JP2001015786A - 集積型薄膜太陽電池の製造のためのレーザスクライブ法 - Google Patents

集積型薄膜太陽電池の製造のためのレーザスクライブ法

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JP2001015786A
JP2001015786A JP11188620A JP18862099A JP2001015786A JP 2001015786 A JP2001015786 A JP 2001015786A JP 11188620 A JP11188620 A JP 11188620A JP 18862099 A JP18862099 A JP 18862099A JP 2001015786 A JP2001015786 A JP 2001015786A
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Keiji Okamoto
圭史 岡本
Toshinobu Nakada
年信 中田
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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    • B23K26/00Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring
    • B23K26/36Removing material
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    • B23K26/364Laser etching for making a groove or trench, e.g. for scribing a break initiation groove

Abstract

(57)【要約】 【課題】 多結晶質光電変換ユニット層を含む薄膜太陽
電池の集積化に好ましく用いられ得るレーザスクライブ
法を提供する。 【解決手段】 基板1上に順次積層された第1電極層
2、少なくとも1つの多結晶質半導体光電変換ユニット
層を含む半導体層3、および第2電極層を含む集積型薄
膜太陽電池の製造のために用いられるレーザスクライブ
法において、半導体層分割溝または第2電極層分割溝の
少なくとも一方の目的溝を形成する際に、1回のレーザ
ビームのスキャンによってはその照射領域に目的溝を形
成し得ないエネルギ密度を有するパルスレーザ5aが用
いられ、その目的溝を形成するためには同一のレーザパ
ルス照射領域が複数回のビームスキャンで照射されるこ
とを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は集積型薄膜太陽電池
の製造方法に関し、特にその製造方法におけるレーザス
クライブ法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、化石エネルギ資源の枯渇の問題
や、大気中へのCO2ガスの排出増加による地球温暖化
のような環境問題などから、クリーンな新エネルギの開
発と利用が望まれており、特に太陽光発電の本格的な利
用が期待されている。
【0003】太陽光発電に用いられる太陽電池は、周知
のように、半導体単結晶ウエハを用いる単結晶太陽電池
と、基板上に形成された薄膜半導体層を用いる薄膜太陽
電池とに大別される。
【0004】太陽光発電を本格的に利用するためには、
当然に、太陽電池の大面積化と低コスト化が望まれる。
ここで、薄膜太陽電池に用いられる半導体薄膜光電変換
層は、単結晶ウエハの光電変換層と異なって、大面積の
基板上にプラズマCVD法を用いて少ないエネルギでか
つ低コストで作成することができる。したがって、太陽
光発電の本格的な利用のためには、大面積の薄膜太陽電
池を高い歩留まりで効率よく製造することが望まれてい
る。
【0005】一般に、薄膜太陽電池は、周知のように基
板上で順次積層された第1電極層、少なくとも1つの半
導体光電変換ユニット層および第2電極層を含んでい
る。1つの半導体光電変換ユニット層は1組のpin半
導体接合を含んでいる。このうち、光電変換ユニット層
の厚さの主要部を占めるi型サブ層が主として光電変換
作用を果たし、極めて薄いp型サブ層とn型サブ層が電
界を生じるように作用する。タンデム型薄膜太陽電池に
おいては、そのような光電変換ユニット層の複数段が第
1と第2の電極層間で重ねられている。第1と第2の電
極層のうちで、太陽光を受入れる側の前面電極層は透明
導電性酸化物(TCO)によって形成され、他方の裏面
電極層は金属で形成されている。
【0006】従来では、薄膜太陽電池としては、非晶質
半導体光電変換ユニット層を含む非晶質薄膜太陽電池が
主として用いられている。大面積の非晶質薄膜太陽電池
においては、それに含まれる透明導電性酸化物電極層の
比較的大きな電気抵抗による出力ロスを軽減するため、
