JP2000510203A - ワイヤを加撚する装置 - Google Patents

ワイヤを加撚する装置

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JP2000510203A JP10542183A JP54218398A JP2000510203A JP 2000510203 A JP2000510203 A JP 2000510203A JP 10542183 A JP10542183 A JP 10542183A JP 54218398 A JP54218398 A JP 54218398A JP 2000510203 A JP2000510203 A JP 2000510203A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は概して産業用機械に関し、詳しくは二本又はそれ以上の供給ワイヤ(10)から加撚ワイヤ(12)を製造し、加撚ワイヤ(12)をテークアップ・スプール(3)に引き取る装置(1)に関する。テークアップ・スプール(3)はその長手方向軸線(15)に沿って軸線方向に往復変位可能である。供給ワイヤ(10)は、この装置(1)の加撚手段(2,8)と同軸に整列されるよう構成されかつ配置されたキャリッジ・ユニット(19)によってこの装置を介し前進される。

Description

【発明の詳細な説明】 ワイヤを加撚する装置 発明の分野 本発明は概して産業用機械に関し、詳しくは二本又はそれ以上の供給ワイヤか ら加撚ワイヤを製造し、それを巻取りスプール上に巻き取るワイヤ・アセンブリ 機械に関する。 発明の背景 ワイヤ・アセンブリ機械は公知である。ストランダ、ツイスタ、ケーブラ、バ ンチャ、トワイナなどとして知られているこれらの機械は、長年にわたり存在し ている。これらの機械は、複数の個々のワイヤ(又はケーブル、ストランド、フ ィラメントなど)を組み合わせてワイヤに一重、二重又はそれ以上の撚りを与え 、加撚ワイヤを製造するのに使用される。加撚作用が終わると、加撚ワイヤは回 転駆動されるテークアップ・スプール上に引き取られ、積み重ねられ、巻き取ら れるなどされる。 公知のストランド機械の構成は、テークアップ・スプール(即ち、最終製品又 は加撚ワイヤを巻き取るスプール)上に加撚ワイヤを全体的に又は部分的に引き 取るために、テークアップ・スプールをその軸線回りに回転駆動することに特徴 がある。ワイヤが加撚されると通常、テークアップ(即ちテークアップ・スプー ルへの巻き取り)が開始され、加撚ワイヤの先端がテークアップ・スプール上に 前進し、次いでテークアップ・スプールが回転力の付与によって回転させられる 。 公知の機械は比較的高速で作動でき、ワイヤは比較的高速で機械 を介し進行し、回転するテークアップ・スプール上への加撚ワイヤの巻き取りも 比較的高速で行われる。こうした構成は多くの特許、即ちGureckiの米国 特許4,397,141号明細書、Varga−Pappの米国特許4,599 ,853号明細書、Scottの米国特許3,791,131号明細書、Suk leの米国特許4,182,104号明細書に開示されている。 これらの公知のシステムによれば、テークアップ・スプールに巻かれる加撚ワ イヤのロールの直径及び重量は、巻き取り作用が進むにつれて定常的に変化する 。このために、テークアップ・スプールを回転させるのに必要なエネルギを定常 的に変化させなければならない。巻き取り作用の開始時には、テークアップ・ス プールは空であり、ワイヤを引き取るためにテークアップ・スプールを回転させ るのに要する回転エネルギは少なくててすむ。多量のワイヤが巻かれるにつれて 、テークアップ・スプールは次第に充填され、したがって次第に重くなる。巻き 取り作用の終わりの段階では、テークアップ・スプールを回転させるのに大きな 回転力が必要となる。 したがって、テークアップ・スプールを回転させるのに要する回転力が重要な ものとなりうる。巻き取り作用の最終に近くなったとき、特に大きなテークアッ プ・スプールのときには、テークアップ・スプール上に巻かれた加撚ワイヤのす べての重量を回転させなければならないので、回転力は特に重要である。こうし て、理解されうるように、テークアップ・スプールを回転させるのに要するエネ ルギは一定ではなく、巻き取り作用の初期から巻き取り作用の終期までの間に変 化しうる。 更に、既存の機械のテークアップ・スプールは不安定になる恐れがあり、即ち 巻き取り作用の際に揺れることがある。テークアップ・スプールの重量の変化は 、テークアップ・スプールの高い回転速 度と相俟って、テークアップ・スプールをうまくバランスさせることを難しくし うる。大きなテークアップ・スプールを高速で駆動する場合には、特にそうであ る。テークアップ・スプールはその軸線回りに回転するのみでなく、中心を外れ た軸線回りにそれ自体が振動する場合がある。したがって、既存の機械の構成は 、揺れの多いバランスのとれない不安定な回転コイルに耐えうるように形成され ているであろう。更に、既存の機械の構成は、巻き取り作用の初期の小さいモー メントから巻き取り作用の終期近くの潜在的に大きいモーメントまでの、定常的 に変化するテークアップ・スプールの回転モーメントに耐えることもできるであ ろう。 更に、巻き取り作用時、緊急に制動する事態が生じた場合、テークアップ・ス プールの重量が変化していると、付与すべき必要制動力がテークアップ・スプー ルが空に近いか満管に近いかによって変化しうるので、制御が難しくなる恐れが ある。そこで、大きい制動力に耐える制動機構が必要となる恐れがある。 公知の機械の構成の作用特性には、高速で回転する重い重量によって生じる大 きな回転モーメントに対抗するために、より大きく、より重く、より高価な部品 や構成部材が必要となりうるものもある。したがって、これにより、このような 機械の製造、購入及び設置のためのコストが増大する恐れがある。巻き取り時に 寸法及び重量が増加するテークアップ・スプールを回転駆動するのに必要なモー タや駆動機構の寸法も十分に大きくなりうる。 更に、既存の機械の構成は、大きく且つ変化する回転動的荷重を受けうるので 、急速に磨耗し、機械のサービス、保守、交換のためのコストが増加する恐れが ある。 公知の構成の機械では更に、キャプスタン部材などの前進手段のレイアウトは 、キャプスタンをクレードル上に配置するか、又は( その軸線回りに回転させるだけでなく)それ自体を回転させたり振動させたりす るように配置して構成されている。その結果、既存の構成は高価で且つ製造が難 しくなる恐れがある。更に、公知の構成のキャプスタンを配置するための複雑さ の程度が比較的高くなりうるので、これらに動力を効果的に伝達することが難し いことが多く、その結果、効率の損失を生じることが多い。更に、公知のキャプ スタンを構成するには、複雑で高価な多数の部品や構成部材を必要とすることが 多い。 更に、キャプスタンなどの既存の機械の前進手段のレイアウトは、巻き取り作 用時に前進手段の速度を変えることを困難にし、既存の機械の作用範囲及び効率 に悪影響を与える恐れがある。 したがって、回転駆動されるテークアップ・スプールについてのこれらの必要 性を不要とする装置を提供するのが有利である。 更に、装置の回転軸線から偏心した軸線上に位置するよう構成されたキャプス タンを必要としない装置を提供するのが有利である。 したがって、製造コストを低減する装置を提供するのが有利である。作動コス ト、保守コストを低減する装置を提供するのが有利である。 発明の概要 本発明は、概して機械装置に関し、詳しくは二本又はそれ以上の供給ワイヤか ら加撚糸を製造するための装置に関する。この装置は、加撚作用が完了した後、 テークアップ・スプール上への加撚ワイヤの引き取り作用が、加撚ワイヤがテー クアップ・スプール上に引き取られるときにその長手方向軸線回りに回転しない ように構成されかつ配置されたスプールを使用して容易になるように構成されう る。代替的にはこの装置は、加撚作用が完了すると、テークアップ ・スプール上への加撚ワイヤの引き取り作用が、テークアップ・スプール回りの 加撚ワイヤの巻き取り動作と組み合わされたテークアップ・スプールの軸線方向 の往復運動によって容易になるようにも構成されうる。この装置は、加撚手段の 回転軸線と同心配置されたキャプスタンを含むようにも構成されかつ配置されう る。 概略的観点によれば本発明は、 ワイヤをテークアップ・スプール上に巻き取る方法において、 長手方向軸線を有する前記テークアップ・スプールの周囲に前記ワイヤを巻き 取り、 前記ワイヤを前記テークアップ・スプールに引き取るときに、前記ワイヤの巻 き取りと共に前記長手方向軸線に沿って前記テークアップ・スプールを往復変位 させる方法を提供する。 本発明の別の概略的観点によれば本発明は、 長手方向軸線を有するテークアップ・スプール上にワイヤを引き取るための装 置において、装置は 前記ワイヤをその周囲に巻き取るように前記テークアップ・スプール上に前記 ワイヤを引き取る手段と、 前記加撚ワイヤを前記テークアップ・スプール上に引き取るときに、前記長手 方向軸線に沿って前記テークアップ・スプールを往復変位させる往復運動手段と を具備した装置を提供する。 本発明の更に別の概略的観点によれば、 複数本の供給ワイヤから加撚ワイヤを製造する装置であって、これら供給ワイ ヤが装置を介し前進されるようになっており、装置は、 前記複数本の供給ワイヤに少なくとも一重の撚り(例えば二重又はそれ以上の 撚り)を付与して前記加撚ワイヤを得るための加撚手段と、 前記加撚ワイヤをテークアップ・スプール上に引き取ってその周囲に巻き取る ための手段とを具備し、 前記テークアップ・スプールが長手方向軸線を有している装置において、 前記テークアップ・スプールが長手方向軸線に沿って往復変位可能であり、前 記装置が 加撚ワイヤがテークアップ・スプール上に引き取られるときに、前記長手方向 軸線に沿って前記テークアップ・スプールの往復運動を起こさせる往復運動手段 を具備した改良が提供される。 本発明の別の概略的観点によれば、複数本の供給ワイヤから加撚ワイヤを製造 する装置であって、装置は、 前記複数本の供給ワイヤを前記装置を介し前進させるワイヤ前進手段と、 少なくとも一重の撚り(例えば二重又はそれ以上の撚り)を前記複数本の供給 ワイヤに付与するための加撚手段であって、空間容積を画定するために第1の軸 線回りに回転可能な加撚部材を具備した加撚手段と、 前記加撚ワイヤをテークアップ・スプール上に引き取って加撚ワイヤがその周 囲に巻き取られるようにする手段とを具備した装置において、 前記ワイヤ前進手段が、前記第1の回転軸線と同軸に整列された第2の軸線回 りに回転可能に構成されかつ配置されたキャリッジ・ユニットを具備した改良が 提供される。 本発明の別の実施例によれば、前記前進手段が、前記空間容積の外側に位置す るよう構成されかつ配置されたキャプスタン駆動手段を具備し、キャプスタン駆 動手段は前記キャプスタンに作動可能に接続されてキャプスタンを回転駆動可能 である装置が提供される。 別の実施例によれば、前記キャプスタンが前記空間容積内に包み込まれるよう に構成されかつ配置されている装置が提供される。 別の観点によれば、本発明は、 複数本の供給ワイヤから加撚ワイヤを製造する装置であって、これら供給ワイ ヤが装置を介し前進されるようになっており、装置は、 前記複数本の供給ワイヤに少なくとも一重の撚り(例えば二重又はそれ以上の 撚り)を付与して前記加撚ワイヤを得るための加撚手段と、 前記加撚ワイヤをテークアップ・スプール上に引き取ってその周囲に巻き取る ための手段とを具備し、 前記テークアップ・スプールが長手方向軸線を有している装置において、 前記テークアップ・スプールが長手方向軸線に沿って往復変位可能であり、前 記装置が 加撚ワイヤがテークアップ・スプール上に引き取られるときに、前記長手方向 軸線に沿って前記テークアップ・スプールの往復運動を起こさせる往復運動手段 を具備した改良を提供する。 更に、本発明の特別な観点によれば、 複数本の供給ワイヤから加撚ワイヤを製造する装置であって、これら供給ワイ ヤが装置を介し前進されるようになっており、装置は、 前記複数本の供給ワイヤに少なくとも一重の撚り(例えば二重又はそれ以上の 撚り)を付与して前記加撚ワイヤを得るための加撚手段と、 前記加撚ワイヤをテークアップ・スプール上に引き取ってその周囲に巻き取る ための手段とを具備し、 前記テークアップ・スプールが長手方向軸線を有している装置において、 前記テークアップ・スプールが長手方向軸線に沿って往復変位可能であると共 に、前記長手方向軸線回りに回転可能に構成されかつ配置され、前記装置が 加撚ワイヤがテークアップ・スプール上に引き取られるときに、前記長手方向 軸線に沿って前記テークアップ・スプールの往復運動を起こさせる往復運動手段 を具備した改良が提供される。 本発明の更に他の観点によれば、複数本の供給ワイヤから加撚ワイヤを製造す る装置であって、これら供給ワイヤが装置を介し前進されるようになっており、 装置は、 前記複数本の供給ワイヤに少なくとも一重の撚り(例えば少なくとも二重の撚 り)を付与して前記加撚ワイヤを得るための加撚手段と、 前記加撚ワイヤをテークアップ・スプール上に引き取ってその周囲に巻き取る ための手段とを具備し、 前記テークアップ・スプールが長手方向軸線を有している装置において、 前記テークアップ・スプールが長手方向軸線に沿って往復変位可能であると共 に、加撚ワイヤがテークアップ・スプール上に引き取られるときに前記長手方向 軸線回りに回転できないように構成されかつ配置され、前記装置が 加撚ワイヤがテークアップ・スプール上に引き取られるときに、前記長手方向 軸線に沿って前記テークアップ・スプールの往復運動を起こさせる往復運動手段 を具備した改良が提供される。 本発明によれば、「加撚ワイヤがテークアップ・スプール上に引き取られると きに前記長手方向軸線回りに回転できない」と言う表 現は、テークアップ・スプールが回転不能に取り付けられることを意味せず、即 ち、回転可能に取り付けられてもよい。