JP2000508919A - 多能性ウサギ胚幹(es)細胞系およびそのキメラウサギの発生における使用 - Google Patents

多能性ウサギ胚幹(es)細胞系およびそのキメラウサギの発生における使用

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、ウサギ胚幹(ES)細胞系に関し、これは、少なくとも70%、好ましくは80−90%の未分化細胞を含み、交配5.5日後の胞胚の内部細胞塊の単離、およびそのウサギES培地における支持細胞上での培養により得られる。本発明はさらに、この細胞系の誘導および保持のさらなる最適化、およびその利用、とりわけキメラウサギの発生における使用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 多能性ウサギ胚幹(ES)細胞系およびそのキメラウサギの発生における使用 本発明は、新規のウサギ胚幹(ES)細胞系およびそのキメラウサギの発生に おける使用に関する。 遺伝子標的(胚幹(ES)細胞における相同的組換えによる)技法によって、 希望するように、そして限定的にゲノムを操作することができる(Capecchi,19 89;Robertoson,1987;Bradley,1987)。概要を述べると、標的とすべき遺伝子 は、プラスミド移転ベクターに組み込まれ、これらの配列のいくつかの、選択可 能マーカーをコードする外来DNAでの置換(不活性化)により、または変異遺 伝子配列(標的変異生成)により改変される。これらの不活性化または変異の遺 伝子は、ES細胞(夫々完全な動物に成長する潜在能力を有す)に導入される。 次いで、天然遺伝子が不活性化ハイブリドで置換されているES細胞のクローン をインビトロで選択し、これらの選択クローンを再移植した正常胚に導入する。 この方法は不活性化遺伝子の生殖系列伝達のために選択されるキメラ動物をつく る。育種および選択を通じて、標的(ノックアウト)遺伝子を欠く形質転換動物 がつくられる。 完全なES細胞誘導マウスが最近開発された技術でつくられて、四倍体胚を有 する野生型または変異のES細胞が集められる(Nagy et al.,1993)。また、 ES細胞は非相同的組換えによる遺伝物質の導入に用いられ、生きている動物の 遺伝変化の研究に供せられる。 遺伝子機能の変化のために形質転換技法およびES細胞技法の使用は、主なヒ トの病気の動物モデルを提供する(参照Wilson,1996;Rubin and Barsh,1996) 。しかし現在のところ、この技術はマウスにおいてのみ成功している。マウスは 、多くの利用に役立つものであるが、その可能な使用を大きく制限するものがあ る(例えば、大きさおよびヒト疾患の表現型をつくり得ないこと)。従って、表 現型結果または機能損失変異を試験するための大動物モデルは、非常に価値があ る。 推定の多能性ES細胞が多くの他種の動物で単離されており、それには、ハム スター(Doetshman et al.,1988)、豚(Evans et al.,1990;Piedrahita et a l.,1990;Notarianni et al.,1990;Talbot et al.,1993)、羊(Notarianni e t al.,1990)、牛(Evans et al.;Saito et al.,1992)、ミンク(Sukoyan et al.,1993)、兎(Graves and Moreadith,1993)、ラット(Iannaccione et a l.,1994)、ヒト(Bongso et al.,1994)および霊長類(Thomson et al.,199 5)がある。しかし、マウスとラットにおいてのみ、ES細胞は胞胚中に再導入 してキメラをもたらす培養が確立しており、ウサギや他の動物での試みは現在ま ですべて成功していない。 ウサギの胞胚から新たに誘導された内部細胞塊(ICM)の細胞は、受容体の 胞胚に注入された後にキメラウサギの発生を可能とすることが示されており(Ga rdner and Munro,1974;Moustafa,1974;Babinet and Bordenave,1980)、一方 、Yang et alは、新たに単離したICMおよびインビトロ培養に3日間保持した ICMの両方の細胞からのキメラウサギの生成を報告している。 