JP2001005529A - サーボモータの制御方法及び制御システム並びにコントローラ - Google Patents

サーボモータの制御方法及び制御システム並びにコントローラ

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JP2001005529A
JP2001005529A JP11177167A JP17716799A JP2001005529A JP 2001005529 A JP2001005529 A JP 2001005529A JP 11177167 A JP11177167 A JP 11177167A JP 17716799 A JP17716799 A JP 17716799A JP 2001005529 A JP2001005529 A JP 2001005529A
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JP11177167A
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Takashi Matsuda
隆 松田
Masanobu Nakai
正信 中井
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Nachi Fujikoshi Corp
Original Assignee
Nachi Fujikoshi Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高精度な位置決め制御ができ、かつ、速度安
定性の高い送り制御も実現させることが可能な、サーボ
モータの制御方法及び制御システム並びにコントローラ
を提供する。 【解決手段】 少なくとも第1の位置検出器6を備えた
サーボモータ3と、このサーボモータ3を駆動するドラ
イバ2と、このドライバ2を制御するコントローラ1
と、サーボモータ3により動作される被駆動体5の位置
を検出する第2の位置検出器7と、を有し、第2の位置
検出器7の検出信号をコントローラ1にフィードバック
するとともに、第1の位置検出器6の検出信号をコント
ローラ1及びドライバ2にフィードバックし、ドライバ
2においては、第1の位置検出器6の検出信号により速
度制御を行い、コントローラ1においては、第1の位置
検出器6の検出信号により位置制御を行うとともに、第
2の位置検出器7の検出信号によっても被駆動体が目標
位置に到達したか否かの判定を行うようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サーボモータの制
御方法及び制御システムに関し、特に、位置フィードバ
ックループ制御および速度フィードバックループ制御を
使用し、高精度の位置決め制御と速度安定性の高い送り
制御とを両立させることができる技術に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、工作機械や産業用ロボットあるい
は半導体製造装置などのFA分野において、高精度な位
置決め制御を必要とするアクチエータの駆動装置とし
て、サーボモータはその主流になってきている。サーボ
モータは、同期型モータあるいは誘導型モータに位置検
出器(エンコーダ)を取り付けたものであり、コントロ
ーラの指令に従い、ドライバにて駆動制御するようにさ
れている。例えば、サーボモータにて位置制御を行う場
合には、コントローラより正転/逆転の速度指令または
位置指令パルスをドライバに入力し、ドライバにて電流
増幅して、指令パルスに相当する角度分サーボモータを
駆動するよう制御される。サーボモータでは高精度な位
置決め制御を行わせるために、位置検出器で検出した位
置情報をコントローラやドライバにフィードバックさせ
ており、この制御方法には大別してセミクローズドルー
プ制御とフルクローズドループ制御とがある。
【0003】セミクローズドループ制御におけるシステ
ム構成の一例を図3に示す。コントローラ1から出力さ
れた正転/逆転の速度指令または位置指令パルス8がド
ライバ2に入力される。ドライバ2から出力された駆動
電流9によりサーボモータ3が回転駆動され、このサー
ボモータ3に連結されたボールネジ4により回転運動が
