JP2001017653A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2001017653A
JP2001017653A JP11194943A JP19494399A JP2001017653A JP 2001017653 A JP2001017653 A JP 2001017653A JP 11194943 A JP11194943 A JP 11194943A JP 19494399 A JP19494399 A JP 19494399A JP 2001017653 A JP2001017653 A JP 2001017653A
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Japan
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special
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JP11194943A
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English (en)
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Shohachi Ugawa
詔八 鵜川
Takashi Hayashi
隆志 林
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Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シリーズ化された兄弟機を新たに開発する場
合に、表示内容については変更を一切加えることなく、
確変割合を変更できるようにする。 【解決手段】 確変割合が確変図柄と非確変図柄との比
率に対応している遊技機において、特別図柄を予め5種
類にグループ分けしてそのグループを遊技者が識別でき
るようにグループ毎に数字枠の形状が相違するように
し、かつ、そのグループ単位で確変図柄/非確変図柄を
定義する。確変割合が異なる兄弟機を開発する際にも、
確変図柄/非確変図柄の定義をグループ単位で変更す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえばパチンコ
遊技機やコイン遊技機、スロットマシンなどで代表され
る遊技機に関し、詳しくは、表示状態が変化可能な可変
表示装置を有し、該可変表示装置の表示結果が予め複数
種類定められた特定の表示態様のうちのいずれかとなっ
た場合に遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御可能
となる遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の遊技機として従来から一般的に
知られたものとして、可変表示装置で複数種類の識別情
報が可変開始された後、その表示結果が導出表示され、
その表示結果が予め定められた特定の表示態様となった
場合に大当りとなり、遊技者にとって有利な特定遊技状
態に制御可能となる遊技機があった。
【0003】たとえば、この種の遊技機では、「1」、
「2」等の数字図柄や、「A」、「B」等の英字図柄か
らなる識別情報が可変表示装置の表示画面の複数箇所で
可変表示され、それらの図柄のうちのいずれかのゾロ目
が表示結果として導出表示された場合に大当りとなり、
特定遊技状態に制御される。また、それらの図柄のうち
の特に定められた確変図柄によるゾロ目で大当りが発生
した場合には、確変大当りとなり、特定遊技状態に制御
される他、特別遊技状態の一例となる確率変動状態に制
御されて大当り確率が向上される。
【0004】この種の遊技機を開発する際には、遊技者
が確変大当りであるか否かを容易に把握できるようにす
るために、互いに形態あるいは観念的に共通性のある複
数の図柄が確変図柄として定義される。たとえば、上記
例の場合には、英字図柄を確変図柄とし、数字図柄を確
変図柄でない図柄(以下、非確変図柄という)とするこ
とが考えられる。この場合、大当りが発生した際にその
大当りが確変大当りである確率(以下、確変割合とい
う)は、確変図柄の数と非確変図柄の数とに基づいて算
出できる。換言すれば、確変割合を所定値にする場合に
は、確変図柄の数と非確変図柄の数との比率をその確変
割合に調整する必要がある。
【0005】ところで、この種の遊技機は“シリーズ
化”が企画される場合があり、それによって、たとえ
ば、確変割合等のゲーム性が異なるものの、遊技機の外
観や可変表示装置に表示されるキャラクタ等が類似した
“兄弟機”と呼ばれる機種の開発が検討される。この場
合には、可変表示装置その他の遊技部品をそのまま流用
できることはもちろんのこと、主として遊技制御用プロ
グラム中のゲーム性に関わるデータ部分のみの変更で対
応できることが望ましい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
この種の遊技機では、現行の機種とは確変割合が異なる
兄弟機を製造する場合には、単に現行機種の各図柄の定
義を確変図柄または非確変図柄に変更するのみでは足り
ず、表示される図柄の形態を変更する必要があった。
【0007】すなわち、確変大当りと非確変大当りとの
2種類の表示結果を示すためには、その2種類に対応し
た2種類のグループの表示結果が用意されていれば事足
りることから従来は図柄のグループをその2種類で開発
しており、確変割合の異なる兄弟機の開発にあたり、確
変図柄/非確変図柄の定義をそのグループ単位で変更す
ると、確変割合が1または0となってしまう。このため
に、確変割合の異なる兄弟機を開発するには、新たな図
柄を追加する必要があった。
【0008】たとえば、15個の図柄のうち、「1」〜
「10」の計10個の数字図柄が非確変図柄、「A」〜
「E」の計5個の英字図柄が確変図柄として設定されて
おり、確変割合がそれに対応して5/15とされた機種
の兄弟機として、確変割合が7/15に変更された機種
を製造する場合には、非確変図柄である10個の数字図
柄のうちのいずれか2つを確変図柄に変更しなければな
らず、それによって2つの英字図柄を新たに作成する必
要が生じる。このために、シリーズ化の際の変更点が多
くなりその分開発コストもかかるという問題が発生す
る。
【0009】本発明は、かかる実情に鑑み考え出された
ものであり、その目的は、シリーズ化された遊技機を新
たに開発する場合に、表示内容については変更を一切加
えることなく、特別遊技状態に関するゲーム性を変更す
ることを可能にすることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、表示状態が変化可能な可変表示装置を有し、該可変
表示装置の表示結果が予め複数種類定められた特定の表
示態様のうちのいずれかとなった場合に遊技者にとって
有利な特定遊技状態に制御可能となる遊技機であって、
前記可変表示装置の表示結果を導出表示させる制御を行
なう可変表示制御手段と、前記可変表示装置の表示結果
が複数種類定められた特定の表示態様のうちの特別の表
示態様となった場合に、前記特定遊技状態とは異なる遊
技者にとって有利な特別遊技状態に制御可能な遊技状態
制御手段と、前記特定遊技状態とするか否かを決定する
特定遊技状態決定手段と、前記特別遊技状態とするか否
かを決定する特別遊技状態決定手段とを含み、該特別遊
技状態決定手段は、前記特別遊技状態とするか否かを決
定する場合には、前記複数種類の特定の表示態様のうち
前記特別の表示態様が占める割合に対応する率で前記特
別遊技状態とする旨を決定し、前記複数種類の特定の表
示態様の各々は、少なくとも3グループ以上からなる複
数グループのいずれかに属し、かつ、表示結果として導
出表示された場合にグループの相違を識別可能なグルー
プ識別情報を含むことを特徴とする。
【0011】請求項2に記載の本発明は、請求項1に記
載の発明の構成に加えて、前記グループ識別情報は、前
記複数種類の特定の表示態様のすべてに共通する1種類
の表示要素によりグループの相違を識別可能に構成され
ていることを特徴とする。
【0012】請求項3に記載の本発明は、請求項1また
は請求項2に記載の発明の構成に加えて、前記特別の表
示態様と前記特別の表示態様以外の前記特定の表示態様
とが前記グループ別に定められたデータテーブルを記憶
する記憶手段をさらに含むことを特徴とする。
【0013】請求項4に記載の本発明は、請求項1〜請
求項3のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記特
定の表示態様は前記グループ毎に色彩が異なる部分を有
し、当該部分における色彩によって前記グループ識別情
報が構成されていることを特徴とする。
【0014】請求項5に記載の本発明は、請求項1〜請
求項3のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記特
定の表示態様は前記グループ毎に大きさが異なる部分を
有し、当該部分における大きさによって前記グループ識
別情報が構成されていることを特徴とする。
【0015】請求項6に記載の本発明は、請求項1〜請
求項3のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記特
定の表示態様は前記グループ毎に異なるキャラクタで構
成されており、当該キャラクタによって前記グループ識
別情報が構成されていることを特徴とする。
【0016】請求項7に記載の本発明は、請求項1〜請
求項3のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記特
定の表示態様は前記グループ毎に形状が異なる部分を有
し、当該部分における形状によって前記グループ識別情
報が構成されていることを特徴とする。
【0017】請求項8に記載の本発明は、請求項1〜請
求項3のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記特
定の表示態様は前記グループ毎に模様が異なる部分を有
し、当該部分における模様によって前記グループ識別情
報が構成されていることを特徴とする。
【0018】
【作用】請求項1に記載の本発明によれば、可変表示制
御手段の働きにより、前記可変表示装置の表示結果が導
出表示される。遊技状態制御手段の働きにより、前記可
変表示装置の表示結果が複数種類定められた特定の表示
態様のうちの特別の表示態様となった場合に、前記特定
遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な特別遊技状態
となる。特定遊技状態決定手段の働きにより、前記特定
遊技状態とするか否かが決定される。特別遊技状態決定
手段の働きにより、前記特別遊技状態とするか否かが決
定される。さらに、特別遊技状態決定手段の働きによ
り、前記特別遊技状態とするか否かが決定される場合に
は、前記複数種類の特定の表示態様のうち前記特別の表
示態様が占める割合に対応する率で前記特別遊技状態と
する旨が決定される。前記複数種類の特定の表示態様の
各々は、少なくとも3グループ以上からなる複数グルー
プのいずれかに属し、かつ、表示結果として導出表示さ
れた場合にグループの相違を識別可能なグループ識別情
報が含まれているために、前記特別の表示態様と、該特
別の表示態様以外の特定の表示態様とをグループ単位で
