JP2001016766A - 電力系統事故区間判定方法 - Google Patents

電力系統事故区間判定方法

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JP2001016766A
JP2001016766A JP11176716A JP17671699A JP2001016766A JP 2001016766 A JP2001016766 A JP 2001016766A JP 11176716 A JP11176716 A JP 11176716A JP 17671699 A JP17671699 A JP 17671699A JP 2001016766 A JP2001016766 A JP 2001016766A
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power outage
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JP11176716A
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Tomohiro Koike
智広 小池
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Fuji Electric Co Ltd
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    • Y04INFORMATION OR COMMUNICATION TECHNOLOGIES HAVING AN IMPACT ON OTHER TECHNOLOGY AREAS
    • Y04SSYSTEMS INTEGRATING TECHNOLOGIES RELATED TO POWER NETWORK OPERATION, COMMUNICATION OR INFORMATION TECHNOLOGIES FOR IMPROVING THE ELECTRICAL POWER GENERATION, TRANSMISSION, DISTRIBUTION, MANAGEMENT OR USAGE, i.e. SMART GRIDS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】事故区間判定精度の向上と検証処理速度の向上
とを共に実現する電力系統事故区間判定方法を提供す
る。 【解決手段】事故遮断で停電している全停電区間を生成
(ステップS1)し、全停電区間内の設備の中で事故前
開遮断器、送電線送電端の事故後開遮断器、および末端
機器により全停電区間内を切り分けて推定対象停電区間
を生成(ステップS2)し、推定対象停電区間の組み合
わせである停電ブロックを生成(ステップS3)し、停
電ブロックを用いて停電ブロック組み合わせを生成(ス
テップS4)し、停電ブロックを局限化して事故区間を
判定するとともに停電ブロック組み合わせから事故種別
を合わせて判定(ステップS7)する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種電力系統にお
ける中央給電指令所、地方給電指令所、系統制御所にお
いて、系統制御用計算機または汎用計算機を用いて電力
系統事故時の事故区間および事故設備を自動的に判定す
る電力系統事故区間判定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、エキスパートシステムに代表され
る知識工学の手法を応用した電力系統事故区間判定方法
が開発されている。本出願人も電力系統事故区間判定方
法を特許出願しており、これら特許出願は、特開平4−
50671号・特開平9−22457号・特開平10−
117431号として出願公開されている。これら方法
について概略説明する。図3は、電力系統事故の第1事
故例のモデル図である。この電力系統事故に従来(特開
平4−50671号に開示)の電力系統事故区間判定方
法を適用した場合について説明する。
【0003】図3の電力系統では、A,B,C各変電所の
母線A,B,Cが送電線AB1Lおよび送電線BC1Lによって結
ばれているとする。これら送電線AB1Lおよび送電線BC1L
には、保護リレーや遮断器が接続されている。保護リレ