直線運動に変換され、ボールネジ4に連結された位置決
め制御の対象となるテーブル5が直線運動することにな
る。サーボモータ3の反負荷側には位置検出器としての
ロータリーエンコーダ6が設けられており、ここで検出
された位置情報としてのセミクローズ位置フィードバッ
ク信号10がドライバ2に帰還される。ドライバ2では
正転/逆転の速度指令または位置指令パルス8とセミク
ローズ位置フィードバック信号10とに基づいて駆動電
流9を出力することになる。このセミクローズ位置フィ
ードバック信号10により構成される速度制御ループに
より、速度変動の少ない位置決め制御を可能にしてい
る。
【0004】次に、フルクローズドループ制御における
システム構成の一例を図4に示す。図3に示したセミク
ローズドループ制御におけるシステム構成との相違点
は、テーブル5に位置検出器としてのリニアスケール7
が設けられており、ここで検出された位置情報としての
フルクローズ位置フィードバック信号11がコントロー
ラ1に帰還されていることである。コントローラ1では
フルクローズ位置フィードバック信号11に基づいてド
ライバ2へ出力する正転/逆転の位置指令パルス8を補
正している。フルクローズドループ制御では、セミクロ
ーズ位置フィードバック信号10により構成される速度
制御ループとともに、フルクローズ位置フィードバック
信号11により構成される位置制御ループにより位置決
め制御の対象となるテーブル5の位置がフィードバック
されているので、サーボモータ3の負荷側の機械誤差な
どに起因する精度低下の要因を排除したより高精度な位
置決め制御ができることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般に、高精度が要求
される加工または半導体材料やセラミックス等の脆弱な
被加工物に対する加工あるいはこの両者が当てはまる加
工については、高精度な位置決め制御と低速での速度変
動の少ない送り制御とを両立させることが必要となる。
また、大型の駆動系や剛性の低い駆動系において高精度
な加工を行う場合にも、高精度な位置決め制御と低速で
の速度変動の少ない送り制御の両立が必要となる。
【0006】図3に示したセミクローズドループ制御の
場合、前述したように、速度変動の少ない位置決め制御
ができるので、低速での速度変動の少ない送り制御を実
現させることができる。しかし、一般に、テーブル5の
希望する検出対象部位とロータリーエンコーダ6との間
には駆動系の剛性や環境などによる変形が存在するた
め、この制御の場合、位置検出器の分解能を高めても、
それに見合うだけの位置検出精度は得にくく、特に、大
型の駆動系や剛性の低い駆動系においてはその傾向がよ
り顕著になる。
【0007】また、図4に示したフルクローズドループ
制御の場合、前述したように、速度変動の少ない位置決
め制御ができるとともに、サーボモータ3の負荷側の機
械誤差などに起因する精度低下の要因を排除したより高
精度な軌跡制御ができる。しかし、脆弱な被加工物に対
して加工を行うこと、あるいは大型の駆動系や剛性の低
い駆動系において高精度な加工を行うことを想定した場
合、駆動系の剛性の影響が無視できないものとなり、動
作中にコントローラ1から出力される指令位置とテーブ
ル5に設けられたリニアスケール7により検出された検
出位置との偏差の変動が大きくなってしまい、その結果
速度安定性が低下し、特に、低い送り速度での安定性が
確保できなくなるという問題が発生する。
【0008】このように、脆弱な被加工物に対して加工
を行うこと、あるいは大型の駆動系や剛性の低い駆動系
において高精度な加工を行うことを想定した場合、図3
に示したセミクローズドループ制御においても図4に示
したフルクローズドループ制御においても、高精度な位
置決め制御と速度安定性の高い送り制御とを両立させる
ことは困難であった。
【0009】本発明は、上記従来技術の課題を解決する
ためになされたものであり、脆弱な被加工物に対して加
工を行う場合や、大型の駆動系や剛性の低い駆動系にお
いて高精度な加工を行う場合にも、高精度な位置決め制
御ができ、かつ、速度安定性の高い送り制御をも実現さ
せることが可能な、サーボモータの制御方法及び制御シ
