JP2000510822A - 胃腸疾患の治療のためのマクロファージ刺激タンパク質 - Google Patents

胃腸疾患の治療のためのマクロファージ刺激タンパク質

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JP2000510822A JP09534669A JP53466997A JP2000510822A JP 2000510822 A JP2000510822 A JP 2000510822A JP 09534669 A JP09534669 A JP 09534669A JP 53466997 A JP53466997 A JP 53466997A JP 2000510822 A JP2000510822 A JP 2000510822A
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Abstract

(57)【要約】 腸管上皮細胞の保護、再生及び修復により、胃腸管疾患を治療する方法が記載される。マクロファージ刺激タンパク質が陰窩細胞によるコロニー形成を促進し、腸管陰窩細胞の増殖の刺激に関わっているかもしれないことがわかった。MSPの医薬組成物と陰窩細胞増殖を刺激する物質の同定方法も記載される。

Description

【発明の詳細な説明】 胃腸疾患の治療のためのマクロファージ刺激タンパク質 発明の分野 本発明は一般に、胃腸管の上皮細胞の成長および分化を調節する因子に関する 。より詳細には、本発明は、陰窩細胞(crypt cell)によるコロニー 形成を刺激し、結腸陰窩細胞の増殖を刺激する因子、マクロファージ刺激タンパ ク質(MSP)に関する。MSPは、腸管上皮を保護し、修復し、または再生し 、従って、胃腸管疾患の治療に有効である。発明の背景 胃、小腸および大腸を含む胃腸管は、上皮細胞の単一層(粘膜)でおおわれて いる。腸において、この層は、絨毛または消化管の管腔への突起、および下の結 合組織を貫く陰窩細胞から成る高度に入り組んだ表面を保護する。 腸管の上皮は、生涯にわたって次々に新生する高度に増殖性の組織である。腸 上皮の増殖に関して現在既知である事柄について簡単に再検討した(Podol sky,Am.J.Physiol.246,G179(1993))。陰窩幹 細胞が、 4つの異なる細胞系:エンテロサイト(enterocyte)、ゴブレット( goblet)、エンテロエンドタリン(enteroendocrine)、 およびパネト(paneth)細胞、の1つに分化することができる前駆細胞を 、急速に増殖させるもとになると一般に考えられている。陰窩細胞形成と、高度 に分化した上皮細胞種の老化および剥離との間にダイナミックな均衡が存在する と考えられる。構造性新生の目的論的意味は明らかではないが、細胞成長の調節 を混乱させる突然変異体の蓄積を防止すると考えられる。正常な腸管上皮成長調 節は、一部は、有糸分裂生起原を刺激する可溶性因子によって、および一部は、 細胞外マトリックスタンパク質および隣接する間葉由来の陰窩周囲(peric ryptal)線維芽細胞によって調節されると考えられる。多型潜在性幹細胞 から最終分化細胞種に導く過程は未知であり、種々の細胞系に関わる前駆細胞母 集団を同定する特定のマーカーは未だ同定されていない。 トランスジェニックおよびキメラマウスを使って、幹細胞のいくつかの本質的 特性が、自己新生および再生組織の範例として解明されている。(Gordon ら、FASEB 6,3039(1992))第一に、陰窩上皮が性質上モノク ローナル であるので、幹細胞は、非対称的に分裂して、自己更新幹細胞、および全ての分 化細胞種の形成に関わる前駆細胞を形成しなければならない。第二に、娘幹細胞 が高い増殖能力を有さなければならない。第三に、幹細胞が、陰窩ニッチェ内に 機能的に保持され、従って、固有層(lamina propria)及び/又 は他の隣接する細胞と特定の接触を有さなければならない。腸管上皮幹細胞の性 質および同定は、未だ解明されていない。 腸管上皮分化の本質の解明を補助するために、腸管上皮に由来する細胞系を用 いて、生体外システムが開発された。例えば、WhiteheadらのCanc er Res.47,2683(1987)を参照。結腸粘膜の再生を支持する のに重要な、いくつかのオートクリン因子が、結腸癌細胞系において同定されて いる。これらの細胞系によって産生される因子の中には、TGFα(Malde nら、Int.J.Cancer 43,380(1989))、並びに、EG Fファミリーに属する種類、アンフィレグリン(Kuniyashiら、Jpn .J.Cancer Res.82,969(1991))および陰窩(Joh nsonら、J.Cell Biol.,118,741(1992))が包含 され、後者は、正常な結腸粘膜にも 見い出されている。しかし、EGF関連タンパク質が、正常な陰窩細胞の成長を 促進するかどうかは未知である。さらに、炎症性腸疾患の特徴である粘膜の過増 殖に、リンフォカインが関わっていると推測される。 現在のところ、腸管上皮の新生に導く陰窩細胞の増殖を誘起する因子に関して 、ほとんど未知である。この分野における知識は、陰窩幹細胞に対する成長因子 の影響を分析するアッセイが存在しないことによって妨げられている。 多くの胃腸管疾患は、周囲の薬剤への曝露、炎症性応答、自己免疫性疾患、感 染、または身体的傷害に起因する腸または結腸粘膜の損傷または喪失を特徴とす る。 癌の放射線治療および化学療法を受けている患者は、骨髄毒性を受け、その結 果、貧血および白血球減少を生じることが多い。骨髄毒性は、放射線または化学 療法剤の高い投与量を要求する攻撃的治療方法に付随することが多い。最近まで は、赤血球細胞および白血球細胞レベルが回復するまで、投与量の減少または治 療の停止が一般に必要とされた。しかし、エリトロポイエチン(EPO)および 顆粒性コロニー刺激因子(G−CSF)のような血液生成を高める因子の治療計 画への導入が、こ のような毒性源を大幅に軽減した。 