JP2002519016A - 疎水性ドメインを有するヒト蛋白質とそれをコードするdna - Google Patents

疎水性ドメインを有するヒト蛋白質とそれをコードするdna

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JP2002519016A
JP2002519016A JP2000557267A JP2000557267A JP2002519016A JP 2002519016 A JP2002519016 A JP 2002519016A JP 2000557267 A JP2000557267 A JP 2000557267A JP 2000557267 A JP2000557267 A JP 2000557267A JP 2002519016 A JP2002519016 A JP 2002519016A
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誠志 加藤
知子 木村
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    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
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Abstract

(57)【要約】 疎水性ドメインを有し配列番号1〜10によって表されるアミノ酸配列のいずれかを含むヒト蛋白質、この蛋白質をコードするcDNA、このcDNAを含む発現ベクターならびにこのcDNAを含む真核細胞。この蛋白質をコードするcDNAの発現によって、この蛋白質を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、疎水性ドメインを有するヒト蛋白質、それをコードしているDNA
、このDNAの発現ベクター、およびこのDNAを発現させた真核細胞に関する
。本発明の蛋白質は、医薬品として、あるいはこの蛋白質に対する抗体を作製す
るための抗原として用いることができる。本発明のヒトcDNAは、遺伝子診断
用プローブや遺伝子治療用遺伝子源として用いることができる。また、このcD
NAがコードしている蛋白質を大量生産するための遺伝子源として用いることが
できる。これらの遺伝子を導入して分泌蛋白質や膜蛋白質を大量発現させた細胞
は、対応するレセプターやリガンドの検出、新しい低分子医薬のスクリーニング
などに利用できる。
【0002】 (背景技術) 細胞は多くの蛋白質を細胞外に分泌している。これらの分泌蛋白質は、細胞の
増殖制御、分化誘導、物質輸送、生体防御などにおいて重要な役割を果たしてい
る。分泌蛋白質は細胞内蛋白質と異なり細胞外で作用するので、注射や点滴など
による体内投与が可能であり、医薬としての可能性を秘めている。事実、インタ
ーフェロン、インターロイキン、エリスロポイエチン、血栓溶解剤など、多くの
ヒト分泌蛋白質が現在医薬として使用されている。また、これら以外の分泌蛋白
質についても臨床試験が進行中であり、医薬品を目指した用途開発がなされてい
る。ヒト細胞は、まだ多くの未知の分泌蛋白質を生産していると考えられており
、これらの分泌蛋白質並びにそれをコードしている遺伝子が入手できれば、これ
らを用いた新しい医薬品開発が期待できる。
【0003】 一方、膜蛋白質は、シグナルレセプター、イオンチャンネル、トランスポータ
ーなどとして、細胞膜を介する物質輸送や情報伝達において重要な役割を担って
いる。例えば、各種サイトカインに対するレセプター、ナトリウムイオン・カリ
ウムイオン・塩素イオン等に対するイオンチャンネル、糖・アミノ酸等に対する
トランスポーターなどが知られており、その多くはすでに遺伝子もクローン化さ
れている。これらの膜蛋白質の異常は、これまで原因不明であった多くの病気と
関連していることがわかってきた。従って、新しい膜蛋白質が見い出せれば、多
くの病気の原因解明につながるものと期待され、膜蛋白質をコードする新たな遺
伝子の単離が望まれている。
【0004】 従来、これらの分泌蛋白質や膜蛋白質は、ヒト細胞から精製することが困難な
ので、遺伝子の方からのアプローチによって単離されたものが多い。一般的な方
法は、cDNAライブラリーを真核細胞に導入して、cDNAを発現させたのち
、目的とする活性を有する蛋白質を分泌発現あるいは膜表面上に発現している細
胞をスクリーニングする、いわゆる発現クローニング法である。しかしこの方法
では機能のわかった蛋白質の遺伝子しかクローン化できない。
【0005】 一般に分泌蛋白質や膜蛋白質は、蛋白質内部に少なくとも一個所疎水性ドメイ
ンを有しており、リボソームで合成された後、このドメインが分泌シグナルとし
て働いたり、リン脂質膜内に留まり膜にトラップされる。従って、完全長cDN
Aの全塩基配列を決定してやり、そのcDNAがコードしている蛋白質のアミノ
酸配列の中に疎水性の高い領域が存在すれば、そのcDNAは分泌蛋白質や膜蛋
白質をコードしていると考えられる。
【0006】 (発明の開示) 本発明の目的は、疎水性ドメインを有する新規のヒト蛋白質、この蛋白質をコ
ードするDNA、このDNAの発現ベクター、およびこのDNAを発現しうる形
質転換真核細胞を提供することである。
【0007】 本発明者らは鋭意研究の結果、ヒト完全長cDNAバンクの中から疎水性ドメ
インを有する蛋白質をコードするcDNAをクローン化し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は疎水性ドメインを有するヒト蛋白質である、配列番号1から
配列番号10で表されるアミノ酸配列のいずれかを含む蛋白質を提供する。また
本発明は上記蛋白質をコードするDNA、例えば配列番号11〜21、23、2
5、27、29、31、33、35、37および39で表される塩基配列のいず
れかを含むcDNA、並びにこのDNAをインビトロ翻訳あるいは真核細胞内で
発現しうる発現ベクター、及びこのDNAを発現し上記蛋白質を生産しうる形質
転換真核細胞を提供する。
【0008】 (発明を実施するための最良の形態) 本発明の蛋白質は、ヒトの臓器、細胞株などから単離する方法、本発明のアミ
ノ酸配列に基づき化学合成によってペプチドを調製する方法、あるいは本発明の
疎水性ドメインをコードするDNAを用いて組換えDNA技術で生産する方法な
どにより取得することができるが、組換えDNA技術で取得する方法が好ましく
用いられる。例えば、本発明のcDNAを有するベクターからインビトロ転写に
よってRNAを調製し、これを鋳型としてインビトロ翻訳を行なうことによりイ
ンビトロで蛋白質を発現できる。また翻訳領域を公知の方法により適当な発現ベ
クターに組換えてやれば、大腸菌、枯草菌等の原核細胞や、酵母、昆虫細胞、哺
乳動物細胞等の真核細胞で、コードしている蛋白質を大量に発現させることがで
きる。
【0009】 本発明の蛋白質を、インビトロ翻訳でDNAを発現させて生産させる場合には
、このcDNAの翻訳領域を、RNAポリメラーゼプロモーターを有するベクタ
ーに組換え、プロモーターに対応するRNAポリメラーゼを含む、ウサギ網状赤
血球溶解物や小麦胚芽抽出物などのインビトロ翻訳系に添加してやれば、本発明
の蛋白質をインビトロで生産することができる。RNAポリメラーゼプロモータ
ーとしては、T7、T3、SP6などが例示できる。これらのRNAポリメラー
ゼプロモーターを含むベクターとしては、pKA1、pCDM8、pT3/T7
18、pT7/3 19、pBluescript IIなどが例示できる。
また、反応系にイヌ膵臓ミクロソームなどを添加してやれば、本発明の蛋白質を
分泌型あるいはミクロソーム膜に組み込まれた形で発現することができる。
【0010】 本発明の蛋白質を、大腸菌などの微生物でDNAを発現させて生産させる場合
には、微生物中で複製可能なオリジン、プロモーター、リボソーム結合部位、c
DNAクローニング部位、ターミネーター等を有する発現ベクターに、本発明の
cDNAの翻訳領域を組換えた発現ベクターを作成し、この発現ベクターで宿主
細胞を形質転換したのち、得られた形質転換体を培養してやれば、このcDNA
がコードしている蛋白質を微生物内で大量生産することができる。この際、任意
の翻訳領域の前後に開始コドンと停止コドンを付加して発現させてやれば、任意
の領域を含む蛋白質断片を得ることができる。あるいは、他の蛋白質との融合蛋
白質として発現させることもできる。この融合蛋白質を適当なプロテアーゼで切
断することによってこのcDNAがコードする蛋白質部分のみを取得することも
できる。大腸菌用発現ベクターとしては、pUC系、pBluescript
II、pET発現システム、pGEX発現システムなどが例示できる。
【0011】 本発明の蛋白質を、真核細胞でDNAを発現させて生産させる場合には、この
cDNAの翻訳領域を、プロモーター、スプライシング領域、ポリ(A)付加部
位等を有する真核細胞用発現ベクターに組換え、真核細胞内に導入してやれば、
本発明の蛋白質を分泌生産あるいは膜蛋白質として細胞膜表面上で生産すること
ができる。発現ベクターとしては、pKA1、pED6dpc2、pCDM8、
pSVK3、pMSG、pSVL、pBK−CMV、pBK−RSV、EBVベ
クター、pRS、pYES2などが例示できる。真核細胞としては、サル腎臓細
胞COS7、チャイニーズハムスター卵巣細胞CHOなどの哺乳動物培養細胞、
出芽酵母、分裂酵母、カイコ細胞、アフリカツメガエル卵細胞などが一般に用い
られるが、本蛋白質を発現できるものであれば、いかなる真核細胞でもよい。発
現ベクターを真核細胞に導入するには、電気穿孔法、リン酸カルシウム法、リポ
ソーム法、DEAEデキストラン法など公知の方法を用いることができる。
【0012】 本発明の蛋白質を原核細胞や真核細胞で発現させたのち、培養物から目的蛋白
質を単離精製するためには、公知の分離操作を組み合わせて行うことができる。
例えば、尿素などの変性剤や界面活性剤による処理、超音波処理、酵素消化、塩
析や溶媒沈殿法、透析、遠心分離、限外濾過、ゲル濾過、SDS−PAGE、等
電点電気泳動、イオン交換クロマトグラフィー、疎水性クロマトグラフィー、ア
フィニティークロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィーなどがあげられる。
【0013】 本発明の蛋白質には、配列番号1から配列番号10で表されるアミノ酸配列の
いかなる部分アミノ酸配列を含むペプチド断片(5アミノ酸残基以上)も含まれ
る。これらのペプチド断片は抗体を作製するための抗原として用いることができ
る。また、本発明の蛋白質の中でシグナル配列を有するものは、シグナル配列が
除去された後、成熟蛋白質の形で分泌される。したがって、これらの成熟蛋白質
は本発明の蛋白質の範疇にはいる。成熟蛋白質のN末端アミノ酸配列は、シグナ
ル配列切断部位決定法[特開平8−187100]を用いて容易に求めることが
できる。また、いくつかの膜蛋白質は、細胞表面でプロセシングを受けて分泌型
となる。このような分泌型となった蛋白質あるいはペプチドも本発明の蛋白質の
範疇にはいる。アミノ酸配列の中に糖鎖結合部位が存在すると、適当な真核細胞
で発現させれば糖鎖が付加した蛋白質が得られる。したがって、このような糖鎖
が付加した蛋白質あるいはペプチドも本発明の蛋白質の範疇にはいる。
【0014】 本発明のDNAには、上記蛋白質をコードするすべてのDNAが含まれる。こ
のDNAは、化学合成による方法、cDNAクローニングによる方法などを用い
て取得することができる。
【0015】 本発明のcDNAは、例えばヒト細胞由来cDNAライブラリーからクローン
化することができる。cDNAはヒト細胞から抽出したポリ(A)+RNAを鋳
型として合成する。ヒト細胞としては、人体から手術などによって摘出されたも
のでも培養細胞でも良い。cDNAは、岡山−Berg法[Okayama,H
. and Berg,P.,Mol.Cell.Biol. 2:161−1
70(1982)]、Gubler−Hoffman法[Gubler,U.