ステム並びにコントローラを提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1にかかる発明では、少なくとも第1の位
置検出器を備えたサーボモータと、このサーボモータを
駆動するドライバと、このドライバを制御するコントロ
ーラと、サーボモータにより動作される被駆動体の位置
を検出する第2の位置検出器と、を有し、第2の位置検
出器の検出信号をコントローラにフィードバックすると
ともに、第1の位置検出器の検出信号をコントローラ及
びドライバにフィードバックし、ドライバにおいては、
第1の位置検出器の検出信号により速度制御を行い、コ
ントローラにおいては、第1の位置検出器の検出信号に
より位置制御を行うとともに、第2の位置検出器の検出
信号によっも被駆動体が目標位置に到達したか否かの判
定を行うようにしたことを特徴とするサーボモータの制
御方法を提供した。
【0011】また、請求項2にかかる発明では、請求項
1にかかるサーボモータの制御方法を実現させるための
サーボモータの制御システムを提供した。すなわち、請
求項2にかかる発明では、サーボモータに直結されてモ
ータの回転位置を検出する第1の位置検出器と、サーボ
モータにより動作される被駆動体の位置を検出する第2
の位置検出器と、第1の位置検出器の検出信号により速
度制御を行うようにされたサーボモータ駆動用のドライ
バと、第1の位置検出器の検出信号により位置制御を行
うとともに、第2の位置検出器の検出信号によっても被
駆動体が目標位置に到達したか否かの判定を行うように
されたドライバ制御用のコントローラと、を有すること
を特徴とするサーボモータの制御システムを提供した。
【0012】請求項1及び2に記載の構成としたことに
より、サーボモータに設けられている第1の位置検出器
により被駆動体が位置制御において予め設定されている
目標位置(移動目標位置)に到達するか、あるいは被駆
動体の位置を検出する第2の位置検出器により被駆動体
が予め設定されている目標位置(到達目標位置)に到達
するかのいずれかの場合に、被駆動体が目標位置に到達
したと判断される。これにより、被駆動体が目標位置
(移動目標位置または到達目標位置)に到達するまでは
従来技術のセミクローズドループ制御と同様に速度変動
の少ない安定した送り制御を行うことができるととも
に、被駆動体が目標位置に到達したか否かの判断におい
ては、セミクローズドループ制御における予め設定され
ている目標位置(移動目標位置)に到達したかの判断だ
けではなく、被駆動体の位置を検出する第2の位置検出
器の検出値に基づいても目標位置(到達目標位置)に到
達したかの判断をしているので、高精度な位置決め制御
を行うことができる。
【0013】なお、従来技術のフルクローズドループ制
御と請求項1及び2にかかる発明との相違点は、従来技
術のフルクローズドループ制御では、被駆動体の位置を
検出する位置検出器の検出値を用いてコントローラにお
いて常にドライバに出力する速度指令を補正している
が、請求項1及び2にかかる発明では、被駆動体の位置
を検出する第2の位置検出器の検出値は、被駆動体が目
標位置に到達したか否かの判断においてのみ使用されて
いる。したがって、被駆動体の位置を検出する位置検出
器の検出値を用いてコントローラにおいて常にドライバ
に出力する速度指令を補正している従来技術のフルクロ
ーズドループ制御が有する前述の問題点、すなわち駆動
系の剛性の影響が無視できない場合における、動作中に
コントローラから出力される速度指令に基づく指令位置
とテーブルに設けられたリニアスケールにより検出され
た検出位置との偏差の変動が大きくなってしまい、その
結果速度安定性が低下し、特に、低い送り速度での安定
性が確保できなくなるという問題点は、請求項1及び2
にかかる発明においては発生しない。
【0014】請求項3にかかる発明では、請求項2にか
かるサーボモータの制御システムを実現させるためのサ
ーボモータのコントローラを提供した。すなわち、請求
項3にかかる発明では、前述の第1の位置検出器の検出
信号に基づいて被駆動体の時々刻々の換算位置を算出す
る第1の位置検出カウンタと、前述の第2の位置検出器
の検出信号に基づいて被駆動体の時々刻々の絶対位置を
算出する第2の位置検出カウンタと、被駆動体の動作パ
