JP2001013334A - ファイバ型検出素子、その製造方法および製造装置、並びにそれを用いたセンサ - Google Patents

ファイバ型検出素子、その製造方法および製造装置、並びにそれを用いたセンサ

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JP2001013334A
JP2001013334A JP11184387A JP18438799A JP2001013334A JP 2001013334 A JP2001013334 A JP 2001013334A JP 11184387 A JP11184387 A JP 11184387A JP 18438799 A JP18438799 A JP 18438799A JP 2001013334 A JP2001013334 A JP 2001013334A
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resin
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JP11184387A
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Inventor
Hajime Tochitani
元 栃谷
Keiko Shiraishi
恵子 白石
Mitsuo Ito
三男 伊藤
Tomotaka Murase
知丘 村瀬
Shigeru Suzuki
鈴木  茂
Kenichi Muta
健一 牟田
Hideo Teruya
英雄 照屋
Eiichi Sugai
栄一 菅井
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NTT Advanced Technology Corp
SWCC Corp
Original Assignee
NTT Advanced Technology Corp
Showa Electric Wire and Cable Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性や耐薬品性などを向上させるととも
に、外部信号の伝達性の低下やノイズの発生などを防止
し、さらには、着脱自在でかつ接着力の高い固定を可能
にした高性能、高信頼性のファイバ型検出素子、その製
造方法および製造装置、並びにそれを用いたセンサを提
供する。 【解決手段】 グレーティング4が書き込まれた光ファ
イバ2上に、ポリイミド樹脂やフッ素樹脂などの熱硬化
性樹脂からなる被覆5を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歪みや温度の検出
に有用なファイバ型検出素子、その製造方法および製造
装置、並びにそれを用いたセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】最近、ファイバ型ブラッググレーティン
グ(FBG:Fiber Bragg Grating )と称するファイバ
型検出素子を用いた歪みセンサや温度センサの開発が進
められている。すなわち、これらのセンサは、FBGの
光ファイバに書き込まれたグレーティングのピッチが歪
みや温度によって変化すると、その変化に応じてグレー
ティングを透過する光のスペクトル(あるいは反射する
光のピーク波長)が変化することを利用したものであ
る。
【0003】これまで、上記検出素子には、光ファイバ
の外周に紫外線硬化型樹脂などからなる被覆を施した光
ファイバ心線が使用され、その外側に施された被覆を剥
ぎ取って光ファイバの一部(長さ 1cm〜4cm 程度)を露
出させ、この露出部分にレーザ光を側方より照射してグ
レーティングを書き込んだ後、再度、紫外線硬化型樹脂
を被覆して構成されている。再被覆に紫外線硬化型樹脂
を用いるのは、光ファイバ心線として紫外線硬化型樹脂
樹脂を被覆したものが多く使用されていること、被覆が
容易であることなどの理由による。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなファイバ型検出素子では、再被覆に紫外線硬化型樹
脂を用いているため、次のような問題があった。
【0005】(1) 紫外線硬化型樹脂の耐熱温度がたかだ
か百数十℃程度にすぎないため、使用温度が限られる。