定義した場合、遊技者は、導出表示された表示態様が属
するグループを容易に識別でき、これにより、特別の表
示態様であるか否かを容易に把握できる。また、本来、
特別の表示態様と該特別の表示態様以外の特定の表示態
様との2種類の表示結果を示すには、各々に対応する2
グループの表示態様があれば十分であるが、本発明で
は、少なくとも、3グループ以上からなる複数グループ
のいずれかに分類される特定の表示態様が用意されてい
るために、特別遊技状態とする旨の決定率が現行機種と
は異なる兄弟機種を開発する場合には、あるグループに
属する特定の表示態様の定義を“特別の表示態様”から
“特別の表示態様以外の特定の表示態様”に、または、
“特別の表示態様以外の特定の表示態様”から“特別の
表示態様”に変更すれば事足りる。これに対して、2グ
ループしか用意されていない場合には、たとえば、その
うちの一方のグループの定義を変更すると前記決定率が
0%または100%となってしまうために、実質的にグ
ループの定義の変更のみによっては対応できない。この
場合、グループ内のある表示態様についての定義を変更
すると、1つのグループ内に特別の表示態様と該特別の
表示態様以外の特定の表示態様とが混在することにな
り、遊技者が表示結果を認識しにくくなるという不都合
が生じるために、結果として、新たに特定の表示態様の
数を増やす必要が生じる。本発明では、このような問題
が生じることなく、新たに特定の表示態様の数を増やし
たりして表示内容まで設計を変更する必要がなくなる。
【0019】請求項2に記載の本発明によれば、請求項
1に記載の発明の作用に加えて、前記複数種類の特定の
表示態様のすべてに共通する1種類の表示要素により構
成されたグループ識別情報によってグループの相違が識
別可能とされる。
【0020】請求項3に記載の本発明によれば、請求項
1または請求項2に記載の発明の作用に加えて、記憶手
段の働きにより、前記特別の表示態様と前記特別の表示
態様以外の前記特定の表示態様とが前記グループ別に定
められたデータテーブルが記憶される。
【0021】請求項4に記載の本発明によれば、請求項
1〜請求項3のいずれかに記載の発明の作用に加えて、
前記特定の表示態様は前記グループ毎に色彩が異なる部
分を有し、当該部分における色彩によって前記グループ
識別情報が構成されており、それによりグループの相違
を識別可能とされる。
【0022】請求項5に記載の本発明によれば、請求項
1〜請求項3のいずれかに記載の発明の作用に加えて、
前記特定の表示態様は前記グループ毎に大きさが異なる
部分を有し、当該部分における大きさによって前記グル
ープ識別情報が構成されており、それによりグループの
相違を識別可能とされる。
【0023】請求項6に記載の本発明によれば、請求項
1〜請求項3のいずれかに記載の発明の作用に加えて、
前記特定の表示態様は前記グループ毎に異なるキャラク
タで構成されており、当該キャラクタによって前記グル
ープ識別情報が構成されており、それによりグループの
相違を識別可能とされる。
【0024】請求項7に記載の本発明によれば、請求項
1〜請求項3のいずれかに記載の発明の作用に加えて、
前記特定の表示態様は前記グループ毎に形状が異なる部
分を有し、当該部分における形状によって前記グループ
識別情報が構成されており、それによりグループの相違
を識別可能とされる。
【0025】請求項8に記載の本発明によれば、請求項
1〜請求項3のいずれかに記載の発明の作用に加えて、
前記特定の表示態様は前記グループ毎に模様が異なる部
分を有し、当該部分における模様によって前記グループ
識別情報が構成されており、それによりグループの相違
を識別可能とされる。
【0026】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。なお、本実施の形態では、
遊技機の一例としてパチンコ遊技機をとり上げて説明す
るが、本発明はこれに限らず、たとえば、コイン遊技機
等であってもよく、表示状態が変化可能な可変表示装置
を有し、該可変表示装置の表示結果が予め複数種類定め
られた特定の表示態様のうちのいずれかとなった場合に
遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御可能となる遊
技機であればすべて対象となる。
【0027】図1は、カードユニットが隣接された遊技
機の一例のパチンコ遊技機1を示す全体正面図である。
図に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成さ
れたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面に
は打球供給皿3がある。打球供給皿3の下部には、打球
供給皿3から溢れた景品玉を貯留する余剰玉受皿4と打
球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5とが設け
られている。ガラス扉枠2の後方には、遊技盤6が着脱
可能に取付けられている。また、遊技盤6の前面には遊
技領域7が設けられている。
【0028】遊技領域7の中央付近には、可変表示部9
を有する可変表示装置8が設けられており、可変表示装
置8の上部には可変表示器10が、下部には始動入賞記
憶表示器18が、それぞれ設けられている。
【0029】また、可変表示装置8の下方には始動入賞
口14を構成する可変入賞球装置15が、その側部には
打玉を導く通過ゲート11が、それぞれ設けられてい
る。さらに、始動入賞口14の下方には可変入賞球装置
19が取付けられている。
【0030】可変表示部9では、「左図柄」、「中図
柄」、「右図柄」の3つの特別図柄が上から下へスクロ
ールされることによって可変表示される。特別図柄は、
後述するように打玉が始動入賞口14へ始動入賞するこ
とに基づいて可変開始される。さらに可変表示部9に
は、遊技の演出効果を高めるための所定の人物等からな
るキャラクタが表示される。このキャラクタは、たとえ
ば特別図柄の可変表示途中に登場して特定の予告動作に
よって大当り予告をしたり、リーチが成立したことを特
定の動作によって遊技者に報知したりする。
【0031】可変表示装置8の側部の通過ゲート11に
進入した打玉は、ゲートスイッチ12により検出された
後、玉出口13を経て、始動入賞口14の方に導かれ
る。ゲートスイッチ12で打玉が検出されると、可変表
示器10に停止表示されている普通図柄が可変開始す
る。そして、その表示結果が予め定められた特定の表示
結果(たとえば7)となった場合には、ソレノイド16
が励磁されることによって始動入賞口14を構成してい
る可変入賞球装置15が所定時間開成し、打玉を始動入
賞口14に入賞させ易い状態となる。可変表示器10の
可変表示中に打玉が通過ゲート11を通過した場合に
は、その通過が記憶され、可変表示器10の可変表示が
終了して再度変動を開始可能な状態になってからその通
過記憶に基づいて可変表示器10が可変開始する。この
通過記憶の上限はたとえば「4」に定められており、現
時点での通過記憶数は通過記憶表示器(図示せず)によ
り表示される。
【0032】始動入賞口14に入った始動入賞玉は、始
動口スイッチ17によって検出される。始動口スイッチ
17で打玉が検出されると、可変表示装置8の特別図柄
が可変開始する。たとえば、特別図柄の可変表示中に打
玉が始動口スイッチ17で検出された場合には、その始
動入賞が記憶され、特別図柄の変動が終了して再度、変
動を開始可能な状態になってからその始動入賞記憶に基
づいて特別図柄が可変開始する。この始動入賞記憶の上
限はたとえば「4」に定められており、現時点での始動
入賞記憶数は始動入賞記憶表示器18により表示され
る。始動入賞記憶表示器18は4個の表示部(LED)
を有し、始動入賞が記憶される毎に、そのLEDを1つ
追加して点灯する。そして、可変表示部9において特別
図柄の可変表示が開始される毎に、LEDを1つ滅灯さ
せる。
【0033】可変表示装置8における左中右の各特別図
柄の可変表示が終了した結果、同一種類の図柄のゾロ目
(たとえば、111、222等)が停止表示されれば大
当りとなる。大当りが発生すれば、ソレノイド21が励
磁されて開閉板20が傾動して可変入賞球装置19の大
入賞口が開口する。これにより、可変入賞球装置19が
遊技者にとって有利な第1の状態となる。この第1の状
態は、所定期間(たとえば30秒間)の経過または打玉
の所定個数(たとえば10個)の入賞のうちいずれか早
い方の条件が成立することにより終了し、遊技者にとっ
て不利な第2の状態となる。大入賞口には、特定領域
(Vポケット)に入った入賞玉を検出するVカウントス
イッチ22と、特定領域以外の通常領域へ入賞した入賞
玉を検出するカウントスイッチ23とが設けられてい
る。第1の状態となっている可変入賞球装置19内に進
入した打玉が特定領域(Vポケット)に入賞してVカウ
ントスイッチ22により検出されれば、その回の第1の
状態の終了を待って再度開閉板20が開成されて第1の
状態となる。この第1の状態の繰返し継続制御は、最大
15回まで実行可能である。なお、繰返し継続制御にお
いて、可変入賞球装置19が第1の状態にされている状
態がラウンドと呼ばれる。繰返し継続制御の実行上限回
数が16回の場合には、第1ラウンドから第16ラウン
ドまでの16ラウンド分、可変入賞球装置19が第1の
状態にされ得る。
【0034】可変表示装置8に表示された大当りの結果
が予め定められた確変図柄のゾロ目により構成されるも
のである場合には、通常遊技状態に比べて大当りが発生
する確率が向上された確率変動状態となる。以下、確変
図柄による大当りを確変大当りという。また、確変図柄
以外の大当り図柄を非確変図柄といい、非確変図柄のゾ
ロ目による大当りを非確変大当りという。
【0035】確変大当りが発生すると、次回大当りが発
生するまで確率変動状態に制御される。また、次回、確
変大当りが発生すれば、確率変動状態が継続する。この
パチンコ遊技機1では、確率変動状態の継続制御が無制
限に行なわれることを制限するために、確率変動状態中
に確変大当りが連続的に発生する回数について上限回数
が設定されている。そして、この上限回数に基づいて大
当りの表示態様が非確変大当りとされた場合には、その
時点で確率変動状態の継続制御が強制的に終了する。な
お、確変図柄での大当りを禁止する制限が行なわれるこ
とは、リミッタの作動と呼ばれる。
【0036】その他、遊技盤6には、複数の入賞口24
が設けられている。また、遊技領域7の左右周辺には、
遊技中に点灯表示される装飾ランプ25が設けられ、下
部には、入賞しなかった打玉を回収するアウト口26が
ある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、効果音
を発する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領
域7の外周には、遊技効果LED28aおよび遊技効果
ランプ28b,28cが設けられている。そして、この
例では、一方のスピーカ27の近傍に、景品玉払出時に
点灯する賞球ランプ51が設けられ、他方のスピーカ2
7の近傍に、補給玉が切れたときに点灯する玉切れラン
プ52が設けられている。さらに、図1には、パチンコ
遊技台1に隣接して設置され、プリペイドカードが挿入
されることにより玉貸を可能にするカードユニット50
も示されている。
【0037】図2は、遊技制御基板31における回路構
成の一例を示すブロック図である。図2には、制御基板