ターンを規定する複数の命令ステップからなるプログラ
ムを記憶したプログラム記憶部と、このプログラム記憶
部に記憶された命令ステップを一つずつ読み込み、命令
ステップを解読し出力するプログラム解読・実行部と、
このプログラム解読・実行部から被駆動体の移動目標位
置及び移動目標位置に到達するまでの速度を含む命令ス
テップを入力した場合は、これら移動目標位置及び速度
に基づいて被駆動体の時々刻々の目標位置を算出し出力
する分配部と、この分配部から入力した前記被駆動体の
時々刻々の目標位置と第1の位置検出カウンタから入力
した前記被駆動体の時々刻々の換算位置との差分に基づ
いて速度指令を出力する位置ループ制御部と、プログラ
ム解読・実行部から被駆動体の到達目標位置を入力した
場合は、この到達目標位置と第2の位置検出カウンタに
より算出された前記被駆動体の時々刻々の絶対位置とを
比較し、両者が一致した際は一致通知を出力する目標位
置比較部と、を有し、前記分配部は前記一致通知の入力
を受けて前記被駆動体の時々刻々の目標位置の出力を中
止するようにしたようにしたことを特徴とするサーボモ
ータのコントローラとした。
【0015】ここで、請求項3の記載事項について補足
説明を行う。被駆動体の時々刻々の換算位置とは、第1
の位置検出器により検出されたサーボモータの回転位置
に基づいて一義的に算出できる被駆動体の時々刻々の位
置を言う。第1の位置検出器はサーボモータの反負荷側
すなわち負荷となる被駆動体の反対側に設置されている
ので、この換算位置は負荷側の機械誤差等が含まれない
ものとなっている。一方、被駆動体の時々刻々の絶対位
置とは、被駆動体に併設された第2の位置検出器の検出
信号に基づいており、機械誤差等の影響を受けない被駆
動体の絶対的な位置である。また、被駆動体の移動目標
位置とは、被駆動体を動作させるサーボモータに指令を
与える際の目標位置であり、被駆動体の到達目標位置と
は、被駆動体が実際に到達すべき目標位置である。
【0016】請求項3に記載の構成としたことにより、
プログラム解読・実行部がプログラム記憶部から移動目
標位置、到達目標位置、及び移動目標位置に到達するま
での速度を含む所定の命令ステップを入力した際は、分
配部は移動目標位置まで被駆動体の時々刻々の目標位置
を出力し終えるか、あるいは目標位置比較部から一致通
知を入力するかのいずれかの場合に、位置ループ制御部
への被駆動体の時々刻々の目標位置の出力を中止するよ
うに機能する。これにより、請求項3にかかるコントロ
ーラは、被駆動体が移動目標位置または到達目標位置の
いずれかに到達するまでは、従来技術のセミクローズド
ループ制御と同様に速度変動の少ない安定した送り制御
を行うことができるとともに、被駆動体が目標位置に到
達したか否かの判断においては、セミクローズドループ
制御における予め設定されている目標位置(移動目標位
置)に到達したかの判断だけではなく、被駆動体の位置
を検出する第2の位置検出器の検出値に基づいても目標
位置(到達目標位置)に到達したかの判断をしているの
で、高精度な位置決め制御を行うことができる。
【0017】請求項4にかかる発明では、請求項2に記
載のコントローラは請求項3に記載のコントローラであ
ることを特徴とするサーボモータの制御システムとし
た。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態
におけるサーボモータの制御システムの構成図である。
1はコントローラ、2はドライバ、3はサーボモータ、
4はボールネジ、5は被駆動体としてのテーブル、6は
第1の位置検出器としてのロータリーエンコーダ、7は
第2の位置検出器としてのリニアスケール、8は速度指
令、9は駆動電力、10はロータリーエンコーダの検出
信号、11はリニアスケールの検出信号である。
【0019】コントローラ1から出力された速度指令8
がドライバ2に入力される。ドライバ2から出力された
駆動電流9によりサーボモータ3が回転駆動され、この
サーボモータ3に連結されたボールネジ4により回転運
動が直線運動に変換され、ボールネジ4に連結された位
置決め制御の対象となる被駆動体としてのテーブル5が
直線運動することになる。サーボモータ3の反負荷側に
