JP2001023114A - 薄膜磁気ヘッド及びその製造方法 - Google Patents

薄膜磁気ヘッド及びその製造方法

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JP2001023114A
JP2001023114A JP11191648A JP19164899A JP2001023114A JP 2001023114 A JP2001023114 A JP 2001023114A JP 11191648 A JP11191648 A JP 11191648A JP 19164899 A JP19164899 A JP 19164899A JP 2001023114 A JP2001023114 A JP 2001023114A
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insulating
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    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/127Structure or manufacture of heads, e.g. inductive
    • G11B5/33Structure or manufacture of flux-sensitive heads, i.e. for reproduction only; Combination of such heads with means for recording or erasing only
    • G11B5/39Structure or manufacture of flux-sensitive heads, i.e. for reproduction only; Combination of such heads with means for recording or erasing only using magneto-resistive devices or effects
    • G11B5/3903Structure or manufacture of flux-sensitive heads, i.e. for reproduction only; Combination of such heads with means for recording or erasing only using magneto-resistive devices or effects using magnetic thin film layers or their effects, the films being part of integrated structures
    • G11B5/3906Details related to the use of magnetic thin film layers or to their effects

Abstract

(57)【要約】 【課題】 下部コア層上に形成される絶縁層は、その膜
厚が厚く形成されているために、前記絶縁層にトラック
幅規制溝を形成する際に、エッチングの制御を適性に行
なうことが難しく、前記トラック幅規制溝の下には、絶
縁層の一部が残されやすい。絶縁層が残されると、前記
溝内に磁極層を適切にメッキ形成することができない。 【解決手段】下部コア層10と絶縁層11との間に、前
記絶縁層11の反応性イオンエッチングに対するエッチ
ングレートよりも小さいエッチングレートを有するスト
ッパ層15を設ける。これにより前記絶縁層11に、下
部コア層10にまで確実に通じる溝11aを形成でき、
前記溝11a内に下部磁極層12を適切にメッキ成長さ
せて形成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば浮上式磁気
ヘッドなどに使用される記録用の薄膜磁気ヘッドに係
り、特に、下部コア層と上部コア層との間に介在する絶
縁層に、完全に前記下部コア層にまで通じるトラック幅
規制溝を確実にしかも容易に形成でき、前記溝内に、適
切に磁極層等をメッキ成長させることができる薄膜磁気
ヘッド及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図13は、従来の薄膜磁気ヘッドを記録
媒体との対向面(ABS面)から見た部分正面図であ
る。
【0003】図13に示す薄膜磁気ヘッドは、記録用の
インダクティブヘッドであり、このインダクティブヘッ
ドの図示下側に、再生用のMRヘッドが形成されていて
もよい。
【0004】図13に示す符号1は、磁性材料で形成さ
れた下部コア層であり、この下部コア層1の上に、Si
2などの絶縁材料で形成された絶縁層9が形成されて
いる。
【0005】この絶縁層9には、図13に示すように、
トラック幅規制溝9aが形成されており、前記トラック
幅規制溝9a内に下から、前記下部コア層1と磁気的に
接続する下部磁極層3、ギャップ層4、及び上部コア層
6に磁気的に接続する上部磁極層5がメッキ形成されて
いる。
【0006】前記トラック幅規制溝9aは、下部コア層
1上から絶縁層9の途中にまで形成され、前記溝9aの
両側端部の上端から、前記絶縁層9の表面9cにかけ
て、前記溝9aの内幅寸法がトラック幅Twから徐々に
広がるようにして傾斜する傾斜面9b,9bが形成され
ている。
【0007】そして前記上部磁極層5上に磁気的に接続
されて形成される上部コア層6の一部が、前記絶縁層9
に形成された傾斜面9b,9b上から、下部コア層1と
離れる方向に延びて形成されている。
【0008】図14及び図15は、図13に示す薄膜磁
気ヘッドの絶縁層9に設けられたトラック幅規制溝9a
の形成方法を示している。
【0009】図14に示す工程では、まず下部コア層1
上にSiO2などの絶縁材料で形成された絶縁層9を形
成し、さらに前記絶縁層9上に、レジスト層7を形成す
る。その後、露光現像により前記レジスト層7に所定の
間隔7aをパターン形成する。前記間隔7aの幅寸法は
T1であり、この幅寸法T1は、ほぼトラック幅Twで
形成される。
【0010】そして図15に示す工程では、前記レジス
ト層7に開けられた間隔7a内に露出する絶縁層9の部
分を、反応性イオンエッチング(RIE法)により削
り、トラック幅規制溝9aを形成する。前記トラック幅
規制溝9aは、反応性イオンエッチングにより、絶縁層
9の表面から下部コア層1の表面にかけて、ほぼ一定の
幅寸法で形成されていき、前記溝9aの幅寸法がトラッ
ク幅Twとして規定される。
【0011】前記トラック幅規制溝9aを形成した後、
例えば図13に示す傾斜面9b,9bの形成を行ない、
さらに前記トラック幅規制溝9a内に、下部磁極層3、
ギャップ層4、及び上部磁極層5をメッキ成長させて形
成する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来に
おける上記の薄膜磁気ヘッドの構造及びその製造方法で
は、反応性イオンエッチングにより、絶縁層11にトラ
ック幅規制溝9aを完全に下部コア層1にまで通じるよ
うに形成することは難しく、図15に示すように、前記
トラック幅規制溝9aの底面9dと、下部コア層1との
間(Aの部分)には、絶縁層9の一部が残り易い。
【0013】このようにトラック幅規制溝9aと下部コ
