JP2001021549A - 老化予防・抑制剤の鑑別法 - Google Patents

老化予防・抑制剤の鑑別法

Info

Publication number
JP2001021549A
JP2001021549A JP11192852A JP19285299A JP2001021549A JP 2001021549 A JP2001021549 A JP 2001021549A JP 11192852 A JP11192852 A JP 11192852A JP 19285299 A JP19285299 A JP 19285299A JP 2001021549 A JP2001021549 A JP 2001021549A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aging
skin
advanced glycation
incubation
glycation end
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11192852A
Other languages
English (en)
Inventor
Masamichi Ishigami
政道 石神
Noriaki Oka
憲明 岡
Akemi Matsumoto
あけみ 松本
Masanori Okada
正紀 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pola Chemical Industries Inc
Original Assignee
Pola Chemical Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Pola Chemical Industries Inc filed Critical Pola Chemical Industries Inc
Priority to JP11192852A priority Critical patent/JP2001021549A/ja
Publication of JP2001021549A publication Critical patent/JP2001021549A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)
  • Cosmetics (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、新規の老化の予防・改善のスクリ
ーニング方法の提供並びにこの様な技術を応用し、老化
の防止・改善に有用な皮膚外用剤の提供する事を課題と
する。 【解決手段】 生体に存在する糖類、蛋白を共存させ、
生体に近い温度でインキュベートし、インキュベート前
後の蛍光強度の差を測定し、生体に存在する糖類、蛋白
被験物質を共存させ、同条件で測定した蛍光強度の差と
を比較し、被験物質のインキュベートに於ける蛍光強度
の増強の抑制度合いを指標とし、被験物質のアドバンス
ドグリケーションエンドプロダクツ生成抑制作用を鑑別
する。この様な作用を有する成分を化粧料に含有させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、皮膚の老化の予防
・改善に有用な皮膚外用剤とその設計方法に関する。
【0002】
【従来の技術】みずみずしく、弾力を有し、肌理が細や
かで、白い肌は古来より美しい肌として認識されてお
り、この様な肌の実現のために種々の努力を惜しまない
人は少なくない。この様な肌の実現のための科学が香粧
品科学の原点であると言っても過言ではない。若い時代
には、この様なみずみずしい肌を有していても、加齢す
るに従い、この様な美しさを失い、弾力のない、かさか
さとした肌理の粗い肌になってしまうことは誰しも一度
は必ず経験しなければならない現象であるが、望むらく
はこの様な現象の訪れはなるべく遅くなれかしとは、万
人の思いであろう。この為に、香粧品科学の分野に於い
ては、この様な皮膚の老化現象の解明が一大テーマとな
っており、先人の多くの研究成果より、活性酸素などの
生成により、コラーゲンなどの組織構造の架橋・断絶な
どの反応が起こったり、皮膚を構成する成分が化学反応
を起こし、着色、不溶化することが原因だといわれてい
る。この様な知見を元に、この様な老化モデルとして、
糖とアルブミンやアミノ酸とのシッフ塩基の形成反応で
あるメイラード反応が考え出され、この反応の抑制作用
を指標とする、老化の予防・改善剤のスクリーニングが
為されるようになった。しかしながら、この様なメイラ
ード反応の抑制を指標としたスクリーニングで有効とさ
れる成分でも、インビボにおける薬効検定に於いては、