として、遊技制御基板(主基板ともいう)31、賞球基
板37、ランプ制御基板35、音声制御基板70、表示
制御基板80および発射制御基板91が示されている。
【0038】賞球基板37、ランプ制御基板35、音声
制御基板70、表示制御基板80および発射制御基板9
1には、マイクロコンピュータ等が搭載されており、た
とえば、CPUやI/Oポートが設けられている。
【0039】賞球基板37には、玉払出装置97、およ
び、カードユニット50が接続される。ランプ制御基板
35には、遊技効果LED28a、賞球ランプ51、玉
切れランプ52、および遊技効果ランプ28b,28c
が接続される。発射制御基板91には、操作ノブ(打球
操作ハンドル)5と打球ハンマー(図示省略)を駆動す
る駆動モータ94とが接続される。駆動モータ94の駆
動力は、操作ノブ5の操作量に従って調整される。表示
制御基板80には可変表示装置8(図示省略)が接続さ
れる。音声制御基板70にはスピーカ27が接続され
る。
【0040】遊技制御基板31には、遊技制御プログラ
ムに従ってパチンコ遊技機1を制御する基本回路(遊技
制御用マイクロコンピュータ)53と、スイッチ回路5
8と、ソレノイド回路59と、ランプ・LED回路60
と、情報出力回路64と、初期リセット回路65と、定
期リセット回路66と、アドレスデコード回路67とが
設けられている。
【0041】基本回路53は、遊技制御用のマイクロコ
ンピュータであり、遊技制御用のプログラム等を記憶す
るROM54、ワークメモリとして使用されるRAM5
5、制御用のプログラムに従って制御動作を行なうCP
U56、I/Oポート57を含む。
【0042】初期リセット回路65は、電源投入時に基
本回路53をリセットする回路である。基本回路53
は、初期リセット回路65から送られてきた初期リセッ
トパルスに応答してパチンコ遊技機1を初期化する。定
期リセット回路66は、基本回路53に対し、定期的
(たとえば2msec毎)にリセットパルスを与え、R
OM54に記憶されている遊技制御プログラムを先頭か
ら繰返し実行させる回路である。アドレスデコード回路
67は、基本回路53から与えられるアドレス信号をデ
コードしてI/Oポート57のうちのいずれかのポート
を選択するための信号を出力する回路である。
【0043】スイッチ回路58は、各種スイッチからの
信号を基本回路53に与える回路である。スイッチ回路
58には、ゲートスイッチ12、始動口スイッチ17、
Vカウントスイッチ22、カウントスイッチ23、およ
び、入賞球検出スイッチ99が接続される。
【0044】情報出力回路64は、基本回路53から与
えられるデータに従って、確率変動が生じて確率変動状
態となっていることを示す確変情報、大当りが発生し特
定遊技状態となっていることを示す大当り情報、およ
び、始動入賞のうち可変表示部9の可変表示に有効に使
用される始動入賞の発生を示す始動入賞情報をホール管
理コンピュータ等のホストコンピュータに対して出力す
る回路である。
【0045】ソレノイド回路59は、始動口14の可動
片を動作させるソレノイド16および可変入賞球装置1
9の開閉板20を開閉するソレノイド21を基本回路5
3からの指令に従って駆動する回路である。
【0046】ランプ・LED回路60は、始動記憶表示
器18の点灯および滅灯を行なうとともに装飾ランプ2
5を駆動する回路である。
【0047】遊技制御基板31から賞球基板37、ラン
プ制御基板35、音声制御基板70、および表示制御基
板80には、指令情報の一例となるコマンドが送信され
る。このコマンドは、2バイトの制御データCMD1,
CMD2で構成されており、先頭の1バイト目の制御デ
ータCMD1によってコマンドの属性が示され、1バイ
ト目の制御データCMD2によって具体的な制御内容が
指定される。たとえば遊技制御基板31から表示制御基
板80に伝送される表示制御コマンドには、特別図柄の
変動を開始させるためのコマンドや確定図柄(予定停止
図柄)を指定するコマンド、全図柄停止を指示するコマ
ンド等がある。また、遊技制御基板31から賞球基板3
7に伝送されるコマンドには、賞球の払出制御に関する
指令情報としてのコマンドと、貸玉の払出制御に関する
指令情報としてのコマンド(たとえば、玉貸し禁止コマ
ンド、玉貸し禁止解除コマンド等)が含まれる。
【0048】基本回路53は、大当りあるいは入賞等の
発生に基づき、所定のランプ制御コマンドをランプ制御
基板35へ出力する。ランプ制御基板35では、ランプ
制御コマンドに基づく上記電気的装飾部品の点灯制御が
行なわれる。
【0049】基本回路53は、大当りあるいは入賞等の
発生に基づき、所定の音声制御コマンドを音声制御基板
70へ出力する。音声制御基板70では、音声制御コマ
ンドに基づいて所定の効果音をスピーカ27から出力さ
せる制御が行なわれる。
【0050】基本回路53は、入賞球検出スイッチ99
の検出信号と始動口スイッチ17の検出信号、Vカウン
トスイッチ22の検出信号、カウントスイッチ23の検
出信号に基づいて、所定個数の景品玉を払出すための賞
球信号を賞球基板37に出力する。賞球基板37では、
その出力されてきた賞球信号に基づいて玉払出装置を制
御して所定個数の景品玉を払出すための制御を行なう。
【0051】具体的には、可変入賞球装置19の大入賞
口に入賞した入賞玉については1個の入賞玉につきたと
えば15個の景品玉が払出され、始動入賞口14に入賞
した入賞玉については1個の入賞玉につきたとえば6個
の景品玉が払出され、その他の入賞口24に入賞した入
賞玉については入賞玉1個につきたとえば10個の景品
玉が払出されるように制御される。
【0052】このような3種類の個数の景品玉を払出制
御するべく、遊技制御基板31は次のように制御動作を
行なう。始動口スイッチ17、Vカウントスイッチ22
またはカウントスイッチ23からの検出信号が入力され
ると、その検出信号を賞球の払出個数決定の際に用いる
払出個数決定用データとして、スイッチに応じた賞球の
払出個数別に一時的に内部に記憶する。その後、入賞球
検出スイッチ99からの検出信号が入力されれば、その
入力以前に始動口スイッチ17からの検出信号があった
かどうかを払出個数決定用データを参照することによっ
て判断し、あった場合には遊技制御基板31は賞球基板
37に対し「6」の賞球個数を払出指令するための賞球
指令信号を出力する。一方、入賞球検出スイッチ99か
らの検出信号があった場合に、それ以前にVカウントス
イッチ22またはカウントスイッチ23からの検出信号
があった場合には、遊技制御基板31は「15」の賞球
個数の賞球指令信号を賞球基板37に出力する。さら
に、入賞球検出スイッチ99からの検出信号があった場
合において、それ以前に始動口スイッチ17,Vスイッ
チ22,カウントスイッチ23のいずれからも検出信号
が入力されていなかった場合には、遊技制御基板31は
「10」の賞球個数を払出し指令するための賞球指令信
号を賞球基板37に出力する。
【0053】遊技制御基板31から賞球基板37に送ら
れた賞球個数信号は、賞球基板37に設けられた払出制
御用マイクロコンピュータ(図示省略)により受信され
る。払出制御用マイクロコンピュータは、玉払出装置9
7を駆動して賞球個数信号により特定される個数の賞球
を払出す制御を行なう。
【0054】図3は、表示制御基板80内の回路構成
を、画像表示を実現するCRT82とともに示すブロッ
ク図である。RAM101aを内蔵する表示制御用CP
U101は、制御データROM102に格納されたプロ
グラムに従って動作し、遊技制御基板31から入力バッ
ファ回路105における入力バッファ105aを介して
ストローブ信号(割込信号)が入力されると表示制御用
CPU101が割込動作状態となって表示制御用のコマ
ンドデータを取込む。そして、取込んだ表示制御コマン
ドデータに従って、CRT82に表示される画像の表示
制御を行なう。
【0055】具体的には、その後に取込まれる表示制御
コマンドデータに従って、CRT82に表示される画像
の表示制御を行なう。具体的には、表示制御コマンドデ
ータに応じた指令をVDP103に与える。表示制御コ
マンドデータに応じた指令をVDP103に与える。V
DP103は、キャラクタROM86から必要なデータ
を読出す。そして、VDP103は、入力したデータに
従ってCRT82に表示するための画像データを生成
し、その画像データをVRAM87に格納する。そし
て、VRAM87内の画像データは、R(赤),G
(緑),B(青)信号(RGB信号)に変換され、D/
A変換回路104でアナログ信号に変換されてCRT8
2に出力される。
【0056】なお、図3には、VDP103をリセット
するためのリセット回路83、VDP103に動作クロ
ックを与えるための発振回路85、使用頻度の高い画像
データを格納するキャラクタROM86、および表示制
御コマンドデータを入力する入力バッファ回路105も
示されている。キャラクタROM86に格納される使用
頻度の高い画像データとは、たとえば、CRT82に表
示される人物、動物、または、文字、図形もしくは記号
等からなる画像などである。
【0057】表示制御用CPU101は、表示制御コマ
ンドデータを記憶しておくためのRAM101aを内蔵
しており、遊技制御基板31から表示制御コマンドを受
信すると、各変動パターンにおいて予め決められている
背景やキャラクタを画面上で移動表示する制御を行な
う。なお、予め決められているタイミングで背景やキャ
ラクタの切換も行なわれるが、それらも表示制御用CP
U101が独自に制御する。
【0058】また、遊技制御基板31側の表示制御を出
力する部分は、遊技制御基板31の内部から外部への情
報の出力が可能であるが遊技制御基板31の外部から内
部への情報の入力が不可能である不可逆性出力手段とし
ての出力バッファ回路63により構成されている。ま
た、表示制御基板80側において表示制御コマンドが入
力される入力バッファ回路105も同様に、遊技制御基
板31から表示制御基板80へ向かう方向にのみ信号の
伝送を許容するが表示制御基板80側から遊技制御基板
31側へ向かう信号の伝送を行なわない不可逆性を有す
る入力インタフェースである。従って、表示制御基板8
0側から遊技制御基板31側に信号が伝わる余地はな
く、表示制御コマンドの伝送経路に不正改造が加えられ
ても、不正改造によって出力される信号が遊技制御基板
31側に伝わることはない。このため、遊技制御基板3
1と表示制御基板80との間の信号の一方向通信が担保
され、表示制御コマンドの伝送経路を介して遊技制御基
板31に不正な信号(データ)を入力させて不正な制御
動作を行なわせる不正行為を確実に防ぐことができる。
【0059】図4は、このパチンコ遊技機1の制御に用
いられる各種ランダムカウンタを示す図である。ランダ
ムカウンタには、ランダム1、ランダム2−1、ランダ
ム2−2、ランダム2−3、ランダム3、ランダム4、
ランダム5、およびランダム6の8種類のランダムカウ
ンタがある。なお、遊技効果を高めるために、その他の
ランダムカウンタも用いられている。
【0060】ランダム1は、特定遊技状態(大当り状
態)を発生させるか否かを決定するために用いられる大
当り判定用のランダムカウンタであり、後述するように
2ms毎に1ずつ加算更新され、0から加算更新されて
その上限である249まで加算更新された後再度0から
加算更新される。
【0061】ランダム2−1、ランダム2−2、ランダ
ム2−3は、可変表示部9に停止表示されるはずれ図柄