ア層1との間Aに、絶縁層9の一部が残ると、前記トラ
ック幅規制溝9a内に、前記下部コア層1と連続する下
部磁極層3(図9参照)をメッキ形成してもメッキ成長
が鈍化し、メッキ剥れが起こり易く、また下部コア層1
と下部磁極層3との間に、絶縁層9が介在することによ
り、前記下部コア層1と下部磁極層3との磁気的な接続
が弱まり、記録特性を低減させる原因となる。
【0014】以上のように、トラック幅規制溝9aを完
全に下部コア層1表面にまで通じるように形成すること
ができず、前記トラック幅規制溝9a内に絶縁層9の一
部が残るのは、絶縁層9が厚い膜厚で形成されるため、
エッチングの制御性が非常に難しいからである。前記絶
縁層9を反応性イオンエッチングにより削っていくと、
図15に示すように、削られた部分(トラック幅規制溝
9a)の底面9dにはうねりが発生し、エッチング時間
等の制御により、トラック幅規制溝9a内の絶縁層9を
完全に除去することは困難であった。また前記絶縁層9
が、反応性イオンエッチングに対するエッチングレート
の大きい例えばSiO2などの絶縁材料で形成されてい
る場合には、なおさらエッチングの制御が難しくなる。
【0015】本発明は上記従来の課題を解決するもので
あり、特に絶縁層に形成されるトラック幅規制溝を、確
実に下部コア層にまで通じるように形成でき、したがっ
て前記溝内に適切に磁極層等をメッキ成長させることが
でき、記録特性を向上させることが可能な薄膜磁気ヘッ
ド及びその製造方法を提供することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明における薄膜磁気
ヘッドは、下部コア層と、上部コア層と、両コア層の間
に位置する少なくとも1層の絶縁層とを有し、前記絶縁
層にはトラック幅規制溝が形成され、このトラック幅規
制溝内に、前記下部コア層と連続する下部磁極層及び/
または上部コア層と連続する上部磁極層、ならびに前記
一方のコア層とこれに対向する前記一方の磁極層との間
または両磁極層の間に位置するギャップ層が設けられて
おり、前記下部コア層と前記絶縁層との間には、前記ト
ラック幅規制溝を除いた部分にストッパ層が介在してお
り、このストッパ層は、前記絶縁層の反応性イオンエッ
チングに対するエッチングレートよりも小さいエッチン
グレートを有する絶縁材料で形成されていることを特徴
とするものである。
【0017】上記のように本発明では、絶縁層と下部コ
ア層との間に、前記絶縁層の反応性イオンエッチングに
対するエッチングレートよりも小さいエッチングレート
を有する絶縁材料製のストッパ層が設けられている。そ
して本発明では、前記絶縁層に形成されるトラック幅規
制溝は、確実に下部コア層表面にまで通じて形成されて
おり、従来のように、前記トラック幅規制溝内に、絶縁
層が残されていない。
【0018】よって本発明では、前記溝内に、例えば下
部コア層と磁気的に接続する下部磁極層を、適切にメッ
キ成長させて形成でき、良好な記録特性を有する薄膜磁
気ヘッドを製造することが可能になる。
【0019】また本発明では、前記ストッパ層の膜厚
は、絶縁層の膜厚よりも薄い膜厚で形成されていること
が好ましい。
【0020】また本発明では、前記ストッパ層の反応性
イオンエッチングに対するエッチングレートは、絶縁層
のエッチングレートに比べて10倍以上小さいことが好
ましい。具体的には、前記絶縁層は、SiO2で形成さ
れ、前記ストッパ層は、Al23及び/またはSi34
で形成されていることが好ましい。
【0021】また本発明は、下部コア層、絶縁層、上部
コア層がこの順に積層されて成る薄膜磁気ヘッドの製造
方法において、下部コア層上に、絶縁材料製のストッパ
層を形成する工程と、前記ストッパ層の上に、前記スト
ッパ層に使用された絶縁材料の反応性イオンエッチング
に対するエッチングレートよりも大きいエッチングレー
トの絶縁材料による少なくとも1層の絶縁層を形成する
工程と、前記絶縁層上に、所定の間隔を開けてマスクを
形成する工程と、前記間隔内に露出する前記絶縁層を反
応性イオンエッチングで削り、前記間隔内で、前記スト
ッパ層が露出するまで前記絶縁層を除去してトラック幅
規制溝を形成する工程と、前記トラック幅規制溝内に露
出するストッパ層を、反応性イオンエッチングにより除
去し、下部コア層を露出させる工程と、前記トラック幅
規制溝内で、前記下部コア層と連続する下部磁極層およ
び前記下部磁極層の上にギャップ層を形成する工程、ま
たは前記下部コア層の上にギャップ層を形成する工程
と、前記トラック幅規制溝内で前記ギャップ層の上に上
部磁極層を形成し、さらに上部磁極層の上に上部コア層
を形成する工程、または前記ギャップ層の上に直接上部
コア層を形成する工程と、を有することを特徴とするも
のである。
【0022】上記のように本発明では、下部コア層上に
ストッパ層を形成し、前記ストッパ層として使用された
絶縁材料の反応性イオンエッチングに対するエッチング
レートよりも大きいエッチングレートを有する絶縁材料
を絶縁層として、前記ストッパ層上に形成している。
【0023】そして本発明では、前記絶縁層上に形成さ
れた、例えばレジストなどのマスクを利用して、反応性
イオンエッチングにより前記絶縁層にトラック幅規制溝
を形成する。このエッチングの際、本発明では、前記ス
トッパ層が露出するまで前記絶縁層を除去してトラック
幅規制溝を形成する。つまり前記エッチングにより、ト
ラック幅規制溝内に絶縁層を残さないようにする。
【0024】このように本発明では、反応性イオンエッ
チングが終了すると、トラック幅規制溝の底面と下部コ
ア層との間には、ストッパ層が残された状態になる。
【0025】そして本発明では、前記トラック幅規制溝
の下に残された前記ストッパ層を反応性イオンエッチン
グにより除去して、下部コア層の表面を露出させる。
【0026】また本発明では、前記絶縁層を反応性イオ
ンエッチングで削る際に、前記絶縁層をその膜厚以上に
削るオーバーエッチングを行なって前記間隔内で前記絶
縁層を完全に除去してトラック幅規制溝を形成し、且つ
前記オーバーエッチングは、トラック幅規制溝の下に前
記ストッパ層が残される程度に行なうことが好ましい。
【0027】このように、前記絶縁層に対しオーバーエ
ッチングを行なうことが可能なのは、前記絶縁層の下に
ストッパ層が設けられているからである。
【0028】前記絶縁層にオーバーエッチングを行なう
と、トラック幅規制溝が形成されるべき部分の絶縁層は
完全に除去されるが、絶縁層を完全に除去した段階で、
まだエッチング時間が残されている場合には、前記絶縁
層の下に存在する層もまた前記エッチングにより削られ
る。本発明では、前記絶縁層の下にストッパ層を設けて
いるので、オーバーエッチングを行なっても、オーバー
したエッチング時間により削られる部分はストッパ層で
あり、前記ストッパ層の存在により、前記ストッパ層の
下側に位置する下部コア層を前記エッチングから適切に
保護することができる。そしてオーバーエッチングが終
了すると、トラック幅規制溝の底面と下部コア層との間
には、ストッパ層が残された状態になる。
【0029】特に本発明では、前記ストッパ層を、絶縁
層に比べて反応性イオンエッチングに対するエッチング
レートの小さい絶縁材料で形成するので、絶縁層が完全
に除去されてストッパ層がエッチングされる段階になっ
ても、前記ストッパ層は、絶縁層に比べて、前記エッチ
ングにより削られにくい。