有効とは言い難いものが少なくなかった。即ち、この様
なメイラード反応の抑制作用のみでは老化の予防・改善
の指標とはなりがたいことは、老化の研究者の誰もが抱
いている感想であろう。即ち、老化の予防・改善のスク
リーニング方法の開発が望まれていた。
【0003】一方、アドバンスド・グリケーション・エ
ンド・プロダクツの生成抑制作用を老化の予防・改善の
指標とすることも、体に存在する糖類と蛋白とを共存さ
せ、生体に近い温度でインキュベートし、インキュベー
ト前後の蛍光強度の差を測定し、生体に存在する糖類と
蛋白と被験物質を共存させ、同条件で測定した蛍光強度
の差とを比較し、被験物質のインキュベートに於ける蛍
光強度の増強の抑制度合いを指標とし、アドバンスド・
グリケーション・エンド・プロダクツの生成抑制作用を
鑑別することも行われておらず、この様な特性に優れる
物質を化粧料に含有させ、老化の予防・改善に好適な化
粧料などの皮膚外用剤の設計を行うことも全く行われて
いなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、この様な状
況下為されたものであり、新規の老化の予防・改善のス
クリーニング方法の提供並びにこの様な技術を応用し、
老化の防止・改善に有用な皮膚外用剤の提供を課題とす
る。
【0005】
【課題の解決手段】本発明者らは、この様な状況に鑑み
て老化の予防・改善のスクリーニング方法を求めて鋭意
研究を重ねた結果、生体の老化反応物として、アドバン
スド・グリケーション・エンド・プロダクツが重要な役
割を担っていることを見いだした。この知見を元に、こ
の様なアドバンスド・グリケーション・エンド・プロダ
クツを指標にすることにより、皮膚の老化に関する鑑別
が行えることを見いだし、そのモデルを求めて研究を重
ねた結果、生体に存在する糖類と蛋白とを共存させ、生
体に近い温度でインキュベートし、インキュベート前後
の蛍光強度の差を測定し、生体に存在する糖類と蛋白と
被験物質を共存させ、同条件で測定した蛍光強度の差と
を比較し、被験物質のインキュベートに於ける蛍光強度
の増強の抑制度合いを指標とすることにより、被験物質
のアドバンスド・グリケーション・エンド・プロダクツ
の生成抑制作用の鑑別が行え、更にこの作用を元に老化
の予防・改善剤のスクリーニングが可能であることを見
いだし発明を完成させるに至った。以下、本発明につい
て、実施の形態を中心に詳細に説明を加える。
【0006】
【発明の実施の形態】(1)本発明のアドバンスド・グ
リケーション・エンド・プロダクツの生成抑制作用の鑑
別法 本発明ではアドバンスド・グリケーション・エンド・プ
ロダクツを老化の指標とする。ここで、アドバンスド・
グリケーション・エンド・プロダクツとは、生体内の糖
類とペプチド、蛋白、アミノ酸等とのシッフ塩基の多重
生成反応に起因する、水に不溶な糖−蛋白複合体のこと
を意味し、これはいわば、生体メイラード反応類似反応
の終局物質と本発明者らは認識している。これは自然状
態で可逆化しうる、単純なメイラード反応とは違い、自
然には不可逆な生成物質であり、後記実施例に示すごと
く、この物質の生成が皮膚の老化と深く関わっている。
従って、この物質の生成のしやすさ、或いはしにくさ、
抑制のしやすさなどを指標とすることにより、老化に対
する物質の作用を鑑別しうる。この反応が複雑な原因の
一つは、その原因となる物質が皮膚中には多種存在して
いるからであり、この様なものは、メイラード反応のよ
うな単純な反応では一義的には置き換えにくい。従っ
て、この様なスクリーニングには、生体内に於ける主た
る成分を存在させることが必要となる。この様な生体内
に於ける関与物質としては、糖類であれば、ヒアルロン
酸及び/又は塩、グルコース等が好ましく例示でき、蛋
白、ペプチド、アミノ酸のようなアミノ基を有する物質
であれば、コラーゲン、エラスチン等が好ましく例示で
き、核酸であれば、アデノシン、グアノシン、ウリジ
ン,チミジンなどのヌクレオシド、ATP、ADPなど
のヌクレオチドRNAやDNAが好ましく例示できる、
このうち糖類及び/又は蛋白類を含有することが特に好
ましい。更に、溶解性の影響、反応の場としての重要性
を鑑みると、レシチンなどのリン脂質を共存させること
が更に好ましい。これを混合し、生体に近い温度、35
℃〜45℃でインキュベーションし、前記アドバンスド
・グリケーション・エンド・プロダクツの生成を蛍光強
度で測定し、インキュベーション前後の生成量の差を求
め、この差の大きさを被験物質毎に比較し、この差が小
さくなる度合いをアドバンスド・グリケーション・エン
ド・プロダクツ生成の抑制値、即ち、被験物質のアドバ
ンスド・グリケーション・エンド・プロダクツ抑制作用
と鑑別できる。この度合いの表示は、被験物質が存在す
