JP2001004954A - 映像観察装置 - Google Patents

映像観察装置

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JP2001004954A
JP2001004954A JP11173639A JP17363999A JP2001004954A JP 2001004954 A JP2001004954 A JP 2001004954A JP 11173639 A JP11173639 A JP 11173639A JP 17363999 A JP17363999 A JP 17363999A JP 2001004954 A JP2001004954 A JP 2001004954A
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ear
observer
image
weight
rotational moment
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JP11173639A
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English (en)
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Yasushi Tanijiri
靖 谷尻
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型、軽量で装着しやすい映像観察装置を提
供することを目的とする。 【解決手段】 本発明の映像観察装置は、観察者に映像
を提供する映像提供手段と、該映像提供手段を保持する
とともに観察者の耳に直接装着される耳装着手段とを備
え、前記映像提供手段は、前記耳装着手段に一端を固定
され、該固定端から観察者の前方に向かって延びるアー
ムと、該アームの前端あるいは一端に配される表示部と
を有し、前記耳装着手段は、固定部が観察者の耳の付け
根の上部と後部に当接され、挿入部が耳の穴に挿入され
て装着されるものであり、本体重量による回転モーメン
トを相殺する回転モーメントを発生させる部材を備えて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、映像を観察する映
像観察装置に関するものであり、特に観察者の身体に装
着して観察する映像観察装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】観察者の身体に装着して観察する身体装
着型映像観察装置は、観察者の目の近傍に映像を投影す
ることにより臨場感の高い映像を提示でき、また表示部
が小さくてよいため、装置全体を小型に構成でき携帯性
がよい。このような利点から、さまざまな構成のものが
開示されている。身体装着型映像観察装置としては、頭
部装着型の映像観察装置が一般的である。例えば、特開
平7−75038号公報には、ヘッドフォンの片側にア
ームで表示手段が取り付けられている構成のものが開示
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
身体装着型映像観察装置は、一般的に頭部装着型であ
り、ヘルメット、ヘッドギア、ヘッドフォン等の頭部装
着部を備えているため、装置が大きく重くなり装着性が
悪い上に持ち運びが困難であるという問題があった。こ
のような従来の装置においては、身体装着型映像観察装
置の利点が最大限に生かされていない。
【0004】本発明は、小型、軽量で装着しやすい映像
観察装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の映像観察装置は、観察者に映像を提供する
映像提供手段と、該映像提供手段を保持するとともに観
察者の耳に直接装着される耳装着手段とを備え、前記映
像提供手段は、前記耳装着手段に一端を固定され、該固
定端から観察者の前方に向かって延びるアームと、該ア
ームの前端あるいは一端に配される表示部とを有し、前
記耳装着手段は、固定部が観察者の耳の付け根の上部と
後部に当接され、挿入部が耳の穴に挿入されて装着され
るものであり、本体重量による回転モーメントを相殺す
る回転モーメントを発生させる部材を備えている構成と
する。
【0006】上記構成においては、耳装着部と映像提供
手段とからなる簡易な構成でありながら、本体重量によ
