JP2001002000A - 防御構造 - Google Patents

防御構造

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JP2001002000A
JP2001002000A JP11173897A JP17389799A JP2001002000A JP 2001002000 A JP2001002000 A JP 2001002000A JP 11173897 A JP11173897 A JP 11173897A JP 17389799 A JP17389799 A JP 17389799A JP 2001002000 A JP2001002000 A JP 2001002000A
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rod
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jet
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慶康 油井
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直樹 松本
Kazuhiro Urano
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Chugoku Kayaku KK
Japan Steel Works Ltd
Technical Research and Development Institute of Japan Defence Agency
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Abstract

(57)【要約】 【課 題】ロッド若しくは外部ジェット、或いは時間差
をもって衝突するロッド若しくは外部ジェット又はその
組合せなどの能力、更にはそれらが小さな角度で衝突し
た場合でも、その能力を大幅に減殺することができる
御構造を提供する。 【解決手段】飛翔体14と、飛翔体14と適宜の間隙を
存するライナ取付体11と、飛翔体14とライナ取付体
11との間の間隙に充填されるエネルギー物質13と、
ライナ取付体11に並設される断面V形の多数のライナ
12と、エネルギー物質13を起爆する起爆部17と、
ライナ12と適宜の間隔16を存して配置され、ロッド
若しくは外部ジェット又はその組合せなどを検出するセ
ンサ15と、センサ15の検出信号を起爆部17に伝え
る伝達部18とからなる防御構造。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、例えば宇宙空間を
高速で飛翔するスペースデブリのような棒状又は塊状な
どの飛翔物体(以下、「ロッド」と称する)に対して良
好なロッド阻止効果を発揮し、また外部から高速で飛翔
する流体状又は粉体状などの高速流(以下、「外部ジェ
ット」と称する)に対しても良好な外部ジェット阻止効
果を発揮する防御構造に関する。
【0002】
【従来技術】スペースデブリに対する従来の防御構造と
しては、図1に示されるように壁を外壁1と、内壁2
と、両壁の間に介在されるバンパー3とからなる構造に
してスペースデブリ4のエネルギーを吸収し、本体構造
を防御する構造のものが知られるが、外部ジェットに対
する効果はない。外部ジェットに対する従来の防御構造
としては、図2に示すように二枚の金属製平板21及び
23の間にエネルギー物質22を充填したものが知られ
る。図3は図2に示す従来の防御構造に外部ジェット3
1が衝突した場合の現象を示すもので、外部ジェット3
1の衝突によりエネルギー物質22が速やかに反応し
(22´は反応したエネルギー物質を示す)、これによ
り二枚の金属製平板21及び23が矢印で示す金属製平
板のほゞ法線方向に高速で飛翔を開始する。この高速で
飛翔する二枚の金属製平板と外部ジェット31とが相互
干渉を起こし、その能力を大幅に減殺するようになって
いる。
【0003】しかしながら図2に示す従来の防御構造で
は、高速で飛翔してくる外部ジェットに対しては外部ジ
ェット阻止効果をある程度期待はできてもロッドに対し
てのロッド阻止効果が期待できない。この理由を図4に
基づいて説明すると、従来の防御構造に使用されている
エネルギー物質22は、スペースデブリに代表される金
属製破片などの衝突では反応せず、高速で飛翔してくる
ロッド41´の衝突に対しても反応しないため、二枚の
金属製平板21及び23の飛翔が起こらず、したがって
高速で飛翔して来るロッド41´の能力を阻止すること
は不可能である。
【0004】また図2に示す従来の防御構造では、図5
に示すように外部ジェット31が小さな角度で衝突した
場合、高速で飛翔する二枚の金属製平板21及び23と
外部ジェット31とがほとんど相互干渉を起こさないた
め外部ジェット31の能力を阻止することは実質的に不
可能である。以上のように高速で飛翔してくるロッド及
び外部ジェットの両方に対して効果のある防御構造は、
従来なかったのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、スペースデ
ブリのような高速で飛翔して来るロッドに対して高いロ
ッド阻止効果を発揮すると共に、外部ジェットに対して
も、従来の防御構造と同等以上の外部ジェット阻止効果