は第1の位置検出器としてのロータリーエンコーダ6が
設けられており、ここで検出された位置情報としての検
出信号10がコントローラ1及びドライバ2に帰還(フ
ィードバック)される。
【0020】ドライバ2ではコントローラ1から出力さ
れた速度指令8とロータリーエンコーダの検出信号10
とに基づいて速度制御を行い、駆動電流9を出力するこ
とになる。テーブル5には第2の位置検出器としてのリ
ニアスケール7が設けられており、ここで検出された位
置情報としての検出信号11がコントローラ1に帰還さ
れる。
【0021】次に、コントローラ1の構成を示すブロッ
ク図である図2を参照して、本実施形態におけるコント
ローラ1の構成及び機能について説明する。第1の位置
検出カウンタ21は、第1の位置検出器としてのロータ
リーエンコーダ6の検出信号10より算出されるサーボ
モータ3の回転位置に基づいて、被駆動体としてのテー
ブル5の時々刻々の換算位置を算出する。第2の位置検
出カウンタ22は、第2の位置検出器としてのリニアス
ケール7の検出信号11に基づいて、テーブル5の時々
刻々の絶対位置を算出する。
【0022】ここで、本発明におけるテーブル5の換算
位置及び絶対位置について述べる。テーブル5の換算位
置とは、ロータリーエンコーダ6により検出されたサー
ボモータ3の回転位置に基づいて一義的に算出できるテ
ーブル5の位置を言うが、ロータリーエンコーダ6はサ
ーボモータ3の反負荷側すなわち負荷となるテーブル5
の反対側に設置されているので、この換算位置は負荷側
の機械誤差等が含まれないものとなっている。一方、テ
ーブル5の絶対位置は、テーブル5に併設されたリニア
スケール7の検出信号11に基づいており、機械誤差等
の影響を受けないテーブル5の絶対的な位置である。よ
って、機械誤差等がほとんど無ければ換算位置と絶対位
置とはほぼ等しくなるが、大型の駆動系や剛性の低い駆
動系などの場合は一般に機械誤差が大きくなる傾向があ
るので、この場合、換算位置と絶対位置との差は大きく
なる。
【0023】プログラム記憶部23は、予め規定された
プログラムコードに従って作成された複数の命令ステッ
プからなるテーブル5の動作パターンをプログラムとし
て記憶している。コントローラ1は図示しないインター
フェースを具備しており、このインターフェースを介す
ることにより、図示しない外部の入出力機器とプログラ
ム記憶部23との間でプログラムデータの交換ができる
ようにされている。
【0024】プログラム解読・実行部24は、プログラ
ム記憶部23に記憶されている命令ステップを一つずつ
読み込み、予め規定されたプログラムコードに従って読
み込んだ命令ステップを解読し、解読した命令ステップ
を実行するために後述する分配部25へ出力する。な
お、処理速度の向上のため、一つの命令ステップを実行
中は、この命令ステップの次の命令ステップをプログラ
ム記憶部23から予め読み込み、解読し、待機させてい
る。プログラム解読・実行部24は、後述する分配部2
5から出力された分配完了信号を入力した場合、及び後
述する目標位置比較部27から一致通知を入力した場合
は、現在実行中の命令ステップの実行を終了し、待機さ
せている次の命令ステップを実行する。
【0025】分配部25は、プログラム解読・実行部2
4からテーブル5の移動目標位置pa及びこの移動目標
位置paに到達するまでの速度fを入力した場合は、こ
れらに基づいて、テーブル5の時々刻々の目標位置を算
出し、これを位置制御ループ部26へ出力する。また、
分配部25は、位置制御ループ部26に対するテーブル
5の時々刻々の目標位置の出力をすべて完了したとき
に、分配完了信号をプログラム解読・実行部24に対し
て出力する。さらに、分配部25は、後述する目標位置
比較部27から一致通知を入力した場合は、位置制御ル
ープ部26に対するテーブル5の時々刻々の目標位置の
出力を中止するように機能するとともに、分配完了信号
をプログラム解読・実行部24に対して出力する。
【0026】位置制御ループ部26は、分配部25から
入力したテーブル5の時々刻々の目標位置と第1の位置
検出カウンタ21から入力したテーブル5の時々刻々の
換算位置との差分に基づいてドライバ2に対して速度指
令を出力する、いわゆる位置制御を行う。
