JP2001008213A - 画像符号化装置及び画像復号装置 - Google Patents

画像符号化装置及び画像復号装置

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JP2001008213A
JP2001008213A JP2000167193A JP2000167193A JP2001008213A JP 2001008213 A JP2001008213 A JP 2001008213A JP 2000167193 A JP2000167193 A JP 2000167193A JP 2000167193 A JP2000167193 A JP 2000167193A JP 2001008213 A JP2001008213 A JP 2001008213A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 データ量を増やさずに、動画像内の選択され
た領域を他より良好な画質で符号化/復号する画像符号
化装置及び画像復号装置を提供する。 【解決手段】 入力された画像データから画面内の任意
の領域を選択する領域選択部101と、選択された領域の
位置及び形状データを符号化する領域位置・形状符号化
部102と、選択された領域又は/及び他の領域の画像デ
ータを選択的に駒落としすることにより、選択された領
域の時間解像度と、他の領域の時間解像度とをそれぞれ
調節するパラメータ調整部104と、画像データを符号化
する画像符号化部106と、選択された領域及び他の領域
の時間解像度を示すパラメータを符号化するパラメータ
符号化部105とを備えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像符号化装置及
び画像復号装置に関し、特に、ディジタルの画像データ
を高能率で符号化/復号する画像符号化装置及び画像復
号装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、画像符号化において、特定の領域
の画質を他の領域より良好にする方式が提案されてい
る。
【0003】例えば特開平5−130603号公報に記
載されている方式では、TV会議で複数の人物のうち、
話者の領域で最小の量子化幅を用い、それ以外の領域で
はビットレートにあわせて量子化幅を制御している。
【0004】同様に、文献「動画像符号化における画質
改善技術」(シャープ技報、第6号、1994年12
月、25頁〜30頁)に記載されている方式では、画像
中の顔部分を検出し、マクロブロック単位に指定される
量子化幅を検出された領域で小さくすることで、顔部分
の領域の画質を他の領域の画質より良好にしている。
【0005】あるいは、特開平5−75867号公報に
記載されている方式では、指定された領域の符号化にお
いてDCT(離散コサイン変換)係数を全て用いて符号
化し、それ以外の領域においてはDCT係数を一部だけ
用いて符号化することで、画像中の重要な領域の画質を
良くしている。
【0006】いずれの方式も、H.261に代表される
標準符号化方式を変更せずに、選択された領域の画質を
他の領域の画質より良好にすることが特徴である。
【0007】また、従来より、TV電話などの符号化に
おいて、背景部分の画像をメモリに記憶させておき、予
測符号化に応用することも検討されている。
【0008】例えば特開昭64−32788号公報に記
載されている方式では、背景画像のうち人物の後ろに隠
れている部分が人物の動きに伴って現れてくる度に、逐
次背景画像用メモリに追加していく。これによって、よ
り完全な背景画像が得られる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したような、
標準符号化方式を変更せずに、選択された領域の画質を
他の領域より良好にするために、量子化幅を制御した
り、DCT係数を制限したりする方式では、その他の符
号化パラメータの違いによって画質を制御することがで
きない。
【0010】具体的には、フレームの画素数(空間解像
度)やフレームの駒落し数(時間解像度)等が、選択さ
れた領域とその他の領域とで同一である。このため、上
述の画像符号化方式では、量子化幅やDCT係数の数以
外の符号化パラメータを調整して選択された領域の画質
を他の領域より良好にすることができない。
【0011】また、背景部分の画像をメモリに記憶させ
ておく方式では、背景画像が静止しているものと仮定し
ている。しかし、実際には、例えば話者の後ろで別の人