癌治療に付随する第二の最も一般的な毒性源は、腸管上皮の喪失を特徴とする 消化管毒性である。現在のところ、癌治療の間に、消化管の内層を保護または修 復する因子が利用できない。癌治療のこのような副作用を軽減する因子が利用可 能になることが望まれる。 腸下部(末端回腸および結腸)疾患も、腸管粘膜に有害な影響を及ぼし、炎症 性腸疾患と称される種類の疾患を包含する。2つの主要な疾患は、潰瘍性大腸炎 および局所周炎(クローン病)である。潰瘍性大腸炎は、結腸および直腸におけ る粘膜および粘膜下内層の炎症であり、一方、クローン病は、消化管の全ての層 に関わる炎症を特徴とする。炎症性腸疾患の他の形態には、局所回腸炎および直 腸炎がある。炎症性腸疾患の現在の治療は、抗炎症剤、および、必要であれば患 部組織を除去する手術を含む。 下記引例は、胃腸疾患の種々の治療方法の例を開示している。 WO第94/06420号は、胃腸潰瘍の治療のための、OP−1、OP−2 、およびCBMP2タンパク質のような骨原性タンパク質、並びにDPP、Vg 1、Vgr−1、60A、 およびGDF−1のような関連タンパク質の使用を開示している。 WO第94/05318号は、小腸および大腸の損傷されたまたは喪失された 上皮細胞の処置のために、インターロイキン−11、インターロイキン−6、白 血病阻害因子、オンコスタチンM、および繊毛神経栄養因子(ciliary neurotrophic factor)の使用を開示している。この処置は 、肝臓上皮細胞、皮膚細胞、毛髪細胞、および精子細胞にも使用することができ る。 WO第92/03155号は、腸管粘膜の処置に使用することができるグルタ ミン、あるいはその誘導体または類似体、短鎖または中鎖脂肪酸、および成長因 子またはその類似体の組成物を開示している。成長因子は、成長ホルモン、イン シュリン様成長因子1および2(IGF−1およびIGF−2)、成長ホルモン 放出因子、またはそれらの類似体である。 WO第93/25227号は、胃腸疾患の治療のためのIGF−2の使用を開 示している。 米国特許第5,235,908号は、胃腸潰瘍の治療のための血小板に由来す る成長因子(PDGF)の使用を開示してい る。 WO第93/07891号は、炎症性腸疾患および大腸炎のような胃腸疾患の 治療ための、表皮性成長因子(EGF)組成物を開示している。 WO第92/02246号およびWO第93/14783号は、胃腸病変を含 む異常成長症状を治療するための、ヒトEFG1−48またはEFG1−47ま たはEFG1−49種の切断(nicked)または非切断(non−nick ed)種の使用を開示している。 前記の引例は、消化管の上皮細胞を含む種々の上皮細胞の増殖を刺激する因子 を記述している。しかし、全ての腸管上皮細胞種がそこから発生している結腸陰 窩細胞の、増殖を刺激する因子に関しての報告はない。そのような因子は、消化 管外の上皮細胞成長の刺激が望ましくない疾患を含む種々の胃腸疾患を治療する のに有用である。 従って、本発明の目的は、腸管上皮細胞の成長及び/又は分化を調節する因子 を同定することである。 前に同定された、マクロファージ刺激タンパク質、即ちMSPと称されるタン パク質が、培養において、結腸陰窩細胞によ るコロニー形成を刺激する能力を有することが見い出された。これは、正常な陰 窩細胞に作用する因子に関する最初の報告である。これらの発見は、MSPが、 損傷されたまたは喪失された腸管上皮の再生のための治療薬であることを意味す る。発明の要旨 本発明は治療的有効量のマクロファージ刺激タンパク質、即ちMSPを投与す ることによって、胃腸管疾患を治療する方法に関する。MSPは、陰窩細胞によ ってコロニー形成を刺激し、および、陰窩幹細胞の増殖をも刺激する。これに関 して、MSPは、全ての腸管上皮細胞種の形成を増加させるのに特に有用である 。従って、本発明は、損傷された、または癌療法、身体的傷害または疾患の結果 として損傷される可能性のある、腸管上皮の保護、修復または再生に利用するこ とができる。 本発明は、医薬的に許容される希釈剤、アジュバント、防腐剤、担体、または 安定剤中の、MSPの組成物をも提供する。MSPは、使用される輸送経路に好 適な形態でも提供される。図面の説明 図1は、マウス陰窩上皮の視覚化を示す。A)成長マウス結腸から単離後の懸 濁液中の陰窩。B)クリスタルバイオレット で染色されたコラーゲン塗布プレート上の陰窩細胞コロニー。C)およびD)マ ウスの結腸部分、およびMcManus Periodic Acid法で染色 された陰窩コロニー。E)およびF)マウス結腸部分、およびα/β−D−ガラ クトシルレクチンのためにトリコサンテスキリロウイ(Trichosante s kirilowii)で染色された陰窩コロニー。 図2は、陰窩コロニー形成アッセイにおける既知因子の試験を示す。陰窩を、 50ng/mlにおける因子の存在下に37℃で24時間培養した。処理陰窩の プレート上のコロニーの数を、非処理陰窩のそれと比較した。活性を刺激の倍数 として(asfold of Stimulation)示す。この数値で示さ れる結果は、1つの実験に基づく。スクリーニングを2回繰り返して、同様の結 果を得た。 図3は、陰窩コロニー形成活性に関する、細胞系条件付け培地のスクリーニン グを示す。元の濃度の0.25倍において、条件付け培地を図2に記載のように 試験した。活性を刺激の倍数として示す。10%ウシ胎児血清(FBS)を陽性 対照として使用した。 図4は、KG−1条件付け培地からの陰窩コロニー形成活性の精製を示す。条 件付け培地を細胞から採取し、清浄化し、次に、種々のカラム:A)ヘパリン− セファロース;B)フェニル−セファロース;C)Q−セファロース、でのクロ マトグラフィーによって分別した。溶離緩衝液の濃度は平行線で印を付けられ、 合計タンパク質は実線で印を付けられている。陰窩コロニー形成活性を、実線バ ーによって示す。 図5は、精製陰窩コロニー形成活性を含有するQ−セファロースカラム画分の SDS−PAGE分析を示す。Q−セファロースカラム画分6〜13を、8%S DSポリアクリルアミドゲルで電気泳動にかけた。