JP4118334B2 - ヒトdnアーゼ - Google Patents
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Description
発明の背景
デオキシリボヌクレアーゼ(DNアーゼ)はポリデオキシリボ核酸を加水分解可能なホスホジエステラーゼであり、いくつかの分子形態で存在することが知られている。その生化学的性質と酵素活性に基づいて、DNアーゼタンパク質は2のタイプ、DNアーゼIおよびDNアーゼIIに分類されている。DNアーゼIタンパク質は中性に近い最適pH、二価カチオンの必須必要性をもち、DNAの加水分解により5’-リン酸ヌクレオチドを生産する。DNアーゼIIタンパク質は酸性最適pHを示し、二価カチオンによって活性化され得、DNAの加水分解により3’-リン酸ヌクレオチドを生産する。
様々な種由来のDNアーゼが様々な程度に精製されている。例えばウシDNアーゼIの様々な形態が生成され、完全にシークエンスされており(Liao等,J.Biol.Chem.248:1489-1495(1973);Oefner等,J.Mol.Biol.192:605-632(1986);Lahm等,J.Mol.BiOol.221:645-667(1991))、ウシDNアーゼIをコードするDNAがクローン化され発現されている(Worrall等,J.Biol.Chem265:21889-21895(1990))。ブタ及びシャチ(orcine)DNアーゼIタンパク質もまた単離され完全にシークエンスされている(Paudel等,J.Biol.Chem.261:16006-16011(1986);Paudel等,J.Biol.Chem.261:16012-16017(1986))。
ヒトDNアーゼIをコードするDNAは単離されシークエンスされており、該DNAは組換えホスト細胞で発現され、それによって商業的に有用な質でヒトDNアーゼIの生産が可能である。Shak等,Proc.Natl.Acad.Sci.87:9188-9192(1990)。「ヒトDNアーゼI」なる語は以下では、Shak等に開示されている成熟ポリペプチドをいうために用いられる。
ヒトDNアーゼIに対してホモロジーを持つ他のポリペプチドをコードするDNAもまた同定されている。Rosen等,1995年11月16日に印刷されたPCT特許出願No.WO95/30428;Parrish等,Hum.Mol.Genet.4:1557-1564(1995)。
DNアーゼIは多くの周知の有用性をもち、治療上の目的で用いられている。その主要な治療上の使用は、肺炎及び嚢胞性繊維症(CF)のような疾患において、肺分泌物(粘液)の粘弾性を減少することであり、それによって呼吸器官の洗浄を助けることである。例えばLourenco等,Arch.Intern.Med.142:2299-2308(1982);Shak等,ProcNatl.Acad.Sci.87:9188-9192(1990);Hubbard等,New Engl.J.Med.326:812-815(1992);Fuchs等,New Engl.J.Med.331:637-642(1994);Bryson等,Drugs48:894-906(1994)参照。粘液はまた慢性気管支炎、喘息性気管支炎、気管支拡張症、肺気腫、急性及び慢性静脈洞炎、及び一般的な風邪でさせその各疾患の病的状態に寄与する。
該疾患を持つヒトの肺分泌物は複雑な物質であり、それは粘液糖タンパク質、ムコ多糖、プロテアーゼ、アクチン、及びDNAを含む。DNアーゼIは該分泌物中に存在する高分子量DNAの加水分解または分解により、肺分泌物の粘弾性を減少することに有効である。Shak等,Proc.Natl.Acad.Sci.87:9188-9192(1990);Aitken等,J.Am.Med.Assoc.267:1947-1951(1992)。しかしながら、肺分泌物におけるDNアーゼIの該DNA加水分解活性は、アクチンとDNアーゼIの相互作用の結果として減少するであろう。Lazarides等,Proc.Natl.Acad.Sci.71:4742-4766(1974);Mannherz等,Eur.J.Biochem.104:367-379(1980)。したがって、ヒト天然DNアーゼIより低アフィニティーでアクチンを結合するが、DNA加水分解活性は今で保有しているDNアーゼIの形態が治療上の試薬、特に比較的多量のアクチンを含む肺分泌物をもつ患者の治療において有用なはずである。アクチンに対して減少したアフェニティーを持つ様々なヒトDNアーゼIが合成的に調製されており、嚢胞性繊維症患者の痰の粘性を減少する点において天然の酵素より能力のあることが示されている。Lazarus等,1996年8月29日印刷されたPCT出願WO96/26279。
発明の要約
本発明は新規なDNアーゼを提供し、同時にDNA加水分解活性を持つが、アクチンによる阻害に抵抗性であるDNアーゼの類似体及び変異体を提供する。この新規なポリペプチドはLS-DNアーゼとも呼ばれ、ヒト起源である。
本発明はまた、LS-DNアーゼをコードする核酸、該核酸を含む組換えベクター、その核酸またはベクターを用いてトランスフェクトされた組換えホスト細胞、及び組換えDNA法によってLS-DNアーゼを生産するための工程を提供する。本発明には、in vivoまたはex vivoでの遺伝子治療のための該核酸及びベクターの使用が含まれる。
本発明はまた、LS-DNアーゼ、場合により製薬学的に許容される賦形剤、同様にLS-DNアーゼに結合可能な実質的に精製された抗体を含む製薬学的組成物が含まれる。
