【発明の詳細な説明】
オレフィンおよびビニル芳香族モノマーの
共重合法
発明の背景
1.発明の分野
本発明は、オレフィン、特にエチレンとビニル芳香族モノマーとの共重合法に
関する。特に、本発明は、遷移金属錯体および助触媒を含む触媒組成物の存在下
で行われる共重合法に関する。
2.関連技術の説明
エチレンおよびビニル芳香族モノマーの共重合法は、EP−A−416,815に開示さ
れており、そこでは、いわゆる立体的に束縛された触媒が使用されている。この
文献に開示された触媒は、ビニル芳香族モノマーとエチレンとの共重合において
ある程度は成功している。
しかし、この文献に開示された方法の欠点は、得られるコポリマーの分子量が
好ましくなく、所与の重合条件下で得られるコポリマーに含まれるビニル芳香族
モノマーの割合が不十分であるということである。重合温度を下げることにより
この割合を高めることが知られているが、重合温度の低下は、触媒活性の低下お
よびコポリマーのより低い収量をもたらす。
従って、所与の重合条件下、所与の分子量で、共重合されたビニル芳香族モノ
マーの濃度が同様のプロセス条件下で行われる以前の公知方法
によって得ることができるよりも高いコポリマーを製造する方法を提供する必要
性がある。
発明の要旨
従って、本発明の目的は、関連技術に関係する上記問題を解決すること、な
らびに上記した要求を扱うことである。本発明の原理によれば、この目的は、本
発明の触媒組成物の存在下、少なくとも1種のα−オレフィンおよび少なくとも
1種のビニル芳香族モノマーを共重合する方法を提供することにより得られる。
触媒組成物は、元素周期表の4〜6族から選択される、還元された原子価の遷移
金属(M)、多座配位モノアニオン性リガンド(X)、2個のモノアニオン性リ
ガンド(L)および所望により上記以外のリガンド(K)を含む少なくとも1種
の錯体を含む。特に、本発明の触媒組成物の錯体は、下記式(I):
[式中、記号は下記の意味を有する:
M:元素周期表の4、5または6族から選択される還元された遷移金属;
X:式(Ar−Rt−)sY(−Rt−DR’n)qによって表される多座配位
モノアニオン性リガンド;
Y:還元された遷移金属Mに結合する、シクロペンタジエニル、アミド(−NR
’−)または
ホスフィド(−PR’−)基;
R:(i)Y基とDR’n基との間の連結基および(ii)Y基とAr基との間の
連結基から成る群から選択される少なくとも1種であり、ここでリガンドXがS
1より多いR基を含む場合、R基は互いに同一でも異なっていてもよい;
D:元素周期表の15または16族から選択される電子供与性ヘテロ原子;
R’:水素、炭化水素残基およびヘテロ原子含有部分から成る群から選択される
置換基であり、ただし、R’が電子供与性ヘテロ原子Dに直接結合する場合はR
’は水素でなく、多座配位モノアニオン性リガンドXが置換基R’を1より多く
含む場合、置換基R’は互いに同一でも異なっていてもよい;
Ar:電子供与性アリール基;
L:還元された遷移金属Mに結合するモノアニオン性リガンドであり、モノアニ
オン性リガンドLは、シクロペンタジエニル、アミド(−NR’−)またはホス
フィド(−PR’−)基を含むリガンドではなく、モノアニオン性リガンドLは
互いに同一でも異なっていてもよい;
K:還元された遷移金属Mに結合する中性またはアニオン性リガンドであり、遷
移金属錯体は1より多くのリガンドKを含み、リガンドKは互いに同一でも異な
っていてもよい;
m:Kリガンドの数であり、Kリガンドがアニオン性リガンドの場合、mはM3+
に対しては
0、M4+に対しては1、M5+に対しては2であり、Kが中性リガンドの場合、m
は各中性Kリガンドに対して1だけ増加する;
n:電子供与性ヘテロ原子Dに結合したR’基の数であり、Dが元素周期表の1
5族から選択される場合、nは2であり、Dが元素周期表の16族から選択され
る場合、nは1である;
q、s:qおよびsは、各々、Y基に結合した(−Rt−DR’n)基および(
Ar−Rt−)基の数であり、q+sは1以上の整数である;
t:(i)YとAr基ならびに(ii)YとDR’n基を各々結合するR基の数で
あり、tは独立して0または1として選択される。]によって表される。
本発明に係る遷移金属錯体の発明を限定するものではないいいくつかの例を下
記表1に示す。
本発明に係る方法では、エチレンおよびビニル芳香族モノマーを使用する共重
合反応において比較的高い触媒活性が認められる。したがって、本発明方法によ
り製造されるコポリマーも、そのコポリマーに含まれるビニル芳香族モノマーの
濃度が、同様のプロセス条件下で行われる上記した公知方法によって製造される
、同じ分子量のコポリマーに関して得ることができるよりも高い。
本発明の別の目的は、本発明に係る触媒組成物を使用する上記した重合法によ
って得られる、少なくとも1種のα−オレフィンおよび少なく
とも1種のビニル芳香族モノマーのコポリマーの提供である。
本発明のこれらおよび他の目的、特徴および利点は、本発明の原理を例を挙げ
て説明する添付の図面と組み合わせると、下記の詳細な説明から明らかになるで
あろう。
図面の簡単な説明
添付の図面は、本発明を説明するものである。
かかる図面において、
図1は、本発明の態様による3価の触媒錯体のカチオン性活性部位の構成図で
ある。
図2は、WO−A−93/19104にかかる従来の触媒錯体のニアニオン性リガンドの
3価の触媒錯体の中性活性部位の構成図である。
好ましい態様の説明
遷移金属錯体の種々の成分(基)を下記にさらに詳細に説明する。
(a)遷移金属(M)
錯体における遷移金属は、元素周期表の4〜6族から選択される。本明細書で
参照する場合、元素周期表は全て、化学および物理のハンドブック、第70版、
1989/1990の表紙裏にある新しいIUPAC表記で示したものを意味し
、その完全な開示は、引用することにより本明細書に含められる。より好ましく
は、遷移金属は、元素周期表の4族から選択され、最も好ましくはチタン(Ti
)である。
遷移金属は、錯体中に還元された形で存在し、
それは、遷移金属が、低下された酸化状態にあることを意味する。本明細書で言
及する場合、「低下された酸化状態」とは、0よりも大きいが、その金属の可能
な最も高い酸化状態よりも低い酸化状態を意味する(例えば、低下された酸化状
態は、4族の遷移金属の場合は高々M3+であり、5族の遷移金属の場合は高々M4+
であり、6族の遷移金属の場合は高々M5+である。)。
(b)Xリガンド
Xリガンドは、式(Ar−Rt−)sY(−Rt−DR’n)qによって表さ
れる多座配位モノアニオン性リガンドである。
本明細書で言及する場合、多座配位モノアニオン性リガンドは、還元された遷
移金属(M)に一つの部位(アニオン性部位Y)で共有結合によって結合し、そ
して、(i)一つの配位結合によって遷移金属に他の一つの部位で結合する(二
座配位)か、(ii)複数の配位結合によって他のいくつかの部位で結合する(三
座配位、四座配位など)。かかる配位結合は、例えば、Dヘテロ原子またはAr
基を介して生じ得る。三座配位モノアニオン性リガンドの例としては、それらに
