JP2000509311A - 血液及び他の剪断に敏感な液体のための遠心ポンプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、血液及び、たとえば、細胞含有洗浄懸濁液のような剪断力に敏感な他の流体を血液浄化装置へ給送するためのポンプヘッド（１）と駆動装置（２）とから成る遠心ポンプに関し、駆動装置（２）が、ロータディスク（８）を備えた駆動ロータ（５４）を有し、このロータディスクに永久駆動磁石（７）が設けられて、その永久磁石に対して磁気結合のため及び駆動装置内でステータの磁気コイル（４）に回転運度を生じさせるために、ポンプロータ（３）に取り付けられた永久磁石（３３）が設けられ、ポンプロータ軸（６１）が、ポンプ流入口（１１）の内部に伸びて、且つポンプ流入口（１１）内に磁気的に、中心位置づけをされている。

Description

【発明の詳細な説明】 血液及び他の剪断に敏感な液体のための遠心ポンプ 本発明は、血液及び、細胞含有洗浄懸濁液などの他の剪断に敏感な流体を、例 えば、血液洗浄装置に、給送するためのポンプヘッドと駆動装置から成る遠心ポ ンプに関する。 過度の摩擦や剪断応力によって組成が変わり得る敏感な液体を給装するための 遠心ポンプの使用が増加している。特に、医療用及び生物用の用途では、そのよ うなポンプは、細胞又は生物学的活性粒子の懸濁液の血液調製の目的と同様に、 例えば、心肺装置のため、機能低下した心臓を支援するために使用されている。 この場合、ポンプのロータは、大抵は、通常のモータにより駆動され、これは、 駆動装置の付属のマグネットディスクを介してポンプロータの磁石にエネルギー が供給される場合か、あるいは、ポンプロータの磁石が、軸方向に伸びて電気モ ータのロータとしてモータの回転磁界中に配置される場合がある。ディスクロー タと磁石継手との組み合わせも記載されている（例えば、ＥＰ４０１７６１−Ａ ２エバラ社（Ebara Corp.)）が、これは、ロータとポンプの磁気回路との構造上 の分離を備えている。これらの配置は、ポンプのかなりの全体的な高さを伴い、 これは欠点である。 特に、身体に埋め込まれるか身体近くに適合できる心臓支援用の血液ポンプの 場合や、また、血液浄化のためや他の用途においてベッド横に取り付けられた装 置の場合には、ポンプ／駆動装置には、低い全体高さと小さい容積及び重量とに する狙いがある。 低い設計のポンプは、ＰＣＴ出願ＷＯ−９２／０３１８１−Ａ１ ベイラー大 学（baylor College）で提案されている。このポンプでは、ディスクーロータス テータによって駆動されるマグネットディスクが、同時にロータの磁気結合のた めに使用されている。この設計のモータの場合には、磁気の帰還距離のためにか なりの容積の鉄が必要であり、同時に、相対的に低い磁気飽和が達成されている 。 モータとポンプロータとの磁気回路の結合がなされたポンプが知られている （シマ(Shima)ら、人工器官（Artificial Organ）19:7（1995）639-643頁）。し かし、この配置では、モータは、ポンプ基底上の３つの支持点で安定化され、こ れが、血液の輸送過程での血液損傷の増加を生じさせることがある。さらに、流 入口に面する先端にロータの磁気的支持があるポンプも知られている（ヤマネ（ Yamane）ら、人工器官（Artificial Organ）19:7（1995）625-630頁）が、これ は、磁力の好ましくない分布のために、全体の高さが、比較的大きく、流入口が 阻害されている事例である。最後に、付加的なマグネットディスクを介する回転 エネルギーの磁気な結合に加えて、ロータの電磁気的安定をハウジング内での完 全な浮揚によって提供する遠心ポンプが記述されている（アカマツ（Akamatsu） ら、人工器官（Artificial Organ）19:7（1995）631-634頁）。しかしながら、 この安定化のためには、比較的大きなコイル装置がポンプの周囲に必要となる。 本発明の目的は、始めに述べた型のポンプとそのための駆動装置を創作して改 良して、現在の不利益を回避することである。