したがって、例えば、テークアップ・ス プールは軸受その他の摩擦低減手段を介して支持シャフト上に回転可能に装着さ れてもよい。この構成によれば、前記支持シャフトは所定の回転速度で回転可能 であるが、例えば軸受手段が存在しているために、テークアップ・スプールは必 ずしも支持シャフトと共に回転しない。したがって、テークアップ・スプールは 、その周囲を加撚ワイヤで覆われた場合にその軸線回りに自由に回転しうる、即 ち自由に浮遊しうるが、テークアップ・スプールにはその軸線回りの振動を実質 的に行わないように維持する適宜な手段、例えば適宜に配置されたカウンタ・ウ エイトなどが設けられうる。しかし、巻き取り作用時のテークアップ・スプール 上への加撚ワイヤ自体の引き取り又は巻き取り作用がテークアップ・スプールに 或る程度の回転モーメントを与える恐れがあり、これはテークアップ・スプール に適宜に取付けられたカウンタ・ウエイトによってその一部又は全部がバランス され、結果として回転モーメントがなくなり、バランスが保たれうることが判る であろう。 本発明のこの観点によれば、テークアップ・スプールはその長手方向軸線回り に回転可能でありうる。この観点によれば、テークアップ・スプールはその長手 方向軸線に関して固定され(即ち回転可能な支持シャフトに対して固定され)て もよく、このことは、スプールが、回転している支持シャフトと共に回転するこ とを意味する。この場合、この装置は本発明の目的が達成されるように適宜に修 正される。 テークアップ・スプールは、その上への加撚ワイヤの巻き取りを容易にするよ うな適宜な構造又は形状を有しうる。例えば、テークアップ・スプールは、中心 を通る軸線を有する細長い円筒状コアに よって離間された二つの対向する平らな(円形の)ディスクを具備しうる。テー クアップ・スプールは、コアの軸線と同心の長手方向軸線を具備しうる。テーク アップ・スプールは、引き取り、又はその上への加撚ワイヤの引き取りに適した 必要に応じた又は所望の任意の構成及び形状を有することができることを理解す べきである。 テークアップ・スプールは長手方向軸線を有するシャフトを具備していてもよ く、テークアップ・スプールはシャフト上に任意の適宜な手段を介して取り外し 可能に取付けられうる。このシャフトの長手方向軸線はテークアップ・スプール の長手方向軸線に平行でよく、テークアップ・スプールの長手方向軸線と同心に 整列されてもよい。テークアップ・スプールはこのスプールのシャフトに適宜な 手段を介して適当に取付けられうる。 本発明による加撚ワイヤを製造するための装置は、前述のように往復運動手段 を具備しうる。この往復運動手段はテークアップ・スプールに作用してテークア ップ・スプールが、テークアップ・スプールの長手方向軸線に平行又は実質的に 平行な軸線方向の往復変位運動を行うようにしうる。往復運動手段はテークアッ プ・スプールを第1の位置と第2の位置間で変位させうる。 往復運動手段は、一つ以上のモータ(電気、油圧その他)と、駆動装置と、ボ ールねじ、アクメねじ、Thompson(トンプソン、登録商標)シャフト、 ピローブロック、油圧ピストン、空気圧ピストンなどのその他の手段とを具備し てスプール手段の軸線方向往復運動を起こさせうる。例えば、往復運動手段は、 駆動ベルトに作動可能に接続された可逆速度電気モータを具備してもよく、この ベルトはキャリッジ・ユニットを具備しうるボールねじ手段に作動可能に接続さ れうる。ボールねじ手段のキャリッジ・ユニットはシャフトに作動可能に接続さ れてもよく、シャフト上にはテークアッ プ・スプールが取り外し可能に固定されうる。必要に応じ又は所望に応じて、可 逆速度モータを作動させると、前述の配置構成により、テークアップ・スプール はその長手方向軸線に沿って変位する。必要な又は所望の変位が得られると、S iemens Proximity Sensors(ジーメンス近接センサ、 登録商標)などの適宜な構成のリミット・スイッチ手段その他の制御装置が公知 のやり方でトリガをかけ、それにより可逆速度モータが信号を受信してその回転 方向を逆転させうる。すると、可逆転速度モータは、前述の配置構成により反対 方向に力を適用しうる。反対方向への必要な又は所望の変位が得られると、別の リミット・スイッチ手段その他の制御装置がトリガをかけ、それにより別の信号 を可逆速度モータに送って可逆速度モータの回転方向ををもう一度逆転させるよ うにしうる。このサイクルは、必要又は所望の回数だけ繰り返される。往復運動 手段は、所望に応じて又は必要に応じて一定の又は変化する速度でスプール手段 を軸線方向に往復運動させてもよく、この往復運動の速度はテークアップ・スプ ール上への加撚ワイヤの引き取り作用時に変えることができることが判るであろ う。必要とされる往復運動手段を往復運動手段により得るために、往復運動手段 は、必要な又は所望の数の適宜な軸受、ブッシュ、その他の支持手段、及び任意 の追加の機械システム、電気システム、制御システム、その他のシステム例えば 制動手段を含みうることが判るであろう。 軸線方向往復運動とは、所定の軸線(例えばテークアップ・スプールの長手方 向軸線)に沿ってこの往復運動手段の作用を通じて一定の距離だけテークアップ ・スプールが変位されうることを意味する。この変位が終了すると、テークアッ プ・スプールの方向が逆転し、テークアップ・スプールは実質的に同じ軸線に沿 って一定の距 離だけ第1の方向と実質的に反対方向に変位する。このサイクルが終了すると、 所望の又は必要な数のサイクルが繰り返されてよく、したがって往復運動が形成 される。一方向に変位する距離は、反対方向に変位する距離と等しくても等しく なくてもよく、巻き取り作用時に各距離は変化してもよいことが判るであろう。 一方向への運動の軸線も、例えば正確に同心でなくてもよく、他方向の運動の軸 線に平行でなくてもよいことが判るであろう。 本発明による加撚手段は多くの構成をとりうる。加撚手段の構成の一例は、装 置を介し前進する複数のワイヤに二重の撚りを付与しうる二重撚糸構成でありう る。複数のワイヤに対して三重、四重などの所定の数の撚りを付与する別の構成 を採用してもよい。加撚手段は、ほぼ水平の軸線回りに回転するように構成され かつ配置された加撚部材を具備しうる。しかし、このような加撚部材は水平軸線 以外の軸線、例えば垂直軸線回りに回転させてもよいことが判るであろう。所望 であれば、この加撚手段は多数の異なる構成部材を具備し、各構成部材は複数の ワイヤに別々の撚りを付与しうるように構成され、分離された各構成部材はほぼ 水平の軸線回りに、又は所望もしくは必要であれば水平軸線以外の例えば垂直軸 線回りに回転可能であってもよい。この加撚手段は、必要な又は所望の数の適宜 な軸受、ブッシュ、その他の支持手段、及び任意の追加の機械システム、電気シ ステム、制御システムその他のシステム例えば制動手段を含んで加撚手段の目的 が達成されるようにしてもよいことが判るであろう。更に、この加撚手段は、必 要な又は所望の数の(電気、油圧などの)モータ、駆動装置その他の伝達手段に よって駆動されうる必要な又は所望の数の適宜なシャフト、リンクなどに支持さ れうる。 加撚されるべき個々のワイヤは、この装置と一体化され又はこれ とは離れて独立配置されうるユニットである供給スプールその他の供給手段から この装置に供給されうる。次に、この装置は、供給スプールから供給された個々 のワイヤを、ストランディング、バンチング、ツィスティング、ケーブリングな どとしても代替的に知られている作用を通じて加撚ワイヤに変換しうる。この装 置は一重又は二重又はそれ以上の撚りを付与することができ、後者の場合、撚り は二箇所以上の連続位置で連続的に付与されうる。本発明によれば、この装置は 必要数の撚り(即ち一重、二重、三重又はそれ以上の撚り)を、二本、三本、四 本又はそれ以上のワイヤ、ケーブルなどに必要又は所望に応じて付与することが 判るであろう。 本発明によれば、前述したように、加撚ワイヤをテークアップ・スプール上に 引き取るための手段が提供される。この引き取り手段は、加撚手段の下流側即ち 加撚手段の後に配置されたテンション・フライヤを具備しうる。このテンション ・フライヤは、テークアップ・スプールの長手方向軸線回りに回転しうるように 、テークアップ・スプールの周囲に加撚ワイヤを巻き取るのに使用されうるよう に構成されかつ配置されうる。こうして、加撚が終了した後、加撚ワイヤはテン ション・フライヤ上を更に前進し、テンション・フライヤの回転運動によって加 撚ワイヤがテークアップ・スプールの上に積層され又は巻き取られうる。 したがって、テークアップ・スプール上への加撚ワイヤの引き取り(即ちコイ リング、ペイイングオフ、巻き取りなど)は(即ち複数のワイヤが加撚された後 )、テークアップ・スプールの周囲への加撚ワイヤの巻き取り運動によって行わ れうる。この巻き取り運動は、テークアップ・スプール上に加撚ワイヤを引き取 るための手段即ちテンション・フライヤによって行われうる。前記テンション・ フライヤの代わりに又はこれに付加して、テークアップ・スプール の周囲に加撚ワイヤを巻き付けるための他の手段を使用してもよいことが判るで あろう。テークアップ・スプール上への加撚ワイヤの引き取りは、テークアップ ・スプールの軸線方向の往復運動によっても容易にされ、この往復運動は往復運 動手段によって発生されて加撚手段と組合せ運動を行いうる。 したがって、加撚ワイヤの実際の積層は、テークアップ・スプールの周囲での テンション・フライヤの回転運動と、テークアップ・スプールの軸線方向の往復 運動との組合せによって行われうる。テークアップ・スプール上への加撚ワイヤ の巻き取り作用の初期において、テンション・フライヤはテークアップ・スプー ルの周囲を回転し始めうる。テンション・フライヤがテークアップ・スプールの 周囲で回転を続けると、加撚ワイヤの第1の層の第1の列がテークアップ・スプ ールの上に、即ちテークアップ・スプールの円筒状のコアの上に積層されうる。 加撚手段がテークアップ・スプールの周囲で回転を続けると、テークアップ・ス プールは同時に、テンション・フライヤが直前に積層された加撚ワイヤの第1の 列に隣接する加撚ワイヤの第2の列を積層するのに充分な距離だけ、実質的にテ ークアップ・スプールの長手方向軸線に沿って変位させられる。長手方向軸線に 沿うテークアップ・スプールのこの同時的軸線方向変位は、前述のように往復運 動手段によって行われる。 上述のシーケンスは、テークアップ・スプールが必要な又は所望の距離だけ更 に軸線方向に変位し、それによりテークアップ・スプールの周囲を回転し続けて いるテンション・フライヤが、テークアップ・スプールのコア上に加撚ワイヤの 更に追加の列を積層できるように、必要な又は所望の回数だけ継続される。 本発明の代替的構成によれば、テークアップ・スプールは長手方向には変位し なくてもよいことが判るであろう。したがって、テン ション・フライヤはテークアップ・スプールの周囲を回転すると共に、静止して いるテークアップ・スプールの長手方向軸線にほぼ平行な方向に変位可能であり うる。それ故、この構成においては、テンション・フライヤを静止テークアップ ・スプールの長手方向軸線にほぼ平行に軸線方向に往復変位させるために、適宜 な改変を行うことによって適当な往復運動手段をテンション・フライヤに作用さ せうる。したがって、この構成では、テークアップ・スプール上への加撚ワイヤ の引き取りは、テンション・フライヤの回転作用と同じテンション・フライヤの 軸線方向の往復運動作用との組み合わされた調和運動によって行われる。 こうして、本発明においては、テークアップ・スプールをその長手方向軸線に 沿ってテンション・フライヤに対し往復変位させるには、テークアップ・スプー ルをテンション・フライヤに対し往復運動させるか、又はテンション・フライヤ をテークアップ・スプールに対し往復運動させるかのいずれかによって行われる ことが判るであろう。 本発明によれば、テークアップ・スプール上への加撚ワイヤの引き取りは、前 述したようにテークアップ・スプールの周囲でのテンション・フライヤの回転運 動と、テークアップ・スプール及びテンション・フライヤ両者の相互の組合され た軸線方向往復運動とを組み合わせたものによって行われうる。この構成によれ ば、テークアップ・スプール及び加撚手段の軸線方向往復運動は互いに調和して 必要なテークアップ・スプールの往復変位を行いうる。こうして、この構成にお いては、往復運動手段は、適宜に改変することによって、テンション・フライヤ とテークアップ・スプールとの両方に作用を及ぼしうる。 本発明によれば、テークアップ・スプール上への加撚ワイヤの引 き取りは、前述したように、テークアップ・スプールの周囲でのテンション・フ ライヤの回転運動と、ワイヤ・アセンブリ機械又は加撚手段及びテンション・フ ライヤを含む機械の実質的部分のテークアップ・スプールに対する軸線方向往復 変位との組合せによって行われうる。 テンション・フライヤの回転速度は、巻き取り作用の全体を通じて一定に維持 されてもよいし、又は作用上の必要性や巻き取り作用に応じて変化してもよい。 本発明の追加の観点によれば、複数の供給ワイヤから加撚ワイヤを製造する装 置は、前記複数本の供給ワイヤを前記装置を介し前進させるためのワイヤ前進手 段を具備しうる。 このワイヤ前進手段はキャプスタン具備してよく、このキャプスタンはワイヤ の装置を介した(供給)前進作用を容易にするのに使用される。 本発明によれば、前進手段は、 前記キャプスタンに作動可能に接続されてキャプスタンを回転駆動可能である よう構成されかつ配置されたキャプスタン駆動手段を具備してよく、キャプスタ ン駆動手段は例えば空間容積の概して又は実質的に外側に位置するよう配置され うる。 本発明によれば、 前記キャプスタンは前記空間容積内に包み込まれるように構成されかつ配置さ れうる。 前進手段は複数のワイヤを装置を介し前進するのを容易にしうる。