る回転モーメントを相殺する部材が備えられているの
で、耳にしっかり保持されることになる。
【0007】本発明の映像観察装置は、観察者に映像を
提供する映像提供手段と、該映像提供手段を保持すると
ともに観察者の耳に直接装着される耳装着手段とを備
え、前記映像提供手段は、前記耳装着手段に一端を固定
され、該固定端から観察者の前方に向かって延びるアー
ムと、該アームの前端あるいは一端に配される表示部と
を有し、前記耳装着手段は、固定部が観察者の耳の付け
根の上部と後部に当接され、挿入部が耳の穴に挿入され
て装着されるものであり、該耳装着手段を頭部に押しつ
ける力を発生させる弾性部材を備えている構成とする。
【0008】上記構成においても、簡易な構成でありな
がら、耳装着手段を頭部に押しつける弾性部材が備えら
れているので、観察者の頭が動いた場合もぐらぐらする
のを防いで安定保持が達成される。
【0009】上記各構成においては、前記挿入部が、前
記固定部に弾性部材によって支持されている構成である
ことが望ましい。このようにすると、耳装着手段の一部
である挿入部が弾性的に支持されるので、大きく重くす
ることなく耳装着手段に対して効率よく弾性力を与え
て、上記の構成を達成することができる。
【0010】また、前記挿入部は、前記固定部に対して
移動可能に支持されている構成であることが望ましい。
この場合、観察者の異なる耳形状に耳装着部を合致させ
て、しっかり保持されることになる。
【0011】さらに、耳装着手段を頭部に押しつける力
を発生させる弾性部材を備えている構成においては、前
記挿入部が、前記固定部に対して前記弾性部材で生じる
押しつける力のベクトル方向に対して略垂直な方向に移
動可能に支持されているようにすることが望ましい。こ
の場合、観察者の耳形状に対応し、かつ挿入部に弾性力
を確実に与えてしっかり保持することが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照しながら説明する。
【0013】〈第1の実施形態〉図1は、本実施形態の
映像観察装置5の外観図である。図2は、観察者が本映
像観察装置5を装着した状態を横から見た図である。7
は、観察者に映像を提供する映像提供手段である。4は
映像提供手段7を保持するとともに観察者の耳に直接装
着される耳装着部である。映像提供手段7は、耳装着部
4に直接保持されるアーム3と、アーム3の前端に配さ
れる箱体1(表示部)と、アーム3と箱体1を接続する
自在曲げ部2とからなる。箱体1は、観察者に与える映
像を表示する表示素子等からなる光学系を内包する。
【0014】耳装着部4は、装着時に耳の付け根の上
部、後部を通って下部に達するように湾曲した形状を有
する固定部4cと、固定部4cの下部側の一端に接続さ
れている弾性部材4bと、弾性部材4bの他端に接続さ
れ、装着時に耳の穴に挿入される挿入部4aとからな
る。固定部4cの上部側の一端には、アーム3が接続さ
れている。挿入部4aには、図示しないスピーカが内蔵
されており、電気コード6により映像信号とともに伝送
される音が出力される。
【0015】図3に、耳装着部4の固定部4cのX-X'
での断面図を示す。自在に曲げることができる針金42
は、固定部4cの一端から他端までその内部を通るよう
に配されている。電気コード6は、不図示の外部の映像
信号生成装置から固定部4c、アーム3、自在曲げ部2
の内部を通って箱体1内部の光学系へ接続されるもので
あり、固定部4cの最下部付近(装着時に耳の付け根の
下部付近に位置する)から外部映像信号生成装置へ延び
ている。固定部4c全体を覆う被履41は、比較的柔ら
かいゴムで構成されている。
【0016】上記のような構成により、固定部4cは観
察者の耳の形状に合わせて曲げ、その形状を保つことが
可能である。また、弾性部材4bは耳装着部4を頭部に
押しつけるような力を発生させる。この力が発生する原
理については後述する。さらに、挿入部4aは、観察者
の耳の形状に合わせて図1の矢印Q1の方向に移動可能
である。したがって、耳装着部4は、観察者の耳に固定
部4cをぴったりフィットさせ、更に耳の穴にちょうど
挿入部4aを挿入させて装着される。このような耳装着
部4を介して、本装置5全体が観察者の耳に装着され
る。
【0017】耳装着部4の固定部4cの一端に接続され
ているアーム3は、耳上方から観察者の前方に延びるよ
うに形成されており、その前端に自在曲げ部2を介して
箱体1が取り付けられている。アーム3は、プラスチッ