物が動いたり、自動車内でTV電話を使用する際、背景
に窓の外の景色が入るとき等背景に動きを伴う動画像を
符号化する場合もある。この場合には、背景画像を完全
に静止させておくのではなく、ある程度動きを持たせる
必要がある。
【0012】本発明は、上記の問題を解決するためにな
されたもので、データ量を増やさずに、動画像内の選択
された領域を他より良好な画質で符号化/復号する画像
符号化装置及び画像復号装置を提供することを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本願の第1の発明に係る
画像符号化装置は、入力された画像データから画面内の
任意の領域を選択する領域選択手段と、前記選択された
領域の位置及び形状データを符号化する領域位置・形状
符号化手段と、前記選択された領域又は/及び他の領域
の画像データを選択的に駒落としすることにより、前記
選択された領域の時間解像度と、他の領域の時間解像度
とをそれぞれ調節する調節手段と、画像データを符号化
する画像符号化手段と、前記選択された領域及び他の領
域の時間解像度を示すパラメータを符号化するパラメー
タ符号化手段と、前記位置及び形状データの符号化デー
タと、前記画像データの符号化データと、前記パラメー
タの符号化データとを統合する符号化データ統合手段と
を備え、前記画像符号化手段は、画像データを、前記選
択された領域と他の領域とで独立して設定されたブロッ
ク毎に符号化することを特徴とする。
【0014】本願の第2の発明に係る画像復号装置は、
画面内の任意に選択された領域の位置及び形状データの
符号化データと、前記選択された領域又は/及び他の領
域の画像データを選択的に駒落としすることにより調整
された、前記選択された領域及び他の領域の時間解像度
を示すパラメータの符号化データと、前記選択された領
域と他の領域とで独立して設定されたブロック毎に符号
化された画像データの符号化データとを含む符号化デー
タから、画像を復号する画像復号装置であって、前記符
号化データを、前記位置及び形状データの符号化データ
と、前記パラメータの符号化データと、前記画像データ
の符号化データとに分離する符号化データ分離手段と、
前記位置及び形状データの符号化データを復号する領域
位置・形状復号手役と、前記パラメータの符号化データ
を復号するパラメータ復号手役と、前記復号された位置
及び形状データとパラメータとに従って、前記画像デー
タの符号化データを復号する画像復号手段とを備えたこ
とを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図を参
照しながら詳細に説明する。
【0016】まず、本発明の画像符号化装置の第1の実
施例について説明する。
【0017】図1は、本実施例の構成を示すブロック図
である。本実施例の符号化装置は、画像内の特定の領域
を選択する領域選択部101と、選択された領域の位置
及び形状を符号化する領域位置・形状符号化部102
と、動画像符号化において画質やデータ量の制御のため
に用いられる種々のパラメータを調節して、領域選択部
101で選択された領域の画質が他の領域の画質よりも
良好に符号化されるよう、制御する符号化パラメータ調
節部104とを備えている。
【0018】また、前記種々のパラメータを符号化する
パラメータ符号化部105と、入力された動画像データ
を上記種々のパラメータを用いて符号化する動画像符号
化部106と、領域位置・形状符号化部102、パラメ
ータ符号化部105及び動画像符号化部106で符号化
されたデータを組み合わせて伝送あるいは蓄積する符号
化データ統合部103とを備えている。
【0019】領域選択部101における方式は、例えば
テレビ電話等の画像で顔領域を選択する場合、文献「リ
アルタイム顔画像追尾方式」(画像電子学会研究会予
稿、93−04−04、13頁〜16頁、1994年)
に記載されているような方式を用いることができる。
【0020】動画像符号化部106においては、従来と
同様に、動き補償予測、直交変換、量子化、可変長符号
化等が組み合わせられ、高能率符号化が実現される。
【0021】本実施例の符号化装置では、領域選択部1
01により入力された原画像から特定の領域が選択さ
れ、領域位置・形状符号化部102により選択された領
域の位置及び形状が符号化される。符号化パラメータ調
節部104により動画像を符号化する際に用いられる種
々のパラメータが、選択された領域の画質が他の領域の
画質よりも良好となるように調節され、パラメータ符号
化部105により種々のパラメータが符号化される。
