溝) 6 導電めっき層 7 保護ゴムシート 8 液晶ディスプレイ 9 電子回路基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F205 AA45 AD03 AD05 AD12 AD18 AD24 AD35 AE10 AG08 AH34 AR12 GA02 GA05 GB01 GB11 GB13 GB16 GB20 GE02 GE16 GE27 GF05 GF25 GN13 GN24 GW23 5E051 CA10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒形で絶縁性の弾性エラストマーの外周
    面をプラスチック層で被覆して多層チューブを形成し、
    この多層チューブのプラスチック層に複数のエンドレス
    溝を軸方向に所定の間隔で並べ設けて各エンドレス溝か
    ら該弾性エラストマーを露出させ、該多層チューブのプ
    ラスチック層を導電めっき層で被覆し、この導電めっき
    層に未加硫のゴムシートを軸方向に貼り付けるととも
    に、このゴムシートを加熱加硫して高硬度の保護ゴムシ
    ートを形成し、その後、上記多層チューブを軸方向に所
    定の長さで切断するようにしたことを特徴とする電気コ
    ネクタの製造方法。
  2. 【請求項2】 上記弾性エラストマーを略円筒形に成形
    してその硬度を30°H〜80°Hとした請求項1記載
    の電気コネクタの製造方法。
  3. 【請求項3】 上記導電めっき層を耐食性の金属材料で
    0.01μm〜50μmの厚さに形成した請求項1又は
    2記載の電気コネクタの製造方法。
JP11189392A 1999-07-02 1999-07-02 電気コネクタの製造方法 Pending JP2001023749A (ja)

Priority Applications (10)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11189392A JP2001023749A (ja) 1999-07-02 1999-07-02 電気コネクタの製造方法
AT03016738T ATE277434T1 (de) 1999-07-02 2000-06-21 Rohrförmiger schaltkreisverbinder
DE60014193T DE60014193T2 (de) 1999-07-02 2000-06-21 Rohrförmiger Schaltungsverbinder
EP03016738A EP1363363B1 (en) 1999-07-02 2000-06-21 Tubular circuit connector
EP00113291A EP1065750A3 (en) 1999-07-02 2000-06-21 Tubular circuit connector
TW089112145A TW480786B (en) 1999-07-02 2000-06-21 Tubular circuit connector
US09/599,437 US6224394B1 (en) 1999-07-02 2000-06-22 Tubular circuit connector
CNB00119903XA CN1183625C (zh) 1999-07-02 2000-06-30 管式电路接插件
NO20003432A NO319332B1 (no) 1999-07-02 2000-06-30 Rorformet kretskonnektor, fremgangsmate for fremstilling av denne samt instrument omfattende den rorformede kretskonnektoren
KR1020000037554A KR100746868B1 (ko) 1999-07-02 2000-07-01 튜뷸러 회로접속기

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11189392A JP2001023749A (ja) 1999-07-02 1999-07-02 電気コネクタの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001023749A true JP2001023749A (ja) 2001-01-26

Family

ID=16240549

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11189392A Pending JP2001023749A (ja) 1999-07-02 1999-07-02 電気コネクタの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001023749A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113488281A (zh) * 2021-06-03 2021-10-08 安徽凌宇电缆科技有限公司 一种便于剪切安装的电缆

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113488281A (zh) * 2021-06-03 2021-10-08 安徽凌宇电缆科技有限公司 一种便于剪切安装的电缆
CN113488281B (zh) * 2021-06-03 2023-01-17 安徽凌宇电缆科技有限公司 一种便于剪切安装的电缆

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU767171B2 (en) Electric connection of electrochemical and photoelectrochemical cells
US3971610A (en) Conductive elastomeric contacts and connectors
US20230402776A1 (en) Forming connections to flexible interconnect circuits
KR101467655B1 (ko) 플랫 케이블 및 그 제조 방법
KR20010015133A (ko) 튜뷸러 회로접속기
JPH0634473B2 (ja) 電磁波遮蔽付フレキシブルプリント回路形成体
KR100614718B1 (ko) 압접형 전기 커넥터 및 그의 제조 방법
JP7405337B2 (ja) 電気接続シート、及び端子付きガラス板構造
CN1809902A (zh) Ptc热敏电阻和电路保护方法
CN100550519C (zh) 柔软性良导电层、各向异性导电片及其制造方法
JP2001023749A (ja) 電気コネクタの製造方法
EP2697841B1 (en) Low temperature contact structure for flexible solid state device
JP2008300050A (ja) 高分子発熱体
US20050200446A1 (en) Organic PTC thermistor and production
JP5477938B2 (ja) フラットケーブル
JP2001023750A (ja) 電気コネクタの製造方法
CN209994569U (zh) 电防冰装置
JPH08124428A (ja) 面状絶縁導体
KR20110029789A (ko) 절연 와이어 어셈블리
JP2920157B2 (ja) エラスチックコネクタ
CA1262468A (en) Sheet heaters
JP3531724B2 (ja) 圧接型の電気コネクタ及びその製造方法
JP2000164270A (ja) 電気コネクタ及びその製造方法
CN209072785U (zh) 一种补强型fpc结构
JP2000067948A (ja) 接着性異方導電性フィルムコネクタ

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111013

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 12

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121013

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 12

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121013