and Hoffman,J.,Gene 25:263−269(1983)
]などいかなる方法を用いて合成してもよいが、完全長クローンを効率的に得る
ためには、実施例にあげたようなキャッピング法[Kato,S. et al
.,Gene 150:243−250(1994)]を用いることが望ましい
。また市販のヒトcDNAライブラリーを用いることもできる。cDNAライブ
ラリーから本発明のcDNAをクローン化するには、本発明のcDNAの任意の
部分の塩基配列に基づいてオリゴヌクレオチドを合成し、これをプローブとして
用いて、公知の方法によりコロニーあるいはプラークハイブリダイゼーションに
よるスクリーニングを行えばよい。また、目的とするcDNA断片の両末端にハ
イブリダイズするオリゴヌクレオチドを合成し、これをプライマーとして用いて
、ヒト細胞から単離したmRNAからRT−PCR法により、本発明のcDNA
断片を調製することもできる。
【0016】 本発明のcDNAは、配列番号11から配列番号20で表される塩基配列ある
いは配列番号21、23、25、27、29、31、33、35、37および3
9で表される塩基配列のいずれかを含むことを特徴とするものである。それぞれ
のクローン番号(HP番号)、cDNAクローンが得られた細胞、cDNAの全
塩基数、コードしている蛋白質のアミノ酸残基数をそれぞれ表1にまとめて示し
た。
【0017】
【表1】
【0018】 なお、配列番号11〜21、23、25、27、29、31、33、35、3
7および39のいずれかに記載のcDNAの塩基配列に基づいて合成したオリゴ
ヌクレオチドプローブを用いて、本発明で用いたヒト細胞株やヒト組織から作製
したcDNAライブラリーをスクリーニングすることにより、本発明のcDNA
と同一のクローンを容易に得ることができる。
【0019】 一般にヒト遺伝子は個体差による多型が頻繁に認められる。従って配列番号1
1〜21、23、25、27、29、31、33、35、37および39におい
て、1又は複数個のヌクレオチドの付加、欠失および/又は他のヌクレオチドに
よる置換がなされているcDNAも本発明の範疇にはいる。
【0020】 同様に、これらの変更によって生じる、1又は複数個のアミノ酸の付加、欠失
および/又は他のアミノ酸による置換がなされている蛋白質も、配列番号1から
配列番号10で表されるアミノ酸配列を有するそれぞれの蛋白質の活性を有する
限り、本発明の範疇に入る。
【0021】 本発明のcDNAには、配列番号11から配列番号20で表される塩基配列あ
るいは配列番号21、23、25、27、29、31、33、35、37および
39で表される塩基配列のいかなる部分塩基配列を含むcDNA断片(10bp
以上)も含まれる。また、センス鎖およびアンチセンス鎖からなるDNA断片も
この範疇にはいる。これらのDNA断片は遺伝子診断用のプローブとして用いる
ことができる。
【0022】 上記の活性および用途に加えて、本発明のポリヌクレオチドおよびタンパク質
は、下記の用途または生物学的活性(本明細書に引用するアッセイに関連するも
のを含む)の1つ以上を示し得る。本発明のタンパク質に関して説明する用途ま
たは活性は、そのようなタンパク質の投与もしくは使用により、またはそのよう
なタンパク質をコードしているポリヌクレオチドの投与もしくは使用(例えば、
遺伝子治療またはDNAの導入に適切なベクター中のような)により提供され得
る。
【0023】 研究用途および利用 本発明により提供されるポリヌクレオチドは、研究集団によって種々の目的に
使用され得る。分析、特徴付けまたは治療用途用に組換えタンパク質を発現させ
るために;対応するタンパク質が優先的に発現される(構成的に、または組織の
分化もしくは発達の特定の段階において、または疾患状態においてのいずれか)
組織のマーカーとして;サザンゲルの分子量マーカーとして;染色体の同定また
は関連遺伝子位置のマッピングのための染色体マーカーまたはタグ(標識される
場合)として;患者における内在性DNA配列と比較して潜在的な遺伝的障害を
同定するために;新規な関連DNA配列にハイブリダイズさせ、従ってそれを発
見するためのプローブとして;遺伝学的フィンガープリンティング用のPCRプ
ライマーを誘導するための情報源として;他の新規ポリヌクレオチドを発見する
プロセスにおいて既知配列を「差し引く」ためのプローブとして;「遺伝子チッ
プ」または他の支持体に付着させるためのオリゴマーを選択し、作製するために
(発現パターンの検査用を含む);DNA免疫技術を使用して抗タンパク質抗体
を惹起するために;そして抗DNA抗体を惹起するか、または別の免疫応答を誘
起するための抗原として、ポリヌクレオチドを使用することができる。ポリヌク
レオチドが、別のタンパク質に結合または潜在的に結合(例えば、受容体−リガ
ンド相互作用におけるように)するタンパク質をコードしている場合、それとと
もに結合が生じる他のタンパク質をコードするポリヌクレオチドを同定するか、
または結合相互作用のインヒビターを同定するための相互作用トラップアッセイ
(例えば、Gyuris ら, Cell 75: 791-803 (1993)に記載されるような)において
ポリヌクレオチドを使用することもできる。
【0024】 本発明により提供されるタンパク質は、生物学的活性を測定するためのアッセ
イにおいて(高処理量スクリーニング用の多数のタンパク質のパネル中を含めて
);抗体を惹起するかまたは別の免疫応答を誘起するために;生物学的液体中の
タンパク質(またはその受容体)のレベルを定量的に測定するために設計された
アッセイにおける試薬(標識試薬を含む)として;対応するタンパク質が優先的
に発現される(構成的に、または組織の分化もしくは発達の特定の段階において
、または疾患状態においてのいずれか)組織のマーカーとして;そして、もちろ
ん、関連する受容体またはリガンドを単離するために同様に使用することができ
る。タンパク質が別のタンパク質に結合または潜在的に結合(例えば、受容体−
リガンド相互作用におけるように)する場合、それとともに結合が生じる他のタ
ンパク質を同定するか、または結合相互作用のインヒビターを同定するためにタ
ンパク質を使用することができる。これらの結合相互作用に関与するタンパク質
を用いて、結合相互作用のペプチドまたは低分子のインヒビターまたはアゴニス
トをスクリーニングすることもできる。
【0025】 これらの研究利用のいずれかまたはすべては、研究用製品として商品化するた
めに試薬グレードまたはキットのフォーマットに開発することができる。
【0026】 上記に列挙する用途を実施するための方法は当業者に周知である。そのような
方法を開示する参考文献は、限定するものではないが、「Molecular Cloning: A
Laboratory Manual」, 第2版, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Sambr
ook, J., E.F. FritschおよびT. Maniatis編 1989, ならびに「Methods in Enzy
mology: Guide to Molecular Cloning Techniques」, Academic Press, Berger,
S.L.およびA.R. Kimmel編 1987を包含する。
【0027】 栄養用途 本発明のポリヌクレオチドおよびタンパク質を栄養源または補充物として使用
することもできる。そのような用途は、限定するものではないが、タンパク質ま
たはアミノ酸補充物としての用途、炭素源としての用途、窒素源としての用途お
よび炭水化物源としての用途を包含する。そのような場合、本発明のタンパク質
またはポリヌクレオチドを特定の生物の食餌に添加することができるか、または
粉末、丸剤、溶液、懸濁液またはカプセルの形態のような別個の固体または液体
調製物として投与することができる。微生物の場合、本発明のタンパク質または
ポリヌクレオチドを、微生物が培養される培地に添加することができる。
【0028】 サイトカインおよび細胞増殖/分化活性 本発明のタンパク質は、サイトカイン活性、細胞増殖活性(誘導もしくは阻害
のいずれか)または細胞分化活性(誘導もしくは阻害のいずれか)を示し得るか
、または特定の細胞集団において他のサイトカインの産生を誘導し得る。今日ま
でに見出されている多くのタンパク質性因子(すべての公知のサイトカインを包
含する)は、1つ以上の因子依存性細胞増殖アッセイにおいて活性を示しており
、従って、アッセイはサイトカイン活性の便利な確認として作用する。本発明の
タンパク質の活性は、細胞株(限定するものではないが、32D、DA2、DA
1G、T10、B9、B9/11、BaF3、MC9/G、M+(preB M
+)、2E8、RB5、DA1、123、T1165、HT2、CTLL2、T
F−1、Mo7eおよびCMKを包含する)のための多数の慣習的な因子依存性
細胞増殖アッセイのいずれかにより確認される。
【0029】 本発明のタンパク質の活性を、とりわけ、下記の方法により測定してもよい:
【0030】 T細胞または胸腺細胞の増殖についてのアッセイは、限定するものではないが
、Current Protocols in Immunology, J. E. Coligan, A.M. Kruisbeek, D.H. M
argulies, E.M. Shevach, W Strober編, Pub. Greene Publishing Associates a
nd Wiley-Interscience (第3章, In Vitro assays for Mouse Lymphocyte Func
tion 3.1-3.19; 第7章, Immunologic studies in Humans); Takaiら, J. Immun
ol. 137:34943500, 1986; Bertagnolliら, J. Immunol. 145:1706-1712, 1990;
Bertagnolliら, Cellular Immunology 133:327-341, 1991; Bertagnolliら, J.
Immunol. 149:3778-3783, 1992; Bowmanら, J. Immunol. 152: 1756-1761, 199
4に記載されるものを包含する。
【0031】 脾臓細胞、リンパ節細胞または胸腺細胞のサイトカイン生産および/または増
殖についてのアッセイは、限定するものではないが、Polyclonal T cell stimul
ation, Kruisbeek, A.M.およびShevach, E.M. Current Protocols in Immunolo
gy. J.E.e.a. Coligan編 第1巻 3.12.1-3.12.14頁, John Wiley and Sons, Tor
onto. 1994; ならびにMeasurement of mouse and human Interferon g, Schrei
ber, R.D. Current Protocols in Immunology. J.E.e.a. Coligan編 第1巻 6.8
.1-6.8.8頁, John Wiley and Sons, Toronto. 1994に記載されるものを包含する
【0032】 造血およびリンパ球産生性細胞の増殖および分化についてのアッセイは、限定
するものではないが、Measurement of Human and Murine Interleukin 2 and In
terleukin 4, Bottomly, K., Davis, L.S.およびLipsky, P.E. Current Protoco
ls in Immunology. J.E.e.a. Coligan編 第1巻 6.3.1-6.3.12頁, John Wiley a
nd Sons, Toronto. 1991; deVriesら, J. Exp. Med. 173:1205-1211, 1991; Mor
eauら, Nature 336:690-692, 1988; Greenbergerら, Proc. Natl. Acad. Sci. U
.S.A. 80:2931-2938, 1983; Measurement of mouse and human interleukin 6 -
Nordan, R. Current Protocols in Immunology. J.E.e.a. Coligan編 第1巻 6
.6.1-6.6.5頁, John Wiley and Sons, Toronto. 1991; Smithら, Proc. Natl. A
cad. Sci. U.S.A. 83:1857-1861, 1986; Measurement of human Interleukin 11
- Bennett, F., Giannotti, J., Clark, S.C.およびTurner, K. J. Current Pr
otocols in Immunology. J.E.e.a. Coligan編 第1巻 6.15.1頁 John Wiley and
Sons, Toronto. 1991; Measurement of mouse and human Interleukin 9 - Cia
rletta, A., Giannotti, J., Clark, S.C.およびTurner, K.J. Current Protoco
ls in Immunology. J.E.e.a. Coligan編 第1巻 6.13.1頁, John Wiley and Son
s, Toronto. 1991に記載されるものを包含する。
【0033】 抗原に対するT細胞クローン応答についてのアッセイ(特に、増殖およびサイ
トカイン生産を測定することによって、APC−T細胞相互作用および直接的な
T細胞の効果に影響を及ぼすタンパク質を同定する)は、限定するものではない
が、Current Protocols in Immunology, J. E. Coligan, A.M. Kruisbeek, D.H.
Margulies, E.M. Shevach, W Strober編, Pub. Greene Publishing Associates
and Wiley-Interscience (第3章, In Vitro assays for Mouse Lymphocyte Fu
nction; 第6章, Cytokines and their cellular receptors; 第7章, Immunolo
gic studies in Humans); Weinbergerら, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 77:6091
-6095, 1980; Weinbergerら, Eur. J. Immun. 11:405-411, 1981; Takaiら, J.