【0022】動画像符号化部106により入力された動
画像を種々のパラメータを用いて符号化され、符号化デ
ータ統合部103により領域位置・形状符号化部10
2、パラメータ符号化部105及び動画像符号化部10
6で符号化されたデータが組み合わされて伝送あるいは
蓄積される。
【0023】以上のようにして、画像内の選択された領
域の画質が他の領域よりも良好になるよう符号化がなさ
れる。
【0024】次に、本発明の画像符号化装置に対応する
画像復号装置の第1の実施例について説明する。
【0025】図2は、本実施例の復号装置の構成を示す
ブロック図である。本実施例の復号装置は、入力された
符号化データを分離して出力する符号化データ分離部2
01と、分離された符号化データから選択された領域の
位置及び形状を復号する領域位置・形状復号部202
と、分離された符号化データから符号化パラメータを復
号するパラメータ復号部203と、分離された符号化デ
ータから符号化パラメータを用いて動画像を復号する動
画像復号部204とを備えている。
【0026】本実施例の復号装置では、符号化データ分
離手段201により符号化データが分離され、領域位置
・形状復号部202により符号化パラメータが選択され
た領域のものか他の領域のものか区別されて領域の位置
及び形状が復号され、パラメータ復号部203により符
号化されたパラメータが復号され、動画像復号部204
により符号化パラメータを用いて動画像が復号される。
【0027】以上のようにして、画像内の選択された領
域の画質が他の領域よりも良好になるよう復号がなされ
る。
【0028】次に、本発明の画像符号化装置及び画像復
号装置で扱われる領域の位置と形状の表し方について、
図を参照しながら説明する。
【0029】図3は、本発明の装置で扱う画像における
領域の第1の例である。画像全体が符号化のためにブロ
ックに分割にされている。各ブロックの大きさは例えば
縦8画素×横8画素である。このとき、選択された領域
は斜線部のような矩形で表される。領域の位置及び形状
は、例えば領域の左上のブロックの座標(4,1)と、
領域の縦横の大きさ(3,4)で表され、これらの情報
が符号化される。領域の位置と形状情報の符号化には固
定長符号化または可変長符号化が用いられる。
【0030】図4は、本発明の装置で扱う画像における
領域の第2の例である。画像全体が符号化のためにブロ
ックに分割されており、選択された領域は斜線部のよう
なブロックの集合で表される。領域の位置及び形状は、
例えば始点となるブロックの座標(4,1)及び領域の
周囲のブロックの8方向量子化符号の列3,4,5,
6,0,0で表される。8方向量子化符号は、図5のよ
うに、次の点への方向を数値で示したもので、デジタル
図形を表現する際に一般的に使用されるものである。
【0031】図6は、本発明の装置で扱う画像における
領域の第3の例である。選択された領域は斜線部のよう
な矩形で表され、領域の位置及び形状は、例えば領域の
左上の画素の座標(102,49)と、領域の縦横のブ
ロック数(3,4)で表され、これらの情報が符号化さ
れる。第1の例との違いは、領域の位置が画素単位で選
択されることである。
【0032】図7は、本発明の装置で扱う画像における
領域の第4の例である。選択された領域は斜線部のよう
なブロックの集合で表される。領域の位置及び形状は、
例えば始点となるブロックの左上の画素の座標(10
2,49)と、領域の周囲のブロックの8方向量子化符
号の列3,4,5,6,0,0で表される。第2の例と
の違いは、領域の位置が画素単位で選択されることであ
る。
【0033】図8は、本発明の装置で扱う画像における
領域の第5の例である。選択された領域は斜線部のよう
な矩形で表され、領域の位置及び形状は、例えば領域の
左上の画素の座標(102,49)と、領域の縦横の画
素数(31,50)で表され、これらの情報が符号化さ
れる。第1の例との違いは、領域の位置と大きさがそれ
ぞれ画素単位で選択されることである。ただし、領域の
位置をブロック単位で表し、領域の大きさを画素単位で
表すこともできる。
【0034】図9は、本発明の装置で扱う画像における
領域の第6の例である。選択された領域は斜線部のよう
な任意形状で表される。領域の位置及び形状は、例えば
始点のブロックの左上の画素の座標(102,49)
と、領域周囲の画素の8方向量子化符号の列で表され
る。第2の例との違いは、領域の形状が自由であり、領
域の位置と形状が画素単位で選択されることである。
【0035】次に、本発明の画像符号化装置の第1の実
