JP2000516442A - ヒト膜抗原tm4スーパーファミリー蛋白質およびそれをコードするdna - Google Patents

ヒト膜抗原tm4スーパーファミリー蛋白質およびそれをコードするdna

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誠志 加藤
伸吾 関根
知子 山口
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Abstract

(57)【要約】 骨肉腫細胞表面に存在するヒト膜抗原TM4スーパーファミリー蛋白質およびそれをコードするヒトcDNAを提供する。配列番号1で表されるアミノ酸配列を含む蛋白質および該蛋白質をコードするDNA、例えば配列番号1で表される塩基配列を含むcDNA。ヒト膜抗原TM4スーパーファミリー蛋白質をコードするヒトcDNA、およびこのヒトcDNAの組換え体を発現させることにより該蛋白質を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 ヒト膜抗原TM4スーパーファミリー蛋白質およびそれをコードするDNA 技術分野 本発明は、ヒト膜抗原TM4スーパーファミリー蛋白質、およびそれをコード しているcDNAに関する。本発明の蛋白質は、癌の治療や診断用医薬品として 、あるいは該蛋白質に対する抗体を作製するための抗原として用いることが出来 る。本発明のヒトcDNAは、遺伝子診断用プローブや遺伝子治療用遺伝子源と して用いることが出来る。また、該cDNAがコードしている蛋白質を大量生産 するための遺伝子源として用いることが出来る。 背景技術 4箇所の膜貫通ドメインを有するII型膜蛋白質は、TM4スーパーファミリー と呼ばれており、CD9抗原[Boucheix、C.et al.、J.Biol.Chem.266:1 17−122(1991)]、CD37抗原[Classon、B.J.et al.、J.Exp.Med. 169:1497−1502(1989)]、CD53抗原[Amiot、M.、J.Immuno l.145:4322−4325(1990)]、CD63抗原[Metzelaar、M.J.e t al.、J.Biol.Chem.266:3239−3245(1991)]、CD81抗原[ Oren、R.et al.、Mol.Cell 1 Biol.10:4007−4015(1990)]、C D82抗原[I mai、T.、J.Immunol.149:2879−2886(1992) ]等の遺伝子がすでに報告されている。これらは、いずれも造血系細胞表面に存 在する膜抗原として見いだされたものであり、細胞集団を識別するマーカーとし て用いられている。また、CO−029[Azala、S.et al.、Proc.Natl.Acad.S ci.USA 87:6833−6837(1990)]やCD63抗原の様に癌細 胞の膜抗原として見い出されたものもある。これらの抗原に対する抗体を細胞に 与えると、細胞機能の活性化が起こったり、逆に増殖抑制が見られたりすること から、細胞情報伝達過程で重要な役割を果たしていると考えられている。その構 造が、大腸菌のl acYパーミアーゼと類似性があることや、膜貫通ドメインがあることから、ト ランスポーターである可能性が指摘されているが、詳細な機能はわかっていない 。 これらの膜抗原は、ある特定の細胞や癌細胞に特異的に発現しているので、こ れに対する抗体を作製すれば、各種診断やドラッグデリバリー用キャリア−とし て利用できる。また、これらの膜抗原遺伝子を導入して膜抗原を発現させた細胞 は、対応するリガンドの検出などに応用できる。なお、上記以外にも多くのTM 4スーパーファミリーに属する蛋白質の存在が予想されており、上記の目的のた めに、新たな遺伝子の単離が望まれている。 本発明の目的は、ヒト膜抗原TM4スーパーファミリー蛋白質、および該蛋白 質をコードするDNAを提供することである。 本発明者らは鋭意研究の結果、ヒト膜抗原TM4スーパーファミリー蛋白質を コードするヒトcDNAをクローン化し、本発明を完成した。すなわち、本発明 はヒト膜抗原TM4スーパーファミリー蛋白質である、配列番号1で表されるア ミノ酸配列を含む蛋白質を提供する。また本発明は上記蛋白質をコードするDN A、例えば配列番号1で表される塩基配列を含むcDNAを提供する。 本発明の蛋白質は、ヒトの臓器、細胞株などから単離する方法、本発明のアミ ノ酸配列に基づき化学合成によってペプチドを調製する方法、あるいは本発明の ヒト膜抗原TM4スーパーファミリー蛋白質をコードするDNAを用いて組換え DNA技術で生産する方法などにより取得することができるが、組換えDNA技 術で取得する方法が好ましく用いられる。例えば、本発明のcDNAを有するベ クターからインビトロ転写によってRNAを調製し、これを鋳型としてインビト ロ翻訳を行なうことによりインビトロで発現出来る。また翻訳領域を公知の方法 により適当な発現ベクターに組換えてやれば、大腸菌、枯草菌、酵母、動物細胞 等で、コードしている蛋白質を大量に発現させることができる。 本発明の蛋白質には、配列番号1で表されるアミノ酸配列のいかなる部分アミ ノ酸配列を含むペプチド断片(5アミノ酸残基以上)も含まれる。これらのペプ チド断片は抗体を作製するための抗原として用いることができる。特に、細胞膜 表面に出ていると思われる108番目のアルギニンから207番目のグルタミン 酸までの領域に含まれる配列は、抗原ペプチドとして用いるのに適している。 本発明のDNAには、上記蛋白質をコードするすべてのDNAが含まれる。該 DNAは、化学合成による方法、cDNAクローニングによる方法などを用いて 取得することができる。 本発明のcDNAは、例えばヒト細胞由来cDNAライブラリーからクローン 化することが出来る。cDNAはヒト細胞から抽出したポリ(A)+RNAを鋳 型として合成する。ヒト細胞としては、人体から手術などによって摘出されたも のでも培養細胞でも良い。実施例ではヒト骨肉腫細胞株Saos−2から単離し たポリ(A)+RNAを用いた。cDNAは、岡山−Berg法[Okayama,H.and Be rg,P.,Mol.Cell.Biol.2:161−170(1982)]、Gubler−Hoffman法[ Gub1er,U.and Hoffman,J.Gene 25:263−269(1983)]などいか なる方法を用いて合成してもよいが、完全長クローンを効率的に得るためには、 実施例にあげたようなキャッピング法[Kato、S.et al.、Gene 150:24 3−250(1994)]を用いることが望ましい。 cDNAのクローニングは、cDNAライブラリーから任意に選択したcDN Aクローンの部分塩基配列決定、塩基配列から予測されるアミノ酸配列による蛋 白質データベース検索によって行なう。cDNAの同定は、シーケンシングによ る全塩基配列の決定、インビトロ翻訳による蛋白質発現によって行なう。 本発明のcDNAは、配列番号1で表される塩基配列を含むことを特徴とする ものであり、例えば、配列番号2で表されるものは、1.7kbpからなる塩基 配列を有し、762bpのオープンリーディングフレームを有していた。このオ ープンリーディングフレームは、253アミノ酸残基からなる蛋白質をコードし ており、4箇所の膜貫通ドメインを有していた。 なお、配列番号1あるいは配列番号2に記載のcDNAの塩基配列に基づいて 合成したオリゴヌクレオチドプローブを用いて、本発明で用いた細胞株から作製 したヒトcDNAライブラリーをスクリーニングすることにより、本発明のcD NAと同一のクローンを容易に得ることが出来る。 一般にヒト遺伝子は個体差による多型が頻繁に認められる。従って配列番号1 あるいは配列番号2において、1又は複数個のヌクレオチドの付加、欠失および /又は他のヌクレオチドによる置換がなされているcDNAも本発明の範疇には いる。 同様に、これらの変更によって生じる、1又は複数個のアミノ酸の付加、欠失 および/又は他のアミノ酸による置換がなされている蛋白質も、配列番号1で表 されるアミノ酸配列を有する蛋白質の活性を有する限り、本発明の範疇に入る。 本発明のcDNAには、配列番号1あるいは2で表される塩基配列のいかなる 部分塩基配列を含むcDNA断片(10bp以上)も含まれる。また、センス鎖お よびアンチセンス鎖からなるDNA断片もこの範疇にはいる。これらのDNA断 片は遺伝子診断用のプローブとして用いることができる。 