本発明はまた、患者に治療上の有効量のLS-DNアーゼを投与することを含む患者におけるDNA含有物質の粘弾性または粘性を減少するための方法を提供する。本発明は特に、患者に治療上の有効量のLS-DNアーゼを投与することを含む、嚢胞性繊維症、慢性気管支炎、肺炎、気管支拡張症、肺気腫、喘息、または全身性紅斑性狼瘡のような疾患をもつ患者を治療する方法に向けられる。本発明はまた、患者由来の粘液性物質(例えば痰)のin vitroでの診断アッセイにおけるLS-DNアーゼの使用に向けられる。
本発明のこれら及び他の面は、以下の詳細な記述を考慮して当業者に明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
図1はLS-DNアーゼの核酸配列(SEQ.ID.NO:1)及び当てはまるアミノ酸配列(SEQ.ID.NO:2)を示す。予想されるリーダー(シグナル)アミノ酸配列は下線が施してあり、成熟タンパク質の開始部位は矢印で示されている。
図2はヒトLS-DNアーゼ(SEQ.ID.NO:3)及びヒトDNアーゼI(SEQ.ID.NO:4)のアミノ酸配列の比較を示す。同一のアミノ酸残基は囲まれており、保存的アミノ酸置換は点(・)によって示され、保存的システイン残基は矢印で示されている。アクチン結合に関与するヒトDNアーゼIの2の潜在的なグリコシル化部位は影がついている。保存的触媒残基は黒塗りとなっている。
図3はネズミLS-DNアーゼの核酸配列(SEQ.ID.NO:11)を示す。予想されるタンパク質のATG開始コドンは矢印で示され、タンパク質の予想されるリーダー(シグナル)アミノ酸配列をコードする核酸配列は下線が施してある。
詳細な説明
本発明の様々な面は、LS-DNアーゼに対する核酸コード配列を含む単離されたDNAを最初に提供することにより成し遂げられる。LS-DNアーゼに対するフル核酸コード配列を提供することによって、本発明は組換えDNA法を用いてLS-DNアーゼの生産が可能になり、それによって診断上及び治療上の使用に対する実質的に精製されたLS-DNアーゼタンパク質の十分な質が始めて入手可能になる。
ここで用いられる「LS-DNアーゼ」なる語は、図1に示された成熟タンパク質のアミノ酸配列を持つポリペプチドをいい、同様にここで記述されるようなその修飾体及び変異体をいう。「ヒトLS-DNアーゼ」なる語は、図1に示される成熟タンパク質のアミノ酸配列を持つポリペプチドをいう。
LS-DAアーゼの修飾体及び変異体は、in vitroで化学的または酵素学的処理によって、またはin vivoで組換えDNA法によって生産される。該ポリペプチドは例えば、一つ以上のアミノ酸の置換、挿入、及び/または欠失の点において、またはグリコシル化の範囲あるいはパターンにおいてヒトLS-DNアーゼとは異なるが、LS-DNアーゼの生物学的活性においては実質的に維持している。好ましくは、LS-DNアーゼの該修飾体及び変異体は、ヒトLS-DNアーゼのものと実質的に同様なDNA加水分解活性を持つ。
LS-DNアーゼの「変異体」または「アミノ酸配列変異体」なる語は、ヒトLS-DNアーゼのものと異なるアミノ酸配列を含むポリペプチドである。一般的に、変異体はLS-DNアーゼと少なくとも80%の配列同一性(ホモロジー)、好ましくは少なくとも90%の配列同一性、より好ましくは95%の配列同一性、最も好ましくは98%の配列同一性を持つであろう。配列同一性%は、最大のホモロジーを提供する配列を並べた後、例えばFitch等,Proc.Natl.Acad.Sci.USA80:1382-1386(1983)によって、またはNeedleman等,J.Mol.Biol.48:443-453(1970)に記述されているアルゴリズムのバージョンによって測定される。該変異体はヒト起源であるヒトLS-DNアーゼの天然で生じ得る対立遺伝子形態を含み、同様に他の動物種で見出されるヒトLS-DNアーゼの天然で生じるホモローダを含む。
「DNA加水分解活性」なる語は、5’-リン酸化オリゴヌクレオチド末端産物を生じる基質DNAを加水分解する(切断する)というDNアーゼの酵素活性をいう。DNA加水分解活性は、分析的ポリアクリルアミド及びアガロースゲル電気泳動、濃色アッセイを含む、本分野で周知のいくつかの異なる方法のいずれを用いてでも容易に測定される(Kurnick,Arch.Biochem.29:41-53(1950);Sinicropi等,Anal.Biochem.222:351-358(1994))。
簡便なために、ヒトLS-DNアーゼのアミノ酸配列における置換、挿入、及び/または欠失は、例えばサイトディレクトミュータジェネシスといったヒトLS-DNアーゼをコードするDNAの相当する核酸配列内にミューテーションを導入することにより、通常作成される。それからミューテートされたDNAの発現により、望ましいアミノ酸配列を持つ変異体LS-DNアーゼの生産が引き起こされる。
例えばSambrook等,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,第二版(Cold Spring Harbor Laboratory Press,New York(1989))に開示されているような、いかなる周知の方法でもサイトディレクトミュータジェネシスを実施するために用いられ得る一方で、オリゴヌクレオチドディレクテッドミュータジェネシスは、本発明のLS-DNアーゼ変異体を調製するための好ましい方法である。本分野でよく知れらている(Zoller等,Meth.Enzymol.100:4668-500(1983);Zoller等,Meth.Enzymol.154:329-350(1987);Carter,Meth.Enzymol.154:382-403(1987);Kunkel等,Meth.Enzymol.154:367-382(1987);Horwitz等,Meth.Enzymol.185:599-611(1990))この方法は、特に置換変異体を作成するのに適しているが、欠失及び挿入変異体を簡便に調製するためにも用いられ得、同様に複数の置換、挿入、及び/または欠失ミューテーションを持つ変異体も調製し得る。