施例の動画像符号化部106において符号化処理の単位
となるブロックの設定方法について述べる。
【0036】図10は、本発明の画像符号化装置におけ
るブロック設定の第1の例を示す図である。図中に斜線
で示す選択された領域11は、それぞれが等しい大きさ
のブロックに分割される。選択されなかった領域につい
ては、画像中央部では等しい大きさのブロックに分割さ
れるが、画像端では網掛け部分12で示したように不規
則な大きさのブロックに分割されることがある。
【0037】これら不規則な大きさのブロックも、他の
ブロックと同様、動き補償予測、直交変換、量子化、可
変長符号化などを用いて符号化される。あるいは、画像
中央部ではないので多少歪みが許容されるという場合
は、動き補償予測だけを用いて符号化してもよい。すな
わち動ベクトルのみが符号化され、予測誤差については
符号化しなくてもよい。
【0038】図11は、本発明の画像符号化装置におけ
るブロック設定の第2の例を示す図である。画像全体は
それぞれが等しい大きさの矩形ブロックに分割されてい
るが、選択された領域の境界を含むブロックは斜線部2
1及び網掛け部22で示した部分に分割される。斜線部
21は選択された領域の境界に位置する任意形状ブロッ
ク、網掛け部22は選択されなかった領域の境界に位置
する任意形状ブロックである。符号化の際は、これらは
別々に符号化される。
【0039】このような任意形状のブロックも、他のブ
ロックと同様、動き補償予測、直交変換、量子化、可変
長符号化などを用いて符号化される。直交変換として
は、例えば文献「任意形状DCTにおける基底選定法に
関する一検討」(1993年電子情報通信学会春季大会
D−251)に記されているような任意形状DCTや文
献「カラー画像の可変ブロック形状KL変換符号化の画
質改善」(1992年電子情報通信学会春季大会D−1
34)に記されているような任意形状KLT等を用いる
こともできる。
【0040】あるいは、領域端で多少の歪みが許容され
る場合は、動き補償予測だけを用いて符号化してもよ
い。すなわち動ベクトルのみが符号化され、予測誤差に
ついては符号化しなくてもよい。
【0041】図12は、本発明の画像符号化装置におけ
るブロック設定の第3の例を示す図である。第2の例と
の違いは、選択された領域のブロック位置が、選択され
なかった領域のブロック位置と独立に定められている点
にある。このため、一般的な場合には選択された領域内
で等しい大きさの矩形ブロックをより多く設定すること
ができる。
【0042】図12で、斜線部31は選択された領域の
境界に位置する任意形状ブロック、網掛け部32は選択
されなかった領域の境界に位置する任意形状ブロックで
ある。符号化の際は、これらは別々に符号化される。任
意形状ブロックの扱いについては、第2の例と同様であ
る。
【0043】ブロックの設定方法としては、ここで述べ
たものの他にもさまざまな方法がある。例えば図13の
ように、画像周辺部のブロックを、他の部分と独立して
設定することもできる。この例は第1の例に似ている
が、画像上下端のブロックの設定方法が異なり、網掛け
部42で表された部分のブロック数が減っている。
【0044】次に、本発明の画像符号化装置の第1の実
施例の符号化パラメータ調節部104での量子化幅制御
について述べる。
【0045】文献「MPEG2量子化と符号化制御」
(テレビジョン学会技術報告Vol.16.No61.
43頁〜48頁)に述べられている手法は、ブロック毎
の量子化幅を調節することによって、与えられた区間内
(通常十数フレーム)の平均ビット数を一定に制御す
る。文献「動画像符号化における画質改善技術」(シャ
ープ技法、第6号・1994年12月、25頁〜30
頁)に記載されている方式では、データ量制御のために
一旦求められた量子化幅を、選択された領域内のブロッ
クに対しては小さく、それ以外のブロックに対しては大
きく設定している。こうすることによって、選択された
領域の画質を良くすることができる。
【0046】本発明の画像符号化装置でも同様に、選択
された領域内で、量子化幅が他の領域に比べて小さくな
るよう調節する。従来の方法との違いは、本発明の符号
化装置では領域の座標を符号化するため、例えば各領域
で量子化幅のオフセットをあらかじめ定めておけば、量
子化幅の情報量を従来の方法より少なくでき、高能率符
号化に都合が良いということである。
【0047】図14(a)は、従来例におけるブロック
毎の量子幅の例を示す図である。高能率符号化のために
は、これらの値を予測符号化することが望ましい。即
