JP2001009959A - ヒートシール装置用包装シート - Google Patents

ヒートシール装置用包装シート

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JP2001009959A
JP2001009959A JP11186178A JP18617899A JP2001009959A JP 2001009959 A JP2001009959 A JP 2001009959A JP 11186178 A JP11186178 A JP 11186178A JP 18617899 A JP18617899 A JP 18617899A JP 2001009959 A JP2001009959 A JP 2001009959A
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JP
Japan
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heat
packaging sheet
sealing device
heat sealing
sealing
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JP11186178A
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English (en)
Inventor
Shin Fujiya
冨士谷  伸
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Takazono Sangyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、分包機に用いる包装シートの材質
等を改善して、薬剤等に変質や軟化又は溶解を生じるこ
とのない低い温度範囲で分包融着できるヒートシール装
置用包装シートを提供することを課題とする。 【解決手段】 本発明に係わるヒートシール装置用包装
シートは、熱融着部材を具備し、該熱融着部材の表面温
度が所定範囲に維持され前記熱融着部材により包装シー
トを熱融着するヒートシール装置に用いられるヒートシ
ール装置用包装シートであって、該包装シートが、低い
温度範囲で融着し得る被覆体が基材表面に配設されてな
るものであることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば薬剤等を分
包する分包機であるヒートシール装置等に用いる包装シ
ートに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、薬剤等の分包を行う分包機のヒ
ートシール装置では、熱融着性の包装シートを用いて薬
剤等の分包を行っている。この種のヒートシール装置と
しては、例えば、特開平8−230832号公報記載の
ものが知られている。かかるヒートシール装置には、包
装シート101 の熱融着を行うための熱融着部材としてヒ
ートローラ等が用いられている。図8は、従来のヒート
シール装置の主要部を概略的に示す説明図であり、ヒー
トローラ対のうち、一方のヒートローラ102 のみを示し
ている。
【0003】このヒートローラ102 は、その内部に加熱
源を有したローラ対であり、その表面が加熱されて均熱
状態(横加熱体103 、縦加熱体104 、軸方向加熱体105)
とされている状態で、薬剤等(図示せず)がシュート111
から投入されて分包状態とされた包装シート101 を、ヒ
ートローラ102 自身が回転機構112 及び113 によって回
転されて送りつつ、1回転ごとに1分包101aずつ封着さ
れるように構成されている。
【0004】このため、ヒートローラ102 は、包装シー
ト101 の溶着されるべき部分101bがヒートローラ対に挟
み込まれる位置に来た場合だけヒートローラ102 表面に
当接し得るように、円柱状のローラ表面が、前記溶着さ
れるべき部分101bが当接すべき部分を残して他の表面部
分が切除され非接触面106 が形成された形状とされてい
る。そして、包装シートの溶着されるべき部分101bに当
接すべきローラ表面部分には、封着された包装シートに
ミシン目を形成するためのミシン刃134 が設けられてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般に、ヒートシール
装置は、従来、100℃〜300℃の温度で包装シート
を熱融着している。その結果、熱融着部材がその温度に
到達したのち長時間にわたって包装シートの熱融着を継
