【発明の詳細な説明】
箱及び箱に使用するブランク
本発明は箱、特にカードボード(板紙)製で、底部パネル、第1及び第2の対
をなす垂直で平行な側壁を備えた箱に関する。
また、本発明は箱の製造に用いるブランクに関する。
こうした種類の箱は一般に知られており、野菜、果物等の貯蔵用、及び輸送用
として広い範囲で使用される。またこの種の箱は、市場に於ける物品の展示にも
よく使用される。しかし、この種の箱の欠点は絶縁能力を殆ど備えていない点で
ある。更に、この種の箱はその側壁が殆ど荷重に耐える能力がないため、その積
み重ねは殆ど不可能である。この種の箱の、さらなる課題は、箱詰め後にも積み
重ねが可能で、出来るだけ大きな有効容積を有し、しかも箱に使用する材料の消
費量を出来る限り少なくした箱を実現することである。
従って、本発明の目的は少なくともこれら幾つかの問題の解決する箱を提供す
ることにある。
この目的は本発明による箱によって達成される。この箱は底部パネルと、第1
及び第2の対をなす垂直で平行な側壁とを備える箱であって、各側壁は、側壁パ
ネルであって、一つの側壁パネル対の各側壁パネルが他の側壁パネル対の各側壁
パネルと共に箱のコーナーを形成し、各側壁パネル対の各側壁パネルは一つの底
部折り線を介して底部パネルに接続されている、側壁パネルと、補強スリーブで
あって、少なくとも箱の各コーナー近傍に於いて、箱の底面に対して実質的に直
角に配置され、かつ空洞を含む、補強スリーブと、を具備している。
補強スリーブは箱の各コーナー近傍に、箱の底面に対して実質的に垂直に配置
されるから、物品を箱詰めして、例えばトラック又は他の輸送手段でこの物品を
詰めた箱を運ぶ際に使用する高さに積み重ねたとしても、箱はその垂直方向に十
分な強度を有している。また、補強スリーブは空洞を囲む形状、即ち閉じた断面
を有する形状であるから、極めて高い積み重ね強度が得られる。
本発明による箱の好適実施例では、各補強スリーブは関連する側壁パネルの外
側に位置し、その側壁パネルだけに接する。補強スリーブが側壁パネルの外側に
位置し、そのため箱の内側スペースに突出しないため、例えば果物とか、その他
傷付きやすい製品に対して損傷を与える障害物を構成することはない。更に、こ
れによって有効なスペースが得られ、そのスペースは平断面が正方形又は長方形
をした製品、例えば乳製品用のボール箱によって全体的に、又はほぼ全体的に満
たすことができる。
また、本発明による箱の他の好適実施例では、少なくとも一対の側壁は二重壁
を備えるように設計され、少なくとも一対の各側壁は、側壁パネルとは別に、関
連する底部折り線に平行な折り線を介して側壁パネルに接続する接続ストリップ
と、関連する底部折り線と平行な折り線を介して接続ストリップに接続する壁ス
トリップを含んでいる。二重側壁の適用によって、一つには空気を満した絶縁効
果の有るスペースを創生することが可能になり、他方、側壁は厚くなる。即ち、
積み重ね強度は増加する。各補強スリーブが関連する側壁パネルと、それに連接
する壁ストリップとの間に位置するようにすれば、この積み重ね強度は更に増加
する。
本発明の特に実際的な実施例では、一つ以上の壁強化部材が側壁パネル、接続
ストリップと壁ストリップ、及び2個の補強スリーブによって限定されるスペー
スに配置される。これら壁強化部材を例
えば箱の二つの対向側壁に、横壁から及び出来れば互いに実質的等距離に配置す
ることによって、その箱の幅と同じ幅と、その長さの1/2又は1/3又はその
他の比の長さを持つ小箱は、大きい箱の上に載せることが可能であるから、それ
ら小箱のコーナーに掛かる垂直圧力負荷は、大きい箱の壁強化部材によって吸収
される。更に、これら壁強化部材は、箱が互いの上に位置する層内で互いに重な
り合い、そこに掛かる圧力負荷から更に保護するようにした箱の積み重ねを可能
にする。
本発明による箱に関するその他の特徴及び利点は以下に述べる実施例に基づい
て説明する。
また、本発明は箱の製造に用いるブランクに関する。このブランクは幾つかの
コーナーを持つ底部パネルと、各々が一つの底部折り線を介して底部パネルに接
続すると共に、底部折り線の横に端縁を有する第1及び第2の対をなす平行側壁
パネルと、前記コーナーの数に等しい数の延長フラップグループとを備え、各延
長フラップグループは関連するコーナー近傍に於いて、一つの折り線を介して関
連する側壁パネルに接続され、各グループの隣接延長フラップはそれぞれの折り
線を介して相互に接続され、各グループの折り線を有する延長フラップは、それ
