JP2001019682A - メラミン誘導体の修飾方法 - Google Patents

メラミン誘導体の修飾方法

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JP2001019682A
JP2001019682A JP11191279A JP19127999A JP2001019682A JP 2001019682 A JP2001019682 A JP 2001019682A JP 11191279 A JP11191279 A JP 11191279A JP 19127999 A JP19127999 A JP 19127999A JP 2001019682 A JP2001019682 A JP 2001019682A
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Shigeo Nakamura
繁生 中村
Hiroyuki Kamisaka
浩之 上坂
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Nissan Chemical Corp
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Nissan Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 メラミン誘導体のアミノ基にアルコールを用
いて置換基を導入し、種々の農薬、医薬、染料、塗料な
どのファインケミカル中間体として、また種々の樹脂材
料、難燃性材料としても広く用いることのできる有用な
化合物群であるN−置換メラミン誘導体誘導体を容易に
製造することができるメラミン誘導体の修飾方法を提供
する。 【解決手段】 メラミン又はN−置換メラミン誘導体と
アルコールとを、水素化触媒及び脱水素触媒との混合触
媒の存在下並びに実質的に水素ガスの非存在下に、加熱
して反応させることを特徴とする、該メラミン又はN−
置換メラミン誘導体に置換基を導入するメラミン誘導体
の修飾方法による。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メラミン又はN−
置換メラミン誘導体をアルコールとを金属触媒存在下に
加熱して反応させることを特徴とする、該メラミン又は
N−置換メラミン誘導体のN原子上に置換基を導入する
メラミン誘導体の修飾方法の改良に関するものである。
【0002】本発明は、メラミン又はN−置換メラミン
誘導体とアルコールとを、水素化触媒及び脱水素触媒の
混合触媒の存在下並びに実質的に水素ガスの非存在下
に、加熱して反応させることを特徴とする、該メラミン
又はN−置換メラミン誘導体のN原子上に置換基を導入
するメラミン誘導体の修飾方法に関するものである。
【0003】本発明のメラミンのトリアジン環炭素原子
上のアミノ基へ置換基を導入する修飾方法により得られ
るN−置換メラミン誘導体は農薬、医薬、染料、塗料な
どの種々のファインケミカル中間体として、また種々の
樹脂材料とくにアミノプラスト形成体成分として、難燃
性材料としても広く用いられている有用な化合物群であ
る。
【0004】
【従来の技術】置換トリアジン類は種々の樹脂、ファイ
ンケミカル材料としての興味から、従来種々の合成法、
誘導体が開発されてきている。
【0005】合成法としては、例えばメラミンと対応す
るアミン誘導体との、アミン交換反応による合成法〔米
国特許4,618,676号(1986年)、米国特許
4,668,785号(1987年)などに記載〕や、
本発明者らによるメラミンに代表される1,3,5−ト
リアジン誘導体を原料として、アルコールを用いてN−
置換トリアジン誘導体を得る方法〔WO95/0328
7(対応:特開平8−27128号)、WO97/24
338などに記載〕、アルデヒド及びケトン類を用いて
N−置換トリアジン誘導体を得る方法〔WO95/30
662(対応:特開平8−193071号)〕及びオレ
フィンを用いてN−置換トリアジン誘導体を得る方法
(特開平8−27125号)などのN−置換トリアジン
誘導体を工業的原料を用いて触媒的に得る新規な種々の
合成方法などが挙げられる。また、本発明者らによる、
1,3,5−トリアジン誘導体を原料として、アルコー
ルを用いて、金属触媒及び非水素存在下に反応させるこ
とによりN−置換トリアジン誘導体を得る方法(W09
7/24338 (対応:特開平10−231291号)
などに記載)も挙げられる。
【0006】米国特許4,618,676号(1986
年)、米国特許4,668,785号(1987年)な
どに記載の方法は、酸触媒を用いて高温で反応を行なう
ものの、一般のアルキル基やヒドロキシエチル基などを
導入するには極めて優れた方法である。しかしアミン類
は一般的に安価なものが限られており、種々の置換基を
本方法により導入するには原料上の制約があり、工業的
に安価に供給できる化合物が限定される。
【0007】また本発明者らによる上記製造方法は工業
的に安価な原料を用いる方法であり、特にアルコールを
用いる方法は原料の種類や価格、安定性などから推奨で
きる方法である。しかし用いる基質の反応性により高圧
水素雰囲気・高温・長時間を要する場合も有り、通常認
められない副反応の誘発や、生産性の低さなどが問題に
なることもある。
【0008】従って、反応条件が緩和な工業的に優れた
メラミン誘導体の修飾方法の開発が望まれているのが現
状である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記問
題点を解決すべく鋭意努力検討した結果、本発明におい
て、メラミン誘導体と工業的に安価なアルコール類と
を、水素化触媒及び脱水素触媒との混合触媒の存在下並
びに実質的に水素ガスの非存在下に反応させて、該メラ
ミン誘導体のアミノ基上に置換基を導入する、実用上問
題のない反応活性と生産性を有し、かつ種々のアルコー
ルに対して適用性の高い本発明を完成するに至った。
【0010】本反応で得られるN−置換メラミン誘導体
は、メラミンが本来有している分子間の水素結合による
多分子の会合を著しく阻害するために、生成物は一般的
に原料のメラミンよりも水及び/又は各種極性溶媒に対
する溶解性が向上し、また同時に融点も降下するため
に、他の有機化合物との相溶性も向上する。これら物性
の変化は、さらに他の反応性化合物との反応性も著しく
向上させるため、従来メラミンを用いることが困難であ
った樹脂等にも適用が可能となり、また同時にその変性
効果は極めて大きいものとなる。
【0011】本発明の目的は、メラミン誘導体のアミノ
基にアルコールを用いて置換基を導入し、種々の農薬、
医薬、染料、塗料などのファインケミカル中間体とし
て、また種々の樹脂材料、難燃性材料としても広く用い
ることのできる有用な化合物群であるN−置換メラミン
誘導体を容易に製造することができるメラミン誘導体の
修飾方法の提供にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、メラミン又は
N−置換メラミン誘導体と、アルコールとを、水素化触
媒及び脱水素触媒との混合触媒の存在下並びに実質的に
水素ガスの非存在下に、加熱して反応させることを特徴
とする、該メラミン又はN−置換メラミン誘導体のN原
子上に置換基を導入するメラミン誘導体の修飾方法に関
する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、更に本発明を詳細に説明す
る。
【0014】本発明の原料であるメラミン又はN−置換
メラミン誘導体は一般式(I)で表わされるメラミン誘
導体である。
【0015】
【化4】
【0016】〔式中、基R1、R2、R3、R4、R5及び
6のうち少なくとも1つ以上は水素原子を表わし、そ
の他の基は、各々独立してC1-20のアルキル基(該アル
キル基は、ハロゲン原子、C1-6のアルコキシ基、C2-6
のジアルキルアミノ基、C2-7のアルコキシカルボニル
基及びフェニル基からなる群から選ばれた異種又は同種
の1個以上の置換基で任意に置換されていても良い。)
もしくはフェニル基(該フェニル基は、ハロゲン原子、
1-6のアルキル基、C1-6のアルコキシ基及びC1- 6
ハロアルキル基からなる群から選ばれた異種又は同種の
1個以上の置換基で任意に置換されていても良い。)を
表わすか、又は同一窒素原子上の2つの基が結合して、
炭素原子、酸素原子及び窒素原子からなる群から任意に
選ばれた異種の原子より窒素原子含有3〜6員環の環状
構造を形成していても良い〕。
【0017】そのなかで、より好適に使用される原料の
メラミン誘導体は、一般式(I)で表されるメラミン誘
導体において、基R1、R2、R3、R4、R5及びR6のう
ち少なくとも1つ以上は水素原子を表わし、その他の基
は、各々独立してC1-20のアルキル基(該アルキル基
は、ハロゲン原子、C1-6のアルコキシ基及びフェニル
基からなる群から選ばれた異種又は同種の1個以上の置
換基で任意に置換されていても良い。)もしくはフェニ
ル基(該フェニル基は、ハロゲン原子及びC1-6のアル
キル基からなる群から選ばれた異種又は同種の1個以上
の置換基で任意に置換されていても良い。)を表わす
か、又は同一窒素原子上の2つの置換基が結合して、炭
素原子、酸素原子及び窒素原子からなる群から任意に選
ばれた異種の原子より窒素原子含有3〜6員環の環状構
造を形成していても良いメラミン誘導体である。
【0018】さらに一般式(I)で表されるメラミン誘
導体において、基R1、R2、R3、R4、R5及びR6のう
ち少なくとも1つ以上は水素原子を表わし、その他の基
は、各々独立してC1-20のアルキル基もしくはフェニル
基を表わすか、又は同一窒素原子上の2つの置換基が結
合して、炭素原子及び窒素原子からなる群から任意に選
ばれた異種の原子より窒素原子含有3〜6員環の環状構
造を形成していても良いメラミン誘導体が使用における
より好適なのもとして望ましい。特に、工業的には価
格、供給量などの理由から原料としてはメラミンが最適
である。
【0019】上記のように、本反応には、反応に直接関
与しない置換基を有するメラミン誘導体を全て供するこ
とが可能であるが、工業的に容易に入手可能な原料とし
てメラミン及び各種メラミン誘導体(これらは主に熱硬
化性樹脂の主剤又は改質剤、焼付塗料用架橋剤として入
手可能であり、また合成方法は、s-Triazines and deri
vatives. The Chemistry of Heterocyclic Compounds.
