JP2000513088A - 多層バスケットを備える回転再生式熱交換器 - Google Patents

多層バスケットを備える回転再生式熱交換器

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Abstract

(57)【要約】 通常熱交換板の単一の積重配列体を有する回転再生式空気予熱器用モジュール型熱交換バスケット(22)は、その頂面と底面との間に熱交換板支持棒(58,60)を備えて構成される。それから、バスケット(22)は熱交換板(52,64)の2つの分かれた積重配列体を有し、これにより、各バスケット(22)の頂部の板形状又は配列を底部の板形状又は配列と異ならせることができる。バスケット支持格子を備えて、バスケットを側部から充填する空気予熱器においては、熱交換板(62,64)の配列は格子を移す必要なしに変えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】 多層バスケットを備える回転再生式熱交換器 発明の背景 本発明は、回転再生式熱交換器に関し、より詳細には、異なる型式又は形状の 熱吸収材料を配列することができる適応性がある改良したモジュール型熱交換バ スケットに関する。 回転再生式熱交換器は、例えば煙道ガス流れのような熱い一方のガス流れから 例えば燃焼用空気のような冷たい他方のガス流れに熱を伝達するのに用いられて いる。このような回転再生式熱交換器におけるロータは多数の熱吸収材料を収容 し、これらの熱吸収材料は最初に熱いガス流れ用通路内に位置され、ここで熱い ガス流れの熱が熱吸収材料によって吸収される。それから、ロータが回転すると 、熱吸収材料は冷たいガス流れ用通路に入り、ここで熱が熱吸収材料から冷たい ガス流れに伝達される。 そして、例えば回転再生式空気予熱器のような典型的な回転再生式熱交換器に おいては、円筒形のロータが垂直中央ロータ柱に取付けられている。このロータ は、中央ロータ柱からロータの外周シェルにまで延びる複数の半径方向仕切り板 によって複数の扇形区画室に分割されている。これらの扇形区画室には、複数の モジュール型熱交換バスケットが装填されている。そして、これらの熱交換バス ケットは一般には積重ねた板の様な要素から成る多数の熱吸収材料を収容してい る。 また、ロータはハウジングにより囲繞されている。そして、ロータの両端は、 ハウジングをガス側と空気側とに分割するセクター板によって部分的に覆われて いる。更に、熱交換器の作動効率を改善するために、従来から、ロータの両端に それぞれ半径方向シールと称されているシールを設けることが行われており、こ れらのシールはセクター板に近接して設けられ、ロータの両端における空気側と ガス側との間の流れ、すなわち漏洩を最少にする。これらのシールは、通常、仕 切り板の縁に設けられている。 更に、モジュール型熱交換バスケットは、開口フレーム型式か、又はソリッド な側壁を有している。そして、これらのバスケットは、ロータの扇形区画室内に その頂部端から軸方向に充填されるか、又はロータの周囲部を通して半径方向に 充填される。前者の場合において、バスケットはその下の他のバスケットの頂部 上に位置する。後者の場合においては、バスケットはロータの各端で仕切り板間 に及びバスケットの層間に固定されている格子で支持される。 しかして、回転再生式熱交換器においては、しばしば、違ったレベルに異なる 型式の熱吸収材料又は板を用いることが望まれる。例えば、熱いガスが入りまた 加熱された空気が出るロータの熱い端の熱吸収材料は、冷たい端又は中央部の熱 吸収材料とは全く異なるものとする必要がある。したがって、バスケット内のこ れらの熱吸収又は交換材料を状態の変化に応じて変えることは有益なことである 。従来型式のロータ及びバスケットの場合は、これは、特定のレベルのバスケッ トのための多数の熱交換材料の全体を変えることにより、又はロータ構成(格子 位置)及びバスケット設計(軸方向高さ)を変えることによってのみ行うことが できる。 発明の概要 本発明は、回転再生式熱交換器、より詳細には、この熱交換器に用いられる新 規なモジュール型熱交換バスケットに関する。本発明によれば、少なくともいく つかの熱交換バスケットは、多レベルの異なる他の熱吸収又は交換材料を各バス ケットに設けることができるように構成されている。すなわち、支持装置はバス ケットの頂部と底部との間の選択したレベルでバスケット内に設けられ、これに より、ある型式の熱交換材料を上記支持装置の上方に設けることができると共に 、他の型式の熱交換材料を上記支持装置の下方に設けることができる。