らの折り線を介して折ることによって、少なくとも関連するコーナー近傍に於い
て空洞を含む補強スリーブを形成するように配置、設計される。こうしたブラン
クを用いることによって、十分な積み重ね強度を有する補強スリーブを備えた箱
の製造が可能になる。
本発明によるブランクの好適実施例では、少なくとも一対の側壁パネルの各側
壁パネルには、関連する底部折り線に平行な折り線を介して接続ストリップが接
続され、この接続ストリップの各々には、関連する底部折り線に平行な折り線を
介して壁ストリップが接続
され、この壁ストリップの各々は折り線の横に端縁を有する。このブランクは、
補強スリーブを有する二重壁の箱を実現する。
本発明によるブランクが使用する材料の量は、少なくとも一つの延長フラップ
グループが、側壁パネル又は壁ストリップの関連する端縁に接続されるときに最
小となる。
補強スリーブが側壁パネルの外側に位置するようした箱は、端縁に延長フラッ
プグループが接続される側壁パネル又は壁ストリップを、隣接側壁パネルの底部
折り線を越えて延在するようにしたブランクを用いて簡単に実現できる。
以下、本発明による箱及びそのブランクの幾つかの実施例を、添付図面に示し
た例を用いて更に詳しく説明する。図中、
図1は本発明による箱のブランクの一例を示す平面図、
図2は本発明による箱の例を示す斜視図、
図3は側壁部分を切り欠いた状態で示す、図2に図示の箱のコーナーを示す斜
視図、
図4は本発明によるブランクの他の実施例を示す平面図、
図5は図4に図示のブランクを折り曲げて形成したカードボード製の箱を示す
斜視図、
図6は更に他の実施例による箱を製造するためのブランクのコーナーを示す平
面図、
図7は図6に示すブランクから造った箱のコーナーを示す斜視図、
図8は更に他の実施例による箱を製造するためのブランクのコーナーを示す平
面図、
図9は図8に示すブランクから造った箱のコーナーを示す斜視図、
図10は図9のX−X線に沿って取った箱の水平断面図、
図11は延長フラップグループの幾つかの可能な位置を示したブランクの平面
図、
図12は図11に図示の延長フラップグループEを折り込んで形成した強化ス
リーブを備えた本発明による箱のコーナーを示す図、そして
図13は4枚の二重側壁を備えた箱用の本発明によるブランクのコーナーを示
す図である。
本発明によるカードボード、箱に関する説明を容易にするため、最初に図1を
用いて、箱の製造に用いるブランクについ説明する。
図1に図示のブランクPIは底部パネル1を含み、この底部パネルには折り線
2、3を介して、一対の比較的長い第1側壁パネル4、5が折り曲げ可能に接続
されると共に、底部折り線6、7を介して、一対の比較的短い第2側壁パネル8
、9が折り曲げ可能に接続される。
比較的長い第1側壁パネル4、5は、底部折り線2、3に平行な折り線10、
13を介して、それぞれ側壁に折曲げ可能に接続される接続ストリップ16、1
9を備えている。これら接続ストリップ16、19には、壁ストリップ17、2
0が底部折り線2、3に平行な折り線11、14を介して接続されている。箱の
中空側壁は、側壁パネル、壁ストリップ、及び接続ストリップを折り込んで形成
される。更に、貼着ストリップ18、21は、底部折り線2、3に平行な折り線
12、15を介して壁ストリップ17、20に接続され、底部パネル1に固定さ
れる。
比較的短い第2側壁パネル8、9は側壁パネル3、4と共に、ブランクのコー
ナーA、B、C、Dを構成する。底部折り線6、7の横に在る側壁パネル8、9
の端縁は、折り線22、23、24、25を介して、また相互に折曲げ可能に接
続した延長フラップ26、
27、28、29を備えている。補強スリーブ(後述する)はこれら延長フラッ
プを折り込んで形成される。
ブランクの底部折り線2、3、6、7及び折り線12、15の位置には、例え
ば丸穴30が設けられ、この丸穴は箱に鮮魚及び同種の物が氷と共に詰められた
際に生じる溶けた水等の液体の排液口として働く。
図2に図示の箱DIは以下に述べる仕方で、図1のブランクを折り込んで形成
される。先ず、比較的短い第2側壁パネル8、9を底部パネル1に対して直角に
折り曲げ、それぞれ4つのコーナーA、B、C、Dの所で補強スリーブ31、3
2、33、34(図ではスリーブ31だけを示す)を図3及び1に図示の仕方で
、延長フラップ26、27、28、29を使って折り込む。延長フラップ29は
関連するパネル8又は9に内側から糊付けされる。補強スリーブは底部パネル1
及び関連する側壁8又は9に対して実質的に垂直である。次いで、比較的長い第
1の側壁パネル4、5を底部パネル1に対してほぼ直角に折り、接続ストリップ
