JP2000506012A - サーモアンエアロバクター・エタノリカス39eの第二級アルコールデヒドロゲナーゼをコードする遺伝子のクローニング及び発現並びに酵素の生化学的特徴付け - Google Patents
サーモアンエアロバクター・エタノリカス39eの第二級アルコールデヒドロゲナーゼをコードする遺伝子のクローニング及び発現並びに酵素の生化学的特徴付けInfo
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Abstract
(57)【要約】
サーモアンエアロバクター・エタノリカス39Eの第二級アルコールデヒドロゲナーゼ(2−Adh)をコードするadhB遺伝子をクローニングし、配列決定し、次いで大腸菌中で発現させた。酵素をコードする核酸配列及びアミノ酸配列の両者が報告される。精製された組換え酵素は37.7kDaのサブユニットから構成されるホモ四量体であり、90℃をこえる温度で最適活性であり、90℃で約1.7時間の半減期を有する。酵素は、第一級アルコールよりも第二級アルコールの酸化を実質的に好む。
Description
【発明の詳細な説明】
サーモアンエアロバクター・エタノリカス39Eの第二級アルコールデヒドロゲ
ナーゼをコードする遺伝子のクローニング及び発現並びに酵素の生化学的特徴付
け
関連出願のクロスリファレンス
本出願は、1996年2月27日出願の米国仮出願(U.S.Provisional Appl
ication)第60/012,331号の利益を主張する。
連邦政府援助研究又は開発に関する記載
適用せず。
本明細書において使用する略語
本明細書において、以下に示す略語を使用した。
Adh アルコールデヒドロケナーゼ
1°Adh 第一級アルコールデヒドロケナーゼ
2°Adh 第二級アルコールデヒドロゲナーゼ
DTNB ジチオニトロベンゾエート
DEPC ジエチルピロカーボネート
HCA 疎水性クラスター分析
DTT ジチオスレイトール
MALDI マトリックス付着レーザー脱離イオン化質量分析法(matrix assoc
iated laser desorption ionization mass spectrometry)
EDTA (エチレンジニトリロ)四酢酸三ナトリウム塩
ORF 読み枠
RBS リボソーム結合部位
発明の背景
本発明は、酵素をコードする遺伝子のクローニング及び発現に関する。より詳
細には、本発明は、アルコールデヒドロゲナーゼをコードする遺伝子のクローニ
ング及び発現に関する。
アルコールデヒドロゲナーゼ(Adh)(EC1.1.1.1[NADH]又
はEC1.1.1.2[NADPH])は、構造的に保存された酵素のクラスと
して十分に研究されている[1]。ウマ肝臓の第一級アルコールデヒドロゲナー
ゼ(1°Adh)のX線構造が知られており、この酵素の特性は広範囲に詳述さ
れている[1、2]。Adhは、触媒作用に関連する亜鉛原子を有する、二量体
又は四量体の、典型的なピリジンジヌクレオチド依存性金属酵素である。Adh
タンパク質は、第一級又は第二級アルコールに対する相対活性に基づき1°又は
2°Adhに分類される。1°及び2°Adhは構造的に類似しており、その活
性部位構造における比較的小さな変化により基質が異なると考えられている。四
量体2°Adhは多数の微生物に由来することが報告されている[3〜7]。サ
ーモアンエアロバクター・エタノリカス39Eの2°Adhは二機能性Adh/
アセチルCoA還元性チオエステラーゼである[7]。エタノール形成の間、ニ
コチンアミド補因子を酸化することにより生理的に機能し、グリセロアルデヒド
デヒドロゲナーゼ工程における解糖阻害を間接的に防いでいることが提唱されて
いる[8]。
2°Adhは、その広い特異性及びプロキラルなケトンからアルコールへの高
度エナンチオ特異的転換のため、キラル化学的生成の触媒としての使用に対して
魅力的な対象である[9〜12]。キラル合成における2°Adhの商業的規模
の適用に対する2つの問題は、高価なニコチンアミド補因子の再生及び維持が困
難であること並びに安価かつ安定な酵素が不足していることである。補因子の再
生及び維持は、多数の戦略により克服した[13、14]。一方、好熱性酵素は
、通常その中温性対応物よりもより安定であるが、好熱性2°Adhを生産する
生物は増殖が遅く、細胞密度が低いので、この酵素の代替の発現系は、その商業
的な適用及び詳細なタンパク質構造−機能の研究について非常に重要である。
好熱性細菌の発見は、熱安定性酵素を直接単離する機会を提供してきた。好熱
性嫌気性菌ティー・エタノリカス(T.ethanolicus)及びサーモアンエアロバク
ター・ブロッキイ(Thermoanaerobacter brockii)[15]は、70℃より高い
温度で安定なエナンチオ特異的2°Adhを過剰に発現する。これら2種の2°
Adhは、分子量及び動力学的特性が類似していることに基づいて、構造上非常
に類似していると提唱されている[16]。中温性NADP(H)依存性2°A
dhをコードするクロストリジウム・べイジェリンキイ(Clostridium beijerin
ckii)遺伝子がクローニングされ、配列が決定され(ジェンバンク(Genbank)
、Acc.No.M84723)、ティー・ブロッキイ(T.brockii)の2°Adhのアミ
ノ酸配列がエドマン分解により決定されている[17]が、詳細な生化学的研究
のためにクローニングされた好熱性2°Adhは入手することができない。ティ
ー・エタノリカス39Eの2°Adhのアミノ酸配列は、本出願の優先日前には
公衆に利用可能ではなかった。
発明の概要
本発明は、好熱性ティー・エタノリカスの2°Adhをコードする遺伝子のク
ローニング、配列決定及び発現に関する。組換え酵素の動力学的及び熱的特性が
開示される。酵素の非連続的アレニウスプロットが記載される。最終的には、タ
ンパク質配列情報を使用して、好熱性及び中温性の1°Adhおよび2°Adh
の間の構造上の関係を調べた。これらの比較を使用して、2°Adhの触媒作用
的Zn配位残基及び2°Adhの熱安定性における特異的プロリンの潜在的な関
係を予想した。
図面の幾つかの観点の簡単な説明
図1は、ティー・エタノリカス39Eの2°Adhクローン(R35A25)
の制限酵素地図を示す。側方の制限部位はプラスミドのポリリンカーに由来する
。adhB遺伝子コーディング領域は、XbaI部位の下流から開始し、Ssp
I部位を越えたところで終了する。
図2は、組換えティー・エタノリカス39Eの2°Adhについてのアレニウ
スプロットを示す。(A)は、55℃でプレインキュベートした組換え酵素を用
いての、25〜90℃におけるプロパン−2−オールの酸化についての温度−活
性データである。データに最も適合した直線回帰は、y=13.674−3.3
694x(R2=0.993)であると決定した。(B)は、55℃でプレイン
キュベートした組換え2°Adhを用いての、25〜90℃におけるエタノール
の酸化についての温度−活性データであり、速度の不連続点(rate discontinui
ty)より高い点(■)及びそれより低い点(●)を示している。データに最も適
合した直線回帰は、不連続点より高い点ではy=9.7929−2.5036x
(R2=0.946)であり、不連続点より低い点ではy=15.730−4.