5マイクロリットルの各サン プルを、β−メルカプトエタノール(2% v/v)を用いて(A)、またはβ −メルカプトエタノールを用いずに(B)、100℃で5分間処理した。得られ るゲルをクーマシーブルーで染色した。 図6は、陰窩コロニー形成因子のアミノ酸配列を示す。p75タンパク質から のp55およびp22ペプチドを、SDS−PAGEによって分離し、トリプシ ンで消化した。得られるペプチドをHPLC装置を用いてC4カラムで分離した 。p22タ ンパク質バンドのN−末端、および選択されたトリプシンペプチドの配列を求め 、図に示す。得られた配列は、ヒトMSPの配列と相同である。これらの配列と 相同であるヒトMSPの配列の位置を示す。太字の残基は、ヒトMSPの対応す る残基と異なる。 図7は、精製陰窩コロニー形成活性をコードするmRNAのPCR分析を示す 。cDNAは、KG−1ポリA+RNA、ウシ肝臓ポリA+RNA、HepG2 全RNA、およびハツカネズミ肝臓全RNAから作られた。次に、cDNAを、 精製タンパク質のアミノ末端配列、およびトリプシンペプチドT35.8Bの配 列に基づく、2つの縮重オリゴヌクレオチドを使用して増幅した。 図8は、ウシおよびヒトMSPのアミノ酸配列配置を示す。ヌクレオチド配列 を、ウシ肝臓RNAからPCR増幅されたウシMSP cDNAから得た。推定 アミノ酸配列を示す。底線は、ヒトMSPのアミノ酸配列である。上部の線は、 この領域に適合するペプチド配列である。 図9は、単離陰窩のMSP処置後の、ron受容体の自己ホスホリル化を示す 。マウス結腸陰窩細胞を、100ng/ml のウシMSPを使用して、または使用せずに、37℃で20分間処理し、溶解さ せた。ron受容体タンパク質を免疫沈降させ、6%アクリルアミドゲルで電気 泳動にかけた。タンパク質を、ニトロセルロース膜上に移し、抗ホスホチロシン (抗PTyr)抗体(左パネル)でブロッティングを行った。次に、膜を細長く 切り、抗−RON抗体(右パネル)で再度ブロッティングを行った。 図10は、陰窩コロニー形成アッセイにおける組換えマウスMSPの試験を示 す。組換えマウスMSPを、CHO細胞の条件付け培地中で形成し、図1に記載 のように、陰窩細胞によるコロニー形成の刺激に関して試験した。精製ウシMS P(1μg/ml)を陽性対照として使用し、ベクターを導入したCHO細胞か らの条件付け培地を陰性対照として使用した。ベクターおよび組換えマウスMS Pはどちらも、元の条件付け培地の0.1倍に相当した。本発明の詳細な説明 ここに使用される場合、用語「胃腸管」は、胃、小腸および大腸に該当する。 「胃腸管の内層」は、胃および腸の内腔に露出した上皮細胞の層に該当する。用 語「腸」は、腸の幽門 開口部から肛門に伸びる消化器管の部分に該当し、そして腸(bowel)また は腸(原腸管、gut)にも該当する。用語「結腸」は、盲腸から直腸まで伸び る大腸のセクションに該当する。 腸の陰窩にある幹細胞は、制限なしに分割する能力があり、そして生じた娘細 胞は、幹細胞として残ることかできるか、または成熟腸上皮細胞型に分化できる 。陰窩細胞標品は、培養中で生存能力がなく、そして増殖を刺激する因子の不在 下ではコロニーを形成しない。10%ウシ血清(FBS)の存在が、マウスの陰 窩細胞標品(実施例1参照)によってコロニー形成を刺激することが観察された 。これは、陰窩細胞に対して活性を有する可能性のある因子を同定するアッセイ の基礎を形成する。多くの精製成長因子が、コロニー形成アッセイで試験され、 そして、neu分化因子−β1(NDF−β1)を除いてそれらの試験されたも の全てが、なんら活性を示さなかった(図2参照)。NDF−β1によるコロニ ー形成刺激の範囲は、10%FBSについて見られたものに類似した。NDF− β1は、PCT出願番号WO94/28133号に記載されており、それは参考 として組込まれる。 0.5%FBSを含有する様々な細胞系から得た条件付け培地を、結腸陰窩細 胞を用いてコロニー形成を刺激する活性についてスクリーニングした。KG−1 細胞から得た培地がコロニー形成を刺激することが観察された。KG−1細胞に よる刺激の範囲は、10%FBSを含有する増殖培地に観察されるものと比較で き、そして試験されたあらゆる他の条件付け培地によるコロニー刺激より際立っ て大きかった(試験された培地のいくつかと比較するために図3参照)。陰窩コ ロニー形成活性を、ヘパリンセファロース、フェニルセファロースおよびQ−セ ファロースクロマトグラフィーによって精製した(実施例2および図4)。精製 因子が、非還元SDSポリアクリルアミドで約75kdalの分子量を示し、還 元SDSポリアクリルアミドゲルで55kdalと22kdalの2つのバンド として移動することを観察した(図5参照)。アミノ酸配列決定は、ヒトマクロ ファージ刺激因子(MSP)に高度な相同性を有し、そしてそれはさらに、ヒト MSP(実施例3)のウシ相同体であることを確認した。したがって、陰窩細胞 に観察されたコロニー形成活性は、ウシ血清中のMSPの存在によると思われた 。0.5%FBSを含有する増殖培地は、ごくわずかなコロニー 形成活性を示すので、KG−1細胞から分泌された因子は、条件付け培地に存在 するMSP前駆体を修飾する可能性がある。代わりに、正常な増殖培地に存在す るMSPは、KG−1細胞の表面マトリックスに結合でき、そして後に条件付け 培地に放出されうる。 これは、正常な陰窩細胞に作用するポリペプチド因子の最初の記録である。こ の知見の重要性は2倍である。第一に、腸管陰窩から単離された細胞は、全ての 成熟腸上皮細胞型になる幹細胞を含む。したがって、陰窩コロニー形成の刺激は 、すぐに、全ての成熟腸上皮細胞型の集団で増加させられる陰窩幹細胞増殖の刺 激に相関する。この生物学的活性は、損傷を受けたかまたは消耗させられた上皮 内層(ライニング)を再集合させるのに重要であると思われる。第二に、その陰 窩細胞は、上皮細胞成長因子、塩基性繊維芽細胞成長因子-1、肝細胞成長因子、 インシュリン様成長因子−1、HER−2/neu、ケラチノサイト成長因子お よびECKのレセプターを含めた多数の細胞表層レセプターを発現することが観 察された。