を発揮するのみならず、時間差を持って衝突するロッド
若しくは外部ジェット又はそれらの組合せに対してもす
ぐれた阻止効果を発揮する防御構造を提供することを目
的とする。
【0006】
【課題の解決手段】請求項1記載の発明は、高速で飛翔
するロッドや外部ジェットなどに対する防御構造であっ
て、飛翔体と、飛翔体に取付けられるライナ取付体と、
ライナ取付体に取付けられる多数のライナと、飛翔体、
ライナ取付体及びライナによって形成される間隙に充填
されるエネルギー物質とからなり、外部から高速で飛翔
する上記ロッドや外部ジェットなどの衝突によりエネル
ギー物質が反応してライナよりジェット又は砕片状ない
し塊状物体を高速で発生させると共に、飛翔体をライナ
より発生したジェット又は破片状ないし塊状物体の向き
と異なった向きに高速で飛翔させることを特徴とするも
のである。本発明におけるライナの形状としては、例え
ば図6に示すような円錐形状のもの、図7に示すような
断面放物線状のもの、図8に示すようなV形断面のも
の、U形断面のもの(図示省略)などが挙げられ、ライ
ナの高さ、肉厚などは対象とするロッドや外部ジェット
及びそれらの衝突角度などにより変わるが、高さは2〜
50mm、肉厚は0.5〜10mmの範囲が適当である。ラ
イナの配置形態としては、例えば、前後左右に一定間隔
で配置される形態、互い違いに配置される形態、同心円
状或いは円弧状に配置される形態、ランダムに配置され
る形態などが挙げられる。
【0007】またライナの材質には、例えば銅、アルミ
ニウム、タングステン若しくはチタンなどの金属系材料
又はこれらの合金或いは酸化アルミニウム、炭化ホウ
酸、炭化珪素若しくはグラファイトなどの非金属系材料
又はこれらを構成材料とする複合材料などを用いること
ができる。上述するライナの形状、寸法、材料、取付角
度及び配置などは部分的に変化させ、かつまたそれらの
組合せを変えることが可能である。
【0008】ライナ取付体及び飛翔体には、ライナに使
用可能な材料のほか、金属系材料として軟鋼、高張力鋼
又は超高張力鋼などの鉄系材料などを用いることができ
る。ライナ取付体及び飛翔体の肉厚は、対象とするロッ
ドや外部ジェット及びそれらの衝突角度などにより変わ
るが、0.5〜10mmの範囲が適当である。
【0009】エネルギー物質には、爆薬などが用いら
れ、その肉厚は、対象とするロッドや外部ジェットなど
により変わるが、ライナの高さに加算して2〜50mmの
範囲が適当である。請求項2記載の発明は、高速で飛翔
するロッドや外部ジェットなどに対する防御構造であっ
て、飛翔体と、飛翔体上に設けられるエネルギー物質
と、エネルギー物質上に設けられる多数の破片状物体と
からなり、外部から高速で飛翔する上記ロッドや外部ジ
ェットなどの衝突によりエネルギー物質が反応して破片
状物体を広範囲にわたって高速で飛散させると共に、飛
翔体を破片状物体の飛散方向と異なった向きに高速で飛
翔させることを特徴とするものである。
【0010】本発明の防御構造で用いる破片状物体とし
ては、例えば銅、アルミニウム、タングステン若しくは
チタンなどの金属系材料又はこれらの合金或いは酸化ア
ルミニウム、炭化ホウ素、炭化珪素若しくはグラファイ
トなどの非金属系材料又はこれらを構成材料とする複合
材料などを用いることができ、金属系材料としては上記
のほか、軟鋼、高張力鋼又は超高張力鋼などの鉄系材料
などを用いることができる。
【0011】破片状物体の形状及び寸法は、対象とする
ロッドや外部ジェット及びそれらの衝突角度などにより
変わるが、形状は直方体、多角柱状、多角錐状、球状、
楕円形状などにすることが可能で、寸法は破片状物体の
形状や対象とするロッドや外部ジェットなどによって変
わるが、直方体の場合でいえば、一辺の長さが2〜50
mmの範囲が適当である。
【0012】破片状物体はまた、部分的又は全体を多層
にしたり、破片状物体の形状、寸法及び取付角度などを
部分的に変化させることが可能である。飛翔体として
は、破片状物体に使用可能な材料を用いることができ、
その肉厚は対象とするロッドや外部ジェット及びそれら
の衝突角度などにより変わるが、2〜10mmの範囲が適
当である。
【0013】本発明の防御構造で用いるエネルギー物質
としては、請求項1記載の発明と同様のエネルギー物質
である爆薬などを用いることができ、その肉厚は対象と
するロッドや外部ジェットなどによって変わるが、2〜
10mmの範囲が適当である。請求項3記載の発明は、請
求項1又は2記載の発明において、エネルギー物質を起
爆する起爆部と、ライナ又は破片状物体と適宜の間隔を
存して配置され、外部から高速で飛翔するロッドや外部
ジェットなどがライナ又は破片状物体に衝突するのに先
立って、これを検出するセンサ部と、センサ部の検出信
号を起爆部に伝える伝達部とからなることを特徴とする
ものである。
【0014】本発明の防御構造で用いるセンサ部として
は、例えば圧電セラミックス、ピエゾ素子などのロッド
や外部ジェットなどの衝突によって起電力を発生する材
料若しくはこれらを含有する複合材料、接触式若しくは
非接触式の電気的又は電波的スイッチなどを用いること
ができ、複数のセンサを組み合わせることも可能であ
る。起爆部には、EFIのような電気信号により物体を
高速で飛翔させてエネルギー物質を反応させるもの又は
電気雷管のような発火信号により発火してエネルギー物
質を反応させる火工品などを用いることができる。
【0015】伝達部には、センサ部からの信号が起爆部
