JP2000510844A - モノホスホリルリピドaを用いてi型過敏症を治療する方法 - Google Patents

モノホスホリルリピドaを用いてi型過敏症を治療する方法

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Abstract

(57)【要約】 モノホスホリルリピドA(MLA)または3-脱アシル化モノホスホリルリピドA(3D-MLA)の投与によってI型イムノグロブリンE(IgE)依存性過敏症を治療するための方法および組成物について開示する。I型過敏症の患者に対するMLAまたは3D-MLAの単独またはアレルゲンと併用しての投与により、その患者における総IgEまたはアレルゲン特異的IgEのレベルは低下し、IgG抗体のレベルは上昇する。MLAおよび3D-MLAは、I型過敏感反応を予防するための脱感作療法の一部または予防的ワクチンの成分として投与することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 モノホスホリルリピドAを用いてI型過敏症を治療する方法 技術分野 本発明は、モノホスホリルリピドA(monophosphoryl lipid A)または3-脱ア シル化モノホスホリルリピドA(3-deacylated monophosphoryl lipid A)を単独 もしくはアレルゲンと併用して患者に投与することによってI型免疫グロブリンE (IgE)依存性過敏症を治療または予防するための方法に関する。発明の背景 アトピー性アレルギー反応に代表されるI型IgE依存性過敏症は、環境抗原(ア レルゲン)に曝露された際にIgE抗体を過剰産生する特定の個体に起こる。アレ ルギーには、来国の40万人以上を含め、世界中のかなりの数の人々が罹患してい る。アレルギー性疾患には、鼻炎、喘息およびアトピー性皮膚炎が含まれる。一 般的な環境アレルゲンには、花粉、カビ、食物、薬剤、室内チリダニおよび動物 性鱗屑が含まれる。 近年、I型IgE依存性過敏感反応の基礎をなす免疫機構に関する理解がかなり進 んできている。I型過敏症の分子的基盤には、免疫系のいくつかの部分間の複雑 な相互作用が関与している。アレルギーカスケードにおけるこれらの複雑な相互 作用は、治療的介入の対象となる多くの有望な箇所を提供する。一般的には、I 型過敏症はアレルゲン特異的IgEの形成に原因があると理解されている。アレル ゲン特異的IgEは、組織中のマスト細胞または主に血液中にある好塩基球と受動 的に結合する。アレルギー反応の発生は、マスト細胞または好塩基球上、および おそらくは他の細胞上にもあるIgEと結合して細胞にヒスタミンを含む数多くの 伝達物質(mediator)を放出させる、アレルゲンの局所適用、注射、経口摂取ま たは吸入による曝露によって惹起される。これらの伝達物質は、喘息、浮腫およ び炎症などの種々の臨床症状を引き起こす。個体によっては、症状が特に重篤で なことがあり、アナフィラキシーショックを引き起こしたり、直ちに治療が成さ れなければ死亡する可能性もある。臨床症状は、抗ヒスタミン薬、クロモリンお よび副腎皮質ステロイドを含む種々の薬剤によって治療されることが最も一般的 である。 脱感作療法(desensitizasion regimen)の形式によるアレルゲン免疫療法も 、 臨床的に意味のあるI型過敏感反応を呈する個体の治療に広く用いられている。 アレルゲンに対する臨床的な反応低下または脱感作を達成するために、一定期間 にわたって、この個体に少量の有害アレルゲン(offending allergen)が接種さ れる。典型的には、アレルゲンの初回投与量は極めて低く、いわゆる維持量に達 するまで徐々に増加させ、それを数カ月または数年にわたって継続する。このタ イプの免疫療法は、アトピー性アレルギー(花粉症、昆虫刺傷性アレルギー、お よび喘息の一部の形態を含む)の罹患者に対する治療法として一般化しているが 、これには重大な欠点がある。中でも最も懸念が持たれるのは、アレルゲンの投 与に伴って重度のアレルギー反応が起こるリスクがあることである。このように アナフィラキシーショックなどの重度のアレルギー反応が起こるという固有のリ スクがあることから、この治療計画(treatment regimen)では最初に極めて少 量のアレルゲンを用い、アレルゲンの用量を必ず徐々に増やすように定められて いるが、現在用いられている治療で得られる結果は用量依存的であるため、この 結果、治療期間は長くなり、満足な結果を達成するために必要となる注射回数も 増える。