JP2000509253A - 不死化させたトリ細胞株 - Google Patents

不死化させたトリ細胞株

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、特にトリの組織、すなわち、血球および造血細胞以外の、特に繊維芽細胞および上皮細胞、例えば胚由来の非形質転換不死化トリ細胞を特徴とする。トリ細胞はMTIプロモータに依存するSV40T+t遺伝子で不死化される。特に、pDAMTベクターが組込まれている。

Description

【発明の詳細な説明】 不死化させたトリ細胞株 本発明はトリ細胞株およびその誘導体に関する。 哺乳類由来の一部の臓器で実施できるように、烏類から取り出した臓器から自 然に細胞株を樹立することは不可能である。 現在利用できる細胞株は、トリの白血病群のレトロウイルスまたはマレック病 ウイルスなどの発がん特性を有するある種のトリウイルス、またはメチルコラン トレンおよびジエチルニトロソアミンなどのある種の化学分子の形質転換特性を 使用して得られたもののみである。 これらの細胞株は大部分はかなり形質転換されており、そのため、ワクチンウ イルスの増殖には不適である。 著者らは、発がん性は示さないが、不死化誘導能により選択された遺伝子を細 胞に組込むことのできるベクターをこれらの細胞に導入することからなる新しい 方法を採用している。 erbAおよびerbBなどのトリレトロウイルス遺伝子を組込むベクターを 使用して、最初の試験を実施した。 仏国特許出願第FR−A−2596770は、トリまたは哺 乳類細胞の培養物をベクター、または、これらの細胞に対して発かん性ではない が、v−myb、v−etsおよびv−erbAから選択した遺伝子をこれらの 細胞に組込むことができる系に感染させる不死化法を提起している。AMV、E 26およびXJ12ウイルスが適当なベクターでありうる。このXJ12ウイル スは発がん性v−erB遺伝子が欠失したAEVウイルスのウイルス誘導体であ る。 実際に、これらの試験により造血細胞株の細胞から樹立細胞株を得ることがで きたが、繊維芽細胞または上皮細胞などの付着培養中のニワトリ肝細胞では期待 した結果が得られなかった。 がん遺伝子mybを使用して骨髄芽球様型の(血球)のトリの非形質転換細胞 株が得られた(国際特許出願第WO91/18971)。 同時に、著者らは、種々の哺乳類組織由来の細胞を不死化するためにサルウイ ルスSV40の初期t遺伝子および初期T遺伝子を使用することを提起した(D. S.Neufeld他、Molecular and Cellular Biology、1987年8月、2794-2802、O.K ellermannおよびF.Kelly、Differentiation 1986、32:74-81および仏国特許出 願第FR−A−2649721号)。 一つの態様として、仏国特許出願FR−A−2649721号は、従来の方法 の特異性が高いという欠点(特別な種および/または特別の細胞の種類に限定さ れる)を解消することを目的として、すべての種類の細胞およびすべての種に使 用できる条件的不死化法を提起しており、これをクレームに記載している。従来 の方法には、形質転換ウイルス(アデノウイルス、エプスタイン・バーウイルス 、SV40またはポリオーマウイルスなどのある種のパポーバウイルス、例えば 、SV40ウイルスは齧歯類およびヒトの細胞のみを形質転換させる形質転換ウ イルスであることが示されている)による細胞の形質転換、ウイルスのプロモー タと結合する形質転換遺伝子を有する構築体によるトランスフェクション、細胞 のプロモータと結合する形質転換遺伝子によるトランスフェクションがある。こ の特許出願では、ビメンチンの調節配列からのDNA断片と不死化遺伝子をコー ドするDNA断片を合わせた構築体を選択しており、この構築体はビメンチンの 誘導可能なプロモータの支配下にあるSV40ウイルスのT抗原でありうる。こ の文献は鳥類については何も述べていない。 鳥類におけるこれらのウイルスがん遺伝子の実際の使用につ いては、ヒトアデノウイルス5の12S型のE1Aタンパク質を使用してウズラ の上皮細胞を不死化できたこと(Guilhot他(1993)、Oncogene 8:619-624)以外 には、これまで記載されていない。 すべての期待に反して、本発明者は不死化非形質転換トリ細胞株の産生に成功 した。 