前記前進手 段は、前記加撚手段の回転軸線とほぼ同心の軸線回りに回転可能に構成されかつ 配置されたキャプスタンを具備しうる。この装置が二重撚糸装置の場合、キャプ スタンは二つの加撚手段のうちの第1の構成部材の回転軸線とほぼ同心である軸 線回りに回転 可能でありうる。必要又は所望であれば、代替的にキャプスタンは前記二つの加 撚手段の第2の構成部材の回転軸線とほぼ同心である軸線回りに回転可能にして もよいことは判るであろう。このキャプスタンは、加撚手段の回転運動によって 画定される前述の空間容積内に含まれるように配置されうる。 本発明によれば、前記前進手段は、前述の空間容積の外側又は実質的に外側に 構成されかつ配置されたキャプスタン駆動手段を具備しうる。このキャプスタン 駆動手段は、キャプスタンがこのキャプスタン駆動手段により駆動されてその軸 線回りに回転しうるように、キャプスタン部材に作動可能に接続されうる。例え ば、キャプスタン駆動手段は、キャプスタンに作動可能に接続されたキャプスタ ン・シャフトを具備しうる。このキャプスタン駆動手段及びキャプスタンは、適 宜な軸受、ブッシュ、その他の機械システム及び/又は摩擦低減手段を介して前 記装置上に取付けられてこれに支持されうる。更に、キャプスタン・シャフト又 はキャプスタンは、プーリ、ギア、ベルト、シャフトなどの適宜な動力伝達手段 及びその他の力伝達手段を介して前記キャプスタン駆動手段に接続されてよく、 キャプスタン・シャフト又はキャプスタンはそれぞれ適宜な軸受、ブッシュ、そ の他の機械システム及び/又は摩擦低減手段を介し装置に取り付けられて支持さ れうる。キャプスタン駆動手段はキャプスタンを回転駆動するために、一つ以上 の電気式、油圧式、変速式などのモータを具備しうる。この構成は、他の全ての 必要な又は所望の機械式、電気式の制御・計測手段、制動手段及びその他のシス テムを含んで本発明の前進手段を効果的にし、本発明の目的及び意図が達成され るようにしうる。キャプスタン駆動手段はこの装置と一体化されていなくてもよ いし、この装置の一部を構成していなくてもよく、このワイヤ・アセンブリ機械 から物理的に離れて配置さ れていてもよい。キャプスタンとキャプスタン駆動手段とは、このワイヤ・アセ ンブリ機械の残りの構成部材や手段、即ち加撚手段、引き取り手段などから独立 して駆動されうる。 本発明の更に追加の観点によれば、 複数本の供給ワイヤから二重加撚ワイヤを製造する二重撚糸装置において、 前記装置を介し前記複数本の供給ワイヤを前進させるワイヤ前進手段と、 前記複数本の供給ワイヤに第1の撚りを付与する第1の加撚手段と、 前記第1の撚りに引き続いて、前記複数本の供給ワイヤに第2の撚りを付与す る第2の加撚手段と、 長手方向軸線を有しかつそれに沿い軸線方向に往復変位可能なテークアップ・ スプール上に、前記加撚ワイヤを引き取って前記加撚ワイヤを前記テークアップ ・スプールに巻き取るための引き取り手段と、 加撚ワイヤが前記テークアップ・スプールに引き取られるときに、前記長手方 向軸線に沿って前記テークアップ・スプールの往復運動を起こさせる往復運動手 段とを具備し、 前記第1の加撚手段は両端を有する円弧状アーム部材を具備し、円弧状アーム 部材は、空間容積を画定すべく共通軸線回りに回転となるように前記各端におい て回転可能に取付けられ、 前記引き取り手段は第1の軸線回りに回転可能なテンション・フライヤを具備 し、テンション・フライヤは前記共通軸線と同軸に整列されており、前記引き取 り手段は、前記テンション・フライヤが前記空間容積内に包み込まれるように構 成されかつ配置され、 前記テークアップ・スプールは、前記加撚ワイヤが前記テークア ップ・スプールに引き取られるときに前記長手方向軸線回りに回転できないよう に構成されかつ配置され、 前記ワイヤ前進手段は、前記共通軸線と同軸に整列されている第2の軸線回り に回転するよう構成されかつ配置されたキャプスタンを具備し、前記ワイヤ前進 手段は、前記キャプスタンに作動可能に接続されてキャプスタンを回転駆動可能 なキャプスタン駆動手段を具備した二重撚糸装置が提供される。 本発明による装置は、種々の構成部材や手段を支え且つ相対位置に維持すると いうその目的を考慮に入れた適宜な構成及び構造の機械フレームを具備しうる。 前記第1の加撚手段は両端を有する円弧状アーム部材を具備してよく、その各端 は共通軸線回りに回転可能に取付けられうる。共通軸線は必ずしも同一の物理的 軸線を意味するものでなくてよく、しかし第2の反対側の端の回転中心となって いる軸線と同心の軸線回りに、前記第1の端が回転することを意味しうる。円弧 状アーム部材の前記各端は、異なる円弧状アーム部材スリーブ・シャフトに回転 可能に取付けられうる。更に、円弧状アーム部材の回転運動が、第1の空間容積 を画定しうる。 円弧状アーム部材と各円弧状アーム部材スリーブ・シャフトとは、係止及び支 持作用を提供し且つ回転運動を許容すると言うその目的を考慮しつつ、適宜な数 及び形式の軸受、ブッシュ、その他の機械式手段又は摩擦低減手段を使用して機 械フレームに支持されうる。円弧状アーム部材スリーブ・シャフトは中空であり うる。第1の加撚手段は、電気式、油圧式、変速式モータなどの適宜な手段によ って回転駆動されてよく、第1の加撚手段にはベルト、ギア、駆動装置、リンク などの必要な又は所望の動力伝達手段その他の機械式手段が設けられうる。第1 の加撚手段にはまた、必要な全ての制御システム及び制動手段などのその他シス テムが設けられうる。第1 の加撚手段は公知の構成で配置された適宜な形式及び数のプーリ及びガイドを具 備して第1の撚りが複数の供給ワイヤに付与されるのを補助するようにしうる。 本発明によれば、第2の加撚手段は第2の加撚シャフトを具備してよく、この シャフトは例えば接続プレート又はその他の適宜な方法を介して円弧状アーム部 材の一端に作動可能に接続されうる。前記接続プレートは円弧状アーム部材スリ ーブ・シャフトなどの適宜な支持シャフト上に取付けられてよく、円弧状アーム 部材は回転可能に取付けられ且つ回転駆動されうる。第2の加撚シャフトと円弧 状アーム部材とは、例えば同じ速度で回転可能でありうる。第2の加撚手段は、 更に、第2の加撚シャフトに取付けられた動力伝達手段を具備してよく、その目 的は回転力を第2の加撚シャフトから第3の加撚シャフトに伝達することにある 。この構成によって、第2の加撚シャフトと第3の加撚シャフトとが、必要又は 所望に応じて同じ速度又は異なる速度で回転することが可能となる。動力伝達手 段は、ギヤボックス、モータなどの所望の又は必要な構成を具備しうる。特定の 実施例においては、この動力伝達手段は、第2の加撚シャフトと第3の加撚シャ フトとがほぼ同心に整列され、あたかも第2の加撚シャフトと第3の加撚シャフ トとが一体化されているように見えるように構成されかつ配置されうる。この特 定の実施例によれば、動力伝達手段はHysterisis(ヒステリシス、登 録商標)ブレーキなどの電磁ブレーキを具備してよく、電磁ブレーキは電磁力を 利用してブレーキとして作動して第3の加撚シャフトの回転速度を減速しうる。 このことから判るであろうように、動力伝達手段の目的は、第3の加撚シャフト が第2の加撚シャフトと異なる回転速度を持つことができるようにすることであ り、即ち動力伝達手段のそれぞれの側が、第3の加撚シャフトの回転速度を第2 の加撚速度よりも低く(或いは等しく)しうるために、互いに異なる速度で回転 しうるシャフトを有していることが判るであろうであろう。第2の加撚手段は必 要な数及び形式のプーリとガイドとを具備してこれらを介し前進している(既に 第1の加撚手段によって加撚されている)複数の供給ワイヤに公知のやり方で第 2の撚りを与えることを補助するようにしうる。更に、第2の加撚手段には、電 気及び制御システムの他に、必要な数及び形式の軸受、ブッシュ、その他の機械 ・支持手段が設けられうる。 動力伝達手段は、供給ワイヤ又は加撚ワイヤに作用する張力を制御する張力制 御手段も兼用することもある。Hysterisisブレーキの他に、他の制御 手段が含まれてもよいことが判るであろう。 第2の加撚手段は、回転可能な第1の加撚部品の回転運動によって画定される 空間容積内に包含されうるように構成されかつ配置されうる。第2の加撚手段の 回転軸線は前記共通軸線とほぼ同心でありうることが判るであろう。 引き取り手段は第3の加撚シャフト上に取付けられたテンション・フライヤを 具備してよく、このテンション・フライヤの回転軸線は円弧状アーム部材の共通 軸線と同心に整列されうる。このようにして、テンション・フライヤの回転速度 は、動力伝達手段即ちHysterisisブレーキの作用によって、全体的に 又は部分的に制御されうる。このHysterisisブレーキは公知のやり方 で作動され、制御される。テンション・フライヤはL字型部材として構成されう るが、例えばU字型部材などの任意の必要な又は所望の形状にすることも可能な ことは判るであろう。このテンション・フライヤに、加撚されたばかりのワイヤ を案内するのを補助する必要なかつ所望の数のプーリ及びガイドを設けることも できる。 この構成によれば、二重撚糸装置にはキャプスタンを具備しうる前進手段が設 けられてよく、このキャプスタンは複数の供給ワイヤの全部又は一部を二重撚糸 装置を介し進行させうる。したがって、この前進手段は、第1の加撚手段の回転 軸線即ち共通軸線とほぼ同心の軸線回りに回転可能に構成かつ配置されたキャプ スタンを具備しうる。更に、このキャプスタンは、第1の加撚手段の回転運動に よって画定される第1の空間容積内に包含されるように配置されうる。 したがって、本発明によれば、前進手段は、第1の加撚手段の回転運動によっ て画定される第1の空間容積の外側に構成されかつ配置されているキャプスタン 駆動手段も具備しうる。この駆動手段は、キャプスタンがキャプスタン駆動手段 により駆動されてその軸線回りに回転しうるように、キャプスタンに作動可能に 接続されうる。例えば、キャプスタンはキャプスタン・シャフトを介してキャプ スタン駆動手段に接続されてよく、このキャプスタン・シャフトは、適宜な軸受 、ブッシュ、その他の機械式システム及び/又は摩擦低減手段を介して装置上に 装着されかつ装置により支持されうる。更に、キャプスタン・シャフトは適宜な プーリ、ギア、ベルト、その他の力伝達手段を介してキャプスタン駆動手段に接 続されてよく、これらのそれぞれは、適宜な軸受、ブッシュ、その他の機械式シ ステム及び/又は摩擦低減手段を介して装置上に装着されかつ装置により支持さ れている。キャプスタン駆動手段は、キャプスタンを駆動するために電気式、油 圧式、変速式、その他のモータを具備しうる。この構成が、必要な又は所望の全 ての制御・計測手段、制動手段、その他のシステムを含んで本発明を効果的にし 、その目的及び意図が達成されるようにしている。 キャプスタン駆動手段は、全体的に又は部分的に加撚手段の回転 運動によって画定される空間容積の外側に位置しうる。必要又は所望であれば、 キャプスタン駆動手段は装置と一体化されていなくても、又は装置の一部を構成 していなくてもよく、ワイヤ・アセンブリ機械から物理的に離れて配置されても よいことが判るであろう。キャプスタン及びキャプスタン駆動手段は、ワイヤ・ アセンブリ機械の残りの構成部品や手段、即ち加撚手段、引き取り手段などから 独立して作動可能に駆動されうることが判るであろう。 今までの説明から判るように、キャプスタンは、円弧状アーム部材の回転軸線 と同心の軸線回りにキャプスタン・シャフトによって回転されうる。こうして、 キャプスタン・シャフトは、キャプスタン・シャフトの円弧状アーム部材内への 配置を可能にする(前述したような)中空の円弧状アーム・シャフト内に同心配 置されるように構成されかつ配置されうる。こうして、これら2本のシャフトは 一方が他方の内部で回転することが判るであろう。この構成によれば、キャプス タン・シャフト及び円弧状アーム・シャフトにはそれらの間に、必要な又は所望 の数及び形式の軸受、ブッシュ、その他の機械式手段又は摩擦低減手段が設けら れ、一方のシャフトが他方の周囲を自由回転し、両方のシャフト同士は接触しな いようになっている。更に、この軸受手段は、キャプスタン・シャフトと円弧状 アーム部材シャフトとが曲げモーメント及び剪断に関して互いに部分的に支え合 うことを可能にし、同時に他方の独立した回転を阻害しないようにしうる。 この構成によれば、キャプスタンとキャプスタン・シャフトの少なくとも一部 とは、円弧状アーム部材の回転運動によって画定される空間容積内に配置される ように構成されかつ配置されうる。こうして、キャプスタンは、円弧状アーム部 材を含む第1の加撚手段がキャプスタン回りに回転してこれを包み込むように構 成されかつ配 置されうる。これから判るように、キャプスタンは円弧状アーム部材の両端の一 方に隣接して配置されうる。 キャプスタン・シャフトは、軸受手段その他の摩擦低減手段を使用して機械の 支持フレームがキャプスタンの軸線を所定位置に係止し、支持し、保持するよう に機械の支持フレーム上に取付けられている。 特定の構成によれば、第2の加撚手段の第2の加撚シャフトは、第2の加撚シ ャフトがキャプスタン・シャフトと同軸的に整列するようにキャプスタンの末端 に固定されうる。こうして、キャプスタンが回転すると第2の加撚シャフトが回 転しうる。 二重撚糸装置のこの構成は、テークアップ・スプールを具備しうる。このテー クアップ・スプールは支持シャフト上に取り外し可能に取付けられ、支持シャフ トは円弧状アーム部材の共通軸線とほぼ平行に且つ同心的に整列されうる。テー クアップ・スプールは、テンション・フライヤが第2の加撚シャフトによって回 転させられると、テンション・フライヤがテークアップ・コイルの周囲を回転し 、このテンション・フライヤの回転運動によって画定された空間容積がテークア ップ・スプールの少なくとも一部を包含するように構成されかつ配置されうる。 前に述べたように、テークアップ・スプールは回転しないようにしてもよい。 