ーは事故を検出する機能を有し、事故検出時には遮断器
に対して開指令を出力する。遮断器は保護リレーの開指
令に応じて開放動作を行い、事故区間を遮断する。これ
により、事故区間を健全区間から切り離し、事故の波及
を防止する。ここに、事故後に開になった遮断器を事故
後開遮断器という。なお、遮断器によっては事故前に予
め開放されている遮断器もあり、このような遮断器を事
故前開遮断器と呼び、両者を区別する。
【0004】系統制御用計算機または汎用計算機(以
下、単に計算機という。)は、前記の保護リレーや遮断
器に加えて、電力系統に含まれる全ての末端装置(以
下、保護リレー、遮断器、末端装置を一括して単に設備
という。)の状態を遠隔地(例えば、A,B,C各変電所な
ど)において遠隔制御するとともに、動作を常時監視し
て動作情報を得ている。
【0005】また、計算機は、事故が発生する前に開と
なっている保護リレーおよび遮断器を含め、系統の全て
の構成を系統構成情報として計算機に内蔵または接続さ
れた図示しないデータベースに予め記憶しており、事故
発生前の電力系統を把握している。なお、これら動作情
報および系統構成情報を一括して系統情報という。そし
て、電力系統に事故が発生した場合、計算機は、事故に
より動作停電に至った全ての設備を検出する。
【0006】図3の電力系統の第1事故例について説明
する。まず、送電線BC1Lに事故が発生し、保護リレーB
(変)02Sが発した開指令に応じて遮断器B(変)02を遮断す
る。その後に送電線AB1Lに続いて事故が発生し、保護リ
レーA(変)01S、および、保護リレーB(変)01Sが発した開
指令に応じて遮断器A(変)01、および、遮断器B(変)01が
遮断する。なお、遮断器C(変)01は、事故後も閉じてい
る。実際の保護リレーは、B(変)02では、短絡距離保護
リレーであるDZS1(44S1)が、A(変)01およびB(変)01で
は、表示線保護リレー(短絡用)であるPWS(17S)が接続さ
れているため、上述のような保護リレー動作となる。
【0007】なお、変電所A(変)、B(変)、C(変)におい
て、保護リレー動作の動作情報は詳細な情報ではなく、
短絡(S)リレー動作・地絡(G)リレー動作という集約リレ
ー情報しか得られないとする。このとき、短絡(S)リレ
ー、および、地絡(G)リレーは、保護範囲±4区間(送
電線、母線、変圧器を1区間とする)、整定時限を0.
3秒の保護リレーとして一括して扱っている。
【0008】事故発生後、計算機は、系統情報に基づい
て、事故遮断により動作した保護リレー、遮断器、およ
び、事故により停電している設備の集合である全停電区
間を生成する。図3の第1事故例では、・全停電区間:
AB1L、B(変)母線、BC1L、C(変)母線となる。
【0009】続いて、この全停電区間の中で推定対象停
電区間を生成する。図3の第1事故例では、事故により
実際に動作した遮断器B(変)02、遮断器A(変)01、およ
び、遮断器B(変)01により分割され、 ・推定対象停電区間01:AB1L ・推定対象停電区間02:B(変)母線 ・推定対象停電区間03:BC1L、C(変)母線 となる。
【0010】そして、分割した推定対象停電区間を組み
合わせて、1つ以上の隣接・連続した組み合わせからな
る停電ブロックを生成する。具体的には、 ・停電ブロック01:推定対象停電区間01 ・停電ブロック02:推定対象停電区間02 ・停電ブロック03:推定対象停電区間03 ・停電ブロック04:推定対象停電区間01+推定対象停電
区間02 ・停電ブロック05:推定対象停電区間02+推定対象停電
区間03 ・停電ブロック06:推定対象停電区間01+推定対象停電
区間02+推定対象停電区間03 となる。推定対象停電区間01と推定対象停電区間03と
は、隣接しないため、停電ブロックを構成しないことは
いうまでもない。なお、この停電ブロック01〜06では単
純事故が起こっているとして以下の推論を進める。
【0011】全停電区間を網羅するように停電ブロック
組み合わせを生成する。このような停電ブロック組み合
わせは以下のようになる。 ・停電ブロック組み合わせ01:停電ブロック01+停電ブ
ロック02+停電ブロック03 ・停電ブロック組み合わせ02:停電ブロック01+停電ブ
ロック05 ・停電ブロック組み合わせ03:停電ブロック04+停電ブ
