JP2001023417A - 鉄道車両用前照灯 - Google Patents

鉄道車両用前照灯

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JP2001023417A
JP2001023417A JP11196998A JP19699899A JP2001023417A JP 2001023417 A JP2001023417 A JP 2001023417A JP 11196998 A JP11196998 A JP 11196998A JP 19699899 A JP19699899 A JP 19699899A JP 2001023417 A JP2001023417 A JP 2001023417A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プロジェクタ型の鉄道車両用前照灯におい
て、車両前方線路の遠距離領域のみならず近距離から中
距離領域についても十分な照射光が得られるようにす
る。 【解決手段】 放電発光部12aおよびリフレクタ14
間における灯具光軸Axよりも上方側の空間に、放電発
光部12aからの光を前方へ所定角度下向きに反射させ
るサブリフレクタ20を設ける。これにより、灯具10
からの照射光を、灯具光軸Axと略平行な光線束B(リ
フレクタ14の反射面14aからの反射光による照射光
線束)と、この光線束Bに対して下向きの光線束B1
(サブリフレクタ20の反射面20aからの反射光によ
る照射光線束)とで構成し、車両前方線路の遠距離領域
のみならず近距離から中距離領域に対する照射を十分に
行う。さらに、ホルダ16の内周面16aに反射処理を
施し、光線束B1よりも下向きの光線束B2を車両前方
線路の近距離に照射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、プロジェクタ型
の鉄道車両用前照灯に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鉄道車両用前照灯として近年、プロジェ
クタ型の前照灯が採用されるようになってきている。こ
のプロジェクタ型の前照灯は、図8に示すように、車両
前後方向に延びる灯具光軸上Axに設けられた光源10
2と、この光源102からの光を前方へ向けて上記灯具
光軸Ax寄りに反射させるリフレクタ104と、このリ
フレクタ104の前方側に設けられた集光レンズ106
と、この集光レンズ106をリフレクタ102に連結す
る筒状のホルダ108とを備えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の鉄道車両用
前照灯においては、該灯具からの照射光は同図に示すよ
うに、灯具光軸Axと略平行な光線光として前方へ照射
されるので、車両前方線路の遠距離領域については十分
な照射光が得られるが、近距離から中距離領域について
は十分な照射光が得られないという問題がある。
【0004】本願発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたものであって、プロジェクタ型の鉄道車両用前照灯
において、車両前方線路の遠距離領域のみならず近距離
から中距離領域についても十分な照射光を得ることがで
きる鉄道車両用前照灯を提供することを目的とするもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願発明は、所定のサブ
リフレクタを設けることにより、上記目的達成を図るよ
うにしたものである。
【0006】すなわち、本願発明に係る鉄道車両用前照
灯は、車両前後方向に延びる灯具光軸上に設けられた光
源と、この光源からの光を前方へ向けて上記灯具光軸寄
りに反射させるリフレクタと、このリフレクタの前方側
に設けられた集光レンズと、この集光レンズを上記リフ
レクタに連結する筒状のホルダと、を備えてなるプロジ
ェクタ型の鉄道車両用前照灯において、上記光源および
上記リフレクタ間における上記灯具光軸よりも上方側の
空間に、上記光源からの光を前方へ所定角度下向きに反
射させるサブリフレクタが設けられている、ことを特徴
とするものである。
【0007】上記「サブリフレクタ」の配設位置は、光
源およびリフレクタ間における灯具光軸よりも上方側の
空間であれば、特定の位置に限定されるものではない
が、リフレクタからの反射光をできるだけ有効に利用す
