JP2001011211A - 容器成形外面用白色ポリエステルフィルム - Google Patents
容器成形外面用白色ポリエステルフィルムInfo
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Abstract
面用白色ポリエスエルフィルムを提供すること。 【解決手段】フィルム中の平均酸化チタン濃度が5〜5
0重量%であって、フィルムの融点が246〜270℃
であることを特徴とする容器成形外面用白色ポリエステ
ルフィルム。
Description
エルフィルムに関するものである。詳しくは、金属板等
に貼合せた後に、フィルムが容器等の外面となるように
加工するのに有用な容器成形外面用白色ポリエステルフ
ィルムに関するものである。
を目的として、エポキシ系、フェノール系等の各種熱硬
化性樹脂を溶剤に融解または分散させたものを塗布し、
金属表面を被覆することが広く行われてきた。しかしな
がらこのような熱硬化性樹脂による被覆方法は、乾燥に
長時間要することによる生産性の低下や、大量の有機溶
剤による環境汚染など好ましくない問題がある。
金属缶の材料である鋼板、アルミニウム板、あるいは該
金属板にめっき等各種の表面処理を施した金属板に、フ
ィルムを被覆(ラミネート)することが試みられてい
る。フィルムラミネート金属板を絞り成形やしごき成形
加工して金属缶を製造する場合、フィルムには次のよう
な特性が要求される。 (1)金属板へのラミネート性が優れていること。 (2)金属板との密着性に優れていること。 (3)成形性に優れ、成形後にピンホールなどの欠陥を
生じないこと。 (4)金属缶に対する衝撃によって、ポリエステルフィ
ルムが剥離したり、クラックやピンホールが発生しない
こと。
ついては、従来使用されている白色塗料の下塗りを省略
するために、上記に加えて次のような特性が要求され
る。 (5)白色性及び金属の隠蔽性に優れ、美麗感があり印
刷に適していること。
期の多様化に伴い、耐熱性や耐経時性(長期保存性)に
より一層優れたものが望まれており、特に外面用に使用
される白色フィルムにおいては、白さや隠蔽性を兼ね備
えたものが求められている。
の問題点を解決することにあり、容器成形外面用白色ポ
リエスエルフィルムとして隠蔽性を有し、耐熱性、耐経
時性に優れた容器成形外面用白色ポリエスエルフィルム
を提供することにある。
は、フィルム中の平均酸化チタン濃度が5〜50重量%
であって、フィルムの融点が246〜270℃であるこ
とを特徴とする容器成形外面用白色ポリエステルフィル
ムによって達成される。
は、エステル結合により構成される高分子量体の総称で
あり、ジカルボン酸成分としては、例えばテレフタル
酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニ
ルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジ
フェノキシエタンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホ
イソフタル酸、フタル酸等の芳香族ジカルボン酸、シュ
ウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー
酸、マレイン酸、フマル酸等の脂肪族ジカルボン酸、シ
クロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸、p
−オキシ安息香酸等のオキシカルボン酸等を挙げること
ができる。一方、グリコール成分としては例えばエチレ
ングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペ
ンタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリ
コール等の脂肪族グリコール、シクロヘキサンジメタノ
ール等の脂環族グリコール、ビスフェノールA、ビスフ
ェノールS等の芳香族グリコール、ジエチレングリコー
ル等が挙げられる。なお、これらのジカルボン酸成分、
グリコール成分は2種以上を併用してもよい。
種以上ブレンドして使用してもかまわない。
いて、ポリエステルにトリメリット酸、トリメシン酸、
トリメチロールプロパン等の多官能化合物を共重合して
もよい。
フィルムを構成するポリエステルの90モル%以上が、
エチレンテレフタレート単位及び/またはエチレンナフ
タレート単位を主構成成分とするポリエステルであるこ
とが好ましく、より好ましくは96モル%以上である。
点は、耐熱性、耐経時性の点から246〜270℃であ
ることが必要であり、より好ましくは250〜266
℃、特に好ましくは252〜260℃である。246℃
未満であると、高温や長期間の保管での耐熱性に劣り、
270℃を超えるとフィルムの生産性やラミネート性、
成形性が劣る。ここでポリエステルフィルムの融点と
は、フィルムを示差走査熱量測定(DSC)した際に検
出される主融解ピーク温度のことである。
フィルム、一軸延伸フィルム、二軸延伸フィルムの何れ
にも限定されないが、耐熱性、寸法安定性の点から二軸
延伸フィルムであることが望ましい。二軸延伸の方法と
しては、同時二軸延伸、逐次二軸延伸のいずれであって
もよい。
ポリエステル中のジエチレングリコール量が、5重量%
以下であることが好ましく、より好ましくは3重量%以
下、更に好ましくは2重量%以下、特に好ましくは1.
