JP2000516763A - 弾性エネルギーの高い導電性の心板を持つサンドイッチパネルの製造方法および得られたパネル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 フォームラバー、特にポリウレタンの絶縁材の層（１４，１６，１８）の間に導電性の心板（１０，１２）を介在させ、前記心板に接続される少なくとも１つの端子（２６）を備えた素子（２２）、特に電源に接続された心板により電気エネルギーを供給されるランプ（２４）を支持する、サンドイッチパネルの製造方法、およびこの方法によって得られるパネルを提供する。フォームラバーの絶縁材の弾性閾値が、フォームラバーに刺される素子（２２）の１端子が及ぼす最大圧力に少なくとも等しいことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】 弾性エネルギーの高い導電性の心板を持つサンド イッチパネルの製造方法および得られたパネル 本発明は、絶縁材の層の間に導電性の心板を配置したパネルに関するものであ る。 導電性の心板を持つ公知のパネルは、例えばこうしたパネルに刺されるランプ に給電するために使用される。これらのパネルは、一般には金属シートである２ つの導電性材料の層と、導電性の層をサンドイッチ状に挟むための３つの絶縁材 料の層とからなる。このようなパネルに刺される素子は、該素子が防護物まで刺 される場合は、導電性の層の深さに対応して双方の高さが異なる２つの接触ゾー ンを持つ単一の端子を含むか、あるいは適切な高さの接触ゾーンをそれぞれが有 する２個の独立した端子を含む。 その応用の１つの例は、展覧会における展示場所の設置に関するものである。 この場合、実際に取り付け業者は、数が制限される給電箇所から導く照明によ って製品を引き立てなければならない。導電性の心板を持つパネルは、１つの面 全体に対して、さらには縦横に並べられる複数の面に対して１つの電源しか必要 としない。 このようなパネルは他にも数多くの長所を有し、特に複数の照明地点または他 のあらゆる電気構成部品の場所のうち１箇所の位置を変えるとか、こうした電気 構成部品のうちの１個の型を変更するとか、あるいはまた１個の構成部品を追加 、取り外しするとかいうことが容易になる。 またこうしたパネルは、これらのパネルを環境と調和させるために各色の多種 多様な外装で被覆できることも知られている。 こうしたパネルのもう１つの決め手は軽量性にあり、このために取り扱いが簡 単で、レイアウトが非常に自在になる。 しかもこれらのパネルはカットしたり成形したりすることができるので、創造 性を思うままに発揮できる。 本出願人はまた、かかるパネルを自己支持形にすることによって次々と結合可 能な導電性フレームを提案した。 このようなパネルの多数の製造方法が国際特許出願第ＷＯ９４／０３９４７号 に開示されている。 多くの研究を行った結果、本発明は下記の欠点を解消するパネルの製造方法お よび得られたパネルを提案する。 実際に現在製造されているパネルが作動し、完全に満足を与えるものであって も、長期的には接触という観点に関して幾つかの欠陥が存在する。 時間の経過につれて、１つの素子、例えば端子によりパネルに刺した単一端子 は切れる。再作動させるには、すぐ隣にこれを配置し直すだけでよい。端子は、 接点および導体の役割を同時に果たしているが、また端子が接続される素子の機 械的な支持体の役割も果たしている。 特に完全な円形断面を持つ端子は、パネルにおいて回転可能であり、こうした 端子をパネルに挿入すると、空気を侵入可能にしながら挿入穴を広げるので、端 子との接点と向き合った電流の通路は、絶縁体であるアルミン酸塩を形成しなが ら酸化する。これは、概して端子を指で触れるために、酸化の進行を早める余分 な湿気がもたらされて促進される。 したがって空気の侵入を制限するには、水平面でのパネルの圧力を改善できる ようにすることが有効である。 新型の端子は、前記端子の接触力を改良するために、並行して出願した特許出 願で提案されている。本発明は、工業的に製造可能な特徴により、時間の経過に 伴う接触品質の劣化問題を解消するパネルの製造方法と、得られたパネルとを提 案する。 また、最初の接触品質が悪いとオーバーヒートが起こり、断熱フォームラバー においてカロリーの蓄積を招くので、フォームラバーが劣化し、それと同時に接 触品質が低下して、以下同様に接触圧の損失により電気接触が停止するまで続く と考えられる。 このために本発明は、フォームラバー、特にポリウレタンの絶縁材の層の間に 導電性の心板を介在させ、該心板に接続される少なくとも１つの端子を備えた素 子、特に電源に接続されたこれらの心板により電気エネルギーを供給されるラン プを支持する、サンドイッチパネルの製造方法を提案するものであり、フォーム ラバーの絶縁材の弾性閾値は、前記フォームラバーに刺される素子の１端子が及 ぼす最大圧力に少なくとも等しいことを特徴とする。 結果への到達を可能にする、この方法の１実施態様は、弾性復元力を有する少 なくとも１つの材料シートを、素子の端子の挿入方向において少なくとも心板の 後で、絶縁フォームウレタンと導電性の各心板との間、特に絶縁フォームラバー と導電性の各心板の各面との間に配置することからなる。 