限定されないが、Y−Rt−DR’n−1−Rt−DR’nおよびY(−Rt−
DR’n)2が挙げられる。しかし、ヘテロ原子またはアリール置換基は、少な
くとも1個の配位結合が電子供与性基Dまたは電子を供与するAr基と
還元された遷移金属Mとの間に形成される限り、還元された遷移金属Mに配位結
合することなくY基上に存在し得る。
Rは、DR’nとYとの間、および/または電子を供与するアリール(Ar)
基とYとの間の連結または架橋基をあらわす。Rは任意であるため、「t」はゼ
ロでもよい。R基は、下記のパラグラフ(d)でさらに詳細に説明する。
(c)Y基
多座配位モノアニオン性リガンド(X)のY基は、好ましくは、シクロペンタ
ジエニル、アミド(−NR’−)またはホスフィド(−PR’−)基である。
最も好ましくは、Y基はシクロペンタジエニルリガンド(Cp基)である。本
明細書で言及する場合、シクロペンタジエニル基とは、Cp基の置換基の少なく
とも1個が、Cp基の5員環に結合した水素の1個と環外置換によって置き換わ
るRt−DR’n基またはRt−Ar基である限り、インデニル、フルオレニル
およびベンゾインデニル基などの置換シクロペンタジエニル基ならびに少なくと
も1個の5員環ジエニルを含む他の多環式芳香族を包含する。
Y基(またはリガンド)としてCp基を有する多座配位モノアニオン性リガン
ドの例としては、下記のもの(環上に(−Rt−DR’n)または(Ar−Rt
−)置換基を有する)が挙げられる:
Y基はまた、ヘテロシクロペンタジエニル基であってもよい。本明細書で言及
する場合、ヘテロシクロペンタジエニル基とは、シクロペンタジエニル基から誘
導されるヘテロリガンドを意味するが、シクロペンタジエニルの5員環構造を規
定する原子の少なくとも1個は、環内置換によってヘテロ原子で置換されている
。ヘテロCp基はまた、Cp基の5員環に結合した水素の一つを環外置換によっ
て置換する少なくとも1個のRt−DR’n基またはRt−Ar基を含む。Cp
基に関して、本明細書で言及する場合、ヘテロCp基は、ヘテロCp基の置換基
の少なくとも一つが、ヘテロCp基の5員環に結合した水素の一つを環外置換に
よって置換するRt−DR’n基またはRt−Ar基である限り、インデニル、
フルオレニルおよびベンゾインデニル基ならびに少なくとも1個の5員環ジエニ
ルを含む他の多環式芳香族を包含する。
ヘテロ原子は、元素周期表の14、15または16族から選択することができ
る。5員環に1より多くのヘテロ原子が存在する場合、これらのヘテロ原子は、
互いに同一でも異なってい
てもよい。より好ましくは、ヘテロ原子が15族から選択され、さらに好ましく
は、選択されるヘテロ原子がリンである。
限定されることなく例を挙げて説明すると、本発明に従って実施できるX基の
代表的なヘテロリガンドは、下記構造を有するヘテロシクロペンタジエニル基で
あり、そのヘテロシクロペンタジエニルは、5員環において置換された1個のリ
ン原子(すなわち、ヘテロ原子)を含む。
なお、一般に、遷移金属基Mは、η5結合によってCp基に結合している。
ヘテロCp基の環上の他のR’環外置換基(式(III)に示す)は、式(II)
に示すように、Cp基上に存在するものと同じ型であってもよい。
式(II)と同様に、式(III)のヘテロシクロペンタジエニル基の5員環上の環
外置換基の少なくとも1個はRt−DR’n基またはRt−Ar基である。
インデニル基の置換部位の番号のつけ方は一般的であり、有機化学 1979、規
則 A 21.1のIUPAC命名法に基づく現在の記載法による。インデンの置換
部位の番号を以下に示す。この番号のつけ方は、インデニル基と類似している。
インデン
Y基は、アミド(−NR’−)基またはホスフィド(−PR’−)基であって
もよい。これらの別の態様では、Y基は窒素(N)またはリン(P)を含み、遷
移金属Mおよび(−Rt−DR’n)または(Ar−Rt−)置換基の(所望に
よる)R基に共有結合している。
(d)R基
R基は任意であり、X基に存在しなくてもよい。R基が存在しない場合は、D
R’nまたはAr基がY基に直接結合する(すなわち、DR’nまたはAr基は
Cp、アミドまたはホスフィド基に直接結合する。)。DR’n基および/また
はAr基の各々の間のR基の有無は独立である。
少なくとも1個のR基が存在する場合、R基の各々は、一方でY基および他方
でDR’n基またはAr基の間で連結結合を構成する。R基の存在および大きさ
は、遷移金属MのDR’nまたはAr基に対する接近性を決定し、それによって
所望の分子内配位が付与される。R基(または架橋)が短すぎるか存在しない場
合、ドナーは環テンションの故に十分配位しないかも知れない。R基は各々独立
して選択され、一般には、例えば、1〜20個の炭素原子を有する炭
化水素基(例えば、アルキリデン、アリーリデン、アリールアルキリデンなど)
である。かかるR基の具体例としては、それらに限定されないが、メチレン、エ
チレン、プロピレン、ブチレン、フェニレンが挙げられ、置換された側鎖があっ
てもなくてもよい。好ましくは、R基は下記構造:
(−CR’2−)p (IV)
[式中、pは1〜4である。]を有する。式(IV)のR’基は、各々独立して
選択することができ、下記パラグラフ(g)で定義するR’基と同じであっても
よい。
炭素の他に、R基の主鎖は、ケイ素またはゲルマニウムを含むことができる。
かかるR基の例としては、ジアルキルシリレン(−SiR’2−)、ジアルキル
ゲルミレン(−GeR’2−)、テトラ−アルキルシリレン(−SiR’2−S
iR’2−)またはテトラアルキルシラエチレン(−SiR’2CR’2−)が
挙げられる。かかる基のアルキル基は、好ましくは、14個の炭素原子を有し、
より好ましくはメチルまたはエチル基である。
(e)DR’n基
このドナー基は、元素周期表の15または16族から選択される電子供与性ヘ
テロ原子DおよびDに結合した1以上の置換基R’から成る。R’基の数(n)
は、Dが15族から選択される場合はnが2である限り、また、Dが16族
から選択される場合はnが1である限り、ヘテロ原子Dの性質によって決定され
る。Dに結合するR’置換基は、各々独立して選択することができ、下記パラグ
ラフ(g)で定義するR’基と同じであってもよい。ただし、Dに結合するR’
置換基は水素ではありえない。
ヘテロ原子Dは、好ましくは、窒素(N)、酸素(O)、リン(P)および硫
黄(S)から成る群から選択され、より好ましくは、ヘテロ原子が窒素(N)で
ある。R’基は、好ましくはアルキルであり、より好ましくは1〜20個の炭素
原子を有するn−アルキル基であり、最も好ましくは1〜8個の炭素原子を有す
るn−アルキルである。さらに、DR’n基中の2個のR’基が互いに連結して
環状構造を形成してもよい(その結果、DR’n基は、例えばピロリジニル基と
なり得る)。DR’n基は、遷移金属Mと配位結合を形成することができる。
(f)Ar基
選択される電子供与性の基(またはドナー)は、フェニル、トリル、キシリル
、メシチル、クメニル、テトラメチルフェニル、ペンタメチルフェニル、多環式