3899x(R2=0.969)あると決定した。
発明の詳細な説明
材料及び方法
化学薬品及び試薬
全ての化学薬品は、少なくとも試薬/分子生物学用であった。気体はAGAス
ペシャルティーガス(AGA specialty gases)(クリーブランド、オハイオ)よ
り提供を受け、加熱した銅のファイリング(heated copper filing)を通して通
気することにより嫌気状態にした。オリゴヌクレオチド合成及びアミノ酸配列決
定分析は、高分子構造施設(Macromolecular Structure Facility)(ミシガン
州立大学生物化学部)により行った。発現べクター構築に使用したカナマイシン
耐性ジェンブロック(GenBlock)(EcoRI)DNAカートリッジはファルマ
シア(Pharmacia)(ウプサラ、スウェーデン)より購入した[18]。
培地及び株
ティー・エタノリカス39E(ATCC #33223)は、既知の方法[1
9]にしたがいTYE培地中で増殖させた。全てのバッチ培養物を、ヘッドスペ
ースN2の下で嫌気的に増殖させた。組換えadhB遺伝子を含む大腸菌DH5
α株を、栄養複合培地(20gl-1トリプトン、10gl-1酵母エキス、5gl-1
NaCl)中、25mgml-1カナマイシン及び100mgml-1アンピシリ
ンの存在下、37℃で増殖させた。
DNA操作及びライブラリーの構築
プラスミドDNA精製、制限分析、PCR並びにコロニー及びDNAハイブリ
ダイゼーションは、従来の技術を使用して行った[20、21]。ティー・エタ
ノリカスの染色体DNAは、既知の方法にしたがい精製した[22]。部分的に
分解した2〜5KbのSSau3AI断片を、10〜40%スクロース勾配のサ
イズ分画により単離し[20]、次いでpUC18 BamHI/BAP(ファ
ルマシア、ウプサラ、スウェーデン)に連結した。連結混合物用いて、エレクト
ロポレーションにより大腸菌DH5αを形質転換した[21]。変性プライマー
(1)(5'-ATGAA(R)GG(N)TT(H)GC(N)ATG(Y)T)及び(2)(5'-G(W)(N)GTCATCA
T(R)TC(N)G(K)(D)ATCAT)を使用して、コロニーハイブリダイゼーション用の相
同プローブを合成した。adhB遺伝子を含むDNA断片を、Sangerらの方法を
使用して配列決定した[24]。
酵素精製
天然2°Adhを、確立された技術により精製した[7]。組換え酵素は、大
腸菌DH5αから好気的に精製した。バッチ培養物に由来するペレット化細胞を
、5mM DTT及び10mM ZnCl2を含む50mM トリス:HCl(
pH8.0)(緩衝液A)中に再懸濁(0.5g湿重量ml-1)し、フレンチプ
レスセルを通して溶菌した。清澄な溶菌液を65℃で25分間インキュベートし
、次いで15000gで30分間遠心分離した。上清を、緩衝液Aを用いて平衡
化したDEAE−セファクリル(sephacryl)カラム(2.5cm×15cm)
に適用し、250ml NaCl勾配(0〜300mM)を使用して溶離した。
活性な画分を、緩衝液A中で4倍に希釈し、次いで緩衝液Aを用いて平衡化した
Qセファロースカラム(2.5cm×15cm)に適用した。
純度>90%の2°ADHを得た、より好ましい精製方法は以下に示す通りで
ある。細胞を、DTT及びZnCl2を有する前記緩衝液A中で再懸濁し、その
後85℃で15分間加熱した。細胞を、氷中で30分間冷却し、次いで15,0
00×gで30分間遠心分離した。硫酸アンモニウムを、上清に、50%(w:
v)になるまで、撹拌しながら4℃で30分間かけて添加した。上清を、
再び15,000×gで30分間遠心分離に付した。上清中の硫酸アンモニウム
を、70%(w:v)になるまで、撹拌しながら4℃で30分間かけて増加させ
た。上清を、再び15,000×gで30分間遠心分離に付した。ペレットを同
一の緩衝液中に再懸濁した。
分子量測定
組換えホロ酵素の分子量を、200mM NaClを含む緩衝液を用いて平衡
化したファルマシア S300カラム(110cm×1.2cm)を用いたゲル
ろ過クロマトグラフィー(0.5ml/分)を使用して、標準タンパク質(シグ
マ(Sigma)、セントルイス、ミズーリ)との比較により測定した。サブユニッ
トの分子量は、ミシガン州立大学マススペクトル施設(Mass Spectrometry Faci
lity)におけるマトリックス付着レーザー脱離イオン化質量分析法(MALDI
)により測定した。
動力学及び熱安定性
標準的な2°Adh活性の分析を、既知の方法にしたがい、60℃における、
プロパン−2−オールの酸化へと結びつく、NADP+の還元として定義した[
7]。特に示す場合を除き、活性測定前に55℃で15分間、酵素をインキュベ
ートした。Kmapp及びVmaxappを決定する測定を、20×Kmapp〜0.2
×Kmappの濃度の基質を用いて60℃で行った。動力学パラメーターを、カイ
ンザイム(Kinzyme)ソフトウェアを使用して、データをミカエリスーメンテン
の式に非線形最良適合することにより計算した[26]。タンパク質濃度を、ビ
シンコニン酸手順(ピアース(Pierce)、ロックフォード、イリノイ)を使用し
て測定した[27]。
2°Adhの熱安定性は、所望の温度で一定時間インキュベートした後の残留
活性として測定した。熱による不活性化は、25℃で30分間のインキュベーシ
ョンにより停止させた。サンプルを、55℃で15分間のプレインキュベーショ
ンすることにより、活性測定の準備をした。インキュベーションを、100ml