【0030】ただし前記ストッパ層が、あまりにも薄い
膜厚で形成され、前記オーバーエッチングにより、スト
ッパ層までもが全て除去された場合には、下部コア層が
前記オーバーエッチングの影響を受けて好ましくないの
で、本発明では、前記オーバーエッチングは、トラック
幅規制溝の下に前記ストッパ層が残される程度に行なう
ことが好ましいとしている。
【0031】なお前記ストッパ層は、オーバーエッチン
グによっても残される程度に薄い膜厚で形成されること
が好ましく、これによりエッチングの制御性を容易にす
ることができ、トラック幅規制溝の下に残された前記ス
トッパ層を確実に除去することができる。
【0032】なお、絶縁層に対しオーバーエッチングを
行なった場合に、トラック幅規制溝の下に確実にストッ
パ層を残すようにするには、前記ストッパ層及び絶縁層
のエッチングレートや、オーバーエッチング量などを考
慮する必要性がある。そこで本発明では、以下の計算式
によりストッパ層の膜厚を導き出している。
【0033】本発明では、ストッパ層の上に形成された
絶縁層のうち前記反応性イオンエッチングによって除去
する膜厚をX1、絶縁層のエッチングレート:ストッパ
層のエッチングレートの比をY:1とし、前記絶縁層の
膜厚X1に対するオーバーエッチング量をN%としたと
き、前記ストッパ層の膜厚X2を、X2≧(X1・N)
/(Y・100)で形成することが好ましい(ただし、
前記オーバーエッチング量とは、絶縁層と同じ材料を前
記膜厚X1を越えてオーバーエッチングしたと仮定した
ときに前記材料が前記膜厚X1を越えて削られる量(X
1・N/100)から求められる)。
【0034】上記の数式で計算された寸法値で、ストッ
パ層を形成することにより、オーバーエッチングをN%
かけた場合でも、絶縁層に形成されたトラック幅規制溝
の下には、必ずストッパ層が残される。よって、N%の
オーバーエッチングをかけた場合に、ストッパ層が完全
に除去されて、下部コア層表面までもが、削られる危険
性を回避することができる。
【0035】また本発明では、前記ストッパ層に使用さ
れる絶縁材料のエッチングレートは、絶縁層に使用され
る絶縁材料のエッチングレートに比べて10倍以上小さ
いことが好ましい。絶縁層のエッチングレートと、スト
ッパ層のエッチングレートとにあまり差がないと、従来
と同様に、エッチングの制御が難しくなり、トラック幅
規制溝の底面と下部コア層表面との間に、絶縁層やスト
ッパ層の一部が残されやすくなる。このために、ストッ
パ層のエッチングレートは、絶縁層のエッチングレート
に比べて適度に小さい必要性がある。本発明では、スト
ッパ層のエッチングレートを、絶縁層のエッチングレー
トよりも10倍以上小さくすると、下部コア層にまで完
全に通じるトラック幅規制溝の形成が、より適切にしか
も容易に行なえることができるとしている。
【0036】具体的には、前記絶縁層を、SiO2で形
成し、前記ストッパ層を、Al23及び/またはSi3
4で形成することが好ましい。
【0037】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の薄膜磁気ヘッド
の構造を示す部分正面図である。図2は図1に示す2−
2線から切断した薄膜磁気ヘッドを矢印方向から見た部
分断面図である。
【0038】図1および図2に示す薄膜磁気ヘッドは書
き込み用のいわゆるインダクティブヘッドであり、この
インダクティブヘッドは、磁気抵抗効果を利用した読み
出しヘッドの上に積層されている。
【0039】なお上記読み出しヘッドは、例えばスピン
バルブ膜に代表される巨大磁気抵抗効果を利用したGM
R素子や、異方性磁気抵抗効果を利用したAMR素子で
形成される磁気抵抗効果素子と、前記磁気抵抗効果素子
の上下にギャップ層を介して形成されたシールド層とを
有して構成されている。
【0040】図1と図2に示す符号10は、Fe―Ni
系合金(パーマロイ)などの高透磁率の軟磁性材料で形
成された下部コア層である。
【0041】そして本発明では図1及び図2に示すよう
に、前記下部コア層10上に、絶縁材料で形成されたス
トッパ層15を介して絶縁材料で形成された絶縁層11
が形成されている。
【0042】前記絶縁層11として使用される絶縁材料
は、AlO、SiO2、Ta25、TiO、AlN、A
lSiN、TiN、SiN、NiO、WO、WO3、B
N、CrN、SiONのうち少なくとも1種から選択さ
れることが好ましい。なお前記絶縁層11は、単層膜で
形成されていてもよいし、多層膜で形成されていてもよ
い。
【0043】また図1に示すように、前記絶縁層11の
厚さ寸法は、膜厚H1で形成され、具体的には、前記厚
さ寸法H1は約1.0μmから4.0μm程度であるこ
とが好ましい。
【0044】さらに図1及び図2に示すように、前記絶
縁層11には、少なくとも幅寸法がトラック幅Twで形
成されたトラック幅規制溝11aが形成されている。前
記トラック幅規制溝11aは、記録媒体との対向面(A
BS面)から、ハイト方向(図示Y方向)に所定の長さ
寸法L1を有して形成されている。
【0045】そして図1及び図2に示す実施例では、前
記トラック幅規制溝11a内に、最下層として、下部コ
ア層10と連続する下部磁極層12がメッキ形成され、
さらに前記下部磁極層12上に、非磁性金属材料で形成
されたギャップ層13がメッキ形成され、さらに前記ギ
ャップ層13の上には、後述する上部コア層16と連続
する上部磁極層14がメッキ形成されている。前記下部
磁極層12及び上部磁極層14は、それぞれ、下部コア
層10及び上部コア層16に磁気的に接続された状態に
なっている。
【0046】ただし、前記トラック幅規制溝11a内に
形成される積層構成は、上記構成以外であってもかまわ
ない。すなわち本発明では、前記トラック幅規制溝11
a内に、下部コア層10と連続する下部磁極層12及び
/または上部コア層16と連続する上部磁極層14、な
らびに前記一方のコア層10,16とこれに対向する前
記一方の磁極層12,14との間または両磁極層12,
14の間に位置するギャップ層13が設けられていれば
よい。
【0047】前記絶縁層11に形成されたトラック幅規
制溝11aの幅寸法は、トラック幅Twとして規定され
ており、例えば図1のように、前記トラック幅規制溝1
1a内に、ギャップ層13と、前記ギャップ層13を介
して対向する磁極層12,14とが形成されていると、
前記磁極層12,14間で発生する漏れ磁界は、トラッ
ク幅Tw内に納まり、記録特性を良好に維持することが
できる。
【0048】特に本発明では、前記絶縁層11に形成さ
れたトラック幅規制溝11aの幅寸法(=トラック幅T
w)を1.0μm以下で形成でき、好ましくは0.7μ
m以下で形成することができる。
【0049】また図1に示す実施例では、前記絶縁層1
1には、トラック幅規制溝11aの両側端部の上端か
ら、前記絶縁層11の表面11bにかけて、徐々に幅寸
法がトラック幅Twから広がるように傾斜する傾斜面1
1c,11cが形成されており、トラック幅規制溝11
a内に形成された上部磁極層14上から傾斜面11c上
にかけて上部コア層16がメッキ形成されている。前記
傾斜面11cの形成により、上部コア層16と、例えば
ギャップ層13の下側に形成される下部磁極層12との
距離を適性に離すことができ、ライトフリンジングの発
生を適切に防止することができる。
【0050】ところで本発明では、図1及び図2に示す