る場合のインキュベーション後のピーク面積から被験物
質が存在する場合のインキュベーション前のピーク面積
を減じたあたいそのままを絶対値として使用することも
できるし、対照のそれと比較し割合として表示するこ
と、即ち、例えば、(被験物質が存在する場合のインキ
ュベーション後のピーク面積−被験物質が存在する場合
のインキュベーション前のピーク面積)を(被験物質が
存在しない場合のインキュベーション後のピーク面積−
被験物質が存在しない場合のインキュベーション前のピ
ーク面積)で除した価を用いることもできる。これは、
本発明のスクリーニング法の再現性が良いため、絶対的
な価として扱っても支障が無いからであり、好ましくは
対照と比較した相対的な価を用いて比較することであ
る。この価はより安定性が高いからである。かかる価が
小さければ小さいほど(負の値を含む)、アドバンスド
・グリケーション・エンド・プロダクツ抑制作用が大き
いと鑑別できる。この様な作用の強度に於いて、(被験
物質が存在する場合のインキュベーション後のピーク面
積−被験物質が存在する場合のインキュベーション前の
ピーク面積)を(被験物質が存在しない場合のインキュ
ベーション後のピーク面積−被験物質が存在しない場合
のインキュベーション前のピーク面積)で除した価が
0.5以下、更に好ましくは0.3以下である成分はこ
の様な作用が強く、アドバンスド・グリケーション・エ
ンドプロクダクツ抑制剤であると鑑別される。
【0007】(2)本発明の老化の予防・改善剤のスク
リーニング方法 本発明の老化の予防・改善剤のスクリーニング方法は、
上記アドバンスド・グリケーション・エンド・プロダク
ツ抑制作用の度合いを指標とすることを特徴とする。即
ち、被験物質の存在下、非存在下に比して、この様な作
用が大きければ、大きいほど老化、取り分け、皮膚の老
化の抑制が大きいと鑑別され、この様な大きなアドバン
スド・グリケーション・エンド・プロダクツ抑制作用を
有する物質を老化の予防・改善物質と鑑別するのが、本
発明のスクリーニング方法である。この指標に於いて、
被験物質の存在しない対照に比して被験物質の0.1重
量%程度の存在下で0.5以下に抑制するものを、本発
明に於いては、優れた老化の予防・改善剤と鑑別する。
この様な、本発明の老化の予防・改善剤は、化粧料など
の皮膚外用剤に含有させ、投与することにより、皮膚の
老化を予防することができる。加えて、更に老化が進行
することを抑制し、メイラード反応生成物のような初期
老化物質の生体内分解を助け、老化状態を改善すること
ができる。この様に老化の予防或いは改善をすることに
より、老化により衰えた皮膚の皮質機能やバリアー機能
を補う物質の作用をより高め、肌をより若々しく保つこ
とができる。この様に、上記本発明のアドバンスド・グ
リケーション・エンド・プロダクツ抑制作用や老化抑制
作用を指標に老化に有用な化粧料等の皮膚外用剤を設計
することが本発明の化粧料などの皮膚外用剤の設計方法
である。
【0008】(3)本発明の老化の抑制剤 本発明の老化の抑制剤は、上記アドバンスド・グリケー
ション・エンド・プロダクツの抑制作用を指標とする老
化の抑制作用の鑑別法に於いて、有効であると判定され
た成分、即ち、(被験物質が存在する場合のインキュベ
ーション後のピーク面積−被験物質が存在する場合のイ
ンキュベーション前のピーク面積)を(被験物質が存在
しない場合のインキュベーション後のピーク面積−被験
物質が存在しない場合のインキュベーション前のピーク
面積)で除した価が0.5以下、更に好ましくは0.3
以下である成分からなることを特徴とする。ここで、成
分とは、単純な化学物質、生薬や動植物からの抽出物と
その分画精製物などの混合組成物等の総称を意味する。
これらの成分は、アドバンスド・グリケーション・エン
ド・プロダクツの生成を抑制し、これによってこの様な
物質の沈積などによって弾力を消失したり、色がくすん
だりする皮膚の老化を予防し、これらの沈積速度とその
生体内自己反応による消失速度のバランスを消失の方向
に傾け、改善することができる。このものの投与経路
は、特段の限定はされず、経口投与、皮膚外用投与、血
管内投与などの何れもが可能であるが、皮膚外用投与
が、反応の場に最も近いので特に好ましい。
【0009】(4)本発明の皮膚外用剤 本発明の皮膚外用剤は、上記老化の抑制剤を含有するこ
とを特徴とする。本発明の皮膚外用剤は、上記皮膚の老
化抑制剤の作用により、皮膚内にアドバンスド・グリケ
ーション・エンド・プロダクツが生成・蓄積することを
抑制し、皮膚の老化を予防し、改善する作用を有する。
更に、毛髪などがこの様な物質を生成し脱毛などのトラ
ブルを起こすことを予防することもできる。これらは唯
1種を含有させることもできるし、2種以上を組み合わ
