JP2001019566A - 断熱吹付け材及びこれを用いた炉壁構造体の形成方法 - Google Patents
断熱吹付け材及びこれを用いた炉壁構造体の形成方法Info
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Abstract
びこれを用いた炉壁構造体の形成方法を提供する。 【解決手段】耐火性の粉末骨材に、耐火性の超微粉末:
1〜10%、界面活性剤:0.05〜0.3%、空気連
行剤:0.5〜2%、粘度調整剤:1〜10%をタンク
1内で水とともに混合してスラリーとし、これをノズル
3から圧縮空気により壁面4に吹き付ける。ポンプ圧送
性や付着性に優れ、しかも気孔率が60%以上の低熱伝
導率の断熱層を得ることができる。また、この断熱層の
表面に、耐火性材料を施工することによって、耐火性と
強度を更に高めた炉壁構造体が得られる。
Description
これを用いた炉壁構造体の形成方法に関するものであ
る。
リーを、壁面に吹付けることにより断熱層を形成するこ
とは従来から知られている。例えば特許第255044
5号公報には、セメント系スラリーを起泡剤で発泡させ
た発泡スラリーを壁面に吹付けることが記載されてい
る。またロックウール等を不定形耐火物として用いるこ
とも古くから知られている。
ラリー化するためには多くの水を必要とし、壁面に吹付
けられた際にダレが発生し易く、ダレを防止するために
水分を減少させると材料の均一分散が困難となるという
問題があった。また、従来の断熱吹付け材は水分が多い
こともあって壁面に吹付けられた際にスラリー内部の気
泡がつぶれ易く、気孔率が60%以上の断熱層を得るこ
とは容易ではないという問題があった。このように、従
来は付着性と断熱性とを両立させることは困難とされて
いたため、この種の断熱層の表面に耐火性材料を施工す
る炉壁構造体も得られていなかった。
の問題点を解決して、壁面に吹付けた際にダレの発生や
リバウンドロスが少なく、しかも均一で気孔率の大きい
断熱層を容易に得ることができる断熱吹付け材及びこれ
を用いた炉壁構造体の形成方法を提供するためになされ
たものである。
めになされた本発明の断熱吹付け材は、耐火性の粉末骨
材と、粒径1μm以下の耐火性の超微粉末と、界面活性
剤と、空気連行剤と、粘度調整剤とを含有することを特
徴とするものである。各成分の重量配合比は、耐火性の
超微粉末:1〜10%、界面活性剤:0.05〜0.3
%、空気連行剤:0.5〜2%、粘度調整剤:1〜10
%とすることが好ましい。付着性の向上のために有機質
繊維を混入することができる。また本発明の炉壁構造体
の形成方法は、上記の断熱吹付け材を水と混練し、圧縮
空気により壁面に吹付けて断熱層とすることを特徴とす
るものであり、さらにこの断熱層の表面に、耐火性材料
を施工することができる。なお、断熱層の表面への耐火
性材料の施工は、断熱層の耐火性や強度が十分でない場
合に補足的に行うものである。
の耐火性の超微粉末と界面活性剤とを含有させたことに
より材料の分散性が向上し、材料の均一性を損なうこと
なく低水分化させることができるので、ダレの発生が防
止できる。また空気連行剤と粘度調整剤とを含有させた
ことにより材料の分離を防止し、多量の気泡を含んだま
まで壁面に付着させることができるので、気孔率が60
%以上の断熱壁を得ることができる。有機質繊維を混入
すれば、壁面への付着性をさらに向上させることができ
る。従って、この断熱吹付け材を用いれば断熱性、耐火
性、強度に優れた炉壁構造体を形成することができる。
る。本発明の断熱吹付け材を構成する基本的な成分は、
上記した通り耐火性の粉末骨材と、粒径1μm以下の耐