5重量%以下である。5重量%を超えると、耐熱性に劣
り、低分子物が多くなり、ラミネート性や印刷性が低下
する。
着性、フィルム上へのインクの印刷性を向上させる点か
ら、カルボキシル末端基量が25〜65当量/トンであ
ることが好ましく、特に好ましくは30〜50当量/ト
ン、より好ましくは35〜45当量/トンである。 2
5未満ではインクの接着性や鋼鈑との密着性が低下する
傾向にあり、また65を超えると耐加水分解性が低下
し、高温多湿下での印刷安定性や色調の安定性が悪化す
る。
せるために、フィルムのIV(固有粘度)は0.45〜
0.75dl/gであることが好ましく、0.48〜
0.7dl/gであることがさらに好ましく、特に0.
5〜0.65dl/gであると一層好ましい。固有粘度
が0.45dl/g未満では、金属板との接着性が低下
するのみならず、伸度などの機械特性が低下し、成膜安
定性、加工性が悪化するため好ましくない。一方IVが
0.75dl/gを越えるものは品質過剰であり、原料
ポリマー溶融押出時の未溶融物の発生量が多くなるなど
の問題が発生する。
フィルムは、隠蔽性、印刷性の点からフィルム中の酸化
チタン平均濃度が5〜50重量%であることが必要であ
り、好ましくは10〜40重量%、更に好ましくは15
〜25重量%である。フィルム中の酸化チタン平均濃度
が5重量%未満の場合、隠蔽効率が低く、目的の隠蔽性
を得るために、フィルム厚みを厚くすることが必要にな
り、非効率であるばかりでなく、フィルム厚みの増大に
よりラミネート性、加工性が悪化する。一方フィルム中
の酸化チタン平均濃度が50重量%を越えると、フィル
ムが大きく脆化し、製膜性、加工性が悪化する等の問題
となる。
耐経時性向上の点からフィルムの融解サブピーク(T
s)が120〜220℃であることが好ましく、より好
ましくは140〜210℃、更に好ましくは160〜2
00℃である。120℃未満であると、寸法安定性が低
下し、ラミネート時に巾ズレが起きたり、長期間のロー
ル保管でフィルムが巻き締まる等の問題が起こる場合が
ある。220℃を超えるとラミネート性が低下する場合
がある。
フィルムは、ラミネート性、成形性の点から配向度が
0.3〜0.7であることが好ましく、より好ましくは
0.35〜0.6、更に好ましくは0.4〜0.55で
ある。0.7を超える場合、フィルムの配向が高くなり
ラミネート性、成形性が低下する傾向を示すことがあ
る。0.3未満であると、フィルムとしての強度が低下
し、取り扱い性、加工性が低下する場合がある。
に、平均粒子径0.01〜10μmの公知の内部粒子、
無機粒子および/または有機粒子などの外部粒子の中か
ら任意に選定される粒子、増白剤を含有させることがで
きる。10μmを越える平均粒子径を有する粒子を使用
すると、フィルムの欠陥が生じ易くなるので好ましくな
い。粒子としては、例えば湿式および乾式シリカ、コロ
イダルシリカ、珪酸アルミ、炭酸カルシウム、リン酸カ
ルシウム、硫酸バリウム、硫化亜鉛、珪酸カルシウム、
炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、マイカ、カオリン、クレ
ー等の無機粒子、およびスチレン、シリコーン、アクリ
ル酸類等を構成成分とする有機粒子等を挙げることがで
き、その中でも無機粒子を添加することが好ましく、そ
の添加量は好ましくは0.005〜0.5重量%、より
好ましくは0.01〜0.03重量%である。また特に
耐摩耗性、隠蔽性の点から凝集型無機粒子を0.01〜
0.5重量%添加であることが好ましい。更に凝集型無
機粒子の中でも、平均粒径0.5〜5μmの凝集シリカ
粒子が好ましく、特に湿式凝集シリカが特に好ましく、
その添加量は0.03〜3重量%が好ましく、より好ま
しくは0.05〜1重量%である。これら凝集型無機粒
子は、積層の場合、各層に添加するとより効果的であ
る。また上記粒子は、二種以上を特性を損ねない範囲で
併用してもよい。
点から、少なくとも片面に酸化チタン濃度が1〜10重
量%である層を積層しても良く、好ましくは酸化チタン
濃度が3〜7重量%である。積層構成はA/Bの2層、
B/A/B、B/A/Cの3層などが例示されるが、特
に限定されるものでない。積層厚みは摩耗性の点から、
好ましくは0.2〜5μm、より好ましくは0.5〜3
μmであり、片面、両面でも良く、更には積層面の上に
積層しても良い。また酸化チタン以外に粒子を添加して
も良く、操作性等の点から無機粒子を0.005〜0.
