JP2000516094A - 試験試料から阻害物を除去する方法 - Google Patents

試験試料から阻害物を除去する方法

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Abstract

(57)【要約】 試験試料から核酸増幅反応阻害物を除去する方法が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】 試験試料から阻害物を除去する方法 発明の分野 本発明は核酸増幅反応に関し、詳細には、試験試料から増幅阻害物を除去する ことに関する。 発明の背景 欧州特許出願EP−A−320−308に記載されているリガーゼ連鎖反応( LCR)や、米国特許5,427,930に記載されているギャップリガーゼ連 鎖反応(GLCR)、米国特許4,683,202や同4,683,195に記 載されているポリメラーゼ連鎖反応(PCR)などの核酸増幅反応は、当技術分 野ではよく知られている。これらおよび類似の反応は、例えば試験試料中の感染 因子を検出するための、臨床診断手段として有用であることが見出されている。 増幅反応は、研究開発ならびに法医学においても有用であることか示されている 。 増幅反応が用いられる種々の異なる領域の数によって、同じ数の、関心ある核 酸配列(「標的配列」とも呼ぶ)を含む異なる試験試料が生じる。一般に増幅反 応は、標的配列および/ま たはその標的配列に対して相補的な核酸配列の、多数のコピーを発生させるよう に設計される。前述のように、標的配列は、例えば血液や血液産物(血清など) 、尿、喀痰、細胞培養物、および発酵ブロスを含む様々な試験試料中に見出すこ とができる。残念ながら、これらの標的配列供給源は、標的配列のほかに、しば しば標的配列の増幅を邪魔しまたは妨げる阻害物も有している。加えて、供給源 物質自体ならびにその出所が複雑であるために、所与の供給源物質が、その供給 源物質に含まれている、標的配列の増幅を妨げる濃度の阻害物を有するかどうか を予測することが困難である。 その結果、増幅反応に対する阻害物の影響を軽減する方法が工夫されてきた。 阻害を軽減するための一方法として、供給源物質を希釈し、従って供給源物質中 に含まれるすべての阻害物を、増幅に耐えられるレベルに希釈する。しかしなか ら、このような手順では標的配列も希釈され、検出感度が失なわれる可能性があ る。試験試料はまた、標的配列をそれらの当初の供給源物質およびそれに含有さ れるすべての阻害物から分離するために、遠心分離機にかけられてきた。残念な がら遠心分離によって、阻害物が標的配列と一緒に当初の供給源物質から分離さ れることもあり得る。アフィニティ精製手順も、標的配列を阻害物から分離する ために、試験試料に適用されてきたか、このような技術は数段階を必要とし、使 用される試薬は高価である。従って、時間、価格、および有効性の点で効果的な 、増幅阻害物を除去する方法が必要とされている。 発明の概要 本発明は、試験試料から増幅反応阻害物を除去するための、時間的および価格 的に効果的な方法を提供する。この方法は、試験試料中に存在するすべての標的 配列の増幅の前に行われる、試料調製手順として用いることができる。核酸増幅 の阻害を軽減する方法は、一般に液体および標的配列を含んでいる試験試料を酸 性化する段階を含む。試験試料を酸性化することにより、標的配列は第二の液体 、好ましくはそのpHが約3.0と約4.5の間の液体中に置かれる。このよう に形成された第二の液体は、次いで核酸増幅に適した緩衝液に置き換えられる。 この方法は特に、試験試料中に存在するイオンと複合体を形成するリン酸である 阻害物の除去に、よく適している。 発明の詳細な説明 理論に拘泥するものではないが、多くの試験試料は、リン酸 イオンとともにカルシウムイオンを含有すると考えられる。これらのイオンは、 増幅を行う前に試験試料を調製するために使用される緩衝液によって、試験試料 中に入り込む。リン酸緩衝液は、そのような例の一つである。一方、これらのイ オンは、試験試料自体の生来のものであろうし、あるいは緩衝液に存在するイオ ンと試験試料中に存在するイオンとの組合せの結果生じるであろう。