JP2000516481A - 化粧料容器及び格納装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、化粧料ディスペンサ、特に連続ねじ付きカバーを有し、ルージュ等の化粧物質を収容する小容器に関するものである。一つの実施例において、構造上の本体（１２）を有する化粧料容器及びアプリケータ格納装置（１０）を設け、本体（１２）には、１対の背中合わせの浅い窪み（１４，１６）と、本体（１２）によって担持し、窪み（１４，１６）のうちの一方の窪み（１４）を包囲して内部に化粧料物質を保持する着脱自在のカバー（１８）と、本体（１２）によって担持し、窪み（１４，１６）のうちの他方の窪み（１６）を包囲して内部にアプリケータ（２２）を保持する第２カバー（２０）とを設ける。第２カバー（２０）には、本体（１２）に取り付けた固定部分（３２，３４，３６）と、固定部分（３２，３４，３６）に対して弾性一体ヒンジ（４０）によって連結した閉止フラップを設ける。閉止フラップは、本体（１２）に担持した戻り止め溝と連携動作する戻り止めビードを設け、窪み（１４，１６）のうちの他方の窪み（１６）を閉鎖する閉鎖位置にフラップを釈放自在に保持するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】 化粧料容器及び格納装置技術分野 本発明は、化粧料ディスペンサ、代表的には、連続ねじカバーに嵌合する種々 の寸法の小さい容器により構成し、またルージュ、突き固めたパウダー、バーム （香膏）、アイライナー／アイブローの着色剤等の化粧料物質を収容する特に、 化粧「ポット」として市場で一般的に知られている分類の装置に関するものであ る。背景技術 以下の参考文献は、本発明に関係するタイプの若干の既知の化粧料ディスペン サを示す。 米国特許 第２，２０１，０３５号、第２，３７５，０２７号、第２，５３４，１００号第 ３，６１３，６９７号、第４，７７７，９６９号、第５，１８０，０８４号第５ ，３４８，０３１号、第５，３７３，９４０号 ＰＣＴ国際特許公開第ＷＯ８７／０３１７９号 イギリス国特許公開第２１５２９０４号 幾つかの異なる化粧料ディスペンサの構造については、米国特許第２，２０１ ，０３５号、同第２，３７５，０２７号、及び同第２，５３４，１００号に記載 されている。米国特許第２，２０１，０３５号には２個の製品を担持する隔室と ２個のブラシアプリケータを有する容器を図示及び説明している。米国特許第２ ，３７５，０２７号には化粧料製品、ブラシ及び鏡をそれぞれ収容する多重隔室 を有する細長のケーシングについて記載しており、米国特許第２，５３４，１０ ０号には化粧料材料及びアプリケータブラシをそれぞれ収容するため互いに並置 した隔室を有する引き出しタイプの構体を含むより一般的の構成について記載し ている。 より最近になって開発された実施例としては、米国特許第３，６１３，６９７ 号に記載されているものがあり、この米国特許は、個別の隔室を有する細長のケ ーシングを有する構造を示しており、各隔室には化粧料製品及びアプリケータブ ラシを収納している。 米国特許第４，７７７，９６９号及びこれに対応するＰＣＴ国際特許公開第Ｗ ０８７／０３１７９号には、化粧料物質及びアプリケータブラシをそれぞれ保持 する個別の隔室に特徴があるツイストオープンの化粧料コンパクトが記載されて いる。 これに若干類似しているツイストオープン容器についてはイギリス国特許公開 第２１５２９０４号明細書に記載されている。この明細書にも、複数個の化粧料 物質をそれぞれ保持する多重の隔室を設けることが記載されている。更に、アプ リケータをハウジング内に格納し、ハウジングの部分相互を相対的に回して所定 角度位置に回転するときハウジング内部にアクセスすることができるようになっ ている。 更に他の化粧料ディスペンサとしては、米国特許第５，１８０，０８４号及び 同第５，３４８，０３１号に記載されているものがある。米国特許第５，１８０ ，０８４号には、ヒンジ付き閉止部材を有する管状ケーシング内に収容した製品 及びリザーバ及びポンプと、アプリケータブラシとを有するディスペンサが記載 されている。 最後に米国特許第５，３７３，９４０号には、リップスティックケーシング及 びコイン又は他の物品を保持する細長の格納キャニスタ兼用の容器が記載されて いる。