ク製パイプからなる。
【0018】図4に、自在曲げ部2の詳細を内部構成が
わかるように示す。自在に曲げることができる針金21
は、箱体1の筒状の突出部1aとアーム3の前端にそれ
ぞれ固定バネ22で固定されている。固定バネ22は板
バネで、突出部1aおよびアーム3の内面を押しつける
ように付勢されており針金21を固定する。電気コード
6は固定バネ22の間を通るように配されている。針金
21および電気コード6は、自在に曲げることができる
ゴムチューブ23内に配されている。
【0019】上記のような構成により、自在曲げ部2は
自在に曲げることができる。よって、自在曲げ部2によ
りアーム3と箱体1の位置関係を調節することができ
る。すなわち、装置5を観察者の耳に装着した後に箱体
1の位置を調節して、観察者の好みの方向で映像を観察
できる。また、観察者が観察しないときは観察者の視野
から箱体1を退避することも可能である。さらに、装置
5を使用しないときは箱体1を耳装着部4とアーム3よ
りなる平面部に折りたたんで薄型でコンパクトな形状に
して持ち運ぶことができる。
【0020】図5に、箱体1を上から見た断面図を示
す。バックライト11からの照明光は、表示素子である
LCD13で光学変換されて映像光となり、反射ミラー
14で折り曲げられ、レンズ15によって拡大され、観
察者の目と箱体1の位置関係が適切であるときに観察者
の目に導かれる。レンズ15の上下には、薄いカバーが
あるのみなので、映像表示以外には観察者の視野をほと
んど阻害しない。
【0021】次に、装置5全体がどのような力の釣合に
より観察者の耳に装着された状態が保持されるかについ
て説明する。まず、側面方向の力の釣合について説明す
る。図6に本装置5を横から見た概略図を示す。図中、
1を耳の付け根のライン、g2を耳の穴の入り口のライ
ンとする。本装置5の重心P1には装置5の重量による
力F0が生じる。この力F0は、耳上部の付け根付近の点
A、耳後方の付け根付近の点B、耳の穴付近の点Cの3
点での耳装着部4と観察者の耳との接触部分で生じる抗
力と釣り合う。観察者が正立した状態では、ほとんど点
Aの抗力のみで装置5の重量F0を保持することになる
(FA1=F0)。尚、耳の穴に挿入される挿入部4aに
おいては、耳の穴の壁との円周状の接触部分の各位置で
抗力が生じるが、主に力のかかる点Cのみで発生するも
のとみなしている。
【0022】装置5の重心点P1は耳装着部4の支持点
A、B、Cと距離を有しているので、装置5の重量F0
の他に、この重量F0による回転モーメントが発生す
る。この回転モーメントも耳装着部4の支持点A、B、
Cの抗力による回転モーメントと釣り合うことになる。
従って、支持点A、B、Cでは、装置5の重量F0の力
の方向以外の方向にも抗力が発生する。
【0023】この回転モーメントの釣合について、耳の
穴に挿入されて固定される点Cを基準に説明する。装置
5の重量F0による側面方向の回転モーメントD1は、D
1=F0×L01で表され、その方向は図6に示す通りであ
る。ここでは、点Cを基準に考えているので、点Cでは
回転モーメントは発生せず、点A、点Bでの回転モーメ
ントのみを考えればよい。点Aの抗力FAによる回転モ
ーメントD2、点Bの抗力FBによる回転モーメントD3
は、それぞれ、D2=FA1×LA1、D3=FB1×LB1で表
され、これらを足し合わせたものが装置5の回転モーメ
ントD1と釣り合う。つまり、D1=D2+D3であり、図
に示すようにD1と、D2およびD3の回転モーメントの
方向は逆方向で互いに相殺しあう。すなわち、固定部4
cは、耳装着部4において、回転モーメントD1を相殺
する回転モーメントを発生させる。
【0024】尚、点Cにおいては点Bの抗力FB1と釣り
合うように抗力Fc1が発生する。ところで、装置5の重
心P1は、耳装着部4にできるだけ近くなるように設
定、つまり、表示部1の重量を軽くしているので、この
装置5による回転モーメントは比較的小さく、従って、
回転モーメントに抗するために点Bで発生する抗力FB1
も小さい。勿論、抗力FB1に抗する抗力FC1も小さいこ
とになる。このように、点B、点Cで発生する抗力
B1、Fc1が小さいので、装置5を装着したことにより
耳にかかる負担は小さい。
【0025】図7に、観察者が下を向いて頭部が傾いた
状態における装置5を横から見た図を示す。図7に示す
ように、装置5の重量F0は、点Bの抗力FB2と釣り合