続すると、この熱融着部材を加熱し続けることとなり、
その熱が周囲にも次第に輻射されることとなる。する
と、包装シートに分包される薬剤等がこの輻射熱によっ
て炙られてしまって、薬剤等が化学的に変質してしまう
可能性があるという品質上の大なる問題がある。
【0006】また、薬剤等の一部として用いられるドラ
イシロップが熱融着部材の温度程度でも軟化又は溶解し
てヒートシール装置の薬剤等の通過経路周辺に固着して
しまい、固着物を頻繁に清掃しないと薬剤等の通過の障
害となり、分包精度を低下させるばかりか、固着物の一
部が剥離して不用意に別の薬品に混入してしまうことが
あり得るので、メンテナンス上、管理や清掃が大変であ
るという問題もある。
【0007】このような情況のもとで、ヒートシール装
置の技術改良が進展し、ヒートローラ等熱融着部材の表
面温度を所定範囲内に維持でき、従来の温度範囲100
℃〜300℃よりも低い温度範囲まで表面温度をコント
ロールできるヒートシール装置が本出願人によって出願
されている(特願平11−131647号)。しかしなが
ら、後述する種々の要件を満たす好適な包装シート材料
が開発されていない。
【0008】本発明は、前述した問題点に鑑みてなされ
たものであり、分包機に用いる包装シートの材質等を改
善して、薬剤等に変質や軟化又は溶解を生じることのな
い低い温度範囲で分包融着できるヒートシール装置用包
装シートを提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決すべ
く、本発明の請求項1記載のヒートシール装置用包装シ
ートは、熱融着部材を具備し、該熱融着部材の表面温度
が所定範囲に維持され前記熱融着部材により包装シート
を熱融着するヒートシール装置に用いられるヒートシー
ル装置用包装シートであって、該包装シートが、低い温
度範囲で融着し得る被覆体が基材表面に配設されてなる
ものであることを特徴とする。
【0010】かかる構成により、熱融着部材の温度を低
い温度範囲に設定して加熱量を少なくでき、熱融着部材
からの熱輻射を小さくできる。
【0011】請求項2記載のヒートシール装置用包装シ
ートは、前記温度範囲が50℃〜100℃であるので、
包装シートによって分包される薬剤等の変質や軟化又は
溶解が生じることがなく、比較的入手の容易な被覆体材
料を選定できる。
【0012】請求項3記載のヒートシール装置用包装シ
ートは、前記被覆体が、低密度ポリエチレンを主成分と
する合成樹脂からなるので、成分的に安定であるととも
に組成を若干変えて被覆性や密着性を調整できる。
【0013】請求項4記載のヒートシール装置用包装シ
ートは、前記被覆体が複数層からなり、該複数層が、前
記合成樹脂からなる層と、粘着性を有する材料からなる
層とを含むので、前記合成樹脂の使用において包装シー
トの熱融着時の粘着性を向上する。
【0014】請求項5記載のヒートシール装置用包装シ
ートは、前記被覆体が複数層からなり、該複数層が、前
記合成樹脂からなる層と、前記温度範囲で発泡する発泡
材を含む材料からなる層とを含むので、熱融着時に、熱
融着部材で一定の幅で挟持された包装シートにおいて被
覆体層内で発泡作用を起こし、圧密効果を得て包装シー
トの熱融着性を確保する。
【0015】請求項6記載のヒートシール装置用包装シ
ートは、前記被覆体の厚さが20μm〜30μmである
ので、ヒートシール性がよく、基材上へ被覆しやすい。
【0016】請求項7記載のヒートシール装置用包装シ
ートは、前記被覆体が複数本のストライプ状に基材上に
被覆されるので、基材の物性も生かして、開封するとき
の扱いやすさを向上する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しつつ、本
発明の実施の形態について説明する。
【0018】実施の形態1 図1は、本出願人が実現したヒートシール装置(前記出
願)50の要部を示す。該ヒートシール装置50は、本発明
に係わる包装シートを利用して薬剤等を分包し、分包体
ごとに包装シート同士を熱融着するため、従来よりも低
温の温度範囲まで熱融着部材の温度を制御できる。この
ヒートシール装置の概要をまず説明する。
【0019】このヒートシール装置においては、表面温
度検出手段として、接触型のサーミスタTHを配設し、
熱融着部材であるシート加熱体12(12a及び12b)とし
て、ローラ対10の各ローラに発熱源EHを内蔵したもの
を用いた例を説明する。図1には、図7と同様にヒート
ローラ10a の一方のみを図示し、その表面温度の測定及
び制御に係わる部分以外は、簡略に、又は、省略して示
した。ヒートローラ対10は、一方のローラ10a について
