【発明の詳細な説明】
NK3アンタゴニストとしてのキノリン誘導体
本発明は一連のキノリン誘導体についての新規な用途、特に新規な医薬用途に
関する。
哺乳動物ペプチド・ニューロキニンB(NKB)は、さらにサブスタンスP(
SP)およびニューロキニンA(NKA)を包含する、タチキニン(Tachykinin
)(TK)ペプチド科に属する。薬理学的および分子生物学的証拠は、TK レセ
プターの3種のサブタイプ(NK1、NK2およびNK3)の存在を示しており、
NKBはNK3レセプターに優先的に結合するが、他の2種のレセプターもまた
低い親和力で認識することがわかった(Maggiら、1993、J.Auton.Pharmacol.、13
、23−93)。
選択的なペプチドNK3レセプター・アンタゴニストが知られており(Drapeau
、1990 Regul.Pept.、31,125−135)、ペプチドNK3レセプター・アゴニストに
関する知見は、NK3レセプターの活性化により、M3が気道、皮膚、脊髄および
黒質線状体経路中の神経入力の調整にて重要な役割を有することを示唆する(Mag
giら、J.Auton.Pharmacol.13:23-93(1993))。
選択的なペプチドNK3レセプターアンタゴニストは既知であり(Drapeau、Reg
ul.Pept.31:125-135(1990))、ペプチド性NK3レセプターアゴニストに関する知
見により、NKBはNK3レセプターを活性化することにより気道、皮膚、脊髄
および黒質線状体経路における神経入力の制御に重要な役割を有することが示唆
されている(MyersおよびUndem、J.Physiol.470:665-679(1993);Countureら、Reg
ul.Peptides,46:426-429(1993);MccarsonおよびKrause、J.Neurosci.14(2):7
12-720(1994);Arenasら、J.Neurosci.11:2332-2338(1991))。
国際特許出願番号PCT/EP95/02000は、ある種のキノリン誘導体
、そのキノリンの製法、およびその医薬としての用途を記載する。PCT/EP
95/02000の開示は、本願発明と欧州特許協定の54(3)条によってのみ
関連している。
本発明者らは、この度、PCT/EP95/02000の化合物についてのあ
る種の新規な用途、特にタチキニンレセプター、特にNK−3レセプターの過剰
刺激により特徴付けられるある種の症状の予防および治療における特定の用途を
見出した。これらの症状は、精神分裂症などの中枢神経系の障害;エイズ関連の
痴呆、アルツハイマー型の老年痴呆およびダウン症候群などの神経変性障害;多
発性硬化症などの脱髄疾患、糖尿病性または末梢性ニューロパシー、AIDS関
連ニューロパシー、化学療法誘発のニューロパシーおよび神経痛などの他の神経
病理学的障害;気管支肺炎および気管支痙攣などの気道疾患;炎症性腸疾患、結
合組織炎、変形性関節炎、リウマチ様関節炎などの炎症性疾患;湿疹および鼻炎
などのアレルギー;ツタウルシ過敏症などの過敏性障害;結膜炎、春季結膜炎な
どの眼の疾患;接触性皮膚炎、蕁麻疹および他の湿疹様皮膚炎などの皮膚疾患;
アルコール症などの嗜癖障害;ストレス関連の体性疾患;肩手症候群などの交感
神経反射性ジストロフィー;気分変調障害;移植組織の拒絶反応および全身性エ
リテマトーデスなどの免疫亢進または抑制に関連する疾患などの免疫学的副反応
;潰瘍性大腸炎、クローン病などの内臓の神経制御に付随する障害などの胃腸(
GI)障害およびGI管疾患;膀胱機能障害;強皮症および好酸性肝蛭症などの
繊維症および膠原病;狭心症、片頭痛およびレーノー病などの血管拡張および血
管痙攣性疾患により生じる血流障害;疼痛または痛覚、例えば、前記の症状の任
意のもの、とりわけ片頭痛における痛みの伝達に起因するまたはそれに付随する
ものを包含する(本明細書中、本発明の「症状」とも称する)。本発明の症状がW
OPCT/EP95/02000に開示されている症状を含まないことは明らか
であろう。
したがって、本発明は、タチキニンレセプター、特にNK−3レセプターの過
剰刺激により特徴付けられる症状の治療および/または予防方法であって、それ
を必要とする哺乳動物に有効な非毒性の医薬上許容される量の式(I):
[式中、
Arは芳香族特性を有し、5ないし12個の環原子を含有し、各環にてS、O
およびNより選択される4個までのヘテロ原子を有してなる、置換されていても
よいフェニル、ナフチルまたはC5-7シクロアルクジエニル基、または置換され
ていてもよい単環もしくは縮合環式芳香族複素環基であり;
Rは、直鎖または分岐鎖状C1-8アルキル、C3-7シクロアルキル、C4-7シク
ロアルキルアルキル、置換されていてもよいフェニルまたはフェニルC1-6アル
キル、OおよびNから選択される4個までのヘテロ原子を有してなる置換されて
いてもよい5員ヘテロ芳香族環、ヒドロキシC1-6アルキル、アミノC1-6アルキ
ル、C1-6アルキルアミノアルキル、ジC1-6アルキルアミノアルキル、C1-6ア
シルアミノアルキル、C1-6アルコキシアルキル、C1-6アルキルカルボニル、カ
ルボキシ、C1-6アルコキシカルボニル、C1-6アルコキシカルボニルC1-6アル
キル、アミノカルボニル、C1-6アルキルアミノカルボニル、ジC1-6アルキルア
ミノカルボニル、ハロゲノC1-6アルキルであるか;またはpが2または3の場
合に、Arと環化する、−(CH2)p−基であり;
R1およびR2は、同一または異なっていてもよく、独立して、水素あるいはC1-6
の直鎖または分岐鎖状アルキルであるか、または両方が一緒になってnが3
、4または5である−(CH2)n−基を形成するか;あるいはR1がRと一緒にな
ってqが2、3、4または5である−(CH2)q−基を形成し;
R3およびR4は、同一または異なっていてもよく、独立して、水素あるいはC1-6
の直鎖または分岐鎖状アルキル、C1-6アルケニル、アリール、C1-6アルコ
キシ、ヒドロキシ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルボキシアミド
、スルホンアミド、C1-6アルコキシカルボニル、トリフルオロメチル、アシ
ルオキシ、フタルイミド、アミノ、モノ−およびジ−C1-6アルキルアミノ、−
O−(CH2)r−NT2(ここに、rは2、3または4であり、Tは水素またはC1 -6
アルキルである)であるか、または隣接する窒素と一緒になって、式:
(式中、VおよびV1は、独立して、水素または酸素であり、uは0、1または
2である)で示される基を形成し;−O(CH2)s−OW(sは2,3または4で
あり、Wは水素またはC1-6アルキルである);ヒドロキシアルキル、アミノアル
キル、モノ−またはジ−アルキルアミノアルキル、アシルアミノ、アルキルスル
ホニルアミノ、アミノアシルアミノ、モノ−またはジ−アルキルアシルアミノ;
4個のまでのR3置換基がキノリン核中に存在するか;または
R4はR5とアリールのように環化する−(CH2)t−基(tは1、2または3であ
る)であり;
R5は直鎖または分岐鎖状C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C4-7シクロ
アルキルアルキル、置換されていてもよいアリール、あるいは芳香族特性を有し
、5ないし12個の環原子を含有し、各環にてS、OおよびNより選択される4
個までのヘテロ原子を有してなる、置換されていてもよい単環もしくは縮合環式
芳香族複素環基であり;
XはO、SまたはN−C≡Nを意味する]
で示される化合物またはその医薬上許容される溶媒和物もしくはその医薬上許容
される塩を投与することからなる方法を提供する。
適当な哺乳動物はヒトである。
タチキニンレセプター、特にNK−3レセプターの過剰刺激により特徴付けら
れる予防および治療に適当な症状は、前記した本発明の症状である。
予防および治療に関して好ましい症状は、精神分裂症などの中枢神経系の障害
;
糖尿病性または末梢性ニューロパシーなどの神経病理学的障害;気管支肺炎およ
び気管支痙攣などの気道疾患;炎症性腸疾患、結合組織炎、変形性関節炎、リウ
マチ様関節炎などの炎症性疾患;湿疹および鼻炎などのアレルギー;結膜炎、春
季結膜炎などの眼の疾患;接触性皮膚炎、蕁麻疹および他の湿疹様皮膚炎などの
皮膚疾患;潰瘍性大腸炎、クローン病などの内臓の神経制御に付随する障害など
の胃腸(GI)障害およびGI管疾患;膀胱機能障害;疼痛または痛覚、例えば
、前記の症状の任意のもの、とりわけ片頭痛における痛みの伝達に起因するまた
はそれに付随するものである。
予防および治療に適する炎症性疾患は炎症性腸疾患である。
予防および治療に適する眼の疾患は結膜炎である。
予防および治療に適するGI管の障害および疾患は潰瘍性大腸炎などの内臓の
神経制御に付随する障害である。
予防および治療に好ましい症状は、気管支肺炎および気管支痙攣などの気道疾
患;炎症性腸疾患などの炎症性疾患;湿疹および鼻炎などのアレルギー;結膜炎
などの眼の疾患;接触性皮膚炎および蕁麻疹などの皮膚疾患;胃腸(GI)障害
およびGI管疾患;膀胱機能障害;疼痛または痛覚、とりわけ片頭痛における痛
みの伝達である。
Arの例は、ヒドロキシ、ハロゲン、C1-6アルコキシまたはC1-6アルキルで
置換されていてよいフェニルである。ハロゲンの例は塩素およびフッ素であり、
C1-6アルコキシの例はメトキシであり、C1-6アルキルの例はメチルである。
複素環基としてのArの例はチエニルおよびピリジルである。
C5-7シクロアルクジエニル基としてのArの例はシクロヘキサジエニルであ
る。
Rの例は以下のとおりである:
C1-8アルキル:メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブ
チル、ヘプチル;
フェニルC1-6アルキル:ベンジル;
ヒドロキシC1-6アルキル:−CH2OH、−CH2CH2OH、CH(Me)
OH;
アミノC1-6アルキル:−CH2NH2;
ジ−C1-6アルキルアミノアルキル:−CH2NMe2;
C1-6アルコキシアルキル:CH2OMe;
C1-6アルキルカルボニル:COMe;
C1-6アルコキシカルボニル:COOMe;
C1-6アルコキシカルボニルC1-6アルキル:CH2COOMe;
C1-6アルキルアミノカルボニル:CONHMe;
ジ−C1-6アルキルアミノカルボニル:CONMe2、CO(1−ピロリジニ
ル);
ハロゲンC1-6アルキル:トリフルオロメチル;
Arに環化した場合の−(CH2)p−:
C1-6アルキルであるR1およびR2の例はメチルであり;Rと一緒になって−(
CH2)q−基を形成するR1の例はスピロシクロペンタンである。
R3およびR4の例は、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、メトキシ
、ヒドロキシ、アミノ、塩素、フッ素、臭素、アセチルオキシ、2−(ジメチル
アミノ)エトキシ、2−(フタルイミド)エトキシ、アミノエトキシ、2−(1−ピ
ロリジニル)エトキシ、フタルイミド、ジメチルアミノプロポキシ、ジメチルア
ミノアセチルアミノ、アセチルアミノ、ジメチルアミノメチルおよびフェニルで
ある。
R5の例は、シクロヘキシル、Arについて前記したように置換されていても
よいフェニルであり;複素環基としてのR5の例は、フリル、チエニル、ピリル
、チアゾリル、ベンゾフリルおよびピリジルである。
一群の好ましい式(I)の化合物は:
ArがC1-6アルキルまたはハロゲンで置換されていてもよいフェニル;チ
エニルまたはC5-7シクロアルクジエニル基であり;
RがC1-6アルキル、C1-6アルコキシカルボニル、C1-6アルキルカルボニ
ル、ヒドロキシC1-6アルキルであり;
R1およびR2が、各々、水素またはC1-6アルキルであり;
R3が水素、ヒドロキシ、ハロゲン、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルであ
り;
R4が水素、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、アミノ、ハロ
ゲン、アミノアルコキシ、モノ−またはジ−アルキルアミノアルコキシ、モノ−
またはジ−アルキルアミノアルキル、フタルイミドアルコキシ、モノ−またはジ
−アルキルアミノアシルアミノおよびアシルアミノであり;
R5がフェニル、チエニル、フリル、ピリルおよびチアゾリルである化合物
である。
さらに好ましい一群の式(I)の化合物は:
Arがフェニル、2−クロロフェニル、2−チエニルまたはシクロヘキサジ
エニルであり;
Rがメチル、エチル、n−プロピル、−COOMe、−COMeであり;
R1およびR2が、各々、水素またはメチルであり;
R3が水素、メトキシまたはヒドロキシであり;
R4が水素、メチル、エチル、メトキシ、ヒドロキシ、アミノ、塩素、臭素
、ジメチルアミノエトキシ、2−(フタルイミド)エトキシ、アミノエトキシ、2
−(1−ピロリジニル)エトキシ、ジメチルアミノプロポキシ、ジメチルアミノア
セチルアミノ、アセチルアミノおよびジメチルアミノメチルであり;
R5がフェニル、2−チエニル、2−フリル、2−ピリル、2−チアゾリル
および3−チアゾリルであり;および
Xが酸素である
化合物である。
前記した式(I)の範囲内にある好ましい一群の下位の化合物は、式(Ia)
:
[式中、
R、R2、R3およびR4は式(I)における記載と同じであり、YおよびZは
、同一または異なっていてもよく、各々、式(I)に記載のArと同じである]
で示される化合物である。
特に好ましい一群の式(Ia)の化合物は、R基が下方向にあり、Hが上方向
にある式(Ib)の化合物である。
式(I)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物は医薬上許容される形態また
は実質的に純粋な形態である。医薬上許容される形態とは、とりわけ希釈剤およ
び担体などの通常の医薬用添加物を除いて、医薬上許容されるレベルの純度を有