ケーシング及びキャニスタは高いに同軸状に配列し、キャニスタに連続ね じ付き閉止キャップを装着するようにしている。 既知の化粧料ディスペンサの他の構成としては、１）上述の引き出しタイプの 変更例であり、外側の保護カバーから摺動自在のトレイを摺動させることにより トレイを露出させる化粧料ディスペンサ、２）フリップトップの閉止部材と複数 個のトレイ状の構造であり、これらのトレイ構造を互いにまたフリップトップの 閉止部材に対してヒンジ連結した「スタック状」又は「ダブルデッカー」タイプ の化粧料ディスペンサ、及び３）ミニチュアチェストの引き出しに類似し、各引 き出しには化粧料物質及び／又はアプリケータ用具のための隔室を設けた「貴重 品チェスト」タイプのディスペンサがある。 更に他の設計のものとしては、互いに積み重ねた複数個のミニチュア容器があ り、一つの容器の底壁により第２の容器の連続ねじ蓋を構成し、順次の容器につ き同じ構成とする。 現在製造されている化粧料容器は、簡単な２重壁構造の容器の形式であり、連 続ねじを形成してねじキャップを装着するようにしているのが一般的である。２ 重壁構造は、容器の外側が十分大きくて指で容易に保持できかつ操作し易く、同 時に、容器の外側の壁によって包囲される容積に対して僅かな量だけでよいのが 通常である化粧料物質のための小さい容積の格納室を生する利点がある。しかし 、２重壁構造の容器は、消費者に対して好ましくない虚偽的な印象を与えるとい う欠点がある。また２重壁構造の容器の使用は、製造業者の側にだましの意図が ある即ち、故意に容器内に詰められた製品の実際の量を誇大に見せようとする意 図があるものと誤解されやすい。 上述の化粧料ディスペンサの幾つかは市販されており、製造コストを低減し、 使い勝手を向上させ、また消費者に対する訴求度を高めようとする試みは常に行 われている。 特に、遭遇する問題点の一つとしては、化粧料アプリケータを保管及び保護の 容易性の問題があり、材料的な乱れや製品全体の美的外観を損なわずにアプリケ ータへのアクセスが容易でなければならない。 更に、アプリケータを使用しないときには不慮の汚れを回避するため、アプリ ケータを適切に隔離することを考慮しなければならない。化粧料材料を顔に塗る 、特に、アイリッドライナー及びアイブローライナーのように目の周りの領域に 塗る際には特別な注意を要する。製品又はこの製品に使用するアプリケータブラ シが汚れるのをできるだけ回避する問題は、化粧料ディスペンサの製造において 検討すべき重要な要素である。 また、ディスペンサの内容物が不慮にこぼれるのを回避することを考慮すべき である。さもないと、衣類や調度類を汚すことになる。更に、消費者がアプリケ ータを不慮に落とす可能性を減少する点で、アプリケータの取扱及び使用が容易 であることも重要である。発明の開示 本発明の目的は、構造簡単であり、同時に使い勝手がよく、かつ現在広く使用 されているタイプの通常の化粧料容器又は「ポット」のような慣れ親しんでいる 外見と使い心地を維持する改良した化粧料容器及び格納装置を得るにある。 本発明の他の目的は、容器の内容物及びアプリケータを不慮に汚すことなく、 またアプリケータに不慮に接触することにより衣類を不慮に汚す可能性を減少す ることができる改良した上述の化粧料容器及び格納装置を得るにある。 更に、本発明の他の目的は、簡単な成形型キャビティ内で容易に成形すること ができる比較的少ない個別の構成部材により構成し、製造コストをできるだけ低 く抑えることができる上述の改良した化粧料容器及び格納装置を得るにある。 本発明の更に他の目的は、消費者にとって取扱い及び使い勝手が特に容易であ り、装置の市場獲得に優れる改良した化粧料容器及び格納装置を得るにある。 本発明の更に他の目的は、美的外観に優れ、装置の目に対する訴求力及び市場 獲得性に優れる改良した化粧料容器及び格納装置を得るにある。 