略記すると、ヒトLS-DNアーゼ(またはその変異体)をコードするDNAのサイトディレクトミュータジェネシスを実行する際に、該DNAを単一鎖のDNAに対して望ましいミューテーションをコードするオリゴヌクレオチドを最初にハイブリダイズすることによって改変する。ハイブリダイゼーション後、プライマーとしてハイブリダイズしたオリゴヌクレオチドを用い、テンプレートとして該DNAの単一鎖を用いて完全な第二ストランドを合成するために、DNAポリメラーゼを用いる。それゆえ望ましいミューテーションをコードする該オリゴヌクレオチドは、結果として生じた二本鎖DNAに取り込まれる。
オリゴヌクレオチドを、天然に生じるDNAの精製またはin vitroの合成によるようないかなる適した方法によっても調製する。例えば、オリゴヌクレオチドはNarang等,Meth.Enzymol.68:90-98;Brown等,Meth.Enzymol.68:109-151(1979);Caruthers等,Meth.Enzymol.154:287-313(1985)に記載されているような有機化学における様々な方法を用いて容易に合成される。サイトディレクトミュータジェネシスにおける使用のため適したオリゴヌクレオチドを選択するための一般的なアプローチは、よく知られている。典型的には、該オリゴヌクレオチドは、10-25またそれ以上の核酸を含んでおり、該オリゴヌクレオチドが単一鎖DNAテンプレート分子に対する望ましい位置で好ましくはハイブリダイゼーションすることを確実にするように、望ましいミューテーションをコードする配列のそれぞれの側において少なくとも5の核酸を含むであろう。
「ポリメラーゼ連鎖反応」または「PCR」なる語は、例えば米国特許第4,683,195号に記載されているように、in vitroで望ましい核酸配列の増幅のための方法を一般的にいう。一般的に、該PCR法には、テンプレート核酸に好ましくはハイブリダイズ可能なオリゴヌクレオチドプライマーを用いて、プライマー伸長合成の繰り返されるサイクルが含まれる。
PCRミュータジェネシス(Higuchi,in PCR Protocols,pp.177-183(Academic Press,1990);Vallette等,Nuc.Acids Res.17:723-733(1989))もまた、LS-DNアーゼの変異体を作成するために適している。略記すると、少量のテンプレートDNAをPCRにおけるスタート物質に用いた場合、テンプレートDNAにおける相当する領域とは配列においてわずかに異なるプライマーを、特異的なDNA断片の比較的大量を生産するために用い得、該特異的DNA断片は該プライマーが該テンプレートと異なる位置のみで該テンプレート配列とは異なる。プラスミドDNA内へのミューテーションの導入のため、例えばプライマーの一つの配列に望ましいミューテーションを含ませ、ミューテーションの位置でプラスミドDNAの一つの鎖にハイブリダイズするようにデザインする;他のプライマーの配列は、プラスミドDNAの反対側の鎖内における核酸配列と等しくなければならないが、この配列はプラスミドDNAにいずれの場所にでも位置し得る。しかしながら、第二のプライマーの配列は、最終的にはプライマーによって結合されたDNAの完全な増幅領域が容易にシークエンス可能なように、第一のプライマーの配列から200核酸以内に位置する。ここで記載されたもののようなプライマーペアを用いたPCR増幅は、プライマーによって特異化されたミューテーションの位置で、及びテンプレートコピーがいくらか誤りがちなために他の位置で異なるDNA断片の集団を引き起こす。Wagner等,in PCR Topics,pp.69-71(Springer-Verlag,1991)。
もし増幅されたDNAの産物に対するテンプレートの割合が極端に低いならば、産物DNA断片の大部分が望ましいミューテーション(類)を取り込むであろう。この産物DNAを、標準的な組換えDNA法を用いてPCRテンプレートとして使用するプラスミド内の相当する領域を置換するために用いる。別々の位置でのミューテーションは、ミュータントの第二のプライマーを用いるか、または異なるミュータントプライマーを用いて第二のPCRを実施し3(またはそれ以上)部分のライゲーションで該プラスミド断片に対して同時に2の結果と生じたPCR断片をライゲーションするかのいずれかによって、同時に取り込ませ得る。
変異体を調製するためのもう一つの方法、カセットミュータジェネシスは、Wells等,Gene,34:315-323(1985)に記載された方法に基づく。スタート物質はミューテートされるDNA配列を含むプラスミド(または他のベクター)である。同定されるミューテーション部位(類)のそれぞれの側に独特の制限エンドヌクレアーゼ部位が存在するに違いない。もし該制限部位が存在しないならば、それらは該DNAにおける適切な位置にそれらを導入するための上記記載のオリゴヌクレオチド介在ミュータジェネシス法を用いて生産し得る。該プラスミドDNAを直線化するためにこれらの部位で切断する。制限部位間で該DNAの配列をコードするが、望ましいミューテーション(類)を含む二本鎖オリゴヌクレオチドを、標準的な方法を用いて合成するが、そこでは該オリゴヌクレオチドの二本鎖を別々に合成し、それから標準的な方法を用いて共にハイブリダイズさせる。この二本鎖オリゴヌクレオチドがカセットといわれる。このカセットを該プラスミドに直接的にライゲートし得るように、直線化プラスミドの末端に適合する5’及び3’末端を持つようにデザインする。結果として生じたプラスミドはミューテートされたDNA配列を含む。