基(トリフェニルメタンなど)などのアリール基(C6R’5)であってもよい。
しかし、式(I)の電子供与性基Dは、インデニル、ベンゾインデニルまたはフ
ルオレニル基などの置換されたCp基ではあり得ない。
遷移金属Mに対するこのAr基の配位は、η1
からη6まで変わり得る。
(g)R’基
R’基は、各々別々に、水素または炭素数120の炭化水素残基(例えば、表
1に示すアルキル、アリール、アリールアルキルなど)である。アルキル基の例
としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシルおよびデシルが挙げら
れる。アリール基の例としては、フェニル、メシチル、トリルおよびクメニルが
挙げられる。アリールアルキル基の例としては、ベンジル、ペンタメチルベンジ
ル、キシリル、スチリルおよびトリチルが挙げられる。他のR’基の例としては
、クロライド、ブロマイド、フルオライドおよびアイオダイドなどのハライド、
メトキシ、エトキシならびにフェノキシが挙げられる。
また、Y基の隣接する2個の炭化水素残基は、互いに連結して環を形成するこ
ともできる。従って、Y基は、インデニル、フルオレニルまたはベンゾインデニ
ル基となり得る。インデニル、フルオレニルおよび/またはベンゾインデニルは
、1以上のR’基を置換基として含み得る。R’はまた、炭素および/または水
素の代わり、または炭素および/または水素の他に、元素周期表の14〜16族
の1以上のヘテロ原子を含み得る置換基であってもよい。すなわち置換基は、例
えば、Si(CH3)3などのSi−含有基であり得る。
(h)L基
遷移金属錯体は、遷移金属Mに結合した2個のモノアニオン性リガンドLを含
む。リガンドL基は同一でも異なっていてもよく、その例としては、それらに限
定されないが、水素原子;ハロゲン原子;アルキル、アリールまたはアリールア
ルキル基;アルコキシまたはアリールオキシ基;元素周期表の15または16族
から選択されるヘテロ原子を含む基、例えば(i)サルファイト、サルフェート
、チオール、スルホネートおよびチオアルキルなどの硫黄化合物、ならびに(ii
)ホスファイトおよびホスフェートなどのリン化合物などが挙げられる。また、
2個のL基が互いに連結して、二アニオン性二座配位環式系を形成してもよい。
これらおよび他のリガンドは当業者であれば、簡単な実験によってその適合性
を試験することができる。
好ましくは、Lがハライドおよび/またはアルキルまたはアリール基であり、
より好ましくは、LはCl基および/またはC1〜C4アルキルまたはベンジル基
である。しかし、L基はCp、アミドまたはホスフィド基ではありえない。言い
換えると、LはY基の一つとはなり得ない。
(i)Kリガンド
Kリガンドは、遷移金属Mに結合した中性またはアニオン性の基である。K基
は、Mに結合
した中性またはアニオン性のリガンドである。Kが中性のリガンドの場合、Kは
存在しなくてもよいが、Kがモノアニオン性の場合は、Kmに対して下記が適用
される。
M3+に対してはm=0
M4+に対してはm=1
M5+に対してはm=2
他方、中性のKリガンドは、定義によってアニオン性ではなく、その同じ規則
には依らない。従って、中性の各Kリガンドに対しては、mの値(すなわち、K
リガンドの合計数)は、全てのモノアニオン性Kリガンドを有する錯体に対して
上記した値よりも高い。
Kリガンドは、L基に対して上記したリガンドまたはCp基(−C5R’5)、
アミド基(−NR’2)もしくはホスフィド基(−PR’2)であり得る。K基は
また、中性のリガンド、中でもエーテル、アミン、ホスフィン、チオエーテルな
どであってもよい。
2個のK基が存在する場合、2個のK基が互いにR基を介して連結して、二座
配位環式系を形成してもよい。
また、式(I)から分かるように、錯体のX基は、1以上のドナー基(Ar基
および/またはDR’n基)が、所望によりR基を介して、それに連結したY基
を含む。Y基に連結したドナー基の数は、少なくとも1であり、多くても、Y基
上に存在する置換部位の数である。
例えば式(II)による構造に言及すると、Rt−Ar基またはRt−DR’n
基によって、Cp基上に少なくとも1個の置換部位が作られる(その場合、q+
s=1である。)。式(II)のR’基の全てがRt−Ar基、Rt−DR’n基
またはそれらの任意の組み合わせであれば、(q+s)の値は5となる。
本発明に係る触媒組成物の好ましい一つの態様は、二座配位/モノアニオン性
リガンドが存在し、かつ還元された遷移金属が元素周期表の4群から選択されて
+3の酸化状態を有しているところの遷移金属錯体を含む。
この場合、本発明に係る触媒組成物は、式(V):
[式中、記号は、式(I)に対して上記したものと同じ意味を有し、M(III)
は元素周期表の4群から選択された遷移金属であり、酸化状態は3+である。]
によって表される遷移金属錯体を含む。
かかる遷移金属錯体は、アニオン性のKリガンドを含まない(アニオン性のK
に対しては、M3+の場合、m=0である。)。
なお、WO−A−93/19104には、低下された酸化状態(3+)の4族の遷移金属
が存在する遷
移金属錯体が記載されている。WO-A-93/19104に記載された錯体は、一般式:
Cpa(ZY)bMLc (VI)
を有する。この式(VI)におけるY基は、遷移金属Mに共有結合したリン、酸
素、硫黄または窒素などのヘテロ原子である(WO−A−93/19104の第2頁参照)
。これは、Cpa(ZY)b基が二アニオン性であり、CpおよびY基上に先に存
在しているアニオン性の電荷を有することを意味している。従って、式(VI)
のCpa(ZY)b基は、2個の共有結合を含み、第一はCp基の5員環と遷移金
属Mとの間にあり、第二は、Y基と遷移金属との間にある。これに対して、本発
明に係る錯体のX基はモノアニオン性であり、その結果、共有結合は、Y基(例
えば、Cp基)と遷移金属との間に存在し、遷移金属Mと1以上の(Ar−Rt
−)および(−Rt−DR’n)との間には配位結合が存在し得る。これは、遷
移金属錯体の性質、従って、重合において活性な触媒の性質を変化させる。
本明細書で言及するとき、配位結合とは、切断されると(i)ネット電荷がなく
、不対電子もない2個の化学種(例えば、H3N:およびBH3)または(ii)ネ
ット電荷を有し、不対電子もある2個の化学種(例えば、H3N・+およびBH3
・-)を生じる結合(例えば、H3N−BH3)である。他方、本明細書で言及す
るとき、共有結合とは、切断されると(i)ネ
ット電荷がなく、不対電子を有する2個の化学種(例えば、CH3・およびCH3
・)または(ii)ネット電荷を有し、不対電子はない2個の化学種(例えば、C
H3 +およびCH3:-)を生じる結合(例えば、CH3−CH3)である。配位およ
び共有結合の説明はHaalandら(Angew.Chem Int.Ed.Eng.Vol.28,1989,p
.992)に記載されており、その完全な開示は、引用することにより本明細書に
含められる。
下記に説明を行うが、本発明は、この理論に決して限定されるものではない。