上に例示し たようなイオンが中性から塩基性の溶液中に存在すると、これらのイオンはリン 酸カルシウムとして溶液から沈澱する。この状況が生じていて、かつ標的配列を 例えば遠心分離によって当初の供給源物質から分離すると、当初の物質からは沈 澱したリン酸カルシウムも分離される。このため適切な緩衝液に懸濁すると、標 的配列ならびにリン酸カルシウムが再度懸濁され、リン酸カルシウムが新たに形 成された溶液中に溶解し、リン酸イオンが放出される。このため、標的配列を増 幅するとき、リン酸イオンは、増幅反応に使用される酵素上の活性部位をめぐっ て、増幅プライマー上に存在するリン酸基と拮抗する。それによって、増幅の阻 害が生じる。 我々は、簡単な方法で行うことが可能であり、かつ重要なことに、もはや標的 配列の増幅を阻害しない程度に試験試料から 阻害物を除去するのに有効である、試験試料から阻害物を除去する方法を発見し た。基本的にこの方法は、液体および標的配列を含む試験試料を提供する段階と 、試験試料を酸性化する段階と、いすれもの標的配列を含む酸性化した液体を、 核酸増幅に適した緩衝液で置き換える段階とを含む。やはり理論に拘泥するもの ではないが、標的配列とともに例えばカルシウムイオンやリン酸イオンなどを含 有する溶液を酸性化することによって、リン酸カルシウムは溶液から沈澱するこ とができなくなり、従って標的配列が核酸増幅に適した緩衝液中に置かれたとき 、リン酸カルシウムが標的配列と共に分離することはないと考えられる。このた め阻害物は除去され、標的配列の増幅を行う際に、阻害が軽減される。 本明細書中で使用される「試験試料」という用語は、標的配列を含む疑いのあ るいかなるものも意味する。試験試料は、例えば血液、気管支胞洗浄液、唾液、 咽喉綿棒、眼レンズ液、脳脊髄液、汗、痰、尿、乳、腹水液、粘膜、滑液、腹膜 液、羊水、心臓組織などの組織、または発酵ブロス、細胞培養物、化学反応混合 物およびその他の、いずれもの生物学的供給源から得ることができる。試験試料 は、(i)供給源から得られたものを 直接、または(ii)試料の性質を変えるための前処理の後に、使用することが できる。試験試料は、使用前に、例えば血液から血漿を調製し、細胞を破砕し、 固体材料から液体を調製し、粘性液体を希釈し、液体をろ過し、液体を蒸留し、 液体を濃縮し、あるいは試薬を添加したりして、前処理することができる。前処 理段階によって、供給源から得られた試験試料の性質が変化することがあるが、 その標的配列は誘導生成物の範囲に含まれていようから、その誘導生成物も依然 試験試料である。 試験試料のサブセットとして「臨床試験試料」があり、それは標的配列を含む 疑いのある試験試料であるが、最小限の前処理または精製をした試料であり、本 質的に供給源から得たままのものである。臨床試験試料の例には、喀痰、全血、 血清、血漿、および尿が含まれるが、それだけに限定されるものではない。した がって、ろ過や遠心分離などの簡単な分離をした試料は、その他の点で上記用語 の定義を満たす限り、臨床試験試料という定義から除外されない。 本明細書中で使用される「標的配列」は、検出、増幅、あるいは増幅および検 出されまたはされるであろう核酸配列を意味する。標的配列という用語は一本鎖 を多くの場合意味するが、 当業者ならば、標的配列が実際は、核酸配列およびその相補体を含む二本鎖配列 でもよいことを理解するであろう。たいていの場合、標的配列は細菌などの細胞 中に見出される。 本明細書中で使用される「酸性化」という用語は、試験試料のpHを7.0未 満、典型的には約pH2.0から約pH5.5の間、より典型的には約pH3. 0から約pH4.5の間に変えることを意味する。試験試料を酸性化する方法は 当技術分野ではよく知られており、任意のよく知られている酸を直接試験試料に 添加する段階を含み、あるいは標的配列を当初の供給源から分離してそれを酸性 緩衝液中に加える段階を含む。酸性緩衝液は、緩衝系を含み上記特定の範囲内の pHである、任意の水溶液でありうる。緩衝系は当技術分野で知られており、一 般に、溶液の水素イオン濃度の変化に耐える化合物の水溶液を含む。