【0006】(2) 紫外線硬化型樹脂により保護効果を得
るためには、ある程度以上の膜厚が必要で、そのため、
外部信号の伝達性が低下したり、熱伸縮によりノイズが
発生しやすい。
【0007】(3) 紫外線硬化型樹脂の特性上、耐薬品性
に乏しい。
【0008】(4) 再被覆層の両端部で破断しやすい。こ
れは、通常、再被覆層が非剥取り部分の被覆より厚膜に
被覆されるため、再被覆層の両端部に段差が生じ応力が
集中しやすいことや、被覆を平滑な端面で剥ぎ取ること
が困難であるため再被覆層両端部の層形成が不均一にな
り、強度的に劣る部位となりやすいことなどの理由によ
る。
【0009】(5) 歪みセンサあるいは温度センサの開発
や実用化にあたっては、検出素子を容易にかつ確実に固
定することができ、しかも着脱自在な固定技術が必要で
ある。しかしながら、上記したように、紫外線硬化型樹
脂の耐熱温度は百数十℃程度であるため、半田のような
耐熱性が要求される固定方法を適用することは困難で、
また、かかる耐熱性が要求されない接着剤を用いる固定
方法では、接着力に乏しいうえ、着脱を繰り返すことが
難しいなどの問題がある。
【0010】本発明は、このような課題に対処するため
になされたもので、耐熱性や耐薬品性などを向上させる
とともに、外部信号の伝達性の低下やノイズの発生など
を防止し、さらには、着脱自在でかつ接着力の高い固定
を可能にした高性能、高信頼性のファイバ型検出素子、
その製造方法および製造装置、並びにそれを用いたセン
サを提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のファイバ型検出
素子は、グレーティングが書き込まれた光ファイバ上
に、熱硬化性樹脂からなる被覆を有することを特徴とし
ている。
【0012】本発明のファイバ型検出素子においては、
光ファイバ心線の被覆を除去して露出させた光ファイバ
にグレーティングを書き込み、その上に熱硬化性樹脂か
らなる被覆を再被覆する構成としてもよい。
【0013】上記構成のファイバ型検出素子において
は、グレーティングが書き込まれた光ファイバ上が、熱
硬化性樹脂で被覆されているので、従来の紫外線硬化型
樹脂を被覆したものに比べ、耐熱性および強度が向上
し、例えば高温下でもあっても信頼性の高い検出が可能
になるうえ、被覆を薄膜に形成することが可能になり、
外部信号の伝達性を向上させ、また、光ファイバとの物
性差によるノイズの発生を抑制することができる。ま
た、耐熱性の向上によって、半田による固定が可能とな
る。
【0014】本発明においては、上記熱硬化性樹脂から
なる被覆上に、従来より用いられているような紫外線硬
化型樹脂からなる被覆を設けるようにしてもよい。
【0015】特に、熱硬化性樹脂としてポリイミド樹脂
を用いた場合には、ポリイミド樹脂が耐アルカリ性にや
や乏しく、屋外での使用やセメント構造物に設置した場
合などに耐久性が問題になることから、耐アルカリ性に
優れた紫外線硬化型樹脂を被覆することにより、これら
の問題を解消することができる。
【0016】また、本発明においては、上記熱硬化性樹
脂からなる被覆、あるいは上記紫外線硬化型樹脂からな
る被覆の表面に、金属層を形成するようにしてもよい。
【0017】このような金属層を設けることにより、迅
速にかつ高い接着強度をもって接着することができるう
え着脱も自在な半田による金属基板上への固定が可能と
なり、これを用いたセンサの設置やパッケージなどが容
易になる。
【0018】さらに、本発明においては、グレーティン
グが書き込まれた光ファイバ上の被覆の両端部に補強層
を設けるようにしてもよい。
【0019】このような補強層を設けることにより、被
覆の両端部分が補強され、素子の信頼性を向上させるこ
とができる。
【0020】次に、本発明のファイバ型検出素子の製造
方法は、光ファイバ心線の被覆を除去して露出させた光
ファイバにグレーティングを書き込んだ後、その上に熱
硬化性樹脂からなる被覆を再被覆することを特徴として
いる。
【0021】また、本発明のファイバ型検出素子の製造
装置は、グレーティングが書き込まれた光ファイバ上
に、熱硬化性樹脂からなる被覆を有するファイバ型検出
素子の製造装置であって、光ファイバを保持する光ファ
イバ保持手段と、前記光ファイバの長さ方向に摺動自在
に配設され、前記光ファイバの外周に加熱溶融した熱硬