上記の活性および使用に加えて、本発明のポリヌクレオチドおよびタンパク質 は、以下に定義した使用または生物活性(本明細書に記載のアッセイに関するも のも含む)を1つ以上示し得る。本発明のタンパク質について記載した使用また は活性は、かかるタンパク質の投与または使用により、またはかかるタンパク質 をコードするポリヌクレオチドの投与または使用(例えば、遺伝子治療またはD NAの導入に適当なベクターにおいて)により得られ得る。研究使用および有用性 本発明により提供されるポリヌクレオチドは、研究分野で種々の目的のために 使用することができる。このポリヌクレオチドは、解析、定性または治療使用の ための組換えタンパク質を発現させるために;対応するタンパク質が(構造的に 、または組織分化または発達の特定の段階において、または疾患の状態において )選択的に発現されている組織のマーカーとして;サザンゲル上の分子量マーカ ーとして;染色体の同定または関連遺伝子配座を位置付けるための染色体マーカ ーまたはタグ(標識されている場合)として;潜在的な遺伝子疾患を同定するた めに患者の内因性DNA配列と比較するために;ハイブリダイズさせて、新規な 、関連性のあるDNA配列を見つけるためのプローブとして;遺伝子フィンガー プリント法のためのPCRプライマーを誘導する情報源として;他の新規ポリヌ クレオチドを見つける過程において既知配列を「引く」ためのプローブとして; 「遺伝子チップ」または他の支持体に付着させるためのオリゴマーを選択および 製造するために(これは発現パターンを調査することも含む);DNA免疫技術 を用いて抗タンパク質抗体を産生させるために;および抗DNA抗体を産生させ るか、または他の免疫応答を引き起こすための抗原として、使用することができ る。ポリヌクレオチドが、他のタンパク質に結合、または結合し得るタンパク質 をコードしている場合(例えば、レセプター−リガンド相互作用において)、ポ リヌクレオチドを、相互作用トラップアッセイ(例えば、Gyuris et al.、Cell 75:791-803(1993)に記載)に使用すると、結合する別のタンパク質をコードする ポリヌクレオチドを同定、または結合相互作用の阻害剤を同定することができる 。 本発明により提供されるタンパク質は、同じようにアッセイにおいて、高スル ープット・スクリーニング用の多重タンパク質のパネルに含まれる生物活性を測 定するために;抗体を産生または他の免疫応答を引き起こすために;生物学的液 体中におけるタンパク質(またはそのレセプター)レベルを定量的に測定するた めに作成したアッセイにおける試薬(標識試薬を含む)として;対応するタンパ ク質が(構造的に、または組織分化または発達の特定の段階において、または疾 患の状態において)選択的に発現されている組織のマーカーとして;および、当 然、相関するレセプターまたはリガンドを単離するために使用することができる 。タンパク質が他のタンパク質に結合しているか、または結合し得る場合(例え ば、レセプター−リガンド相互作用において)、結合する他のタンパク質を同定 、または結合相互作用の阻害剤を同定することができる。また、これらの結合相 互作用に関与するタンパク質を用いると、ペプチドまたは結合相互作用の小分子 阻害剤またはアゴニストをスクリーニングすることができる。 これらの研究使用の一部または全ては、研究製品として市販できる試薬グレー ドまたはキット形態にすることができる。 上記にあげた用途の使用法は、当業者によりよく知られている。このような方 法を開示する参考文献は、「Molecular Cloning:A Laboratory Manual」、第2版 、Cold Spring Harbor Laboratory Press,Sambrook,J.、E.F.Fritsch and T.Ma niatis編、1989、および「Methods in Enzymology:Guide to Molecular Cloning Techniques」、Academic Press、Berger,S.L.and A.R.Kimmel編、1987を制限な く含む。栄養剤としての使用 本発明のポリヌクレオチドおよびタンパク質はまた、栄養源または補足として 使用することができる。このような使用は、タンパク質またはアミノ酸補足とし ての使用、炭素源としての使用、窒素源としての使用、および炭水化物源として の使用を制限なく含む。このような場合、本発明のタンパク質またはポリヌクレ オチドは、特定の生物の食餌に添加できるか、または単離固体または液体製剤と して、例えば粉末、丸剤、溶液、懸濁液またはカプセル剤の形で投与することが できる。微生物の場合、本発明のタンパク質またはポリヌクレオチドは、微生物 を培養した培地中またはその上に加えることができる。サイトカインおよび細胞増殖/分化活性 本発明のタンパク質は、サイトカイン、細胞増殖(誘導または阻害のいずれか )または細胞分化(誘導または阻害のいずれか)活性を示し得るか、または特定 の細胞群において他のサイトカインの産生を誘導し得る。全ての既知のサイトカ インを含む、現在までに発見されている多くのタンパク質因子が、1つ以上の因 子依存性細胞増殖アッセイにおいて活性を示し、従って、このアッセイはサイト カイン活性を確認するのに便利である。本発明のタンパク質の活性は、32D、 DA2、DA1G、T10、B9、B9/11、BaF3、MC9/G、M+( プレBM+)、2E8、RB5、DA1、123、T1165、HT2、CTL L2、TF−1、Mo7eおよびCMKを制限なく含む、数多くの細胞系のルー チン因子依存性細胞増殖アッセイのいずれか1つにより確認される。 本発明のタンパク質の活性は、とりわけ、以下の方法により測定し得る: T細胞または胸腺細胞増殖アッセイは、以下に記載されているものを制限なく 含む:Current Protocols in Immunology、J.E.Coligan、A.M.Kruisbeek、D.H.M argulies、E.M.Shevach、W Strober、Pub.Greene Publishing Associates and W iley-Interscience(第3章、In Vitro assays for Mouse Lymphocyte Function 3.1-3.19;第7章、Immunologic studies in Humans);Takai et al.、J.Immunol. 137:3494-3500,1986;Bertagnolli et al.、J.Immunol.145:1706-1712,1990;Bert agnolli et al.、Cellular Immunology133:327-341,1991;Bertagnolli,et al.、 J.Immunol.149:3778-3783,1992;Bowman et al.、J.Immunol.152:1756-1761,199 4。 脾臓細胞、リンパ節細胞または胸腺細胞のサイトカイン産生および/または増 殖アッセイは、以下に記載されているものを制限なく含む:Polyclonal T cell stimulaion、Kruisbeek,A.M.およびShevach,E.M.、Current Protocols in Immun ology.J.E.e.a.Coligan編Vol 1 p.3.12.1-3.12.14、John Wiley and Sons、Tor onto.1994;およびMeasurement of mouse and human interleukinγ、Schreiber ,R.D.、Current Protocols in Immunology、J.E.e.a.Coligan編Vol 1 p.6.8.1- 6.8.8、John Wiley and Sons、Tronto.1994。 造血およびリンパ球生成細胞の増殖および分化アッセイは、以下に記載のもの を制限なく含む:Measurement of Human and Murine Interleukin 2 and Interl eukin 4、Bottomly,K.、Davis,L.S.and Lipsky,P.E.、Current Protocols in I mmunology、J.E.e.a.Coligan編Vol 1 p.6.3.1-6.3.12、John Wi1ey and Sons、T ronto.1991;deVries et al.