16、19を補強スリーブ31〜34に向かって内側に直角に折り曲げ、次いで
更に、壁ストリップ17、20を内側下方に向かって直角に折って、壁ストリッ
プ18、21を底部パネル1に糊付する。側壁パネル4、5及び/又は壁ストリ
ップ17、20もまた補強スリーブ31〜34に糊付けすることが出来る。こう
して、箱DIの中空側壁35、36が形成される。
言うまでもなく、補強スリーブ31〜34の位置は中空側壁35、36の位置
と交換することが可能である。即ち、補強スリーブ31〜34を第1の長い側壁
4、5上に位置させ、中空側壁35、36を第2側壁パネル8、9に位置させる
ことが可能である。
図2及び3に描かれた長方形の補強スリーブ31、32の代わり
に、図2に補強スリーブ31Aとして示す三角形の補強スリーブを使用すること
も可能である。この補強スリーブ31Aは、ブランクPIから延長フラップ27
を省略することによって簡単に得られる。その場合、延長フラップ26A、28
Aは単一折り線23Aに沿って互いに接続される。この例では、延長フラップ2
6Aは、側壁パネル5に糊付けされると共に、延長フラップ28Aは側壁パネル
8に対して90度より小さい角度で傾斜し、延長フラップ29Aは側壁パネル8
に糊付けされる。
図4及び5には、本発明の他の実施例によるブランクPII及び箱DIIが描
かれており、ブランクPIIは以下に述べる点を除いてはブランクPIと同一で
ある。それ故、ブランクPIIの参照番号laから30aまでの参照数字で示す
部分及びコーナーAa〜Ddは、図1のブランクPIに関する記載に於いて1か
ら30までの数字によって参照した部分、及びコーナーA〜Dと同じである。
ブランクPIIに於いて、接続ストリップ43、46、壁ストリップ44、4
7、及び固定ストリップ45、48は、それぞれ折り線37、38、39又は4
0,41、42を介して側壁パネル8a、9aに折曲げ可能に接続さる。折り線
39、42の位置には、一つ以上の排液口30aを設けることが可能である。
また、図5に図示の箱DIIは図2の図示の箱DIと同じ部分及びコーナーを
有し、それらの参照番号には「a」が付加されている。箱DIIは更に、それぞ
れストリップ43、44、45又は46、47、48から折った第2の一対の中
空側壁49、50を備えている。こうして、箱DIIは箱DIと同じ方法で折っ
て形成される。このとき接続ストリップ43、46は側壁パネル8a、9aに対
して、内側に向けて直角に折られ、壁ストリップ44、47は実質的に内側下方
に向けて直角に折られ、最後に固定ストリップ45、
48が底部パネル1aに糊付けされる。
補強スリーブを使用し、更には中空側壁を加えて使用することによって、箱D
I及びDIIは非常に高い積み重ね強度(圧縮強度)を備え、堅牢となるから、
物品を充填した箱を高く積み重ねても何ら問題は無く、非常に安定であって、下
側の箱が押し潰される危険は無くなると共に、中空側壁は相対的に高い絶縁値を
有している。
本発明による箱は、とりわけ魚類用の箱、即ち魚類の包装及び出荷用、また市
場、商店等に於ける魚貝類等の展示用として意図したものである。これらの箱は
、これまでに広く使われてきたリサイクルが難しいプラスチックホーム製の箱型
容器に取って代わることが可能である。他方、本発明によるカードボード製の箱
は容易にリサイクルが可能である。
しかし、上記目的に対して、これらの箱は野菜類、果物類、そうした食材、及
びその他腐敗しやすい物品の場合にも優れて使用することができる。
また、これらの箱は、箱と同じ材料又はその他の材料からなる蓋(図示せず)
を備えることもできる。その場合、蓋の裾部は箱の高さ全体にわたって延長して
いても、又はその高さの一部に延長していても良い。
一つのコーナーのみを描いた図6に図示のブランクPIIIは、底部パネル5
1;底部折り線54、55を介して底部パネル51にそれぞれ接続する2対の平
行側壁パネル52、53;折り線60を介して側壁パネル52の底部折り線54
の横の端縁に接続し、折り線61、62、63を介して相互に接続する延長フラ
ップ56、57、58、59を有する延長フラップグループ;底部折り線55に
平行な折り線66を介して側壁パネル53に接続する接続ストリップ64、65
;底部折り線55に平行な折り線67を介し
て接続ストリップ64に接続する壁ストリップ65;凹部69を介して側壁パネ
ル52から分離されると共に、折り線54に平行な折り線70を介して側壁パネ
ル52に接続する側壁部68を含んでいる。