を事前決定するために用いられる。
【0062】ランダム2−1は左図柄決定用のランダム
カウンタであり、0から加算されてその上限である11
まで加算されると再度0から加算される。なお、表示結
果がはずれとなるリーチを成立させる場合には、このラ
ンダム2−1によって左図柄と右図柄とが決定されるこ
とにより、リーチ図柄が定められる。ランダム2−1
は、2ms毎および割込処理の余り時間に1ずつ加算さ
れる。ランダム2−2は、中図柄決定用のランダムカウ
ンタであり、0から加算されてその上限である11まで
加算されると再度0から加算される。ランダム2−2
は、ランダム2−1の桁上げごとに1ずつ加算される。
ランダム2−3は、右図柄決定用のランダムカウンタで
あり、0から加算されてその上限である11まで加算さ
れた後再度0から加算される。ランダム2−3は、ラン
ダム2−2の桁上げごとに1ずつ加算される。
【0063】ランダム3は、大当り図柄決定用のランダ
ムカウンタであり、0から加算されてその上限である1
1まで加算されると再度0から加算される。ランダム3
は、2ms毎に1ずつ加算される。
【0064】ランダム4は、ランダム1の値によっては
ずれとすることが決定された場合に、その結果を表示す
る前にリーチを成立させるか否かを決定するためのもの
であり、2ms毎および割込処理の余り時間に1ずつ加
算され、0から加算されてその上限である1530まで
加算された後再度0から加算される。
【0065】ここで、リーチ(リーチ状態)とは、表示
状態が変化可能な可変表示装置を有し、該可変表示装置
が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複
数の表示結果が予め定められた特定の表示態様の組合せ
となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技
状態(特定遊技状態)となる遊技機において、前記複数
の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、
既に導出表示されている表示結果が前記特定の表示態様
の組合せとなる条件を満たしている表示状態をいう。
【0066】また、別の表現をすれば、リーチ状態と
は、可変表示装置の可変表示制御が進行して表示結果が
導出表示される前段階にまで達した時点でも、前記特定
の表示態様となる表示条件から外れていない表示態様を
いう。そして、たとえば、前記特定の表示態様の組合せ
が揃った状態を維持しながら複数の前記可変表示部によ
る可変表示を行なう状態もリーチ状態に含まれる。
【0067】また、リーチ状態とは、可変表示装置の表
示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にま
で達した時点での表示状態であって、前記表示結果が導
出表示される以前に決定されている前記複数の可変表示
部の表示結果の少なくとも一部が前記特定の表示態様と
なる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
【0068】さらにリーチの中には、それが出現する
と、通常のリーチに比べて、大当りが発生しやすいもの
がある。このような特定のリーチをスーパーリーチとい
う。
【0069】ランダム5は、大当り予告を行なうか否か
を決定するために用いられるランダムカウンタであり、
2ms毎および割込処理の余り時間に1ずつ加算され、
0から加算されてその上限である2まで加算された後再
度0から加算される。
【0070】ランダム6は、リーチを表示する際の変動
時間を決定するために用いられるランダムカウンタであ
る。この実施の形態では、リーチ時には、19.5秒、
24.5秒および29.5秒のうちのいずれかの変動時
間が用いられる。したがって、ランダム6の値に応じ
て、3種類の時間のうちのいずれかが決定される。な
お、そのリーチ時の変動時間に対応したリーチの際の具
体的な表示内容については、表示制御基板80側で決定
される。このランダム6は、2ms毎および割込処理の
余り時間に1ずつ加算され、0から加算されてその上限
である29まで加算された後再度0から加算される。
【0071】図5は、基本回路53がランダムカウンタ
のカウンタ値に基づいて可変表示装置8の表示結果を事
前に決定する手順を示すフローチャートである。
【0072】始動記憶数が上限値に達していない状態で
始動入賞が発生すると、ランダムカウンタランダム1の
カウンタ値が抽出される。そして、高確率時(確率変動
状態)でない低確率時(通常遊技状態)では、その抽出
値が「3」のときには大当りを発生させることが事前決
定される。一方、C_RND1の抽出値が「3」以外の
ときには、はずれが事前決定される。この場合には、ラ
ンダム2−1、2−2、および2−3のカウンタ値が抽
出され、その抽出値に基づいて可変表示部9に表示され
る予定停止図柄(はずれ図柄)が決定される。これに対
して、高確率時の場合には、ランダム1の抽出値が3,
7,79,107のときに大当りを発生させることが決
定され、それ以外のときに、はずれとすることが事前決
定される。
【0073】図6〜図9は、左右中図柄についての各種
具体例を示す図である。図6〜図9によって左右中図柄
の具体例が4つ示されている。このうち、図6〜図8に
は、左右中図柄として表示される各図柄として、左右中
で同一の「1」〜「12」の数字図柄からなる12図柄
が示されている。また、図11には、「サル(猿)」と
「イヌ(犬)」と「ネコ(猫)」と「ウシ(牛)」の動
物キャラクタ、「車」と「列車」の乗物キャラクタ、
「パチンコ」と「パチスロ」の遊技機キャラクタ、
「男」と「女」の性別キャラクタ、「ダイヤ」と「ルビ
ー」の宝石キャラクタからなる左右中で同一の12図柄
が示されている。なお、図9では、文字で各キャラクタ
を示すが実際には各キャラクタを示す図柄が描かれてい
る。
【0074】本発明に係るパチンコ遊技機1において
は、これらの4つの具体例のうちのいずれを採用しても
よいが、いずれを採用した場合においても、可変表示装
置8で図示する1〜12の図柄番号順で左右中図柄がス
クロールされ、図柄番号12の図柄(図6〜図8の場合
には数字図柄「12」、図9の場合にはキャラクタ図柄
「ルビー」)が表示されると、次に1番目の図柄(図6
〜図8の場合には数字図柄「1」、図9の場合にはキャ
ラクタ図柄「サル」)が表示される。そして、表示結果
が導出表示される時期になると図柄が差替えられて予定
停止図柄が停止表示され、表示結果が確定する。表示結
果として、左右中図柄で同一種類の図柄が揃って停止す
ると大当りとなる。したがって、大当りの表示態様の数
は、図柄の種類数と同じ12種類である。
【0075】特別図柄は予め5種類のグループに分類さ
れており、遊技者がそのグループの相違を識別できるよ
うに、各特別図柄は所属するグループ毎に相違する部分
を有する。
【0076】図6には数字部分の色彩の違い(たとえ
ば、青、赤、黄、緑)によってグループの相違を識別可
能にした例が示されている。なお、図6において、図面
の数字図柄の数字部分に施された模様は、実際には青、
赤、黄、緑等の特定の色を示す。ただし、これに代え
て、数字部分の模様の違い(図示する如く)によってグ
ループの相違を識別可能にしてもよい。図7には数字を
囲む枠の形状の違い(たとえば、円、三角形、四角形、
五角形、六角形)によってグループの相違を識別可能に
した例が示されている。図8には数字の大きさの違い
(大〜小)によってグループの相違を識別可能にした例
が示されている。図9にはキャラクタの違い(動物、乗
物、遊技機、性別、宝石)によってグループの相違を識
別可能にした例が示されている。
【0077】このように、特別図柄はグループの相違を
識別可能に構成されているために、遊技者は、数字図柄
(1、3、5、7)、数字図柄(2、4)、数字図柄
(6、8)、数字図柄(9、11)、数字図柄(10、
12)のそれぞれが同一グループであることを識別でき
る。また、図9の場合には、同様にキャラクタ図柄(サ
ル、イヌ、ネコ、ウシ)、キャラクタ図柄(車、列
車)、キャラクタ図柄(パチンコ、パチスロ)、キャラ
クタ図柄(男、女)、キャラクタ図柄(ダイヤ、ルビ
ー)のそれぞれが同一グループであることを識別でき
る。その結果、確変図柄と非確変図柄とがグループ単位
で定義されている場合、可変表示装置8に表示された大
当りの結果が確変大当りであるか否かを遊技者が比較的
容易に識別できる。
【0078】このパチンコ遊技機1では、大当りの表示
結果のうち確変大当りが占める割合(以下、確変割合と
いう)は、確変図柄と非確変図柄とからなる大当り図柄
のうち、確変図柄が占める割合と同一になる。よって、
たとえば、図6〜図8に示す5つのグループに分類され
た数字図柄のうち、2つのグループの数字図柄(1、
3、5、7)、(9、11)が確変図柄として定義さ
れ、その他の3つのグループの数字図柄(2、4、6、
8、10、12)が非確変図柄として定義された場合に
は、確変割合は1/2となる。この場合には、大当りが
発生した際の確変突入率は、リミッタが作動している場
合を除いて50%になる。
【0079】図10は、確変大当りを発生させるか否か
を決定する際に基本回路53のCPU56によって参照
される特別図柄チェックテーブルの構成を示す図であ
る。特別図柄チェックテーブルには、可変表示装置8で
可変表示される12種類の特別図柄の各々が確変図柄で
あるか非確変図柄であるかが定義されており、実質的に
は、この特別図柄チェックテーブルによって12種類の
大当りの表示態様の各々が確変大当りの態様であるか非
確変大当りの態様であるかが定義されている。この特別
図柄チェックテーブルによって前述した確変割合が定ま
る。なお、特別図柄チェックテーブルは、基本回路53
のROM54のデータ領域に記憶されている。
【0080】特に、図10(a)には確変割合が1/2
となるように設計された特別図柄チェックテーブルが示
されており、図10(b)には確変割合が1/3となる
ように設計された特別図柄チェックテーブルが示されて
いる。
【0081】図10(a)を用いて特別図柄チェックテ
ーブルを説明する。図の左側の「E9D7」〜「E9E
2」は特別図柄チェックテーブル内の各行の特別図柄の
データに対応するアドレスである。
【0082】これらのアドレスのうち、1行目に示され
たアドレスは特別図柄チェックテーブルXD_TZU_
CHKの先頭アドレスである。この先頭アドレスが遊技
制御中にポインタによって指定されることによって、特
別図柄チェックテーブルが参照される。
【0083】2行目〜13行目に示されたアドレスは、
各々、図柄番号1〜12に対応する特別図柄のデータを
指定するアドレスである。なお、図柄番号1に対応する
アドレスは、特別図柄チェックテーブルXD_TZU_
CHKの先頭アドレスと同一である。また、それらのア
ドレスの各々に対応してそれらの右側に示された「0
0」もしくは「01」の数値データは、確変にするか非
確変にするかを指定する指定データであり、これらの指
定データによって図柄番号1〜12に対応する特別図柄
が確変図柄であるか非確変図柄であるかが定義されてい
る。指定データは、「00」が非確変を指定する低確率
時指定値であり、すなわち、それによって非確変図柄で
あることが定義されている。一方、「01」は確変を指
定する高確率時指定値であり、すなわち、それによって
確変図柄であることが定義されている。図の各行の右側
には、その指定データの注釈が示されている。
