JP2001023445A - プラスチック被覆ケーブル及びその製造方法 - Google Patents

プラスチック被覆ケーブル及びその製造方法

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JP2001023445A
JP2001023445A JP19115699A JP19115699A JP2001023445A JP 2001023445 A JP2001023445 A JP 2001023445A JP 19115699 A JP19115699 A JP 19115699A JP 19115699 A JP19115699 A JP 19115699A JP 2001023445 A JP2001023445 A JP 2001023445A
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plastic
cable
coated
torn
elastic modulus
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JP19115699A
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Shinsuke Niiyama
慎介 仁井山
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
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  • Insulated Conductors (AREA)
  • Processes Specially Adapted For Manufacturing Cables (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラスチック被覆ケーブルのプラスチック被
覆層の分別回収を容易とする。 【解決手段】 プラスチック被覆ケーブル3のプラスチ
ック被覆層2の周方向の一部を構成する引裂き部分2a
の弾性率と、その周方向の他の部分を構成する被引裂き
部分2bの弾性率とが2倍以上異なり、かつ引裂き部分
2aが前記プラスチック被覆ケーブル3の全長にわたり
らせん状に連続している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分別回収が容易な
プラスチック被覆ケーブル及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プラスチック被覆ケーブルのリサ
イクルを行なうためには、まず、ケーブルを構成する材
料毎に分別される。分別した材料は、その材料毎に適し
た回収方法が選択され、例えば、熱可塑性樹脂の場合は
一旦細かく裁断して溶媒に溶かした後に抽出して回収さ
れる。特に、プラスチック被覆ケーブルのプラスチック
被覆層をその内側のケーブルコアと分別して回収を行な
うには、まずプラスチック被覆層を引き裂くことにより
ケーブルコアから分離可能な状態とする工程と、その後
引き裂いたプラスチック被覆層をケーブルコアから分離
する工程とが必要となる。
【0003】通常これら各工程において、専用の引裂き
装置及び分別回収設備を使用することが考えられるが、
ケーブルはその種類が極めて多くかつ生産量も異なるこ
とからそのすべての品種についてこれらの専用設備を設
置することは、かえって回収コストの増加をもたらす。
また、細径のケーブルについては、手作業によってもそ
の被覆層を引き裂くことが困難であるという問題もあ
る。
【0004】このため、専用の分別回収設備を使用する
ことなく手作業により容易に分別、回収を行なう技術と
して、導体の上に被覆した被覆材の外周にらせん状の溝
を形成することにより、回収時に被覆層の端部をケーブ
ルの長手方向に引張り、ラセンの溝の部分に沿ってこの
被覆層を紐状に分離して剥ぎ取る方法がある(特開平1
0−083720号公報)。
【0005】また、プラスチック被覆層とその内側のケ
ーブルコアとの間に引き裂き紐を挿入しておき、分別、
回収時にこの紐をケーブルに対し直交する方向または長
手方向に逆向きに引張ることによりプラスチック被覆層
を引き裂く方法もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
開平10−083720号公報に記載の、ケーブルの被
覆層の表面にらせん溝を形成する方法では、溝部の強度
を補強するために被覆層を厚くしなけらばならないの