5重量%含有することが好ましい。
酸化チタンは、平均粒径0.1〜0.5μmであり、好
ましくは平均粒径0.2〜0.35μmである。平均粒
径0.1μm未満では、ポリエステル中への分散性が低
下し、斑が発生する等の問題となる。酸化チタンは、純
度として95%以上のものが好ましく、95%未満であ
ると分散性に劣るものとなる。酸化チタンとしては、ア
ナターゼ型、ルチル型の何れにも限定されないが、隠蔽
性向上の点からルチル型酸化チタンが好ましい。
表面処理剤としては、特に限定されるものではないが、
特にルチル型酸化チタンの場合は、アルミ成分を含有す
る表面処理剤が好ましく、その添加量は0.01〜1.
5重量%であることが好ましく、より好ましくは0.0
5〜1重量%、特に好ましくは0.1〜0.5重量%で
ある。ここでアルミ成分の割合(重量%)は、酸化チタ
ンに対する重量比であり、蛍光X線分析等により定量で
きる。酸化チタンの無機系表面処理剤としては、この他
にシリカ化合物、チタニヤ化合物等を例示できるが、特
にポリエステルに酸化チタンを添加する場合、アルミ成
分を含有することが分散性の点から好ましい。アルミ成
分は酸化チタン表面処理剤としては、酸化アルミ化合
物、水酸化アルミ化合物として処理されることが好まし
く、アルミ量について言えば酸化アルミや水酸化アルミ
中に含まれるアルミ成分が好ましくは0.01〜1.5
重量%存在することにより、分散性、ポリエステルとの
親和性が向上し、白色度、隠蔽性に優れ、かつポリエス
テル中に均一分散するために、白色斑等が激減し、美麗
性も向上したものとなる。さらに粗大粒子も低減される
ため、製膜延伸時のロール摩耗や、ラミネート、製缶加
工時のトラブルも解消される。
剤としては、アミン系化合物、多価アルコール系化合
物、シリコ−ン系化合物などをあげることができるが、
分散性の点から多価アルコール系化合物、シリコ−ン系
化合物が好ましく、特に耐熱性、アルミ成分含有の表面
処理剤との組合せにおける分散性の一層の向上から、シ
リコ−ン系化合物が好ましい。酸化チタン重量に対し
て、シリコ−ン系化合物は0.02〜2重量%であるこ
とが好ましく、より好ましくは0.05〜1重量%であ
る。また多価アルコール系化合物では、酸化チタン重量
に対して、0.01〜1.5重量%であることが好まし
く、より好ましくは0.05〜0.8重量%である。上
記化合物を表面処理剤とすることで、分散性悪化による
溶融押出時での異物発生や酸化チタンの凝集を大幅に抑
制することが可能となる。ここでシリコ−ン系化合物
量、多価アルコール系化合物量は、酸化チタン重量に対
する重量比(重量%)である。シリコ−ン系化合物量
は、熱重量−質量同時分析法及び熱重量−ガスクロ/質
量同時分析法を用い、ヘリウム流下、室温から50℃/
分の昇温速度で300℃まで加熱後、60分保持した際
のシリコーン化合物に帰属される発生気体の合計量の酸
化チタンに対する重量%であり、シリコーン化合物に帰
属される発生気体は、例えば(CH3)3Si+、[(C
H3)2SiO]3、[(CH3)2SiO]4等が例示され
るが、測定時、上記以外にシリコーン化合物に帰属され
る気体を検出した場合、それも合わせたものとする。ま
た多価アルコール系化合物量は、熱重量−質量同時分析
法及び熱重量−ガスクロ/質量同時分析法を用い、ヘリ
ウム流下、室温から50℃/分の昇温速度で300℃ま
で加熱後、60分保持した際の多価アルコールに帰属さ
れる発生気体合計量の酸化チタンに対する重量%であ
り、多価アルコールに帰属される発生気体は、例えばBu
tanal、Methylpropenal、Methyldihydropyranが例示さ