る観点からはリフレクタの前端開口部近傍に設けること
が好ましい。
【0008】上記「所定角度下向き」とは、サブリフレ
クタからの反射光が集光レンズを透過した後に灯具光軸
よりも下向き光となるような角度を意味するものであ
る。
【0009】
【発明の作用効果】上記構成に示すように、本願発明に
おいては、光源およびリフレクタ間における灯具光軸よ
りも上方側の空間に、光源からの光を前方へ所定角度下
向きに反射させるサブリフレクタが設けられているの
で、灯具からの照射光は、灯具光軸と略平行な光線束と
この光線束に対して下向きの光線束とで構成されること
となる。
【0010】したがって、本願発明によれば、プロジェ
クタ型の鉄道車両用前照灯において、遠距離領域のみな
らず車両前方線路の近距離から中距離領域についても十
分な照射光を得ることができる。
【0011】上記「サブリフレクタ」は、光源からの光
を前方へ所定角度下向きに反射させるように構成された
ものであれば、その反射面の具体的構成は特に限定され
るものではないが、灯具光軸に対して所定角度下向きの
中心軸を有する放物曲面または楕円曲面で構成すれば、
配光制御を比較的容易に行うことができ、また、灯具か
らの照射光が車両前方線路以外の方向へ不必要に拡散し
てしまうのを防止することができる。
【0012】ここで「放物曲面」とは、サブリフレクタ
の中心軸を含む断面形状が放物線で構成された曲面を意
味するものであり、その周方向各断面の焦点距離が一定
の曲面であってもよいし変化する曲面であってもよい。
また「楕円曲面」とは、サブリフレクタの中心軸を含む
断面形状が楕円で構成された曲面を意味するものであ
り、その周方向各断面の焦点距離が一定の曲面であって
もよいし変化する曲面であってもよい。
【0013】上記「サブリフレクタ」は、リフレクタと
一体で形成するようにしてもよいが、該サブリフレクタ
をリフレクタと別体で形成するとともにその反射面前端
部にフランジ部を延長形成し、このフランジ部において
サブリフレクタをリフレクタとホルダとで挟持するよう
に構成すれば、従来の灯具構造を大きく変更することを
必要とせずにサブリフレクタを設けることができ、ま
た、灯具配光上の必要に応じて異なる反射特性を有する
サブリフレクタに適宜取り換えることができる。
【0014】上記構成に加え、ホルダの内周面に反射処
理を施すようにすれば、この内周面からの反射光につい
ても前方照射光として利用することができ、これにより
車両前方線路の近距離領域への照射光をより増大させる
ことができる。
【0015】ところで、鉄道車両用前照灯は、通常走行
時には遠方照射を行う一方、対向車両とのすれ違い時や
ホーム接近時にはグレアを防止する必要上、走行ビーム
とすれ違いビームとを切り換え可能な構成となっている
ものが多い。
【0016】そこで、本願発明に係る鉄道車両用前照灯
においても、リフレクタと集光レンズとの間に、リフレ
クタからの反射光の一部を遮蔽して上向き照射光を除去
する遮光板を退避可能に設けるようにすれば、単一の灯
具で走行ビームとすれ違いビームとの切り換えを行うこ
とができる。
【0017】もっとも、本願発明に係る鉄道車両用前照
灯は、このように走行ビームとすれ違いビームとを切り
換え可能な灯具に限定されるものではなく、走行ビーム
専用灯具あるいはすれ違いビーム専用灯具であってもよ
い。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本願発明の
実施の形態について説明する。
【0019】図1は、本願発明の一実施形態に係る鉄道
車両用前照灯を示す側断面図であり、図2は、その平面
図である。
【0020】これらの図に示すように、本実施形態に係
る鉄道車両用前照灯(灯具)10は、プロジェクタ型の
前照灯であって、放電バルブ12と、リフレクタ14
と、ホルダ16と、集光レンズ18と、サブリフレクタ
20と、リテーニングリング22と、遮光板24と、遮
光板回動ユニット26と、エイミングユニット28とを
備えてなっている。
【0021】放電バルブ12は、メタルハライドバルブ
であって、車両前後方向に延びる灯具光軸Ax上に放電
発光部12a(光源)を位置させるようにしてリフレク
タ14に取り付けられている。
【0022】リフレクタ14は、灯具光軸Axを中心軸
とする略楕円球面状の反射面14aを有している。この
反射面14aは、灯具光軸Axを含む断面形状が楕円で
