JP2001019112A - ゴミ袋の搬送処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小さなゴミ袋が複数詰められた大きなゴミ袋
を用いてゴミを搬送する場合、ゴミ貯留槽からのゴミの
スムーズな排出を確保できると共に、ゴミ貯留槽からの
ゴミの定量排出も可能とするゴミ袋の搬送処理装置を提
供する。 【解決手段】 ゴミ入りの小さなゴミ袋２が複数詰めら
れた大きなゴミ袋３をゴミ貯留槽４に搬入する搬送路５
に、大きなゴミ袋３を破袋する破袋機構６を設けたも
の。破袋機構６は、大きなゴミ袋３を搬送方向に沿って
切り裂く第１回転カッタ３４と、搬送方向と直交方向に
沿って切り裂く第２回転カッタ３５とを有する。第１お
よび第２回転カッタ３４、３５は、大きなゴミ袋３の搬
送路５の一部を上方から覆うように断面コ字状に形成さ
れたカッタフレーム３６に取り付けられている。ゴミ貯
留槽４は、内部のゴミを所定量ずつ排出するものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ゴミ袋の搬送処理
装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】本発明者等は、先に、高層建物の各階の
各家庭から排出された小さなゴミ袋（ゴミ入り）を各階
毎に大きなゴミ袋に詰め込み、その大きなゴミ袋を高層
建物内に縦方向に沿って形成されたコンベヤ等によって
縦方向に搬送し、所定の階に設けられたゴミ貯留槽に搬
入するようにしたゴミ袋の搬送処理装置を開発した。こ
こで、ゴミ貯留槽は、内部に貯留されたゴミを所定量ず
つ排出し、ゴミ収集車や空気輸送管にゴミを所定量ずつ
積み出すものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、かかるシス
テムにおいては、ゴミ貯留槽内に大きなゴミ袋をそのま
ま搬入すると、貯留槽から定量ずつ排出されるゴミの積
出量が大きなゴミ袋の容量よりも小さいため、ゴミ貯留
槽内において大きなゴミ袋が破袋されない場合、ゴミ貯
留槽からのゴミの排出が困難となり、ゴミの定量排出も
不可能となる。このため、ゴミ収集車や空気輸送管等に
ゴミを定量排出することができないという問題が生じ
た。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく創
案された本発明に係るゴミ袋の搬送処理装置は、ゴミ入
りの小さなゴミ袋が複数詰められた大きなゴミ袋をゴミ
貯留槽に搬入する搬送路に、大きなゴミ袋を破袋する破
袋機構を設けたものである。

【０００５】また、上記破袋機構は、大きなゴミ袋を搬
送方向に沿って切り裂く第１回転カッタと、搬送方向と
直交方向に沿って切り裂く第２回転カッタとを有するこ
とが望ましい。

【０００６】また、上記第１および第２回転カッタは、
大きなゴミ袋の搬送路の一部を上方から覆うように断面
コ字状に形成されたカッタフレームに取り付けられてい
ることが望ましい。

【０００７】また、上記ゴミ貯留槽は、内部のゴミを所
定量ずつ排出するものであることが望ましい。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を添付
図面に基いて説明する。

【０００９】図１に示すように、本実施形態に係るゴミ
袋の搬送処理装置１は、ゴミ入りの小さなゴミ袋２が複
数詰められた大きなゴミ袋３をゴミ貯留槽４に搬入する
搬送路５に、大きなゴミ袋３を破袋する破袋機構６を設
けて構成されている。小さなゴミ袋２は、高層建物の各
階の各家庭から排出され、大きなゴミ袋３は、それら小
さなゴミ袋２を各階毎に詰め込んだものである。そし
て、各階の大きなゴミ袋３は、高層建物内に縦方向に沿
って形成されたコンベヤ等によって縦方向に搬送され、
上記ゴミ貯留槽４が設置された所定の階に搬送される。

【００１０】まず、上記ゴミ貯留槽４について、図４乃
至図６に基いて説明する。図示するように、このゴミ貯
留槽４は、基台７上にローラ８を介して回転自在に支持
された円筒状のゴミタンク９を有する。ゴミタンク９
は、円筒部１０とコーン状部１１とを有する。円筒部１
０の外周面には、軸方向に所定間隔を隔ててリング状の
タイヤ１２が被嵌されていると共に、チェーンを巻き付
けてなるラック１３が設けられている。ラック１３に
は、図示しないモータの回転軸に取り付けられたスプロ
ケットが噛合される。