特に、ポンプは、高い動作信頼性 と共に、低い全体高さと低い容積及び重量とを有するように意図されたものであ る。高い剪断力のような給送された媒体に及ぼす不都合な機械的影響は、回避さ れなければならない。 本発明は、駆動装置が、永久磁石を備えたロータディスクを有する駆動ロータ を有し、該永久磁石が、磁気的結合のためにポンプロータ上に装着した永久磁石 と、駆動装置内で回転運動を発生させるためのステータの磁気コイルと、に割り つけられたことにより規定され、さらに、ポンプロータ軸が、ポンプ流入口に伸 びて、ポンプ流入口内で磁気的中心にあることにより規定される。 本発明の更なる特徴によれば、ポンプロータ軸の磁気的な中心位置付けの目的 で、ポンプロータ軸が、永久磁石を有し、ポンプの流入口が、同じ方向に極性を 配して環状に配置された１つ以上の磁石を有している。その磁石は、永久磁石で も電磁石でもよい。磁石は、好ましくは、ポンプ流入口の壁部内に配置され、環 状流路がポンプロータとポンプ流入口の壁部との間に形成されている。ポンプロ ータ軸上又はポンプロータ上の永久磁石は、ポンプ流入口の環状に配置された磁 石に対して、軸方向にずらされて、中心の芯出しの効果を高める。制御部が、ポ ンプ流入口の壁部上に又はポンプロータ軸の上に配置され、磁石又はそのヨーク が、適当なら、制御面の領域に突出している。ポンプ流入口の１つ又は両方の磁 石は、互いに向かい合う側に斜面又は曲面を有してもよい。 本発明の好ましい特徴によれば、ポンプロータの軸受は、ポンプヘッドの裏壁 部に磁気軸受として構成され、この軸受は、ロータの裏側に裏側ロータ先端に１ つ以上の永久磁石と、裏壁部によって形成された軸受シェル内の永久磁石及び／ 又は電磁石と、から成っている。ポンプヘッドの裏壁部に上のポンプロータの軸 受は、ポンプヘッドの裏壁部に磁気軸受として構成され、この軸受は、ロータの 裏側に裏側ロータ先端に１つ以上永久磁石と、裏壁部によって形成された軸受シ ェル内の永久磁石及び／又は電磁石と、から成っている。その代わりに、ポンプ の裏壁部の軸受シートが、裏側ロータ先端のための平坦な中央面で形成されても よく、その面は、裏側ロータ先端の横方向移動を、０．５から３ｍｍの制限され た範囲で、可能にしている。 更なる特徴によれば、ポンプロータは、裏側に、回転中に上流側と下流側に羽 根表面上で異なる傾きにより動圧を生じさせる羽根を有し、それによって、裏壁 部からのポンプロータの浮揚を容易にし及び／又は発生させる。ポンプロータは 、配列されたロータ羽根が設けられて、そこに埋設された磁石があり、その磁石 の極性が、ポンプロータ軸の回転軸に対して横方向に作用している。ロータ羽根 の下側には、回転中に流体に軸方向の力を生じさせる支持面が備えられてもよい 。ロータ羽根の上側には、回転中に流体に軸方向の力を生じさせる支持面が備え られてもよい。 ロータ羽根は、異なる表面及び／又は迎え角を有してもよく、それによって、 ポンプの裏壁部に非対称的な流れを生じさせる。 駆動装置それ自体は、いくつかの変形例で好ましく構成される。１つの変形例 では、駆動ロータは、上側及び下側のロータディスクを有し、ステータの磁気コ イルが、その２つのディスクの間に配置される。漂遊磁束を減らすために駆動装 置の下側ロータディスクが、磁気的な帰還路を、例えば、軟鉄から形成した導磁 性ディスク又はリングの形で、有してもよい。駆動装置の効率を高めるために、 コイルは、複数のずれた層内に配置されるか、及び又は、コイル形状の平面に対 して傾斜して捲回されるかしてもよい。その代わりとして、駆動ロータは、上側 ロータディスクを含み、下側ロータディスクの代わりに、ステータ中に磁気ヨー クが備えられ、磁気ヨークが、ステータ中の磁気コイルの鉄心と相互結合するこ ともできる。渦電流を防止ないし低減するために、ポンプの裏壁部中に、あるい はポンプと駆動装置とが分離可能である場合には、駆動装置のカバー壁部上に、 円形又は半径方向の凹部又はスロットを設けることができる。 更なる特徴によれば、各場合に、ポンプヘッドが、好ましくは、心臓の右心側 と左心側の同時支援／置換を目的として、駆動装置の軸方向の両側に設けられて もよく、それで、生理学的条件を満たすポンプ容量を達成するために、２つのポ ンプヘッドの寸法とロータ形状を異なるようにすることができる。