DNAにおけるミューテーション(類)の存在は、制限マッピング及び/またはDNAシークエンシングを含む本分野でよく知られた方法によって測定される。DNAシークエンシングの好ましい方法は、Sanger等,Proc.Natl.Acad.Sci.USA72:3918-3921(1979)のジデオキシ鎖末端法である。
LS-DNアーゼをコードするDNAを、さらなるクローニングまたは発現のための複製ベクター内に挿入する。「ベクター」なる語は、ホスト細胞内で複製が可能であり、両立可能なホスト細胞(ベクター-ホスト系)をと共に2の機能を実施するためにも有用であるようなプラスミド及び他のDNAである。一つの機能はLS-DNアーゼをコードする核酸のクローニングを容易にすること、すなわち該核酸の使用可能な量を生産することである。もう一つの機能はLS-DNアーゼの発現に向けることである。これらの機能の一つまたは二つは、クローニングまたは発現のために用いられる特定のホスト細胞において該ベクターによって実施される。該ベクターはそれらが実施する機能に依存して異なる構成要素を含むであろう。
本発明のLS-DNアーゼはリーダーまたはシグナル配列を含むプレタンパク質の形態であり、あるいはリーダーまたはシグナル配列を欠いている成熟タンパク質の形態であろう。該LS-DNアーゼはまた、付加的なアミノ酸残基がDNアーゼのプレタンパク質または成熟形態のアミノまたはカルボキシ末端に共有結合されている融合タンパク質の形態であろう。
LS-DNアーゼを生産するために、発現ベクターは上記記載したようにプロモーター及びリボソーム結合部位に実施可能にリンクしたLS-DNアーゼをコードするDNAを含むであろう。それから該LS-DNアーゼを組換え細胞カルチャーにおいて直接的に発現する、あるいは好ましくはシグナル配列または異種ポリペプチドと該LS-DNアーゼアミノ酸配列の間の接合部位で特異的な切断部位を持つ他のポリペプチドのような、異種ポリペプチドとの融合物として発現する。
「実施可能にリンクする」なる語は、配列の通常の機能が実施され得るようにもう一つの配列と相対的な位置において、酵素的ライゲーションまたは他の手段によって2以上の配列を共有結合で接合することをいう。例えば、プレ配列または分泌リーダーに対するDNAは、ポリペプチドがその分泌に関与するプレタンパク質として発現された場合、該ポリペプチドに対するDNAと実施可能にリンクしている;プロモーターまたはエンハンサーは、もしそれがコード配列の転写に影響したならば、該コード配列と実施可能にリンクしている;あるいはリボソーム結合部位は、もしそれが翻訳を容易にするように位置したならば、コード配列と実施可能にリンクしている。一般的に、「実施可能にリンクする」なる語は、リンクされるDNA配列が連続しており、分泌リーダーの場合には連続していながらリーディングフレーム内に存在することを意味する。リンクさせることは簡便な制限部位でのライゲーションによって成し遂げられる。そしてもし該部位が存在しないならば、合成オリゴヌクレオチドアダプターまたはリンカーが標準的な組換えDNA法と結び付けて用いられる。
原核生物(例えば大腸菌、Bacillusの株、Pseudomonas、及び他の細菌)は、本発明の最初のクローニング工程に対する好ましいホスト細胞である。それらは大量のDNAの高速の生産、サイトディレクトミュータジェネシスに対して用いられる一本鎖DNAテンプレートの生産、及び生産される変異体のDNAシークエンシングに対して特に有用である。原核生物で生産されるポリペプチドは典型的にはグリコシル化されていないであろう。
加えてLS-DNアーゼは真核細菌(例えば酵母)あるいは動物または他の多細胞生物由来の細胞(例えばチャイニーズハムスター卵巣細胞、及び他の哺乳動物細胞)を含む真核生物ホスト細胞、さもなければ生きた動物(例えばウシ、ヤギ、ヒツジ)において発現されるであろう。昆虫細胞もまた用いられ得る。
クローニング及び発現法法体系は、本分野でよく知られている。LS-DNアーゼの生産の使用に対して適した原核生物及び真核生物ホスト生物、加えてスタートの発現ベクターの例は、例えばShak等,1990年7月12日に印刷されたPCT特許出願No.WO90/07572に開示されたものがある。LS-DNアーゼの発現を得るために、本発明の発現ベクターは、トランスフォーメーションまたはトランスフェクションによりホスト細胞内に導入され、結果として生じた組換えホスト細胞をプロモーターを誘導するために適したように修飾されたありきたりの栄養培地で培養し、組換え細胞を選択し、またはLS-DNアーゼDNAを増幅する。温度、pH等のような培養条件は、ホスト細胞について以前に用いられたものであり、当業者に明白であろう。
「トランスフォーメーション」及び「トランスフェクション」なる語は、細胞内にDNAを導入するための工程をいうために互換的に用いられる。トランスフォーメーションまたはトランスフェクションに引き続き、該DNAはホスト細胞ゲノム内にインテグレートされるかまたは染色体外エレメントとして存在するであろう。もし原核生物または実質的な細胞壁構造を含む細胞がホストとして用いられたならば、DNAを用いた細胞のトランスフェクションの好ましい方法は、Cohen等、Proc.Natl.Acad.Sci.69:2110-2114(1972)に記載されているカルシウム処理法、またはChung等,Nuc.Acids.Res.16:3580(1988)のポリエチレングリコール法である。もし酵母がホストとして用いられた場合には、トランスフェクションは一般的に、Hinnen,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,75:1929-1933(1978)に教示されているポリエチレングリコール法を用いて成し遂げられる。もし哺乳動物細胞がホスト細胞として用いられたならば、トランスフェクションは一般的にGraham等,Virology52:546(1978),Gorman等,DNA and Protein Eng.Tech.2:3-10(1990)のカルシウムリン酸沈降法によって実施される。しかしながら、核内注入、エレクトロポレーション、またはプロトプラスト融合のような原核生物及び真核生物細胞内にDNAを導入するための他の周知の方法も本発明の使用に適している。