Immunol. 137:3494-3500, 1986; Takaiら, J. Immunol. 140:508-512, 1988に記
載されるものを包含する。
【0034】 免疫刺激または抑制活性 本発明のタンパク質はまた、限定するものではないが、それについてのアッセ
イを本明細書に記載する活性を包含する免疫刺激または免疫抑制活性を示し得る
。タンパク質は、種々の免疫不全症および免疫障害(重症複合免疫不全症(SC
ID)を包含する)の処置において、例えば、Tおよび/またはBリンパ球の増
殖の調節(アップレギュレーションまたはダウンレギュレーション)において、
ならびにNK細胞および他の細胞集団の細胞溶解活性の発揮において有用であり
得る。これらの免疫不全症は遺伝的なものであってもよく、またはウイルス(例
えば、HIV)ならびに細菌または真菌感染により引き起こされてもよく、ある
いは自己免疫障害から生じてもよい。より詳細には、ウイルス、細菌、真菌また
は他の感染により引き起こされる感染性疾患(HIV、肝炎ウイルス、ヘルペス
ウイルス、ミコバクテリア、リーシュマニアspp.、マラリアspp.による
感染およびカンジダ症のような種々の真菌感染症を包含する)は、本発明のタン
パク質を使用して処置可能であり得る。もちろん、これに関して、免疫系に対す
るブーストが一般に所望され得る場合、すなわち、ガンの処置においても、本発
明のタンパク質は有用であり得る。
【0035】 本発明のタンパク質を使用して処置し得る自己免疫障害は、例えば、結合組織
疾患、多発性硬化症、全身性エリテマトーデス、慢性関節リウマチ、自己免疫性
肺炎、ギヤン−バレー症候群、自己免疫性甲状腺炎、インスリン依存性糖尿病、
重症筋無力症、対宿主性移植片病および自己免疫性炎症性眼疾患を包含する。そ
のような本発明のタンパク質は、喘息(特にアレルギー性喘息)または他の呼吸
器系の問題のようなアレルギー性反応および症状の処置にも有用であり得る。免
疫抑制が所望される他の症状(例えば、器官移植を包含する)も、本発明のタン
パク質を使用して処置可能であり得る。
【0036】 本発明のタンパク質を使用して、多数の方法で免疫応答を可能にすることもで
きる。ダウンレギュレーションは、すでに進行中の免疫応答を阻害またはブロッ
クする形態のものであってもよく、または免疫応答の誘導を防止することを含ん
でもよい。T細胞応答を抑制することにより、またはT細胞において特異的寛容
を誘導することにより、またはその両方により、活性化T細胞の機能を阻害して
もよい。一般的に、T細胞応答の免疫抑制は、T細胞の抑制因子への連続的な曝
露を必要とする、能動的な、非抗原特異的なプロセスである。寛容(T細胞にお
ける非応答性またはアネルギーの誘導を含む)は、一般的に抗原特異的であり、
寛容化因子への曝露を停止した後も持続するという点で、免疫抑制と区別される
。操作上は、寛容は、寛容化因子の非存在下での特異的抗原への再曝露に際して
の、T細胞応答の欠如によって実証され得る。
【0037】 1つ以上の抗原機能(限定するものではないが、Bリンパ球抗原機能(例えば
B7のような)を包含する)のダウンレギュレーションまたは防止、例えば、活
性化T細胞による高レベルのリンホカイン合成の防止は、組織、皮膚および器官
の移植の状況ならびに対宿主性移植片病(GVHD)において有用である。例え
ば、T細胞機能のブロックは、組織移植における組織破壊の減少を生じるはずで
ある。代表的には、組織移植片において、移植片の拒絶は、T細胞による組織片
の外来物としての認識を介して開始され、移植片を破壊する免疫反応がそれに続
く。B7リンパ球抗原と免疫細胞上のその天然リガンド(単数または複数)との
相互作用を阻害またはブロックする分子(B7−2活性を有する可溶性でモノマ
ー形態のペプチド単独、または別のBリンパ球抗原(例えば、B7−1、B7−
3)の活性を有するモノマー形態のペプチドとの組み合わせ、あるいはブロッキ
ング抗体のような)の移植前の投与は、対応する副刺激シグナルを伝達すること
なく、免疫細胞上の天然リガンド(単数または複数)への分子の結合を導き得る
。こうしてBリンパ球抗原機能をブロックすることは、T細胞のような免疫細胞
によるサイトカイン合成を防止し、従って、免疫抑制剤として作用する。さらに
、副刺激の欠如はまた、T細胞をアネルギー化し、それによって対象において寛
容を誘発するのに十分であり得る。Bリンパ球抗原ブロッキング試薬による長期
の寛容の誘導により、これらのブロッキング試薬の繰り返し投与の必要性が回避
され得る。対象において十分な免疫抑制または寛容を達成するためには、Bリン
パ球抗原の組み合わせの機能をブロックすることも必要であるかもしれない。
【0038】 器官移植片拒絶またはGVHDを防止することにおける特定のブロッキング試
薬の効力を、ヒトにおける効力の予測となる動物モデルを使用して評価すること
ができる。使用可能な適切な系の例は、ラットにおける同種心臓移植片およびマ
ウスにおける異種膵島細胞移植片を包含し、Lenschowら, Science 257:789-792
(1992)およびTurkaら, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 89:11102-11105 (1992)に
記載されるように、それらは両方ともインビボにおいてCTLA4Ig融合タン
パク質の免疫抑制効果を検討するために使用されている。さらに、GVHDのマ
ウスモデル(Paul編, Fundamental Immunology, Raven Press, New York, 1989,
846-847頁を参照のこと)を使用して、疾患の進行に対するインビボにおけるB
リンパ球抗原機能のブロッキングの効果を決定することができる。
【0039】 抗原機能をブロックすることは、自己免疫疾患の処置に治療的に有用でもあり
得る。多くの自己免疫障害は、自己組織に対して反応性であり、疾患の病理に関
与するサイトカインおよび自己抗体の産生を促進するT細胞の不適切な活性化の
結果である。自己反応性T細胞の活性化を防止することによって疾患の徴候を減
少または除去し得る。Bリンパ球抗原の受容体:リガンド相互作用を破壊するこ
とによってT細胞の副刺激をブロックする試薬の投与を使用して、T細胞活性化
を阻害し、疾患過程に関与し得る自己抗体またはT細胞由来のサイトカインの産
生を防止することができる。さらに、ブロッキング試薬は、疾患からの長期の軽
減を導き得る自己反応性T細胞の抗原特異的寛容を誘導し得る。自己免疫障害の
防止または改善におけるブロッキング試薬の効力を、ヒトの自己免疫疾患の、十
分に特徴付けられた多数の動物モデルを使用して決定することができる。例とし
ては、マウス実験的自己免疫性脳炎、MRL/lpr/lprマウスまたはNZ
Bハイブリッドマウスにおける全身性エリテマトーデス、マウス自己免疫性コラ
ーゲン関節炎、NODマウスおよびBBラットにおける糖尿病、ならびにマウス
実験的重症筋無力症が挙げられる(Paul編, Fundamental Immunology, Raven Pr
ess, New York, 1989, 840-856頁参照)。
【0040】 免疫応答をアップレギュレートする手段としての抗原機能(好ましくは、Bリ
ンパ球抗原機能)のアップレギュレーションもまた治療において有用であり得る
。免疫応答のアップレギュレーションは既存の免疫応答を増強する形態または最
初の免疫応答を誘起する形態であってよい。例えば、Bリンパ球抗原機能の刺激
を介する免疫応答の増強は、ウイルス感染の場合に有用であり得る。さらに、イ
ンフルエンザ、通常のかぜ、および脳炎のような全身性ウイルス性疾患を、刺激
性形態のBリンパ球抗原を全身投与することにより改善し得る。
【0041】 あるいは、T細胞を患者から取り出し、本発明のペプチドを発現しているか、
または刺激性形態の本発明の可溶性ペプチドと一緒かのいずれかの、ウイルス抗
原をパルスしたAPCでインビトロにおいてこのT細胞を副刺激し、インビトロ
で活性化されたT細胞を患者中に再導入することによって、感染患者において抗
ウイルス免疫応答を増強してもよい。抗ウイルス免疫応答を増強する別の方法は
、感染細胞を患者から単離し、本明細書に記載する本発明のタンパク質をコード
する核酸を用いてそれらをトランスフェクトして、細胞がその表面上にタンパク
質の全部または一部を発現するようにし、トランスフェクトした細胞を患者中に
再導入することである。こうして、感染細胞は、インビボにおいて副刺激シグナ
ルをT細胞に送達することができ、それによりT細胞を活性化することができる
【0042】 別の適用において、抗原機能(好ましくは、Bリンパ球抗原機能)のアップレ
ギュレーションまたは増強は、腫瘍免疫性の誘導において有用であり得る。本発
明のペプチドの少なくとも1つをコードする核酸を用いてトランスフェクトした
腫瘍細胞(例えば、肉腫、黒色腫、リンパ腫、白血病、神経芽細胞腫、ガン腫)
を対象に投与して、対象中の腫瘍特異的寛容を克服することができる。所望であ
れば、腫瘍細胞をトランスフェクトしてペプチドの組み合わせを発現させること
ができる。例えば、患者から得た腫瘍細胞を、B7−2様活性を有するペプチド
単独で、またはB7−1様活性および/もしくはB7−3様活性を有するペプチ
ドと組み合わせて発現することを指向させる発現ベクターを用いて、エクスビボ
においてトランスフェクトすることができる。トランスフェクトした腫瘍細胞を
患者に戻して、トランスフェクトした細胞の表面上にペプチドを発現させる。あ
るいは、遺伝子治療技術を使用してインビボにおけるトランスフェクションのた
めに腫瘍細胞を標的化することができる。
【0043】 腫瘍細胞表面上におけるBリンパ球抗原(単数または複数)の活性を有する本
発明のペプチドの存在は、トランスフェクトされた腫瘍細胞に対するT細胞媒介
性免疫応答を誘導するために必要な副刺激シグナルをT細胞に提供する。さらに
、MHCクラスIもしくはMHCクラスII分子を欠く腫瘍細胞、または十分量
のMHCクラスIもしくはMHCクラスII分子を再発現できない腫瘍細胞を、
MHCクラスIα鎖タンパク質およびβ2ミクログロブリンタンパク質またはM
HCクラスIIα鎖タンパク質およびMHCクラスIIβ鎖タンパク質の全体ま
たは一部(例えば、細胞質ドメイン短縮化部分)をコードする核酸を用いてトラ
ンスフェクトして、それによりMHCクラスIまたはMHCクラスIIタンパク
質を細胞表面上に発現させることができる。Bリンパ球抗原(例えば、B7−1
、B7−2、B7−3)の活性を有するペプチドと組み合わせての適切なクラス
IまたはクラスII MHCの発現により、トランスフェクトされた腫瘍細胞に
対するT細胞媒介性免疫応答が誘導される。所望により、インバリアント鎖のよ
うな、MHCクラスII結合タンパク質の発現をブロックするアンチセンス構築
物をコードしている遺伝子を、Bリンパ球抗原の活性を有するペプチドをコード
しているDNAとともに同時トランスフェクトして、腫瘍関連抗原の提示を促進
し、腫瘍特異的免疫を誘導することもできる。従って、ヒト対象におけるT細胞
媒介性免疫応答の誘導は、対象における腫瘍特異的寛容を克服するために十分で
あり得る。
【0044】 本発明のタンパク質の活性を、特に、下記の方法により測定してもよい:
【0045】 胸腺細胞または脾臓細胞の細胞傷害性に適切なアッセイは、限定するものでは
ないが、Current Protocols in Immunology, J. E. Coligan, A.M. Kruisbeek,
D.H. Margulies, E.M. Shevach, W Strober編, Pub. Greene Publishing Associ
ates and Wiley-Interscience (第3章, In Vitro assays for Mouse Lymphocyt
e Function 3.1-3.19; 第7章, Immunologic studies in Humans); Herrmannら,
Proc. Natl. Acad. Sci. USA 78: 2488-2492, 1981; Herrmannら, J. Immunol.
128: 1968-1974, 1982; Handaら, J. Immunol. 135: 1564-1572, 1985; Takai
ら, J. Immunol. 137: 3494-3500, 1986; Takaiら, J. Immunol. 140: 508-512,
1988; Herrmannら, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 78: 2488-2492, 1981; Herrm
annら, J. Immunol. 128: 1968-1974, 1982; Handaら, J. Immunol. 135: 1564-
1572, 1985; Takaiら, J. Immunol. 137: 3494-3500, 1986; Bowmanら, J. Viro
logy 61: 1992-1998; Takaiら, J. Immunol. 140: 508-512, 1988; Bertagnolli
ら, Cellular Immunology 133: 327-341, 1991; Brownら, J. Immunol. 153: 30
79-3092, 1994に記載されるアッセイを包含する。
【0046】 T細胞依存性免疫グロブリン応答およびアイソタイプスイッチについてのアッ
セイ(特に、T細胞依存性抗体応答を調節し、Th1/Th2プロフィールに影
響を及ぼすタンパク質を同定する)は、限定するものではないが、Maliszewski,
J.Immunol. 144:3028-3033, 1990;およびAssays for B cell function: In vi
tro antibody production, Mond, J.J.およびBrunswick, M. Current Protocols
in Immunology J.E.e.a. Coligan編 第1巻 3.8.1-3.8.16頁, John Wiley and
Sons, Toronto. 1994に記載されるアッセイを包含する。
【0047】 混合リンパ球反応(MLR)アッセイ(特に、主としてTh1およびCTL応
答を生成するタンパク質を同定する)は、限定するものではないが、Current Pr
otocols in Immunology, J. E. Coligan, A.M. Kruisbeek, D.H. Margulies, E.