【0084】遊技制御によって大当りとすることが決定
され、かつ、大当り図柄の種類が決定された場合には、
その大当り図柄に対応する特別図柄チェックテーブル内
のアドレスがポインタによって指定されることによって
特別図柄チェックテーブルのうちの該当データが参照さ
れ、高確率時指定値であるか、すなわち、大当り図柄が
確変図柄であるか否かが判定される。そして、確変図柄
(高確率時指定値)の場合には確変大当りとすることが
決定され、非確変図柄(低確率時指定値)の場合には非
確変大当りとすることが決定される。それゆえに、確変
割合は、大当り図柄のうち確変図柄が占める割合と同一
になる。
【0085】図10(a)に示す特別図柄チェックテー
ブルが採用されることにより、たとえば、図6〜図9に
示すように5つのグループに分類された数字図柄のう
ち、2つのグループの数字図柄(1、3、5、7)、
(9、11)が確変図柄として定義され、その他の3つ
のグループの数字図柄(2、4、6、8、10、12)
が非確変図柄として定義されることになる。
【0086】図10(b)に示す確変割合1/3の特別
図柄チェックテーブルは、アドレス「E9DF」および
「E9E1」に対応する指定データが低確率時指定値と
されている点のみが図10(a)に示す特別図柄チェッ
クテーブルと異なる。図10(b)に示す特別図柄チェ
ックテーブルが採用されることにより、たとえば、図6
〜図9に示した数字図柄のうち、1つのグループの数字
図柄(1、3、5、7)が確変図柄として定義され、そ
の他の4つのグループの数字図柄(2、4、6、8、
9、10、11、12)が非確変図柄として定義される
ことになる。これにより、確変割合が1/3となる。
【0087】このように、図10(a),図10(b)
に示す特別図柄チェックテーブルでは、同一のグループ
に属する図柄については同一の指定データが設定されて
いる。これにより、各グループ単位で確変図柄、非確変
図柄の定義がなされることになる。この場合、図10
(a),図10(b)のうちのいずれか一方の特別図柄
チェックテーブルが採用された遊技機に対して、他方の
確変割合を採用した兄弟機を新たに開発する場合には、
特別図柄チェックテーブル内の指定データを変更するだ
けでよい。これにより、確変割合1/3または1/2の
兄弟機を簡単に開発できる。また、このような変更のみ
しか行なわなくとも、指定データを図柄のグループ単位
で変更する限り、遊技者は容易に確変図柄、非確変図柄
を識別できる。特に、本実施の形態において、特別図柄
は、各々2図柄が属する4つのグループと、4図柄が属
する1つのグループとの5つのグループに予め分類され
ているために、それらのグループの組合せによって、様
々な確変割合の兄弟機を指定データの変更のみで容易に
開発できる。
【0088】すなわち、確変大当りと非確変大当りの2
種類の表示結果を示すには、各々に対応する2グループ
の特別図柄があれば十分であるが、本実施の形態では、
このようにそれを超える5つのグループのいずれかに分
類される特別図柄が予め用意されているために、確変割
合が現行機種とは異なる兄弟機種を開発する場合には、
あるグループに属する特別図柄の定義を確変図柄から非
確変図柄に、または、その逆に変更すれば事足りるので
ある。これに対して、特別図柄のグループが2グループ
しか用意されていない場合には、たとえば、そのうちの
一方のグループの定義を変更すると確変割合が0%また
は100%となってしまうために、実質的にグループの
定義の変更のみによっては対応できない。この場合、グ
ループ内の一部の特別図柄についての定義を変更する
と、1つのグループ内に確変図柄とと非確変図柄とが混
在することになり、遊技者が表示結果を認識しにくくな
るという不都合が生じる。このため、結果として、新た
に特別図柄の数を増やす必要が生じ、表示内容まで設計
を変更する必要が生じてしまう。これに対して、本実施
の形態によれば、表示内容については変更を一切加える
ことなく確変割合を変更できるのである。具体的には、
ROM54に記憶される特別図柄チェックテーブルの内
容を変更するだけでよく、これにより開発負担が軽減さ
れる。
【0089】図11は、基本回路53により実行される
メイン処理を示すフローチャートである。この処理は、
定期リセット回路66が発するリセットパルスによっ
て、たとえば、2ms毎に起動される。基本回路53が
起動されると、基本回路53は、まず、クロックモニタ
制御を動作可能状態にするために、CPU56に内蔵さ
れているクロックモニタレジスタがクロックモニタイネ
ーブル状態に設定される(S1)。なお、クロックモニ
タ制御とは、入力されるクロック信号の低下または停止
が検出された場合に、CPU56の内部で自動的にリセ
ットを発生する制御である。
【0090】次に、スタックポインタの指定アドレスを
セットするスタックセット処理が行なわれる(S2)。
この例では、スタックポインタに00FFHが設定され
る。そして、システムチェック処理が行なわれる(S
3)。システムチェック処理では、RAM55にエラー
が含まれていないかどうかが判定され、エラーが含まれ
ている場合には、RAM55を初期化するなどの処理が
行なわれる。
【0091】次に、表示制御基板80に送出される表示
制御データ(コマンドデータ)をRAM55の所定領域
に設定する表示制御データ設定処理が行なわれる(S
4)。次に、S4で設定された表示制御データを表示制
御基板80へ出力する表示制御データ出力処理が行なわ
れる(S5)。次に、各種出力データの内容を各種出力
ポートに出力するデータ出力処理が行なわれる(S
6)。次に、ランプタイマ処理が行なわれる(S6)。
ここでは、ランプタイマが1減算され、ランプタイマが
タイムアウトしたら(=0になったら)、ランプデータ
ポインタが更新されるとともに新たな値がランプタイマ
に設定される。次に、出力データ設定処理が行なわれ、
ランプデータポインタが示すアドレスのデータ、ホール
管理用コンピュータに出力される大当り情報、始動情
報、確率変動情報等の出力データが格納領域に設定され
る(S8)。次に、エラー処理が行なわれる(S9)。
これにより、パチンコ遊技機1の内部に備えられている
自己診断機能によって種々の異常診断処理が行なわれ、
その結果に応じて必要ならば警報が発せられる。次に、
判定用乱数更新処理が行なわれる(S10)。ここで
は、大当り判定用乱数および大当り判定用乱数を生成す
るためのカウントアップ(1加算)が行なわれる。次
に、特別図柄プロセス処理が行なわれる(S11)。特
別図柄プロセス処理とは、特別図柄プロセスフラグに従
って、パチンコ遊技機1を所定の順序で制御する処理で
ある。たとえば、特別図柄の可変開始から大当りの発生
および大当りの終了までの制御過程は複数のプロセスに
分けられ、この特別図柄プロセス処理において、その過
程が予め定められた手順で実行される。次に、普通図柄
プロセス処理が行なわれる(S12)。普通図柄プロセ
ス処理では、7セグメントLEDによる可変表示器10
を所定の手順で表示制御する処理が行なわれる。次に、
スイッチ処理が行なわれる(S13)。スイッチ処理で
は、ゲートスイッチ12、始動口スイッチ17、カウン
トスイッチ23、Vカウントスイッチ22等からの検出
信号が入力されることによって各入賞口や可変入賞球装
置に対する入賞があったか否かが判定され、判定結果に
応じて必要な処理が行なわれる。次に、音声処理が行な
われる(S14)。ここでは、プロセスデータ中の音声
データを音声制御基板70に送出する処理が行なわれ
る。次に、表示用乱数更新処理が行なわれる(S1
5)。この表示用乱数更新処理では、前述したランダム
2や3等を生成するためにカウントのカウントアップ
(1加算)が行なわれる。
【0092】次に、入賞球信号処理が行なわれる(S1
6)。入賞球信号処理では、賞球基板37へ賞球制御コ
マンドである賞球個数信号を出力する処理が行なわれ
る。賞球基板37は、この賞球個数信号を受け、賞球個
数信号で特定される個数の景品玉を払出すために玉払出
装置97を制御する。次に、定期リセット回路66から
リセットパルスが与えられるまで、すなわち、割込みが
かかるまで、表示用乱数更新処理が無限ループにより繰
返し行なわれる(S17)。
【0093】図12は、特別図柄プロセス処理を示すフ
ローチャートである。この特別図柄プロセス処理は、図
11のS11において2msごとに繰返し実行される処
理である。特別図柄プロセス処理では、特別図柄プロセ
スフラグの値に応じて、S300〜S308、および、
S401の処理のうちのいずれかが実行される。
【0094】特別図柄変動待ち処理(S300)は、始
動口センサ17がオンした場合に、始動入賞記憶数が上
限値に達していないことを条件として始動入賞記憶数を
+1するとともに大当り決定用乱数を抽出する処理であ
る。特別図柄判定処理(S301)は、特別図柄の可変
表示が開始できる状態になった場合に始動入賞記憶数を
確認し、始動入賞記憶数が0でなければ、抽出されてい
る大当り決定用乱数の値に応じて大当りとするかはずれ
とするかを決定する処理である。停止図柄設定処理(S
302)は、左右中図柄の停止図柄を決定する処理であ
る。コマンド送信完了待ち処理(S303)は、表示制
御基板80へのコマンドデータの送信の完了を確認する
処理である。全図柄停止待ち処理(S304)は、特別
図柄の変動開始から所定時間経過後に可変表示部9にお
いて可変表示される特別図柄のすべてが停止されるよう
に制御する処理である。大当り表示処理(S305)
は、停止図柄が大当り図柄の組合せである場合には特別
図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放開始前処理に移
行できる値に更新し、そうでない場合には特別プロセス
フラグの値を特別図柄変動待ち処理に移行できる値に更
新する処理である。大入賞口開放開始前処理(S30
6)は、可変入賞球装置19の大入賞口を開放する制御
を開始する処理である。大入賞口開放中処理(S30
7)は、10カウント表示やV入賞表示などに必要なコ
マンドデータを送信する処理や、大入賞口の閉成条件の
成立を確認する処理などを行なう処理である。なお、大
入賞口の閉成条件が成立した場合において、大当り状態
の終了条件が成立しておれば特別図柄プロセスフラグの
値が大当り終了処理に移行できる値に更新され、大当り
状態の終了条件が成立していなければ特別図柄プロセス
フラグの値がそのまま維持される。大当り終了処理(S
308)は、大当り状態が終了したことを遊技者に報知
するための処理である。その処理が終了すれば、特別図
柄プロセスフラグが初期状態に更新され、次回の特別図
柄プロセス処理時には特別図柄変動待ち処理に移行す
る。大入賞口開放後処理(S401)は、大当り制御中
の各ラウンドが終了する毎に実行される処理であり、こ
の処理において、ラウンドを更新するか、大当り制御を
終了させるか等の判断がなされる。
【0095】基本回路53は、始動入賞口14に打玉が
始動入賞すると、特別図柄プロセス処理を実行すること
によって、大当りとするかはずれとするかを決定すると
ともに、停止図柄および変動時間を決定するが、その
後、表示制御データ設定処理(S5)および表示制御デ
ータ出力処理(S6)を実行することによって、その決
定に応じた表示制御コマンドを表示制御基板80の表示
制御用CPU101に与える。表示制御用CPU101
は、遊技制御基板31からの表示制御コマンドに応じて
可変表示部9の表示制御を行なう。