E. M. Smolin and L.Rapoport. Interscience Publishe
rs Inc., New York. 1959. に詳しい)を挙げることが
できる。
【0020】また本発明に用いることができるアルコー
ルは、一般式(II)で表されるアルコールである。
【0021】
【化5】
【0022】〔式中、Rは、C1-20のアルキル基(該ア
ルキル基は、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、
1-6のアルコキシ基、C1-6のヒドロキシアルコキシ
基、C2- 10のアルコキシアルコキシ基、C2-10のヒドロ
キシアルコキシアルコキシ基、C 2-6のアルコキシカル
ボニル基、C2-10のジアルキルアミノ基及びフェニル基
からなる群から選ばれた異種又は同種の1個以上の置換
基で任意に置換されていても良い。)を表わす。〕 さらに、一般式(II)で表されるアルコールにおいて、R
はC1-20のアルキル基(該アルキル基は水酸基、C1-6
のアルコキシ基、C1-6のヒドロキシアルコキシ基、C
2-10のヒドロキシアルコキシアルコキシ基、C2-6のア
ルコキシカルボニル基及びフェニル基からなる群から選
ばれた異種又は同種の1個以上の置換基で任意に置換さ
れていても良い。)を表わすアルコールがより好適に使
用され、工業的に流通している多くのアルコール類を原
料として問題なく用いることができる。
【0023】この中で、工業的に入手容易な代表的なも
のとして例を挙げると、メタノール、エタノール、n−
プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、s
ec−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノ
ール、1−ペンタノール、イソアミルアルコール、ネオ
ペンチルアルコール、n−ヘキサノール、2−エチルブ
タノール、メチルアミルアルコール、シクロヘキサノー
ル、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、シク
ロヘキシルメタノール、n−ノナノール、n−デカノー
ル、n−ドデカノール、n−ヘキサデカノール、n−オ
クタデカノール、エチレンクロルヒドリン、エチレンブ
ロムヒドリン、プロピレンクロルヒドリン、プロピレン
ブロムヒドリン、エチレングリコール、1,2−プロピ
レングリコール、1,3−プロピレングリコール、2,
2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブ
タンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘ
キサンジオール、1,9−ノナンジオール、メチルセロ
ソルブ、エチルセロソルブ、イソプロピルセロソルブ、
ブチルセロソルブ、メトキシプロピレングリコール、エ
トキシプロピレングリコール、ブトキシプロピレングリ
コール、3−メトキシ−1−ブタノール、メトキシエト
キシエタノール、エトキシエトキシエタノール、ジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレ
ングリコール、グリコール酸、グリコール酸メチルエス
テル、グリコール酸エチルエステル、グリコール酸−t
ert−ブチルエステル、ジメチルアミノエタノール、
ジエチルアミノエタノール、ベンジルアルコール、1−
フェネチルアルコール、2−フェネチルアルコールなど
が挙げられる。
【0024】上記アルコールの使用量は、目的によって
あらゆる範囲で可能であるが、一般的には原料のメラミ
ン誘導体に対して0.01から500倍モル、実用上
は、0.1から50倍モルの範囲が反応及び操作性の点
から有効であり、過剰量のアルコール類を用いる場合は
反応溶媒を兼ねて操作を行なうことが可能である。
【0025】本発明で用いられる混合触媒である触媒系
(水素化触媒−脱水素触媒)について以下に述べる。
【0026】本発明の反応で用いられる水素化触媒とし
ては、鉄、コバルト、ニッケル、銅、ルテニウム、ロジ
ウム、パラジウム、イリジウム、白金の1種又は2種以
上から選ばれた金属を含有し、水素ガス雰囲気下で水素
化活性を有する触媒が好ましく、その中でコバルト、ニ
ッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、白金の1
種又は2種以上から選ばれた金属を含有する触媒が好ま
しい。
【0027】特に反応に対する活性や工業的経済性など
を考慮するとニッケル、ルテニウム、ロジウム、及びパ
ラジウムから選ばれた1種又は2種以上の金属を含有す
る触媒が好ましい。
【0028】また本発明の反応で用いられる脱水素触媒
としては、銅、亜鉛、鉄、モリブデン、クロム、ニッケ
ル、ルテニウム、及びバリウムから選ばれた1種又は2
種以上の金属及びその酸化物を主要成分として含有し、
酸化脱水素活性を有する触媒が好ましく、特に経済性、
脱水素活性を考慮すると、銅、亜鉛、鉄、クロム、ニッ
ケル、及びバリウムの1種又は2種以上から選ばれた金
属酸化物を含有する触媒が好ましい。
【0029】上記触媒は、水素化触媒は水素ガスの非存
在下では脱水素触媒として、脱水素触媒も水素加圧雰囲
気下では水素化触媒として機能することも可能である。
しかし本発明においては、両触媒の協力効果において各
々単独の場合に比較して、極めて高い反応活性を有する
ため、便宜上両触媒をその一般的機能において分類し
た。
【0030】本反応においては、混合触媒系であるた
め、反応を不均一系で実施することが好ましいために、
通常は上記金属触媒を固体触媒として供することが望ま
しく、実施にあたっては、流動床、固定床いずれの様式
で用いても好ましい結果が得られる。
【0031】水素化触媒の場合、ニッケル、ルテニウ
ム、ロジウム、パラジウムなど好適に使用される金属の
担持触媒を用いることが実用上望ましく、その場合は担
体としてシリカ、アルミナ、アルミノシリケート、シリ
カ−アルミナ、ゼオライト、ケイソウ土、粘土鉱物など
の定形又は無定形の珪素、アルミニウムなどの酸化物
類、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、硫酸バリウムなど
の無機塩類又は活性炭などが工業的にも一般的で望まし
い。
【0032】また脱水素触媒は、鉄、銅、亜鉛、クロ
ム、ニッケル、バリウムなど良好な活性を示す金属の酸
化物が好ましく、これらの組み合わせやシリカ、アルミ
ナなどの担体との組み合わせで使用される。特に反応に
好適な活性を有するよう、金属酸化物は多元系触媒とし
て用いることも多く、例えばNi-NiO-ZrO2-SiO2、Ni-NiO
-SiO2、CuO-Cr2O3、CuO-Cr2O3-BaO、CuO-Cr2O3-NiO-Ba
O、ZnO-Cr2O3、ZnCr2O4、ZnFe2O4などのように、金属酸
化物混合系又は混合金属酸化物として用いることが好ま
しい。
【0033】さらに上記金属種に加えて、触媒の高活性
化、安定化、劣化・不活化防止のために、他の微量金属
成分を添加することも可能である。
【0034】上記水素化、脱水素両触媒の各々の使用量
としては、一般式(I)のメラミン誘導体に対して通常
0.00001〜200モル%の範囲、好ましくは0.