したがって、免疫療法の全体としての成功には制限が課せられ、臨床的 管理の目標も、アレルゲン免疫療法などの免疫的手法によるアレルギーカスケー ドの調節よりは、むしろ投薬に伴う症状のコントロールに向けられることがしば しばである。さらに、持続的なアレルギー反応を有する患者では、脱感作手順を 用いて得られる結果がまちまちであることも多い。アレルゲン免疫療法は、アレ ルゲンを中和する阻止抗体(主にIgG)の賦活、宿主反応をTH2型からTH1型によ り近い反応に変化させること、注入された特異的なアレルゲンに対するIgE抗体 の上昇をまず促して次に徐々に低下させること、特異的な抗イディオタイプ抗体 の賦活、およびアレルギー型炎症反応の低下を含む、複雑な免疫学的応答を誘発 する。 免疫療法の否定的な面を抑えつつ、その利点を保持または増強させようとする 努力によって、種々の代替的な治療手法が考案されている。これらの代替的な手 法には、I型過敏感反応を呈する個体に投与されるアレルゲンの剤形変更(refor mulation)が含まれる。このような剤形には、ミョウバン沈降アレルゲン抽出物 、化学修飾を受けたアレルゲン製剤、リポソーム中に封入されたアレルゲン、お よび他のアジュバントと併用されるアレルゲンが含まれる。米国特許第5,013,55 5号は、アレルゲンを含有するリポソームの使用を記載している。米国特許第4,9 90,336号は、マイクロカプセルを用いる多相性持続放出デリバリーシステムを記 載している。アレルゲンを固体支持体中に含めて投与する経口療法は、米国特許 第5,244,663号に記載されている。ミョウバンは、米国食品医薬品局(FDA)が現 在承認している唯一のアジュバントである。しかし、動物モデルでは、ミョウバ ンはIgE産生を低下させるのではなく増強することが示されており、これは望ま しくない。脱感作療法に使用するためのサポニン(米国特許第4,432,969号)お よびチロシンのアルキルエステルなどの他のアジュバントも記載されている。そ の他の治療手法には、修飾ペプチド(米国特許第5,073,628号)またはIL-4受容 体アンタゴニスト(特許協力条約、国際公開公報第93/15766号)が含まれる。こ れらの代替的な手法には、アレルゲンの特異性の欠如または許容できない反応を 惹起するリスクなどの潜在的な限界がある。特異的アレルゲン免疫療法はある程 度有効であることが実証されているが、これは一貫して安全というわけではなく 、またはすべての患者もしくはすべてのアレルゲンに関して成功しているわけで もない。現在用いられているようなアレルゲン免疫療法は、依然として議論のあ る治療形態である。代替的または補完的で有効なアレルギー療法の戦略について は継続的な需要がある。発明の概要 本発明は、個体におけるI型IgE依存性過敏症を治療または予防する方法、なら びに該治療のための組成物を目的とする。本方法は、個体に対して、有効量のモ ノホスホリルリピドA(MLA)または3-脱アシル化モノホスホリルリピドA(3D-ML A)を投与することを含む。驚くべきことに、I型過敏症に罹患した個体に投与さ れたMLAまたは3D-MLAは、総IgEまたはアレルゲン特異的IgEを減少させる一方で 、好ましいことにIgG抗体の産生を誘導することが見いだされている。IgG抗体は アレルギー反応を低下させる阻止抗体である。MLAまたは3D-MLAは、適切な治療 計画(regimen)に従って適切な溶媒中に含まれる有効量を単独で投薬してもよ く、アレルゲン特異的I型過敏症の脱感作療法の一部としてアレルゲンとともに 投与してもよい。これらの化合物を、IgE依存性アレルギーに関して利点を引き 出すことに加えて、ワクチンの効果を増強させるために、ワクチン組成物に添加 することも できる。MLAまたは3D-MLAの投与は、その個体が過敏性であるアレルゲンに曝露 された際の過敏症の個体における、潜在的に重篤で致死的な可能性すらあるアレ ルギー反応が起こるリスクを低下させる。 また、本発明には、適切な溶媒中に含まれる有効量のMLAまたは3D-MLAを単独 で、または1つのアレルゲンもしくは複数のアレルゲンの混合物とともに含む、I 型過敏症を治療するための薬学的組成物も含まれる。または、MLAまたは3D-MLA を、アレルゲンまたはアレルゲンの混合物と、連続的ではあるものの独立した形 で投与してもよい。