図6は、側壁パネル52がその両端に於いて、底部パネル51より長くなって
いることを示している。各側壁パネル52と各第1延長フラップ56との間の折
り線60は、底部パネル51と第2の側壁パネル対53との間の底部折り線55
に関して外に向かって移動される。この移動距離は、使用材料の種類に依存する
が、図7に関して後述するように、補強スリーブを側壁パネル53の外側に向か
って延長フラップを簡単に折り曲げられるようにしている。
延長フラップ58、59はそれぞれ突出リップ71を有する折り線63の両側
に設けられ、ブランクPIIIは更に、底部パネル51の各コーナー近傍に凹部
72を、各折り線の他端には凹部73を、そして各接続ストリップ64の両端に
凹部74を備えている。突出リップ71及び凹部72〜74の機能については更
に説明する。
一つのコーナーだけを描いた図7に図示の箱DIIIは、以下の方法によって
ブランクPIIIから組立られる。両方の側壁パネル53を折り線55に沿って
、底部パネル51に対して直角に折る。延長フラップ56、57、58の4グル
ープ全てについて(1グループのみ図示)、補強スリーブ75を折って側壁パネ
ル52の延長フラップ59に糊付けする。側壁部68を折って、第1側壁パネル
52に固定する。側壁パネル53を底部折り線55に沿って、底部パネル51に
対して直角に折る。形成された補強スリーブ76を第2の側壁パネル53の外側
の延長フラップに貼り付けし、接続ストリップ64を補強スリーブ75の上部に
直角に折り曲げて、壁ストリップ65を折り線67に沿って直角下方に折り、補
強スリープ7
5の延長フラップ56に固定する。
ここでは、補強スリーブ75は側壁パネル53の外側に隣接するまで容易に折
り曲げることができる。その理由は、ブランクPIIIに於いて、第1の側壁パ
ネル52が、短い距離にわたって底部パネル51より、その両端に於いて長くし
てあるからである。
以上述べたように、補強スリーブ75の機能は、物品を詰めた箱を積み重ねた
状態で、箱が受け入れ難いほどに変形されることがなく、負荷に耐える十分な強
度と堅牢さを箱に与え、積み重ね時の安定性を出来る限り大きくすることにある
。補強スリーブ75は、箱DIIIの全高さに沿って延在するのが好ましい。
幾つかの箱を積み重ねた際に、各箱の上側にある突出リップ71は、その上に
重なる箱の底側にある凹部72、73に係合するから、積み重ねた箱が互いに横
方向にずれることが無く、積み重ね状態に非常に大きな安定性が得られる。
しかし、補強スリーブ75は、その底側が箱DIIIの底部51の底面から上
方に僅かに、例えば±5mm程度離れて位置するような長さにすることもできる
。物品を詰めた箱DIIIを積み重ねる際、上に乗る箱は下の箱に小さな距離だ
け沈むことができる。こうして箱は積み重ねに当たって良好な軸合わせができ、
大きい安定性が得られる。補強スリーブ75に関するこの実施例では、上述の突
出リップ及びおそらくは凹部72、73も省略することが可能である。
折り曲げた側壁部68の位置で、積み重ねた箱の間に把持用の開口を創れば、
積み重ねた箱から箱を楽に持ち上げることができ、この開口は箱に詰めた物品に
対する換気口を構成する。
一つのコーナーのみを描いた図8に図示のブランクPIVは、底部パネル76
;底部折り線79、80を介してそれぞれ底部パネル
76に接続する2対の側壁パネル77、78;折り線85、86、87、88を
介して、両端に於いて第1の側壁パネル対77に接続されると共に、相互に接続
される延長フラップ81、82、83、84を備えた全部で4つの延長フラップ
グループ(一つのみ図示);及び折り線92、93、94を介して第2の側壁パ
ネル対98に接続する接続ストリップ89、壁ストリップ90、及び固定ストリ
ップ91を含んでいる。
また、ブランクPIVに於いて、第1の側壁パネル対77はその両端に於いて
、底部パネル76より長くしてある。即ち、側壁パネルの外側に補強をスリーブ
を楽に曲げられる距離だけ長くしてある。
折り線85の位置で、その外側端部には突出リップ95が設けられ、折り線8
5はこの突出リップ内にまで延び、突出端部は側壁パネル77及び第1延長フラ
ップの両方に貼り付けされる。凹部96は折り線85の内側端に設けられ、その
形はリップ95と実質的に相補関係にある。更に、凹部97は接続ストリップ8
9の両端に設けられ、凹部98は折り線84の両端に設けられる。折り線94に
は、一つ以上の穴99を凹部98に対して、または相互に或る距離を取って形成
しても良い。
一つのコーナーのみを描いた図9に図示の箱DIVは、ブランクPIVを用い