【００１１】各タイヤ１２の頂面部は、基台７上に設け
られたローラ８に当接される。ローラ８は、タイヤ１２
の周方向に所定間隔を隔てて複数配置されており、それ
ぞれ基台７上に支持ブラケット１４を介して軸支されて
いる。また、一方のタイヤ１２の側面部には、別のロー
ラ１５が挟むように当接される。この別のローラ１５
は、ゴミタンク９の軸方向の移動を規制するものであ
る。以上により、ゴミタンク９は、タイヤ１２を介して
ローラ８により基台７上に回転自在に支持され、別のロ
ーラ１５により軸方向の移動が抑えられてローラ８とタ
イヤ１２との脱輪が防止され、図示しないモータによっ
て回転駆動される。

【００１２】ゴミタンク９のコーン状部１１には、ゴミ
排出口１６が開口されている。ゴミ排出口１６は、蓋部
材１７によって開閉される。蓋部材１７は、基台７に立
設されたフレーム１８に回動自在に取り付けられたアー
ム１９に装着されており、アーム１９の回動によってゴ
ミ排出口１６を開閉する。他方、ゴミタンク９の円筒部
１０の開口端側の内周面には、フランジ２０が設けられ
ている。フランジ２０には、ゴミシュート２１が貫通さ
れている。

【００１３】ゴミシュート２１は、基台７に立設された
フレーム２２に固定されている。ゴミシュート２１に
は、フランジ２０と重なるようにして鍔状の覆部材２３
が取り付けられている。覆部材２３には、フランジ２０
に当接されその間をシールするシールゴム（図示せず）
が設けられている。シールゴムは、ゴミタンク９がゴミ
シュート２１に対して回転することを許容すると共に、
タンク９内のゴミ臭気の漏洩を抑える。

【００１４】ゴミシュート２１のゴミ投入口２４は、蓋
部材２５によって開閉される。蓋部材２５は、フレーム
２２に回動自在に取り付けられたアーム２６に装着され
ており、アーム２６の回動によってゴミ投入口２４を開
閉する。かかるゴミシュート２１の内部には、第２の蓋
部材２７がロッド２８を介して揺動自在に設けられてい
る。第２の蓋部材２７は、その揺動に伴ってゴミシュー
ト２１内を開閉する。第２の蓋部材２７の先端部には、
シールゴム２８が設けられている。第２の蓋部材２７
は、上記蓋部材２５と共同してゴミの入口部分を二重に
蓋し、タンク９内のゴミ臭気の漏洩を抑える。

【００１５】ゴミタンク９の内周面には、当該タンク９
の回転に伴って内部に貯留されたゴミを排出口１６側へ
搬送すべく螺旋状に形成されたゴミ送りリブ２９が、円
筒部１０からコーン部１１に掛けてその軸方向に沿って
設けられている。また、タンク９の内周面には、ゴミシ
ュート２１の出口３０に対向する位置に、タンク９の回
転に伴ってゴミを上方に掻き揚げる掻き揚げパドル３１
が設けられている。掻き揚げパドル３１は、図例のよう
に１個に限らず、周方向に沿って所定間隔を隔てて複数
配置してもよい。

【００１６】上述のゴミ貯留槽４によれば、ゴミシュー
ト２１のゴミ投入口２４から投入されたゴミは、ゴミタ
ンク９の回転に伴って掻き揚げパドル３１に掻き揚げら
れてシュート２１の外側に移送され、ゴミ送りリブ２９
により軸方向に搬送され、ゴミ排出口１６から所定量ず
つ排出される。ここで、ゴミは、掻き揚げパドル３１に
より上方に掻き揚げられる際、ゴミシュート２１の出口
３０の縁部３２との間に挟まれ、剪断される。よって、
掻き揚げパドル３１は、ゴミの掻き揚げと剪断とを兼用
する。なお、ゴミ排出口１６から排出されたゴミは、図
示しないゴミ収集車や空気輸送管に積み出される。

【００１７】かかるゴミ貯留槽４のゴミ投入口２４の近
傍には、図１に示すように、ゴミ入りの小さなゴミ袋２
が複数詰められた大きなゴミ袋３（φ700mm ×L 700mm
）をゴミ貯留槽４に搬入する搬送路５が設けられてい
る。前述したように、小さなゴミ袋２は、高層建物の各
階の各家庭から排出され、大きなゴミ袋３は、それら小
さなゴミ袋２を各階毎に詰め込んだものである。各階の
大きなゴミ袋３は、高層建物内に縦方向に沿って形成さ
れたコンベヤ等によって縦方向に搬送され、上記搬送路
５に移し換えられる。