発明の詳細な説明 I型過敏症に罹患した個体に対するMLAまたは3D-MLAの投与により、該個体がそ れに対して感受性である任意のアレルゲンに対するアレルギー反応が調節される ことが見いだされている。 I型過敏感反応は、「花粉症」と一般に呼ばれるもので最も多く観察されるよ うな症状を誘発する比較的軽度の反応から、死に至る可能性もあるアナフィラキ シー反応などの重篤な反応までさまざまであり、体内で放出されるヒスタミンを 含む薬理活性物質によって惹起される。これらの物質は、アレルゲンがマスト細 胞、好塩基球およびおそらくは他の細胞にも固定されていると思われるIgEクラ スとして知られる抗体と結合した後に、マスト細胞または他の細胞から放出され る。I型過敏症を有する患者では、ブタクサ花粉、ネコの鱗屑、室内イエダニな どの物質、または彼らのアレルギー性の反応もしくは疾患の原因となる他の物質 に対するIgE抗体の量が異常に多いことが観察されている。 適切な溶媒中に調合された有効量のMLAまたは3D-MLAを投与することにより、I gEクラス抗体の抗体価が大幅に低下し、それによって、ヒスタミンまたは他の伝 達物質の放出を効率的に低下させる、マスト細胞に付着しうるIgE抗体の量が低 下することが見いだされている。何ら特定の理論に拘束されるものではないが、 MLAまたは3D-MLAの投与は、アレルゲン特異的IgGの生産を促し、IgE抗体の生産 を低下させると考えられている。続いてIgGはアレルゲンと結合してこれを中和 し、過敏感反応を惹起するIgE-アレルゲン相互作用を本質的に遮断すると考えら れる。IgEの減少によって、その個体がアレルゲンによるアレルギー反応を有す る傾向は 弱くなる。 本発明は、患者に応じた有効量のMLAまたは3D-MLAを含む薬学的組成物の投与 によってIgE抗体よりもIgG抗体を選択的に刺激し、それによって脱感作療法の一 部としてのアレルゲンの投与を要することなく任意のアレルゲンに対するアレル ギー反応を実質的に低下させると考えられる点で現行の治療法よりも改良された 代替法を提供する。脱感作療法に有効量のMLAまたは3D-MLAを含む薬学的組成物 と適切なアレルゲンとの同時投与が含まれる場合には、本方法はそのアレルゲン の投与に対するアレルギー反応が起こるリスクを低下させうる。このことは、本 発明が、より少量の脱感作アレルゲンまたはより少数回の注射しか必要としない アレルゲン免疫療法における変化を可能にしうることによって達成されると考え られる。 細菌ワクチンとともに投与される有効量のMLAまたは3D-MLAも、同様に、IgEを 減少させる一方でIgGの産生を促進すると考えられる。産生されるIgGは、ワクチ ンの効果を増強するワクチン中の細菌抗原に特異的であると考えられる。幼児期 の感染を予防するための通常の手順である乳幼児の一次免疫処置のために調製さ れる、MLAまたは3D-MLAを含むワクチンは、その乳幼児が環境中の極めてさまざ まなアレルゲンに対してアレルギー性になる傾向を弱めると考えられる。 本明細書で用いられるI型過敏症の「治療」とは、有益または望ましい臨床的 結果を得るための方法のことである。望ましい臨床的結果には、症状の発生予防 または緩和が含まれるが、これらに限定はされない。 本発明に従いI型過敏症に罹患した個体を治療するための活性化合物は、モノ ホスホリルリピドA(MLA)および3-脱アシル化モノホスホリルリピドA(3D-MLA )からなる群より選択される精製無毒化エンドトキシン(refined detoxified e ndotoxin)である。MLAおよび3D-MLAはいずれも知られており、本明細書で詳細 を説明する必要はない。例えば、1984年3月13日に発行され、リビ・イムノケム ・リサーチ社(Ribi ImmunoChem Research Inc.)に譲渡された、モノホスホリ ルリピドAおよびその製造法を開示している米国特許第4,436,727号を参照された い。同じくリビ・イムノケム・リサーチ社に譲渡された、マイヤーズ(Myers) らに対する米国特許第4,912,094号および再審査証明書B1 4,912,094号は、3-脱 アシル化モノホ スホリルリピドAおよびその製造のための方法を具体化している。MLAおよび3D-M LAに関するこれらの特許のそれぞれの開示は、参照として本明細書に組み入れら れる。 参照特許によってあらかじめ組み入れられた詳細には触れないが、本明細書で 用いられるモノホスホリルリピドA(MLA)は、強力であるが極めて毒性の強い免 疫系調節物質である腸内細菌リポ多糖(LPS)の成分であるリピドAに由来する。 