、J.Exp.Med.173:1205-1211,1991;Moreau et al.、N ature 336:690-692,1988;Greenberger et al.、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.80:2 931-2938,1983;Measurement of mouse and human interleukin 6-Nordan,R.、Cu rrent Protocols in Immunology、J.E.e.a.Coligan編Vol 1 p.6.6.1-6.6.5、Joh n Wiley and Sons、Tronto 1991;Smith et al.、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.83: 1857-1861,1986;Measurement of human Interleukin 11-Bennett,F.、Giannotti ,J.、Clark,S.C.and Turner,K.J.、Current Protocols in Immunology、J.E.e.a .Coligan編、Vol 1 p.6.15.1 John Wiley and Sons、Tronto.1991;Measurement of mouse and human Interleukin 9-Ciarletta,A.、Giannotti,J.、Clark,S.C.a nd Turner,K.J.、Current Protocols in Immunology、J.E.e.a.Coligan編、Vol 1 p.6.13.1、John Wiley and Sons、Tronto.1991。 抗原に対するT細胞クローン応答アッセイ(これにより、とりわけ、APC− T細胞相互作用に影響を与え、並びに増殖およびサイトカイン産生を測定するこ とにより、T細胞効果を指示するタンパク質が同定される)は、以下に記載のも のを制限なく含む:Current Protocols in Immunology、J.E.Coligan、A.M.,Kru isbeek、D.H.,Margulies、E.M.,Shevach、W Strober、Pub.Greene Publishing A ssociates and Wiley-Interscience(第3章、In Vitro assays for Mouse Lymphocyte Function;第6章、Cytokines and their cellular recep tors;第7章、Immunologic studies in Humans);Weinberger et al.、Proc.Natl .Acad.Sci.USA 77:6091-6095,1980;Weinberger et al.、Eur.J.Immun.11:405-41 1,1981;Takai et al.、J.Immunol.137:3494-3500、1986;Takai et al.、J.Immun ol.140:508-512,1988。免疫刺激または抑制活性 本発明のタンパク質はまた、本明細書に記載のアッセイの活性を制限なく含む 、免疫刺激または免疫抑制活性も示し得る。タンパク質は、種々の免疫不全およ び障害(重症複合免疫不全症(SCID)を含む)の処置、例えば、Tおよび/ま たはBリンパ球の成長および増殖の制御(上昇または下降)、並びにNK細胞およ び他の細胞群の細胞障害活性に影響を与えるのに有用であり得る。これらの免疫 不全は、遺伝的なものであるか、またはウイルス(例えば、HIV)並びに細菌 または真菌感染により引き起こされ得るか、または自己免疫疾患から生じ得る。 より具体的には、ウイルス、細菌、真菌または他の感染により引き起こされた感 染病(これは、HIV、肝炎ウイルス、ヘルペスウイルス、マイコバクテリア、 リーシュマニア種、マラリア種、およびカンジダ症などの種々の真菌感染を含む )は、本発明のタンパク質を用いて、処理可能であり得る。当然、この観点から 、本発明のタンパク質はまた、免疫系の亢進が一般的に望ましい場合、すなわち 、癌の処置において有用であり得る。 本発明のタンパク質を用いて処置し得る自己免疫疾患は、例えば、結合組織病 、多発性硬化症、全身性エリテマトーデス、慢性関節リウマチ、自己免疫性肺炎 、ギラン・バレー症候群、自己免疫性甲状腺炎、インシュリン依存性糖尿病、重 症筋無力症、移植片対宿主疾患および自己免疫性眼疾患を含む。かかる本発明の タンパク質はまた、喘息(特にアレルギー性喘息)または他の呼吸障害などのア レルギー反応および症状の処置に有用であり得る。免疫抑制が望ましい他の症状 (例えば、臓器移植を含む)もまた、本発明のタンパク質を用いて処置可能であ り得る。 本発明のタンパク質を用いて、様々な方法で免疫応答を抑制することが可能で ある。ダウンレギュレーションは、すでに進行している免疫応答を阻害または遮 断する形態であり得るか、または免疫応答の誘導を妨げることに関与し得る。活 性化T細胞の機能は、T細胞応答を抑制することにより、またはT細胞に特異的 耐性を誘導することにより、またはその両方により阻害され得る。T細胞応答の 免疫抑制は、一般的に、活発で、非抗原特異的な過程であり、これには、T細胞 が抑制剤に連続的に接触することが必要である。T細胞における非応答またはア ネルギーの誘導に関与する耐性は、一般的に抗原特異的であり、抑制剤への接触 を停止した後にも持続する点から、免疫抑制とは相違する。手術時に、耐性剤の 非存在下において特異的抗原に再び接触させたときにT細胞応答が欠如している ことにより耐性を実証することができる。 1つ以上の抗原機能(Bリンパ球抗原機能(例えば、B7)を制限なく含む) のダウンレギュレーションまたは阻害、例えば、活性化T細胞による高レベルの リンホカイン合成阻害は、組織、皮膚および臓器移植の状況および移植片対宿主 疾患(GVHD)に有用である。例えば、T細胞機能の遮断により、組織移植に おける組織破壊が減少する。典型的には、組織移植において、移植片の拒絶は、 T細胞による異物の認識を介して始まり、ついで、移植片を破壊する免疫応答が 起こる。免疫細胞上でB7リンパ球抗原と天然リガンドとの相互作用を阻害また は遮断する分子を移植前に投与することにより(例えば、B7−2活性のみを有 するペプチドの可溶性モノマー形、または別のBリンパ球抗原(例えば、B7− 1、B7−3)または遮断抗体の活性を有するペプチドのモノマー形とのコンジ ュゲートで)、対応する共刺激シグナルを伝達することなく、分子は免疫細胞上 の天然リガンドに結合することができる。このように、Bリンパ球抗原機能を遮 断すると、T細胞などの免疫細胞によるサイトカイン合成が妨げられ、従って、 免疫抑制剤として作用する。さらに、共刺激の欠如はT細胞の免疫性を低下させ るに十分であり、これにより概体に耐性が生じる。Bリンパ球抗原遮断剤による 長期耐性の誘導により、これらの遮断剤を反復投与する必要性がなくなることが ある。概体が十分な免疫抑制または耐性を得るために、組合せBリンパ球抗原機 能の遮断が必要なこともある。 臓器移植拒絶またはGVHDを防ぐ特定の遮断剤の効力は、ヒトにおける効力 が予見される動物モデルを用いて測定できる。使用できる適当な系の例は、ラッ トにおける同種心臓移植片、およびマウスにおける異種膵臓島細胞移植片を含み 、その両方を用いて、Lenschow et al.、Science 257:789-792(1992)およびTurk a et al.、Proc.Natl.Acad.Sci USA、89:11102-11105(1992)に記載のようにイン ビボにおけるCTLA4Ig融合タンパク質の免疫抑制効果を調べる。さらに、 GVHDのネズミモデル(Paul編、Fundamental Immunology、Raven Press、New York、1989、p.846-847参照)を用いて、その疾患の発症時にインビボにおける Bリンパ球抗原機能の遮断効果を決定することができる。 抗原機能遮断はまた、自己免疫疾患の処置に治療的に有用であり得る。数多く の自己免疫疾患は、自己組織に対して反応性のあるT細胞の不適当な不活性化の 結果であり、ここでは、疾患の病因に関与するサイトカインおよび自己抗体の産 生が促進されている。自己反応性T細胞の活性化を妨げると、疾患の徴候は減少 または消失し得る。