一般的には、本発明者らは、トリの組織すなわち循環血細胞または造血細胞以 外の細胞からでも不死化非形質転換トリ細胞株を作製することはできることを発 見した。 従って、本発明は、特に、トリ組織すなわち循環血細胞または造血細胞以外の 細胞、特に繊維芽細胞および上皮細胞、例えば、胚由来の不死化非形質転換トリ 細胞株に関する。 より詳細には、本発明は、MTI(ネズミメタロチオネインI)プロモータの 支配下にあるSV40T+t遺伝子をゲノムに組込んだ不死化非形質転換トリ細 胞株に関する。 好ましくは、細胞はSV40プロモータも組込んでおり、このプロモータはネ オマイシン耐性の遺伝子に機能的に結合する。 好ましくは、細胞は少なくとも一つのLTR配列を組込んでいる。LTR配列 は実施例に記載のように欠失させることがで きる。 細胞は好ましくは、第1図に示すように、ベクターpDAMTを組込んでいる 。 細胞はトリ起源のものであるが、特にバリケン由来のものであってよい。 本発明は、特に、CNCM(Collection Nationale deCultures de Microorgan ismes de l'Institut Pasteur(Pasteur Institute National Collection of Mic roorganism Cultures))に参照番号I−1712として寄託されている不死化非 形質転換トリ細胞株TDF−2Aに関する。 本発明は当然、これらの細胞株由来の細胞も包含する。これにより、記載した 参照番号でCNCMに寄託した細胞だけではなく、これらの寄託した細胞の子孫 を構成する細胞、すなわち、単純な増殖で得られたものおよび増殖の間に突然変 異する可能性のあるもの、ならびに故意の修飾後に得られる誘導細胞と呼ばれる もの、および、もちろん、2種の修飾を受けたものも包含する。 従って、本発明は、上記細胞の修飾により得られる誘導細胞も包含する。これ らの修飾には以下のものが含まれる。 − 各々が産業上重要な分子をコードする一つまたは複数のヌクレオチド配列を 含む一つまたは複数の発現カセットであって、本発明の細胞に挿入した後で上記 分子を産生できる発現カセットの挿入。当業者はこの手法に十分精通している。 特に挙げられる産業上重要な分子は、特にワクチンまたは診断試薬に使用するペ プチド、タンパク質または糖タンパク質の型のウイルスサブユニット、ホルモン などのタンパク質分子である。 − ウイルスに対する感受性を予め変化させまたは変化させずに、ウイルスまた はワクチン製造の目的での、細胞内で増殖可能なウイルスによる慢性的な感染。 感染は慢性でなくてもよく、ウイルス増殖のために選択されたバッチの細胞につ いて実施することもできる。 (下記の修飾とは、好ましくおよび好都合に、上記二つの型の修飾を組み合わせ たものと理解されたい。) − 特に、集密性を維持するために、これらの細胞株に培養条件に対するより強 い耐性を付与するための、ヒトアデノウィスルp19E1B(Rao他(1992)、Pro c.Natl.Acad.Sci.USA 89:7742-7746)、エプスタイン・バーウイルスLMP −1(Gregory他(1991)、Nature 349:612-614)およびBHRF1 (Pearson他(1987)、Virology 160:151-161)、単純疱疹ウイルスICP34.5 (ChouおよびRoizman(1992)、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:3266-3270)、バキ ュロウイルスp35(Clem他(1991)、Science 254:1388-1390)タンパク質をコー ドする遺伝子などの、bcl−2以外の生存遺伝子または抗アポトーシス遺伝子 の導入。 − 増殖速度を上昇させるのに適したベクターを使用する細胞周期の調整に関与 する遺伝子の過剰発現。サイクリンをコードする遺伝子の過剰発現により細胞周 期を短縮し、その結果、増殖速度を上昇させることがあることが示されている(R osenberg他(1995)、Oncogene 10:1501-1509;Quelle他(1993)、Genes and Dev.7 :1559-1571)。 − ウイルスを増殖させるための、当該の受容体をコードする遺伝子を組込むこ とによる細胞株のウイルス感受性スペクトルの変更。 