い、装置5を保持することになる。図7においても、点
Cを基準に回転モーメントの釣合を考える。装置5の重
量F0による回転モーメントD4は、D4=F0×L02で表
され、L02が非常に小さいので、回転モーメントD4
小さい。この回転モーメントD4は、点A、点Bでの抗
力による回転モーメントと釣り合うが、点Aで発生する
回転モーメントが小さいので、点Aでの抗力とその抗力
による回転モーメントは無視することにする。つまり、
装置5の重量による回転モーメントD4は、点Bでの抗
力FB2による回転モーメントD5=FB2×LB2と釣り合
う。すなわち、この状態においても固定部4cは、耳装
着部4において、回転モーメントD4を相殺する回転モ
ーメントを発生させる。
【0026】尚、本実施形態において電気コード6の重
量による装置5にかかる力Eは、観察者の頭が傾いてい
ない通常の状態(図6参照)においては、点Cの真下付
近に位置するので点Cを基準とした回転モーメントは小
さい。同様に点A、点Bに基準をおいて考えても、その
回転モーメントは小さいことがわかる。つまり、支持点
A、B、Cの真下辺りに電気コード6を配置することに
よって電気コード6の重量に抗するための力以外の力を
ほとんど必要としないので耳にかかる負担が小さい。
【0027】次に、正面方向の力の釣合について説明す
る。図8に、本装置5を正面から見た図を示す。図中、
g3を顔の輪郭のライン及び耳たぶのラインとする。図
6を用いて説明したように、本装置5の重心P1にかか
る装置5の重量による力F0は、耳上部付け根付近の点
Aで生じる抗力FA1によって保持される(FA1
0)。
【0028】装置5の重心P1は耳の装着部4の支持点
A、B、Cと距離を有しているので、装置の重量F0
他に、この重量F0による回転モーメントが発生する。
支持点A、B、Cではこの回転モーメントと釣り合う回
転モーメントが生じる。この回転モーメントの釣合につ
いて、耳の穴に挿入されて固定される点Cを基準に説明
する。
【0029】重量F0による正面方向の回転モーメント
(すなわち、正面に垂直な方向を軸とする回転モーメン
ト)D6は、D6=F0×L03で表され、その方向は図8
に示す通りである。挿入部4aが耳に挿入された状態で
は、弾性部材4bが耳の穴に引っ張られるので、点Aに
おいて回転モーメントD6を相殺する回転モーメントD7
を発生する抗力FA3が生じる。回転モーメントD7は、
7=FA3×LA3で表され、その方向は図8に示す通り
である。尚、点Cにおいては、抗力FA3と釣り合う力F
C3が生じ、この力で耳装着部4が観察者の頭部に押しつ
けられるので、観察者が頭部を振ってもずれたりしない
で安定した保持が達成される。すなわち、弾性部材4b
は、耳装着部4において回転モーメントD6を相殺する
回転モーメントを発生させるとともに、耳装着部4を頭
部方向へ押しつける力を発生させる。
【0030】図9に、観察者が本装置5を装着して下を
向いて頭部が傾いた状態の正面図を示す。図中、g4は
耳の付け根のラインを示す。図7を用いて説明したよう
に、装置5の重量F0は、点Bの抗力FB2と釣り合う。
ここでも、点Cを基準に回転モーメントの釣合を考え
る。重量F0による正面方向の回転モーメントD8は、F
0×L04で表される。挿入部4aが耳に挿入された状態
では、弾性部材4bが耳の穴に引っ張られるので、点B
において回転モーメントD8を相殺する回転モーメント
9を発生する抗力FB4が生じる。回転モーメントD
9は、D9=FB4×LB4で表され、その方向は図9に示す
通りである。
【0031】尚、点Cにおいては、抗力FB4と釣り合う
力FC4で耳装着部4が観察者の頭部に押しつけられるの
で、図8に示す下を向いていない状態と同様に、観察者
が頭部を振ってもずれたりしないで安定した保持が可能
となる。すなわち、この状態においても、弾性部材4b
は、耳装着部4において回転モーメントD6を相殺する
回転モーメントを発生させるとともに、耳装着部4を頭
部方向へ押しつける力を発生させる。尚、挿入部4aの
移動方向Q1は、弾性部材4bにより生じる頭部に押し
つける力の方向とは略垂直な関係にあるので、回転モー
メントには影響がない。
【0032】本実施形態においては、箱体(表示部)1
を軽くし、重量物を耳装着部4に配置することによっ
て、装置5の重心P1を支持点A、B、Cに近く設定し
て回転モーメントの発生を小さくし、快適な装着とする
ことが可能である。また、回転モーメントが発生して