せて含有させることもできる。本発明の皮膚外用剤に於
ける、上記皮膚の老化抑制剤の含有量は、0.01〜1
0重量%が好ましく、0.05〜5重量%が更に好まし
い。これはあまり濃すぎると経皮吸収効率が低下し効果
が頭打ちになる場合があり、少なすぎると有効濃度とな
らない場合があるからである。更に、本発明の皮膚外用
剤の種類としては、クリーム、乳液、化粧料、アンダー
メークアップ化粧料、浴用剤、ヘアトニックなどの化粧
料、抗真菌剤、抗炎症剤、鎮痛剤などの皮膚外用医薬等
が好ましく例示できる。本発明の皮膚外用剤に於いて
は、上記必須成分である皮膚の老化の抑制剤に加えて、
このものの効果を損なわない範囲に於いて、これらの皮
膚外用剤で使用される任意成分を含有することができ
る。この様な任意成分としては、例えば、スクワラン、
ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素
類、ホホバ油、カルナウバワックス,オレイン酸オクチ
ルドデシル等のエステル類、オリーブ油、牛脂、椰子油
等のトリグリセライド類、ステアリン酸、オレイン酸、
リチノレイン酸等の脂肪酸、オレイルアルコール、ステ
アリルアルコール、オクチルドデカノール等の高級アル
コール、スルホコハク酸エステルやポリオキシエチレン
アルキル硫酸ナトリウム等のアニオン界面活性剤類、ア
ルキルベタイン塩等の両性界面活性剤類、ジアルキルア
ンモニウム塩等のカチオン界面活性剤類、ソルビタン脂
肪酸エステル、脂肪酸モノグリセライド、これらのポリ
オキシエチレン付加物、ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル等の非イオ
ン界面活性剤類、ポリエチレングリコール、グリセリ
ン、1,3−ブタンジオール等の多価アルコール類、増
粘・ゲル化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、色剤、防腐
剤、粉体等を好ましく例示できる。勿論、ウルソール
酸、ウルソール酸のアルキルエステル、ベンジルエステ
ル等のコラーゲン線維束再構築剤やフィトステロール、
フィトステサイド等のステロイド類などの皮膚の構造よ
り老化現象を予防・改善する成分を含有することは好ま
しい。これら、任意成分と必須成分を常法に従って処理
することにより、本発明の皮膚外用剤を製造することが
できる。この皮膚外用剤は、適量を1日1〜数回皮膚に
投与することにより、上記効果を発揮することができ
る。
【0010】
【実施例】以下に、本発明について、実施例を挙げて、
更に詳細に説明を加えるが、本発明がこれら実施例にの
み限定されないことは言うまでもない。
【0011】<実施例1>表1に示す、種々の植物の葉
部の50%エタノール抽出物を濃縮し、植物エッセンス
を作製した。これらの抽出濃縮物について、アドバンス
ド・グリケーション・エンド・プロダクツ生成抑制作用
を調べた。即ち、ヒアルロン酸ナトリウムの50mM燐
酸緩衝液(pH7.4)溶液(100mg/40ml)
を4ml、レシチンリポソームを1ml、エラスチン
(三省製薬株式会社)を500μl、グルコースを20
mg、50mM燐酸緩衝液(pH7.4)4mlをはか
り取り、良く攪拌した後、前記燐酸緩衝液で1/10に
希釈し、この溶液10mlに1mgの植物のエッセンス
を加え、振とう培養器で40℃、1週間インキュベーシ
ョンした。インキュベートの前後で蛍光強度(Ex:3
60nm、Em:400〜600nm)を測定し、この
差(後−前)の値を求めd1とした。対照は植物エッセ
ンスを加えずに同様の作業を行い、差(後−前)の値を
求めd2とした。本発明の皮膚の老化抑制の指標である
d1/d2を求めた。これを表1に示す。
【0012】
【表1】
【0013】<実施例2>ヘアレスマウス1群5匹を使
用して、紫外線による、光老化モデルでの、老化抑制作
用を調べた。即ち、ヘアレスマウスは上記植物エッセン
スを0.1ml塗布して前処理した後、MEDの1/3
倍量の紫外線(BLBランプ;東芝株式会社製)を照射
した。この作業を5回/1週間の割合で8週行い、皮膚
の弾力の状態を、紫外線照射とサンプル投与を行わなか
った対照群の平均的な水準と比べて++:非常に弾力が
ある、+:弾力がある、±:やや弾力が消失、−:弾力
の消失が著しいの基準で、又、肌の色のくすみを同様に
++:殆どくすみがない、+:くすみが抑制されてい
る、±:ややくすみが抑制されている、−:くすみが抑
制されていないの基準で評価した結果を表2に示す。こ
れより、上記のd1/d2の価が0.5以下である本発
明のアドバンスド・グリケーション・エンド・プロダク
ツ生成抑制剤(老化抑制剤)は、光老化モデルに於い