ロック03 ・停電ブロック組み合わせ04:停電ブロック06 となる。すべて停電ブロック組み合わせは、推定対象区
間単位で考えると推定対象停電区間01+推定対象停電区
間02+推定対象停電区間03となっている。上記停電ブロ
ック組み合わせ01は三重事故を想定した組み合わせ、停
電ブロック組み合わせ02、および、停電ブロック組み合
わせ03は二重事故を想定した組み合わせ、停電ブロック
組み合わせ04は単純事故を想定した組み合わせとなる。
【0012】以下、事故により動作した保護リレーの保
護範囲から停電ブロックを細分化してさらに事故候補区
間(事故が発生したおそれがある設備を含む区間)を生成
する。この事故候補区間から停電ブロック末端までの経
路毎に経路内の保護リレーの保護範囲と整定時限との時
限協調の関係から実際の保護リレー動作の正当性を検証
(事故候補区間検証)する。この処理は、全ての停電ブロ
ックに対して行う。
【0013】検証の結果、保護リレーに不正動作が多い
ような事故候補区間(一般には運用者の経験的判断によ
り、リレーの不正動作が一定数以上(通常は2つ以上)は
あり得ない)には事故がないと判断して事故候補から外
し、事故候補区間を絞り込む。最後に、各停電ブロック
間において、最終的に依然事故のおそれが残る事故候補
区間同士を組み合わせることにより単純事故、あるい
は、多重事故の結論を導出するというものであった。
【0014】また、特開平9−222457号では、例
えば、需要家構内事故判定装置、変電所構内事故判定装
置、フォールトロケータなどの送電線故障点標定装置な
どによる判定・評定結果、または、送電線自動再閉路後
最終遮断などの自動復旧装置の動作結果を用いて実際の
事故点を確認し、事故確定区間を生成する発明が開示さ
れている。この事故確定区間を用いることで事故点の候
補である事故候補区間を減少させることができ、推論精
度を向上させている。
【0015】さらに、1つの停電ブロック内に事故確定
区間が複数存在する場合には、停電ブロックの仮定(単
純事故が発生する1単位と仮定)に矛盾するため、この
停電ブロックの仮定が間違っていると判断し、この停電
ブロックを用いる停電ブロック組み合わせを削除して残
りの停電ブロック組み合わせを用いることにより、単純
事故、多重事故の判定精度の向上を図っている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】従来の方法において、
保護リレーに関する動作情報は、主保護リレー、後備保
護リレーというリレーの種類を特定する詳細な情報では
なく、一般に±方向(送電線および母線方向)に数区間保
護範囲を持ち、短絡リレー動作・地絡リレー動作を行う
保護リレーとして表現した集約リレー情報である。
【0017】この集約リレー情報を扱う場合には、先に
述べたように保護リレーの保護範囲が±方向という広範
囲にわたるため、事故により動作した保護リレーの±方
向で事故が起こり得ると推定できる。事故により動作し
た遮断器の±方向において事故が起こっている可能性が
あり、事故により動作した全ての遮断器を用いて全停電
区間を推定対象停電区間に分割生成していた。
【0018】この場合、全停電区間が細かい推定対象停
電区間に分断され、停電ブロックおよび停電ブロック組
み合わせも細かく分断される。細かい停電ブロックに起
因して事故候補区間も多くなり、事故候補区間の検証処
理速度が遅くなるという欠点があった。また、細かい停
電ブロック組み合わせに起因して最終的な事故区間およ
び事故種別の判定結果として単純事故、多重事故の複数
の判定結果が生成されるという欠点があった。そこで、
本発明では、事故区間判定精度の向上と検証処理速度の
向上とを共に実現する電力系統事故区間判定方法を提供
することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載の電力系統事故区間判定方法によれ
ば、電力系統を構成する設備に事故が発生した際に、前
記電力系統に接続された保護リレーおよび遮断機の動作
情報並びに電力系統構成情報等からなる系統情報に基づ
いて前記設備を有する事故区間を判定する電力系統事故
区間判定方法において、前記系統情報に基づいて前記電
力系統の中で事故遮断によって停電している設備の集合
である全停電区間を生成し、前記全停電区間に含まれる
設備の中で事故前の開閉状態が「開」である事故前開遮