0001〜100モル%の範囲から、好適な反応活性を
示す使用混合比を求めて使用する。
【0035】上記触媒に必要に応じ、添加物を加えて反
応することも好ましい場合がある。添加物としては例え
ば、単座及び多座の3級ホスフィン類、亜リン酸エステ
ル類、ホスホニウム塩類、リン酸エステル類などが挙げ
られる。
【0036】添加物の使用量としては、金属触媒に対し
て、通常0.01〜10000モル%の範囲、好ましく
は1〜5000モル%の範囲が良い。本発明において、
本反応を実施する場合の反応温度は、通常100℃〜5
00℃で可能であるが、用いるアルコールの沸点、反応
性、反応速度、生産性、実用性などを考慮すると好まし
くは150〜300℃が良い。
【0037】反応時間は、一般式(I)のメラミン誘導
体の反応性にもよるが通常0.1〜100時間、好まし
くは1〜20時間に設定可能なように反応条件を選択す
ることが望ましい。
【0038】本反応は無溶媒でも進行するが、操作性な
どの面から必要に応じて溶媒を使用することもできる。
【0039】溶媒としては、反応に不活性なものであれ
ば特に制限はないが、例えばテトラヒドロフラン、ジエ
チルエーテル、ジメトキシメタン、ジメトキシエタン、
ジエトキシメタン、ジエトキシエタン、エチレングリコ
ールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエ
ーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチ
レングリコールジエチルエーテル、1,4−ジオキサン
などのエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレン、メ
シチレン、クメン、クロルベンゼン、o−ジクロルベン
ゼン、m−ジクロルベンゼン、p−ジクロルベンゼン、
テトラヒドロナフタリンなどの芳香族炭化水素類、ペン
タン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタ
ン、デカンなどの脂肪族炭化水素類、アセトニトリル、
プロピオニトリルなどのニトリル類、酢酸メチル、酢酸
エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸エチル、安息香酸メ
チル、安息香酸エチルなどのエステル類、N,N−ジメ
チルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N
−メチルピロリドンなどのアミド類、1,3−ジメチル
イミダゾリジノン、N,N,N',N'−テトラメチル尿
素などの尿素類、及び水が挙げられる。これらが単独又
は組合せて使用できる。
【0040】また過剰量の一般式(II)で表されるアル
コールを溶媒として用いても良い。
【0041】また本反応を高温で実施する場合には、使
用するアルコール類、溶媒などの自生圧が生じるが、こ
れらを含めて反応系の全圧力を300kg/cm2以内に設定
する方が装置面、実用的操作面から望ましい。
【0042】反応終了後の処理方法としては、必要に応
じて溶媒を蒸留などで除去し、この段階で未反応のメラ
ミンなどを晶析、除去するか、有機溶媒−水などの組合
せにより適宜生成物を抽出、分離することができ、さら
に必要に応じて反応生成物を再結晶、蒸留、クロマトグ
ラフィー分離、塩の生成などにより容易に高純度化、精
製、単離することができる。また金属触媒は、濾過など
により分離、回収し、必要に応じて再使用が可能であ
る。
【0043】本反応においては、メラミン誘導体上の反
応しうるアミノ基又は置換アミノ基の数、その反応性、
また反応の進行に伴って逐次的に高次に修飾された化合
物を与えるため、一般的には数種類の生成物が混合物と
して得られ、その組成は反応条件などにより制御するこ
ともある程度可能である。
【0044】また生成するメラミン誘導体の使用場面に
よっては、本発明の製造方法による生成物を混合物とし
てそのまま供試することも可能であるし、必要に応じて
は上記一般的な後処理方法により、より高純度又は純粋
なものとして分離・分割して使用することも可能であ
る。
【0045】以上のような本発明のメラミン又はN−置
換メラミン誘導体のアミノ基の修飾方法により得られる
N−置換メラミン誘導体は、一般式(III)で表わされる
メラミン誘導体である。
【0046】
【化6】
【0047】〔式中、基R7、R8、R9、R10、R11
びR12のうち少なくとも1つ以上は置換基R(Rは、C
1-20のアルキル基(該アルキル基は、ハロゲン原子、水
酸基、カルボキシル基、C1-6のアルコキシ基、C1-6
ヒドロキシアルコキシ基、C1-20のアルコキシアルコキ
シ基、C2-10のヒドロキシアルコキシアルコキシ基、C
2-6のアルコキシカルボニル基、C2-10のジアルキルア
ミノ基及びフェニル基からなる群から選ばれた異種又は
同種の1個以上の置換基で任意に置換されていても良
い。)を表わす。)を表わし、その他の基は、各々独立
して水素原子、C1-20のアルキル基(該アルキル基は、
ハロゲン原子、C1-6のアルコキシ基、C2-6のジアルキ
ルアミノ基、C2-7のアルコキシカルボニル基及びフェ
ニル基からなる群から選ばれた異種又は同種の1個以上
の置換基で任意に置換されていても良い。)もしくはフ
ェニル基(該フェニル基は、ハロゲン原子、C1-6のア
ルキル基、C1-6のアルコキシ基及びC1-6のハロアルキ
ル基からなる群から選ばれた異種又は同種の1個以上の
置換基で任意に置換されていても良い。)を表わすか、
又は同一窒素原子上の2つの置換基が結合して、炭素原
子、酸素原子及び窒素原子からなる群から任意に選ばれ
た異種の原子より窒素原子含有3〜6員環の環状構造を
形成していても良い〕。
【0048】そのなかで、好適に製造されるメラミン誘
導体は、一般式(III)で表わされるメラミン誘導体に
おいて、基R7、R8、R9、R10、R11及びR12のうち
少なくとも1つ以上は、置換基R(Rは、C1-20のアル
キル基(該アルキル基は、ハロゲン原子、水酸基、カル
ボキシル基、C1-6のアルコキシ基、C1-6のヒドロキシ
アルコキシ基、C2-10のアルコキシアルコキシ基、C
2-10のヒドロキシアルコキシアルコキシ基、C2-6のア
ルコキシカルボニル基、C2-10のジアルキルアミノ基及
びフェニル基からなる群から選ばれた異種又は同種の1
個以上の置換基で任意に置換されていても良い。)を表
わす。)を表わし、その他の基は、各々独立して水素原
子、C1-10のアルキル基(該アルキル基は、ハロゲン原
子、C1-6のアルコキシ基及びフェニル基からなる群か
ら選ばれた異種又は同種の1個以上の置換基で任意に置
換されていても良い。)もしくはフェニル基(該フェニ
ル基は、ハロゲン原子及びC1-6のアルキル基からなる
群から選ばれた異種又は同種の1個以上の置換基で任意
に置換されていても良い。)を表わすか、又は同一窒素
原子上の2つの置換基が結合して、炭素原子、酸素原子
及び窒素原子からなる群から任意に選ばれた異種の原子
により窒素原子含有3〜6員環の環状構造を形成してい
ても良いるメラミン誘導体である。
【0049】さらに、工業的にもより好適に製造できる
メラミン誘導体は、一般式(III)で表わされるメラミ