に瞬時に、かつ確実に伝達することができる同軸線、光
ファイバー或いはニューロファイバーなどを用いること
ができる。なお、ライナ又は破片状物体とセンサ部との
間隔は、エネルギー物質の反応によりライナから発生す
るジェット又は、砕片状ないし塊状物体が効率よくロッ
ドや外部ジェットなどの能力を阻止するために必要であ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】図9及び図10に示す防御構造
は、飛翔体14と、該飛翔体上に取付けられるライナ取
付体11と、ライナ取付体11に一定間隔で並設される
V形断面の多数のライナ12と、飛翔体14、ライナ取
付体11及びライナ12によって形成される間隙に充填
されるエネルギー物質13とからなるものであり、図1
1及び図12に示す防御構造は、飛翔体114と、該飛
翔体上に取付けられるライナ取付体111と、ライナ取
付体111に前後左右に一定間隔で設けられる円錐状の
多数のライナ112と、飛翔体114、ライナ取付体1
11及びライナ112によって形成される間隙に充填さ
れるエネルギー物質113とからなるものである。
【0017】図13は、スペースデブリに代表されるロ
ッド41´に対する図9及び図10の防御構造の作用
を、図14は図11及び図12の防御構造の作用をそれ
ぞれ示す図で、ロッド41´が防御構造に衝突すると、
エネルギー物質13又は113が速やかに反応し(図1
3における13´及び図14における113´はそれぞ
れ反応したエネルギー物質を示す)、ライナ12から膜
状のジェット81を、ライナ112から線状のジェット
181を発生させる(図13における12´及び図14
における112´はそれぞれジェット発生中のライナを
示す)。そしてこの発生されたジェット81又は181
がロッド41´を破壊したり変形させて、該ロッド41
´の能力を大幅に減殺させる。
【0018】エネルギー物質13又は113の反応によ
ってまた、図13及び図14の矢印で示す方向(ライナ
12又は112から発生するジェット81又は181と
逆向きで、防御構造に対してほゞ法線方向)に高速で飛
翔を開始する飛翔体14又は114がロッド41´と相
互干渉を起こすことにより、ロッド41の能力を減殺す
る。
【0019】図9〜図12に示す防御構造によれば以上
のように、ロッドの能力を大幅に減殺することができ
る。また、スペースデブリに代表されるロッドのみなら
ず、外部ジェットや従来の防御構造では阻止することは
困難であった時間差をもって衝突するロッド若しくは外
部ジェット又はそれらの組合せに対しても同様、その能
力を大幅に阻止することができる。
【0020】図15に示す防御構造は、図9及び図10
に示す防御構造に、エネルギー物質13を起爆する起爆
部17と、ライナ12と適宜の間隔16を存して配置さ
れ、ロッド若しくは外部ジェット、或いは時間差をもっ
て衝突するロッド若しくは外部ジェット又はそれらの組
合せなどを検出するセンサ部15と、センサ部15の検
出信号を起爆部17に伝える伝達部18とを設けたもの
であり、図16に示す防御構造は、図11及び図12に
示す防御構造に、同じくエネルギー物質113を起爆す
る起爆部117と、ライナ112と適宜の間隔116を
存して配置され、ロッド若しくは外部ジェット、或いは
時間差をもって衝突するロッド若しくは外部ジェット又
はそれらの組合せなどを検出するセンサ部115と、セ
ンサ部115の検出信号を起爆部117に伝える伝達部
118とを設けたものである。
【0021】図17は、スペースデブリに代表されるロ
ッドに対する図15の防御構造の作用を、図18は図1
6の防御構造の作用をそれぞれ示す図で、センサ部15
又は115がロッド41´を検出すると、検出信号が伝
達部18又は118を介して起爆部17又は117に伝
えられ、エネルギー物質13又は113を反応させる
(図17における15´及び図18における115´は
それぞれロッド41´を検出したセンサ部、18´及び
118´はそれぞれセンサ部の検出信号を伝えた伝達
部、17´及び117´はそれぞれエネルギー物質を反
応させた起爆部、13´及び113´はそれぞれ反応し
たエネルギー物質を示す)。そしてライナ12から膜状
のジェット81を、ライナ112から線状のジェット1
81を発生させる。以後は前述したと同様、ジェット8
1又は181がロッド41´と相互干渉し、ロッド41
´を破壊したり変形させて、その能力を大幅に減殺させ
る。またエネルギー物質の反応により飛翔体14又は1
14が図17及び図18の矢印方向に高速で飛翔を開始
することにより、ロッド41´と飛翔体14又は114
との相互干渉が起こり、ロッド41´の能力が減殺され
る。
【0022】外部ジェット、或いは時間差をもって衝突
するロッド若しくは外部ジェット又はそれらの組合せな
どに対しても同様で、外部ジェットに対しては、外部ジ
ェット発生途中の発生源に衝突して発生源を破壊した
り、変形させ、発生源から発生する外部ジェットの発生
そのものを妨害することができ、また外部ジェットを発
生していない外部ジェット発生源に衝突し、破壊、変形
させて外部ジェットの発生そのものを妨害することがで
きる。
【0023】上記ライナ12又は112は、その形状、
材料などを変形させることにより、このライナからジェ
ット以外のものを発生させることも可能である。図19
は、ライナ112から発生して高速で飛翔する塊状物体