断器、送電線方向と母線方向との両方向を保護範囲とす
る送電線保護リレーが動作させた遮断器のうち送電線送
電端の事故後開遮断器、および末端機器を選出し、前記
事故前開遮断器、事故後開遮断器、および末端機器によ
り全停電区間内を切り分けて推定対象停電区間を生成
し、1区間の前記推定対象停電区間、または、隣接して
連続する2区間以上の前記推定対象停電区間の組み合わ
せである停電ブロックを生成し、前記停電ブロックの中
から全停電区間を網羅するように組み合わせた停電ブロ
ック組み合わせを生成し、前記停電ブロックを局限化し
て事故区間を判定するとともに前記停電ブロック組み合
わせから単純事故または多重事故という事故種別を合わ
せて判定することを特徴とする。
【0020】保護範囲が送電線方向と母線方向との両方
向を保護する保護リレーが動作させた遮断器のうち送電
線送電端の事故後開遮断器のみを用いて推定対象停電区
間を生成し、送電線受電端の事故後開遮断器は用いない
こととした。このようにすれば、集約リレー情報を用い
る場合であっても、推定対象停電区間の不必要な細分化
を防ぐことができる。
【0021】また、請求項2に記載の電力系統事故区間
判定方法によれば、請求項1に記載の電力系統事故区間
判定方法において、1区間の前記推定対象停電区間であ
る停電ブロック内で事故点が確認された区間を事故確定
区間とし、前記停電ブロック内に複数の事故確定区間が
存在する場合に事故確定区間組み合わせを生成し、前記
事故確定区間から事故区間を判定するとともに前記事故
確定区間組み合わせから多重事故という事故種別を合わ
せて判定することを特徴とする。
【0022】例えば、需要家構内事故判定装置、変電所
構内事故判定装置、フォールトロケータなどの送電線故
障点標定装置などによる判定・評定結果、または、送電
線自動再閉路後最終遮断などの自動復旧装置の動作結果
を用いて実際の事故点を確認し、事故確定区間を生成す
る。停電ブロックを大きくしたため電力系統事故によっ
ては、単純事故が発生していると仮定した1つの停電ブ
ロックに、実際には複数の事故が発生したことが確認さ
れることもある。このような場合にも実際の事故確定区
間を用いて推論精度を向上させる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態の電力系統事故
区間判定方法について説明する。図1は、電力系統事故
区間判定方法の判定処理の流れを説明するフローチャー
ト、図2は、全停電区間を説明する説明図、図3は、電
力系統事故の第1事故例のモデル図である。本実施形態
を説明するために、従来の技術の説明に用いた第1事故
例に本実施形態の電力系統事故区間判定方法を適用し、
相違点を明確にする。なお、従来技術と重複する説明は
省略する。
【0024】電力系統事故区間判定方法の判定処理の流
れは、図1で示すように、 ステップS1:全停電区間生成、 ステップS2:推定対象停電区間生成、 ステップS3:停電ブロック生成、 ステップS4:停電ブロック組み合わせ生成、 ステップS5:事故確定区間判定、 ステップS6:事故確定区間組み合わせによる多重事故
判定、 ステップS7:事故区間および事故種別判定 という各ステップからなる。
【0025】続いて各ステップにおける処理について説
明する。 (1)ステップS1:全停電区間生成について 事故遮断によって停電している設備集合を求めて、全停
電区間を生成する。電力系統中の全停電区間の1例を図
2に示す。図2で示すように、電力系統には、事故によ
る全停電区間、健全区間、および事故前から停電してい
る事故前停電区間に分けられる。これら区間は、事故前
開遮断器、事故後開遮断器、末端機器などにより各区間
が切り分けられる。このようにして先に説明した図3の
全停電区間を生成するものとする。
【0026】第1事故例では、従来技術と同様に、送電
線BC1Lに事故が発生し、保護リレーB(変)02Sにより遮断
器B(変)02を遮断した後、続いて送電線AB1Lに事故が発
生し、保護リレーA(変)01S、および、保護リレーB(変)0
1Sにより遮断器A(変)01、および、遮断器B(変)01が遮断
した例である。なお、遮断器C(変)01は、事故後も閉じ
ている。
【0027】なお、A(変)、B(変)、C(変)では動作リレ
ーの動作情報は、短絡(S)リレー動作、地絡(G)リレー動
作といった集約リレー情報しか得られない。このとき、