し、通常の投与レベルでは有毒であると考えられる物質を含まないことを意味す
る。
実質的に純粋な形態は、一般に、少なくとも50%(通常の医薬用添加物を除
く)、好ましくは75%、より好ましくは90%、さらにより好ましくは95%
の式(I)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を含有する。
一つの好ましい医薬上許容される形態は、医薬組成物での形態を含め、結晶形
である。塩および溶媒和物の場合、付加するイオン部および溶媒部もまた無毒性
でなければならない。
式(I)の化合物の医薬上許容される塩の例は、慣用される医薬用の酸、例え
ばマレイン酸、塩酸、臭化水素酸、リン酸、酢酸、フマル酸、サリチル酸、クエ
ン酸、乳酸、マンデル酸、酒石酸、コハク酸、安息香酸、アスコルビン酸および
メタンスルホン酸との酸添加塩を包含する。
式(I)の化合物の医薬上許容される溶媒和物として、例えば、水和物が挙げ
られる。
式(I)の化合物は少なくとも1個の不斉中心を有し、従って1個以上の立体
異性体形で存在し得る。本発明の処置はかかるすべての形態におよびラセミ体を
含むその混合物に及ぶ。
式(I)の化合物は、式(III):
[式中、R'、R'1、R'2およびAr'は、式(I)の記載のR、R1、R2および
Arと同じであるか、またはR、R1、R2およびArに変換可能な基または原子
を意味する]
で示される化合物を、式(II):
[式中、R'3、R'4、R'5およびX'は式(I)に記載のR3、R4、R5およびX
と同じであるか、R3、R4、R5およびXに変換可能な基を意味する]
で示される化合物またはその活性誘導体と反応させ、式(Ic):で示される化合物を形成させて、その後、所望により、1またはそれ以上の以下
の工程:
(a)R'、R'1ないしR'5、Ar'およびX'がR、R1ないしR5、Arお
よびX以外である場合、R'、R'1ないしR'5、Ar'およびX'のいずれか1つ
を、R、R1ないしR5、ArおよびXに変え、式(I)の化合物を得る工程;
(b)R'、R'1ないしR'5、Ar'およびX'がR、R1ないしR5、Arお
よびXである場合、R、R1ないしR5、ArおよびXのいずれか1つを、R、R1
ないしR5、ArおよびXに変え、式(I)の化合物を得る工程;または
(c)得られた式(Ic)の化合物の塩および/または溶媒和物を形成する
工程
を実施することにより製造される。
式(II)の化合物の適当な活性誘導体は、酸ハロゲン化物(好ましくは塩化物)
、酸アジドまたは酸無水物である。他の適当な誘導体は該酸とクロロギ酸アルキ
ルの間で形成される混合酸無水物であり;他の適当な誘導体はシアノメチルエス
テル、チオフェニルエステル、p−ニトロフェニルエステル、p−ニトロチオフ
ェニルエステル、2,4,6−トリクロロフェニルエステル、ペンタクロロフェ
ニルエステル、ペンタフルオロフェニルエステル、N−ヒドロキシ−フタルイミ
ドエステル、N−ヒドロキシピペリジンエステル、N−ヒドロキシスクシンイミ
ドエステル、N−ヒドロキシベンゾトリアゾールエステルなどの活性化エステル
であるか;あるいはそのカルボキシ基がカルボジイミドまたはN,N'−カルボニ
ルジイミダゾールを用いて活性化されていてもよい。
例えば、当業者に周知の標準的方法にて、式(III)の化合物を:
(a)無機または有機塩基の存在下、ジメチルホルムアミド(DMF)など
の適当な非プロトン性溶媒中、−70ないし50℃の範囲にある(好ましくは、
−10ないし20℃の範囲にある)温度で酸塩化物と結合させ、
(b)適当な縮合剤、例えば、N,N'−カルボニルジイミダゾール(CDI
)またはジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)もしくはN−ジメチルアミ
ノプロピル−N'−エチルカルボジイミドなどのカルボジイミドおよびN−ヒド
ロキシベンゾトリアゾール(HOBT)の存在下、該酸と結合させ、非プロトン
性溶媒、例えば、各々、1:9ないし7:3の割合のアセトニトリル(MeCN
)およびテトラヒドロフラン(THF)の混合液中、−70から50℃の範囲(
好ましくは−10から25℃の範囲)にある温度で収量を最大にし、ラセミ化の
過程を回避し(Synthesis,453(1972))(スキーム1を参照のこと)。
スキーム1
(c)酸およびクロロギ酸アルキル(例えば、イソプロピル)より系内で形
成された混合無水物と、ジクロロメタンなどの適当な非プロトン性溶媒中、−7
0ないし50℃の範囲(好ましくは−20ないし20℃の範囲)の温度で結合さ
せる。
式(Ic)の化合物は式(I)の化合物に変えられること、あるいは式(I)
の一の化合物は適当な置換基の相互変換により別の式(I)の化合物に変換でき
ることは明らかであろう。かくして、式(I)および(Ic)のある種の化合物
は本発明で利用される他の化合物を形成するのに有用な中間体である。例えば、
R'2は水素であってもよく、従来のアミドアルキル化操作により、R2のアルキ
ル基、例えば、メチルに変換できる(Zabicky,The Chemistry of amides;Inter
science,London,1970,p.749)。X'が酸素である場合、P2O5などの標準的
チオアミド形成試薬(Chem.Rev.,61,45,1961またはAngew.Chem.,78,517
,1966)またはLawesson試薬(Tetrahedron,41,5061,1985)により
X硫黄に変えることができる。Ar'またはR'5がメトキシ置換フェニルである
場合、Lewis酸、例えば三臭化ホウ素(Sybthesis,249、1983)または無機酸、
例えば臭化水素酸もしくは塩酸を介する標準的脱メチル化操作により、他のAr
'またはR'5のヒドロキシに変換することができる。Rがアルコキシカルボニル
基、例えばメトキシカルボニルである場合、20ないし120℃の範囲の温度で
、適当なアルコールを用いてエステル交換することにより、エトキシカルボニル
など、酸性または塩基性媒体中で加水分解に付すことによりカルボキシなど、溶
媒としてメタノール中、10ないし120℃の範囲にある温度で、所望により触
媒量のNaCN(J.Org.Chem.,52、2033、1987)の存在下、またはトリメチル
アルミニウム(Me3Al)(Tetrahedron Letters、48、4171、1977)を用いて、
アンモニア、第一級アミンまたは第二級アミンを用いるアミノ基転移反応により
アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニルまたはジアルキルアミノカルボニ
ルなど、ホウ水素化リチウム還元(Tetrahedron,35、567、1979)またはTHF
+MeOH中のホウ水素化ナトリウム還元(Bull.Chem.Soc.Japan、57、1948また
はSynth.Commun.、12、463、1982)などの選択的水素化金属還元によりヒドロキ
シメチルなど、塩化アシルを形成し、つづいて溶媒のTHF中、−78ないし30
℃の範囲の温度でハロゲン化アルキルマグネシウム(Tetrahedron Letters、430
3、1979)またはMgCl2またはLiClの存在下、ハロゲン化アルキルカドミ
ウムまたはジアルキルカドミウム(J.Med.Chem.、34、2726、1991)を用いて
、アルキルカルボニルなどの他のRに変換できる。メトキシカルボニルであるR
'を変えることのできる別の基は、オキサジアゾールなどの置換ヘテロ芳香族環
である(J.Med.Chem.、34、2726、1991)。
スキーム2は、式(Ic)または(I)(X'は酸素、R'はCOOMe、Ar'
およびR'1ないしR'5は式(I)についての記載と同じ)の一の化合物を、式
(I)の別の化合物に変換するための前記した操作のいくつかを要約している。
スキーム2 式(I)の化合物は、適当な有機または無機酸と反応させることにより、その
医薬上許容される酸付加塩に変えることができる。
式(I)の化合物の溶媒和物は適当な溶媒より結晶化または再結晶することに
より形成することができる。例えば、水和物は水溶液または水含有の有機溶媒の
溶液より結晶化または再結晶することにより形成することができる。
さらに、医薬上許容されない式(I)の化合物の塩または溶媒和物も、医薬上
許容される塩または溶媒和物の製造における中間体として有用である。
前記のように、式(I)の化合物は1種以上の立体異性体形で存在していても
よく、前記した方法により、ラセミ体ならびにエナンチオマー的に純粋な形態が
得られる。純粋なエナンチオマーを得るために、適当なエナンチオマー的に純粋
な式(IIId)または(IIIe):の第一級または第二級アミンを、式(II)の化合物と反応させ、式(I'd)ま
たは(I'e):
の化合物を得る。
式(I'd)または(I'e)の化合物を、その後、前記した変換方法により、
式(Id)または(Ie)の化合物に変換していもよい。
式(II)の化合物は既知化合物であるか、または公知方法により既知の化合物
から調製することができる。
例えば、式(II)の化合物(X'は酸素であり、R'3、R'4およびR'5は水素
である)は、Pfitzinger、J.Prakt.Chem.、38、582、1882およびPfitzinger、J.
Prakt.Chem.、56、293、1897に記載されている;式(II)の化合物(X'は酸素
であり、R'3およびR'4は水素であり、R'5は2−ピリジルである)は、Risalit
i,Ric.Scient.,28,561,1958に記載されている;式(II)の化合物(X'は
酸素であり、R'3およびR'4は水素であり、R'5はo−、m−およびp−クロロフ
ェニル、o−フルオロフェニルおよび3,4−ジクロロフェニルである)は、Bro
wnら、J.Am.Chem.Soc.,68、2705、1946に記載されている;式(II)の化合
物(X'は酸素であり、R'3およびR'4は水素であり、R'5はp−メトキシフェニ
ルである)は、CiusaおよびLussatto、Gazz.Chim.Ital.、材、64,1914に記載
されている;式(II)の化合物(X'は酸素であり、R'3およびR'4は水素であ
り、R'5はm−トリフルオロメチルフェニルである)は、ShargierおよびLalezar
i、J.Chem.Eng.Data、8、276、1963に記載されている;式(II)の化合物(
X'は酸素であり、R'3およびR'4は水素であり、R'5はp−フルオロフェニルで
ある)は、BuHoiら、RecTrav.Chim.、68、781、1949に記載されている;式(II
)の化合物(X'は酸素であり、R'3およびR'4は水素であり、R'5はp−メチル
フェニルである)は、Prevostら、Compt.Rend.Acad.Sci.、258、954、1964に
記載されている;式(II)の化合物(X'は酸素であり、R'3およびR'4は水素
であり、R'5はp−ブロモフェニルである)は、Nicolaiら、Eur.J.Med.Chem
.,27,977,1992に記載されている;式(II)の化合物(X'は酸素であり、R'4
およびR'5は水素であり、R'3は6−メチルである)は、BuchmannおよびHowto
n、J.Am.Chem.Soc.,68、2718、1946に記載されている;式(II)の化合物(
X'は酸素であり、R'4およびR'5は水素であり、R'3は8−ニトロである)は、
Buchmannら、J.Am.Chem.Soc.,69、380、1947に記載されている;式(II)の
化合物(X'は酸素であり、R'4は水素であり、R'3は6−クロロであり、R'5
はp−クロロフェニルである)は、Lutzら、J.Am.Chem.Soc.,68、1813、194
6に記載されている;式(II)の化合物(X'は酸素であり、R'3およびR'4は水
素であり、R'5は2−チアゾリルである)は、欧州特許出願EP112776
に記載されている;式(II)の化合物(X'は酸素であり、R'3は8−トリフル
オロメチルであり、R'4は水素であり、R'5はフェニル、o−およびp−フルオ
ロフェニル、3,4−ジクロロフェニル、p−メトキシフェニルである)は、Nico
laiら、Eur.J.Med.Chem.、27、977、1992に記載されている;式(II)の化合
物(X'は酸素であり、R'3は6−ブロモであり、R'4は水素であり、R'5はフ
ェニルまたはp−フルオロフェニルである)は、Nicolaiら、Eur.J.Med.Chem
.、27、977、1992に記載されている;式(II)の他の化合物はGer.Offen.DE 3
721222および欧州特許出願EP 384313に記載されている。
式(III)、(IIId)および(IIIe)の化合物は、市販されている化合物である
か、または公知方法により既知化合物より調製できる(例えば、式(III)の化
合物(R'はアルコキシカルボニルであり、R'1およびR'2は水素であり、Ar'
は式(I)の化合物における記載と同じ)は、Liebigs Ann.der Chemie,523,
199,1936に記載されている)。
標準的試験での式(I)の化合物のNK3レセプターアンタゴニスト活性は、
タチキニンレセプターの過剰刺激によって特徴付けられるある種の臨床的症状、
特に前記した本発明の症状の治療にて治療的に有用な可能性がある。
本発明においては、さらに、タチキニンレセプターの過剰刺激によって特徴付
けられるある種の症状、特に前記した本発明の症状の治療用の医薬の製造におけ
る、式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩もしくはその医薬上許容さ
れる溶媒和物の使用が提供される。
本発明は、さらには、タチキニンレセプターの過剰刺激によって特徴付けられ
るある種の臨床的症状、特に前記した本発明の症状の治療にて用いるための、式
(I)の化合物またはその医薬上許容される塩もしくはその医薬上許容される溶
媒和物、および医薬上許容される担体を有してなる医薬組成物を提供する。