M. Shevach, W Strober編, Pub. Greene Publishing Associates and Wiley-Int
erscience (第3章, In Vitro assays for Mouse Lymphocyte Function 3.1-3.1
9; 第7章, Immunologic studies in Humans); Takaiら, J. Immunol. 137: 349
4-3500, 1986; Takaiら, J. Immunol. 140: 508-512, 1988; Bertagnolliら, J.
Immunol. 149: 3778-3783, 1992に記載されるアッセイを包含する。
【0048】 樹状細胞依存性アッセイ(特に、ナイーブT細胞を活性化する樹状細胞により
発現されるタンパク質を同定する)は、限定するものではないが、Gueryら, J.
Immunol. 134: 536-544, 1995; Inabaら, Journal of Experimental Medicine 1
73: 549-559, 1991; Macatoniaら, Journal of Immunology 154: 5071-5079, 19
95; Porgadorら, Journal of Experimental Medicine 182: 255-260, 1995; Nai
rら, Journal of Virology 67: 4062-4069, 1993; Huangら, Science 264: 961
-965, 1994; Macatoniaら, Journal of Experimental Medicine 169: 1255-1264
, 1989; Bhardwajら, Journal of Clinical Investigation 94: 797-807, 1994;
およびInabaら, Journal of Experimental Medicine 172: 631-640, 1990に記
載されるアッセイを包含する。
【0049】 リンパ球の生存/アポトーシスについてのアッセイ(特に、スーパー抗原誘導
後のアポトーシスを防止するタンパク質、およびリンパ球のホメオスタシスを調
節するタンパク質を同定する)は、限定するものではないが、Darzynkiewiczら,
Cytometry 13: 795-808, 1992; Gorczycaら, Leukemia 7: 659-670, 1993; Gor
czycaら, Cancer Research 53: 1945-1951, 1993; Itohら, Cell 66: 233-243,
1991; Zacharchuk, Journal of Immunology 145: 4037-4045, 1990; Zamaiら, C
ytometry 14: 891-897, 1993; Gorczycaら, International Journal of Oncolog
y 1: 639-648, 1992に記載されるアッセイを包含する。
【0050】 T細胞のコミットメント(commitment)および発達の初期段階に影響を及ぼす
タンパク質についてのアッセイは、限定するものではないが、Anticaら, Blood
84: 111-117, 1994; Fineら, Cellular Immunology 155: 111-122, 1994; Galy
ら, Blood 85: 2770-2778, 1995; Tokiら, Proc. Nat. Acad. Sci. USA 88: 754
8-7551, 1991に記載されるアッセイを包含する。
【0051】 造血調節活性 本発明のタンパク質は、造血の調節において有用であり得、その結果、骨髄系
またはリンパ系細胞欠損症の処置において有用であり得る。コロニー形成細胞ま
たは因子依存性細胞株を支持する限界付近の生物学的活性でさえも、以下のよう
な造血の調節への関与を示す。例えば、赤血球系前駆細胞の増殖の単独でのもし
くは他のサイトカインとの組み合わせでの支持(それによって、例えば、種々の
貧血の処置、または放射線療法/化学療法との組み合わせで赤血球系前駆細胞お
よび/もしくは赤血球系細胞の産生を刺激することにおける使用に有用性を示す
);例えば、化学療法との組み合わせで、結果としての骨髄抑制を防止または処
置するために有用である、顆粒球および単球/マクロファージのような骨髄系細
胞の増殖の支持(すなわち、伝統的なCSF活性);巨核球およびその結果とし
ての血小板の増殖の支持(それにより血小板減少症のような種々の血小板障害の
防止または処置を可能にし、一般的に、血小板輸血の代わりにまたはそれに相補
的に使用される);ならびに/または成熟して、上記のいずれかおよびすべての
造血細胞となり得る造血幹細胞の増殖の支持(それゆえ、種々の幹細胞障害(通
常は移植により処置される障害であり、限定するものではないが、再生不良性貧
血および発作性夜間ヘモグロビン尿症を包含する)、ならびに照射/化学療法後
の幹細胞コンパートメントを、インビボまたはエクスビボのいずれかで(すなわ
ち、骨髄移植または末梢前駆細胞移植(同種または異種)と組み合わせて)、正
常細胞としてまたは遺伝子治療のために遺伝子操作して再集団化することにおけ
る治療的有用性を示す)。
【0052】 本発明のタンパク質の活性を、特に、下記の方法によって測定してもよい:
【0053】 種々の造血細胞株の増殖および分化に適切なアッセイは上記で引用されている
【0054】 胚幹細胞の分化についてのアッセイ(特に、胚分化造血に影響を及ぼすタンパ
ク質を同定する)は、限定するものではないが、Johanssonら Cellular Biology
15: 141-151, 1995; Kellerら, Molecular and Cellular Biology 13: 473-486
, 1993; McClanahanら, Blood 81: 2903-2915, 1993に記載されるアッセイを包
含する。
【0055】 幹細胞の生存および分化についてのアッセイ(特に、リンパ−造血を調節する
タンパク質を同定する)は、限定するものではないが、Methylcellulose colony
forming assays, Freshney, M.G. Culture of Hematopoietic Cells. R.I. Fre
shneyら編 Vol 265-268頁, Wiley-Liss, Inc., New York, NY. 1994; Hirayama
ら, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89: 5907-5911, 1992; Primitive hematopoie
tic colony forming cells with high proliferative potential, McNiece, I.K
.およびBriddell, R.A. Culture of Hematopoietic Cells. R.I. Freshneyら編
Vol 23-39頁, Wiley-Liss, Inc., New York, NY. 1994; Nebenら, Experimental
Hematology 22: 353-359, 1994; Cobblestone area forming cell assay, Ploe
macher, R.E. Culture of Hematopoietic Cells. R.I. Freshneyら編 Vol 1-21
頁, Wiley-Liss, Inc., New York, NY. 1994; Long term bone marrow cultures
in the presence of stromal cells, Spooncer, E., Dexter, M.およびAllen,
T. Culture of Hematopoietic Cells. R.I. Freshneyら編 Vol 163-179頁, Wile
y-Liss, Inc., New York, NY. 1994; Long term culture initiating cell assa
y, Sutherland, H.J. Culture of Hematopoietic Cells. R.I. Freshneyら編 Vo
l 139-162頁, Wiley-Liss, Inc., New York, NY. 1994に記載されるアッセイを
包含する。
【0056】 組織成長活性 本発明のタンパク質は、骨、軟骨、腱、靭帯および/または神経組織の成長ま
たは再生、ならびに創傷治癒および組織の修復および置換に使用する組成物にお
いて、さらに熱傷、裂傷および潰瘍の処置においても有用性を有し得る。
【0057】 骨が正常には形成されない情況において軟骨および/または骨の成長を誘導す
る本発明のタンパク質は、ヒトおよび他の動物における骨折および軟骨の損傷ま
たは欠損の治癒における適用を有する。本発明のタンパク質を用いるそのような
調製物は、閉鎖骨折および解放骨折の軽減ならびに人工関節の固定の改善におけ
る予防的用途を有し得る。骨形成因子により誘導されるデノボ骨形成は、先天性
の、外傷により誘発された、または腫瘍学的切除により誘発された脳顔面頭蓋の
欠損の修復に寄与し、美容整形外科手術においても有用である。
【0058】 本発明のタンパク質を、歯周病の処置および他の歯の修復プロセスに使用して
もよい。そのような薬剤は、骨形成細胞を誘引する、骨形成細胞の増殖を刺激す
る、または骨形成細胞の前駆体の分化を誘導する環境を提供し得る。本発明のタ
ンパク質は、例えば、骨および/もしくは軟骨の修復の刺激を介するか、または
炎症もしくは炎症過程により媒介される組織破壊の過程(コラゲナーゼ活性、破
骨細胞活性など)をブロックすることによる、骨粗鬆症または骨関節炎の処置に
おいても有用であり得る。
【0059】 本発明のタンパク質に帰因し得る組織再生活性の別のカテゴリーは、腱/靭帯
の形成である。腱/靭帯様組織または他の組織が正常には形成されない情況にお
いてそのような組織の形成を誘導する本発明のタンパク質は、ヒトおよび他の動
物における腱または靭帯の裂傷、変形および他の腱または靭帯の欠損の治癒にお
ける適用を有する。腱/靭帯様組織誘導タンパク質を用いるそのような調製物は
、腱または靭帯組織に対する損傷の防止における予防的用途、ならびに腱または
靭帯の骨または他の組織への固定の改善、および腱または靭帯組織に対する欠陥
の修復における用途を有し得る。本発明の組成物により誘導されるデノボ腱/靭
帯様組織形成は、先天性の、外傷により誘発される、または他の起源の他の腱も
しくは靭帯の欠損の修復に寄与し、腱または靭帯の付着または修復のための美容
整形外科手術においても有用である。本発明の組成物は、腱もしくは靭帯形成細
胞を誘引する、腱または靭帯形成細胞の増殖を刺激する、腱もしくは靭帯形成細
胞の前駆体の分化を誘導する、またはインビボに戻して組織修復をさせるために
エクスビボで腱/靭帯細胞もしくは前駆体の増殖を誘導する環境を提供し得る。
本発明の組成物は、腱炎、手根管症候群および他の腱または靭帯の欠損の処置に
も有用であり得る。組成物は、当該分野で周知であるように、適切なマトリック
スおよび/または隔離剤を担体として含んでいてもよい。
【0060】 本発明のタンパク質は、神経細胞または神経組織に対する変性、死滅もしくは
外傷が関与する、神経細胞の増殖ならびに神経および脳組織の再生に、すなわち
、中枢および末梢神経系疾患およびニューロパシーならびに機械的および外傷性
障害の処置にも有用であり得る。より詳細には、末梢神経傷害、末梢ニューロパ
シーおよび局在化ニューロパシーのような末梢神経系疾患、ならびにアルツハイ
マー病、パーキンソン病、ハンティングトン病、筋萎縮性側索硬化症およびシャ
イ−ドレーガー症候群のような中枢神経系疾患の処置にタンパク質を使用しても
よい。本発明に従って処置し得るさらなる症状は、脊髄障害、頭部外傷、および
脳血管系疾患(卒中のような)のような機械的および外傷性障害を包含する。化
学療法または他の医学的療法から生じる末梢ニューロパシーも、本発明のタンパ
ク質を使用して治療可能であり得る。
【0061】 本発明のタンパク質は、限定するものではないが、圧迫性潰瘍、血管機能不全
に関連した潰瘍、外科手術および外傷による創傷などを包含する非治癒性創傷の
より良好なまたはより迅速な閉口の促進にも有用であり得る。
【0062】 本発明のタンパク質は、器官(例えば、膵臓、肝臓、腸、腎臓、皮膚、内皮を
包含する)、筋肉(平滑筋、骨格筋または心筋)、および血管(血管内皮を包含
する)組織のような他の組織の生成もしくは再生、またはそのような組織を構成
している細胞の増殖促進のための活性も示し得ることが予想される。所望される
効果の一部は、正常組織の再生を可能にする線維症性瘢痕の阻害または調節によ
り得る。本発明のタンパク質は脈管形成活性も示し得る。
【0063】 本発明のタンパク質は、腸の保護または再生、ならびに肺または肝臓の線維症
、種々の組織における再灌流傷害、および全身的なサイトカイン損傷から生じる
症状の処置にも有用であり得る。
【0064】 本発明のタンパク質は、前駆体組織もしくは細胞からの上記組織の分化の促進
もしくは抑制;または上記組織の成長の阻害にも有用であり得る。
【0065】 本発明のタンパク質の活性は、とりわけ、以下の方法により測定してもよい:
【0066】 組織生成活性についてのアッセイは、限定するものではないが、国際公開WO
95/16035(骨、軟骨、腱);国際公開WO95/05846(神経、ニ
ューロン);国際公開WO91/07491(皮膚、内皮)に記載されるアッセ
イを包含する。
