JP2000505285A - ヒトdnアーゼ - Google Patents

ヒトdnアーゼ

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Abstract

(57)【要約】 本発明はLS-DNアーゼと呼ばれる新規なヒトデオキシリボヌクレアーゼに関し、該物質はヒトDNアーゼIと比較してアクチンによる阻害に比較的抵抗性である。本発明はLS-DNアーゼをコードする核酸配列を提供し、それによって臨床上の使用に対して十分な量で組換えDNA法によってLS-DNアーゼの生産が可能となる。本発明はまたLS-DNアーゼの製薬学的組成物及び治療上の使用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 ヒトDNアーゼ 本発明は新たに同定されたヒトデオキシリボヌクレアーゼ(DNアーゼ)、該タン パク質をコードする核酸、該タンパク質と核酸の使用、同様に例えば組換えDNA 法といった該タンパク質と核酸の生産に関する。 発明の背景 デオキシリボヌクレアーゼ(DNアーゼ)はポリデオキシリボ核酸を加水分解可能 なホスホジエステラーゼであり、いくつかの分子形態で存在することが知られて いる。その生化学的性質と酵素活性に基づいて、DNアーゼタンパク質は2のタイ プ、DNアーゼIおよびDNアーゼIIに分類されている。DNアーゼIタンパク質は中 性に近い最適pH、二価カチオンの必須必要性をもち、DNAの加水分解により5'-リ ン酸ヌクレオチドを生産する。DNアーゼIIタンパク質は酸性最適pHを示し、二価 カチオンによって活性化され得、DNAの加水分解により3'-リン酸ヌクレオチドを 生産する。 様々な種由来のDNアーゼが様々な程度に精製されている。例えばウシDNアーゼ Iの様々な形態が生成され、完全にシークエンスされており(Liao等,J.Biol.Che m.248:1489-1495(1973);Oefner等,J.Hol.Biol.192:605-632(1986);Lahm等,J.Mol .BiOol.221:645-667(1991))、ウシDNアーゼIをコードするDNAがクローン化され 発現されている(Worrall等,J.Biol.Chem265:21889-21895(1990))。ブタ及びシャ チ(orcine)DNアーゼIタンパク質もまた単離され完全にシークエンスされている (Paudel等,J.Biol.Chem.261:16006-16011(1986);Paudel等,J.Biol.Chem.261:160 12-16017(1986))。 ヒトDNアーゼIをコードするDNAは単離されシークエンスされており、該DNAは 組換えホスト細胞で発現され、それによって商業的に有用な質でヒトDNアーゼI の生産が可能である。Shak等,Proc.Natl.Acad.Sci.87:9188-9192(1990)。「ヒト DNアーゼI」なる語は以下では、Shak等に開示されている成熟ポリペプチドをい う ために用いられる。 ヒトDNアーゼIに対してホモロジーを持つ他のポリペプチドをコードするDNA もまた同定されている。Rosen等,1995年11月16日に印刷されたPCT特許出願No.WO 95/30428;Parrish等,Hum.Mol.Genet.4:1557-1564(1995)。 DNアーゼIは多くの周知の有用性をもち、治療上の目的で用いられている。そ の主要な治療上の使用は、肺炎及び嚢胞性繊維症(CF)のような疾患において、肺 分泌物(粘液)の粘弾性を減少することであり、それによって呼吸器官の洗浄を助 けることである。例えばLourenco等,Arch.Intern.Med.142:2299-2308(1982);Sha k等,ProcNatl.Acad.Sci.87:9188-9192(1990);Hubbard等,New Engl.J.Med.326:81 2-815(1992);Fuchs等,New Engl.J.Hed.331:637-642(1994);Bryson等,Drugs48:89 4-906(1994)参照。粘液はまた慢性気管支炎、喘息性気管支炎、気管支拡張症、 肺気腫、急性及び慢性静脈洞炎、及び一般的な風邪でさせその各疾患の病的状態 に寄与する。 該疾患を持つヒトの肺分泌物は複雑な物質であり、それは粘液糖タンパク質、 ムコ多糖、プロテアーゼ、アクチン、及びDNAを含む。DNアーゼIは該分泌物中 に存在する高分子量DNAの加水分解または分解により、肺分泌物の粘弾性を減少 することに有効である。Shak等,Proc.Natl.Acad.Sci.87:9188-9192(1990);Aitke n等,J.Am.Med.Assoc.267:1947-1951(1992)。しかしながら、肺分泌物におけるDN アーゼIの該DNA加水分解活性は、アクチンとDNアーゼIの相互作用の結果とし て減少するであろう。Lazarides等,Proc.Natl.Acad.Sci.71:4742-4766(1974);Ha nnherz等,Eur.J.Biochem.104:367-379(1980)。したがって、ヒト天然DNアーゼI より低アフィニティーでアクチンを結合するが、DNA加水分解活性は今で保有し ているDNアーゼIの形態が治療上の試薬、特に比較的多量のアクチンを含む肺分 泌物をもつ患者の治療において有用なはずである。アクチンに対して減少したア フェニティーを持つ様々なヒトDNアーゼIが合成的に調製されており、嚢胞性繊 維症患者の痰の粘性を減少する点において天然の酵素より能力のあることが示さ れている。Lazarus等,1996年8月29日印刷されたPCT出願WO96/26279。 発明の要約 本発明は新規なDNアーゼを提供し、同時にDNA加水分解活性を持つが、アクチ ンによる阻害に抵抗性であるDNアーゼの類似体及び変異体を提供する。この新規 なポリペプチドはLS-DNアーゼとも呼ばれ、ヒト起源である。 本発明はまた、LS-DNアーゼをコードする核酸、該核酸を含む組換えベクター 、その核酸またはベクターを用いてトランスフェクトされた組換えホスト細胞、 及び組換えDNA法によってLS-DNアーゼを生産するための工程を提供する。本発明 には、in vivoまたはex vivoでの遺伝子治療のための該核酸及びベクターの使用 が含まれる。 本発明はまた、LS-DNアーゼ、場合により製薬学的に許容される賦形剤、同様 にLS-DNアーゼに結合可能な実質的に精製された抗体を含む製薬学的組成物が含 まれる。 本発明はまた、患者に治療上の有効量のLS-DNアーゼを投与することを含む患 者におけるDNA含有物質の粘弾性または粘性を減少するための方法を提供する。 本発明は特に、患者に治療上の有効量のLS-DNアーゼを投与することを含む、嚢 胞性繊維症、慢性気管支炎、肺炎、気管支拡張症、肺気腫、喘息、または全身性 紅斑性狼瘡のような疾患をもつ患者を治療する方法に向けられる。本発明はまた 、患者由来の粘液性物質(例えば痰)のin vitroでの診断アッセイにおけるLS-DN アーゼの使用に向けられる。 