JP2000512193A - 組織を骨に係止させるためのシステム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 組織を骨に係止するためのシステム（１０）は、骨と係合する外部壁（２２）、遠位端部（１８）、近位端部（２０）、部分的に係止部材の中まで延在し縫合糸定置部（２６）で終端する内部通路を形成する縫合糸通し穴（２８）もつ係止部材（１２）を含む。縫合糸定置部は係止部材と一体であり、係止部材の内部に形成される。

Description

【発明の詳細な説明】 組織を骨に係止させるためのシステム 発明の分野 本発明は組織を骨に係止させる（for anchoring）ためのシステム、特に軟質 組織（soft tissue）を骨に係止させるためのシステムに関する。 発明の背景 縫合糸（sutures）を骨に係止させるためのシステムおよび装置は医学すなわ ち外科手術で一般的に用いられている。係止縫合糸は、靭帯、腱、筋肉などの軟 質組織を骨に、あるいは人工装具（prostheses）などの無生命物体を骨に固定す るために用いられるのがもっとも一般的である。長期間組織を骨に固定する（at tachment）ことで治癒を可能にする。あるいはまた、固定させることで、外科手 術中に組織を暫定的に所定の位置に維持して、手術の実施あるいは最適化を図る ことがおこなわれる。 従来の縫合糸係止具（suture anchors）は、骨にあらかじめ設けた穴に挿入す る、直接骨に打ち込む、あるいは普通のネジのように骨にねじ込む、などするが 、ネジ式係止具の場合、骨に予め形成した穴を利用する場合としない場合がある 。米国特許４，８９８，１５６に開示されるものは、挿入式縫合糸係止具の一例 である。この例では、縫合糸は縫合糸の遠位に位置する結索端部（knotted end ）を捕捉することで（capture）係止具に留めつける一方、縫合糸の自由端は係 止具本体の側部スロットあるいは軸方向貫通孔から取り出す。 ネジ式縫合糸係止具の一例が米国特許５，１５６，６１６に開示されている。 縫合糸の結索端部を軸方向通路（axial passageway）の遠位部分 で捕捉して縫合糸を係止具に留めつけるもので、縫合糸の自由端は、軸方向通路 の中を通って近位方向に延在する（extending proximally through the axial p assageway）。 軟質組織を骨に接着させるための従来の縫合糸係止具の多くでは、縫合糸を係 止具に留めつけるために縫合糸に結び目を作る必要がある。この結び目を作る手 順は、特に閉鎖手術（closed surgical procedures）（関節鏡など）では、極め て困難でありまた時間を要する。結び目やその他かさばる固定手段が存在すると 、その部分の組織に不快な刺激を与えたり、時間とともに結び目が緩んだりする ことがあるため、こうした固定方法を避けたほうがよい場合もある。 従来の縫合糸係止具には、これら以外の欠点もある。従来の縫合糸係止具の多 くには鋭いエッジがあったり、あるいは縫合糸を通さなければならない小さい通 路が設けられていたりするため、問題が生じたり縫合糸を通すのに時間をくった りする。場合によっては、従来の縫合糸係止具に見られる、軸を外して係止具に 縫合糸を固定したり（off-axis suture seating）、あるいは軸を外して取り出 す方法では、骨に係止具を挿入した後で係止具に不都合な動きやねじれが生じた りする。係止具の遠位部分に縫合糸を取り付けるのも、同じように不都合な動き やねじれにつながり得る。 さらに、縫合糸に自由端を２つ設ける必要がある、あるいはこれが望ましい場 合、２本の縫合糸自由端を係止具本体の１本の穴の中に通して引き出したり、あ るいは係止具本体の同じ側から引き出すと、糸が絡まったり結び目ができるなど の不都合が生じる。 