したがって 、その主な機能は、所望のpHを維持することである。緩衝系の例には、弱酸ま たは弱塩基とそれらの塩、例えば酢酸塩、ホウ酸塩、リン酸塩、フタル酸塩、ク エン酸塩、炭酸塩などの溶液が含まれるが、それだけに限定されるものではない 。典型的にそのモル濃度が約25mMと約2Mの間、より典型的には約100m Mと約1Mの間、最も典型的には約 250mMと約1Mの間の酢酸緩衝系が使用される。 本明細書中で使用される「置き換える」という用語は、特に一緩衝液または一 溶液を他の緩衝液または溶液と置き換えることに関して使用される場合、標的配 列を一緩衝液または一溶液から分離し、それらを他の緩衝液または溶液中に置く ことを意味する。このような置き換えを達成するための多くの手段がよく知られ ており、当業者による選択の問題である。このような置き換えを達成するための 技術には、透析、サイズ排除クロマトグラフィ、および樹脂を用いたイオン交換 クロマトグラフィとともに、遠心分離、および遠心分離の結果形成されるペレッ トの懸濁を含むが、それだけに限定されるものではない。 前述のように本発明による方法は、増幅反応を行う前の試験試料の調製に、十 分に適するものである。増幅反応はよく知られており、例えば当技術分野でよく 知られているLCRやGLCR、PCRなどの増幅反応を含むが、それだけに限 定されるものではない。これらの反応では、一般にプライマーを使用し、通常は より大きな核酸配列の中の小さな領域である標的核酸配列のコピーを繰返し生成 する。プライマーおよびプローブは、それ自体が標的配列の領域に対して相補的 な核酸配列であり、 増幅条件下では標的配列の相補的領域にハイブリダイズしまたは結合する。標的 配列のコピーは、一般に、ポリメラーゼまたはリガーゼ活性を有する酵素を使用 したプライマー伸長および/または連結反応のそれぞれ単独によりまたは組み合 わせにより、ハイブリダイズさせたプライマーにヌクレオチドを付加しおよび/ または隣接するプライマー対を連結して、生成されるプライマーまたはプローブ にモノマーまたは事前に形成されたオリゴマーとして付加されたヌクレオチドも 、標的配列に対し相補的である。一旦プライマーまたはプローブが充分に延長さ れおよび/または連結されると、例えばその反応混合物を相補的核酸の鎖が解離 する「融点」にまで加熱することによって、それらは標的配列から分離される。 このように、標的配列に相補的な配列が形成される。次いで新たな増幅サイクル が、標的配列の数を増幅するために、すべての二本鎖配列を分離し、プライマー をそれらの各標的にハイブリダイズさせ、ハイブリダイズしたプライマーを延長 しおよび/または連結し、および再分離することにより、行われる。増幅サイク ルによって生じる相補的配列は、プライマーまたはプローブの伸長用鋳型を提供 し、標的配列の数をさらに増幅させる。 上述の酵素的熱増幅に加え、本発明によれば恒温酵素的増幅反応も用いること ができる。例えば、Fahy,E.他によるPCR Methods and Applications,1: 25-33 (1991年)に記載されている「3SR」(自己自立配列複製)や、Walker,G.T. 他によるPNAS 89: 392-396(1992年)に記載されている「SDA」(鎖置換増幅 )がある。 これらの反応を行うための試薬はよく知られており、例として、これだけに限 定されないが、ポリメラーゼ、リガーゼ、逆転写酵素などの酵素や、マグネシウ ムなどの酵素補因子、塩類、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD) 、および、例えばデオキシアデニン三リン酸、デオキシグアニン三リン酸、デオ キシシトシン三リン酸およびデオキシチミン三リン酸などのデオキシヌクレオチ ド三リン酸(dNTP)を含む。これらの試薬は一般に、核酸増幅反応に適する 緩衝液に添加される。N−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−N’−(3− プロパンスルホン酸)を意味するEPPS緩衝液は、このようによく知られてい る緩衝液の一例である。 