エドガー・リビ(Edgar Ribi)らは、精製無毒化エンドトキシン(RDE)と最 初に呼ばれたモノホスホリルリピドA(MLA)の生産を実現させた。MLAは、グラ ム陰性菌の無ヘプトース変異株から採取したエンドトキシン抽出物(LPSまたは リピドA)を、中等度の強度(0.1N HCl)を有する無機酸中にて約30分間にわた って環流することによって生成される。この処理によって、還元端グルコサミン の1位にあるリン酸部分の損失がもたらされる。 同時に、コア炭水化物(core carbohydrate)がこの処理の間に非還元性グル コサミンの6位から除去される。この結果得られる産物(MLA)は、発熱性、局所 的シュワルツマン反応性、およびニワトリ胚50%致死量アッセイにおいて評価さ れるような毒性(CELD50)などの、エンドトキシン開始材料に通常伴う内毒素活 性レベルの大幅な低下を呈する。しかし、予想外なことに、これはリピドAおよ びLPSの免疫調節物質としての機能を保持している。 本発明の実践において用いられると考えられるもう1つの無毒化エンドトキシ ンは、3-脱アシル化モノホスホリルリピドA(3D-MLA)と呼ばれる。3D-MLAは、 米国特許第4,912,094号、再審査証明書B1 4,912,094号に記されている通り公知 であり、MLA分子から、他の基に有害な影響を及ぼさない条件下で還元端グルコ サミンの3位と連結したエステルであるB-ヒドロキシミリスチンアシル残基が選 択的に除去されている点でMLAと異なる。3-脱アシル化モノホスホリルリピドAは 、リビ・イムノケム・リサーチ社(Ribi ImmunoChem Research Inc.)、Hamilto n,Montana59840から入手可能である。 MLAおよび3D-MLAの分子は、数多くの脂肪酸置換パターン、すなわちヘプタア シル、ヘキサアシル、ペンタアシルなどと、種々の長さの脂肪酸鎖との複合物ま たは混合物である。したがって、本発明には、それらの混合物を含む、種々の形 態 のMLAおよび3D-MLAが包含される。―094号特許において図示されているリピドA の骨格は、S.minnesota R595に由来するヘプタアシルリピドAの3-脱アシル化に よって得られる産物に対応する。その他の脂肪酸置換パターンは本開示によって 包含される。その本質的な特徴は、材料が3-脱アシル化されていることである。 本発明において用いられる修飾された3D-MLAは、リピドA骨格の3位から単一の 脂肪酸のみの損失が生じる条件下で、MLAをアルカリ性加水分解にかけることに よって調製される。3位のB-ヒドロキシミリスチン脂肪酸は、アルカリ性溶媒中 では反応性が非常に高くなる。リピドAを完全に3-脱アシル化するためには、非 常に弱いアルカリ処理を行うだけでよい。リピドA内部のその他のエステル結合 の加水分解が起こるにはこれよりもある程度強い条件が必要であるため、分子の 残りの部分に有意な影響を及ぼすことなく、3位にあるこれらの材料を選択的に 脱アシル化することが可能である。3位のエステル結合性B-ヒドロキシミリスチ ン脂肪酸のアルカリ性溶媒に対する感受性が非常に高い理由は今のところ不明で ある。 アルカリ性加水分解の手順はいくつか知られているが、3位のB-ヒドロキシミ リスチン脂肪酸とのエステル結合を超えてさらに加水分解が生じない条件を選択 することが重要である。 一般に、加水分解は、水性または有機性の溶媒において実施することができる 。後者の場合には、メタノール(アルコール類)、ジメチルスルホキシド(DMSO )、ジメチルホルムアミド、クロロホルム、ジクロロメタンなどに加えて、それ らの混合物が含まれる。水と上記の有機溶媒の1つまたは複数のものとの混合物 も用いることができる。 アルカリ塩基は、種々の水酸化物、炭酸塩、リン酸塩およびアミン類から選択 することができる。例となる塩基には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭 酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウムなどの無機塩 基およびアルキルアミンなどの有機塩基が含まれ、ジエチルアミン、トリエチル アミンなどが含まれるが、これらに限定はされない。 水性溶媒におけるpHは典型的には約10から14までの間であり、約12から13.5ま でのpHが好ましい範囲である。加水分解反応は、典型的には約20℃から約80℃ま で、好ましくは約50℃から60℃までの温度で、約10分から約30分までの期間にわ たって実施される。