【００１８】搬送路５は、本実施形態ではベルトコンベ
ヤ３３からなっているが、ローラコンベヤ等でもよい。
ベルトコンベヤ３３には、当該コンベヤ３３上を搬送さ
れる大きなゴミ袋３を破袋する破袋機構６が配置されて
いる。破袋機構６は、図２乃至図３にも示すように、大
きなゴミ袋３を搬送方向に沿って切り裂く第１回転カッ
タ３４と、搬送方向と直交方向に沿って切り裂く第２回
転カッタ３５とを有する。第１および第２回転カッタ３
４、３５は、大きなゴミ袋３の搬送路５（コンベヤ３
３）の一部を上方から覆うように断面コ字状に形成され
たカッタフレーム３６に取り付けられている。カッタフ
レーム３６は、左右の壁部３７、３７と天井部３８とか
らなり、断面コ字状に形成されている。

【００１９】カッタフレーム３６の内部には、第１回転
カッタ３４が取り付けれた第１回転軸３８が、左右の壁
部３７、３７を掛け渡すようにして取り付けられてい
る。第１回転カッタ３４は、図例では第１回転軸３８ａ
沿って所定間隔を隔てて複数取り付けられているが、単
数でも構わない。第１回転軸３８ａは、壁部３７の外側
に設けられたモータ３９によって回転駆動される。回転
方向は、本実施形態では図１に示すように大きなゴミ袋
３の搬送方向に対して逆らう方向となっているが、大き
なゴミ袋３の搬送方向に沿う方向であってもよい。

【００２０】また、カッタフレーム３６の内部には、第
２回転カッタ３５が取り付けられた第２回転軸４０が、
大きなゴミ袋３の搬送方向に沿って、且つベルトコンベ
ヤ３３の幅方向に所定間隔を隔てて２本配置されてい
る。各第２回転軸４０は、その両端部がカッタフレーム
内に設けられたブラケット４１に軸支されており、モー
タ４２によって回転駆動される。回転方向は、本実施形
態では図３に示すように大きなゴミ袋３をベルトコンベ
ヤ３３の幅方向に広げる方向となっているが、これと逆
方向であってもよい。また、これら第１回転カッタ３４
と第２回転カッタ３５とのコンベヤ３３の搬送面からの
高さは、同等に設定されている。

【００２１】カッタフレーム３６の左右壁部３７は、ベ
ルトコンベヤ３３の各ローラ４３を軸支するコンベヤフ
レーム４４に、ブラケット４５を介して取り付けられて
いる。これにより、カッタフレーム３６の天井部３８と
ベルトコンベヤ３３の搬送面との間隔が、予め設定され
た所定の間隔に固定されている。この間隔は、大きなゴ
ミ袋３の直径（図例ではφ700mm ）に応じて設定され、
第１回転カッタ３４が大きなゴミ袋３の直径の２０〜３
０％程度の深さ切り込むように設定される。

【００２２】ベルトコンベヤ３３の下方には、樋状に形
成されたゴミ案内部材４６が配置されている。ゴミ案内
部材４６は、通常は仮想線４７で示すように図１中右方
に移動されており、ゴミ貯留槽４にゴミを投入するとき
には図示しないシリンダ又は人力によって矢印で示すよ
うに左方に移動される。ゴミ投入口２４を開閉する蓋部
材２５の回動移動を確保するためである。

【００２３】以上に構成からなる本実施形態の作用を述
べる。

【００２４】高層建物の各階の各家庭から排出されたゴ
ミが入った小さなゴミ袋２は、各階毎に大きなゴミ袋３
に詰められる。大きなゴミ袋３は、高層建物内に縦方向
に沿って設けられたコンベヤ等によって縦方向に搬送さ
れ、ゴミ貯留槽４が設けられた階に移送され、ベルトコ
ンベヤ３３に移し換えられる。大きなゴミ袋３は、直径
φ700mm ×長さL 700mm 程度の円柱状体であり、ベルト
コンベヤ３３上を横倒しの状態で搬送される。

【００２５】ベルトコンベヤ３３上を搬送される大きな
ゴミ袋３は、断面コ字状のカッタフレーム３６を通過す
る際、先ず第１回転カッタ３４によって搬送方向に沿っ
て切り込まれ、次いで第２回転カッタ３５によって搬送
方向と直交方向に沿って切り込まれ、破袋される。この
とき、大きなゴミ袋３は、直径φ700mm の横倒し状態で
搬送されるため、第１および第２回転カッタ３４、３５
のコンベヤ搬送面からの距離がブラケット４５により固
定的であっても、確実に破袋される。何故なら、横倒し
された大きなゴミ袋３は、内部の小さなゴミ袋２の量の
多い少ないに拘らず、直径φ700mm の寸法が確保される
からである。