ン誘導体において、基R7、R8、R9、R10、R11及び
12のうち少なくとも1つ以上は、置換基R(Rは、C
1-20のアルキル基(該アルキル基は、ハロゲン原子、水
酸基、カルボキシル基、C1-6のアルコキシ基、C1-6
ヒドロキシアルコキシ基、C2-10のアルコキシアルコキ
シ基、C2-10のヒドロキシアルコキシアルコキシ基、C
2-6のアルコキシカルボニル基、C2-10のジアルキルア
ミノ基及びフェニル基からなる群から選ばれた異種又は
同種の1個以上の置換基で任意に置換されていても良
い。)を表わす。)を表わし、その他の基は、各々独立
して水素原子、C1-20のアルキル基又はフェニル基を表
わすか、又は同一窒素原子上の2つの基が結合して、炭
素原子及び窒素原子からなる群から任意に選ばれた異種
の原子より窒素原子含有3〜6員環の環状構造を形成し
ていても良いメラミン誘導体である。
【0050】特に、原料の入手の容易さ、価格などを考
慮すると、本発明の目的に最も合致したメラミン誘導体
は、メラミンから一段階で直接製造可能な一般式(II
I)で表わされるメラミン誘導体において、基R7
8、R9、R10、R11及びR12のうち少なくとも1つ以
上は、置換基R(Rは、C1-20のアルキル基(該アルキ
ル基は水酸基、C1-6のアルコキシ基、C1-6のヒドロキ
シアルコキシ基、C2-10のヒドロキシアルコキシアルコ
キシ基、C2-6のアルコキシカルボニル基及びフェニル
基からなる群から選ばれた異種又は同種の1個以上の置
換基で任意に置換されていても良い。)を表わす)を表
わし、その他の基が水素原子を表すメラミン誘導体であ
る。
【0051】以上述べたように、本発明において、原料
の入手の点から、原料のメラミン誘導体としてはメラミ
ン及び各種メラミン誘導体が、またアルコールとしては
各種石油化学製品として安価に入手可能なアルコール類
が本発明に使用されるものとして挙げられ、これらの組
合せにより代表的な生成物が得られる。
【0052】本反応に適用可能な原料の範囲を、これら
原料の価格、入手の容易さから限定されるものではない
が、以下に本反応における原料、生成物の置換基の具体
例を示すことにより、本反応の範囲を更に明確にする。
原料の一般式(I)のR1、R2、R3、R4、R5及び
6、また生成物の一般式(III)の基R7、R8、R9
10、R11及びR12で示される置換基のうち、水素原子
以外のものとして、以下のものが挙げられる。置換基を
有しても良いC1-20のアルキル基としては、メチル基、
エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチ
ル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブ
チル基、n−アミル基、イソアミル基、ネオペンチル
基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシ
ルメチル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキ
シル基、ノニル基、デシル基、ヘキサデシル基、オクタ
デシル基、トリフルオロメチル基、3−クロルプロピル
基、2,2,2−トリフルオロエチル基、メトキシメチ
ル基、メトキシエチル基、エトキシメチル基、シクロヘ
キシルオキシエチル基、N,N−ジメチルアミノメチル
基、N,N−ジエチルアミノメチル基、N,N−ジイソ
プロピルアミノメチル基、 N,N−ジメチルアミノエ
チル基、N,N−ジエチルアミノエチル基、N,N−ジ
イソプロピルアミノエチル基、メトキシカルボニルメチ
ル基、tert−ブトキシカルボニルメチル基、シクロ
ヘキシルオキシカルボニルメチル基、メトキシカルボニ
ルエチル基、メトキシカルボニルエチル基、tert−
ブトキシカルボニルエチル基、シクロヘキシルオキシカ
ルボニルエチル基、ベンジル基、1−フェネチル基、2
−フェネチル基などが挙げられる。
【0053】置換されていても良いフェニル基としては
フェニル基、2−クロルフェニル基、4−クロルフェニ
ル基、2−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル
基、2,4−ジクロルフェニル基、2−フルオロ−4−
クロルフェニル基、2,3,4,5,6−ペンタフルオ
ロフェニル基、p−トルイル基、m−トルイル基、o−
トルイル基、3,5−ジメチルフェニル基、4−シクロ
ヘキシルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル
基、2−メチル−4−イソプロピルフェニル基、3,5
−ジメトキシフェニル基、4−シクロペンチルオキシフ
ェニル基、2−トリフルオロメチルフェニル基、3−ト
リフルオロメチルフェニル基、4−トリフルオロメチル
フェニル基などが挙げられる。
【0054】同一窒素原子上の2つの基が結合して、炭
素原子、酸素原子及び窒素原子からなる群から任意に選
ばれた異種の原子より窒素原子含有3〜6員環の環状構
造を形成している基としては、アジリジノ基、アゼチジ
ノ基、ピロリジノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基など
が挙げられる。
【0055】同一窒素原子上の2つの基が結合して、炭
素原子及び窒素原子からなる群から任意に選ばれた異種
の原子より窒素原子含有3〜6員環の環状構造を形成し
ている置換基としては、アジリジノ基、アゼチジノ基、
ピロリジノ基、ピペリジノ基などが挙げられる。
【0056】また反応後に導入される置換基の例として
は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル
基、tert−ブチル基、n−アミル基、イソアミル
基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル
基、シクロヘキシルメチル基、ヘプチル基、オクチル
基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、ヘキ
サデシル基、オクタデシル基、トリフルオロメチル基、
2−クロルプロピル基、3−クロルプロピル基、2−ブ
ロムプロピル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、
ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−
ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシ−2,2−ジメ
チルプロピル基、1−メチル−2−ヒドロキシプロピル
基、4−ヒドロキシブチル基、5−ヒドロキシペンチル
基、6−ヒドロキシヘキシル基、9−ヒドロキシノニル
基、12−ヒドロキシドデシル基、カルボキシルメチル
基、2−カルボキシルエチル基、2−カルボキシルプロ
ピル基、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキ
シメチル基、イソプロポキシエチル基、ブトキシエチル
基、シクロヘキシルオキシエチル基、5−ヒドロキシ−
3−オキサペンチル基、5−ヒドロキシ−3−オキサ−