本発明のこれら及び他の面は、以下の詳細な記述を考慮して当業者に明らかで あろう。 図面の簡単な説明 図1はLS-DNアーゼの核酸配列(SEQ.ID.NO:1)及び当てはまるアミノ酸配列(SEQ. ID.NO:2)を示す。予想されるリーダー(シグナル)アミノ酸配列は下線が施してあ り、成熟タンパク質の開始部位は矢印で示されている。 図2はヒトLS-DNアーゼ(SEQ.ID.NO:3)及びヒトDNアーゼI(SEQ.ID.NO:4)のアミ ノ酸配列の比較を示す。同一のアミノ酸残基は囲まれており、保存的アミノ酸置 換は点(・)によって示され、保存的システイン残基は矢印で示されている。アク チン結合に関与するヒトDNアーゼIの2の潜在的なグリコシル化部位は影がつい てい る。保存的触媒残基は黒塗りとなっている。 図3はネズミLS-DNアーゼの核酸配列(SEQ.ID.NO:11)を示す。予想されるタンパ ク質のATG開始コドンは矢印で示され、タンパク質の予想されるリーダー(シグナ ル)アミノ酸配列をコードする核酸配列は下線が施してある。 詳細な説明 本発明の様々な面は、LS-DNアーゼに対する核酸コード配列を含む単離されたD NAを最初に提供することにより成し遂げられる。LS-DNアーゼに対するフル核酸 コード配列を提供することによって、本発明は組換えDNA法を用いてLS-DNアーゼ の生産が可能になり、それによって診断上及び治療上の使用に対する実質的に精 製されたLS-DNアーゼタンパク質の十分な質が始めて入手可能になる。 ここで用いられる「LS-DNアーゼ」なる語は、図1に示された成熟タンパク質のア ミノ酸配列を持つポリペプチドをいい、同様にここで記述されるようなその修飾 体及び変異体をいう。「ヒトLS-DNアーゼ」なる語は、図1に示される成熟タンパク 質のアミノ酸配列を持つポリペプチドをいう。 LS-DAアーゼの修飾体及び変異体は、in vitroで化学的または酵素学的処理に よって、またはin vivoで組換えDNA法によって生産される。該ポリペプチドは例 えば、一つ以上のアミノ酸の置換、挿入、及び/または欠失の点において、また はグリコシル化の範囲あるいはパターンにおいてヒトLS-DNアーゼとは異なるが 、LS-DNアーゼの生物学的活性においては実質的に維持している。好ましくは、L S-DNアーゼの該修飾体及び変異体は、ヒトLS-DNアーゼのものと実質的に同様なD NA加水分解活性を持つ。 LS-DNアーゼの「変異体」または「アミノ酸配列変異体」なる語は、ヒトLS-DNアー ゼのものと異なるアミノ酸配列を含むポリペプチドである。一般的に、変異体は LS-DNアーゼと少なくとも80%の配列同一性(ホモロジー)、好ましくは少なくとも 90%の配列同一性、より好ましくは95%の配列同一性、最も好ましくは98%の配列 同一性を持つであろう。配列同一性%は、最大のホモロジーを提供する配列を並 べた後、例えばFitch等,Proc.Natl.Acad.Sci.USA80:1382-1386(1983)によって、 またはNeedleman等,J.Mol.Biol.48:443-453(1970)に記述されているアルゴリズ ムのバ ージョンによって測定される。該変異体はヒト起源であるヒトLS-DNアーゼの天 然で生じ得る対立遺伝子形態を含み、同様に他の動物種で見出されるヒトLS-DN アーゼの天然で生じるホモローグを含む。 「DNA加水分解活性」なる語は、5'-リン酸化オリゴヌクレオチド末端産物を生じ る基質DNAを加水分解する(切断する)というDNアーゼの酵素活性をいう。DNA加水 分解活性は、分析的ポリアクリルアミド及びアガロースゲル電気泳動、濃色アッ セイを含む、本分野で周知のいくつかの異なる方法のいずれを用いてでも容易に 測定される(Kurnick,Arch.Biochem.29:41-53(1950);Sinicropi等,Anal.Biochem. 222:351-358(1994))。 簡便なために、ヒトLS-DNアーゼのアミノ酸配列における置換、挿入、及び/ま たは欠失は、例えばサイトディレクトミュータジェネシスといったヒトLS-DNア ーゼをコードするDNAの相当する核酸配列内にミューテーションを導入すること により、通常作成される。それからミューテートされたDNAの発現により、望ま しいアミノ酸配列を持つ変異体LS-DNアーゼの生産が引き起こされる。 例えばSambrook等,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,第二版(Cold Spr ing Harbor Laboratory Press,New York(1989))に開示されているような、いか なる周知の方法でもサイトディレクトミュータジェネシスを実施するために用い られ得る一方で、オリゴヌクレオチドディレクテッドミュータジェネシスは、本 発明のLS-DNアーゼ変異体を調製するための好ましい方法である。本分野でよく 知れらている(Zoller等,Meth.Enzymol.100:4668-500(1983);Zoller等,Heth.Enzy mol.154:329-350(1987);Carter,Meth.Enzymol.154:382-403(1987);Kunkel等,Net h.Enzymol.154:367-382(1987);Horwitz等,Meth.Enzymol.185:599-611(1990))こ の方法は、特に置換変異体を作成するのに適しているが、欠失及び挿入変異体を 簡便に調製するためにも用いられ得、同様に複数の置換、挿入、及び/または欠 失ミューテーションを持つ変異体も調製し得る。 略記すると、ヒトLS-DNアーゼ(またはその変異体)をコードするDNAのサイトデ イレクトミュータジェネシスを実行する際に、該DNAを単一鎖のDNAに対して望ま しいミューテーションをコードするオリゴヌクレオチドを最初にハイブリダイズ することによって改変する。ハイブリダイゼーション後、プライマーとしてハイ ブリダイズしたオリゴヌクレオチドを用い、テンプレートとして該DNAの単一鎖 を用いて完全な第二ストランドを合成するために、DNAポリメラーゼを用いる。 それゆえ望ましいミューテーションをコードする該オリゴヌクレオチドは、結果 として生じた二本鎖DNAに取り込まれる。 オリゴヌクレオチドを、天然に生じるDNAの精製またはin vitroの合成による ようないかなる適した方法によっても調製する。例えば、オリゴヌクレオチドは Narang等,Meth.Enzymol.68:90-98;Brown等,Meth.Enzymol.68:109-151(1979);Car uthers等,Meth.Enzymol.154:287-313(1985)に記載されているような有機化学に おける様々な方法を用いて容易に合成される。サイトディレクトミュータジェネ シスにおける使用のため適したオリゴヌクレオチドを選択するための一般的なア プローチは、よく知られている。