191を示す図である。この塊状物体191は上述のジ
ェット81又は181より遠くへ到達することが可能で
あるため、より広範囲にわたってロッド若しくは外部ジ
ェット、或いは時間差をもって衝突するロッド若しくは
外部ジェット又はそれらの組合せなどの能力を阻止し、
また外部ジェット発生途中の発生源に衝突して発生源を
破壊したり、変形させ、発生源から発生する外部ジェッ
トの発生そのものを妨害することができ、また外部ジェ
ットを発生していない外部ジェット発生源に衝突し、破
壊、変形させて外部ジェットの発生そのものを妨害する
ことができる。
【0024】上述の防御構造は、防御構造の曲率、ライ
ナの形状や取付け角度などを変化させるなどの改良を施
すことにより、小さな角度で衝突してくるロッド若しく
は外部ジェット、或いは時間差をもって衝突するロッド
若しくは外部ジェット又はそれらの組合せなどの能力を
更に減殺することが可能になる。また上述の各防御構造
の形状及び寸法は、装着する部位及び装着する部位の傾
斜角度並びに対象とするロッド若しくは外部ジェット、
或いは時間差をもって衝突するロッド若しくは外部ジェ
ット又はそれらの組合せなどにより適宜設計可能であ
る。
【0025】図20及び図21に示す防御構造は、多数
の破片状物体211と、飛翔体213と、破片状物体2
11と飛翔体213との間の間隙に充填されるエネルギ
ー物質212とからなるものである。図22は、スペー
スデブリに代表されるロッド41´に対する図20及び
図21の防御構造の作用を示す図で、ロッド41´が防
御構造に衝突するとエネルギー物質212が速やかに反
応し(図22において、212´は反応したエネルギー
物質を示す)、破片状物体211が広範囲にわたって高
速で飛翔を開始する。そしてこの破片状物体211がロ
ッド41´と衝突して、該ロッドを破壊したり変形させ
て、その能力を大幅に減殺する。
【0026】エネルギー物質212の反応によってま
た、図22の矢印で示す方向に高速で飛翔を開始する飛
翔体213とロッド41´とが相互干渉を起し、ロッド
41´の能力が減殺される。ロッド若しくは外部ジェッ
ト、或いは時間差をもって衝突するロッド若しくは外部
ジェット又はそれらの組合せなどに対する場合、広範囲
にわたって高速で飛翔する破片状物体211は、従来の
防御構造の金属製平板21、23(図2参照)よりも飛
翔速度が速いため、外部ジェット発生途中の発生源に衝
突して発生源を破壊したり変形させて発生源から発生す
る外部ジェットの発生そのものを妨害する。また外部ジ
ェットを発生していない外部ジェット発生源に衝突し、
破壊、変形させて外部ジェットの発生そのものを妨害す
る。
【0027】図23に示す防御構造は、図20及び図2
1に示す防御構造にエネルギー物質212を起爆する起
爆部216と、破片状物体211と適宜の間隔215を
存して配置され、ロッド若しくは外部ジェット、或いは
時間差をもって衝突するロッド若しくは外部ジェット又
はそれらの組合せなどを検出するセンサ部214と、セ
ンサ部214の検出信号を起爆部216に伝える伝達部
217とを設けたものである。
【0028】図24は、スペースデブリに代表されるロ
ッドに対する図23の防御構造の作用を示すもので、セ
ンサ部214がロッド41´を検出すると、検出信号が
伝達部217を介して起爆部216に伝えられ、エネル
ギー物質212を反応させる。これにより破片状物体2
11が広範囲にわたって高速で飛翔を開始し、ロッド4
1´に衝突して該ロッドを破壊したり、変形させたりす
ることにより、その能力を大幅に減殺する。またエネル
ギー物質212の反応によって、図24に示すように高
速で飛翔を開始する飛翔体213とロッド41´とが相
互干渉を起し、その能力を低下させる。
【0029】上述の各防御構造は、防御構造の曲率、破
片状物体の形状や取付角度などの改良を施すことによ
り、小さな角度で衝突してくるロッド若しくは外部ジェ
ット、或いは時間差をもって衝突するロッド若しくは外
部ジェット又はそれらの組合せなどの能力を更に減殺す
ることが可能になる。なお、上述の各防御構造の形状及
び寸法は、装着する部位及び装着する部位の傾斜角度並
びに対象とするロッド若しくは外部ジェット、或いは時
間差をもって衝突するロッド若しくは外部ジェット又は
それらの組合せなどにより適宜設計可能である。
【0030】本実施形態の防御構造によると以上のよう
に、ロッド若しくは外部ジェット、或いは時間差をもっ
て衝突するロッド若しくは外部ジェット又はその組合せ
などの能力、更にはそれらが小さな角度で衝突した場合
でも、その能力を大幅に減殺することができ、したがっ
て全体として従来以上の効果を発揮することができる。
【0031】
【発明の効果】請求項1或いは2記載の発明のように、
ライナ或いは破片状物体と飛翔体との間の間隙にエネル
ギー物質を充填してなる防御構造においては、スペース
デブリに代表されるロッドのみならず外部ジェットの能
力を大幅に減殺することができ、また従来では阻止する
ことが困難であった時間差を持って衝突するロッド若し
くは外部ジェット又はそれらの組合せなどの能力をも衝
突角度の如何によらず大幅に阻止することができ、従来
以上の阻止効果を発揮することができる。
【0032】請求項3記載の発明のように、ライナ或い
は破片状物体より適宜の間隔を存してセンサ部を配置
し、センサ部でロッド若しくは外部ジェット、或いは時
間差をもって衝突するロッド、若しくは外部ジェット又