一実施形態によれば、この方法は、液体試験試料を提供する段階と、試験試料 を酸性化してそれによっていずれもの標的配 列を酸性溶液中に置く段階と、標的配列を含有する酸性化溶液を核酸増幅反応に 適する緩衝液に置き換える段階とを含む。 他の実施形態によれば、この方法は、当初の試験試料を塩基性溶液(即ちpH が7.0よりも大きく、より典型的には約pH8.0よりも大きい)で前処理し た後に行われる。例えば、ヒト結核菌(Mycobacterium tuberculosis、MTB)を 検出するように設計された、核酸増幅に基づく診断方法のための試験試料として 、喀痰がしばしば採取される。培養分析を行う前に試験試料中のMTB以外の微 生物を不活性化するため水酸化ナトリウム溶液をその試料に添加し、さらに適切 な時間培養し、リン酸緩衝液をその溶液に添加する。この実施形態によれば、塩 基性溶液で処理を行った後にこの溶液を酸性化し、その後、この酸性化した溶液 を、核酸増幅反応に適する緩衝液と置き換える。この実施形態によれば、塩基性 溶液は、例えば酸または酸性緩衝液を直接塩基性溶液に添加し、そのpHを約2 .0と約6.0の間にして酸性化することができる。その後、いずれもの標的配 列を含有する酸性溶液を、核酸増幅に適する緩衝液に置き換える。 他の実施形態によれば、喀痰などの臨床試験試料を水酸化ナ トリウムおよびリン酸緩衝液と接触させて、塩基性の試験試料を形成させる。塩 基性試験試料を室温で約15分間保温し、その後、ペレットを形成するのに充分 な速度で遠心分離機にかける。ペレットを先ず生理的食塩水に懸濁させ、次いで その一部を、pHが約3.5と約4.5の間である約50mM〜約1Mの酢酸緩 衝液で酸性化し、第二の試験試料を形成する。次いでこの第二の試験試料を、ペ レットを形成するのに充分な条件下で遠心分離機にかけ、そのペレットを、核酸 増幅に適切な緩衝液に再懸濁する。 以下の実施例は、本発明をさらに説明するために提供されるものであり、本発 明を限定することを意図するものではない。 実施例 以下の実施例では、本発明の方法によって、阻害物が核酸増幅に及ぼす効果が 軽減されることが示される。すべての実施例では、米国特許5,427,930 に記載されているようなギャップLCRにより、配列番号2、配列番号3、配列 番号4、および配列番号5で指定された4種類のプローブ使用してMTB標的配 列(配列番号1)を増幅する。隣接するプローブの反対の端部を、米国特許5, 424,414および同 5,464,746に記載されているように、カルバゾールまたはアダマンタン ハプテンで標識した。ハプテン化した増幅生成物を、抗カルバゾール抗体で被覆 した微粒子、およびアルカリホスファターゼと結合した抗アダマンタン抗体を使 用して、LCx(R)アナライザ(Abbott Laboratories,Abbott Park,IL)で検出し た。 実施例1 増幅に対するCaHPO4影響のシミュレーション この実施例では試験試料としてCaCl2溶液を使用し、カルシウム(臨床試 料中に見出すことができるイオン)などのイオンがリン酸塩の存在下で核酸増幅 反応に対し有し得る影響を示す。 5mMCaCl210mlを3%(w/v)NaOH10mlと混合し、15 分間保温した。NaOH処理CaCl2溶液を保温した後、67mMリン酸ナト リウム緩衝液(pH6.8)30mlを溶液に添加し、得られた溶液を2000 ×gで30分間遠心分離機にかけた。上清を廃棄し、ペレットをTE緩衝液0. 5ml[10mMトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(Tris(R))、 1mMエチレンジアミン四酢酸(ED TA)、pH8.0]に再度懸濁させた。次いでガラズビーズ30μlを管に添 加した。上述の手順は、三種類の異なるミクロフュージ管内で、三回行われた。 次いでpH8.0にした75mMEPPS緩衝液0.9ml[EPPSは、N− (2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−N’−(3−プロパンスルホン酸)を意 味する]を一本のミクロフュージ管に添加した。