ように、トラック幅規制溝11aの部分を除いた絶縁層
11と下部コア層10との間に、絶縁材料製のストッパ
層15が設けられている。
【0051】前記ストッパ層15として使用される絶縁
材料は、上述した絶縁層11として使用される絶縁材料
の中から選択されてもよいが、少なくとも前記ストッパ
層15として使用される絶縁材料は、反応性イオンエッ
チングに対するエッチングレートが、絶縁層11に使用
される絶縁材料のエッチングレートよりも小さいことが
条件とされる。
【0052】特に本発明では、前記ストッパ層15の反
応性イオンエッチングに対するエッチングレートは、絶
縁層11のエッチングレートに比べて10倍以上小さい
ことが好ましい。
【0053】例えば、前記絶縁層11は、SiO2で形
成され、前記ストッパ層15は、Al23及び/または
Si34で形成されていることが好ましい。
【0054】前記絶縁層11をSiO2で形成し、スト
ッパ層15をAl23で形成し、反応性イオンエッチン
グの際のガスとしてC38+(Ar)を使用した場合、
反応性イオンエッチングに対する前記ストッパ層15の
エッチングレートを、絶縁層11のエッチングレートに
比べて15倍程度小さくすることができる。
【0055】また前記絶縁層11をSiO2で形成し、
ストッパ層15をSi34で形成し、反応性イオンエッ
チングの際のガスとしてC58+(Ar)を使用した場
合、反応性イオンエッチングに対する前記ストッパ層1
5のエッチングレートを、絶縁層11のエッチングレー
トに比べて15倍程度小さくすることができる。
【0056】さらに本発明では、前記ストッパ層15の
膜厚H2は、絶縁層11の膜厚H1よりも薄く形成され
ていることが好ましい。前記ストッパ層15が、あまり
に厚い膜厚で形成されると、後述する製造方法によっ
て、絶縁層11にトラック幅規制溝11aを形成する際
に、前記トラック幅規制溝11a内に前記ストッパ層1
5が残りやすく、確実に下部コア層10にまで通じるト
ラック幅規制溝11aを形成できないからである。
【0057】なお本発明では、図2に示すように、絶縁
層11のトラック幅規制溝11a内に形成されたギャッ
プ層13上に、ABS面からハイト方向(図示Y方向)
に一定の間隔(Gd)が空けられ、この間隔の後方のギ
ャップ層13上からハイト側に位置するストッパ層15
上にかけてGd決め絶縁層17が形成されている。なお
前記Gd決め絶縁層17は、例えばポリイミドやレジス
ト材料などの有機樹脂材料で形成されている。
【0058】このGd決め絶縁層17は、ギャップデプ
スGdを決定するために設けられたものであり、ギャッ
プデプスGdは、薄膜磁気ヘッドの電気特性に大きな影
響を与えることから、適正な長さ寸法で形成される必要
性がある。
【0059】このように本発明では、前記ギャップデプ
スGdを、所定の長さ寸法に設定するために、ギャップ
層13の上にGd決め絶縁層17を形成しているが、本
発明では他の形態として、絶縁層11に形成されたトラ
ック幅規制溝11aの長さ寸法L1を、ギャップデプス
Gdとして設定した場合、前記トラック幅規制溝11a
の長さ寸法L1がギャップデプスGdとなり、この場合
には、前記Gd決め絶縁層17を形成する必要がない。
【0060】また図2に示すように、前記絶縁層11の
上には、コイル層18が螺旋状にパターン形成されてい
る。図2に示す実施例では、前記コイル層18が絶縁層
11の上に直接形成されているが、前記コイル層18と
絶縁層11との間に、前述したGd決め絶縁層17が形
成されていてもよい。
【0061】さらに前記コイル層18の上には、前記コ
イル層18を覆うようにしてコイル絶縁層19が形成さ
れており、なお、このコイル絶縁層19はレジスト材料
やポリイミドなどの有機樹脂材料で形成されている。
【0062】また図2に示すように、上述した上部コア
層16は、ABS面からハイト方向に延びて形成され、
上部コア層16の基端部16aは、下部コア層10上に
磁気的に接続されて形成されている。
【0063】図1に示す薄膜磁気ヘッドでは、コイル層
18に記録電流が与えられると、下部コア層10及び上
部コア層16に記録磁界が誘導され、ギャップ層13を
介して対向する下部磁極層12及び上部磁極層14間に
漏れ磁界が発生し、この漏れ磁界により、ハードディス
クなどの記録媒体に磁気信号が記録される。
【0064】図3は、他の実施形態の薄膜磁気ヘッドの
構造を示す部分正面図である。この実施例では、下部コ
ア層10上に、絶縁材料製のストッパ層20を介して、
主絶縁層21及び副絶縁層22が連続して形成されてい
る。
【0065】なお本発明では、主絶縁層21の反応性イ
オンエッチングに対するエッチングレートは、ストッパ
層20及び副絶縁層22のエッチングレートに比べて大
きくなっており、例えば前記主絶縁層21はSiO2
形成され、ストッパ層20及び副絶縁層22は、Al2
3及び/またはSi34で形成されていることが好ま
しい。
【0066】また前記ストッパ層20の膜厚H4は、主
絶縁層21の膜厚H3に比べて薄いことが好ましい。
【0067】図3に示すように、前記主絶縁層21に
は、少なくともトラック幅規制溝21aが形成されてお
り、前記溝21a内に、下から下部コア層10と磁気的
に接続する下部磁極層12、ギャップ層13及び上部コ
ア層16と磁気的に接続する上部磁極層14が、メッキ
形成されている。
【0068】図3に示すように、前記副絶縁層22に
は、主絶縁層21に形成されたトラック幅規制溝21a
の両側端部の上端から、副絶縁層22の表面22bにか
けて間隔が広がる傾斜面22a,22aが形成されてお
り、前記上部磁極層14上から前記傾斜面22a上にか
けて上部コア層16がメッキ形成されている。
【0069】前述した主絶縁層21に形成されたトラッ
ク幅規制溝21aの幅寸法は、トラック幅Twとして規
定されており、本発明によれば前記トラック幅Twを、
レジストの露光現像の限界値よりも小さい値で形成する
ことが可能である。具体的には、前記トラック幅Tw
を、0.7μm以下、好ましくは0.5μm以下、より
好ましくは0.3μm以下で形成することが可能であ
る。
【0070】また、副絶縁層22に形成された傾斜面2
2a上には、上部コア層16が形成されており、前記傾
斜面22aの形成により、前記上部コア層16と、ギャ
ップ層13の下側に形成された下部磁極層12との距離
を適性に離すことができ、ライトフリンジングの発生を
抑制することができる。
【0071】この実施例においても、トラック幅規制溝
21aの部分を除いた主絶縁層21と、下部コア層10
との間に、ストッパ層20が介在しており、このストッ
パ層20の形成により、前記トラック幅規制溝21aを
形成する際に使用される反応性イオンエッチングの制御
を容易にすることができる。
【0072】図1及び図3に示す各薄膜磁気ヘッドの構
造では、絶縁層(主絶縁層)に形成されたトラック幅規
制溝は、確実に下部コア層10上にまで通じて形成され
ており、従来のように、前記トラック幅規制溝内に、絶
縁層の一部が残されることはない。
【0073】よって本発明における薄膜磁気ヘッドの構
造であれば、前記溝内に、メッキ成長を妨げることな
く、適切に下部磁極層12あるいはギャップ層13をメ
ッキ形成することが可能であり、記録特性を良好に保つ
ことができる。
【0074】次に図1に示す薄膜磁気ヘッドの製造方法