哺乳類を参照できるが、通常は麻疹ウイルス(CD46)を許容しないネズミ の細胞によるこのウイルスの受容体の発現により、これらの細胞がこのウイルス に感受性となり、ウイルスを複製できるようになる(Naniche他(1993)、J.Vi rol.67: 6025-6032)。細胞でウイルスを製造するために、これらの細胞をそのウイルス に対して感受性とすることが特に重要である。 − 細胞の成長を促進しうるがん遺伝子の組込み。 本発明により誘導された細胞が上記修飾の一つまたは複数を含みうることは自 明である。 本発明はまた、産業上重要な分子またはウイルスを製造する方法に関し、この 方法は上記細胞を培養することを含む。 本発明は、特に、診断用試薬またはワクチンを創製するための分子またはウイ ルスの製造または治療上重要な分子の製造を目的とする。 本発明を以下に、非限定実施例により示す実施形態および第1図を参照してよ り詳細に記載する。第1図は、細胞株TDF−2Aの作製に使用されるベクター pDAMTの構造を示しており、図中、 LTRは直接繰り返し配列(長い末端繰り返し復配列)であり、 LTRはLTRの欠失であり、 MTIはネズミメタロチオネインIプロモータであり、 SV40T+tはSV40の初期領域であり、 SV40はSV40プロモータである。 実施例1=TDF−2A細胞株の作製 I.起源および特徴の説明 1.1 使用したベクターpDAMTの説明 ベクターpDAMTは、マウスメタロチオネインIプロモータ(BgIII部 位がHindIII部位にトランスフォームされたEcoRI/BgBII断片 )(Durnam他(1980)、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 77:6511-6515;Brinster他(198 2)、Nature 296:39-42)の支配下にあるSVウイルスの初期領域(T抗原およびt 抗原をコードする)(HindIII/BamHI断片)(Fiers他(1978)、Natu re 273:113-120)を含む。 ベクターpMTSVneo(Peden他(1989)、Exp.Cell.Res.185:60-72)由 来のこの転写ユニットを含むEcoRI/EcoRI断片をベクターpDA1(A ubert他(1991)、J.Cell.Biol.113:497-506)のXbaI部位に挿入した。この 後者のベクターは本質的に、ラウス肉腫関連ウイルス2(RAV−2)のゲノム から3’側LTRの修飾後に得られるものである。従って、RAV−2の3’側 LTRのU3領域が欠失し、ラウス肉腫関連ウイルス1(RAV−1)LTRか ら単離されたR領域およびU5領域に結合している。このベクターは、ベクター pSV2neo(SouthernおよびBerg(1982)、J.Mol.Appl.Genet.1:327-341 )由来のSV40プロモータの支配下にあるネオマイシン耐性遺伝子を含む転写 ユニットも含んでいる。第1図参照。 1.2 細胞株の樹立と不死化の提示 KawaiおよびNishizawa(1984),Mol.Cell.Biol.4:1172-1174に記載のジメチ ルスルホキシド(DMSO)法を使用して、バリケン14日胚由来の細胞にベク ターpDAMTをトランスフェクトした。次いで、ゲネチシンG418(150 μg/ml)を使用して、15日間、トランスフェクトされた細胞を選択した。 耐性クローンを1週間に1回から2回継代する割合で定期的に継代培養する。こ の3ヶ月間の活性増殖期の後、細胞は危機期に入り、この期間に細胞の大部分が 死滅する。ほぼ2ヶ月続くこの期間の後、いくつかのクローンが活性増殖を再開 し、これらが不死化されたことが示唆される。 TDF−2A細胞株はこのように二つの培養から得られる。 これをより詳細に検討した。 TDF−2A細胞は200回継代し、ほぼ460世代となり、600日より長 期間持続的に培養中に維持された。比較すると、 SV40ウイルス初期領域を発現していない対照細胞では20回を超える継代で は培養中に維持することはできない。 1.3 増殖特性 不死化した細胞を回転瓶中、10X HAM F−10を6%で、10X 1 99HANKSを4%で、トリプトース・ブロス・ホスフェートを2.95%〜 4%、重炭酸ナトリウムを5.6%〜2.5%、100X ビタミンBMEを0 .1%で、ウシ胎児血清を3%、カナマイシンを5%〜1%およびバンコマイシ ンを0.5%〜1%含有する培地中、38℃で培養した。 これらの条件下では、24時間で倍加する。 