ネジ式係止装置の欠点の一つは、係止具を骨にねじ込んだとき、縫合 糸が骨と係止具のネジ山の間に位置するため、糸が擦り切れたりその他損傷を受 けることにある。そのため、縫合糸係止具を展開（deployed）した時、縫合糸に 傷がつかないように、骨に所望の径より大きい穴を穿つ必要がある。 発明の要旨 本発明は、縫合糸通し穴（suture receiving slot）をもつ係止部材を含む、 組織を骨に係止させるためのシステムを提供する。 一実施例においては、縫合糸通し穴は係止部材の側壁に形成される。通し穴は 側壁の開口部から内部の縫合糸定置部（internal suture seat）に向けて延在し 、縫合糸の中間部をくぐらせることができる通路を形成している。係止部材はま た、縫合糸通し穴内部に縫合糸の捕捉部分を保持するための縫合糸保持構造を１ つ以上含むこともできる。 他の実施例においては、係止部材はほぼ円筒形であり、外面に外部ネジ山が設 けられている。縫合糸通し穴が係止部材の遠位端部に形成されていて、内部保持 壁に向かって近位方向に（proximally）に延在する。さらに係止部材の外部ネジ 山には１つ以上の切れ目（break）が設けられている。切れ目は縫合糸通し穴と 同一線上にそろえて設けられ、内部保持壁から近位方向に伸びる縫合糸の一部を 固定するのに用いられる。 図面の簡単な説明 本発明は、以下の詳細な説明を添付図面と併せて検討することで、よく理解さ れる。図中、 図１は、本発明の、軟質組織を係止するためのシステムの一実施例の立面図で ある。 図２は、本発明第一実施例の係止部材の立面図である。 図３−６は、図２の係止部材の縫合糸通し穴の他の実施例を示す。 図７は、本発明第二実施例の係止部材の立面図である。 図８は、図７の係止部材を軸方向から示す図である。 図９は、図８の係止部材の線９−９に沿った断面図である。 発明の詳細な説明 組織を骨に係止させるためのシステム１０を図１に示す。この例示的なシステ ムは、係止部材１２、取り付け器具１４(installation tool)、縫合糸１６を含 む。 図２に、本発明の係止部材１２を示す。係止部材１２は、遠位端部１８、遠位 と近位の端部の間に位置する側壁２２、そして縫合糸通し穴２４をもつ。縫合糸 通し穴２４は、係止部材１２の側壁２２に形成した開口部から係止部材１２内部 の縫合糸定置部２６に向けて延在する。縫合糸通し穴２４は内部通路２８を形成 し、縫合糸保持構造３０を１つ以上含む。通し穴が設けられた係止部材は、生物 医学的に適合性があればどのような材質でもよい。チタン合金が好ましいが、し かし吸収性、あるいは非吸収性のポリマーを用いることもできる。 図２の実施例では、係止部材１２は形状がほぼ円筒形で、遠位端部１８が頂点 をなす。この実施例の係止部材１２はさらに、側壁１２から対向して伸びる２つ の変形性かえし突起（deformable barbs）３２、34を具備する。図２に示すよう に、変形性返し突起３２、３４の自由端は係止部材１２から外方向に、かつ近位 方向に（係止部材１２の近位端部２０に向かって）延在させて、それぞれの返し 突起が係止部材１２の長手軸３６に対して約１０°から９０°の角度を規定する ようにする。必要に応じて返し突起の数を増減して、骨内に係止部材１２を正し く保持 するようにする。他の実施例では、係止部材を骨内に固定するための構造部材と して、外部ネジ山が係止部材に設けられる。 実施例の係止部材１２では、縫合糸通し穴２４は曲線をなす。縫合糸通し穴２ ４はほぼ円筒形の係止部材１２の側壁２２の開口部から伸びていて、係止部材１ ２の近位端部２０に向かって曲線を描きながら、係止部材１２の長手軸３６に向 かって内向きに延在する通路２８を形成する。