(Burgessら、J.of Gastroentenol−He patol.、10−21(1990年);Houselyら、J. Clin.Invest.94,1764−1777(1994年)。さらに、 陰窩細胞は、これらのレセプターに相互作用するかまたは活性化することが知ら れているリガンドには応答しないようにみえる(図2)。したがって、陰窩細胞 の表面にあるそのレセプターとのMSPの相互作用は、陰窩に生物学的な反応を 生じるそれの活性に独特ものもである。 MSPは、マウス腹膜マクロファージを、補体C5aのような化学誘引物質に 反応性を示させる哺乳類血液血漿に存在する活性と先に同定された(Leona rdら、Exp.Cell.Res.102、434(1976年);Leon ardら、Exp.Cell.Res.114、117(1978年))。精製 MSPは、米国特許第5219991号に記載されるとおりヒト血清から得、そ してDNAコード・ヒトMSPは、米国特許第5315000号で報告された。 MSPは、肝細胞成長因子(HGF)に対するそれの相同性、および肝細胞の増 殖を促進する上でのそれの活性に基づいた肝細胞成長因子(HGF)−様タンパ ク質に該当した。最近、MSPは、ronに対するリガンドであり、タンパク質 チロシンキナーゼのc−metファミリーの構成員である細胞膜タンパク質チロ シンキ ナーゼであることが報告された(Wangら、Science 266、117 −119(1994年);Gaudinoら、EMBO J.13、3524− 3532(1994年);Ronsinら、Oncogene 、1195− 1202(1993年))。ヒト組織および細胞系でのRONの発現を試験し( Gaudinoら、同書)、そしてRONは、結腸、皮膚、肺および骨髄で、そ して顆粒細胞および接着単核細胞で発現することが分かった。胃、膵臓および乳 腺癌腫から誘導された上皮細胞系、および造血細胞系もRON発現を示した。M SPは、RONのチロシン・リン酸化を誘発し、そして乳腺癌腫細胞系でDNA 合成を刺激した。これらの観察から、MSPが、マクロファージ活性化以外に生 物学上の活性を示すことができることが示唆されるが、しかしマクロファージを 活性化する以外のMSP活性の特性は、わかりにくさを残した。特に、MSPが 、腸の上皮細胞の増殖に関連した活性を示すことは以前は知られていなかった。 本発明は、治療上有効な量のMSPを投与することによって胃腸管の内層の障 害の処置を提供する。ここに提供された処置は、腸上皮を含めた障害に特に有用 である。本発明の因子は、 腸上皮の増殖または分化を調節でき、それによって、損傷から健全な上皮を保護 するか、または上皮の損傷または消耗の修復及び/又は再生を誘導する。MSP の投与は、1回および胃(gut)内層を保護し、修復し、及び/又は再生する のに充分な濃度で、胃腸管内層の障害の発症の前後に、又は同時に行われうる。 ここに使用される場合、「治療的に有効な量」は、示された条件および投与計 画に治療効果を供するMSPの量に該当する。上記量は、0.1μg/kg体重 から1000mg/kg体重で変えることができ、そして当業者によってさらに 正確に決定することができる。 癌を攻撃的に処置する努力は、高用量の化学治療剤の投与、または全身照射に 向けられた。しかしこのような養生計画は、最初に骨髄毒性(赤血球細胞および 白血球細胞の消耗)を、続いて胃(gut)毒性(腸上皮の消耗)を起こす可能 性がある。毒性が克服されるまで、治療の用量削減または中止を行うことが通常 である。処置の好ましい方法は、そのような治療の前かまたは同時に化学療法ま たは放射線治療に補助剤としてMSPを使用することである。MSPは、胃腸管 の上皮細胞内層を維 持または修復する助けとなり、それによって治療の削減又は中止の発生を防止ま たは減らす。 ある種の疾患状態も、腸上皮の損傷または消耗に至る可能性があり、そしてM SPを投与することによって処置できる。例としては、炎症性腸(bowel) 疾患、潰瘍性大腸炎およびクローン病、十二指腸潰瘍または感染症が挙げられる 。MSPの投与は、損傷が起こった正常な腸の粘膜を修復するのを助ける。 MSPは、腸上皮障害を処置するのに単独でまたは他の因子と組合せて使用で きることが分かる。1つの具体例で、MSPは、上皮細胞の成長を促進する治療 的に有効な量の因子と共に使用される。このような因子としては、インシュリン 成長因子−1(IGF−1)、インシュリン成長因子−2(IGF−2)、上皮 細胞成長因子(EGF)、トランスフォーミング成長因子−α(TGF−α)、 酸性および塩基性線維芽細胞成長因子(FGF)、血小板由来増殖因子(PDG F)、ケラチノサイト成長因子(KGF)、インターロイキン−6(IL−6) またはインターロイキン−11(IL−11)が挙げられる。別の具体例で、胃 (gut)毒性を緩和する化学療法または放射性治 療に対する補助剤として使用する場合、MSPは、造血因子と共に投与でき、そ れにより骨髄毒性は、同様に緩和される。MSPと共に使用されるべき造血因子 は、エリスロポエチン(EPO)、顆粒細胞コロニー刺激因子(G−CSF)、 巨核球成長・分化因子(MGDF)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子( GM−CSF)、幹細胞成長因子(SCF)、インターロイキン−3(IL−3 )またはインターロイキン−6(IL−6)が挙げられる。 MSPは、非経口、経口、鼻腔、または腸内投与を含めた様々な経路によって 投与することができる。非経口投与は、静脈、皮下、腹腔内、筋肉内、関節内お よびくも膜下注入によって行うことができる。胃腸管を通しての吸収を含めた経 口投与は、圧縮錠剤、カプセル剤、丸剤、トローチ、カッシェ剤(cahcet s)およびペレットを使用する。鼻腔または経口吸引経路による投与は、エアロ ゾルとして送出される粉末または液体ポリペプチドを使用できる。