しかし、ES細胞における相同的組換えによる遺伝子標的を可能にするために は、長期問培地中に保持することができ、キメラ動物をつくるための発揮された 能力を有する細胞系が標的遺伝変化のある子孫をつくるために必要である。本発 明以前には、マウスおよびラット以外にかかる細胞系は単離されていなかった。 推定の多能性ウサギES細胞の誘導は、前にGravesおよびMoreadith(1993) により報告された。2種の主な細胞型が体外移植胚の一連の継代後に明らかにな った。ひとつの型は栄養外胚葉の初代産物に等しい形態を持ち、胚の着床を司ぞ る細胞であった。第二の型は典型的に上皮の様相を示し、ウサギES細胞を表す と推定された(表1)。これらの推定ES細胞は、外胚葉、中胚葉および内胚葉 を現す多様な細胞型からなる胚子様体をつくることができたが、ニュージランド 白色(NZW)種からの胞胚への上皮様細胞の導入後(Graves and Moreadith, 1993;Graves and Moreadith,未公表結果(表1))および脱核したニュジーラ ンド白色種の受精卵への核移植後(Du et al.,1995)にキメラウサギを作るこ とはできなかった。これは、これらのES細胞でキメラをつくれないのは種間障 壁によるものであろうことを示唆している。しかしながら、表1の データによると、単一の内部細胞塊から、4つの試験した上皮系のいずれからも キメラ動物は誘導されない。 表1:推定ES細胞系のウサギ胚注入の結果 (未公表、Graves and Moreadith) 細胞系 胚の段階 #注入 #出生(%) キメラ(%) GM3 胞胚 46 29(63) 0(0) GM4 胞胚 24 2 (8) 0(0) GM8 桑実胚 84 6 (7) 0(0) GM4 桑実胚 14 5(35) 0(0) 合計 168 42(25) 0(0) NiemannおよびStrelchenko(1994)も多能性ウサギ(カリフォルニア種)ES 細胞の分離および保持を試みたが、宿主胞胚(Chinchi1lla,Black Rex)の内部 細胞塊を有する推定ES細胞(計12継代で保持された)の集合を観察したけれ ども、キメラ子孫の発生を記載していない。これらの推定ES細胞は交配4日後 に採取したウサギ胚から誘導された。このように現在まで、受容体の胞胚に注入 してキメラ動物をつくる発揮能力の、安定な多能性ウサギES細胞系を作ろうと する試みはすべて失敗している。 従って、受容体の胞胚に注入してキメラ動物をつくる発揮能力のウサギ胚幹( ES)細胞系の改良された誘導および保持を得ること、次いで野生型または遺伝 的に変化した子孫の産生を可能にすること(相同的または非相同的のいずれかの 組換えを経て、例えば遺伝子または核移転を用いて)が本発明の目的である。 少なくとも70%、好ましくは80−90%の未分化細胞を含有するウサギ胚 幹(ES)細胞系が、交配5.5日後の胞胚の内部細胞塊を単離し、次いでそれ らをウサギES培地において支持細胞上で培養することにより、得られることが 分かった。 本発明のウサギES培地は、高グルコースDulbecco's Modified Eagle Medium 、4mMのL−グルタミン、0.1mMの2−メルカプトエタノール、148単位/m lのペニシリンGナトリウム、148μg/mlの硫酸ストレプトマイシン、4μ g/ mlのウシインスリン、103単位/mlのネズミ白血病阻害因子、20%のウシ胎 児血清、1.5%のMEM非必須アミノ酸溶液を含む。 支持細胞は、好ましくは12.5日令のマウス胚から誘導されたマウス胚線維 芽細胞であり、10cmのペトリ皿につき3−4×106細胞の密度で用いられる 。 好ましくは、改良トリプシン処理法も用いられ、これは、リン酸塩緩衝溶液中 に0.1%のコラゲナーゼ、1%のチキン血清および0.03%のトリプシン−E DTAを含有するトリプシン処理培地の使用からなる。マウス胚線維芽細胞およ び栄養外胚葉細胞がこの培地で緩やかに離れるので、ES細胞の選択的継代が可 能となった。 本発明の細胞は、次の性質でもって認識される。10以上の継代後の三次元的 コロニー形成、アルカリホスファターゼについてポジティブ着色およびサイトケ ラチン18とヴィメンチンについてネガティブ着色。 本発明は、キメラウサギ発生のためのES細胞系の使用に関し、例えば受容体 胞胚への胞胚の注入、胚の集合または核の移転に続いてなされる。 