典型的には、該オリゴヌクレオチドは、10-25 またそれ以上の核酸を含んでおり、該オリゴヌクレオチドが単一鎖DNAテンプレ ート分子に対する望ましい位置で好ましくはハイブリダイゼーションすることを 確実にするように、望ましいミューテーションをコードする配列のそれぞれの側 において少なくとも5の核酸を含むであろう。 「ポリメラーゼ連鎖反応」または「PCR」なる語は、例えば米国特許第4,683,195号 に記載されているように、in vitroで望ましい核酸配列の増幅のための方法を一 般的にいう。一般的に、該PCR法には、テンプレート核酸に好ましくはハイブリ ダイズ可能なオリゴヌクレオチドプライマーを用いて、プライマー伸長合成の繰 り返されるサイクルが含まれる。 PCRミュータジェネシス(Higuchi,in PCR Protocols,pp.177-183(Academic Pre ss,1990);Vallette等,Nuc.Acids Res.17:723-733(1989))もまた、LS-DNアーゼの 変異体を作成するために適している。略記すると、少量のテンプレートDNAをPCR におけるスタート物質に用いた場合、テンプレートDNAにおける相当する領域と は配列においてわずかに異なるプライマーを、特異的なDNA断片の比較的大量を 生産するために用い得、該特異的DNA断片は該プライマーが該テンプレートと異 なる位置のみで該テンプレート配列とは異なる。プラスミドDNA内へのミューテ ーションの導入のため、例えばプライマーの一つの配列に望ましいミューテーシ ョンを含ませ、ミューテーションの位置でプラスミドDNAの一つの鎖にハイブリ ダイズする ようにデザインする;他のプライマーの配列は、プラスミドDNAの反対側の鎖内に おける核酸配列と等しくなければならないが、この配列はプラスミドDNAにいず れの場所にでも位置し得る。しかしながら、第二のプライマーの配列は、最終的 にはプライマーによって結合されたDNAの完全な増幅領域が容易にシークエンス 可能なように、第一のプライマーの配列から200核酸以内に位置する。ここで記 載されたもののようなプライマーペアを用いたPCR増幅は、プライマーによって 特異化されたミューテーションの位置で、及びテンプレートコピーがいくらか誤 りがちなために他の位置で異なるDNA断片の集団を引き起こす。Wagner等,in PCR Topics,pp.69-71(Springer-Verlag,1991)。 もし増幅されたDNAの産物に対するテンプレートの割合が極端に低いならば、 産物DNA断片の大部分が望ましいミューテーション(類)を取り込むであろう。こ の産物DNAを、標準的な組換えDNA法を用いてPCRテンプレートとして使用するプ ラスミド内の相当する領域を置換するために用いる。別々の位置でのミューテー ションは、ミュータントの第二のプライマーを用いるか、または異なるミュータ ントプライマーを用いて第二のPCRを実施し3(またはそれ以上)部分のライゲーシ ョンで該プラスミド断片に対して同時に2の結果と生じたPCR断片をライゲーショ ンするかのいずれかによって、同時に取り込ませ得る。 変異体を調製するためのもう一つの方法、カセットミュータジェネシスは、We lls等,Gene,34:315-323(1985)に記載された方法に基づく。スタート物質はミュ ーテートされるDNA配列を含むプラスミド(または他のベクター)である。同定さ れるミューテーション部位(類)のそれぞれの側に独特の制限エンドヌクレアーゼ 部位が存在するに違いない。もし該制限部位が存在しないならば、それらは該DN Aにおける適切な位置にそれらを導入するための上記記載のオリゴヌクレオチド 介在ミュータジェネシス法を用いて生産し得る。該プラスミドDNAを直線化する ためにこれらの部位で切断する。制限部位間で該DNAの配列をコードするが、望 ましいミューテーション(類)を含む二本鎖オリゴヌクレオチドを、標準的な方法 を用いて合成するが、そこでは該オリゴヌクレオチドの二本鎖を別々に合成し、 それから標準的な方法を用いて共にハイブリダイズさせる。この二本鎖オリゴヌ クレオチドがカセットといわれる。このカセットを該プラスミドに直接的にライ ゲートし得 るように、直線化プラスミドの末端に適合する5'及び3'末端を持つようにデザイ ンする。結果として生じたプラスミドはミューテートされたDNA配列を含む。 DNAにおけるミューテーション(類)の存在は、制限マッピング及び/またはDNA シークエンシングを含む本分野でよく知られた方法によって測定される。DNAシ ークエンシングの好ましい方法は、Sanger等,Proc.Natl.Acad.Sci.USA72:3918-3 921(1979)のジデオキシ鎖末端法である。 LS-DNアーゼをコードするDNAを、さらなるクローニングまたは発現のための複 製ベクター内に挿入する。「ベクター」なる語は、ホスト細胞内で複製が可能であ り、両立可能なホスト細胞(ベクター-ホスト系)をと共に2の機能を実施するため にも有用であるようなプラスミド及び他のDNAである。一つの機能はLS-DNアーゼ をコードする核酸のクローニングを容易にすること、すなわち該核酸の使用可能 な量を生産することである。もう一つの機能はLS-DNアーゼの発現に向けること である。これらの機能の一つまたは二つは、クローニングまたは発現のために用 いられる特定のホスト細胞において該ベクターによって実施される。該ベクター はそれらが実施する機能に依存して異なる構成要素を含むであろう。 本発明のLS-DNアーゼはリーダーまたはシグナル配列を含むプレタンパク質の 形態であり、あるいはリーダーまたはシグナル配列を欠いている成熟タンパク質 の形態であろう。該LS-DNアーゼはまた、付加的なアミノ酸残基がDNアーゼのプ レタンパク質または成熟形態のアミノまたはカルボキシ末端に共有結合されてい る融合タンパク質の形態であろう。 LS-DNアーゼを生産するために、発現ベクターは上記記載したようにプロモー ター及びリボソーム結合部位に実施可能にリンクしたLS-DNアーゼをコードするD NAを含むであろう。それから該LS-DNアーゼを組換え細胞カルチャーにおいて直 接的に発現する、あるいは好ましくはシグナル配列または異種ポリペプチドと該 LS-DNアーゼアミノ酸配列の間の接合部位で特異的な切断部位を持つ他のポリペ プチドのような、異種ポリペプチドとの融合物として発現する。 「実施可能にリンクする」なる語は、配列の通常の機能が実施され得るようにも う一つの配列と相対的な位置において、酵素的ライゲーションまたは他の手段に よって2以上の配列を共有結合で接合することをいう。例えば、プレ配列または 分 泌リーダーに対するDNAは、ポリペプチドがその分泌に関与するプレタンパク質 として発現された場合、該ポリペプチドに対するDNAと実施可能にリンクしてい る;プロモーターまたはエンハンサーは、もしそれがコード配列の転写に影響し たならば、該コード配列と実施可能にリンクしている;あるいはリボソーム結合 部位は、もしそれが翻訳を容易にするように位置したならば、コード配列と実施 可能にリンクしている。