【0067】 創傷治癒活性についてのアッセイは、限定するものではないが、Winter, Epid
ermal Wound Healing, 71-112頁 (Maibach, HIおよびRovee, DT編), Year Book
Medical Publishers, Inc., Chicago(EaglsteinおよびMertz, J. Invest. Derm
atol 71: 382-84 (1978)により改変されている)に記載されるアッセイを包含す
る。
【0068】 アクチビン/インヒビン活性 本発明のタンパク質は、アクチビンまたはインヒビン関連活性も示し得る。イ
ンヒビンは、卵胞刺激ホルモン(FSH)の放出を阻害する能力により特徴付け
られ、アクチビンは、卵胞刺激ホルモン(FSH)の放出を刺激する能力により
特徴付けられる。従って、本発明のタンパク質は、単独でまたはインヒビンαフ
ァミリーのメンバーとのヘテロダイマーで、雌性哺乳動物の受胎能を減少させ、
雄性哺乳動物の精子形成を減少させるインヒビンの能力に基づいて、避妊薬とし
て有用であり得る。十分な量の他のインヒビンの投与により、これらの哺乳動物
において不妊を誘導することができる。あるいは、本発明のタンパク質は、ホモ
ダイマーとしてまたはインヒビン−βグループの他のタンパク質サブユニットと
のヘテロダイマーとして、下垂体前葉の細胞からのFSH放出を刺激することに
おけるアクチビン分子の能力に基づいて、受胎能誘導治療薬として有用であり得
る。例えば、米国特許第4,798,885号を参照のこと。本発明のタンパク
質は、性的に未成熟な哺乳動物における受胎能の開始を向上させる(その結果、
ウシ、ヒツジおよびブタのような家畜の生存期間中の繁殖性能を増大させる)こ
とにも有用であり得る。
【0069】 本発明のタンパク質の活性は、とりわけ、下記の方法により測定してもよい:
【0070】 アクチビン/インヒビン活性についてのアッセイは、限定するものではないが
、Valeら, Endocrinology 91: 562-572, 1972; Lingら, Nature 321: 779-782,
1986; Valeら, Nature 321: 776-779, 1986; Masonら, Nature 318: 659-663, 1
985; Forageら, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 83: 3091-3095, 1986に記載され
るアッセイを包含する。
【0071】 走化性/ケモキネシス活性 本発明のタンパク質は、哺乳動物細胞(例えば、単球、線維芽細胞、好中球、
T細胞、肥満細胞、好酸球、上皮細胞および/または内皮細胞を包含する)の走
化性またはケモキネシス活性を有し得る(例えば、ケモカインとして作用し得る
)。走化性およびケモキネシスタンパク質を使用して、所望の細胞集団を所望の
作用部位に動員または誘引することができる。走化性またはケモキネシスタンパ
ク質は、組織に対する創傷および他の外傷の処置ならびに局在化された感染の処
置に特に有利である。例えば、リンパ球、単球または好中球の腫瘍または感染部
位への誘引は、腫瘍または感染因子に対する免疫応答を改善し得る。
【0072】 特定の細胞集団の方向付けられた配向または運動を、直接的または間接的に刺
激可能な場合には、タンパク質またはペプチドは、そのような細胞集団に対して
走化性活性を有する。好ましくは、タンパク質またはペプチドは、細胞の方向づ
けられた運動を直接的に刺激する能力を有する。特定のタンパク質が細胞集団に
対する走化性活性を有するかどうかを、そのようなタンパク質またはペプチドを
細胞走化性についてのいずれかの公知のアッセイにおいて用いることによって容
易に決定することができる。
【0073】 本発明のタンパク質の活性は、とりわけ、下記の方法により測定してもよい:
【0074】 走化性活性についてのアッセイ(走化性を誘導または防止するタンパク質を同
定する)は、膜を横切る細胞の移動を誘導するタンパク質の能力、および一方の
細胞集団の他方の細胞集団への付着を誘導するタンパク質の能力を測定するアッ
セイからなる。運動および付着に適切なアッセイは、限定するものではないが、
Current Protocols in Immunology, J.E. Coligan, A.M. Kruisbeek, D.H. Marg
ulies, E.M. Shevach, W.Strober編, Pub. Greene Publishing Associates and
Wiley-Interscience (第6.12章, Measurement of alpha and beta Chemokines 6
.12.1-6.12.28; Taubら J. Clin. Invest. 95: 1370-1376, 1995; Lindら APMIS
103: 140-146, 1995; Mullerら Eur. J. Immunol. 25: 1744-1748; Gruberら J
. of Immunol. 152: 5860-5867, 1994; Johnstonら J. of Immunol. 153: 1762-
1768, 1994に記載されるアッセイを包含する。
【0075】 止血および血栓溶解活性 本発明のタンパク質は、止血または血栓溶解活性も示し得る。結果として、そ
のようなタンパク質は、種々の凝血障害(血友病のような遺伝性障害を包含する
)の処置に有用であるか、または外傷、手術もしくは他の原因から生じる創傷の
処置において凝血および他の止血事象を増強することが予想される。本発明のタ
ンパク質は、血栓の溶解または血栓形成阻害ならびにそれらから生じる症状(例
えば、心筋梗塞および中枢神経系血管の梗塞(例えば、卒中)のような)の処置
および予防にも有用であり得る。
【0076】 本発明のタンパク質の活性を、とりわけ、下記の方法により測定してもよい:
【0077】 止血および血栓溶解活性についてのアッセイは、限定するものではないが、Li
netら, J. Clin. Pharmacol. 26: 131-140, 1986; Burdickら, Thrombosis Res.
45: 413-419, 1987; Humphreyら, Fibrinolysis 5: 71-79 (1991); Schaub, Pr
ostaglandins 35: 467-474, 1988に記載されるアッセイを包含する。
【0078】 受容体/リガンド活性 本発明のタンパク質は、受容体、受容体リガンドまたは受容体/リガンド相互
作用のインヒビターもしくはアゴニストとしての活性も示し得る。そのような受
容体およびリガンドの例は、限定するものではないが、サイトカイン受容体およ
びそのリガンド、受容体キナーゼおよびそのリガンド、受容体ホスファターゼお
よびそのリガンド、細胞−細胞相互作用に関与する受容体およびそのリガンド(
限定するものではないが、細胞接着分子(セレクチン、インテグリンおよびその
リガンドのような)ならびに抗原提示、抗原認識、および細胞性および体液性免
疫応答の発達に関与する受容体/リガンド対を包含する)を包含する。受容体お
よびリガンドは、関連する受容体/リガンド相互作用の潜在的なペプチドまたは
低分子インヒビターのスクリーニングにも有用である。本発明のタンパク質(限
定するものではないが、受容体およびリガンドのフラグメントを包含する)は、
それ自体、受容体/リガンド相互作用のインヒビターとして有用であり得る。
【0079】 本発明のタンパク質の活性を、とりわけ、下記の方法により測定してもよい:
【0080】 受容体−リガンド活性に適切なアッセイは、限定するものではないが、Curren
t Protocols in Immunology, J. E. Coligan, A. M. Kruisbeek, D. H. Marguli
es, E. M. Shevach, W. Strober編, Pub. Greene Publishing Associates and W
iley-Interscience (第7.28章, Measurement of Cellular Adhesion under stat
ic conditions 7.28.1-7.28.22), Takaiら, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 84: 6
864-6868, 1987; Biererら, J. Exp. Med. 168: 1145-1156, 1988; Rosenstein
ら, J. Exp. Med. 169: 149-160 1989; Stoltenborgら, J. Immunol. Methods
175: 59-68, 1994; Stittら, Cell 80: 661-670, 1995に記載されるアッセイを
包含する。
【0081】 抗炎症活性 本発明のタンパク質は、抗炎症活性も示し得る。抗炎症活性は、炎症応答に関
与する細胞に刺激を提供することにより、細胞−細胞相互作用(例えば、細胞接
着のような)を阻害または促進することにより、炎症過程に関与する細胞の走化
性を阻害または促進することにより、細胞溢出を阻害または促進することにより
、あるいは炎症応答をより直接的に阻害または促進する他の因子の産生を刺激ま
たは抑制することにより達成され得る。そのような活性を示すタンパク質を使用
して、炎症性症状(慢性もしくは急性症状を包含する)(限定するものではない
が、感染(敗血性ショック、敗血症もしくは全身性炎症応答症候群(SIRS)
のような)、虚血−再潅流傷害、エンドトキシンの致死性、関節炎、補体媒介性
超急性拒絶反応、腎炎、サイトカインもしくはケモカインにより誘導される肺の
傷害、炎症性腸疾患、クローン病に関連した炎症またはTNFもしくはIL−1
のようなサイトカインの過剰産生から生じる炎症を包含する)を処置することが
できる。本発明のタンパク質は、抗原性物質もしくは材料に対するアナフィラキ
シーおよび過敏症の処置にも有用であり得る。
【0082】 腫瘍阻害活性 腫瘍の免疫学的処置または防止について上記した活性に加えて、本発明のタン
パク質は他の抗腫瘍活性を示し得る。タンパク質は腫瘍成長を直接的または間接
的に(例えば、ADCCを介して)阻害し得る。タンパク質は、腫瘍組織または
腫瘍前駆体組織に作用することにより、腫瘍成長を支持するために必要な組織の
形成を阻害することにより(例えば、脈管形成を阻害することにより)、腫瘍成
長を阻害する他の因子、作用剤もしくは細胞型の産生を引き起こすことにより、
または腫瘍成長を促進する因子、作用剤または細胞型を抑制、除去または阻害す
ることにより、腫瘍阻害活性を示し得る。
【0083】 他の活性 本発明のタンパク質は、下記のさらなる活性または効果の1つ以上も示し得る
:細菌、ウイルス、真菌および他の寄生体(これらに限定しない)を包含する感
染性因子の増殖、感染もしくは機能の阻害またはその殺傷;身長、体重、体毛の
色、目の色、皮膚、肥痩比(fat to lean ratio)もしくは他の組織の色素沈着
、または器官もしくは身体部分のサイズもしくは形態(例えば、豊胸またはその
逆、骨の形態もしくは形状の変化)(これらに限定しない)を包含する身体特性
への影響(抑制または増強);バイオリズムまたは心周期もしくは律動への影響
;雄性または雌性対象の繁殖能への影響;摂食した脂肪、脂質、タンパク質、炭
水化物、ビタミン、ミネラル、補因子または他の栄養因子もしくは成分(単数ま
たは複数)の代謝、異化、同化、プロセシング、利用、貯蔵または排除への影響
;食欲、性欲、ストレス、認識(認識障害を包含する)、鬱病(鬱病性障害を包
含する)および暴力的行為(これらに限定しない)を包含する行動特性への影響
;鎮痛効果または他の痛みを軽減する効果の提供;造血系以外の系統における胚
幹細胞の分化および増殖の促進;ホルモンまたは内分泌活性;酵素の場合、酵素
の欠損の修正および欠損関連疾患の処置;過剰増殖性障害(例えば、乾癬のよう
な)の処置;免疫グロブリン様活性(例えば、抗原または補体に結合する能力の
ような);ならびにワクチン組成物において抗原として作用して、そのようなタ
ンパク質またはそのようなタンパク質と交差反応性である別の物質もしくは物体
に対する免疫応答を惹起する能力。
【0084】 実施例 次に実施例により発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定され
るものではない。DNAの組換えに関する基本的な操作および酵素反応は、文献
[”Molecular Cloning.A Laboratory Man
ual”,Cold Spring Harbor Laboratory、1
989]に従った。制限酵素および各種修飾酵素は特に記載の無い場合宝酒造社
製のものを用いた。各酵素反応の緩衝液組成、並びに反応条件は付属の説明書に
従った。cDNA合成は文献[Kato,S. et al.,Gene 15
0:243−250(1994)]に従った。
【0085】 (1)疎水性ドメインを有する蛋白質をコードしているcDNAの選別 cDNAライブラリーとして、骨肉腫細胞株Saos−2cDNAライブラリ
ー(WO97/33993)、手術によって摘出された胃癌組織cDNAライブ
ラリー(WO97/15596)を用いた。個々のライブラリーから完全長cD
NAクローンを選択し、その全塩基配列決定を行い、完全長cDNAクローンか
らなるホモ・プロテインcDNAバンクを構築した。ホモ・プロテインcDNA
バンクに登録された完全長cDNAクローンがコードしている蛋白質について、
Kyte−Doolittleの方法[Kyte,J & Doolittle
,R.F.,J.Mol.Biol. 157:105−132(1982)]
により、疎水性/親水性プロフィールを求め、疎水性ドメインの有無を調べた。