PCRチューブ(カタログ番号 #72.733.050)サルステッド(Sa
rstedt)、ニュートン、ノースカロライナ)中、緩衝液A100ml中のタンパ
ク質200mg/mlとともに行った。非分画サンプルを使用して活性を決定し
た。酵素活性に及ぼす温度の影響を、基質濃度10×Kmappのプロパン−2−
オール又はエタノールを用いて研究した。
酵素反応速度に及ぼす酵素プレインキュベーション温度の影響を研究するため
に、2°Adhを、温度範囲30〜90°での活性測定前に、0、25、又は5
5℃で15分間インキュベートした。トリス−HCl緩衝液のpHを、使用する
温度下でpH8.0になるように、25℃下で調節した(熱補正率=−9.03
1ΔpH℃-1)。不連続点温度より高い及びそれより低いアレニウスプロットの
勾配の間の差異の統計学的有意性を、共分散分析により決定した[25]。
化学修飾
システイン残基を、ジチオニトロベンゾエート(DTNB)を25℃及び60
℃で使用して、可逆的に修飾した[28]。DTNB−不活化2°Adhを、0
.01〜1.0mM金属塩又は0.5〜3.0mM EDTAの存在下でDTT
を使用して再活性化した。ヒスチジン残基を、ジエチルピロカーボネート(DE
PC)を用いて、50mMリン酸緩衝液(pH6.0)中の20mM又は40m
MDEPCと共に25℃で1時間インキュベートすることにより化学的に修飾し
た。反応は、0.5Mイミダゾール(pH6.5)の0.5×容積を添加するこ
とによりクエンチした[29]。
タンパク質配列の比較
バチルス・ステアロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)(acc.#
D90421)、スルホロバス・ソルファタリカス(Sulfolobus solfataricus)(acc
.#S51211)及びザイモモナス・モビリス(Zymomonas mobilis)(acc.#M3210O
)の1°Adh並びにアルカリゲネス・ユートロフス(Alcaligenes eutrophus)
(acc.#J03362)及びクロストリジウム・ベイジェリンキイ(Clostridium beij
erinckii)(acc.#M84723)の2°Adhのペプチド配列を、ジェンバ
ンク(GenBank)より入手した。ウマ肝臓の1°Adh[1]及びティー・ブロ
ッキイの2°Adh[17]のペプチド配列を文献より入手した。ジェンバンク
へのアクセス、標準的な配列の配列化(alignment)及びアミノ酸の類似性/同
一性の百分率は、ウィスコンシンパッケージ(Wisconsin Package)用プログラ
ムマニュアル、バージョン8、1994年9月、(ジェネティックス・コンピュ
ーター・グループ(Genetics Computer Group)、マディソン、ウィスコンシン
)を使用して行った。タンパク質配列の配列化は、疎水性クラスター分析(HC
A)使用して行った[30]。個々のタンパク質配列のHCAプロットは、HC
A−プロットV2コンピューターソフトウェア(ドリアン(Doriane)、ル シ
ェスネイ、フランス)を使用して作成した。
ヌクレオチド配列受託番号
本明細書に開示した配列のジェンバンク受託番号は#U49975である。
結果
ティー・エタノリカスのadhB遺伝子のクローニング及び配列決定
ティー・エタノリカスの2°Adhを、ティー・エタノリカス染色体DNAラ
イブラリーから、相同性ハイブリダイゼーションにクローニングした。天然のテ
ィー・エタノリカスの2°AdhのN末端配列を決定(MKGFAML)し、これはシ
ー・ベイジェリンキイ及びティー・ブロッキイの2°AdhのN末端配列と同一
であった。この配列を、プライマー(1)の生成に使用した。シー・ベイジェリ
ンキー及びティー・ブロッキイの2°Adhのペプチド配列の配列化は、低縮合
性オリゴヌクレオチド(プライマー[2])に逆翻訳する別の保存領域(残基1
47〜153)を示した。470bpのPCR産物を、プライマー(1)及び(
2)並びにシー・ベイジェリンキイ及びティー・ブロッキイの2°Adhにおけ
るプライマー(1)及び(2)の位置から予想される、鋳型としてのティー・エ
タノリカス染色体DNAを使用して得た。このPCR産物を相同プローブとして
使用して、ティー・エタノリカスの遺伝子ライブラリーをスクリーニングした。
60℃において最も高い2°Adh活性を示す陽性クローンを、更なる研究のた
めに選択した。更なる配列決定及びペプチド分析により、1.6kb Sau3
AI挿入物を含むプラスミドpADHB25−Cは、完全なadhB遺伝子を有
することが示された。1.6kbの挿入物を、pB1uescript IIK
S(+)のXbaI部位にサブクローニングし、発現プラスミドpADHB25
を構築した。天然のティー・エタノリカス39Eの転写及び翻訳シグナル配列を
含むpADHB25挿入物の物理的地図を図1に示す。プラスミドpADHB2
5は、カナマイシン耐性カートリッジをベクターのEcoRI部位に挿入するこ
とにより安定化され、これによりカナマイシン及びアンピシリン存在下での二重
の選択が可能になる。PCR増幅後、pADHB25−kan構築物から、2°
ADHコード領域をクローニングした。使用したPCRプライマーは、であった。5’末端プライマーをKpnI部位に導入した。3’末端プライマー
をApaI部位に導入した。同一のコード領域を含むが、天然の転写及び翻訳シ
グナル並びに下流ORFを欠いているKpnI/ApaI断片を、増殖産物から