まず、特に図2を参照すると、WO−A−93/19104に記載の遷移金属錯体は、助
触媒との相互作用の後、イオン性となる。しかし、重合において活性なWO−A−9
3/19104に係る遷移金属錯体は、全体として中性の電荷を含む(重合する遷移金
属錯体がM(III)遷移金属、1個の二アニオン性リガンドおよび1個の伸長する
モノアニオン性ポリマ一鎖(POL)を含むという仮定に基づく)。これに対し
て、図1に示すように、本発明に係る触媒組成物の重合活性遷移金属錯体は、カ
チオン性である(重合する遷移金属錯体−式(V)の構造に基づく−がM(III
)遷移金属、1個のモノアニオン性二座配位リガンドおよび1個の伸長するモノ
アニオン性ポリマー鎖(POL)を含むという仮定に基づく)。
遷移金属は低下された酸化状態にあるが、下記構造:
Cp−M(III)−L2 (VII)
を有する遷移金属錯体は、一般に、共重合反応では活性でない。重合に適する安
定した遷移金属錯体を提供するのは、正確には、本発明の遷移金属錯体における
、所望によりR基によってY基に結合したDR’nまたはAr基(ドナー)の存
在である。
そのような分子内ドナーは、それが遷移金属錯体とのより強く、より安定な配
位を示すという事実により、外部(分子間)ドナーよりも好ましいと考えられる
。
触媒系は、その成分が重合反応系に直接添加され、液体モノマーを含めた溶媒
または希釈剤が該重合反応器で使用されるならば、in situ形成することもでき
る。
本発明の触媒組成物はまた、助触媒も含む。例えば、助触媒は、有機金属化合
物であってもよい。有機金属化合物の金属は、元素周期表の1、2、12または
13族から選択できる。適する金属としては、例えば、それらに限定されないが
、ナトリウム、リチウム、亜鉛、マグネシウムおよびアルミニウムが挙げられ、
アルミニウムが好ましい。少なくとも1つの炭化水素残基は、その金属に直接結
合して、炭素−金属結合を提供する。該化合物で使用される炭化水素基は、好ま
しくは、1〜30、より好ましくは1〜10個の炭素原子を含む。適する化合物
の例としては、それらに限定されないが、アミ
ルナトリウム、ブチルリチウム、ジエチル亜鉛、塩化ブチルマグネシウムおよび
ジブチルマグネシウムが挙げられる。好ましくは有機アルミニウム化合物であり
、例えば、それらに限定されないが、トリエチルアルミニウムおよびトリ−イソ
ブチルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム化合物;水素化ジイソブチ
ルアルミニウムなどの水素化アルキルアルミニウム;アルキルアルコキシ有機ア
ルミニウム化合物;ならびに塩化ジエチルアルミニウム、塩化ジイソブチルアル
ミニウムおよびセスキ塩化エチルアルミニウムなどのハロゲン−含有有機アルミ
ニウム化合物が挙げられる。好ましくは、直鎖または環式アルミノキサンが有機
アルミニウム化合物として選択される。
助触媒としての有機金属化合物の他に、または該有機金属化合物の代わりとし
て、本発明の触媒組成物は、配位していない、または配位の小さいアニオンを含
む、または本発明の遷移金属錯体との反応において該アニオンを生じる化合物を
含むことができる。該化合物は、例えば、EP−A−426,637に記載されており、そ
の完全な開示は、引用することにより本明細書に含められる。そのようなアニオ
ンは、結合が十分に不安定であるため、共重合中に不飽和モノマーによって置き
換えられる。かかる化合物は、EP−A−277,003およびEP−A−277,004でも挙げら
れており、それらの完全な開示は、引用することによ
り本明細書に含められる。かかる化合物は、好ましくは、トリアリールボランま
たはホウ酸テトラアリールまたはそれらのアルミニウム等価物を含む。適する助
触媒化合物の例としては、それらに限定されないが、下記のものが挙げられる。
−テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジメチルアニリニウム〔C6H5
、(CH3)2H〕+〔B(C6F5)4〕-;
−ビス(7,8−ジカルバウンデカホウ酸)コバルト(III)ジメチルアニリニ
ウム;
−テトラフェニルホウ酸トリ(n−ブチル)アンモニウム;
−テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸トリフェニルカルベニウム;
−テトラフェニルホウ酸ジメチルアニリニウム;
−トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン;および
−テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸。
上記の配位していない、または配位の小さいアニオンを使用する場合、遷移金
属錯体はアルキル化されていることが好ましい(すなわち、L基がアルキル基で
ある)。例えばEP−A−500,944に記載されているように(その完全な記載は、引
用することにより本明細書に含められる)、ハロゲン化遷移金属錯体と有機金属
化合物、例
えばトリエチルアルミニウム(TEA)などとの反応生成物も使用できる。
有機金属化合物が助触媒として選択される場合の遷移金属錯体に対する助触媒
のモル比は、通常は、約1:1〜約10,000:1の範囲であり、好ましくは、約1
:1〜約2,500:1の範囲である。配位していない、または配位の小さいアニオ
ンを含む、または該アニオンを生じる化合物が助触媒として選択される場合、モ
ル比は通常、約1:100〜約1,000:1の範囲であり、好ましくは約1:2〜
約250:1の範囲である。
当業者であれば分かるように、遷移金属錯体および助触媒は、単一成分として
、またはいくつかの成分の混合物として触媒組成物に存在させることができる。
例えば、ポリマーの分子特性、例えば分子量および特に分子量分布などに影響を
及ぼす必要がある場合は、混合物が望ましくありうる。
本発明は、1以上のα−オレフィンおよび1以上のビニル芳香族モノマーの共
重合法に関する。本明細書で言及する場合、「モノマー」とは、二量体、三量体
およびオリゴマーを包含する。α−オレフィンは、好ましくは、エチレン、プロ
ピレン、ブテン、ペンテン、ヘプテンおよびオクテンならびにそれらの任意の組
み合わせから成る群から選択される少なくとも一員である。より好ましくは、エ
チレンおよびプロピレンから成る群から選択される少なくとも一員が、α
−オレフィンとして選択される。本発明方法で重合できる適切なビニル芳香族モ
ノマーとしては、それらに限定されないが、下記式によって表されるものが挙げ
られる。
式(VIII)において、各R2は、例えば、独立して、水素;炭素数1−10、
より適切には1〜6、最も適切には1〜4の脂肪族、環式脂肪族または芳香族炭
化水素基;およびハロゲン原子の一つとして選択される。ビニル芳香族モノマー
の例としては、それらに限定されないが、スチレン、クロロスチレン、n−ブチ
ルスチレンおよびp−ビニルトルエンが挙げられる。特に好ましくは、スチレン
である。
本発明のコポリマーに含まれるビニル芳香族モノマーの量は、少なくとも0.