も、耳装着部4により耳にかかる負担は非常に小さく、
快適に保持することを可能としている。
【0033】〈第2の実施形態〉図10に、本実施形態
の映像観察装置8の外観図を示す。本実施形態の映像観
察装置8は、第1の実施形態の映像観察装置5に、さら
に二つの緩衝材31、32と、弾性体33を備えた構成
となっている。緩衝材31はアーム3の頭部と接する部
分に、緩衝材32は固定部4cの頭部と接する部分に接
着されている。弾性体33は固定部4cの耳の付け根上
方と接する部分に接着されている。
【0034】図11に、本装置8を横から見た外観図を
示す。本装置8においても、第1の実施形態の装置5と
同様に、弾性部材4bによって、耳装着部4が観察者の
頭部に押しつけられる力が発生する。このとき緩衝材3
1、32と、耳の付け根上部の点Aが頭部との接点とな
る。緩衝材31、32と、頭部との接点を点N、点Mと
する。緩衝材31、32が接点となることによって、様
々な形状の頭部でも3点支持を確保できる。
【0035】また、弾性部材4bに付勢された耳挿入部
4aに働く力は、3点(A、M、N)を結んだ三角形内
で発生するので、3点には分散して略均等に抗力が生じ
る。尚、耳挿入部4a付近に、三角形の重心が位置する
ように緩衝材31、32の位置を選択すると、最も均等
に抗力が分散される。
【0036】以上の構成によって、装置8本体を大きさ
の割に距離をしっかり取った3点で支持し、かつ、3点
に均等な抗力で装置8を保持できるので、観察者が首を
横に振った場合でも本体の慣性モーメントによる装置8
本体の揺れや装着ずれを防止して安定した保持ができ
る。
【0037】また、耳付け根上方と接する位置に配され
た弾性体33によって、本体重量による側面方向の回転
モーメントD1(この回転モーメントD1については、図
6で示したのでここでは省略する)に抗する回転モーメ
ントが発生される。弾性体33と耳の付け根との接点を
Eとすると、E点では弾性体33による抗力FEが生じ
る。この抗力FEにより、本体重量により生じる回転モ
ーメントD1に抗する回転モーメントD8=LE×FEを得
る。従って、A点とB点での抗力FA5、FB5は、弾性体
33がない第1の実施形態の装置5における抗力FA1
B1より小さくなり、快適な保持を可能にする。
【0038】〈第3の実施形態〉図12、図13に、本
実施形態の映像観察装置9を横から見た図を示す。図1
2は、観察者が正立した状態の側面図で、図13は観察
者が下を向いた状態の側面図である。本実施形態の映像
観察装置9は、第1の実施形態の映像観察装置5に、お
もり34を備えた構成となっている。おもり34は、耳
装着部4の固定部4cの、耳の付け根と接さない後方部
分に配されている。
【0039】おもり34により、第1の実施形態の装置
5より、本体の重心P1が耳装着部4側に移動する。観
察者の正立状態では、図12に示すように、重量F0
点Aでの抗力FA6が釣り合う。尚、重心P1と点Aが鉛
直方向の略同一直線上にあるので、回転モーメントが生
じない。よって、他の支持点では抗力がほとんど発生せ
ず、快適に安定した保持ができる。おもり34は、耳装
着部4のスライド操作部34aの操作により耳装着部4
の外側に沿って矢印Q2方向に移動可能で、観察者の好
みの位置に移動してバランスを変えることができる。
【0040】観察者が下を向いて頭が傾いた状態では、
図13に示すように、重量F0と点Bでの抗力FB6が釣
り合う。尚、重心P1と点Bが鉛直方向の略同一直線上
にあるので、回転モーメントが生じない。よって、正立
状態と同様に、他の支持点では抗力はほとんど発生せ
ず、快適に安定した保持ができる。
【0041】尚、おもり34を付加した分だけ若干慣性
モーメントが増す。慣性モーメントが大きいと、観察者
の激しい動きによって装着状態がずれる原因となり得
る。しかし、おもり34は耳装着部4に近接して設けら
れているので、耳装着部4を中心とした慣性モーメント
は微増である。また、耳装着部4は頭部に近接している
ので頭部の回転中心からの距離も長くなることは無く、
したがって、慣性モーメントもあまり大きくならない。
【0042】〈第4の実施形態〉図14に、本実施形態
の映像観察装置10の外観図を示す。本実施形態の映像
観察装置10は、第1の実施形態の映像観察装置5に、
左耳用の挿入部4aLを備え、この挿入部4aLをコー
ド48により固定部4cと接続する構成である。コード
48は、固定部4cの下端付近に接続されている。ま