得、Bluescript IIKS+ベクターへクローニングし、2°ADH
遺伝子の開始コドンがLacプロモーターから81塩基に存在するようにした。
コード領域は、連続したATG(Met)コドンから始まる。このクローンをpADH
BKA4−kanと呼ぶ。N末端に2つのMet残基を有するタンパク質は、M
et残基を1つのみ有するその他の同等のタンパク質と動力学的に区別すること
ができないことに注意すべきである。
pADHB25挿入物のヌクレオチド配列を配列番号1として示す。唯一の読
み枠(ORF)は、シー・ベイジェリンキイの2°Adhとの相同性が高く、天
然のティー・エタノリカスの2°AdhのN末端配列で開始するポリペプチドを
コードすることを同定した。2つの連続ATGコドン(「ストロングスタート(str
ong start)」)を、潜在的な翻訳開始コドンとして同定した。天然の2°Ad
hタンパク質のN末端は、1つのMetで開始する。このことは、最初のATG
コドンは翻訳されないか又は翻訳後に除去されることを示唆している。潜在的な
リボソーム結合部位(RBS)(部位223〜228)は、開始コドンの10
bp上流に位置している。潜在的な転写プロモーターは、RBSの約70〜10
0bp上流で同定された。「−35」及び「−10」領域は、大腸菌のコンセン
サスプロモーター配列と非常に類似しており[31]、16bp離れている。「
−10」領域は、第一のコピーと重複する第二のコピーを有しながら、複写され
ている。「−35」領域から不適当な距離にあるため、第二のコピーは、A+T
に富む配列のみを供給し、鎖分離を援助するだろう。ティー・エタノリカス39
E遺伝子は、コード配列中に少なくとも60%、好ましくは60〜70%のA−
T塩基対を含んでいることにより特徴付けることができる。転写停止部位は、a
dhBの下流で同定されなかった。代わりに、この領域において、RBSにより
先行される切断されたORFが同定された。この領域は、シー・ベイジェリンキ
イのadhB遺伝子の下流に位置する類似の切断ORFの産物と、46%同一で
ありかつ68%類似しているアミノ酸ペプチド断片(配列番号3)に翻訳される
。ジェンバンクにおいて、他の配列に対する不十分な類似性が見出され、そのた
めこのORFをコードする配列は、adhB領域又は隣接するDNA領域用のプ
ローブとして使用することができるけれども、その機能は不明のままである。
1°及び2°Adhの配列の比較
1°及び2°Adhのアミノ酸配列の標準的な配列化は、偏性嫌気性菌由来の
3種の2°Adhとの間に高レベルの類似性を示した(表1)。ティー・エタノ
リカスの2°Adh(配列番号2)は、ティー・ブロッキイの酵素(ジェンバン
ク X17717990)と、わずか3つの残基(配列番号1のアミノ酸残基9
1、313、325)で異なり、中温性のシー・ベイジェリンキイ(ジェンバン
クX64841)由来の酵素に対して75%同一であった。偏性好気性エイ・ユ
ートロフス由来の2°Adhとの比較では、類似性は低かった。1°Adhは、
2°Adhよりも低い配列保存性(25〜54%の同一性及び49〜71%の類
似性)を示し、2°Adhに対してわずか20〜27%の同一性(及び48〜5
1%の類似性)を示した。これらの標準的配列化を基づくと、重要なコアドメイ
ン残基、活性部位ポケットに並ぶアミノ酸及びウマ肝臓の酵素[1]について同
定された
構造的に保存されたグリシンの保存性は、全てのペプチド間において高かった。
HCA比較は、異なるアミノ酸配列を有する酵素間における潜在的に類似した
2°又は3°の構造領域の配列化を可能にする。各Adhペプチドにおいて同定
されたロスマンフォールドのコンセンサス配列{Gly-Xaa-Gly-Xaa-Xaa-Gly-(Xaa
)18-20[NAD(H)依存に対しては負に帯電したアミノ酸又はNAD(P)(H)
に対しては中性アミノ酸]}[32]を、1°及び2°AdhのHCA配列化に
直接使用した。ティ・エタノリカス及びシー・ベイジェリンキイのNADP(H
)結合2°Adhのコンセンサスモチーフ(consensus motif)を、Gly174-Xaa-
Gly176-Xaa-Xaa-Gly179、Gly198として同定し、NAD(H)依存性ビー・ステ
アロサーモフィラス及びウマ肝臓の1°Adhのコンセンサスモチーフをそれぞ
れ、Gly172-Xaa-Gly174-Xaa-Xaa-Gly177、Asp195及びGly199-Xaa-Gly201-Xaa-Xa
a-Gly204、Asp223として同定した。この配列化は、重大な疎水性コア残基(71
〜94%)、活性部位ポケット残基(71〜100%)及びウマ肝臓酵素におい
て同定された構造的に類似した重要なグリシン(全ての場合において100%)
について、1°及び2°のAdhの間で全体で71〜94%の類似性を予想した
。
HCA比較は、ウマ肝臓酵素について同定された対応の残基に基づく4種のデ
ヒドロゲナーゼの全てにおける対応のクラスター領域及び触媒作用的に重要な残
基の同定を可能にした[1、2]。ウマ肝臓1°Adhは、サブユニットあたり
2つの亜鉛原子、1つは構造用及び1つは触媒用を含んでいる[1]。好熱性ビ
ー・ステアロサーモフィラスの1°Adhは、ウマ肝臓Adhの構造的Zn結合
ループ(Cys92、Cys95、Cys98及びCys106を含む)と類似している、システイン
残基97、100、103及び111を含む領域を含んでいた。しかしながら、
ティー・エタノリカス及びシー・ベイジェリンキイの2°Adhにおいては、類