【００２６】そして、破袋された大きなゴミ袋３は、小
さなゴミ袋２と共にゴミ案内部材４６に放荷され、ゴミ
貯留槽４のゴミシュート２１に導かれる。このとき、ベ
ルトコンベヤ３３上で破袋された大きなゴミ袋３から内
部の小さなゴミ袋２が溢れる事態、および小さなゴミ袋
２も上記カッタ３４、３５で切り込まれて破袋されて内
部のゴミが溢れる事態も考えられるが、カッタフレーム
３６がベルトコンベヤ３３を覆うように断面コ字状に形
成されているので、溢れた小さなゴミ袋２およびゴミも
カッタフレーム３６の壁部３７に案内されてゴミ案内部
材４６に放荷され、ゴミシュート２１に導かれる。

【００２７】ゴミシュート２１内に導かれた破袋済みの
大きなゴミ袋３は、ゴミタンク９の回転に伴って掻き揚
げパドル３１が当接され、内部から小さなゴミ袋２が押
し出される。そして、それら小さなゴミ袋２は、ベルト
コンベヤ３３から放荷された小さなゴミ袋２およびゴミ
と一緒に、図５に示すように掻き揚げパドル３１によっ
て掻き揚げられ、シュート２１の外側に移される。この
とき、小さなゴミ袋２は、シュート２１の出口３０の縁
部３２との間に挟まれると、剪断（破袋）される。ま
た、挟まれない程度に小さいものであればそのままパド
ル３１で掻き揚げられ、シュート２１の外側に移され
る。

【００２８】そして、シュート２１の外側に移された小
さなゴミ袋２およびゴミは、図４に示すゴミ送りリブ２
９によって軸方向に搬送され、ゴミ排出口１６から所定
量ずつ排出される。ここで、パドル３１とシュート２１
の出口３０の縁部３２との間に挟まれなかった極く小さ
いゴミ袋２は、その容量がゴミ排出口１６から定量ずつ
排出される所定量より小さいため、破袋されなくとも定
量排出の妨げとならない。ゴミ排出口１６から排出され
たゴミは、図示しないゴミ収集車や空気輸送管に定量ず
つ積み出される。

【００２９】このように、本実施形態によれば、ゴミ入
りの小さなゴミ袋２が複数詰められた大きなゴミ袋３を
用いてゴミを搬送した場合であっても、ゴミ貯留槽４か
らゴミを適正に定量ずつスムーズに排出することがで
き、図示しないゴミ収集車や空気輸送管に定量ずつ積み
出すことができる。

【００３０】

【発明の効果】以上説明したように本発明に係るゴミ袋
の搬送処理装置によれば、ゴミ入りの小さなゴミ袋が複
数詰められた大きなゴミ袋を用いてゴミを搬送する場
合、ゴミ貯留槽からのゴミのスムーズな排出を確保でき
ると共に、ゴミ貯留槽からのゴミの定量排出も可能とな
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態を示すゴミ袋の搬送処理装
置の説明図である。

【図２】図１の II-II線断面図である。

【図３】図１の III-III線断面図である。

【図４】ゴミ貯留槽の部分破断側面図である。

【図５】図４の V-V線断面図である。

【図６】上記ゴミ貯留槽の側面図である。

【符号の説明】

１ ゴミ袋の搬送処理装置 ２ 小さなゴミ袋 ３ 大きなゴミ袋 ４ ゴミ貯留槽 ５ 搬送路 ６ 破袋機構 ３４ 第１回転カッタ ３５ 第２回転カッタ ３６ カッタフレーム

フロントページの続き (72)発明者 木附 重蔵 東京都江東区毛利一丁目19番10号 石川島 播磨重工業株式会社江東事務所内 (72)発明者 岩崎 寛 東京都江東区毛利一丁目19番10号 石川島 播磨重工業株式会社江東事務所内 (72)発明者 長日部 洋 東京都江東区毛利一丁目19番10号 石川島 播磨重工業株式会社江東事務所内 Ｆターム(参考） 3E025 AA02 AA04 AA07 CA04 CA08 DC02

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ゴミ入りの小さなゴミ袋が複数詰められ
   た大きなゴミ袋をゴミ貯留槽に搬入する搬送路に、大き
   なゴミ袋を破袋する破袋機構を設けたことを特徴とする
   ゴミ袋の搬送処理装置。
2. 【請求項２】 上記破袋機構は、大きなゴミ袋を搬送方
   向に沿って切り裂く第１回転カッタと、搬送方向と直交
   方向に沿って切り裂く第２回転カッタとを有する請求項
   １記載のゴミ袋の搬送処理装置。
3. 【請求項３】 上記第１および第２回転カッタは、大き
   なゴミ袋の搬送路の一部を上方から覆うように断面コ字
   状に形成されたカッタフレームに取り付けられた請求項
   ２記載のゴミ袋の搬送処理装置。
4. 【請求項４】 上記ゴミ貯留槽は、内部のゴミを所定量
   ずつ排出するものである請求項１記載のゴミ袋の搬送処
   理装置。