JP2000510803A - 有機ポリ酸/塩基反応セメント - Google Patents

有機ポリ酸/塩基反応セメント

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Abstract

(57)【要約】 有機ポリ酸(例えば、ポリアクリル酸またはポリビニルホスホン酸またはこれらのコポリマー)を塩基としてのイオン浸出性ガラスと反応させることによって歯科用セメントを製造するために、本発明は陽イオンAl、Si、CaおよびZnを含有し;Si:Al>1.5であり、Znがこれらの陽イオンの30〜70%であるガラスを提供する。ガラスは、ベントナイトのようなAl、SiおよびCa酸化物の水性ペーストを、ZnO、および酢酸亜鉛のようなZnO先駆体と共に熱処理し、これによって亜鉛がガラス上に層を形成し、またガラス網状構造形成物質として組み込まれることによって製造される。セメントの硬化は約2%のMgCl2を用いることによって速くかつシャープになる。

Description

【発明の詳細な説明】 有機ポリ酸/塩基反応セメント 本発明は、有機ポリ酸/塩基反応セメントに関する。そのようなセメントの例 であるポリアルケノエートセメントは、炭素−炭素および金属−酸素結合を含む 。これらは歯科用修復材料として用いられる。 既存の種類のポリアルケノエートセメントはガラス−イオノマー(例えば、英 国特許GB1422337号)およびポリカルボン酸亜鉛(英国特許GB113 9430号)である。これらのセメントのいずれも、ポリ(アクリル酸)、PA A、のようなポリ酸と、アルミノ珪酸カルシウムとの、および酸化亜鉛との各々 の中和反応によって形成される。従って、中和反応に責任のある陽イオンは、前 者のセメントの場合はZn、ガラス−イオノマーセメントの場合はCaおよびA lである。これらの2種のセメントの組み合わせをつくる考え方はそれ自体新し いことではない。理想的な組み合わせのポリアルケノエートセメントは i) ポリアルケノエートセメントの一般的な性質(接着性および弗化物放出) を維持し; ii) ガラス−イオノマーおよびポリカルボン酸亜鉛セメントの個々の利点を有 し; iii) いずれのセメントの欠点、すなわち、ガラス−イオノマーの場合は、不 十分な曲げ強さおよび耐摩耗性、並びに早期に水に溶解し易いこと;ポリカルボ ン酸亜鉛の場合は、不十分な湿潤性および低圧縮強さ、をもたない。 ポリアルケン酸の代わりにまたはこれと一緒に、ポリアルケン酸以外の酸、例 えばポリ(ビニルホスホン酸)、またはポリ(カルボン酸)とポリ(ビニルホス ホン酸)とのコポリマーを用いることができる。 本発明では、ガラスは、OおよびFは別として、Al、Si、CaおよびZn 原子を含み、Si:Al>1.5:1である。Zn=30〜70、例えは、Oお よびFを別にしたこれらの原子全体の45〜55%であるのが好ましい。Al2 3<15重量%(ガラスの重量の)であるのが好ましい。ガラスは200μm 未満、さらに好ましくは45μm未満のより細かい粉末形であるのが好ましい。 ガラスはイオン浸出性であり、ポリアルケン酸とセメントを形成するのが好まし い。 従って、本発明は、(i)水溶性有機ポリ酸(もしくは混合物)またはその加 水分解可能な先駆体、および(ii)上記のような粉末ガラスを含むパックにまで 及ぶ。本発明はさらに、上記のようなガラスおよびポリ酸から製造されるガラス 反応セメントにまで及ぶ。 従って、本発明による有機ポリ酸/塩基反応セメントの製造方法は、アルミニ ウム、珪素および亜鉛を含有する酸化物粉末を、ポリアルケン酸を含有する水溶 液と混合することを含む。 また本発明は、アルミニウム、珪素および亜鉛を含有する酸化物粉末;有機ポ リ酸(もしくは混合物)または水和時にそのような酸を形成する先駆体;および 水を含む有機ポリ酸/塩基反応セメントを製造するための2個構成パック(two- part pack)であって、一方の部分は上記成分の1つを含み、他方の部分は残り の成分を含み、2つの部分は混合するとセメントを形成する2個構成パックを提 供する。従って、Al、SiおよびCaの酸化物は水性粉末ペーストとして存在 させることができる。または本発明は、2種以上の酸化物成分またはそれらの先 駆体の混合物を熱処理することによって製造するアルミニウム、珪素および亜鉛 を含有する酸化物粉末;ポリアルケン酸または水和するとポリアルケン酸を形成 する先駆体;および水を含むポリアルケノエートセメントを製造するための気密 性2個構成パックであって、一方の部分は上記成分の1つを含み、他方の部分は 残りの成分を含み、2つの部分は混合するとセメントを形成する気密性2個構成 パックを提供する。 酸化物はアルカリ土類元素、例えば全体的にまたは主にカルシウムを、好まし くは、アルミニウムおよび珪素と共に酸分解性ガラスを形成するには(少なくと も部分的に)それだけでは不十分な量、例えは全酸化物100g当たり4〜15 g(炭酸カルシウムとして)の量でさらに含む。 酸化物粉末は、例えは900〜1300℃(一般には1200℃)で1/4〜 2時間、2つ以上の酸化物成分またはそれらの先駆体、例えは酸化亜鉛の混合物 を熱処理することによって製造しうる。従ってある割合(例えば1〜3%、好ま しくは2%)の酢酸亜鉛を酸化亜鉛の先駆体として含んでいてもよい。亜鉛(酸 化物同等物)は全酸化物粉末の15〜70%の割合で存在させうる。酸化物成分 の1つはアルミノシリケートクレーでもよい。ZnOはAl23と反応してZn Al24を、SiO2と反応してZnSi25を形成し、これらの理論的過剰量 のZnOはZnOとして残る。 1000〜1200℃の好ましい熱処理範囲では、圧縮強さ(および加工性粉 末:液体比)が温度の上昇と共に増加し、使用時間および硬化時間は共に減少す るが、硬化時間:使用時間比が犠牲になって悪化する(より高くなる)。 硬化を速め、スナップ−硬化効果をシャープにすることができる多価陽イオン の塩化物塩(例えば、MgCl2、ZnCl2、CaCl2、AlCl3)を、好ま しくは全酸化物に対して1/2〜10%(例えは、1.5〜3%のような1〜5 %の範囲)の重量割合で存在させるのも好ましい。 酸はポリアルケン酸、例えば鎖長75000のポリ(アクリル酸)のような分 子量が104〜106台のポリ(カルボン酸)にしうる。水溶液では、水:ポリア ルケン酸重量比は(0.50〜0.65):1、好ましくは(0.58〜0.6 2):1にしうる。