ポンプヘッド と駆動装置とは、好ましくは、互いに分離することができ、ポンプヘッド又は駆 動装置を交換することができる。 好ましい特徴と改良は、ポンプそれ自体とその駆動装置の両方に関係しており 、相互の分離と組み合わせの両方で、有利な発明を構成している。 以下には、本発明を、図面の助けを借りて、さらに詳細に述べる。 図１は、本発明によるポンプの最初の実施例を示し、図２ａと図２ｂ及び図３ は、異なる設計のロータとステータ巻き線を有するポンプのＡ−Ａ線に沿った断 面図であり、ハウジング部は、明確にするために省かれている。 図２ｃは、例として、閉じた裏壁部のないロータの背面図を示し、配置された 羽根と磁石が一体にされている。図４は、電磁石を持つ実施例を示し、図５には 、ポンプの裏壁部中のロータ先端の軸受に関する詳細図が、示されている。図６ は、モータと２つのポンプヘッドを有する設計を示す。図７は、裏壁部を有する ロータの側部の側面図の詳細を表しており、図８は、裏壁部の背面図を表す。図 ９は、図４のためのロータ先端上の電磁石の実施例を示す。図１０は、芯出し機 能のない軸受中の裏側ロータ先端の実施例を示す。図１１から図１４までは、ポ ンプハウジング内か又はロータの流入領域内かのいずれかに制御面を配置したロ ータ先端の磁気軸受のための実施例と、流入領域中での磁石の可能な増加を示す 。図１５と図１６は、ポンプヘッドの裏壁部の裏側の平面図と、渦電流損失を最 小にするための凹部を配置した関連断面図を示す。図１７は、基底近くに支持面 を有す るロータ羽根の設計を示す。最後に、図１８は、ロータ軸から外れた中心点を有 する流れの渦を作るために異なる形状の羽根を有するロータの設計を示す。 図１に断面を示すように、ポンプヘッド１は、ロータブレード３２を有するポ ンプロータ３を含み、ポンプ流入口１１を経てポンプヘッドに流入している流体 を、回転させて、回転により生じた遠心力により流出口１２を通るように加圧す る。 ポンプロータ３の回転運動は、磁場を通じて導入される。ポンプロータ３と駆 動ロータ６４の２つのロータディスク５、８とは、永久磁石（駆動磁石７、３３ ）を有し、モータロータディスク５、８の駆動磁石７は、各々の場合に互い違い の極性を有する。この場合には、ディスク当たり６個、１２個、１８個または２ ４個の磁石が好ましく使用される。駆動装置２のロータディスク５、８は、回転 可能に配置され、その軸９が回転できるか、又は、ロータディスク５、８が固定 軸９に１個以上の軸受１０を介して装着されている。２つのロータディスク５、 ８の間には、給電リード４１を介して電気的な回転場と結合する磁石コイル４を 備えたステータ又はコイル枠１３が配置されており、それによって、モータ回転 電磁場を発生させる。電場の要求される整流は、好ましくは、逆起電力を測定す ることにより公知の方法で、電気回路によってなされ、この回路は、駆動装置内 に組み込むこともできる。 ポンプロータ中の磁石３３は、駆動装置２の駆動磁石７に平行に配置されるか 、又は、好ましくは、図２に表されているように、ポンプロータ３に横に作用す る力を低減すめために、駆動磁石７の横方向に配置されている。磁場線４４と、 これによる力は、軸受軸に対してかなりの程度は横方向に作用し、その結果、傾 動トルクが、実質的に低減される。 図２ａ、図２ｂ及び図３に示したように、コイル枠１３のコイル１４、１５、 １６は、互いに並んで位置づけられるか、図２ａに示すように、上下に互いにず らした複数の層に配置されているか、又は図３に示すように、斜めに重なり合う 形で配置されている。鉄心又は鉄心のベッド４５が、磁束を高めるために備えら れてもよい。 図１に示したように、永久磁石７によって発生する磁場の磁界強度をできるだ け高く確保して、さらに、モータの良好な効率を確保するために、下側ロータデ ィスク５の永久磁石直下に軟鉄から形成したディスク又はリング６を配置するこ とが可能であり、これは、駆動装置２の後部側とポンプロータ３の上方での漂遊 磁場を最小にする。