Bリンパ球抗原のレセプター:リガンド相互作用を阻害する ことによりT細胞の共刺激を遮断する試薬を投与すると、T細胞活性化を阻害し 、疾患の経緯に関与し得る自己抗体またはT細胞由来サイトカインの産生を防ぐ ことができる。さらに、遮断剤により、自己反応性T細胞の抗原特異的耐性を誘 導し得、これにより、疾患を長期間軽減することができる。自己免疫疾患の予防 または軽減における遮断剤の効力は、数多くのヒト自己免疫疾患の十分に特徴付 けられた動物モデルを用いて決定することができる。例は、ネズミ実験的自己免 疫性脳炎、MRL/lpr/lprマウスまたはNZBハイブリッドマウスにお ける全身性エリテマトーデス、ネズミ自己免疫性コラーゲン関節炎、NODマウ スおよびBBラットにおける糖尿病、およびネズミ実験的重症筋無力症(Paul編 、Fundamental Immunology、Raven Press、New York、1989、p.840-856参照)を 含む。 免疫応答をアップレギュレーションする手段としての、抗原機能(好ましくは 、Bリンパ球抗原機能)のアップレギュレーションもまた、治療に有用であり得 る。免疫応答のアップレギュレーションは、現存する免疫応答を亢進、または最 初の免疫応答を発現する形態であり得る。例えば、Bリンパ球抗原機能を刺激す ることにより免疫応答を亢進することは、ウイルス感染の場合には有用であり得 る。さらに、インフルエンザ、風邪および脳炎などの全身性ウイルス疾患は、B リン パ球抗原を刺激形で全身投与することにより軽減し得る。 また、抗ウイルス免疫応答は、感染患者において、患者からT細胞を取り出し 、T細胞をインビトロで、本発明のペプチドを発現しているか、または本発明の 刺激形の可溶性ペプチドと共に、ウイルス抗原パルスAPCを用いて共刺激し、 インビトロ活性化T細胞を患者に再び導入することにより亢進し得る。抗ウイル ス免疫応答を冗進する別の方法は、患者から感染細胞を単離し、細胞がその表面 上にタンパク質を全てまたは一部発現するように、本明細書に記載の本発明のタ ンパク質をコードする核酸を用いてトランスフェクションさせ、トランスフェク ション細胞を患者に再び導入することである。ここで、感染細胞は、共刺激シグ ナルをT細胞に伝達することができるようになり、従って、インビボにおいてT 細胞を活性化することができる。 別の応用において、抗原機能(好ましくはBリンパ球抗原機能)のアップレギ ュレーションまたは亢進は、腫瘍免疫の誘導に有益であり得る。少なくとも1つ の本発明のペプチドをコードしている核酸でトランスフェクションさせた腫瘍細 胞(例えば、肉腫、黒色腫、リンパ腫、白血病、神経芽腫、癌)は、概体におけ る腫瘍特異的耐性を克服するために概体に投与することができる。所望であれば 、腫瘍細胞をトランスフェクションさせて、組合せペプチドを発現させることも できる。例えば、患者から得られた腫瘍細胞を、生体外でB7−2様活性のみを 有するペプチドの発現を指向した発現ベクターを用いて、またはB7−1様活性 および/またはB7−3様活性を有するペプチドと組み合わせてトランスフェク ションすることができる。トランスフェクションした腫瘍細胞を患者に戻すと、 トランスフェクション細胞の表面上にペプチドが発現される。また、遺伝子療法 技術を使用すると、インビボでトランスフェクションした腫瘍細胞を標的とする ことができる。 腫瘍細胞表面上にBリンパ球抗原活性を有する本発明のペプチドが存在するこ とにより、必要な共刺激シグナルがT細胞にもたらされ、トランスフェクション 腫瘍細胞に対してT細胞仲介免疫応答が誘導される。さらに、MHCクラスIま たはMHCクラスII分子を欠失する、または十分量のMHCクラスIまたはMH CクラスII分子を再発現できない腫瘍細胞は、MHCクラスIα鎖タンパク 質およびβ2ミクログロブリンタンパク質、またはMHCクラスIIα鎖タンパク 質およびMHCクラスIIβ鎖タンパク質の全てまたは一部をコードする核酸を用 いてトランスフェクションさせ、よって、細胞表面上にMHCクラスIまたはM HCクラスIIタンパク質を発現させることができる。Bリンパ球抗原(例えば、 B7−1、B7−2、B7−3)活性を有するペプチドと組み合わせた適当なク ラスIまたはクラスIIMHCの発現は、トランスフェクション腫瘍細胞に対して T細胞仲介免疫応答を誘導する。所望により、不変鎖などのMHCクラスII関連 タンパク質の発現を遮断するアンチセンス構築物をコードする遺伝子もまた、B リンパ球抗原活性を有するペプチドをコードするDNAを用いて、共トランスフ ェクションさせると、腫瘍関連抗原の提示を促進し、腫瘍特異的免疫を誘導する ことができる。従って、ヒト概体におけるT細胞仲介免疫応答の誘導は、概体に おける腫瘍特異的耐性を克服するに十分であり得る。 本発明のタンパク質の活性は、とりわけ、以下の方法により測定し得る: 胸腺細胞または牌臓細胞傷害性に関する適当なアッセイには、以下に記載のも のを制限なく含む:Current Protocols in Immunology、J.E.Coligan、A.M.,Kru isbeek、D.H.,Margulies、E.M.,Shevach、W Strober編、Pub.Greene Publishing Associates and Wiley-Interscience(第3章、In Vitro assays for Mouse Ly mphocyte Function 3.1-3.19;第7章、Immunologic studies in Humans);Herrma nn et al.、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 78:2488-2492,1981;Herrmann et al.、J.I mmunol.128:1968-1974,1982;Handa et al.、J.Immunol.135:1564-1572,1985;Tak ai et al.、J.Immunol.137:3494-3500,1986;Takai et al.、J.Immunol.140:508- 512,1988;Herrmann et al.、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 78:2488-2492,1981;Herrm ann et al.、J.Immunol.128:1968-1974,1982;Handa et al.、J.Immunol.135:156 4-1572,1985;Takai et al.、J.Immunol.137:3494-3500,1986;Bowman et al.、J. Virology 61:1992-1998;Takai et al.、J.Immunol.140:508-512,1988;Bertagnol li et al.、Cellular Immunology 133:327-341,1991;Brown et al.、J.Immunol. 153:3079-3092,1994。 T細胞依存性イムノグロブリン応答およびアイソタイプスイッチ(これにより 、 とりわけ、T細胞依存性抗体応答を調節し、Th1/Th2プロフィールに影響 を与えるタンパク質を同定する)のアッセイには、以下に記載のものを制限なく 含む:Maliszewski、J.Immunol.144:3028-3033,1990;およびAssays for B cell function:In vitro antibody production、Mond,J.J.and Brunswick,M、Current Protocols in Immunology、J.E.e.a.Coligan編Vol 1 p.3.8.1-3.8.16、John Wi ley and Sons、Toronto、1994。 混合リンパ球反応(MLR)アッセイ(これにより、とりわけ、優先的にTh 1およびCTL応答を引き起こすタンパク質が同定される)は、以下に記載のも のを制限なく含む:Current Protocols in Immunology、J.E.Coligan、A.M.Kru isbeek、D.H.Margulies、E.M.Shevach、W Strober、Pub.Greene Publishing Ass ociates and Wiley-Interscience(第3章、In Vitro assays for Mouse Lymphoc yte Function 3.1-3.19;第7章、Immunologic studies in Humans);Takai et al .