化性樹脂を押出被覆する押出被覆手段と、前記光ファイ
バに向けて進退可能に配設された加熱手段とを有する熱
硬化性樹脂被覆装置を備えてなることを特徴としてい
る。
【0022】このような装置においては、光ファイバ上
に容易に熱硬化性樹脂を再被覆することができる。
【0023】さらに、本発明のセンサは、上記のファイ
バ型検出素子を備えてなることを特徴としている。
【0024】このようなセンサにおいては、性能が向上
し、より信頼性の高いセンシングが可能になるととも
に、適用場所や適用環境などの拡大を図ることができ
る。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて説明する。
【0026】図1は、本発明のファイバ型検出素子の一
実施形態を示す断面図である。同図において、1は、石
英系光ファイバなどの光ファイバ2上に紫外線硬化型樹
脂などの被覆3を施した光ファイバ心線であり、その被
覆3の一部が 1cm〜2cm 程度の長さにわたって除去さ
れ、内部の光ファイバ2が露出されるとともに、この露
出された光ファイバ2に、グレーティング4が書き込ま
れ、その表面に、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂などの熱
硬化性樹脂からなる被覆5が再被覆されている。このよ
うに、グレーティングを書き込んだ光ファイバ2表面の
再被覆材料として、熱硬化性樹脂を使用することによ
り、耐熱性および強度を向上させることができ、例えば
高温下でもあっても信頼性の高い検出が可能になるう
え、被覆を薄く形成することが可能になり、外部信号の
伝達性を向上させ、また、被覆5と光ファイバ2の物性
差に起因するノイズの発生を抑制することができる。
【0027】なお、このような観点から、再被覆5の厚
さは、 1μm〜20μm程度とすることが望ましい。
【0028】また、被覆5に使用される熱硬化性樹脂と
しては、上述したポリイミド樹脂やフッ素樹脂の他、ポ
リアミドイミド樹脂、ポリベンズイミダゾール樹脂、ポ
リベンズオキサゾール樹脂、ポリフェニレンサルファイ
ド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテ
ルスルホン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂などがあげら
れるが、耐環境性の観点から、ポリイミド樹脂またはフ
ッ素樹脂の使用が望ましい。ポリイミド樹脂を使用した
場合には、他の樹脂に比べ耐熱性および耐摩耗性を向上
させることができ、また、フッ素樹脂を使用した場合に
は、耐薬品性および耐水性を向上させることができる。
【0029】さらに、光ファイバ心線1は、特に制限さ
れるものではなく、紫外線硬化型樹脂を被覆したもの、
ポリイミド樹脂やフッ素樹脂を被覆したものなど、従来
より知られる公知のものを使用することができるが、ポ
リイミド樹脂は除去する際に強アルカリ性の溶剤を用い
て行わなければならず、光ファイバにダメージを与える
おそれがあるので注意を要する。このような点から、光
ファイバ心線1としては、紫外線硬化型樹脂を被覆した
ものが最も一般的で好ましい。
【0030】このように構成されるファイバ型検出素子
においては、被覆5が耐熱性に優れるため、その上に、
銅、錫、金、銀などの半田となじみのよい金属からなる
厚さ10μm〜 100μm程度の薄膜を形成することによ
り、接着剤に比べ強固かつ迅速な固定が可能で、しか
も、着脱も自在な半田による固定が可能となる。
【0031】すなわち、図2は、このような方法を適用
して上記ファイバ型検出素子を基板上に固定した例を示
したもので、6は金属基板、7は半田、8は熱硬化性樹
脂からなる被覆5上に形成された金属の薄膜である。
【0032】なお、光ファイバ上に直接、金属の薄膜を
被覆すると、光ファイバ内へ金属イオンが侵入し、光フ
ァイバを汚染したり、金属イオンが水分と反応して酸や
アルカリが発生し、光ファイバを損傷させるおそれがあ
るが、本発明においては、光ファイバが熱硬化性樹脂で
被覆されているため、金属イオンが侵入することはな
く、光ファイバを汚染や酸、アルカリから保護すること
ができる。
【0033】金属の薄膜8の形成にあたっては、スパッ
タ法、無電解メッキ法、金属パイプを被嵌し加圧変形さ
せる方法などを用いることができるが、金属パイプを用