火性の超微粉末と、界面活性剤と、空気連行剤と、粘度
調整剤である。まず耐火性の粉末骨材は断熱層の骨格を
形成するもので、目的とする使用温度に耐える耐熱性を
有する材料であればその種類は特に限定されるものでは
ない。例えばアルミナ、シャモット、バーミキュライト
等の粉末骨材を、硬化剤としてのセメント及び粘性を付
与するための少量の粘土と混合したものを用いることが
好ましい。この粉末骨材の粒径は0.5〜3mm程度が
好ましい。粘土は木節粘土や蛙目粘土等の通常の粘土で
よい。実施例に示すように、セメントは20〜40%程
度、粘土は5〜15%程度が好ましい。
性を向上させるための成分であり、目的とする使用温度
に耐える耐熱性を有する材料であればその材質は特に限
定されるものではない。例えばアルミナ、シリカ、チタ
ニア、クロミア、ジルコン、ムライト、スピネル等の超
微粉末が用いられる。配合比は1〜10%が好ましく、
1%未満では分散性向上の効果が不十分であり、10%
を越えると却って分散性を阻害するおそれがある。
を形成するための成分であり、超微粉末とともに分散性
を向上させ、スラリーの低水分化によりダレ防止効果を
発揮する。この界面活性剤としてはアルカリ金属リン酸
塩やオキシカルボン酸塩を用いることができ、配合比は
0.05〜0.3%が好ましい。0.05%未満である
と効果が不十分であり、0.3%を越えると粘性が高く
なり低水分化を阻害する。
をしっかりと保持したまま壁面まで飛来して、気孔率が
60%以上の断熱壁を形成する役割を持つ成分である。
この空気連行剤としては、オレフィンスルフォン酸塩、
メラニンスルフォン酸塩等が用いられ、その配合比は
0.5〜2%が好ましい。0.5%未満であると十分な
効果が得られず、2%を越えると気泡性が高くなりすぎ
て圧送できなくなる。
して材料の分離を防止し、気孔率が60%以上の低熱伝
導率の断熱壁を形成するための成分である。この粘度調
整剤としては、酢酸ビニル・エチレン共重合樹脂、酢酸
ビニル・ベオバ共重合樹脂、アクリル・スチレン共重合
樹脂、酢酸ビニル・アクリル共重合樹脂等の粉末が用い
られる。その配合比は1〜10%が好ましい。1%未満
であると効果が不十分であり、10%を越えると粘性が
高まりすぎて材料を圧送するポンプ抵抗が過大となる。
以下の耐火性の超微粉末と、界面活性剤と、空気連行剤
と、粘度調整剤とは、図1に示すようにタンク1内で6
5〜85%の水と混練されてスラリー化され、湿式圧送
ポンプ2によりノズル3まで圧送される。そしてノズル
3において凝固剤が添加され、圧縮空気により炉壁等の
壁面4に吹き付けられる。
面4に付着し、気孔率が60%以上の低熱伝導率の断熱
壁を形成する。このときの付着性が悪いとリバウンドロ
スが大きくなるため、有機質繊維を混入して付着性を向
上させることができる。この有機質繊維としては、例え
ばオレフィン・スルフォン酸系樹脂繊維を用いることが
できる。この有機質繊維は他の有機成分と同様に加熱さ
れると分解されてしまうものであるが、その配合比が1
%を越えるとノズルを詰まらせたりするおそれがあるた
め、0.01〜1%の範囲が適当である。
水分を従来よりも少ない100%以下とすることができ
るため、壁面に吹付けた際にダレの発生が少なく、しか
も付着性が良好であるためリバウンドロスが少なく、材
料効率よく断熱層を形成することができる。また形成さ
れた断熱層はその内部に細かく強固な気泡を多量に含む
ため、気孔率が60%以上の低熱伝導率の断熱層とな
る。
工することによって、耐火性や強度が一段と優れた炉壁
構造体を形成することができる。この耐火性材料は特に
限定されるものではないが、例えば粉体中に全体の0.