2,5−ジメチルペンチル基、8−ヒドロキシ−3,6
−ジオキサオクチル基、メトキシエトキシエチル基、エ
トキシエトキシエチル基、メトキシカルボニルメチル
基、メトキシカルボニルメチル基、tert−ブトキシ
カルボニルメチル基、シクロヘキシルオキシカルボニル
メチル基、メトキシカルボニルエチル基、メトキシカル
ボニルエチル基、tert−ブトキシカルボニルエチル
基、シクロヘキシルオキシカルボニルエチル基、N,N
−ジメチルアミノメチル基、N,N−ジエチルアミノメ
チル基、N,N−ジイソプロピルアミノメチル基、
N,N−ジメチルアミノエチル基、N,N−ジエチルア
ミノエチル基、N,N−ジイソプロピルアミノエチル
基、ベンジル基、1−フェネチル基、2−フェネチル基
など種々の置換基が挙げられる。
【0057】これら置換基の例は極く代表的な一例であ
って、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
【0058】
【実施例】以下、実施例を挙げ本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0059】なお本実施例は、全ての例において、あら
かじめ生成物を標品として別途合成し〔合成法はジャー
ナル・オブ・アメリカ・ケミカル・ソサエテイ(J.Am.Ch
em.Soc.),73巻,2984頁(1951年)、特開平
3−215564号、及び米国特許4,886,882
号に準じて行なった。〕、純品として単離したものと、
内部標準物質とにより検量線を作成し、反応生成物中の
各生成物量を高速液体クロマトグラフィーによる内標定
量法により正確に求めた。
【0060】用いた高速液体クロマトグラフィーの分析
条件は以下に示す通りである。 〔定量分析に用いた標準的分析条件1〕 (グラジェント分析) 溶離液;アセトニトリル/H2O=5:95 この組成の溶離液で10分間にわたり溶離 アセトニトリル/H2O=5:95 ↓ 30分間にわたりグラジエント溶離 アセトニトリル/H2O=100:0 検出方法;UV 230 nm カラム;GLサイエンス社製 Inertsil Ph 250 mm x
4.6 mmφ 流量;1.0 ml/min 分析温度;40℃ 内部標準物質;フタル酸ジエチルエステル又はフタル酸
ジプロピルエステル 〔定量分析に用いた標準的分析条件2〕 (高速液体クロマトグラフィー分析) 溶離液;アセトニトリル/H2O=40:60(vol) 検出方法;UV 230 nm カラム;GLサイエンス社製 Inertsil Ph 250 mm x
4.6 mmφ 流量;1.0 ml/min 分析温度;60℃ 内部標準物質;フタル酸ジプロピルエステル 参考例1 2,4−ジアミノ−6−クロル−1,3,5
−トリアジンの合成
【0061】
【化7】
【0062】塩化シアヌール184.5g(1.0モ
ル)をアセトニトリル800mLに室温にて溶解後、0
℃に冷却した溶液に、激しく撹拌しながら28%アンモ
ニア水溶液303.7g(5.0モル)を反応温度を1
0℃以下を保つように、2時間で滴下した。滴下終了
後、冷却を停止し室温で1時間撹拌した後に、徐々に加
温して45℃として更に4時間反応させた。冷却後、生
成物をロ別し、さらに大量の水にて洗浄した。ロ過物
を、真空下、50℃で6時間乾燥することで、表記の化
合物を115g(収率79%)得た。
【0063】参考例2 2,4−ジアミノ−6−(4−
ヒドロキシブチルアミノ)−1,3,5−トリアジンの
合成
【0064】
【化8】
【0065】参考例1で合成した2,4−ジアミノ−6
−クロル−1,3,5−トリアジン14.5g(0.1
モル)、水50mL及び4−ヒドロキシブチルアミン
9.8g(0.11モル)の混合溶液を、撹拌しながら
加温して、最終的に還流温度にて2時間反応させた。そ
の後、水酸化ナトリウム4.4g(0.11モル)、水
30mLを加え35分間反応させた。反応液を冷却後、
生成物をロ別し、さらに大量の水で充分に洗浄した。ロ
過物を、真空下、70℃で6時間乾燥することで、表記
の化合物を17.8g(収率90%)得た。性状;白色
個体。融点85℃。
【0066】参考例3 2−アミノ−4,6−ビス(4
−ヒドロキシブチルアミノ)−1,3,5−トリアジン
の合成
【0067】
【化9】
【0068】塩化シアヌール18.5g(0.1モル)
及びアセトニトリル150mLの混合物に4−ヒドロキ
シブチルアミン8.9g(0.1モル)のアセトニトリ
ル20mLの混合溶液を、反応温度が5℃を越えないよ
うに2時間かけて滴下した。その後、温度を5℃以下に
保ちながら炭酸水素カリウム10.0g(0.1モル)
の水40mL溶液を1時間で滴下し、さらに2時間撹拌
を続けた。続けて28%アンモニア水溶液15.2g
(0.25モル)を同温で滴下し、徐々に昇温して50
℃で4時間撹拌を行なった。得られたスラリー溶液より
結晶を濾取し、水で充分に洗浄後、乾燥することで中間
体の2−アミノ−4−(4−ヒドロキシブチルアミノ)
−6−クロル−1,3,5−トリアジンを得た。得られ
た結晶全量を水100mLに懸濁し、4−ヒドロキシブ
チルアミン9.8g(0.11モル)を加え、還流温度
で2時間反応させた。その後、水酸化ナトリウム4.4
g(0.11モル)の水20mL溶液を1時間かけて滴
下し、その後2時間還流下反応させた。反応液を冷却
し、トルエン100mLを加えて生成物を抽出後、水8
0mLで5回洗浄を行ない、得られた有機層から溶媒を
減圧下に留去することにより表記の化合物を24.8g
(収率92%)得た。性状;油状物。
【0069】参考例4 2,4,6−トリス(4−ヒド
ロキシブチルアミノ)−1,3,5−トリアジンの合成
【0070】
【化10】
【0071】塩化シアヌール18.5g(0.1モル)
をアセトニトリル150mLに溶解し、0℃に冷却した
溶液を撹拌しながら、4−ヒドロキシブチルアミン1
7.8g(0.2モル)のアセトニトリル20mL溶液
を反応温度が5℃を越えないように1時間で滴下した。
さらに撹拌を続けながら、炭酸水素カリウム20.0g
(0.2モル)の水100mL溶液を同温にて滴下し
た。その後、反応温度を徐々に上げて45℃で8時間撹
拌を続けた。高速液体クロマトグラフィーで2,4−ビ
ス(4−ヒドロキシブチルアミノ)−6−クロル−1,
3,5−トリアジンへの転化が完了したことを確認後、
冷却し生成物をロ別した。ロ過ケーキを大量の水で充分
に洗浄した後に、この2,4−ビス(4−ヒドロキシブ
チルアミノ)−6−クロル−1,3,5−トリアジンを
水100mLに懸濁させ、4−ヒドロキシブチルアミン
35.6g(0.4モル)を添加し、さらに加熱還流下
で6時間反応させた。冷却後、トルエン200mLを加
えて激しく撹拌した後に、水層を分離した。さらにトル
エン層を水150mLで3回洗浄したのちに、有機層か
らトルエンを加熱減圧下に留去することにより、表記化
合物を32.8g(収率96%)得た。性状;油状物。
【0072】実施例1 メラミンと1,4−ブタンジオ
ールの反応
【0073】
【化11】
【0074】内容量70mLのステンレス製のオートク
レーブに、メラミン3.75g(0.03モル)、5%
Pd−C触媒(50%含水品)250mg、Ni-NiO-SiO