更に、この構成によれば二重撚糸装置は、往復運動手段を具備しうる。この往 復運動手段はテークアップ・スプールに作用してテークアップ・スプールをその 長手方向軸線と同軸の軸線方向往復運動により変位させるようにしうる。 往復運動手段は、ボールねじ、アクメねじ、Thompsonシャフト、ピロ ーブロック、油圧ピストン、空気圧ピストンなどの一つ以上のモータ(電気式、 油圧式など)、駆動手段、その他の手段 を具備してスプール手段の軸線方向往復運動を生じさせることもできる。こうし て、例えば往復運動手段は駆動ベルトに作動可能に接続されうる可逆速度電気モ ータを具備してよく、前記ベルトはボールねじに作動可能に接続されうる。ボー ルねじのキャリッジ・ユニットは、テークアップ・スプールに接続されうるシャ フトに作動可能に接続されうる。必要又は所望なときには、可逆速度モータが作 動され、それにより前述の配置を介しテークアップ・スプールがその長手方向軸 線に沿って変位されうる。必要な又は所望の変位が得られると、リミット・スイ ッチその他の制御装置が作動して可逆速度モータが信号を受信するようにし、そ れによりその回転方向を逆転させうる。可逆速度モータは、再び前述の配置を介 し反対方向に力を適用しうる。この反対方向の必要な又は所望の変位が得られる と、別のリミット・スイッチその他の制御装置が作動して可逆速度モータがい信 号を受信するようにし、それによりその回転方向を再び逆転させうる。このサイ クルは必要な又は所望の回数だけ繰り返されうる。往復運動手段は、所望に応じ 又は必要に応じて一定の又は変化する速度でスプール手段を軸線方向に往復変位 させ、この往復運動の速度はテークアップ・スプール上への加撚ワイヤの引き取 り作用時に変化してもよいことが判るであろう。 往復運動手段は、機械フレーム上に支えられた必要な又は所望の数の適宜な軸 受、ブッシュ、その他の支持手段、及び本発明の目的を達成するために必要な又 は望ましい制動手段などの任意の追加の機械式、電気式制御システムその他のシ ステムを含んでもよいことも判るであろう。 こうして、特定の観点によれば、産業用機械に支え、安定性、剛性を付与する 目的を考慮しつつ、この機械フレームは任意の所望の又は必要な形をとることが できる。この機械フレームは概して、ワ イヤ・アセンブリ機械の種々の構成部品及び手段を取付けるための取付けポイン トを提供するように構成されかつ配置されうる。この機械フレームを構成する材 料は鋼鉄でよいが、所望に応じ又は必要に応じて他の形式の材料及び/又は材料 の組合せであってもよいことが判るであろう。 本発明の特別な観点によれば、この装置は、複数の供給ワイヤ及び加撚ワイヤ を効率的に進行させ案内するために、必要な数のプーリ及びガイドを具備しうる 。この装置は、ワイヤ・アセンブリ機械の種々の機能や工程を効果的に監視し制 御するために、必要な数のゲージ、スイッチ、その他の制御手段も具備しうる。 この装置は、加撚作用の日常的な又は緊急時の制動を可能にするために、効果的 な制動機構も具備しうる。この装置は加撚作用を効率的に推進するのに必要な駆 動手段、モータなども具備しうる。このように、本発明によれば、二重撚糸装置 には、これとは別に設けられうる供給スプールから複数本の供給ワイヤが供給さ れうる。個々の供給ワイヤはキャプスタンによって全体的に又は部分的にこの二 重撚糸装置を介し前進せしめられてよく、それによりキャプスタンの回転により 供給ワイヤが引っ張られうる。供給ワイヤが進行するにつれて、ワイヤは円弧状 アーム部材に沿って前進し、円弧状アーム部材の回転によって供給ワイヤに第1 の撚りが付与されうる。第1の撚りが付与されると、この部分的に加撚されたワ イヤは第2の加撚手段を通って更に進行し、部分的に加撚されたワイヤに第2の 撚りが付与されうる。これに引き続いて加撚ワイヤは、前述したようにテークア ップ・スプールの周囲を回転可能なテンション・フライヤまで進行する。この時 点で、加撚ワイヤは、前述したようにテンション・フライヤの回転運動とテーク アップ・スプールの軸線方向往復運動との組合せ運動によってテークアップ・ス プール上に巻き取られかつ 引き取られる準備が完了する。 本発明によれば概して、電線、導線、ケーブル、スチール製タイヤコード、ス チール製ロープ、スチール製ケーブル、ロープなどの製造分野の種々の産業用途 に適しうる装置が提供される。本発明の装置は、アルミニウム、銅、真鍮などの 任意の材料のワイヤ、ケーブル、ロープなどの線状材料を引き揃えたり加撚した りして撚り合わせることが必要な他の任意の用途での使用にも適しうる。更に、 本発明は、供給材料がナイロンなどの合成繊維のフィラメント状繊維、又はウー ル、綿、絹その他の天然繊維を撚り合わせる用途にも適しうる。種々の形式のケ ーブルと材料とを組合せたものが束ねられて加撚されうる用途、例えば絶縁され ていないワイヤと組合わされて加撚された絶縁ワイヤ、ケーブルなどの用途にも 適しうる。 本発明はケーブル、ワイヤ、ロープなどを、それらが加撚、引き揃え又はその 他のどれによって組合せられているかに無関係に、テークアップ・スプール上に 巻き取る用途に適しうることが判るであろう。この装置は、例えば一本の加撚さ れていないワイヤをテークアップ・スプール上に巻き取るのにも用いることがで きる。 本発明の別の実施例によれば、 ワイヤ・アセンブリ装置からのワイヤをテークアップ・スプール上に巻き取る 方法において、 長手方向軸線を有する前記テークアップ・スプールの周囲に前記ワイヤを回転 させ、 前記ワイヤの回転を組み合わせつつ、前記テークアップ・スプールをその長手 方向軸線に沿って往復変位させて前記テークアップ・スプール上にワイヤを巻き 取るようにする 方法が提供される。 この追加の実施例によれば、ワイヤ・アセンブリ装置からの加撚 ワイヤを引き取る方法において、ワイヤがテークアップ・スプール上に払い出さ れる(ペイオフ)ようにした装置が提供される。そのために、ワイヤは回転しな くてもよいテークアップ・スプールの周囲に回転せしめられる。テークアップ・ スプールはその長手方向軸線に沿って往復変位し、この運動はテークアップ・ス プール回りのワイヤの回転運動と組合せられる。 図面の簡単な説明 本発明の実施例が、例示の目的のみのために添付図面に示されている。 図1は、本発明による装置の実施例の模式的正面図であり、加撚手段、ワイヤ 前進手段、テークアップ・スプール(完全伸長位置にある)、及び往復運動手段 を具備した、加撚ワイヤ製造装置を示す。 図2は、図1の実施例の正面図であり、テンション・フライヤの別の位置を示 し、テークアップ・スプールが更に軸線方向、長手方向に変位して中間位置を占 めている状態を示す。 図3は、図1の実施例の正面図であり、テンション・フライヤの別の位置を示 し、テークアップ・スプールが更に軸線方向、長手方向に変位して後退位置を占 めている状態を示す。 図4は、駆動手段の改変例の拡大模式図である。 図5は、往復運動手段の改変例の拡大模式図である。 図6は、往復運動手段及びテークアップ・スプールの改変例の拡大模式図であ る。 図7は、テークアップ・スプールの模式的長手方向断面図であり、テークアッ プ・スプールをスプール・シャフト上に取付けるための手段を示す。 図8は、図7に示したテークアップ・スプールの取付け機構の詳細模式図であ る。 図9は、スプール・シャフトの前端の拡大図であり、図8に示したように取付 けシャフトをスプール・シャフトに接続する前部軸受の詳細を示している。 図10は、スプール・シャフトの後端の拡大図であり、図8に示したように取 付けシャフトをスプール・シャフトに接続する後部軸受の詳細を示している。 図10は、図8に示したように取付けシャフトをスプール・シャフトに接続す る後部軸受の詳細図である。 図11は、図10の視線11−11に沿って示された取付けシャフトから取り 外された状態のカウンタ・ウエイトの正面図である。 図12は、図8の視線12−12線に沿って示されたテークアップ・スプール の端面図である。 図面の詳細な説明 図1は本発明による装置1の模式図を示し、この装置は全体が2で示される第 1の加撚手段及び全体が8で示される第2の加撚手段を具備した加撚手段と、全 体が3で示されるテークアップ・スプールと、全体が4で示されるワイヤ前進手 段と、全体が9で示される往復運動手段と、装置1によって加撚などされる複数 本の供給ワイヤ10とを具備する。図示されていないが、公知のやり方で装置1 に複数本の前記ワイヤを供給する複数個の供給ワイヤ・スプールが設けられ、一 般的に図1に示される装置の左側に配置されうる。更に、公知のやり方で複数本 の前記ワイヤ10を図1の装置1に効果的に指向せしめるために、必要数の適宜 なガイドプーリその他のガイド機構(図示しない)が主として装置1の左側(図 1において) に配置されるべきである。機械の支持フレーム、並びに適宜な軸受手段、制動手 段、制御手段、電気供給装置、及び接続装置が設けられているが、図示されては いない。 更に、前記供給ワイヤ10及び中間ワイヤ11(即ち一重撚りを付与されたワ イヤ)並びに加撚ワイヤ12(すなわち二重撚りを付与されたワイヤ)を装置1 を通じて効果的に導くためのプーリ手段が設けられている。必要な撚りを付与す るのを補助するプーリ手段も設けられ、これらのうちいくつか、例えば第1の加 撚手段2の一部を構成するプーリ13が図示され、このプーリ13は、第1の加 撚手段2の回転と相俟って公知のやり方で供給ワイヤ10への第1の撚りの付与 を補助する。 図1の実施例は、円弧状アーム部材5及びプーリ13を有する全体が2で示さ れる第1の加撚手段を具備する。円弧状アーム部材5は両端6,7を有するほぼ 円弧形状をなし、各端は共通の軸線15回りに回転するよう取付けられている。 これらの両端6,7の回転可能な取付けに関して、端7については図4を、端6 については図6を参照して後述する。したがって図1から判るように、装置1が 作動している場合、円弧状アーム部材5は、空間容積を画定するように軸線15 回りに回転駆動される。この空間容積はテークアップ・スプール3を包み込むと 共に、テンション・フライヤ16も包み込む。全体が8で示される第2の加撚手 段はテンション・フライヤ16を具備する。テンション・フライヤ16はほぼL 字型になるように形成されかつ配置され、共通軸線15回りに回転するように取 付けられている。しかし、テンション・フライヤ16は、例えばU字型などの他 の形状に形成されてもよいことは判るであろう。テンション・フライヤ16の回 転可能な取付けについては図4を参照して後述する。したがって、図1から判る ように、第2の加撚手段8 は、作動している場合には、軸線15回りに回転し、その過程でテンション・フ ライヤ16を回転駆動し、テンション・フライヤ16はテークアップ・スプール 3回りに回転してテークアップ・スプール3を包み込む。図1から明らかなよう に、円弧状アーム部材5はキャプスタン19回りに回転し、キャプスタン19を 包み込む。 テークアップ・スプール3は、必要時又は所望時又は巻き取り作用の終了時に シャフト18からテークアップ・スプール3を取り外すことができるように、シ ャフト18に取り外し可能に固定される。図7を参照すると、スプール・シャフ ト81上に回転可能に取付けられたテークアップ・スプール3の断面が示されて いる。取付けシャフト75の最先端にはエッジ・リップ90が設けられてテーク アップ・スプール3上の実際のストッパが提供される。テークアップ・スプール 3をシャフト18から取り外せば、同じ又は異なる寸法及び形状の別のテークア ップ・スプール3をその場所にいつでも置き換え可能なことが判るであろう。シ ャフト18の長手方向軸線はテークアップ・スプール3の軸線と同軸であるよう に示されているが、テークアップ・スプール3の軸線を必ずしもシャフト18の 軸線と同軸に整列しなくてもよいことは判るであろう。図1に示された実施例で は、テークアップ・スプール3の軸線は共通軸線15と同心である。これは好ま しい実施例ではあるが、テークアップ・スプール3の軸線は共通軸線15と同心 でなくてもよいことは判るであろう。 全体が4で示される前進手段は、キャプスタン19と、キャプスタン・シャフ ト32と、キャプスタン・シャフト32にベルト30を介して作動可能に接続さ れたモータ31とを具備する。キャプスタン19は、モータ31を介してキャプ スタン・シャフト32によって回転駆動されるように構成されかつ配置され、そ れによりキャ プスタン19はキャプスタン・シャフト32の長手方向軸線回りに回転可能であ り、図1の実施例では、キャプスタン・シャフトは共通軸線15とほぼ同軸にな っている。この実施例によれば、前進手段4により、全体が10で示される複数 本の供給ワイヤと、加撚手段を通る、全体が11で示される中間ワイヤなどとの 進行が容易にされる。 全体が9で示される往復運動手段は、可逆式電気モータ40と、キャリッジ・ ユニット58を有するボールねじ手段57とを具備し、全体としてテークアップ ・スプール3をその長手方向軸線に沿って往復変位させるのに適している。この ようにして、往復運動手段9はテークアップ・スプール3を動作矢印50又は5 1の方向に所望の又は必要な距離だけ軸線方向に変位させ、例えば第1の位置か ら第2の位置まで変位させる。テークアップ・スプール3が必要な又は所望の距 離だけ変位すると、往復運動手段9はテークアップ・スプール3を例えば反対方 向即ち動作矢印50と反対の方向に、例えば動作矢印51に沿って変位させる。 第1の方向の運動、例えば動作矢印50に沿うものと、反対方向の運動、例えば 動作矢印51に沿うものとを含む任意の往復運動サイクルに対して、各方向にお ける距離は同じでなくてもよい。 装置1を通って進行されるべき複数本の供給ワイヤは全体が10で示されると 共に、図1の左側の供給スプール(図示しない)から装置1を通って進行される のが示される。全体が11で示される複数本の中間ワイヤは、一部は装置1を通 って進行し、一部は第1の加撚手段2を通って進行している状態が示されている 。