短絡(S)リレー、および、地絡(G)リレーは、保護範囲
±4区間(送電線、母線、変圧器を1区間とする)、整定
時限を0.3秒の保護リレーとして一括して扱ってい
る。
【0028】事故発生後、系統情報に基づいて、事故遮
断により動作した保護リレー、遮断器、および、事故に
より停電している設備の集合である全停電区間を生成す
る。図3で示す電力系統では、 ・全停電区間:AB1L、B(変)母線、BC1L、C(変)母線 となる。
【0029】(2)ステップS2:推定対象停電区間生成
について 続いて、全停電区間内に含まれる事故後開遮断器、事故
前開遮断器、および末端機器を用いて区間を切り分け
て、推定対象停電区間を生成する。ここで事故後開遮断
器は、従来のように全ての事故後開遮断器とするのでは
なく、保護範囲が送電線方向・母線方向の両方向を保護
する送電線保護リレーにより動作された遮断器であっ
て、送電線送電端にある事故後開遮断器のみとし、送電
線受電端にある事故後開遮断器は除く。このようにする
理由としては、推定対象停電区間の細分化を防止し、後
に続く処理を簡略にするためである。
【0030】上記の規定を満たすように選択された遮断
器A(変)01および遮断器B(変)02により全停電区間を分割
して推定対象停電区間を生成する。B(変)01は、保護方
向が±方向である保護リレーB(変)01Sにより事故遮断
された送電線受電端事故後開遮断器のため、推定対象停
電区間の切り分けの対象としない。遮断器A(変)01およ
び遮断器B(変)02により分割された各推定対象停電区間
は、 ・推定対象停電区間01:AB1L、B(変)母線 ・推定対象停電区間02:BC1L、C(変)母線 となる。
【0031】(3)ステップS3:停電ブロック生成につ
いて 1つ以上の連続した推定対象停電区間を接続して停電ブ
ロックを生成する。停電ブロックは、単純事故が発生す
る1単位と仮定する。図3の例から停電ブロックを生成
すると次のようになる。 ・停電ブロック01:推定対象停電区間01 ・停電ブロック02:推定対象停電区間02 ・停電ブロック03:推定対象停電区間01+推定対象停電
区間02 なお、この停電ブロック01〜03では単純事故が起こって
いるとして以下の推論を進める。
【0032】(4)ステップS4:停電ブロック組み合わ
せ生成について 全ての推定対象停電区間を網羅するように停電ブロック
の組み合わせを生成する。 ・停電ブロック組み合わせ01:停電ブロック01+停電ブ
ロック02 ・停電ブロック組み合わせ02:停電ブロック03 上記の例において、停電ブロック組み合わせ01は、二重
事故を想定した組み合わせとなる。また、停電ブロック
組み合わせ02は、単純事故を想定した組み合わせとな
る。
【0033】(5)ステップS5:事故確定区間判定につ
いて (6)ステップS6:事故確定区間組み合わせによる多重
事故判定について ステップS5は、集約リレー情報以外の情報であって実
際に発生した事故に関し信頼できる確定した詳細情報を
電力系統内の他の設備から検出し、事故の位置および事
故の種別が確定した区間を判定するステップであり、ま
た、ステップSは、このような事故確定区間を利用して
単純・多重事故を判定するステップである。本事故例で
はこのような確定した情報を検出できなかったとし、ス
テップS7へジャンプする。
【0034】(7)ステップS7:事故区間および事故種
別判定について 事故により動作した保護リレーの保護範囲に基づいて停
電ブロックを切り分けて事故候補区間(事故が発生した
おそれがある設備を含む区間)を生成する。
【0035】この事故候補区間から停電ブロック末端ま
での経路毎に経路内の保護リレーの保護範囲と整定時限
との時限協調の関係から実際の保護リレー動作の正当性
を検証(事故候補区間検証)する。検証の結果、保護リレ
ーに不正動作が多いような事故候補区間(一般には運用
者の経験的判断により、リレーの不正動作が一定数以上
(通常は2つ以上)はあり得ない)には事故がないと判断
して事故候補から外し、事故候補区間を絞り込む。
【0036】上述のステップS7に関する処理は、停電
ブロック組み合わせ01の場合は、停電ブロック01と停電
ブロック02とに対して行い、また、停電ブロック組み合
わせ02の場合は、停電ブロック03に対して行う。最後
に、最終的に依然事故のおそれが残る事故候補区間の組
み合わせにより単純事故、あるいは、多重事故の結論を