いる方法では、加圧によって金属パイプ両端のエッジ部
分が光ファイバを損傷させるおそれがあることから、ス
パッタ法や無電解メッキ法により形成することがより望
ましい。
【0034】このような半田による固定方法は、耐熱性
の点から、被覆5がポリイミド樹脂からなり、かつ、光
ファイバ心線1が、ポリイミド樹脂などを被覆した耐熱
性に優れたものからなるファイバ型検出素子に適用する
ことが望ましい。光ファイバ心線1が、紫外線硬化型樹
脂を被覆したものである場合には、半田溶融時に光ファ
イバに加わった熱が伝導して紫外線硬化型樹脂を劣化さ
せるのを防止するため、被覆の剥取り部分の長さを長く
する、半田の両端に放熱部を設けるなどしてその放熱性
を高める、被覆に放熱部や断熱部を設けるなどの対策を
講ずることが望ましい。
【0035】本発明においては、図3に示すように、熱
硬化性樹脂からなる被覆上5に、さらに、紫外線硬化型
樹脂からなる被覆9を設けるようにしてもよい。
【0036】特に、ポリイミド樹脂は、耐熱性に優れる
うえ、機械的強度が大きく10μm程度の被覆厚でも十分
な保護効果を有するものの、耐アルカリ性に乏しく、野
外で使用したりセメント構造物へ設置した場合に耐久性
が問題となることから、ポリイミド樹脂を熱硬化性樹脂
として使用した場合には、かかる紫外線硬化型樹脂から
なる被覆9を設けることが望ましい。紫外線硬化型樹脂
のなかには、耐アルカリ性に優れたものがあるので、そ
のような樹脂を選択することにより、上記問題を解消す
ることができる。なお、この紫外線硬化型樹脂からなる
被覆9の厚さとしては、30μm〜70μm程度で十分であ
り、余り厚くすると、外部信号の伝達性が低下したり、
ノイズが発生するようになる。
【0037】また、本発明においては、図4や図5に示
すように、再被覆した熱硬化性樹脂からなる被覆5両端
部上から光ファイバ心線1の被覆3上にかけて、補強層
11を設けるようにしてもよい。補強層11は、引っ掛
かりが生じないよう、断面が円弧状をなすように形成す
ることが望ましく、例えば、熱硬化性樹脂あるいは紫外
線硬化型樹脂を被覆5と光ファイバ心線1の被覆3の境
界部分に滴下した後、加熱あるいは紫外線照射して樹脂
を硬化させることにより形成することができる。
【0038】このような補強層11を設けることによ
り、再被覆した被覆5の両端部分が補強され、素子の信
頼性を向上させることができる。これは、図4や図5に
示すように、被覆5と光ファイバ心線1の被覆3に段差
があったり、光ファイバ心線1の被覆剥ぎ取り端が荒れ
ているために被覆5を均一に形成することが困難であっ
たような場合に、特に有効である。
【0039】本発明のファイバ型検出素子を製造するに
は、まず、光ファイバ心線1に施されている被覆3を所
要の長さにわたって除去した後、被覆3を除去して露出
させた光ファイバ2にレーザを照射してグレーティング
4を書き込み、次いで、グレーティング4を書き込んだ
光ファイバ2上に、熱硬化性樹脂を被覆すればよい。ま
た、グレーティング4を書き込んだ光ファイバ2上に、
熱硬化性樹脂を被覆するには、例えば図6に示すような
装置を用いることができる。
【0040】すなわち、図6において、22は、垂直パ
ネルを示し、この垂直パネル22の一側面のほぼ中央の
上部および下部には、光ファイバ心線1を鉛直方向に、
かつ、垂直パネル22に対し非接触的に支持固定するた
めの固定部材23a、23bが取り付けられている。そ
して、下方の固定部材23aは、光ファイバ心線1に適
宜所要の張力を付与できるように上下動可能とされてい
る。また、垂直パネル22には、光ファイバ心線1を挟
んで、着脱自在な割ダイス24を備えた押出機25、お
よび加熱ヒータ26が配設されている。押出機25は、
垂直板パネル22に設けられた縦長孔27に摺動自在に
固定されたスライド板28に取付けられており、また、
加熱ヒータ26は、垂直パネル22に設けられた横長孔
29に摺動自在に固定されたスライド板30に取付けら
れている。
【0041】このような装置においては、被覆3が除去
され、グレーティング4が書き込まれた光ファイバ心線
1を、被覆除去部の位置が加熱ヒータ26の位置に一致
するように固定部材23a、23bにより支持固定させ
た後、押出機25を適当な位置まで摺動させて、光ファ
イバ心線1を挟み込むように押出機25の割りダイス2
4をセットする。次いで、押出機25より樹脂を押出し