【0096】次に、始動入賞口14への入賞に基づいて
基本回路56が実行する処理について、図13、図14
のフローチャートを参照して説明する。図13は打玉が
始動入賞口14に入賞したことを判定する処理を示し、
図14は可変表示部9の停止図柄等を決定する処理を示
す。これらの処理のうち、図13は、図12に示した特
別図柄プロセス処理のS300の処理の一部である。ま
た、図14は、図12に示した特別図柄プロセス処理の
S301およびS302の処理内容の概略である。
【0097】まず、図13を参照して、始動入賞口14
への入賞が始動口センサ17によって検出された否かが
判断される(S41)。そして、スイッチ回路58を介
して始動口センサ17がオンしたと判定されると、始動
入賞記憶数が最大値である4に達しているかどうかが判
断される(S42)。始動入賞記憶数が4に達していな
ければ、始動入賞記憶数が1加算更新され(S43)、
大当り判定用乱数(ランダム1)の値が抽出される。そ
して、その抽出値が始動入賞記憶数の値に対応した乱数
値格納エリアに格納される(S45)。乱数値格納エリ
アは基本回路53のRAM55のデータ領域に構成され
ている。なお、始動入賞記憶数が4に達している場合に
は、始動入賞記憶数を増やす処理は行なわれず、その始
動入賞は無効とされる。
【0098】続いて、図14を参照して、始動入賞記憶
数が確認される(S50)。始動入賞記憶数が0でなけ
れば、始動入賞記憶数=1に対応する乱数値格納エリア
に格納されている大当り判定用乱数(ランダム1)の抽
出値が読出される(S51)。次に、始動入賞記憶数が
1減算更新され、かつ、各乱数値格納エリアの値がシフ
トされる(S52)。すなわち、始動入賞記憶数=n
(n=2,3,4)に対応する乱数値格納エリアに格納
されている値が、始動入賞記憶数=n−1に対応する乱
数値格納エリアに格納される。
【0099】次に、S51で読出された値、すなわち抽
出されている大当り判定用乱数の値に基づいて当り/は
ずれが決定される(S53)。前述したように、低確率
時にはたとえばその値が「3」である場合に「大当り」
と決定され、それ以外の値である場合には「はずれ」と
決定される。高確率時にはたとえばその値が「3」,
「7」,「79」,「103」,「107」のいずれか
である場合に「大当り」と決定され、それ以外の値であ
る場合には「はずれ」と決定される。
【0100】大当りと判定されたときには、大当り図柄
判定用乱数の値に基づいて停止図柄が決定される。ここ
で、リミッタが作動中でないならば、大当り図柄決定用
乱数ランダム3(特定図柄判定用乱数)の値に従って全
図柄を含むテーブルから停止図柄が決定される(S5
4,S55)。リミッタが作動している場合には、大当
り図柄決定用乱数ランダム3(特定図柄判定用乱数)の
値に従って確率変動を引き起こす図柄の組合せ(確変図
柄)を含まない図柄のテーブルから停止図柄が決定され
る(S54,S56)。リミッタは、連続して確変図柄
に大当りが発生すること、すなわち連続して確率変動状
態が継続することを制限するためのものである。たとえ
ば、4回連続して確率変動状態が継続するとリミッタが
作動状態となる。したがって、リミッタ作動状態では、
確率変動が行なわれる特別図柄を含まないテーブルから
停止図柄が決定される。
【0101】さらに、大当り予告を行なうか否かが決定
される。すなわち、大当り予告用乱数(ランダム5)の
値が抽出され、その値が0または1ならば大当り予告を
行なうことが決定される(S65)。次に、リーチ用乱
数(ランダム6)が抽出され、その値に基づいてリーチ
種類(変動時間)が決定される(S57)。
【0102】はずれと判定された場合には、リーチとす
るか否か判定される(S58)。たとえば、リーチ判定
用乱数(ランダム4)の値が「105」〜「1530」
のいずれかである場合には、リーチを成立させないこと
が決定される。そして、リーチ判定用乱数(ランダム
4)の値が「0」〜「104」のいずれかである場合に
はリーチを成立させることが決定される。リーチを成立
させることが決定されたときには、リーチ図柄が決定さ
れる。
【0103】次に、リーチを成立させる場合には、ラン
ダム2−1の値に従って左右図柄(リーチ図柄)が決定
される(S59)。また、ランダム2−2の値に従って
中図柄が決定される(S60)。ここで、決定された中
図柄が左右図柄と一致した場合には、中図柄に対応した
乱数の値に1加算した値に対応する図柄を中図柄の確定
図柄として、大当り図柄と一致しないようにする。
【0104】次に、大当り予告用乱数(ランダム5)の
値が抽出され、その値が0または1ならば大当り予告を
行なうことが決定される(S66)。また、リーチ用乱
数(ランダム6)が抽出され、その値に基づいてリーチ
種類(変動時間)が決定される(S57)。
【0105】S58において、リーチを成立させないこ
とが決定された場合には、ランダム2−1〜2−3の値
に応じて左右中図柄が決定される(S61)。なお、こ
の実施の形態では、確率変動状態では、はずれ時の変動
パターンとして変動時間が短縮されたものも使用され
る。そこで、確率変動状態では、CPU56は、通常の
はずれ値の変動パターンを用いるか短縮された変動パタ
ーンを用いるのかを、たとえば所定の乱数などを用いて
決定する。
【0106】以上のようにして、始動入賞に基づく図柄
変動の表示態様が大当りとするか、リーチ態様とする
か、はずれとするか決定され、それぞれの停止図柄の組
合せが決定される。
【0107】図15および図16は、図12に示された
特別図柄プロセス処理における大入賞口開放後処理(S
401)を示すフローチャートである。この大入賞口開
放後処理においては、まず、特定領域通過フラグの状態
が参照されて、そのフラグの通過あり指定ビットが0で
あるか否かが判断される(S101)。この通過あり指
定ビットは、可変入賞球装置19内の特定領域を打玉が
通過したことが検出されることで0から1に変化する。
通過あり指定ビットが0でない場合には、特定領域の打
玉の通過が検出されており、この場合にはS101でN
Oの判断がなされて大入賞口開放前処理の指定値(0A
H)がセットされ(S103)、大入賞口開放前処理指
定値が特別図柄プロセスフラグにストアされる(S10
5)。
【0108】次に、大入賞口開放回数カウンタが1加算
される(S107)。大入賞口開放回数カウンタは、大
入賞口の開放回数を計数するカウンタである。次に、大
入賞口開放回数表示カウンタが1加算される(S10
9)。大入賞口開放回数表示カウンタの値は、大入賞口
の開放回数、すなわち、大当りのラウンド数を表示する
際に利用される。次に、大入賞口開放後プロセステーブ
ル1の先頭アドレスがポインタにセットされ(S11
5)、特別図柄プロセスデータ処理に移行する(S12
5)。大入賞口開放後プロセステーブル1には、大当り
のインターバル(あるラウンドが終了してから次のラウ
ンドが開始されるまでの間)中の制御のために参照され
るプロセスデータが定義されている。特別図柄プロセス
データ処理では、ポインタによって指定されるアドレス
に所定値が加算されて実行すべきプロセスデータが更新
される。
【0109】S101で通過あり指定ビットが0である
と判断された場合には、特定領域の打玉の通過が検出さ
れておらず、この場合にはS101でYESの判断がな
されて、特定領域タイマがロードされ(S111)、そ
のタイマの値が0であるか否かが判断される(S11
3)。特定領域タイマは、可変入賞球装置19の開閉板
20が閉成してから所定時間(2秒程度)をカウントダ
ウン方式で計時するタイマであり、可変入賞球装置19
の開閉板20が閉成する直前に大入賞口に進入した打玉
が無視されることなく入賞玉として検出されるようにす
るために用いられる。この特定領域タイマの値が0でな
い場合には前記S115に移行するが、0になっている
場合には、大入賞口未入賞エラー監視フラグがロードさ
れ(S117)、そのフラグ値がカウントスイッチ入力
有りを示す指定値(00H)であるか否かが判断される
(S119)。カウントスイッチ入力有りを示す指定値
は可変入賞球装置19への打玉の入賞(V入賞ではな
い)が検出されたことを示しており、この場合には、大
入賞口開放後プロセステーブル2のアドレスがポインタ
にセットされた後(S123)、特別図柄プロセスデー
タ処理に移行する(S125)。大入賞口開放後プロセ
ステーブル2には大当りのエンディングに使用されるプ
ロセスデータが定義されている。
【0110】一方、特定領域タイマの値が0になってい
るにも拘らずカウントスイッチ入力有りを示す指定値と
なっていない場合、すなわち、未だに可変入賞球装置1
9への打玉の入賞が検出されていない場合には、10カ
ウントスイッチ(カウントスイッチ(カウントスイッ
チ)23を故意に引き抜く等の不正がなされている可能
性があるために、ポインタにエラーフラグの大入賞口未
入賞エラー指定ビットがセットされた後(S121)、
特別図柄プロセスデータ処理に移行する(S125)。
【0111】特別図柄プロセスデータ処理(S125)
の後、プロセスが継続中であるか否か(Cビットが1で
あるか否か)が判断される。特別図柄プロセスデータ処
理で更新されたプロセスデータに基づく処理が継続中の
場合には、処理が終了する。プロセスが継続中でないと
判断された場合には、図10に示した特別図柄チェック
テーブルの先頭アドレスがポインタにセットされる(S
129)。これにより、図10に示した特別図柄チェッ
クテーブルの先頭アドレス「E9D7」がセットされる
ことになる。次に、左停止図柄の配列順を示すデータが
ロードされる(S131)。ここで、左停止図柄とは、
可変表示装置8の表示結果として導出表示された大当り
図柄である。左停止図柄の配列順を示す配列順データ
は、図柄番号1の図柄から図柄番号12の図柄の順で、
0、1、2、…11とされている。たとえば、左停止図
柄が図柄番号2の図柄である場合には、S131で配列
順データ「1」がロードされる。
【0112】次に、ロードされた左停止図柄の配列順デ
ータが、S129でポインタにセットされた値に加算さ
れる。たとえば、左停止図柄が図柄番号2の図柄である
場合には、S129でセットされたポインタ値「E9D
7」に配列順データ「1」が加算され、ポインタ値は図
10に示した特別図柄チェックテーブルの2行目に定義
された図柄のアドレス「E9D8」を示す値に更新され
る。これにより、大当り図柄が指定される。
【0113】次に、ポインタが示す図柄アドレスに対応
する指定データがロードされる(S135)。指定デー
タは、低確率時指定値または高確率時指定値を指定する
データであり、図10に示した特別図柄チェックテーブ
ルの図柄アドレスの隣に示された「00」、または「0
1」のデータである。
【0114】次に、ロードされた指定データが確率変動
フラグにストアされる(S137)。これにより、指定
データが「00」の場合には確率変動フラグが低確率時
を示し、指定データが「01」の場合には確率変動フラ
グが高確率時を示す。次に、指定データが演出選択フラ
グにストアされる(S139)。演出選択フラグは、リ
ーチの種類を選択する際に参照されるフラグであり、た
とえば、この演出選択フラグ値が高確率時を示す値の場
合には、リーチ時の演出が省略されて変動時間が短縮さ
れる。
【0115】次に、指定データが低確率時指定値でない
か否かが判断される(S141)。低確率時指定値の場
合には確率変動回数カウンタの値がクリアされ(S14