LS-DNアーゼをコードするDNAの哺乳動物細胞における一過性発現を提供する発現ベクターは、本発明にいおいて特に有用である。一般的に一過性発現には、ホスト細胞が多くのコピーの発現ベクターを蓄積し、続いて発現ベクターによってコードされる望ましいポリペプチドの高レベルの合成をするような、ホスト細胞において効率的に複製し得る発現ベクターの使用が含まれる。適した発現ベクター及びホスト細胞を含む一過性発現系は、クローン化DNAによってコードされるポリペプチドの簡便なポジティブな同定を許容し、同様に望ましい生物学的または生理学的性質を持った該ポリペプチドの高速のスクリーニングを許容する。Wong等,Science228:810-815(1985);Lee等,Proc.Natl.Acad.Sci.USA82:4360-4364(1985);Yang等,Cell47:3-10(1986)。それゆえ一過性発現系は、増大した半減期または減少したin vivoの免疫原性、増大したDNA加水分解活性、または増大したアクチンによる阻害に対する抵抗性といった有用な性質を持つ変異体を同定するアッセイと結び付けて、LS-DNアーゼの変異体のアミノ酸配列をコードするDNAを発現するために簡便に用いられる。アクチンによるDNアーゼ活性の阻害は、ここで記載されているような本分野で周知のアッセイ及び方法を用いて容易に測定される。
LS-DNアーゼはそれを発現するホスト細胞から選択され、その場合該変異体はホスト細胞が成育しているカルチャー培地から回収される。その場合においては、培地中に血清タンパク質及び他の血清構成成分が不存在であると変異体の精製が容易なため、血清フリーカルチャー培地中で該細胞を成育させることが望ましい。もし分泌されないのであれば、その場合にはLS-DNアーゼをホスト細胞の溶解物から回収する。LS-DNアーゼがヒト起源のもの以外のホスト細胞で発現された場合には、該変異体はヒト起源のタンパク質から完全にフリーであろう。いかなる段階においても、LS-DNアーゼの実質的に均質な調製物を得るために、組換え細胞タンパク質からLS-DNアーゼを精製することが必要であろう。治療上の使用に対しては、精製LS-DNアーゼは好ましくは99%より大きい純度であおう(すなわちいかなる他のタンパク質でも精製組成物における全タンパク質の1%より小さい量しか含まれないであろう)。
LS-DNアーゼは例えば1991年5月16日に印刷されたPCT特許出願No.WO91/06667に記載されているように、相同的組換えおよび増幅を含む方法によって生産されよう。略記すると、この方法には相同的DNAを用いてLS-DNアーゼをコードする内因性遺伝子を含む細胞をトランスフォームすることが含まれ、その相同的DNAには(1)増幅可能遺伝子(例えばジヒドロ葉酸レダクターゼ(DHFR)をコードする遺伝子)、及び(2)少なくとも約150ベースペアの長さを持つ少なくとも一つのフランキング配列を含み、それはLS-DNアーゼをコードする遺伝子内にまたはその近傍に存在する細胞ゲノムにおける核酸配列と相同である。トランスフォーメーションを、相同的DNAが組換えにより細胞ゲノム内にインテグレートされるような条件の下で実施する。それからインテグレートされた相同的DNAを持つ細胞を、増幅可能遺伝子の増幅に対して選択する条件に受けさせ、それによってLS-DNアーゼ遺伝子を同時に増幅する。それから結果として生じた細胞を望ましい量のLS-DNアーゼの生産に対してスクリーニングする。LS-DNアーゼをコードする遺伝子の近傍に存在するフランキング配列は例えば、図1に示されるLS-DNアーゼの核酸配列をスタート地点として用いるゲノムウォーキングの方法によって容易に同定される。Spoerel等,Meth.Enzymol.152:598-603(1987)。
一般的にLS-DNアーゼの精製は、それが関連するであろう混合物と比較して、LS-DNアーゼの異なる物理学的性質を利用することよって成し遂げられる。例えば第一の工程として、カルチャー培地またはホスト細胞溶解物を特定の細胞破片を除去するために遠心分離する。その後LS-DNアーゼを、例えば硫酸アンモニウムまたはエタノール沈降、ゲル濾過(分子溶出クロマトグラフィー)、イオン交換クロマトグラフィー、疎水性クロマトグラフィー、イムノアフィニティークロマトグラフィー(例えばSepharoseに接合した抗LS-DNアーゼ抗体を含むカラムを用いる)、腕状(tentacle)カチオン交換クロマトグラフィー(Frenz等,1994年1月18日に査定された米国特許第5,279,823号)、逆相HPLC、及び/またはゲル電気泳動によって、混合した可溶性タンパク質及びポリペプチドから精製する。
あるホスト細胞(特に細菌ホスト細胞)においては、LS-DNアーゼは不溶性の凝集した形態(本分野では「リフラクティルボディー(refractile bodies)」または「インクルージョンボディー」という)で初めに生産され、その場合精製の仮定においてLS-DNアーゼを可溶化し復元することが必要であろう。組換えタンパク質リフレクティルボディーを可溶化及び復元するための方法は、本分野で周知である(Builder等,1985年4月16日に査定された米国特許第4,511,502号参照)。