所望の高い出力電圧を得るため、さらには製品歩留まり
を向上させるためなどの目的のために、大きな基板上に
複数の分割された光電変換セルを形成し、それらのセル
を直列接続するように集積化するのが一般的である。そ
の場合に、レーザスクライブを利用して所定幅の短冊状
セルを形成し、その幅方向に隣接する各セルを直列接続
するように集積化するのが一般的である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】近年では、たとえば特
開平10−117006や特開平10−294481に
おいて、優れた光電変換効率を達成し得る多結晶質薄膜
太陽電池が報告されている。このような多結晶質薄膜太
陽電池においては、それに含まれる多結晶質半導体光電
変換ユニット層の少なくともi型サブ層が多結晶質半導
体で形成されている。なお、薄膜太陽電池の技術分野に
おいては、「多結晶質」の用語は、部分的的に非晶質を
含む微結晶質の半導体層についても用いられる。
【0008】ここで、多結晶質i型サブ層が太陽光を十
分に吸収するためには、非晶質i型サブ層に比べて数倍
以上の厚さを必要とする。すなわち、多結晶質光電変換
ユニット層は、非晶質光電変換ユニット層に比べて、は
るかに大きな厚さを有していることになる。したがっ
て、そのように大きな厚さの多結晶質光電変換ユニット
層を含む薄膜太陽電池を集積化する場合に、一定の焦点
深さを有するレーザビームを用いて1回のスキャンで半
導体層の全厚さを貫通する半導体層分割溝を形成するた
めには、非晶質薄膜太陽電池の場合に比べて、はるかに
大きなエネルギ密度を有するレーザビームを用いなけれ
ばならない。
【0009】しかし、そのように大きなエネルギ密度を
有するレーザビームを半導体層に照射すれば、既にその
半導体層と基板との間に形成されている第1電極層にダ
メージを与える可能性が高い。
【0010】そこで、本発明は優れた光電変換効率を発
揮し得る厚い多結晶質光電変換ユニット層を含む薄膜太
陽電池であっても、その集積化のための半導体層分割溝
または第2電極層分割溝を形成する際に、第1電極層に
ダメージを与える恐れのないレーザスクライブ法を提供
することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の1つの態様によ
れば、基板上で順に積層された第1電極層、少なくとも
1つの多結晶質半導体光電変換ユニット層、および第2
電極層が複数の光電変換セルを形成するように実質的に
直線状で互いに平行な複数の第1電極層分割溝、半導体
層分割溝、および第2電極層分割溝によって分割されて
いて、かつそれらの複数のセルは半導体層分割溝を介し
て互いに電気的に直列接続された集積型薄膜太陽電池の
製造のためのレーザスクライブ法においては、半導体層
分割溝または第2電極層分割溝の少なくとも一方の目的
溝を形成する際に、1回のレーザビームのスキャンによ
ってはその照射領域に目的溝を形成し得ないエネルギ密
度を有するパルスレーザが用いられ、その目的溝を形成
するためには同一のレーザパルス照射領域が複数回のビ
ームスキャンで照射されることを特徴としている。
【0012】本発明のもう1つの態様によれば、基板上
で順に積層された第1電極層、少なくとも1つの多結晶
質半導体光電変換ユニット層、および第2電極層が複数
の光電変換セルを形成するように実質的に直線状で互い
に平行な複数の第1電極層分割溝、半導体層分割溝、お
よび第2電極層分割溝によって分割されていて、かつそ
れらの複数のセルは半導体層分割溝を介して互いに電気
的に直列接続された集積型薄膜太陽電池の製造のための
レーザスクライブ法においては、半導体層分割溝または
第2電極層分割溝の少なくとも一方の目的溝を形成する
際に、1回のレーザパルスの照射によってはその照射領
域に目的溝を形成し得ないエネルギ密度を有するパルス
レーザが用いられ、その目的溝を形成するためには同一
のレーザパルス照射領域が複数回のレーザパルスによっ
て照射され、その同一の照射領域における複数回のレー
ザパルスは少なくとも2通りの異なる焦点深さを有する
レーザパルスを含むことを特徴としている。
【0013】同一の照射領域における複数回のレーザパ
ルスは、複数回のレーザビームのスキャンによって与え
ることができる。
【0014】この代わりに、同一の照射領域における複
数回のレーザパルスは1回のレーザビームスキャンの間
に与えられてもよく、その場合には異なる焦点深さを有
するレーザパルスは少なくとも2通りの異なる焦点距離
を有する複数のレンズをそのパルスの周期に同期して選
択し得るレンズ手段を介して得ることができる。
【0015】そのようなレンズ手段は、それらの複数の
レンズを含む回転板をレーザパルスの周期に同期して回
転させて、レーザビーム経路内へそれらのレンズを挿入
することによって異なる焦点距離を選択することができ
る。
【0016】また、レーザパルスのエネルギ密度も、レ