似の構造的Zn結合ループ領域は同定されなかった。ウマ肝臓酵素における触媒
的Zn配位子が明らかになった(Cys46、His68及びCys174)。触媒的Zn原子に
対するN末端のシステイン及びヒスチジン配位子は、1°及び2°Adh配列の
両者において保存されているらしい。しかしながら、ウマ肝臓の1°Adhにお
ける第二のシステインリガンド(Cys174)は、ビー・ステアロサーモフ
ィラスの1°Adhにおいては保存(Cys148)されていたが、ティー・エタノリ
カス及びシー・ベイジェリンキイのタンパク質においてはアスパラギン酸残基(
Asp150)で置換されていた。エイ・ユートロフス及びティー・ブロッキイの2°
Adhも、対応のアスパラギン酸残基を保存しており、1°Adh様構造的Zn
結合ループを欠いているようであった。
中温性菌及び好熱性菌由来の2°Adh酵素の配列の比較
プロリン残基により導入された構造状の圧迫(structural constraint)は、
タンパク質の熱安定性に関連する機構として提唱されてきている[33]。中温
性シー・ベイジェリンキイの2°Adhと好熱性ティー・エタノリカスの2°A
dhとの間の、12の非保存的配列置換のなかで、9つがティー・エタノリカス
のタンパク質におけるプロリン導入(22、24、149、177、222、2
75、313、316及び347)に対応する。Pro313を除く全てが、好熱性テ
ィー・ブロッキイの2°Adh中に存在している。中温性2°Adhサブユニッ
トは、全部で13のプロリン(3.7%)を含んでおり、ティー・エタノリカス
及びティー・ブロッキイのサブユニットは、それぞれ22のプロリン(6.2%
)及び21のプロリン(6.0%)を含んでいた。プロリン20、22及び24
は、推定上の触媒作用的Zn配位子であるCys37近くの親水性アミノ酸の9残基
のストレッチ(stretch)に存在する。Pro149は、疎水性クラスターを妨害し、
別の椎定上の触媒作用的Zn配位子であるAsp150の次に存在する。ニコチンアミ
ド補因子結合モチーフは、疎水性クラスター領域をも妨害するPro177を含んでい
る。プロリン222、275、313、316及び347は、推定上のターン領
域(turn region)を形成する短い(2〜4残基)疎水性ストレッチに位置する
。
本明細書において、中温性細菌は、25〜45℃での最適増殖を有するが、一
方好熱性細菌は、45〜80℃での最適増殖を有する。Vieille,C.ら、Biotec
hnology Annual Review、2:1-83(1996)を参照のこと。ティー・エタノリカス3
9Eの2°Adhは、ティー・ベイジェリンキイの2°Adh又はティー・ブロ
ッキイの2°Adhよりも、熱安定性かつ好熱性である。熱安定性は、酵素が
完全な酵素活性の回復を有することができる温度(例えば85℃)で加熱してい
る時間の評価である。好熱性は、選択した高温における酵素活性の単位の評価で
ある。
ティー・エタノリカス39Eの2°Adhは、90℃での1時間をこえるイン
キュベーション後において100%の活性を保持していた。一方、ティー・ブロ
ッキイの2°Adhは、91℃での30分間のインキュベーション後においてわ
ずか40%の活性を保持していた。シー・ベイジェリンキイは、70℃で10分
以内のインキュベーションで完全に不活化された[6]。改善された熱安定性及
び好熱性は、ティー・エタノリカス39Eの2°Adh酵素を、長い触媒寿命そ
れゆえ低コストを提供するプロセスのデザインに対する優れた選択対象にする。
その安定性のため、タンパク質を、コンビナトリアルケミストリー法における使
用のために容易に固定化することができる。タンパク質は、酸化還元色素に結合
するか又は免疫学的担体として使用することもできる。
組換え2°Adhの精製及び特徴付け
組換えティー・エタノリカスの2°Adhは、誘導していない大腸菌中で高度
に発現し、又5mMイソプロピルチオ−β−D−ガラクトシドを用いた誘導にお
いて有意な増加は見られなかった。クローニングした2°Adh遺伝子をコード
する好ましい発現構築物(pADHBKA4−kan)は、天然の転写及び翻訳
を命じる(directing)配列を含んでいなかった。代わりに、コード配列は、Lac
プロモーターの81塩基下流に位置していた。全タンパク質の15%程の発現が
この構築物で見られた。好ましくない構築物であるpADHB25の酵素発現レ
ベルは、大腸菌及び天然の生物中において類似していた(全タンパク質の1〜5
%)。組換え酵素を、36倍に精製し、均一にした(SDS−PAGEにおける
1本のバンドの存在により決定)。サブユニットの分子量を、MALDIを使用
した3回(天然の酵素)及び5回(組換え酵素)の測定により計算し、天然の酵
素及び組換え酵素のサブユニットについてそれぞれ37707Da及び3785
4Daの分子量を得た。これらの値は、一般的に許容される技術上の誤差(〜1
%)の範囲内にあり、遺伝子配列に基づく天然の酵素の理論上の分子量(376
44Da)と一致する。組換え酵素のN末端アミノ酸分析は、組換えタンパク質
の72±5%では、2つのN末端ATGコドンが翻訳され、一方28±2%のタ
ンパク質では、天然の酵素のように単一のMet残基を含んでいることを示した。
組換え酵素について測定された147Daの分子量増加については、MALDI
に関連する測定誤差と比較して小さいけれども、1つのMet残基の分子量(14
9.2Da)と一致する。ゲルろ過クロマトグラフィーにより測定した160k
Daの組換えホロタンパク質分子量は、組換えティー・エタノリカスの2°Ad
