JP2000513488A - 携帯用電池給電型電気装置の安全装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 携帯用電池給電型電気装置（１１）の安全装置（１０）を提供する。この電気装置は、この電気装置に含まれる電気回路（１４）に電源を供給するための１個以上の電池セル（１３ａ−１３ｂ）を有する電池ユニット（１２）を含み、かつ電気装置は、電気装置への電源の供給を維持しながら電池ユニットを充電するための充電装置（１６）に接続可能である。安全装置は、電池ユニット（１２）の電池セル（１３ａ−１３ｂ）と充電装置（１６）から充電電流を受け取るための電気装置（１１）の第１の端子（２４）との間に接続されている第１のヒューズ手段（２０）と、電池ユニットの電池セルと電気装置（１１）内の電気回路（１４）に電源を供給するための電気装置（１１）の第２の端子（２６）との間に接続されている第２のヒューズ手段（２１）とを含む。ヒューズ手段（２０，２１）は、相互に独立に作動可能であり、特に、たとえ第１のヒューズ手段（２０）が充電装置（１６）内に起きた望ましくない状態に反応して開放されたときでさえも、第２のヒューズ手段（２１）は、電池ユニットと電気装置間の電気的接続を維持するようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】 携帯用電池給電型電気装置の安全装置 技術分野 本発明は、携帯用電池給電型電気装置の安全装置に関するものであり、この電 気装置は、内部の電気回路に電源を供給するための電池ユニットを含み、この電 気装置の電源を維持している間、電池ユニットに充電するための充電装置に接続 することが出来る。 従来技術の説明 再充電可能な電池は、セルラ電話機、無線通信装置、ラップトップコンピュー タ、ビデオカメラ等々いろいろな携帯型の応用に使われている。本明細書では前 述の第１の例、すなわち、セルラ電話機に関して議論と説明を行う。しかし、こ のことは本発明をセルラ電話機のみに限定するものではなく、逆に、当業者なら ば、以下の説明を熟慮すると、本発明は、各種の関連技術分野に応用可能である ことが理解される。 前述の応用例において、再充電可能な電池は、複数個の（好ましくは２−５個 ）の電池セルから成り、これらの電池セルは、必要に応じて、例えば３−６ボル トの間の外部電源電圧を供給するために、直列に接続されている。この種の電池 ユニットには、更に接続用端子、接点タブ、電池外箱およびヒューズのような部 品が含まれる。従来は、ＮｉＣｄ（ニッケルカドミウム）電池セルがよく使われ ていたが、最近は、ＮｉＭＨ（ニッケル−金属ハイドライド）電池とＬｉ電池（ リチウム鉄、リチウムポリマ）がもっと一般的になってきた。電池の種類とは無 関係に、楽をするために、電池を例えばセルラ電話機からはずす必要なく、電池 に充電電流を供給するために電池をしばしば充電装置に接続することができる。 また、使用者が要求するためセルラ電話機をオフにする、すなわちサービスから 外す必要なくして、いつも電池を充電することができる。 図１は、従来技術による充電装置の概略ブロック図を示す。いくつかの電池セ ル１３ａ，１３ｂ（この場合、２個の電池セル）が前述のように直列に接続され ていて、電池ユニット１２を構成している。電池ユニット１２は、セルラ電話機 １１に電源を供給するように構成されている。セルラ電話機は、市場で入手可能 な任意の型のものから選んでよいので、点線で囲んだだけの略図で示してある。 セルラ電話機は、電力増幅器、マイクロプロセッサ、フィルタ回路、ローカル発 振器などの各種の電気電子回路を含む。これらの回路と部品の存在は、当業者に 自明であるので、これらの要素は、電子回路１４という一般的なブロックでのみ 示してある。 電池ユニット１２には、正の端子と負の端子という２個の接続部がある。電池 を保護するために、電池セル１３ａ，１３ｂは、ヒューズ１８と直列に接続され ている。ヒューズは、通常、再設定可能である。 充電装置１６は、充電の目的のために電話機１１内の接続部を介して電池ユニ ット１２に接続されるように構成されている。図からわかるように、移動電話機 １１が作動中のまま電池を充電することが出来る。