れるが、測定時、上記以外に多価アルコール化合物に帰
属される気体を検出した場合、それも合わせたものとす
る。
化チタンの分散性を一層向上させる点から、押出時、溶
融ポリマーをフィルターに通すことが好ましく、特に多
段フィルターであると良い。フィルターの濾過特性とし
ては、30μm以上を濾過するものが好ましく、特に好
ましくは10μm以上を濾過するものである。
ート性、成形加工性の点から、長手方向と巾方向の破断
伸度の平均が、80%以上であることが好ましく、より
好ましくは100%以上、特に好ましくは120%以上
である。白色度向上のためにチタン濃度増加すると、伸
度低下を招く傾向にあり、80%未満の破断伸度では、
ラミネート時の破れや成形加工の斑、製缶後のフィルム
の剥離が生じるなどの問題を引き起こす原因となること
がある。
従来公知の反応触媒、着色防止剤を使用することがで
き、反応触媒としては、例えばアルカリ金属化合物、ア
ルカリ土類金属化合物、亜鉛化合物、鉛化合物、マンガ
ン化合物、コバルト化合物、アルミニウム化合物、アン
チモン化合物、ゲルマニウム化合物、チタン化合物等、
着色防止剤としては例えばリン化合物等を挙げることが
できる。ポリエステルの製造が完結する以前の任意の段
階において、重合触媒としてアンチモン化合物またはゲ
ルマニウム化合物、チタン化合物を添加することが望ま
しい。このような方法としては例えば、ゲルマニウム化
合物を例にすると、ゲルマニウム化合物粉体をそのまま
添加する方法や、あるいは特公昭54−22234号公
報に記載されているように、ポリエステルの出発原料で
あるグリコール成分中に、ゲルマニウム化合物を溶解さ
せて添加する方法等を挙げることができる。ゲルマニウ
ム化合物としては、例えば二酸化ゲルマニウム、結晶水
含有水酸化ゲルマニウム、あるいはゲルマニウムテトラ
メトキシド、ゲルマニウムテトラエトキシド、ゲルマニ
ウムテトラブトキシド、ゲルマニウムエチレングリコキ
シド等のゲルマニウムアルコキシド化合物、ゲルマニウ
ムフェノレート、ゲルマニウムβ−ナフトレート等のゲ
ルマニウムフェノキシド化合物、リン酸ゲルマニウム、
亜リン酸ゲルマニウム等のリン含有ゲルマニウム化合
物、酢酸ゲルマニウム等を挙げることができる。中でも
二酸化ゲルマニウムが好ましい。アンチモン化合物とし
ては、特に限定されないが例えば、三酸化アンチモンな
どのアンチモン酸化物、酢酸アンチモンなどが挙げられ
る。チタン化合物としては、特に限定されないが、テト
ラエチルチタネート、テトラブチルチタネートなどのア
ルキルチタネート化合物などが好ましく使用される。
する際に、ゲルマニウム化合物として二酸化ゲルマニウ
ムを添加する場合で説明する。テレフタル酸成分とエチ
レングリコールをエステル交換またはエステル化反応せ
しめ、次いで二酸化ゲルマニウム、リン化合物を添加
し、引き続き高温、減圧下で一定のジエチレングリコー
ル含有量になるまで重縮合反応せしめ、ゲルマニウム元
素含有重合体を得る。さらに、好ましくは得られた重合
体をその融点以下の温度において、減圧下または不活性
ガス雰囲気下で固相重合反応せしめ、アセトアデルヒド
の含有量を減少させ、所定の固有粘度、カルボキシル末
端基を得る方法等を挙げることができる。
は、例えばポリエステル合成時の何れかに酸化チタンを
添加する方法や、ポリエステルに酸化チタンを添加し溶
融混練する方法や、酸化チタンを多量に含有した高濃度
マスターペレットを製造し、酸化チタンを含有しないポ
リエステルと混練し所定量の酸化チタンを含有させる方
法等がある。本発明においてもポリエステルに酸化チタ
ン粒子を添加させる方法としては、特に限定するもので
はないが、一旦45〜70重量%の高濃度酸化チタン含