鼻腔送出とし ては、ドロップまたはスプレイによる投与が挙げられる。直腸投与は、坐剤を使 用できる。選択されるべき投与の経路は、MSPの薬物動態特性および治療され るべき症状の特性および重篤度を含めた様々な 変数に左右される。 本発明は、治療上有効な量のMSPおよび医薬上許容しうる希釈剤、担体、防 腐剤、乳化剤、及び/又は可溶化剤を包含する医薬組成物を提供する。希釈剤と しては、トリス、酢酸またはリン酸緩衝液が挙げられる。可溶化剤としては、ツ イーン、ポリソルベートが挙げられる。担体としては、ヒト血清アルブミンが挙 げられる。防腐剤としては、チメロサールおよびベンジルアルコールが挙げられ る。そして抗酸化剤としては、アスコルビン酸が挙げられる。溶解性、血清半減 期、安定性および生物学的利用能を改善するために、MSPも、当業者に利用可 能な材料および方法を用いて、水溶性重合体(例えば、ポリエチレングリコール )と結合させてもよい。 MSPは、特定のデリバリーシステムで使用するための配合で存在できる。例 としては、MSPは、時間をかけた制御送達のために配合されうる。そのような 配合例としては、限定されるものではないが、硬質ゼラチンの水溶性重合体、メ チルおよびエチルセルロース、ポリヒドロキシメタクリレート、ヒドロキシプロ ピルセルロース、ポリビニルアセテートおよび様々なワックスの単独で、または 組合せでのカプセル封入;不溶性樹 脂、親水性重合体、または脂肪酸化合物の不活性重合体マトリックス中での分散 ;およびセラック、ワックス、デンプン、酢酸フタレートセルロースまたはポリ ビニルピロリドンのような水溶性重合体を有するコーティング剤か挙げられる。 MSPは、リン脂質小胞内への封入により標的デリバリーシステムのために配合 することもできる。好ましい具体例で、MSPは、直腸送達用の坐剤に封入され るココアバターまたはポリエチレングリコール基剤に組込まれうる。別の好まし い具体例では、MSPは、PCT出願第WO95/28963号に記載されるも ののような結腸特異的薬剤徐放性配合に組込むことができる。 医薬組成物および配合物中に一般に見られる成分のさらに重点的な調査は、 ミントンの医薬科学(Remington’sPharmaceutical Sciences) 、18版、A.R.Gennaro編、ペンシルベニア州、 イーストンのMack(1990年)に表されており、その関連部分は、参考と してここに組込まれる。 本発明は、胃腸管内層の障害を処置する能力のある物質を同定する方法を提供 する。その方法は、コロニー形成をさせる可能性のある条件下で単離陰窩細胞で 物質をインキュベートする こと、そしてコロニー形成の刺激をえることを含む段階を包含する。実施例1で 記載されたアッセイは、in vitroでの陰窩細胞のコロニー形成を促進し 、そして陰窩細胞の増殖に重要で腸上皮の再生または再集団化の助けとなる物質 を迅速に同定させる物質をスクリーニングする迅速な方法を提供する。スクリー ニングに適切な材料は、限定されないが、粗混合物(例えば、条件付け培地、細 胞抽出物および同等物)、精製ポリペプチド、糖および低分子量有機化合物(こ こで、後者は、単独にまたはコンビナトリアルライブラリーのような混合物でア ッセイできる)が挙げられる。コロニー形成を促進する物質が結腸陰窩細胞の増 殖に関与しているようであることが予測される。 以下の実施例は、本発明をさらに充分に例示することが提供されるが、その範 囲を限定するものとは見なされない。 実施例1マウス結腸陰窩コロニー形成アッセイ マウス結腸陰窩をWhiteheadら(In Vitro Cellula r & Developmental Biology,23,436−442 (1987年)で記載されるとおりに調製された。マウスを致死量のCO2で犠 牲にし、そ して大腸を単離した。大腸を縦に切断し、0.3mg/mlのL−グルタミン、 100単位/mlペニシリン、100単位/mlのストレプトマイシン(緩衝液 A)を含有するPBSで洗浄し、そして0.5cm片にスライスした。スライス した結腸片を、50mlの円錐型試験管内で緩衝液Aで数回洗浄した。抽出緩衝 液(緩衝液A中の0.5mM DTT、2mM EDTA)で新鮮な組織を洗浄 し、そしてその後10mlの新鮮な抽出緩衝液で、1時間インキュベートした。 その後、抽出緩衝液を除去し、そして組織を溶液Aで洗浄した。5mlの溶液A 中で組織を振盪させることによって、陰窩を回収した。 回収された陰窩を、4ml培地(RPMI 1640、0.3mg/mlのL −グルタミン、100単位/mlペニシリン、100単位/mlストレプトマイ シン、および10%ウシ血清(FBS;メリーランド州、カイザースバーグ(G aithersburg、MD)のGIBCO−BRL)中1ウエル当たり50 0陰窩の密度でコラーゲン型IV被覆6穴プレート(マサチュセッツ州、ベッド フォード(Bedford、MA)のCol1aborative Biome dical Products)に載せた。37℃で24時間インキュベートし た 後、付属細胞のコロニーをクリスタルバイオレットで染色し、そして顕微鏡下で 計数した。コロニー内の細胞が陰窩上皮から由来することを確認するために、( Carson、Histotechnology:自習用テキスト、米国臨床病 理学学会出版、158−160頁(1990年);(Falkら、Am.J.P hysiol.266、G987−1003(1994年)に記載されるとおり 、コロニーをMcManus’の過ヨウ素酸シッフ法およびTrichosan tes kirilowiiで染色した。コロニーを、同じ方法で染色したマウ ス結腸パラフィン切片と比較した。陰窩細胞を染色した結果は、図1に示され、 そして両方の方法は、結腸切片中の上皮細胞に特異性があり、そしてコロニーに 陽性に染色した。 コロニーの形成はFBS依存性であり、FBSなしのものより10%FBSを 含有する培地中で3−5倍多いコロニーが形成された。同じ効果は、10%BS AがFBSの代わりに使用される場合観察されないので、コロニー形成が増加す るのは、培地中のタンパク質の総合的な増加によるのではない。