た、コード48は一部にばね部48aを有し、耳装着部
4の下部に張力を与える。また、コード48は、固定部
4cに設けられたスライド操作部48bを矢印Q3の方
向に操作することによって、固定部4c内部に出し入れ
して長さを調節可能であり、観察者が張力を調節するこ
とができる。
【0043】挿入部4aLには、スピーカーが内蔵され
ており、コード48を介して音声が送られる。よって、
ステレオサラウンドにも対応可能である。
【0044】図15に、本装置10を正面から見た図を
示す。コード48によって本体は引っ張られ、本体重量
0による回転モーメントD9に抗した回転モーメント
D11が生じる。従って、弾性部材4bによって発生す
る回転モーメントD10とともに回転モーメントD9を相
殺する。よって、点Aで生じる抗力FA9が第1の実施形
態の装置5における場合より小さくなるので、より快適
に保持される。回転モーメントD9、D10、D11はそれ
ぞれF0×L09、FA9×LA9、FD×LDで表される。
尚、重量F0および張力FDの鉛直方向の力は、点Aで生
じる力FA8と釣り合う。抗力FA9は、点Cで生じる抗力
C9と釣り合う。
【0045】〈第5の実施形態〉本実施形態の映像観察
装置は、第1の実施形態とは耳装着部4の詳細な構成が
異なるのみなので、この部分のみを説明する。
【0046】図16に、本実施形態の耳装着部4を内部
の詳細な構成がわかるように示す。全体を被履するゴム
41の内部に自在に曲がる不図示の針金および電気コー
ドが配されている。さらに、下部付近にバッテリー4
3、後部付近に映像メモリ44、上部付近に制御部45
および表示駆動部46が配されている。また、挿入部4
aの表面には映像信号や電力を供給するためのコネクタ
部47を有する。このコネクタ部47を介して、必要な
ときに必要なだけ映像供給や電力供給を行い、映像観察
中は特に外部との電気コードでの接続を必要としない。
【0047】本実施形態の装置においては、耳装着部4
内に装置全体の重量に大きく加担する素子を配置したの
で、装置全体の重心位置が耳装着部4に近くなり、第3
の実施形態と同様に装置本体の回転モーメントが生じに
くい。
【0048】図17に、本実施形態における危険表示シ
ステムのブロック図を示す。マイク12で周囲の音をひ
ろい、これを制御部45に入力し、制御部45は映像メ
モリ43のどの映像を表示するか選択し、その映像を表
示駆動部46を介してLCD13に表示する。マイク1
2は、箱体1に設けられているものとする。
【0049】たとえば、自動車の音付近の周波数の音が
集音されたときは「自動車危険」という表示を行うよう
に制御したり、人の声付近の周波数の音が集音されたと
きは「会話中」というように表示することが可能であ
る。更に、音の大きさによって表示を変え、例えば自動
車の音付近の周波数の大きな音が集音されたときは「自
動車近い危険」というように表示することが可能であ
る。尚、上記表示内容が音声によっても挿入部4a内の
スピーカを介して観察者に与えられるようにしてもよ
い。
【0050】さらに、マイク12を二つ以上有する構成
とし、その二つ以上のマイク12から集音された音源の
装置に対する相対方向を特定する手段を備え、表示素子
13に「左斜め後方に自動車」と表示したり、後方であ
れば赤色で「自動車」、前方であれば青色で「電話」な
どと色を変えて表示することを可能とした構成とするこ
ともできる。
【0051】上記のような危険表示システムにより、観
察者が映像観察に集中していても、必要な外部情報が提
供されることになる。よって、観察者の事故を防止する
ことができる。尚、危険表示システムは第1の実施形態
の映像観察装置に設けることも可能である。この場合、
制御部45、映像メモリ44、表示駆動部46は外部の
装置に備えられており、外部の装置との信号の送受信に
より危険表示がなされるように構成するものとする。
【0052】
【発明の効果】本発明の映像観察装置によると、小型、
軽量とすることでき、装着時、持ち運び時の観察者への
負担が小さい。また、頭部全体に装着する必要がないの
で、装着しやすい。このような簡素な構成においても、
観察者の耳に耳装着手段が安定に保持される。特に、耳
挿入部が弾性的に支持される構成においては、耳装着手
段に効率よく弾性力を与えて安定保持が簡単に達成され
る。
【0053】また、挿入部が移動可能な構成にすること
によって、観察者の異なった耳形状に耳装着手段を合致