全体が12で示される複数本の加撚ワイヤが装置1を通って更に進行し、即ち 第2の加撚手段8を通過する状態が示されている。全体が12’で示される加撚 ワイヤが装置1を通って更に進行し、テークアップ・ スプール3上に引き取られようとしている状態が示されている。明らかに、テン ション・フライヤ16は加撚ワイヤ12’を案内し、テークアップ・スプール3 回りに加撚ワイヤ12’を巻き付けている。したがって、テークアップ・スプー ル3回りのテンション・フライヤ16の回転運動によって、テークアップ・スプ ール3への加撚ワイヤ12’の引き取りが行われる。加撚ワイヤ14が実際にテ ークアップ・スプール3に巻き付けられた状態が示されている。 円弧状アーム部材スリーブ・シャフト17(a),17(b)を介して円弧状 アーム部材5の両端6,7にそれぞれ作用しているベルト20,21によって、 円弧状アーム部材5は共通軸線15回りに回転駆動される。モータ24はベルト 23を駆動し、ベルト23はベルト20に連結されてベルト20を駆動すると共 に、連結シャフト22を介しベルト21に連結されてベルト21を駆動する。キ ャプスタン19を具備した前進手段4はベルト30を駆動するモータ31によっ て回転させられ、ベルト30は順次キャプスタン・シャフト32を回転させる。 支持軸受その他の適宜な機械的エレメント(図示されていない)が設けられてい る。 第2の加撚手段8は、第2の加撚シャフト35と、第3の加撚シャフト37と 、動力伝達手段36即ちHysterisis(登録商標)ブレーキとを具備す る。第2の加撚シャフト35及び第3の加撚シャフト37はほぼ同心的に整列さ れるように構成されかつ配置され、それによりそれぞれが共通軸線15回りに回 転するようにされている。Hysterisisブレーキは第2の加撚シャフト 35を第3の加撚シャフト37に作動可能に接続すると共に、第3の加撚シャフ ト37の回転速度を変化させて第3の加撚シャフト37の回転速度が第2の加撚 シャフト35の回転速度よりも低いか又は等しくなりうるように構成されかつ配 置される。図4を参照して 後述するように、中間ワイヤ11はHysterisisブレーキの中心を通り うるように前進させられる。テンション・フライヤ16は第3の加撚シャフト3 7に固定され、明らかに、テンション・フライヤ16の回転軸線は、共通軸線1 5と同軸に整列されている第3の加撚シャフト37の回転軸線(及び第2の加撚 シャフト35の回転軸線)と同軸に整列されている。テンション・フライヤ16 は、第3の加撚シャフト37の回転運動がテンション・フライヤ16の回転運動 を生じるように第3の加撚シャフト37に固定されている。 駆動ベルト20,21,23,30を、所望により又は必要に応じて、スプロ ケットなどの機械的な他の代替手段又は直接駆動手段などに取り替え可能なこと が判るであろう。 前述の第1の加撚手段2及び前進手段4のための駆動機構、即ちモータ24、 モータ31、これらに対応するシャフト、支持体、軸受などは、円弧状アーム部 材5、プーリ13、キャプスタン19、第2の加撚手段8、及びテンション・フ ライヤ16がそれぞれ共通軸線15回りに回転されうるように、構成されている 。しかし、これらの種々の構成部材の回転速度は異なってもよく、例えば円弧状 アーム部材5の回転速度はキャプスタン19の回転速度よりも遅くてもよい。テ ンション・フライヤ16は第3の加撚シャフト37と同じ速度で回転しうるが、 テンション・フライヤ16の回転速度はHysterisisブレーキによりテ ンション・フライヤ16と相互接続されている第2の加撚シャフト35の回転速 度よりも遅くされうる。モータ24,31は、直接駆動モータ、可変モータであ ってもよく、又はAC若しくはDCモータであってもよい。 図から判るように、(任意的に)第1の加撚手段2には円弧状アーム部材5に 対向して点線5(b)で部分的に示されたカウンタバ ランス・アームが設けられうる。この任意的なカウンタバランス・アーム5(b )は、本発明の全ての実施例には設けられなくてもよい。任意のカウンタバラン ス・アーム5(b)の目的は、円弧状アーム部材5の回転、特に高速における回 転が装置1のバランスを崩さないように、又は装置1を不安定にしないように、 円弧状アーム部材5に対するカウンタバランスを提供することにある。 図2を参照すると、テンション・フライヤ16が固定されている全体が8で示 される第2の加撚手段が異なる回転位置、即ち図1に示された位置から約180 °だけ回転した位置にある図1の装置1が示される。図1と比較すると図2から 、テンション・フライヤ16が共通軸線15回りに、かつテークアップ・スプー ル3回りに回転する様子が判るであろう。テークアップ・スプール3も動作矢印 50の方向に軸線方向に変位しており、したがってテークアップ・スプール3が シャフト18の軸線に沿って軸線方向に変位可能なことも示されている。図2か ら判るように、テークアップ・スプール3の位置は、例示の目的で、図1に示す テークアップ・スプール3の位置と図3に示すテークアップ・スプール3の位置 との間のほぼ中間、即ち第1の位置と第2の位置との中間として示されている。 また、キャリッジ・ユニット58は動作矢印50の方向に変位している状態が示 されている。テークアップ・スプール3が少なくとも一つの部分層により部分的 に満たされ、テークアップ・スプール3上に図示される量の加撚ワイヤ14を巻 き付けるためにテンション・フライヤ16が少なくとも何回か回転された状態が 示されている。 図3を参照すると、図1の装置1において、テンション・フライヤ16が固定 されている全体が8で示される第2の加撚手段が図2に示される位置から更に回 転した位置、即ち約180°だけ回転し た位置にあり、図1に示される位置に戻った状態が示されている。更に、テーク アップ・スプール3は更に軸線方向に動作矢印50で示された方向に変位してい る。キャリッジ・ユニット58も動作矢印50の方向に更に変位している状態が 示されている。テークアップ・スプール3がそれ上に更に多くの加撚ワイヤ14 が巻き付けられ、テークアップ・スプール3上に図示される量の加撚ワイヤ14 を巻き付けるためにテンション・フライヤ16が少なくとも更に何回か回転され た状態が示されている。 したがって、図1から図3は、テンション・フライヤ16の回転シーケンスの 一部と、キャリッジ・ユニット58の軸線方向変位シーケンスの一部とをそれぞ れが示している。図示の実施例から、巻き取り過程時に、スプール18に取付け られたテークアップ・スプール3はその軸線回りに回転しないことが判るであろ う。全体が9で示される往復運動手段は、テークアップ・スプール3に対してシ ャフト18の軸線に沿う直線運動のみを与える(前述したようにシャフト18は テークアップ・スプール3の長手方向シャフト及び共通軸線15と同心的に整列 されている)。こうして、テークアップ・スプール3は動作矢印50,51の方 向に軸線方向に往復駆動されるが、同時に、装置1によって直接的に回転駆動さ れない。 前述の説明から明らかなように、テークアップ・スプール3上への加撚ワイヤ 14の引き取りは、軸線方向に往復変位するテークアップ・スプール3と、その 回りを回転するテンション・フライヤ16との組み合わされかつ調和された運動 によって行われる。 したがって、テークアップ・スプール3上への加撚ワイヤ14の引き取りは、 図1から図3のシーケンスに最も良く示されうる。しかし、図1から図3はテー クアップ・スプール3の巻き取り作用における(加撚ワイヤ14の単一層を積層 するための)部分的なシー ケンス、即ち動作矢印50で示されるような一方向のテークアップ・スプール3 の軸線方向変位のみを示していることに留意されたい。しかし、テークアップ・ スプール3の軸線方向変位はまた、加撚ワイヤ14の第2の層を積層するために 動作矢印51に沿って往復運動されることは判るであろう。図1は、テークアッ プ・スプール3が動作矢印50の方向にその長手方向軸線に沿ってほぼ最も遠い 位置まで変位した状態を示している。図1は、一例として、テークアップ・スプ ール3に加撚ワイヤ13が実質的に巻かれていない状態、したがって巻き取り作 用の初期或いは殆ど初期にある場合を示している。図1においては、加撚ワイヤ 14がテークアップ・スプール3の第1のディスク51に隣接して巻かれている 状態を示しているが、巻き取り作用はテークアップ・スプール3上のどこからで も開始することができ、例えば第2のディスク52の近くから始めてもよいこと を理解すべきである。加撚ワイヤ12’が装置1を通ってテークアップ・スプー ル3まで進行すると、テンション・フライヤ手段16は共通軸線15と同軸のそ の軸線回りに回転させられ、それにより加撚ワイヤ14の最初の列がテークアッ プ・スプール3上に巻かれる。テンション・フライヤ16がテークアップ・スプ ール3回りを回転し続けると、(テークアップ・スプール3回りで回転運動を続 けている)テンション・フライヤ16がテークアップ・スプール3上に加撚ワイ ヤ14の第2の列を巻き付けるのに充分な距離だけ、テークアップ・スプール3 はシャフト18の長手方向軸線に沿って動作矢印50の方向に軸線方向変位する 。テークアップ・スプール3が前進する距離は、テンション・フライヤ16の回 転速度、テークアップ・スプール3上で必要とされる加撚ワイヤ13の太さ、そ の他の作用パラメータの関数として調節されうる。 図2は、テークアップ・スプール3の引き取り作用における可能 な次のシーケンスを示し、テークアップ・スプール3は動作矢印50の方向にシ ャフト18の長手方向軸線に沿って更に軸線方向変位している。理解されうるよ うに、テークアップ・スプール3が徐々に前進すると、テンション・フライヤ1 6はテークアップ・スプール3回りを何回か回転して更に多くの加撚ワイヤ14 の列がテークアップ・スプール3に巻き付けられる。 図3は、動作矢印50の方向にシャフト18の長手方向軸線に沿ってテークア ップ・スプール3が更に軸線方向変位し、それにより加撚ワイヤ13が第2のデ ィスク52に隣接して巻き取られている状態を示している。 図4は本発明の駆動手段の改良拡大模式図である。これから判るように、円弧 状アーム部材5及び第2の加撚手段8を具備した全体が2で示される第1の加撚 手段が設けられている。円弧状アーム部材5は共通軸線15回りに回転可能であ り、それによって前述した第1の空間容積を画定している。更に、キャプスタン 19を具備した全体が4で示される前進手段が設けられている。キャプスタン1 9は円弧状アーム部材5によって画定された前記空間容積に包囲されている。キ ャプスタン19はキャプスタン・シャフト32に固定され、このキャプスタン・ シャフト32は、キャプスタン19を越えて突出した端部32(b)を有してい る。キャプスタン・シャフト32は、プーリ39を介して駆動ベルト30に作動 可能に接続されている。駆動ベルト30はモータ(図示しない)に作動可能に接 続されている。円弧状アーム部材5は円弧状アーム部材スリーブ・シャフト17 (b)に支持され、円弧状アーム部材スリーブ・シャフト17(b)は複数の適 宜な軸受45を介して機械フレーム(図示しない)に支持されている。円弧状ア ーム部材スリーブ・シャフト17(b)は駆動ベルト21によって回転可能であ り、このベル トは次いで連結シャフト22及びベルト23を介しモータによって駆動される。 しかし、円弧状アーム部材スリーブ・シャフト17(b)は軸線方向には変位し ない。こうして、円弧状アーム部材スリーブ・シャフト17(b)は共通軸線1 5回りに回転し、円弧状アーム部材5を適宜な手段を介し円弧状アーム部材スリ ーブ・シャフト17(b)に接続することによって、加撚過程において円弧状ア ーム部材5を回転させうる。 図から判るように、キャプスタン・シャフト32は、図示のように中空の円弧 状アーム部材スリーブ・シャフト17(b)内に構成されかつ配置されている。 キャプスタン・シャフト32及び円弧状アーム部材スリーブ・シャフト17(b )の回転軸線は互いに、かつ共通軸線15とほぼ同軸に配置されている。こうし て、キャプスタン・シャフト32は円弧状アーム部材スリーブ・シャフト17( b)の中空部内で、その軸線回りに回転する。円弧状アーム部材スリーブ・シャ フト17(b)とキャプスタン・シャフト32間には、適宜な数及び形式の軸受 46が設けられ、これら軸受46により円弧状アーム部材スリーブ・シャフト1 7(b)内でのキャプスタン・シャフト32の回転が可能になる。こうして、キ ャプスタン・シャフト32及び円弧状アーム部材スリーブ・シャフト17(b) は、それぞれがその軸線回りに他方に接することなく回転できるように、間隙を 隔てた関係にある。 全体が8で示される第2の加撚手段は、共通軸線15と同軸に整列された第2 の加撚シャフト35を具備する。第2の加撚シャフト35は接続プレート38を 介して円弧状アーム部材スリーブ・シャフト17(b)に作動可能に接続され、 この接続プレート38は、ボルト47、48及びその他の適宜な手段のような固 定手段を使用して円弧状アーム部材スリーブ・シャフト17(b)に作動可能に 接続されている。図4から判るように、第2の加撚シャフト35は適宜な軸受4 6を介して端部32(b)に係合され、それによって回転運動が付与されず、し かし端部32(b)が第2の加撚シャフト35を部分的に支持するようになって いる。前述したように、Hysterisisブレーキ36が設けられており、 このHysterisisブレーキは二つの構成部材、即ち第1の外側部材及び この第1の外側部材に取付けられた第2の内側部材とを具備し、第2の内側部材 が第1の外側部材に対して回転可能となっている。Hysterisisブレー キの第1の外側部材は、第2の加撚シャフトの先端が第2の外側部材に接続され 係合するように、第2の加撚シャフト35の前記先端に固定されうる。Hyst erisisブレーキの反対側、即ち第2の内側部材上には、第3の加撚シャフ ト37が固定されうる。