実際の変形実施態様によれば、弾性復元力を有する材料シートは、絶縁フォー ムラバーに組み込まれて一体成形される。 別の実施態様によれば、絶縁フォーラムに組み込まれて一体成形される、弾性 復元力を有する材料シートは、導電性のシートに向かい合って絶縁フォームラバ ーの上層内に埋め込まれるエラストマー球の層である。 実際の変形実施態様は、弾性復元力を有する材料シートとして、導電性の心板 およびフォームラバーを結合させる役割をする接着剤の層を用いることからなる 。 この方法はまた、弾性復元力を有する材料と導電性材料との多層の導電層を備 える。 別の場合この方法は、添加剤を加えた導電性のフォームラバーか、または導電 性のエラストマー材料からなる単一あるいは多層の導電層かを用いるように構成 される。 本発明はまた、この方法の変形実施態様の任意の１つを実施することにより得 られる、導電性の心板を持つサンドイッチパネルに関する。 本発明について、添付図面を参照しながら、限定的ではない特定の実施例によ り下記に説明する。 図１は、本発明による弾性エネルギーの高いパネルの第１の実施例の断面図で ある。 図２は、図１のパネルに端子を挿入する詳細図である。 図３は、本発明によるパネルの変形実施例を示す図である。 図４は、図３のパネルに端子を挿入する詳細図である。 図５は、サンドイッチパネルの第２の変形実施例を示す図である。 図６は、サンドイッチパネルの第３の変形実施例を示す図である。 図１では、３つの絶縁層１４，１６，１８のうちの２つの層の間に導電層１０ 、１２がそれぞれ介在するサンドイッチパネルを示した。 一般に、特に１２または２４Ｖの超低電圧安全性ＴＢＴＳに関連することを考 慮して、二重線２０により回路網との接続を示した。 図を簡略化するために単一端子形にした素子２２が、パネルに刺されている。 この素子は、断面が円形の端子２６を備えたランプ２４である。素子２２は、大 きな跡を残さずに取り外せなければならないので、直径が小さいことが分かる。 図示した例では、絶縁材を特徴づけるパラメータは重要である。 というのも展覧会または一般に公共の場所の中で設置を可能にするには、パネ ルは、使用されている規格と相容れるものでなければならない。例えば、いわゆ る白熱線テストまたは分類Ｍ１のテストあるいはその両方に耐えなければならず 、これは火事と非有毒製品の発生とに対する一定の強度を示すものである。 したがってパネルは、適切なフォームラバー、この場合にはポリウレタンで製 造されている。 特にフォームラバーの密度は、通常８０〜１００ｋｇ／ｍ３であり、また特に 所望の結果を得るには、これらのフォームラバーは例えば以下のようになる。 弾性閾値：３バール、すなわちフォームラバー塊の表面に３バールの圧力をか けると、フォームラバーは弾性限度内に留まり、残留性のいかなる痕跡も持たな い。 圧縮強さ：７バール、すなわちこの同じフォームラバー塊に７バールの圧力を かけると、この圧力によって生じる変形の１０％の残留塑性変形がある。このよ うなパラメータにより、上記のように構成したサンドイッチパネルの接触品質は 持続性のあるものになる。 実際には本発明の場合、端子を挿入した後でフォームラバーが挿入方向と反対 方向の矢印２８の方向に金属シートを戻して、この金属シートを端子に押しつけ る傾向がある。 従来の技術の場合には、フォームラバーがこのような特徴を持たなかったので 、 端子はそれ自体の重みにより、フォームラバーを塑性変形させながら押しつぶす と同時に、塑性変形したこの縁に金属シートを押しつけ、また弾性的な復元作用 はなかったので、各種の材料の膨張の差による遊びがあると、それだけで導電性 の部分の１つが、素子の点灯に必要な電流量を通過させるのに十分な接触面また は十分な接触圧を持たなくなってしまったのである。 したがってフォームラバーの弾性閾値は、フォームラバーのこの場所で支持さ れる素子の端子が及ぼす最大圧を超えるものにならなければならない。 図２では、導電性の部分３０を持つ端子２２の一端を詳しく示した。導電性材 料のシート１２は、端子２６により穿孔されており、そのためにシートの周辺端 ３２は、フォームラバー１８と端子２６の本体との間で挿入方向に折られる。 フォームラバーは、シート端部３２に水平方向に圧力を及ぼし、矢印２８で示 されたように、導電性の部分に対してシート端部を押しつけなければならない。 フォームラバーは、少なくとも導電性の層のすぐ近傍では水平方向の圧縮比が 小さくなければならない。 図３に示された特定の実施例によれば、導電性パネルの導電性シートとフォー ムラバーとの間に、エラストマーなどの弾性復元特性を有する材料のシート３４ を挿入方向において導電性シートの下に介在するように構成している。 図４では得られた結果、つまり端子２６の本体の導電性部分に対して導電性シ ートを押しつけるために導電性シートに及ぼされる応力を確認することができる 。 実際端子の挿入により残されるエラストマーシートの穴の周辺縁は、弾性のリ ングとして作用を及ぼし、端子本体に対して導電性の金属シートの端部３２を押 しつけるようにする。 