コードしている蛋白質のアミノ酸配列中に分泌シグナルや膜貫通ドメインと思わ
れる疎水的な領域があるクローンを候補クローンとして選別した。
【0086】 (2)インビトロ翻訳による蛋白質合成 本発明のcDNAを有するプラスミドベクターを用いて、TNTウサギ網状赤
血球溶解物キット(プロメガ社製)によるインビトロ転写/翻訳を行なった。こ
の際[35S]メチオニンを添加し、発現産物をラジオアイソトープでラベルした
。いずれの反応もキットに付属のプロトコールに従って行なった。プラスミド2
μgを、TNTウサギ網状赤血球溶解物12.5μl、緩衝液(キットに付属)
0.5μl、アミノ酸混合液(Metを含まない)2μl、[35S]メチオニン
(アマーシャム社)2μl(0.37MBq/μl)、T7RNAポリメラーゼ
0.5μl、RNasin20Uを含む総量25μlの反応液中で30℃で90
分間反応させた。また、膜系存在下の実験は、この反応系に、イヌ膵臓ミクロソ
ーム画分(プロメガ)2.5μlを添加して行った。反応液3μlにSDSサン
プリングバッファー(125mMトリス塩酸緩衝液、pH6.8、120mM2
−メルカプトエタノール、2%SDS溶液、0.025%ブロモフェノールブル
ー、20%グリセロール)2μlを加え、95℃3分間加熱処理した後、SDS
−ポリアクリルアミドゲル電気泳動にかけた。オートラジオグラフィーを行ない
、翻訳産物の分子量を求めた。
【0087】 (3)COS7による発現 本発明の蛋白質の発現ベクターを有する大腸菌を100μg/mlアンピシリ
ン含有2×YT培地2ml中で37℃2時間培養した後、ヘルパーファージM1
3KO7(50μl)を添加し、37℃で一晩培養した。遠心によって分離した
上澄からポリエチレングリコール沈殿によって一本鎖ファージ粒子を得た。これ
を100μlの1mMトリス−0.1mM EDTA、pH8(TE)に懸濁し
た。
【0088】 サル腎臓由来培養細胞COS7は、10%ウシ胎児血清を含むダルベッコ改変
イーグル(DMEM)培地中、5%CO2存在下、37℃で培養した。1×105
個のCOS7細胞を6穴プレート(ヌンク社、穴の直径3cm)に植え、5%C
2存在下、37℃で22時間培養した。培地除去後、リン酸緩衝液で細胞表面
を洗浄し、さらに50mMトリス塩酸(pH7.5)を含むDMEM(TDME
M)で再度洗浄した。この細胞に一本鎖ファージ懸濁液1μl、DMEM培地0
.6ml、TRANSFECTAMTM(IBF社)3μlを懸濁したものを添加
し、5%CO2存在下、37℃で3時間培養した。サンプル液を除去後、TDM
EMで細胞表面を洗浄し、10%ウシ胎児血清含有DMEMを1穴あたり2ml
加え、5%CO2存在下、37℃にて2日間培養した。培地を[35S]システイ
ンあるいは[35S]メチオニンを含む培地に交換した後、1時間培養した。遠心
分離によって、培地と細胞を分けたあと、培地画分と細胞膜画分の蛋白質をSD
S−PAGEにかけた。
【0089】 (4)クローン例 <HP00631>(配列番号1、11、21) ヒト骨肉腫細胞株Saos−2cDNAライブラリーから得られたクローンH
P00631のcDNAインサートの全塩基配列を決定したところ、25bpの
5’非翻訳領域、717bpのORF、343bpの3’非翻訳領域からなる構
造を有していた。ORFは238アミノ酸残基からなる蛋白質をコードしており
、5箇所の推定膜貫通ドメインが存在した。図1にKyte−Doolittl
eの方法で求めた本蛋白質の疎水性/親水性プロフィールを示す。インビトロ翻
訳の結果、高分子量の翻訳産物が生成した。COS7細胞で発現させたところ、
膜画分に約25kDaの発現産物が認められた。
【0090】 本蛋白質のアミノ酸配列を用いてプロテインデータベースを検索したところ、
ゴールデンハムスターアンドロゲン制御蛋白質FAR−17(PIRアクセショ
ン番号A54313)と類似性を有していた。表2に、本発明のヒト蛋白質(H
P)とゴールデンハムスターアンドロゲン制御蛋白質FAR−17(GH)のア
ミノ酸配列の比較を示す。−はギャップを、*は本発明の蛋白質と同一アミノ酸
残基を、.は本発明の蛋白質と類似アミノ酸残基をそれぞれ表す。全領域にわた
って、38.0%の相同性を有していた。
【0091】 表2 HP M-----ALVPCQVLRMAILLSYCSILCNYKAIEMPSHQTYGGSWKFLTFIDLVIQAVFFG * * * * * * * * ** * ** * ** *** GH MTRTTTCVYHFLVWNWYIFLNY-YIPLIGKDDEKLKEFHDGGRSKYLTLLNLLLQAIFFG HP ICVLTDLSSLLTRGSGNQEQERQLKKLI-SLRDWMLAVLAFPVGVFVVAVFWIIYAYDRE * * * * * * * * * ** * ** * *** *** GH VACLDD---VLKRIIG-----RKDIKFITSTRDLLFSTLVFPISTFIFLVFWTLFYYDRS HP MIYPKLLDNFIPGWLNHGMHTTVLPFILIEMRTSHHQYPSRSSGLTAICTFSVGYILWVC **** ** * **** *** * * * * * *** ** ** * GH LIYPKGLDDYFPAWLNHAMHTYILLFVLVETILRPHHYPSKKLGLALLGACNLAYITRVL HP WVHHVTGMWVYPFLEHIGPGARIIFFGSTTILMNFLYLLGEVLNNYIW-DTQKSMEEEKE * ** **** * **** ** ** ** * * * * GH WRYSQTGNWVYPVFASLNPLGIIIFFLVCYILNASIYLVGEKINHWKWGATVK---PLMK HP KPKLE * * GH KKK--
【0092】 また、本cDNAの塩基配列を用いてGenBankを検索したところ、ES
Tの中に、90%以上の相同性を有するもの(例えば、アクセション番号R22
829)が登録されていたが、部分配列なので本発明の蛋白質と同じ蛋白質をコ
ードしているかどうかは判定できない。
【0093】 <HP02403>(配列番号2、12、23) ヒト胃癌cDNAライブラリーから得られたクローンHP02403のcDN
Aインサートの全塩基配列を決定したところ、6bpの5’非翻訳領域、585
bpのORF、577bpの3’非翻訳領域からなる構造を有していた。ORF
は194アミノ酸残基からなる蛋白質をコードしており、C末端に1箇所の推定
膜貫通ドメインが存在した。図2にKyte−Doolittleの方法で求め
た本蛋白質の疎水性/親水性プロフィールを示す。インビトロ翻訳の結果、OR
Fから予想される分子量21,959とほぼ同じ22kDaの翻訳産物が生成し
た。COS7細胞で発現させたところ、膜画分に約21kDaの発現産物が認め
られた。
【0094】 本蛋白質のアミノ酸配列を用いてプロテインデータベースを検索したところ、
ウズラアポトーシス制御因子NR−13(SWISS−PROTアクセション番
号Q90343)と類似性を有していた。表3に、本発明のヒト蛋白質(HP)
とウズラアポトーシス制御因子NR−13(CC)のアミノ酸配列の比較を示す
。−はギャップを、*は本発明の蛋白質と同一アミノ酸残基を、.は本発明の蛋
白質と類似アミノ酸残基をそれぞれ表す。全領域にわたって、31.5%の相同
性を有していた。
【0095】 表3 HP MADPLRERTELLLADYLGYCAREPGTPEPAPSTPEAAVLRSAAARLRQIHRSFF--SAYL * * * * *** ** * * ** ** ** *** * * ** * * CC MPGSLKEETALLLEDYFQHRA---GGAALPPS-ATAAELRRAAAELERRERPFFRSCAPL HP GYPGNRFELVAL--MADSVLSDSPGPTWGRVVTLVTFAGTLLERGPLVTARWKKWGFQPR * * ** * * *** ** ***** CC ARAEPR-EAAALLRKVAAQLETDGGLNWGRLLALVVFAGTL------------------A HP LKEQEGDVARDCQRLVALLSSRLMGQHRAWLQAQGGWDGFCHFF-RTPFPLAFWRKQLVQ * ** * * * * ******* ** * * * CC AALAESACEEGPSRLAAALTAYLAEEQGEWMEEHGGWDGFCRFFGRHGSQPADQNSTLSN HP A-FLSCLLTTAFIYLWTRLL * * CC AIMAAAGFGIAGLAFLLVVR
【0096】 また、本cDNAの塩基配列を用いてGenBankを検索したところ、ES
Tの中に、90%以上の相同性を有するもの(例えば、アクセション番号AA0
98865)が登録されていたが、部分配列なので本発明の蛋白質と同じ蛋白質
をコードしているかどうかは判定できない。
【0097】 <HP02420>(配列番号3、13、25) ヒト胃癌cDNAライブラリーから得られたクローンHP02420のcDN
Aインサートの全塩基配列を決定したところ、35bpの5’非翻訳領域、42
0bpのORF、169bpの3’非翻訳領域からなる構造を有していた。OR
Fは139アミノ酸残基からなる蛋白質をコードしており、3箇所の推定膜貫通
ドメインが存在した。図3にKyte−Doolittleの方法で求めた本蛋
白質の疎水性/親水性プロフィールを示す。インビトロ翻訳の結果、ORFから
予想される分子量16,082とほぼ同じ17kDaの翻訳産物が生成した。C
OS7細胞で発現させたところ、膜画分に約16kDaの発現産物が認められた
【0098】 本蛋白質のアミノ酸配列を用いてプロテインデータベースを検索したところ、
酵母仮想蛋白質15.9kDa(SWISS−PROTアクセション番号P53
173)と類似性を有していた。表4に、本発明のヒト蛋白質(HP)と酵母仮
想蛋白質15.9kDa(SC)のアミノ酸配列の比較を示す。−はギャップを
、*は本発明の蛋白質と同一アミノ酸残基を、.は本発明の蛋白質と類似アミノ
酸残基をそれぞれ表す。全領域にわたって、43.2%の相同性を有していた。
【0099】 表4 HP MEAVVFVFSLLDCCALIFLSVYFIITLSDLECDYINARSCCSKLNKWVIPELIGHTIVTV *.* .*..... * .* *.*.* .*** ****. . ***.** ..** *. ... SC MGAWLFILAVVVNCINLFGQVHFTILYADLEADYINPIELCSKVNKLITPEAALHGALSL HP LLLMSLHWFIFLLNLPVATWNIYRYIMVPSGNMGVFDPTEIHNRGQLKSHMKEAMIKLGF *.*.. .**.******* . *. .. ... ..*.*** *. * .*..*...**** SC LFLLNGYWFVFLLNLPVLA---YNLNKI-YNKVQLLDATEIF-RT-LGKHKRESFLKLGF HP HLLCFFMYLYSMILALIND *** **.***.**.***.. SC HLLMFFFYLYRMIMALIAESGDDF
【0100】 また、本cDNAの塩基配列を用いてGenBankを検索したところ、ES
Tの中に、90%以上の相同性を有するもの(例えば、アクセション番号AA0
44799)が登録されていたが、部分配列なので本発明の蛋白質と同じ蛋白質
をコードしているかどうかは判定できない。
【0101】 <HP10349>(配列番号4、14、27) ヒト胃癌cDNAライブラリーから得られたクローンHP10349のcDN
Aインサートの全塩基配列を決定したところ、16bpの5’非翻訳領域、97
2bpのORF、133bpの3’非翻訳領域からなる構造を有していた。OR
Fは323アミノ酸残基からなる蛋白質をコードしており、N末端に分泌シグナ
ル、C末端に1箇所の推定膜貫通ドメインが存在した。図4にKyte−Doo
littleの方法で求めた本蛋白質の疎水性/親水性プロフィールを示す。イ
ンビトロ翻訳の結果、ORFから予想される分子量36,200とほぼ同じ36
kDaの翻訳産物が生成した。
【0102】 また、本cDNAの塩基配列を用いてGenBankを検索したところ、ES
Tの中に、90%以上の相同性を有するもの(例えば、アクセション番号F13
066)が登録されていたが、部分配列なので本発明の蛋白質と同じ蛋白質をコ
ードしているかどうかは判定できない。
【0103】 <HP10508>(配列番号5、15、29) ヒト胃癌cDNAライブラリーから得られたクローンHP10508のcDN
Aインサートの全塩基配列を決定したところ、33bpの5’非翻訳領域、69
6bpのORF、98bpの3’非翻訳領域からなる構造を有していた。ORF
は231アミノ酸残基からなる蛋白質をコードしており、4箇所の推定膜貫通ド
メインが存在した。図5にKyte−Doolittleの方法で求めた本蛋白
質の疎水性/親水性プロフィールを示す。インビトロ翻訳の結果、高分子量の翻
訳産物が生成した。COS細胞で発現させたところ、上澄画分と膜画分に約22
kDaの発現産物が認められた。
【0104】 また、本cDNAの塩基配列を用いてGenBankを検索したところ、ES
Tの中に、90%以上の相同性を有するもの(例えば、アクセション番号AA4
84181)が登録されていたが、部分配列なので本発明の蛋白質と同じ蛋白質
をコードしているかどうかは判定できない。
【0105】 <HP10524>(配列番号6、16、31) ヒト胃癌cDNAライブラリーから得られたクローンHP10524のcDN
Aインサートの全塩基配列を決定したところ、308bpの5’非翻訳領域、2
94bpのORF、587bpの3’非翻訳領域からなる構造を有していた。O