ち、量子化幅をラスタスキャン順に符号化する時、現在
のブロックの量子化幅と左隣のブロックの量子化幅との
差を符号化する。
【0048】図14(b)は、斜線部を選択領域とし
て、量子化幅を選択された領域内のブロックに対しては
3だけ小さく(すなわちオフセットを−3として)、そ
れ以外のブロックに対しては3だけ大きく(すなわちオ
フセットを+3として)設定したものである。
【0049】従来の方法では、図14(b)の量子化幅
をそのまま符号化するため、選択された領域とそれ以外
の領域の境界部分で量子化幅の大きさの差が大きくな
り、差を符号化対象とする予測符号化で効率を向上する
ことができない。
【0050】ところが、これと比べて本発明の画像符号
化装置の方法では、領域の座標を符号化しているので、
量子化幅の情報としては、図14(a)のもの、すなわ
ち隣接ブロックの量子化幅の差の小さいものを符号化で
きるので、高能率となる。この方法では、符号化した量
子化幅から実際に用いる量子化幅を求める方法を符号化
側、復号側で決めておき、符号化側、復号側で実際に用
いる量子化幅として、図14(b)のように変更してか
ら用いることになる。
【0051】なお、上記の例では、各領域で量子化幅に
オフセットを持たせる方法を説明したが、各領域で量子
化幅に所定の係数を乗じるようにしてもよい。さらに、
上記オフセットや係数をあらかじめ定めておいても良い
し、適応的に制御してその値を符号化データに組み込ん
でも良い。
【0052】次に、本発明の画像符号化装置の第1の実
施例の符号化パラメータ調節部104での駒落し制御に
ついて述べる。
【0053】テレビ電話、テレビ会議で用いられる動画
像の国際標準符号化方式H.261では、駒落しフレー
ム、即ち符号化しないフレームがある。符号化したフレ
ームの時間的な位置を示すために、フレーム番号が符号
化されて符号化データに組み込まれる。本発明の符号化
装置では、このような駒落しの他に、選択された領域以
外の領域のみを駒落しする場合を設ける。
【0054】このように、選択された領域以外の領域を
駒落しする、すなわち符号化しない場合を表すために、
フレーム毎に1ビットの情報を用い、符号化データに組
み込む。例えば図15に示すように、符号化データ中に
1ビットのデータを組み込み、このデータが1の時は選
択された領域だけを符号化し、0の時は画面全体を符号
化する。
【0055】あるいは、図16に示すように、符号化デ
ータ中に1ビットのデータを組み込み、このデータが1
の時は選択された領域だけを符号化し、0の時は選択さ
れた領域以外の領域だけを符号化する。図16及び図1
7では、斜線部が符号化する部分を表している。
【0056】どちらの場合も、対応する復号装置では、
上記1ビットのデータと、領域の座標を表すデータによ
って、符号化データ中に画像内のどの部分のデータがあ
るかがわかる。
【0057】上記1ビットのデータを符号化装置で決定
する方法としては、あらかじめ周期を決めておく方法、
符号データのデータレートを監視し、所定のレート以上
の際に値1を頻繁に発生し、所定のレートより小さい時
に値0を頻繁に発生するように制御する方法などが用い
られる。前者の方法では符号化データに、上記の1ビッ
トデータを付加する必要はない。
【0058】いずれにしても、選択された領域の時間解
像度をそれ以外の領域より高くすることで、選択された
領域の画質を良くすることができる。また、選択された
領域以外の領域でも時間解像度を持たせることによっ
て、例えばテレビ電話の背景が変化した場合にも対応す
ることができる。
【0059】次に、本発明の画像符号化装置の第1の実
施例の符号化パラメータ調節部104での空間解像度制
御について述べる。
【0060】本発明の符号化装置では、選択された領域
の画素を間引きをせずに符号化し、それ以外の領域につ
いては間引きによって画素数を少なくし、空間解像度を
低くした後に符号化する。間引きの比率はあらかじめ定
められてもよいし、適応的に間引き率を制御し、間引き
情報を符号化しても良い。
【0061】復号装置では、符号化データが選択された
領域のデータである場合は、そのまま表示し、それ以外
の領域のデータである場合には、画素補間によってもと
の解像度に変換した後に表示する。このように空間解像
度を制御することで、選択された領域の画質を良くする
ことができる。
【0062】以上、符号化パラメータとして、量子化
幅、駒落し数、空間解像度を調節する方法について述べ
たが、これらのパラメータを組み合わせて用いることも
できる。以下、これらのパラメータを組み合わせて用い