有マスターペレットを製造し、酸化チタン未添加のポリ
エステルからなる希釈用ペレットと適切な比で均一に混
合し、押出機に供給する方法が、ポリエステル中での粒
子の分散性を向上させる点から、好ましく用いることが
ことができる。
は、金属にラミネートした後の成形性、金属に対する被
覆性、耐衝撃性の点で、3〜50μmであることが好ま
しく、さらに好ましくは5〜35μmであり、特に好ま
しくは10〜30μmである。
造方法としては、特に限定されないが、例えば各ポリエ
ステルを必要に応じて乾燥した後、公知の溶融押出機に
供給し、所望のフィルターを通過させた後、スリット状
のダイからシート状に押出し、静電印加などの方式によ
りキャスティングドラムに密着させ冷却固化し未延伸フ
ィルムを得る。該未延伸フィルムをフィルムの長手方向
及び幅方向に延伸、熱処理し、目的とする配向度のフィ
ルムを得る。延伸方式としては、フィルムの品質の点で
テンター方式によるものが好ましく、長手方向に延伸し
た後、幅方向に延伸する逐次二軸延伸方式や、長手方
向、幅方向をほぼ同時に延伸していく同時二軸延伸方式
が望ましい。延伸倍率としては、それぞれの方向に1.
2〜4.5倍、好ましくは1.5〜4.0倍である。逐
次二軸延伸によりフィルムを得る場合、長手方向の延伸
は多段延伸が好ましいが、特に限定されるものではな
い。長手方向、幅方向の延伸倍率はどちらを大きくして
もよく、同一としてもよい。また、延伸速度は1000
%/分〜200000%/分であることが望ましく、延
伸温度はポリエステルのガラス転移温度以上ガラス転移
温度+100℃以下であれば、任意の温度とすることが
できるが、通常は70〜150℃が好ましい。更に延伸
の後にフィルムの熱処理を行うが、この熱処理はオーブ
ン中、加熱されたロール上等、従来公知の任意の方法で
行なうことができる。熱処理温度は120〜245℃の
任意の温度とすることができるが、好ましくは120〜
240℃である。また熱処理時間は任意とすることがで
きるが、通常1〜60秒間行うのが好ましい。熱処理は
フィルムをその長手方向および/または幅方向に弛緩さ
せつつ行ってもよい。さらに、再延伸を各方向に対して
1回以上行ってもよく、その後熱処理を行ってもよい。
面処理を施すことにより、接着性を向上させることは、
さらに特性を向上させる上で好ましい。
ィングを施してもよく、その塗布化合物、方法、厚み
は、本発明の効果を損なわない範囲であれば、特に限定
されない。
えば金属板では、成形性の点で鉄やアルミニウムなどを
素材とするものが好ましい。さらに、鉄を素材とする金
属板の場合、その表面に接着性や耐腐食性を改良する無
機酸化物被膜層、例えばクロム酸処理、リン酸処理、ク
ロム酸/リン酸処理、電解クロム酸処理、クロメート処
理、クロムクロメート処理などで代表される化成処理被
覆層を設けてもよい。特に金属クロム換算値で、クロム
として6.5〜150mg/m2 のクロム水和酸化物が
好ましく、さらに、展延性金属メッキ層、例えばニッケ
ル、スズ、亜鉛、アルミニウム、砲金、真ちゅうなどを
設けてもよい。スズメッキの場合0.5〜15mg/m
2 、ニッケルまたはアルミニウムの場合1.8〜20g
/m2 のメッキ量を有するものが好ましい。
は、熱ラミネートもしくはフィルムに接着剤をコーティ
ングすることにより金属板等に貼合わせた後、絞り成形
やしごき成形によって製造される飲料缶、食缶などのツ
ーピース金属缶の外面被覆用に好適に使用することがで
きる。また、ツーピース缶の蓋部分、あるいはスリーピ
ース缶の胴、蓋、底の被覆用としても、良好な金属接着
性、成形性を有するため、好ましく使用することができ
る。