これら及び他の目的を達成するため、本発明による化粧料容器及びアプリケー タ格納装置は、背中合わせの１対の浅い窪みを有する構造的な本体と、前記本体 に担持し、前記窪みのうちの一方を包囲して化粧料物質を前記一方の窪み内に保 持する第１の着脱自在のカバー手段と、及び前記本体に担持し、前記窪みのうち の他方を包囲してアプリケータを前記他方の窪み内に保持する第２カバー手段と を具え、前記第２カバー手段には、前記本体に取り付ける固定部分と、この固定 部分に薄い弾性一体ヒンジを介して連結した閉止フラップとを設け、前記閉止フ ラップには、このフラップが前記他方の窪みを閉鎖するときこの閉鎖位置にフラ ップを釈放自在に保持するよう前記本体に担持した戻り止め手段に連携動作する 戻り止め手段を設けたことを特徴とする。 アプリケータは格納するとき、化粧料製品の隔室とは別個の閉鎖した隔室内に 維持される。アプリケータは、指の爪で閉止フラップを単に持ち上げ、フラップ をある程度保持するだけでアプリケータを露出させ、消費者は容易にアクセスす ることができる。使用後には、アプリケータは容易に再装填し、閉止フラップを 常閉位置に復帰させることができる。 容器及び格納装置はすべて安価に製造することができる少ない部品点数の個別 の構成部材によって製造することができる。各構成部材は後で容易に組み立てる ことができ、また容器に意図する化粧料製品を充填する。アプリケータ用具の固 有の隔室への導入も同様に容易に行うことができる。 この結果、機能性が高くしかも美的感覚にも優れる化粧料ディスペンサを、低 コスト、及びプラスチック原材料の最小限の消費量によって実現することができ る。 他の特徴及び利点は以下に明らかになるであろう。図面の簡単な説明 図面において、幾つかの実施例の示し、 図１は、本発明による改良した化粧料容器及びアプリケータ格納装置の頂部か ら見た平面図、 図２は、図１の２−２線上の断面図であり、装置の２個の窪みをそれぞれ包囲 する第１及び第２の着脱自在のカバー手段を示す縦断面図であり、 図３は、図１及び図２の容器及び格納装置の底面図であり、 図４は、容器及び格納装置の第２カバー手段の閉鎖位置と開放位置との間の中 間位置をとる状態の図２と同様の縦断面図であり、 図５は、容器及び格納装置の第２カバー即ち、下側カバー手段の全開位置の状 態を示す図２及び図４と同様の縦断面図であり、 図６は、第２カバー手段を全開位置にした状態の容器及びアプリケータ格納装 置の底面図であり、 図７は、本発明による容器及び格納装置に使用されるアプリケータブラシの平 面図であり、 図８は、図１〜図６の容器及び格納装置の本体の底面図であり、 図９は、図１〜図６の容器及び格納装置の第２カバー即ち、下側カバー手段の 平面図であり、 図１０は、本発明の他の実施例のパウダーパフタイプのアプリケータに使用す る変更した容器及び格納装置の縦断面図であり、 図１１は、図１０の容器及び格納装置の第２カバー手段の平面図であり、 図１２は、本発明の他の実施例を構成する装置の２個の窪みをそれぞれ包囲す る第１及び第２の着脱自在のカバー手段を示す変更した容器及び格納装置の縦断 面図であり、 図１３は、図１２の変更した容器及び格納装置の平面図であり、 図１４は、図１２及び図１３の変更した容器及び格納装置の底面図であり、 図１５は、本発明の更に他の実施例を構成する２個の成形ピースよりなる簡素 化した構造の変更した容器及び格納装置の図２と同様の縦断面図であり、 図１６は、図１５の容器及び格納装置の双方のカバー手段を開放位置にした状 態の縦断面図である。発明の実施の形態 図１〜図３につき説明すると、本発明によれば、新規の改良した化粧料容器及 びアプリケータ格納装置１０を設け、この化粧料容器及びアプリケータ格納装置 １０は、ほぼ円筒形形状の構造上の本体１２を有し、この本体１２には背中合わ せにした１対の浅い窪み１４，１６を設け、これらの窪みをそれぞれ着脱自在の カバー１８，２０によってカバーし、一方の窪み１４には或る量の化粧料物質を 収容し、他方の窪み１６には図７に示すアプリケータ２２を格納する。上側の窪 み１４は環状壁２４と、横方向に延びる壁即ち、底壁２６とによって画定する。 下側の窪み１６も同様に、第２環状壁即ち、下方の垂下する周縁スカート２８に よって形成し、横方向の壁２６は双方の窪み１４，１６に共通とする。下側の窪 み１６はそのカバー手段２０とともにアプリケータ格納隔室を画定する。 本体１２において、環状壁２４を他の環状壁３０によってこの環状壁２４から 離して包囲し、Ｕ字状断面のリム部分３１を形成するようにする。