方法および2個構成パックにおいて、酸化物:ポリアルケン 酸重量比は(1.10〜1.50):1、好ましくは(1.15〜1.25): 1にし、ポリアルケン酸は本方法のパックまたは出発混合物の好ましくは32〜 40%、より好ましくは34〜38%を占めるのが好ましい。ポリアルケン酸は ポリ(ビニルホスホン酸)と混合、共重合、または置換してもよい。 また本発明の光硬化性セメント用の気密性不透明パックは以下の成分を含む: 2種以上の酸化物成分またはそれらの先駆体の混合物を熱処理することによって 製造した、アルミニウム、珪素および亜鉛を含有する酸化物粉末;フッ化物;光 および空気の不在下で上記成分が硬化せずに平衡しているような水性ポリアルケ ン酸;硬化性樹脂;架橋モノマー;および感光性開始剤。 また本発明のガラスイオノマーセメント組成物は上記のような酸化物、酸化物 中の酸素に代わるまたは酸素に追加したフッ化物イオン,およびポリ(ビニルホ スホン酸)を含む。 本発明で用いうる酸化物の例を記載する。 酸化物粉末は、イオン−(網状構造および改質剤)不足アルミノシリケートか ら出発するポリアルケノエートセメント形成物質の化学的混合物とみなしうる。 有機(例えば、酢酸塩、ステアリン酸塩またはシュウ酸塩)および無機源からの 亜鉛イオンを次に、高温でアルミノシリケートに加える。イオン不足アルミノシ リケートの適性は主にそのシリカ:アルミナ比によって判断する。実用的なポリ 酸反応セメントを形成するのに必要なガラス網状構造の完全な解離には、この比 が3:1以下でなければならない。従って、本発明のセメントに適用するイオン 不足基準については、シリカ:アルミナ比は3:1より大でなければならない。 このように、亜鉛イオンは、ガラス−イオノマーセメントのガラス成分のアル ミナ四面体の位置において網状構造形成物質としてシリケート網状構造へ組み込 まれる。また、過剰の亜鉛イオンは、別の状況ではガラス−イオノマーセメント 中のカルシウムイオンによると推定される、網状構造改質剤の働きをする。得ら れる物質は酸分解性である。これは様々な取り扱い性(使用および硬化時間並び に硬化のシャープさ)および機械的性質を有するということで非常に融通性があ る。これらはi)実行可能な化学組成物の広範囲なマトリックスii)履歴;お よびiii)亜鉛イオン先駆体物質の選択による。 アルミノシリケートの由来は好ましくは(本質的にではなく)天然のアルミノ シリケート、ベントナイトである。欠くことができない組成を有する他の天然ま たは合成シリケートでも十分である。ベントナイトは、他のモンモリロン石また はスメクタイトクレー鉱物、並びにバイデライト、ヘクトライト、ソーコナイト およびサポナイトに基づくクレ一物質に部分的にまたは全体的に代わってもよく 、さらに好ましくはノントロン石を用いてもよい。これらと、石英、白雲母、バ イトタイト、リモナイト、含水雲母、クリストバル石、チョウ石群およびバーミ キュル石または火山ガラスの混合物を用いてもよい。粒度はたいていはコロイド 範囲にすべきである。アタパルジャイトを存在させてもよく、セピオライト、コ ーレ ンサイト、アロフェンまたはイモグライトも同様である。テキサス、アーカンサ ス、ミシシッピー、ケンタッキーおよびテネシーベントナイトは、水中で膨潤す るワイオミング、サウスダコタ、モンタナ、ユタ、ネバダおよびカリフォルニア のものよりも好ましい。適当なアルミノシリケート上における、有機源からの酸 化亜鉛層の付着は、本発明を有効なものにする好ましい方法である。亜鉛は1: 50〜100の酢酸亜鉛:酸化亜鉛重量比として加えるのが好ましい。酢酸亜鉛 は酸化亜鉛の先駆体として作用する。亜鉛化合物、存在するならばカルシウム化 合物、およびベントナイト(または同等物)を粉末として水中で混合し、水性混 合物を焼成し、必要ならば再粉砕する。他方、そのような酸化亜鉛層をガラス上 に付着させると、酸分解性粒子内にはっきりした(拡散すると)2つの物質の境 界面が現れる。つまり、亜鉛に富むおよびカルシウムに富むアルミノシリケート の3次元相互連結および相互編み込み構造が現れる。これに加えて、セメント配 合物中に用いられる有機亜鉛化学物質(例えば、すぐ上で述べた酢酸亜鉛)が、 3次元亜鉛アルミノシリケートから分かれておよびこれに追加して、酸化亜鉛の 薄層をカルシウムに富むアルミノシリケート上に付着することも可能である。 本発明を実施例によって説明する。使用した62種の酸化物のおよびベントナ イト、ガラスおよび”酸化亜鉛”の組成は次の通りである: 表1 典型的なベントナイト、ガラス−イオノマーセメントガラスおよびポリカ ルボン酸亜鉛”酸化亜鉛”の組成(重量に基づく) 成分 ベントナイト G338 ”酸化亜鉛” シリカ 64.8 24.93 − アルミナ 13.5 14.25 − 酸化カルシウム 4.77 − − フッ化カルシウム − 12.82 − リン酸アルミニウム − 24.22 − クリオライトAlF3−3NaF − 19.23 − フッ化アルミニウム − 4.56 − 酸化マグネシウム 3.63 − 17.0 酸化亜鉛 − − 83.0 酸化第2鉄 1.25 − − 酸化ナトリウム 2.22 − − ベントナイトは1/4mm未満の顆粒状粒子からなる。 G338はガラスイオノマーセメントに非常に一般的な市販ガラスの 名称である。 次の酸化物組成において: 1. 炭酸カルシウム、CaCO3は、安価で便利な酸化カルシウム(CaO) 源として焼成時に用いる(CaO自体を直接用いると、作業が速すぎるという異 なる結果が生じることに注意すること)。 2. ZnAcは酢酸亜鉛を指す。 3. 表面活性剤(”ナンサ(Nansa)”、登録商標)はキサンタンガム( ”ケルトロール(Keltrol)”、登録商標)を水に溶解するのに必要であ る。 4. 様々なグレードのベントナイトを用いた。Z46以後の全ての試料はEX M622ADPを用いた。ベントナイト間の主な違いはカルシウム含有量である − ベントナイト 0408、EXM 585、EXM 58519 AD PおよびEXM 622 ADPは各々、2、3、9および5重量%のカルシウ ムを含有する。天然由来の鉱物から予想されるように、他の酸化物も数%まで変 えることができる。 グレードEXM 622 ADPのベントナイト中に存在する相は次の通りで ある − モンモリロン石 − 過半量 クリストバル石 − 19%(X線回折により測定した容量に基づく) 方解石CaCO3 − 2.1% バッサナイトCaSO4・1/2H2O − 5.0% 従って、酸化物Z31〜34およびZ37〜40では、炭酸カルシウムの次の各 量を、各々67gの予備焼成したZnO+ベントナイト混合物へ加えた:5.5 g、3.7g、2.3g、1.0g、6.5g、8.5g、10.5gおよび1 2.5g。 