、J.Immunol.137:3494-3500,1986;Takai et al.、J.Immunol.140:508-512,1988 ;Bertagnolli et al.、J.Immunol.149:3778-3783,1992。 樹状細胞依存性アッセイ(これにより、とりわけ、天然T細胞を活性化する樹 状細胞により発現されるタンパク質が同定される)は、以下に記載のものを制限 なく含む:Guery et al.、J.Immunol.134:536-544,1995;Inaba et al.、Journal of Experimental Medicine 173:549-559、1991;Macatonia et al.、Journal of Immunology 154:5071-5079,1995;Porgador et al.、Journal of Experimental Medicine 182:255-260、1995;Nair et al.、Journal of Virology67:4062-4069, 1993;Huang et al.、Science 264:961-965,1994;Macatonia et al.、Journal of Experimental Medicinel 69:1255-1264,1989;Bhardwaj et al.、Journal of Cl inical Investigation 94:797-807,1994;およびInaba et al.、Journal of Expe rimental Medicine 172:631-640,1990。 リンパ球生存/アポトーシス(これにより、とりわけ、スーパー抗原導入後の アポトーシスを防ぐタンパク質およびリンパ球ホメオスタシスを調節するタンパ ク質が同定される)は、以下に記載のものを制限なく含む:Darzynkiewicz et a l.、Cytometry 13:795-808,1992;Gorczyca et al.、Leukemia 7:659- 670,1993;Gorczyca et al.、Cancer Research 53:1945-1951,1993;Itoh et al. 、Cell 66:233-243,1991;Zacharchuk、Journal of Immunology 145:4037-4045,1 990;Zamai et al.、Cytometry 14:891-897,1993;Gorczyca et al.、Internation al Journal of Oncologyl:639-648,1992。 T細胞拘束および発達の初期段階に影響を及ぼすタンパク質のアッセイは、以 下に記載のものを制限なく含む:Antica et al.、Blood 84:111-117,1994;Fine et al.、Cellular Imminology 155:111-122,1994;Galy et al.、Blood 85:2770- 2778,1995;Toki et al.、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 88:7548-7551,1991。造血調節活性 本発明のタンパク質は、造血調節に、および結果として、骨髄またはリンパ系 細胞障害の処置に有用であり得る。コロニー形成細胞または因子依存性細胞系に 関与するほんのわずかな生物活性でも、例えば単独でまたは他のサイトカインと 組合せて赤芽球前駆細胞の成長および増殖を支持するといった造血調節に関与し ていることを示しており、それにより、例えば種々の貧血の処置に、または照射 /化学療法と組み合わせて赤芽球前駆体および/または赤芽球細胞の産生を刺激 するための使用に;例えば化学療法と組み合わせて結果として起こる骨髄抑制の 予防または処置に有用な顆粒球および単球/マクロファージ(すなわち、古典的 CSF活性)などの骨髄細胞の成長および増殖の支持に;巨核球および結果とし て血小板の成長および増殖を支持することにより血小板減少症などの種々の血小 板障害の予防または処置をなし、一般的に血小板輸血の代替または適当なものと して使用され;および/または、上記造血細胞のいずれかまたは全てに成熟でき 、従って、種々の幹細胞障害(再生不良性貧血および発作性夜間ヘモグロビン尿 症を制限なく含み、通常移植で処置されるもの)に治療有用性がある造血幹細胞 の成長および増殖の支持に、並びに、生体内または生体外(すなわち、骨髄移植 または末梢先祖細胞移植(同種または異種)と組合せて)で、正常細胞または遺 伝子療法で遺伝子操作した細胞として幹細胞コンパートメントを照射/化学療法 後に再集合させるのに有用性を示す。 本発明のタンパク質は、とりわけ、以下の方法により測定し得る: 種々の造血系の適当な増殖および分化アッセイは、上記に示す。 胚幹細胞分化アッセイ(これにより、とりわけ、胚分化造血に影響を及ぼすタ ンパク質が同定される)は、以下に記載のものを制限なく含む:Johansson et a l.Cellular Biology 15:141-151,1995;Keller et al.、Molecular and Cellular Biology 13:473-486、1993;McClanahan et al.、Blood 81:2903-2915,1993。 幹細胞生存および分化アッセイ(これにより、とりわけ、リンパ-造血を調節 するタンパク質が同定される)は、制限なく、以下に記載のものを含む: Methylcellulose colony forming assays、Freshney,M.G.、Culture of Hematop oietic Cells、R.I.Freshney,et al.編Vol p.265-268、Wiley-Liss、Inc.、New York,NY.1994;Hirayama et al.、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:5907-5911,1992;P rimitive hematopoietic colony forming cells with high proliferative pote ntial、McNiece,I.K.and Briddell,R.A.、Culture of Hematopoietic Cells、R .I.Freshney,et al.編Vol p.23-39、Wiley-Liss,Inc.、New York,NY.1994;Neben et al.、Experimental Hematology 22:353-359,1994;Cobblestone area formin g cell assay、Ploemacher,R.E.、Culture of Hematopoietic Cells、R.I.Fresh ney,et al.編Vol p.1-21、Wiley-Liss,Inc.、New York,NY.1994;Long term bone marrow cultures in the presence of stromal cells、Spooncer,E.、Dexter,M .and Allen,T.、Culture of Hematopoietic Cells、R.I.Freshney,et al.編Vol p.163-179、Wiley-Liss,Inc.、New York,NY.1994;Long term culture initiatin g cell assay、Sutherland,H.J.、Culture of Hematopoietic Cells、R.I.Fresh ney,et al.編Vol p.139-162、Wiley-Liss,Inc.、New York,NY.1994。組織成長活性 本発明のタンパク質はまた、骨、軟骨、鍵、靭帯および/または神経組織成長 または再生、並びに創傷治癒および組織修復および置換に使用する組成物、およ び火傷、切開および潰瘍の処置において有用性を示し得る。 骨が通常形成されない環境下において軟骨および/または骨成長を誘導する本 発明のタンパク質は、ヒトおよび他の動物における、骨折および軟骨傷害または 不足の治癒に適用される。本発明のタンパク質を使用したかかる製剤は、皮下骨 折並びに開放骨折治癒に、および人工関節の固定化促進に予防的に使用し得る。 