る符号化装置及び復号装置について説明する。
【0063】図17は本発明の画像符号化装置の第2の
実施例を示すブロック図である。
【0064】本実施例の符号化装置は、画像内のどの部
分を駒落しするかを決定する駒落し決定部111と、符
号化されるフレームのフレーム番号を符号化するフレー
ム番号符号化部112と、画像内の特定の領域を選択す
る領域選択部114と、選択された領域の位置及び形状
を符号化する領域位置・形状符号化部115とを備えて
いる。
【0065】また、与えられた区間内の平均ビット数を
一定に制御しつつ、選択された領域内で量子化幅が他の
領域に比べて小さくなるよう調節する量子化幅制御部1
16と、求められた量子化幅を符号化する量子化幅符号
化部117と、領域毎に画素の間引き率を制御する間引
き部118と、入力された動画像データを符号化する動
画像符号化部119と、符号化されたデータを統合して
組み込む符号化データ統合部113とを備えている。
【0066】駒落し決定部111は、例えば、図15の
ように、フレーム0は駒落しせず全画面を符号化し、フ
レーム1,2,3は駒落しを行い、フレーム4は選択さ
れた領域だけを符号化しそれ以外の領域は駒落しを行
う、というように、駒落し方法を決定する。
【0067】量子化幅符号化部117においては、既に
述べたように、データ量制御のために求めた量子化幅か
ら実際に用いる量子化幅を求める方法として、あらかじ
め定めておいても良いし、適応的に変化させその情報を
符号化しても良い。いずれにしろ、選択された領域の境
界で量子化幅が大きく変化することによる符号量の増加
を避けることができる。
【0068】間引き部118により、選択された領域で
は高い空間解像度が保たれ、それ以外の領域では空間解
像度が低くなる。なお、間引き率は原画を間引かずその
まま遅延されるモードも含んでいる。選択された領域に
ついては、高い空間解像度のデータが符号化される。そ
れ以外の領域については、間引かれて空間解像度が低く
なったデータが符号化される。
【0069】図示していないが、一般に動き補償予測を
用いた符号化では、符号化装置に「ローカルデコーダ」
と呼ばれる復号部やフレームメモリが備えられ、復号装
置で得られるのと同じ復号画像が求められ、フレームメ
モリに蓄積される。
【0070】以上のようにして、画像内の選択された領
域の符号化が行われる。
【0071】上記のように構成された符号化装置によれ
ば、画像内の選択された領域について、量子化幅やDC
T係数の数のみならず、駒落し数、解像度などの違いに
よって、選択された領域の画質を他に比べて良好に符号
化することができる。
【0072】図18は、本発明の画像復号装置の第2の
実施例を示すブロック図である。
【0073】本実施例の復号装置は、入力された符号化
データを分離する符号化データ分離部211と、符号化
されたフレームのフレーム番号を復号するフレーム番号
復号部212と、量子化幅を復号する量子化幅復号部2
13と、符号化データから領域の位置及び形状を復号す
る領域位置・形状復号部214と、動画像データを復号
する動画像復号部215と、空間解像度の異なっている
領域のデータを補間する補間部216と、復号された画
像を記憶するフレームメモリ217とを備えている。
【0074】符号化データ分離部211は、入力された
符号化データを分離してフレーム番号復号部212、量
子化幅復号部213、領域位置・形状復号部214及び
動画像復号部215にそれぞれ必要な符号化データを供
給する。
【0075】量子化幅復号部213では、データ量制御
のために求めた量子化幅が復号化されている場合には、
所定の方法で選択された領域の量子化幅を小さく、それ
以外の領域で量子化幅を大きく変更して、画像データの
復号に用いる。
【0076】補間部216では、空間解像度が異なって
いる領域のデータを補間して、画素数が全ての領域で同
じになるようにする。復号された画像データは、ディス
プレイなどに表示されると共に、同図のフレームメモリ
217に記憶され、動き補償予測の参照画像として用い
られる。
【0077】以上のようにして、画像内の選択された領
域の符号化データが復号される。
【0078】上記のように構成された復号装置によれ
ば、符号化の際に選択された領域の位置及び形状を復号
し、量子化幅やDCT係数の数のみならず、駒落し数、
解像度などの違いによって、選択された領域の画質を他
の領域の画質に比べて良好に復号することができる。
【0079】
【発明の効果】本発明の画像符号化装置及び画像復号装
置によれば、選択された領域の時間解像度が、その他の