形成されており、その離心率が鉛直断面から水平断面へ
向けて徐々に大きくなるように設定されている。ただ
し、これら各断面を形成する楕円の後方側頂点は同一位
置に設定されている。上記放電発光部12aは、この反
射面14aの鉛直断面を形成する楕円の第1焦点F1に
配置されている。そしてこれにより、反射面14aは、
放電発光部12aからの光を前方へ灯具光軸Ax寄りに
反射させるようになっており、その際、灯具光軸Axを
含む鉛直断面内においては上記楕円の第2焦点F2に略
収束させるようになっている。
【0023】ホルダ16は、リフレクタ14の前端開口
部14bから前方へ向けて延びるようにして筒状に形成
されており、その内周面16aにはアルミ蒸着による反
射処理が施されている。このホルダ16の後端部は、サ
ブリフレクタ20を介してリフレクタ14にネジ締め固
定されており、その前端部には集光レンズ18がリテー
ニングリング20を介してネジ締め固定されている。
【0024】集光レンズ18は、前方側表面18aが凸
面で後方側表面18bが平面の平凸レンズからなり、そ
の後方側焦点位置がリフレクタ14の反射面14aの第
2焦点F2に一致するように配置されている。そしてこ
れにより、集光レンズ18は、リフレクタ14の反射面
14aからの反射光を灯具光軸Ax寄りに集光させるよ
うにして前方へ透過させるようになっている。
【0025】サブリフレクタ20は、放電バルブ12の
放電発光部12aとリフレクタ14の反射面14aの前
端開口部14b近傍部位との間における灯具光軸Axよ
りも上方側の空間に設けられており、放電発光部12a
からの光を前方へ所定角度下向きに反射させるようにな
っている。
【0026】このサブリフレクタ20の反射面20a
は、リフレクタ14の焦点距離fよりも短い焦点距離f
sを有しかつ灯具光軸Axに対して所定角度(約30
°)下向きの光軸Axsを中心軸とする放物曲面で構成
されている。この放物曲面は、光軸Axsを含む断面形
状が放物線で形成されている。この放物線の焦点位置
は、鉛直断面においてはリフレクタ14の反射面14a
の第1焦点F1と同じ位置に設定されているが、鉛直断
面から周方向両側へ離れるに従って各断面形状を形成す
る放物線の焦点距離が徐々に増大するようになってい
る。
【0027】図3は、サブリフレクタ20を単品で示す
正面図(a)および側断面図(b)である。
【0028】図示のように、サブリフレクタ20におけ
る反射面20aの前端部にはフランジ部20bが延長形
成されており、このフランジ部20bにおいてサブリフ
レクタ20はリフレクタ14とホルダ16とで挟持され
るようになっている。
【0029】すなわち、サブリフレクタ20のフランジ
部20bは、その上端部に前方側へ延びるタブ20cが
折曲形成されており、また、その左右両端部に1対のネ
ジ挿通孔20dが形成されている。そして、サブリフレ
クタ20は、リフレクタ14とホルダ16とがネジ締め
固定される際に、そのフランジ部20bがリフレクタ1
4の前端フランジ部14cとホルダ16の後端フランジ
部16cとの間に介装された状態で、そのネジ挿通孔2
0dにネジが挿通されてリフレクタ14およびホルダ1
6と共締めされるようになっている。
【0030】その際、タブ20cがホルダ16と係合す
ることにより、サブリフレクタ20の挟持位置の位置決
めが行われるようになっている。すなわち、ホルダ16
の後端フランジ部16cにはタブ20cと略同一幅の切
欠き部16dが形成されており、この切欠き部16dに
タブ20cを挿入することによりタブ20cの左右方向
の位置決めを図るとともに、ホルダ16の外周面にタブ
20cを当接させることによりタブ20cの上下方向の
位置決めを図るようになっている。
【0031】図1に示すように、遮光板24は、リフレ
クタ14と集光レンズ18との間に設けられ、同図にお
いて実線で示す走行ビーム位置と2点鎖線で示すすれ違
いビーム位置との間で回動し得るようになっている。こ
の遮光板24の表面には、黒色の非反射処理が施されて
いる。そして、この遮光板24は、すれ違いビーム位置
にあるとき、その上端縁24aがリフレクタ14の反射
面14aの第2焦点F2に略位置するようになってお
り、これにより反射面14aからの反射光の一部を遮蔽
して灯具10から出射される上向き照射光を除去するよ
うになっている。一方、この遮光板24は、走行ビーム