本発明のES細胞系は、相同的または非相同的組換えによる遺伝子変化のため に、または生殖系列移送を経る遺伝子変化のあるウサギの発生のためにも使用さ れる。 本発明の細胞系の使用または分化は、(新規)遺伝子の研究または単離をもた らし得る。 本発明は、多能性ES細胞の改良誘導、いくつかの継代での培地における保持 、およびキメラ動物の発生のための使用を導く。 受容体の胞胚に注入してキメラ動物をつくる発揮能力のあるウサギ胚幹(ES )細胞系の改良誘導および保持は、これらの多能性ES細胞における相同的また は非相同的組換えに続き、標的変異の生殖系列移転ができる子孫の発生を可能に する。さらに、ウサギES細胞は、その多能性によって、新規遺伝子の研究また は単離を可能にする特定の細胞型へ分化し得るようになる。 本発明は次の実施例で説明されるが、これは本発明の範囲を限定する意図では ない。本発明に基づき、いくつもの変更および改良がなし得ることは、当業者に 明らかであろう。 実施例1細胞培養条件 Graves and Moreadith(1993)に記載されているように、ES細胞系GM3か ら出発し、Dutch Beltedウサギ胚から誘導して(図1)、Graves and Moreadith (1993)の方法に比較して未分化ES細胞の率を安定化するよう細胞培養条件を 整えた。ニュージランド白色種の胞胚腔にES細胞を注入して、キメラの発生が初 めて可能となった。これは実施例2に示す。 細胞培地、マウス胚線維芽細胞(MEF)支持層の密度、MEFの誘導に用い るマウス胚の年齢および継代のための細胞の離脱に用いるトリプシン処理培地に 変更を加えた。 Graves and Moreadith(1993)で用いられた培地は、高グルコースDulbecco's Modified Eagle Medium、4mMのL-グルタミン、0.1mMの2-メルカプトエタ ノール、148U/mlのペニシリンGナトリウムおよび148μg/mlの硫酸スト レプトマイシンからなる。 本発明では、次の添加物を変更または追加した。4μg/mlのウシインスリン 、103単位/mlのネズミ白血球阻害因子、20%ウシ胎児血清および1.5%M EM非必須アミノ酸溶液。 ウサギES細胞(10cmペトリ皿当たり1.5−3×106細胞)をマイトマイ シンで有糸分裂的に停止したマウス胚線維芽細胞に合流的に生育し、ES細胞を 新たにつくった支持細胞(10cm皿当たり3-4×106細胞)上で4-6日毎に 継代した。ES細胞に上記の改良培地を毎日供給した。培養皿を5%CO2空気 の湿気中に保持した。マウス胚線維芽細胞を12.5令のマウス胚から誘導し、 継代1で使用した。12.5令の胚の使用と共に高い密度のマウス胚線維芽細胞 (10cmペトリ皿当たり2−3×106に対し3−4×106)は、ES細胞の分 化を顕著に低下した。 未分化細胞のみがキメラ子孫をつくるのに不可欠である、受容者胚の内部細胞 塊中に合体する能力を保持しているので、この分化の低下は重要であることが分 かった。 さらに、改良された選択的トリプシン処理法を用いて、栄養外胚葉細胞(ES 細胞分化を誘発できる)を培地から取得できた。トリプシン処理培地は、リン酸 塩緩衝液中に0.1%のコラゲナーゼ、1%のチキン血清および0.03%のトリ プシン−EDTA(Gibco Cat.no.25200)を含有する。この選択的トリプシン 処理培地は、マウス胚線維芽細胞および栄養外胚葉細胞がES細胞よりもゆっく りと離れるので、ES細胞の選択的継代を可能にした。 実施例2キメラの発生 Graves and Moreadith(1993)によるDutch Belted胚から誘導したが、実施例 1の培養条件に保持したGM3細胞を下記のキメラ子孫を発生するために用いた 。推定ES細胞の上皮様コロニーの胞胚注入は、ウサギ胚への注入後にキメラウ サギを発生することは以前になかった(表1)。さらなる下記の実験において、 アルカリホスファターゼ・ポジティブの未分化ES細胞の比率を安定化する改良 培養条件に、継代12からのGM3細胞を保持した。 性的成熟ニュージランド白色種の雌に豚小胞刺激ホルモンの6回連続的皮下注 入(FSH‐0.4,0.4,0.5,0.5,0.5,0.5mg)を12時間ごとに 行い、FSHの最終投与10時間後に75IUのヒト絨毛膜ゴナドトロピン(hC G)を静脈注射し、この雌を同種の雄と交配した。 