一般的に、「実施可能にリンクする」なる語は、リンクさ れるDNA配列が連続しており、分泌リーダーの場合には連続していながらリーデ ィングフレーム内に存在することを意味する。リンクさせることは簡便な制限部 位でのライゲーションによって成し遂げられる。そしてもし該部位が存在しない ならば、合成オリゴヌクレオチドアダプターまたはリンカーが標準的な組換えDN A法と結び付けて用いられる。 原核生物(例えば大腸菌、Bacillusの株、Pseudomonas、及び他の細菌)は、本 発明の最初のクローニング工程に対する好ましいホスト細胞である。それらは大 量のDNAの高速の生産、サイトディレクトミュータジェネシスに対して用いられ る一本鎖DNAテンプレートの生産、及び生産される変異体のDNAシークエンシング に対して特に有用である。原核生物で生産されるポリペプチドは典型的にはグリ コシル化されていないであろう。 加えてLS-DNアーゼは真核細菌(例えば酵母)あるいは動物または他の多細胞生 物由来の細胞(例えばチャイニーズハムスター卵巣細胞、及び他の哺乳動物細胞) を含む真核生物ホスト細胞、さもなければ生きた動物(例えばウシ、ヤギ、ヒツ ジ)において発現されるであろう。昆虫細胞もまた用いられ得る。 クローニング及び発現法法体系は、本分野でよく知られている。LS-DNアーゼ の生産の使用に対して適した原核生物及び真核生物ホスト生物、加えてスタート の発現ベクターの例は、例えばShak等,1990年7月12日に印刷されたPCT特許出願N o.WO90/07572に開示されたものがある。LS-DNアーゼの発現を得るために、本発 明の発現ベクターは、トランスフォーメーションまたはトランスフェクションに よりホスト細胞内に導入され、結果として生じた組換えホスト細胞をプロモータ ーを誘導するために適したように修飾されたありきたりの栄養培地で培養し、組 換え細胞を選択し、またはLS-DNアーゼDNAを増幅する。温度、pH等のような培養 条件 は、ホスト細胞について以前に用いられたものであり、当業者に明白であろう。 「トランスフォーメーション」及び「トランスフェクション」なる語は、細胞内に DNAを導入するための工程をいうために互換的に用いられる。トランスフォーメ ーションまたはトランスフェクションに引き続き、該DNAはホスト細胞ゲノム内 にインテグレートされるかまたは染色体外エレメントとして存在するであろう。 もし原核生物または実質的な細胞壁構造を含む細胞がホストとして用いられたな らば、DNAを用いた細胞のトランスフェクションの好ましい方法は、Cohen等、Pr oc.Natl.Acad.Sci.69:2110-2114(1972)に記載されているカルシウム処理法、ま たはChung等,Nuc.Acids.Res.16:3580(1988)のポリエチレングリコール法である 。もし酵母がホストとして用いられた場合には、トランスフェクションは一般的 に、Hinnen,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,75:1929-1933(1978)に教示されている ポリエチレングリコール法を用いて成し遂げられる。もし哺乳動物細胞がホスト 細胞として用いられたならば、トランスフェクションは一般的にGraham等,Virol ogy52:546(1978),Gorman等,DNA and Protein Eng.Tech.2:3-10(1990)のカルシウ ムリン酸沈降法によって実施される。しかしながら、核内注入、エレクトロポレ ーション、またはプロトプラスト融合のような原核生物及び真核生物細胞内にDN Aを導入するための他の周知の方法も本発明の使用に適している。 LS-DNアーゼをコードするDNAの哺乳動物細胞における一過性発現を提供する発 現ベクターは、本発明にいおいて特に有用である。一般的に一過性発現には、ホ スト細胞が多くのコピーの発現ベクターを蓄積し、続いて発現ベクターによって コードされる望ましいポリペプチドの高レベルの合成をするような、ホスト細胞 において効率的に複製し得る発現ベクターの使用が含まれる。適した発現ベクタ ー及びホスト細胞を含む一過性発現系は、クローン化DNAによってコードされる ポリペプチドの簡便なポジティブな同定を許容し、同様に望ましい生物学的また は生理学的性質を持った該ポリペプチドの高速のスクリーニングを許容する。Wo ng等,Science228:810-815(1985);Lee等,Proc.Natl.Acad.Sci.USA82:4360-4364(1 985);Yang等,Cell47:3-10(1986)。それゆえ一過性発現系は、増大した半減期ま たは減少したin vivoの免疫原性、増大したDNA加水分解活性、または増大したア クチンによる阻害に対する抵抗性といった有用な性質を持つ変異体を同定するア ッセ イと結び付けて、LS-DNアーゼの変異体のアミノ酸配列をコードするDNAを発現す るために簡便に用いられる。アクチンによるDNアーゼ活性の阻害は、ここで記載 されているような本分野で周知のアッセイ及び方法を用いて容易に測定される。 LS-DNアーゼはそれを発現するホスト細胞から選択され、その場合該変異体は ホスト細胞が成育しているカルチャー培地から回収される。その場合においては 、培地中に血清タンパク質及び他の血清構成成分が不存在であると変異体の精製 が容易なため、血清フリーカルチャー培地中で該細胞を成育させることが望まし い。もし分泌されないのであれば、その場合にはLS-DNアーゼをホスト細胞の溶 解物から回収する。LS-DNアーゼがヒト起源のもの以外のホスト細胞で発現され た場合には、該変異体はヒト起源のタンパク質から完全にフリーであろう。いか なる段階においても、LS-DNアーゼの実質的に均質な調製物を得るために、組換 え細胞タンパク質からLS-DNアーゼを精製することが必要であろう。治療上の使 用に対しては、精製LS-DNアーゼは好ましくは99%より大きい純度であおう(すな わちいかなる他のタンパク質でも精製組成物における全タンパク質の1%より小さ い量しか含まれないであろう)。 LS-DNアーゼは例えば1991年5月16日に印刷されたPCT特許出願No.WO91/06667に 記載されているように、相同的組換えおよび増幅を含む方法によって生産されよ う。略記すると、この方法には相同的DNAを用いてLS-DNアーゼをコードする内因 性遺伝子を含む細胞をトランスフォームすることが含まれ、その相同的DNAには( 1)増幅可能遺伝子(例えばジヒドロ葉酸レダクターゼ(DHFR)をコードする遺伝子) 、及び(2)少なくとも約150ベースペアの長さを持つ少なくとも一つのフランキン グ配列を含み、それはLS-DNアーゼをコードする遺伝子内にまたはその近傍に存 在する細胞ゲノムにおける核酸配列と相同である。トランスフォーメーションを 、相同的DNAが組換えにより細胞ゲノム内にインテグレートされるような条件の 下で実施する。それからインテグレートされた相同的DNAを持つ細胞を、増幅可 能遺伝子の増幅に対して選択する条件に受けさせ、それによってLS-DNアーゼ遺 伝子を同時に増幅する。