RFは97アミノ酸残基からなる蛋白質をコードしており、1箇所の推定膜貫通
ドメインが存在した。図6にKyte−Doolittleの方法で求めた本蛋
白質の疎水性/親水性プロフィールを示す。インビトロ翻訳の結果、ORFから
予想される分子量10,673より大きい21kDaの翻訳産物が生成した。C
OS細胞で発現させたところ、膜画分に約26kDaの発現産物が認められた。
【0106】 本蛋白質のアミノ酸配列を用いてプロテインデータベースを検索したところ、
ヒトグリコホリンC(SWISS−PROTアクセション番号P04921)と
類似性を有していた。表5に、本発明のヒト蛋白質(HP)とヒトグリコホリン
C(GP)のアミノ酸配列の比較を示す。−はギャップを、*は本発明の蛋白質
と同一アミノ酸残基ををそれぞれ表す。全領域にわたって、30.5%の相同性
を有していた。
【0107】 表5 HP M------------TSLLTTP---SPREELMTTPILQPTEALS-PEDG---AST------A * ** * * ** * * * ** ** GP MWSTRSPNSTAWPLSLEPDPGMASASTTMHTTTIAEPDPGMSGWPDGRMETSTPTIMDIV HP LIAVVITVVFLTLLSVVILIFFYLYKNKGSYVTYE--PTEGEPSAIVQMESD----LAKG ** ** * * * * * ** * * * ** ** * * GP VIAGVIAAVAIVLVSLLFVMLRYMYRHKGTYHTNEAKGTEFAESADAALQGDPALQDAGD HP SEKEEYFI * **** GP SSRKEYFI
【0108】 また、本cDNAの塩基配列を用いてGenBankを検索したところ、ES
Tの中に、90%以上の相同性を有するもの(例えば、アクセション番号R21
992)が登録されていたが、部分配列なので本発明の蛋白質と同じ蛋白質をコ
ードしているかどうかは判定できない。
【0109】 <HP10529>(配列番号7、17、33) ヒト骨肉腫細胞株Saos−2cDNAライブラリーから得られたクローンH
P10529のcDNAインサートの全塩基配列を決定したところ、93bpの
5’非翻訳領域、597bpのORF、810bpの3’非翻訳領域からなる構
造を有していた。ORFは198アミノ酸残基からなる蛋白質をコードしており
、2箇所の推定膜貫通ドメインが存在した。図7にKyte−Doolittl
eの方法で求めた本蛋白質の疎水性/親水性プロフィールを示す。
【0110】 本蛋白質のアミノ酸配列を用いてプロテインデータベースを検索したところ、
フグ仮想蛋白質2(GenBankアクセション番号AF026198)と類似
性を有していた。表6に、本発明のヒト蛋白質(HP)とフグ仮想蛋白質2(F
R)のアミノ酸配列の比較を示す。−はギャップを、*は本発明の蛋白質と同一
アミノ酸残基を、.は本発明の蛋白質と類似アミノ酸残基をそれぞれ表す。全領
域にわたって、56.1%の相同性を有していた。
【0111】 表6 HP MATLWGGLLRLGSLLSLSCLAL-SVLLLAQLS-DAAKNFEDVRCKCICPPYKENSGHIYN .* *. .** ...**.... ..**.*.***********.. ****** FR MPSDREGLWMLAAFALMTLFLLDNVGVTQAKSFDDVRCKCICPPYRNISGHIYN HP KNISQKDCDCLHVVEPMPVRGPDVEAYCLRCECKYEERSSVTIKVTIIIYLSILGLLLLY .*..****.*****.****.* ******* *********. **.*****.**..* **** FR RNFTQKDCNCLHVVDPMPVPGNDVEAYCLLCECKYEERSTNTIRVTIIIFLSVVGALLLY HP MVYLTLVEPILKRRLFGHAQLIQSDDDIGDHQPFANAHDVLARSRSRANVLNKVEYAQQR *..* **.*..... ** .....* .* ** .. . . . ..**..** **** FR MLFLLLVDPLIRKPD-PLAQTLHNEEDSEDIQP-----QMSGDPARGNTVLERVEGAQQR HP WKLQVQEQRKSVFDRHVVLS ** *******.***** .* FR WKKQVQEQRKTVFDRHKML
【0112】 また、本cDNAの塩基配列を用いてGenBankを検索したところ、ES
Tの中に、90%以上の相同性を有するもの(例えば、アクセション番号N33
899)が登録されていたが、部分配列なので本発明の蛋白質と同じ蛋白質をコ
ードしているかどうかは判定できない。
【0113】 <HP10537>(配列番号8、18、35) ヒト骨肉腫細胞株Saos−2cDNAライブラリーから得られたクローンH
P10537のcDNAインサートの全塩基配列を決定したところ、94bpの
5’非翻訳領域、423bpのORF、289bpの3’非翻訳領域からなる構
造を有していた。ORFは140アミノ酸残基からなる蛋白質をコードしており
、4箇所の推定膜貫通ドメインが存在した。図8にKyte−Doolittl
eの方法で求めた本蛋白質の疎水性/親水性プロフィールを示す。インビトロ翻
訳の結果、高分子量の翻訳産物が生成した。COS細胞で発現させたところ、膜
画分に約14kDaの発現産物が認められた。
【0114】 また、本cDNAの塩基配列を用いてGenBankを検索したところ、ES
Tの中に、90%以上の相同性を有するもの(例えば、アクセション番号R36
207)が登録されていたが、部分配列なので本発明の蛋白質と同じ蛋白質をコ
ードしているかどうかは判定できない。
【0115】 <HP10549>(配列番号9、19、37) ヒト胃癌cDNAライブラリーから得られたクローンHP10549のcDN
Aインサートの全塩基配列を決定したところ、11bpの5’非翻訳領域、60
6bpのORF、1101bpの3’非翻訳領域からなる構造を有していた。O
RFは201アミノ酸残基からなる蛋白質をコードしており、3箇所の推定膜貫
通ドメインが存在した。図9にKyte−Doolittleの方法で求めた本
蛋白質の疎水性/親水性プロフィールを示す。インビトロ翻訳の結果、ORFか
ら予想される分子量23,346より大きい31kDaの翻訳産物が生成した。
【0116】 また、本cDNAの塩基配列を用いてGenBankを検索したところ、ES
Tの中に、90%以上の相同性を有するもの(例えば、アクセション番号N28
687)が登録されていたが、部分配列なので本発明の蛋白質と同じ蛋白質をコ
ードしているかどうかは判定できない。
【0117】 <HP10551>(配列番号10、20、39) ヒト胃癌cDNAライブラリーから得られたクローンHP10551のcDN
Aインサートの全塩基配列を決定したところ、152bpの5’非翻訳領域、7
50bpのORF、93bpの3’非翻訳領域からなる構造を有していた。OR
Fは249アミノ酸残基からなる蛋白質をコードしており、3箇所の推定膜貫通
ドメインが存在した。図10にKyte−Doolittleの方法で求めた本
蛋白質の疎水性/親水性プロフィールを示す。インビトロ翻訳の結果、高分子量
の翻訳産物が生成した。
【0118】 本蛋白質のアミノ酸配列を用いてプロテインデータベースを検索したところ、
線虫仮想蛋白質T15B7(GenBankアクセション番号AF022985
)と類似性を有していた。表7に、本発明のヒト蛋白質(HP)と線虫仮想蛋白
質T15B7(CE)のアミノ酸配列の比較を示す。−はギャップを、*は本発
明の蛋白質と同一アミノ酸残基を、.は本発明の蛋白質と類似アミノ酸残基をそ
れぞれ表す。全領域にわたって、41.3%の相同性を有していた。
【0119】 表7 HP MASSDEDGTNGGASEAGEDREAPGKRRRLGFLATAWLTFYDIAMTAGWLVLAIAMVRFYM ..*. *.. . ** .. . * SC MSVQTYLVAYNVLQILGWSAILVKTVLGLA HP EKGTHRGLYKSIQKTLKFFQTFALLEIVHCLIGIVPTSVIVTGVQVSSRIFMVWLITHSI . * . **.*.. .**.*** *.**..* ..*.*...* .*..**.**. .** * * SC NGLTWPQLYESVEFELKIFQTAAILEVIHAIVGLVRSPVGTTAMQVTSRVVLVWPILHLC HP KPIQNEESVVLFLVAWTVTEITRYSFYTFSLLDH-LPYFIKWARYNFFIILYPVGVAGEL .. . . .* *.****.***..*****..*.*.. .***. . **..* .***.**.*** SC STARFSIGVPLLLVAWSVTEVIRYSFYALSVLKQPIPYFLLYLRYTLFYVLYPMGVSGEL HP LTIYAALPHVKKTGMFSIRLPNKYNVSFDYYYFLLITMASYIPLFPQLYFHMLRQRRKVL **..*.* .*... .... .**. *....... *.*. **** ******.*. **.*.* SC LTLFASLNEVDEKKILTLEMPNRLNMGISFWWVLIIAALSYIPGFPQLYFYMIGQRKKIL HP HGEVIVEKDD * SC GGGSKKKQLIATNQNSTLFINYSPKTKRQWKCFSAEFVDILCSPFGIFVIVIREESWKSN
【0120】 また、本cDNAの塩基配列を用いてGenBankを検索したところ、ES
Tの中に、90%以上の相同性を有するもの(例えば、アクセション番号N67
509)が登録されていたが、部分配列なので本発明の蛋白質と同じ蛋白質をコ
ードしているかどうかは判定できない。
【0121】 (産業上の利用の可能性) 本発明は疎水性ドメインを有するヒト蛋白質、それをコードしているDNA、
このDNAの発現ベクター、およびこのDNAを発現させた真核細胞を提供する
。本発明の蛋白質は、いずれも分泌されるかあるいは細胞膜に存在するので、細
胞の増殖や分化を制御している蛋白質と考えられる。したがって、本発明の蛋白
質は、細胞の増殖や分化の制御に関わる制癌剤などの医薬品として、あるいはこ
の蛋白質に対する抗体を作製するための抗原として用いることができる。本発明
のDNAは、遺伝子診断用プローブや遺伝子治療用遺伝子源として用いることが
できる。また、このDNAを用いることにより、この蛋白質を大量に発現するこ
とができる。これら遺伝子を導入してこの蛋白質を発現させた細胞は、対応する
レセプターやリガンドの検出、新しい低分子医薬のスクリーニングなどに利用で
きる。
【0122】 本発明は、本明細書に開示するポリヌクレオチド配列に対応する遺伝子も提供
する。「対応する遺伝子」は、転写されてcDNAポリヌクレオチド配列が由来
するmRNAを生成するゲノムの領域であり、そのような遺伝子の調節された発
現に必要なゲノムの連続的領域を含んでもよい。それゆえ、対応する遺伝子は、
限定するものではないが、コード配列、5’および3’非翻訳領域、オルタナテ
ィブスプライシングされたエキソン、イントロン、プロモーター、エンハンサー
、ならびにサイレンサーまたはサプレッサーエレメントを含んでもよい。対応す
る遺伝子を、本明細書に開示する配列情報を使用して、公知の方法に従って単離
することができる。そのような方法は、適切なゲノムライブラリーまたは他のゲ
ノム材料供給源中の遺伝子の同定および/または増幅のための、開示する配列情
報からのプローブまたはプライマーの調製を包含する。「単離された遺伝子」と
は、その遺伝子が単離された生物のゲノム中に存在する隣接コード配列(存在す
る場合には)から分離されている遺伝子である。
【0123】 本明細書に開示するポリヌクレオチド配列に対応する遺伝子(単数または複数
)の増強、減少または改変された発現を有する生物を提供する。所望される遺伝
子発現の変化は、遺伝子から転写されるmRNAに結合しそして/またはそれを
切断するアンチセンスポリヌクレオチドまたはリボザイムの使用を介して達成す
ることができる(AlbertおよびMorris, 1994, Trends Pharmacol. Sci. 15(7):2
50-254;Lavaroskyら,1997, Biochem. Mol. Med. 62(1):11-22;ならびにHampe
l, 1998, Prog. Nucleic Acid Res. Mol. Biol. 58:1-39;その全てを本明細書
に出典明示で援用する)。多コピーの、本明細書に開示するポリヌクレオチド配
列に対応する遺伝子(単数または複数)を有するトランスジェニック動物(好ま
しくは、形質転換された細胞内に安定に維持される遺伝子構築物での細胞の形質
転換によって作製される)およびその子孫を提供する。遺伝子発現レベルを増加
もしくは減少させるか、または遺伝子発現の時間的もしくは空間的パターンを変
化させる改変された遺伝子制御領域を有するトランスジェニック動物もまた提供
する(EP 0 649 464 B1を参照のこと;本明細書に出典明示で援用する)。さら
に、本明細書に開示するポリヌクレオチド配列に対応する遺伝子(単数または複
数)が、対応する遺伝子(単数または複数)中への外来配列の挿入を介して、ま
たは対応する遺伝子(単数または複数)の全部または一部の欠失を介して部分的
にかまたは完全に不活化されている生物を提供する。部分的なまたは完全な遺伝
子の不活化を、転移性因子の挿入、および好ましくはそれに続く不正確な切出し
を介して(Plasterk, 1992, Bioessays 14(9):629-633;Zwaalら, 1993, Proc.