て以下に述べる仕方で形成する。第1側壁パネル対77の両方を、底部折り線7
9について、底部パネル76に対して直角に折り曲げる。補強スリーブ100を
延長フラップ81〜83から折り曲げ、延長フラップ84を側壁パネル77に固
定する。この結果、補強スリーブ100は固定される。第2の側壁パネル対78
を底部折り線80に関して底部パネル76に対して直角に折り曲げる。延長フラ
ップ83を有する補強スリーブ100を第2の側壁パ
ネル対78の外側に固定すれば、第1の側壁パネル77はその両端部に於いて、
底部パネル76よりある長さだけ長くしてあるから、補強スリーブ100は第2
の側壁パネル対78の外側に横に位置するようになる。接続ストリップ89を補
強スリーブ100の上側で直角に曲げる。壁ストリップ90は折り線93に沿っ
て下向きに直角に折り、固定ストリップ91は折り線94に沿って内側に向かっ
て直角に折り曲げて、底部パネル76に固定する。こうして、折り線94に生じ
た穴99は液、氷と共に包装した品物、例えば魚類から解けだして水を排出する
働きをする。
幾つかの箱DIVを積み重ねる際、下に位置する箱のリップ95は、その上の
箱の底部にある凹部96、98に係合する。その結果、積み重ねた箱は相互に横
方向にずれることができず、積み重ねに大きな安定性が得られる。
補強スリーブ100の機能は、箱DIIIの補強スリーブ75の機能と同じで
、補強スリーブ100は箱DIIIの全高さにわたって延在するのが好ましい。
もし必要であれば、積み重ね強度を増すため、補強スリーブに、例えば段ボー
ルを詰めたり、何層かに段ボール又は平板を糊付けしたものを詰めたり、或いは
ポリスチレンフォーム等を詰めても良い。
更に、補強スリーブはブランク材を用いて、三角柱、その他の多角柱、又は空
洞を囲むその他の形に折って形成することもできる。
図10は、第2の側壁パネル対78が接着剤の層101を有する補強スリーブ
100の内部フラップ83に、好ましくは糊付けによって固定した状態を示して
いる。
側壁パネル78の壁ストリップ90は糊又はその他の接着剤で、補強スリーブ
100の外側フラップ81に貼着する。延長フラップ
84は側壁パネル77に、好ましくは糊で貼着する。
本発明によれば、一つ以上の壁補強部材103が、第2側壁パネル対78、両
端部の2つの補強スリーブ100、及び接続ストリップと壁ストリップ90によ
って限定された各スペース102に置かれる。この部材103はU字形に折った
カードボードストリップからできているのが好ましく、このU字の脚の自由端は
外に向かって突き出た固定フラップ104を備え、U字の基部は壁ストリップ9
0に固定され、固定フラップ104は第2の側壁パネル対78に、好ましくは糊
101を用いて固定する。勿論、壁補強部材103もまた、基部105によって
側壁パネル78に固定され、固定フラップ104によって壁ストリップ90に固
定される。また、壁補強部材は好ましくは箱の全高さにわたって延在し、相互に
重ね合わせた段ボールの層によっても構成できる。図10に図示の箱DIVの実
施例では、補強スリーブ100及び壁補強部材103には、相互に糊付けした段
ボールの層又はその他の充填材を詰めた。
一以上のこうした壁補強部材(図示せず)は、図7に図示の箱DIIIの第2
の側壁パネルの両方に配置することも可能である。即ち、側壁パネル53、接続
ストリップ64と壁ストリップ65、及び補強スリーブ75によって限定される
スペース65aに配置することも可能である。
壁補強部材103の目的は、各パネル78、89、90の縦中心に一つの壁補
強部材103を備えた箱の上に、長さがその箱の長さと同じであって、幅がその
箱の幅の半分である2個の小箱が隣り合わせに乗るようにすることにある。また
、2個の壁補強剤を各パネル78、89、90に配置すれば、その結果、第2側
壁は3つの等しい部分に分割され、3個の小箱を下の箱の上に載せることができ
る。この場合、3個の小箱の各々の幅は、下の箱の長さの1/3と
なる。
また、壁補強部材103は箱の組み積みを可能にするから、箱を種々の層に重
ね合わせられる。このことは特に、例えばフォークリフトによって移動される例
えばパレット上での箱の積み重ねに堅牢さを与える。
補強スリーブを構成する4つの延長フラップグループの位置取りは、種々の方
法で決めることができる。図11は可能な幾つかの位置取りを示している。図1
1は本発明によるブランクを示すものではなく、これら位置取りの可能性を示す
だけのものである。この図11のダミーブランクは、底部パネル200、底部折