酸化物Z1〜Z30では、ベントナイトEXM585を用いた。 酸化物Z31〜Z44では、使用ベントナイトはEXO408であり、EXM5 85の異なるバッチを酸化物Z45で用いた。 ベントナイトEXM622は酸化物Z46〜Z62の製造に用いた。 セメント形成ガラスZ68およびZ69の組成: セメント成分(重量) Z68 Z69 酸化亜鉛 15.69 12.27 フッ化亜鉛 7.49 11.65 ベントナイトEXM585 13.17 13.20 炭酸カルシウム 5.18 4.11 フッ化カルシウム 1.52 2.36 アルミナ 4.23 3.37 酢酸亜鉛 0.60 0.60 追加成分: 水 51.81 51.93 キサンタンガム 0.29 0.29 表面活性剤 0.002 0.002 Z68は、73重量部のZ60と、27重量部のZ61(これからZ60の組成 物を容易に導き出すことができる)とを物理的にブレンドした化学的同等物であ る。Z69は、58重量部のZ60と、42重量部のZ61とを物理的にブレン ドした化学的同等物である。Z60およびZ61の物理的ブレンド(上記のよう な73:27および58:42の割合の)を水と混合し、塩化カルシウムで、そ してまた塩化マグネシウムで促進する。他の多価水溶性塩化物も有効である。Z 68およびZ69は酸化亜鉛のフッ化亜鉛での部分置換によって相対的に不活性 化される。 2種の無水セメント粉末を製造した:i)5.0gの乾燥ポリ(アクリル酸) PAA+0.5gの酒石酸+10.0gのZ60;ii)5.0gの乾燥PAA+ 0.5gの酒石酸+10.0gのZ61(フッ化物含有ガラス)。無水セメント 粉末(p)を水(w)と3.4.1のp:w比で混合した。これはガラスを、5 %酒石酸で仲介されたPAAの50%水溶液と混合することに等しい。 2種のセメント粉末の各種物理的ブレンドをこのp:wで水と混合した。場合 によっては、微量の塩化マグネシウム6水和物をセメント粉末に含めた。これら のセメントの使用および硬化時間は、ウイルソン レオメーターを用いて22℃ で測定した。 使用 硬化 無水セメント粉末に関する説明 時間 時間 0.34gのZ60セメント粉末 0.5 3.0 0.30gのZ60セメント粉末+0.004gのZ61セメント 2.7 6.5 0.30gのZ60セメント粉末+0.004gのZ61セメント+0.006gのMgCl2 2.1 4.4 0.25gのZ60セメント粉末+0.09gのZ61セメント 2.4 7.6 0.25gのZ60セメント粉末+0.09gのZ61セメント+0.01gのMgCl2 2.0 4.2 0.20gのZ60セメント粉末+0.14gのZ61セメント+0.01gのMgCl2 2.1 5.6 注: 無水セメント粉末は0.10gの水と混合した。 セメントは、必要量の酸化物粉末(P)と、酒石酸13%十鎖長75000P AA水溶液のE9ポリ(アクリル酸)35%の液体(L)(L1と呼ぶ)とを混 合することによって形成した。セメントペーストを標準ステンレス鋼(6×12 )mm型に導入し、乾燥のために1時間貯蔵し、次ぎに残りの貯蔵時間湿らせた。 それらの性質は表2に示す。異なる液体を以下の表2Aで用いた。 表1および3〜6において、OおよびRTは一晩炉内に放置したるつぼに含ま れる焼成酸化物に関するものであり、各々、Oはスイッチを切った後、RTは室 温で平衡にしたことを意味する。 WT(90)とは使用時間、すなわち、振動レオメーターの振幅が本来の振幅 の90%に低下する時間のことを言う。硬化時間はレオメーターの振幅が5%、 ST(5)に低下する時間であった。ZnAc、ZnOおよびCaCO3は各々 、酢酸亜鉛、酸化亜鉛および炭酸カルシウムを指す。Bntはアルミノシリケー ト、ベントナイトを指す。 本明細書で用いる液体は次の重量組成を有していた。 L1 L2 L3 L4 (表2) (表2A) ポリ(アクリル酸) 35 40 45 50 酒石酸 13 13 13 13 水 52 47 42 37 これらは次のようにZ21を用いて製造したセメントの圧縮強さに影響した: L1 26MPa、 L2 73MPa、 L3 90MPaおよび L4 114.5MPa。 別の液体を次の試験で用いて、前述のように、Z68およびZ69が酸化亜鉛 のフッ化亜鉛による置換によってどれくらい不活性化されるかを示した。不活性 化は、それらのポリ(アクリル酸)、PAAとの、および別の液体、アクリル酸 およびビニルホスホン酸のコポリマー、PVPA/PAAとの反応によって観察 することができる。 Z61で代表される本発明で合成したフッ化物含有鉱物は、ポリアルケノエー トセメントの伝統的な塩基性イオン抽出成分よりも酸性であるので、これらのフ ッ化物に富むタイプはポリ(アクリル酸)によって十分に分解されないでセメン トを形成する。ポリ(ビニルホスホン酸)、PVPA、またはビニルホスホン酸 およびアクリル酸のコポリマーのようなより強力なポリ酸の、適したセメント形 成物質としての使用について調べた。 ビニルホスホン酸とアクリル酸とのコポリマー(PVPA/PAA)は、英国 ブラッドフォードのエー・エイチ・マークス社から得た。2種の溶液をポリマー 、PVPA/PAA IおよびPVPA/PAA IIから製造した: 材料 PVPA/PAA I PVPA/PAA II 重量(g) PVPA/PAA 5.00 5.00 デクエスト(Dequest) 0.60 1.20 D2010 (+)酒石酸 0.60 − 水 3.80 3.80 ガラス ポリ酸との反応性 PAA PVPA/PAA Z60 実用的だが速い硬化 反応性過ぎる Z68 特に高いp:lで 反応性過ぎる 実用的だが遅い硬化 Z69 特に高いp:lで 低いp:lで 実用的だが遅い硬化 速い硬化、実用的 Z72 不完全な反応 広範囲なp:lで 非実用的なセメント 速い硬化、実用的 (p.l=粉末:液体比) Z68およびZ69セメントの性質 セメントに関する説明 圧縮強さ 2軸曲げ強さ 液体 p:l 粉末 (MPa) (MPa) 50%PAA、15%酒石酸 2.5:1 Z69 70.52(2.98) 21.99(1.33) 40%PAA、15%酒石酸 2.5:1 Z68 80.38(0.62) 28.87(1.02) 50%PAA、15%酒石酸 2.0:1 Z68 55.87(1.52) 25.44(2.41) 形成されたセメントが硬化しなかったZ61とポリ(アクリル酸)との反応の場 合とは異なり、Z61とPVPA/PAAとの間で形成されたセメントは5分以 内に硬化した。