従って、この通路内部の一端が、 係止部材１２の長手軸３６に直交し、係止部材１２の近位端部２０に対向する縫 合糸定置部をなす。係止部材１２が中実（solid）であれば、縫合糸定置部２６ は、通路２８の一端を構成する（marks）係止部材１２の内部壁にあって、係止 部材１２と一体をなす壁となる。係止部材１２が中実でない場合は、縫合糸定置 部２６は、通路２８の端部を構成する表面であって、係止部材の側壁２２と一体 をなす（複数の）表面で構成すればよい。 図２に示すように、縫合糸定置部２６は長手軸３６と同軸上にある。縫合糸定 置部２６と縫合糸保持構造３０を用いて、縫合糸を長手軸３６と同軸上で保持す るようにしたこの構成を、縫合糸の「同軸」保持と称する。必要に応じて、保持 した縫合糸が長手軸３６と同軸ではない、縫合糸の「非同軸」保持構造を採用す ることも可能である。 実施例の縫合糸定置部２６は係止部材１２の近位端部２０の側に位置する。好 ましくは、定置部２６は、変形性かえし突起３２に対して近位に位置させる。縫 合糸を近位に定置させるほうが好都合であるが、必要に応じて他の位置を利用す ることもできる。 縫合糸定置部２６には面取りしたエッジを設ける。エッジを面取りすることで 、縫合糸の糸通し中やシステムの使用中に、糸を傷つける危険 を減らすことができる。係止部材１２に、縫合糸定置部２６から係止部材１２の 遠位端部２０に向けて延在し、ある程度の長さの縫合糸を固定することができる 溝３８を設けてもよい。 係止部材１２にはさらに、１つ以上の縫合糸保持構造３０が設けられる。本書 では「縫合糸保持構造」とは、縫合糸を縫合糸定置部２６に保持する、あるいは 保持された縫合糸が緩んだとき縫合糸が縫合糸通し穴２４から外れる危険（prob ability）を小さくする構造的な部材（structural element）をいう。 通路２８が非直線状（non-linear）の場合、縫合糸保持構造は、通路２８の向 きを変えること（change in direction of the passageway）により係止部材１ ２の側壁２２に形成した障害物（obstruction）として構成してもよい。図２に 示す実施例では、通路２８の曲直形状が係止部材１２の側壁２２に形成した縫合 糸保持構造３０となる。 縫合糸通し穴２４が多方向の通路を形成する実施例を図３−５に示す。これら 実施例ではそれぞれ、通路２８が方向を変えることで縫合糸保持構造３０ａ−ｇ として作用する障害物が形成される。 図３−４において、縫合糸通し穴２４はそれぞれ直角をなして連通する直線状 の通路区分２８ａ−ｄを規定している。これら通し穴はそれぞれ、係止部材１２ の長手軸３６と平行な第１の直線状通路区分２８ａ、２８ｃと、第１の直線状通 路区分に垂直でかつこれと連通する第２の直線状通路区分２８ｂ、２８ｄをもつ 。図５に示す縫合糸通し穴２４は図４のものに類似しているが、追加の縫合糸保 持構造３０ｅ、３０ｆが横方向の通路区分２８ｅに設けられている。図６に、直 線状通路２８を規定する縫合糸通し穴２４を示す。 図１に戻ると、本発明の組織／骨係止システムでは、中間部分と２つの自由端 ４０、４２を持つ縫合糸１６の中間部分が、縫合糸保持構造３０と縫合糸定置部 ２６によって縫合糸通し穴２４内部に保持されるようにして、縫合糸通し穴２４ 内部に収まっている（engaged within）。縫合糸１６の２つの自由端４０、４２ 、すなわち縫合糸通し穴内部に収まらない縫合糸部分は、縫合糸通し穴２４の両 側から係止部材１２の近位端部２０にむけて伸びている。さらに、縫合糸１６の 一部分を係止部材１２に形成した溝３８に固定（seated）する。 本発明の骨に軟質組織を係止させるためのシステムはさらに、図１に示すよう にハンドル端部（図示せず）と遠位端部４４を持つ係止部材挿入器具１４を備え る。