500mM酢酸ナトリウム緩衝 液(pH4.1)0.9mlを、第二のミクロフュージ管に添加し、1M酢酸ナ トリウム緩衝液(pH4.1)0.9mlを第三のミクロフュージ管に添加した 。 次いでNaOH処理CaCl2および様々な緩衝液を含有する三本のミクロフ ュージ管を、2000×gで10分間遠心分離機にかけた。上清を吸引し、ペレ ット(約200μl)をTE緩衝液1ml中に再懸濁した。遠心分離を繰り返し 、ペレットをTE緩衝液400μl中に再度懸濁させた。次いで管を15分間沸 騰させ、出力40ワットおよび周波数37kHzで10分間超音波処理した。次 いでH37Ra MTB DNA10μl(約25分子)を、各管からの超音波 処理された液体100μlに添加した。次いでDNA含有溶液を、以下のもの、 即ち100mMEPPS40μl、0.5MEDTA0.2μl、 1mMニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)0.5μl、1mMd −アデノシン5’三リン酸(dATP)0.34μl、1mMd−シチジン5’ 三リン酸(dCTP)0.34μl、10%アジドナトリウム0.2μl、各プ ローブ1012分子、1.5Mスペルミジン0.133μl、リガーゼ酵素180 00単位、ポリメラーゼ酵素2単位、および蒸留した脱イオン水56.7μlを 含有する単位量の増幅混合物に添加した。次いでこの混合物を、プログラムされ た温度変化のサイクルに37回かけた。各サイクルは94℃が1秒間、64℃が 1秒間、そして69℃が40秒間であった。熱サイクルは、Perkin-Elmer,Norw alk,CTから入手可能なPE480熱サイクラで行った。次いでLCx(R)アナラ イザ(Abbott)を使用して増幅生成物を検出した。その結果を表1に示す。 表1の結果に示されているように、初期ペレットを酸性緩衝液中に再懸濁させ て酸性化することにより、標的配列の効果的 増幅が可能になった。一方、酸処理を行わなかった試料では、増幅は有効に行わ れなかった。 実施例2 酸処理を伴うおよび伴わないMTB DNAの増幅 この実施例では、シミュレートされたリン酸カルシウムの沈澱物を使用するこ とによって、本発明の方法によるリン酸阻害およびリン酸阻害の除去が示される 。 50mM塩化カルシウム10mlと3%NaOH10mlとを混合し、67m Mリン酸緩衝液を30ml添加することによって、阻害性沈殿物を調製した。塩 化カルシウムを使用しない対照も調製した。これらの試料を遠心分離機にかけ( 3000×gで15分間)、その上清を、5mlを残して流しだした。TE緩衝 液5mlを添加して試料ペレット5mlを懸濁させた。次いでこれらの試料の0 .25mlを、pHがそれそれ4.1、4.4、4.7、および5.0である3 00mMの酢酸緩衝液1.25mlに添加した。これらの試料を遠心分離機にか けた後、上清を除去し、ペレットをTE緩衝液0.5ml中に懸濁させた。次い で各試料90μLおよびMTB DNA10μL(25分子)を増幅混合物中に 加え、増幅して、実施例1に示 されるものと同様の方法で検出した。増幅結果を表2に示す。 表2で示されるように、増幅は、本発明の方法によって酸性化したCaCl2 で処理した、すべての試料で効果的であった。一方、CaCl2で処理されたが 酸性化していない(TE pH8.0)管では、増幅阻害か示された。 実施例3 臨床試料を使用した阻害除去 この実施例では、本発明の方法に従って50個の臨床喀痰試料を試験した。 臨床微生物研究所から試料を集め、緩衝液の添加および除去の多数の段階を含 む、喀痰試料を調製するための臨床手順を用いて予め調製した。第一の段階は、 喀痰と2%水酸化ナトリウム溶液の等体積を合わせ、室温で15分間保温するこ とである。 この段階は、正常な喀痰中に含有されるMTB以外の微生物を不活性化するため にしばしば用いられる。規定のインキュベーション時間後、67mMリン酸緩衝 液(pH6.8)をNaOH汚染除去溶液に添加する。次いで試料全体を遠心分 離機にかけ、上清を流して廃棄する。