つつ、押出機25を摺動させ、被覆が除去された光ファ
イバ2上に樹脂を押出被覆する。所要部分の被覆が終了
したところで、樹脂の押出しを中止し、押出機25を元
の位置もしくは加熱ヒータ26の動作に支障をきたさな
い位置まで移動させる。この後、加熱ヒータ26を光フ
ァイバ心線1に向けて摺動させ、新たに被覆した樹脂を
加熱硬化させる。
【0042】この装置によれば、割りダイス24を交換
するだけで、被覆3を除去し、グレーティング4を書き
込んだ光ファイバ2上に、熱硬化性樹脂を所望の厚さに
容易に、かつ、再現性よく被覆することができる。ま
た、光ファイバ心線1に張力を付与することができるた
め、被覆前後の荷重試験が可能である。
【0043】なお、光ファイバ心線1が、紫外線硬化型
樹脂を被覆したものの場合には、加熱ヒータ26の熱か
ら光ファイバ心線1の被覆3を保護するため、加熱ヒー
タ26の上下に、加熱ヒータ26と同様に光ファイバ心
線1に向けて進退可能な冷却板あるいは断熱板等を配置
することが望ましい。
【0044】このように、上記装置は、光ファイバ上に
熱硬化性樹脂を所望の厚さに容易に、かつ、再現性よく
被覆することができ、また、被覆前後の荷重試験が可能
であることから、本発明のファイバ型検出素子を製造す
る際の再被覆に適用されるばかりでなく、複数の光ファ
イバ心線を部分テープ化したり、各種光ファイバ心線に
マーキングを施したり、あるいは部分的な補強膜を形成
したりする場合など、様々な用途に広く用いることがで
きる。
【0045】本発明において、グレーティング書き込み
部を含む光ファイバ上の被覆がすべてポリイミド樹脂で
被覆されているファイバ型検出素子は、次のように製造
することもできる。
【0046】光ファイバ上に、ポリアミド酸のようなポ
リイミド前駆体の溶液を塗布し、加熱して半硬化(半イ
ミド化)させる。次いで、この被覆を所要の長さにわた
って除去して光ファイバを露出させた後、この露出部分
にグレーティングを書き込む。ポリイミド前駆体を半硬
化させて形成された被覆は、アルカリ溶液などによる処
理のみで容易に溶解除去することができる。この後、グ
レーティングを書き込んだ光ファイバの露出部上に、再
びポリイミド前駆体の溶液を塗布し、全体を再加熱して
完全硬化させる。
【0047】このような方法においては、ポリイミド樹
脂被覆光ファイバ心線から被覆を除去して製造する場合
に比べ、被覆の除去が容易で、しかも、再被覆部両端部
に段差などがつきにくく、信頼性の高いファイバ型検出
素子を容易に得ることができる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
耐熱性や耐薬品性などに優れ、また、外部信号の伝達性
の低下やノイズの発生などが抑制された高性能、高信頼
性のファイバ型検出素子を得ることができるとともに、
これを用いて高性能、高信頼性のセンサを得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のファイバ型検出素子の一実施形態を示
す断面図である。
【図2】本発明のファイバ型検出素子を基板上に固定し
た例を示す断面図である。
【図3】本発明のファイバ型検出素子の他の実施形態を
示す断面図である。
【図4】本発明のファイバ型検出素子のさらに他の実施
形態を示す断面図である。
【図5】本発明のファイバ型検出素子のまたさらに実施
形態を示す断面図である。
【図6】本発明のファイバ型検出素子の製造に用いられ
る被覆装置の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1……光ファイバ心線 2……光ファイバ 3……光ファイバ心線の被覆 4……グレーティング 5……熱硬化性樹脂からなる被覆 7……半田 8……金属の薄膜 9……紫外線硬化型樹脂からなる被覆 11……補強層 22……垂直パネル 23a、23b……固定部材 25……押出機 26……加熱ヒータ 28、29……スライド板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 6/02 G02B 6/44 316 6/44 316 6/00 B (72)発明者 白石 恵子 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 伊藤 三男 