ポンプロータの磁石３３が、駆動磁石７と同じ方向に配置さ れておれば、軟鉄ディスク又は軟鉄リングを、磁気帰還路のために、それらの上 方に配置することも可能である。 しかしながら、図２ｂと図２ｃに示したように、ポンプロータ３には、露出し た羽根５１が設計されていてもよく、羽根には、軸に対して横方向に磁化するた めの磁石５０が凹所に埋め込まれている。 ポンプロータ３は、磁気的に流入口内に取り付けられている。この目的で、そ のポンプロータ軸６１上又はそのロータ先端４９上に、永久磁石３４が適用され て、この磁石に対向して流入口１１回りには環状の磁石配列３５が、基本的に同 じ方向に極性を向けて、配置されている。図１に表したように、この磁石３５は 、純粋に永久磁石として設計されている。しかしながら、図４と図９に示したよ うに、安定性を改善するために、鉄ヨーク４３を有する付加的な電磁コイル４２ を備えることも可能である。磁石３５は、好ましくは、環状の流路６３を通る流 入量を阻害しないように、ポンプ流入口１１の壁部６２内に配置することができ る。 ポンプヘッドの裏壁部２０の上の軸受は、ピボット軸受とすることができる（ 図１）。さらに、軸受シェル３７内の軸受先端３６で生じる摩擦とそれによる血 液の加熱及び破壊を低減するために、部分的又は完全な磁気軸受４８を設けるこ とが可能である。図５は、磁気軸受の可能な設計を示しており、磁気軸受は、後 部ロータ先端に永久磁石３９と、軸受シェルに電磁コイル４６を有しており、付 加的に、永久磁石４７を有することもできる。磁石位置のためのチェックバック 信号が、この場合、コイル４６のインピーダンスから又は位置決めセンサーによ り決定できる。 図１０に示すように、下側ロータ軸受は、平坦な軸受シート５２で設計でき、 シートが血液成分を除くように自動的に洗浄されるために、シート内で、ロータ 裏側の軸受チップ３６が横方向運動をある範囲内で機械的な制限なしに行うこと ができ、直径０．５から３ｍｍの平坦な範囲を備える必要がある。軸受シート５ ２は、好ましくは、この場合、セラミック又は高密度プラスチックから作ること ができる。 図７に、ロータの裏側の側面図で、図８に、その平面図で、示すように、ポン プロータ３の裏側には、羽根２７が取着され、羽根の形状が、ポンプの裏壁部２ ０及びその中間部分からロータの制御された浮上を容易にする。ポンプロータ３ の回転２８により、流入する流体２９は、羽根２７に衝突して、平らな傾斜した 上流側に動圧を生じるが、低い対応する逆圧は、羽根の急峻に設定した裏面３１ 上で強められる。これは、（速度、逆圧、液体の粘度及び、ポンプヘッド１の裏 壁部２０からの羽根２７の間隔に依存する）制御された厚みの液体層の上を、ロ ータが乗るのを容易にし、そして、磁気軸受により吸収されるべき力を最小にす る。さらに、ロータ下側と上側との異なる圧を等しくすることが、ポンプロータ 中の凹部１８により、又は、自己支持羽根の成形により、達成することができる 。 さらに、永久磁石４７（図５）の非対称の形状、又は、２分された出口が、ロ ータの周囲における単一出口の場合に偏心的に作用する力を最小にするために、 備えられてもよい。 １回だけ使用されるポンプヘッドの場合や、ポンプヘッドの交換の場合に、駆 動装置の多数回使用を可能にするために、ポンプヘッドと駆動装置とは、図１に 表したように、分離可能に設計されることもできる。細胞含有流体、例えば、内 部摩擦（＝剪断応力）に敏感な血液やその他の流体の使用のために、ポンプヘッ ドは、高い剪断力の領域ができるだけ回避できるように、設計されるべきである 。 最後に、図６に示すように、ポンプは、右心室と左心室の両方を１つの装置で 支援するため、２つのポンプヘッド１を装着することもできる。ポンプヘッドと ロータは、２つの心室で要求される異なるポンプ容量に適合するために、異なっ た直径で、又は、異なったロータ形状で設計することもできる。 図１１から図１４までに示すように、ロータとハウジングとの間の水力学的な 有効ギャップを拡大して、その効率を高めるために、ポンプの流入領域内に制御 面５４、５８が配置されている。