1モル%である。さらに別のオレフィンモノマーを同じ方法で重合させ、それに
よって三元ポリマーおよびさらに高級なポリマーを生じることもできる(それら
もまた、本明細書では、「コポリマー」によって包含され、「共重合法」によっ
て製造されるものとする。)。他のオレフィンモノマーとしては、例えば、それ
らに限定されないが、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘ
キセン、ヘプテン、オクテンおよびジエン(1,4−ヘキサジエン、1,7−オ
クタジエン、ジシクロペンタジエン(DCPD)、5−ビニリデン−2−ノルボ
ルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネンおよび5-メチレン−2−ノルボル
ネンなど)ならびにポリエン(ポリブタジエンなど)が挙げられる。
本発明に係る方法は、α−オレフィン、ビニル芳香族モノマーおよび第三モノ
マーをベースとするゴム様コポリマーの製造にも適する。第三モノマーとしてジ
エンを使用するのが好ましい。ゴム様コポリマーの製造に適するジエンとしては
、上記で特定したものが挙げられる。
触媒はそのまま使用することができ、または、所望により、アルミナ、MgC
l2またはシリカなどの適切な担体に担持させて不均一な担持触媒とすることも
できる。遷移金属錯体または助触媒を担体に担持させることができる。また、遷
移金属錯体および助触媒の両方を同一または異なる担体に担持させることもでき
る。1より多くの担体が提供される場合、それらの担体は互いに同一でも異なっ
ていてもよい。本発明の担持触媒系は、別個に製造して共重合反応に導入するこ
とができ、または、例えば共重合反応開始直前にin situ形成することもできる
。
例えば、共重合反応は、溶液またはスラリー条件下、過フッ素化炭化水素また
は類似の液体を使用した懸濁物中、気相中(例えば、流動床反
応器の使用による)、または固相粉末重合において行うことができる。
本発明に係る触媒および助触媒の触媒として有効な量は、コポリマーの生成が
十分得られる任意の量である。かかる量は、当業者であれば、決まった実験によ
り、容易に決定することができる。例えば、本発明方法に対して好ましいところ
の、共重合を溶液または懸濁重合によって液体反応媒体中で行う場合、使用され
る遷移金属錯体の量は、一般に、溶液または分散剤中の遷移金属の濃度が約10-8
モル/リットル〜約10-3モル/リットルとなるような量でありうる。
理解されるように、本明細書に記載する遷移金属錯体は、共重合の前および共
重合中に、種々の変形を受け、または、中間体を形成する。すなわち、本明細書
に記載する金属錯体から形成される触媒的に活性な他の化学種または中間体およ
び本発明の錯体と同じ触媒的化学種を達成する本明細書に記載のもの以外の金属
錯体(前駆体)は、本発明の範囲から逸脱することなく本明細書に含まれるもの
とする。
触媒系に対して不活性な任意の液体が共重合法における分散剤として使用でき
る。分散剤として選択できる適切な不活性液体としては、それらに限定されない
が、次のものが挙げられる。すなわち、1以上の飽和、直鎖または分岐した脂肪
族炭化水素(それらに限定されないが、ブ
タン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、ぺンタメチルヘプタンおよびそれらの任
意の組み合わせなど);および/または1以上の鉱物油画分(それらに限定され
ないが、軽油またはレギュラーガソリン、ナフサ、灯油、ガス油およびそれらの
任意の組み合わせなど)である。芳香族炭化水素、例えばベンゼン、エチルベン
ゼンおよびトルエンも使用できる。しかし、芳香族炭化水素に関する高い価格お
よび安全性を考慮すると、工業的規模での製造に対するかかる溶媒の使用は、一
般には好ましくない。従って、工業的規模での重合法では、石油化学工業によっ
て市販されている、低価格の脂肪族炭化水素またはそれらの混合物を溶媒として
使用するのが好ましい。
液体ビニル芳香族またはオレフィンモノマーを含めた過剰のビニル芳香族また
はオレフィンモノマーも、いわゆるバルク重合法で使用できる。脂肪族炭化水素
を溶媒として使用する場合、溶媒は、芳香族炭化水素、例えばトルエンを少量含
んでいてもよい。すなわち、例えばメチルアルミノキサン(MAO)を助触媒と
して選択する場合、MAOを溶解して溶液にし、その溶液を重合反応器に供給す
るために、トルエンをMAO用溶媒として使用することができる。そのような溶
媒を使用する場合は、溶媒の乾燥または精製が望ましく、これは、当業者であれ
ば過度の実験を行うことなく行うことができる。
溶液またはバルク重合を使用する場合、重合は、好ましくは、製造したいポリ
マーの融点より十分上の温度で行う。適切な温度は、一般には、それらに限定さ
れないが、約120℃〜約260℃の範囲の温度である。一般に、懸濁物または
気相重合は、比較的低い温度、すなわち、製造したいポリマーの融点より十分低
い温度で生じる。一般に、懸濁物または気相重合に適する温度は、105℃より
下である。
重合によって得られるポリマー溶液は、自体公知の方法によって処理すること
ができる。一般に、触媒は、ポリマー処理中の或る点で不活性化される。不活性
化も自体公知の方法、例えば、水またはアルコールによって行われる。触媒残渣
の除去は、コポリマー中の触媒の量、特にコポリマー中のハロゲンおよび遷移金
属の含量が、本発明に係る触媒系を使用するために非常に低いため、一般には省
略できる。
共重合は、大気圧より下、大気圧および高められた圧力において、圧力および
温度の適切な組み合わせを使用することにより実現できる、モノマーの少なくと
も1種が液体である条件下で、連続的または断続的に行うことができる。共重合
を加圧下で行うと、ポリマーの収量をかなり増加させることができ、その結果、
触媒残渣の含量はさらに低くなる。好ましくは、共重合を約0.1MPa〜約2
5MPaの範囲の圧力で行う。重合をいわゆる高圧反応器で行う場合は、より高
い圧力、典
型的には、それに限定されないが、100MPa以上が適用できる。そのような
高圧法でも、本発明に係る触媒を使用すると良好な結果が得られる。
共重合はまた、直列および並列のいくつかの工程で行うこともできる。必要な
らば、触媒組成物、温度、水素濃度、圧力、滞在時間など、またはそれらの任意
の組み合わせを工程ごとに変えてもよい。このようにして、分子量分布の広い物
質を得ることができる。
実施例
本発明に係る方法を、本発明をさらに詳細に説明するためのものである以下の
実施例を参照して明瞭にする。理解されるように、本発明は、これらの実施例お
よび方法に限定されるものではない。
有機化合物が関与する試験は全て、標準的なシュンレンク(Schlenk)装置を使
用して、不活性窒素雰囲気中で行った(ジメチルアミノエチル)−テトラメチル
シクロペンタジエニルの合成法は、P.Jutziら、Synthesis 1993、684によって
発表されており、その完全な開示は、引用することにより本明細書に含められる
。
TiCl3、エステル、リチウム試薬、2−ブロモ−2−ブテンおよび1−ク
ロロシクロヘキセンは、各々、Aldrich Chemical Companyによって提供された。