る。なお特性は、以下の方法により測定、評価した。
分離により酸化チタン粒子を除去した後、25℃におい
て測定した。
(パーキン・エルマー社製DSC2型)により、10℃
/分の昇温速度で測定し、主融解のピーク温度を融点と
した。また、この測定の際に、擬結晶の変態により発生
するサブピーク温度をTsとした。Tsは、製膜工程中
の熱処理温度の履歴として出現する。単位は共に℃であ
る。
た。
3)で溶解し、遠心分離により酸化チタンを除去した
後、アルカリで電位差滴定を行い求めた。
を、フィルム長手方向と横方向に偏光を施し、各々測定
した(装置SPECTRA~TECH社製、積算回数:〜1024、分解
能:4 cm-1)。1044cm-1付近のトランス体に帰属される
吸収の強度を、790cm-1付近のベンゼン環に帰属される
吸収の強度で規格化し、フィルム長手方向と横方向の吸
光度比Abs (1044cm-1 / 790cm-1) を求め、平均した値
を配向度とした。
ルムの光学濃度を測定した。光学濃度が増加し、厚みが
増加する程、隠蔽度が上がり好ましい。ここでの光学濃
度は、フィルム単体(15μm基準)で0.3以上ある
と好ましく、より好ましくは0.4以上あることが隠蔽
効率の点から好ましい。
伸度の比(=1ヶ月保管後のフィルム破断伸度/保管前
のフィルム破断伸度)を下記基準で評価した。 ◎:0.85以上1以下 ○:0.7以上0.85未満 △:0.6以上0.7未満 ×:0.6未満 (◎○△を合格とする)。
粘度差(ΔIV)を下記基準で評価した。 ◎:0.1未満 ○:0.1以上0.15未満 △:0.15以上0.2未満 ×:0.2以上。
張り速度300mm/min、幅10mm、試料長10
0mmとして破断伸度を測定)し、長手方向と巾方向の
平均伸度を下記の基準で評価した。 ◎:120%以上 ○:100%以上120%未満 △:80%以上100%未満 ×:80%未満 (◎○△を合格とする)。
ンフリーフチール鋼板に、フィルムをラミネートし、水
冷した。該ラミネート鋼板をしごき成形機、絞り成形機
で成形(成形比(最大厚み/最小厚み)=2,成形可能
温度領域で成形)し、缶を得た。この缶にラミネートし
たフィルムを目視により、下の基準で評価した。 ○:微小クラックや破断などが認められない。 ×:微小クラックや破断などが認められる。 (○:合格、×:不合格)。
掛けて、25℃から350℃まで昇温した際に、針がフ
ィルムを貫通し金属板に至る温度を下記基準で評価し
た。 ◎:230℃以上 ○:200℃以上230℃未満 ×:200℃未満。
重量%含有するイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフ
タレートペレットと酸化チタン粒子を含有しないイソフ
タル酸共重合ポリエチレンテレフタレートペレットとを
各々160℃5時間真空乾燥後、所定の割合で混合し押
出機に供給した。押出機から溶融押出しされたポリエス
テルを、多段フィルターで濾過した後、口金から吐出さ
せ、静電印加しながら鏡面冷却ドラムにて冷却固化し
て、未延伸フィルムを得た。この未延伸フィルムを温度
110℃にて長手方向に3.6倍多段延伸し、予熱温度
95℃、延伸温度115℃で幅方向に3.6倍延伸した
後、弛緩5%、5秒間熱処理し、表2に示す厚さ15μ
mの二軸延伸白色ポリエステルフィルムを得た。フィル
ム特性は、表2に示した通り、良好であった。
に延伸温度113℃、延伸倍率を3.3倍として、幅方
向に延伸温度120℃、延伸倍率を3.3倍として、実
施例1と同様にして表2に示すフィルムを得た。フィル
ム特性は、表2に示す通り、良好であった。
に延伸倍率を3.2倍として、幅方向に延伸倍率を3.