について以下に説明する。図4ないし図8は、本発明に
おける薄膜磁気ヘッドの各製造工程を示している。
【0075】図4では、まず下部コア層10上に、絶縁
材料製のストッパ層15を形成し、さらに前記ストッパ
層15に使用された絶縁材料の反応性イオンエッチング
に対するエッチングレートよりも大きいエッチングレー
トを有する絶縁材料を絶縁層11として、前記ストッパ
層15上に形成する。換言すれば、反応性イオンエッチ
ングに対するエッチングレートは、ストッパ層15の方
が絶縁層11よりも小さくなるように、ストッパ層15
及び絶縁層11として使用される絶縁材料を選択しなけ
ればならない。
【0076】本発明では、前記ストッパ層15に使用さ
れる絶縁材料のエッチングレートは、絶縁層11に使用
される絶縁材料のエッチングレートに比べて10倍以上
小さいことが好ましい。この条件を満たすには、例えば
前記絶縁層11を、SiO2で形成し、前記ストッパ層
15を、Al23及び/またはSi34で形成すること
が好ましい。これにより、ストッパ層15のエッチング
レートを、絶縁層11のエッチングレートに比べて約1
5倍程度小さくすることができる。
【0077】そして、図4に示すように、絶縁層11上
に、レジスト層30をスピンコートで塗布し、前記レジ
スト層30に、所定の間隔30aを露光現像によってパ
ターン形成する。
【0078】前記間隔30aの幅寸法はT2であり、こ
の幅寸法T2は、ほぼトラック幅Twで形成される。
【0079】そして図5に示すように、反応性イオンエ
ッチング法(RIE法)により、前記レジスト層30に
開けられた間隔30a内から露出する絶縁層11を削
り、前記絶縁層11にトラック幅規制溝11aを形成す
る。
【0080】ところで本発明では、この反応性イオンエ
ッチング工程の際に、前記間隔30a内から露出する前
記絶縁層11の膜厚X1に対しオーバーエッチングを行
なうことが好ましい。
【0081】ここで本発明では、オーバーエッチング量
をN%とする。なお、前記オーバーエッチング量とは、
絶縁層11と同じ材料を前記膜厚X1を越えてオーバー
エッチングしたと仮定したときに前記材料が前記膜厚X
1を越えて削られる量(X1・N/100)から求めら
れる。
【0082】そして上記のようにN%のオーバーエッチ
ングを行なうには、エッチングレート等を考慮しなが
ら、エッチング時間を適正に設定する必要がある。
【0083】例えば、絶縁層11の膜厚X1を2μm
(20000Å)で形成し、前記膜厚X1に対して10
%(つまり2000Å)のオーバーエッチングを行なう
とすると、前記絶縁層11に使用される絶縁材料の反応
性イオンエッチングに対するエッチングレートが100
0Å/分である場合には、エッチング時間を、[絶縁層
11の膜厚X1(20000Å)+オーバーエッチング
量(2000Å)]/[絶縁層11のエッチングレート
(1000(Å/分)]で計算して、22分とする。理
論的には20分で、2μmの膜厚X1の絶縁層11を、
その表面から底面まで完全にエッチングにより削ること
ができるので、2分間だけオーバーしてエッチングが行
なわれることになる。
【0084】しかしながら上記の例で言うと、エッチン
グ時間を20分としても、絶縁層11を、その表面から
底面にまで完全にエッチングにより削ることはできず、
前記エッチングにより形成されたトラック幅規制溝11
a内には、依然として絶縁層11の一部が残された状態
になる。これは、絶縁層11は厚い膜厚X1で形成され
ているので、エッチングの制御が非常に難しく、レジス
ト層30の間隔30a内から露出する絶縁層11をエッ
チングしていくと、削られやすい部分と削られにくい部
分が生じ、したがって理論的に、完全に絶縁層11を除
去できるとして導き出されたエッチング時間では、前記
エッチングにより形成されたトラック幅規制溝11a内
に、一部の絶縁層11が残されてしまう。
【0085】そこで本発明では、前述したようにオーバ
ーエッチングを行なう。つまり上記の例で言えば、20
分のエッチング時間を22分に延ばし、絶縁層11の膜
厚X1に対して10%のオーバーエッチングを行なう。
【0086】このオーバーエッチングにより、トラック
幅規制溝11aが形成されるべき部分の絶縁層11は完
全に除去され、前記トラック幅規制溝11aに、前記絶
縁層11が残されることはない。
【0087】前記オーバーエッチングを行なって、完全
に絶縁層11を除去してもなおエッチング時間が残され
ている場合には、前記絶縁層11の下の層が前記エッチ
ングの影響を受けることになる。
【0088】本発明では、前記絶縁層11の下には絶縁
材料製のストッパ層15が設けられているので、オーバ
ーエッチングによって絶縁層11を完全に除去しても、
次に削られる部分は、絶縁層11の下側に存在するスト
ッパ層15である。そして本発明では、前述したように
ストッパ層15の反応性イオンエッチングは、絶縁層1
1のエッチングレートに比べて小さく設定されているた
めに、オーバーエッチングによってストッパ層15が除
去される量は少なく、図5に示すように、オーバーエッ
チングが終了した時点で、絶縁層11に形成されたトラ
ック幅規制溝11aの底面と下部コア層10との間に
は、ストッパ層15が残された状態にされる。
【0089】前記ストッパ層15は、絶縁層11に対し
てオーバーエッチングを行ない、トラック幅規制溝11
aとなる部分の絶縁層11を完全に除去しても、下部コ
ア層10にまでエッチングが及ばないようにするために
設けられたものであり、そのために、オーバーエッチン
グを行なってもなお、下部コア層10とトラック幅規制
溝11aの底面との間にストッパ層15が残るように、
予め前記ストッパ層15の膜厚X2を適正に調整する必
要がある。
【0090】具体的には本発明では、ストッパ層の上に
形成された絶縁層のうち前記反応性イオンエッチングに
よって除去する膜厚をX1、絶縁層のエッチングレー
ト:ストッパ層のエッチングレートの比をY:1とし、
前記絶縁層の膜厚X1に対するオーバーエッチング量を
N%としたとき、前記ストッパ層の膜厚X2を、X2≧
(X1・N)/(Y・100)で形成することが好まし
い。これにより、オーバーエッチングを行なっても、前
記絶縁層11に形成されたトラック幅規制溝11aの底
面と、下部コア層10の表面との間には、ストッパ層1
5が残された状態にされる。
【0091】例えば、絶縁層11の膜厚X1を2μm
(20000Å)で形成し、(絶縁層11のエッチング
レート:ストッパ層15のエッチングレート=Y:1)
を10:1とし、オーバーエッチング量Nを10%とし
た場合、前記ストッパ層15の膜厚H2を、(2000
0×10)/(10×100)=200Å以上の膜厚で
形成すればよいことになる。
【0092】ところで、オーバーエッチング量とエッチ
ングレート比にもよるが、上記の数式で計算されたスト
ッパ層15の膜厚X2の最低値は、絶縁層11の膜厚X
1に比べて十分に薄く形成されることがわかる。前記ス
トッパ層15は、前記最低値よりも若干厚い膜厚で形成
されれば、オーバーエッチングを行なった場合でも確実
に、トラック幅規制溝11aの底面と下部コア層10と
の間に、ストッパ層15を残すことができる。逆に前記
ストッパ層15があまりに厚い膜厚で形成されると以下
の問題が発生する。
【0093】下部コア層10と、絶縁層11に形成され
たトラック幅規制溝11aの底面との間に介在するスト