導出する。
【0037】このように同じ電力系統事故においても生
成した停電ブロックは、従来の6ブロックに対し、本実
施形態では3ブロックと少なくなり、後の検証作業が容
易かつ迅速になる。また、想定する事故種別も従来で
は、三重事故、二重事故、単純事故というように想定数
が多くなっていたが、本実施形態によれば、二重事故お
よび単純事故というように想定数が少なくなり、後の検
証作業が容易かつ迅速になる。
【0038】続いて、本実施形態を他の電力系統事故に
適用した場合について説明する。図4は、電力系統事故
の第2事故例のモデル図である。なお、判定処理の説明
については図1を参照する。図4に示す第2事故例で
は、送電線AB1L、AB2Lの二重事故で、保護リレーA(変)0
1S、B(変)01S、A(変)02S、B(変)02Sにより、遮断器A
(変)01、B(変)01、A(変)02、B(変)02が事故遮断した例
である。実際は、A(変)、B(変)では表示線保護リレー
(短絡用)であるPWS(17S)リレーが動作したものとす
る)。
【0039】なお、A(変)、B(変)、C(変)では動作リレ
ーの動作情報が短絡(S)リレー動作・地絡(G)リレー動作
といった集約リレー情報しか得られないとしている。こ
のとき、短絡(S)リレーおよび地絡(G)リレーは、保護範
囲±4区間(送電線、母線、変圧器を1区間とする)、整
定時限を0.3秒のリレーとして扱っている。また、送
電線自動再閉路後の最終遮断により、送電線AB1Lおよび
AB2Lの事故が確認されているものとする。
【0040】続いて各ステップにおける処理について説
明する。なお、前述した処理と重複する処理については
説明を簡略にする。 (1)ステップS1:全停電区間生成について 事故発生後、系統情報に基づいて、事故遮断により動作
した保護リレー、遮断器、および、事故により停電して
いる設備の集合である全停電区間を生成する。図4で示
す電力系統では、・全停電区間:AB1L、AB2L、B(変)母
線、BC1L、BC2L、C(変)母線となる。
【0041】(2)ステップS2:推定対象停電区間生成
について 続いて、全停電区間内に含まれる事故後開遮断器、事故
前開遮断器、および末端機器を用いて区間を切り分け
て、推定対象停電区間を生成する。なお、この場合の事
故後開遮断器とは、送電線方向・母線方向の両方向を保
護範囲とする送電線保護リレーにより動作された事故後
開遮断器であって、送電線送電端の事故後開遮断器のみ
とし、送電線受電端の事故後開遮断器は除く。
【0042】図4の例では、推定対象停電区間を生成す
るために、事故後開遮断器A(変)01、A(変)02のみしか利
用出来ず、区間に分けることができない。推定対象停電
区間は、実質的に次のようになる。 ・推定対象停電区間01:AB1L、AB2L、B(変)母線、BC1
L、BC2L、C(変)母線
【0043】(3)ステップS3:停電ブロック生成につ
いて 1つ以上の連続した推定対象停電区間を接続して停電ブ
ロックを生成するが、推定対象停電区間が1つしかな
く、図4の電力系統事故の停電ブロックは次のようにな
る。 ・停電ブロック01:推定対象停電区間01
【0044】(4)ステップS4:停電ブロック組み合わ
せ生成について 全ての推定対象停電区間を網羅するように停電ブロック
の組み合わせを生成するが、停電ブロックが1つしかな
く、停電ブロック組み合わせは次のようになる。 ・停電ブロック組み合わせ01:停電ブロック01 停電ブロック組み合わせ01では単純事故を想定した組
み合わせとなる。
【0045】(5)ステップS5:事故確定区間判定につ
いて 例えば、需要家構内事故判定装置、変電所構内事故判定
装置、フォールトロケータなどの送電線故障点標定装置
などによる判定・評定結果、または、送電線自動再閉路
後最終遮断などの自動復旧装置の動作結果を用いて実際
の事故点を確認し、事故確定区間を生成する。図4の電
力系統事故例では、AB1L、AB2Lで事故が確認されてお
り、AB1LおよびAB2Lは、事故確定区間となる。この結
果、停電ブロック01には二つの事故確定区間が存在す
ることになる。
【0046】(6)ステップS6:事故確定区間組み合わ
せによる多重事故判定について 1つの推定対象停電区間からのみ生成される停電ブロッ
ク内に、事故確定区間が複数存在する場合、それらの組