ーザビームの焦点深さの変更に伴って変えられてもよ
い。
【0017】同一の照射領域に複数回与えられるレーザ
パルスは、500〜2000mJ/cm2のエネルギ密
度を有することが好ましい。
【0018】本発明によるレーザスクライブ法は、1μ
m以上の厚さを有する多結晶質半導体光電変換ユニット
層を含む薄膜太陽電池の集積化に好ましく用いられ得
る。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態として、多結
晶質薄膜太陽電池の集積化のためのレーザスクライブ法
の一例が、模式的な断面図である図1と図2を参照して
説明される。なお、本願の各図においては、図面の明瞭
化と簡略化のために、長さや厚さなどの寸法関係は適宜
に変更されており、実際の寸法関係を反映してはいな
い。
【0020】図1と図2を参照して、たとえばガラスな
どの透明絶縁基板1上に第1の電極層2としてTCO層
が形成されている。透明電極層2上には、少なくとも1
つの多結晶質半導体光電変換ユニット層を含む半導体層
3が形成されている。すなわち、半導体層3は、非晶質
薄膜太陽電池の場合に比べてはるかに大きな厚さを有し
ている。
【0021】このように大きな厚さを有する半導体層3
に分割溝6を形成する場合、まず図1に示されているよ
うに、レーザビームの1回のスキャンでは半導体層3を
部分的に飛散させて溝6を形成するには不十分なエネル
ギ密度を有するパルスレーザ5aが、半導体層3の領域
に焦点を合せた第1回目のスキャンとして照射される。
この場合、パルスレーザ5aはあまり大きなエネルギ密
度を有していないので、その照射領域に近接する透明電
極層2にダメージを与えることがない。
【0022】しかし、レーザビーム5aの焦点が合わさ
れた半導体層3はそのレーザエネルギを吸収し、熱的な
ダメージを受ける。すなわち、半導体層3のうちでレー
ザビーム5aの焦点近傍において、熱によって生じたボ
イドなどの影響によって、膨れを生じたような状態にな
る。
【0023】その後、図2に示されているように、第1
回目のビームスキャンと同一の領域に対して、第2回目
のビームスキャンが行なわれる。この第2回目のスキャ
ンにおいて用いられるレーザビーム5bは第1回目のビ
ーム5aと同じエネルギ密度を有していても、既に第1
回目のレーザビーム5aの照射によって熱的ダメージを
受けていた領域へこの第2回目のレーザビーム5bを照
射することによって、既に熱的ダメージで脆弱化されて
いた領域が飛散させられ、溝6が形成され得る。
【0024】なお、好まれるならば、第1回目のスキャ
ンのレーザビーム5aの焦点深さを浅くして、第2回目
のスキャンのレーザビーム5bの焦点深さを深くしても
よい。その場合には、第2のレーザビーム5bのエネル
ギ密度は、第1のレーザビーム5aに比べて増大させら
れてもよい。なぜならば、第2のレーザビーム5bの焦
点位置は、第1のレーザビーム5aに比べて透明電極層
2から遠くされているので、その透明電極層2に熱的ダ
メージを与える恐れが少ないからである。
【0025】また、本発明によるレーザスクライブ法
は、図1と図2において破線で示された第2電極層4と
しての裏面金属電極層に分割溝6を形成する場合にも、
より好ましく用いられ得るものである。より具体的に
は、裏面金属電極層4としては、一般に導電性が高くか
つ光反射性が高い銀などが用いられる。したがって、金
属電極層4に溝6を形成する場合、一般に、反射性の高
い金属電極層4自体にレーザビームの焦点を合わせるよ
りも光吸収性の高い半導体層3に焦点を合わせ、その半
導体層3の吸収熱によって半導体層3とともに金属電極
層4を部分的に飛散させることによって溝6が形成され
る。
【0026】この場合、1回のレーザビームのスキャン
によって半導体層3と金属電極層4の双方を部分的に飛
散させるためには、半導体層3のみを部分的に飛散させ
る場合に比べて大きなエネルギ密度を有するレーザビー
ムを用いる必要があることは言うまでもない。したがっ
て、そのように大きなエネルギ密度を有するレーザビー
ムの1回のスキャンによって厚い半導体層3と金属電極
層4の双方を部分的に飛散させる場合、透明電極層2に
ダメージを与える可能性がより高くなる。しかし、半導
体層3のみに溝6を形成するためのレーザスクライブ法
の場合と同様に、比較的低いエネルギ密度を有するレー
ザビームを用いて複数回スキャンすることによって、透
明電極層2にダメージを与えることなく金属電極層4に
溝6を形成することができる。
【0027】なお、上述の実施の形態では焦点深さを変
えたパルスレーザビームを複数回スキャンする場合につ
いても説明されたが、ただ1回のビームスキャンの間に
同一の照射領域において少なくとも2通りの異なる焦点
深さを有する複数のレーザパルスを照射することによっ
て溝6を形成してもよい。その場合には、たとえば焦点
距離の異なる複数のレンズを含む回転板をパルス周期に
同期して回転させてビーム経路内へそれらのレンズを挿