【0027】目標位置比較部27は、プログラム解読・
実行部24からテーブル5の到達目標位置pbを入力し
た場合は、この到達目標位置pbと第2の位置検出カウ
ンタ22により算出されたテーブル5の時々刻々の絶対
位置とを比較し、両者が一致した際は一致通知を出力す
る。
【0028】次に、プログラム解読・実行部24がプロ
グラム記憶部23から移動目標位置pa、到達目標位置
pb、及び移動目標位置paに到達するまでの速度fを
含む所定の命令ステップを入力したときの処理の流れに
ついて説明する。本実施形態においては、このときの命
令ステップを式(1)のように定義する。 G31 Apa Bpb Ff (1)
【0029】式(1)において、「G31」はプログラ
ム指令コードであるGコードの一つとして定義したもの
であり、このGコード「G31」は、移動目標位置を指
定するパラメータ「A**」、到達目標位置を指定する
パラメータ「B**」、及び移動目標位置に到達するま
での速度を指定するパラメータ「F**」を含んでい
る。ここで、「**」は各パラメータのパラメータ値で
あり、例えば、移動目標位置「A**」のパラメータ値
はここではpaである。本実施形態においては、このG
コード「G31」は、第1の位置検出器としてのロータ
リーエンコーダ6の検出位置が移動目標位置paに到達
するか、または第2の位置検出器としてのリニアスケー
ル7の検出位置が到達目標位置pbに到達するかのいず
れかの場合まで、速度fにて被駆動体としてのテーブル
5を移動させるという命令を定義づけたものである。
【0030】今、式(1)に示した命令により、テーブ
ル5を図1に示した位置から到達目標位置pbに位置決
めする場合を想定する。プログラム解読・実行部24は
プログラム記憶部23から式(1)に示した命令ステッ
プを入力すると、この命令ステップを解読し、移動目標
位置pa及び移動目標位置paに到達するまでの速度f
については分配部25へ出力するとともに、到達目標位
置pbについては目標位置比較部27へ出力する。分配
部25は、プログラム解読・実行部24から移動目標位
置pa及び移動目標位置paに到達するまでの速度fを
入力すると、これらの値に基づいて、自動加減速を施し
た指令速度によって算出される時々刻々の目標位置を算
出し、この時々刻々の目標位置を移動目標位置paに達
するまで位置ループ制御部26に対して指令し続ける。
【0031】位置ループ制御部26は、サーボモータ3
に設けられた第1の位置検出器としてのロータリーエン
コーダ6から得られる移動中のテーブル5の時々刻々の
換算位置を第1の位置検出カウンタ21から読み出し、
この換算位置と分配部25から入力した時々刻々の目標
位置との差分を基にし、更に所定の計算処理を加え、サ
ーボモータ3に指令すべき速度指令の算出を行う。ここ
までの処理の流れは従来技術のセミクローズドループ方
式と同様であり、位置決め精度が駆動系の特性に依存し
てしまうという短所はあるが、簡易に安定性の高い駆動
制御を行うことができるという利点がある。
【0032】本発明においては、位置決め精度が駆動系
の特性に依存してしまうというセミクローズドループ方
式が有する短所を補うために、被駆動体としてのテーブ
ル5に第2の位置検出器としてのリニアスケール7を設
けている。すなわち、目標位置比較部27は、テーブル
5に設けられた第2の位置検出器としてのリニアスケー
ル7から得られる移動中のテーブル5の時々刻々の絶対
位置を第2の位置検出カウンタ22から読み出し、この
絶対位置とプログラム解読・実行部24から入力した到
達目標位置pbとをこの命令ステップの実行中は常に比
較し、両者が一致した場合は分配部25及びプログラム
解読・実行部24に対して一致通知を出力する。
【0033】前述の換算位置が移動目標位置paに到達
するよりも一致通知の出力が早い場合は、分配部25は
移動目標位置pa及び移動目標位置paに到達するまで
の速度fに基づいて算出される時々刻々の目標位置の位
置制御ループ部26への出力が完了する以前であって
も、この時々刻々の目標位置の出力を中止する。そし
て、分配部25は分配完了信号をプログラム解読・実行
部24へ出力し、分配完了信号を入力したプログラム解
読・実行部24は現在実行中の命令ステップの次の命令