hは、天然の酵素と同様にホモ四量体であることを示している。
2°Adhは、25℃及60℃において、システイン特異的DTNB修飾によ
り完全に不活化された。不活化は、60℃において、DTTの添加により逆転し
、初期の活性(初期の活性=54±3.0Umg-1)の34%を回復した。Cd
SO4、FeCl2、MnCl2、CaCl2、MgCl2、NaCl(0.01〜
1.0mM)又はEDTA(0.5〜3.0mM)の添加は、DTTによる酵素
再活性化に影響せず、CoCl2又はNiCl2の添加は、回復した活性をそれぞ
れ初期活性の10%又は15%に減少させた。亜鉛は、再活性化を増強する(Z
nCl2の存在下で48%まで活性を回復)唯一の金属である。ヒスチジン残基
のDEPC修飾も酵素を完全に不活化した。
組換えティー・エタノリカスの2°Adhの熱的及び動力学的特性の特徴付け
Adh基質に対する組換え2°Adh活性を特徴付けた。プロパン−2−オー
ルに対するVmaxapp(47Umg-1)は、エタノールに対する値(10U/
mg)よりも5倍高く、1°アルコールに対するKmapp(47mM)は、2°
アルコールに対する値(1.1mM)よりもほぼ43倍高かった。組換え酵素の
触媒能力は、1°アルコールに対する値(0.00021m1分-1mg-1)より
も2°アルコールに対する値(0.29ml分-1mg-1)が約200倍高かった
。NADP+についてのKmappは、0.011mMであり、NAD(H)依存活
性は検出されなかった。
天然及び組換え酵素活性の温度依存性は、類似であることが明らかになった。
したがって、組換え酵素について得られたデータのみを本明細書において報告す
る。ティー・エタノリカスの2°Adh活性を、25℃未満及び90℃をこえる
温度下で検出した(図2A)。90℃における2°Adhの半減期は1.7時間
であった。酵素を測定前に55℃でインキュベートしたとき、プロパン−2−オ
ールの酸化についてのアレニウスプロットは、25〜90℃で直線状であった。
しかしながら、同一の条件下、エタノール酸化に対しては、アレニウスプロット
において明確な不連続点が見られた(図2B)。不連続点は、プロパン−2−オ
ール及びエタノール酸化についてそれぞれ、酵素を0℃又は25℃でプレインキ
ュベートしたとき、〜55℃及び〜46℃で見られた(表2)。不連続点より高
い又はそれより低い最良適合回帰曲線の傾きは、55℃でプレインキュベートし
た酵素によるプロパン−2−オール酸化を除いて(この場合、回帰曲線の傾きは
、95%の信頼水準で類似していた)、95%の信頼水準をこえて著しく異なっ
ていた。プロパン−2−オール及びエタノール酸化に対する活性化エネルギーは
、不連続点よりも高い測定温度下では類似していたが、不連続点温度未満では、
エタノール酸化についての値がプロパン−2−オール酸化についての値よりも1
5〜20kJmol-1大きかった(表2)。更に、不連続点温度をこえる又はそ
れより低い温度における活性化エネルギー間の差異(Δ)は、プレインキュベー
ション温度の上昇につれて減少した。エタノール酸化についての差異は、プロパ
ン−2−オール酸化についての差異よりも少なくとも3倍大きかった。
以下に示すのは、酵素活性、好熱性及び不連続的アレニウスプロットの基本と
なる分子の証拠の記載である。タンパク質配列の比較は、1°及び2°Adhは
、触媒作用的Zn及びニコチンアミド補因子の結合に関連した構造−機能類似性
を有することを予測している。しかしながら、全体の1°及び2°Adh配列に
存在する疎水性クラスターにおける差異は、これらの酵素の全部の構造における
有意な差異を予測している。天然の酵素の動力学的特性[6]と類似の動力学的
特性を有する、組換えティー・エタノリカスタンパク質は、好熱性かつ熱安定性
NADP(H)依存性酵素であり、その低いKmapp及び高いVmaxapp値のた
めに、1°アルコールよりも2°アルコールに対して非常に高い触媒能力を示す
。化学修飾実験は、酵素活性が少なくともCys及びHis残基並びに密接に結合した
Zn原子を要求することを示唆している。最終的に、アレニウスプロットに
おける屈曲(bend)の規模は、酵素プレインキュベーション温度に逆比例して変
化し、このことは、触媒作用的に有意な、酵素における温度依存性構造変化の存
在を示している。
好熱性ティー・エタノリカスの2°AdhをコードするadhB遺伝子を、ハ
イブリダイゼーションによりクローニングし、大腸菌において発現させた。天然
及び組換え酵素のN末端配列及び分子量の比較は、組換え酵素は、N末端メチオ
ニンが付加している点でのみ天然タンパク質と異なることを示した。最初のATG
は大腸菌における主要翻訳開始コドンであるが、唯一の開始コドンであり(かつ
第一のメチオニンが後に加工される)かどうか、又は第二のATGが開始コドンと
して使用されるのかどうかについては不明である。adhBの180ヌクレオチ
ド下流の切断ORF(RBSにより先行される)の存在及び潜在的な転写終止シ
グナルがまったく存在しないことは、adhBはオペロンの第一遺伝子であるこ
とを示唆した。本明細書において報告した切断ORF及びシー・ベイジェリンキ
イadhBの下流の切断ORF間の類似性は、この仮説の更なる支持を導く。
ピリジンジヌクレオチド結合モチーフにより方向付けされた1°及び2°Ad
hのHCA配列化は、これらのクラスの酵素間の幾つかの構造状の類似性を示し
た。負に荷電したAsp(223,195,215)残基は、それぞれウマ肝臓、ビー・ステアロ