させることができ、より安定した保持が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の映像観察装置の外観図。
【図2】観察者が映像観察装置を装着した状態を横から
見た図。
【図3】耳装着部の詳細を示す断面図。
【図4】自在曲げ部の詳細を示す内部構成図。
【図5】箱体の内部の詳細を示す断面図。
【図6】観察者が正立している状態において、第1の実
施形態の映像観察装置を横から見た図。
【図7】観察者が下を向き頭部が傾いている状態におい
て、第1の実施形態の映像観察装置を横から見た図。
【図8】観察者が正立している状態において、第1の実
施形態の映像観察装置を正面から見た図。
【図9】観察者が下を向き頭部が傾いている状態におい
て、第1の実施形態の映像観察装置を正面から見た図。
【図10】第2の実施形態の映像観察装置の外観図。
【図11】観察者が正立している状態において、第2の
実施形態の映像観察装置を横から見た図。
【図12】観察者が正立している状態において、第3の
実施形態の映像観察装置を横から見た図。
【図13】観察者が下を向き頭部が傾いている状態にお
いて、第3の実施形態の映像観察装置を正面から見た
図。
【図14】第4の実施形態の映像観察装置の外観図。
【図15】第4の実施形態の映像観察装置を正面から見
た図。
【図16】第5の実施形態の耳装着部の詳細を示す図。
【図17】第5の実施形態における危険表示システムの
ブロック図。
【符号の説明】
1 箱体 2 自在曲げ部 3 アーム 4 耳装着部 4a 挿入部 4b 弾性部材 4c 固定部 6 電気コード 7 映像提供手段 11 バックライト 13 LCD 31、32 緩衝材 33 弾性体 34 おもり 44 映像メモリ 45 制御部 46 表示駆動部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 観察者に映像を提供する映像提供手段
    と、該映像提供手段を保持するとともに観察者の耳に直
    接装着される耳装着手段とを備え、 前記映像提供手段は、前記耳装着手段に一端を固定さ
    れ、該固定端から観察者の前方に向かって延びるアーム
    と、該アームの前端あるいは一端に配される表示部とを
    有し、 前記耳装着手段は、固定部が観察者の耳の付け根の上部
    と後部に当接され、挿入部が耳の穴に挿入されて装着さ
    れるものであり、本体重量による回転モーメントを相殺
    する回転モーメントを発生させる部材を備えていること
    を特徴とする映像観察装置。
  2. 【請求項2】 観察者に映像を提供する映像提供手段
    と、該映像提供手段を保持するとともに観察者の耳に直
    接装着される耳装着手段とを備え、 前記映像提供手段は、前記耳装着手段に一端を固定さ
    れ、該固定端から観察者の前方に向かって延びるアーム
    と、該アームの前端あるいは一端に配される表示部とを
    有し、 前記耳装着手段は、固定部が観察者の耳の付け根の上部
    と後部に当接され、挿入部が耳の穴に挿入されて装着さ
    れるものであり、該耳装着手段を頭部に押しつける力を
    発生させる弾性部材を備えていることを特徴とする映像
    観察装置。
  3. 【請求項3】 前記挿入部は、前記固定部に弾性部材に
    よって支持されていることを特徴とする請求項1又は2
    に記載の映像観察装置。
  4. 【請求項4】 前記挿入部は、前記固定部に対して移動
    可能に支持されていることを特徴とする請求項1乃至3
    いずれかに記載の映像観察装置。
  5. 【請求項5】 前記挿入部は、前記固定部に対して前記
    弾性部材で生じる押しつける力のベクトル方向に対して
    略垂直な方向に移動可能に支持されていることを特徴と
    する請求項2に記載の映像観察装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005055596A1 (ja) * 2003-12-03 2005-06-16 Nikon Corporation 情報表示装置及びワイヤレスリモートコントローラ
KR20180084145A (ko) * 2011-08-18 2018-07-24 구글 엘엘씨 입력 및 출력 구조들을 구비한 착용가능한 디바이스

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