環状壁３０の 外部又は外周に連続したねじを形成し、対応のカバー手段１８の連携動作する連 続したねじと整合するようにし、図示の実施例ではねじキャップ又は閉止部材と する。このような閉止部材は図２に示すように、透明材料又は半透明材料の中心 パネルを設け、カバー手段１８が閉まっていても上側の窪み１４内の化粧料の製 品を容器の上方から見えるようにする。 更に、本発明によれば、図２及び図９に示すように、下側の窪み１６のための 第２の即ち、下側カバー手段２０には底壁３２により構成した固定部分又は保持 部分と、直立壁部分３４により構成した頂部が開放した閉止部と、直立歩３４か ら離れた円筒形の壁セグメント３６とを設ける。本体１２の下面には下向きに開 放したソケットを設け、このソケットは、一部には、図２及び図８に示すように 、横方向壁２６に一体の垂下壁部分又は壁セグメント３８によって部分的に形成 し、また一部には環状壁２８の一部分によって形成し、カバー手段の固定部分が 図２、図４及び図５に示すように、この本体のソケット内に抜き差し可能に圧嵌 することができるようにする。この抜き差し部分に随意に適当な接着剤を塗布し て各部分を適切に保持できるようにすることもできる。 図９に示すように、第２カバー手段２０をほぼ円形形状の輪郭にする。 更に、本発明によれば、第２カバー手段２０には、薄いポリオレフィン製の弾 性の一体ヒンジ４０と、固定部分３２，３４，３６に対して移動可能なフラップ ４２とを設け、このフラップを手操作で図２に示す閉鎖位置から図４に示す中間 位置を経て、図５に示す全開位置に下側に回動できるようにする。ヒンジ４０は 、図９に示すようにほぼ円形の第２カバー手段２０の弦部分に沿って存在し、フ ラップ４２に戻り止め手段を設け、この戻り止め手段は図４及び図５に示すよう に、外部戻り止めビード４６を有する三日月形状のスカート４４により構成し、 フラップ４２を閉鎖位置に閉じたとき本体１２の環状壁２８の対応の周縁溝４８ に収容可能にする。この構成は、化粧料容器及びアプリケータ格納装置の保管及 び輸送中にフラップ４２をこの位置に保持するようにする。 更に、本発明によれば、フラップ４２の内面に、特に、図７に示すように、ア プリケータ又はブラシ２２のための支持体を設け、この支持体は図６及び図９に 示すように、複数個の弾性保持突耳又はタブ５０によって構成し、これらのタブ ５０はアプリケータ又はブラシ２２の柄部分５２を摩擦により掴むように配置す る。図示の実施例では、合計で４個の突耳５０を使用する。 更に、環状壁２８の外面にレリーフ部分５４を設け、ユーザーが指の爪をフラ ップ４２の下側に挿入できるクリアランス空間を形成し、アプリケータ隔室を開 放することができるようにする。更に、リレーフ部５４の位置におけるフラップ ４２の端縁は、図４〜図６に示すように、フィンガタブ５６を構成するよう傾斜 を設け、図示のように開放を容易にするため円弧状にすることができる。 このような構成によれば、化粧料を露出させるための上側の窪みへのアクセス は、単に閉止キャップ１８をねじ戻すことによって容易に行える。このことを行 う前後に、下側の窪み１６をカバーするフラップ４２を開けてアプリケータ２２ を突耳５０から取り出す。使用後には、アプリケータ２２を元に戻してフラップ ４２を閉鎖する。 上述の構造上の本体は、美的外観を有しかつ使い勝手が優れるほぼディスク状 のフラットなパッケージをなすという利点がある。アプリケータの保持は、アプ リケータを強固にグリップし、隔室内でゆるんだり、ガタついたりすることがす ることがないようにする。容器及び格納装置は取扱が容易であり、化粧料内容物 をこぼしたり、不慮にアプリケータが落下することがなくなる。 図７に示すブラシタイプのアプリケータ２２の代案として、フロックタイプ又 はスポンジのアプリケータを使用することができ、このための取付構成をほとん ど変更する必要がない。 本発明の他の実施例を図１０及び図１１に示し、これらの図面において同様の 構成部分には第１の実施例のものと対応する参照符号に「ａ」を付して示す。 図１０に示す化粧料容器及びアプリケータ格納装置１０ａは、パウダーパフタ イプのアプリケータに使用することを意図している。