3%のウシ血清アルブミン(Chon fraction V)および5%の抗生物質/抗真 菌溶液(Gibco,Grand Island,NY)を補充したDulbecco'sリン酸塩緩衝液で子 宮腔を洗うことにより交配90時間後の子宮角から胞胚を採取した。なお、緩衝 液は5%CO2空気の湿気中39℃で予め等張にしておいた。 上皮様アルカリホスファターゼ・ネガティブかつ3次元成長アルカリホスファ ターゼ・ポジティブのES細胞をニュージランド白色種の胞胚腔に注入すると、 キメラが発生した(表2)。計287のニュージランド白色種の胞胚がGM3細 胞系からの20−300細胞と共に注入された。GM3との胞胚の注入は微分干 渉光を有するZeiss倒立顕微鏡で250×の倍率で行われた。顕微手術はマウス に日常的になされるように、Narashige顕微手術器で行われた。 GM3細胞と共に注入された5−10の胚は、小さい切り込みと鋭いガラスの ピペットを利用して受容体ニュージランド白色種の雌の各子宮角の隣接部分に再 移植された。この受容体雌は、供給体へのhCG注入14時間後に、予め75IU のhCGが投与されていた。再移植はケタミン/キシラジン混合物による全身麻 酔下に行われた。 括弧内の%は注入胞胚に対するものである 結果として全出生率は23%であった。用いたES細胞系が有色Dutch Belted 株から誘導されたので、非有色ニュージランド白色種株からの胞胚へのGM3細 胞の注入はキメラにおいて明白な毛皮色形成を起こすであろう。毛皮の色からす ると、3匹のキメラがDutch Belted系統に典型的な1以上の黒色帯を有していた 。キメラ化の比率はDutch Belted有色毛皮の寄与を基にすると、10%から50 %以上であった。これらのキメラのうち、1匹は雄(図2a)、1匹は雌(図2b )および他の1匹はおそらく半陰陽であった。これらの結果は、培養中に保持さ れ、何度も(15−22回)継代したES細胞系の胞胚注入がキメラウサギを発 生し得るとの原則についての第一の証明をなす。キメラ化を振り返えると、3次 元成長のアルカリホスファターゼ・ポジティブに帰されるようである。詳細を下 記する。 実際のところ、胞胚腔へのES細胞の注入後のキメラ生成頻度は低く、生きて 生まれた動物の4%に過ぎなかった。これは次のようないくつかの要因によると 思われる。1)ES細胞が導入された成熟胞胚における顕著な空間のために、発 育胚へのES細胞の組み込みが少ないこと、2)Dutch Belted細胞系のニュージ ランド白色種の胞胚との生来の不適合性、3)細胞系の多能性の欠如。生育内部 細胞塊に直接的にES細胞を導入することによって、ES細胞の生育内部細胞塊 への運送頻度(続く胚中への組み込みに不可欠)を増加しようとする試みによっ ては、高頻度のキメラ形成をもたらさなかった。ES細胞注入についての受容 体としてのDutch White胞胚(自然的点変異によりDutch Belted株から由来する )の使用は、キメラを発生せず、従って株障壁の関与を除去する。 追加の実験によると、Graves and Moreadith(1993)に記載の培地に保持され たES細胞でのキメラ形成のないこと、および初期継代GM3細胞から出発した 実施例1のようなES細胞での低効率は、主に残存多能性ES細胞についての前 者における不存在および後者における低率によるようであった。このことはアル カリホスファターゼについての着色で表された。アルカリホスファターゼは未分 化細胞中に存在するが、分化に際し急速になくなる(Benham et al.)。元の細 胞系におけるアルカリホスファターゼ・ポジティブ細胞の出現は継代10(図1 )後1%以下であり、しかし、この頻度は本明細書記載の改良培養条件で保持さ れ得る。推定ES細胞を表すと元は考えられていた(Graves and Moreath,1993 )扁平上皮様細胞型(図1)はほとんどアルカリホスファターゼ・ネガティブで あり、受容体胞胚の内部細胞塊に組み込むことができず、キメラ子孫を発生する ことができない。したがって、新しいES細胞系は実施例3に記載のように誘導 された。 実施例3ES細胞の改良誘導 ES細胞の誘導についての改良法を開発し、改良細胞培養条件と併用して8か ら10の継代後に80%以上の未分化アルカリホスファターゼ・ポジティブ細胞 からなる5ウサギES細胞系の発生が下記するように見られた。 過剰排卵Dutch Beltedの雌をDutch Beltedの雄と交配せしめた。