はその組合わせなどを検出したとき、エネルギー物質を
反応させ、ライナよりジェット又は破片状ないし塊状物
体を発生させるか、或いは破片状物体を高速で飛翔させ
るようにした防御構造においては、スペースデブリに代
表されるロッドのみならず、外部ジェットや時間差を持
って衝突するロッド若しくは外部ジェット又はその組合
せなどに対しても衝突角度の如何にかゝわらず、高い阻
止効果を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の防御構造を示す断面図。
【図2】従来の別の防御構造を示す断面図。
【図3】図2に示す防御構造に対し外部ジェットが衝突
したときの現象を示す図。
【図4】ロッドが防御構造を貫通する様子を示す図。
【図5】外部ジェットが小さな角度で衝突した場合の様
子を示す図。
【図6】ライナの一形態を示す斜視図。
【図7】ライナの別の形態を示す斜視図。
【図8】ライナの更に別の形態を示す斜視図。
【図9】本発明に係わる防御構造の平面図。
【図10】図9に示す防御構造の断面図。
【図11】本発明に係わる別の防御構造の平面図。
【図12】図11に示す防御構造の断面図。
【図13】スペースデブリに対する図9及び図10の防
御構造の作用を示す図。
【図14】スペースデブリに対する図11及び図12に
示す防御構造の作用を示す図。
【図15】本発明に係わる更に別の防御構造の断面図。
【図16】本発明に係わる更に別の防御構造の断面図。
【図17】スペースデブリに対する図15の防御構造の
作用を示す図。
【図18】スペースデブリに対する図16の防御構造の
作用を示す図。
【図19】ライナから高速で飛翔する物体の発生を示す
図。
【図20】本発明に係わる更に別の防御構造の平面図。
【図21】図20に示す防御構造の断面図。
【図22】スペースデブリに対する図20及び図21の
防御構造の作用を示す図。
【図23】本発明に係わる更に別の防御構造の断面図。
【図24】スペースデブリに対する図23の防御構造の
作用を示す図。
【符号の説明】
11、111・・ライナ取付体 12、112・・ライナ 13、22、113、212・・エネルギー物質 14、114、213・・飛翔体 15、115、214・・センサ部 16、116、215・・間隔 17、117、216・・起爆部 18、118、217・・伝達部 21、23・・金属製平板 31・・外部ジェット 41´・・ロッド 81、81´・・ジェット 191・・塊状物体 211・・破片状物体
【手続補正書】
【提出日】平成12年3月30日(2000.3.3
0)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】防御構造
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、例えば宇宙空間を
高速で飛翔するスペースデブリのような棒状又は塊状な
どの飛翔物体(以下、「ロッド」と称する)に対して良
好なロッド阻止効果を発揮し、また外部から高速で飛翔
する流体状又は粉体状などの高速流(以下、「外部ジェ
ット」と称する)に対しても良好な外部ジェット阻止効
果を発揮する防御構造に関する。
【0002】
【従来技術】スペースデブリに対する従来の防御構造と
しては、図1に示されるように壁を外壁1と、内壁2
と、両壁の間に介在されるバンパー3とからなる構造に
してスペースデブリ4のエネルギーを吸収し、本体構造
を防御する構造のものが知られるが、外部ジェットに対
する効果はない。
【0003】外部ジェットに対する従来の防御構造とし
ては、図2に示すように二枚の金属製平板21及び23
の間にエネルギー物質22を充填したものが知られる。
図3は図2に示す従来の防御構造に外部ジェット31が
衝突した場合の現象を示すもので、外部ジェット31の
衝突によりエネルギー物質22が速やかに反応し(22
´は反応したエネルギー物質を示す)、これにより二枚
の金属製平板21及び23が矢印で示す金属製平板のほ
ゞ法線方向に高速で飛翔を開始する。この高速で飛翔す
る二枚の金属製平板と外部ジェット31とが相互干渉を
起こし、その能力を大幅に減殺するようになっている。
【0004】しかしながら図2に示す従来の防御構造で
は、高速で飛翔してくる外部ジェットに対しては外部ジ
ェット阻止効果をある程度期待はできてもロッドに対し
てのロッド阻止効果が期待できない。この理由を図4に
基づいて説明すると、従来の防御構造に使用されている
エネルギー物質22は、スペースデブリに代表される金
属製破片などの衝突では反応せず、高速で飛翔してくる
ロッド41´の衝突に対しても反応しないため、二枚の
金属製平板21及び23の飛翔が起こらず、したがって
高速で飛翔して来るロッド41´の能力を阻止すること
は不可能である。
【0005】また図2に示す従来の防御構造では、図5
に示すように外部ジェット31が小さな角度で衝突した
場合、高速で飛翔する二枚の金属製平板21及び23と
外部ジェット31とがほとんど相互干渉を起こさないた
め外部ジェット31の能力を阻止することは実質的に不
可能である。以上のように高速で飛翔してくるロッド及
び外部ジェットの両方に対して効果のある防御構造は、
従来なかったのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、スペースデ
ブリのような高速で飛翔して来るロッドに対して高いロ
ッド阻止効果を発揮すると共に、外部ジェットに対して