37℃で水中にて24時間貯蔵したセメントの圧縮および2軸曲 げ強さを測定した:Z61セメントの性質 セメントに関する説明 機械的性質 粉末 液体 p:1 圧縮強さ(MPa) 2軸曲げ強さ(MPa) Z61 PVPA/PAA I 3:1 133.07 (6.92) 44.54(5.17) Z61 PVPA/PAA II 3:1 135.89(10.25) 39.84(2.55) フッ化物の本発明の物質における効果に転じると、酸化物Z1〜Z15、Z2 0〜Z54およびZ58、Z59はフッ化物イオンを含有しないことが分かるで あろう。Z16〜Z19は氷晶石の形で導入されたフッ化物イオンを含有してい た。Z55はフッ化カルシウムを含有し、Z56およびZ57はフッ化カルシウ ムおよびフッ化亜鉛を異なるレベルで含有していた。フッ化物含有酸化物から形 成された全てのセメントは、無気条件、例えば圧縮および曲げ強さクランプで貯 蔵したとき硬化しなかった。しかしながら、これらのセメントを空気にさらすと 、急速に硬化した。これらはまた>60℃の高温で加熱すると硬化した。これら の熱−および/または指示−硬化性セメントは次のように歯学、他の生物医学分 野および一般工業部門において潜在的な用途がある:歯学 : 1. 歯内治療(根管)充填材、これらの非硬化セメントの物理的混合物は標準 硬化セメントと混合すると、グッタペルカに代わる柔軟なフッ化物放出セメント を形成することができる; 2. 一成分一時充填材料; 3. コア形成/後充填材料; 4. 歯科矯正バンドおよびブラケット結合用専門医用接着剤およびクラウン、 スプリットティースおよび歯内治療ポスト結合用の一般歯科用接看剤;生物医学 : 1. 既存の市販のパリスの石膏およびファイバー−グラス副子包帯に代わるも の; 2. 骨用セメントとしてのPMMAに代わるもの;並びに一般工業 : 1. 硬質および耐久性原型材料; 2. 穴をふさぐおよび家具を壁に支持するための家庭用−成分充填材; 3. 雨漏り修繕用の屋根材; 4. 道路および橋梁用の一般的な修理材料;並びに 5. 建設工業用のビルディングブロックおよびセメント材料の成分。 上記の生物医学については、市販の副子包帯がパリスの石膏(POP)および 樹脂含浸ファイバーグラスから製造される。POP副子は伝統的な材料である。 これらは嵩高であり、硬化発熱量が高い。 副子包帯の要件は次の通りである: 1) セメントを扱うことができる使用時間が23℃で4分であること; 2) 硬化時間が5〜6分であること; 3) 極めて少ない、好ましくは無視できる程度の発熱量であること; 4) 強さ:重量比が高いこと。 副子包帯に適したポリアルケノエートセメントは、次の3成分を含む:酸分解 性鉱物、酒石酸およびポリ(アクリル酸)。酒石酸は鉱物とブレンドし、アセト ンに分散し、そして乾燥ポリ(アクリル酸)は9:1または19:1のアセトン :水混合物に溶解しうる。 先のような3つのポリアルケノエートセメント成分全てをブレンドおよび分散 することは有害であることが分かった − これは分散工程中の早期のセメント 形成につながる。硬化の速い歯科用材料を得るための歯科的規模で可能なセメン トの完全なへら操作とは異なり、ポリアルケノエートセメントを副子包帯材料と して用いる障害は、水に導入したときのセメント成分の不十分な混合である。 慣用的なパリスの石膏副子包帯の多孔質フォームパディングはポリアアルケノ エート副子材料に適していないことが分かった。これは、副子を水に浸すとあま りにも多くのポリアルケノエート材料を浸出させることになる。多成分ポリアル ケノエートセメントの場合、できるだけ多くの副子材料を水から遠ざける必要性 がより高い。フォーム材料をそのために保持することが望ましいならば、例えば 、 POP副子包帯の他方の面を覆う布に似た、目のつんた織布でカバーするのが好 ましい。これはなおフォームカバーを最も外側に置くことでもなしうる。ポリア ルケノエートセメントは慣用的な軽い外側綿織物の2つの層で包んでもよい。そ の結果、浸出材料は減少し、そして得られる副子の強度は増加した。 工業的な用途では、専門家用の砂または炉のスラグのような安価な添加物をセ メントに加えると、さらに経済的なものにすることができる。このように、セメ ントは硬化反応をもたらすだけであり、一方、添加充填材は得られる物質の強度 を改善する。 この種の安価な添加物には、セメント系に導入することができる塩化物、硝酸 塩、炭酸塩のような塩が含まれる。塩化物はシャープで速やかな硬化をもたらす 利点がある。フッ化物はガラスをより湿潤性にし、これによって実用性の高い粉 末:液体比となる。これは以下で説明する。 本発明のフッ化物含有ガラスはポリ(アクリル酸)と共に酸/塩基セメントを 形成しない。しかしながら、これらのセメントの物理的混合物は、標準的な非フ ッ化物含有ガラスと混合すると、固く硬化する。上述のように、得られるセメン トの硬化は微量の2価および3価の塩化物の添加によって速やかにかつシャープ になる。マグネシウム、カルシウム、亜鉛およびアルミニウム塩化物はこのよう に用いることができる。 Z60を、歯列矯正ブラケットの結合適性について試験した。これは次の組成 物でセメント接合したステンレス鋼重ね接合部において試験した: 結合した セメント セメント組成物 接合 接合部 層の厚さ 結合強度 Z60+液体 形成時間 の経過時間 (mm) (MPa) 1.50%PAA、5%TA, 45秒 1時間 0.68-0.80 4.59(0.42) P:l 0.8:1 2.50%PAA、5%TA, 45秒 15分 0.17-0.22 5.92(0.61) P:l 0.8:1 3.50%PAA、5%TA, 80秒 15分 0.16-0.65 5.97(0.53) P:l 0.8:1 4.50%PAA、5%TA, 45秒 24時間 0.14-0.51 7.87(0.36) P:l 0.8:1 PPAおよびTAは、各々、ポリ(アクリル酸)および酒石酸を指す。”接合形 成時間”は、半分ずつの重ね結合部2つをセメントを間に挟んで一緒にし、そし て結合した接合部を形成するまでの時間の経過を指す。この変数の測定で、接着 剤のセメント接着力が、硬化するにつれて時間(粘度の増加)と共に減少する事 実が認められる。 結合強さが5.5MPaのセメントは、現在の臨床手順下で結合ブラケットの一 体性を維持するのに十分に強いと考えられる。 従って、本発明のガラスは、従来のポリアルケノエートセメントと比較して、 次の性質を提供することができる: 圧縮強さ 曲げ強さ 硬化/使用 材料 (HPa) (MPa) 時間 ガラス−イオノマー 100〜200 10〜15 2.0〜3.0 ポリカルボン酸亜鉛 90〜100 20〜30 3.0〜4.0 本発明 70〜150 20〜60 1.5〜2.5 さらに、 1. 