入することによって、パルスごとに異なる焦点深さを選
択することが可能である。
【0028】また、以上の実施の形態ではレーザビーム
がガラス基板1を通して照射される場合について述べら
れたが、たとえば第1電極層2が金属電極層である場合
などにおいて、レーザビームがガラス基板1と反対側か
ら照射される場合にも本発明が適用され得ることは言う
までもない。
【0029】
【実施例】以下において、模式的な断面図である図3と
図4を参照して、いくつかの参考例とともに本発明の実
施例が説明される。
【0030】(参考例1)図3において、ガラス基板1
01上に、透明電極層102が形成された。この透明電
極層102は、レーザスクライブによって形成された透
明電極層分割溝104によって複数の透明電極に分割さ
れた。すなわち、透明電極層分割溝104の各々は、図
3の紙面に直交する方向に延びており、分割された各透
明電極102は細長い短冊状の形状を有している。
【0031】透明電極層102上には、それを覆うよう
に、非晶質シリコン光電変換ユニット層105と多結晶
質シリコン光電変換ユニット層106が積層された。こ
れらの光電変換ユニット層105,106の各々は、透
明電極層102側から順に積層されたp型、i型、およ
びn型のサブ層を含んでいる。
【0032】この半導体層105,106を厚さ方向に
貫通する半導体層分割溝107が、パルスレーザビーム
103aを用いたレーザスクライブ法によって形成され
た。この半導体層分割溝107も、透明電極層分割溝1
04に平行、すなわち図3の紙面に直交する方向に延び
ている。
【0033】このとき用いられたレーザビーム103a
は、663mJ/cm2のエネルギ密度を有し、各半導
体層分割溝107は1回のビームスキャンによって形成
された。
【0034】次に図4においては、半導体層分割溝10
7を埋めながら半導体層105,106を覆うように、
裏面金属電極層108が形成された。そして、裏面電極
層分割溝109を形成するために、基板側から入射され
るパルスレーザビーム103bが用いられた。レーザビ
ーム103bは1990mJ/cm2のエネルギ密度を
有し、半導体層分割溝107に平行な各金属電極溝10
9は1回のビームスキャンによって形成された。
【0035】このようにして、幅5mmで長さ50mm
の短冊状のタンデム型光電変換セルが、図4の左右の方
向に10段の直列接続を形成するように集積された。こ
のタンデム型の集積型薄膜太陽電池において、入射光1
10としてAM1.5の光を100mW/cm2の光量
で照射したときの出力特性は、開放端電圧が13.8
V、短絡電流密度が12.5mA/cm2、曲線因子が
73.0%、そして変換効率が12.6%であった。
【0036】(参考例2)参考例1に類似して、10段
の直列接続に集積されたタンデム型薄膜太陽電池の作成
が試みられた。この参考例2においては、図4における
レーザビーム103bが1660mJ/cm2に弱めら
れていたことのみにおいて参考例1の場合と異なってい
る。このような参考2においては、レーザビーム103
bのエネルギ密度が不十分であったために、得られた薄
膜太陽電池が正常に機能し得なかった。
【0037】(実施例)参考例2に類似して、実施例と
しての集積型薄膜太陽電池がレーザスクライブ法を利用
して形成された。すなわち、この実施例においてはレー
ザビーム103bが1660mJ/cm2のエネルギ密
度を有していたことにおいては参考例2と同様である
が、各金属電極層分割溝109は異なる焦点深さを有す
るレーザビームを用いた2回のスキャンによって形成さ
れたことのみにおいて参考例2と異なっている。
【0038】こうして得られた実施例の集積形薄膜太陽
電池において、参考例1の場合と同様の光照射条件での
出力特性は、開放端電圧が13.9V、短絡電流密度が
12.6mA/cm2、曲線因子が74.4%、そして
変換効率が13.0%であった。
【0039】すなわち、実施例による集積型薄膜太陽電
池は、金属電極層109を形成するときに参考例1の場
合に比べて弱いエネルギ密度を有するレーザビームの焦
点深さを変えて、2回ビームスキャンすることによって
金属電極層分割溝109が形成されたので、透明電極層
102に対する熱的損傷が少なくて改善された光電変換
効率が得られたものと考えられる。
【0040】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、基板上
に順次積層された第1電極層、半導体層、および第2電
極層を含む薄膜太陽電池においてその半導体層が厚い多
結晶質光電変換ユニット層を含む場合であっても、その
集積化のための半導体層分割溝または第2電極層分割溝
を形成する際に第1電極層にダメージを与える恐れのな
いレーザスクライブ法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態において用いられるレー
ザビーム照射の1つのステップの一例を示す模式的な断
