JP2000509828A - 沸騰水炉の非常用炉心冷却装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 沸騰水炉（ＢＷＲ）の非常用炉心冷却装置（ＥＣＣＳ）のための吸込ストレーナは、実質的にアーチ形のスクリーン材料端支持部分を有する細長いフレームと、交互に位置する隆起部及び溝部とこれらの間の平らな側壁とで形成された波形の金属スクリーン材料とを有する。前記平らな側壁は、半径方向内向きの方向へは互いに向かって多少接近して、スクリーン表面からのデブリの容易な解放を許容する。

Description

【発明の詳細な説明】 沸騰水炉の非常用炉心冷却装置のストレーナ 発明の背景 本発明は、沸騰水炉（沸騰水型原子炉：ＢＷＲ）の非常用炉心冷却装置（ＥＣ ＣＳ）のための吸込ストレーナに関する。 ＢＷＲの原子力プラントの冷却材喪失事故（ＬＯＣＡ）の場合において、ドラ イウェル絶縁材及びデブリはＥＣＣＳへの水の供給を提供するサスペンションプ ールに運ばれる。この絶縁材は、腐食生成物及び他のデブリと結合すると、移動 して、ＥＣＣＳのポンプを備えている吸込ラインに設けられているストレーナを ふさぐ。 また、時々、ＢＷＲプラントにおいて、ＥＣＣＳの吸込ストレーナはリリーフ 弁の排出により追い出された鉱質綿の絶縁材でふさがれる。この追い出されて最 終的にはサスペンションプールに移動してストレーナをふさいだ鉱質綿の絶縁材 は、スプレーポンプのキャビテーションを生じさせる。他のＢＷＲプラントにお いて、保修停止中に、ＥＣＣＳの残留熱除去吸込ストレーナがふさがれてしまう ことが観察されている。したがって、ＢＷＲの原子力プラントにおけるＥＣＣＳ のストレーナの目詰まりの問題を軽減するための他の代わるＥＣＣＳの吸込スト レーナ設計が考えられている。例えば、米国特許第５，４２６，６７９号明細書 、米国特許第５，４５３，１８０号明細書及び米国特許第５，５３９，７９０号 明細書が参照されよう。 発明の概要 本発明は、フルスケール検査後に、一定のデブリ目詰まりで著しく低いヘッド ロスを提供すると共に、スクリーン表面からのデブリの容易な解放を提供し、か つ一定容積のストレーナについてのスクリーング面積の増大を提供することが立 証されている改善した、ＢＷＲ原子力プラントのＥＣＣＳの吸込ストレーナにあ る。 本発明による吸込ストレーナは、単一の細長いフレーム又は軸方向で一緒にボ ルト止めされた複数のフレームで作られた大略円筒形の構休を包含し、この構体 はその上に取付けられた波形の金属スクリーン材料を有し、このスクリーン材料 は交互に位置する隆起部及び溝部を包含する形状に形成された規則的なパターン の孔を有している。細長いフレームは、端フランジに取付けられて波形のスクリ ーン材料の隆起部及び溝部に適応するようにはめば歯車の一部分のように形成さ れている実質的にアーチ形のスクリーン材料端支持部分を包含する。端フランジ は、スクリーニング面積を増大せしめるようにスクリーニング材料で作ることが できる。交互に位置する隆起部及び溝部は、平らな弦ランド部と、隆起部及び溝 部のランド部を相互に接続する平らな側壁とにより画成されている。 これら平らな側壁は、実質的に半径方向内向きの方向へは互いに向かって多少 接近していると共に、実質的に半径方向外向きの方向へは互いに離れて多少広が っており、これにより、スクリーン表面からのデブリの容易な解放を許容すると 共に、一定容積のストレーナについてのスクリーニング面積の増大を提供する。 細長いフレームの各端のアーチ形のスクリーン材料支持部分と横断アーチ形の中 間支持体とは、長手方向部材及びリブでもって相互に接続されている。 図面の簡単な説明 図１は、本発明の吸込ストレーナの一部斜視図であって、明瞭にするために一 部分が取り除かれている。 図２は、図１の吸込ストレーナの側面図である。 図３は、図２の３−３線に沿う図である。 図４は、図２の４−４線に沿う図である。 好適な実施例の詳細な説明 符号１０は、ＢＷＲの非常用炉心冷却装置のためのステンレス鋼製吸込ストレ ーナを総括的に示す。 この吸込ストレーナ１０は、長手方向部材１６の対向する両端のそれぞれに例 えば溶接により取付けられている環状の端フランジ１２及び１４で作られている フレームを有する。長手方向部材１６は、典型的に、４個であって、端フランジ １２及び１４のまわりに互いに９０度（９０°）離れて配置されている。端フラ ンジ１２及び１４はスクリーニング材料で作っても、作らなくてもよいが、スク リーニング材料は典型的にステンレス鋼板であり、このステンレス鋼板は典型的 に直径が１／１６〜１／８インチ（０．１６〜０．