で、ケーブルの外径が大きくなり高密度にケーブルを布
設することが困難となる。またこのらせん溝によりケー
ブルを撚り合わせる場合において、配列やピッチを一定
とするのが容易でないという問題が生ずる。
【0007】また、前記引き裂き紐を使用する方法で
は、まず被覆層の下にある引裂き紐をケーブル切断面を
探して見つけ出し、この紐を引張ってプラスチック被覆
層を引裂く工程と、引裂いたプラスチック被覆層をケー
ブルコアからの剥ぎ取り分離する工程の2工程が必要と
なる。また指先の力により被覆層を引き裂くので、被覆
層の厚いケーブルでは引裂きが困難となる。また、特に
光ケーブルでは、ケーブルの内部に挿入された紐により
不規則な応力分布を生じ光損失増加の原因となるおそれ
もある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明は、プラスチック被覆ケーブルのプラスチック
被覆層の周方向の一部が引裂き部分からなり、その弾性
率が前記周方向の他の部分である被引裂き部分の弾性率
と異なり、かつ前記引裂き部分が前記プラスチック被覆
ケーブルの全長にわたり連続しているプラスチック被覆
ケーブルである。
【0009】また、本発明は、前記引裂き部分の弾性率
が、前記被引裂き部分の弾性率と2倍以上異なる場合
は、特に引裂きが容易となり好適である。また、本発明
は、前記引裂き部分の色彩が、前記被引裂き部分の色彩
と異なる場合は、特に引裂き部分を容易に識別できるの
で好適である。
【0010】また、本発明は、そのプラスチック被覆ケ
ーブルの中心軸から径方向に伸びる2直線が前記引裂き
部分の両端に接するときの、その2直線間の角度θが
0.1ラジアン乃至0.5ラジアンである場合は、特に
プラスチック被覆層の引裂きが容易となり好適である。
また、本発明は、前記引裂き部分が前記プラスチック被
覆ケーブルの中心軸を中心としてその全長にわたりらせ
ん状に連続している場合は、熱膨張等により生ずる意図
しない応力が被覆層の部分に負荷された場合において
も、弾性率の小さい方の引裂き部分にこの応力が集中
し、ケーブルの使用中においてケーブルが破損すること
がないので好適である。
【0011】また、本発明は、2台の押出し機により溶
融したプラスチックを、1台のクロスヘッドの内部の横
断面上の環状流路内へ対抗する方向から供給し、ケーブ
ルコア上に同時に引裂き部分及び被引裂き部分からなる
2種類の加熱溶融樹脂を押出し被覆して引裂き部分及び
被引裂き部分からなるプラスチック被覆層を有するケー
ブルを製造する方法である。
【0012】本発明は、弾性率が異なるプラスチックの
境界層ではその各層の伸び率が弾性率に反比例すること
に起因して、引張り応力を加えた場合にその境界層が容
易に破断する事象を利用するものである。
【0013】本発明により、プラスチック被覆ケーブル
の被覆層について、従来のプラスチック被覆ケーブルと
比較して、専用の設備がなくても手作業により容易に、
被覆層の引裂きとケーブルコアからの分離を一工程で行
なう分別回収が可能となり、特に多品種少量処理の場合
にそのリサイクルコストを効果的に低減することができ
る。
【0014】また、本発明は、細径のケーブルから太径
のケーブルまでケーブルの横断面積の大小、その形状な
どによって、プラスチック被覆被覆層をケーブルコアか
ら分別する作業の難易にあまり影響を受けることなく、
容易に分別回収ができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図1、図2に基づいて本発
明の実施の形態を説明する。なお、同じ部位には同じ番
号を付して重複する説明を省略する。図1に本発明の実
施例のプラスチック被覆ケーブルを示す。図2に本発明
の実施例のケーブルのプラスチック被覆方法及びその装
置を示す。
【0016】(対象となるケーブル)本発明は、前述の
ように弾性率が異なるプラスチックの境界層ではその各
層の伸び率が弾性率に反比例することに起因して、引張
り応力を加えた場合にその境界層が容易に破断する事象
を利用するものである。
【0017】従って、本発明のプラスチック被覆ケーブ
ルの実施の形態として、そのプラスチック被覆層が、そ
の周方向の一部である弾性率の比較的低い引裂き部分
と、前記周方向の他の部分である比較的高い弾性率の被
引裂き部分とからなり、かつ引裂き部分がプラスチック
被覆ケーブルの全長にわたり連続しているものが可能で
ある。因みに、特にこの両部分が手作業による引裂き作
業に適した程度の柔軟さを有するものであれば特に好適
である。
【0018】本発明は、図1に例示したような横断面が
円形のプラスチック被覆ケーブルに限定されるものでは