3)、S157に移行する。確率変動回数カウンタは確
率変動状態の継続回数を計数するカウンタである。指定
データが低確率時指定値でない場合(高確率時指定値の
場合)には、確率変動回数カウンタが1加算更新され
(S145)、続いてその確率変動回数カウンタの値が
ロードされる(S147)。次に、ロードされた値と予
め定められた確率変動回数最大値(=4)とが比較され
(S149)、確率変動回数カウンタ値の方が確率変動
回数最大値(=4)よりも小さいか否かが判断される
(S151)。確率変動回数カウンタ値の方が確率変動
回数最大値よりも小さい場合にはリミッタを作動させる
ための設定がなされることなく、S157に移行する
が、小さくない場合には、リミッタを作動させるための
設定がなされる。すなわち、リミッタ作動指定値「FF
H」がセットされ(S153)、続いて、そのリミッタ
作動指定値がリミッタフラグにストアされる(S15
5)。
【0116】次に、クリアデータ「00H」がセットさ
れ(S157)、続いて、そのクリアデータが大当り中
フラグにストアされ(S159)、処理が終了する。な
お、大当り中フラグは大当り制御が行なわれいる最中で
あるか否かを示すフラグであり、クリアデータが大当り
中フラグにストアされることによって大当り制御が行な
われていないことが示される。これにより、たとえば、
情報出力回路64(図4参照)からの大当り情報の出力
が停止する。
【0117】次に、以上説明した実施の形態における変
形例や特徴点等を以下に列挙する。 (1) 前記特別遊技状態は、確率変動状態の他に、
普通図柄の変動時間短縮制御が行なわれる状態、普
通図柄の当りの発生確率を向上させる普通図柄当り確率
向上制御が行なわれる状態、特別図柄の変動時間短縮
制御が行なわれる状態、始動口に設けられた一対の開
成翼片の開放回数を増加させる開放回数増加制御が行な
われる状態、始動口に設けられた一対の開成翼片の開
放時間を延長させる開放時間延長制御が行なわれる状態
も含まれる。具体的には、特別遊技状態は、前記〜前
記のうちのいずれかの単独制御またはその〜が組
合わされた制御でもよい。
【0118】(2) 本実施の形態では、特別図柄は予
め複数種類のグループにグループ分けされているが、複
数グループのうちの2以上のグループを確変図柄として
定義する場合において、各グループ別に確変の有利度に
関して優劣をつけるようにしてもよい。たとえば、ある
グループに属する確変図柄で確変大当りが発生した場合
には、可変表示装置8の始動回数が50回に達するまで
確率変動状態が継続し、他のグループに属する確変図柄
で確変大当りが発生した場合には、可変表示装置8の始
動回数が100回に達するまで確率変動状態が継続する
ように構成することが考えられる。また、可変表示装置
8の表示結果に応じて時短状態(特別図柄の変動時間が
短縮された状態)にする場合にも同様にして、複数グル
ープのうちの2以上のグループを時短図柄として定義
し、各グループ別に時短の回数に関して優劣をつけるよ
うにしてもよい。
【0119】(3) 本実施の形態では、特別図柄に関
し、各々2図柄が属する4つのグループと、4図柄が属
する1つのグループとの5つのグループに予め分類され
ているために、それらのグループの組合せによって、1
/2、1/3の他、1/6や2/3といった確変割合の
特別図柄チェックテーブルを設計することもできる。ま
た、グループに属する図柄の数は、2つと4つとに限定
されるものではく、3つや5つ等とすることも可能であ
り、グループ数についても6つ以上とすることも可能で
ある(少なくともグループ数は3以上であればよ
い。)。
【0120】(4) 本実施の形態では、左図柄、中図
柄、右図柄の3つの図柄の組合せによって非確変大当り
や確変大当りが発生するように構成したが、単一のリー
ルのみで図柄が可変表示されてその表示結果によって非
確変大当りや確変大当りが発生するように構成してもよ
い。
【0121】(5) 特別図柄のキャラクタとしては、
人物や動物の他、風景や建造物などであってもよい。
【0122】(6) 図6〜図9には、特別図柄の表示
要素(形状、模様、色彩、キャラクタ)の違いによって
グループ分けした例が示されている。そして、図6〜図
9の4つの例のいずれの場合にも、特別図柄のすべてに
共通する表示要素(形状、模様、色彩、キャラクタのう
ちのいずれか1つ)の違いによって特別図柄が分類され
ており、たとえば、互いに形状が異なる複数のグループ
と、互いに模様が異なる複数のグループとが混在するよ
うなことはない。
【0123】しかしながら、これに代えて、たとえば、
互いに形状が異なる複数のグループと、互いに模様が異
なる複数のグループ、あるいはさらに互いにキャラクタ
が異なる複数のグループが混在するような構成としても
よい。より具体的には、たとえば、数字図柄(1、3、
5、7)、数字図柄(2、4)については図8の図柄を
採用し、数字図柄(6、8)、数字図柄(9、11)、
数字図柄(10、12)については、図9の図柄を採用
することが考えられる。
【0124】(7) 図10に示した特別図柄チェック
テーブルを遊技制御基板31側のROM56に記憶させ
る代わりに、表示制御基板80側の制御データROM1
02内に記憶させてもよい。この場合、遊技制御基板3
1側から表示制御基板80側へは、停止図柄を具体的に
指定するコマンドが出力されるのではなく、確変大当り
にするか、非確変大当りにするか、はずれにするかを特
定できるコマンドが出力される。表示制御基板80側の
表示制御用CPU101は、特別図柄チェックテーブル
を参照して遊技制御基板31側からのコマンドに対応す
る表示結果を選択することになる。
【0125】(8) 今回開示された実施の形態はすべ
ての点で例示であって制限的なものではないと考えられ
るべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて
特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等
の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが
意図される。
【0126】
【課題を解決するための手段の具体例】(1) パチン
コ遊技機1により、表示状態が変化可能な可変表示装置
を有し、該可変表示装置の表示結果が予め複数種類定め
られた特定の表示態様のうちのいずれかとなった場合に
遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御可能となる遊
技機が構成されている。可変表示装置8により、前記可
変表示装置が構成されている。特別図柄のゾロ目(11
1、222等)により、予め複数種類定められた特定の
表示態様が構成されている。大当りに基づく繰返継続制
御が実行される状態により、前記特定遊技状態が構成さ
れている。
【0127】表示制御基板80の表示制御用CPU10
1により、前記可変表示装置の表示結果を導出表示させ
る制御を行なう可変表示制御手段が構成されている。基
本回路53により、前記可変表示装置の表示結果が複数
種類定められた特定の表示態様のうちの特別の表示態様
となった場合に、前記特定遊技状態とは異なる遊技者に
とって有利な特別遊技状態に制御可能な遊技状態制御手
段が構成されている。確変図柄のゾロ目により、前記複
数種類定められた特定の表示態様のうちの特別の表示態
様が構成されている。たとえば、図10(a)または図
10(b)に示す特別図柄チェックテーブルによれば、
アドレスE9D7(図柄番号1)、E9D9(図柄番号
3)、E9DB(図柄番号5)、E9DD(図柄番号
7)、E9DF(図柄番号9)、E9D1(図柄番号1
1)に対応する特別図柄のゾロ目により、前記複数種類
定められた特定の表示態様のうちの特別の表示態様が構
成されている。確率変動状態により、前記特別遊技状態
が構成されている。
【0128】図14のS53を実行する基本回路53に
より、前記特定遊技状態とするか否かを決定する特定遊
技状態決定手段が構成されている。図15のS131〜
S137を実行する基本回路53により、前記特別遊技
状態とするか否かを決定する特別遊技状態決定手段が構
成されている。図15のS131〜S137に示したよ
うに、前記特別遊技状態決定手段は、左停止図柄(大当
り図柄)に対応する確変決定用の指定データ(図10の
「00」または「01」をロードすることによって確率
変動状態とするか否かを決定する。そして、図10を用
いて説明したように、確変決定用の指定データは、その
対応する図柄が確変図柄であるか非確変図柄であるかを
定義したデータである。よって、確変割合は、確変図柄
と非確変図柄とからなる大当り図柄のうちで確変図柄が
占める割合と同一になる。
【0129】本実施の形態においては、前記特定の表示
態様とは、大当り図柄のゾロ目である。よって、前記特
定の表示態様の種類数は、大当り図柄の種類数と一致
し、たとえば、12種類である。このうち、前記特別の
表示態様とは、確変り図柄のゾロ目であるために、前記
特別の表示態様の種類数は、確変図柄の種類数と一致す
る。このため、確変割合は、前記複数種類の特定の表示
態様のうち前記特別の表示態様が占める割合と同一にな
る。
【0130】以上により、前記特別遊技状態決定手段
は、前記特別遊技状態とするか否かを決定する場合に
は、前記複数種類の特定の表示態様のうち前記特別の表
示態様が占める割合に対応する率で前記特別遊技状態と
する旨を決定することが開示されている。
【0131】図6〜図9を用いて前述したように、大当
りの表示態様を構成する特別図柄は、5つのグループに
予め分類されており、表示結果として導出表示された場
合にグループの相違を識別可能なように、色彩や形状、
大きさ、キャラクタが各グループ毎に異なっている。こ
れにより、前記複数種類の特定の表示態様の各々は、少
なくとも3グループ以上からなる複数グループのいずれ
かに属し、かつ、表示結果として導出表示された場合に
グループの相違を識別可能なグループ識別情報を含むこ
とが開示されている。
【0132】(2) 図6〜図9には、特別図柄の表示
要素(形状、模様、色彩、キャラクタ)の違いによって
グループ分けした例が示されている。そして、図6〜図
9の4つの例のいずれの場合にも、特別図柄のすべてに
共通する表示要素(形状、模様、色彩、キャラクタのう
ちのいずれか1つ)の違いによって特別図柄が分類され
ており、たとえば、互いに形状が異なる複数のグループ
と、互いに模様が異なる複数のグループとが混在するよ
うなことはない。
【0133】これにより、前記グループ識別情報は、前
記複数種類の特定の表示態様のすべてに共通する1種類
の表示要素によりグループの相違を識別可能に構成され
ていることが開示されている。
【0134】(3) 基本回路53のROM54によ
り、前記特別の表示態様(確変大当りの態様)と前記特
別の表示態様以外の前記特定の表示態様(非確変大当り
の態様)とが前記グループ別に定められたデータテーブ
ルを記憶する記憶手段が構成されている。図10に示し
た特別図柄チェックテーブルにより、前記データテーブ
ルが構成されている。
【0135】(4) 図6に示した特別図柄の場合に
は、数字部分の色彩が図柄のグループ毎に異なっている
ために、大当りの表示態様(ゾロ目)となった場合に
は、その数字部分の色彩の相違によってグループを識別
できる。これにより、前記特定の表示態様は前記グルー
プ毎に色彩が異なる部分を有し、当該部分における色彩