り線201、202、203、204、側壁パネル205、206、207、2
08、折り線209、接続ストリップ210、折り線211、壁ストリップ21
2、折り線213、固定ストリップ214、延長フラップグループE、F、G、
H、I、Jを有している。延長フラップグループの位置取りは図11から自明で
あるが、種々の可能性について以下に簡単に説明する。
延長フラップEは底部折り線203と平行な短い側壁パネル206の辺に固定
される。グループEは6個のフラップを含み、その一つE2は折り線を介して側
壁パネル206に固定される。更に、E6はE1に、E1はE2に、E2はE3
に、E3はE4に、E4はE5にそれぞれ関連する折り線を介して相互に接続さ
れる。これらフラップE1からE6までを関連する折り線を介して折って行けば
、図12にその概略を示す形の補強スリーブが得られる。このとき、例えばE2
は側壁パネル206に糊付けし、フラップE5はE6に糊付する。フラップE3
とE4は他のフラップより広いから、補強スリーブ内でそれらを接続する折り線
はフラップE1に隣接する(等価フラップE1はより狭くできる)。
同様に、延長フラップグループGを長い側壁パネル207の底部折り線202
に平行な辺に固着することができる。
底部折り線201、202を越えて延びる短い側壁パネル208の場合、補強
スリーブを簡単に側壁パネル205の外側に折り曲げられるようにするため、延
長フラップグループHを底部折り線204に平行なパネル208の辺に固着する
ことができる。
延長フラップグループGとHは長方形の補強スリーブを形成することができ、
このうちグループHは補強スリーブの頂部をシールするフラップH5、H6を有
している。このシールはスリーブに、例えばポリスチレンフォームを充填する際
に有効である。その際には、充填後直ちにフラップH5、H6を折り曲げて、フ
ラップH6をフラップH4に糊付けする。
箱の壁が二重構造を必要とする場合には、側壁パネル205とは別に、壁スト
リップ212を使用する。補強スリーブ用の延長フラップグループは底部折り線
201を横にある側壁パネル205の端縁に(フラップグループJ)又は壁スト
リップ212の端縁に(フラップグループI)に固着される。
全ての延長フラップグループが、それらの側壁パネル又は壁ストリップの端縁
に固着されたときが、本発明によるブランクに必要な材料、特にカードボードの
最小必要量である。
最後に、図13は4つの二重側壁を有する箱の製造に使用する本発明によるブ
ランクの一つのコーナーを示す図である(他のコーナーも同様である)。この例
では、延長フラップグループは側壁パネルの端縁に固着される。
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(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L
U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF
,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,
SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S
Z,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD
,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ
,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ,
CZ,DE,DE,DK,DK,EE,ES,FI,F
I,GB,GE,HU,IL,IS,JP,KE,KG
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LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,N
Z,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI
,SK,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,
US,UZ,VN
(72)発明者 ボス,リヒャルト
オランダ国,9674 カーベー ウィンシュ
ホーテン,フェールドールンウェヒ 56
【要約の続き】
空洞を含む補強スリーブを形成するように配置、設計さ
れる。