も、従来の防御構造と同等以上の外部ジェット阻止効果
を発揮するのみならず、時間差を持って衝突するロッド
若しくは外部ジェット又はそれらの組合せに対してもす
ぐれた阻止効果を発揮する防御構造を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題の解決手段】請求項1記載の発明は、高速で飛翔
する棒状又は塊状などの飛翔物体、流体状又は粉体状の
高速流などに対する防御構造であって、飛翔体と、飛翔
体に取付けられるライナ取付体と、円錐形状、断面放物
線状、V形断面或いはU形断面等をなし、ライナ取付体
に取付けられる多数のライナと、飛翔体、ライナ取付体
及びライナによって形成される間隙に充填されるエネル
ギー物質とからなり、外部から高速で飛翔する上記飛翔
物体や高速流などの衝突によりエネルギー物質が反応し
てライナよりジェット又は破片状ないし塊状物体を高速
で発生させると共に、飛翔体をライナより発生したジェ
ット又は破片状ないし塊状物体の向きと異なった向きに
高速で飛翔させることを特徴とするものである。
【0008】本発明におけるライナの形状としては、例
えば図6に示すような円錐形状のもの、図7に示すよう
な断面放物線状のもの、図8に示すようなV形断面のも
の、U形断面のもの(図示省略)などが挙げられ、ライ
ナの高さ、肉厚などは対象とするロッドや外部ジェット
及びそれらの衝突角度などにより変わるが、高さは2〜
50mm、肉厚は0.5〜10mmの範囲が適当である。ラ
イナの配置形態としては、例えば、前後左右に一定間隔
で配置される形態、互い違いに配置される形態、同心円
状或いは円弧状に配置される形態、ランダムに配置され
る形態などが挙げられる。
【0009】またライナの材質には、例えば銅、アルミ
ニウム、タングステン若しくはチタンなどの金属系材料
又はこれらの合金或いは酸化アルミニウム、炭化ホウ
酸、炭化珪素若しくはグラファイトなどの非金属系材料
又はこれらを構成材料とする複合材料などを用いること
ができる。上述するライナの形状、寸法、材料、取付角
度及び配置などは部分的に変化させ、かつまたそれらの
組合せを変えることが可能である。
【0010】ライナ取付体及び飛翔体には、ライナに使
用可能な材料のほか、金属系材料として軟鋼、高張力鋼
又は超高張力鋼などの鉄系材料などを用いることができ
る。ライナ取付体及び飛翔体の肉厚は、対象とするロッ
ドや外部ジェット及びそれらの衝突角度などにより変わ
るが、0.5〜10mmの範囲が適当である。
【0011】エネルギー物質には、爆薬などが用いら
れ、その肉厚は、対象とするロッドや外部ジェットなど
により変わるが、ライナの高さに加算して2〜50mmの
範囲が適当である。
【0012】請求項記載の発明は、請求項1記載の発
明において、エネルギー物質を起爆する起爆部と、ライ
ナと適宜の間隔を存して配置され、外部から高速で飛翔
するロッドや外部ジェットなどがライナに衝突するのに
先立って、これを検出するセンサ部と、センサ部の検出
信号を起爆部に伝える伝達部とからなることを特徴とす
るものである。
【0013】本発明の防御構造で用いるセンサ部として
は、例えば圧電セラミックス、ピエゾ素子などのロッド
や外部ジェットなどの衝突によって起電力を発生する材
料若しくはこれらを含有する複合材料、接触式若しくは
非接触式の電気的又は電波的スイッチなどを用いること
ができ、複数のセンサを組み合わせることも可能であ
る。起爆部には、EFIのような電気信号により物体を
高速で飛翔させてエネルギー物質を反応させるもの又は
電気雷管のような発火信号により発火してエネルギー物
質を反応させる火工品などを用いることができる。
【0014】伝達部には、センサ部からの信号が起爆部
に瞬時に、かつ確実に伝達することができる同軸線、光
ファイバー或いはニューロファイバーなどを用いること
ができる。なお、ライナとセンサ部との間隔は、エネル
ギー物質の反応によりライナから発生するジェット又は
破片状ないし塊状物体が効率よくロッドや外部ジェット
などの能力を阻止するために必要である。
【0015】
【発明の実施の形態】図9及び図10に示す防御構造
は、飛翔体14と、該飛翔体上に取付けられるライナ取
付体11と、ライナ取付体11に一定間隔で並設される
V形断面の多数のライナ12と、飛翔体14、ライナ取
付体11及びライナ12によって形成される間隙に充填
されるエネルギー物質13とからなるものであり、図1
1及び図12に示す防御構造は、飛翔体114と、該飛
翔体上に取付けられるライナ取付体111と、ライナ取
付体111に前後左右に一定間隔で設けられる円錐
の多数のライナ112と、飛翔体114、ライナ取付体
111及びライナ112によって形成される間隙に充填
されるエネルギー物質113とからなるものである。
【0016】図13は、スペースデブリに代表されるロ
ッド41´に対する図9及び図10の防御構造の作用
を、図14は図11及び図12の防御構造の作用をそれ
ぞれ示す図で、ロッド41´が防御構造に衝突すると、
エネルギー物質13又は113が速やかに反応し(図1
3における13´及び図14における113´はそれぞ
れ反応したエネルギー物質を示す)、ライナ12から膜
状のジェット81を、ライナ112から線状のジェット
181を発生させる(図13における12´及び図14
における112´はそれぞれジェット発生中のライナを
示す)。そしてこの発生されたジェット81又は181