それから結果として生じた細胞を望ましい量のLS-DNア ーゼの生産に対してスクリーニングする。LS-DNアーゼをコードする遺伝子の近 傍に存在するフランキング配列は例えば、図1に示されるLS-DNアーゼの核酸配列 をスタート地点 として用いるゲノムウォーキングの方法によって容易に同定される。Spoerel等 ,Meth.Enzymol.152:598-603(1987)。 一般的にLS-DNアーゼの精製は、それが関連するであろう混合物と比較して、L S-DNアーゼの異なる物理学的性質を利用することよって成し遂げられる。例えば 第一の工程として、カルチャー培地またはホスト細胞溶解物を特定の細胞破片を 除去するために遠心分離する。その後LS-DNアーゼを、例えば硫酸アンモニウム またはエタノール沈降、ケル濾過(分子溶出クロマトグラフィー)、イオン交換ク ロマトグラフィー、疎水性クロマトグラフィー、イムノアフィニティークロマト グラフィー(例えばSepharoseに接合した抗LS-DNアーゼ抗体を含むカラムを用い る)、腕状(tentacle)カチオン交換クロマトグラフィー(Frenz等,1994年1月18日 に査定された米国特許第5,279,823号)、逆相HPLC、及び/またはゲル電気泳動に よって、混合した可溶性タンパク質及びポリペプチドから精製する。 あるホスト細胞(特に細菌ホスト細胞)においては、LS-DNアーゼは不溶性の凝 集した形態(本分野では「リフラクティルボディー(refractile bodies)」または「 インクルージョンボディー」という)で初めに生産され、その場合精製の仮定にお いてLS-DNアーゼを可溶化し復元することが必要であろう。組換えタンパク質リ フレクティルボディーを可溶化及び復元するための方法は、本分野で周知である (Builder等,1985年4月16日に査定された米国特許第4,511,502号参照)。 本発明のもう一つの実施態様では、望ましい性質(例えば増大した半減期また は減少したin vivo免疫原性、増大したDNA加水分解活性、または増大したアクチ ンによる阻害に対する抵抗性)を与えるためにLS-DNアーゼに直接的に共有結合修 飾をなし、該共有結合修飾は上述したアミノ酸置換、挿入、及び欠失ミューテー ションの代わりに、またはそれに加えてなされ得る。 共有結合修飾は、選択されたアミノ酸側鎖あるいはNまたはC末端側鎖に反応可 能な有機誘導化試薬を用いて、LS-DNアーゼのターゲットアミノ酸と反応するこ とによって導入される。該タンパク質のアミノ酸残基に対するグリコシドの共有 結合カップリングは、炭水化物置換の数またはプロフィールを修飾するまたは増 大するために用いられ得る。 LS-DNアーゼに対するポリエチレングリコール(PEG)またはヒト血清アルブミン のような試薬の共有結合付着は、他のタンパク質で観察されているように、LS-D Nアーゼの免疫原性及び/または毒性を減少し、及び/またはその半減期を増大さ せるであろう。Abuchowski等,J.Biol.Chem.252:3582-3586(1977);Pozansky等,FE BS Letters239:18-22(1988);Goodson等,Biotechnolgy8:343-346(1990);Katre,J. Im munol.144:209-213(1990);Harris,Polyethylene Glycol Chehmistry(PlenumP ress,1992)。加えて、アクチン結合に作用するアミノ酸残基での、またはその近 傍での(すなわち該アミノ酸残基の約5アミノ酸残基以内)これらの試薬によるLS- DNアーゼの修飾は、アクチンによる阻害に対する増大した抵抗性を持つ変異体を 生産するであろう。もう一つの例としては、LS-DNアーゼの変異体または修飾形 態には、ヒトLS-DNアーゼと比較して、痰及び他の生物学的物質内に存在するで あろうプロテアーゼ(例えば好中球エラスターゼ)による分解に対する該変異体の 感受性を減少するアミノ酸配列ミューテーションまたは他の共有結合修飾が含ま れる。 LS-DNアーゼに対する抗体は、場合により免疫原性ポリペプチドと接合して、L S-DNアーゼまたはその断片を用いて動物を免疫化し、その後免疫化された動物の 血清から抗体を回収することにより生産される。代わりに、モノクローナル抗体 がありきたりな方法で免疫化動物の細胞から調製される。該抗体はまた、本分野 でよく知られた方法を用いて、キメラ(例えばヒト化)または単一鎖抗体あるいは Fab断片の形態で作成され得る。好ましくは該抗体は、LS-DNアーゼに結合するが 、他のDNアーゼタンパク質(ヒト及びウシDNアーゼIのような)には実質的に結合 しない(すなわち交差反応しない)であろう。該抗体を例えば、LS-DNアーゼを検 出する及び組織または臨床上のサンプルにおけるそのレベルを測定するために、 LS-DNアーゼの局在及び活性に関する方法で用い得る。固定化抗LS-DNアーゼ抗体 は、診断の目的に対する臨床上のサンプルにおいて、及びLS-DNアーゼの精製に おいて、LS-DNアーゼの検出の場合に特に有用である。 精製LS-DNアーゼは、痰、粘液、または他の肺分泌物のようなDNA含有物質の粘 弾性を減少するために用いられる。LS-DNアーゼは、異常な粘性あるいは濃縮分 泌物を持つ、及び感染性肺炎、気管支炎または気管気管支炎、気管支拡張症、嚢 胞性繊維症、喘息、結核、及び菌類感染を含む急性または慢性気管支肺疾患のよ うな病気を持つ、肺疾患患者の治療に特に有用である。該治療に対して、LS-DN アー ゼの溶液または均質に分割された乾燥調製物が、例えばエアゾールによって、患 者の気管(例えば気管支)または肺内にありきたりの方法で導入される。 LS-DNアーゼはまた、濃瘍の補助的治療に有用であり、または蓄膿症、髄膜炎 、濃瘍、腹膜炎、副鼻腔炎、耳炎、歯周炎、心膜炎、膵炎、胆石炎、心内膜炎及 び敗血症性関節炎のような病気における近接した感染を断ち切り、同様に様々な 炎症と皮膚及び/または粘膜の感染した病変のような感染性病変、外傷、潰瘍病 変及び火傷における全身性の治療においても有用である。LS-DNアーゼは該感染 の治療において用いられる抗体の効力を改良するであろう(例えば、ゲンタマイ シン活性は完全なDNAに対する可逆性結合によって著しく減少される)。 LS-DNアーゼはまた、嚢胞性繊維症、慢性気管支炎、喘息、肺炎、または他の 肺疾患をもつ患者、あるいはその呼吸がベンチレーターまたは他の機械的装置で 補助されている患者、あるいは例えば外科手術後患者といった呼吸感染を生ずる 恐れのある他の患者において生じうるような、呼吸感染の新たな形成及び/また は悪化を防ぐためにも有用である。 LS-DNアーゼはまた、紅斑性狼瘡(SLE)、異なる自己抗体の生産によって特徴付 けられる生命の危険のある自己免疫疾患に対する治療に対しても有用である。DN Aは免疫複合体の主要な抗原性構成要素である。この場合には、LS-DNアーゼは、 例えば静脈内、皮下、動脈内または筋肉内投与によって影響を受けた患者に全身 性で与えられよう。 