アッセイでの公 知タンパク質の因子の効果を試験するために、10%FBSを、0.1%BSA を含有する培地中で試験された50 ng/mlの各因子に代えた。試験因子は、図2で示され、そして結果は、唯一 neu分化因子−β1(NDF−β1)が、アッセイでFBSと同様の刺激をも たらしたことを示す。 大腸陰窩によってコロニー形成を刺激する可能性のある新規因子を同定するた めに、多くの様々な細胞系から作られた条件付け培地をスクリーニングした。試 験された細胞系としては、2.22.1マウス間質細胞系、A431(メリーラ ンド州、ロックビル(Rockville,MD)のthe American Type Culture Collectionから、受託番号CRL−1 555で入手可能)、AtT20(ATCC番号CCL−89)、BHK−21 (ATCC番号CCL−20)、BT−474(ATCC番号HTB−20)、 CaCo2(ATCC番号HTB−37)、DU−145(ATCC番号HTB −81)、H−9(ATCC番号HTB−176)、HL−60(ATCC番号 CCL−240)、HT−1080(ATCC番号CCL−14)、Jurka tE6(ATCC番号TIB−152)、KG−1(ATCC番号CCL−24 6)、MDA−MB−231(ATCC番号HTB−26)、およびMDA−M B−45(ATCC番号HTB− 131)が挙げられる。一般に、細胞は、70%集密または2×106/mlの 密度まで、それらの正常な培地で成長させ、そして0.5%FBSを含有する培 地に代えた。3−7日インキュベートした後、条件付け培地を回収した。0.2 5×の初期濃度で、陰窩コロニー形成アッセイで、条件付け培地を試験した。結 果を図3に示す。バイオアッセイで、KG−1細胞から得た唯一条件付け培地は 、10%FBSより強力な刺激を示した。 実施例2KG−1条件付け培地から得た陰窩細胞コロニー形成因子の精製 37℃で、3−5日間、3リットルスピナーを用いて、KG−1細胞を、0. 3mg/mlのL−グルタミン、100単位/mlペニシリン、100単位/m lストレプトマイシン、および10%FBSで補足したRPMI1640培地で 増殖させた。3×106細胞/mlの密度に達した後、10分間、1000×g で遠心分離することによって、細胞を回収した。その後、1.5×106細胞/ mlの密度で、0.5%FBSを含有する同じ培地に細胞を再懸濁し、そして3 7℃で、3日間増殖させた。遠心分離により細胞を除くことによって、条件 付け培地を回収した。50個のスピナーから得た総量150リットルの条件付け 培地を取り0.45μ濾材を通しての濾過により清澄化し、そして螺旋回転(s piral−wound)メンブランカートリッジ(S1Y10、マサチューセ ッツ州、ビバリー(Beverly、MA)のAmicon)を用いて、7.5 リットル(20×)に濃縮した。 全てのタンパク質精製段階は高速タンパク質液体クロマトグラフィー系(ニュ ージャージー州、ピスキャットアウエイ(Piscataway,NJ)のPh armacia)によって行った。濃縮材料を、直接、緩衝液A(20mM N aH2PO4(pH7.2))で予備平衡された70mlヘパリン−セファロース ・カラムにかけた。緩衝液Aでカラムを洗浄し、そして結合タンパク質を、Na Cl(570ml、0.05Mから0.7M)の勾配で溶出し、そして10ml の画分を収集した。10μlのサンプルを使用して、バイオアッセイで記載され たとおり活性を試験した。結果は、活性が、0.2Mの塩濃度で現れることを示 す。9カラム実行して得た活性画分をプールし、そして硫酸アンモニウムを1M 濃度に達するまで添加した。材料をフェニルセファロースカラム(HR10/1 0)に かけた。カラムを、250mlの(NH42SO4(1Mから塩不含まで)の勾 配で溶出させた。5mlの画分を収集し、そして2μlの各画分をバイオアッセ イに使用した。活性物を0.4Mに減少させた塩濃度で溶出させた。2つのカラ ムランから活性画分をプール(30ml)し、緩衝液を交換し、そしてCent riplus10限外濾過(Amicon)で、20mMトリス−HCl(pH 7.5)および0.005%ツイーン20中の5mlに濃縮した。材料を、緩衝 液(20mMトリス−HCl、0.005%ツイーン20)で予め平衡にしたQ −セファロースカラム(HR5/2、Pharmacia)にかけた。結合タン パク質を、NaCl(30ml、0から1M)の勾配で溶出し、そして1ml画 分を収集した。0.1μlの各画分を用いて、陰窩コロニー形成アッセイを行っ た。活性は、画分8−11に現れ画分9および10でピークを示した。 画分6−13から得た5μlのサンプルを、5μlのサンプル緩衝液(0.1 Mトリス−HCl(pH6.8)、40%グリセロール、0.004%ブロモフ ェノールブルー、2%のSDSを、および2%のβ−メルカプトエタノールと一 緒に/またはなしに)で混合し、そして5分間煮沸した。28%ポリア クリルアミドゲルでサンプルを電気泳動した。ゲルをクマシーブルーで染色した 。この分析は、タンパク質が活性に相関することを示す。このタンパク質は、非 還元条件下で75kdの単一バンドとなり、そして還元条件下で55kdと22 kdの2つのバンドになった。他の可視タンパク質バンドもあるが、活性に関連 したこれらのものはまったく観察されなかった。 実施例3 ウシMSPとしての陰窩コロニー形成因子の特徴づけ A.タンパク質配列解析 1.タンパク質バンドのN−末端配列解析 10%Laemmliゲルを用いて、実施例2で記載されたとおり調製された 精製陰窩コロニー形成因子を還元SDS−PAGEにかけ、そしてその後、Fa ussetおよびLu(Electrophoresis 12、22−27( 1991年))にしたがって、電気泳動的にPVDFメンブラン(プロブロット 、カリフォルニア州、フォースター・シティ(Foster City,CA) のApplied Biosystems Inc.)に移した。