本発明のかかる医薬および組成物は、適当な担体を本発明の化合物と混合して
製造できる。これは慣用的手段で希釈剤、結合剤、充填剤、崩壊剤、着香剤、着
色剤、滑沢剤または保存剤を含有できる。
これらの慣用される賦形剤は、例えば、症状を治療するための既知の薬剤の組
成物の製造において用いることができる。
好ましくは、本発明の医薬組成物は単位投与形および医学または獣医学の分野
における使用に適した形態である。例えば、かかる調製物は症状の治療における
薬物として使用するために記載されたまたは印刷された指示書を添付したパック
形態にできる。
本発明の化合物の適当な投与量範囲は、用いる化合物および患者の症状に依存
する。またこれはとりわけ効能の吸収性に対する関係ならびに投与頻度および経
路に依存する。
本発明の化合物または組成物はいずれかの経路による投与のために処方するこ
とができ、好ましくは単位投与形、またはヒト患者が一人で1回量を服用できる
形態である。有利には、組成物は経口、経直腸、局所、非経口、静脈内または筋
肉内投与に適している。製剤は活性成分を遅延放出するように設計できる。
組成物は、例えば、錠剤、カプセル、サッシェ、バイアル、散剤、顆粒、糖衣
錠、復元可能な散剤、または液体製剤、例えば溶液もしくは懸濁液、または座剤
の形態にできる。
組成物、例えば経口投与に適した組成物は、結合剤、例えばシロップ、アカシ
ア、ゼラチン、ソルビトール、トラガントまたはポリビニルピロリドン;充填剤
例えばラクトース、ショ糖、トウモロコシデンプン、リン酸カルシウム、ソルビ
トールまたはグリシン;錠剤化滑沢剤、例えばステアリン酸マグネシウム;崩壊
剤、例えばデンプン、ポリビニルピロリドン、デンプングリコール酸ナトリウム
もしくは微細結晶性セルロール;または医薬上許容される湿潤剤、例えばラウリ
ル硫酸ナトリウムのごとき慣用的賦形剤を含有してもよい。
固体の組成物は混合、充填、錠剤化等の慣用操作により得ることができる。多
量の充填剤を用いるこれらの組成物中に活性物質を分配するために、繰り返し混
合操作を用いてもよい。組成物が錠剤、散剤または糖衣錠の形態の場合、固形医
薬組成物を処方するのに適したいずれの担体も使用でき、例えばステアリン酸マ
グネシウム、デンプン、グルコース、ラクトース、シュークロース、米粉および
チョークがある。錠剤は通常の製薬慣習において周知の方法に準じて被覆、とり
わけ腸溶コーティングできる。担体またはその他の賦形剤を用いるのが望ましい
場合、組成物はまた摂取可能なカプセル、例えば化合物を含有するゼラチンの形
態にもできる。
液体の経口投与用組成物は、例えばエマルジョン、シロップもしくはエリキシ
ルの形態であってもよく、または使用前に水もしくはその他の適当なビヒクルで
復元するのに適した乾燥散剤として提供できる。かかる液体組成物は、懸濁化剤
例えばソルビトール、シロップ、メチルセルロース、ゼラチン、ヒドロキシエチ
ルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ステアリン酸アルミニウムゲル、
硬化食用脂;乳化剤、例えばレシチン、ソルビタンモノオレートまたはアカシア
;水性または非水性ビヒクル(食用油を包む)、例えば落花生油、分別ココナッツ
油、油状エステル、例えばグリセリンまたはプロピレングリコールのエステル、
またはエチルアルコール、グリセリン、水または生理食塩水;保存剤、例えばメ
チルもしくはプロピルp−ヒドロキシベンゾエートまたはソルビン酸;および所
望により、慣用される着香剤または着色剤のごとき慣用される添加剤を含有して
もよい。
本発明の活性化合物はまた経口以外の経路により投与できる。通常の医薬的な
方法に準じて、組成物は、例えば経直腸投与用に座薬として処方できる。これら
はまた、医薬上許容される液体、例えば滅菌した発熱物質不含水もしくは非経口
的に許容できる油もしくは液体混合物中、水性もしくは非水性溶液、懸濁液また
はエマルジョンの注射可能な形態として提供するために処方してもよい。液体は
静菌物質、抗酸化剤またはその他の保存剤、溶液を血液と等張にするための緩衝
液または溶質、濃化剤、懸濁化剤またはその他の医薬上許容される添加剤を有し
ていてもよい。かかる形態はアンプルもしくは使い捨ての注射器具のごとき単位
投与形で、または適量を取り出すことができるボトルもしくは注射用処方を調製
するために用いることができる固体形態もしくは濃縮物のごとき複数回投与形態
で提供する。
本発明の活性化合物はまた鼻または口の経路を介して吸入することにより投与
できる。かかる投与は、例えば、所望により炭化水素噴射剤に懸濁させた、本発
明の化合物および適当な担体を有してなる、スプレー式処方を用いて行うことが
できる。
好ましいスプレー処方は、界面活性剤、溶媒または懸濁した粒子の沈殿を妨げ
るための分散剤と組み合わせた微細な化合物粒子を含んでなる。好ましくは、化
合物粒子の大きさは約2から10ミクロンである。
本発明の活性化合物のさらなる投与方法は皮膚パッチ処方を利用した経皮デリ
バリーからなる。好ましい処方は、皮膚に粘着し、それにより粘着剤から皮膚を
通り患者にデリバリーされるように化合物を拡散させる、圧感受性粘着剤中に分
散した本発明の化合物を含んでなる。経皮吸収速度を一定にするために、天然ガ
ムまたはシリコーンなどの、当業者に公知の圧感受性粘着剤を使用できる。
前記したように、化合物の有効投与量は用いる個々の化合物、患者の症状なら
びに投与頻度および経路に依存する。単位用量は、一般に、20から1000mg
、好ましくは30から500mg、とりわけ50、100、150、200、2
50、300、350、400、450または500mgを含有する。組成物は
一日に1回以上、例えば一日あたり2、3または4回投与でき、70kgの成人
の一日投与量は、通常、100から3000mgの範囲である。また、単位用量
は活性成分を2から20mg含有し、所望により、前記した一日投与量が得られ
るまで、複数回投与する。
本発明に従って投与した場合、式(I)の化合物またはその医薬上許容される
塩または医薬上許容される溶媒和物で許容できない毒性効果は考えられない。
本発明の化合物の活性は、NK3リガンドとして、放射性標識NK3リガンド、
[125I]−[Me−Phe7]−NKBまたは[3H]−センクタイド(Senktide)の、モ
ルモットおよびヒトNK3レセプターへの結合を阻害する能力により測定する(Re
nzettiら、Neuropeptide 18:104-114(1991);Buellら、FEBS 299(1):90-95(1992)
;Chungら、Biochem.Biophys.Res.Commun.198(3):967-972(1994))。
結合アッセイを用いることにより、NK3レセプターへの[125I]−[Me−Ph
e7]−NKBおよび[3H]−センクタイド(Senktide)特異的結合を平衡状態で
50%まで低下させるのに必要な個々の化合物の濃度(IC50)を決定できる
。
結合アッセイで、試験した各化合物について、2検体または3検体で実施した
2から5回の別々の実験の平均IC50値を得る。最も強力な本発明の化合物は、
1〜1000nMの範囲のIC50値を示す。特に[3H]−センクタイドの置換に
よるモルモット皮質膜において、実施例22,47,48および85の化合物は
、各々、5.6,8.8、12.0および4.8のKi(nM)(n=3)を示す
。本発明の化合物のNK3−アンタゴニスト活性は、モルモット回腸(Maggiら、
Br.J.Pharmacol.101:996-1000(1990))およびウサギ単離虹彩括約筋(Hallら、Eu
r.J.Pharmacol.199:9-14(1991))のセンクタイド誘発の収縮を阻害する能力、な
らびにヒトNK3レセプター介在Ca++動員(Mochizukiら、J.Biol.Chem.269:96
51-9658(1994))を阻害する能力により決定する。モルモットおよびウサギイン
ビトロ機能アッセイで、試験した各化合物について、3から8回の別々の実験の
平均KB値(KBはセンクタイドの濃度−応答曲線を右側へ2倍シフトさせるのに
必要な個々の化合物濃度である)を得る。ヒトレセプター機能アッセイで、アゴ
ニストNKBにより誘発されるCa++動員を50%まで低下させるのに必要な個
々の化合物濃度(IC50値)が決定できる。このアッセイでは、本発明の化合物
はアンタゴニストとして作用する。
症状の治療における本発明の化合物の治療可能性は齧歯類疾患モデルを用いて
評価できる。
以下の記載例は中間体の製造を説明するのに対して、実施例は本発明の化合物
の製造を説明する。実施例の化合物を表1−6に要約する。
記載例1
2−フェニルキノリン−4−カルボン酸クロリド
塩化オキサリル(11.7ml;136.3ミリモル)をCH2Cl2(15
0ml)に溶かした。溶液を−10℃で冷却し、市販の2−フェニルキノリン−
4−カルボン酸(20g;80.2ミリモル)を少しずつ添加した。反応混合物
を室温で一夜放置し、ついで蒸発乾固させて標記化合物(22g)を得、さらに
精製することなく、用いた。
C16H10ClNO
分子量=267.76
記載例2
7−メトキシ−2−フェニルキノリン−4−カルボン酸
6−メトキシイサチン(5g;28.2ミリモル)、アセトフェノン(4ml;
33.8ミリモル)および水酸化カリウム(5.2g;92.6ミリモル)を無
水EtOH(22.9ml)に加え、スラリーを80℃で42時間加熱した。反
応混合物を冷却した後、水(50ml)を添加し、その溶液をEt2O(50m
l)で抽出した。氷冷水相を37%HClでpH1にまで酸性化し、沈殿物を濾
過で収集し、水で洗浄した。
得られた固体を40℃で真空乾燥し、標記化合物(7.0g)を得た。
C17H13NO3として
融点=226−228℃
分子量=279.30
元素分析:計算値(%) C,73.11;H,4.69;N,5.01
測定値(%) C,72.07;H,4.59;N,4.90
I.R.(KBR):3420;1630cm-1
記載例3
7−メトキシ−2−フェニルキノリン−4−カルボン酸クロリド
塩化オキサリル(2.8ml;32.3ミリモル)をCH2Cl2(60ml)
に溶かした。溶液を−10℃に冷却し、7−メトキシ−2−フェニルキノリン−
4−カルボン酸を少しずつ添加した。反応混合物を室温で一夜放置し、ついで蒸
発乾固させて標記化合物(7g)を得、それをさらに精製することなく用いた。
C17H12ClNO2として
分子量.=297.74
記載例4
7-ヒドロキシ-t-フェニルキノリン-4-カルボン酸・ヨウ化水素酸塩
7-メトキシ-2-フェニルキノリン-4-カルボン酸(1.5g;5.4ミリモル
)を57%水性HI(50ml)に加えた。反応混合物を還流し、5時間激しく
攪拌し、ついで真空下で蒸発乾固させ、標記化合物(2.1g)を得た。
C16H11NO3・HIとして
分子量=393.17
I.R.(KBr):3120;1650;1620cm-1。
記載例5
2-(2-チエニル)キノリン-4-カルボン酸
イサチン(5g;34.0ミリモル)、2−アセチルチオフェン(4.4ml;4
0.8ミリモル)および水酸化カリウム(6.3g;112.2ミリモル)を無水Et
OH(40ml)に溶かし、スラリーを80℃で16時間か熱した。反応混合物
を冷却した後、水(50ml)を加え、該溶液をEt2O(50ml)で抽出し
た。氷冷した水相を37%HClでpH1に酸性化そ、沈殿物を濾過で収集し、
水で洗浄した。
得られた粗生成物を40℃で真空乾燥し、EtOAcでトリチュレートし、標
記化合物(4.8g)を得た。
C14H9NO2Sとして
融点=181-183℃
分子量=255.29
I.R.(KBr):1620cm-1
300MHz 1H-NMR(DMSO-d6):δ8.60(d,1H);8.45(S,
1H);8.10(m,2H);7.78(m,2H);7.68(t,1H);7.22(m,
1H)。
記載例6
2-(2-フリル)キノリン-4-カルボン酸
イサチン(5g;34.0ミリモル)、2−アセチルフラン(4ml;40.8ミ
リモル)および水酸化カリウム(6.3g;112.2ミリモル)を無水エタノール
(40.9ml)に溶かし、スラリーを80℃で12時間加熱した。その反応混
合物を冷却した後、水(50ml)を加え、溶液をEt2O(50ml)で抽出し
た。氷冷した水相を37%HClでpH1に酸性化し、沈殿物を濾過で収集した
。得られた粗生成物を40℃、真空下で乾燥させ、標記化合物(8.5g)を得
た。
C14H9NO3として
分子量=239.23
記載例7
2-(2-フリル)キノリン-4-カルボン酸クロリド
塩化オキサリル(5.2ml;60.4ミリモル)をCH2Cl2(70ml)に溶か
した。溶液を−10℃に冷却し、2-(2−フリル)キノリン-4-カルボン酸(8.
5g;35.5ミリモル)を少しずつ加えた。反応混合物を室温で一夜放置し、つ
いで蒸発乾固させて標記化合物(9.2g)を得、それをさらに精製することな
く用いた。
C14H8ClNO2として
分子量=257.78
記載例8
2-(4−ピリジル)キノリン-4-カルボン酸h vd RochloRide
イサチン(5g;34.0ミリモル)、4−アセチルピリジン(4.5ml;40
.8ミリモル)および水酸化カリウム(6.3g;112.2ミリモル)を無水エタ
ノール(40ml)に溶かし、スラリーを80℃で12時間加熱した。反応混合
物を冷却後、水(50ml)を加え、該溶液をEt2O(50ml)で抽出した。
氷冷した水相を37%HClでpH1にまで酸性化し、沈殿物を濾過で収集し、
水で洗浄した。水溶液を真空下で乾燥させ、残渣をエタノールでトリチュレート
し、濾去
した。溶媒を蒸発させて、粗標記化合物(6.0g)を得た。この生成物を前に
得られた沈殿物と合し、微量のメタノール含有のトルエンから結晶化し、標記化
合物(4.5g)を得た。
C15H10N2O2HClとして
融点=297-301℃
分子量=286.72
I.R.(KBr):1705;1635;1610cm-1.