モジュー ル型バスケット内の支持装置は、ロータ構造体の支持格子を変更する必要なしに 、2つの異なる型式の熱交換材料の割合を変えるように変更することができる。 図面の簡単な説明 図1は、回転再生式空気予熱器の斜視図である。 図2は、図1の空気予熱器のロータの一部分を断面にして示す平面図であって 、仕切り板間に設けられている支持格子を示している。 図3は、典型的な従来のモジュール型熱交換バスケットの斜視図である。 図4は、本発明を示す、図3と同様なバスケットの斜視図である。 好適な実施例の説明 図面の図1は、典型的な回転再生式空気予熱器又は空気加熱器を一部断面にし て示す斜視図である。この空気予熱器はハウジング12を包含し、このハウジン グ12の中にはロータ14が矢印18により示される方向に回転できるよう駆動 軸又は柱16に取付けられている。ロータ14は複数の扇形区画室すなわちセク ター20から成っており、各セクター20は多数のモジュール型バスケット22 を収容すると共に、各セクター20は仕切り板34によって限定されている。各 バスケット22は、熱交換表面を収容する。ハウジング12の頂部は、流体流れ を通さないセクター板24によって煙道ガス側と空気側とに分割されている。ま た、図1に示したセクター板24と対応する他のセクター板がハウジング12の 底部に設置されている。熱い煙道ガスは、ガス入口ダクト26を通して空気予熱 器内に入り、それからロータ14を通して流れるときに熱をロータ14に伝達し 、その後ガス出口ダクト28を通して出る。煙道ガスの流れと反対方向に流れる 空気は、空気入口ダクト30を通して空気予熱器内に入り、それからロータ14 を通して流れるときに熱をロータ14から奪い取り、その後空気出口ダクト32 を通して出る。 本発明は、バスケットがロータの頂部から軸方向に装填される空気予熱器に適 用できるけれども、特に、バスケット支持格子を包含し、バスケットがロータの 周囲部を通して半径方向に充填される空気予熱器に適用できるものである。した がって、本発明を半径方向装填式に適用する例を以下に詳述する。 図2を参照するに、図2はロータの一部分を断面にして示す平面図であって、 ロータの中央部分36とロータシェル38との間を半径方向に延びている仕切り 板34が断面で示されている。この図2は、モジュール型バスケットが取付けら れる前の状態を示している。仕切り板34間には、支持格子40が設けられてい る。これらの支持格子40は、複数の部材42から形成され、通常トラスの様な 構造体とされる。すなわち、設計上バスケットを支持する構造としては、通常、 適当に所望されるトラスの構造体が用いられる。そして、トラス構造体の支持格 子40は例えば溶接によって仕切り板34に取付けられる。従来と同じように、 各セクター内には複数の格子が高さを異にして設けられている。 図3は、従来技術のひとつの熱伝達要素バスケット22を示し、熱吸収又は伝 達板44はその一部分が示されている。すなわち、バスケットはこれらの熱伝達 板で充填されるものであるが、構成を明確にするために図3では他の残りの部分 の熱伝達板は省略されている。バスケット22の骨組は、両側が外向きに曲げら れてコーナ部48を構成するノーズピース又はインナエンドプレートを包含する 。バスケットのアウタエンドはアウタコーナアングル50により限定され、この アウタコーナアングルは溶接によりアウタエンドピース又はプレート52に取付 けられている。インナエンドプレートとアウタエンドプレーとは、溶接サイドア ングル54と上下の支持棒、すなわちタイバー56及び58とにより接続されて いる。これらのすべての部材は、一緒になってバスケットの基本骨組を形成する 。バスケットの側部は、開口して示されているけれども、金属サイドプレートに より閉じられるものである。図3に見ることができるように、熱伝達板44はバ スケットの頂部から底部にまで延び、下タイバー58により支持されている。 図4は、図3の従来技術のバスケットに適用した本発明を示す。図4において 、追加のタイバー60が上下のタイバー56と58との間に設けられている。こ れらのタイバー60は、バスケットの頂部と底部とのほぼ中間に示されているけ れども、任意の所望する高さに設けることができるものである。 図4に示されるように、本発明のバスケット22内の熱伝達板は一群の上部板 62と一群の下部板64とに分割されている。