ステップを実行する。
【0034】なお、一致通知が出力される前すなわちテ
ーブル5の絶対位置が到達目標位置pbに到達する前に
前述の換算位置が移動目標位置paに到達した場合は、
従来のセミクローズドループ方式と同様に、位置制御ル
ープ部26への時々刻々の目標位置の出力を中止し、分
配完了信号をプログラム解読・実行部24へ出力するこ
とになる。当然のことながら、この場合は、位置決め精
度が駆動系の特性に依存してしまうというセミクローズ
ドループ方式が有する短所を補えないことになる。した
がって、かかる事態にならないように、図1に示すよう
に、現在のテーブル位置を基準にして移動目標位置pa
が到達目標位置pbよりも幾分遠くになるように、プロ
グラムの作成時に移動目標位置paの値を選定するよう
にする。この選定に際しては、駆動系の剛性などに起因
する機械誤差の影響の度合いを考慮することになる。
【0035】移動目標位置paが到達目標位置pbより
も幾分遠くになるように設定することにより、リニアス
ケール7が故障するなどして、テーブル5の正確な絶対
位置が得られない場合でも、テーブル5が移動目標位置
paに到達した段階で、従来のセミクローズドループ方
式と同様な処理により安全に停止させることができる。
また、テーブル5を高速に移動させたい場合は、式
(1)に示した命令ステップを複数個連続して設け、後
の命令ステップにいくに従い移動目標位置paに到達す
るまでの速度fが徐々に小さくなるように設定すれば、
到達目標位置pbに到達したときに減速することなくオ
ーバーランするような事態を回避させることができる。
【0036】
【発明の効果】本発明にかかるサーボモータの制御方法
及び制御システム並びにコントローラによれば、サーボ
モータに設けられている第1の位置検出器により被駆動
体が位置制御において予め設定されている目標位置(移
動目標位置)に到達するか、あるいは被駆動体の位置を
検出する第2の位置検出器により被駆動体が予め設定さ
れている目標位置(到達目標位置)に到達するかのいず
れかの場合に、被駆動体が目標位置に到達したと判断さ
れるので、被駆動体が目標位置(移動目標位置または到
達目標位置)に到達するまでは速度変動の少ない安定し
た送り制御を行うことができるとともに、被駆動体が目
標位置に到達したか否かの判断においては、セミクロー
ズドループ制御における予め設定されている目標位置
(移動目標位置)に到達したかの判断だけではなく、被
駆動体の位置を検出する第2の位置検出器の検出値に基
づいても目標位置(到達目標位置)に到達したかの判断
をしているので、高精度な位置決め制御を行うことがで
きるものとなった。
【0037】そのため、半導体材料やセラミックス等の
脆弱な被加工物に対して加工を行う場合や、大型の駆動
系や剛性の低い駆動系において高精度な加工を行う場合
にも、高精度な位置決め制御ができ、かつ、速度安定性
の高い送り制御をも実現させることが可能となった。特
に、本発明にかかる装置は、従来のフルクローズドルー
プ制御にかかる装置に対して、外部装置を新たに付加す
ることなく、コントローラも単一のままで、しかも簡易
なプログラミングで実現させることができるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるサーボモータ3の
制御システムの構成図である。
【図2】本発明の一実施形態におけるコントローラ1の
構成を示すブロック図である。
【図3】従来のセミクローズドループ制御におけるシス
テム構成の一例を示した図である。
【図4】従来のフルクローズドループ制御におけるシス
テム構成の一例を示した図である。
【符号の説明】
1 コントローラ 2 ドライバ 3 サーボモータ 4 ボールネジ 5 テーブル(被駆動体) 6 ロータリーエンコーダ(第1の位置検出器) 7 リニアスケール(第2の位置検出器) 8 速度指令 9 駆動電流 10 ロータリーエンコーダ6の検出信号 11 リニアスケール7の検出信号 21 第1の位置検出カウンタ 22 第2の位置検出カウンタ 23 プログラム記憶部 24 プログラム解読・実行部 25 分配部 26 位置ループ制御部 27 目標位置比較部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H303 AA01 AA04 AA10 BB01 BB06 BB11 DD01 DD25 EE03 EE07 FF06 FF20 GG20 HH01 HH05 HH07 KK02 MM05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも第1の位置検出器を備えたサー