1〜50重量%のアルミナセメント又はリン酸又は珪酸
を含み、それ以外は炭化珪素、窒化珪素、シリカ、クロ
ミア、チタニア、ジルコニア、アルミナから選択された
1種以上の成分からなる不定形耐火物を用いることがで
きる。その施工方法は、流し込み施工、吹き付け施工、
ランマー施工等の任意の方法を採用することができる。
以下に本発明の実施例を比較例とともに示す。
硬化剤としてのセメントと、超微粉末(エルケムマイク
ロシリカ)と、界面活性剤(トリポリリン酸ソーダ)
と、空気連行剤(オレフィンスルフォン酸ソーダ)と、
粘度調整剤(酢酸ビニル・エチレン共重合樹脂粉末)
と、有機質繊維(オレフィン・スルフォン酸系樹脂繊
維)とを表1に示す重量配合比で混合し、図1のように
壁面に吹きつけて断熱層を形成した。そして吹きつけ時
のポンプ圧送性と付着性を◎、○、△、×の4段階で評
価し、表中に記した。また形成された断熱層の熱伝導率
も同様に評価した。さらに表2に、請求項1の発明の必
須要件を欠く例A,Bと、請求項2の数値範囲を外れる
例C,D,Eを同様に示した。C,D,Eはそれぞれ界
面活性剤、空気連行剤、粘度調整剤が過剰である。
発明によればポンプ圧送性、付着性、熱伝導率の何れの
点でも良好な結果を得ることができる。しかし本発明の
必須要件を欠く実験例Aは付着性が悪く、実験例Bはポ
ンプ圧送性が悪く、吹付けができなかった。また好まし
い数値範囲を外れる実験例C〜Eはポンプ圧送性と付着
性がやや低下したが、熱伝導率の点では好ましい結果が
得られた。
表面に、更に耐火性材料を吹き付け施工することによ
り、炉壁構造体を形成した。用いた耐火性材料は、30
重量%のアルミナセメントと70重量%のアルミナ粉末
骨材を混合した不定形耐火物である。得られた炉壁構造
体は、耐火性材料のないものよりも耐火性と強度が一段
と向上した。
付け材は、粉末骨材と、粒径1μm以下の耐火性の超微
粉末と、界面活性剤と、空気連行剤と、粘度調整剤とを
含有させたものであり、これを壁面に吹きつけることに
より、ダレの発生やリバウンドロスが少なく、しかも均
一で気孔率の大きい断熱壁を容易に得ることができる利
点がある。
面
Claims (5)
- 【請求項1】 耐火性の粉末骨材と、粒径1μm以下の
耐火性の超微粉末と、界面活性剤と、空気連行剤と、粘
度調整剤とを含有することを特徴とする断熱吹付け材。 - 【請求項2】 耐火性の超微粉末:1〜10%、界面活
性剤:0.05〜0.3%、空気連行剤:0.5〜2
%、粘度調整剤:1〜10%を含有する請求項1記載の
断熱吹付け材。 - 【請求項3】 有機質繊維を混入した請求項1または2
記載の断熱吹付け材。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の断熱吹
付け材を水と混練し、圧縮空気により壁面に吹付けて断
熱層とすることを特徴とする炉壁構造体の形成方法。 - 【請求項5】 請求項4の方法により形成された断熱層
の表面に、耐火性材料を施工することを特徴とする炉壁
構造体の形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11192650A JP2001019566A (ja) | 1999-07-07 | 1999-07-07 | 断熱吹付け材及びこれを用いた炉壁構造体の形成方法 |
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Publications (1)
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Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN102603239A (zh) * | 2012-03-23 | 2012-07-25 | 苏州罗卡节能科技有限公司 | 一种镁锆钙质四层复合砖及其制备方法 |
CN102775098A (zh) * | 2012-07-10 | 2012-11-14 | 张木玲 | 一种防火保温材料及其制备方法和应用 |
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-
1999
- 1999-07-07 JP JP11192650A patent/JP2001019566A/ja active Pending
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