図１１の側面図と、図１２の上面図に示すよう に、これらの制御面は、好ましくは、ポンプ流入口１１の壁部６２の内側に適用 され、磁気的な有効空気ギャップを短縮するために、あるいは、磁場を羽根内に 中継するための鉄ヨーク５５を提供するために、磁石３５を、制御面内に引き込 むことができる。また、これらの制御面５４は、水力学的特性を改良するために 傾斜して設定されるか、又は、曲げられている。 さらに、図１１で、駆動は、単一の上部ロータディスクだけで行うことができ この場合は、磁気のフイードバックが、モータコイル１４、１６の鉄心と相互結 合する環状の磁気ヨークを通じて、モータの裏側に生じる（図２ａと図３も参照 ）ことも判る。 さらに、図１１に示すように、軸方向に平行でまっすぐな壁部に代えて、磁石 ３４、３５は、ロータが持ち上げられた場合のエヤギャップ幅とそれによる磁気 的に発生した復元力との制御された変化を得るために、斜めに設定し又は曲線化 した壁部を有してもよい。曲線的にした壁部にするには、例えば、磁石３４は、 ドーム状（図１１に点線で示す）とすることもできる。 ポンプハウジング上の固定制御面５４の代わりに、図１３と図１４に示すよう に、ポンプロータ３自体の上に制御面５８を配置することも可能であり、この場 合には、磁気的有効エヤギャップを低減するために、磁石３４をこれらの制御面 ５８内に又は鉄ヨーク５５を伸ばすことが可能である。 ポンプの金属の裏壁部２０の場合には、これは、結局は、駆動装置のカバー壁 部を同時に表すが、移動磁界が駆動ロータディスク８とポンプロータの永久磁石 ３３との間で渦電流を作る。渦電流を低下させる目的で、図１５と図１６に表し たような凹部５９、６０により、裏壁部２０の電気抵抗を高くすることが可能で ある。これらの凹部は、円形配置５９及び又は半径方向配置６０で設けられ、そ の数と形状の場合には、ポンプ及び駆動装置の機械的強度を考慮する必要がある 。ポンプと駆動装置との分離を容易にするために、ポンプの裏壁部２０と駆動装 置のカバー壁部とが分離した設計であると、駆動装置のカバー壁部の凹部は、溝 として設計することができる。 図１７に示すように、ポンプロータ羽根もまた、ロータによって水力学的に生 じる軸受内での接触圧を低減し、又は、ロータの浮上を低減するために、ポンプ 底部２０の周辺で支持面５７を備えて装着されている。支持面６７は、ポンプロ ータの反対側に配置することも可能である。 最後に、図１８には、底部近くで非対称的な流れを達成して、軸周辺での洗浄 力を増加させるために、ロータの羽根は、異なる（非対称の）設計と、羽根の違 った勾配とにすることもできる（表面６８の異なる形状を参照）ことが示されて いる。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】平成１０年７月２７日（１９９８．７．２７） 【補正内容】 請求の範囲 １． 血液、及び、例えば、血液洗浄装置内の細胞含有洗浄懸濁液のような他の 剪断敏感流体を給送するためのポンプヘッド（１）と駆動装置（２）とから成る 遠心ポンプにおいて、駆動装置（２）が、永久磁石（７）を備えたロータディス ク（８)を有する駆動ロータ（６４）を有し、該永久磁石が、磁気的結合のため にポンプロータ（３）上に装着した永久磁石（３３）と、駆動装置内で回転運動 を発生させるためのステータの磁気コイル（４）と、に割りつけられ、さらに、 ポンプロータ軸（６１）が、ポンプ流入口（１１）内に伸びてポンプ流入口（１ １）内で磁気的に中心位置づけされていることを特徴とする遠心ポンプ。 ２． ポンプロータ軸（６１）の磁気的な中心位置づけのために、後者が永久磁 石（３４）を有し、ポンプ流入口（１１）が１つ以上の環状に配置されて同じ方 向に極性を配した磁石（３５）を有することを特徴とする請求の範囲１に記載の ポンプ。 ３． 磁石（３５）が永久磁石であることを特徴とする請求の範囲２に記載のポ ンプ。 ４． 磁石（３５）が電磁石であることを特徴とする請求の範囲２に記載のポン プ。 ５． 磁石（３５）がポンプ流入口（１１）の壁部（６２）内に配置され、環状 の流路（６３）が、ポンプロータ軸（６１）とポンプ流入口（１１）の壁部との 間に形成されていることを特徴とする請求の範囲１ないし４の何れかに記載のポ ンプ。 ６． ポンプロータ軸（６１）上又はポンプロータ（３）上の永久磁石（３４） が、中心位置づけ効果を高めるために、ポンプ流入口（１１）に環状に配置され た磁石（３５）に対して軸方向にオフセットしてあることを特徴とする請求の範 囲１ないし５の何れかに記載のポンプ。 ７．制御部（５４、５８）が、ポンプ流入口（１１）の壁部（６２）上に又はポ ンプロータ軸（６１）上に配置され、磁石（３４若しくは３５）又はそれらヨー クが、もし適当ならば、制御面（５４、５８）の領域に突出していることを特徴 とする請求の範囲１ないし６の何れかに記載のポンプ。 ８． ポンプ流入口内の片方又は両方の磁石（３４又は３５）が、互いに対面す る側に斜めの又は曲げられた面（６５）を有することを特徴とする請求の範囲１ ないし７の何れかに記載のポンプ。 ９． ポンプロータ（３）上の磁石（３３）の磁化の方向が、駆動磁石（７）の 磁化の方向に対して横方向に整列されている（図２ａないし３）ことを特徴とす る請求の範囲１ないし８の何れかに記載のポンプ。 １０． ポンプロータ（３）の軸受（６６）がポンプヘッド（１）の裏壁部（２ ０）上に磁気軸受として構成されて、この軸受が、ロータ（３）の後部側の後部 ロータ先端（３６）中の１つ以上の永久磁石（３９）と、裏壁部（２０）によっ て形成された軸受シェル内の永久磁石（４７）及び／又は電磁石（４６）と、か ら成る（図５）ことを特徴とする請求の範囲１ないし９の何れかに記載のポンプ 。 １１． ポンプ裏壁部（２０）の軸受シート（５２）が、後部ロータ先端（３６ ）のための平坦な中心面で形成され、この面が、直径０．５ないし３ｍｍの制限 範囲内で、後部ロータ先端の横方向変位を可能にする（図１０）ことを特徴とす る請求の範囲１ないし１０の何れかに記載のポンプ。 １２． ポンプロータ（３）がその裏側に、回転中に上流側（３０）と下流側（ ３１）とで羽根面の異なる傾斜により動圧を生じる羽根（２７）を有し、それに よって、裏壁部（２０）からポンプロータ（３）の浮上を容易にし又はさせる（ 図７）ことを特徴とする請求の範囲１ないし１１の何れかに記載のポンプ。 １３． ポンプロータ（３）は、ポンプロータ軸（６１）の回転軸に対して横方 向に磁化がされている埋設磁石（５０）がある露出したロータ羽根（５１）を備 えて設計されている（図２ｂと２ｃ）ことを特徴とする請求の範囲１ないし１２ の何れかに記載のポンプ。 １４． ロータ羽根（５１）の下側には、流体中に回転中に軸方向の力を生じる 支持面（５７）が備えられている（図１７）ことを特徴とする請求の範囲１ない し１３の何れかに記載のポンプ。 １５． ロータ羽根（５１）の上側には、流体中に回転中に軸方向の力を生じる 支持面（６７）が備えられている（図１７）ことを特徴とする請求の範囲１ない し１４の何れかに記載のポンプ。 １６． ロータ羽根が異なる表面（６８）及び／又は迎え角を有し、それにより 、ポンプの裏壁部上に非対称流を生じさせる（図１８）ことを特徴とする請求の 範囲１ないし１５の何れかに記載のポンプ。 １７． 駆動ロータ（６４）が上側と下側のロータディスク（８、５）を含み、 ステータの磁石コイル（４）が２つのロータディスク（８、５）の間に配置され ていることを特徴とする請求の範囲１ないし１６の何れかに記載のポンプ。 １８． 浮遊磁場を低減するために、駆動装置（２）の下側ロータディスク（５ ）が、たとえば軟鉄から作られた導磁性のディスク又はリング（６の形で磁気帰 還路を有することを特徴とする請求の範囲１ないし１７の何れかに記載のポンプ 。 １９． 駆動装置の効率を改良するために、コイル（１４、１５、１６）が、多 数の斜めの層に配置されるか、コイル枠（１３）の面に傾斜して捲回されている （図２、３）ことを特徴とする請求の範囲１ないし１８の何れかに記載のポンプ 。 ２０． 駆動ロータ（６４）が、上側ロータディスクを含み、下側ロータディス クの代わりに、ステータの磁石コイル（４）の鉄心（４５）と相互結合する磁気 ヨーク（５３）を備えている（図１１）ことを特徴とする請求の範囲１ないし１ ９の何れかに記載のポンプ。 ２１． 