2倍として、実施例2と同様にして表2に示すフィルム
を得た。フィルム特性は、表2に示す通り、良好であっ
た。
と同様に未延伸フィルムを得た。この未延伸フィルムを
同時二軸法により、温度110℃で長手方向に3倍、幅
方向に3倍延伸し、多段弛緩5%、5秒間熱処理し、表
2に示す厚さ15μmの二軸延伸白色ポリエステルフィ
ルムを得た。フィルム特性は、表2に示す通り、優れた
ものであった。
より、実施例3と同様にして表2に示す厚さ15μmの
二軸延伸白色ポリエステルフィルムを得た。フィルム特
性は、表2に示す通り、良好であった。
より、長手方向に3.5倍、幅方向に3.5倍延伸とす
る以外は、実施例5と同様にして表2に示す厚さ15μ
mの二軸延伸白色ポリエステルフィルムを得た。フィル
ム特性は、表2に示す通り、良好であった。
より、延伸条件を変更して、実施例1と同様にして表2
に示すフィルムを得た。フィルム特性は、表2に示す通
り、劣るものであった。
を長手方向に3.4倍、幅方向に3.5倍として、比較
例1と同様にして表2に示すフィルムを得た。フィルム
特性は、表2に示す通り、かなり劣るものであった。
レート PET/A:アジピン酸共重合ポリエチレンテレフタレ
ート PET/N:ナフタレンジカルボン酸共重合ポリエチレ
ンテレフタレート PET/S:セバシン酸共重合ポリエチレンテレフタレ
ート
平均濃度を制御することにより耐熱性、耐経時性を兼ね
備えた容器成形外面用白色ポリエステルフィルムを得る
ものである。
Claims (7)
- 【請求項1】フィルム中の平均酸化チタン濃度が5〜5
0重量%であって、フィルムの融点が246〜270℃
であることを特徴とする容器成形外面用白色ポリエステ
ルフィルム。 - 【請求項2】フィルムの融解サブピーク(Ts)が12
0〜220℃である請求項1に記載の容器成形外面用白
色ポリエステルフィルム。 - 【請求項3】ポリエステル中のカルボキシル末端基量が
25〜55当量/トンである請求項1または2に記載の
容器成形外面用白色ポリエステルフィルム。 - 【請求項4】ポリエステル中のジエチレングリコール量
が5重量%以下である請求項1〜3のいずれかに記載の
容器成形外面用白色ポリエステルフィルム。 - 【請求項5】フィルムの配向度が0.3〜0.7である
請求項1〜4のいずれかに記載の容器成形外面用白色ポ
リエステルフィルム。 - 【請求項6】酸化チタン以外の無機粒子を0.005〜
0.5重量%含有する請求項1〜5のいずれかに記載の
容器成形外面用白色ポリエステルフィルム。 - 【請求項7】金属板に貼合せた後、成形される請求項1
〜6のいずれかに記載の容器成形外面用白色ポリエスエ
ルフィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18295799A JP2001011211A (ja) | 1999-06-29 | 1999-06-29 | 容器成形外面用白色ポリエステルフィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18295799A JP2001011211A (ja) | 1999-06-29 | 1999-06-29 | 容器成形外面用白色ポリエステルフィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001011211A true JP2001011211A (ja) | 2001-01-16 |
Family
ID=16127308
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18295799A Pending JP2001011211A (ja) | 1999-06-29 | 1999-06-29 | 容器成形外面用白色ポリエステルフィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001011211A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003127307A (ja) * | 2001-10-22 | 2003-05-08 | Toray Ind Inc | 金属ラミネート用白色積層ポリエステルフィルム |
WO2016035536A1 (ja) * | 2014-09-03 | 2016-03-10 | 東レ株式会社 | 液晶ディスプレイ用白色ポリエステルフィルム、およびそれを用いた液晶ディスプレイ用バックライト |
-
1999
- 1999-06-29 JP JP18295799A patent/JP2001011211A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003127307A (ja) * | 2001-10-22 | 2003-05-08 | Toray Ind Inc | 金属ラミネート用白色積層ポリエステルフィルム |
WO2016035536A1 (ja) * | 2014-09-03 | 2016-03-10 | 東レ株式会社 | 液晶ディスプレイ用白色ポリエステルフィルム、およびそれを用いた液晶ディスプレイ用バックライト |
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