て、光による老化の予防作用があることがわかる。この
傾向はd1/d2の価が0.3以下では更に強い。これ
らの作用はd1/d2の値の小ささと相関していること
もわかる。
【0014】
【表2】
【0015】<実施例3>ヘアレスマウス1群5匹を使
用して、紫外線による、光老化モデルでの、老化抑制作
用を調べた。即ち、MEDの1/3倍量の紫外線(BL
Bランプ;東芝株式会社製)を照射した後、上記植物エ
ッセンスを0.1ml塗布して後処理した。この作業を
5回/1週間の割合で8週行い、皮膚の弾力の状態を、
紫外線照射とサンプル投与を行わなかった対照群の平均
的な水準と比べて++:非常に弾力がある、+:弾力が
ある、±:やや弾力が消失、−:弾力の消失が著しいの
基準で、又、肌の色のくすみを同様に++:殆どくすみ
がない、+:くすみが抑制されている、±:ややくすみ
が抑制されている、−:くすみが抑制されていないの基
準で評価した結果を表3に示す。これより、本発明の老
化抑制剤は紫外線照射後の投与であっても老化を抑制し
ていることがわかる。これより、実施例2の効果も紫外
線吸収作用などによる効果では無く、実質的な老化抑制
作用であることがわかる。
【0016】
【表3】
【0017】<実施例4〜11>以下に示す処方に従っ
て、化粧水を作製した。即ち、処方成分を室温で攪拌・
可溶化し、化粧水を得た。これらの化粧料について、く
すみに悩むパネラー1群3名を用いて、1ヶ月間、朝晩
1日2回使用してもらいそのくすみ改善を評価してもら
った。評価基準は、評点2:著しい改善、評点1:明ら
かな改善、評点0.5:わずかな改善、0:改善なしの
基準である。結果を表4に示す。これより、本発明の老
化の予防・改善用の化粧料は、くすみなどの老化の改善
作用があることが認められた。 植物のエッセンス* 1 重量部 1,3−ブタンジオール 5 重量部 グリセリン 3 重量部 クエン酸ナトリウム 0.1重量部 メチルパラベン 0.2重量部 エタノール 8 重量部 水 82.7重量部 *詳細は表4に示す。
【0018】
【表4】
【0019】<実施例12>下記に示す処方に従って、
乳液(皮膚外用医薬)を作製した。即ち、処方成分イ、
ロ、ハを80℃に加熱し、イにロを攪拌しながら徐々に
加え乳化し、更にハを徐々に加え中和し、ホモゲナイザ
ーで乳化粒子をそろえ、攪拌冷却し乳液を得た。 イ) スクワラン 10 重量部 セタノール 3 重量部 ソルビタンセスキステアレート 2 重量部 ポリオキシエチレン(20)ベヘニルエーテル 2 重量部 ビタミンA酸 1 重量部 ロ) 1,3−ブタンジオール 5 重量部 ユキノシタのエッセンス 0.1重量部 カルボキシビニルポリマー 0.3重量部 水 40 重量部 ハ) 水 36.4重量部 水酸化カリウム 0.2重量部
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、新規の老化の予防・改
善のスクリーニング方法の提供並びにこの様な技術を応
用し、老化の防止・改善に有用な皮膚外用剤の提供する
事ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 35/78 A61K 35/78 C N V 45/00 45/00 A61P 17/00 A61P 17/00 G01N 21/64 G01N 21/64 Z (72)発明者 岡田 正紀 神奈川県横浜市神奈川区高島台27−1 ポ ーラ化成工業株式会社横浜研究所内 Fターム(参考) 2G043 AA04 AA06 BA16 CA03 DA02 EA01 GA07 GB28 KA05 NA01 4C083 AA112 AB032 AC022 AC072 AC102 AC122 AC182 AC302 AC442 AC482 AD092 AD622 BB51 CC04 CC05 DD27 DD31 EE12 4C084 AA16 MA63 NA14 ZA891 ZB221 ZB222 4C088 AB12 AB40 AB57 AB58 AB65 AB86 AB88 AC05 BA10 CA06 MA02 MA63 NA14 ZA89 ZB22

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体に存在する糖類と蛋白とを共存さ
    せ、生体に近い温度でインキュベートし、インキュベー
    ト前後の蛍光強度の差を測定し、生体に存在する糖類と
    蛋白と被験物質を共存させ、同条件で測定した蛍光強度
    の差とを比較し、被験物質のインキュベートに於ける蛍
    光強度の増強の抑制度合いを指標とする、被験物質のア
    ドバンスド・グリケーション・エンド・プロダクツの生
    成抑制作用の鑑別法。