クマシーブル ー染色した後、染色タンパク質バンドを切り出し、そして直接自動タンパク質シ ーケンサー(モデル477液体パルスシーケンサー、Applied Bios ystems Inc.)にかけた。業者から供給されたプログラムを使用して 、タンパク質配列解析を行い、そして放出フェニルチオヒダントイニルアミノ酸 を、微細多孔質C18逆層HPLC上で分析した。小さなタンパク質バンドのN −末端から29アミノ酸配列を測定した(図5および6)。大きなタンパク質バ ンドは、なんら配列データを生じず、これはN末端がブロックされていることを 示唆する。 2.トリプシンペプチドの単離および配列解析 上述のとおり、精製因子を還元SDS−PAGEにかけた。その後、ゲルを0 .05%クマシブリリアントブルーG/20%メタノール/5%酢酸で染色した 。続いて、30%HPLC−グレードのメタノールで脱染色する。一晩、HPL C−グレード水で、ゲルを洗浄し、そしてその後、タンパク質バンドを切り出し 、そして、先に記載された手段(Merewetherら、タンパク質化学の技 術(Techniques in Protein Chemistry)VI ,pp.153−160(1995年))にしたがって、イン−ゲルトリプシン 消化にかけた。1090M HP液体クロマトグラフィーで、 SynchromC4カラム(2.1×50mm)カラムを用い、0.15ml /分のフローレートで逆層HPLCによって、トリプシン消化を分離し、215 および280nmで検出した。(Merewetherら、同書)に記載された とおり、アセトニトリル中の0.1%トリフルオロ酢酸の直線勾配を用いて、溶 出を行った。その後、得られたアリコート量のペプチド画分を、上述のとおり配 列解析にかけた。総量11ペプチド配列を決定した(図6)。配列の解析は、ヒ トMSPの領域と高度の相同性を示す。 B.PCR解析およびDNA配列 75kdタンパク質がKG−1細胞系の産物であるか、またはFBSに存在す るヒトMSPのウシ相同体であるかを決定するために、ウシ肝臓ポリA+RNA (Clonetech Lab.、カリフォルニア州、パロアルト(Palo Alto、CA))、KG−1ポリA+RNA、HepG2細胞(ATCCから 得たヒト肝細胞性癌腫細胞系)から得た総RNAおよびマウス肝臓を用いて、P CR解析を行った。ポリA+RNAおよび総RNAの調製をmRNA精製キット (Pharmacia)の使用によって、そして次にキットに記載された手段に よって行った。 Superscript preamplication System(GI BCO BRL)を使用して、cDNAを合成した。cDNA、2μgのポリA+ KG−1およびウシ肝臓RNAを作るために、そして5μgの総HepG2と マウス肝臓RNAを40μlの総量で使用した。キットに供した指示にしたがっ て、反応を行った。 2つのオリゴヌクレオチドを合成し、そしてプライマーとして使用した。オリ ゴ997−82: を、p22のアミノ末端をコードできる配列に相補的に設計した。オリゴ997 −85: をT35.8bの配列に基づいて設計した。GeneAmp9600系(Per kin Elmer)でPCR解析を行った。50μl反応混合液は、9μlの cDNA、0.5μMの各プライマー、1×緩衝液、0.2mMの各dNTP、 および3単位のTaqDNAポリメラーゼ(カリフォルニア州、フォースター・ シティ(Foster City,CA)のPerkinElmer)を含有す る。陽性対照として、0.1ngのヒト MSPcDNA(Degenら、Biochemistry 30、9781− 9791(1991年))を同じ条件でPCR増幅した。反応混合物を95℃で 、4分間加熱し、その後30サイクルのプログラムA、15サイクルのプログラ ムBにかけ、そして72℃で、10分間インキュベートした。プログラムAでの 各サイクルは、30秒間94℃、30秒間での54℃から0.2℃減少、そして 72℃で60秒足す1秒間を包含する。プログラムBでの各サイクルは、30秒 間94℃、30秒間48℃、そして90秒間72℃を包含する。0.8%アガロ ースゲルで、生じたDNAを解析した。図7に示されるとおり、ウシ肝臓ポリA+ RNAを用いたPCR反応で、700bpの断片を観察した。予想されるとお り、ヒトMSPcDNAおよびHePG2総RNAの両方は、同じサイズのバン ドを示した。しかし、KG−1ポリA+RNAによって製造された同様のサイズ を示す明瞭なDNAバンドはない。ウシ肝臓RNAから得たPCR断片の配列を 、プライマーとして同じ2つのオリゴを用いて測定した。652bpの配列か得 られた。推定アミノ酸配列は、図10に示された。配列は、アミノ酸284−5 00から得たヒトMSPと高い相同性を示す。12ペプチド配列の 4つは、この領域に一致した。ペプチドが一致する領域でヒトおよびウシMSP の間に3つの差異がある。ペプチド配列は、3つの残基の内の2つでウシMSP 配列と一致する。最後の位置で、ペプチドは、ウシおよびヒト配列の両方と異な ってる。 実施例4 結腸陰窩細胞のMSPの効果 一次結腸陰窩細胞でのMSPの効果を測定するために、これらの細胞のron レセプターの活性化を試験した。マウス結腸陰窩を、実施例1で記載されるとお りに単離した。総陰窩(20,000)を2つの管に分けた。陰窩を、100n g/ml精製ウシMSPと一緒/またはなしの1mlの増殖培地で、37℃で、 20分間インキュベートした。遠心分離によって、陰窩を収集し、そして1ml の溶解緩衝液(50mMトリスHCl(pH7.5)、150mMのNaCl、 1%ノニデットP−40、0.5%ナトリウムデオキシコレート(deoxyc holate)、0.1%SDS、0.1mMジチオスレイトール、0.1トリ プシン阻害剤単位/mlアプロチニン、10μMフェニルメチルスルホニルフル オライド、および0.4mMバナデート)に溶解させた。基本的に、(Harl owおよ びLane、抗体:実験室マニュアル(Antibodies:A Labor atory Manual )、ニューヨーク州、コールド・スプリング・ハーバ ーのCold Spring Harbor Laboratory Pres s)(1988年))に記載のとおりに、免疫沈降法およびウエスタンブロット 分析を行った。