例えば加水分解は、3%トリエチルアミン水溶液中にて室温 (22℃〜25℃)で48時間にわたって実施することができる。温度および加水分解 時間の選択における唯一の必要条件は、3位のB-ヒドロキシミリスチンのみが除 去されるような脱アシル化が起こることである。 実際的には、特に望ましい加水分解の方法には、リピドAまたはモノホスホリ ルリピドAをクロロホルム:メタノール2:1(v/v)中に溶解し、pH10.5の0.5M Na2CO3からなる水性緩衝液でこの溶液を飽和させ、続いて45℃〜50℃で吸引器に よる減圧下(約100mmHg)で溶媒をフラッシュ蒸発させる段階が含まれることが 明らかになっている。この結果得られる材料は、3位で選択的な脱アシル化を受 けている。この過程を、上記に一覧を示したあらゆる無機塩基を用いて実施する こともできる。場合によっては、水性緩衝液で飽和させる前に、有機溶媒にテト ラブチルアンモニウムブロミドなどの相転移触媒を添加することが望ましいと考 えられる。上記のようにして生成されたMLAおよび3D-MLAのほかに、合成的また は半合成的な過程によって生成されたMLAおよび3D-MLAを用いてもよい。 MLAまたは3D-MLAは、温血動物に安全な有効量が投与された際に、IgE抗体のレ ベルを低下させ、それによってアレルゲンへの曝露に対する重篤なアレルギー反 応が起こるリスクを低下させることが観察されている。 本発明の方法は、温血動物、好ましくはヒトに対する、薬学的に有効な担体を 備えたMLAおよび3D-MLAからなる群より選択される無毒化エンドトキシンを含む 薬理学的有効量の組成物の投与を具体化している。本明細書で用いられる薬学的 有効量という用語は、患者の明白な反応が誘発されるため、すなわちIgE抗体の 総量の減少および/またはIgG抗体の総量の増加によって任意のアレルゲンへの 曝露に起因するアレルギー反応の臨床症状の部分的または完全な遮断が達成され るために十分な組成物の量を意味する。投与は任意の適した経路を介して行うこ とができ、アレルゲン、個体および望ましい臨床的結果によって異なると考えら れる。MLAまたは3D-MLAを、経口的、鼻腔内または吸入などによって粘膜表面を 介して投与することもできる。非経口的な経路すなわち腹腔内または筋肉内も、 好ましさの程度は落ちるものの用いることはできる。好ましい投与経路は皮下で ある。 正確な用量は、用いられる特定のMLAまたは3D-MLA、投与経路、薬学的組成物 お よび患者に応じて異なると考えられる。例えば、最も好ましい投与経路(皮下) を用いる場合には、典型的な70kgの成人患者に投与するとすれば、有効成分(ML Aまたは3D-MLA)の量は1から約250マイクログラムまで、好ましくは約25から約5 0マイクログラムまでである。 本発明の方法は、特定の状況に応じた単回または多回の投薬を企図している。 任意の事例に関する好ましい投与経路および投与計画は、臨床試験を含む比較的 定型的な実験によって確認しうる。 本明細書で用いられる「薬学的に許容される担体」という用語は、有効成分の 薬効作用を妨げず、それが投与される患者に有害でない媒体を意味する。薬学的 に許容される担体には、水中油型または油中水型の乳濁液、水性組成物、リポソ ーム、マイクロビーズ、ミクロソームまたはミョウバンが含まれる。 皮下使用のために好ましい担体の例には、米国薬局方(USP)の注射水である リン酸緩衝生理食塩水(PBS)および0.01〜0.1%トリエタノールアミンが含まれ る。担体に関して指摘しておく意義のある1つのポイントは、MLAおよび3D-MLAは 規定食塩液(normal saline solution)中では沈殿するため、規定食塩液を本発 明の活性成分とともに用いてはならないことが明らかになっている点である。薬 学的に許容される非経口溶媒は、有効成分が除去されることなく5ミクロンフィ ルターを通して溶液または分散物を濾過しうるような、本発明の有効成分の溶液 または分散物が提供されるようなものである。 筋肉内使用のための担体には、10%USPエタノール、40%グリコールプロピレ ン、お4よび5%デキストロースなどの許容される等張液の平衡液が含まれる。M LAまたは3D-MLAの溶解性がリポソーム中で安定化される場合には生理食塩水中で の有効成分の沈殿は起こらないと考えられるため、リポソーム中に封入されたML Aまたは3D-MLAを筋肉内使用のために代替的にさらに規定生理食塩液中に溶解す ることも可能である。 