ッパ層15は、後の工程で説明するように、最終的に
は、反応性イオンエッチングにより除去される。しかし
ながら、前記ストッパ層15の膜厚を、上記の計算式で
導き出した膜厚よりもかなり厚く形成すると、絶縁層1
1へのオーバーエッチングが終了した時点では、依然と
して、前記ストッパ層15は、厚い膜厚を有したまま残
されてしまう。
【0094】そうすると、前記ストッパ層15を除去す
る際の反応性イオンエッチングの制御が難しくなり、従
来と同様に、適性に前記ストッパ層15を除去できず、
前記トラック幅規制溝11aの下部コア層10上に、ス
トッパ層15の一部が残される可能性が高くなる。よっ
て本発明では、絶縁層11にオーバーエッチングをかけ
た場合に、前記ストッパ層15は、少なくとも下部コア
層10上に残される程度の膜厚を有していればよい。
【0095】以上のように図5に示す工程では、絶縁層
11の膜厚に対してN%のオーバーエッチングを行な
い、レジスト層30に開けられた間隔30a内から露出
する絶縁層11を、その表面から底面まで確実にエッチ
ングして除去し、前記エッチングにより形成されたトラ
ック幅規制溝11aの下面にストッパ層15の表面を露
出させている。
【0096】次に、絶縁層11に形成されたトラック幅
規制溝11aの両側面に付着した不純物を、例えば温水
で洗浄して除去し、そして図6に示すように、前記レジ
スト層30に対してポストベーク処理を行ない、前記レ
ジスト層30の両側端面に、下部コア層10から離れる
に従い徐々に間隔が広がる傾斜面30b,30bを形成
する。
【0097】次に図7に示す工程では、反応性イオンエ
ッチングにより、絶縁層11に形成されたトラック幅規
制溝11aの底面に露出したストッパ層15(Aの部
分)を除去する。前記ストッパ層15の除去は、前記ス
トッパ層15の膜厚及び前記ストッパ層15のエッチン
グレート等を考慮しながら、エッチング時間を適正に制
御することによって行なわれる。
【0098】前述したように、ストッパ層15は、絶縁
層11に対してN%のオーバーエッチングを行なった場
合に、前記ストッパ層15が下部コア層10上に残る程
度の薄い膜厚で形成されており、しかも前記ストッパ層
15に使用される絶縁材料の反応性イオンエッチングに
対するエッチングレートは、絶縁層11に使用される絶
縁材料のエッチングレートに比べて小さくなっている。
【0099】このため本発明では、エッチングの制御を
行ない易く、エッチングレートの小さいストッパ層15
を、反応性イオンエッチングによって徐々に削りなが
ら、薄い膜厚の前記ストッパ層15を、完全にしかも容
易に除去することができる。
【0100】また図7に示す工程では、反応性イオンエ
ッチングによって、絶縁層11の一部(Bの部分)も削
られる。図6に示す工程で、絶縁層11上に形成された
レジスト層30の両側端面は、ポストベーク処理によっ
て、傾斜面30bに形成させられるために、レジスト層
30及びその下に形成された絶縁層11は、斜めに削ら
れていき、前記絶縁層11には、レジスト層30の傾斜
面30b,30bと連続する傾斜面11c,11cが形
成される。
【0101】本発明では、絶縁層11の反応性イオンエ
ッチングに対するエッチングレートは、ストッパ層15
のエッチングレートに比べて大きいために、図7に示す
工程での反応性イオンエッチングでは、ストッパ層15
が、薄い膜厚の部分(Aの部分)しか削り取られないの
に対し、絶縁層11は、それよりも多く削り取られ、前
記絶縁層11には、ライトフリンジングの発生を効果的
に抑制できる程度の大きさの傾斜面11c,11cを形
成することができる。
【0102】このように図7に示す工程では、トラック
幅規制溝内11a内の下部コア層10上に残されたスト
ッパ層15を、反応性イオンエッチングにより確実に削
り取り、同時に絶縁層11に、トラック幅規制溝11a
の途中から前記絶縁層11の表面11b,11bにかけ
て徐々に間隔が広がる傾斜面11c,11cを形成して
いる。
【0103】図8に示す工程では、絶縁層11上に残さ
れたレジスト層30を除去している。また前記トラック
幅規制溝11aの両側端面に付着した不純物等を、酸処
理などによって適正に除去している。
【0104】以上詳述した本発明における薄膜磁気ヘッ
ドの製造方法では、下部コア層10と絶縁層11との間
に、前記絶縁層11の反応性イオンエッチングに対する
エッチングレートよりも小さいエッチングレートを有す
る絶縁材料で形成されたストッパ層15を設けている。
【0105】なお前記ストッパ層15は、絶縁層11に
対してN%のオーバーエッチングを行なった場合に、前
記ストッパ層15が下部コア層10上に残る程度の薄い
膜厚で形成されていることが好ましい。
【0106】そして本発明では、反応性イオンエッチン
グによって、絶縁層11にトラック幅規制溝11aを形
成するが、この際、オーバーエッチングをかけることに
より、前記トラック幅規制溝11a内の絶縁層11を確
実に除去でき、前記トラック幅規制溝11aの底面に、
ストッパ層15の表面を露出させる。なおオーバーエッ
チングを行なっても、前記ストッパ層15の反応性イオ
ンエッチングに対するエッチングレートは小さいため
に、トラック幅規制溝11aの下に存在するストッパ層
15は全て除去されず、前記トラック幅規制溝11aの
底面と下部コア層10との間には、ストッパ層15が残
された状態にされる。
【0107】そして前記ストッパ層15を、反応性イオ
ンエッチングにより除去する。前記ストッパ層15は、
エッチングレートの小さい絶縁材料で形成され、さらに
オーバーエッチングをかけた場合に、下部コア層10上
に残る程度の薄い膜厚で形成されていると、エッチング
の制御を容易にすることができ、トラック幅規制溝11
a下に存在するストッパ層15を、完全にしかも容易に
除去することができる。
【0108】このようにして形成されたトラック幅規制
溝11aは、下部コア層10の表面にまで確実に通じて
形成され、前記トラック幅規制溝11a内に、絶縁層1
1やストッパ層15が残されることはない。
【0109】そして本発明では、前記トラック幅規制溝
11a内に、図1に示す下部コア層10と磁気的に接続
する下部磁極層12を、メッキ形成する。
【0110】前述のように、前記トラック幅規制溝11
a内には、絶縁層11やストッパ層15が残されておら
ず完全に除去されているので、適性に下部コア層10上
に下部磁極層12をメッキ成長させることができ、下部
コア層10と下部磁極層12との磁気的な接続を、確実
に行なうことができる。
【0111】そして下部磁極層12上に、ギャップ層1
3、上部磁極層14を連続してメッキ形成し、さらに前
記上部磁極層14上から絶縁層11に形成された傾斜面
11c,11cにかけて上部コア層16をメッキ形成す
ると薄膜磁気ヘッドが完成する。
【0112】なお本発明では、溝11a内の下部コア層
10上に、ギャップ層13を直接メッキ形成してもよい
し、また前記ギャップ層13の上に、直接上部コア層1
6をメッキ形成してもよい。
【0113】なお上記の製造方法では、図7に示す工程
で、トラック幅規制溝11a内に露出するストッパ層1
5の除去と、絶縁層11への傾斜面11c,11cの形
成を同じ反応性イオンエッチングにより行なっている
が、別々の工程で行なってもかまわない。
【0114】また、絶縁層11とストッパ層15の膜厚
と、各層のエッチングレートなどを総合的に考慮して、