がロッド41´と相互干渉し、ロッド41´を破壊した
り変形させて、該ロッド41´の能力を大幅に減殺させ
る。
【0017】エネルギー物質13又は113の反応によ
ってまた、図13及び図14の矢印で示す方向(ライナ
12又は112から発生するジェット81又は181と
逆向きで、防御構造に対してほゞ法線方向)に高速で飛
翔を開始する飛翔体14又は114がロッド41´と相
互干渉を起こすことにより、ロッド41の能力を減殺す
る。
【0018】図9〜図12に示す防御構造によれば以上
のように、ロッドの能力を大幅に減殺することができ
る。また、スペースデブリに代表されるロッドのみなら
ず、外部ジェットや従来の防御構造では阻止することは
困難であった時間差をもって衝突するロッド若しくは外
部ジェット又はそれらの組合せに対しても同様、その能
力を大幅に阻止することができる。
【0019】図15に示す防御構造は、図9及び図10
に示す防御構造に、エネルギー物質13を起爆する起爆
部17と、ライナ12と適宜の間隔16を存して配置さ
れ、ロッド若しくは外部ジェット、或いは時間差をもっ
て衝突するロッド若しくは外部ジェット又はそれらの組
合せなどを検出するセンサ部15と、センサ部15の検
出信号を起爆部17に伝える伝達部18とを設けたもの
であり、図16に示す防御構造は、図11及び図12に
示す防御構造に、同じくエネルギー物質113を起爆す
る起爆部117と、ライナ112と適宜の間隔116を
存して配置され、ロッド若しくは外部ジェット、或いは
時間差をもって衝突するロッド若しくは外部ジェット又
はそれらの組合せなどを検出するセンサ部115と、セ
ンサ部115の検出信号を起爆部117に伝える伝達部
118とを設けたものである。
【0020】図17は、スペースデブリに代表されるロ
ッドに対する図15の防御構造の作用を、図18は図1
6の防御構造の作用をそれぞれ示す図で、センサ部15
又は115がロッド41´を検出すると、検出信号が伝
達部18又は118を介して起爆部17又は117に伝
えられ、エネルギー物質13又は113を反応させる
(図17における15´及び図18における115´は
それぞれロッド41´を検出したセンサ部、18´及び
118´はそれぞれセンサ部の検出信号を伝えた伝達
部、17´及び117´はそれぞれエネルギー物質を反
応させた起爆部、13´及び113´はそれぞれ反応し
たエネルギー物質を示す)。そしてライナ12から膜状
のジェット81を、ライナ112から線状のジェット1
81を発生させる。以後は前述したと同様、ジェット8
1又は181がロッド41´と相互干渉し、ロッド41
´を破壊したり変形させて、その能力を大幅に減殺させ
る。またエネルギー物質の反応により飛翔体14又は1
14が図17及び図18の矢印方向に高速で飛翔を開始
することにより、ロッド41´と飛翔体14又は114
との相互干渉が起こり、ロッド41´の能力が減殺され
る。
【0021】外部ジェット、或いは時間差をもって衝突
するロッド若しくは外部ジェット又はそれらの組合せな
どに対しても同様で、外部ジェットに対しては、外部ジ
ェット発生途中の発生源に衝突して発生源を破壊した
り、変形させ、発生源から発生する外部ジェットの発生
そのものを妨害することができ、また外部ジェットを発
生していない外部ジェット発生源に衝突し、破壊、変形
させて外部ジェットの発生そのものを妨害することがで
きる。
【0022】上記ライナ12又は112は、その形状、
材料などを変形させることにより、このライナからジェ
ット以外のものを発生させることも可能である。図19
は、ライナ112から発生して高速で飛翔する塊状物体
191を示す図である。この塊状物体191は上述のジ
ェット81又は181より遠くへ到達することが可能で
あるため、より広範囲にわたってロッド若しくは外部ジ
ェット、或いは時間差をもって衝突するロッド若しくは
外部ジェット又はそれらの組合せなどの能力を阻止し、
また外部ジェット発生途中の発生源に衝突して発生源を
破壊したり、変形させ、発生源から発生する外部ジェッ
トの発生そのものを妨害することができ、また外部ジェ
ットを発生していない外部ジェット発生源に衝突し、破
壊、変形させて外部ジェットの発生そのものを妨害する
ことができる。
【0023】上述の防御構造は、防御構造の曲率、ライ
ナの形状や取付け角度などを変化させるなどの改良を施
すことにより、小さな角度で衝突してくるロッド若しく
は外部ジェット、或いは時間差をもって衝突するロッド
若しくは外部ジェット又はそれらの組合せなどの能力を
更に減殺することが可能になる。また上述の防御構造の
形状及び寸法は、装着する部位及び装着する部位の傾斜
角度並びに対象とするロッド若しくは外部ジェット、或
いは時間差をもって衝突するロッド若しくは外部ジェッ
ト又はそれらの組合せなどにより適宜設計可能である。
【0024】本実施形態の防御構造によると以上のよう
に、ロッド若しくは外部ジェット、或いは時間差をもっ
て衝突するロッド若しくは外部ジェット又はその組合せ
などの能力、更にはそれらが小さな角度で衝突した場合
でも、その能力を大幅に減殺することができ、したがっ
て全体として従来以上の効果を発揮することができる。
【0025】
【発明の効果】請求項1記載の発明のように、ライナと
飛翔体との間の間隙にエネルギー物質を充填してなる防
御構造においては、スペースデブリに代表されるロッド
のみならず外部ジェットの能力を大幅に減殺することが