このことは、前述のように一 般的な使用者の要求である。図１の充電装置の主な欠点は、もし充電装置がある 理由で電池ユニット１２に過度に強い充電電流を供給するようなことが起きたな らば、その結果、ヒューズ１８が開放になって、移動電話機内の電子回路１４の ブロックに加わる電圧が危険レベルにまで高くなり、ブロック１４内の回路と部 品が損傷するか、もしくは全く壊れてしまうかもしれないことである。この理由 のために、少なくとも１個の追加のヒューズ１９ａ，１９ｂ（もしくは、そのほ かの何らかの適当な保護手段）が充電装置１６と移動電話機１１それぞれの内部 に必要である。このように複数のヒューズからなる安全装置は、その分の空間を 必要とするし、製造コストを増加させることになる。 図２は、従来技術によるヒューズ１８を示す。活性材料から成る薄い層１７が ２個の金属接点タブ１５ａと１５ｂとの間に、はさまれている。活性材料１７は 、重合性の材料からなり、細い炭素繊維を含み、通常接点タブ１５ａと１５ｂの 間に電気を導いている。電気的な故障のせいで電流が大きくなると、その結果、 活性材料１７の熱の発生が増す。活性材料の温度が上昇すると、材料の膨張が起 こり、炭素繊維が分離して、接点タブ間の電気的接続が断たれる。炭素繊維は、 一旦冷却されると、接続を取り戻すので、ヒューズは、自動的に再設定される。 既知のように、電池ユニットは、たとえば、ＧＢ−Ａ−２，２３９，５６７、 ＵＳ−Ａ−４，５７８，６２８、ＵＳ−Ａ−４，９１６，５９４、ＵＳ−Ａ−４ ，５５５，４５１が使える。使用可能なヒューズの例として、なかんずく、ＵＳ −Ａ−４，５６３，６２８、ＵＳ−Ａ−５，３６７，２８０、ＵＳ−Ａ−５，１ ４６，１５０が挙げられる。 発明の要約 本発明の目的は、セルラ電話機のような携帯型電気装置における電池ユニット の効率的で、かつ信頼できる充電を最少の部品と低コストの材料を用いて提供す ることである。本発明の狙いは、特に、例えば電池ユニットのヒューズが開放さ れたために充電プロセスが通常の状態から外れたときに、過度の高電圧が供給さ れたせいで、装置に含まれている電子回路が損傷する危険性を除くことにある。 この目的は添付した請求の範囲の独立項に記載された特徴部分に従った特色を 備えた安全装置によって実現される。本発明による安全装置の好ましい実施例は 、従属項により定義されている。 図面の簡単な説明 以下、添付された図面を参照しながら本発明をもっと詳細に説明する。 図１は、従来の移動電話機用充電装置の概略ブロック図である。 図２は、図１の装置に使用される従来のヒューズである。 図３は、本発明による安全装置を用いた移動電話機の充電装置の概略ブロック 図である。 図４は、図３に示した本発明による安全装置の一実施例である。 図５は、図３の安全装置の他の実施例である。 発明の詳細な開示 前述のように、図１と図２は、ヒューズを用いた例として従来の充電装置を示 す。 図３は、本発明の好ましい実施例にしたがった安全装置を用いた充電装置を示 す。図１のように、充電装置１６は、電池ユニットに充電するために移動電話機 １１に接続されている電池ユニット１２に充電電流を供給するように構成されて いる。充電装置１６と電子部品１４を備えた移動電話機１１とは、図１で既に説 明した物と本質的に同じ物であるから、これらの説明は繰り返さない。 電池ユニット１２は、複数個の電池セル、ここでは任意の種類の（ＮｉＭＨ， Ｌｉ型またはＮｉＣｄのような）電池セル１３ａ、１３ｂを含む。これらのセル は、電子部品１４を駆動するのに十分なレベルの外部電源電圧を供給するために 直列に接続されている。図１と比べて異なる点は、こちらの電池ユニット１２に は、３個の端子、すなわち負の端子、第１の正の端子および第２の正の端子が付 いていることである。第１の正の端子は、第１のヒューズ手段２０により保護さ れて移動電話機１１の第１の（正の）端子２４に接続されるように構成されてお り、他方、第２の正の端子は、第２のヒューズ手段２１により保護されて、移動 電話機の第２の（正の）端子２６に接続されるように構成されている。最後に、 負の端子は、移動電話機１１の第３の（負、すなわち接地）端子４０に接続され るように構成されている。 