300MHz1H-NMR(DMSO-d6):δ8.90(d,2H);8.70(m,2
H);8.50(S,2H);8.28(d,1H);7.89(dt,2H)
記載例9
2-(4-ピリジル)キノリン-4-カルボン酸クロリド・塩酸塩
塩化オキサリル(1.3ml;10.4ミリモル)をCH2Cl2(60ml)に溶
かした。溶液を−10℃に冷却し、2-(4−ピリジル)キノリン-4-カルボン酸塩
酸塩(3.0g;14.4ミリモル)を少しずつ加えた。反応混合物を室温に72時
間放置し、ついで蒸発乾固させて標記化合物(4.0g)を得、それをさらに精
製することなく用いた。
C15H9ClN2O・HClとして
分子量=305.22
実施例1
(R,S)-N-(α-メチルベンジル)-2-フェニルキノリン-4-カルボキシアミド
(R,S)α-メチルベンジルアミン(1.2ml;9.4ミリモル)およびトリエチ
ルアミン(TEA)(1.6ml;11.7ミリモル)を、窒素雰囲気下、乾燥ジク
ロロメタンおよびアセトニトリルの1:1混合液(50ml)に溶かした。乾燥
ジクロロメタンおよびDMFの1:4混合液(50ml)に溶かした2−フェニ
ルキノリン-4-カルボニルクロリド(2.0g;7.8ミリモル)をアミンの氷冷溶
液に
滴下し、0℃ないし5℃で1時間保持し、室温で一夜放置した。
反応混合物を真空下で蒸発乾固させて、残渣を酢酸エチルに溶かし、炭酸水素
ナトリウム飽和溶液で2回洗浄した。有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥さ
せ、濾過し、真空下で蒸発乾固させた。残りの油を酢酸エチルから結晶化させ、
白色固体として標記化合物(1.1g)を得た。
C24H20N2Oとして
融点=156-157℃
分子量=352.43
元素分析:計算値(%)C,81.79;H,5.72;N,7.95;
測定値(%)C,81.99;H,5.69;N,7.89.
I.R.(KBr):3240;1645cm-1.
300MHz1H-NMR(DMSO-d6):δ9.29(d,1H);8.32(d,2
H);8.13(d,1H);8.13(S,1H);8.06(d,1H);7.81(dd
d,1H);7.68-7.52(m,4H);7.47(d,2H);7.39(dd,2
H);7.27(dd,1H);5.30(dq,1H);1.52(d,3H).
MS(EI;熱源200℃;70V;200mA):352(M+);337;23
2;204;77.
実施例2
S-(+)-N-(α-メチルベンジル)-2-フェニルキノリン-4-カルボキシアミド
実施例1のように、ジクロロメタン、アセトニトリルおよびDMFの混合液(
100ml)中、S-(−)-α-メチルベンジルアミン(1.2ml;9.4ミリモル
)、TEA(1.6ml;11.7ミリモル)および2-フェニルキノリン-4-カル
ボニルクロリド(2.0g;7.8ミリモル)より調製した。反応混合物の後処理を
実施例1と同じ方法にて行った。残りの油を酢酸エチルから結晶化し、標記化合
物(1.1g)を得た。
C24H20N2Oとして
融点=161-162℃
分子量=352.43
[α]D 20=+25(C=0.5,DMF)
I.R.(KBr):3240;1645cm-1.
300MHz1H−NMR(DMSO-d6):δ9.29(d,1H);8.32(d,2
H);8.13(d,IH);8.13(s,1H);8.06(d,1H);7.81(dd
d,1H);7.68-7.52(m,4H);7.47(d,2H);7.39(dd,2H);
7.27(dd,1H);5.30(dq,1H);1.52(d,3H).
MSスペクトル実施例1のスペクトルと同じであった。
実施例3
R-(−)-N-(α-メチルベンジル)-2-フェニルキノリン-4-カルボキシアミド実
施例1のように、ジクロロメタン、アセトニトリルおよびDMFの混合液(10
0ml)中、R-(+)-α-メチルベンジルアミン(1.2ml;9.4ミリモル)、T
EA(1.6ml;11.7ミリモル)および2-フェニルキノリン-4-カルボニル
クロリド(2.0g;7.8ミリモル)より調製した。反応混合物の後処理を実施例
1と同じ方法にて行った。残りの油を酢酸エチルから結晶化し、標記化合物(1.
1g)を得た。
C24H20N2Oとして
融点=158-160℃
分子量=352.43
[α]D 20=-25(C=0.5,DMF)
I.R.(KBr):3240;1645cm-1.1
H-NMRおよびMSスペクトルは実施例1および実施例2のものと同じであっ
た。
実施例4
(R,S)-N-[α-(メトキシカルボニル)ベンジル]-2-フェニルキノリン-4-カル
ボキシアミド
2-フェニルキノリン-4-カルボン酸(2.0g;8.0ミリモル)を、窒素雰囲
気下、乾燥THF(130ml)およびアセトニトリル(100ml)に溶かし
た。(D,L)メチルフェニルグリシネート塩酸塩(2.0g;9.9ミリモル)お
よびTEA(1.5ml;10.7ミリモル)を加え、反応混合物を5℃で冷却した
。乾燥ジクロロメタン(10ml)に溶かしたジシクロヘキシルカルボジイミド(
DCC)(2.5g;12.1ミリモル)を滴下し、その溶液を室温とし、5時間攪
拌して一夜放置した。沈殿したジシクロヘキシル尿素を濾去し、溶液を真空下で
蒸発乾固させた。残渣をジクロロメタンに溶かし、ついで水で洗浄した。有機層
を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させて真空下で蒸発乾固させて粗生成物(6.
0g)を得、それをジクロロメタン(20ml)に溶かし、一夜放置した。さら
にジシクロヘキシル尿素が沈殿し、それを濾去した。溶液を真空下で蒸発乾固さ
せ、残渣を230−400メッシュのシリカゲル上の、0.5%NH4OH含有
のヘキサン/酢酸エチル(3:2)の混合物で溶出する、フラッシュクロマトグラ
フィーに付した。得られた粗製固体を温イソプロピルエーテルでトリチュレート
し、濾過し、乾燥させて標記化合物(1.1g)を得た。
C25H20N2O3として
融点=170-172℃
分子量=396.45
元素分析:計算値(%) C,75.74;H,5.09;N,7.07;
測定値(%) C,75.88;H,5.12;N,7.06.
I.R.(ヌジョール):3240;1750;1670cm-1.
300MHz1H−NMR(DMSO-d6):δ9.72(d,1H);8.28(dd,
2H);8.20(dd,1H);8.13(dd,1H);8.11(s,1H);7.83
(ddd,1H);7.66(ddd,1H);7.60-7.50(m,5H);7.47-
7.37(m,3H);5.78(d,1H);3.72(s,3H).
MS(EI;熱源200℃;70V;200mA):396(M+);337;23
2;204.
実施例5
(+)-(S)-N-[α-(メトキシカルボニル)ベンジル]-2-フェニルキノリン-4-カ
ルボキシアミド
2-フェニルキノリン-4-カルボン酸(2.0g;8.0ミリモル)を、窒素雰囲
気下、乾燥THF(70ml)およびアセトニトリル(30ml)に溶かした。
(L)メチルフェニルグリシネート塩酸塩(1.7g;8.4ミリモル)、N−メチル
モルホリン(1.1ml;9.9ミリモル)およびN−ヒドロキシベンゾトリアゾー
ル(HOBT)(2.1g;15.5ミリモル)を加え、反応混合物を0℃に冷却し
た。ジクロロメタン(10ml)に溶かしたDCC(1.85g;9.0ミリモル
)を滴下し、溶液を0℃ないし5℃に1時間保持し、ついで室温で2時間保持し
た。沈殿したジシクロヘキシル尿素を濾去し、溶液を真空下で蒸発乾固させた。
残渣をジクロロメタンに溶かし、水、炭酸水素ナトリウム飽和溶液、5%クエン
酸、炭酸水素ナトリウム飽和溶液および塩化ナトリウム飽和溶液で洗浄した。有
機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で蒸発乾固させた。残渣をジ
クロロメタン(20ml)に溶かし、一夜放置した。さらにジシクロヘキシル尿
素が沈殿し、濾去した。溶液を真空下で蒸発乾固させて粗生成物(2.6g)を
得、それを石油エーテルでトリチュレートし、濾過し、イソプロピルエーテルで
洗浄し、ついでイソプロパノール(70ml)から再結晶して標記化合物(1.
7g)を得た。
C25H20N2O3として
融点=180-181℃
分子量=396.45
I.R.(ヌジョール):3300;1750;1640cm-1.
[α]D 20=+42.0(C=0.5,MeOH).
その1H-NMRおよびMSスペクトルは実施例4のものと同じであった。
実施例6
(−)-(R)-N-[α-(メトキシカルボニル)ベンジル]-2-フェニルキノリン-4-
カルボキシアミド
実施例5のように、乾燥THF(70ml)およびアセトニトリル(30ml
)中、2−フェニルキノリン−4−カルボン酸(2.0g;8.0ミリモル)、(D
)メチルフェニルグリシネート塩酸塩(1.7g;8.4ミリモル)、N−メチル
モルホリン(1.1ml;9.9ミリモル)、HOBT(2.1g;15.5ミ
リモル)およびDCC(1.85g;9.0ミリモル)より調製した。反応混合
物の後処理を実施例5に記載の方法と同じ方法にて行った。得られた粗生成物(
3.5g)を温イソプロピルエーテルで2回トリチュレートし、濾過し、洗浄し
てイソプロパノール(80ml)から再結晶し、標記化合物(2.3g)を得た
。
C25H20N2O3として
融点=180-181℃
分子量=396.45
I.R.(ヌジョール):3300;1750;1640cm-1.
[α]D 20=-42.0(C=0.5,MeOH).1
H-NMRおよびMSスペクトルは実施例4および5のものと同じであった。
実施例7
(R,S)-N-[α-(メトキシカルボニル)ベンジル]-7-メトキシ-2-フェニルキノ
リン-4-カルボキシアミド
(D,L)メチルフェニルグリシネート塩酸塩(1.0g;5.0ミリモル)を、窒
素雰囲気下、乾燥DMF(30ml)に溶かした。無水炭酸カリウム(2.5g;1
8.1ミリモル)を加え、溶液を0℃に冷却した。乾燥DMF(25ml)に溶か
した記載例3の化合物(0.7g;2.3ミリモル)を滴下し、溶液を0℃ないし
5℃で1時間、室温で一夜保持した。反応混合物を真空下で蒸発乾固させ、残渣
を酢酸エチルに溶かし、水で2回洗浄した。有機層を分離し、硫酸ナトリウムで
乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発乾固させた。残りの油を、230−400メッ
シュのシリカゲル上の、0.5%NH4OH含有のヘキサン/酢酸エチル(3:
2)の混合物で溶出する、フラッシュクロマトグラフィーに付し、粗生成物(0
.
1g)を得、それを温イソプロピルエーテルでトリチュレートし、標記化合物(
0.08g)を得た。
C26H22N2O4
融点=187-190℃
分子量=426.48
I.R.(KBr):3220;1750;1660;1620cm-1.
300MMHz1H-NMR(CDCl3):δ:8.13-8.08(m,3H);7.8
0(S,1H);7.55-7.38(m,9H);7.21(dd,1H);7.02(dブ
ロード,H);5.88(d,1H);3.97(s,3H);3.80(s,3H).
MS(EI;熱源200℃;70V;200mA):426(M+);367;26
2;234;191;77.
実施例8
(R,S)-N-[α-(メトキシカルボニル)ベンジル]-7-ヒドロキシ-2-フェニルキ
ノリン-4-カルボキシアミド
実施例5のように、乾燥THF(70ml)およびアセトニトリル(30ml
)中、記載例4の化合物(2.1g;5.3ミリモル)、(D,L)メチルフェニ
ルグリシネート塩酸塩(1.08g;5.3ミリモル)、TEA(1.5ml;1
0.7ミリモル)、HOBT(1.7g;12.5ミリモル)およびDCC(1.2
g;5.8ミリモル)より調製した。反応混合物の後処理を実施例5に記載の方
法と同じ方法にて行った。得られた粗生成物をイソプロピルエーテルでトリチュ
レートし、ついでイソプロパノールから2回再結晶し、標記化合物(0.06g
)を得た。
C25H20N2O4
融点=256-257℃
分子量=412.45
I.R.(KBr):3270;1750;1650;1620cm-1.
300MHz1H-NMR(DMSO-d6):δ10.30(s ブロード,1H);
9.64(d,1H);8.22(d,2H);8.04(d,1H);7.85(s,1H);
7.60-7.34(m,9H);7.21(dd,1H);5.74(d,1H);3.71(s,
3H).
MS(EI;熱源200℃;70V;200mA):412(M+);353;24
8;220;77.
実施例9
(R,S)-N-[α-(カルボキシ)ベンジル]-7-メトキシ-2-フェニルキノリン-4
−カルボキシアミド・塩酸塩
実施例7の生成物(0.18g;0.4ミリモル)を、10%塩酸(10ml)お
よびジオキサン(5ml)に溶かした。反応混合物を還流し、3時間攪拌し、つ
いで真空下で蒸発乾固させた。粗生成物を温酢酸エチル(2、3滴のエタノール
を含有)でトリチュレートし、標記化合物(0.16g)を得る。
C25H20N2O4.HClとして
融点=228-230℃
分子量=448.91
I.R.(KBr):3180;1735;1655;1630cm-1.
300MHz1H-NMR(DMSO-d6):δ9.6(d,1H);8.26(dd,2
H);8.14(d,1H);7.98(s,1H);7.63-7.52(m,6H);7.4
6-7.36(m,3H);7.33(dd,1H);5.66(d,1H);3.98(s,3
H).
MS(EI;熱源200℃;70V;200mA):412(M+);368;26
2;234;191;77.
実施例10
(R,S)-N-[α-(メチルアミノカルボニル)ベンジル]-2-フェニルキノリン-4
−カルボキシアミド
実施例4の生成物(0.45g;1.1ミリモル)を、33%MeNH2/
EtOH(40ml)に溶かし、触媒量のNaCNを加え、反応混合物をパール
装置中にて70℃で1時間加熱した。内部圧を40psiにまで上げた。溶液を
真空下で蒸発乾固させ、残渣を水でトリチュレートし、濾過し、乾燥させ、イソ
プロパノール(50ml)およびエタノール(30ml)の混合物から再結晶し
、標記化合物(0.2g)を得た。
C25H21N3O2
融点=261-263℃
分子量=395.47
元素分析:計算値(%)C,75.93;H,5.35;N,10.63;
測定値(%)C,75.65;H,5.34;N,10.55.