領域の時間解像度より高くなるように、符号化/復号を
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の符号化装置の第1の実施例を示すブロ
ック図である。
【図2】本発明の復号装置の第1の実施例を示すブロッ
ク図である。
【図3】本発明の符号化装置で扱う画像における領域の
第1の例である。
【図4】本発明の符号化装置で扱う画像における領域の
第2の例である。
【図5】8方向量子化符号を示す図である。
【図6】本発明の符号化装置で扱う画像における領域の
第3の例である。
【図7】本発明の符号化装置で扱う画像における領域の
第4の例である。
【図8】本発明の符号化装置で扱う画像における領域の
第5の例である。
【図9】本発明の符号化装置で扱う画像における領域の
第6の例である。
【図10】本発明の符号化装置で扱う画像におけるブロ
ック設定の第1の例である。
【図11】本発明の符号化装置で扱う画像におけるブロ
ック設定の第2の例である。
【図12】本発明の符号化装置で扱う画像におけるブロ
ック設定の第3の例である。
【図13】本発明の符号化装置で扱う画像におけるブロ
ック設定の第4の例である。
【図14】ブロック毎の量子化幅の例を示す図である。
【図15】本発明の符号化装置の駒落しの第1の例を示
す図である。
【図16】本発明の符号化装置の駒落しの第2の例を示
す図である。
【図17】本発明の符号化装置の第2の実施例を示すブ
ロック図である。
【図18】本発明の復号装置の第2の実施例を示すブロ
ック図である。
【符号の説明】
101,114 領域選択部 102,115 領域位置・形状符号化部 103,113 符号化データ統合部 104 符号化パラメータ調節部 105 パラメータ符号化部 106,119 動画像符号化部 111 駒落とし決定部 112 フレーム番号符号化部 116 量子化幅制御部 117 量子化幅符号化部 118 間引き部 201,211 符号化データ分離部 202,214 領域位置・形状復号部 203 パラメータ復号部 204,215 動画像復号部 212 フレーム番号復号部 213 量子化幅復号部 216 補間部 217 フレームメモリ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力された画像データから画面内の任意
    の領域を選択する領域選択手段と、 前記選択された領域の位置及び形状データを符号化する
    領域位置・形状符号化手段と、 前記選択された領域又は/及び他の領域の画像データを
    選択的に駒落としすることにより、前記選択された領域
    の時間解像度と、他の領域の時間解像度とをそれぞれ調
    節する調節手段と、 画像データを符号化する画像符号化手段と、 前記選択された領域及び他の領域の時間解像度を示すパ
    ラメータを符号化するパラメータ符号化手段と、 前記位置及び形状データの符号化データと、前記画像デ
    ータの符号化データと、前記パラメータの符号化データ
    とを統合する符号化データ統合手段とを備え、 前記画像符号化手段は、画像データを、前記選択された
    領域と他の領域とで独立して設定されたブロック毎に符
    号化することを特徴とする画像符号化装置。
  2. 【請求項2】 画面内の任意に選択された領域の位置及
    び形状データの符号化データと、前記選択された領域又
    は/及び他の領域の画像データを選択的に駒落としする
    ことにより調整された、前記選択された領域及び他の領
    域の時間解像度を示すパラメータの符号化データと、前
    記選択された領域と他の領域とで独立して設定されたブ
    ロック毎に符号化された画像データの符号化データとを
    含む符号化データから、画像を復号する画像復号装置で
    あって、 前記符号化データを、前記位置及び形状データの符号化
    データと、前記パラメータの符号化データと、前記画像
    データの符号化データとに分離する符号化データ分離手
    段と、 前記位置及び形状データの符号化データを復号する領域
    位置・形状復号手役と、 前記パラメータの符号化データを復号するパラメータ復
    号手役と、 前記復号された位置及び形状データとパラメータとに従
    って、前記画像データの符号化データを復号する画像復
    号手段とを備えたことを特徴とする画像復号装置。
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