  2. 【請求項2】 生体に存在する糖類として、グルコー
    ス、ヒアルロン酸及びその塩から選ばれる1種乃至は2
    種以上を使用することを特徴とする、請求項1に記載の
    アドバンスド・グリケーション・エンド・プロダクツの
    生成抑制作用の鑑別法。
  3. 【請求項3】 生体に存在する蛋白として、コラーゲン
    及び/又はエラスチンを指標とする、アドバンスド・グ
    リケーション・エンド・プロダクツの生成抑制作用の鑑
    別法。
  4. 【請求項4】 更に、リン脂質を存在させることを特徴
    とする、請求項1〜3何れか1項に記載のアドバンスド
    ・グリケーション・エンド・プロダクツの生成抑制作用
    の鑑別法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れか一項に記載の方法
    で鑑別される、アドバンスド・グリケーション・エンド
    ・プロダクツの生成抑制作用を指標とすることを特徴と
    する、皮膚の老化の抑制剤のスクリーニング方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の抑制剤のスクリーニン
    グ方法に於いて、(被験物質が存在する場合のインキュ
    ベーション後のピーク面積−被験物質が存在する場合の
    インキュベーション前のピーク面積)を(被験物質が存
    在しない場合のインキュベーション後のピーク面積−被
    験物質が存在しない場合のインキュベーション前のピー
    ク面積)で除した価が0.5以下である成分からなる皮
    膚の老化の抑制剤。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載の皮膚の老化の抑制剤を
    含有する、皮膚の老化の予防・改善用の皮膚外用剤。
  8. 【請求項8】 化粧料であることを特徴とする、請求項
    7に記載の皮膚外用剤。
  9. 【請求項9】 請求項1〜4何れか一項に記載のアドバ
    ンスド・グリケーション・エンド・プロダクツの生成抑
    制作用の鑑別法により鑑別される、アドバンスド・グリ
    ケーション・エンド・プロダクツの生成抑制作用の度合
    いを指標とする老化の予防・改善用の皮膚外用剤の設計
    方法。
JP11192852A 1999-07-07 1999-07-07 老化予防・抑制剤の鑑別法 Pending JP2001021549A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11192852A JP2001021549A (ja) 1999-07-07 1999-07-07 老化予防・抑制剤の鑑別法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11192852A JP2001021549A (ja) 1999-07-07 1999-07-07 老化予防・抑制剤の鑑別法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001021549A true JP2001021549A (ja) 2001-01-26

Family

ID=16298052

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11192852A Pending JP2001021549A (ja) 1999-07-07 1999-07-07 老化予防・抑制剤の鑑別法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001021549A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003212749A (ja) * 2002-01-16 2003-07-30 Noevir Co Ltd AGEs生成抑制剤及びそれを含有する皮膚外用剤
JP2003261432A (ja) * 2002-03-07 2003-09-16 Noevir Co Ltd 皮膚外用剤
US7391401B2 (en) 2002-12-04 2008-06-24 Samsung Electronics Co., Ltd. Liquid crystal display, and apparatus and method of driving liquid crystal display
JP2009242332A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Pias Arise Kk ビタミンd受容体活性化剤、及びそのビタミンd受容体活性化剤を配合した皮膚外用剤、化粧料、医薬部外品