最後にLS-DNアーゼは、他の非感染性の病気の治療に有用であり、そこにおい ては腎孟腎炎及び管状間質性腎疾患のような、細胞DNAを含む細胞破片の蓄積が 存在する。 LS-DNアーゼは治療上の有用な組成物を調製する周知の方法にしたがって処方 され得る。典型的にはLS-DNアーゼは、治療上の使用に対して生理学的に許容さ れる賦形剤(またはキャリアー)と共に処方される。該賦形剤は例えば、LS-DNア ーゼの液体処方または持続放出処方を提供するために用いられる。好ましい治療 上の組成物は緩衝または非緩衝水溶液におけるLS-DNアーゼの溶液であり、特に1 .0mM塩化カルシウムを含むpH7.0の150mM塩化ナトリウムのような等張性塩溶液で ある。これらの溶液は、影響のある患者の気管または肺内への直接的投与に有用 である ジェットネブライザー及び超音波ネブライザーを含む、商業的に入手可能なネブ ライザーにおける使用に対して特に適合している。もう一つの好ましい治療上の 組成物は、LS-DNアーゼのドライパウダーであり、好ましくは本質的にPCT出願WO 95/23613に記載されたような、LS-DNアーゼの溶液のスプレードライによって調 製される。全ての場合において、治療上の組成物は無菌的であることが望ましい 。好ましくは該治療上の組成物は、プラスチックまたは他の非ガラス物質で作成 された容器で捨てられる。 さらなる実施態様には、治療上の組成物にはLS-DNアーゼを精力的に生産する 細胞が含まれる。該細胞は患者の組織内に直接的に導入され、または多孔性の膜 内にカプセル化され、それから患者内に移植され(Aebischer等,1990年1月9日査 定された米国特許第4,892,538号;Aebischer等,1994年2月1日に査定された米国特 許第5,283,187号)それぞれの場合においてDNA加水分解の増大した濃度の必要の ある患者の体内の部位にLS-DNアーゼの輸送を提供する。例えば、患者自身の細 胞をLS-DNアーゼをコードするDNAを用いてin vivoまたはex vivoのそれぞれでト ランスフォームし得、それから患者内で直接LS-DNアーゼを生産するために用い られる。 治療上の有効量のLS-DNアーゼは、例えば治療される物質におけるDNA及びアク チンの量、治療目的、投与経路、及び患者の病気に依存するであろう。したがっ て医師は投与量を計り、最適な治療効果を得るために必要とされる投与経路を修 正する必要があろう。ヒトDNアーゼIと相関的なアクチンの存在下でのアクチン による減少した阻害及び結果として生じるDNA加水分解活性の観点から、治療上 の効果を成し遂げるために必要とされるLS-DNアーゼの量は、同じ条件で同じ効 果を成し遂げるために必要とされるヒトDNアーゼの量よりも小さいであろう。一 般的に治療上の有効量のLS-DNアーゼは、患者の体重のキログラム当たり約0.1μ gから約5mgの変異体の投与量であり、ここで記載されるような製薬学的組成物内 で投与される。 LS-DNアーゼは場合により、抗生物質、気管支拡張薬、抗炎症試薬、粘液溶解 物(例えばn-アセチル-システイン)、アクチン結合タンパク質またはアクチン補 助タンパク質(例えばゲルソリン;Matsudaira等,Cell54:139-140(1988);Stossel 等,1994年10月13日に印刷されたPCT特許出願WO94/22465;プロテアーゼインヒビ ター;ま たは遺伝子治療物(例えば嚢胞性繊維症膜貫通コンダクタンスレギュレーター(CF TR)遺伝子);Riordan等,Science245:1066-1073(189))のような、上記掲げた病気 を治療するために用いられる一つ以上の薬理学的試薬と組み合わされ、またはそ れらと共に投与される。 本発明はまた、細胞、組織、または生物学的液体から調製された試験サンプル においてLS-DNアーゼをコードする核酸分子の存在を測定する方法を提供し、そ れにはLS-DNアーゼに対する核酸コード配列の全てまたは一部を含む単離されたD NAと試験サンプルを接触させること、及び単離されたDNAが試験サンプル中の核 酸分子とハイブリダイズするかどうかを測定することが含まれる。LS-DNアーゼ に対する核酸コード配列の全てまたは一部を含むDNAはまた、LS-DNアーゼの天然 で生じる対立遺伝子変異体をコードする核酸のような、LS-DNアーゼに対するコ ード配列と実質的に等しい配列を持つ核酸を同定し単離するためのハイブリダイ ゼーションアッセイにおいても用いられる。 試験サンプル中に存在するLS-DNアーゼをコードする核酸分子の増幅法もまた 提供され、それにはポリメラーゼ連鎖反応におけるプライマーとしてLS-DNアー ゼに対する核酸コード配列の一部を持つオリゴヌクレオチドの使用が含まれる。 以下の実施例は説明の手段としてのみ提供され、いかなる方法においても本発 明を制限することを企図しない。ここで引用される全ての特許及び文献のリファ レンスは、明白に取り込まれる。 実施例1 LS-DNアーゼcDNAのクローニング LS-DNアーゼをコードするフルレングスcDNAを、以下のおぎごヌクレオチドプ ローブの混合物を用いて、ヒト肝cDNAライブラリー(λ-UniZAP XR,Stratagene,L a Jolla,CAにおける)をスクリーニングすることによって同定し、各プローブはT 4ポリヌクレオチドキナーゼ及び高特異的放射活性活性に対するγ-35P-アデノシ ン三リン酸を用いて末端ラベルされていた: 上記掲げたオリゴヌクレオチドプローブの最初の3(SEQ.ID.NOS:5-7)には、GENba nkデータベースにおける登録コードT68985,T69063,HSAAACIFW,T73558,T61400,T7 3653及びT61368を持つEST配列の部分が含まれる。上記掲げた他の2のオリゴヌク レオチド(SEQ.ID.NOS:9-10)には、Genbankデータベースにおける登録コードR780 20及びH42990を持つEST配列の部分が含まれる。 CDNAライブラリーに対する該プローブのハイブリダイゼーションを、42℃で低 緊密性条件(20%vol/volホルムアミド,5×SSPE,5×デンハルト溶液,0.1%ドデシル 硫酸ナトリウム(SDS),及び100μg/ml分解されたサケ精子DNA)の下で実施した。 ハイブリダイゼーション後の洗浄を、2×SSC,0.1%SDSで42℃で実施した。1×SS PEは150mMNaCl,10mMリン酸ナトリウム,1mMEDTA,pH7.4である。1×デンハルト溶 液は0.02%Ficoll,0.02%ウシ血清アルブミン,及び0.02%ポリビニルピロリドンで ある。1×SSCは0.15MNaCl、0.015Mクエン酸ナトリウム、pH7.0である。 ハイブリダイゼーションポジティブクローンを、上記掲げた最初の3オリゴヌ クレオチド(SEQ.ID.NOS:5-7)を用いてのみ見出した。これらのクローンを標準的 な方法にしたがって(Stratagene,La Jolla,California,USA)ファージミドベース 配列内に変換し、シークエンスした。