本発明のもう一つの実施態様では、望ましい性質(例えば増大した半減期または減少したin vivo免疫原性、増大したDNA加水分解活性、または増大したアクチンによる阻害に対する抵抗性)を与えるためにLS-DNアーゼに直接的に共有結合修飾をなし、該共有結合修飾は上述したアミノ酸置換、挿入、及び欠失ミューテーションの代わりに、またはそれに加えてなされ得る。
共有結合修飾は、選択されたアミノ酸側鎖あるいはNまたはC末端側鎖に反応可能な有機誘導化試薬を用いて、LS-DNアーゼのターゲットアミノ酸と反応することによって導入される。該タンパク質のアミノ酸残基に対するグリコシドの共有結合カップリングは、炭水化物置換の数またはプロフィールを修飾するまたは増大するために用いられ得る。
LS-DNアーゼに対するポリエチレングリコール(PEG)またはヒト血清アルブミンのような試薬の共有結合付着は、他のタンパク質で観察されているように、LS-DNアーゼの免疫原性及び/または毒性を減少し、及び/またはその半減期を増大させるであろう。Abuchowski等,J.Biol.Chem.252:3582-3586(1977);Pozansky等,FEBS Letters239:18-22(1988);Goodson等,Biotechnolgy8:343-346(1990);Katre,J.Immunol.144:209-213(1990);Harris,Polyethylene Glycol Chehmistry(Plenum Press,1992)。加えて、アクチン結合に作用するアミノ酸残基での、またはその近傍での(すなわち該アミノ酸残基の約5アミノ酸残基以内)これらの試薬によるLS-DNアーゼの修飾は、アクチンによる阻害に対する増大した抵抗性を持つ変異体を生産するであろう。もう一つの例としては、LS-DNアーゼの変異体または修飾形態には、ヒトLS-DNアーゼと比較して、痰及び他の生物学的物質内に存在するであろうプロテアーゼ(例えば好中球エラスターゼ)による分解に対する該変異体の感受性を減少するアミノ酸配列ミューテーションまたは他の共有結合修飾が含まれる。
LS-DNアーゼに対する抗体は、場合により免疫原性ポリペプチドと接合して、LS-DNアーゼまたはその断片を用いて動物を免疫化し、その後免疫化された動物の血清から抗体を回収することにより生産される。代わりに、モノクローナル抗体がありきたりな方法で免疫化動物の細胞から調製される。該抗体はまた、本分野でよく知られた方法を用いて、キメラ(例えばヒト化)または単一鎖抗体あるいはFab断片の形態で作成され得る。好ましくは該抗体は、LS-DNアーゼに結合するが、他のDNアーゼタンパク質(ヒト及びウシDNアーゼIのような)には実質的に結合しない(すなわち交差反応しない)であろう。該抗体を例えば、LS-DNアーゼを検出する及び組織または臨床上のサンプルにおけるそのレベルを測定するために、LS-DNアーゼの局在及び活性に関する方法で用い得る。固定化抗LS-DNアーゼ抗体は、診断の目的に対する臨床上のサンプルにおいて、及びLS-DNアーゼの精製において、LS-DNアーゼの検出の場合に特に有用である。
精製LS-DNアーゼは、痰、粘液、または他の肺分泌物のようなDNA含有物質の粘弾性を減少するために用いられる。LS-DNアーゼは、異常な粘性あるいは濃縮分泌物を持つ、及び感染性肺炎、気管支炎または気管気管支炎、気管支拡張症、嚢胞性繊維症、喘息、結核、及び菌類感染を含む急性または慢性気管支肺疾患のような病気を持つ、肺疾患患者の治療に特に有用である。該治療に対して、LS-DNアーゼの溶液または均質に分割された乾燥調製物が、例えばエアゾールによって、患者の気管(例えば気管支)または肺内にありきたりの方法で導入される。
LS-DNアーゼはまた、濃瘍の補助的治療に有用であり、または蓄膿症、髄膜炎、濃瘍、腹膜炎、副鼻腔炎、耳炎、歯周炎、心膜炎、膵炎、胆石炎、心内膜炎及び敗血症性関節炎のような病気における近接した感染を断ち切り、同様に様々な炎症と皮膚及び/または粘膜の感染した病変のような感染性病変、外傷、潰瘍病変及び火傷における全身性の治療においても有用である。LS-DNアーゼは該感染の治療において用いられる抗体の効力を改良するであろう(例えば、ゲンタマイシン活性は完全なDNAに対する可逆性結合によって著しく減少される)。
LS-DNアーゼはまた、嚢胞性繊維症、慢性気管支炎、喘息、肺炎、または他の肺疾患をもつ患者、あるいはその呼吸がベンチレーターまたは他の機械的装置で補助されている患者、あるいは例えば外科手術後患者といった呼吸感染を生ずる恐れのある他の患者において生じうるような、呼吸感染の新たな形成及び/または悪化を防ぐためにも有用である。
LS-DNアーゼはまた、紅斑性狼瘡(SLE)、異なる自己抗体の生産によって特徴付けられる生命の危険のある自己免疫疾患に対する治療に対しても有用である。DNAは免疫複合体の主要な抗原性構成要素である。この場合には、LS-DNアーゼは、例えば静脈内、皮下、動脈内または筋肉内投与によって影響を受けた患者に全身性で与えられよう。
最後にLS-DNアーゼは、他の非感染性の病気の治療に有用であり、そこにおいては腎盂腎炎及び管状間質性腎疾患のような、細胞DNAを含む細胞破片の蓄積が存在する。