３２cm）の範囲内であって規 則的なパターンの孔を有している。最も有効なスクリーニングのためには、端フ ランジ１２及び１４はスクリーニング材料で作られる。 横断アーチ形の中間支持体１８は、長手方向部材１６間の（９０°）弧にわた っていると共に、長手方向部材１６の側部にこれらの長手方向部材と交差する所 で溶接されている。ここに例示した吸込ストレーナ１０においては、全体として 環状に配置されて４個で１組とされた中間支持体１８が２組設けられている。し かしながら、吸込ストレーナ１０は通常ＢＷＲの取換えストレーナであり、その 寸法及びフランジ接続は各プラントのために設計されることを理解されよう。 端フランジ１２及び１４の内側にはアーチ形の端支持部分２０がボルト止めさ れ、これらの端支持部分２０ははめば歯車の一部分のような形状とされている。 すなわち、これらの端支持部分２０は、波形のスクリーン材料の隆起部２２及び 溝部２４に適応するような形状とされている。 隆起部２２及び溝部２４の各々は、側壁２６により相互に接続されている平ら な弦ランド部を有する。溝部２４の弦ランド部の両側の対向する側壁２６は、実 質的に半径方向内向きの方向へは互いに向かって多少接近していると共に、実質 的に半径方向外向きの方向へは互いに離れて多少広がっており、これにより、ス クリーン表面からのデブリの容易な解放を許容すると共に、一定容積のストレー ナについてのスクーニング面積の増大を提供する。 この形状は重要である。なぜなら、テストによれば、もし側壁が溝部２４の底 部に平らな弦ランド部なしに、実質的にＶ形に収れんしているときには、デブリ が溝部に突き刺さって、ストレーナをふさぐことが示されている。他方、側壁２ ６なしでは、一定容積のストレーナについてのスクリーニング面積が非常に少な くなる。なぜなら、規則的なパターンの孔を有しているスクリーン材料では、隆 起部２２のランド部、溝部２４のランド部及び側壁２６はすべて有効のスクリー ンニング面積を提供するからである。 使用されるスクリーン材料の孔げき率は、出会う特定のデブリに依存して、典 型的には２５〜４０％の範囲、好適には４０％である。 吸込ストレーナ１０のフレームは、アーチ形の中間支持体１８間に長手方向部 材１６に沿って溶接されている角リブ３０により補強することができる。 以上述べた手段により、ＢＷＲの非常用炉心冷却装置のための有効に広くされ た表面の取換え吸込ストレーナが提供される。

【手続補正書】 【提出日】平成１１年９月３日（１９９９．９．３） 【補正内容】 〔Ａ〕明細書を次のように補正します。 （１）第１頁第２行「沸騰水炉の非常用炉心冷却装置のストレーナ」を「沸騰 水炉の非常用炉心冷却装置」と訂正。 （２）第１頁第４〜５行「（ＥＣＣＳ）のための」を「（ＥＣＣＳ）に関し、 より詳細には、そのための」と訂正。 （３）第１頁第２０行「参照されよう。」の後に改行して次の文章を加入。 「また、リブ付き又は波形の構体が、例えば水又は油のような液体を濾 過して液体から固体及び微粒子を取り除くためのフィルタ設計において 使用されている。このようなフィルタの一例は米国特許第４，０７２， ６１６号明細書に開示されているが、このフィルタはしかし焼結金属材 料で作られているフィルタ本体を用いてガソリンを分与する、又は水を 移動させる、若しくは油を循環させるときに小さな固体及び微粒子を取 り除くためにのみ使用されている。したがって、このフィルタはＢＷＲ 原子力プラントにおけるＬＯＣＡ中にサスペンションプールの供給水中 に存在する大きくて有害なデブリに適応するようには設計されていない ものである。」 〔Ｂ〕請求の範囲を別紙のとおり訂正します。 請求の範囲 １ 供給する水を貯蔵しているサスペンションプールと、非常用炉心冷却装置ポ ンプと、水を前記サスペンションプールから前記非常用炉心冷却装置ポンプに供 給する吸込ラインと、この吸込ラインに接続され、冷却材喪失事故中にドライウ ェル絶縁材及び他のデブリにより詰まるのを軽減されるように設計されている吸 込ストレーナ（１０）とを包含する沸騰水炉の非常用炉心冷却装置において、 前記吸込ストレーナ（１０）が波形の金属スクリーン材料と細長いフレームと を包含し、 前記波形のスクリーン材料が、交互に位置にすると共にそれぞれ平らな弦ラン ド部を有している隆起部（２２）及び溝部（２４）と、これら隆起部及び溝部の ランド部を相互に接続する平らな側壁（２６）とで形成されている表面を有する と共に、第１の端及び第２の端を有し、 前記細長いフレームが対向する両側のフランジ（１２，１４）を有し、これら フランジの各々が前記波形のスクリーン材料の交互に位置する隆起部（２２）及 び溝部（２４）に適応するような形状とされた実質的にアーチ形のスクリーン材 料端支持部分（２０）を包含し、 前記平らな側壁（２６）が実質的に半径方向内向きの方向へは互いに向かって 多少接近していると共に実質的に半径方向外向きの方向へは互いに離れて多少広 がっており、これにより、前記波形の金属スクリーン表面からの前記デブリの容 易な解放を許容すると共に、一定容積のストレーナについてのスクリーニング面 積の増大を提供する、 ことを特徴とする沸騰水炉の非常用炉心冷却装置。 ２ 前記細長いフレームの前記アーチ形のスクリーン材料端支持部分（２０）が 前記波形のスクリーン材料に前記第１の端及び前記第２の端の両方で接続されて いる請求項１記載の沸騰水炉の非常用炉心冷却装置。 ３ 前記アーチ形のスクリーン材料端支持部分（２０）がはめば歯車の一部分の ような形状とされている請求項２記載の沸騰水炉の非常用炉心冷却装置。 ４ 前記アーチ形のスクリーン材料端支持部分（２０）が前記フランジ（１２， １４）の各々の内面にボルト止めされている請求項１記載の沸騰水炉の非常用炉 心冷却装置。 ５ 前記細長いフレームがその前記対向する両側のフランジ（１２，１４）を接 続する長手方向部材（１６）を包含する請求項１記載の沸騰水炉の非常用炉心冷 却装置。 ６ ４つの前記長手方向部材（１６）が互いに９０度離れて配置されている請求 項５記載の沸騰水炉の非常用炉心冷却装置。 ７ 前記長手方向部材（１６）が横断アーチ形の中間支持体（１８）により相互 に接続されている請求項５記載の沸騰水炉の非常用炉心冷却装置。 ８ ふたつ又はそれ以上の前記吸込ストレーナ（１０）が端と端を接してボルト 止めされている請求項１記載の沸騰水炉の非常用炉心冷却装置。 ９ 前記スクリーン材料が、規則的なパターンの孔を有する金属薄板である請求 項１記載の沸騰水炉の非常用炉心冷却装置。 10 角リブ（３０）が前記アーチ形の中間支持体（１８）間に前記長手方向部材 （１６）に沿って溶接されている請求項１記載の沸騰水炉の非常用炉心冷却装置 。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，Ｓ Ｄ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＵ，ＢＡ ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＣＡ，ＣＮ，ＣＺ，ＤＫ，ＥＥ， ＦＩ，ＧＥ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＬＳ，ＪＰ，ＫＰ，Ｋ Ｒ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＴ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ ，ＭＮ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＲＯ，ＳＧ，ＳＩ， ＳＫ，ＳＬ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 沸騰水炉の非常用炉心冷却装置のための吸込ストレーナにおいて、 波形のスクリーン材料の隆起部及び溝部に適応するような形状とされている実 質的にアーチ形のスクリーン材料端支持部分を有する細長いフレームと、 交互に位置すると共にそれぞれ平らな弦ランド部を有している隆起部及び溝部 と、これら隆起部及び溝部のランド部を相互に接続する平らな側壁とで形成され ている前記波形の金属スクリーン材料と、 を包含し、前記平らな側壁が実質的に半径方向内向きの方向へは互いに向かって 多少接近していると共に実質的に半径方向外向きの方向へは互いに離れて多少広 がっており、これにより、スクリーン表面からのデブリの容易な解放を許容する と共に、一定容積のストレーナについてのスクリーニング面積の増大を提供する 吸込ストレーナ。 ２ 前記細長いフレームがその少なくともひとつの端上に前記スクリーン材料を 支持している請求項１記載の吸込ストレーナ。 ３ 前記細長いフレームのアーチ形端支持部分がはめば歯車の一部分のような形 状とされている請求項２記載の吸込ストレーナ。 ４ 前記細長いフレームがその各端で前記アーチ形端支持部分を接続する長手方 向部材を包含している請求項１記載の吸込ストレーナ。 ５ 前記長手方向部材が横断アーチ形の中間支持体により相互に接続されている 請求項４記載の吸込ストレーナ。 ６ ふたつ又はそれ以上の吸込ストレーナが端と端を接してボルト止めされてい る請求項１記載の吸込ストレーナ。 ７ 前記スクリーン材料が規則的なパターンの孔を有する金属薄板である請求項 １記載の吸込ストレーナ。