前記絶縁層11とストッパ層15を、同じ反応性イオン
エッチングの工程により、一度に除去できるようにして
もよい。
【0115】図9ないし図12に示す工程図は、図3に
示す薄膜磁気ヘッドの製造方法を示している。図9で
は、まず下部コア層10上に、絶縁材料製のストッパ層
20を形成し、前記ストッパ層20上に、主絶縁層21
を形成し、さらに前記主絶縁層21上に副絶縁層22を
形成する。
【0116】ここで本発明では、主絶縁層21に使用さ
れた絶縁材料の反応性イオンエッチングに対するエッチ
ングレートよりも小さい絶縁材料を、ストッパ層20及
び副絶縁層22として選択する。
【0117】特に本発明では、前記ストッパ層15及び
副絶縁層22に使用される絶縁材料のエッチングレート
は、主絶縁層21に使用される絶縁材料のエッチングレ
ートに比べて10倍以上小さいことが好ましい。この条
件を満たすには、例えば前記主絶縁層21を、SiO2
で形成し、前記ストッパ層15及び副絶縁層22を、A
23及び/またはSi34で形成することが好まし
い。
【0118】次に図9に示すように、前記副絶縁層22
の上に、レジスト層31を形成する。このレジスト層3
1には、露光現像により、所定の間隔31aがパターン
形成により開けられている。また前記間隔31aが露光
現像された後、ポストベーク処理により、前記間隔31
aの両側端面に、下部コア層10から離れるに従って徐
々に間隔が広がる傾斜面31b,31bを形成する。
【0119】次に図10に示す工程では、前記レジスト
層31に開けられた間隔31aから露出する副絶縁層2
2を、イオンミリングにより斜めに削って前記副絶縁層
22に溝22cを形成し、前記溝22cの両側端部に、
前記レジスト層31の傾斜面31b,31bと連続する
傾斜面22a,22aを形成する。
【0120】またこのイオンミリングによって、前記副
絶縁層22の溝22cは、主絶縁層21にまで通じて形
成されるため、前記溝22cからは主絶縁層21が露出
し、露出した前記主絶縁層21もまた、前記イオンミリ
ングによって若干削り取られる(図10に示すCの部
分)。
【0121】次に、図10に示すレジスト層31を除去
する。さらに反応性イオンエッチング法(RIE法)に
より、副絶縁層22に形成された溝22cから露出する
主絶縁層21を削り、前記主絶縁層21にトラック幅規
制溝21aを形成する(図11参照)。
【0122】ここで前述したように、副絶縁層22の反
応性イオンエッチングに対するエッチングレートは、主
絶縁層21のエッチングレートよりも小さくなってい
る。
【0123】このため、図10に示すレジスト層31を
除去しても、前記副絶縁層22がマスクとしての役割を
果たし、前記反応性イオンエッチングにより、主絶縁層
21が主に削られていき、前記主絶縁層21に所定形状
のトラック幅規制溝21aを形成することができる。特
に本発明では図9に示すレジスト層31に開けられた間
隔31aの幅寸法T1が、露光現像の際の解像度のほぼ
限界値で形成されていると、副絶縁層22には、下部コ
ア層10に向かうにしたがって前記幅寸法T1よりも徐
々に間隔が狭まるように傾斜する傾斜面22a,22a
が形成されるので、前記副絶縁層22に形成された溝2
2cから露出する主絶縁層21の幅寸法は、前記幅寸法
T1よりも小さい寸法、すなわちレジストの露光現像の
際の解像度以下の幅寸法で形成される。
【0124】したがって本発明では、前記主絶縁層21
に、レジストの露光現像の際の解像度以下の幅寸法で、
トラック幅規制溝21aを形成することができ、今後の
さらなる狭トラック化に対応可能な薄膜磁気ヘッドを製
造することができる。
【0125】また本発明では、主絶縁層21にトラック
幅規制溝21aを形成するために使用される反応性イオ
ンエッチングの際に、オーバーエッチングを行なうこと
が好ましい。これにより主絶縁層21を完全に突き抜け
るトラック幅規制溝21aを形成して前記溝21a内に
主絶縁層21が残されないようにでき、図11に示すよ
うに前記トラック幅規制溝21aの下にストッパ層20
を露出させることができる。
【0126】ここでストッパ層20の上に形成された主
絶縁層21のうち前記反応性イオンエッチングによって
除去する膜厚をX1、主絶縁層21のエッチングレー
ト:ストッパ層20のエッチングレートの比をY:1と
し、前記主絶縁層21の膜厚X1に対するオーバーエッ
チング量をN%としたとき、前記ストッパ層の膜厚X2
を、X2≧(X1・N)/(Y・100)で形成するこ
とが好ましい(ただし、前記オーバーエッチング量と
は、主絶縁層21と同じ材料を前記膜厚X1を越えてオ
ーバーエッチングしたと仮定したときに前記材料が前記
膜厚X1を越えて削られる量(X1・N/100)から
求められる)。これにより、オーバーエッチングを行な
っても、前記主絶縁層21に形成されたトラック幅規制
溝21aの底面と、下部コア層10の表面との間には、
ストッパ層20が残された状態にされる。
【0127】そして本発明では、反応性イオンエッチン
グにより、トラック幅規制溝21a内の下部コア層10
上に残されたストッパ層20を除去する。
【0128】前述したように、前記ストッパ層20は、
反応性イオンエッチングに対するエッチングレートが小
さい絶縁材料により形成され、さらに、主絶縁層21に
対してオーバーエッチングを行なった場合に、下部コア
層10上に残る程度の薄い膜厚で形成されていると、エ
ッチングの制御を容易にすることができ、トラック幅規
制溝21a下に存在するストッパ層20を、完全にしか
も容易に除去することができる。
【0129】このようにして形成されたトラック幅規制
溝21aは、下部コア層10の表面にまで完全に通じ、
前記トラック幅規制溝21a内には、主絶縁層21やス
トッパ層20の一部が残されることはない。
【0130】そして本発明では、前記トラック幅規制溝
21a内に、図3に示す下部コア層10と磁気的に接続
する下部磁極層12を、メッキ形成する。
【0131】前述のように、前記トラック幅規制溝21
a内には、主絶縁層21やストッパ層20が残されてお
らず完全に除去されているので、適性に下部コア層10
上に下部磁極層12をメッキ成長させることができ、下
部コア層10と下部磁極層12との磁気的な接続を、確
実に行なうことができる。
【0132】そして下部磁極層12上に、ギャップ層1
3、上部磁極層14を連続してメッキ形成し、さらに前
記上部磁極層14上から副絶縁層22に形成された傾斜
面22a,22aにかけて上部コア層16をメッキ形成
すると薄膜磁気ヘッドが完成する。
【0133】なお本発明では、溝21a内の下部コア層
10上に、ギャップ層13を直接メッキ形成してもよい
し、また前記ギャップ層13の上に、直接上部コア層1
6をメッキ形成してもよい。
【0134】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、下部コア
層上と絶縁層との間に、前記絶縁層の反応性イオンエッ
チングに対するエッチングレートよりも小さいエッチン
グレートを有するストッパ層を設けることにより、前記
絶縁層の表面から底面にまで確実に通じるトラック幅規
制溝を形成することができる。なお前記溝の形成の際に
オーバーエッチングを行なうことが好ましい。
【0135】また前記ストッパ層は、エッチングレート
の小さい絶縁材料で形成され、さらに、前記ストッパ層