I.R.(KBr):3300;3270;1660;1635cm-1.
300MHz1H-NMR(DMSO-d6):δ 9.48(d,1H);8.33-8.
25(m,3H);8.18-8.10(m,3H);7.80(ddd,1H);7.68-
7.50(m,6H);7.40−7.28(m,3H);5.75(d,1H);2.63(d
,3H).
MS(EI;熱源200℃;70V;200mA):395(M+);337;23
2;204;77.
実施例11
(R,S)-N-[α-(メトキシカルボニル)ベンジル]-2-(2-チエニル)キノリン-4
-カルボキシアミド
実施例5のように、乾燥THF(70ml)、アセトニトリル(30ml)およ
びジクロロメタン(10ml)中、2−(2−チエニル)キノリン−4−カルボ
ン酸(2.0g;7.3ミリモル)、(D,L)メチルフェニルグリシネート塩酸
塩(1.7g;8.4ミリモル)、N−メチルモルホリン(1.1ml;10ミリ
モル)、HOBT(2.1g;15.5ミリモル)およびDCC(1.85g;
9.0ミリモル)より調製した。反応混合物の後処理を実施例5に記載の方法と
同じ方法にて行った。得られた粗生成物を酢酸エチルより結晶化させ、ついで無
水エ
タノールより再結晶し、標記化合物(0.9g)を得た。
C23H18N2O3Sとして
融点=178-180℃
分子量=402.47
元素分析:計算値(%)C,68.64;H,4.51;N,6.96;
測定値(%)C,67.50;H,4.99;N,7.43.
I.R.(KBr):3300;1745;1645cm-1.
300MHz1H-NMR(DMSO-d6):δ 9.70(d,1H);8.12(d,
1H);8.08(s,1H);8.04(d,1H);8.02(d,1H);7.19(t,
1H);7.76(d,1H);7.62(t,1H);7.53(d,2H);7.46-7.
37(m,3H);7.3(dd,1H);5.68(d,1H);3.68(s,3H).M
S(EI;熱源200℃;70V;200mA):402(M+);343;238
;210;77.
実施例12
(R,S)-N-[α-(メトキシカルボニル)ベンジル]-2-(2-フリル)キノリン−4
-カルボキシアミド
実施例1のように、ジクロロメタン、アセトニトリルおよびDMFの混合液(
350ml)中、(D,L)メチルフェニルグリシネート塩酸塩(7.2g;35.
5ミリモル)、TEA(12.4ml;88.8ミリモル)および粗2-(2−フリル
)キノリン-4-カルボニルクロリド(9.1g;35.5ミリモル)より調製した。
反応混合物の後処理を実施例1と同じ方法にて行った。得られた粗生成物をメタ
ノールでトリチュレートし、標記化合物(3.3g)を得た。
C23H18N2O4として
融点=178-180℃
分子量.=386.405
元素分析:計算値(%)C,71.49;H,4.70;N,7.25;
測定値(%)C,71.67;H,4.74;N,7.17.
I.R.(KBr):3300;1750;1650cm-1.
300MHz1H−NMR(DMSO-d6):δ9.72(d,1H);8.12(d,1
H);8.06(d,1H);7.96(dd,1H);7.92(s,1H);7.80(d
dd,1H);7.62(ddd,1H);7.52(dd,2H);7.45−7.35(
m,4H);6.73(dd,1H);5.77(d,1H);3.74(s,3H).
MS(EI;熱源200℃;70V;200mA):386(M+);327;22
2;194;77.
実施例13
(R,S)-N-[α-(メトキシカルボニル)ベンジル]-2-(4-ピリジル)キノリン-
4−カルボキシアミド
実施例1のように、ジクロロメタン、アセトニトリルおよびDMFの混合液(
100ml)中、(D,L)メチルフェニルグリシネート塩酸塩(3.4g;16.
7ミリモル)、TEA(3.9ml;27.8ミリモル)および2-(4−ピリジル
)キノリン-4-カルボニルクロリド(3.0g;11.1ミリモル)より調製した。
反応混合物の後処理を実施例1と同じ方法にて行った。得られた粗生成物を酢酸
エチルから数回再結晶し、標記化合物(1.9g)を得た。
C24H19N3O3として
融点=172-174℃
分子量=397.43
元素分析:計算値(%)C,72.53;H,4.82;N,10.57;
測定値(%)C,71.87;H,4.87;N,10.44.
I.R.(KBr):3240;1750;1670cm-1
300MHz1H-NMR(DMSO-d6):δ 9.74(d,1H);8.79(dd
,2H);8.27-8.17(m,5H);7.89(ddd,1H);7.74(ddd,
1H);7.54(dd,2H);7.47-7.38(m,3H);5.8(d,1H);3.
75(s,3H).
MS(EI;熱源200℃;70V;200mA):397(M+);338;23
3;205;77.
実施例14
(R,S)-N-[α-(メトキシカルボニル)-2-チエニルメチル]-2フェニルキノリ
ン-4-カルボキシアミド
実施例1のように、ジクロロメタン、アセトニトリルおよびDMFの混合液(
100ml)中、(D,L)メチルチエニルグリシネート塩酸塩(1.94g;9.
4ミリモル)、TEA(2.7ml;19.5ミリモル)および2-フェニルキノリン
-4-カルボニルクロリド(2.0g;7.8ミリモル)より調製した。反応混合物の
後処理を実施例1と同じ方法にて行った。得られた粗生成物を酢酸エチルから数
回再結晶し、標記化合物(0.66g)を得た。
C23H18N2O3Sとして
融点=144-145℃
分子量=402.47
元素分析:計算値(%)C,68.64;H,4.51;N,6.96;
測定値(%)C,68.81;H,4.46;N,6.96.
I.R.(KBr):3295;1745;1640cm-1.
300MHz1H-NMR(CDCl3):δ8.2S(dd,1H);8.22(dd,1
H);8.17(dd,2H);7.95(s,1H);7.78(ddd,1H);7.60
(ddd,1H);7.56-7.45(m,3H);7.35(dd,1H);7.20(d,
1H);7.05(dd,1H);7.05(s ブロード,1H);6.22(d,1H);
3.9(s,3H).
MS(EI;熱源200℃;70V;200mA):402(M+);343;23
2;204.
実施例15
(R,S)-N-[α-(メトキシカルボニルメチル)ベンジル]-2-フェニルキノリン-
4-カルボキシアミド
実施例5のように、乾燥THF(10ml)、アセトニトリル(4ml)および
ジクロロメタン(7ml)中、2−フェニルキノリン−4−カルボン酸(1.3
9g;5.60ミリモル)、(R,S)メチル3−アミノ−3−フェニルプロピ
オネート塩酸塩(1.2g;5.60ミリモル)、TEA(0.78ml;5.6
0ミリモル)、HOBT(1.51g;11.2ミリモル)およびDCC(2.
31g;11.2ミリモル)より調製した。反応混合物の後処理を実施例5に記
載の方法と同じ方法にて行った。得られた粗生成物をジクロロメタンに溶かし、
0℃で一夜放置した。さらにジクロロヘキシル尿素が沈殿し、濾去した。該溶液
を真空下で蒸発乾固させ、粗生成物(1.4g)を得、それをイソプロピルエー
テル/アセトン(99:1)でトリチュレートし、白色固体として標記化合物(
1.2g)を得た。
C26H22N2O3として
融点=156-158℃
分子量.=410.47
元素分析:計算値(%)C,76.07;H,5.40;N,6.82;
測定値(%)C,75.77;H,5.38;N,6.94.
I.R.(KBr):3295;1755;1645;1590;1530cm-1
.
300MHz1H-NMR(DMSO-d6):δ 9.40(d,1H);8.29(dd
,2H);8.14(d,1H);8.07(d,1H);8.04(S,1H);7.83(
ddd,1H);7.66-7.52(m,4H);7.50(d,2H);7.40(dd,
2H);7.31(ddd,1H);5.60(dt,1H);3.65(s,3H);3.0
4-2.89(m,2H).
MS(EI;熱源200℃;70V;200mA):410(M+);337;23
3;205.
実施例93
(R,S)-N-[α-(メトキシカルボニル)ベンジル]-2-(p-クロロフェニル)キノリ
ン-4-カルボキシアミド
2-(p-クロロフェニル)キノリン-4-カルボン酸(2g;7.0ミリモル)およ
びN-メチルモルホリン(1.7ml;(15.4ミリモル)を、窒素雰囲気下、乾燥T
HF(50ml)に溶かした。
溶液を−20℃に冷却し、クロロギ酸イソブチル(0.91ml;7.0ミリモル
)を加えた。20分後、乾燥THF(30ml)に溶かしたメチル(R,S)フェ
ニルグリシネート・塩酸塩(2.12g;10.5ミリモル)およびN-メチルモ
ルホリン(1.3ml;11.9ミリモル)を加え、反応混合物を室温で一夜攪拌し
た。水(5ml)を加え、反応混合物を蒸発乾固させた。残渣をエチルエーテル
に溶かし、炭酸水素ナトリウム飽和溶液で洗浄し、分離し、硫酸ナトリウム上で
乾燥させ、蒸発乾固させた。残りの油を、230−400メッシュのシリカゲル
上、ヘキサン/イソプロピルエーテル(7:3)の混合液で溶出するフラッシュ
クロマトグラフィーに付し、粗生成物(0.9g)を得、それをイソプロピルエ
ーテル/トルエンで3回再結晶し、標記化合物(0.5g)を得た。
C25H19ClN2O3として
融点=170-172℃
分子量=430.90
元素分析: 計算値(%) C,69.72;H,4.45;N,6.50
測定値(%) C,69.82;H,4.47;N,6.48
I.R.(KBr):3280;1740;1670;1635;1590;15
30cm-1.
300MHz 1H-NMR(DMSO-d6):9.71(d,1H);8.32(d,2
H);8.21(d,1H);8.13(d,1H);8.13(s,1H);7.85(dd
,1H);7.67(dd,1H);7.63(d,2H);7.53(dd,2H);7
.46-7.38(m,3H);5.79(d,1H);3.74(s,3H).
MS(EI;熱源200℃;70eV;200μA):43O(M+.);371;2
6
6;238;203.
実施例94
(R)-N-[α-(メトキシカルボニル)-4-メトキシベンジル]-2-フェニルキノリ
ン-4-カルボキシアミド
(R)-N-[α-(メトキシカルボニル)-4-ヒドロキシベンジル]-2-フェニルキ
ノリン-4-カルボキシアミド(実施例83の化合物)(0.62g;1.5ミリモ
ル)を、乾燥アセトン(30ml)および乾燥DMF(2ml)に溶かし、炭酸
カリウム(0.14g;0.75ミリモル)を添加し、反応混合物を30分間攪拌
した。ヨウ化メチル(0.093ml;1.5ミリモル)を室温で添加し、反応混
合物を40℃で4時間加熱し、炭酸カリウム(0.104g;0.75ミリモル)
およびヨウ化メチル(0.093ml;1.5ミリモル)を再び添加し、混合物を
さらに6時間還流した。
反応物を真空下で蒸発乾固させ、酢酸エチルに溶かし、水で洗浄した。硫酸ナ
トリウムで乾燥させた有機層を真空下で蒸発乾固させた。残渣をエチルエーテル
から再結晶し、標記化合物(0.45g)を得た。
C26H22N2O4として
融点=160-162℃
分子量.=426.48
元素分析: 計算値(%) C,73.22;H,5.20;N,6.57
測定値(%) C,73.01;H,5.20;N,6.48
I.R.(KBr):3210;1750;1635;1625;1590;15
30;1515cm-1
300MHz 1H−NMR(DMSO-d6):9.65(d,1H);8.28(d,
2H);8.21(d,1H);8.14(d,1H);8.10(s,1H);7.84(dd
,1H);7.67(dd,1H);7.61-7.49(m,3H);7.44(d,2
H);6.98(d,2H);4.70(d,1H);3.79(s,3H);3.76(s
,3H).
MS(EI;熱源200℃;70eV;200μA):426(M+.);367;2
3
2;204.
実施例95
(R,S)-N-[α-(メトキシカルボニル)-α−(メチル)ベンジル]-N-メチル-2-
フェニルキノリン-4-カルボキシアミド塩酸塩
(R,S)-N-[α-(メトキシカルボニル)ベンジル]-2-フェニルキノリン-4-
カルボキシアミド(実施例4の化合物(0.50g;1.3ミリモル))を、窒素雰
囲気下、乾燥DMF(10ml)に溶かした。
溶液を0℃に冷却し、水素化ナトリウム(60%;0.052g;1.3ミリモ
ル)を加えた。0℃で20分経過した後、温度を室温にまで上げ、ヨウ化メチル(
0.09ml;1.4ミリモル)を加えた。反応混合物を室温で一夜攪拌し、つい
でさらに水素化ナトリウム(0.052g;1.3ミリモル)およびヨウ化メチル
(0.1ml;1.6ミリモル)を添加することでその操作を繰返した。
室温で6時間経過した後、塩化アンモニウムの飽和溶液(10ml)を加え、
反応混合物を真空下で蒸発乾固させた。残渣をジクロロメタンに溶かし、水で洗
浄し、有機層を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で蒸発乾固させた
。
残りの油を、230−400メッシュのシリカゲル上、0.5%の濃NH4OH
を含有するヘキサン/酢酸エチル(3:2)の混合液で溶出するフラッシュクロ
マトグラフィーに付し、粗生成物(0.18g)を得、それをエチルエーテルに
溶かし、塩酸/エチルエーテルで処理し、標記化合物(0.15g)を得た。
C27H24N2O3.HClとして
分子量.=460.96
I.R.(KBr):1745;1640;1610cm-1
MS(EI;熱源200℃;70eV;200μA):424(M+.);365;2
32;204.