器具１４の遠位端部４４は、係止部材１２の近位端部２０と嵌合自在（mata ble）にする。次いで、係止部材１２を着脱自在に挿入器具１４の遠位端部４４ と予め嵌合させる。 図７乃至９は、本発明のシステムで用いることができる係止部材１１０の別の 実施例を例示する。ほぼ円筒形の係止部材１１０が設けられる。係止部材は外壁 、あるいは骨と係合する壁１１２をもち、外部ネジ山が外壁の少なくとも一部分 に設けられている。係止部材１１０には近位端部１１６と遠位端部１１８があり 、遠位端部が頂点をなしている。 縫合糸通し穴１２０が係止部材１１０の遠位端部１１８に形成されている。縫 合糸通し穴１２０は係止部材の遠位端部１１８に位置する開口部から、係止部材 １１０内部の内部保持壁１２２にむかって延在する。スロット１２０によって係 止部材の遠位端部の少なくとも一部分が２つの隣接する区分１２４、１２５に分 かれている。 係止部材１１０ではさらに、係止部材の外部ネジ山１１４に切れ目１ ２８が少なくとも１つ設けられている。例示的な係止部材１１０は、外部ネジ山 １１４の中に、対向する２つの切れ目１２８、１３０（twin opposed breaks） が設けられている。図８に最も分かりやすく示されるように、切れ目１２８、１ ３０は、係止部材の長さにわたって各ネジ山に設けるのが好ましく、ネジ山内で ある程度の長さの縫合糸を固定するのに効果がある。すなわち、好ましくは縫合 糸通し穴と整合させた切れ目１２８、１３０は、縫合糸通し穴１２０から係止部 材１１０の近位端部１１６に延在する。伸長スロットまたは溝（elongate slot or groove）（図７、８に示すように、ネジ山の各切れ目１２８、１３０には溝 が伴う）を、ネジ山の切れ目に合わせて（coincident with）外壁１１２に形成 して、縫合糸がネジ山により深く固定されるようにしてもよい。 縫合糸通し穴も、係止部材の外部ネジ山に設けた対向する２つの切れ目も、と もに係止部材１１０の長手軸１３２と同軸にある。したがって、通し穴を設けた 係止部材は、保持した縫合糸が係止部材の長手軸に中心がくるように（縫合糸の 「同軸」保持）することができる。図１−６に示す係止部材の実施例でも、縫合 糸の「非同軸」保持を必要に応じて採用できる。 縫合糸の一部が係止部材１１０の近位端部１１６の近接位置で固定されるよう に、縫合糸通し穴１２０を適応させることもできる。実施例の一つでは、係止部 材の長さの少なくとも半分まで通し穴を延在させることでこれを実現している。 係止部材１１０は、組織を骨に係止するシステムの部分であってもよい。この システムでは、縫合糸通し穴１２０にある程度の長さの縫合糸（図示せず）を配 置し、糸の中間部分が内部保持壁１２２によって係止 部材１１０の内部に保持されるようにする。次に縫合糸の２つの自由端を、係止 部材の長さ方向にわたって近位方向に延在させ、係止部材１１０の両側に形成し た外部ネジ山１１４の切れ目１２８内部に配置させる。 縫合糸通し穴１２０は、縫合糸を受け入れて保持できるだけの幅がなければな らず、係止部材の全体の大きさに依存する。縫合糸通し穴１２０の幅はそれ以外 には特に制限はないが、一例をあげれば、約０.０１０から０.０３６インチの範 囲にある。 同様に、外部ネジ山１１４の切れ目１２８、１３０も、切れ目長さの範囲で縫 合糸を保持できるだけの幅と深さが必要である。外部ネジ山１１４の切れ目１２ ８、１３０の幅については、これ以外には特に制限はないが、一例を挙げれば、 ０.０１０から０.０３６インチの範囲にある。ネジ山の切れ目は、係止部材の構 造安定性（structural integrity）を損なわない限り、事実上いくら深くてもよ い。