なく、偏平状の平型ケーブル、花型ケーブルなどその他
の異形のケーブルであっても実施できる。
【0019】また本発明は、前記のように細径のケーブ
ルから太径のケーブルまでケーブルの横断面積やその形
状によってあまり影響を受けることなく、プラスチック
被覆被覆層を容易に引裂くと同時にケーブルコアから分
離することができる。また本発明は、プラスチック被覆
ケーブルの最外層のプラスチック被覆層に限定されるも
のではなく、最外層よりも内側に被覆されたプラスチッ
ク被覆層であっても適用できる。
【0020】(引裂き部分の形状)本発明の引裂き部分
は、少なくともプラスチック被覆層の外側表面から内側
表面まで連続して被引裂き部分と異なる弾性率のプラス
チック材料により構成され、かつケーブルの全長にわた
り長手方向に連続することが必要十分条件である。
【0021】引裂き部分は、プラスチック被覆ケーブル
の中心軸から径方向に伸びる2直線がその引裂き部分の
両端に接するときの、その2直線間の角度θが、0<θ
≦πの範囲であれば本発明の効果を奏することができ
る。但し、通常角度θは、0.1ラジアン乃至0.5ラ
ジアンの範囲であれば、亀裂が生ずる範囲を一定の狭い
範囲に特定して横方向に進行するのを避けることができ
るので、特に好適である。
【0022】因みに、図1に例示するケーブルの引裂き
部分2aは、被引裂き部分2bとの境界面が平面をなし
ているがこれに限定されるものではなく、複雑かつ不規
則な境界面であっても本発明の効果を奏することができ
る。また、前記引裂き部分が前記プラスチック被覆ケー
ブルの中心軸を中心としてその全長にわたりらせん状に
連続している場合は、熱膨張により径方向に応力が負荷
された場合においても弾性率が小さい引裂き部分に応力
が集中して使用中に破断することがないので好適であ
る。
【0023】(引裂き部分と被引裂き部分の弾性率と構
成材料)本発明は、前述のように弾性率が異なるプラス
チックの境界層ではその各層の伸び率が弾性率に反比例
することに起因して、引張り応力を加えた場合にその境
界層が容易に破断する事象を利用するものである。
【0024】弾性率は、後述の実施例で詳述するよう
に、特に引裂き部分と被引裂き部分の弾性率が2倍以上
異なる場合が特に好適である。弾性率が2倍未満の場合
も引裂き可能であるが亀裂が引裂き部分からはみ出し被
引裂き部分に及ぶ場合がある。引裂き部分の弾性率が被
引裂き部分の弾性率よりも小さい場合に限定されず、こ
の逆の場合であっても本発明の効果を奏することができ
る。
【0025】引裂き部分と被引裂き部分の弾性率は、同
種のプラスチックを使用する場合は、重合度、分岐度、
密度などを適当の選択することにより調整することがで
きる。特に、ポリ塩化ビニル樹脂については可塑剤の種
類、配合量を選択することによっても調整することがで
きる。
【0026】本発明のプラスチック被覆ケーブルのプラ
スチック被覆層に使用するプラスチック材料として、低
密度ポリエチレン、ポリ塩化ビニル樹脂、シリコン樹
脂、合成ゴム、高密度ポリエチレン、ナイロン、フッ素
樹脂などを使用することができる。
【0027】(プラスチック被覆層の形成方法)ケーブ
ルの引裂き部分と被引裂き部分からなるプラスチック被
覆層の形成方法としては、ケーブルコア上に引裂き部分
と被引裂き部分の異なる構成材料からなる2種類の加熱
溶融樹脂を同時に押出して被覆する方法が最も好適であ
る。
【0028】
【実施例】(実施例1) (ケーブルの構造)図1は本実施例のプラスチック被覆
ケーブルの斜視図である。3は、本実施例のプラスチッ
ク被覆ケーブルである。プラスチック被覆ケーブル3
は、中心に位置する外径9mmのケーブルコア1と、そ
の上に被覆した厚さ1.5mmのプラスチック被覆層2
からなる。
【0029】プラスチック被覆層2は、図1に例示する
ように、プラスチック被覆ケーブル3の中心Oから、径
方向かつ角度θが約0.2ラジアンだけ異なる方向に伸
びる2直線間にあってその内側表面から外側表面までの
厚さを構成する部分(以下、引裂き部分という。)2a
の構成材料とその他の部分(以下、被引裂き部分とい
う。)2bの構成材料とが異なる。
【0030】引裂き部分2aは、厚さが1.5mm、外
側表面の円弧の幅が2.0mmで、プラスチック被覆ケ
ーブルの全長にわたりその中心Oを中心としてピッチ5
00mmのらせん状の形状を形成している。その材料
は、低密度ポリエチレン(商品名 日本ユニカ(株)製
のDFDJ0588)であり、その弾性率はJIS K
7113に基づく1%モジュラスが100MPAで、