サーモフィラス及びエイ・ユートロフス酵素のNAD(H)依存性と一致する。
一方、ティー・エタノリカス、ティー・ブロッキイ及びシー・べイジェリンキイ
の類似の部位における荷電していない残基(Gly198)の存在は、これらの酵素の
NADP(H)依存性と一致する[3、6、7]。更に、酵素の疎水性コアにお
いて同定された残基、活性部位洞(cavity)に並ぶ残基及びウマ肝臓の1°Ad
hにおいて同定された構造的に重要なグリシン[1]は、全部のペプチド配列よ
りもこの配列化におけるタンパク質間においてより良好に保存されていた。推定
上の構造的に重要な領域の類似性が、その他のAdh比較について報告されてい
る[34]。酵素構造−機能特性間の相関及びこの配列化の予測は、更なるAd
h構造−機能の研究におけるその使用を支持している。しかしながら、2°Ad
hにおける構造的Zn結合ループの明らかな欠如、四量体2°Adhだけではな
く四量体及び二量体1°Adhにおける報告、並びにHCA比較により
予測される1°及び2°Adh間よりも2°Adh間で大きい有意な類似性は、
機能的に類似しているが、1°及び2°Adhは以前考えられていた程構造的に
類似していないことを示唆している。
90℃でインキュベートした好熱性ティー・エタノリカス39Eの2°Adh
は、1時間をこえる期間、検出しうる活性を保持した。一方、中温性シー・ベイ
ジェリンキイの2°Adhは、70℃で10分問以内に完全に不活化した[6]
。それにもかかわらず、これら2種の酵素は、85%をこえる配列類似性を共有
した。これらのタンパク質のサブユニット間の9つの非保存的置換は、ティー・
エタノリカス酵素におけるプロリンに対応する。類似の好熱性ティー・ブロッキ
イの2°Adhは、追加の8つのプロリンを含んでいる。好熱性対中温性の2°
Adhのプロリン含量における差異は、タンパク質の安定化におけるプロリンの
役割に関するMatthewsらの仮説[33]並びにプロリン挿入[35、36]、圧
迫されたループ領域[37]及びループ中へのプロリン置換[38〜40]によ
るタンパク質安定化に関する多数の研究による見解と一致する。ティー・エタノ
リカスの2°Adhにおける置換プロリンは、推定上の短いループ領域又は複数
のプロリンを含む推定上の長いループ領域のいずれかに存在する。このことは、
プロリンの数だけではなく特定の位置がその安定化効果にとって重要であること
を示唆している。ティー・エタノリカス及びシー・ベイジェリンキイ酵素間のプ
ロリン含量の差異並びに全体的な高い配列類似性は、これら2°Adhを、タン
パク質構造の安定化に及ぼすプロリン挿入の効果についての試験用の優れた系に
する。
比較用配列分析は、2°Adhの触媒作用における特定のCys、His及びAsp残
基の関連を予測している。組換え及び天然のティー・エタノリカスの2°Adh
のDTNBを用いての化学修飾は、触媒作用におけるシステイン残基の重要性を
明らかにした。Znが、DTNB修飾後の酵素再活性化を増強する唯一の金属で
あるという見解は、酵素はZn依存性であることを示唆している。この知見は、
SH修飾試薬であるp−クロロメルクリ安息香酸塩により不活化した場合、ティ
ー・ブロッキイの2°AdhはZnCl2の存在下でのみ活性を回復するという
既知の報告[3]と一致する。60℃における、添加した金属及び再活性化
の速度を減少させることができないEDTAが存在しない中、DTNB修飾の逆
転における初期活性の34%の回復は、触媒作用的金属はタンパク質に密接に結
合したままであることを示唆している。DEPCによるティー・エタノリカス酵
素のヒスチジン特異的修飾は、完全な酵素の不活化を伴い、このことはヒスチジ
ン残基を触媒作用に関連付けている。2°Adhサブユニットにおける構造的Z
n結合領域の明らかな欠如は、DTNBと関連する不活化及びZn依存性再活性
化は、システインが配位した構造的Znの欠如及び回復のせいではないことを主
張している。それゆえ、触媒作用的に重要なシステイン及びヒスチジン残基は、
その他のAdhについて記載されているように[1]、触媒的Zn配位子として
作用するだろう。2°Adh活性に対するAsp150の重要性の測定は、突然変異誘
発性分析、結晶解析又は生化学的分析を待っている。
天然及び組換え酵素についての触媒活性の温度依存性は類似していた。55℃
でプレインキュベートしたティー・エタノリカスの2°Adhにより酸化された
プロパン−2−オールのアレニウスプロットは直線状であり、これはティー・ブ
ロッキイについて既に報告されているもの[3]とは似ていなかった。しかしな
がら、ティー・エタノリカス酵素によるエタノール及びプロパン−2−オール酸
化の両者についてのアレニウスプロットにおける統計学的に有意な不連続点は、
酵素を低温でプレインキュベートしたときに見られた。全体の反応の工程を決定
する速度における変化及び触媒構造における改変を求めないその他の説明は、ア
レニウスプロットの不連続点を予測している[44、45]。酵素の構造におけ
る改変と関連しない反応の遅い工程におけるシフトは、酵素の初期温度からは独
立しており、酵素プレインキュベーション温度と不連続点より高い又はより低い
温度における活性化エネルギーの差異(D)との間に見られる逆相関と一致しな
い。不連続点より高い分析温度において、反応活性化エネルキーは、025及び
55℃においてプレインキュベートした酵素については類似していた。低い分析
温度下では類似していなかった。この見解は、測定した速度に影響しない十分に