実施例96
(R,S)-N-[α-(メチルカルボニル)ベンジル]-2-フェニルキノリン-4-カルボ
キシ
アミド
溶液を-55℃に冷却し、乾燥ジクロロメタン(0.7ml)に溶かしたDM
SO(0.22ml;3.1ミリモル)を、温度を−50℃以下に維持しながら
滴下した。反応物を−55℃で7分間攪拌し、ついで乾燥ジクロロメタン(25
ml)に溶かした(R,S)-N-[α-(1-ヒドロキシエチル)ベンジル]-2-フェニ
ルキノリン-4-カルボキシアミド(実施例17の化合物(0.97g;2.5ミリ
モル))を、温度を−50℃と−55℃の間に維持しながら添加した。
−55℃で30分間経過した後、−40℃を超えないように、TEA(1.9m
l;13.6ミリモル)を加え、ついで反応混合物を室温にし、さらに15分間
攪拌した。反応物を水(5ml)でクエンチし、ジクロロメタンで抽出し;有機
層を水、20%クエン酸、炭酸水素ナトリウムの飽和溶液およびブラインで洗浄
し;有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で蒸発乾固させた。
残りの油を、230−400メッシュのシリカゲル上、0.5%の濃NH4OH
を含有するヘキサン/酢酸エチル(70:30)の混合液で溶出するフラッシュ
クロマトグラフィーに付し、粗生成物(0.64g)を得、それを温イソプロピ
ルエーテル/イソプロパノール(2:1)でトリチュレートし、濾過し、洗浄し
て乾燥させ、標記化合物(0.5g)を得た。
C25H20N2O2として
融点=160-161℃
分子量.=380.45
元素分析: 計算値(%) C,78.93;H,5.30;N,7.36;
測定値(%) C,79.01;H,5.31;N,7.27.
I.R.(KBr):3400;3265;1725;1660;1640;15
92cm-1.
300MHz 1H-NMR(DMSO-d6):9.60(d,1H);8.29(d,2
H);8.17(d,1H);8.14(d,1H);8.12(s,1H);7.82(d
d,lH);7.65(dd,1H);7.61-7.51(m,5H);7.48-7.3
6(m,3H);2.19(s,3H).
MS(EI;熱源200℃;70eV;200μA):380(M+.);337;2
32;204.
実施例97
(R,S)-N-[α-(2-ヒドロキシエチル)ベンジル]-2-フェニルキノリン-4-カ
ルボキシアミド
(R,S)-N-[α-(メトキシカルボニルメチル)ベンジル]-2-フェニルキノリン
-4-カルボキシアミド(実施例15の化合物(0.7g;1.7ミリモル))を、窒
素雰囲気下、t−ブタノール(50ml)およびメタノール(2ml)に溶かし
た。
水素化ホウ素ナトリウム(60mg;1.6ミリモル)を15分間にてその熱
溶液に加えた。反応混合物を6時間還流させ、塩化アンモニウムの飽和溶液(5
ml)でクエンチし、ついで真空下で蒸発乾固させた。残渣をジクロロメタンに
溶かし、ブラインで洗浄し、有機層を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真
空下で蒸発乾固させた。
粗生成物を、230−400メッシュのシリカゲル上、0.5%の濃NH4OH
を含有するエチルエーテルで溶出するフラッシュクロマトグラフィーに付し、つ
いでイソプロパノールから結晶化させて、標記化合物(0.19g)を得た。
C25H22N2O2として
融点=167-169℃
分子量.=382.47
元素分析: 計算値(%) C,78.52;H,5.80;N,7.32;
測定値(%) C,78.49;H,5.79;N,7.29.
I.R.(KBr):3360;1650;1592cm-1.
300MHz 1H-NMR(DMSO-d6):9.30(d,1H);8.31(d,2
H);8.13(d,1H);8.10(s,1H);8.03(d,1H);7.81(d
d,1H);7.64-7.51(m,4H);7.46(d,2H);7.39(dd,
2H);7.29(dd,1H);5.30(dt,1H);4.61(t,1H);3.6
1-3.41(m,2H);2.11-1.86(m,2H).
MS(EI:熱源200℃;70eV;200μA):382(M+.);337;2
32;204.
実施例98
(S)-N-(α-エチルベンジル)-3-(2-ジメチルアミノエトキシ)-2-フェニルキ
ノリン-4-カルボキシアミド・塩酸塩
(S)-N-[α-(エチルベンジル)-3-ヒドロキシ-2-フェニルキノリン-4-カル
ボキシアミド(実施例85の化合物(0.62g;1.6ミリモル))を、乾燥DM
F(30ml)に溶かした。
ジメチルアミノエチルクロリド・塩酸塩(0.58g;4.0ミリモル)およ
び炭酸カリウム(0.56g;4.0ミリモル)を加え、反応混合物を20時間
還流した。炭酸カリウムを濾去し、混合物を真空下で蒸発乾固させ、酢酸エチル
に溶かし、水および20%クエン酸で洗浄した。水層を2N水酸化ナトリウムで
アルカリ性にし、酢酸エチルで抽出し;有機層をブラインで洗浄し、分離し、硫
酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で蒸発乾固させた。
残渣を、230−400メッシュのシリカゲル上、0.4%の濃NH4OHを含
有するジクロロメタン/メタノール(98:2)で、ついで0.6%の濃NH4O
Hを含有するジクロロメタン/メタノール(86:10)で溶出するフラッシュ
クロマトグラフィーに付し、粗生成物(85mg)を得、それを酢酸エチルに溶
かし、塩酸/エチルエーテルで処理し、標記化合物(75mg)を得た。
C29H31N3O2.HCIとして
融点=70℃(分解)
分子量.=490.05
I.R.(ヌジョール):3600;3100;1650;1550cm-1.
300MHz 1H-NMR(DMSO-d6):10.28(s br,1H);9.50(
d,1H);8.10(d,1H);7.96(dd,2H);7.78(m,1H);7
.67-7.61(m,2H);7.61-7.51(m,3H);7.49-7.39(m,
4H);7.33(dd,1H);5.08(dt,1H);3.90(t,2H);2.9
6(dt,2H);
2.49(s,6H);1.85(m,2H);0.97(t,3H).
MS(FAB POS,チオグリセロールマトリックス,Xeガス,8KeV,熱
源50℃):454(MH+)
実施例99
(S)-N-(α-エチルベンジル)-3-アセチルアミノ-2-フェニルキノリン-4-カ
ルボキシアミド
(S)-N-[α-(エチルベンジル)-3-アミノ-2-フェニルキノリン-4-カルボキ
シアミド(実施例69の化合物(0.40g;1.05ミリモル))を、無水酢酸(
25ml)中、70℃で1時間、ついで100℃でさらに3時間加熱した。つい
で、反応混合物を真空下で蒸発乾固させ、残渣を酢酸エチルに溶かし;溶液を水
、炭酸水素ナトリウム飽和溶液、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ
、真空下で蒸発乾固させた。
粗生成物(0.39g)をヘキサン/酢酸エチル/濃NH4OH(各々、70
:30:0.5)の混合物で溶出するシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラ
フィーに付して精製し、純粋な生成物(O.2g)を得、それをアセトンから再
結晶し、標記化合物(0.14g)を得た。
C27H25N3O2として
融点.=268−269℃
分子量.=423.52
元素分析: 計算値(%) C,76.57;H,5.95;N,9.92;
測定値(%) C,76.38;H,5.98;N,9.90.
I.R.(KBr):3230;1670;1640;1555;1525cm-1.
300MHz 1H-NMR(DMSO-d6):9.65(s,1H);9.05(d,1
H);8.10(d,1H);7.80(t,1H);7.70-7.50(m,4H);7.
45-7.20(m,8H);5.08(dt,1H);1.85(m,2H);1.60(
s,3H);0.97(t,3H).
MS(EI;熱源200℃;70eV;200μA):423(M+.);381;3
3
4;289;261;247;218.
実施例100
(−)-(S)-N-(α−エチルベンジル)-3-(3-ジメチルアミノプロポキシ)-2-フ
ェニルキノリン-4-カルボキシアミド・塩酸塩
(−)-(S)-N-[α-(エチルベンジル)-3-ヒドロキシ-2-フェニルキノリン-4
-カルボキシアミド(実施例85の化合物(1.2g;3.1ミリモル))を、乾燥
THF(15ml)に溶かした。
エチルエーテル(10ml)に溶かした3-ジメチルアミノプロピルクロリド
・塩酸塩(1.0g;8.2ミリモル)、炭酸カリウム(1.3g;9.4ミリモ
ル)およびヨウ化カリウム(0.16g)を加え、反応混合物を室温で30分間
攪拌し、ついで2時間還流した。さらには、12時間毎に、各々、エチルエーテ
ル(10ml)に溶かした、0.77g(6.3ミリモル)、1.0g(8.2ミリモ
ル)、0.6g(4.9ミリモル)およびさらに0.6g(4.9ミリモル)の3-ジ
メチルアミノプロピルクロリドおよびいくらかのKIを添加し、反応物を還流し
た。炭酸カリウムを濾去し、混合物を真空下で蒸発乾固し、酢酸エチルに溶かし
、水および20%クエン酸で洗浄した。水層を2N水酸化ナトリウムでアルカリ
性にし、酢酸エチルで抽出し;有機層をブラインで洗浄し、分離し、硫酸ナトリ
ウムで乾燥し、真空下で蒸発乾固させた。
残渣を、230−400メッシュのシリカゲル上、0.5%の濃NH4OHを含
有するジクロロメタン/メタノール(95:5)で溶出するフラッシュクロマト
グラフィーに付し、粗生成物(0.9g)を得、それを酢酸エチルに溶かし、塩
酸/エチルエーテルで処理し、標記化合物(0.62g)を得た。
C30H33N3O2.HClとして
融点.=108℃(分解)
分子量.=504.08
[α]D 20=−16.0(c=0.5,MeOH)
I.R.(KBr):3400:3U80;1655;1545cm-1.
300MHz 1H-NMR(DMSO-d6):δ10.55(s br,1H);9.3
5(d,1H);8.09(d,1H);7.92(dd,2H);7.76(ddd,
1H);7.65-7.51(m,5H);7.48-7.40(m,4H);7.31(d
d,1H);5.10(dt,1H);3.72-3.62(m,2H);2.75-2.6
0(m,2H);2.58(d,3H);2.56(d,3H);1.90-1.67(m,
4H);1.00(t,3H).
MS(EI;熱源180℃;70V;200mA):467(M+.);466;39
5;58.
実施例101
(−)-(S)-N-((α-エチルベンジル)-3-[2-(フタルイミド)エトキシ]-2フェ
ニルキノリン-4-カルボキシアミド・塩酸塩
(−)-(S)-N[α-(エチルベンジル)-3-ヒドロキシ-2-フェニルキノリン-4-
カルボキシアミド(実施例85の化合物(1.9g;5.0ミリモル))を、乾燥T
HF(20ml)に溶かした。
THF(15ml)に溶かした2-フタルイミドエチルブロミド(3.8g;1
4.9ミリモル)、炭酸カリウム(2.0g;14.5ミリモル)およびヨウ化カ
リウム(0.25g)を加え、反応混合物を室温で2.5時間攪拌し、ついで2
時間還流した。2-フタルイミドエチルブロミド(1.9g;7.4ミリモル)お
よびいくらかのKIを添加し、該反応混合物をさらに3.5時間還流した。
2-フタルイミドエチルブロミド(0.5g;2.0ミリモル)およびいくらか
のKIを再び加え、その混合物を5時間還流した。
炭酸カリウムを濾去し、混合物を真空下で蒸発乾固し、ジクロロメタンに溶か
し、水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、真空下で蒸発乾固させた
。
残渣を、230−400メッシュのシリカゲル上、0.5%の濃NH4OHを含
有するヘキサン/酢酸エチル(80:20)で、ついで0.5%の濃NH4OHを
含有するヘキサン/酢酸エチル(60:40)で溶出するフラッシュクロマトグ
ラフィーに付して純生成物(2.6g)を得、それをイソプロピルエーテルでト
リ
チュレートし、標記化合物(2.5g)を得た。
C35H29N3O4として
融点=172-175℃
分子量.=555.64
[α]D 20=−16.3(c=0.5,MeOH)
I.R.(KBr):3280;3060;2960;1780;1715;16
60;1530cm-1.
300MHz 1H-NMR(DMSO-d6):δ9.27(d,1H);8.03(d,
1H);7.92-7.84(m,4H);7.78-7.69(m,3H);7.60-7.
53(m,2H);7.46-7.38(m,4H);7.27(dd,1H);7.13-
7.04(m,3H);4.96(dt,1H);3.92-3.78(m,2H);3.7
2-3.55(m,2H);1.78(dq,2H);0.93(t,3H).
MS(EI;熱源180℃;70V;200mA):555(M+.),526,42
1,174.
実施例102
(−)-(S)-N-(α-エチルベンジル)-3-(2-アミノエトキシ)-2-フェニルキノ
リン-4-カルボキシアミド・塩酸塩
(−)-(S)-N-[α-(エチルベンジル)-3-ヒドロキシ-[2-(フタルイミド)エト
キシ]-2-フェニルキノリン-4-カルボキシアミド・塩酸塩(実施例101の化
合物(2.2g;3.9ミリモル))を、96%エタノール(150ml)に溶かし
、ヒドラジン・水和物(0.38ml;7.8ミリモル)をその沸騰溶液に加え、
ついでそれを4時間還流した。
さらに12時間毎に、0.4ml(8.2ミリモル)、0.2ml(4.1ミリ
モル)、0.2ml(4.1ミリモル)、0.4ml(8.2ミリモル)および0.
4ml(8.2ミリモル)のヒドラジン・水和物を加え、反応混合物を還流し続
けた。ついで、反応混合物を真空下で蒸発乾固させ、水(20ml)に溶かし、
冷却して濃塩酸(10ml)で酸性化した。混合物を1時間煮沸し、冷却してフ
タルイドラジドを濾去した。水層を酢酸エチルで洗浄し、2N水酸化ナトリウム
でアルカリ性にし、酢酸エチルで抽出し;有機層をブラインで洗浄し、分離し、
硫酸ナトリウムで乾燥し、真空下で蒸発乾固させた。
残渣を、230−400メッシュのシリカゲル上、1.2%の濃NH4OHを含
有する酢酸エチル/メタノール(96:4)で溶出するフラッシュクロマトグラ
フィーに付して純生成物を得、それを酢酸エチルに溶かし、塩酸/エチルエーテ
ルで処理し、標記化合物(1.2g)を得た。
C27H27N3O2.HClとして
融点.=119℃(分解)
分子量.=462.00
[α]D 20=−19.4(c=0.5,MeOH)
I.R.(KBr):3400;3080;1640;1545cm-1.