述べるが、ローラ10b にも該当する。
【0020】このヒートシール装置50は、ヒートローラ
10の表面温度を検出する表面温度検出手段と、温度制御
手段と、両手段に係わる検出制御回路14とが設けられて
おり、前記表面温度が測定され、しかも、表面温度が所
定の範囲に維持されて前記包装シート20が熱封着される
構成を具備している。
【0021】そして、発熱源EHを内蔵するヒートロー
ラ対10、その表面温度を制御するリレーSR、ヒートロ
ーラ対10を固定するフレーム(図示せず)、ヒートロー
ラの回転に係わる駆動装置13、ヒートシール装置全体の
制御装置15、ヒートローラの発熱に係わる電源16、ヒー
トローラ対10への包装シート20の供給に係わる搬送装置
(図示せず)等を具備する。
【0022】各構成要素のうち熱融着部材としてのヒー
トローラ対10は、例えば、約20Φ×60L程度の鉄材
製の円柱を、前述したように包装シートの熱溶着のため
にシート加熱体部分以外の表面部分を切除して非接触面
を形成したような形状である。そして、ヒートローラ対
10は、内部に発熱源EHを収容しており、発熱源EH
は、例えば50W〜100W程度のニクロム線等による
電気抵抗加熱が、発熱温度の制御が容易である。このよ
うにローラ形状の熱融着部材によれば、間欠的な停止の
ない定常的な運転操作ができ、ヒートローラが包装シー
トに当接され続けるので表面温度を安定させやすい。
【0023】また、熱融着部材として、図7に示したよ
うに、包装シート20が互いに熱融着される部分の形状に
合わせて平面を有するように形成した均熱体40を用いて
包装シート20を熱融着し、その均熱体40の表面温度を検
出して測定し、発熱源EHへの入力を制御する構成のも
のを用いてもよい。
【0024】次に、表面温度検出手段はヒートローラ10
a の表面に接触させて表面温度を検出して測定するもの
であり、例えば、温度感知部が薄板ガラスでコーティン
グされ、樹脂テープ等で覆った形状のサーミスタTHが
用いられる。サーミスタTHは、後述するように、温度
に対して正確で且つ高感度の電気信号を得ることがで
き、発熱源EH等の制御回路等とあわせて通常の回路要
素で制御してヒートローラ10a の表面温度を包装シート
10の融着条件に適合させることができ、しかも小型で故
障が少なく、装置コストは低廉である。尚、表面温度検
出手段は、非接触型のものを用いることもある。
【0025】そして、このサーミスタTHは、その感熱
部がヒートローラ10a のシート加熱体12表面から、その
温度を感知し得るように適度の圧力が付圧されるように
してシート加熱体12表面に取り付けられている。図1に
おいては、ヒートローラ10aのシート加熱体12部分のう
ち、包装シート20が当接する部分の反対側の位置に取り
付けられている例を示した。
【0026】この場合の適度の圧力は、サーミスタTH
を、ヒートローラ10a に近い位置からヒートローラ10a
に圧接させ、しかも、ヒートローラ10a の回転に支障の
ない程度に小さい圧力に調節して固定することによって
設定する。この場合、ガラス薄板が耐磨耗性を有してお
り、ガラス薄板及び鉄材製のヒートローラ10a が互いに
褶接されるとき摩滅が進行し続けることがないので、温
度感知部の磨耗が少なく、安定に褶接する状態を得るこ
とができ、サーミスタの故障が少なく、その寿命が長
い。
【0027】このサーミスタTHの取付位置は、発熱源
にできるだけ近い近傍、例えば、シート加熱体12表面又
はヒートローラ10a 表面や側面とされる。そして、前述
したように、温度感知部の磨耗が殆ど生じないようにし
て取付けるので、表面温度を正確に検出し得るととも
に、寿命が長く、故障が極めて少ない。
【0028】このサーミスタTH以外には、白金抵抗測
温体や熱電対等を、サーミスタの場合と同様にヒートロ
ーラ10a に取付けて用いてよい。これらの接触型の表面
温度測定手段によれば、ヒートローラ10a の表面温度を
正確に検出でき、その表面温度を包装シートの融着条件
に正確に一致させるように発熱源を制御できる。
【0029】そして、さらに、この構成のヒートシール
装置には、表面温度検出手段のショートや断線という異
常事態をそれぞれ検出する異常検出手段を設け、表面温
度検出手段として設けたサーミスタTHの異常状態に対
応して断線検出信号又はショート検出信号を得た場合に
発熱源への入力を停止すべく発熱源EHへの入力経路に
遮断器SBを設け、断線検出信号又はショート検出信号
を受けて遮断器SBを遮断する構成を具備している。
【0030】以上説明した構成により、このヒートシー
ル装置は、従来のヒートシール装置よりも低い温度範囲