2触媒(日産ガードラー触媒(株)製G96D)250
mg及び1,4−ブタンジオール30gを仕込み、反応
系内を充分に窒素置換したのち、撹拌しながら昇温し、
反応温度220℃で3時間反応を行なった後に冷却し、
内容物について定量分析を行なった。その結果、原料の
メラミンの転化率は25.0%であり、生成物として
2,4−ジアミノ−6−(4−ヒドロキシブチルアミ
ノ)1,3,5−トリアジンが22.0%、2−アミノ
−4,6−ビス(4−ヒドロキシブチルアミノ)−1,
3,5−トリアジンが3.0%、2,4,6−トリス
(4−ヒドロキシブチルアミノ)−1,3,5−トリア
ジンが0.1%の収率で各々得られていた。
【0075】実施例2 メラミンと1,4−ブタンジオ
ールの反応 内容量70mLのステンレス製のオートクレーブに、メ
ラミン3.75g(0.03モル)、5%Pd−C触媒
(50%含水品)250mg、Ni-NiO-ZrO2-SiO2触媒
(日産ガードラー触媒(株)製G69BRS)250m
g及び1,4-ブタンジオール30gを仕込み、反応系
内を充分に窒素置換したのち、撹拌しながら昇温し、反
応温度220℃で3時間反応を行なった後に冷却し、内
容物について定量分析を行なった。その結果、原料のメ
ラミンの転化率は56.0%であり、生成物として2,
4−ジアミノ−6−(4−ヒドロキシブチルアミノ)−
1,3,5−トリアジンが38.0%、2−アミノ−
4,6−ビス(4−ヒドロキシブチルアミノ)−1,
3,5−トリアジンが14.0%、2,4,6−トリス
(4−ヒドロキシブチルアミノ)−1,3,5−トリア
ジンが2.0%の収率で各々得られていた。
【0076】実施例3 メラミンと1,4−ブタンジオ
ールの反応 内容量70mLのステンレス製のオートクレーブに、メ
ラミン3.75g(0.03モル)、5%Pd−C触媒
(50%含水品)250mg、及び1,4−ブタンジオ
ール30gを仕込み、反応系内を充分に窒素置換したの
ち、撹拌しながら昇温し、反応温度220℃で3時間反
応を行なった後に冷却し、内容物について定量分析を行
なった。その結果、原料のメラミンの転化率は5.0%
であり、生成物として2,4−ジアミノ−6−(4−ヒ
ドロキシブチルアミノ)−1,3,5−トリアジンが
4.0%、2−アミノ−4,6−ビス(4−ヒドロキシ
ブチルアミノ)−1,3,5−トリアジンが1.0%の
収率で各々得られていた。
【0077】実施例4 メラミンと1,4−ブタンジオ
ールの反応 内容量70mLのステンレス製のオートクレーブに、メ
ラミン3.75g(0.03モル)、Ni-NiO-SiO2触媒
(日産ガードラー触媒(株)製G96D)250mg、
及び1,4−ブタンジオール30gを仕込み、反応系内
を充分に窒素置換したのち、撹拌しながら昇温し、反応
温度220℃で3時間反応を行なった後に冷却し、内容
物について定量分析を行なった。その結果、原料のメラ
ミンの転化率は4.0%であり、生成物として2,4−
ジアミノ−6−(4−ヒドロキシブチルアミノ)−1,
3,5−トリアジンが3.0%、2−アミノ−4,6−
ビス(4−ヒドロキシブチルアミノ)−1,3,5−ト
リアジンが0.3%の収率で各々得られていた。
【0078】実施例5 メラミンと1,4−ブタンジオ
ールの反応 内容量70mLのステンレス製のオートクレーブに、メ
ラミン3.75g(0.03モル)、Ni-NiO-ZrO2-SiO2
触媒(日産ガードラー触媒(株)製G69BRS)25
0mg、及び1,4−ブタンジオール30gを仕込み、
反応系内を充分に窒素置換したのち、撹拌しながら昇温
し、反応温度220℃で3時間反応を行なった後に冷却
し、内容物について定量分析を行なった。その結果、原
料のメラミンの転化率は12.0%であり、生成物とし
て2,4−ジアミノ−6−(4−ヒドロキシブチルアミ
ノ)−1,3,5−トリアジンが8.0%、2−アミノ
−4,6−ビス(4−ヒドロキシブチルアミノ)−1,
3,5−トリアジンが0.5%の収率で各々得られてい
た。
【0079】実施例6 メラミンとエタノールの反応 内容量70mLのステンレス製のオートクレーブに、メ
ラミン3.75g(0.03モル)、5%Pd−C触媒
(50%含水品)250mg、Ni-NiO-SiO2触媒(日産
ガードラー触媒(株)製G96D)250mg及びエタ
ノール15gを仕込み、反応系内を充分に窒素置換した
のち、撹拌しながら昇温し、反応温度220℃で3時間
反応を行なった後に冷却し、内容物についてLC分析を
行なった。その結果、原料のメラミンの転化率は31.
0%であり、生成物として2,4−ジアミノ−6−エチ
ルアミノ−1,3,5−トリアジンが17.0%、2−
アミノ−4,6−ビスエチルアミノ−1,3,5−トリ
アジンが3.0%、2,4,6−トリスエチルアミノ−
1,3,5−トリアジンが5.0%の転化率で各々得ら
れていた。
【0080】実施例7 メラミンと1−ブタノールの反
応 内容量70mLのステンレス製のオートクレーブに、メ
ラミン3.75g(0.03モル)、5%Pd−C触媒
(50%含水品)250mg、Ni-NiO-SiO2触媒(日産
ガードラー触媒(株)製G96D)250mg及び1−
ブタノール25gを仕込み、反応系内を充分に窒素置換
したのち、撹拌しながら昇温し、反応温度220℃で3
時間反応を行なった後に冷却し、内容物について定量分
析を行なった。その結果、原料のメラミンの転化率は1
4.7%であり、生成物として2,4−ジアミノ−6−
ブチルアミノ−1,3,5−トリアジンが11.9%、
2−アミノ−4,6−ビスブチルアミノ−1,3,5−
トリアジンが2.8%の収率で各々得られていた。
【0081】実施例8 メラミンと1,3−(2−メチ
ル)−プロパンジオールの反応 内容量70mLのステンレス製のオートクレーブに、メ
ラミン3.75g(0.03モル)、5%Pd−C触媒
(50%含水品)250mg、Ni-NiO-SiO2触媒(日産
ガードラー触媒(株)製G96D)250mg及び1,
3−(2−メチル)−プロパンジオール30gを仕込み、
反応系内を充分に窒素置換したのち、撹拌しながら昇温
し、反応温度220℃で3時間反応を行なった後に冷却
し、内容物についてLC分析を行なった。その結果、原
料のメラミンの転化率は34.0%であり、生成物とし
て2,4−ジアミノ−6−(3−ヒドロキシ(2−メチ
ル)プロピルアミノ)−1,3,5−トリアジンが2
0.0%、2−アミノ−4,6−ビス(3−ヒドロキシ
(2−メチル)プロピルアミノ)−1,3,5−トリア
ジンが3.0%の転化率で各々得られていた。
【0082】実施例9 メラミンとジエチレングリコー
ルの反応 内容量70mLのステンレス製のオートクレーブに、メ
ラミン3.75g(0.03モル)、5%Pd−C触媒
(50%含水品)250mg、Ni-NiO-SiO2触媒(日産
ガードラー触媒(株)製G96D)250mg及び1,
3−(2−メチル)−プロパンジオール30gを仕込み、
反応系内を充分に窒素置換したのち、撹拌しながら昇温
し、反応温度220℃で3時間反応を行なった後に冷却
し、内容物についてLC分析を行なった。その結果、原
料のメラミンの転化率は27.0%であり、生成物とし
て2,4−ジアミノ−6−(5−ヒドロキシ−3−オキ
サペンチルアミノ)−1,3,5−トリアジンが14.