位置に退避した状態では反射面14aからの反射光を遮
蔽せず、灯具10から出射される上向き照射光を許容す
るようになっている。
【0032】遮光板24の回動は、リフレクタ14およ
びホルダ16の下方近傍に設けられた遮光板回動ユニッ
ト26により行われるようになっている。
【0033】この遮光板回動ユニット26は、遮光板2
4を回動可能に支持する回動軸30と、遮光板24の下
端近傍部位に連結されたソレノイド32とを備えてな
り、ソレノイド32の駆動制御により遮光板24を回動
軸30回りに走行ビーム位置およびすれ違いビーム位置
間で回動させるようになっている。
【0034】エイミングユニット28は、ホルダ16の
外周面の3箇所に形成されたブラケット16bに各々取
り付けられており、これらエイミングユニット28によ
り、灯具10を車両前端部において支持するとともに灯
具10の光軸調整を行い得るようになっている。
【0035】図4は、鉄道車両用前照灯10からの照射
光の光路を示す側断面図であり、図5および6は、この
照射光により車両前方に形成される走行ビーム用配光パ
ターンおよびすれ違いビーム用配光パターンを示す図で
ある。
【0036】図4に示すように、リフレクタ14の反射
面14aからの反射光は、光軸Axと略平行に灯具前方
へ出射される光線束Bとなり、図5に示す走行ビーム用
基本パターンP(m)あるいは図6に示すすれ違いビー
ム用基本パターンP(s)を形成する。なお、遮光板2
4がすれ違いビーム位置にあるときには光線束Bに含ま
れる上向き照射光成分が除去されることは上述したとお
りであり、これにより、すれ違いビーム用基本パターン
P(s)においては、走行ビーム用基本パターンP
(m)における上向き照射光領域(H−H線よりも上方
の領域)が除去された配光パターンとなる。
【0037】これら走行ビーム用基本パターンP(m)
あるいはすれ違いビーム用基本パターンP(s)によ
り、車両前方線路における遠距離領域の視認性が確保さ
れる。なお、図5および6において、走行ビーム用基本
パターンP(m)およびすれ違いビーム用基本パターン
P(s)は多重閉曲線で表示されているが、これは、中
心部の閉曲線領域が最も光度が高く、周辺部に向けて徐
々に光度が低くなることを示すものである。
【0038】一方、図4に示すように、サブリフレクタ
20の反射面20aからの反射光は、光軸Axに対して
ある程度下向きの拡散光として灯具前方へ出射される光
線束B1となり、図5および6に示す第1付加パターン
P1を形成する。その際、サブリフレクタ20の反射面
20aからの反射光は、遮光板24がすれ違いビーム位
置にあっても該遮光板24に遮蔽されないので、第1付
加パターンP1は、走行ビーム用配光パターンおよびす
れ違いビーム用配光パターンのいずれにおいても同一配
光パターンとなる。
【0039】この第1付加パターンP1は、走行ビーム
用基本パターンP(m)およびすれ違いビーム用基本パ
ターンP(s)の下端部を幅広く略扇状に囲むように形
成される。したがって、この第1付加パターンP1によ
り車両前方線路における近距離および中距離領域の視認
性が確保される。
【0040】さらに、図4に示すように、放電発光部1
2aからホルダ16の内周面16aの上部領域に入射
し、該内周面16aで反射した光は、光軸Axに対して
かなり下向きの拡散光として灯具前方へ出射される光線
束B2となり、図5および6に示す第2付加パターンP
2を形成する。その際、ホルダ16の内周面16aの上
部領域からの反射光は、遮光板24がすれ違いビーム位
置にあっても該遮光板24に遮蔽されないので、第2付
加パターンP1は、走行ビーム用配光パターンおよびす
れ違いビーム用配光パターンのいずれにおいても同一配
光パターンとなる。
【0041】この第2付加パターンP2は、走行ビーム
用基本パターンP(m)およびすれ違いビーム用基本パ
ターンP(s)の下端部よりもかなり下方に形成され
る。したがって、この第2付加パターンP2により車両
前方線路における近距離領域の視認性向上が図られる。
【0042】なお、遮光板24が走行ビームおよびすれ
違いビームのいずれの位置にあっても、該遮光板24に
より放電発光部12aからホルダ16の内周面16aの
下部領域への光入射が阻止されるので、該内周面16a
の下部領域からの反射光により不必要な上向き照射光が
生じてしまうことはない。
【0043】以上詳述したように、本実施形態に係る鉄