TiCl3・3THFは、TiCl3をTHF中で24時間、還流しながら加熱す
ることにより得た。以下の実施例におい
て、THFはテトラヒドロフランを意味し、「Me」はメチルを意味し、「(t
)Bu」は(第三)ブチルを意味し、「Ind」はインデニルを意味し、「Flu
」はフルオレニルを意味し、「iPr」はイソプロピルを意味する。二座配位モノシクロペンタジエニル遷移金体の合成
実施例I−IVは、本発明の遷移金属錯体の発明を限定するものではない例示
的製造法の態様を示す。実施例I
二塩化(ジメチルアミノエチル)テトラメチルシクロペンタジエニルチタン(II
I)(C5Me4((CH2)2NMe2)TiCl2)の合成(a)4−ヒドロキシ−4−(ジメチルアミノエチル)−3.5−ジメチル−2 .5−ヘプタジエンの製造
2−ブロモ−2−ブテン(108g;0.800モル)をジエチルエーテル(300ml)中
の10.0gのリチウム(1.43モル)に、還流しながら約30分で添加した。一夜(
17時間)攪拌した後、3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピオン酸エチル(
52.0g;0.359モル)をその反応混合物に約15分で添加した。室温で30分攪拌
した後、200mlの水を滴下した。分離した後、水相を50mlのCH2Cl2で2回抽
出した。有機相を煮詰め、残渣を減圧蒸留した。収量は51.0g(67%)であった。(b)(ジメチルアミノエチル)テトラメチルシクロペンタジエンの製造
実施例I(a)に記載したように製造した化合物(21.1g;0.10モル)を、200
mlのジエチルエーテルに溶解したp−トルエンスルホン酸・H2O(28.5g;0.15
モル)に一度に添加した。室温で30分攪拌した後、反応混合物を250mlの水中
の50gのNa2CO3・10H2Oの溶液に注入した。分離した後、水相を100mlの
ジエチルエーテルで2回抽出した。エーテル層を一緒にして脱水し(Na2SO4
)、濾過し、煮詰めた。次いで、残渣を減圧蒸留した。収量は11.6g(60%)であ
った。(c)二塩化(ジメチルアミノエチル)テトラメチルシクロペンタジエニルチタ ン(III)の製造
1.0当量のn−BuLi(1.43ml;1.6M)を(−60℃に冷却した後)、THF
(50ml)中の実施例I(b)のC5Me4H(CH2)2NMe2(0.442g;2.29ミリ
モル)の溶液に添加した後、冷却浴を取り外した。室温に温めた後、溶液を−1
00℃に冷却し、TiCl3・3THF(0.85g;2.3ミリモル)を一度に添加した
。室温で2時間攪拌した後、THFを減圧除去した。特定沸点のガソリン(すな
わち、ShellまたはExxonから入手できる、沸点範囲が65〜70℃のC6炭化水
素画分)を添加した後、錯体(緑色固体)を、繰り返し洗浄し、濾過して溶媒を
逆蒸留することにより精製した。昇華
によって純粋な錯体を得ることもできた。実施例II
二塩化(ジブチルアミノエチル)テトラメチルシクロペンタジエニルチタン(II
I)(C5Me4(CH2)2NBu2TiCl2)の合成(a)3−(N,N−ジ−n−ブチルアミノ)プロピオン酸エチルの製造
3−ブロモプロピオン酸エチル(18.0g;0.10モル)をジ−n−ブチ
ルアミン(25.8g;0.20モル)に注意深く添加した後、2時間攪拌した
。次いで、ジエチルエーテル(200ml)およびペンタン(200ml)を添
加した。沈殿物を濾別し、濾液を煮詰め、残渣を減圧蒸留した。収量は7.0g
(31%)であった。(b)ビス(2−ブテニル)(ジ−n−ブチルアミノエチル)メタノールの製造
2−リチウム−2−ブテンを、実施例Iと同様に、2−ブロモ−2−ブテン(
16.5g;0.122モル)およびリチウム(2.8g;0.4モル)から合
成した。これに、実施例II(a)のエステル(7.0g;0.0 31モル)を
約5分間で還流しながら添加し、次いで、約30分間攪拌した。次いで、水(2
00ml)を注意深く滴下した。水相を分離し、50mlのCH2Cl2で2回抽
出した。有機相を一緒にして50mlの水で1回洗浄し、K2CO3で脱水し、濾
過し、煮詰めた。収量は、9.0g(1
00%)であった。(c)(ジ−n−ブチルアミノエチル)テトラメチルシクロペンタジエンの製造
実施例II(b)の化合物4.5g(0.015モル)を0℃の濃硫酸40m
lに滴下した後、0℃でさらに30分間攪拌した。次いで、反応混合物を400
mlの水および200mlのヘキサンの混合物に注入した。その混合物を、氷浴
で冷却しながら、NaOH(60g)でアルカリ性にした。水相を分離し、ヘキ
サンで抽出した。ヘキサン層を一緒にしてK2CO3で脱水し、濾過して煮詰めた
。残渣を減圧蒸留した。
収量は、2.3g(55%)であった。(d)二塩化(ジ−n−ブチルアミノエチル)テトラメチルシクロペンタジエニ ルチタン(III)の製造
1.0当量のn−BuLi(0.75ml;1.6M)を(−60℃に冷却した
後)、THF(50ml)中の実施例II(c)のC5Me4H(CH2)2NBu2(
0.332g;1.20ミリモル)の溶液に添加した後、冷却浴を取り外した。
室温に温めた後、溶液を−100℃に冷却し、TiCl3・3THF(0.45
g;1.20ミリモル)を一度に添加した。室温で2時間攪拌した後、THFを
減圧除去した。精製は、実施例Iと同様に行った。実施例III
別の触媒成分である二塩化(ジデシルアミノ
エチル)テトラメチル−シクロペンタジエニルチタン(III)(C5Me4(CH2
)2N(C10H21)2TiCl2)を実施例Iの記載と同様の方法で製造したが、
ただし、3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピオン酸エチルの代わりにアミノ
プロピオン酸ジデシルを使用した。実施例IV
[1,2,4−トリイソプロピル−3−(ジメチルアミノエチル)シクロペンタ
ジエニル]チタン(III)ジメチルの合成(a)シクロペンタジエンと臭化イソプロピルとの反応
KOH水溶液(50%;1950g,2.483リットルの水中に約31.5
モル)および相移動剤としてのAdogen 464(31.5g)を、凝縮器、機械的攪
拌機、加熱マントル、温度計および入口アダプターを備えた3リットル容の三つ
口フラスコに入れた。新しくクラッキングしたシクロペンタジエン(55.3g
,0.79モル)および臭化イソプロピル(364g,2.94モル)を添加し
、攪拌を開始した。混合物は褐色に変わり、温かくなった(50℃)。その混合
物を一夜激しく攪拌した後、生成物を含む上部層を除去した。この層に水を添加
し、生成物をヘキサンで抽出した。ヘキサン層を一緒にして、水で1回、ブライ
ンで1回洗浄し、脱水(MgSO4)した後、溶媒を蒸発させると、黄褐色の油
状物が残った。GCおよびGC
−MS分析により、その生成混合物は、ジイソプロピルシクロペンタジエン(i
Pr2−Cp、40%)およびトリイソプロピルシクロペンタジエン(iPr3−
Cp、60%)を含んでいることが分かった。iPr2−CpおよびiPr3−C
pを減圧蒸留(20mmHg)によって単離した。収量は、蒸留精度に依存した(約0.