これらの群の上下部板は、特定の 適用のために異なる材料で形成するか、又は異なる形状に形成することができる 。例えば、バスケットの頂部の板62はある特定の材料、間隔又は形状とし、一 方バスケットの底部の板64は異なる材料、間隔又は形状とすることができる。 図4に示されるように、板64は板62よりも互いに広く離れて間隔が置かれて いる。 本発明は、空気予熱器の全体において、所望により変えようとする各バスケッ ト内の熱交換板を異なる型式の板に変えて混合させることができるものである。 これは、異なる型式の板の混合を調節するために、基本のロータ構成の変更、例 えば格子の位置を変更することの必要を除去せしめる。すなわち、各バスケット 内の支持棒はロータ構成を変更することなしに最適な性能を与えるように設ける か、又は移すことができる。
【手続補正書】 【提出日】平成11年10月25日(1999.10.25) 【補正内容】 (1)明細書第2頁第15行「できる。」の後に改行して次の文章を加入します 。 「 このような従来型式のロータ及びバスケットの一例が文献US−A−5 454 418の主題を形成しており、この米国特許には、a)インナエンド 及びアウタエンドに設けられている第1のエンドプレート及び第2のエンド プレートと、これら第1及び第2のエンドプレートを間隔を置いた関係で取 付ける手段とを包含すると共に、頂面及び底面を有しているバスケット骨組 と、b)前記底面に隣接して前記第1及び第2のエンドプレート間に延びて いる第1の組の熱交換板支持棒とを包含している回転再生式熱交換器用熱伝 達要素バスケット組立体が開示されている。」 (2)請求の範囲を別紙のとおり訂正します。 請求の範囲 1 回転再生式熱交換器用の熱伝達要素バスケット組立体(22)であって、バ スケット骨組と第1の組の熱交換板支持棒(58)とを包含し、前記バスケット 骨組が、そのインナエンド及びアウタエンドに設けられている第1のエンドプレ ート(46)及び第2のエンドプレート(52)と、これら第1及び2のエンド プレート(46,52)を間隔を置いた関係で取付ける手段(54)とを包含す ると共に、頂面及び底面を有しており、かつ前記第1の組の熱交換板支持棒(5 8)が前記底面に隣接して前記第1及び第2のエンドプレート(46,52)間 に延びている熱伝達要素バスケット組立体において、 a 第2の組の熱交換板支持棒(60)が前記頂面と前記底面との中間の位置 で前記第1及び第2のエンドプレート(46,52)間に延び、 b 第1の組の熱交換板(64)が前記第1及び第2のエンドプレート(46 ,52)間に積重配列体の形で並置されて、前記第1の組の熱交換板支持棒 (58)で支持され、 c 第2の組の熱交換板(62)が前記第1及び第2のエンドプレート(46 ,52)間に積重配列体の形に並置されて、前記第2の組の熱交換板支持棒 (60)で支持され、 d 第3の組の熱交換板支持棒(56)が前記頂面に隣接して前記第1及び第 2のエンドプレート(46,52)間に延びている、 ことを特徴とする熱伝達要素バスケット組立体。 2 前記第1の組の熱交換板(64)が前記第2の組の熱交換板(62)と異な ることを特徴とする請求項1記載の熱伝達要素バスケット組立体。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 回転再生式熱交換器用の熱伝達要素バスケット組立体において、 a インナエンド及びアウタエンドに設けられている第1のエンドプレート及 び第2のエンドプレートと、これら第1及び2のエンドプレートを間隔を置 いた関係で取付ける手段とを包含すると共に、頂面及び底面を有しているバ スケット骨組と、 b 前記底面に隣接して前記第1及び第2のエンドプレート間に延びている第 1の組の熱交換板支持棒と、 c 前記頂面と前記底面との中間の位置で前記第1及び第2のエンドプレート 間に延びている第2の組の熱交換板支持棒と、 d 前記第1及び第2のエンドプレート間に積重配列体の形で並置されて、前 記第1の組の熱交換板支持棒で支持されている第1の組の熱交換板と、 e 前記第1及び第2のエンドプレート間に積重配列体の形に並置されて、前 記第2の組の熱交換板支持棒で支持されている第2の組の熱交換板と、 を包含する熱伝達要素バスケット組立体。 2 前記第1の組の熱交換板が前記第2の組の熱交換板と異なる請求項1記載の 熱伝達要素バスケット組立体。
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