み合わせにより多重事故であると判定する。図4の電力
系統事故では、事故区間AB1L、AB2Lにおける事故種別が
二重事故であるとの結論が導出される。
【0047】(7)ステップS7:事故区間および事故種
別判定について 既に事故区間および事故種別が確定しているため、停電
ブロックを用いる事故区間および事故種別判定を行わず
に終了する。
【0048】従来の電力系統事故判定方法では、推定対
象停電区間を細かく分割していたため、単純事故が発生
すると仮定した停電ブロック内に複数の事故確定区間が
存在することは起こり得ず、停電ブロック内に複数の事
故確定区間が存在する場合は停電ブロックの仮定に矛盾
が発生するため、この停電ブロック内には事故がなく、
健全区間であると判定していた。従って、図4の第2事
故例のように、もともと全停電区間内に1つの停電ブロ
ック(1つの推定対象停電区間)しか存在せず、その中に
複数の事故確定区間が存在する場合、結論を導出するこ
とができなかった。しかしながら、本実施形態によれ
ば、実際の事故も合わせて検出して実際の事故確定区間
を用いることで推論精度を向上させている。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、生成する停電ブロック
を減少させるので、事故候補区間の生成を少なくし、ま
た、事故候補区間の検証時間も少なくする。また、生成
する停電ブロック組み合わせを減少させて最終的に二重
事故や三重事故という不必要な事故種別の結論生成を抑
える。さらに、実際の事故点を検出して判定処理に含め
ているため、判定精度を向上させる。このように、本発
明では、検証処理速度の向上と事故区間判定精度の向上
とを共に実現する電力系統事故区間判定方法を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電力系統事故区間判定方法の実施形態の判定処
理の流れを説明するフローチャートである。
【図2】全停電区間を説明する説明図である。
【図3】電力系統事故の第1事故例のモデル図である。
【図4】電力系統事故の第2事故例のモデル図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電力系統を構成する設備に事故が発生した
    際に、前記電力系統に接続された保護リレーおよび遮断
    機の動作情報並びに電力系統構成情報等からなる系統情
    報に基づいて前記設備を有する事故区間を判定する電力
    系統事故区間判定方法において、 前記系統情報に基づいて前記電力系統の中で事故遮断に
    よって停電している設備の集合である全停電区間を生成
    し、 前記全停電区間に含まれる設備の中で事故前の開閉状態
    が「開」である事故前開遮断器、送電線方向と母線方向
    との両方向を保護範囲とする送電線保護リレーが動作さ
    せた遮断器のうち送電線送電端の事故後開遮断器、およ
    び末端機器を選出し、 前記事故前開遮断器、事故後開遮断器、および末端機器
    により全停電区間内を切り分けて推定対象停電区間を生
    成し、 1区間の前記推定対象停電区間、または、隣接して連続
    する2区間以上の前記推定対象停電区間の組み合わせで
    ある停電ブロックを生成し、 前記停電ブロックの中から全停電区間を網羅するように
    組み合わせた停電ブロック組み合わせを生成し、 前記停電ブロックを局限化して事故区間を判定するとと
    もに前記停電ブロック組み合わせから単純事故または多
    重事故という事故種別を合わせて判定することを特徴と
    する電力系統事故区間判定方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の電力系統事故区間判定方
    法において、 1区間の前記推定対象停電区間である停電ブロック内で
    事故点が確認された区間を事故確定区間とし、 前記停電ブロック内に複数の事故確定区間が存在する場
    合に事故確定区間組み合わせを生成し、 前記事故確定区間から事故区間を判定するとともに前記
    事故確定区間組み合わせから多重事故という事故種別を
    合わせて判定することを特徴とする電力系統事故区間判
    定方法。
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