まで正確にヒートローラ10a の表面温度に対応でき、前
記包装シートの熱融着温度範囲として50〜100℃の
範囲を設定できる。このとき、熱融着部材による熱輻射
が薬剤等に与える影響が実質的に無視できる程小さくで
きる観点と、選択できる合成樹脂の軟化溶融温度の観点
とからこの温度範囲が好ましい。
【0031】この温度範囲に設定することにより、熱融
着部材への加熱を小さく出来、かつ融着部材からの熱輻
射を小さくするので、薬剤等の変質や軟化又は溶解が生
じることがなく、比較的入手の容易な被覆体材料を選定
できる。そして、本ヒートシール装置自体を入手の容易
な部品装置類で構成できる。
【0032】従って、以上に説明したヒートシール装置
においては、ヒートローラ10a の表面温度を、従来より
も低い温度範囲まで広い温度範囲にわたって正確に検出
して制御できるので、以下に説明する本発明に係わる包
装シートを好ましく用いて熱融着することができる。以
下、本発明に係わる包装シートを説明する。
【0033】さて、図2は、錠剤31やカプセル32のよう
な薬剤等30を分包した状態の包装シートを示し、(a)は
平面図、(b)は厚さ方向断面図である。図示したよう
に、融着部分22によって分包体21が区分され、各分包体
21同士の間にミシン目29が形成されている。
【0034】従来、包装シートとしては、例えば、グラ
シン紙やセロファンポリエチレン紙等、通常の紙材(以
下、基材という)表面にポリエチレン等の合成樹脂やア
ルミニウム等の薄い被覆体を塗工して設けてこの被覆体
による熱融着性を付与したもの等が用いられている。
【0035】本発明においては、従来のヒートシール装
置よりも低温の温度範囲で熱融着するため、次の及び
のような要件に従って被覆体を構成して包装シートを
構成する。即ち、包装シート同士を熱融着するため、
基材表面に被覆体を形成する熱融着材料として、低温で
融着できる、即ち、低温で軟化又は溶融する合成樹脂材
料を選定する。熱融着後の包装シート同士の密着度を
適切に得るために合成樹脂材料を設ける際の厚さ及び被
覆幅等を決定する。
【0036】本実施の形態においては、被覆体に用いる
合成樹脂材料として低密度ポリエチレンを主成分とする
合成樹脂を用いる。この低密度ポリエチレンは、石油を
蒸留して得られるナフサ留分を分解し、エチレンを分離
精製して取出し、重合してポリエチレンにする際、圧
力、温度、触媒等の重合条件によって分けられる比重の
低い方の成分として得られるものである。
【0037】この低密度ポリエチレンを主成分として熱
融着材料を構成する。この熱融着材料として、具体的に
は、例えば、ヒロダイン工業株式会社製「ヒロダイン7
500」シリーズによる合成樹脂をグラシン紙等の基材
に被覆したものを用いることができる。そして、基材へ
の被覆の方法は、印刷や塗布等の通常知られている方法
を採用する。また、基材の材料は、従来のものと同様の
ものを用い得る。
【0038】このような熱融着材料を、低密度ポリエチ
レンを主成分とする合成樹脂で構成できるので、化学組
成的な意味で、成分的に安定であるとともに、しかも、
組成を若干変えたり、他の合成樹脂成分を小量添加した
りして被覆性や密着性を調整できるので、良好なヒート
シール性が得られるとともに、この合成樹脂材料は、包
装シート材へのコーティング等による被覆加工がしやす
い。
【0039】次に、図3は、図2に示した包装シート20
をヒートシール装置にかけて流す方向Tの上流側からみ
たAA線断面における包装シート及びヒートローラ10a
のシート加熱体12a を示している。そして、熱融着部材
であるヒートローラ10a の対により熱融着する前(図3
(a))と、熱融着途中(図3(b))とを工程順に示してい
る。包装シートとしては、例えばグラシン紙等を基材25
とし、かかる合成樹脂材料による熱融着材層26を基材25
上に被覆したものを用いる。尚、図3の(b)では合成樹
脂からなる熱融着材層26の融着した部分を破線で示し
た。
【0040】この熱融着材層26は、充分な密着性を得る
とともにコーティング等による加工性の観点から、被覆
加工の厚さtは、20〜30μmに設定することが好ま
しい。この範囲であれば、ヒートシール性がよく、基材
25表面へ被覆しやすい。従って、出来るだけ薄くできる
と同時に包装シート20の熱融着性を確保する。
【0041】以上説明したように、本発明に係わる包装
シートは、熱融着部材の温度を低い温度範囲に設定でき
るので、加熱量を最低限度に抑えることができ、従っ
て、熱融着部材からの熱輻射を小さくできる。この結
果、薬剤等の変質や軟化又は溶解を生じることなく、薬