好ましくは、係止材料の残る部分の幅（対向する切れ目の間）は約０.０２ ０から０.０４８インチの範囲とする。 本発明の通し穴をもうけた係止部材は、外部ネジ山１１４とこれに設けた切れ 目１２８、１３０の形状を適切なものにすることで、骨に係止部材１１０の直径 にほぼ等しいか、わずかに小さい直径を持つ穴を設けて、この穴の中に定置（se at）させることもできる。 係止部材１１０を用いて軟質組織を骨に係止させるためのシステムは、その遠 位端部４４が係止部材１１０の近位端部１１６と嵌合するようにした係止部材取 り付け器具（installation tool）１４を具備することもできる。実施例の一つ では、図８に示すように、例示の係止部材１１０の近位端部１１６に最も近接す る外部ネジ山１１４に、長手軸１３２ の所定地点から係止部材１１０の近位端部１１６に向かって延在する六角形領域 １３４を形成できるようにする。六角形領域１３４は取り付け器具１４と係合ま たは嵌合させるのに用いる。実施例のいくつかでは、係止部材１１２を取り付け 器具１４の遠位端部４４に予め着脱自在に嵌合させておく。 上記はあくまで本発明の原理を例示するに過ぎず、本技術の熟練者であれば本 発明の範囲と精神から逸脱することなく、さまざまな変更修正が可能であること が理解される。本書で言及した引用例はすべて、言及により明示的にその全体が 本書に組み込まれる。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】平成１１年３月２２日（１９９９．３．２２） 【補正内容】 請求の範囲 １． 遠位端部、近位端部、遠位端部と近位端部の間に位置する側壁、係止部材 の内部に形成された縫合糸定置部、ならびに側壁に規定され側壁を出発点として 縫合糸定置部まで延在する縫合糸通し穴をもつ係止部材を具備する、組織を骨に 係止させるためのシステム。 ２． 係止部材がさらに縫合糸保持構造を１つ以上持つ、請求項１のシステム。 ３． １つ以上の縫合糸保持構造が、縫合糸通し穴と一体をなす請求項２のシス テム。 ４． １つ以上の縫合糸保持構造が、面取りしたエッジを持つ、請求項３のシス テム。 ５． 縫合糸通し穴が、縫合糸定置部と係止部材の外部との通路を規定する、請 求項３のシステム。 ６． 通路が非直線状である、請求項５のシステム。 ７． 通路が曲線である、請求項６のシステム。 ８． 通路が直角で連通する２つの通路区分からなる、請求項６のシステム。 ９． １つ以上の縫合糸保持構造が、係止部材の側壁に形成され、通路の向きを 変更することで生まれる障害物からなる、請求項６のシステム。 １０． 係止部材がさらに、長手軸を持ち、係止部材はほぼ円筒形であり、遠位 端部が頂点を形成する、請求項３のシステム。 １１． 係止部材の側壁から延在する変形性かえし突起を、さらに少なくとも１ つ具備する、請求項１０のシステム。 １２． ２つの対向するかえし突起を持ち、各かえし突起の自由端が係 止部材から遠ざかる方向でかつ近位端部に向かって延在し、各かえし突起が係止 部材の長手軸に対して約１０°から９０°の角度をなす、請求項１１のシステム 。 １３． 縫合糸定置部と、１つ以上の縫合糸保持構造によって、係止部材の長手 軸に沿って縫合糸を定置させるようにした、請求項１０のシステム。 １４． システムがさらに、中間部と２つの自由端をもつ縫合糸で構成され、縫 合糸の中間部が縫合糸通し穴内部に係合していて、２つの自由端が係止部材の近 位端部を超えて延在する、請求項３のシステム。 １５． システムがさらに、ハンドル端部と遠位端部を持つ係止部材取り付け器 具を具備し、遠位端部は係止部材の近位端部と嵌合可能な、請求項３のシステム 。 １６． 係止部材が、取り付け器具の遠位端部と着脱自在に予め螺合されている 、請求項１５のシステム。 １７． 長手軸、遠位端部、近位端部、遠位端部と近位端部の間に位置する側壁 をもつほぼ円筒形の係止部材、係止部材の内部に形成された縫合糸定置部、縫合 糸通し穴、および１つ以上の縫合糸保持構造を具備する、組織を骨に係止させる ためのシステムであって、 縫合糸通し穴が側壁に規定されていて、縫合糸定置部まで延在し、非直線状の 内部通路を規定しており、 １つ以上の縫合糸保持構造が縫合糸通し穴と一体であって、非直線状の通路の 方向が変わることで側壁に形成される障害物 からなる、組織を骨に係止させるためのシステム。 １８． ほぼ円筒形の係止部材であって、外壁、外壁の少なくとも一部 に設けた外部ネジ山、頂点を形成しかつ開口部を規定する遠位端部、および近位 端部を持ち、係止部材内部に規定される内部保持壁をもつ、ほぼ円筒形の係止部 材と、 係止部材の遠位端部に形成され、係止部材の遠位端部にある開口部から内部保 持壁に伸びる縫合糸通し穴で、係止部材の遠位端部の少なくとも一部を２つの隣 接する区分に分割する縫合糸通し穴と、 外部ネジ山に少なくとも１つ形成された切れ目で、縫合糸通し穴と同一線上に 整列している切れ目、 を具備する、組織を骨に係止させるためのシステム。 １９． 係止部材の両側で、外部ネジ山に形成した２つの切れ目を持ち、各切れ 目は縫合糸通し穴と同一線上に整列しており、各切れ目は係止部材の内部保持壁 から近位端部に至る係止部材の長さにわたってネジ山に形成されている、請求項 １８のシステム。 ２０． 縫合糸通し穴が係止部材の長手軸と同軸にある、請求項１９のシステム 。 ２１． 縫合糸通し穴が係止部材の長さの少なくとも半分にわたって延在する、 請求項１９のシステム。 ２２． 縫合糸通し穴が約０.０１０から０.０３６インチの幅を持つ、請求項２ １のシステム。 ２３． 切れ目が約０.０１０から０.０３６インチの幅を持つ、請求項１９のシ ステム。 ２４． 中間部と２つの自由端を持つ縫合糸をさらに含み、、縫合糸の中間部が 内部保持壁によって係止部材内部に保持されるように縫合糸は通し穴に配置され 、縫合糸の２つの自由端は係止部材の近位端部を超え て延在して切れ目内部に位置する、請求項１８のシステム。 ２５． 係止部材の近位端部と嵌合自在な遠位端部をもつ係止部材取り付け器具 をさらに具備する、請求項２４のシステム。 ２６． 係止部材が取り付け器具の遠位端部に着脱自在に予め嵌合されている、 請求項２５のシステム。 ２７． ハンドル端部と遠位端部を持つ係止部材取り付け器具、 骨と係合する外部壁、頂点を形成する遠位端部、および近位端部、をもつほぼ 円筒形の係止部材で、部分的に係止部材の中まで延在する縫合糸通し穴と、縫合 糸定置部を持ち、縫合糸定置部は係止部材の内部と一体をなし、係止部材は取り 付け器具の遠位端部に予め着脱自在に装着されている、ほぼ円筒形の係止部材、 および 中間部と２つの自由端をもつ縫合糸で、縫合糸の中間部が縫合糸保持表面によ って保持されるように縫合糸が通し穴のなかに配置され、縫合糸の２つの自由端 は係止部材の骨と係合する外部壁に沿って延在する縫合糸、 からなる、軟質組織を骨に係止させるためのシステム。 ２８． 縫合糸通し穴が係止部材の側壁に形成されて、係止部材内部の閉鎖壁ま で延在し、この縫合糸通し穴が非直線状の内部通路を形成する、請求項２７のシ ステム。 ２９． 骨と係合する係止部材の外部壁がさらに、外部ネジ山を含み、縫合糸通 し穴が係止部材の遠位端部に形成されていて、係止部材内部の内部保持壁まで延 在し、通し穴は係止部材の遠位端部の少なくとも一部分を２つの隣接する区分に 分割する、請求項２７のシステム。 ３０． 係止部材の側壁から伸びる変形性かえし突起をさらに少なくと も１つ具備する、請求項１７のシステム。 ３１． 