によって前記グループ識別情報が構成されていることが
開示されている。
【0136】(5) 図8に示した特別図柄の場合に
は、数字部分の大きさが図柄のグループ毎に異なってい
るために、大当りの表示態様(ゾロ目)となった場合に
は、その数字部分の大きさの相違によってグループを識
別できる。これにより、前記特定の表示態様は前記グル
ープ毎に大きさが異なる部分を有し、当該部分における
大きさによって前記グループ識別情報が構成されている
ことが開示されている。
【0137】(6) 図9に示した特別図柄の場合に
は、キャラクタが図柄のグループ毎に異なっているため
に、大当りの表示態様(ゾロ目)となった場合には、そ
のキャラクタの相違によってグループを識別できる。こ
れにより、前記特定の表示態様は前記グループ毎に異な
るキャラクタ(乗物キャラクタ、動物キャラクタ、遊技
機キャラクタ、性別キャラクタ、宝石キャラクタ)で構
成されており、当該キャラクタによって前記グループ識
別情報が構成されていることが開示されている。
【0138】ここで、前記グループ毎に異なるキャラク
タとは、各グループ同士のキャラクタを比較した場合
に、相異なる観念を想起させるキャラクタである。たと
えば、上記実施の形態では、その例として、乗物キャラ
クタ、動物キャラクタ、遊技機キャラクタ、性別キャラ
クタ、宝石キャラクタが挙げられており、それぞれ、乗
物や動物、遊技機、性別、宝石というように異なる観念
を想起させる。
【0139】(7) 図7に示した特別図柄の場合に
は、数字を囲む枠の形状が図柄のグループ毎に異なって
いるために、大当りの表示態様(ゾロ目)となった場合
には、その形状の相違によってグループを識別できる。
これにより、前記特定の表示態様は前記グループ毎に形
状が異なる部分を有し、当該部分における形状によって
前記グループ識別情報が構成されていることが開示され
ている。
【0140】(8) 図6に示した特別図柄の場合に
は、数字部分の色彩が図柄のグループ毎に異なっている
旨を説明したが、前述したように、数字部分の模様が図
柄のグループ毎に異なっていてもよい。この場合、大当
りの表示態様(ゾロ目)となった場合には、その数字部
分の模様の相違によってグループを識別できる。これに
より、前記特定の表示態様は前記グループ毎に模様が異
なる部分を有し、当該部分における模様によって前記グ
ループ識別情報が構成されていることが開示されてい
る。
【0141】
【課題を解決するための手段の具体例の効果】請求項1
に関しては、特別遊技状態とすることが決定される決定
率が、複数種類の特定の表示態様のうち特別の表示態様
が占める割合に対応するように定められた遊技機におい
て、少なくとも3グループ以上からなる複数グループの
いずれかに分類される特定の表示態様が用意されている
ために、前記決定率が現行機種とは異なる兄弟機種を開
発する場合には、あるグループに属する特定の表示態様
の定義を“特別の表示態様”から“特別の表示態様以外
の特定の表示態様”に、または、“特別の表示態様以外
の特定の表示態様”から“特別の表示態様”に変更すれ
ば事足りる。これにより、シリーズ化された遊技機を新
たに開発する場合に、表示内容については変更を一切加
えることなく、特別遊技状態に関するゲーム性を変更す
ることが可能になる。
【0142】請求項2に関しては、請求項1に関する効
果に加えて、前記複数種類の特定の表示態様のすべてに
共通する1種類の表示要素によって、遊技者は比較的容
易に特別の表示態様であるか否かを把握できるようにな
る。
【0143】請求項3に関しては、請求項1または請求
項2に関する効果に加えて、特別遊技状態とすることが
決定される決定率を変更する場合には、記憶手段に記憶
されたデータテーブルを変更するだけでよく、これによ
り開発負担が軽減される。
【0144】請求項4に関しては、請求項1〜請求項3
のいずれかに関する効果に加えて、特定の表示態様の色
彩の相違点によって、遊技者は比較的容易にそれが特別
の表示態様であるか否かを把握できるようになる。
【0145】請求項5に関しては、請求項1〜請求項3
のいずれかに関する効果に加えて、特定の表示態様の大
きさの相違点によって、遊技者は比較的容易にそれが特
別の表示態様であるか否かを把握できるようになる。
【0146】請求項6に関しては、請求項1〜請求項3
のいずれかに関する効果に加えて、特定の表示態様のキ
ャラクタの相違点によって、遊技者は比較的容易にそれ
が特別の表示態様であるか否かを把握できるようにな
る。
【0147】請求項7に関しては、請求項1〜請求項3
のいずれかに関する効果に加えて、特定の表示態様の形
状の相違点によって、遊技者は比較的容易にそれが特別
の表示態様であるか否かを把握できるようになる。
【0148】請求項8に関しては、請求項1〜請求項3
のいずれかに関する効果に加えて、特定の表示態様の形
状の相違点によって、遊技者は比較的容易にそれが特別
の表示態様であるか否かを把握できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 カードユニットが隣接された遊技機の一例の
パチンコ遊技機を示す全体正面図である。
【図2】 遊技制御基板における回路構成の一例を示す
ブロック図である。
【図3】 表示制御基板内の回路構成を、画像表示を実
現するCRTとともに示すブロック図である。
【図4】 パチンコ遊技機に用いられる各種ランダムカ
ウンタを示す図である。
【図5】 基本回路がランダムカウンタのカウンタ値に
基づいて可変表示装置の表示結果を事前に決定する手順
を示すフローチャートである。
【図6】 左右中図柄の具体例を示す図である。
【図7】 左右中図柄の具体例を示す図である。
【図8】 左右中図柄の具体例を示す図である。
【図9】 左右中図柄の具体例を示す図である。
【図10】 特別図柄チェックテーブルの構成を示す図
である。
【図11】 メイン処理を示すフローチャートである。
【図12】 特別図柄プロセス処理を示すフローチャー
トである。
【図13】 打玉が始動入賞口に入賞したことを判定す
る処理を示すフローチャートである。
【図14】 停止図柄等を決定する処理を示すフローチ
ャートである。
【図15】 大入賞口開放後処理を示すフローチャート
である。
【図16】 大入賞口開放後処理を示すフローチャート
である。
【符号の説明】
8 可変表示装置、9 可変表示部、31 遊技制御基
板、53 基本回路、54 ROM、56 CPU、8
0 表示制御基板、101 表示制御用CPU。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表示状態が変化可能な可変表示装置を有
    し、該可変表示装置の表示結果が予め複数種類定められ
    た特定の表示態様のうちのいずれかとなった場合に遊技
    者にとって有利な特定遊技状態に制御可能となる遊技機
    であって、 前記可変表示装置の表示結果を導出表示させる制御を行
    なう可変表示制御手段と、 前記可変表示装置の表示結果が複数種類定められた特定
    の表示態様のうちの特別の表示態様となった場合に、前
    記特定遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な特別遊
    技状態に制御可能な遊技状態制御手段と、 前記特定遊技状態とするか否かを決定する特定遊技状態
    決定手段と、 前記特別遊技状態とするか否かを決定する特別遊技状態
    決定手段とを含み、 該特別遊技状態決定手段は、前記特別遊技状態とするか
    否かを決定する場合には、前記複数種類の特定の表示態
    様のうち前記特別の表示態様が占める割合に対応する率
    で前記特別遊技状態とする旨を決定し、 前記複数種類の特定の表示態様の各々は、少なくとも3
    グループ以上からなる複数グループのいずれかに属し、
    かつ、表示結果として導出表示された場合にグループの
    相違を識別可能なグループ識別情報を含むことを特徴と
    する、遊技機。
  2. 【請求項2】 前記グループ識別情報は、前記複数種類
    の特定の表示態様のすべてに共通する1種類の表示要素
    によりグループの相違を識別可能に構成されていること
    を特徴とする、請求項1に記載の遊技機。
  3. 【請求項3】 前記特別の表示態様と前記特別の表示態
    様以外の前記特定の表示態様とが前記グループ別に定め
    られたデータテーブルを記憶する記憶手段をさらに含む
    ことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の遊
    技機。
  4. 【請求項4】 前記特定の表示態様は前記グループ毎に
    色彩が異なる部分を有し、当該部分における色彩によっ
    て前記グループ識別情報が構成されていることを特徴と
    する、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の遊技機。
  5. 【請求項5】 前記特定の表示態様は前記グループ毎に
    大きさが異なる部分を有し、当該部分における大きさに
    よって前記グループ識別情報が構成されていることを特
    徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の遊技
    機。
  6. 【請求項6】 前記特定の表示態様は前記グループ毎に
    異なるキャラクタで構成されており、当該キャラクタに
    よって前記グループ識別情報が構成されていることを特
    徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の遊技
    機。
  7. 【請求項7】 前記特定の表示態様は前記グループ毎に
    形状が異なる部分を有し、当該部分における形状によっ
    て前記グループ識別情報が構成されていることを特徴と
    する、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の遊技機。
  8. 【請求項8】 前記特定の表示態様は前記グループ毎に
    模様が異なる部分を有し、当該部分における模様によっ
    て前記グループ識別情報が構成されていることを特徴と
    する、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の遊技機。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002315904A (ja) * 2001-04-24 2002-10-29 Newgin Corp パチンコ遊技機
JP2003024562A (ja) * 2001-07-13 2003-01-28 Maruhon Ind Co Ltd 遊技機
JP2007105325A (ja) * 2005-10-14 2007-04-26 Samii Kk 遊技機
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JP2010227461A (ja) * 2009-03-28 2010-10-14 Olympia:Kk 遊技機
JP2016059644A (ja) * 2014-09-18 2016-04-25 タイヨーエレック株式会社 遊技機

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