容器１０ａの本体１２は、 多くの点で図１〜図５のものと同様であるが、図２に示す垂下壁３８を変更して 中断した壁６０となるようにし、図１０にー点鎖線で示したパウダーパフ６２を 収容する収容領域を形成するようにする。 図１０に示す容器は、背中合わせにした１対の浅い窪み１４，１６ａを設け、 これらの窪みをそれぞれ着脱自在のカバー手段１８，２０ａによってカバーする 。上側の窪みを環状壁２４と横方向の壁即ち、底壁２６とによって画定する。下 側の窪みは同様に形成するが、第２の環状壁又は垂下周縁スカート２８によって 形成する。 本発明によれば、下側の窪み１６ａのためのカバー手段２０ａは、フラットな 壁３２ａを有する固定部分と、図１１に示すように、中断した直立壁６４と、半 円形の壁６６とを有し、スカート２８ａ及び本体の中断した壁６０とにより構成 した壁構体に抜き差し可能に嵌合する構体を形成する。カバー手段は、更に、固 定部分に薄いポリオレフィン製の可撓性一体ヒンジ４０ａによって連結した変更 した閉止フラップ４２ａを有する。フラップ４２ａの直立スカート４４ａに設け たビード及び図４及び図５の溝４８と同様の内部溝とよりなる互いに連携動作す る戻り止め構体を、フラップ４２ａを常閉位置に保持するために設ける。固定部 分及びフラップ４２ａの双方の内面には、ヒンジ４０ａの位置で図示のように隣 接する端部が互いに離れた互いに対向する湾曲壁セグメント７２，７４によって 構成した直立の半円形のフランジである中断した円筒形部分を設ける。この構成 は、ヒンジ４０ａの動作が直立した中断半円形フランジによって影響を受けない よう構成する。直立フランジは、パフタイプのアプリケータ６２を収容するフラ ットな隔室を生じ、このアプリケータ６２は容器に使用する化粧料製品のタイプ に基づいてスポンジタイプ又はベロアタイプのパフのいずれかにすることができ る。 パフのアプリケータ６２へのアクセスは、上述の実施例のようにフラップ４２ ａを開放することによって得られる。パフのアプリケータ６２は指で取り出すこ とができ、使用後に格納のために下側の隔室即ち、下側の窪み１６ａに再装填す る。 第１の実施例につき説明した利点は維持される。即ち、使用が容易であり、汚 す可能性が少なく、美的外観に優れ、製品としての全体的魅力を高めることがで きる。 本発明の更に他の実施例を図１２〜図１４に示し、第１の実施例の構成部分と 同様の部分には同一の参照符号に「ｂ」を付して示す。この変更した容器及アプ リケータ格納装置１０ａは、それぞれ着脱自在のカバー手段１８ｂ，２０ｂによ ってカバーしうる背中合わせの浅い窪み１４ｂ，１６ｂを設けた本体１２ｂを有 する。上述の実施例のように、窪み１４ｂは或る量の化粧料物質を収容し、他方 の窪み１６ｂには図７に示すアプリケータ２２を収容する。図１２には説明を分 かり易くするため省略する。上側の窪み１４ｂは環状壁２４ｂと横方向壁即ち、 底壁２６ｂとによって画定する。下側の窪み１６ｂは同様に、第２環状壁即ち、 垂下周縁スカート２８ｂによって形成し、横方向壁２６ｂを双方の窪み１４ｂ， １６ｂに共通にする。下側の窪み１６ｂはカバー手段２０ｂとともにアプリケー タ格納隔室を画定する。 本体１２ｂにおいて、環状壁２４ｂをこの環状壁２４ｂから離れて包囲する他 の外側の環状壁３０ｂを設け、Ｕ字状断面のリム部分を形成する。 本発明によれば、カバー手段１８ｂをスナップ動作のヒンジによって本体に連 結し、このヒンジは、中央に配置した回動部材８０と、２個の引張部材８２，８ ４とにより構成する。この構成において、ねじ山を設ける必要がなくなり、カバ ー手段は図１２及び図１３に示す開放した製品アクセス位置と、図２のカバー手 段１８の位置に対応する閉鎖シール位置との間で手操作で回動自在とする。 スナップ動作のヒンジを使用することの利点は、図１２の下側の窪み１４ｂと カバー手段１８ｂを単一ピースとして都合よく成形することができる点であり、 硬化後に成形したピースに透明のレンズ８６をはめ込む。レンズ８６によれば、 第１実施例と同様に、上側の窪み１４ｂの内容物を容器及びアプリケータ格納装 置の外側から容易に見通すことができる。装置の製造及び組立は構成簡単であり 低コストで製造することができる。 