ハイブリダイゼーションポジティブクロー ンの中で見出される最大の挿入核酸配列は1079ベースペアの長さであり、305ア ミノ酸長であると予想されるタンパク質をコードする915ベースペアのオープン リーディングフレームが含まれた。1079ベースペアインサート(SEQ.ID.NO:1)の 核酸配列及び予想されるタンパク質のアミノ酸配列(SEQ.ID.NO:2)が図1に示され ている。 予想されるタンパク質には20アミノ酸残基の長さのシグナル配列が含まれる。 シグナル配列の切断により成熟タンパク質(LS-DNアーゼ)が放出され、それは予 想分子量が33400ダルトンで予想pIが9.7である。LS-DNアーゼのアミノ酸配列は ヒトDNアーゼIのアミノ酸配列と46%同一である(図2)。 LS-DNアーゼは5のシステイン残基を含み、そのうちの2(Cys-174及びCys-211) は、 ジスルフィド結合するヒトDNアーゼIのシステイン残基のペアに一致し、それは LS-DNアーゼとヒトDNアーゼIが同じ四次構造を持つことを示唆する。ヒトDNア ーゼIのDNA加水分解活性に対して重要であることが知られているアミノ酸残基 はLS-DNアーゼにおいても保存されており、該残基には活性部位ヒスチジン残基H is-135及びHis-254が含まれる。逆にヒトDNアーゼIのアクチン結合部位に含ま れることが知られているいくつかのアミノ酸残基がLS-DNアーゼで保存されてい る。特にヒトDNアーゼIのVal-67及びAla-114は、それぞれLS-DNアーゼにおける 相同名位置でそれぞれIle-69及びPhe-115で置換されている。IleによるVal-67の 類似体置換はラットDNアーゼIで生じており、それはヒトDNアーゼIと比較して アクチンに対しておよそ1000倍低いアフィニティーを持つ。 実施例2 LS-DNアーゼcDNAの発現 LS-DNアーゼをコードするcDNAを哺乳動物ベクターpRK5(Gorman等,DNA and Pro tein Engineering Techniques2:1(1990);1989年3月15日に印刷された欧州特許出 願EP307,247)内でサブクローン化した。結果として生じた組換えベクターをpRK5 /LS-DNアーゼと呼ぶ。ヒト胚腎293細胞(American Type Culture Collection,CRL 1573)を、血清含有ダルベッコ修飾イーグル培地(DMEM)で70%までカバーするよう に(70%confluency)成育させ、それからpRK5/LS-DNアーゼ、またはコントロール としてpRK5単独を用いて一過的にトランスフェクトした。トランスフェクション の24時間後、該細胞をリン酸緩衝生理食塩水を用いて洗浄し、インスリンを含む 血清フリー培地に移動した。72-96時間後、整えた培地を細胞カルチャーから集 め、およそ10倍に濃縮した。細胞カルチャーにおいて発現されたタンパク質をSD S-ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)で分析した。 pRK-5/LS-DNアーゼを用いてトランスフェクトされた細胞は約32,000-34,000ダ ルトンの独特なすぐに溶解するタンパク質を生産することが見出され、それはpR K5単独を用いてトランスフェクトされた細胞では生産されなかった。このタンパ ク質の分子量はLS-DNアーゼに対して予想されるものとよく一致する。 実施例3 LS-DNアーゼの生物学的活性 上記記載のように調製された濃縮された細胞カルチャー上清を、ハイパークロ ミシティーアッセイ(hyperchromicity assay)(Kunitz,J.Gen.Physiol.33:349-36 2(1950);Kunitz,J.Gen.Physiol.33:363-377(1950))及びメチルグリーンアッセイ (Kurnick,Arch.Biochem.29:41-53(1950);Sunicropi等,Anal.Biochem.222:351-35 8(1994))においてDNアーゼ活性に対して試験した。両アッセイにおいて、DNアー ゼ活性はpRK5/LS-DNアーゼを用いてトランスフェクトされた細胞由来の上清では 検出されたが、pRK5単独を用いてトランスフェクトされた細胞由来の上清では検 出されなかった。 実施例4 アクチン阻害に対する抵抗性 LS-DNアーゼのDNA加水分解活性がアクチンにより阻害されるかを測定するため に、プラスミドニッキングアッセイ(plasmid nicking assay)を用いた。このア ッセイはスーパーコイル状二本鎖pBR322プラスミドDNAの、ニックを入れられ、 直線化され、及び分解された形態への変換を測定する。特異的に、様々なDNアー ゼを25mMHEPESバッファー,1mMMgCl2,1mMCaCl2,100μgのウシ血清アルブミン中の 、25μg/mlのスーパーコイル状二本鎖pBR322DNAを含む溶液の20μlに加え、該サ ンプルを21℃で10分インキュベートした。アクチンによる阻害を測定するために 、該DNアーゼサンプルを、pBR322DNAの溶液を加える前に21℃で15分アクチンと 共にプレインキュベートした。10mMの最終濃度のEDTAを加えることによって反応 を止め、同時にキシレンシアノール、ブロムフェノール、及びグリセロールを加 えた。±BR322DNAの完全性を、0.8%の重量/volのアガロースゲルで該反応混合物 の電気泳動により分析した。電気泳動後、該ゲルをエチジウムブロマイドの溶液 を用いて染色し、ゲル中のDNAを紫外線光によって明視化した。 予想されたように、ヒトDNアーゼIはスタートプラスミドDNAを分解形態に変 換し、ヒトDNアーゼIのDNA加水分解活性は濃度依存的方法で加えられたアクチ ンにより阻害された。LS-DNアーゼはスタートプラスミドDNAをニックされた、直 線化、 及び分解形態に変換したが、LS-DNアーゼのDNA加水分解活性はヒトDNアーゼIを 十分に阻害したアクチンの濃度により阻害されなかった。 実施例5 ヒト組織におけるLS-DNアーゼの発現パターン 様々なヒト組織のノーザンブロットを、クローン化LS-DNアーゼのcDNAのコー ド配列の一部を含むラジオラベルプローブを用いて実施した。LS-DNアーゼメッ センジャーRNA(mRNA)の発現は、肝臓及び脾臓で最も高いことが見出された。LS- DNアーゼは調べられた他の組織ではわずかしか発現されないかまたは全く発現さ れなかった。LS-DNアーゼmRNAは膵臓組織では全く検出されなかった。 様々なヒト組織のノーザンブロットを、ヒトDNアーゼIに対する核酸コード配 列の一部を含むラジオラベルプローブを用いても実施した。LS-DNアーゼmRNAと は対照的に、ヒトDNアーゼImRNAは膵臓組織で極端に発現されていることが明ら かとなった。 実施例6 LS-DNアーゼ変異体のクローニング クローン化LS-DNアーゼcDNAのコード配列の649ベースペアEcoRI-PStI断片を 、ネズミ肝cDNAライブラリー(λ-gt10,Clontech,Palo Alto,California,USAにお ける)をスクリーニングするために用いた。