こうして、図から判るように、第2の加撚シャフト35 及び第3の加撚シャフト37の回転軸線は互いに、及び共通軸線15とほぼ同軸 に整列される。テンション・フライヤ16は第3の加撚シャフト37に固定され 、図から判るように、第3の加撚シャフト37は軸受86を介して第2の加撚シ ャフト35に係合される。 第2の加撚手段8は、それを通ってプーリ85,86間を前進する中間ワイヤ 11に第2の撚りを付与する。Hysterisisブレーキは第3の加撚シャ フト37を第2の加撚シャフト35よりも低速で回転させる。中間ワイヤ11が 前記プーリ85,86間を前進するときに、第3の加撚シャフト37とこれに取 付けられたプーリ85との間の回転速度差、及び第2の加撚シャフト35とこれ に取付けられたプーリ86の間の回転速度の差によって、中間ワイヤ11に撚り が付与される。 図から判るように、第1の加撚手段2には、円弧状アーム部材5 の反対側にその一部が5(b)で示されている任意のカウンタバランス・アーム が設けられうる。この任意のカウンタバランス・アーム5(b)は必ずしも本発 明の全ての実施例に設けられてはいない。このこの任意のカウンタバランス・ア ーム5(b)の目的は、円弧状アーム部材5が特に高速で回転した場合に装置1 のバランスを崩し、又は装置1を不安定にしないように、円弧状アーム部材5に 安定性を与えることにある。 図5は本発明の改良実施例の往復運動手段9の拡大模式図である。図から判る ように、全体が9で示される往復運動手段が設けられている。可逆速度電気モー タ40が示されており、この可逆速度電気モータ40は図1から図3に示された ものとは代替的位置構成で示されている。往復運動手段9は全体が57で示され るボールねじ手段も具備し、このボールねじ手段は、駆動ベルト55及び駆動プ ーリ56を介して可逆速度電気モータ40に作動可能に接続されている。ボール ねじ手段57は、ピローブロック61,62を介して機械フレーム(その一部が 63で示されている)に取付けられ、ピローブロックは適宜な軸受、ブッシュ、 その他の摩擦低減手段(図示しない)を含む。ボールねじ手段57はキャリッジ ・ユニット58も具備し、キャリッジ・ユニット58はキャリッジ・ユニット5 8がボールねじ手段57により支えられて変位するように、ボールねじ手段57 に作動可能に接続されている。キャリッジ・ユニット58は軸受59,60を介 してシャフト18に作動可能に接続され、それによりシャフト18が軸線15回 りに回転するが、キャリッジ・ユニット58に回転運動が一切生じないようにな っている。 従って、理解され得るように、使用時、往復運動手段9は可逆速度電気モータ 40によって作動又は付勢されうる。可逆速度電気モータ40が作動されて回転 すると(いずれの方向であっても)、そ れにより駆動ベルト55が所定方向に回転される。すると、駆動ベルト55がプ ーリ56を所定方向に回転させ、これによってボールねじ手段57が回転される 。ボールねじ手段57の回転により、キャリッジ・ユニット58が、可逆速度電 気モータ40の回転方向によって決まる方向に変位される。図から判るように、 或る方向の可逆速度電気モータ40の回転方向は、キャリッジ・ユニット58を 動作矢印50の方向に変位させる。キャリッジ・ユニット58が動作矢印50に 沿って必要な又は所望の距離だけ変位すると、Siemens Proximi ty Sensor(登録商標)などのリミット・スイッチやその他の制御又は 検出装置(図示しない)が公知のように作動して信号を可逆速度電気モータ40 に送り、当該方向への可逆速度電気モータ40の回転を停止させ、次いでモータ の回転方向を逆転させる。可逆速度電気モータ40を反対方向に駆動すると、前 述の機構が逆方向に作動し、キャリッジ・ユニット58が動作矢印51に沿って 変位する。キャリッジ・ユニット58はシャフト18に作動可能に接続されてい るので、シャフト18も動作矢印50,51に沿って軸線方向に往復変位する。 このようにして、動作矢印50,51の両方向のキャリッジ・ユニット58の軸 線方向往復運動により、同一又はほぼ同一のシャフト18の軸線方向の往復運動 が生じる。したがって、シャフト18は動作矢印50,51で示された方向に軸 線方向の往復変位を対応して行う。 図6は、本発明の改良実施例の往復運動手段9の拡大模式図であり、シャフト 18と往復運動手段9の残りの部分との関係を示している。円弧状アーム部材5 及び第2の加撚手段8を具備した全体が2で示される第1の加撚手段が示されて いる。更に、加撚ワイヤを担持していない改良型形状のテンション・フライヤ1 6が示されている。円弧状アーム部材スリーブ・シャフト17(a)は、複数の 適宜な軸受手段71、72、73によって機械フレーム(その一部が64で示さ れている)上に支えられて示されている。円弧状アーム部材スリーブ・シャフト 17(a)は駆動ベルト21の作用によって軸線15回りに回転可能であり、ベ ルト21はモータ24(図示されていない。図1を参照)によって駆動される。 円弧状アーム部材スリーブ・シャフト17(a)は軸線15回りに回転可能であ るが、軸線方向には動作矢印50の方向にも動作矢印51の方向にも変位しない 。図6から判るように、円弧状アーム部材スリーブ・シャフト17(a)は中空 である。シャフト18は円弧状アーム部材スリーブ・シャフト17(a)の中空 部内に構成されかつ配置されるように示さている。したがって、シャフト18は 円弧状アーム部材スリーブ・シャフト17(a)の内壁に摺動可能に係合してい る。キー80と摺動可能に係合しているキー・スロット70が、シャフト18と 円弧状アーム部材スリーブ・シャフト17(a)とを互いに固定し、駆動ベルト 21によって円弧状アーム部材スリーブ・シャフト17(a)が回転駆動される と、シャフト18も回転するよう作用する。こうして、円弧状アーム部材スリー ブ・シャフト17(a)及びシャフト18は同じ回転速度で回転する。図から判 るように、円弧状アーム部材スリーブ・シャフト17(a)とシャフト18間の 嵌合は、シャフト18の少なくとも一部が、剪断及び曲げモーメントの両方に関 し円弧状アーム部材スリーブ・シャフト17(a)により支えられるようになっ ている。 シャフト18は、全体的に前述したように、全体が9で示される往復運動手段 によって動作矢印50,51で示された方向に軸線方向に往復変位する。ボール ねじ手段57に作動可能に接続されたキャリッジ・ユニット58は、軸受59, 60及び適宜な係止プレート(図示しない)を使用してシャフト18にも作動可 能に接続され 、シャフト18が軸線15回りに回転しうるが、キャリッジ・ユニット58には 回転を与えないようになっている。こうして、キャリッジ・ユニット58が軸線 方向に動作矢印50,51に沿って往復変位すると、キャリッジ・ユニットも運 動方向に応じシャフトに沿って押したり引いたりする。これから判るように、シ ャフト18は、円弧状アーム部材スリーブ・シャフト17(a)によって回転速 度が与えられると、施錠固定されたキー70を介して軸線15回りに回転し、往 復運動手段9のキャリッジ・ユニット58によって軸線方向に往復変位も行う。 以上説明したように、シャフト18は軸線15回りに回転可能であるが、後述 するようにシャフトの端部に回転可能に取付けられたテークアップ・スプール3 には、シャフト18により回転運動又は実質的な回転運動が付与されない。テー クアップ・スプール3は、後述するように取付けシャフト75に取り外し可能に 装着されうる。取付けシャフト75は軸受手段76,77を使用してスプール・ シャフト81に装着されている。このスプール・シャフト81は前記シャフト1 8に固定され、シャフト18の回転運動によって軸線15回りに回転可能になっ ている。軸受手段76,77によって、スプール・シャフト81の回転運動は取 付けシャフト75に伝達されない。したがって、シャフト18とスプール・シャ フト81は回転しうるが、シャフト18が回転しても取付けシャフト75及びテ ークアップ・スプール3が回転しないことが判るであろう。 しかし、取付けシャフト75は、動作矢印50,51に沿う軸線方向往復運動 がテークアップ・スプール3に付与されるように、スプール・シャフト81上に 取付けられるべきである。こうして、全体が9で示される前述の往復運動手段の 軸線方向往復運動は、シャフト18、スプール・シャフト81、取付けシャフト 75及びテー クアップ・スプール3の軸線方向往復運動を生じさせる。必要に応じ又は所望に 応じて、取付けシャフト75を省略し、スプール3を適宜に改変してシャフト1 8上に直接装着してもよいことが判るであろう。更に、テークアップ・スプール 3には、カウンタウエイトとして作用しうる適宜なウエイト78が取り付けられ うる。このカウンタウエイトは、加撚ワイヤ12’の張力を制御するための張力 制御手段として作用しうる。 シャフト18は、このシャフト18が軸線方向に変位した場合に、プーリ13 を受け入れるような寸法及び形状を有する溝又はスロット200を具備している 。 図7は、スプール・シャフト上にテークアップ・スプールを取り付ける手段を 示すテークアップ・スプールの長手方向断面図である。テークアップ・スプール 3はスプール・シャフト81上に回転可能に直接装着されている。スプール・シ ャフト81は、その先端にエッジ又は縁部90を有する。軸受76,77が示さ れている。テークアップ・スプール3は、動作矢印91の方向に持ち上げた後に 動作矢印92の方向に前進させることによって、スプール・シャフト81から取 り外される。取り外すためには、テークアップ・スプール3は、エッジ90を乗 り越えるべく距離93より大きい距離だけ持ち上げられなければならない。 図8は、図7に示すテークアップ・スプール3の取付け機構の詳細を示す。テ ークアップ・スプール3は取付けシャフト75’上に取り外し可能に装着されか つ係止し、主として重力の引っ張り力により所定位置に保持されている。取付け シャフト75’及びテークアップ・スプール3は、テークアップ・スプール3の 表面98と取付けシャフト75’の表面99間の接触により両者間の相対運動に 対する摩擦抵抗が発生するように構成され、且つそれらの構成材料 もそうなるように選ばれている。取付けシャフト75’は更にその先端にリップ 100を具備し、このリップ100は、この機械が作動した場合にテークアップ ・スプール3が取付けシャフト75’から抜け落ちないようするストッパとして の機能を有する。図8に示すように、リップ100とエッジ96間に間隙が形成 され、しかしテークアップ・スプール3の反対側の端96(a)が取付けシャフ ト75’の肩部101に当接するように、テークアップ・スプール3が取付けシ ャフト75’上に配置されている。しかし、この構成を逆にしてもよく、又はテ ークアップ・スプール3がリップ100にも肩部101にも接触しないようにし てもよい。図示してはいないが、必要に応じて又は所望に応じて、ロックピン、 ねじ、ブラケットなどの公知の手段を用いて、テークアップ・スプール3を取り 外し可能に又は固定的に取付けシャフト75’に接続することもできる。 取付けシャフト75’は、なかんずく摩擦低減手段、即ち前部軸受77’及び 後部軸受76’を使用してスプール・シャフト81に取付けられている。例えば 図1から図3を参照して前述したように、スプール・シャフト81にはシャフト 18を介して回転運動が付与されうる。しかし、軸受77’,76’が存在して いるので、取付けシャフト75’の回転運動が最小になり、又は実質的になくな る。したがって理解されうるように、軸受76’,77’が存在しているので、 スプール・シャフト81が回転しても取付けシャフト75に回転運動(又は実質 的な回転運動)は伝達されない。その結果、テークアップ・スプール3は、(回 転する)スプール・シャフト81に対しても回転しない。 しかし、軸受76’,77’の摩擦を100%なくすことは不可能であり、し たがってスプール・シャフト81から取付けシャフト 75’に幾らかのわずかな回転力が伝達されうる。その上、テークアップ・スプ ール3上への加撚ワイヤ14の巻き取り(図1から図3に示すように)によって 、加撚ワイヤ自体(図示しない)による幾らかの回転力がテークアップ・スプー ル3に伝達されうる。したがって、(好ましくない)回転力が存在する場合には 、それに対抗するために、取付けシャフト75’に全体が79で示される適宜な カウンタウエイト手段が取り付けられうる。このカウンタウエイト手段79は、 取付けシャフト75’及び/又はテークアップ・スプール3に付与されうる(好 ましくない)回転力に対抗するように構成されかつ配置されうる。カウンタウエ イト手段79は例えば、支持リング170を具備した支持プレート171を具備 しうる。支持リング170は取付けシャフト75’に係合してこれに被さり、例 えば(図11にも示されているような)ピン、ねじなどの固定手段173によっ て取付けシャフト75に取り外し可能に連結されている。カウンタウエイト78 ’は、ボルトなどの固定手段97を使用して支持プレート171に取り外し可能 に連結されうる。カウンタウエイト78’の重量は、取付けシャフト75’及び /又はテークアップ・スプール3が回転力を受けた場合、カウンタウエイト78 ’の重量がこの回転力に対抗してテークアップ・スプール3及び取付けシャフト 75’をスプール・シャフト81に対し実質的に回転しないように維持するのに 充分であるべきである。 テークアップ・スプール3を取付けシャフト75’に対し回転しないのを更に 確実にするために、テークアップ・スプール3は、ブロックピン、ねじ、ブラケ ットなどの固定手段175を使用してカウンタウエイト手段79に取り外し可能 に連結されうる。 テークアップ・スプール3は、それを動作矢印110の方向に適宜な手段によ り持ち上げて、テークアップ・スプール3のエッジ9 6が取付けシャフト75’のリップ100を乗り越えるようにすることにより、 取付けシャフト75’から取り外すことができる。