LS-DNアーゼは治療上の有用な組成物を調製する周知の方法にしたがって処方され得る。典型的にはLS-DNアーゼは、治療上の使用に対して生理学的に許容される賦形剤(またはキャリアー)と共に処方される。該賦形剤は例えば、LS-DNアーゼの液体処方または持続放出処方を提供するために用いられる。好ましい治療上の組成物は緩衝または非緩衝水溶液におけるLS-DNアーゼの溶液であり、特に1.0mM塩化カルシウムを含むpH7.0の150mM塩化ナトリウムのような等張性塩溶液である。これらの溶液は、影響のある患者の気管または肺内への直接的投与に有用であるジェットネブライザー及び超音波ネブライザーを含む、商業的に入手可能なネブライザーにおける使用に対して特に適合している。もう一つの好ましい治療上の組成物は、LS-DNアーゼのドライパウダーであり、好ましくは本質的にPCT出願WO95/23613に記載されたような、LS-DNアーゼの溶液のスプレードライによって調製される。全ての場合において、治療上の組成物は無菌的であることが望ましい。好ましくは該治療上の組成物は、プラスチックまたは他の非ガラス物質で作成された容器で捨てられる。
さらなる実施態様には、治療上の組成物にはLS-DNアーゼを精力的に生産する細胞が含まれる。該細胞は患者の組織内に直接的に導入され、または多孔性の膜内にカプセル化され、それから患者内に移植され(Aebischer等,1990年1月9日査定された米国特許第4,892,538号;Aebischer等,1994年2月1日に査定された米国特許第5,283,187号)それぞれの場合においてDNA加水分解の増大した濃度の必要のある患者の体内の部位にLS-DNアーゼの輸送を提供する。例えば、患者自身の細胞をLS-DNアーゼをコードするDNAを用いてin vivoまたはex vivoのそれぞれでトランスフォームし得、それから患者内で直接LS-DNアーゼを生産するために用いられる。
治療上の有効量のLS-DNアーゼは、例えば治療される物質におけるDNA及びアクチンの量、治療目的、投与経路、及び患者の病気に依存するであろう。したがって医師は投与量を計り、最適な治療効果を得るために必要とされる投与経路を修正する必要があろう。ヒトDNアーゼIと相関的なアクチンの存在下でのアクチンによる減少した阻害及び結果として生じるDNA加水分解活性の観点から、治療上の効果を成し遂げるために必要とされるLS-DNアーゼの量は、同じ条件で同じ効果を成し遂げるために必要とされるヒトDNアーゼの量よりも小さいであろう。一般的に治療上の有効量のLS-DNアーゼは、患者の体重のキログラム当たり約0.1μgから約5mgの変異体の投与量であり、ここで記載されるような製薬学的組成物内で投与される。
LS-DNアーゼは場合により、抗生物質、気管支拡張薬、抗炎症試薬、粘液溶解物(例えばn-アセチル-システイン)、アクチン結合タンパク質またはアクチン補助タンパク質(例えばゲルソリン;Matsudaira等,Cell54:139-140(1988);Stossel等,1994年10月13日に印刷されたPCT特許出願WO94/22465;プロテアーゼインヒビター;または遺伝子治療物(例えば嚢胞性繊維症膜貫通コンダクタンスレギュレーター(CFTR)遺伝子);Riordan等,Science245:1066-1073(189))のような、上記掲げた病気を治療するために用いられる一つ以上の薬理学的試薬と組み合わされ、またはそれらと共に投与される。
本発明はまた、細胞、組織、または生物学的液体から調製された試験サンプルにおいてLS-DNアーゼをコードする核酸分子の存在を測定する方法を提供し、それにはLS-DNアーゼに対する核酸コード配列の全てまたは一部を含む単離されたDNAと試験サンプルを接触させること、及び単離されたDNAが試験サンプル中の核酸分子とハイブリダイズするかどうかを測定することが含まれる。LS-DNアーゼに対する核酸コード配列の全てまたは一部を含むDNAはまた、LS-DNアーゼの天然で生じる対立遺伝子変異体をコードする核酸のような、LS-DNアーゼに対するコード配列と実質的に等しい配列を持つ核酸を同定し単離するためのハイブリダイゼーションアッセイにおいても用いられる。
試験サンプル中に存在するLS-DNアーゼをコードする核酸分子の増幅法もまた提供され、それにはポリメラーゼ連鎖反応におけるプライマーとしてLS-DNアーゼに対する核酸コード配列の一部を持つオリゴヌクレオチドの使用が含まれる。
以下の実施例は説明の手段としてのみ提供され、いかなる方法においても本発明を制限することを企図しない。ここで引用される全ての特許及び文献のリファレンスは、明白に取り込まれる。
実施例1
LS-DNアーゼcDNAのクローニング
LS-DNアーゼをコードするフルレングスcDNAを、以下のおぎごヌクレオチドプローブの混合物を用いて、ヒト肝cDNAライブラリー(λ-UniZAP XR,Stratagene,La Jolla,CAにおける)をスクリーニングすることによって同定し、各プローブはT4ポリヌクレオチドキナーゼ及び高特異的放射活性活性に対するγ-35P-アデノシン三リン酸を用いて末端ラベルされていた:
上記掲げたオリゴヌクレオチドプローブの最初の3(SEQ.ID.NOS:5-7)には、GENbankデータベースにおける登録コードT68985,T69063,HSAAACIFW,T73558,T61400,T73653及びT61368を持つEST配列の部分が含まれる。上記掲げた他の2のオリゴヌクレオチド(SEQ.ID.NOS:9-10)には、Genbankデータベースにおける登録コードR78020及びH42990を持つEST配列の部分が含まれる。
CDNAライブラリーに対する該プローブのハイブリダイゼーションを、42℃で低緊密性条件(20%vol/volホルムアミド,5×SSPE,5×デンハルト溶液,0.1%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS),及び100μg/ml分解されたサケ精子DNA)の下で実施した。ハイブリダイゼーション後の洗浄を、2×SSC,0.1%SDSで42℃で実施した。1×SSPEは150mMNaCl,10mMリン酸ナトリウム,1mMEDTA,pH7.4である。1×デンハルト溶液は0.02%Ficoll,0.02%ウシ血清アルブミン,及び0.02%ポリビニルピロリドンである。1×SSCは0.15MNaCl、0.015Mクエン酸ナトリウム、pH7.0である。