骨形成剤により誘導される新規骨形成は、先天性、外傷誘導、または腫瘍切除誘 導頭骸骨傷害治癒に寄与し、また、美容形成外科においても有用である。 本発明のタンパク質はまた、歯周病の処置、および他の歯治療過程にも使用し 得る。かかる薬剤は、骨形成細胞を引き付けるか、骨形成細胞を刺激するか、ま たは骨形成細胞の先祖の分化を誘導する環境を提供し得る。本発明のタンパク質 はまた、骨および/または軟骨修復を刺激することにより、または炎症過程が仲 介する炎症または組織破壊(コラゲナーゼ活性、破骨細胞活性等)過程を遮断す ることにより、骨粗鬆症または変形性関節症の処置に有用であり得る。 本発明のタンパク質に起因し得る組織再生活性の別のカテゴリーは、腱/靭帯 形成である。腱/靭帯様組織または他の組織形成を、通常かかる組織が形成され ない環境下で誘導する本発明のタンパク質は、ヒトおよび他の動物における、腱 または靭帯破壊、変形および他の腱または靭帯障害の治癒に適用される。腱/靭 帯様組織誘導タンパク質を使用したかかる製剤は、腱または靭帯組織の傷害から の保護、並びに腱または靭帯の骨または他の組織への固定化を亢進、並びに腱ま たは靭帯組織傷害を治癒するために予防的に使用し得る。本発明の組成物により 誘導される新規腱/靭帯様組織形成は、先天性、外傷誘導、または他の起源の他 の腱または靭帯障害の治癒に寄与し、また、腱または靭帯の接着または修復とい った美容形成外科においても有用である。本発明の組成物は、腱または靭帯形成 細胞を引き付けるか、腱または靭帯形成細胞の成長を刺激するか、腱または靭帯 形成細胞の先祖の分化を誘導するか、または、生体内に戻して組織を修復するた めに、腱/靭帯細胞または先祖の成長を生体外で誘導する環境を提供し得る。本 発明の組成物はまた、腱炎、毛根管症候群および他の腱または靭帯障害の処置に 有用であり得る。組成物はまた、当該分野でよく知られているように、適当なマ トリックス、および/または担体として金属イオン封印剤を含み得る。 本発明のタンパク質はまた、神経細胞増殖並びに神経および脳組織再生、すな わち、中枢および末梢神経系疾患並びにニューロパシー、並びに機械的および外 傷的疾患(これは、神経細胞または神経組織の変性、壊死または外傷を含む)の 処置に有用であり得る。より具体的には、タンパク質は、例えば末梢神経傷害、 末梢ニューロパシーおよび局所的ニューロパシーなどの末梢神経系疾患、および アルツハイマー、パーキンソン病、ハンティングトン舞踏病、筋萎縮性側索硬化 、およびシャイ・ドレーガー症候群などの中枢神経系疾患の処置に使用し得る。 本発明により処置し得る別の症状は、脊髄障害、頭部外傷、および卒中などの脳 血管障害といった機械的および外傷的障害を含む。化学療法または他の医学療法 が引き起こす末梢ニューロパシーもまた、本発明のタンパク質を用いて処置可能 である。 本発明のタンパク質はまた、圧迫潰瘍、血管障害に関連した潰瘍、手術的およ び外傷的創傷等を制限なく含む、治癒されていない創傷のより良く早い治癒を促 進するのに有用であり得る。 本発明のタンパク質は、臓器(例えば、膵臓、肝臓、腸、腎臓、皮膚、内皮を 含む)、筋肉(平滑筋、骨格筋または心筋)および血管(血管内皮を含む)組織 などの他の組織の生成または再生、またはかかる組織を含む細胞の成長を促進す る活性を示し得る。所望の効果の一部は、正常組織が再生するように線状の創傷 を阻害または調節することにより得られ得る。本発明のタンパク質はまた、血管 新生活性も示し得る。 本発明のタンパク質はまた、消化管保護または再生、および肺または肝繊維症 の処置、種々の組織における再還流障害、および全身性サイトカイン傷害から引 き起こされる症状に有用であり得る。 本発明のタンパク質はまた、前駆体組織または細胞から上記の組織の分化を促 進または阻害するのに、または上記の組織の成長を阻害するのに有用であり得る 。 本発明のタンパク質の活性は、とりわけ、以下の方法により測定し得る: 組織生成活性のアッセイは、以下に記載のものを制限なく含む:国際特許公開 番号WO95/16035(骨、軟骨、腱);国際特許公開番号WO95/05846(神経、ニュ ーロン);国際特許公開番号WO91/07491(皮膚、内皮)。 創傷治癒活性アッセイは、以下に記載のものを制限なく含む:Winter、Epider mal Wound Healing 、p.71-112(Maibach,HI and Rovee,DT編)、Year Book Medica l Publishers,Inc.、Chicago、これはEaglstein and Mertz,J.、Invest.Dermato l 71:382-84(1978)により修飾されている。アクチビン/インヒビン活性 本発明のタンパク質はまた、アクチビンまたはインヒビン関速活性を示し得る 。インヒビンは、卵胞刺激ホルモン(FSH)放出阻害能により特徴付けられ、 一方、アクチビンは、卵胞刺激ホルモン(FSH)放出刺激能により特徴付けら れる。従って、本発明のタンパク質は、単独で、またはインヒビンαファミリー の1つとのヘテロダイマーの形で、雌哺乳動物における生殖能力を減少させ、雄 哺乳動物における精子形成を減少させるインヒビン効力に基いた避妊薬として有 用であり得る。十分量の別のインヒビンを投与することで、これらの哺乳動物に おいて避妊を誘導することができる。また、ホモダイマーまたは他のインヒビン -β基のタンパク質サブユニットとのヘテロダイマーである、本発明のタンパク 質は、前下垂体細胞からFSH放出を刺激するアクチビン分子の能力に基づく、 生殖誘導治療薬として有用であり得る。例えば、米国特許4,798,885参照。本発 明のタンパク質はまた、ウシ、ヒツジおよびブタなどの家畜動物の生殖行動の期 間を延ばすために、性的に未熟な哺乳動物における生殖能力の開始を早めるのに 有用であり得る。 本発明のタンパク質はまた、とりわけ、以下の方法により測定し得る: アクチビン/インヒビン活性のアッセイは、以下に記載のものを制限なく含む :Vale et al.、Endocrinology 91:562-572,1972;Ling et al.、Nature 321:779 -782,1986;Vale et al.、Nature 321:776-779,1986;Mason et al.、Nature 318: 659-663,1985;Forage et al.、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 83:3091-3095,1986。走化性/化学運動性 本発明のタンパク質は、例えば、単球、繊維芽細胞、好中球、T細胞、肥満細 胞、好酸球、上皮および/または内皮細胞を含む、哺乳動物細胞の走化性または 化学運動性(例えば、ケモカインとして働く)を有し得る。走化性および化学運 動性タンパク質は、所望の細胞群を所望の作用部位に移動または引き付けるため に使用することができる。走化性または化学運動性タンパク質は、組織の傷およ び他の外傷の処置、並びに局所的感染の処置に特に利点がある。例えば、リンパ 球、単球または好中球を腫瘍または感染部位に引き付けると、腫瘍または感染剤 に対する免疫応答が亢進され得る。 タンパク質またはペプチドが、もし直接的または間接的に、特定の細胞群の指 示方向および運動を刺激することができるならば、それはこのような細胞群に対 して走化性を有する。好ましくは、タンパク質またはペプチドは直接的に細胞の 指示された運動を刺激することができる。特定のタンパク質が細胞群に対して走 化性を有するかどうかは、細胞走化性に関する任意の公知のアッセイにおいてか かるタンパク質またはペプチドを使用することにより容易に決定することができ る。 本発明のタンパク質の活性は、とりわけ、以下の方法により測定し得る: 走化性のアッセイ(これにより、走化性を誘導または妨害するタンパク質が同 定される)は、膜を通して細胞の移動を誘導するタンパク質の能力、並びに1つ の細胞群から別の細胞群への癒着を誘導するタンパク質の能力について測定する アッセイから構成されている。