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 村瀬 知丘 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 鈴木 茂 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 牟田 健一 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 照屋 英雄 東京都武蔵野市御殿山一丁目1番3号 エ ヌ・ティ・ティ・アドバンステクノロジ株 式会社内 (72)発明者 菅井 栄一 東京都武蔵野市御殿山一丁目1番3号 エ ヌ・ティ・ティ・アドバンステクノロジ株 式会社内 Fターム(参考) 2F056 VF01 VF02 VF03 VF20 2F065 AA65 DD04 DD15 DD16 FF41 FF46 LL02 MM16 MM26 UU07 2F103 BA10 BA17 BA37 CA03 CA06 CA07 EC08 GA07 2H038 AA05 AA07 BA25 2H050 AC82 AC84 AD06

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グレーティングが書き込まれた光ファイ
    バ上に、熱硬化性樹脂からなる被覆を有することを特徴
    とするファイバ型検出素子。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のファイバ型検出素子にお
    いて、 光ファイバ心線の被覆を除去して露出させた光ファイバ
    にグレーティングを書き込み、その上に熱硬化性樹脂か
    らなる被覆を再被覆してなることを特徴とするファイバ
    型検出素子。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のファイバ型検出
    素子において、 前記熱硬化性樹脂が、ポリイミド樹脂またはフッ素樹脂
    であることを特徴とするファイバ型検出素子。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか 1項記載のフ
    ァイバ型検出素子において、 熱硬化性樹脂からなる被覆上に、紫外線硬化型樹脂から
    なる被覆を設けてなることを特徴とするファイバ型検出
    素子。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか 1項記載のフ
    ァイバ型検出素子において、 熱硬化性樹脂からなる被覆または紫外線硬化型樹脂から
    なる被覆の表面に、金属層を形成してなることを特徴と
    するファイバ型検出素子。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれか 1項記載のフ
    ァイバ型検出素子において、 グレーティングが書き込まれた光ファイバ上の被覆の両
    端部に補強層を設けてなることを特徴とするファイバ型
    検出素子。
  7. 【請求項7】 光ファイバ心線の被覆を除去して露出さ
    せた光ファイバにグレーティングを書き込んだ後、その
    上に熱硬化性樹脂からなる被覆を再被覆することを特徴
    とするファイバ型検出素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 グレーティングが書き込まれた光ファイ
    バ上に、熱硬化性樹脂からなる被覆を有するファイバ型
    検出素子の製造装置であって、 光ファイバを保持する光ファイバ保持手段と、前記光フ
    ァイバの長さ方向に摺動自在に配設され、前記光ファイ
    バの外周に加熱溶融した熱硬化性樹脂を押出被覆する押
    出被覆手段と、前記光ファイバに向けて進退可能に配設
    された加熱手段とを有する熱硬化性樹脂被覆装置を備え
    てなることを特徴とするファイバ型検出素子の製造装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至6のいずれか 1項記載のフ
    ァイバ型検出素子を備えてなることを特徴とするセン
    サ。
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