電池ユニット１２は、端子２４を介して充電装置から充電電流を受けるように 構成されている。さらに電池ユニットは、端子２６を介して移動電話機１１に充 電電流を供給するように構成されている。以上述べた端子とヒューズ手段とを備 えた本発明の構成のおかげで以下の利点が得られる。 もし充電装置１６がもはや正常に作動しなくなったが、替わりに過度に強い充 電電流を供給する、すなわち短絡回路になりやすければ、第１のヒューズ手段だ けが開放される。これで充電が止まるが、第２のヒューズ手段２１が依然として 作動しているから、移動電話機の電源は影響されない。 充電装置１６にヒューズ１９ａを、または移動電話機１１にヒューズ１９ｂ（ 図１参照のこと）を追加する必要がなくなるので、経済的観点から利点が得られ る。 この構成により２個のヒューズ手段を１個の安全装置１０内で集積化すること ができる。このことは図４を参照して以下もつと詳しく説明する。 図４は、本発明による安全装置１０の好ましい実施例を示す。金属の接点タブ ３０の上に活性材料の薄い層３６を付ける。接点タブ３０は、はんだ付け、レー ザまたはスポット溶接などによって、電池セル１３ａ−ｂと直列に接続されるよ うに構成されている。活性材料３６は、重合性の材料で細い炭素繊維または別の 導電性材料を含む。炭素繊維は、通常時には電流を通すが、電気的故障の結果、 一旦電流が大きくなると、空間的に分離して電流の経路を断つ（図２の説明を参 照）。この故に、導電体としての状態が物理的性質に依存する、この場合、電流 の大きさが材料の温度に間接的に依存するという点において、この材料３６は、 活性である。活性材料それ自体は、当技術分野において知られているので、ここ で詳しい説明を省略する。 ２枚の接点板３２と３４は、それぞれ活性材料層３６の上に置かれている。好 ましくは、これらは、金属から作られていて、その平滑な上側表面が移動電話機 １１内の対応する端子２４と２６と適切にはまり合うようになっている。図では 端子２４と２６がバネ接点として作られていて、これらが安全装置１０内のそれ ぞれの端子３２と３４に対して弾力的に押しつけられるように構成されている。 好ましい実施例に従い、同じ基板の上に２個の安全機能を備えた安全装置１０ を提供することによって、前述の問題が空間的にもコスト的にも効率的に解決さ れる。安全装置は、自動的に再設定可能であるから、この点に関して電池ユニッ トは、保守が全く要らない。 図５は、図４の実施例を改良したものである。図４と図５で同じものは、両図 とも同じ参照番号を付している。図５によると、安全装置１０には電気的な絶縁 層４４の上に設けられた追加の接点手段４２が備わっている。絶縁層４４は、接 点タブ３０の上に配置され、活性材料層３６も接点タブ３０の上に配置されてい る。接点手段４２は、電話機１１内で第３の弾力性接点手段４０を受け入れるた めの平滑な上側表面を有する。接点手段４２は、ハンダ付け、溶接または任意の 他の方法で電池セル１３ａ−ｂの負側に接続されるように構成されており、他方 、接点タブは、前述のように、電池セルの正の側に接続されるように構成されて いる。 請求の範囲に記載された本発明の範囲内で、以上説明したもの以外の方法で本 安全装置を実現することができる。それらは当業者なら容易に実現されるはずで ある。例えば、活性重合性材料の替わりに、バイメタル素子を使った装置を使っ ても良い。さらに、安全装置は、自動的に再設定される方が適当であると考えら れるが，必ずしも、その必要はない。最後に、もう一度、本発明は、移動電話機 以外の電気装置と一緒に使うことができる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，Ｓ Ｄ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ， ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，Ｆ Ｉ，ＧＢ，ＧＥ，ＨＵ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ， ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，Ｎ Ｏ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ， ＵＺ，ＶＮ 【要約の続き】 になっている。