RONタンパク質を、抗マウスRON抗体で免疫沈降法にかけた 。溶解物および抗体を穏やかに4℃で、1時間混合した。免疫複合体をプロテイ ンAセファロース(Pharmacia)で回収し、そしてその後3回溶解緩衝 液で洗浄した。同量の2×タンパク質サンプル緩衝液(0.1Mトリス−HCl 、pH6.8、40%グリセロール、0.004%ブロモフェノールブルー、2 %SDS、および4%β−メルカプトエタノール)で3分間沸騰させることによ り、結合タンパク質を放出した。6%ポリアクリルアミドゲルでタンパク質を電 気泳動し、そしてニトロセルロース膜に移した。濾材を、5%FBSおよび3% ツイーンで、一晩ブロックし、そして遮断溶液中の抗−Ptyr抗体(4G10 、ニューヨーク州、レイクプラシッド、Upstate Biotechnol ogy)でプローブ探索した。シグナルを、ペルオキシダーゼ接合二次 抗体およびECL系(マサチュセッツ州、ビバリー(Beverly,MA)の Amersham)で可視化した。膜を細長く切り、そして再度抗RON抗体で ブロットした。結果は、図9に示される。自動リン酸化を刺激することによって 、ウシMSPは、陰窩細胞中のRONタンパク質を活性化した。 バイオアッセイでのコロニー形成の刺激は、ウシMSPにより、そして汚染タ ンパク質でないことを確認するために、組換えネズミMSPをそのアッセイで試 験した。マウスMSPcDNAをクローニングするために、以下のオリゴヌクレ オチドプライマー:を使用することによって、マウス肝臓ポリ(A)+RNAから作られたcDNA から2266bp断片を増幅した。プライマーは、公表されたマウスMSP配列 に基づいていた(Degenら、同書)。PCR産物のコーディング領域のいく つかの突然変異体が存在するため、クローン化断片をプローブとして使用して、 マウス肝臓cDNAライブラリー(Clonetech)をスクリーニングした 。2.2kb挿入物を伴う陽性クローン を単離し、配列決定した。得られたDNA配列は、このクローンが、最初の2ア ミノ酸以外は、マウスMSPのコーディング領域を含むことを示した。全長cD NAを得るために、公開された配列に基づいて、翻訳の開始についての最適コン テクストを含むアダプターおよび欠失ヌクレオチドを合成し、そして2.2kb 挿入物と結合させた。cDNAを、pcDNA3ベクター(Invitroge n)にサブクローニングした。リポフェクタミン感染系(GIBCO BRL) で、マウスMSPプラスミドDNAをCOS−7細胞に感染させた。感染2日後 に、血清不含条件付け培地を回収した。ベクターDNAに感染されたCOS−7 細胞から製造された条件付け培地を対照として使用した。実施例1に記載される とおり、バイオアッセイで、条件付け培地を試験した。図10に示された結果は 、唯一マウスMSPで感染した細胞から得た条件付け培地が、コロニー形成を刺 激することを示す。 本発明が好ましい具体例の点で記載されたとき、多様性および修飾は、当業者 に気付かれると了解される。したがって、溺付の請求項は、請求されるとおり発 明の範囲内にある全てのそのような同等の多様性を網羅する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU ,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH, CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,G B,GE,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP ,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU, LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,N Z,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI ,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ, VN,YU

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.治療的有効量のマクロファージ刺激タンパク質を投与することを含んで成る 、哺乳動物の胃腸管内層の疾患の治療方法。 2.疾患が、化学療法または放射線治療に起因する請求項1に記載の方法。 3.疾患が、炎症性腸疾患、潰瘍、または感染に起因する請求項1に記載の方法 。 4.治療的有効量のIGF−1、IGF−2、EGF、TGF−α、酸性FGF 、塩基性FGF、PDGF、KGF、IL−6、またはIL−11を投与するこ とをさらに含んで成る請求項1に記載の方法。 5.胃腸管内層の疾患の開始の前に、それと同時に、またはその後に、該因子が 投与される請求項1に記載の方法。 6.化学療法または放射線治療の前に、またはそれと同時に、因子が投与される 請求項5に記載の方法。 7.血液生成を刺激する治療的有効量の因子を投与することをさらに含んで成る 請求項1に記載の方法。 8.因子が、EPO、G−CSF、MGDF、GM−CSF、 SCF、IL−3、またはIL−6である請求項7に記載の方法。 9.治療的有効量のマクロファージ刺激因子を投与することを含んで成る腸管上 皮の成長または分化を調節する方法。 10.腸管陰窩細胞の成長および分化が調節される請求項9に記載の方法。 11.胃腸管内層の疾患を治療することができる物質を同定する方法であって、 コロニー形成を可能にする条件下において、該物資を単離された陰窩細胞で培 養し;および コロニー形成の刺激を得る: ことを含んで成る方法。
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