交配5.5日 後(交配後4または5日の代わり)に子宮角から胞胚を取り、3%のウシ血清ア ルブミン(Cohn fraction V)および5%(v/v)の抗生物質/抗真菌物質溶液を 補充したDulbecco'リン酸塩緩衝液で洗った。胞胚を次の処置まで5%CO2培養 器中39℃でウサギES培地に保持した。酸性リン酸塩緩衝液(pH=2.5) および0.5%のプロナーゼリン酸塩緩衝液を用いて、胞胚のムチン・コートお よび透明帯を除去した。内部細胞塊をまわりの栄養外胚葉細胞から2本の針を手 動して取り出し、96ウエルの培養皿に入れた(10cm皿当たり3−4×10細 胞に等しい密度で12.5日令の継代1マウス胚線維芽細胞を植えた)。 植えた内部細胞塊に上記の改良ウサギES細胞培地を毎日与えた。この培地に はネズミ白血病阻害因子の代わりにヒトまたはウサギ白血病阻害因子が入れられ ていた。2日後、発生した栄養外胚葉を傾斜ガラスピペットで下の支持細胞層か ら緩やかに取り、それをガラスピペットに吹き込むことにより、発生した内部細 胞塊を残存の栄養外胚葉細胞から容易に剥がし得た。 次いで、3次元成長を特徴とするES様コロニーのみを培養皿上に継代した。 4から5日後に96ウエルを上記のトリプシン処理液で選択的に処置し、ES細 胞の選択的継代を可能にした。栄養外胚葉細胞やマウス胚線維芽細胞は継代しな い。改良ウサギES細胞に典型的な3次元成長は前に見られたことはなく、明ら かにかかる細胞系の新しい特徴であった。改良培養条件および5.5日令の胚の 使用によってのみ、3次元未分化ES細胞コロニーを培地中に高頻度で保持でき た。ES細胞を非常に緩やかに大きい培養皿上に4から5日の間隔で継代し、分 化および多能性損失を防ぐための他の不可欠条件である非常に高い密度でES細 胞を保持した。次の培養皿上の支持細胞の密度を10cm皿当り3から4×10に 等しい密度に維持した。 この処置により得たウサギES細胞は、以前に報告されたいかなるウサギES 変種よりも多能性のネズミES細胞系に類似していた。主な特性は、3次元にお けるコロニー成長、高い光屈折性および核/細胞質の小さい比である。最も重要 な特徴は、10継代後、アルカリホスファターゼについてポジティブ着色(図3 b)および分化の既知マーカーであるヒトサイトケラチン18およびマウスヴィ メンチン(Viebahn et al.,1988;Piedrahita et al.,1990)についてネガティ ブ着色により表されるように、80から90%のES細胞が未分化で残っているこ とである。これらの特性は、アルカリホスファターゼ・ポジティブ着色から判定 すると、未分化が1%以下であった以前の推定ES細胞系の性質と非常に異なっ ている。頻繁に継代したウサギES細胞における未分化細胞比率のこの非常な増 加(1%から80−90%へ)は、ES細胞の胞胚への注入によるキメラウサギ 発生の効率を顕著に高め、標的の遺伝的変化を有するキメラウサギの発生を可能 にする。 参考文献 Babinet C,Bordenave GR(1980):免疫外科的につくられた内部細胞塊の移植に よるキメラウサギ J Embryol Exp Morphoi 60:429-440 Benham FJ,Andrews FW,Knowles BB,Bronson DL,Harris H(1981):ヒト精巣奇 形癌細胞系における分化の可能マーカーとしてのアルカリホスファターゼ・アイ ソザイム Dev.Bio 88:279-287 Bongso A,Fong C-Y,Ng S-C,Ratman 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【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1998年6月5日(1998.6.5) 【補正内容】 請求の範囲 1.少なくとも70%、好ましくは80−90%の未分化細胞を含有しており、 そして受容体の胞胚中に注入した後にキメラウサギを発生する能力を有し、およ びこの細胞系が交配5.5日後の胞胚の内部細胞塊を単離し、次いでそれらをウ サギES培地において支持細胞上で培養して得られるものである、ウサギ胚幹( ES)細胞系。 2.