粘膜表面を介した投与のための担体の例は、特定の経路に応じて異なる。経口 的に投与される場合には、医薬品級(pharmaceutical grade)のマンニトール、 デンプン、ラクトース、ステアリン酸マグネシウム、サッカライドナトリウム、 セルロース、炭酸マグネシウムなどを用いることができ、中でもマンニトールが 好ましい。鼻腔内に投与する場合には、ポリエチレングリコールもしくはグリコ ール類、ショ糖および/またはメチルセルロース、ならびに塩化ベンザルコニウ ム、EDTAなどの防腐剤を用いることができるが、ポリエチレングリコールが好ま しく、吸入によって投与する場合には、適した担体はポリエチレングリコールま たはグリコール類、メチルセルロース、調剤用薬剤(dispensing agent)および 防腐剤であるが、ポリエチレングリコール類が好ましい。 MLAまたは3D-MLAを適切な媒体中に含めて単独または他の活性成分とともに同 時投与してもよい。例えば、好ましい態様では、MLAまたは3D-MLAを脱感作療法 の一部としてアレルゲンとともに投与することができる。同時投与の正確なスケ ジュールは、患者、患者の過敏症の重症度および投与経路に応じて決まると考え られる。一般的には、治療に当たる医師がこれらの因子に基づいて治療計画を設 計し、その治療計画は最終的には望ましい結果を達成するための比較的定型的な 実験によって決定される。 I型過敏症を治療するために、脱感作療法の一部としてMLAまたは3D-MLAを含む 組成物をアレルゲンとともに同時投与する場合には、このような組成物を、アレ ルゲンを投与する24時間前から24時間後までの間、好ましくはアレルゲン投与の 1時間前から同じ時点までに投与してもよい。 「アレルゲン」とは、I型過敏感反応を惹起しうるあらゆる物質のことである 。典型的なアレルゲンには、花粉、カビ、食物、動物の鱗屑またはそれらの分泌 物、煤煙および昆虫、それらの毒液または分泌物が無制限的に含まれる。I型過 敏症の性質に応じて、それらを単独または混合物として投与することができる。 アレルゲンを化学的または物理的に修飾してもよい。このような修飾されたアレ ルゲンまたはアレルゲン誘導体は、当技術分野では周知である。その例には、ペ プチド断片、複合体または重合化したアレルゲン誘導体が無制限的に含まれる。 投与しようとするアレルゲンの量は経験的に決定することができ、それは個体 の感受性ないし望んでいる臨床的結果に応じて決まる。一般的には、脱感作の治 療計画では、最初に少量のアレルゲンの周期的投与が含まれ、治療法の経過に従 って、そのレベルを、規定の(計画された)上限に達するか、またはその個体が 明らかに有害なアレルギー反応を起こさずにこのようなアレルゲンへの曝露に耐 えられるところまで徐々に高めていく。特定の治療内容は、個々の患者の需要に あわせてしばしば調整される。本発明の態様および潜在的な利点は、それが、投 与されるアレルゲンのレベルおよび/または注射回数に有意な減少をもたらすこ とができ、それによって脱感作療法の期間を短縮しうるところにある。さらに、 特に過敏性の高い個体に対して投与されるアレルゲンのレベルを有意に低下させ ることにより、アレルゲンの投与に対して重度のアレルギー反応が起こるリスク は低下すると考えられる。 免疫療法の進行は、臨床的に許容される診断用検査によって監視しうる。この ような検査は当技術分野では周知であり、毎日の日誌に記録される症状のレベル および補助療法の必要性のレベルに加えて、皮膚検査および特異的なIgE抗体お よび/またはIgG抗体に関するインビトロ血清学的検査を含む。 以下の実施例は、詳細な例示を目的として示すものであり、本発明の組成物お よび方法のいずれをも制限しない。本明細書に提示されるラットおよびマウスの モデルは温血動物を代表するもので、ヒトを含む他の温血動物に関する事象とか なり相関する。 実施例I 本実施例は、IgE反応を誘導するために設計されたモデルにおいてIgEのレベル を低下させる3D-MLAの作用を示している。 BALB/cまたはC57B1/6マウスに、100μg卵白アルブミン(OVA)(Sigma Chemi calから入手)+1μg百日咳毒素(Research Products Intl.から入手)を含む2 %水中油型乳濁液±50μg3D-MLAによる免疫化処置を皮下的に行った。一次免疫 化処置から14日後に追加免疫処置を行った。さまざまな時点でマウスから採血し 、ELISA(試薬類はSouthern Biotechnology Assn.Inc.