放射線不透過性である − ポリカルボン酸亜鉛セメントの性質。ガラス −イオノマーセメントは放射線透過性である; 2. 速硬化性である。典型的なガラス−イオノマーセメントの硬化:使用時間 比は2〜3:1であり、ポリカルボン酸亜鉛セメントのそれは3〜5:1である 。本発明のいくつかの速硬化性組成物の硬化:使用時間比は1.5〜1〜8:1 である。これは酸化亜鉛およびカルシウムアルミノシリケートへの熱の相反する 効果による − 熱は酸化亜鉛を不活性化し、一方、高度に歪んだかつ反応性の ガラスを生じる; 3. 曲げに非常に強い。これは得られるセメントのマトリックスのポリアクリ ル酸亜鉛の性質を反映している。 4. 圧縮強さが高い。これはガラス−イオノマーセメントに通常伴う性質であ る; 5. 初期の水分攻撃にあまり影響されない。これはカルシウムイオンのレベル が比較的控えめであることによる − ポリアクリル酸カルシウムは水に可溶性 である; 6. ガラス−イオノマーセメントよりは半透明ではなく、ポリカルボン酸亜鉛 セメントよりは不透明ではない。上記(5)におけるように、これはセメント中 のカルシウムイオンのレベルが控えめであることを示している。 7. 既存のポリアルケノエートセメントよりも大きな破壊性(破壊靭性および 靭性)を有する。これはそれらの高い曲げ強さを反映している。 8. 美的感覚ではなく、機械的性質で、光活性化ガラス−イオノマーセメント と対等である。しかしながら、これらはより強力な接着剤であり(光活性化に必 要な疎水性樹脂が存在しないため)、これらは連続薄層に施したり、硬化する必 要はない。 上記のセメントは歯科修復用の単一ペースト光硬化ライナー中の成分として用 いることができる。この可能性は、適切な割合のフッ化物を用いると、上記酸化 物粉末はポリ(アクリル酸)および水の存在下で部分的に硬化するのみであり、 反応はpH3〜4で停止するらしいということを見いだすことによって開かれた 。これらの酸化物から形成された”セメント”は、気密管で貯蔵すると、パテ状 のままである。それらの初期のゲル化の後、”セメント”のコンシステンシーは 安定のままである。ポリ(ビニルホスホン酸)またはそのコポリマーのようなよ り 強力な酸で、そのようなフッ化物含有粉末を硬化することができる。 本発明の1つの側面では、光硬化試薬をそのような部分的に形成されたセメン トの成分に加えて、単一ペースト光硬化セメントを形成して、ガラスポリアルケ ノエートセメントの強さ、接着性およびフッ化物放出の利点と、樹脂をベースに したセメントの指示硬化の臨床的便利さとを組み合わせる。これはそのような光 硬化性セメントのための気密パックの形をとる。いくらかのフッ化物は必須であ り、例えば酸素の少なくとも当量〜20モル%または少なくとも25%、好まし くは酸化物粉末の全ての酸素を、フッ化物で置き換える。Z55、Z56、Z5 7、Z61、Z68およびZ69はフッ化物含有ガラスの例である。 樹脂:モノマーの好ましい重量比は6.5〜7.5:1である。7.47:1 の比の樹脂ペースト配合物を選択した: 材料 重量(%) ビス−GMA樹脂 19.53 ウレタンジメタクリレート樹脂 57.09 1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート(架橋モノマー) 10.26 カンファーキノン(感光性開始剤) 13.12 充填修復セメント中の感光性開始剤の好ましい割合は、充填セメントの1〜5重 量%である。セメントは光活性化の40秒後に硬化した。 PMDM(ピロメリット酸二無水物メタクリレート)のような強化増強モノマ ーの好ましい割合は、4%以下、好ましくは0.5〜1.5%である:材料 重量(g) 樹脂ペースト 1.50 Z61/3セメント(乾燥酸+酸化物)、後記参照 1.00 水 0.15 R709ヒュームドシリカ充填材、後記参照 2.50 PMDM x (x=0〜0.2、好ましくは0.03〜1、例えば1/2g) 従来のポリアルケノエートセメントの強度に影響を及ぼすファクターには次のも のが含まれる i)粉末:液体比; ii)ポリ(アクリル酸)の濃度; iii)(+)−酒石酸 の含有。次のように、水を様々な量で加え、上記配合物(x=0.5g)につい て調べた: 2軸曲げ強さ(MPa) セメント配合物 (標準偏差) 1.60%PAA;5%酒石酸;p:l=1:1 57.73(4.69) 2.60%PAA;5%酒石酸;p:l=2:1 65.72(3.82) 3.42%PAA;12.5%酒石酸;p:l=3.1:1 79.00(4.16) 4.42%PAA;5.0%酒石酸;p:l=3.1:1 77.17(4.47) 5.42%PAA;酒石酸なし;p:l=3.1:1 79.17(4.80) 上記の強さは水中で37℃にて72時間貯蔵した6種のセメントディスクの平均 である。結果から、従来のポリアルケノエートセメントでは、粉末:液体比がよ り高いほど強さが改善され、酒石酸は樹脂変性セメントでは強度を高める働きを しないことを確認した。 樹脂変性セメントの最適ポリマー(すなわち、PAA)濃度は、従来のガラス −イオノマーセメントの圧縮強さに対して好ましいより希薄なポリマー溶液と、 結合強度に対して好ましいより濃厚な溶液との間の妥協である。好ましい量は4 0〜50%である。 1成分樹脂改質光硬化性セメントの組成物の14の例を示す: 注: 実施例20Aは0.075gの水を含む。24Aは0.04gの水を含を 含む。25Aは0.10gの水を含む。 ”セメント”とは、”Z61/3セメント先駆体混合物”の下で後に見ら れる組成物のための”酸化物”30gと、D−酒石酸1.5gおよび乾燥ポリ( アクリル酸)5.0gとの無水セメント混合物を指す。 PMDMはピロメリット酸二無水物メタクリレートである。 Ben.Pは過酸化ベンゾイルを指す。 DMAEMはジメチルアミノエチルメタクリレートを指す。 次の実施例5A〜25Aでは、樹脂は各々、次の組成の1つを有する: 樹脂 三硬化セメント系の本発明の実施例を追跡する。三硬化セメントは名前が示す通 り3つの硬化ルートを用いる。これらにはi)酸/塩基中和;ii)青色光による 不安定化学物質の分解による遊離ラジカル開始重合;およびiii)使用時に混合 する2つのパックに別々に詰めた2種のペーストの反応から生じる、遊離ラジカ ル開始自己重合がある。