Natl. Acad. Sci. USA 90(16):7431-7435;Clarkら, 1994, Proc. Natl. Acad.
Sci. USA 91(2):719-722;その全てを本明細書に出典明示で援用する)、または
好ましくはポジティブ/ネガティブ遺伝子選択ストラテジーによって検出される
相同組換えを介して(Mansourら, 1988, Nature 336:348-352;米国特許第5,
464,764号;同第5,487,992号;同第5,627,059号;同
第5,631,153号;同第5,614,396号;同第5,616,491
号;および同第5,679,523号;その全てを本明細書に出典明示で援用す
る)達成することができる。遺伝子発現が改変されたこれらの生物は、好ましく
は真核生物であり、より好ましくは哺乳動物である。そのような生物は、対応す
る遺伝子(単数または複数)が関与する障害の研究用の非ヒトモデルの開発のた
めに、および対応する遺伝子(単数または複数)のタンパク質産物(単数または
複数)と相互作用する分子の同定用のアッセイ系の開発のために有用である。本
発明のタンパク質が膜結合(例えば、受容体)である場合、本発明はそのような
タンパク質の可溶性形態も提供する。そのような形態において、タンパク質の細
胞内および膜貫通ドメインの一部または全部を欠失させて、タンパク質が、発現
される細胞から完全に分泌されるようにする。本発明のタンパク質の細胞内およ
び膜貫通ドメインを、配列情報からそのようなドメインを決定するための公知の
技術に従って同定することができる。
【0124】 本発明のタンパク質およびタンパク質フラグメントは、開示するタンパク質の
長さの少なくとも25%(より好ましくは少なくとも50%、最も好ましくは少
なくとも75%)の長さのアミノ酸配列を有するタンパク質を包含し、これは開
示するタンパク質との少なくとも60%の配列同一性(より好ましくは少なくと
も75%の同一性;最も好ましくは少なくとも90%または95%の同一性)を
有する。配列同一性は、配列のギャップを最小にしつつ、重複および同一性を最
大にするように並置した場合にタンパク質のアミノ酸配列を比較することにより
決定される。いずれかの開示するタンパク質のいずれかのセグメントと少なくと
も75%の配列同一性(より好ましくは、少なくとも85%の同一性;最も好ま
しくは少なくとも95%の同一性)を共有する、好ましくは8個以上(より好ま
しくは20個以上、最も好ましくは30個以上)の連続したアミノ酸を含むセグ
メントを含有するタンパク質およびタンパク質フラグメントも本発明に包含され
る。
【0125】 開示するポリヌクレオチドおよびタンパク質の種ホモログも、本発明により提
供される。本明細書において使用する場合、「種ホモログ」は、所定のタンパク
質またはポリヌクレオチドの起源とは異なる起源の種ではあるが、当業者により
決定された場合、所定のタンパク質またはポリヌクレオチドに対する有意な配列
類似性を有するタンパク質またはポリヌクレオチドである。本明細書に提供する
配列から適切なプローブまたはプライマーを作製し、所望の種由来の適切な核酸
供給源をスクリーニングすることによって、種ホモログを単離し同定してもよい
【0126】 本発明は、開示するポリヌクレオチドまたはタンパク質の対立遺伝子変異体、
すなわち、これもまたそのポリヌクレオチドによりコードされているタンパク質
と同一、相同またはこれに関連したタンパク質をコードする単離されたポリヌク
レオチドの天然に生じる別の形態も包含する。
【0127】 本発明は、本明細書に開示するポリヌクレオチドの配列に相捕的な配列を有す
るポリヌクレオチドも包含する。
【0128】 本発明は、低下したストリンジェンシーの条件下で、より好ましくはストリン
ジェントな条件下で、最も好ましくは高度にストリンジェントな条件下で、本明
細書に記載するポリヌクレオチドにハイブリダイズし得るポリヌクレオチドも包
含する。ストリンジェンシー条件の例を下表に示す:高度にストリンジェントな
条件は少なくとも、例えば、条件A〜Fと同程度にストリンジェントな条件であ
り;ストリンジェントな条件は少なくとも、例えば、条件G〜Lと同程度にスト
リンジェントであり;低下したストリンジェンシーの条件は少なくとも、例えば
、条件M〜Rと同程度にストリンジェントである。
【0129】
【表2】
【0130】(1) :ハイブリッド長は、ハイブリダイズしているポリヌクレオチドのハイブリ
ダイズしている領域(単数または複数)に関して予想される長さである。ポリヌ
クレオチドを配列未知の標的ポリヌクレオチドにハイブリダイズさせる場合、ハ
イブリッド長は、ハイブリダイズしているポリヌクレオチドの長さであると仮定
する。配列既知のポリヌクレオチドをハイブリダイズさせる場合、ポリヌクレオ
チドの配列を並置し、最適な配列相補性の領域(単数または複数)を同定するこ
とによってハイブリッド長を決定することができる。(2) :ハイブリダイゼーションおよび洗浄緩衝液において、SSPE(1×SS
PEは、0.15M NaCl、10mM NaH2PO4、および1.25mM E
DTA,pH7.4である)をSSC(1×SSCは、0.15M NaClおよ
び15mMクエン酸ナトリウムである)に置き換えることができる;ハイブリダ
イゼーションが完了した後、洗浄を15分間実施する。*B〜TR:長さが50塩基対よりも短いと予想されるハイブリッドについての
ハイブリダイゼーション温度は、ハイブリッドの融解温度(Tm)よりも5〜1
0℃低くすべきである。Tmは、下記の等式に従って決定される。長さが18塩
基対未満のハイブリッドについては、Tm(℃)=2(A+T塩基数)+4(G
+C塩基数)である。長さが18〜49塩基対のハイブリッドについては、Tm
(℃)=81.5+16.6(log10[Na+])+0.41(%G+C)−
(600/N)であり、Nはハイブリッド中の塩基数であり、[Na+]はハイ
ブリダイゼーション緩衝液中のナトリウムイオン濃度である(1×SSCについ
ての[Na+]=0.165M)。
【0131】 ポリヌクレオチドハイブリダイゼーションのためのストリンジェンシーの条件
のさらなる例は、Sambrook, J., E.F. Fritsch, およびT. Maniatis, 1989, Mol
ecular Cloning: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press
, Cold Spring Harbor, NY, 9および11章, ならびにCurrent Protocols in Mol
ecular Biology, 1995, F.M. Ausubelら編, John Wiley & Sons, Inc., 2.10お
よび6.3-6.4節(本明細書に出典明示で援用する)中に提供される。
【0132】 好ましくは、そのようなハイブリダイズするポリヌクレオチドの各々は、それ
がハイブリダイズする本発明のポリヌクレオチドの長さの少なくとも25%(よ
り好ましくは、少なくとも50%、最も好ましくは、少なくとも75%)の長さ
を有し、それがハイブリダイズする本発明のポリヌクレオチドとの少なくとも6
0%の配列同一性(より好ましくは、少なくとも75%の同一性;最も好ましく
は、少なくとも90%または95%の同一性)を有する。配列同一性は、配列の
ギャップを最小にしつつ、重複および同一性を最大にするように並置した場合に
ハイブリダイズするポリヌクレオチドの配列を比較することにより決定される。
【0133】
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 クローンHP00631がコードする蛋白質の疎水性/親水性プ
ロフィールを示す図である。
【図2】 クローンHP02403がコードする蛋白質の疎水性/親水性プ
ロフィールを示す図である。
【図3】 クローンHP02420がコードする蛋白質の疎水性/親水性プ
ロフィールを示す図である。
【図4】 クローンHP10349がコードする蛋白質の疎水性/親水性プ
ロフィールを示す図である。
【図5】 クローンHP10508がコードする蛋白質の疎水性/親水性プ
ロフィールを示す図である。
【図6】 クローンHP10524がコードする蛋白質の疎水性/親水性プ
ロフィールを示す図である。
【図7】 クローンHP10529がコードする蛋白質の疎水性/親水性プ
ロフィールを示す図である。
【図8】 クローンHP10537がコードする蛋白質の疎水性/親水性プ
ロフィールを示す図である。
【図9】 クローンHP10549がコードする蛋白質の疎水性/親水性プ
ロフィールを示す図である。
【図10】 クローンHP10551がコードする蛋白質の疎水性/親水性
プロフィールを示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B024 AA11 AA12 BA80 CA04 DA02 EA04 GA11 HA12 HA15 4B065 AA90X AA93Y AB01 AC14 BA02 CA24 CA44 CA46 4H045 AA10 AA11 BA10 CA41 EA28 EA51 FA74

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号1から配列番号10で表されるアミノ酸配列のいず
    れかを含む蛋白質。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の蛋白質のいずれかをコードするDNA。
  3. 【請求項3】 配列番号11から配列番号20で表される塩基配列のいずれ
    かを含むcDNA。
  4. 【請求項4】 配列番号21、23、25、27、29、31、33、35
    および37で表される塩基配列のいずれかからなる、請求項3記載のcDNA。
  5. 【請求項5】 請求項2から請求項4のいずれかに記載のDNAをインビト
    ロ翻訳あるいは真核細胞内で発現しうる発現ベクター。
  6. 【請求項6】 請求項2から請求項4のいずれかに記載のDNAを発現し、
    請求項1記載の蛋白質を生産しうる形質転換真核細胞。
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