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．携帯用電池給電型電気装置（１１）の安全装置（１０）であって、前記電 気装置は、該電気装置に含まれる電気回路（１４）に電源を供給するための１個 以上の電池セル（１３ａ−１３ｂ）を有する電池ユニット（１２）を含み、かつ 前記電気装置は、該電気装置への電源の供給を維持しながら前記電池ユニットを 充電するための充電装置（１６）に接続されるように構成されて、前記安全装置 は、 前記電池ユニット（１２）の前記電池セル（１３ａ−１３ｂ）と、前記充電装 置（１６）から充電電流を受け取るための前記電気装置（１１）の第１の端子（ ２４）との間に接続されるように構成されている第１のヒューズ手段（２０）と 、 前記電池ユニット（１２）の前記電池セル（１３ａ−１３ｂ）と、前記電気装 置（１１）内の前記電気回路（１４）に電源を供給するための前記電気装置（１ １）の第２の端子（２６）との間に接続されるように構成されている第２のヒュ ーズ手段（２１）とを含み、 前記ヒューズ手段（２０，２１）は、相互に独立に作動可能であり、特に、前 記第１のヒューズ手段（２０）が前記充電装置（１６）内に起きた望ましくない 状態に反応して開放されたときに、前記第２のヒューズ手段（２１）は、前記電 池ユニットと前記電気装置内の前記電気回路との間の電気的接続を維持すること を特徴とする携帯用電池給電型電気装置の安全装置。 ２．請求項１記載の装置において、前記ヒューズ手段（２０、２１）は、物理 的に集積化されていることを特徴とする安全装置。 ３．請求項１または２記載のいずれかの装置において、前記ヒューズ手段（２ ０、２１）は、少なくとも１個の物理的特性に関して活性である材料から成る層 （３６）として形成され、前記層は、接点タブ（３０）と、第１と第２の接点手 段（３２，３４）との間にそれぞれ配置され、 前記接点タブ（３０）は、前記電池ユニット（１２）の前記電池セル（１３ａ −１３ｂ）に接続されるように構成され、 前記第１の接点手段（３２）は、前記電気装置（１１）の前記第１の端子（２ ４）に接続されるように構成され、 前記第２の接点手段（３４）は、前記電気装置（１１）の前記第２の端子（２ ６）に接続されるように構成されることを特徴とする安全装置。 ４．請求項３記載の装置において、前記活性材料層（３６）の温度があらかじ め定められた上側のしきい値を超えたとき、前記接点タブ（３０）と前記第１と 第２の接点手段（３２，３４）間の一方向における前記活性材料層（３６）の導 電率が実質的にゼロに低下し、前記活性材料層の温度があらかじめ定められた下 側のしきい値より下がったとき、元に戻る、ことを特徴とする安全装置。 ５．請求項３または４記載のいずれかの装置において、前記第１と第２の接点 手段（３２，３４）は、前記電気装置（１１）のそれぞれの弾力性接点手段（２ ４、２６）を受け入れるための平坦な上側表面を有することを特徴とする安全装 置。 ６．請求項５記載の装置において、電気的な絶縁材料から成る中間層（４４） を経由して前記接点タブ（３０）の上に設けられている第３の接点手段（４２） を含み、前記第３の接点手段（４２）は、前記電気装置（１１）の第３の弾力性 接点手段（４０）を受け入れるための平坦な上側表面を有し、前記電池ユニット （１２）の前記電池セル（１３ａ−１３ｂ）の負側に接続されるように構成され 、他方、前記接点タブ（３０）は、前記電池セルの正側に接続されるように構成 されていることを特徴とする安全装置。 ７．請求項１〜６記載の装置のいずれかの装置において、前記電気装置（１１ ）は、セルラ移動電話システム用の移動電話機である ことを特徴とする安全装置（１０）。 ８．携帯用電気装置（１１）に電源を供給するための１個以上の電池セル（１ ３ａ−１３ｂ）を有する再充電可能な電池ユニット（１２）であって、前記電池 ユニット（１２）は、請求項１−７記載の安全装置のいずれかを含むことを特徴 とする再充電可能な電池ユニット。