2モルのiPr2−Cp(25%)および0.3モルのiPr3−Cp(40%)
)。(b)1.2.4−トリイソプロピルシクロペンタジエニルと塩化ジメチルアミ ノエチルとの反応
磁気攪拌機を含む500ml容の乾燥したフラスコにおいて、脱水窒素下、6
2.5mlのn−ブチルリチウムの溶液(1.6Mのn−ヘキサン溶液;100
ミリモル)を、250mlのTHF中の19.2g(100ミリモル)のiPr3
−Cpの溶液に−60℃で添加した。その溶液を室温に温めた後、一夜攪拌し
た。−60℃に冷却した後、塩化ジメチルアミノエチル(11.3g;105ミ
リモル;HClは含まない(Rees W.S.Jr.& Dippel K.A.,OPPI BRIEFSvol 2
4,No 5,1992の方法により、該文献は引用することにより本明細書に含められ
る))を滴下漏斗により5分かけて添加した。その溶液を室温に暖めた後、一夜攪
拌した。反応の進行は、GCによってモニターした。水およびアルカン混合物を
添加した後、有機層を分離し、脱水し、
減圧蒸発させた。出発物質であるiPr3−Cp(30%)の他に、生成物であ
る(ジメチルアミノエチル)−トリイソプロピルシクロペンタジエンの5種類の
異性体(LH;70%)がGCにおいて認められる。2種類の異性体はジェム体
(geminal)である(合わせて30%)。ジェム異性体の除去は、iPr3−Cpア
ニオンのカリウム塩の沈殿および濾過およびアルカン混合物による洗浄(3x)
により可能であった。総収量(iPr3−Cpに対して)は、30ミリモル(3
0%)であった。(c)[1,2,4−トリイソプロピル−3−(ジメチルアミノエチル)シクロ ペンタジエニル]チタン(III)ジメチルへの適用反応順序
固体のTiCl3・3THF(18.53g,50.0ミリモル)を、160
mlのTHF中のK iPr3−Cpの溶液に−60℃で一度に添加した後、そ
の溶液を室温に温めた。色は青から緑に変わった。全てのTiCl3・3THF
が消失した後、反応混合物を−60℃に再び冷却し、次いで、2.0当量のMe
Li(1.6MのEt2O溶液62.5ml)を添加した。再び室温に温めた後
、黒色溶液をさらに30分攪拌し、次いで、THFを減圧除去した。重合実験
実施例V〜XVIIは、本発明の遷移金属錯体を使用したコポリマーの発明を限
定するものではない例示的製造法を記載する。
重合実験は、下記に一般的に記載した方法に従って行った。特に断らない限り
、実施例Vで特定した条件を個々の実施例の各々に適用した。実施例V
スチレンを真空下でCaH2から蒸留した。600mlのアルカン混合物を溶
媒として1.5リットル容のステンレス製反応器に乾燥N2雰囲気下で導入した
。次いで、乾燥スチレンの必要量を反応器に導入した。反応器を、800kPa
の絶対エチレン圧で撹拌しながら80℃に加熱した。
25mlのアルカン混合物を溶媒として100ml容の触媒予備混合容器に入
れた。必要量のメチルアルミノキサン助触媒(MAO、Witco製、10重量%の
トルエン溶液)を、必要量の遷移金属錯体と1分間予備混合した。
この混合物を次いで反応器に入れた後、重合を開始した。重合反応は等温的に
行われた。次いで、酸化防止剤(で行われた。8バールの一定した絶対エチレン
圧を維持した。所望の時間の後、エチレンの供給を停止し、反応混合物を排出し
、メタノールで急冷した。メタノール含有反応混合物を水およびHClで洗浄し
て残留触媒を除去した。次いで、混合物をNaHCO3によって中和した。次に
、酸化防止剤(Irganox 1076、商標)を有機画分に添加してポリマーを安定化させ
た。ポリマーを真空中、70℃で24時間乾燥した。実施例VI
上記実施例Vに記載した手順に従って、反応器に600mlのアルカン混合物
および45gのスチレンを充填した。その反応器を80℃の温度にし、攪拌しな
がら8バールのエチレンで飽和させた。10μモルのEtCp(iPr)3NM
e2TiCl2(実施例V)を触媒計量容器中で1分間、20ミリモルのMAO(
Al/Ti=2000)と予備混合した。6分の重合の後、反応混合物を排出し
、メタノールで急冷した。安定化した後、ポリマーを真空中で乾燥させた。ポリ
マーの収量は、15.8kg/モルTi・時間となった。生成物をSEC−DV
、1H−NMRおよびDSCによって分析した。生成したポリマーは、Mwが250,
000g/モルであり、最高融点(DSCによって測定)が93℃であるコポリマー
であった。比較例A
EP−A−416,815から公知の遷移金属化合物Me2SiCp*NtBuTiCl2
を使用して、共重合反応を実施例VIに記載の条件下、助触媒としてMAO(A
l:Ti比=2000)を使用して7分間行った。収量は14.6kg/モルT
i・時間であった。生成物のMwは145,000g/モルであり、最高融点は114℃で
あった。実施例VII
実施例VIを繰り返したが、75gのスチレ
ンを反応器の中身に添加した。10μモルの遷移金属化合物(C5Me4H(CH2
)2N(C10H21)2TiCl2)(実施例III)を10ミリモルのMAO(Al
:Ti=1000:1)と1分間、触媒計量容器中で混合した。反応混合物を共
重合にかけた。収量は6.7gであった。1H−NMRによって測定したスチレ
ン含量は7.5モル%であった。SEC−DVによって測定したMwは180,000g
/モルであった。実施例VIII
実施例VIIを繰り返したが、10μモルの遷移金属化合物(C5Me4(CH2)2
NBu2TiCl2)(実施例II)を10ミリモルのMAO(Al:Ti=10
00:1)と1分間予備混合した。生成したコポリマーのMw(SEC−DVに
よって測定)は180,000g/モルであった。スチレン含量は1H−NMRによって
測定し、6.3モル%であることが分かった。実施例IX
共重合プロセスを、実施例VIIに記載の条件下で遷移金属化合物(C5Me4(
CH2)2NMe2TiCl2)(実施例I)を使用して行った。生成したコポリマ
ーは、1H−NMRによって測定すると、8.6モル%のスチレンを含んでいた
。ポリマーのMwは130,000g/モルであった(SEC−DV)。比較例B
エチレンおよびスチレンの共重合を、実施例
VIIの記載に従って行ったが、触媒組成物は10μモルのMe2SiCp*Nt
BuTiCl2および20ミリモルのMAO(Al:Ti=2000:1)を含
んでおり、それらを触媒計量容器で1分間混合した。生成したポリマー(6.2
g)は、Mwが82,000g/モルであり(SEC−DVによって測定)、4.2モル
%のスチレンを含むことが分かった。実施例X
担体上の触媒を、1.453gのSiO2(Grace/Davidson W952、乾燥N2
下、400℃で4時間乾燥させた。)に10mlの乾燥トルエンを添加することによ
り合成した。次いで、16mlのMA0(Witco、30重量%のトルエン溶液)を3
00Kで攪拌しながら、10分かけて添加した。サンプルを攪拌しながら真空中