セメント組成(g) 材料 ペーストA ペーストB 樹脂例B 1.5 1.5 セメント 0.5 − PMDM 0.05 0.05 R709 0.50 0.75 DMAEM 0.03 0.03 4日圧縮強さ:212.3(7.4) MPa 10日圧縮強さ:212.7(7.8) MPa 暗硬化使用時間(21C):4.5分 暗硬化時間(21C):12分 樹脂例Bは、ペーストAを用いるとき、過酸化ベンゾイルの代わりに0.4gの プロパミンPLUを用いた以外は、上記の通りである。ペーストAおよびBを混 合するとアミンおよび過酸化物が一緒にもたらされ、従って、第3の硬化ルート のための遊離ラジカルの生成が開始される。 単一ペースト光硬化ライナーの4つのさらなる例をL11〜L15として次ぎ に示す: 注: ・ メタクリレートは、光を当てることによって重合する樹脂および架橋モノマ である; ・ クオンタキュアー(Quantacure)化学物質およびカンファーキノンは、光源に よって分解される感光性化学物質である; ・ レイソルブ(Raysorb)T−3000は放射性不透過性を高めるためにセメン トに用いられるバリウム含有アルミノシリケートガラスである; ・ Z61/3セメント先駆体混合物は、組成が”酸化物”822mg、鎖長7 5000のポリ(アクリル酸)の35%水溶液137mg、および酒石酸41mgの フッ化亜鉛含有無水物粉末であり、”酸化物”自体はポリ(アクリル酸)と無反 応性であり、1200℃で1時間熱処理した結果、フッ化亜鉛127部、ベント ナイト6部、フッ化カルシウム25.74部、ケルトロールキサンタンガム1. 34部、ガムの溶解を促すナンサ表面活性剤0.1部、水240部および酢酸亜 鉛2.8部の十分に粉砕された混合物であり;ベントナイトは一般的にはシリカ 43.8部、アルミナ9.1部、酸化カルシウム3.2部、酸化マグネシウム2 .5部、酸化第2鉄0.9部、および酸化ナトリウム1.5部のアルミノシリケ ートである。 L11〜L15の試料は空気および光に対して開かれたディスクに形成し、歯科 用青色光を40秒間ディスクに当て、数分間放置した。次に、これらを、光が衝 突した半透明の樹脂に富む層と、不透明なガラスイオノマーのコアと共に硬化し た。従って、これらの単一ペースト試料は、二重の硬化、すなわち、樹脂の速い 光硬化およびガラスイオノマーのより遅い酸−塩基硬化を行った。ディスクに形 成され、緩衝化希釈酢酸に懸濁された、L11およびL12からの平均累積フッ 化物放出は次の通りであった:L11とL15とを比較すると、ナトリウムはライナー組成物中に中和ポリ(ア クリル酸)、S11の形で導入されたことが認められる。ナトリウムは、1価の 移動性対イオンとしてのその役割で、フッ化物イオンのセメントからの放出を促 して、電子的中性を維持する。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成10年1月20日(1998.1.20) 【補正内容】 明細書 有機ポリ酸/塩基反応セメント 本発明は、有機ポリ酸/塩基反応セメントに関する。そのようなセメントの例 であるポリアルケノエートセメントは、炭素−炭素および金属−酸素結合を含む 。これらは歯科用修復材料として用いられる。 既存の種類のポリアルケノエートセメントはガラス−イオノマー(例えば、英 国特許GB1422337号)およひポリカルボン酸亜鉛(英国特許GB113 9430号)である。これらのセメントのいずれも、ポリ(アクリル酸)、PA A、のようなポリ酸と、アルミノ珪酸カルシウムとの、および酸化亜鉛との各々 の中和反応によって形成される。従って、中和反応に責任のある陽イオンは、前 者のセメントの場合はZn、ガラス−イオノマーセメントの場合はCaおよびA lである。これらの2種のセメントの組み合わせをつくる考え方はそれ自体新し いことではない。理想的な組み合わせのポリアルケノエートセメントは i) ポリアルケノエートセメントの一般的な性質(接着性および弗化物放出) を維持し; ii) ガラス−イオノマーおよびポリカルボン酸亜鉛セメントの個々の利点を有 し; iii) いずれのセメントの欠点、すなわち、ガラス−イオノマーの場合は、不 十分な曲げ強さおよび耐摩耗性、並びに早期に水に溶解し易いこと;ポリカルボ ン酸亜鉛の場合は、不十分な湿潤性および低圧縮強さ、をもたない。 ポリアルケン酸の代わりにまたはこれと一緒に、ポリアルケン酸以外の酸、例 えばポリ(ビニルホスホン酸)、またはポリ(カルボン酸)とポリ(ビニルホス ホン酸)とのコポリマーを用いることができる。 GB−A−2264711およびDarling & Hill,Biomaterials 1994,pp.29 9-306には、ポリカルボン酸および亜鉛含有アルミノシリケートガラスから製造 した歯科用セメントが記載されている。 Glaschemie,第3版、Vogel,pub.Springer 1992,p.24には、SiO2、B2 3、Na2O、ZnOおよびAl23を含有する温度計ガラスが記載されている 。 GB−A−1592882には、アクリルおよびマレイン酸、並びにSiO2 、ZnO、およびAl23、並びにMgOを含有する粉末の歯科用組成物が記載 されている。 EP−A−340016には、Si:Al比が0.6−2である、ポリ(ビニ ルホスホン酸)並びにCa、AlおよびZnの酸化物と、CaF2とを用いる歯 科用ガラスイオノマーセメントの製造が記載されている。 本発明では、ガラスは、OおよびFは別として、Al、Si、CaおよびZn 原子を含み、Si:Al>1.5:1であり、酸化亜鉛層がその上に付着してい る。Zn=30〜70、例えば、OおよびFを別にしたこれらの原子全体の45 〜55%であるのが好ましい。Al23<15重量%(ガラスの重量の)である のが好ましい。ガラスは200μm未満、さらに好ましくは45μm未満のより 細かい粉末形であるのが好ましい。ガラスはイオン浸出性であり、ポリアルケン 酸とセメントを形成するのが好ましい。 従って、本発明は、(i)水溶性有機ポリ酸(もしくは混合物)またはその加 水分解可能な先駆体、および(ii)上記のような粉末ガラスを含むパックにまで 及ぶ。本発明はさらに、上記のようなガラスおよびポリ酸から製造されるガラス 反応セメントにまで及ぶ。 従って、本発明による有機ポリ酸/塩基反応セメント(例えば、ポリアルケノ エートセメント)の製造方法は、アルミノシリケート酸化物粉末を、ポリアルケ ン酸を含有する水溶液と混合することを含み、酸化物粉末はその上に付着した酸 化亜鉛の層を有する。 