剤等がヒートシール装置の薬剤等の通過経路周辺に固着
したりすることがないので、メンテナンスが容易であ
り、しかも、品質上の問題も生じない。
【0042】本発明に係わる包装シートは、被覆体を基
材25表面に形成する形態に関して種々の実施の形態が可
能である。以下、他の実施の形態を説明するが、実施の
形態1と異なる点のみ説明する。
【0043】実施の形態2 本実施の形態に係わる包装シートは、図4に示すよう
に、被覆体を複数の層状構造(以下、複数層という)で構
成し、該複数層が前述のような合成樹脂材料による熱融
着材層26と、粘着性を有する材料からなる粘着材層27と
を含むようにしたものである。図4は、図3の(a)に示
した包装シートを一方のみ示すように描いた(図5、図
6、図7の(a)も同様)。ここでは、被覆体を2層の例
で示すが、表層を熱融着材層とする3層以上の構成であ
ってもよく、粘着材の種類に応じて合成樹脂材料を変更
してもよい。
【0044】また、粘着材層27としては、通常知られた
ゴム系、アクリル系、シリコーン系等の粘着材を用い
て、これらの粘着材を基材25上に設けたのち、前記熱融
着材層26を設ける。それぞれの厚さ等は実施の形態1の
場合と同様に設定することができる。
【0045】この粘着材層27は、前記合成樹脂の熱融着
材層26に覆われているので、熱融着前は粘着力は顕在し
ないが、熱融着時は熱融着材層26が軟化溶融して、潜在
していた粘着力が利用される。
【0046】このように被覆体を複数層で設けると、包
装シートを熱融着部材で挟持して加熱する際に、前記合
成樹脂が軟化溶融し、粘着材の粘着力を利用できる状態
となるので、前記合成樹脂の使用とあいまって、包装シ
ートの熱融着時の粘着性を向上できる。従って、分包体
の密封性が向上し、湿気の影響を受け難くできるので、
薬剤等の耐候性負荷を低減する利点がある。
【0047】実施の形態3 本実施の形態に係わる包装シートは、図5に示すよう
に、被覆体を複数の層状構造(以下、複数層という)で構
成し、該複数層が前記合成樹脂からなる熱融着材層26
と、前述した温度範囲50℃〜100℃で発泡する発泡
性を有する発泡材を含む材料からなる発泡材層28とを含
むようにしたものである。ここでは、被覆体を2層の例
で示すが、表層を熱融着材層とする3層以上の構成であ
ってもよく、発泡材の種類に応じて合成樹脂材料を変更
してもよい。
【0048】かかる発泡材層28としては、通常知られた
発泡材を含む材料を用いて、これらの材料を基材上に設
けたのち、前記合成樹脂層26を設ける。それぞれの厚さ
等は実施の形態1の場合と同様に設定することができ
る。
【0049】この発泡材層28は、合成樹脂の熱融着材層
26に覆われているので、熱融着前は体積が小さいが、熱
融着時は、熱融着部材が包装シートを挟持する空間内で
発泡材層28が発泡して体積が膨張し、圧密効果を得るの
で、軟化溶融した熱融着材層26に対して加圧効果とな
り、合成樹脂層同士が一体となりやすくなる。
【0050】このように被覆体を複数層で設けて、熱融
着時に、熱融着部材で一定の幅で挟持された包装シート
において被覆体層内で発泡作用による圧密効果を得て包
装シートの熱融着性を確保できるので、密封性が向上
し、薬剤等の耐候性負荷を低減する。
【0051】実施の形態4 本実施の形態は、実施の形態1と同じ合成樹脂からなる
熱融着材層26を用いるが、図6に示すように、ストライ
プ状に熱融着材層26を設けた場合を示す。図6の(b)
は、図7の(a)の平面図であり、熱融着材層26のストラ
イプをハッチングで示す。
【0052】この図6に示した形態の場合は、複数本の
ストライプが基材25表面に設けられるので、基材25自体
の物性も生かして、開封するとき破りやすい等の扱いや
すさを向上でき、密封性を確保するとともに被覆体所要
量を低減する利点がある。さらに、基材の材質を変更し
て帯電防止対策や、滅菌対策等の処理をした基材を用い
てこれらの効果を得ることもできる。
【0053】尚、以上の説明から明らかなように、本発
明に係わるヒートシール装置用包装シートは、薬剤等に
限らず、食品等を封着することもでき、実施の形態1〜
4で説明した作用効果と同等の作用効果を得る。
【0054】
【発明の効果】本発明に係わるヒートシール装置用包装
シートは、低い温度範囲で融着し得る被覆体が基材表面
に配設されてなるものであるという構成により、熱融着
部材の温度を低い温度範囲に設定して加熱量を少なくで
き、熱融着部材からの熱輻射を小さくできる。従って、
薬剤等の変質や軟化又は溶解を生じることなく、薬剤等
の通過経路周辺に固着したりすることがないので、メン
テナンスが容易であり品質上の問題も生じない。