0%、2−アミノ−4,6−ビス(5−ヒドロキシ−3
−オキサペンチルアミノ)−1,3,5−トリアジンが
2.0%の転化率で各々得られていた。
【0083】比較例1 メラミンと1,4−ブタンジオ
ールの反応(実施例1との比較) 内容量100mLのガラス反応器に、メラミン3.75
g(0.03モル)、5%Pd−C触媒(50%含水
品)250mg、Ni-NiO-SiO2触媒(日産ガードラー触
媒(株)製G96D)250mg及び1,4−ブタンジ
オール30gを仕込み、開放下、撹拌しながら昇温し、
反応温度220℃で3時間反応を行なった後に冷却し、
内容物について定量分析を行なった。その結果、原料の
メラミンの転化率は35.0%であり、生成物として
2,4−ジアミノ−6−(4−ヒドロキシブチルアミ
ノ)1,3,5−トリアジ30.0%、2−アミノ−
4,6−ビス(4−ヒドロキシブチルアミノ)−1,
3,5−トリアジン5.0%の収率で各々得られてい
た。
【0084】
【発明の効果】本発明の方法に従えば、一般式(I)の
メラミン又はN−置換メラミン誘導体と一般式(II)の
アルコールから従来必要とされた水素加圧下の反応が、
実質的に水素ガスなしで常圧下、簡便な反応操作によ
り、種々の、塗料、接着剤、樹脂材料、難燃性材料とし
て広く用いられる有用な化合物群である水酸基を有する
N−置換メラミン誘導体を良好な収率で容易に製造する
ことができる。
【0085】本発明では、水素化触媒及び脱水素触媒か
らなる混合触媒系を使用して、実質的水素ガスの非存在
下で反応させることにより、金属触媒を使用して水素ガ
スの存在下で反応させる従来の方法に比して、格段に優
れた活性を有する反応を達成することができ、その結
果、原料のメラミンの反応転化率は増大し、またより高
次に置換されたメラミン誘導体が生成可能となる。
【0086】本発明で得られる生成物の種々の修飾され
たN−置換メラミン誘導体は、一般に混合物として得ら
れるが、これら生成物は一般的な有機化合物の分離方法
により高純度又は純粋な形で分離し、上述の各種用途に
供することができる。
【0087】また、使用分野(特に樹脂用の改質添加物
の場合等)によっては、反応混合物を特に分離すること
なく使用することが出来る。
【0088】さらに本反応によって容易に得られるN−
置換メラミン誘導体は、従来その合成が比較的困難又は
高価であった化合物が多く、物性的にも、水や種々の有
機溶媒類に対する溶解性や、高温での安定性、融点、沸
点、塩基性などの点で興味深い化合物が多く、その用途
は従来以上に広がるものと考えられる。

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メラミン又はN−置換メラミン誘導体と
    アルコールとを、水素化触媒及び脱水素触媒との混合触
    媒の存在下並びに実質的に水素ガスの非存在下に、加熱
    して反応させることを特徴とする、該メラミン又はN−
    置換メラミン誘導体に置換基を導入するメラミン誘導体
    の修飾方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のメラミン又はN−置換メ
    ラミン誘導体が一般式(I)で表わされるメラミン誘導
    体である請求項1記載のメラミン誘導体の修飾方法; 【化1】 〔式中、基R1、R2、R3、R4、R5及びR6のうち少な
    くとも1つ以上は水素原子を表わし、その他の基は、各
    々独立してC1-20のアルキル基(該アルキル基は、ハロ
    ゲン原子、C1-6のアルコキシ基、C2-6のジアルキルア
    ミノ基、C2-7のアルコキシカルボニル基及びフェニル
    基からなる群から選ばれた異種又は同種の1個以上の置
    換基で任意に置換されていても良い。)もしくはフェニ
    ル基(該フェニル基は、ハロゲン原子、C1-6のアルキ
    ル基、C1-6のアルコキシ基及びC1- 6のハロアルキル基
    からなる群から選ばれた異種又は同種の1個以上の置換
    基で任意に置換されていても良い。)を表わすか、又は
    同一窒素原子上の2つの置換基が結合して、炭素原子、
    酸素原子及び窒素原子からなる群から任意に選ばれた異
    種の原子より窒素原子含有3〜6員環の環状構造を形成
    していても良い〕。
  3. 【請求項3】 一般式(I)で表されるメラミン誘導体
    において、基R1、R2、R3、R4、R5及びR6のうち少
    なくとも1つ以上は水素原子を表わし、その他の基は、
    各々独立してC1-20のアルキル基(該アルキル基は、ハ
    ロゲン原子、C1-6のアルコキシ基及びフェニル基から
    なる群から選ばれた異種又は同種の1個以上の置換基で
    任意に置換されていても良い。)もしくはフェニル基
    (該フェニル基は、ハロゲン原子及びC1-6のアルキル
    基からなる群から選ばれた異種又は同種の1個以上の置
    換基で任意に置換されていても良い。)を表わすか、又
    は同一窒素原子上の2つの置換基が結合して、炭素原
    子、酸素原子及び窒素原子からなる群から任意に選ばれ
    た異種の原子より窒素原子含有3〜6員環の環状構造を
    形成していても良い請求項2記載のメラミン誘導体の修
    飾方法。
  4. 【請求項4】 一般式(I)で表されるメラミン誘導体
    において、基R1、R2、R3、R4、R5及びR6のうち少
    なくとも1つ以上は水素原子を表わし、その他の基は、
    各々独立してC1-20のアルキル基又はフェニル基を表わ
    すか、又は同一窒素原子上の2つの置換基が結合して、
    炭素原子及び窒素原子からなる群から任意に選ばれた異
    種の原子より窒素原子含有3〜6員環の環状構造を形成
    していても良い請求項2記載のメラミン誘導体の修飾方
    法。
  5. 【請求項5】 一般式(I)で表されるメラミン誘導体
    が、メラミンである請求項2記載のメラミン誘導体の修
    飾方法。
  6. 【請求項6】 反応に用いるアルコールが一般式(II)
    で表わされるアルコールである請求項1記載のメラミン
    誘導体の修飾方法; 【化2】 〔式中、Rは、C1-20のアルキル基(該アルキル基は、
    ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、C1-6のアル
    コキシ基、C1-6のヒドロキシアルコキシ基、C2- 10
    アルコキシアルコキシ基、C2-10のヒドロキシアルコキ
    シアルコキシ基、C 2-6のアルコキシカルボニル基、C
    2-10のジアルキルアミノ基及びフェニル基からなる群か
    ら選ばれた異種又は同種の1個以上の置換基で任意に置
    換されていても良い。)を表わす。〕
  7. 【請求項7】 一般式(II)で表されるアルコールにお
    いて、Rは、C1-20のアルキル基(該アルキル基は水酸
    基、C1-6のアルコキシ基、C1-6のヒドロキシアルコキ
    シ基、C2-10のヒドロキシアルコキシアルコキシ基、C
    2-6のアルコキシカルボニル基及びフェニル基からなる
    群から選ばれた異種又は同種の1個以上の置換基で任意
    に置換されていても良い。)を表わす請求項6記載のメ
    ラミン誘導体の修飾方法。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の修飾方法により得られ
    るメラミン誘導体が一般式(III)で表わされるメラミ