1.4 T抗原の発現 T抗原に特異的な抗体を使用する間接免疫蛍光法または間接免疫ホスファター ゼ法(Pab 101:Santa Cruz Biotechnology ref.sc147)により、すべての細胞が 核内でT抗原を発現することが証明され、細胞すべてにベクターが組込まれてい ることが示された。 この組込みはサザンブロット法でも示された。不死化した繊維芽細胞のゲノム DNAを制限酵素XbaIおよびBStXI で消化した。T抗原に特異的なプローブ(1018bpのNdeI/NdeI断 片)とハイブリダイゼーションすると、不死化遺伝子を発現し、TDF−2A細 胞に挿入された転写ユニットでは大きな転位は起こっていないことが明らかとな った。このことは、得られたハイブリダイゼーション断片の大きさが予測された 大きさと一致することから示された。 1.5 腫瘍化能の欠如 不死化された細胞は腫瘍化能を全く示さない。これらの細胞は半固体培地でコ ロニーを形成することはできず、またニワトリおよびアヒルの卵の漿尿膜で腫瘍 を形成することもできない。また、ヌードマウスおよび1日齢のSPF(病原体 フリー)のアヒルおよびニワトリの雛で腫瘍を形成することもできない。 1.6 核型 TDF−2A細胞の核型を114回目および135回目の継代の際に検討した 。この結果、細胞は実際にトリ起源であり、この種に特徴的なミクロ染色体が存 在することが明らかとなった。さらに、観察された染色体はアヒル一次胚細胞で 認められる染色体に代表的なものであり、従って、細胞株の起源が確認された。 II.特徴 TDF−2A細胞は特に、アヒル一次胚細胞で通常複製されるアデノウイルス 、パルボウイルスおよびレオウイルスなどのアヒルに特異的なウイルスに対する 感受性を示す。従って、これらのウイルスはこの細胞株で製造できる。 実施例2:組込み部位の同定によるTDF−2A細胞系の特徴付け 114回目および135回目の継代培養由来の細胞から調製したTDF−2A 細胞のゲノムDNAを制限酵素BglIIおよびKpnIで消化した。このよう に処理したDNAを次いでゲル電気泳動にかけてから、ナイロン膜に移した。こ れを次いで、T抗原に特異的なプローブ(1018bpのNdeI/NdeI断 片)とハイブリダイゼーションさせた。例えば、Bg1IIで消化すると、二つ の大きなハイブリダイゼーションバンド(約15kbおよび23kb)が得られ 、二つの組込部位か存在することを示唆した。KpnIで消化すると一つの大き なバンド(約20kb)と少なくとも一つの小さなバンドが生じ、少なくとも二 つの組込部位が存在することが確認された。 実施例3:TDF−2A細胞でのアデノウイルスV127の増殖 TDF−2A細胞を回転瓶に播種した。軟殻卵病アデノウイルスV127株を 細胞培養に接種した。6日後、振とうして付着した細胞を剥がすことにより回収 した。従って、回収された混合物は付着した細胞と培養上清を含んでいる。細胞 粉砕器またUltraturraxなどのホモジナイザーを使用し、13,50 0rpm(T25型IKAアプライアンス)で1分間処理して、全体を均質にす る。 感染ウイルス価を96ウェルプレート上で実施するマイクロ法で測定する。ウ イルスの希釈物を二次バリケン胚細胞から調製した付着した細胞に接種する。各 ウイルス希釈物を6つのウェルに接種する。プレートをCO2インキュベータ内 で8日間インキュベートする。ウェル中のウイルスの存在は、顕微鏡下で特徴的 細胞変性効果(CPE)を観察して調べた。感染価はKARBER法で計算し、 50%CPEを提供するウイルス希釈の逆数の対数「価=d+r/Nx(n+N /2)」で表す。ここで、dは全てのウェルが陽性となるときの希釈を対数で表 したものであり、rは希釈比であり、Nは希釈毎のウェルの数であり、nは0〜 100%の間の陽性のウェルの数である。 ウイルスの存在は、ニワトリ赤血球縣濁液を使用するウイルス上清の血球凝集 活性を調べることによっても確認する。この場合、上記ウェルからの上清50μ lをDynatechマイクロタイトレーションプレートに入れ、各ウェルに1 5×106細胞/mlを含有するニワトリ赤血球縣濁液25μlを加える。マイ クロタイトレーションプレートを周囲温度で45分間振とうし、インキュベート した後、血球凝集が可視的にはっきりと認められたウェルすべてを陽性とみなす 。同様にして、価をKARBER法で計算する。 