300MHz 1H-NMR(DMSO-d6):δ9.45(d,1H);8.09(d,1
H);8.00(dd,1H);7.94(s br,3H);7.76(ddd,1H)
;7.65-7.51(m,4H);7.48-7.40(m,3H);7.31(dd,1
H);5.09(dt,1H);3.83(t,2H);2.72(m,2H);1.93-
1.80(m,2H);0.99(t,3H).
MS(FABPOS,チオグリセロール・マトリックス;Xeガス,8keV;
熱源50℃):426(MH+).
実施例103
(+)-(S)-N-(α-エトキシベンジル)-3−[2-(1-ピロリジニル)エトキシ]-2-
フェニルキノリン-4-カルボキシアミド・塩酸塩
(−)-(S)-N-[α-(エチルベンジル)-3-ヒドロキシ-2-フェニルキノリン-4
-カルボキシアミド(実施例85の化合物(2.0g;5.2ミリモル))を、乾燥
THF(25ml)に溶かした。
2-ピロリジノエチルクロリド(1.0g;7.5ミリモル)および炭酸カリウ
ム(2.2g;15.9ミリモル)を加え、反応混合物を室温で30分間攪拌し、
ついで還流し、2-ピロリジノエチルクロリド(1.1g;8.2ミリモル)をそ
の沸騰溶液に添加し、一夜還流した。
炭酸カリウムを濾去し、混合物を真空下で蒸発乾固し、酢酸エチルに溶かし、
水および20%クエン酸で洗浄した。水層を2N水酸化ナトリウムでアルカリ性
にし、酢酸エチルで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、分離し、硫酸ナトリウ
ムで乾燥し、真空下で蒸発乾固させた。
残渣を、230−400メッシュのシリカゲル上、0.5%の濃NH4OHを含
有するジクロロメタン/メタノール(97:3)で溶出するフラッシュクロマト
グラフィーに付して純生成物(1.8g)を得、それを酢酸エチルに溶かし、塩
酸/エチルエーテルで処理して標記化合物(2.0g)を得た。
C31H33N3O2・HClとして
融点.=110-115℃(分解)
分子量.=516.08
[α]D 20=+4.5(c=0.5,MeOH)
I.R.(KBr):3400;3080;1655;1545cm-1.
300MHz 1H-NMR(DMSO-d6):δ10.50(s br,1H);9.5
0(d,1H);8.10(d,1H);7.96(dd,2H);7.78(ddd,1
H);7.68-7.30(m,10H);5.10(dt,1H);3.90(m,2H)
;3.20(m,2H);3.00(m,2H);2.65(m,2H);1.95-1.6
5(m,6H);1.94(t,3H).
MS(EI;熱源180℃;70V;200mA):479(M+.);478;38
3;97;84.
実施例104
(−)-(S)-N-(α-エチルベンジル)-3-(ジメチルアミノアセチルアミノ)-2-フ
ェニルキノリン-4-カルボキシアミド
(−)-(S)-N-[α-(エチルベンジル)-3-アミノ-2-フェニルキノリン-4-カ
ルボキシアミド(実施例69の化合物(1.1g;2.8ミリモル))を、窒素雰囲
気下、
温トルエン(10ml)に溶かした。トルエン(5ml)に溶かした無水クロロ
酢酸(0.96g;5.6ミリモル)を滴下し、溶液を1時間還流した。
反応混合物を真空下で蒸発乾固させ、ジクロロメタン(10ml)に懸濁させ
、氷冷した28%Me2NH/エタノール(5ml)に滴下した。該溶液を室温
で一夜攪拌し、ついで28%Me2NH/エタノール(15ml)を加え、反応
混合物をパール(parr)装置にて60℃で加熱した。
乾燥THF(20ml)に溶かした。
混合物を真空下で蒸発乾固し、20%クエン酸に溶かし、酢酸エチルで洗浄し
た。水層を2N水酸化ナトリウムで塩基性化し、酢酸エチルで抽出し、有機層を
ブラインで洗浄し、分離し、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空下で蒸発乾固させて
粗生成物(1.4g)を得た。
この生成物を温イソプロピルエーテルでトリチュレートし、標記化合物(0.
86g)を得た。
C29H30N4O2として
融点=189-191℃
分子量.=466.59
[α]D 20=-63.1(c=0.5,MeOH)
I.R.(KBr):3230;3180;1670;1630;1540cm-1
.
300MHz 1H-NMR(DMSO-d6):δ9.41(s,1H);8.97(d,
1H),8.08(d,1H);7.81(dd,1H);7.70-7.59(m,4H)
;7.49-7.26(m,8H);5.00(dt,1H);2.55(s,2H);1.
97(s,3H);1.90-1.65(m,2H);0.93(t,3H).
MS(EI;熱源180℃;70V;200mA):466(M+.);331;58
実施例105
N−(α,α−ジメチルベンジル)−3−ヒドロキシ−2−フェニルキノリン
−4−カルボキシアミド
2.0g(7.5mmol)の3−ヒドロキシ−2−フェニルキノリン−4−
カルボン酸を窒素雰囲気下、70mlの乾燥THFおよび30mlのCH3CN
中に溶解した。
1.02g(7.5mmol)のクミルアミンおよび1.12g(8.3mm
ol)のN−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)を添加し、反応混合物
を−10℃に冷却した。
20mlのCH2Cl2中に溶解した1.71g(8.3mmol)のDCCを
滴下し、溶液を2時間−5ないし0℃に保ち、ついで、室温で一晩放置した。沈
殿したジシクロヘキシルウレアを濾別し、溶液を真空下蒸発させ乾燥させた。残
渣をCH2Cl2中に溶解し、H2O、飽和NaHCO3溶液、5%クエン酸、飽和
NaHCO3溶液および塩水で洗浄した。
有機相を分離し、Na2SO4上で乾燥させ、真空下蒸発させ乾燥させ;残渣を
20mlのCH2Cl2中に溶解し、一晩放置した。さらにいくらかのジシクロヘ
キシルウエアが沈殿し、濾別した。溶液を真空下蒸発させ乾燥させ、1.4gの
粗生成物を得、これを230−400メッシュシリカ上、はじめヘキサン/Et
OAc9/1ついでヘキサン/EtOAC8/2で溶出して、フラッシュクロマ
トグラフィーに付し、0.4gの精製生成物を得て、これをi−PrOHから2
回再結晶し、0.15gの標記化合物を得た。
C25H22N2O2として
融点.=166-169℃(分解)
分子量.=382.47
I.R.(ヌジョール):3200;1650;1580;1535cm-1.
300MHz 1H-NMR(DMSO-d6):δ9.56(s,1H);8.92(s
br,1H);8.00-7.94(m,3H);7.76(d br,1H);7.63-
7.45(m,7H);7.36(dd;2H);7.24(dd,1H);1.72(s,6
H).
MS(EI;熱源180℃;70V;200mA):382(M+.);264;24
7;219;119.
実施例106
N−(α,α−ジメチルベンジル)−3−アミノ−2−フェニルキノリン−4
−カルボキシアミド
2.0g(7.6mmol)の3−アミノ−2−フェニルキノリン−4−カル
ボン酸を窒素雰囲気下、70mlの乾燥THFおよび30mlのCH3CN中に
溶解した。
1.02g(7.5mmol)のクミルアミンおよび1.12g(8.3mm
ol)のN−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)を添加し、反応混合物
を−10℃に冷却した。
20mlのCH2Cl2中に溶解した1.71g(8.3mmol)のDCCを
滴下し、溶液を2時間−5ないし0℃に保ち、ついで、室温で一晩放置した。沈
殿したジシクロヘキシルウレアを濾別し、溶液を真空下蒸発させ乾燥させた。残
渣をCH2Cl2中に溶解し、H2O、飽和NaHCO3溶液、5%クエン酸、飽和
NaHCO3溶液および塩水で洗浄した。
有機相を分離し、Na2SO4上で乾燥させ、真空下蒸発させ乾燥させ;残渣を
20mlのCH2Cl2中に溶解し、一晩放置した。さらにいくらかのジシクロヘ
キシルウエアが沈殿し、濾別した。溶液を真空下蒸発させ乾燥させ、2.0gの
粗生成物を得、これを230−400メッシュシリカ上、1%濃NH4OHを含
むヘキサン/EtOAc6/4で溶出して、フラッシュクロマトグラフィーに付
し、0.9gの精製生成物を得て、これをヘキサン/EtOAc1/1から、つ
いで、i−PrOHから再結晶し、0.45gの標記化合物を得た。
C25H23N3Oとして
融点=166-168℃
分子量.=381.48
I.R.(ヌジョール):3460;3360;3220;1667;1605;
1527cm-1.
300MHz 1H-NMR(DMSO-d6):δ9.05(s,1H);7.87(dd
,1H);7.74-7.68(m,3H);7.60-7.42(m,7H);7.37(
dd,2
H);7.24(dd,1H);4.74(s,2H);1.71(s,6H).MS(EI;熱
源180℃;70V;200mA):381(M+.);263;218;119.
実施例107
(−)−(S)−N−(α−エチルベンジル)−5−メチル−2−フェニルキ
ノリン−4−カルボキシアミド
0.80g(3.04mmol)の5−メチル−2−フェニルキノリン−4−
カルボン酸を窒素雰囲気下、30mlの乾燥THFおよび12mlのCH3CN
中に溶解した。
0.43g(3.20mmol)の(S)−(−)−α−エチルベンジルアミ
ンおよび0.78g(5.78mmol)のN−ヒドロキシベンゾトリアゾール
(HOBT)を添加し、反応混合物を−10℃に冷却した。
5mlのCH2Cl2中に溶解した0.69g(3.34mmol)のDCCを
滴下し、溶液を2時間−5ないし0℃に保ち、ついで、室温で一晩放置した。沈
殿したジシクロヘキシルウレアを濾別し、溶液を真空下蒸発させ乾燥させた。残
渣をCH2Cl2中に溶解し、H2O、飽和NaHCO3溶液、5%クエン酸、飽和
NaHCO3溶液および塩水で洗浄した。
有機相を分離し、Na2SO4上で乾燥させ、真空下蒸発させ乾燥させ;残渣を
10mlのCH2Cl2中に溶解し、一晩放置した。さらにいくらかのジシクロヘ
キシルウエアが沈殿し、濾別した。溶液を真空下蒸発させ乾燥させ、1.15g
の粗生成物を得、これを230−400メッシュシリカ上、0.5%濃NH4O
Hを含むヘキサン/EtOAc6/2で溶出して、フラッシュクロマトグラフィ
ーに付し、0.47gの精製生成物を得て、これを数滴のEtOAcを含むi−
Pr2Oから再結晶し、0.36gの標記化合物を白色紛体として得た。
C26H24N2Oとして
融点=189−192℃
分子量.=380.49
[α]D 20=-3.8(c=0.5,MeOH)
I.R.(KBr):3280;3070;3020;1635;1545cm-1
.
300MHz 1H-NMR(DMSO-d6):δ9.20(d,1H);8.23(d,
2H);7.93(d,1H);7.78(s,1H);7.20-7.70(m,10H)
;5.00(dt,1H);2.38(s ブロード,3H);1.70-1.90(m,
2H);0.95(t,3H).
MS(EI;熱源180℃;70V;200mA):380(M+.);246;21
8.
実施例108
(R,S)−N−[α−(1−ヒドロキシエチル)ベンジル]−3−メチル−
2−フェニルキノリン−4−カルボキシアミド
実施例1に記載したように、150mlの乾燥CH2Cl2およびCH3CNの
1:1混合物中の11.08g(39.33mmol)の粗3−メチル−2−フ
ェニルキノリン−4−カルボニルクロライド、4.87g(32.20mmol
)の1−フェニル−2−ヒドロキシプロピルアミンおよび10.33ml(74
.14mmol)のTEAから開始して調製した。
沈殿したTEA塩酸を濾別し,濾液を真空下蒸発させ乾燥させ;残渣をCH2
Cl2(100ml)中に溶解し、飽和NaHCO3溶液、20%クエン酸および
塩水で洗浄した。有機溶液をNa2SO4上で乾燥し、真空下蒸発させて乾燥させ
、13.23gの油を得、6mlのi−PrOHを含有するi−PrO2(10
0ml)から再結晶し、9.14gの標記化合物を灰色がかった白色固体として
得た。
C26H24N2O2として
融点=163−165℃
分子量.=396.49
I.R.(ヌジョール):3400;3260;1635;1580cm-1.
実施例109
(R,S)−N−[α−(メチルカルボニル)ベンジル]−3−メチル−2−
フェニルキノリン−4−カルボキシアミド
実施例96に記載したように、230mlの乾燥CH2Cl2中の3.25g(
25.60mmol)のオキサリルクロライド、3.88g(49.66mmo
l)のDMSO、8.2g(20.68mmol)の(R,S)−N−[α−(
1−ヒドロキシエチル)ベンジル]−3−メチル−2−フェニルキノリン−4−
カルボキシアミド(実施例108の化合物)および15.72ml(112.7
6mmol)のTEAから開始して調製した。
反応を40mlのH2Oでクエンチし、有機相を分離し、20%クエン酸、飽和
NaHCO3溶液および塩水で洗浄した。有機溶液をNa2SO4上で乾燥させ、
真空下蒸発させ乾燥させ、9.4gの粗標記化合物を油として得た。この残渣の
油を230−400メッシュシリカゲル上、1%濃NH4OHを含むヘキサン/
EtOAc70:30の混合物で溶出し、7.7gの精製生成物を得、これをE
tOAc/ヘキサンそれぞれ1:3から結晶化し、6.0gの純粋な標記化合物
を得た。
C26H22N2O2として
融点.=156-158℃
分子量.=394.48
I.R.(ヌジョール):3270;3180;1735;1725;1660;
1630;1527;1460cm-1.