を、前記絶縁層に対しオーバーエッチングを行なったと
きに、下部コア層上に残される程度の薄い膜厚で形成す
ることにより、絶縁層のトラック幅規制溝の下に残され
たストッパ層を除去する際に、エッチングの制御性を容
易ならしめることができ、確実に前記ストッパ層を除去
することができる。
【0136】このように、下部コア層の表面にまで確実
に通じ、絶縁層やストッパ層が残存しないトラック幅規
制溝を形成することにより、前記溝内に磁極層等を、適
切にメッキ成長させて形成でき、記録特性の良好な薄膜
磁気ヘッドを製造することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薄膜磁気ヘッド(インダクティブヘッ
ド)のABS面構造を示す部分正面図、
【図2】図1に示す2−2線から切断した薄膜磁気ヘッ
ドを、矢印方向から見た部分断面図、
【図3】本発明の他の薄膜磁気ヘッドのABS面構造を
示す部分正面図、
【図4】図1に示す本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法
を示す一工程図、
【図5】図4に示す製造工程の次に行なわれる一工程
図、
【図6】図5に示す製造工程の次に行なわれる一工程
図、
【図7】図6に示す製造工程の次に行なわれる一工程
図、
【図8】図7に示す製造工程の次に行なわれる一工程
図、
【図9】図3に示す本発明の他の薄膜磁気ヘッドの製造
方法を示す一工程図、
【図10】図9に示す製造工程の次に行なわれる一工程
図、
【図11】図10に示す製造工程の次に行なわれる一工
程図、
【図12】図11に示す製造工程の次に行なわれる一工
程図、
【図13】従来の薄膜磁気ヘッド(インダクティブヘッ
ド)のABS面構造を示す部分正面図、
【図14】従来の薄膜磁気ヘッドの製造方法を示す一工
程図、
【図15】図14に示す製造工程の次に行なわれる一工
程図、
【符号の説明】
10 下部コア層 11 絶縁層 11a、21a トラック幅規制溝 12 下部磁極層 13 ギャップ層 14 上部磁極層 15、20 ストッパ層 16 上部コア層 17 Gd決め絶縁層 18 コイル層 19 コイル絶縁層 21 主絶縁層 22 副絶縁層 30、31 レジスト層

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下部コア層と、上部コア層と、両コア層
    の間に位置する少なくとも1層の絶縁層とを有し、前記
    絶縁層にはトラック幅規制溝が形成され、このトラック
    幅規制溝内に、前記下部コア層と連続する下部磁極層及
    び/または上部コア層と連続する上部磁極層、ならびに
    前記一方のコア層とこれに対向する前記一方の磁極層と
    の間または両磁極層の間に位置するギャップ層が設けら
    れており、 前記下部コア層と前記絶縁層との間には、前記トラック
    幅規制溝を除いた部分にストッパ層が介在しており、こ
    のストッパ層は、前記絶縁層の反応性イオンエッチング
    に対するエッチングレートよりも小さいエッチングレー
    トを有する絶縁材料で形成されていることを特徴とする
    薄膜磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記ストッパ層は、絶縁層よりも薄い膜
    厚で形成されている請求項1記載の薄膜磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記ストッパ層の反応性イオンエッチン
    グに対するエッチングレートは、絶縁層の前記エッチン
    グレートに比べて10倍以上小さい請求項1または2に
    記載の薄膜磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記絶縁層は、SiO2で形成され、前
    記ストッパ層は、Al23及び/またはSi34で形成
    されている請求項3記載の薄膜磁気ヘッド。
  5. 【請求項5】 下部コア層、絶縁層、上部コア層が順に
    積層されて成る薄膜磁気ヘッドの製造方法において、 下部コア層上に、絶縁材料製のストッパ層を形成する工
    程と、 前記ストッパ層の上に、前記ストッパ層に使用された絶
    縁材料の反応性イオンエッチングに対するエッチングレ
    ートよりも大きいエッチングレートの絶縁材料による少
    なくとも1層の絶縁層を形成する工程と、 前記絶縁層上に、所定の間隔を開けてマスクを形成する
    工程と、 前記間隔内に露出する前記絶縁層を反応性イオンエッチ
    ングで削り、前記間隔内で、前記ストッパ層が露出する
    まで前記絶縁層を除去してトラック幅規制溝を形成する
    工程と、 前記トラック幅規制溝内に露出するストッパ層を、反応
    性イオンエッチングにより除去し、下部コア層を露出さ
    せる工程と、 前記トラック幅規制溝内で、前記下部コア層と連続する
    下部磁極層および前記下部磁極層の上にギャップ層を形
    成する工程、または前記下部コア層の上にギャップ層を
    形成する工程と、 前記トラック幅規制溝内で前記ギャップ層の上に上部磁
    極層を形成し、さらに上部磁極層の上に上部コア層を形
    成する工程、または前記ギャップ層の上に直接上部コア
    層を形成する工程と、 を有することを特徴とする薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記絶縁層を反応性イオンエッチングで
    削る際に、前記絶縁層をその膜厚以上に削るオーバーエ
    ッチングを行なって前記間隔内で前記絶縁層を完全に除
    去してトラック幅規制溝を形成し、且つ前記オーバーエ
    ッチングは、トラック幅規制溝の下に前記ストッパ層が
    残される程度に行なう請求項5記載の薄膜磁気ヘッドの
    製造方法。
  7. 【請求項7】 ストッパ層の上に形成された絶縁層のう
    ち前記反応性イオンエッチングによって除去する膜厚を
    X1、絶縁層のエッチングレート:ストッパ層のエッチ
    ングレートの比をY:1とし、前記絶縁層の膜厚X1に
    対するオーバーエッチング量をN%としたとき、前記ス
    トッパ層の膜厚X2を、X2≧(X1・N)/(Y・1
    00)で形成する請求項6記載の薄膜磁気ヘッドの製造
    方法(ただし、前記オーバーエッチング量とは、絶縁層
    と同じ材料を前記膜厚X1を越えてオーバーエッチング
    したと仮定したときに前記材料が前記膜厚X1を越えて
    削られる量(X1・N/100)から求められる)。
  8. 【請求項8】 前記ストッパ層に使用される絶縁材料の
    エッチングレートは、絶縁層に使用される絶縁材料のエ
    ッチングレートに比べて10倍以上小さい請求項5ない
    し7のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記絶縁層を、SiO2で形成し、前記
    ストッパ層を、Al23及び/またはSi34で形成す
    る請求項8記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
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