移動および癒着に適当なアッセイは、以下に記載 のものを制限なく含む:Current Protocols in Immunology、J.E.Coligan、A.M. ,Kruisbeek、D.H.,Margulies、E.M.,Shevach、W.Strober編、Pub.Greene Publis hing Associates and Wiley-Interscience(第6.12章、Measurement of alpha an d beta Chemokines 6.12.1-6.12.28;Taub et al.J.Clin.Invest.95:1370-1376、 1995;Lind et al.APMIS 103:140-146,1995;Muller et al.Eur.J.Immunol.25:174 4-1748;Gruber et al.J.of Immunol.152:5860-5867,1994;Johnston et al.J.of Immunol.153:1762-1768,1994。止血および血栓活性 本発明のタンパク質はまた、止血または血栓活性を示し得る。結果として、か かるタンパク質は、種々の凝固疾患(血友病などの遺伝性疾患を含む)の処置、 または外傷、手術または他の原因から生じた傷の処置における凝固および他の血 栓症状の亢進に有用であると期待される。本発明のタンパク質はまた、血栓形成 の溶解または阻害、およびそれから生じた症状(例えば、心筋梗塞および中枢神 経系血管閉塞(例えば、卒中))の処置および予防に有用であり得る。 本発明のタンパク質は、とりわけ、以下の方法により測定し得る: 止血および血栓活性のアッセイは、以下に記載のものを制限なく含む:Linet et al.、J.Clin.Pharmacol.26:131-140,1986;Burdick et al.、Thrombosis Res. 45:413-419,1987;Humphrey et al.、Fibrinolysis5:71-79(1991);Schaub、Prost aglandins 35:467-474、1988。レセプター/リガンド活性 本発明のタンパク質はまた、レセプター、レセプターリガンドまたはレセプタ ー/リガンド相互作用の阻害剤またはアゴニストとして活性を示し得る。かかる レセプターおよびリガンドの例は、サイトカインレセプターおよびそのリガンド 、レセプターキナーゼおよびそのリガンド、レセプターホスファターゼおよびそ のリガンド、細胞−細胞相互作用に関与するレセプターおよびそのリガンドを制 限なく含む(制限なく、抗原提示、抗原認識および細胞性および体液性免疫応答 に関与する、細胞癒着分子(例えば、セレクチン、インテグリンおよびそのリガ ンド)およびレセプター/リガンド対を含む)。レセプターおよびリガンドはま た、可能性のあるペプチドまたは関連するレセプター/リガンド相互作用の小分 子阻害剤をスクリーニングするのに有用である。本発明のタンパク質(レセプタ ーおよびリガンドのフラグメントを制限なく含む)は、それ自体レセプター/リ ガンド相互作用の阻害剤として有用であり得る。 本発明のタンパク質は、とりわけ、以下の方法により測定し得る: レヤプター−リガンド活性の適当なアッセイは、以下に記載のものを制限なく 含む:Current Protocols in Immunology、J.E.Coligan、A.M.,Kruisbeek、D.H. ,Margulies、E.M.,Shevach、W.Strober編、Pub.Greene Publishing Associates and Wiley-Interscience(第7.28章、Measurement of Cellular Adhesion under static conditions 7.28.1-7.28.22)、Takai et al.、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 84:6864-6868,1987;Bierer et al.、J.Exp.Med.168:1145-1156,1988;Rosenstein et al.、J.Exp.Med.169:149-160,1989;Stoltenborg et al.、J.Immunol.Method s 175:59-68,1994;Stitt et al.、Cell 80:661-670,1995。抗炎症活性 本発明のタンパク質はまた、抗炎症活性を示し得る。抗炎症活性は、炎症応答 に関与する細胞に刺激を与えるか、細胞−細胞相互作用(例えば、細胞癒着)を 阻害または促進するか、炎症過程に関与する細胞の走化性を阻害または促進する か、細胞遊出を阻害または促進し、炎症応答をより直接的に阻害または促進する 他の因子の産生を刺激または抑制することにより得られ得る。このような活性を 示すタンパク質を使用すると、感染(例えば、敗血症性ショック、敗血症または 全身性炎症応答症候群(SIRS))、虚血−再還流障害、エンドトキシン致死、 関節炎、補体仲介超急性拒絶、腎炎、サイトカインまたはケモカイン誘導肺障害 、炎症性腸疾患、クローン病またはTNFまたはIL−2などのサイトカインの 産生過剰から生じた疾患に関連する炎症を制限なく含む、慢性または急性状態を 含む炎症症状を処置することができる。本発明のタンパク質はまた、抗原性基質 または物質に対するアナフィキラシーおよび過敏症の処置に有用であり得る。腫瘍阻害活性 腫瘍の免疫学的処置または予防で上記した活性に加えて、本発明のタンパク質 は他の抗腫瘍活性を示し得る。タンパク質は、直接的または間接的に(例えば、 ADCCを介して)腫瘍成長を阻害し得る。タンパク質は、腫瘍組織または腫瘍 前駆体組織に作用するか、腫瘍成長に必要な組織形成を阻害するか(例えば、血 管形成を阻害することにより)、腫瘍成長を阻害する他の因子、薬剤または細胞 型を産生することにより、または腫瘍成長を促進する因子、薬剤または細胞型を 抑制、削除または阻害することにより、腫瘍阻害活性を示し得る。他の活性 本発明のタンパク質はまた、以下の付加的な活性または効果を1つ以上示し得 る:細菌、ウイルス、真菌および他の寄生虫を制限なく含む、感染性病原体の成 長、感染または機能の阻害または殺滅;身長、体重、髪の色、目の色、皮膚、脂 肪対肉比または他の組織色素を制限なく含む体の特徴、または臓器または体部分 サイズまたは型(例えば、胸部増大または減少、骨の形または型の変化)に対す る影響(抑制または亢進);バイオリズムまたは心(caricadic)周期またはリズ ムに対する影響;雄または雌概体の生殖能力に対する影響;食用脂肪、脂質、タ ンパク質、炭水化物、ビタミン、ミネラル、補因子または他の栄養因子または成 分の代謝、異化、同化、プロセシング、利用、貯蔵または削除に対する影響;食 欲、性欲、ストレス、認知(認知障害を含む)、抑鬱(鬱病を含む)および暴力行 動を制限なく含む、行動特性に対する影響;鎮痛効果または他の疼痛軽減効果; 造血系以外の系における胚幹細胞の分化および成長の促進;ホルモンまたは内分 泌活性;酵素の場合、酵素の欠乏の修正、および欠乏性関連疾患の処置;過増殖 疾患(例えば、乾癬)の処置;イムノグロブリン様活性(例えば、抗原または補 体と結合する能力);および、ワクチン組成物中で抗原として作用し、かかるタ ンパク質またはかかるタンパク質と交差反応する他の物質または実体に対して免 疫応答を引き起こす能力。 図面の簡単な説明 図1は、プラスミドpHP00966の構造を表す図である。図2は、本発明 の蛋白質の疎水性プロフィールを示す図である。 実施例 次に実施例により発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定され るものではない。DNAの組換えに関する基本的な操作および酵素反応は、文献 [“Molecular Cloning.A Laboratory Manual”、Cold Spring Harbor Laborat ory、1989]に従った。制限酵素および各種修飾酵素は特に記載の無い場合 宝酒造社製のものを用いた。各酵素反応の緩衝液組成、並びに反応条件は付属の 説明書に従った。cDNA合成は文献[Kato、S.et al.、Gene 150:24 3−250(1994)]に従った。 ポリ(A)+RNAの調製 ヒト骨肉腫細胞株Saos−2細胞(ATCCHTB85)1gを5.5Mグ アニジウムチオシアネート溶液20ml中でホモジナイズした後、文献[0kaya ma、H.et al.、“Methods in Enzymology”Vol.164、Academic Press、19 87]に従い、5mgのmRNAを調製した。