で2時間乾燥させた後、25mlのアルカン混合物を添加し、得られた混合物を30
0Kで12時間攪拌した。次に、10-4モルの懸濁物(C5Me4(CH2)2NM
e2TiCl2)(実施例I)を攪拌しながら添加した。乾燥後、触媒が27.9
重量%のAlを含み、Al/Ti比が328であることが分かった。
共重合実験を上記した担持触媒を使用して、実施例VIのものに匹敵する条件
下で行った。45gのスチレンを反応器に添加した。次いで、20μモル(Ti
に対する)の担持触媒を反応器に導入した。共重合反応は、8バールのエチ
レン圧下、80℃で行った。生成したポリマー(1450kg/モルTi・時間
)は、SEC−DVによって分析した。Mwは490,000g/モルであり、スチレン
含量は3.1モル%(1H−NMRによって測定)であることが分かった。実施例XI
1.5リットル容のステンレス製反応器に600mlの混合した高沸点アルカ
ン溶媒(沸点範囲は180℃で開始)を充填して溶液重合を行った。攪拌しなが
ら、温度が150℃に上昇した。次いで、反応器にエチレンを飽和させ、エチレ
ン圧を21バールにした。45gの乾燥スチレンを反応器に導入した。次に0.4
ミリモルのアルミニウムアルキル(トリエチルアルミニウム)をスカベンジャー
として反応器に導入した。遷移金属錯体(C5Me4(CH2)2NMe2TiMe2
;実施例IV(c)に記載のものと同様の方法により、実施例Iの化合物をメチ
ル化することにより得た)を100ml容の触媒計量容器で、25mlの高沸点
アルカン溶媒(B/Ti比=2)中のテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホ
ウ酸ジメチルアニリン(DMAHBF20)と1分間予備混合した。共重合反応は、触媒
予備混合容器の反応混合物を反応器に導入することにより開始した。
21バールの一定のエチレン圧を維持し、共重合を150℃で等温的に行った
。
10分後、反応混合物を反応器から排出し、
メタノールで急冷し、酸化防止際(Irganox 1076(商標))で安定化した。真空
乾燥させた後、生成物をSEC−DVによって分析した。生成物は、分子量が8
2,000g/モルであることが分かった。生成物はまた、1H−NMRによっ
て測定すると2.7モル%のスチレンを含んでおり、DSC曲線は、127℃の
最高融点を示した。実施例XII
共重合反応を実施例VIIの記載に従って行ったが、遷移金属錯体は、実施例I
Vcに記載の方法による実施例11の化合物のメチル化によって得られるC5M
e4(CH2)2NBu2TiMe2であった。生成したポリマーをSEC−DV(
Mw=80,000g/モル)および1H−NMR(4.0モル%のスチレン含
量)によって分析した。実施例XIII
共重合反応を実施例VIの記載に従って行ったが、遷移金属錯体は、実施例I
Vの化合物をメチル化することによって得られたEtCp(iPr)3NMe2T
iMe2であった。生成したポリマーをSEC−DV(Mw=105,000g/モル)
および1H−NMR(3.8モル%のスチレン含量)によって分析した。実施例XIV
共重合反応を実施例VIの記載に従って行ったが、スチレンを導入した後に、
第三モノマー
として3.0mlの.乾燥1,7−オクタジエンをさらに反応器に導入した(三
元重合)。
次いで、共重合を実施例VIに記載の方法と全く同様にして行った。生成した
ポリマーは、1.6モル%のスチレンおよび0.6モル%のオクタジエンを含ん
でいた。これらは共に13C−NMRおよび1H−NMRによって測定した。ポリ
マー収量は12,00Okg/モルTi・時間であった。実施例XV
エチレン/スチレン共重合法を、実施例VIの記載に従って行ったが、225
gのスチレンを600KPaのエチレン圧で共重合させた。共重合は、(C5M
e4)(CH2)2NMe2TiCl2(実施例I)およびMAO(Al/Ti=10
00)を使用して80℃で行った。生成した物質を精製し、SEC−DVによっ
て分析した。Mwは100kg/モルであり、Mnは53,000g/モルである
ことが分かった。1H−NMR分析により、ポリマーは19.9モル%のスチレ
ンを含んでいることが示された。実施例XVI
共重合実験を、実施例XIIの記載に従って行ったが、遷移金属化合物はEtC
p(iPr)3NMe2TiCl2(実施例IV)であり、これをMAO(Al/
Ti=1000)と組み合わせて使用し、135gのスチレンを第二のモノマー
として添加した。
生成したポリマーのSEC−DV分析は、Mwが150,000g/モルであることを
示した。Mnは47,000g/モルであった。1H−NMRにより測定すると、
ポリマーは12.3モル%のスチレンを含んでいた。比較例C
共重合実験を実施例XIIIの記載に従って行ったが、触媒組成物は、遷移金属化
合物Me2SiCp*NtBuTiCl2をMAO(Al/Ti=1000)と組
み合わせて含んでいた。スチレン含量は実施例12で得られたものに匹敵し、Mw
およびMnは各々、ほんの24,000g/モルおよび9,000g/モルであ
ることが分かった。このように、本発明の目的および原理は、十分かつ有効に行われたことが分かる
。しかし、理解されるように、前記の好ましい特定の態様は、本発明の目的のた
めに示して説明したものであり、かかる原理を逸脱することなく変更を受けるも
のである。
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(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
C08J 5/18 CET C08J 5/18 CET
// C08L 23:00
25:00
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L
U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF
,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,
SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S
D,SZ,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ
,MD,RU,TJ,TM),AL,AU,BA,BB
,BG,BR,CA,CN,CU,CZ,EE,GE,
HU,IL,IS,JP,KP,KR,LC,LK,L
R,LT,LV,MG,MK,MN,MX,NO,NZ
,PL,RO,SG,SI,SK,TR,TT,UA,
US,UZ,VN,YU
(72)発明者 ファン ベーク,ヨハネス,アントニウ
ス,マリア
アメリカ合衆国,カリフォルニア州
94043,マウンテン ビュー,ティレラ
コート 75
(72)発明者 ピーテルス,パウルス,ヨハネス,ヤコブ
ス
オランダ国,6181 ケーゼット エルスル
ー,エッケルステヒ 14