    ボモータと、 該サーボモータを駆動するドライバと、 該ドライバを制御するコントローラと、 前記サーボモータにより動作される被駆動体の位置を検
    出する第2の位置検出器と、を有し、 該第2の位置検出器の検出信号を前記コントローラにフ
    ィードバックするとともに、前記第1の位置検出器の検
    出信号を前記コントローラ及びドライバにフィードバッ
    クし、 前記ドライバにおいては、前記第1の位置検出器の検出
    信号により速度制御を行い、 前記コントローラにおいては、前記第1の位置検出器の
    検出信号により位置制御を行うとともに、前記第2の位
    置検出器の検出信号によっても前記被駆動体が目標位置
    に到達したか否かの判定を行うようにしたことを特徴と
    するサーボモータの制御方法。
  2. 【請求項2】サーボモータに直結されてモータの回転位
    置を検出する第1の位置検出器と、 サーボモータにより動作される被駆動体の位置を検出す
    る第2の位置検出器と、 前記第1の位置検出器の検出信号により速度制御を行う
    ようにされたサーボモータ駆動用のドライバと、 前記第1の位置検出器の検出信号により位置制御を行う
    とともに、前記第2の位置検出器の検出信号によっても
    前記被駆動体が目標位置に到達したか否かの判定を行う
    ようにされた前記ドライバ制御用のコントローラと、を
    有することを特徴とするサーボモータの制御システム。
  3. 【請求項3】前記第1の位置検出器の検出信号に基づい
    て被駆動体の時々刻々の換算位置を算出する第1の位置
    検出カウンタと、 前記第2の位置検出器の検出信号に基づいて被駆動体の
    時々刻々の絶対位置を算出する第2の位置検出カウンタ
    と、 被駆動体の動作パターンを規定する複数の命令ステップ
    からなるプログラムを記憶したプログラム記憶部と、 該プログラム記憶部に記憶された命令ステップを一つず
    つ読み込み、該命令ステップを解読し出力するプログラ
    ム解読・実行部と、 該プログラム解読・実行部から被駆動体の移動目標位置
    及び該移動目標位置に到達するまでの速度を含む命令ス
    テップを入力した場合は、該移動目標位置及び速度に基
    づいて被駆動体の時々刻々の目標位置を算出し出力する
    分配部と、 該分配部から入力した前記被駆動体の時々刻々の目標位
    置と前記第1の位置検出カウンタから入力した前記被駆
    動体の時々刻々の換算位置との差分に基づいて速度指令
    を出力する位置ループ制御部と、 前記プログラム解読・実行部から被駆動体の到達目標位
    置を入力した場合は、該到達目標位置と前記第2の位置
    検出カウンタにより算出された前記被駆動体の時々刻々
    の絶対位置とを比較し、両者が一致した際は一致通知を
    出力する目標位置比較部と、を有し、 前記分配部は前記一致通知の入力を受けて前記被駆動体
    の時々刻々の目標位置の出力を中止するようにしたこと
    を特徴とするサーボモータのコントローラ。
  4. 【請求項4】請求項2に記載のコントローラは請求項3
    に記載のコントローラであることを特徴とするサーボモ
    ータの制御システム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111208849A (zh) * 2019-12-30 2020-05-29 南京工程学院 一种基于电机减速机驱动的高精度定位控制系统及方法
WO2023238405A1 (ja) * 2022-06-10 2023-12-14 三菱電機株式会社 モータ制御装置

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