また本発明は、上に酸化亜鉛の層を付着したアルミノシリケート酸化物粉末; 有機ポリ酸(もしくは混合物)または水和するとそのような酸を形成する先駆体 ;および水を含む有機ポリ酸/塩基反応セメントを製造するための2個構成パッ ク(two-part pack)であって、一方の部分は上記成分の1つを含み、他方の部 分は残りの成分を含み、2つの部分は混合するとセメントを形成する2個構成パ ックを提供する。従って、アルミノシリケート酸化物は水性粉末ペーストとして 存在させることができる。 または本発明は、アルミノシリケートおよび酸化亜鉛成分またはそれらの先駆 体の混合物を熱処理することによって製造した、上に酸化亜鉛の層を付着させた アルミノシリケート酸化物粉末:ポリアルケン酸または水和するとポリアルケン 酸を形成する先駆体;および水を含むポリアルケノエートセメントを製造するた めの気密性2個構成パックであって、一方の部分は上記成分の1つを含み、他方 の部分は残りの成分を含み、2つの部分は混台するとセメントを形成する気密性 2個構成パックを提供する。 酸化物はアルカリ土類元素、例えば全体的にまたは主にカルシウムを、好まし くは、アルミニウムおよび珪素と共に酸分解性ガラスを形成するには(少なくと も部分的に)それたけでは不十分な量、例えは全酸化物100g当たり4〜15 g(炭酸カルシウムとして)の量でさらに含む。 酸化物粉末は、例えば900〜1300℃(一般には1200℃)で1/4〜 2時間、2つ以上の酸化物成分またはそれらの先駆体、例えは酸化亜鉛の混合物 を熱処理することによって製造しうる。従ってある割合(例えば1〜3%、好ま しくは2%)の酢酸亜鉛を酸化亜鉛の先駆体として含んでいてもよい。亜鉛(酸 化物同等物)は全酸化物粉末の15〜70%の割合で存在させうる。酸化物成分 の1つはアルミノシリケートクレーでもよい。ZnOはAl23と反応してZn Al24を、SiO2と反応してZnSi25を形成し、これらの理論的過剰量 のZnOはZnOとして残る。 1000〜1200℃の好ましい熱処理範囲では、圧縮強さ(および加工性粉 末:液体比)が温度の上昇と共に増加し、使用時間および硬化時間は共に減少す るが、硬化時間:使用時間比が犠牲になって悪化する(より高くなる)。 硬化を速め、スナップ−硬化効果をシャープにすることができる多価陽イオン の塩化物塩(例えば、MgCl2、ZnCl2、CaCl2、AlCl3)を、好ま しくは全酸化物に対して1/2〜10%(例えは、1.5〜3%のような1〜5 %の範囲)の重量割合で存在させるのも好ましい。 酸はポリアルケン酸、例えは鎖長75000のポリ(アクリル酸)のような分 4子量が104〜106台のポリ(カルボン酸)にしうる。水溶液では、水:ポリ アルケン酸重量比は(0.50〜0.65)1、好ましくは(0.58〜0.6 2):1にしうる。方法および2個構成パックにおいて、酸化物:ポリアルケン 酸重量比は(1.10〜1.50):1、好ましくは(1.15〜1.25): 1にし、ポリアルケン酸は本方法のパックまたは出発混合物の好ましくは32〜 40%、より好ましくは34〜38%を占めるのが好ましい。ポリアルケン酸は ポリ(ビニルホスホン酸)と混合、共重合、または置換してもよい。 また本発明の光硬化性セメント用の気密性不透明パックは以下の成分を含む: アルミノシリケートおよび酸化亜鉛成分またはそれらの先駆体の混合物を熱処理 することによって製造した、その上に付着した酸化亜鉛の層を有するアルミノシ リケート酸化物粉末;フッ化物;光および空気の不在下で上記成分が硬化せずに 平衡しているような水性ポリアルケン酸;硬化性樹脂;架橋モノマー;および感 光性開始剤。 また本発明のカラスイオノマーセメント組成物は上記のような酸化物、酸化物 中の酸素に代わるまたは酸素に追加したフッ化物イオン;およびポリ(ビニルホ スホン酸)を含む。 本発明で用いうる酸化物の例を記載する。 酸化物粉末は、イオン−(網状構造および改質剤)不足アルミノシリケートか ら出発するポリアルケノエートセメント形成物質の化学的混合物とみなしうる。 有機(例えば、酢酸塩、ステアリン酸塩またはシュウ酸塩)および無機源からの 亜鉛イオンを次に、高温でアルミノシリケートに組み込む。イオン不足アルミノ シリケートの適性は主にそのシリカ:アルミナ比によって判断する。実用的なポ リ酸反応セメントを形成するのに必要なガラス網状構造の完全な解離には、この 比が3:1以下でなければならない。従って、本発明のセメントに適用するイオ ン不足基準については、シリカ:アルミナ比は3:1より大でなければならない 。 請求の範囲 1. アルミノシリケート酸化物粉末を、ポリアルケン酸を含有する水溶液と混 合することを含む、ポリアルケノエートセメントの製造方法であって、酸化物粉 末が、アルミノシリケートおよび酸化亜鉛成分またはそれらの先駆体の混合物を 熱処理することによって、その上に付着した酸化亜鉛の層を有することを特徴と する上記の方法。 2. アルミノシリケート酸化物がアルカリ土類元素をさらに含む、請求項1に 記載の方法。 3. アルカリ土類元素が、アルミニウムおよび珪素と共に酸分解性ガラスを形 成するには、少なくとも部分的にそれだけでは不十分な量で存在する、請求項2 に記載の方法。 4. アルカリ土類元素が全体的にまたは主にカルシウムである、請求項2また は3に記載の方法。 5. 酸化亜鉛成分が酸化亜鉛であり、これは熱処理前はある割合の酢酸亜鉛を 酸化亜鉛の先駆体として含みうる、請求項1〜4に記載の方法。 6. アルミノシリケート酸化物成分がアルミノシリケートクレーである、請求 項1〜5のいずれかに記載の方法。 7. ポリアルケン酸が分子量104〜106台のポリ(カルボン酸)である、請 求項1〜6に記載の方法。 8. ポリ(カルボン酸)がポリ(ビニルホスホン酸)とのコポリマーの形であ るか、あるいはポリ(ビニルホスホン酸)であり、フッ化物が酸化物粉末の形で 存在する、請求項7に記載の方法。 9. セメントの硬化が多価陽イオンの塩化物塩によって速められる、請求項1 〜8に記載の方法。 10. アルミノシリケートおよひ酸化亜鉛成分またはそれらの先駆体の混合物 を熱処理することによって製造した、その上に付着した酸化亜鉛層を有するアル ミノシリケート酸化物粉末;ポリアルケン酸または水和するとポリアルケン酸を 形成する先駆体;および水を含む、ポリアルケノエートセメントを製造するため の2個構成パックであって、一方の部分は上記成分の1つを含み、他方の部分は 残りの成分を含み、2つの部分は混合するとセメントを形成する2個構成パック 。 