更に、図１２〜図１４に示すように、下側の窪み１６ｂのための第２カバー手 段即ち、下側のカバー手段２０ｂは、底壁３２ｂにより構成した固定部分又は保 持部分と、直立の壁部分３４ｂにより構成した直立の頂部が開放した閉止部と、 直立の壁部分３４ｂから離れた円筒形の壁セグメント３６ｂとを有する。本体１ ２ｂの下面には、一部は図１２に示す横方向壁２６ｂに一体の垂下壁部分又は壁 セグメント３８ｂによって、また一部は環状壁２８ｂの一部分によって形成した 下向きの開放ソケットを設け、下側のカバー手段２０ｂの固定部分がこの本体１ ２ｂのソケットに抜き差し自在に圧嵌できるようにする。随意に適当な接着剤を 抜き差し部分に塗布し、各部分の適当な保持を確実にすることもできる。 本発明によれば、第２カバー手段２０ｂは、薄いポリオレフィン製の弾性一体 ヒンジ４０ｂ及び固定部分３２ｂ，３４ｂ，３６ｂに対して移動自在のフラップ ４２ｂを有し、手操作によって、第１の実施例の図２に示す状態に対応する閉鎖 位置から中間位置を経て図５に示す全開位置に向かって回動自在にする。ヒンジ ４０ｂは、ほぼ半円形の第２カバー手段２０ｂの弦部分に沿って設け、フラップ ４２ｂには直立した円弧状又は三日月形状のスカート４４ｂよりなる戻り止め手 段を設ける。この構成は、化粧料容器及びアプリケータ格納装置の保管及び輸送 中にこの位置を保持できるようにする。 上述の実施例のように、フラップ４２ｂの内面に、図７に示すアプリケータ又 はブラシ２２のための支持体を設け、この支持体は複数個の弾性保持突耳又はタ ブ５０ｂにより構成し、これら突耳又はタブ５０ｂはアプリケータ又はブラシ２ ２の柄部分５２を摩擦でグリップするよう配列する。図示の実施例では合計で４ 個の突耳５０ｂを使用する。 本発明のこの実施例によれば、指を収容するノッチ又は窪み８８を設け、下側 のカバー手段２０ｂを開放し易くする。容器及びアプリケータ格納装置の底面か ら見ると、ノッチ８８には、ほぼ三日月形状の開口部分と、下側のカバー手段を 閉じたとき下側の窪み１６ｂ内に突入する壁を有するポケット部分とを設ける。 図示のように、ノッチ８８の深さは窪み１６ｂの深さの５０％以上にし（図１２ 参照）、ノッチの幅を本体１２ｂの直径の１／２以下にする。このノッチによれ ば、下側のカバー手段２０ｂが開け易くなり、従って、上述の実施例のようにカ バー手段を持ち上げるのに爪を使用することに頼らなくて済む。 本発明の更に他の実施例を図１５及び図１６に示す。これらのの図面に示す変 更例においては図１２〜図１４の透明レンズ８６を省く。その代わり、上側のカ バー手段１８ｃの残りの部分に一体の中実の横方向壁９０を設ける。 このことは、図１５及び図１６に示すように、成形部分をほぼ２個のピースに より構成するため、化粧料容器及びアプリケータ格納装置をより一層安価に製造 することができるという利点がある。２個のピース、２個の窪みの構造は、双方 の窪みのためのカバー手段とともに、全体の製造コストを大幅に低減して実現す ることができる。容器１０ｃは本体１２ｃを有し、窪み１４ｃ，１６ｃ、カバー 手段１８ｃ，２０ｃを設ける。他の点では図１５及び図１６の構造は図１２〜図 １４のものと同様である。 化粧料容器及びアプリケータ格納装置の特別な用途に応じて、透明レンズ８６ を設けるか又は省くかの形式を利用することができ、上側の窪み１４ｂに収容す る化粧料物質が特にカラフルでなかったり、人目を引きつけるものでなかったり する場合には透明レンズを省くようにする。 上述のことから、本発明によれば、経済的かつ機能が改善された新規な改良し た化粧料容器及びアプリケータ格納装置が得られることは明らかであろう。 個別の構成部材は容易に成形しかつ組み立てることができ、総製造費用はでき るだけ低く抑えることができる。本発明による容器は、既知の化粧料ディスペン サの全体的形状を保ってフラットなディスク状の外観に特徴があるが、使用のた めの開けたとき容器のありきたりでない人目を引きつける様相を呈するようにな る点が異なる。 従って、本発明は化粧料ディスペンサの分野で著しい優位性と改善度が得られ る。 本発明の精神を逸脱することなく種々の改変及び変更が可能である。 添付の請求の範囲の各々は、それぞれ個別の発明の特徴を定義し、従って、各 請求項は、新規性又は有効性を決定する上で従来技術の装置との比較審査の際に この点に留意されたい。