ウサギES培地が、高グルコースDulbecco's Modified Eagle Medium、4mM のL−グルタミン、0.1mMの2−メルカプトエタノール、148単位/mlのペ ニシリンGナトリウム、148μg/mlの硫酸ストレプトマイシン、4μg/ml のウシインスリン、103単位/mlのネズミ白血病阻害因子、20%のウシ胎児 血清、1.5%のMEM非必須アミノ酸溶液を含む、請求項1のウサギ胚幹(E S)細胞系。 3.支持細胞が、12.5日令のマウス胚から誘導されたマウス胚支持細胞であ り、10cmのペトリ皿につき3−4×106細胞の密度である、請求項1または 2のウサギ胚幹(ES)細胞系。 4.ES細胞が種々の継代を経て培養され、そしてES細胞が各継代の前にリン 酸塩緩衝溶液中に0.1%のコラゲナーゼ、1%のチキン血清および0.03%の トリプシン−EDTAを含有する選択的トリプシン処理培地でトリプシン処理さ れる、請求項1、2または3のウサギ胚幹(ES)細胞系。 5.10以上の継代後の三次元的コロニー形成、アルカリホスファターゼについ てポジティブ着色、およびサイトケラチン18およびヴィメンチンについてネガ ティブ着色を特徴とする、請求項1−4のいずれかのウサギ胚幹(ES)細胞系 。 6.キメラウサギの発生における使用のための、請求項1−5のいずれかのウサ ギ胚幹(ES)細胞系。 7.相同的または非相同的組換えによる遺伝子変化のための、請求項1−5のい ずれかのウサギ胚幹(ES)細胞系。 8.生殖系列移転を経る遺伝子変化を有するウサギの発生のための、請求項1− 5のいずれかのウサギ胚幹(ES)細胞系。 9.(新規)遺伝子の研究または単離のための、請求項1−5のいずれかのウサ ギ胚幹(ES)細胞系。 10.キメラウサギの発生のための、請求項1−5によるES細胞の使用。 11.受容体胞胚への胞胚注入、胚の集合または核の移転に続くキメラウサギの 発生のための、請求項10の使用。 12.相同的または非相同的組換えによる遺伝子変化のための、請求項1−5に よるES細胞の使用。 13.生殖系列移転を経る遺伝子変化を有するウサギの発生のための、請求項1 −5によるES細胞の使用。 14.(新規)遺伝子の研究または単離のための、請求項1−5によるES細胞 の使用または分化。 15.高グルコースDulbecco's Modified Eagle Medium、4mMのL−グルタミン 、0.1mMの2−メルカプトエタノール、148単位/mlのペニシリンGナトリ ウム、148μg/mlの硫酸ストレプトマイシン、4μg/mlのウシインスリン 、103単位/mlのネズミ白血病阻害因子、20%のウシ胎児血清、1.5%のM EM非必須アミノ酸溶液を含む、ウサギES培地。 16.リン酸塩緩衝液中に0.1%のコラゲナーゼ、1%のチキン血清および0. 03%のトリプシン−EDTAを含有する選択的トリプシン処理培地。 17.少なくとも70%、好ましくは80−90%の未分化細胞を含有しており 、そして受容体の胞胚中に注入した後にキメラウサギを発生する能力を有するウ サギ胚幹(ES)細胞系を産生する方法であって、交配5.5日後の胞胚の内部 細胞塊を単離し、次いでそれらをウサギES培地において支持細胞上で培養して 得られる工程を含む、方法。 18.ウサギES培地が、高グルコースDulbecco's Modified Eagle Medium、4 mMのL−グルタミン、0.1mMの2−メルカプトエタノール、148単位/mlの ペニシリンGナトリウム、148μg/mlの硫酸ストレプトマイシン、4μg/ mlのウシインスリン、103単位/mlのネズミ白血病阻害因子、20%のウシ胎 児血清、1.5%のMEM非必須アミノ酸溶液を含む、請求項17の方法。 19.支持細胞が、12.5日令のマウス胚から誘導されたマウス胚支持細胞で あり、10cmのペトリ皿につき3−4×106細胞の密度である、請求項17ま たは18の方法。 