その色彩はJIS Z 8721を基準として2.5P
B−4−10の青色である。
【0031】被引裂き部分2bは、厚さ1.5mmで引
裂き部分2aと同じである。その材料は、直鎖状の低密
度ポリエチレン(商品名 日本ユニカ(株)製のNUC
−G 9121)であり、その弾性率はJIS K 7
113に基づき1%モジュラスが250MPAで前記引
裂き部分2aのそれと比較して2.5倍である。その色
彩はJIS Z 8721による黒色である。
【0032】(製造方法)本実施例のプラスチック被覆
ケーブル3の製造は、図2に例示するように、まずケー
ブルコア1をケーブルコアサプライドラム20から繰出
し押出装置10のクロスヘッド10cに供給する。
【0033】押出装置10は、2つの押出機10a、1
0bと1つのクロスヘッド10cからなる。押出機10
aにより引裂き部分2a用の溶融したプラスチックを、
押出機10bにより被引裂き部分2b用の溶融したプラ
スチックを、1台のクロスヘッド10cの内部の、ケー
ブルコア1を仕切る円筒11aの外側に形成される環状
流路11内に、対抗する方向から供給し、ケーブルコア
1上に押出し被覆する。
【0034】この場合、所望のピッチのらせん状に、プ
ラスチック被覆層2の引裂き部分2aと被引裂き部分2
bを形成するには、ケーブルコア1の繰出しケーブルコ
アサプライドラム20とケーブル巻取りドラム30を同
期して同じ方向に回転させることにより実現することが
できる。これにより、らせん状の引裂き部分2a及び被
引裂き部分2bからなるプラスチック被覆層2により被
覆された本実施例のプラスチック被覆ケーブル3が製造
される。
【0035】押出し被覆されたプラスチック被覆ケーブ
ル3は、冷却水槽40中を通過することにより冷却さ
れ、ケーブル巻取りドラム30により巻取られることに
より、その製造が完了する。
【0036】(分別回収方法)プラスチック被覆ケーブ
ル3のプラスチック被覆層2をケーブルコア1から分離
して分別回収するには、まず、製造したプラスチック被
覆ケーブル3の色識別された引裂き部分2aに沿って端
部から長さ5cmの切込みを入れる。この切込みを入れ
た端部のプラスチック被覆層2を手で掴んで、ケーブル
コア1に対し直交する方向に引張ることにより途中途切
れることなく、被覆層の引裂きとケーブルコアからの分
離を一工程で行なうことができ、容易にプラスチック被
覆層2をケーブルコア1から分別し、回収をすることが
できる。
【0037】(実施例2乃至実施例5、引裂き層と被引
裂き層の弾性率の比率)引裂き層2aと被引裂き層2b
の各弾性率の値を変えて、その適した組み合わせについ
て検討した結果を表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】実施例2乃至実施例5は、実施例1の被引
裂き層2bの構成材料だけを変化させることにより、引
裂き層2aに対する被引裂き層2bの弾性率の比率(以
下単に弾性率の比率という。)を変化させ、他は実施例
1と同じ条件としてプラスチック被覆層2の引裂き特性
を評価したものである。
【0040】具体的には、実施例1で、被引裂き層2b
の構成材料として使用した弾性率の比較的高い直鎖状低
密度ポリエチレン(商品名 日本ユニカ(株)NUC−
G9121)に対して、引裂き層2aの構成材料として
使用した弾性率の比較的低い低密度ポリエチレン(商品
名 日本ユニカ(株)DFDJ 0588)を混合する
ことにより、弾性率の値が種々異なる被引裂き層2b用
のポリエチレン配合物を調整した。
【0041】実施例1の被引裂き層2bに代えて、この
弾性率の値が種々異なるポリエチレン配合物を被引裂き
層2bとして使用することにより、弾性率の比率が種々
異なる引裂き層2aと被引裂き層2bを有するプラスチ
ック被覆層2を有するプラスチック被覆ケーブル3を製
造し、構成材料の弾性率の違いと引裂き特性との関係を
検討した。
【0042】実施例1の場合の弾性率の比率は2.5で
あるのに対して、表1に記載したように、弾性率の比率
が1.5、1.8、2.0、2.3の場合をそれぞれ実
施例2、実施例3、実施例4、実施例5とした。
【0043】尚、表1においてA、Bは、実施例1で使
用した、引裂き層2aの構成材料として使用した弾性率
の比較的低い低密度ポリエチレン(商品名 日本ユニカ
(株)DFDJ 0588)、被引裂き層2bの構成材
料として使用した弾性率の比較的高い直鎖状低密度ポリ
エチレン(商品名 日本ユニカ(株)NUC−G 91
21)をそれぞれ現わす。
【0044】表1より分かるように、実施例4、実施例
5、実施例1の結果より、弾性率の比率がそれぞれ2.