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，Ｓ Ｚ，ＵＧ)，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，Ｃ Ａ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ ，ＧＢ，ＧＥ，ＨＵ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ， ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，Ｍ Ｇ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＭ， ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 1. 化粧料容器及びアプリケータ格納装置において、 背中合わせの１対の浅い窪みを有する構造的な本体と、 前記本体に担持し、前記窪みのうちの一方を包囲して化粧料物質を前記一方 の窪み内に保持する第１の着脱自在のカバー手段と、及び 前記本体に担持し、前記窪みのうちの他方を包囲してアプリケータを前記他 方の窪み内に保持する第２カバー手段と を具え、前記第２カバー手段には、前記本体に取り付ける固定部分と、この固 定部分に薄い弾性一体ヒンジを介して連結した閉止フラップとを設け、 前記閉止フラップには、このフラップが前記他方の窪みを閉鎖するときこの 閉鎖位置にフラップを釈放自在に保持するよう前記本体に担持した戻り止め手 段に連携動作する戻り止め手段を設けた ことを特徴とする化粧料容器及びアプリケータ格納装置。 2. 第２カバー手段を前記本体に圧嵌した請求項１記載の化粧料容器及びアプリ ケータ格納装置。 3. 前記本体に担持した前記戻り止め手段を前記本体の一部分に物理的に一体に 設けた請求項１記載の化粧料容器及びアプリケータ格納装置。 4. 前記他方の窪みに配置する化粧料アプリケータを更に設けた請求項１記載の 化粧料容器及びアプリケータ格納装置。 5. 前記本体に、ほぼＵ字状断面の直立環状リム部分を設けた請求項１記載の化 粧料容器及びアプリケータ格納装置。 6. 前記本体のリム部分の外周面に、前記着脱自在のカバー手段を前記本体に着 脱自在に固定する着脱自在固定手段を設けた請求項５記載の化粧料容器及びア プリケータ格納装置。 7. 前記本体のリム部分の外周面及び着脱自在のカバー手段に、前記着脱自在の カバー手段を固定する連続ねじ部を設けた請求項６記載の化粧料容器及びアプ リケータ格納装置。 8. 前記本体と前記第２カバー手段の圧嵌は、この第２カバー手段と前記本体と の間の抜き差し嵌合部分により構成した請求項２記載の化粧料容器及びアプリ ケータ格納装置。 9. 前記抜き差し嵌合部分は、前記本体の下面における開放したソケットと、第 ２カバー手段の直立した頂部開放包囲部分とにより構成し、前記頂部開放包囲 部分を前記開放したソケット内に嵌合するようにした請求項８記載の化粧料容 器及びアプリケータ格納装置。 10．第２カバー手段の上側面に前記アプリケータを摩擦によって保持する摩擦保 持手段を設けた請求項１記載の化粧料容器及びアプリケータ格納装置。 11．アプリケータを、柄部分を有するブラシ又は発泡チップにより構成し、 前記摩擦保持手段を、前記柄部分に掛合する１対の直立タブにより構成した 請求項１０記載の化粧料容器及びアプリケータ格納装置。 12．前記閉止フラップの前記戻り止め手段を、前記第２カバー手段の直立三日月 状部分により構成し、 前記本体には、前記底部の浅い窪みを形成する垂下周縁スカートを設け、 前記垂下周縁スカートを第２カバー手段の前記直立三日月状部分に連携動作 可能とし、この直立三日月状部分を閉止位置に保持しうるようにした請求項１ 記載の化粧料容器及びアプリケータ格納装置。 13．前記第２カバー手段の周縁に、前記本体の戻り止め手段の位置で指掛け用タ ブを設け、前記第２カバー手段を本体から分離し易くした請求項３記載の化粧 料容器及びアプリケータ格納装置。 14．前記第２カバー手段を円形形状にし、前記弾性一体ヒンジを前記円形形状の 弦に沿って設けた細長の形状にした請求項１記載の化粧料容器及びアプリケー タ格納装置。 