11. アルミノシリケートおよひ酸化亜鉛成分またはそれらの先駆体の混合物 を熱処理することによって製造した、その上に付着した酸化亜鉛層を有するアル ミノシリケート酸化物粉末;フッ化物;光および空気の不在下で上記成分が硬化 せずに平衡しているような水性ポリアルケン酸;硬化性樹脂;架橋モノマー;お よび感光性開始剤を含む、光硬化性セメント用の気密性不透明パック。 12. 樹脂:モノマーの重量比が6.5:1〜7.5:1である、請求項11 に記載のパック。 13. 全含有量に対する感光性開始剤の割合が1〜5重量%である、請求項1 1または12に記載のパック。 14. 全含有量に対する樹脂の割合が50重量%を越える、請求項11、12 または13に記載のパック。 15. 酸化物がアルカリ土類元素をさらに含む、請求項10〜14のいずれか に記載のパック。 16. アルカリ土類元素が、アルミニウムおよび珪素と共に酸分解性ガラスを 形成するには、少なくとも部分的にそれだけでは不十分な量で存在する、請求項 15に記載のパック。 17. アルカリ土類元素が全体的にまたは主にカルシウムである、請求項15 または16に記載のパック。 18. 酸化亜鉛成分が酸化亜鉛であり、これは熱処理前はある割合の酢酸亜鉛 を酸化亜鉛の先駆体として含みうる、請求項10〜17に記載のパック。 19. アルミノシリケート酸化物成分がアルミノシリケートクレーである、請 求項10〜18のいずれかに記載のパック。 20. 多価陽イオンの塩化物塩をさらに含む、請求項10〜19のいずれかに 記載のパック。 21. ポリアルケン酸が分子量104〜106台のポリ(カルボン酸)である、 請求項10〜20のいずれかに記載のパック。 22. Si:Al>1.5:1であり、酸化亜鉛層がガラスに付着している、 原子Al;Si:Caおよび/またはMg;およびZnを含むガラス。 23. 請求項1〜9のいずれかに記載の方法によって、あるいは請求項10〜 21(11〜14は除く)のいずれかに記載の2個構成パックの2つの部分を混 合することによって、あるいは請求項11〜20のいずれかに記載のパックの内 容物を開き、空気および光にさらすことによって製造されたセメント。 24. 方法において、酸化物が請求項22のガラスである、請求項23に記載 のセメント。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),JP,US

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. アルミニウム、珪素および亜鉛を含む酸化物粉末と、ポリアルケン酸を含 有する水溶液とを混合することを含む、ポリアルケノエートセメントの製造方法 であって、酸化物粉末が、2種以上の酸化物成分またはそれらの先駆体の混合物 を熱処理することによって製造される、上記の方法。 2. 酸化物がアルカリ土類元素をさらに含む、請求項1に記載の方法。 3. アルカリ土類元素が、アルミニウムおよび珪素と共に酸分解性ガラスを形 成するには、少なくとも部分的にそれだけでは不十分な量で存在する、請求項2 に記載の方法。 4. アルカリ土類元素が全体的にまたは主にカルシウムである、請求項2また は3に記載の方法。 5. 上記成分の1つが酸化亜鉛であり、これはある割合の酢酸亜鉛を酸化亜鉛 先駆体として含みうる、請求項1〜4に記載の方法。 6. 上記成分の1つがアルミノシリケートクレーである、請求項1〜5のいず れかに記載の方法。 7. ポリアルケン酸が分子量104〜106台のポリ(カルボン酸)である、請 求項1〜6に記載の方法。 8. ポリ(カルボン酸)がポリ(ビニルホスホン酸)とのコポリマーの形であ るか、あるいはポリ(ビニルホスホン酸)であり、フッ化物が酸化物粉末の形で 存在する、請求項7に記載の方法。 9. セメントの硬化が多価陽イオンの塩化物塩によって速められる、請求項1 〜8に記載の方法。 10. 2種以上の酸化物成分またはそれらの先駆体の混合物を熱処理すること によって製造したアルミニウム、珪素および亜鉛を含有する酸化物粉末;ポリア ルケン酸または水和時にポリアルケン酸を形成する先駆体;および水を含む、ポ リアルケノエートセメントを製造するための2個構成パックであって、一方の部 分は上記成分の1つを含み、他方の部分は残りの成分を含み、2つの部分は混合 したときにセメントを形成する、2個構成パック。 11. 2種以上の酸化物成分またはそれらの先駆体の混合物を熱処理するこ とによって製造したアルミニウム、珪素および亜鉛を含有する酸化物粉末;フッ 化物;光および空気の不在下で上記成分が硬化せずに平衡しているような水性ポ リアルケン酸;硬化性樹脂;架橋モノマー;および感光性開始剤を含む、光硬化 性セメント用の気密性不透明パック。 12. 樹脂:モノマーの重量比が6.5:1〜7.5:1である、請求項11 に記載のパック。 13. 全含有量に対する感光性開始剤の割合が1〜5重量%である、請求項1 1または12に記載のパック。 14. 全含有量に対する樹脂の割合が50重量%を越える、請求項11、12 または13に記載のパック。 15. 酸化物がアルカリ土類元素をさらに含む、請求項10〜14のいずれか に記載のパック。 16. アルカリ土類元素が、アルミニウムおよび珪素と共に酸分解性ガラスを 形成するには、少なくとも部分的にそれだけでは不十分な量で存在する、請求項 15に記載のパック。 17. アルカリ土類元素が全体的にまたは主にカルシウムである、請求項15 または16に記載のパック。 18. 酸化物成分の1つが酸化亜鉛であり、これはある割合の酢酸亜鉛を酸化 亜鉛先駆体として含みうる、請求項10〜17に記載のパック。 19. 酸化物成分の1つがアルミノシリケートクレーである、請求項10〜1 8のいずれかに記載のパック。 20. 多価陽イオンの塩化物塩をさらに含む、請求項10〜19のいずれかに 記載のパック。 21. ポリアルケン酸が分子量104〜106台のポリ(カルボン酸)である、 請求項10〜20に記載のパック。 22. Si:Al>1.5:1である、原子Al;Si;Caおよび/または Mg;およびZnを含むガラス。 23. 請求項1〜9のいずれかに記載の方法によって、あるいは請求項10〜 21(11〜14は除く)のいずれかに記載の2個構成パックの2つの部分を混 合することによって、あるいは請求項11〜20のいずれかに記載のパックの内 容物を開け、空気および光にさらすことによって製造したセメント。 24. プロセスにおいて、酸化物が請求項22のガラスである、請求項23に 記載のセメント。
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