MTB細胞およびその標的配列を含有する 残されたペレットを、中性の生理食塩水溶液に葱濁する。各試料0.25mlを 、1回の複製当たりTE緩衝液1.25mlおよびpH4.1である300mM 酢酸緩衝液1.25mlに添加する。この試料を遠心分離機にかけ(10分、1 500×g)、上清を除去し、得られたペレットをEPPS緩衝液0.5ml中 に懸濁した。次いで試料を沸騰水浴で15分間加熱してMTBを不活性化し、出 力40ワット、周波数37kHzで10分間超音波処理した。次いで試料100 μLおよびMTB DNA10μL(25分子)を増幅混合物中に加え、増幅し て実施例1に示すものと同様の方法で検出した。増幅結果を表3に示す。 標的配列でスパイクされると、すべての試料は陽性でなければならない。表3 で示されるように、本発明による処理を行わないと陰性結果が得られ試料1、4 、7、8、11、16、28、37、38、42、43、および44では阻害の 影響が示された。しかしなから、本発明の方法によって処理された同じ試料では 陽性結果が得られ、阻害を軽減する際の本発明による方法の有効性が実証された 。 本発明は、特定の実施形態を参照しながらその詳細を説明したが、本発明の精 神および範囲から逸脱することなく、このような実施形態に様々な変更および修 正をすることが可能であることが、当業者には明らかであろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エリクソン,ドウワイト アメリカ合衆国、ウイスコンシン・53143、 ケノーシヤ、フイフテイーンス・アベニユ ー・8642 (72)発明者 ホー,チーチー アメリカ合衆国、イリノイ・60031、ガー ニー、サンドウエツジ・プレイス・645 (72)発明者 レツキー,グレガー・ダブリユ アメリカ合衆国、イリノイ・60015、デイ ーアフイールド、ヘムロツク・ストリー ト・945 (72)発明者 リン,ポー―チヤン アメリカ合衆国、カリフオルニア・92129、 サン・デイエゴ、ブタノ・ウエイ・13750

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.a)液体および標的配列を含む試験試料を提供する段階と、 b)前記試験試料を酸性化して前記標的配列を第二の液体中に置く段階と、お よび c)前記第二の液体を、核酸増幅に適する緩衝液と置き換える段階と を含む、核酸増幅検定における阻害を軽減する方法。 2.段階b)の前に、前記標的配列を塩基性リン酸塩含有溶液と接触させる、請 求の範囲第1項に記載の方法。 3.前記試験試料が臨床試験試料である請求の範囲第2項に記載の方法。 4.前記試験試料かさらにカルシウムイオンを含む、請求の範囲第1項に記載の 方法。 5.前記酸性化が、 a)前記試験試料を遠心分離して、上清およびペレットを形成させる段階と、 b)前記上清を除去する段階と、および c)前記ペレットを酸性緩衝液中に懸濁させる段階と を含む、請求の範囲第1項に記載の方法。 6.前記酸性緩衝液が、100mMと2Mの間の酢酸ナトリウムを含み、3.0 と4.5の間のpHを有する請求の範囲第5項に記載の方法。 7.a)前記試料を塩基性溶液で処理し、それによって塩基性の試験試料を形成 させる段階と、および b)前記試験試料中に含有されるいずれもの標的配列を、核酸増幅に適した緩 衝液に置く段階と を含む核酸増幅用の試験試料を調製する方法において、 改良点が、段階a)の後でありかつ段階b)の前に、前記塩基性の試験試料を 酸性化する段階を含む方法。 8.前記試験試料が臨床試験試料である請求の範囲第7項に記載の方法。 9.前記方法が、段階b)の前に前記塩基性溶液をリン酸塩含有溶液で処理する 段階をさらに含む、請求の範囲第8項に記載の方法。 10.前記酸性化が、 a)前記塩基性試験試料を遠心分離して、上清およびペレットを形成させる段 階と、 b)前記上清を除去する段階と、および c)前記ペレットを酸性緩衝液に懸濁させる段階と を含む、請求の範囲第7項に記載の方法。
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