15．前記アプリケータの摩擦保持手段を、前記第２カバー手段に担持し、パウダ ーパフを保持する直立円弧状フランジにより構成した請求項１０記載の化粧料 容器及びアプリケータ格納装置。 16．前記直立円弧状フランジを前記弾性一体フランジを横切らせ、また中断部分 を設け、 前記直立円弧状フランジの２個の前記中断部分を前記弾性一体ヒンジの位置 に配置し、ヒンジの作用を制限しないようにした請求項１５記載の化粧料容器 及びアプリケータ格納装置。 17．前記本体のソケット及び前記第２カバー手段の前記包囲部分を円形セグメン トとした請求項９記載の化粧料容器及びアプリケータ格納装置。 18．前記本体のソケット及び前記第２カバー手段の前記包囲部分を相互に嵌合す る直線状の壁部分とし、 前記弾性一体ヒンジを前記直線状の壁部分に沿って設けた請求項１７記載の 化粧料容器及びアプリケータ格納装置。 19．化粧料容器及びアプリケータ格納兼用装置において、 化粧料材料を保持するための１対の背中合わせの浅い窪みを設けた構造的な 本体と、 前記本体に担持し、前記窪みのうちの一方の窪みを包囲して化粧料材料を保 持する着脱自在のカバー手段と、 前記本体に担持してこの本体と連携動作しうるようにし、前記窪みのうちの 他方の窪みを包囲して化粧料アプリケータを保持する第２カバー手段と、 前記第２カバー手段及び前記本体に互いに抜き差し嵌合する部分を設け、こ の抜き差し嵌合する部分によって前記第２カバー手段を前記本体に連続的に取 り付けかつ保持し、 前記第２カバー手段には、前記化粧料アプリケータを前記他方の窪みに担持 しまた取り外すことができる支持体を画定する閉止部分を設け、 前記第２カバー手段の少なくとも一部分を前記本体に対して移動自在にしか つこの本体に連携動作可能にし、前記閉止部分により画定した前記支持体を露 出又は隠すようにした ことを特徴とする化粧料容器及びアプリケータ格納装置。 20．前記着脱自在のカバー手段をディスク状カバー部材により構成し、 前記カバー部材と前記本体とを連結するスナップ動作のヒンジを生ずる手段 を設け、前記スナップ動作のヒンジにより前記カバー部材にトグル力を発生し 、前記一方の窪みから外れた開放位置又は前記一方の窪みに重なり合う閉鎖位 置 に向かってバイアス変位されるようにした請求項１記載の化粧料容器及びアプ リケータ格納装置。 21．前記閉止フラップに、指を挿入することにより前記閉止フラップを掴み易く するため外部からアクセスできる窪みを生ずる指を収容できるノッチを設けた 請求項１記載の化粧料容器及びアプリケータ格納装置。 22．前記ノッチにほぼ三日月状の開放開口を設けた請求項２１記載の化粧料容器 及びアプリケータ格納装置。 23．前記ノッチの深さを、前記本体の前記他方の窪みの深さの半分よりも大きく した請求項２１記載の化粧料容器及びアプリケータ格納装置。 24．一方では前記構造的な本体及び他方では第１のカバー手段を単独の一体成形 ピースとして構成した請求項１記載の化粧料容器及びアプリケータ格納装置。 25．前記第２カバー手段を、前記固定部分及び前記閉止フラップを有する単独の 一体ピースとして形成した請求項２４記載の化粧料容器及びアプリケータ格納 装置。 26．一方では前記構造的な本体及び他方では第１のカバー手段を、ヒンジを有す る単独の一体成形ピースとして構成し、前記第１のカバー手段に窪みを設け、 更に、第２成形ピースとして前記第１のカバー手段の窪みに嵌合する透明又は 半透明のレンズを設けた請求項１記載の化粧料容器及びアプリケータ格納装置 。 27．１対の互いに背中合わせの浅い窪みを設けた構造的な本体と、 前記本体に担持し、前記窪みのうちの一方の窪みを包囲してこの一方の窪み の内部に化粧料物質を保持する第１のカバー手段と、 前記本体に担持し、前記窪みのうちの他方の窪みを包囲してこの他方の窪み の内部にアプリケータを保持する第２カバー手段と を具え、前記第２カバー手段には、前記本体に取り付ける固定部分と、薄い弾 性ヒンジを介して前記固定部分に連結した閉止フラップとを設け、 前記閉止フラップには、前記他方の浅い窪みを閉鎖する閉鎖位置にこの閉止 フラップを釈放自在に保持する釈放自在保持手段を設けた ことを特徴とする化粧料容器及びアプリケータ格納装置。