300MHz 1H-NMR(DMSO-d6):δ9.53(d,1H);8.01(d,
1H);7.73(dd,1H);7.62-7.35(m,12H);5.97(d,1
H);2.30(s br,3H);2.18(s,3H).
MS(EI;熱源180℃;70V;200mA):394(M+.);352;35
1;246;218;217.
実施例110
(R,S)−N−[α−(エチル)−4−ピリジルメチル]−2−フェニルキ
ノリン−4−カルボキシアミド
4.12g(16.52mmol)の2−フェニルキノリン−4−カルボン酸
を窒素雰囲気下、40mlの乾燥CH2Cl2および30mlのTHF中に溶解し
た。1.50g(11.01mmol)の1−(4−ピリジル)−n−ピロリル
アミンおよび2.23g(16.52mmol)のN−ヒドロキシベンゾトリア
ゾール(HOBT)を添加し、反応混合物を0℃に冷却した。
26mlの乾燥CH2Cl2中に溶解した3.41g(16.52mmol)の
DCCを滴下し、溶液を2時間0℃に保ち、ついで、室温で36時間攪拌した。
沈殿したジシクロヘキシルウレアを濾別し、溶液を真空下蒸発させ、乾燥させた
。残渣を100mlのCH2Cl2中に溶解し、H2O、10%K2CO3、5%ク
エン酸および塩水で洗浄した。
有機相を分離し、Na2SO4上で乾燥させ、真空下蒸発させて乾燥させた;残
渣を30mlのCH2Cl2中に溶解し、一晩放置した。さらにいくらかのジシク
ロヘキシルウレアが沈殿し、これを濾別した。溶液を真空下乾燥させ、3.5g
の粗生成物を得、i−PrOHから三回再結晶し、0.91gの標記化合物を得
た。
C24H21N3Oとして
融点=218-219℃
分子量.=367.45
I.R.(KBr):3260;3060;1648;1595;1545;13
50cm-1.
300MHz 1H-NMR(DMSO-d6):δ9.33(d,1H);8.58(d,
2H);8.33(dd,2H);8.15(d,1H);8.14(s,1H);8.0
3(d,1H);7.82(dd,1H);7.66-7.52(m,4H);7.47(d
,2H);5.05(dt,1H);1.85(dq,2H);1.00(t,3H).
MS(EI;熱源180℃;70V;200mA):367(M+.);338;23
2;204.
実施例111
(R,S)−N−[α−(エチル)−2−チエニルメチル]−2−フェニルキ
ノリン−4−カルボキシアミド
1.40g(8.00mmol)の1−(2−チエニル)−n−プロピルアミ
ン塩酸および2.45ml(17.60mmol)のTEAを窒素雰囲気下、5
0mlの乾燥CH2Cl2および30mlのCH3CN中に溶解した。
2.0g(8.00mmol)の2−フェニルキノリン−4−カルボン酸およ
び1.30g(9.60mmol)のN−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HO
BT)を添加した。
30mlの乾燥CH2Cl2中に溶解した2.48g(12.00mmol)の
DCCを滴下し、溶液を室温で36時間攪拌した。50mlの10%HClを添
加し、溶液をさらに2時間攪拌した。沈殿したジシクロヘキシルウレアを濾別し
、有機相を10%クエン酸および10%K2CO3で洗浄した。
有機相を分離し、Na2SO4上で乾燥させ、真空下蒸発させて乾燥させた。組
成生物を230−400メッシュシリカゲル上で、ヘキサン/EtOAc/CH2
Cl2 80:15:0.5で溶出して、フラッシュクロマトグラフィに付し、
2.0gの黄色油を得、これをトルエン/ヘキサンの混合物から結晶化し、0.
9gの純粋な標記化合物を白色結晶として得た。
C23H20N2OSとして
融点=134-137℃
分子量.=372.49
I.R.(KBr):3230;3060;1630;1590;1545cm-1
.
300MHz 1H-NMR(DMSO-d6):δ9.33(d,1H);8.30(dd
,2H);8.15(d,1H);8.13(d,1H);8.08(s,1H);7.84(
ddd,1H);7.68-7.51(m,4H);7.44(dd,1H);7.11(
d,1H);7.02(dd,1H);5.33(dt,1H);2.10-1.88(m,
2H);1.05(t,
3H).
MS(EI;熱源180℃;70V;200mA):372(M+.);343;23
2;204.
実施例112
(+)−(S)−N−(α−エチルベンジル)−3−ジメチルアミノエチル−2
−フェニルキノリン−4−カルボキシアミド塩酸
5.60g(21.27mmol)の3−メチル−2−フェニルキノリン−4
−カルボン酸を100mlのジクロロエタン中に溶解した。
7.60g(42.50mmol)のN−ブロモスクシンイミドおよび0.5
2g(2.00mmol)のジベンゾイルパーオキサイドを添加し、溶液を24
時間還流した。反応混合物を真空下蒸発させ乾燥させ、100mlの33%Me2
NH/EtOH中に懸濁し、室温で一晩攪拌した。溶液を真空下蒸発させ乾燥
させ、50mlの20%K2CO3に溶解し、再度真空下蒸発させ乾燥させた。5
0mlの水を残渣に添加し、37%HClで酸性化した溶液を真空下蒸発させ乾
燥させた。
粗残渣および10.8ml(77.20mmol)のTEAを50mlのCH2
Cl2、50mlのTHFおよび100mlのCH3CN中に溶解した。
3.00g(22.20mmol)の(S)−(−)−α−エチルベンジルア
ミン、0.78g(5.78mmol)のN−ヒドロキシベンゾトリアゾール(
HOBT)および11.9g(57.90mmol)のDCCを添加し、溶液を
室温で一晩攪拌した。
沈殿したジシクロヘキシルウレアを濾別し、有機相を真空下蒸発させ、乾燥さ
せた。
茶色の油状残渣を100mlのCH2Cl2中に溶解し、沈殿物を濾別した。濾
液を40%クエン酸で三回抽出した。固体K2CO3で塩基性化した水相をCH2
Cl2で抽出した;有機溶液をNa2SO4上で乾燥させ、真空下蒸発させ乾燥さ
せて、10gの茶色油を得た。
組成生物を230−400メッシュシリカゲル上、i−Pr2O/CH2Cl2
9:1の混合物で溶出して、フラッシュクロマトグラフィに付し、2.5gの白
色固体を得、これをトルエンに溶解し、一晩放置した。
DCD沈殿物を濾過し、エタノール性HClで処理した溶液を真空下蒸発させ
乾燥させた。粗生成物をトルエン/EtOHの混合物から再結晶し、0.7gの
純粋な標記化合物を無色結晶として得た。
C28H29N3OHClとして
融点=164-167℃
分子量.=460.02
[α]D 20=+25.3(c=1,MeOH)
I.R.(KBr):3440;3150;3020;2560;2460;16
50;1540cm-1.
300MHz 1H-NMR(DMSO-d6,353K):δ9.70(s br,1H
);8.10(d,1H);7.85(dd,1H);7.80(s br,1H);7.
70-7.10(m,12H);5.15(dt,1H);4.38-4.20(m,2H)
;2.30(s,3H);2.22(s,6H);2.10-1.82(m,2H);1.0
0(t,3H).
MS(EI;熱源180℃;70V;200mA):423(M+.),380,28
8.
実施例113
(S)−N−(α−エチルベンジル)−3−メチル−7−メトキシ−2−フェ
ニルキノリン−4−カルボキシアミド
実施例1に記載したように、乾燥CH2Cl2中の1.27g(4.09mmo
l)の粗3−メチル−7−メトキシ−2−フェニルキノリン−4−カルボニルク
ロラィド、0.55g(4.09mmol)の(S)−(−)−α−エチルベン
ジルアミンおよび1.71ml(12.27mmol)のTEA、および溶解性
を助けるための1mlのDMFから開始して調製した。反応混合物を室温で12
時間攪拌した。
真空下濃縮して乾燥後、残渣をCH2Cl2(30ml)中に溶解し、10%N
aHCO3および5%クエン酸および塩水で洗浄した。有機溶液をNa2SO4上
で乾燥し、真空下蒸発させて乾燥させ、1.87gの粗生成物を得、これを23
0−400メッシュシリカゲル上、ヘキサン/EtOAc70:30で溶出して
フラッシュクロマトグラフィーに付し、0.350gの黄色油を得た。
C27H26N2O2として
分子量.=410.51
I.R.(KBr):3240;2965;2930;1635;1535;12
20cm-1.
実施例114
(S)−N−(α−エチルベンジル)−3−アミノ−5−メチル−2−フェニ
ルキノリン−4−カルボキシアミド
0.75g(2.64mmol)の3−アミノ−5−メチル−2−フェニルキ
ノリン−4−カルボン酸を窒素雰囲気下、30mlの乾燥THFおよび10ml
のCH3CN中に溶解した。
0.38g(2.83mmol)の(S)−(−)−α−エチルベンジルアミ
ンおよび0.69g(5.18mmol)のN−ヒドロキシベンゾトリアゾール
(HOBT)を添加し、反応混合物を−10℃に冷却した。
5mlのCH2Cl2中に溶解した0.61g(2.97mmol)のDCCを
滴下し、溶液を2時間−5ないし0℃に保ち、4時間50℃に加熱し、ついで、
室温で一晩放置した。
沈殿したジシクロヘキシルウレアを濾別し、溶液を真空下蒸発させ乾燥させた
。残渣をCH2Cl2中に溶解し、H2O、飽和NaHCO3溶液、5%クエン酸、
飽和NaHCO3溶液および塩水で洗浄した。
有機相を分離し、Na2SO4上で乾燥させ、真空下蒸発させ乾燥させ;残渣を
10mlCH2Cl2中に溶解し、一晩放置した。さらにいくらかのジシクロヘキ
シルウエアが沈殿し、濾別した。溶液を真空下蒸発させ乾燥させ、0.86gの
粗生成物を得、これを230−400メッシュシリカ上、CH2Cl2/MeOH
/濃NH4OH、それぞれ90:10:0.5で溶出して、フラッシュクロマト
グラフィーに付し、0.41gの標記化合物を油として得た。
C26H25N3Oとして
分子量.=395.50
I.R.(KBr):3480;3390;3230;3020;1635;16
15;1545cm-1.
実施例115
(S)−N−(α−エチルベンジル)−3−メトキシ−5−メチル−2−フェ
ニルキノリン−4−カルボキシアミド
1.29g(4.40mmol)の3−メトキシ−5−メチル−2−フェニル
キノリン−4−カルボン酸を窒素雰囲気下、40mlの乾燥THFおよび20m
lのCH3CN中に溶解した。
0.63g(4.62mmol)の(S)−(−)−α−エチルベンジルアミ
ンおよび1.13g(8.36mmol)のN−ヒドロキシベンゾトリアゾール
(HOBT)を添加し、反応混合物を−10℃に冷却した。
5mlのCH2Cl2中に溶解した1.0g(4.84mmol)のDCCを滴
下し、溶液を2時間−5ないし0℃に保ち、4時間50℃に加熱し、ついで、室
温で一晩放置した。
沈殿したジシクロヘキシルウレアを濾別し、溶液を真空下蒸発させ乾燥させた
。残渣をCH2Cl2中に溶解し、H2O、飽和NaHCO3溶液、5%クエン酸、
飽和NaHCO3溶液および塩水で洗浄した。
有機相を分離し、Na2SO4上で乾燥させ、真空下蒸発させ乾燥させ;残渣を
20mlのCH2Cl2中に溶解し、一晩放置した。さらにいくらかのジシクロヘ
キシルウエアが沈殿し、濾別した。溶液を真空下蒸発させ乾燥させ、2.45g
の粗生成物を得、これを230−400メッシュシリカ上、0.5%の濃NH4
OHを含むヘキサン/EtOAc7:2で溶出して、フラッシュクロマトグラフ
ィーに付し、0.28gの標記化合物を油として得た。
C27H26N2O2として
分子量.=410.52
I.R.(KBr):3270;3020;1635;1535cm-1.
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フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
C07D 401/12 C07D 401/12
405/04 405/04
405/12 405/12
409/04 409/04
409/12 409/12
(72)発明者 ファリーナ,カルロ
イタリア、イ―20021ミラノ、バランツァ
ーテ・ディ・ボッラーテ、ヴィア・ザンベ
レッティ、スミスクライン・ビーチャム・
ソシエタ・ペル・アチオニ
(72)発明者 グルーニ,マリオ
イタリア、イ―20021ミラノ、バランツァ
ーテ・ディ・ボッラーテ、ヴィア・ザンベ
レッティ、スミスクライン・ビーチャム・
ソシエタ・ペル・アチオニ
(72)発明者 ラヴェリア,ルカ・フランチェスコ
イタリア、イ―20021ミラノ、バランツァ
ーテ・ディ・ボッラーテ、ヴィア・ザンベ
レッティ、スミスクライン・ビーチャム・
ソシエタ・ペル・アチオニ
【要約の続き】
たは酸素であり、uは0、1または2である)を形成
し;−O(CH2)s−OW(sは2,3または4であり、
Wは水素またはC1-6アルキルである);ヒドロキシアル
キル、アミノアルキル、モノ−またはジ−アルキルアミ
ノアルキル、アシルアミノ、アルキルスルホニルアミ
ノ、アミノアシルアミノ、モノ−またはジ−アルキルア
シルアミノ;4個のまでのR3置換基がキノリン核中に
存在するか;またはR4はR5とアリールのように環化す
る−(CH2)t−基(tは1、2または3である)であ
り;R5は直鎖または分岐鎖状C1-6アルキル、C3-7シ
クロアルキル、C4-7シクロアルキルアルキル、置換さ
れていてもよいアリール、あるいは芳香族特性を有し、
5ないし12個の環原子を含有し、各環にてS、Oおよ
びNより選択される4個までのヘテロ原子を有してな
る、置換されていてもよい単環もしくは縮合環式複素環
基であり;XはO、SまたはN−C≡Nを意味する]で
示される化合物またはその医薬上許容される溶媒和物も
しくはその医薬上許容される塩を投与することからなる
方法。