対向する２つのかえし突起をもち、各かえし突起の自由端は係止部材か ら遠ざかる方向であって近位端部の方向に伸び、各かえし突起は係止部材の長手 軸に対して約１０°から９０°の角度を規定する、請求項３０のシステム。 ３２． 縫合糸定置部と１つ以上の縫合糸保持構造によって、縫合糸を係止部材 の長手軸に沿って固定させるようにした、請求項１７のシステム。 ３３． 中間部分と２つの自由端をもつ縫合糸をさらに含み、縫合糸の中間部分 は縫合糸通し穴の中に収められ、２つの自由端は係止部材の長手軸を超えて延在 する、請求項１７のシステム。 ３４． ハンドル端部と遠位端部をもつ係止部材挿入器具をさらに含み、遠位端 部は係止部材の遠位端部と嵌合可能な、請求項１７のシステム。 ３５． 係止部材が挿入器具の遠位端部に予め着脱自在に嵌合されている、請求 項３４のシステム。 ３６． 係止部材が側壁の少なくとも一部分に形成された外部ネジ山をもつ、請 求項１７のシステム。 ３７． 遠位端部、近位端部、遠位端部と近位端部の間に位置する側壁、係止部 材の内部に形成された縫合糸定置部、側壁に規定され縫合糸定置部まで延在する 縫合糸通し穴、ならびに縫合糸通し穴と一体をなす１つ以上の縫合糸保持構造を もつ係止部材と、 中間部分と２つの自由端をもち、中間部分が縫合糸通し穴の中に収められ、２ つの自由端は係止部材の近位端部を超えて延在する縫合糸で構成される、組織を 骨に係止させるためのシステム。 ３８． ハンドル端部と遠位端部をもち、遠位端部が係止部材の近位端部と嵌合 自在な係止部材挿入器具をさらに含む、請求項３７のシステム。 ３９． 係止部材が挿入器具の遠位端部に予め着脱自在に嵌合されている、請求 項３８のシステム。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 遠位端部、近位端部、遠位端部と近似端部の間に位置する側壁、係止部材 の内部に形成された縫合糸定置部、ならびに側壁に規定され縫合糸定置部まで延 在する縫合糸通し穴をもつ係止部材で構成される、組織を骨に係止させるための システム。 ２． 係止部材がさらに縫合糸保持構造を１つ以上持つ、請求項１のシステム。 ３． １つ以上の縫合糸保持構造が、縫合糸通し穴と一体をなす請求項２のシス テム。 ４． １つ以上の縫合糸保持構造が、面取りしたエッジを持つ、請求項３のシス テム。 ５． 縫合糸通し穴が、縫合糸定置部と係止部材の外部との通路を規定する、請 求項３のシステム。 ６． 通路が非直線状である、請求項５のシステム。 ７． 通路が曲線である、請求項６のシステム。 ８． 通路が直角で連通する２つの通路区分からなる、請求項６のシステム。 ９． １つ以上の縫合糸保持構造が、係止部材の側壁に形成され、通路の向きを 変更することで生まれる障害物からなる、請求項６のシステム。 １０． 係止部材がさらに、長手軸を持ち、係止部材はほぼ円筒形であり、遠位 端部が頂点を形成する、請求項３のシステム。 １１． 係止部材の側壁から延在する変形性かえし突起を、さらに少なくとも１ つ具備する、請求項１０のシステム。 １２． ２つの対向するかえし突起を持ち、各かえし突起の自由端が係 止部材から遠ざかる方向でかつ近位端部に向かって延在し、各かえし突起が係止 部材の長手軸に対して約１０°から９０°の角度をなす、請求項１０のシステム 。 １３． 縫合糸定置部と、１つ以上の縫合糸保持構造によって、係止部材の長手 軸に沿って縫合糸を定置させるようにした、請求項１０のシステム。 １４． システムがさらに、中間部と２つの自由端をもつ縫合糸で構成され、縫 合糸の中間部が縫合糸通し穴内部に係合していて、２つの自由端が係止部材の近 位端部を超えて延在する、請求項３のシステム。 １５． システムがさらに、ハンドル端部と遠位端部を持つ係止部材取り付け器 具を具備し、遠位端部は係止部材の近位端部と嵌合可能な、請求項３のシステム 。 １６． 係止部材が、取り付け器具の遠位端部と着脱自在に予め螺合されている 、請求項１５のシステム。 １７． 遠位端部、近位端部、遠位端部と近位端部の間に位置する側壁をもつほ ぼ円筒形の係止部材、係止部材の内部に形成された縫合糸定置部、縫合糸通し穴 、および１つ以上の縫合糸保持構造を具備する、組織を骨に係止させるためのシ ステムであって、 縫合糸通し穴が側壁に規定されていて、縫合糸定置部まで延在し、非直線状の 内部通路を規定しており、 １つ以上の縫合糸保持構造が縫合糸通し穴と一体であって、非直線状の通路の 方向が変わることで側壁に形成される障害物 からなる、組織を骨に係止させるためのシステム。 １８． ほぼ円筒形の係止部材であって、外壁、外壁の少なくとも一部 に設けた外部ネジ山、頂点を形成しかつ開口部を規定する遠位端部、および近位 端部を持ち、係止部材内部に規定される内部保持壁をもつ、ほぼ円筒形の係止部 材と、 係止部材の遠位端部に形成され、係止部材の遠位端部にある開口部から内部保 持壁に伸びる縫合糸通し穴で、係止部材の遠位端部の少なくとも一部を２つの隣 接する区分に分割する縫合糸通し穴と、 外部ネジ山に少なくとも１つ形成された切れ目で、縫合糸通し穴と同一線上に 整列している切れ目、 を具備する、組織を骨に係止させるためのシステム。 １９． 係止部材の両側で、外部ネジ山に形成した２つの切れ目を持ち、各切れ 目は縫合糸通し穴と同一線上に整列しており、各切れ目は係止部材の内部保持壁 から近位端部に至る係止部材の長さにわたってネジ山に形成されている、請求項 １８のシステム。 ２０． 縫合糸通し穴が係止部材の長手軸と同軸にある、請求項１９のシステム 。 ２１． 縫合糸通し穴が係止部材の長さの少なくとも半分にわたって延在する、 請求項１９のシステム。 ２２． 縫合糸通し穴が約０．０１０から０．０３６インチの幅を持つ、請求項 ２１のシステム。 ２３． 切れ目が約０．０１０から０．０３６インチの幅を持つ、請求項１９の システム。 ２４． 中間部と２つの自由端を持つ縫合糸をさらに含み、、縫合糸の中間部が 内部保持壁によって係止部材内部に保持されるように縫合糸は通し穴に配置され 、縫合糸の２つの自由端は係止部材の近位端部を超え て延在して切れ目内部に位置する、請求項１８のシステム。 ２５． 係止部材の近位端部と嵌合自在な遠位端部をもつ係止部材取り付け器具 をさらに具備する、請求項２４のシステム。 ２６． 係止部材が取り付け器具の遠位端部に着脱自在に予め嵌合されている、 請求項２５のシステム。 ２７． ハンドル端部と遠位端部を持つ係止部材取り付け器具、 骨と係合する外部壁、頂点を形成する遠位端部、および近位端部、をもつほぼ 円筒形の係止部材で、部分的に係止部材の中まで延在する縫合糸通し穴と、縫合 糸定置部を持ち、縫合糸定置部は係止部材の内部と一体をなし、係止部材は取り 付け器具の遠位端部に予め着脱自在に装着されている、ほぼ円筒形の係止部材、 中間部と２つの自由端をもつ縫合糸で、縫合糸の中間部が縫合糸保持表面によ って保持されるように縫合糸が通し穴のなかに配置され、縫合糸の２つの自由端 は係止部材の骨と係合する外部壁に沿って延在する、縫合糸、 からなる、軟質組織を骨に係止させるためのシステム。 ２８． 縫合糸通し穴が係止部材の側壁に形成されて、係止部材内部の閉鎖壁ま で延在し、この縫合糸通し穴が非直線状の内部通路を形成する、請求項２７のシ ステム。 ２９． 骨と係合する係止部材の外部壁がさらに、外部ネジ山を含み、縫合糸通 し穴が係止部材の遠位端部に形成されていて、係止部材内部の内部保持壁まで延 在し、通し穴は係止部材の遠位端部の少なくとも一部分を２つの隣接する区分に 分割する、請求項２７のシステム。