から入手)により、マウ スIgEに関する標準曲線を用いて、総IgEに関する血清の定量化を行った。 以下の表1を参照すると、卵白アルブミンと3D-MLAを同時投与した場合には血 清総IgEレベルが有意に低下することをデータは示している。 表1 総IgE(ng/ml) マウス系統 第6日- 第13日- 第10日- 一次後* 一次後* 二次後* OVA+PT BALB/c 400 475 750 (-68%) (-89%) (-91%) OVA+PT+3D-MLA BALB/c 125 50 65 OVA+PT C57B1/6 260 250 300 (-52%) (-60%) (-85%) OVA+PT+3D-MLA C57B1/6 125 100 45 実施例II 本実施例は、マウスモデルにおいて、ハウスダストアレルゲンによって生産さ れる血清総IgEレベルを低下させる3D-MLAの作用を示している。 BALB/cまたはC57B1/6マウスに、100μgハウスダストアレルゲン(HDA)+1μ g百日咳毒素(PT)を含む2%水中油型乳濁液±50μg 3D-MLAによる免疫化処置 を皮下的に行った。一次免疫化処置から14日後にマウスに追加免疫処置を行った 。追加免疫処置から10日後にマウスから採血し、ELISAにより、マウスIgEに関す る標準曲線を用いて、総IgEに関して血清の定量化を行った。 以下の表2を参照すると見てとれる通り、上の実験で得られた結果と一致して 、異なる抗原を用いることにより、ハウスダストアレルゲンと3D-MLAを同時投与 すると血清全IgEレベルが有意に低下することをこの結果は示している。 表2 総IgE(ng/ml)±SE マウス系統 第10日-二次後* HDA+PT BALB/c 450±72 (-69%) HDA+PT+3D-MLA BALB/c 140±40 HDA+PT C57B1/6 1,250±201 (-64%) HDA+PT+3D-MLA C57B1/6 450±27 実施例III 本実施例は、低レベルのアレルゲンとの多回投与を行った場合の、アレルゲン 特異的IgEレベルに対する3D-MLAの効果を示している。 ブラウン-ノルウェイ(Brown Norway)(IgE高反応性)ラット(150〜200g、1 群当たり5匹)から前採血を行い、10μgのキーホールリンペット・ヘモシアニ ン(KLH)(Sigma Chemicalから入手)による免疫化処置を行った。KLHはミョウ バン沈降させ、109個の百日咳菌死菌(Connaught Laboratoriesから入手)と混 合した。A群には、第14、21、28および35日に30μgのKLHを含む生理食塩水を皮 下投与し、続いて第15、22、29および36日に、この皮下注射部位の近くに200μ gの3D-MLAを含む0.2mlの0.5%トリエタノールアミンを投与した。B群には、3D- MLAの代わりに対照として0.5%トリエタノールアミン希釈液を用いたことを除い て、A群と同じ処置を行った。第14、28および42日にすべての動物から採血した 。KLHをディスクコート抗原(disc coating antigen)として用いるPRASTアッセ イによって特異的IgEを測定した。結合したIgEをモノクローナル125Iマウス抗ラ ットIgE(MARE-1)によって検出した。結果を表3に示す。 第42日のデータは、3D-MLAを投与されたラット(A群)と3D-MLAを投与されな かった対照ラット(B群)とのアレルゲン特異的反応の間に有意差がみられたこ とを示している。3D-MLAを投与されなかったラットは、KLHの注射のたびに抗原 特異的IgEのレベルの定常的な増加を呈した。3D-MLAを投与されたラットにおけ るIgEレベルは、以降のKLH注射では増加しなかった。これらの結果は、3D-MLAの 投与によ って、アレルゲンへの反復的な曝露を行った際の抗原特異的IgEの増加が防止さ れることを示している。 表3 薬物 第14日 第28日 *第42日 3D-MLA 14±2.0 11.5±2.0 11.0±2.0 対照 22±2.5 35±16.0 44±1.5 各数値は、抗KLH IgE抗体の単位数/mlの数値を平均値に対する標準誤差とと もに示したものである。 *p値<0.05 実施例IV MLAを、実施例I〜IIIにおける3D-MLAと同じ数量および量で投与すると、同様 の結果が得られる。 