    ン誘導体であるメラミン誘導体の修飾方法; 【化3】 〔式中、基R7、R8、R9、R10、R11及びR12のうち
    少なくとも1つ以上は置換基R(Rは、C1-20のアルキ
    ル基(該アルキル基は、ハロゲン原子、水酸基、カルボ
    キシル基、C1-6のアルコキシ基、C1-6のヒドロキシア
    ルコキシ基、C2-10のアルコキシアルコキシ基、C2-10
    のヒドロキシアルコキシアルコキシ基、C2-6のアルコ
    キシカルボニル基、C2-10のジアルキルアミノ基及びフ
    ェニル基からなる群から選ばれた異種又は同種の1個以
    上の置換基で任意に置換されていても良い。)を表わ
    す。)を表わし、その他の基は、各々独立して水素原
    子、C1-20のアルキル基(該アルキル基は、ハロゲン原
    子、C1-6のアルコキシ基、C2-6のジアルキルアミノ
    基、C2-7のアルコキシカルボニル基及びフェニル基か
    らなる群から選ばれた異種又は同種の1個以上の置換基
    で任意に置換されていても良い。)もしくはフェニル基
    (該フェニル基は、ハロゲン原子、C1-6のアルキル
    基、C1-6のアルコキシ基及びC1-6のハロアルキル基か
    らなる群から選ばれた異種又は同種の1個以上の置換基
    で任意に置換されていても良い。)を表わすか、又は同
    一窒素原子上の2つの置換基が結合して、炭素原子、酸
    素原子及び窒素原子からなる群から任意に選ばれた異種
    の原子より窒素原子含有3〜6員環の環状構造を形成し
    ていても良い〕。
  9. 【請求項9】 一般式(III)で表わされるメラミン誘
    導体において、基R7、R8、R9、R10、R11及びR12
    のうち少なくとも1つ以上は置換基R(Rは、C1-20
    アルキル基(該アルキル基は、ハロゲン原子、水酸基、
    カルボキシル基、C1-6のアルコキシ基、C1-6のヒドロ
    キシアルコキシ基、C2-10のアルコキシアルコキシ基、
    2-10のヒドロキシアルコキシアルコキシ基、C2-6
    アルコキシカルボニル基、C2-10のジアルキルアミノ基
    及びフェニル基からなる群から選ばれた異種又は同種の
    1個以上の置換基で任意に置換されていても良い。)を
    表わす。)を表わし、その他の基は、各々独立して水素
    原子、C1-20のアルキル基(該アルキル基は、ハロゲン
    原子、C1-6のアルコキシ基及びフェニル基からなる群
    から選ばれた異種又は同種の1個以上の置換基で任意に
    置換されていても良い。)もしくはフェニル基(該フェ
    ニル基は、ハロゲン原子及びC1-6のアルキル基からな
    る群から選ばれた異種又は同種の1個以上の置換基で任
    意に置換されていても良い。)を表わすか、又は同一窒
    素原子上の2つの置換基が結合して、炭素原子、酸素原
    子及び窒素原子からなる群から任意に選ばれた異種の原
    子より窒素原子含有3〜6員環の環状構造を形成してい
    ても良い置換基のいずれかである請求項8記載のメラミ
    ン誘導体の修飾方法。
  10. 【請求項10】 一般式(III)で表わされるメラミン
    誘導体において、基R7、R8、R9、R10、R11及びR
    12のうち少なくとも1つ以上は、置換基R(Rは、C
    1-20のアルキル基(該アルキル基は、ハロゲン原子、水
    酸基、カルボキシル基、C1-6のアルコキシ基、C1-6
    ヒドロキシアルコキシ基、C2-10のアルコキシアルコキ
    シ基、C2-10のヒドロキシアルコキシアルコキシ基、C
    2-6のアルコキシカルボニル基、C2-10のジアルキルア
    ミノ基及びフェニル基からなる群から選ばれた異種又は
    同種の1個以上の置換基で任意に置換されていても良
    い。)を表わす。)を表わし、その他の置換基は、各々
    独立して水素原子、C1-20のアルキル基又はフェニル基
    を表わし、また同一窒素原子上の2つの置換基が結合し
    て、炭素原子及び窒素原子からなる群から任意に選ばれ
    た異種の原子より窒素原子含有3〜6員環の環状構造を
    形成していても良い請求項8記載のメラミン誘導体の修
    飾方法。
  11. 【請求項11】 一般式(III)で表わされるメラミン
    誘導体において、基R7、R8、R9、R10、R11及びR
    12のうち少なくとも1つ以上は、置換基R(Rは、C
    1-20のアルキル基(該アルキル基は水酸基、C1-6のア
    ルコキシ基、C1-6のヒドロキシアルコキシ基、C2-10
    のヒドロキシアルコキシアルコキシ基、C2-6のアルコ
    キシカルボニル基及びフェニル基からなる群から選ばれ
    た異種又は同種の1個以上の置換基で任意に置換されて
    いても良い。)を表わす)を表わし、その他の置換基が
    水素原子である請求項8記載のメラミン誘導体の修飾方
    法。
  12. 【請求項12】 反応に用いる水素化触媒が鉄、コバル
    ト、ニッケル、銅、ルテニウム、ロジウム、パラジウ
    ム、イリジウム、白金の1種又は2種以上から選ばれた
    金属を含有し、水素ガス雰囲気下で水素化活性を有する
    触媒である請求項1記載のメラミン誘導体の修飾方法。
  13. 【請求項13】 反応に用いる水素化触媒がコバルト、
    ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、白金の
    1種又は2種以上から選ばれた金属を含有する触媒であ
    る請求項1記載のメラミン誘導体の修飾方法。
  14. 【請求項14】 反応に用いる水素化触媒がニッケル、
    ルテニウム、ロジウム、パラジウムの1種又は2種以上
    から選ばれた金属を含有する触媒である請求項1記載の
    メラミン誘導体の修飾方法。
  15. 【請求項15】 反応に用いる脱水素触媒が銅、亜鉛、
    鉄、モリブデン、クロム、ニッケル、ルテニウム、バリ
    ウムの1種又は2種以上から選ばれた金属及びその酸化
    物を主要成分として含有し、酸化脱水素活性を有する触
    媒である請求項1記載のメラミン誘導体の修飾方法。
  16. 【請求項16】 反応に用いる脱水素触媒が銅、亜鉛、
    鉄、クロム、ニッケル、バリウムの1種又は2種以上か
    ら選ばれた金属及びその酸化物を含有する触媒である請
    求項1記載のメラミン誘導体の修飾方法。
  17. 【請求項17】 反応に用いる金属触媒が固体触媒であ
    る請求項12乃至16のうちのいずれか一項記載のメラ
    ミン誘導体の修飾方法。
  18. 【請求項18】 反応に用いる水素化触媒が担持触媒で
    ある請求項12乃至16うちのいずれか一項記載のメラ
    ミン誘導体の修飾方法。
  19. 【請求項19】 反応に用いる脱水素触媒が金属酸化物
    からなる触媒である請求項15又は16記載のメラミン
    誘導体の修飾方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6818726B2 (en) * 2001-07-26 2004-11-16 Agrolinz Melamin Gmbh Polymers from hydroxyalkyl amino triazines and polyfunctional compounds

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