これを20mMトリス塩酸緩衝液 (pH7.6)、0.5M NaCl、1mM EDTAで洗浄したオリゴdTセルロ ースカラムにかけ、上掲文献に従いポリ(A)+RNA255μgを得た。cDNAライブラリーの作製 上記ポリ(A)+RNA10μgを100mMトリス塩酸緩衝液(pH8)に 溶解し、RNaseを含まないバクテリア由来アルカリホスファターゼ1単位を添加 し、37℃1時間反応させた。反応液をフェノール抽出後、エタノール沈殿を行 ない、ペレットを50mM酢酸ナトリウム(pH6)、1mM EDTA、0.1 % 2−メルカプトエタノール、0.01% Triton X−100溶液に溶解した 。これに、タバコ由来酸ピロホスファターゼ(エピセンターテクノロジーズ社製 )1単位を添加して、総量100μlで37℃1時間反応させた。反応液をフェ ノール抽出後、エタノール沈殿を行ない、ペレットを水に溶解し、脱キャップ処 理したポリ(A)+RNA溶液を得た。 脱キャップ処理したポリ(A)+RNA、DNA−RNAキメラオリゴヌクレ オチド(5’−dG−dG−dG−dG−dA−dA−dT−dT−dC−dG −dA−G−G−A−3’)3nmolを50mMトリス塩酸緩衝液(pH7.5)、 0.5mMATP、5mM MgCl2、10mM 2−メルカプトエタノール、25 %ポリエチレングリコール水溶液に溶解し、T4RNAリガーゼ50単位を添加 し、総量30μlで20℃12時間反応させた。反応液をフェノール抽出後、エ タノール沈殿を行ない、ペレットを水に溶解し、キメラオリゴキャップ付加ポリ (A)+RNAを得た。 本発明者らが開発したベクターpKA1(特開平4−117292号公報)を KpnIで消化後、末端転移酵素により約60個のdTテールを付加した。これ をEcoRV消化して片側のdTテールを除去したものをベクタープライマーとして 用いた。 先に調製したキメラオリゴキャップ付加ポリ(A)+RNA6μgを、ベクタ ープライマー1.2μgとアニールさせた後、50mMトリス塩酸緩衝液(pH8 .3)、75mM KCl、3mM MgCl2、10mM ジチオスレイトール、1.2 5mMdNTP(dATP+dCTP+dGTP+dTTP)溶液に溶解し、逆 転写酵素(GIBCO−BRL社製)200単位を添加し、総量20μlで42 ℃1時間反応させた。反応液をフェノール抽出後、エタノール沈殿を行ない、ペ レットを50mMトリス塩酸緩衝液(pH7.5)、100mM NaCl 10mM MgCl2、1mMジチオスレイトール溶液に溶解した。これにEcoR11 00単位を添加し、総量20μlで37℃1時間反応させた。反応液をフェノー ル抽出後、エタノール沈殿を行ない、ペレットを20mMトリス塩酸緩衝液(p H7.5)、100mM KCl、4mM MgCl2、10mM(NH4)2SO4、50μg/ ml牛血清アルブミン溶液に溶解した。これに大腸菌DNAリガーゼ60単位を添 加し、16℃16時間反応させた。反応液に2mMdNTP2μl、大腸菌DN Aポリメラーゼ14単位、大腸菌RNaseH 0.1単位を添加し、12℃1時間つ いで22℃1時間反応させた。 次いでcDNA合成反応液を用いて大腸菌DH12S(GIBCO−BRL社 製)の形質転換を行なった。形質転換はエレクトロポレーション法によって行な った。形質転換体の一部を100μg/mlアンピシリン含有2xYT寒天培地上 に蒔いて37℃一晩培養した。寒天上に生じた任意のコロニーを拾い100μg /mlアンピシリン含有2xYT培地2mlに接種して37℃2時間培養後、ヘル パーファージMK13KO7(ファルマシア社)を感染させ、さらに37℃一晩 培養した。培養液を遠心して、菌体と上清に分け、菌体からはアルカリリシス法 により2本鎖プラスミドDNAを、上清からは常法に従い一本鎖ファージDNA を単離した。2本鎖プラスミドDNAはEcoRIとNotIで二重消化した後、0.8% アガロースゲル電気泳動を行ないcDNAインサートの大きさを求めた。一方一 本鎖ファージDNAは、蛍光色素で標識したM13ユニバーサルプライマーとTa qポリメラーゼ(アプライドバイオシステムズ社製キット)を用いてシーケンス 反応を行なった後、蛍光DNAシーケンサー(アプライドバイオシステムズ社) にかけてcDNAの5'末端約400bpの塩基配列を決定した。配列データは ホモ・プロテインcDNAバンクデータベースとしてファイル化した。 cDNAクローニング 上記cDNAライブラリーから任意に選択したクローンの塩基配列決定を行な い、得られた塩基配列を3フレームのアミノ酸配列に変換した後、これらの配列 でプロテインデータベースを検索した。解析ソフトウエアはGENETYX−M AC(ソフトウエア開発社製)を用いた。その結果、クローンHP00966が 含有するプラスミドpHP00966によってコードされている蛋白質が、膜抗 原TM4スーパーファミリーと高い相同性を有していることが判明した。このプ ラスミドの構造を図1に示す。cDNAインサートの全塩基配列を決定したとこ ろ、762bpのオープンリーディングフレーム(配列番号2)を有していた。 オープンリーディングフレームは253アミノ酸残基からなる蛋白質をコードし ており、この配列を用いてプロテインデータベースを検索したところ、全領域に わたってヒトCD63抗原のアミノ酸配列と32.5%の相同性を有していた。 表1に、本発明のヒト膜抗原TM4スーパーファミリー蛋白質(TM4)とヒト CD63抗原(CD63)のアミノ酸配列の比較を示す。−はギャップを、*は 本発明の蛋白質と同一アミノ酸残基を、.は本発明の蛋白質と類似アミノ酸残基 をそれぞれ表す。また、図2にKyte & Doolittle法で求めた本蛋白質の疎水性 プロフィールを示す。4箇所に膜貫通ドメインと思われる疎水性の高い領域が見 られる。このパターンは、他のTM4に共通してみられる特徴である。 インビトロ翻訳による蛋白質合成 本発明のcDNAを有するベクターpHP00966を用いて、TNTウサギ 網状赤血球溶解物キット(プロメガ社製)によるインビトロ翻訳を行なった。こ の際[35S]メチオニンを添加し、発現産物をラジオアイソトープでラベルした 。いずれの反応もキットに付属のプロトコールに従って行なった。プラスミドp HP00966、2μgを、TNTウサギ網状赤血球溶解物50μl、緩衝液( キットに付属)4μl、アミノ酸混合液(Metを含まない)2μl、[35S]メ チオニン(アマーシャム社)8μl(0.37MBq/μl)、T7RNAポリメ ラーゼ2μl、RNasin 80Uを含む総量100μlの反応液中で30℃で90 分間反応させた。反応液3μlにSDSサンプリングバッファー(125mMト リス塩酸緩衝液、pH6.8、120mM2−メルカプトエタノール、2%SD S溶液、0.025%ブロモフェノールブルー、20%グリセロール)2μlを 加え、95℃3分間加熱処理した後、SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動 にかけた。オートラジオグラフィーを行ない、翻訳産物の分子量を求めた結果、 本発明のcDNAは、分子量約29kDaの翻訳産物を生成した。この値は、配 列番号1で表される塩基配列から予想される蛋白質の予想分子量28,017と 一致し、このcDNAが確かに配列番号1で表される蛋白質をコードしているこ とが示された。 発明の効果 本発明はヒト膜抗原TM4スーパーファミリー蛋白質、該蛋白質をコードする DNA、および該蛋白質をコードするヒトcDNAを提供する。本発明の蛋白質 は、癌の治療や診断用医薬品として、あるいは該蛋白質に対する抗体を作製する ための抗原として用いることができる。また、該DNAを用いることにより、該 蛋白質を大量に発現することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 35/00 A61P 43/00 121 43/00 121 C12P 21/02 C C12P 21/02 A61K 37/02 (C12P 21/02 C12R 1:19)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.配列番号1で表されるアミノ酸配列を含む蛋白質。 2.請求項1記載の蛋白質をコードするDNA。 3.配列番号1で表される塩基配列を含むcDNA。 4.配列番号2で表される塩基配列からなる、請求項3記載のcDNA。
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