本明細書で態様を示した方法は、アレルゲンへの暴露に反応して起こるI型過 敏症に関連したIgE抗体のレベルを有意に低下させる上で有効であり、阻止性のI gG抗体の産生を促す上ではさらに有効であり、これによって、過敏症に罹患した 患者に対するアレルゲンへの曝露によって起こるアレルギー反応のリスクおよび 重症度が低下する。 以上の実施例は本発明の例示を目的としたものであり、考えられるそのすべて の変更を含むことを意図してはいないことが理解される必要がある。使用される 組成物および/または方法の特定の変更も可能であり、それでも本発明の目的は 依然として達成される。このような変更は本発明の請求の範囲内にあると考えら れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),EA(AM,AZ,BY ,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AU,BA ,BG,BR,CA,CN,CU,CZ,EE,GE, HU,IL,JP,KR,LT,LV,MX,NO,N Z,PL,SG,TR,UA,VN,YU

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.あるアレルゲンに対して過敏症の温血動物におけるI型過敏症を治療する方法 であって、該温血動物に対する、モノホスホリルリピドAおよび3-脱アシル化モ ノホスホリルリピドAからなる群より選択される有効量の精製無毒化エンドトキ シンと、薬学的に許容される担体とを含む薬学的組成物の投与を含む方法。 2.精製無毒化エンドトキシンが約1.0マイクログラムから約250マイクログラム までの量で投与される、請求項1記載の方法。 3.精製無毒化エンドトキシンが約25マイクログラムから約50マイクログラムま での量で投与される、請求項1記載の方法。 4.精製無毒化エンドトキシンがモノホスホリルリピドAである、請求項1記載の 方法。 5.精製無毒化エンドトキシンが3-脱アシル化モノホスホリルリピドAである、請 求項1記載の方法。 6.薬学的組成物が経口的に投与される、請求項1記載の方法。 7.薬学的組成物が非経口的に投与される、請求項1記載の方法。 8.薬学的組成物が皮下投与される、請求項1記載の方法。 9.温血動物に対して、該温血動物がそれに対して過敏性である1つまたはそれ以 上の有効量のアレルゲンを投与する段階をさらに含む、請求項1記載の方法。 10.薬学的組成物が、該アレルゲンの投与の約1時間前から約1時間後までの間に 投与される、請求項9記載の方法。 11.薬学的組成物がアレルゲンの投与と同時に投与される、請求項9記載の方法 。 12.アレルゲンが、1つまたはそれ以上の花粉アレルゲン、カビアレルゲン、昆 虫毒液アレルゲン、昆虫唾液アレルゲン、昆虫の一部もしくは排泄物のアレルゲ ン、動物性鱗屑アレルゲン、その他の動物アレルゲン、薬物アレルゲン、化学物 質アレルゲンおよび食物アレルゲンを含む、請求項9記載の方法。 13.温血動物におけるIgE抗体を減少させIgG抗体を増加させる方法であって、該 温血動物に対する、モノホスホリルリピドAおよび3-脱アシル化モノホスホリル リピドAからなる群より選択される有効量の精製無毒化エンドトキシンと、薬学 的に許容される担体とを含む薬学的組成物の投与を含む方法。 14.精製無毒化エンドトキシンが約1.0マイクログラムから約250マイクログラム までの量で投与される、請求項13記載の方法。 15.精製無毒化エンドトキシンが約25マイクログラムから約50マイクログラムま での量で投与される、請求項13記載の方法。 16.温血動物に対して、アレルゲン、細菌抗原、ウイルス抗原および微生物抗原 からなる群より選択される1つまたはそれ以上の化合物を投与する段階をさらに 含む、請求項13記載の方法。 17.あるアレルゲンに対して過敏症の温血動物におけるI型過敏症を治療するた めの薬学的組成物であって、モノホスホリルリピドAおよび3-脱アシル化モノホ スホリルリピドAからなる群より選択される有効量の精製無毒化エンドトキシン と、該温血動物がそれに対して過敏性である有効量のアレルゲンと、薬学的に許 容される担体とを含む、薬学的組成物。 18.精製無毒化エンドトキシンがモノホスホリルリピドAである、請求項17記載 の薬学的組成物。 19.精製無毒化エンドトキシンが3-脱アシル化モノホスホリルリピドAである、 請求項17記載の薬学的組成物。
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