0、2.3、2.5と2以上の場合、引裂き部分2aに
沿って引裂きによる亀裂が円滑に進行しプラスチック被
覆層2をケーブルコア1から容易に分離することができ
る。
【0045】これに対し、実施例2、実施例3の結果よ
り、弾性率の比率がそれぞれ1.5、1.8と2未満の
場合、概ね実施例1と同様に容易に引裂きできるが、亀
裂が被引裂き部分に及ぶことがある。従って、弾性率の
比率としては、1を超える値であれば本発明の効果を奏
することができるが2.0以上の場合が特に好適である
といえる。
【0046】前記実施例の他、弾性率の比率が1未満の
場合、即ち引裂き層2aの弾性率よりも被引裂き層2b
の弾性率の方が小さい場合は、亀裂が引裂き部分2aと
被引裂き層2bの境界に沿って円滑に進行しプラスチッ
ク被覆層2をケーブルコア1から容易に分離することが
できた。但し、前記実施例2乃至実施例5の弾性率の比
率が1を超える場合と比較して、亀裂の進行が被引裂き
部分2bに及ぶ頻度が若干高くなる傾向を有する。
【0047】
【発明の効果】本発明は、弾性率が異なる2つのプラス
チックの境界層ではその各層の伸び率が弾性率に反比例
し、引張り応力を加えることによりその境界層が容易に
破断することを利用して、このような境界層を含むこと
によりそのプラスチック被覆層をケーブルコアから手作
業により容易に分離できるプラスチック被覆ケーブルを
提案する。
【0048】特に、プラスチック被覆ケーブルの被覆層
について、従来のプラスチック被覆ケーブルと比較し
て、専用の設備がなくても手作業により容易に、被覆層
の引裂きとケーブルコアからの分離を一工程で行なう分
別回収が可能となり、特に多品種少量処理の場合にその
リサイクルコストを効果的に低減することができる。
【0049】また、本発明のプラスチック被覆ケーブル
は、その被覆層の寸法、形状の点で通常のケーブルと全
く異なることがなく、外径が増大したり、内部に不規則
な応力分布が生ずるという不利益を伴うことがないの
で、従来のケーブルについて設計変更を伴うことなく本
発明のリサイクル技術を容易に取り入れることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラスチック被覆ケーブルの構造を例
示する斜視図である。
【図2】本発明のプラスチック被覆ケーブルの製造方法
を例示する図である。図2(a)は、押出被覆設備の平
面図を、同図(b)は、図2(a)のA−A′破線を含
む紙面に垂直方向の断面図である。
【符号の説明】
1:ケーブルコア 2:プラスチック被覆層 2a: 引裂き部分 2b:被引裂き部分 3:プラスチック被覆ケーブル 10:押出被覆装置 10a:引裂き部分用押出機 10b;被引裂き部分用押出機 10c:クロスヘッド 11:ダイス環状流路 11a:ケーブルコア仕切円筒 20:ケーブルコアサプライドラム 30:ケーブル巻取りドラム 40:冷却水漕
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01B 7/36 H01B 7/36 Z 13/14 13/14 Z 15/00 ZAB 15/00 ZAB // B29K 101:00 105:08 B29L 31:34

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチック被覆ケーブルのプラスチッ
    ク被覆層の周方向の一部が引裂き部分からなり、その弾
    性率が前記周方向の他の部分である被引裂き部分の弾性
    率と異なり、かつ前記引裂き部分が前記プラスチック被
    覆ケーブルの全長にわたり連続して形成されていること
    を特徴とするプラスチック被覆ケーブル。
  2. 【請求項2】 前記引裂き部分の弾性率が、前記被引裂
    き部分の弾性率と2倍以上異なることを特徴とする請求
    項1に記載のプラスチック被覆ケーブル。
  3. 【請求項3】 前記引裂き部分の色彩が、前記被引裂き
    部分の色彩と異なることを特徴とする請求項1又は2に
    記載のプラスチック被覆ケーブル。
  4. 【請求項4】 前記プラスチック被覆ケーブルの中心軸
    から径方向に伸びる2直線が前記引裂き部分の両端に接
    するときの、その2直線間の角度が0.1ラジアン乃至
    0.5ラジアンであることを特徴とする請求項1乃至3
    のいづれか1項に記載のプラスチック被覆ケーブル。
  5. 【請求項5】 前記引裂き部分が前記プラスチック被覆
    ケーブルの中心軸を中心としてその全長にわたりらせん
    状に連続していることを特徴とする請求項1乃至4のい
    づれか1項に記載のプラスチック被覆ケーブル。
  6. 【請求項6】 2台の押出し機により溶融したプラスチ
    ックを、1台のクロスヘッドの内部の横断面の環状流路
    内へ対抗する方向から供給し、ケーブルコア上に押出し
    被覆することを特徴とする請求項1乃至5のいづれか1
    項に記載のプラスチック被覆ケーブルの製造方法。
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