結果:得られたウイルス価はアヒル一次胚細胞で得られたものと等しい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 エコール・ノルマン・シユーペリユール・ ドウ・リヨン フランス国、エフ―69364・リヨン・セデ クス・07、アレ・デイタリー、46 (71)出願人 メリアル フランス国、エフ―69002・リヨン、リ ユ・ブルジユラ、17 (72)発明者 ブケ,ジヤン―フランソワ フランス国、エフ―69280・サント・コン ソルス、シユマン・ドウ・ロピタル、40 (72)発明者 ベンシヤイビ,ミル フランス、エフ―67000・ストラスブール、 リユ・デ・ボンヌ・シヤン、4 (72)発明者 サマリユ,ジヤツク フランス国、エフ―69100・ビルユルバン ヌ、ルート・ドウ・ジユナ、169・ビス (72)発明者 デメツトル,フイリツプ フランス国、エフ―69130・エキユリー、 シユマン・ドウ・ラ・ベルニク、35、ル・ トルイユ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.不死化されたが形質転換されていないトリ細胞。 2.トリの組織由来の細胞から得られることを特徴とする請求の範囲第1項に記 載のトリ細胞。 3.繊維芽細胞または上皮細胞由来であることを特徴とする請求の範囲第2項に 記載のトリ細胞。 4.そのゲノムに組込まれたMTIプロモータの支配下にあるSv40T+t遺 伝子を含有することを特徴とする請求の範囲第1項から第3項のいずれか一項に 記載の不死化非形質転換トリ細胞。 5.ネオマイシン耐性の遺伝子と機能的に結合したSV40プロモータも組込ん だことを特徴とする請求の範囲第4項に記載の細胞。 6.少なくとも一つのLTR配列も組込んだことを特徴とする請求の範囲第4項 または第5項に記載の細胞。 7.ベクターpDAMTを組込んだことを特徴とする請求の範囲第4項に記載の 細胞。 8.CNCM(Collection Nationale de Cultures de Microorganismes de l'Institut Pasteur(パスツール インスティテュート ナ ショナル コレクション オブ マイクロオーガニズム カルチャーズ:Pasteu r Institute National Collection of Microorganism Cultures))に参照番号I −1712として寄託されている不死化非形質転換トリ細胞株TDF−2A。 9.請求の範囲第8項に記載の細胞株由来の不死化トリ細胞。 10.産業上利用できる分子をコードする核酸配列を少なくとも一つ含む発現カ セットを少なくとも一つ含むことを特徴とする請求の範囲第1項から第7項およ び第9項のいずれか一項に記載の細胞。 11.核酸配列がペプチド、タンパク質または糖タンパク質型のウイルスサブユ ニットをコードするまたはホルモンなどのタンパク質分子をコードすることを特 徴とする請求の範囲第10項に記載の細胞。 12.細胞内で増殖できるウイルスで好ましくは慢性的に感染させたことを特徴 とする請求の範囲第1項から第7項および第9項のいずれか一項に記載の細胞。 13.好ましくは、ヒトアデノウイルス由来のp19E1B、 エプスタイン・バーウイルス由来のLMP−1、エプスタイン・バーウイルス由 来のBHRF1、単純疱疹ウイルス由来のICP34.5およびバキュロウイル ス由来のp35からなる群から選択した、bcl−2以外の生存遺伝子または抗 アポトーシス遺伝子を含むことを特徴とする請求の範囲第1項から第7項および 第9項から第12項のいずれか一項に記載の細胞。 14.増殖速度を上昇させるために、細胞周期の調整に関与する一つまたは複数 の遺伝子を過剰発現させうるベクターを組込んだことを特徴とする請求の範囲第 1項から第7項および第9項から第13項のいずれか一項に記載の細胞。 15.ウイルス受容体をコードする遺伝子を組込んだことを特徴とする請求の範 囲第1項から第7項および第9項から第14項のいずれか一項に記載の細胞。 16.細胞増殖を促進できるがん遺伝子を組込んだことを特徴とする請求の範囲 第1項から第7項および第9項から第15項のいずれか一項に記載の細胞。 17.請求の範囲第1項から第7項および第9項から第16項のいずれか一項に 記載の細胞を培養することを含む産業上利用できる分子またはウイルスを製造す る方法。
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