接触の品質は良好であって、その理由は及ぼされる圧力は大きく、同時に十分 な面にこの圧力が及ぼされるからである。 完全に両面を使えるパネルを構成するには、最も簡単な実施例で図５に示した ように、同一の多層導電層を構成することができる。 さらに複雑な実施例では、導電性の金属シート、エラストマー層、金属シート 、エラストマー層、金属シートと交互に配置する。この場合の厚さは、この導電 層の厚さが特に穿孔しやすい適切な厚さを有するように構成しなければならない 。 このような構成により、水平接触圧が同じでも接触面が増える。 このシート３４は、絶縁層の表面に導電性シートと向き合って組み込むことも でき、例えば絶縁フォームラバー層の製造時に、このフォームラバー層の少なく とも表面に、導電性の層と向き合ってエラストマー球を組み込むことができる。 こうした実施例の概略的な断面図を図６に示している。 弾性復元力を備えた材料からなるシート３４は、それ自体が接着剤の層とする ことができ、この層は一般にサンドイッチパネルの各種の層を結合するのに用い られ、導電性の金属シートと組み合わせて十分な厚さを与えられている。 金属シートは、導電性の接着剤を用いることにより省くことができる。この場 合接着剤は、弾性の復元作用と導電性とを同時に確保する。 また、導電性のエラストマーも使用可能である。 上記の全ての実施例において、エラストマー材料により水平方向の圧縮強さが 顕著であるために気密作用が生じ、これによって空気の侵入および酸化の恐れが 著しく制限される。 したがって温度で膨張するエラストマーを備えることも可能である。何故なら 、エラストマーの膨張を引き起こすことにより接触圧を大きくして気密性を改善 するには、接触ゾーンの正面でごくわずかな熱を散逸するだけで十分であるから である。 変形実施例では、容積膨張力を備えた添加剤を用いて、これをエラストマーま たはフォームラバーあるいはその両方に埋め込むことができる。 上記の一定の変形実施例では、導電性シートとエラストマーとが非常に緊密に 結合することにより、導電性シートをエラストマーシートと同時に挿入円錐部内 へ導くことができ、これによって電気接続の品質および耐久性がさらに改善され ることが分かった。 次のようなパラメータ、すなわち絶縁層としてのポリウレタンまたはポリスチ レンフォームラバーと、５〜１００μｍのアルミニウムシート、５０〜５００μ ｍのポリエチレンまたはポリアミドシート、５〜１００μｍのアルミニウムシー トのサンドイッチを含む導電層とにより全く申し分のないパネルを構成した。こ のような組み合わせは、所望の層数に応じて繰り返される。また、独立した各 種の回路網の設備を整えるために多数の層を重ねたパネルを構成することもでき る。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．フォームラバー、特にポリウレタンの絶縁材の層（１４，１６，１８）の 間に導電性の心板（１０，１２）を介在させ、前記心板に接続される少なくとも １つの端子（２６）を備えた素子（２２）、特に電源に接続されたこれらの心板 により電気エネルギーを供給されるランプ（２４）を支持する、サンドイッチパ ネルの製造方法において、フォームラバーの絶縁材の弾性閾値が該フォームラバ ーに刺される素子（２２）の１端子が及ぼす最大圧力に少なくとも等しいことを 特徴とする製造方法。 ２．弾性復元力を有する少なくとも１つの材料シート（３４）が、前記素子の 端子の挿入方向において少なくとも心板の後で、絶縁フォームウレタンと導電性 の各心板との間に介在することを特徴とする請求項１記載の製造方法。 ３．弾性復元力を有する材料シートは、絶縁フォームラバーと、導電性の各心 板の各面との間に介在することを特徴とする請求項２記載の製造方法。 ４．弾性復元力を有する材料シート（３４）は、絶縁フォームラバーに組み込 まれて一体成形されることを特徴とする請求項２または３記載の製造方法。 ５．弾性復元力を有し、絶縁フォームラバーに組み込まれて一体成形される材 料シート（３４）は、導電性のシートに向かい合って絶縁フォームラバーの上層 内に埋め込まれるエラストマー球の層であることを特徴とする請求項４記載の製 造方法。 ６．弾性復元力を有する材料シート（３４）は、導電性の心板およびフォーム ラバーを結合させる役割をする接着剤の層であることを特徴とする請求項２〜４ のいずれか１項記載の製造方法。 ７．導電性の層は、弾性の復元力を有する材料と導電性材料との多層体を含む ことを特徴とする請求項２〜６のいずれか１項記載の製造方法。 ８．導電性の層（１０，１２）は、添加剤を加えた導電性のフォームラバーで あることを特徴とする請求項２〜６のいずれか１項記載の製造方法。 ９．弾性復元力を有する材料の層または絶縁材の層あるいはその両方は、温度 上昇作用により三次元膨張力を有する材料の添加物を含むことを特徴とする請求 項２〜８のいずれか１項記載の製造方法。 １０．請求項１〜９のいずれか１項記載の方法を実施して得られる、導電性の 心板を持つサンドイッチパネル。