道車両用前照灯10は、放電発光部12aおよびリフレ
クタ14間における灯具光軸Axよりも上方側の空間
に、放電発光部12aからの光を前方へ所定角度下向き
に反射させるサブリフレクタ20が設けられているの
で、灯具10からの照射光は、灯具光軸Axと略平行な
光線束Bとこの光線束Bに対して下向きの光線束B1と
で構成されることとなる。このため、車両前方線路の遠
距離領域のみならず近距離から中距離領域についても十
分な照射光を得ることができる。
【0044】しかも、本実施形態においては、サブリフ
レクタ20がリフレクタ14の反射面14aの前端開口
部14b近傍に設けられているので、次のような作用効
果を得ることができる。
【0045】すなわち、リフレクタ14の反射面14a
における前端開口部14b近傍部位は、該部位で反射し
た放電発光部12aからの光が集光レンズ18に入射し
ない部分が多く、灯具配光性能上の重要性は低い。そこ
で、リフレクタ14の反射面14aの前端開口部14b
近傍にサブリフレクタ20を設けることにより、リフレ
クタ14の反射面14aから集光レンズ18に入射する
有効な反射光が遮蔽されてしまうのを最小限に抑えた上
で上記作用効果を得ることができる。
【0046】また、本実施形態においては、サブリフレ
クタ20の反射面20aが、灯具光軸Axに対して所定
角度下向きの中心軸Axsを有する放物曲面で構成され
ているので、この反射面20aからの光線束B1により
形成される第1付加パターンP1を、走行ビーム用基本
パターンP(m)およびすれ違いビーム用基本パターン
P(s)の下端部を幅広く略扇状に囲むように形成する
ことができる。そしてこれにより、光線束B1を車両前
方線路以外の方向へ不必要に拡散させることなく、車両
前方線路における近距離および中距離領域の視認性を十
分に確保することができる。しかも、サブリフレクタ2
0の焦点距離Fsはリフレクタ14の焦点距離fよりも
短い値に設定されているので、サブリフレクタ20をリ
フレクタ14の内周側にコンパクトに配置することがで
きる。
【0047】さらに、本実施形態においては、ホルダ1
6の内周面16aに反射処理が施されているので、この
内周面16aからの反射光についても前方照射光として
利用することができ、これにより車両前方線路の近距離
領域への照射光をより増大させ、その視認性を高めるこ
とができる。
【0048】また、本実施形態においては、サブリフレ
クタ20がリフレクタ14と別体で形成されるとともに
その反射面20aの前端部にフランジ部20bが延長形
成されており、このフランジ部20bにおいてサブリフ
レクタ20がリフレクタ14とホルダ16とで挟持され
ているので、従来の灯具構造を大きく変更することを必
要とせずにサブリフレクタ20を設けることができ、ま
た、灯具配光上の必要に応じて異なる反射特性を有する
サブリフレクタ20に適宜取り換えることができる。
【0049】さらに、本実施形態に係る鉄道車両用前照
灯10は、リフレクタ14と集光レンズ18との間に、
リフレクタ14からの反射光の一部を遮蔽して上向き照
射光を除去する遮光板24が退避可能に設けられている
ので、単一の灯具で走行ビームとすれ違いビームとの切
り換えを行うことができる。
【0050】ところで、本実施形態においては、サブリ
フレクタ20の反射面20aが、リフレクタ14の反射
面14aの前端開口部14b近傍において灯具光軸Ax
よりも上方側の空間を180°囲むように形成されてい
るが、その一部にのみ形成されるようにしてもよい。そ
の際、リフレクタ14の反射面14aにおいて灯具配光
性能上の重要性が低いのはその上端部領域であるので、
上端部寄りにサブリフレクタ20の反射面20aを形成
することが好ましい。
【0051】また、本実施形態においては、サブリフレ
クタ20の反射面20aが、リフレクタ14の焦点距離
fよりも短い焦点距離Fsを有しかつ灯具光軸Axに対
して所定角度下向きの中心軸Axsを有する放物曲面で
構成されている場合について説明したが車両前方線路の
近距離から中距離領域に対して光線束を照射可能なもの
であれば、それ以外の曲面で反射面20aを構成するよ
うにしてもよい。例えば、図7に示すように、放物曲面
の代わりに灯具光軸Axに対して所定角度下向きの光軸
Axsを中心軸とし、該中心軸上に第1焦点F3および
第2焦点F4を有する楕円曲面で反射面20aを構成す
ることも可能である。この反射面20aの形状は、車両