円形及び／又は半径状の凹部（５９、６０）若しくは溝が、ポンプの裏 壁部に、又は、分離可能なポンプと駆動装置にあっては、駆動装置のカバー壁部 上に、備えられている（図１５、１６）ことを特徴とする請求の範囲１ないし２ ０の何れかに記載のポンプ。 ２２． ポンプヘッド（１）が、駆動装置（２）の両側に軸方向に、好ましくは 、同時に右心室用と左心室用とに支援／置換できる目的で、装着されて、２つの ポンプヘッドの寸法とロータ形状が異なり、生理学的条件に合致するようにポン プ容量を達成させるようにしたことを特徴とする請求の範囲１ないし２１の何れ かに記載のポンプ。 ２３．ポンプヘッド（１）と駆動装置（２）とが、ポンプヘッド（１）又は駆動 装置（２）だけを交換するために、互いに分離することができることを特徴とす る請求の範囲１ないし２２の何れかに記載のポンプ。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，Ｓ Ｄ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ， ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＥ，ＤＫ，Ｄ Ｋ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＨＵ ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ， ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，Ｍ Ｇ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ， ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，Ｖ Ｎ，ＹＵ，ＺＷ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 血液、及び、例えば、血液洗浄装置内の細胞含有洗浄懸濁液のような他の 剪断敏感流体を給送するためのポンプヘッドと駆動装置とから成る遠心ポンプに おいて、駆動装置（２）が、永久磁石（７）を備えたロータディスク（８）を有 する駆動ロータ（６４）を有し、該永久磁石が、磁気的結合のためにポンプロー タ（３）上に装着した永久磁石（３３）と、駆動装置内で回転運動を発生させる ためのステータの磁気コイル（４）と、に割りつけられ、さらに、ポンプロータ 軸（６１）が、ポンプ流入口（１１）内に伸びてポンプ流入口（１１）内で磁気 的に中心位置づけされていることを特徴とする遠心ポンプ。 ２． ポンプロータ軸（６１）の磁気的な中心位置づけのために、後者が永久磁 石（３４）を有し、ポンプ流入口（１１）が１つ以上の環状に配置されて同じ方 向に極性を配した磁石（３５）を有することを特徴とする請求の範囲１に記載の ポンプ。 ３． 磁石（３５）が永久磁石であることを特徴とする請求の範囲２に記載のポ ンプ。 ４． 磁石（３５）が電磁石であることを特徴とする請求の範囲２に記載のポン プ。 ５． 磁石（３５）がポンプ流入口（１１）の壁部（６２）内に配置され、環状 の流路（６３）が、ポンプロータ軸（６１）とポンプ流入口（１１）の壁部との 間に形成されていることを特徴とする請求の範囲１ないし４の何れかに記載のポ ンプ。 ６． ポンプロータ軸（６１）上又はポンプロータ（３）上の永久磁石（３４） が、中心位置づけ効果を高めるために、ポンプ流入口（１１）に環状に配置され た磁石（３５）に対して軸方向にオフセットしてあることを特徴とする請求の範 囲１ないし５の何れかに記載のポンプ。 ７． 制御部（５４、５８）が、ポンプ流入口（１１）の壁部（６２）上に又は ポンプロータ軸（６１）上に配置され、磁石（３４若しくは３５）又はそれらヨ ークが、もし適当ならば、制御面（５４、５８）の領域に突出していることを特 徴とする請求の範囲１ないし６の何れかに記載のポンプ。 ８． ポンプ流入口内の片方又は両方の磁石（３４又は３５）が、互いに対面す る側に斜めの又は曲げられた面（６５）を有することを特徴とする請求の範囲１ ないし７の何れかに記載のポンプ。 ９． ポンプロータ（３）上の磁石（３３）の磁化の方向が、駆動磁石（７）の 磁化の方向に対して横方向に整列されている（図２ａないし３）ことを特徴とす る請求の範囲１ないし８の何れかに記載のポンプ。 １０． ポンプロータ（３）の軸受（６６）がポンプヘッド（１）の裏壁部（２ ０）上に磁気軸受として構成されて、この軸受が、ロータ（３）の後部側の後部 ロータ先端（３６）中の１つ以上の永久磁石（３９）と、裏壁部（２０）によっ て形成された軸受シェル内の永久磁石（４７）及び／又は電磁石（４６）と、か ら成る（図５）ことを特徴とする請求の範囲１ないし９の何れかに記載のポンプ 。 １１． ポンプ裏壁部（２０）の軸受シート（５２）が、後部ロータ先端（３６ ）のための平坦な中心面で形成され、この面が、直径０．５ないし３ｍｍの制限 範囲内で、後部ロータ先端の横方向変位を可能にする（図１０）ことを特徴とす る請求の範囲１ないし１０の何れかに記載のポンプ。 １２． ポンプロータ（３）がその裏側に、回転中に上流側（３０）と下流側（ ３１）とで羽根面の異なる傾斜により動圧を生じる羽根（２７）を有し、それに よって、裏壁部（２０）からポンプロータ（３）の浮上を容易にし又はさせる（ 図７）ことを特徴とする請求の範囲１ないし１１の何れかに記載のポンプ。 １３． ポンプロータ（３）は、ポンプロータ軸（６１）の回転軸に対して横方 向に磁化がされている埋設磁石（５０）がある露出したロータ羽根（５１）を備 えて設計されている（図２ｂと２ｃ）ことを特徴とする請求の範囲１ないし１２ の何れかに記載のポンプ。 １４． ロータ羽根（５１）の下側には、流体中に回転中に軸方向の力を生じる 支持面（５７）が備えられている（図１７）ことを特徴とする請求の範囲１ない し１３の何れかに記載のポンプ。 １５． ロータ羽根（５１）の上側には、流体中に回転中に軸方向の力を生じる 支持面（６７）が備えられている（図１７）ことを特徴とする請求の範囲１ない し１４の何れかに記載のポンプ。 １６． ロータ羽根が異なる表面（６８）及び／又は迎え角を有し、それにより 、ポンプの裏壁部上に非対称流を生じさせる（図１８）ことを特徴とする請求の 範囲１ないし１５の何れかに記載のポンプ。 １７． 駆動ロータ（６４）が上側と下側のロータディスク（８、５）を含み、 ステータの磁石コイル（４）が２つのロータディスク（８、５）の間に配置され ていることを特徴とする請求の範囲１ないし１６の何れかに記載のポンプ。 １８． 浮遊磁場を低減するために、駆動装置（２）の下側ロータディスク（５ ）が、たとえば軟鉄から作られた導磁性のディスク又はリング（６の形で磁気帰 還路を有することを特徴とする請求の範囲１ないし１７の何れかに記載のポンプ 。 １９． 駆動装置の効率を改良するために、コイル（１４、１５、１６）が、多 数の斜めの層に配置されるか、コイル枠（１３）の面に傾斜して捲回されている （図２、３）ことを特徴とする請求の範囲１ないし１８の何れかに記載のポンプ 。 ２０． 駆動ロータ（６４）が、上側ロータディスクを含み、下側ロータディス クの代わりに、ステータの磁石コイル（４）の鉄心（４５）と相互結合する磁気 ヨーク（５３）を備えている（図１１）ことを特徴とする請求の範囲１ないし１ ９の何れかに記載のポンプ。 ２１． 円形及び／又は半径状の凹部（５９、６０）若しくは溝が、ポンプの裏 壁部に、又は、分離可能なポンプと駆動装置にあっては、駆動装置のカバー壁部 上に、備えられている（図１５、１６）ことを特徴とする請求の範囲１ないし２ ０の何れかに記載のポンプ。 ２２． ポンプヘッド（１）が、駆動装置（２）の両側に軸方向に、好ましくは 、同時に右心室用と左心室用とに支援／置換できる目的で、装着されて、２つの ポンプヘッドの寸法とロータ形状が異なり、生理学的条件に合致するようにポン プ容量を達成させるようにしたことを特徴とする請求の範囲１ないし２１の何れ かに記載のポンプ。 ２３．ポンプヘッド（１）と駆動装置（２）とが、ポンプヘッド（１）又は駆動 装置（２）だけを交換するために、互いに分離することができることを特徴とす る請求の範囲１ないし２２の何れかに記載のポンプ。