JP2014037448A (ja) * 2013-11-29 2014-02-27 Pola Chem Ind Inc エージング対応用の皮膚外用剤の製造方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003212749A (ja) * 2002-01-16 2003-07-30 Noevir Co Ltd AGEs生成抑制剤及びそれを含有する皮膚外用剤
JP2003261432A (ja) * 2002-03-07 2003-09-16 Noevir Co Ltd 皮膚外用剤
US7391401B2 (en) 2002-12-04 2008-06-24 Samsung Electronics Co., Ltd. Liquid crystal display, and apparatus and method of driving liquid crystal display
JP2009242332A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Pias Arise Kk ビタミンd受容体活性化剤、及びそのビタミンd受容体活性化剤を配合した皮膚外用剤、化粧料、医薬部外品
JP2014037448A (ja) * 2013-11-29 2014-02-27 Pola Chem Ind Inc エージング対応用の皮膚外用剤の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2243633C (fr) Polypeptide isole de l'epiderme et son utilisation
JP2021102655A (ja) 皮膚の外観を改善するための組成物及び方法
EP2498772A2 (en) Composition and methods for improving skin appearance
Shin et al. Efficacy of 5% minoxidil versus combined 5% minoxidil and 0.01% tretinoin for male pattern hair loss: a randomized, double-blind, comparative clinical trial
KR20060115760A (ko) 체모 성장을 지연시키기 위한 미용 조성물 및 방법
JPH10511110A (ja) 非光合成糸状細菌からの抽出物の使用とそれを含む組成物
JP2010138154A (ja) エージング対応用の皮膚外用剤
JP2000247866A (ja) 皮膚外用剤
EP1550459B1 (en) Parakeratosis inhibitor, pore-shrinking agent and skin preparation for external use
US20220233440A1 (en) Nano- or micro-emulsion compositions and methods of use thereof
JP2983517B2 (ja) 新規なサリチル酸誘導体及びその化粧用及び/または皮膚用組成物における使用
JP2002138013A (ja) Hne・アクロレインの生成抑制・分解促進剤及び皮膚抗老化外用剤
JP2002536313A (ja) 角質層機能の増強のための硫酸コレステロール組成物
Pierard et al. Kefoconazofe 2% Emulsion in the Treatment of Seborrheic Dermatitis
EP1204744B1 (fr) Polypeptide isole du stratum corneum et son utilisation
JP2001021551A (ja) 老化予防・抑制剤の鑑別法
JP2009298752A (ja) 皮膚外用剤組成物
JP2001021549A (ja) 老化予防・抑制剤の鑑別法
WO2012042970A1 (ja) アトピー性皮膚炎の予防剤または治療剤、および外用剤
JP2006056902A (ja) 幹細胞因子の産生・放出の抑制による掻痒、肌荒れ、敏感肌及び美白用薬剤
EP0375082B1 (en) Cosmetic composition
JP2001131051A (ja) AGEs分解作用を有する老化肌防御、改善化粧料
JP2001108622A (ja) AGEs分解剤及びこれを含有する組成物
JP2001131044A (ja) 老化改善剤の鑑別法及び老化改善剤を含有する皮膚外用剤
JP2010138153A (ja) 紫外線予防用の皮膚外用剤