テークアップ・スプール3の エッジ96がリップ100を乗り越えた後、動作矢印111の方向にテークアッ プ・スプール3を更に移動させ、テークアップ・スプール3を取付けシャフト7 5’から外すことができる。理解されうるように、テークアップ・スプール3の 取り外しを容易にするために、テークアップ・スプール3のコアの直径105は 、取付けシャフト75’全体の直径106よりも大きいべきである。 図9はスプール・シャフト81の前端部の拡大図であり、図8に示すように取 付けシャフト75’をスプール・シャフト81に連結する前部軸受77’を詳細 に示している。 軸受77’は、スプール・シャフト81と取付けシャフト75’間に回転力を 移転することなく、これらスプール・シャフト81と取付けシャフト75’間の 、即ち動作矢印50,51の方向への直線方向力を移転できるように取付けられ ている。前部軸受77’は任意の公知の形式のものでよく、図示の例ではスプー ル・シャフト81の先端を取り囲むように配置されたリング軸受を具備している 。図にはリング軸受として示されているが、軸受77’は他の適宜な形式のもの であってもよい。 更に詳しくは、スプール・シャフト81はその先端に複数の同心状の細くなっ た段部を具備し、これら段部の間に肩部145,146が画定され、これら肩部 上に前部軸受77’が当接している。軸受77’は、サークリップ(Cリング又 はスナップリングとも称される)151、152、153によってスプール・シ ャフト81と取付けシャフト75’間の所定位置に保持されている。サークリッ プ151,153は軸受77の両側に配置され、サークリップ15 2は軸受77’の前方に配置されている。サークリップ151、152、153 は、軸受77’が肩部145,146に対して所定位置に保持されるように配置 されている。 スプール・シャフト81と取付けシャフト75’間の直線方向力の移転は、一 部は前部軸受77’に作用する肩部146,146及びサークリップ151、1 52、153の組合せ作用によって行われる。即ち、スプール・シャフト81が 動作矢印51の方向に変位すると、肩部145,146は軸受77’を押し、こ れによって軸受77’は直線方向力をサークリップ151に伝達する。この直線 方向力は次に取付けシャフト75’に移転され、その結果、取付けシャフト75 ’も動作矢印51の方向に変位する。 スプール・シャフト81が反対方向即ち動作矢印50の方向に変位すると、ス プール・シャフト81はサークリップ152を引っ張る。すると、サークリップ 152は軸受77’を押し、軸受77’は直線方向力をサークリップ153に伝 達する。次にこの直線方向力は取付けシャフト75’に移転され、その結果、取 付けシャフト75’は動作矢印50の方向に変位する。 図から判るように、サークリップ151,153は、取付けシャフト75’の 内径157の表面に設けられた溝155,156内部に配置されている。サーク リップ151、152、153は、スチールなどの適宜な弾性材料で形成される べきである。サークリップ151,152は、内側に圧縮されると変形して溝( 溝155、156など)に嵌入し、解放されると弾発的に元に戻って前記溝内の 所定位置にしっかりとクリップする。逆に、Cリング152は外側に引っ張られ た場合には変形してスプール・シャフト81の先端に被さり、解放された場合に は弾発的に元に戻ってしっかりと所定位置に締め付ける。 図10はスプール・シャフト81の後端部の拡大図であり、取付けシャフト7 6’を図8に示すようにスプール・シャフト81に連結する後部軸受76’の詳 細を示している。 前部軸受77’に関して説明したように、軸受76’は、スプール・シャフト 81と取付けシャフト75’間で、回転力を移転させることなく、直線方向力即 ち動作矢印50,51の方向の力の伝達を可能にするように取付けられている。 後部軸受76’は公知の任意の形式のものでよく、図示の例ではスプール・シャ フト81の端部81(a)を取り囲むリング軸受である。リング軸受として示さ れてはいるが、軸受76’は他の適宜な形式のものでもよい。 スプール・シャフト81はその先端に複数の同心状の細くなった段部を具備し 、これら段部の間に肩部160,161が画定され、これら肩部上に後部軸受7 6’が当接している。取付けシャフト75’も肩部165,166を具備し、そ れぞれ軸受76’に当接している。軸受76’はスプール・シャフト81と取付 けシャフト75’間の所定位置にサークリップ162によって保持され、したが って肩部160,161及び肩部165,166に当接している。 シャフト18と取付けシャフト75’間での直線方向力の一部は、肩部160 、161及び肩部165、166、並びに軸受76’に作用するサークリップ1 62の組合せ作用によって移転される。即ち、スプール・シャフト81が動作矢 印51の方向に変位すると、肩部160,161は軸受76’を押し、これによ って軸受76’は直線方向力を取付けシャフト75’の肩部165,166に伝 達し、これによって取付けシャフト75’は動作矢印51の方向に変位する。 スプール・シャフト81が反対方向即ち動作矢印50の方向に変位すると、ス プール・シャフト81は後部軸受76に直線方向力を 直接には伝達しない。(図9に示されているように)直線方向力はサークリップ 152に作用し、取付けシャフト75’を動作矢印50の方向に変位させ、肩部 165,166が軸受76’を押すようにする。 図から判るように、サークリップ162は溝167内に配置されている。サー クリップ151、152、153に関して前述したように、サークリップ162 もスチールなどの適宜な弾性材料から形成されるべきである。 図10は、支持リング170を具備した支持プレート171を有する、全体が 79で示されるカウンタウエイトを示している。支持リング170は取付けシャ フト75に被さるように嵌合して係合され、図11にも説明されているようにボ ルト173’などの固定手段によって取り外し可能に固定されている。また、支 持プレート171には、固定手段97によって支持プレート171に固定された カウンタウエイト78’が取り付けられている。 図11は、取付けシャフト75’から取り外されたカウンタウエイト手段79 の(図10の視線11−11に沿った)正面図である。このカウンタウエイト手 段79は、取付けシャフト75’上(図10に示す)に取り外し可能に嵌合でき るように構成されかつ配置された支持リング170を有する支持プレート171 を具備している。支持リング170は、支持リング170を取付けシャフト75 ’(図8と図10に示す)に固定するのに使用されうるピンやねじなどの固定手 段173、173’、173”を具備している。カウンタウエイト手段79は、 頭部が示されているボルトなどの固定手段97、97’、97”によって支持プ レート171に固定されたカウンタウエイト78’をさらに具備している。更に 、支持プレート171には、図8及び図10に示されているようにカウンタウエ イト手段79をテークアップ・スプール3に固定しうるロックピン、ねじ、ブラ ケットなどの固定手段175が設けられている。 図12は、図8の視線12−12に沿うテークアップ・スプール3の端面図で ある。前部軸受77’(図8及び図9に示されている)の詳細は省略されている 。このテークアップ・スプール3は取付けシャフト75’に取り外し可能に取付 けられている。図8及び図12を参照すると、取付けシャフト75’の表面99 はテークアップ・スプール3の表面98に係合している。取付けシャフト75’ はリップ100を有し、このリップ100はスプール3が取付けシャフト75’ から抜け落ちることを防ぐストッパとしての機能を果たすように構成されかつ配 置されている。 以上の説明から判るように、取付けシャフト75’からテークアップ・スプー ル3を取り外すために、テークアップ・スプールは動作矢印110の方向に持ち 上げられなければならない。表面98がリップ100の頂点を乗り越えると、テ ークアップ・スプールは動作矢印111(図8に示す)の方向即ち紙面から突出 する方向に読者の方に変位されうる。こうして、テークアップ・スプール3の取 り外しを行うために、テークアップ・スプール3のコアの直径105は全体の直 径106よりも大きくなければならない。
【手続補正書】 【提出日】平成11年11月16日(1999.11.16) 【補正内容】 (1)請求の範囲を別紙の通り補正します。 (2)(イ)明細書の第29頁6行目から8行目「図10は…示している。」を 削除します。 (ロ)明細書の第36頁12行目「スプール18」を『スプールシャフト1 8』に補正します。 (ハ)明細書の第37頁8行目、同頁25行目から26行目、第38頁9行 目「加撚ワイヤ13」を『加撚ワイヤ14』にそれぞれ補正します。 (ニ)明細書の第40頁10行目「第2の外側部材」を『第2の内側部材』 に補正します。 (ホ)明細書の第40頁19行目、22行目、及び25行目「86」を『8 5’』にそれぞれ補正します。 (ヘ)明細書の第43頁3行目及び4行目「ベルト21」を『ベルト20』 にそれぞれ補正します。 (ト)明細書の第47頁14行目「シャフト75」を『シャフト75’』に 補正します。 (チ)明細書の第48頁末行「軸受77」を『軸受77’』に補正します。 (リ)明細書の第49頁22行目「151,152」を『151,153』 に補正します。 (ヌ)明細書の第50頁末行「軸受76」を『軸受76’』に補正します。 (ル)図4において「86」(右側)を『85’』に補正します。 (ヲ)図6において「21」を『20』に補正します。 (ワ)図8において矢印及び『111』を追加します。 (カ)図10において「106」を『166』に補正し、「161」のため の引き出し線を追加します。 請求の範囲 1.複数本の供給ワイヤから加撚ワイヤを製造する装置であって、これら供給 ワイヤが該装置を介し前進されるようになっており、該装置は、 前記複数本の供給ワイヤに少なくとも一重の撚りを付与して前記加撚ワイヤを 得るための加撚手段と、 前記加撚ワイヤをテークアップ・スプール上に引き取ってその周囲に巻き取る ための手段とを具備し、 前記テークアップ・スプールが長手方向軸線を有している装置において、 前記テークアップ・スプールが該長手方向軸線に沿って往復変位可能であり、 前記装置が 加撚ワイヤがテークアップ・スプール上に引き取られるときに、前記長手方向 軸線に沿って前記テークアップ・スプールの往復運動を起こさせる往復運動手段 を具備した装置。 2.前記加撚手段が前記複数本の供給ワイヤに少なくとも二重の撚りを付与す るように構成されている請求項1に記載の装置。 3.複数本の供給ワイヤから加撚ワイヤを製造する装置であって、これら供給 ワイヤが該装置を介し前進されるようになっており、該装置は、 前記複数本の供給ワイヤに少なくとも二重の撚りを付与して前記加撚ワイヤを 得るための加撚手段と、 前記加撚ワイヤをテークアップ・スプール上に引き取ってその周囲に巻き取る ための手段とを具備し、 前記テークアップ・スプールが長手方向軸線を有している装置において、 前記テークアップ・スプールが該長手方向軸線に沿って往復変位可能であると 共に、前記長手方向軸線回りに回転可能に構成されかつ配置され、前記装置が 加撚ワイヤがテークアップ・スプール上に引き取られるときに、前記長手方向 軸線に沿って前記テークアップ・スプールの往復運動を起こさせる往復運動手段 を具備した装置。 4.複数本の供給ワイヤから加撚ワイヤを製造する装置であって、これら供給 ワイヤが該装置を介し前進されるようになっており、該装置は、 前記複数本の供給ワイヤに少なくとも二重の撚りを付与して前記加撚ワイヤを 得るための加撚手段と、 前記加撚ワイヤをテークアップ・スプール上に引き取ってその周囲に巻き取る ための手段とを具備し、 前記テークアップ・スプールが長手方向軸線を有している装置において、 前記テークアップ・スプールが該長手方向軸線に沿って往復変位可能であると 共に、加撚ワイヤがテークアップ・スプール上に引き取られるときに前記長手方 向軸線回りに回転できないように構成されかつ配置され、前記装置が 加撚ワイヤがテークアップ・スプール上に引き取られるときに、前記長手方向 軸線に沿って前記テークアップ・スプールの往復運動を起こさせる往復運動手段 を具備した装置。 5.前記装置が、 前記複数本の供給ワイヤを前記装置を介し前進させるためのワイヤ前進手段を 具備した請求項1に記載の装置。 6.前記装置が、 前記複数本の供給ワイヤを前記装置を介し前進させるためのワイヤ前進手段を 具備した請求項2に記載の装置。 7.前記装置が、 前記複数本の供給ワイヤを前記装置を介し前進させるためのワイヤ前進手段を 具備した請求項3に記載の装置。 8.前記装置が、 前記複数本の供給ワイヤを前記装置を介し前進させるためのワイヤ前進手段を 具備した請求項4に記載の装置。 9.前記加撚手段が前記供給ワイヤに第1の撚りを付与し、次いで第2の撚り を付与して二重加撚ワイヤを獲得し、前記加撚手段は、 前記第1の撚りを前記複数本の供給ワイヤに付与するための第1の加撚手段で あって、空間容積を画定するために第1の軸線回りに回転可能な加撚部材を具備 した第1の加撚手段と、 前記第1の撚りに引き続いて前記複数本の供給ワイヤに前記第2の撚りを付与 するための第2の加撚手段とを具備し、 前記テークアップ・スプールは前記空間容積内に包み込まれるように構成され かつ配置されている請求項7に記載の装置。 10.複数本の供給ワイヤから加撚ワイヤを製造する装置であって、該装置は 、 前記複数本の供給ワイヤを前記装置を介し前進させるワイヤ前進手段と、 少なくとも一重の撚りを前記複数本の供給ワイヤに付与するための加撚手段で あって、空間容積を画定するために第1の軸線回りに回転可能な加撚部材を具備 した加撚手段と、 前記加撚ワイヤをテークアップ・スプール上に引き取って加撚ワイヤがその周 囲に巻き取られるようにする手段とを具備した装置において、 前記ワイヤ前進手段が、前記第1の回転軸線と同軸に整列された第2の軸線回 りに回転可能に構成されかつ配置されたキャリッジ・ユニットを具備した装置。 