でき、また従来では阻止することが困難であった時間差
を持って衝突するロッド若しくは外部ジェット又はそれ
らの組合せなどの能力をも衝突角度の如何によらず大幅
に阻止することができ、従来以上の阻止効果を発揮する
ことができる。
【0026】請求項記載の発明のように、ライナより
適宜の間隔を存してセンサ部を配置し、センサ部でロッ
ド若しくは外部ジェット、或いは時間差をもって衝突す
るロッド、若しくは外部ジェット又はその組合わせなど
を検出したとき、エネルギー物質を反応させ、ライナよ
りジェット又は破片状ないし塊状物体を発生させるよう
にした防御構造においては、スペースデブリに代表され
るロッドのみならず、外部ジェットや時間差を持って衝
突するロッド若しくは外部ジェット又はその組合せなど
に対しても衝突角度の如何にかゝわらず、高い阻止効果
を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の防御構造を示す断面図。
【図2】従来の別の防御構造を示す断面図。
【図3】図2に示す防御構造に対し外部ジェットが衝突
したときの現象を示す図。
【図4】ロッドが防御構造を貫通する様子を示す図。
【図5】外部ジェットが小さな角度で衝突した場合の様
子を示す図。
【図6】ライナの一形態を示す斜視図。
【図7】ライナの別の形態を示す斜視図。
【図8】ライナの更に別の形態を示す斜視図。
【図9】本発明に係わる防御構造の平面図。
【図10】図9に示す防御構造の断面図。
【図11】本発明に係わる別の防御構造の平面図。
【図12】図11に示す防御構造の断面図。
【図13】スペースデブリに対する図9及び図10の防
御構造の作用を示す図。
【図14】スペースデブリに対する図11及び図12に
示す防御構造の作用を示す図。
【図15】本発明に係わる更に別の防御構造の断面図。
【図16】本発明に係わる更に別の防御構造の断面図。
【図17】スペースデブリに対する図15の防御構造の
作用を示す図。
【図18】スペースデブリに対する図16の防御構造の
作用を示す図。
【図19】ライナから高速で飛翔する物体の発生を示す
図。
【符号の説明】 11、111・・ライナ取付体 12、112・・ライナ 13、22、113・・エネルギー物質 14、114・・飛翔体 15、115・・センサ部 16、116・・間隔 17、117・・起爆部 18、118・・伝達部 21、23・・金属製平板 31・・外部ジェット 41´・・ロッド 81、181・・ジェット 191・・塊状物体
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図20
【補正方法】削除
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図21
【補正方法】削除
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図22
【補正方法】削除
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図23
【補正方法】削除
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図24
【補正方法】削除
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浦野 一弘 群馬県高崎市寺尾町1165番地の1 Fターム(参考) 2C014 KK01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高速で飛翔する棒状又は塊状などの飛翔物
    体、流体状又は粉体状の高速流などに対する防御構造で
    あって、飛翔体と、飛翔体に取付けられるライナ取付体
    と、ライナ取付体に取付けられる多数のライナと、飛翔
    体、ライナ取付体及びライナによって形成される間隙に
    充填されるエネルギー物質とからなり、外部から高速で
    飛翔する上記飛翔物体や高速流などの衝突によりエネル
    ギー物質が反応してライナよりジェット又は砕片状ない
    し塊状物体を高速で発生させると共に、飛翔体をライナ
    より発生したジェット又は砕片状ないし塊状物体の向き
    と異なった向きに高速で飛翔させることを特徴とする防
    御構造。
  2. 【請求項2】高速で飛翔する棒状又は塊状などの飛翔物
    体、流体状又は粉体状の高速流などに対する防御構造で
    あって、飛翔体と、飛翔体上に設けられるエネルギー物
    質と、エネルギー物質上に設けられる多数の破片状物体
    とからなり、外部から高速で飛翔する上記飛翔物体や高
    速流などの衝突によりエネルギー物質が反応して破片状
    物体を広範囲にわたって高速で飛散させると共に、飛翔
    体を破片状物体の飛散方向と異なった向きに高速で飛翔
    させることを特徴とする防御構造。
  3. 【請求項3】エネルギー物質を起爆する起爆部と、ライ
    ナ又は破片状物体と適宜の間隔を存して配置され、外部
    から高速で飛翔する上記飛翔物体又は高速流などがライ
    ナ又は破片状物体に衝突するのに先立って、これを検出
    するセンサ部と、センサ部の検出信号を起爆部に伝える
    伝達部とからなる請求項1又は2記載の防御構造。
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