前方線路の近距離から中距離領域における狙いの配光パ
ターンに応じて適当な曲面を適宜採用するようにすれば
よい。このような観点から、反射面20aを、例えば円
錐面や球面等のように放物曲面や楕円曲面以外の曲面で
構成することも可能である。
【0052】なお、本実施形態に係る鉄道車両用前照灯
10は、その光源が放電バルブ12の放電発光部12a
である場合について説明したが、光源がハロゲンバルブ
のフィラメント等である場合においても、本実施形態と
同様の構成を採用することにより本実施形態と同様の作
用効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施形態に係る鉄道車両用前照灯
を示す側断面図
【図2】上記鉄道車両用前照灯を示す平面図
【図3】上記鉄道車両用前照灯のサブリフレクタを単品
で示す正面図(a)および側断面図(b)
【図4】上記鉄道車両用前照灯からの照射光の光路を示
す側断面図
【図5】上記鉄道車両用前照灯からの照射光により車両
前方に形成される走行ビーム用配光パターンを示す図
【図6】上記鉄道車両用前照灯からの照射光により車両
前方に形成されるすれ違いビーム用配光パターンを示す
【図7】上記実施形態の変形例を示す、図4と同様の図
【図8】従来例を示す、図4と同様の図
【符号の説明】
10 鉄道車両用前照灯 12 放電バルブ 12a 放電発光部(光源) 14 リフレクタ 14a 反射面 14b 前端開口部 14c 前端フランジ部 16 ホルダ 16a 内周面 16b ブラケット 16c 後端フランジ部 16d 切欠き部 18 集光レンズ 20 サブリフレクタ 20a 反射面 20b フランジ部 20c タブ 20d ネジ挿通孔 22 リテーニングリング 24 遮光板 24a 上端縁 26 遮光板回動ユニット 28 エイミングユニット 30 回動軸 32 ソレノイド Ax 灯具光軸 Axs サブリフレクタの光軸 B リフレクタの反射面からの反射光による照射光線束 B1 サブリフレクタの反射面からの反射光による照射
光線束 B2 ホルダの内周面からの反射光による照射光線束 P(m) 走行ビーム用基本パターン P(s) すれ違いビーム用基本パターン P1 第1付加パターン P2 第2付加パターン

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両前後方向に延びる灯具光軸上に設け
    られた光源と、この光源からの光を前方へ向けて上記灯
    具光軸寄りに反射させるリフレクタと、このリフレクタ
    の前方側に設けられた集光レンズと、この集光レンズを
    上記リフレクタに連結する筒状のホルダと、を備えてな
    るプロジェクタ型の鉄道車両用前照灯において、 上記光源および上記リフレクタ間における上記灯具光軸
    よりも上方側の空間に、上記光源からの光を前方へ所定
    角度下向きに反射させるサブリフレクタが設けられてい
    る、ことを特徴とする鉄道車両用前照灯。
  2. 【請求項2】 上記サブリフレクタの反射面が、上記灯
    具光軸に対して所定角度下向きの光軸を中心軸とする放
    物曲面または楕円曲面で構成されている、ことを特徴と
    する請求項1記載の鉄道車両用前照灯。
  3. 【請求項3】 上記サブリフレクタが上記リフレクタと
    別体で形成されるとともに該サブリフレクタの反射面前
    端部にフランジ部が延長形成されており、このフランジ
    部において上記サブリフレクタが上記リフレクタと上記
    ホルダとで挟持されている、ことを特徴とする請求項1
    または2記載の鉄道車両用前照灯。
  4. 【請求項4】 上記ホルダの内周面に反射処理が施され
    ている、ことを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の
    鉄道車両用前照灯。
  5. 【請求項5】 上記リフレクタと上記集光レンズとの間
    に、上記リフレクタからの反射光の一部を遮蔽して上向
    き照射光を除去する遮光板が退避可能に設けられてい
    る、ことを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の鉄道
    車両用前照灯。
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