11.前記加撚手段が、前記複数本の供給ワイヤに少なくとも二重の撚りを付 与するように構成されている請求項10に記載の装置。 12.前記前進手段が、 前記空間容積の外側に位置するよう構成されかつ配置されたキャプスタン駆動 手段を具備し、該キャプスタン駆動手段は前記キャプスタンに作動可能に接続さ れてキャプスタンを回転駆動可能である請求項10に記載の装置。 13.前記前進手段が、 前記空間容積の外側に位置するよう構成されかつ配置されたキャプスタン駆動 手段を具備し、該キャプスタン駆動手段は前記キャプスタンに作動可能に接続さ れてキャプスタンを回転駆動可能である請求項11に記載の装置。 14.前記キャプスタンが前記空間容積内に包み込まれるように構成されかつ 配置されている請求項12に記載の装置。 15.前記キャプスタンが前記空間容積内に包み込まれるように構成されかつ 配置されている請求項13に記載の装置。 16.複数本の供給ワイヤから二重加撚ワイヤを製造する二重撚糸装置におい て、 前記装置を介し前記複数本の供給ワイヤを前進させるワイヤ前進手段と、 前記複数本の供給ワイヤに第1の撚りを付与する第1の加撚手段と、 前記第1の撚りに引き続いて、前記複数本の供給ワイヤに第2の撚りを付与す る第2の加撚手段と、 長手方向軸線を有しかつそれに沿い軸線方向に往復変位可能なテークアップ・ スプール上に、前記加撚ワイヤを引き取って前記加撚ワイヤを前記テークアップ ・スプールに巻き取るための引き取り手段と、 加撚ワイヤが前記テークアップ・スプールに引き取られるときに、前記長手方 向軸線に沿って前記テークアップ・スプールの往復運動を起こさせる往復運動手 段とを具備し、 前記第1の加撚手段は両端を有する円弧状アーム部材を具備し、該円弧状アー ム部材は、空間容積を画定すべく共通軸線回りに回転となるように前記各端にお いて回転可能に取付けられ、 前記引き取り手段は第1の軸線回りに回転可能なテンション・フライヤを具備 し、該テンション・フライヤは前記共通軸線と同軸に整列されており、前記引き 取り手段は、前記テンション・フライヤが前記空間容積内に包み込まれるように 構成されかつ配置され、 前記テークアップ・スプールは、前記加撚ワイヤが前記テークアップ・スプー ルに引き取られるときに前記長手方向軸線回りに回転できないように構成されか つ配置され、 前記ワイヤ前進手段は、前記共通軸線と同軸に整列されている第2の軸線回り に回転するよう構成されかつ配置されたキャプスタンを具備し、前記ワイヤ前進 手段は、前記キャプスタンに作動可能に接続されて該キャプスタンを回転駆動可 能なキャプスタン駆動手段を具備した二重撚糸装置。 17.長手方向軸線を有するテークアップ・スプール上にワイヤを引き取るた めの装置において、該装置は 前記ワイヤをその周囲に巻き取るように前記テークアップ・スプール上に前記 ワイヤを引き取る手段と、 前記加撚ワイヤを前記テークアップ・スプール上に引き取るときに、前記長手 方向軸線に沿って前記テークアップ・スプールを往復変位させる往復運動手段と を具備した装置。 18.ワイヤをテークアップ・スプール上に巻き取る方法において、 長手方向軸線を有する前記テークアップ・スプールの周囲に前記ワイヤを巻き 取り、 前記ワイヤを前記テークアップ・スプールに引き取るときに、前記ワイヤの巻 き取りと共に前記長手方向軸線に沿って前記テークアップ・スプールを往復変位 させる方法。 19.複数本の供給ワイヤから加撚ワイヤを製造する装置であって、これら供 給ワイヤが該装置を介し前進されるようになっており、該装置は、 前記複数本の供給ワイヤに少なくとも一重の撚りを付与して前記加撚ワイヤを 得るための加撚手段と、 前記加撚ワイヤをテークアップ・スプール上に引き取ってその周囲に巻き取る ための手段とを具備し、 前記テークアップ・スプールが長手方向軸線を有している装置において、 前記テークアップ・スプールは、前記加撚ワイヤを前記テークアップ・スプー ルに引き取るときに前記長手方向軸線回りに回転できないように構成されかつ配 置されている装置。 【図4】【図6】【図8】【図10】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,LS,M W,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY ,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM ,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,GM,GW,HU,ID,IL ,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC, LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,M K,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO ,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ, TM,TR,TT,UA,UG,UZ,VN,YU,Z W

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.複数本の供給ワイヤから加撚ワイヤを製造する装置であって、これら供給 ワイヤが該装置を介し前進されるようになっており、該装置は、 前記複数本の供給ワイヤに少なくとも一重の撚りを付与して前記加撚ワイヤを 得るための加撚手段と、 前記加撚ワイヤをテークアップ・スプール上に引き取ってその周囲に巻き取る ための手段とを具備し、 前記テークアップ・スプールが長手方向軸線を有している装置において、 前記テークアップ・スプールが該長手方向軸線に沿って往復変位可能であり、 前記装置が 加撚ワイヤがテークアップ・スプール上に引き取られるときに、前記長手方向 軸線に沿って前記テークアップ・スプールの往復運動を起こさせる往復運動手段 を具備した改良。 2.前記加撚手段が前記複数本の供給ワイヤに少なくとも二重の撚りを付与す るように構成されている請求項1に記載の装置。 3.複数本の供給ワイヤから加撚ワイヤを製造する装置であって、これら供給 ワイヤが該装置を介し前進されるようになっており、該装置は、 前記複数本の供給ワイヤに少なくとも二重の撚りを付与して前記加撚ワイヤを 得るための加撚手段と、 前記加撚ワイヤをテークアップ・スプール上に引き取ってその周囲に巻き取る ための手段とを具備し、 前記テークアップ・スプールが長手方向軸線を有している装置において、 前記テークアップ・スプールが該長手方向軸線に沿って往復変位可能であると 共に、前記長手方向軸線回りに回転可能に構成されかつ配置され、前記装置が 加撚ワイヤがテークアップ・スプール上に引き取られるときに、前記長手方向 軸線に沿って前記テークアップ・スプールの往復運動を起こさせる往復運動手段 を具備した改良。 4.複数本の供給ワイヤから加撚ワイヤを製造する装置であって、これら供給 ワイヤが該装置を介し前進されるようになっており、該装置は、 前記複数本の供給ワイヤに少なくとも二重の撚りを付与して前記加撚ワイヤを 得るための加撚手段と、 前記加撚ワイヤをテークアップ・スプール上に引き取ってその周囲に巻き取る ための手段とを具備し、 前記テークアップ・スプールが長手方向軸線を有している装置において、 前記テークアップ・スプールが該長手方向軸線に沿って往復変位可能であると 共に、加撚ワイヤがテークアップ・スプール上に引き取られるときに前記長手方 向軸線回りに回転できないように構成されかつ配置され、前記装置が 加撚ワイヤがテークアップ・スプール上に引き取られるときに、前記長手方向 軸線に沿って前記テークアップ・スプールの往復運動を起こさせる往復運動手段 を具備した改良。 5.前記装置が、 前記複数本の供給ワイヤを前記装置を介し前進させるためのワイヤ前進手段を 具備した請求項1に記載の装置。 6.前記装置が、 前記複数本の供給ワイヤを前記装置を介し前進させるためのワイ ヤ前進手段を具備した請求項2に記載の装置。 7.前記装置が、 前記複数本の供給ワイヤを前記装置を介し前進させるためのワイヤ前進手段を 具備した請求項3に記載の装置。 8.前記装置が、 前記複数本の供給ワイヤを前記装置を介し前進させるためのワイヤ前進手段を 具備した請求項4に記載の装置。 9.前記加撚手段が前記供給ワイヤに第1の撚りを付与し、次いで第2の撚り を付与して二重加撚ワイヤを獲得し、前記加撚手段は、 前記第1の撚りを前記複数本の供給ワイヤに付与するための第1の加撚手段で あって、空間容積を画定するために第1の軸線回りに回転可能な加撚部材を具備 した第1の加撚手段と、 前記第1の撚りに引き続いて前記複数本の供給ワイヤに前記第2の撚りを付与 するための第2の加撚手段とを具備し、 前記テークアップ・スプールは前記空間容積内に包み込まれるように構成され かつ配置されている請求項7に記載の装置。 10.複数本の供給ワイヤから加撚ワイヤを製造する装置であって、該装置は 、 前記複数本の供給ワイヤを前記装置を介し前進させるワイヤ前進手段と、 少なくとも一重の撚りを前記複数本の供給ワイヤに付与するための加撚手段で あって、空間容積を画定するために第1の軸線回りに回転可能な加撚部材を具備 した加撚手段と、 前記加撚ワイヤをテークアップ・スプール上に引き取って加撚ワイヤがその周 囲に巻き取られるようにする手段とを具備した装置において、 前記ワイヤ前進手段が、前記第1の回転軸線と同軸に整列された第2の軸線回 りに回転可能に構成されかつ配置されたキャリッジ・ユニットを具備した改良。 11.前記加撚手段が、前記複数本の供給ワイヤに少なくとも二重の撚りを付 与するように構成されている請求項10に記載の装置。 12.前記前進手段が、 前記空間容積の外側に位置するよう構成されかつ配置されたキャプスタン駆動 手段を具備し、該キャプスタン駆動手段は前記キャプスタンに作動可能に接続さ れてキャプスタンを回転駆動可能である請求項10に記載の装置。 13.前記前進手段が、 前記空間容積の外側に位置するよう構成されかつ配置されたキャプスタン駆動 手段を具備し、該キャプスタン駆動手段は前記キャプスタンに作動可能に接続さ れてキャプスタンを回転駆動可能である請求項11に記載の装置。 14.前記キャプスタンが前記空間容積内に包み込まれるように構成されかつ 配置されている請求項12に記載の装置。 15.前記キャプスタンが前記空間容積内に包み込まれるように構成されかつ 配置されている請求項13に記載の装置。 16.複数本の供給ワイヤから二重加撚ワイヤを製造する二重撚糸装置におい て、 前記装置を介し前記複数本の供給ワイヤを前進させるワイヤ前進手段と、 前記複数本の供給ワイヤに第1の撚りを付与する第1の加撚手段と、 前記第1の撚りに引き続いて、前記複数本の供給ワイヤに第2の 撚りを付与する第2の加撚手段と、 長手方向軸線を有しかつそれに沿い軸線方向に往復変位可能なテークアップ・ スプール上に、前記加撚ワイヤを引き取って前記加撚ワイヤを前記テークアップ ・スプールに巻き取るための引き取り手段と、 加撚ワイヤが前記テークアップ・スプールに引き取られるときに、前記長手方 向軸線に沿って前記テークアップ・スプールの往復運動を起こさせる往復運動手 段とを具備し、 前記第1の加撚手段は両端を有する円弧状アーム部材を具備し、該円弧状アー ム部材は、空間容積を画定すべく共通軸線回りに回転となるように前記各端にお いて回転可能に取付けられ、 前記引き取り手段は第1の軸線回りに回転可能なテンション・フライヤを具備 し、該テンション・フライヤは前記共通軸線と同軸に整列されており、前記引き 取り手段は、前記テンション・フライヤが前記空間容積内に包み込まれるように 構成されかつ配置され、 前記テークアップ・スプールは、前記加撚ワイヤが前記テークアップ・スプー ルに引き取られるときに前記長手方向軸線回りに回転できないように構成されか つ配置され、 前記ワイヤ前進手段は、前記共通軸線と同軸に整列されている第2の軸線回り に回転するよう構成されかつ配置されたキャプスタンを具備し、前記ワイヤ前進 手段は、前記キャプスタンに作動可能に接続されて該キャプスタンを回転駆動可 能なキャプスタン駆動手段を具備した二重撚糸装置。 17.長手方向軸線を有するテークアップ・スプール上にワイヤを引き取るた めの装置において、該装置は 前記ワイヤをその周囲に巻き取るように前記テークアップ・スプール上に前記 ワイヤを引き取る手段と、 前記加撚ワイヤを前記テークアップ・スプール上に引き取るときに、前記長手 方向軸線に沿って前記テークアップ・スプールを往復変位させる往復運動手段と を具備した装置。 18.ワイヤをテークアップ・スプール上に巻き取る方法において、 長手方向軸線を有する前記テークアップ・スプールの周囲に前記ワイヤを巻き 取り、 前記ワイヤを前記テークアップ・スプールに引き取るときに、前記ワイヤの巻 き取りと共に前記長手方向軸線に沿って前記テークアップ・スプールを往復変位 させる方法。 19.複数本の供給ワイヤから加撚ワイヤを製造する装置であって、これら供 給ワイヤが該装置を介し前進されるようになっており、該装置は、 前記複数本の供給ワイヤに少なくとも一重の撚りを付与して前記加撚ワイヤを 得るための加撚手段と、 前記加撚ワイヤをテークアップ・スプール上に引き取ってその周囲に巻き取る ための手段とを具備し、 前記テークアップ・スプールが長手方向軸線を有している装置において、 前記テークアップ・スプールは、前記加撚ワイヤを前記テークアップ・スプー ルに引き取るときに前記長手方向軸線回りに回転できないように構成されかつ配 置されている改良。
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