面図である。
【図2】 本発明の実施の形態において用いられるレー
ザビーム照射のもう1つのステップの一例を示す模式的
な断面図である。
【図3】 本発明の実施例による集積型薄膜太陽電池の
1つの製造ステップを示す模式的な断面図である。
【図4】 本発明の実施例による集積型薄膜太陽電池の
もう1つの製造ステップを示す模式的な断面図である。
【符号の説明】
1 ガラス基板、2 透明電極層、3 多結晶質半導体
光電変換ユニット層を含む半導体層、4 裏面金属電極
層、5a 浅い焦点深さを有するレーザビーム、5b
深い焦点深さを有するレーザビーム、6 分割溝、10
1 ガラス基板、102 透明電極層、103a,10
3b レーザビーム、104 透明電極層分割溝、10
5 非晶質シリコン光電変換ユニット層、106 多結
晶質シリコン光電変換ユニット層、107 半導体層分
割溝、108 裏面金属電極層、109 金属電極層分
割溝、110 照射光。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上で順に積層された第1電極層、少
    なくとも1つの多結晶質半導体光電変換ユニット層、お
    よび第2電極層が複数の光電変換セルを形成するように
    実質的に直線状で互いに平行な複数の第1電極層分割
    溝、半導体層分割溝、および第2電極層分割溝によって
    分割されていて、かつそれらの複数のセルは前記半導体
    層分割溝を介して互いに電気的に直列接続された集積型
    薄膜太陽電池の製造のためのレーザスクライブ法であっ
    て、 前記半導体層分割溝または前記第2電極層分割溝の少な
    くとも一方の目的溝を形成するために、1回のレーザビ
    ームのスキャンによってはその照射領域に前記目的溝を
    形成し得ないエネルギ密度を有するパルスレーザが用い
    られ、前記目的溝を形成するためには同一のレーザパル
    ス照射領域が複数回のビームスキャンで照射されること
    を特徴とするレーザスクライブ法。
  2. 【請求項2】 基板上で順に積層された第1電極層、少
    なくとも1つの多結晶質半導体光電変換ユニット層、お
    よび第2電極層が複数の光電変換セルを形成するように
    実質的に直線状で互いに平行な複数の第1電極層分割
    溝、半導体層分割溝、および第2電極層分割溝によって
    分割されていて、かつそれらの複数のセルは前記半導体
    層分割溝を介して互いに電気的に直列接続された集積型
    薄膜太陽電池の製造のためのレーザスクライブ法であっ
    て、 前記半導体層分割溝または前記第2電極層分割溝の少な
    くとも一方の目的溝を形成するために、1回のレーザパ
    ルスの照射によってはその照射領域に前記目的溝を形成
    し得ないエネルギ密度を有するパルスレーザが用いら
    れ、前記目的溝を形成するためには同一のレーザパルス
    照射領域が複数回のレーザパルスによって照射され、 前記同一の照射領域における複数回のレーザパルスは少
    なくとも2通りの異なる焦点深さを有するレーザパルス
    を含むことを特徴とするレーザスクライブ法。
  3. 【請求項3】 前記同一の照射領域における複数回のレ
    ーザパルスは、複数回のレーザビームのスキャンによっ
    て与えられることを特徴とする請求項2に記載のレーザ
    スクライブ法。
  4. 【請求項4】 前記同一の照射領域における複数回のレ
    ーザパルスは1回のレーザビームのスキャンの間に与え
    られ、前記異なる焦点深さを有するレーザパルスは異な
    る焦点距離を有する複数のレンズをそのパルスの周期に
    同期して選択し得るレンズ手段を介して得られることを
    特徴とする請求項2に記載のレーザスクライブ法。
  5. 【請求項5】 前記レンズ手段は、前記複数のレンズを
    含む回転板を前記レーザパルスの周期に同期して回転さ
    せて、レーザビーム経路内へそれらのレンズを挿入する
    ことによって前記異なる焦点距離を選択することを特徴
    とする請求項4に記載のレーザスクライブ法。
  6. 【請求項6】 前記レーザパルスのエネルギ密度も、前
    記焦点深さの変更に伴って変化させられることを特徴と
    する請求項2から5のいずれかの項に記載のレーザスク
    ライブ法。
  7. 【請求項7】 前記レーザパルスは、500〜2000
    mJ/cm2のエネルギ密度を有することを特徴とする
    請求項1から6のいずれかの項に記載のレーザスクライ
    ブ法。
  8. 【請求項8】 前記多結晶質半導体光電変換ユニット層
    は、1μm以上の厚さを有することを特徴とする請求項
    1から7のいずれかの項に記載のレーザスクライブ法。
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