【0055】また、前記温度範囲を50℃〜100℃に
できるので、薬剤等の変質や軟化又は溶解が生じること
がなく、比較的入手の容易な被覆体材料を選定できるの
で、本ヒートシール装置を入手の容易な部品装置類で構
成できる。
【0056】また、前記被覆体を、低密度ポリエチレン
を主成分とする合成樹脂で構成できるので、成分的に安
定であるとともに、組成を若干変えて被覆性や密着性を
調整できるので、良好なヒートシール性が得られ、包装
シート材への被覆加工がしやすい。
【0057】さらに、前記被覆体を、前記合成樹脂から
なる層と、粘着性を有する材料からなる層とを含む複数
層で構成して前記合成樹脂の使用において包装シートの
熱融着時の粘着性を向上したり、或いは、前記合成樹脂
からなる層と、前記温度範囲で発泡する発泡材を含む材
料からなる層とを含む複数層で構成して熱融着時に、熱
融着部材で一定の幅で挟持された包装シートにおいて被
覆体層内で発泡作用を起こし、圧密効果を得て包装シー
トの熱融着性を確保したりできるので、密封性が向上
し、薬剤等の耐候性負荷を低減する。
【0058】さらに、前記被覆体の厚さを20μm〜3
0μmと設定できるので、ヒートシール性がよく、包装
シート材へ被覆しやすい。従って、出来るだけ薄くでき
るとともに包装シートの熱融着性を確保する。
【0059】さらに、前記被覆体が、複数本のストライ
プ状に基材上に被覆されるので、基材の物性も生かし
て、開封するときの扱いやすさ等を向上でき、しかも密
封性を確保するとともに被覆体所要量を低減する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係わるヒートシール装置
の主要部を概念的に示す説明図。
【図2】本発明の実施の形態1に係わるヒートシール装
置用包装シートの説明図であり、(a)は平面図、(b)は
断面図。
【図3】本発明の実施の形態1に係わるヒートシール装
置用包装シートの断面説明図であり、(a)は熱融着前、
(b)は熱融着途中を示す。
【図4】本発明の実施の形態2に係わるヒートシール装
置用包装シートの断面図。
【図5】本発明の実施の形態3に係わるヒートシール装
置用包装シートの断面図。
【図6】本発明の実施の形態4に係わるヒートシール装
置用包装シートの(a)は断面図、(b)は平面図。
【図7】本発明の実施の形態1に係わるヒートシール装
置の他の例を概念的に示す斜視図。
【図8】従来のヒートシール装置の主要部を概念的に示
す斜視説明図。
【符号の説明】
10…ヒートローラ対、12…シート加熱体、20…包装シー
ト、25…基材、26…熱融着材層、30…薬剤等

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱融着部材を具備し、該熱融着部材の表
    面温度が所定範囲に維持され該熱融着部材により包装シ
    ートを熱融着するヒートシール装置に用いるヒートシー
    ル装置用包装シートであって、該包装シートが、低い温
    度範囲で融着し得る被覆体が基材表面に配設されてなる
    ものであることを特徴とするヒートシール装置用包装シ
    ート。
  2. 【請求項2】 前記温度範囲が50℃〜100℃である
    請求項1記載のヒートシール装置用包装シート。
  3. 【請求項3】 前記被覆体が、低密度ポリエチレンを主
    成分とする合成樹脂からなる請求項2記載のヒートシー
    ル装置用包装シート。
  4. 【請求項4】 前記被覆体が複数層からなり、該複数層
    が、前記合成樹脂からなる層と、粘着性を有する材料か
    らなる層とを含む請求項3記載のヒートシール装置用包
    装シート。
  5. 【請求項5】 前記被覆体が複数層からなり、該複数層
    が、前記合成樹脂からなる層と、前記温度範囲で発泡す
    る発泡材を含む材料からなる層とを含む請求項3記載の
    ヒートシール装置用包装シート。
  6. 【請求項6】 前記被覆体の厚さが20μm〜30μm
    である請求項3記載のヒートシール装置用包装シート。
  7. 【請求項7】 前記被覆体が複数本のストライプ状に前
    記基材上に被覆される請求項3記載のヒートシール装置
    用包装シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016030406A (ja) * 2014-07-30 2016-03-07 住友ベークライト株式会社 抗菌フィルムおよび包装体

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