スクリーニングした約2,000,000クロ ーンから、60より多いハイブリダイゼーションポジティブクローンを同定した。 6のランダムなポジティブクローンの部分的シークエンシングにより、それらは 全て同じ遺伝子から由来することが示された。該ポジティブクローンの一つの挿 入された核酸配列を完全にシークエンシングした。該挿入物は1124ベースペアの 長さであり、予想されるタンパク質をコードする930ベースペアの−オープンリ ーディングフレームを含み、310アミノ酸長であるネズミLS-DNアーゼと呼ぶ。 1124ベースペア挿入物の核酸配列(SEQ.ID.NO:11)が図3に示されている。該オ ープンリーディングフレームは核酸173でATGコドンを用いて始まり、核酸1103の ストップコドンまで継続する。オープンリーディングフレームの最初の75核酸( 予想 されるタンパク質の最初の25アミノ酸残基)は、推定のシグナル配列をコードす る。したがって、予想されるネズミ成熟LS-DNアーゼタンパク質は285アミノ酸長 であり、33,100ダルトンの分子量と9.4の予想されるpIを持つ。ネズミ成熟LS-D Nアーゼのアミノ酸配列は、ヒト成熟LS-DNアーゼに対する図1に示されたアミノ 酸配列と84%同一である。 様々なマウス組織のノーザンブロットをネズミLS-DNアーゼに対する核酸コー ド配列の一部を含むラジオラベルプローブを用いて実施した。ネズミLS-DNアー ゼメッセンジャーRNA(mRNA)の発現は、肝臓及び脾臓で最も高いことが見出され た。LS-DNアーゼmRNAは調べた他の組織ではわずかに発現されているか全く発現 されていなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 48/00 C07K 16/40 C07K 16/40 C12N 9/22 C12N 5/10 C12P 21/08 9/22 C12N 5/00 B C12P 21/08 A61K 37/54 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN, CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,G E,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR ,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV, MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,P L,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK ,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,VN, YU

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.成熟LS-DNアーゼに対する図1に示されるアミノ酸配列をコードするヌクレオ チド配列を含む単離された核酸分子。 2.ベクターを用いてトランスフォームされたホスト細胞によって認識されるプ ロモーターと実施可能にリンクしている、成熟LS-DNアーゼに対する図1に示され るアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列を含む発現ベクター。 3.成熟LS-DNアーゼに対する図1に示されるアミノ酸配列と少なくとも95%の同一 性を持つアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列を含む単離された核酸分子 。 4.図1の配列内で単一の位置でのみ別のアミノ酸による一つのアミノ酸の置換に よって、成熟LS-DNアーゼに対する図1に示されるアミノ酸配列とは異なるアミノ 酸配列をコードするヌクレオチド配列を含む単離された核酸分子。 5.図1の配列内で2の位置でのみ別のアミノ酸による一つのアミノ酸の置換によ って、成熟LS-DNアーゼに対する図1に示されるアミノ酸配列とは異なるアミノ酸 配列をコードするヌクレオチド配列を含む単離された核酸分子。 6.成熟LS-DNアーゼに対する図1に示されるアミノ酸配列をコードするヌクレオ チド配列を含む発現ベクターでトランスフォームされるホスト細胞。 7.成熟LS-DNアーゼに対する図1に示されるアミノ酸配列をコードするヌクレオ チド配列を含む発現ベクターでトランスフォームされるホスト細胞の使用法で、 発現ベクターが複製されるような条件の下で該ホスト細胞を培養することを含む 方法。 8.成熟LS-DNアーゼに対する図1に示されるアミノ酸配列を含むポリペプチドを コ ードする核酸分子でホスト細胞をトランスフォームし、該ポリペプチドが該ホス ト細胞において生産されるような条件の下で該ホスト細胞を培養することを含む 工程。 9.(a)内因性LS-DNアーゼ遺伝子を含む細胞を、増幅可能遺伝子及び内因性AL-1 遺伝子内のまたはそれと近接したDNA配列と同種である少なくとも約150ベースペ アのフランキング配列を含む同種DNAを用いてトランスフォームすることで、そ れによって同種DNAが組換えによって細胞ゲノム内にインテグレートし: (b)増幅可能遺伝子の増幅に対して選択する条件の下で細胞を培養することで、 それによってLS-DNアーゼ遺伝子もまた増幅され;及びその後 (c)該細胞からLS-DNアーゼを回収すること を含むLS-DNアーゼの生産法。 10.成熟LS-DNアーゼに対する図1に示されるアミノ酸配列を含む単離されたポリ ペプチド。 11.成熟LS-DNアーゼに対する図1に示されるアミノ酸配列と95%の同一性を持つ アミノ酸配列を含む単離されたポリペプチドで、該ポリペプチドはDNA加水分解 活性を持つポリペプチド。 12.図1の配列内で単一の位置でのみ別のアミノ酸による一つのアミノ酸の置換 によって、成熟LS-DNアーゼに対する図1に示されるアミノ酸配列とは異なるアミ ノ酸配列を含む単離されたポリペプチド。 13.該アミノ酸置換がヒトLS-DNアーゼにおいて存在しないポリペプチド内のグ リコシル化部位を創り出す請求項12記載のポリペプチド。 14.成熟LS-DNアーゼに対する図1に示されるアミノ酸配列及び製薬学的に許容さ れる賦形剤を含むポリペプチドを含む製薬学的組成物。 15.無菌的である請求項14記載の組成物。 16.成熟LS-DNアーゼに対する図1に示されるアミノ酸配列に結合可能な抗体。 17.モノクローナル抗体である請求項16記載の抗体。 18.患者に治療上の有効量のLS-DNアーゼを投与することを含む肺疾患または障 害を持つ該患者の治療法。 19.該疾患または障害が嚢胞性繊維症である請求項18記載の方法。 20.患者に治療上の有効量のLS-DNアーゼを投与することを含む全身性紅斑性狼 瘡を持つ該患者の治療法。
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