高い分析温度において、その最適な活性構造を急速に獲得する酵素と一致する。
ティー・エタノリカスの増殖について報告されている最も低い温度よりも低い不
連続点温度は、生理学的に無関係であるが、動力学的分析を行うとき、中温性酵
素とは異なる好熱性酵素の取り扱いの重要性を強調している。更に、エタノール
及びプロパン−2−オールについての低温における活性化エネルギ一間の差異は
、基質/生成物−タンパク質相互作用は、触媒作用における速度決定工程に対し
て重要であることを強調している。
アレニウスプロットは、55℃でプレインキュベートした2°Adhによるプ
ロパン−2−オールについては直線状であり、このことは、これらの条件下にお
ける、反応速度の温度依存性は、機能的に重要な構造変化よりも、平均基質分子
エネルギーにおける変化によるものであることを主張している。これらのデータ
は結諭的なものではないけれども、アレニウスプロットの不連続点として見るこ
とができる酵素構造における触媒作用的に有意な変化は、好熱性タンパク質の過
度の剛性(構造変化に対する耐性)が、中温性酵素の活性と比較しての中温にお
ける低いティー・エタノリカスの2°Adh活性を説明することを不必要にした
[6]。それゆえ、ティー・エタノリカスの2°Adhは温度依存性の、触媒作
用的に有意な構造変化を受けている間、アレニウスプロットの不連続点は、好熱
性タンパク質の高い剛性の証拠として求めることができない。
55℃でプレインキュベートしたティー・エタノリカスの2°Adhによるプ
ロパン−2−酸化の直線状アレニウスプロットは、この酵素の中温における低活
性は、基質エネルギーのみで説明することができることを示している。アレニウ
スの理諭は、温度の上昇するにつれてKmapp及びVmaxappが増加することを
予測し、この効果はサーモトガ・ネオポリタナ(Thermotoga neopolitana)のD
−キシロースイソメラーゼについて確認されている[46]。好熱性2°Adh
は、25℃における中温性酵素活性の延長から予測されるものより低いVmaxapp
を有している。実際、60℃において、好熱性2°Adhは、25℃におけ
る中温性酵素について報告されている値と類似した、基質に対するKmapp及び
Vmaxappの値を維持している。これらの類似の動力学的値は、好熱性酵素は
、より過剰の基質結合エネルギーを基質結合に導き(channel)、代謝回転には
少ないことを示唆している[47]。それゆえ、ティー・エタノリカスの2°A
dhは、高い代謝回転数を犠牲にして、高温における高い基質親和性を維持して
いるらしい。
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フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
C12R 1:01)
(C12N 9/02
C12R 1:19)
(C12N 1/21
C12R 1:19)
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.配列番号1の238〜1296の部位に示される配列を含む、第二級アルコ ールデヒドロケナーゼ酵素をコードする、単離かつ精製された核酸分子。 2.配列番号1に示される配列を含む、請求の範囲第1項記載の核酸分子。 3.酵素が313番目の部位にプロリン残基を含む、好熱性細菌に由来する第二 級アルコールデヒドロゲナーゼ酵素の精製した調製物。 4.酵素が325番目の部位にグルタミン残基を含む、請求の範囲第3項記載の 酵素調製物。 5.酵素が91番目の部位にトリプトファン残基を含む、請求の範囲第3項記載 のデヒドロゲナーゼ酵素。 6.好熱性細菌が、サーモアンエアロバクター・エタノリカス39Eである請求 の範囲第10項記載の酵素調製物。 7.酵素が91番目の部位にトリプトファン残基を、313番目の部位にプロリ ン残基を、かつ325番目の部位にグルタミン残基を含む、サーモアンエアロ バクター・エタノリカス39E由来の第二級アルコールデヒドロゲナーゼ酵素 の精製された調製物。 8.第一及び第二の変性オリゴヌクレオチドプライマーであって、それぞれが以 下に示す配列: を有するプライマーを、好熱性細菌由来の染色体DNA鋳型とハイブリダイズ させる工程、及び ハイブリダイズしたプライマー間の染色体DNAのセグメントを増幅して、 増幅したDNA断片を形成する工程、 を含むことを特徴とするDNA増幅方法。 9.好熱性細菌がサーモアンエアロバクター・エタノリカス39Eである、請求 の範囲第8項記載の方法。 10.好熱性細菌由来の第二級アルコールデヒドロゲナーゼをコードする遺伝子を 含む細菌クローンを得る方法であって、 好熱性細菌由来のDNA断片を細菌クローニングベクターに結合し、結合生 成物を形成する工程、 結合生成物で細菌宿主を形質転換し、好熱性細菌由来のゲノムDNAライブ ラリーを形成する工程、 第一及び第二の変性オリゴヌクレオチドプライマーであって、それそれが以 下に示す配列: を有するプライマーを、好熱性細菌由来の染色体DNA鋳型とハイブリダイズ させる工程、 ハイブリダイズしたプライマー間の染色体DNAのセグメントを増幅して、 増幅したDNA断片を形成する工程、及び プローブを用いてライブラリーをスクリーニングする工程、 を含むことを特徴とする方法。 11.好熱性細菌がサーモアンエアロバクター・エタノリカス39Eである、請求 の範囲第10項記載の方法。
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