20.ES細胞が種々の継代を経て培養され、そしてES細胞が各継代の前にリ ン酸塩緩衝溶液中に0.1%のコラゲナーゼ、1%のチキン血清および0.03% のトリプシン−EDTAを含有する選択的トリプシン処理培地でトリプシン処理 される、請求項17、18または19の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 97200168.9 (32)優先日 平成9年1月22日(1997.1.22) (33)優先権主張国 ヨーロッパ特許庁(EP) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU ,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH, CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,G B,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE,KG ,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT, LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,N O,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG ,SI,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,UG, US,UZ,VN,YU

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.少なくとも70%、好ましくは80−90%の未分化細胞を含有しており、 および交配5.5日後の胞胚の内部細胞塊を単離し、次いでそれらをウサギES 培地において支持細胞上で培養して得られる、ウサギ胚幹(ES)細胞系。 2.ウサギES培地が、高グルコースDulbecco's Modified Eagle Medium、4mM のL−グルタミン、0.1mMの2−メルカプトエタノール、148単位/mlのペ ニシリンGナトリウム、148μg/mlの硫酸ストレプトマイシン、4μg/ml のウシインスリン、103単位/mlのネズミ白血病阻害因子、20%のウシ胎児 血清、1.5%のMEM非必須アミノ酸溶液を含む、請求項1のウサギ胚幹(E S)細胞系。 3.支持細胞が、12.5日令のマウス胚から誘導されたマウス胚支持細胞であ り、10cmのペトリ皿につき3−4×106細胞の密度である、請求項1または 2のウサギ胚幹(ES)細胞系。 4.ES細胞が種々の継代を経て培養され、そしてES細胞が各継代の前にリン 酸塩緩衝溶液中に0.1%のコラゲナーゼ、1%のチキン血清および0.03%の トリプシン−EDTAを含有する選択的トリプシン処理培地でトリプシン処理さ れる、請求項1、2または3のウサギ胚幹(ES)細胞系。 5.10以上の継代後の三次元的コロニー形成、アルカリホスファターゼについ てポジティブ着色、およびサイトケラチン18およびヴィメンチンについてネガ ティブ着色を特徴とする、請求項1−4のいずれかのウサギ胚幹(ES)細胞系 。 6.キメラウサギの発生における使用のための、請求項1−5のいずれかのウサ ギ胚幹(ES)細胞系。 7.相同的または非相同的組換えによる遺伝子変化のための、請求項1−5のい ずれかのウサギ胚幹(ES)細胞系。 8.生殖系列移転を経る遺伝子変化を有するウサギの発生のための、請求項1− 5のいずれかのウサギ胚幹(ES)細胞系。 9.(新規)遺伝子の研究または単離のための、請求項1−5のいずれかのウサ ギ胚幹(ES)細胞系。 10.キメラウサギの発生のための、請求項1−5によるES細胞の使用。 11.受容体胞胚への胞胚注入、胚の集合または核の移転に続くキメラウサギの 発生のための、請求項10の使用。 12.相同的または非相同的組換えによる遺伝子変化のための、請求項1−5に よるES細胞の使用。 13.生殖系列移転を経る遺伝子変化を有するウサギの発生のための、請求項1 −5によるES細胞の使用。 14.(新規)遺伝子の研究または単離のための、請求項1−5によるES細胞 の使用または分化。 15.高グルコースDulbecco's Modified Eagle Medium、4mMのL−グルタミン 、0.1mMの2−メルカプトエタノール、148単位/mlのペニシリンGナトリ ウム、148μg/mlの硫酸ストレプトマイシン、4μg/mlのウシインスリン 、103単位/mlのネズミ白血病阻害因子、20%のウシ胎児血清、1.5%のM EM非必須アミノ酸溶液を含む、ウサギES培地。 16.リン酸塩緩衝液中に0.1%のコラゲナーゼ、1%のチキン血清および0. 03%のトリプシン−EDTAを含有する選択的トリプシン処理培地。
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