ハイブリダイゼーションポジティブクローンを、上記掲げた最初の3オリゴヌクレオチド(SEQ.ID.NOS:5-7)を用いてのみ見出した。これらのクローンを標準的な方法にしたがって(Stratagene,La Jolla,California,USA)ファージミドベース配列内に変換し、シークエンスした。ハイブリダイゼーションポジティブクローンの中で見出される最大の挿入核酸配列は1079ベースペアの長さであり、305アミノ酸長であると予想されるタンパク質をコードする915ベースペアのオープンリーディングフレームが含まれた。1079ベースペアインサート(SEQ.ID.NO:1)の核酸配列及び予想されるタンパク質のアミノ酸配列(SEQ.ID.NO:2)が図1に示されている。
予想されるタンパク質には20アミノ酸残基の長さのシグナル配列が含まれる。シグナル配列の切断により成熟タンパク質(LS-DNアーゼ)が放出され、それは予想分子量が33400ダルトンで予想pIが9.7である。LS-DNアーゼのアミノ酸配列はヒトDNアーゼIのアミノ酸配列と46%同一である(図2)。
LS-DNアーゼは5のシステイン残基を含み、そのうちの2(Cys-174及びCys-211)は、ジスルフィド結合するヒトDNアーゼIのシステイン残基のペアに一致し、それはLS-DNアーゼとヒトDNアーゼIが同じ四次構造を持つことを示唆する。ヒトDNアーゼIのDNA加水分解活性に対して重要であることが知られているアミノ酸残基はLS-DNアーゼにおいても保存されており、該残基には活性部位ヒスチジン残基His-135及びHis-254が含まれる。逆にヒトDNアーゼIのアクチン結合部位に含まれることが知られているいくつかのアミノ酸残基がLS-DNアーゼで保存されている。特にヒトDNアーゼIのVal-67及びAla-114は、それぞれLS-DNアーゼにおける相同名位置でそれぞれIle-69及びPhe-115で置換されている。IleによるVal-67の類似体置換はラットDNアーゼIで生じており、それはヒトDNアーゼIと比較してアクチンに対しておよそ1000倍低いアフィニティーを持つ。
実施例2
LS-DNアーゼcDNAの発現
LS-DNアーゼをコードするcDNAを哺乳動物ベクターpRK5(Gorman等,DNA and Protein Engineering Techniques2:1(1990);1989年3月15日に印刷された欧州特許出願EP307,247)内でサブクローン化した。結果として生じた組換えベクターをpRK5/LS-DNアーゼと呼ぶ。ヒト胚腎293細胞(American Type Culture Collection,CRL 1573)を、血清含有ダルベッコ修飾イーグル培地(DMEM)で70%までカバーするように(70% confluency)成育させ、それからpRK5/LS-DNアーゼ、またはコントロールとしてpRK5単独を用いて一過的にトランスフェクトした。トランスフェクションの24時間後、該細胞をリン酸緩衝生理食塩水を用いて洗浄し、インスリンを含む血清フリー培地に移動した。72-96時間後、整えた培地を細胞カルチャーから集め、およそ10倍に濃縮した。細胞カルチャーにおいて発現されたタンパク質をSDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)で分析した。
pRK-5/LS-DNアーゼを用いてトランスフェクトされた細胞は約32,000-34,000ダルトンの独特なすぐに溶解するタンパク質を生産することが見出され、それはpRK5単独を用いてトランスフェクトされた細胞では生産されなかった。このタンパク質の分子量はLS-DNアーゼに対して予想されるものとよく一致する。
実施例3
LS-DNアーゼの生物学的活性
上記記載のように調製された濃縮された細胞カルチャー上清を、ハイパークロミシティーアッセイ(hyperchromicity assay)(Kunitz,J.Gen.Physiol.33:349-362(1950);Kunitz,J.Gen.Physiol.33:363-377(1950))及びメチルグリーンアッセイ(Kurnick,Arch.Biochem.29:41-53(1950);Sunicropi等,Anal.Biochem.222:351-358(1994))においてDNアーゼ活性に対して試験した。両アッセイにおいて、DNアーゼ活性はpRK5/LS-DNアーゼを用いてトランスフェクトされた細胞由来の上清では検出されたが、pRK5単独を用いてトランスフェクトされた細胞由来の上清では検出されなかった。
実施例4
アクチン阻害に対する抵抗性
LS-DNアーゼのDNA加水分解活性がアクチンにより阻害されるかを測定するために、プラスミドニッキングアッセイ(plasmid nicking assay)を用いた。このアッセイはスーパーコイル状二本鎖pBR322プラスミドDNAの、ニックを入れられ、直線化され、及び分解された形態への変換を測定する。特異的に、様々なDNアーゼを25mMHEPESバッファー,1mMMgCl2,1mMCaCl2,100μgのウシ血清アルブミン中の、25μg/mlのスーパーコイル状二本鎖pBR322DNAを含む溶液の20μlに加え、該サンプルを21℃で10分インキュベートした。アクチンによる阻害を測定するために、該DNアーゼサンプルを、pBR322DNAの溶液を加える前に21℃で15分アクチンと共にプレインキュベートした。10mMの最終濃度のEDTAを加えることによって反応を止め、同時にキシレンシアノール、ブロムフェノール、及びグリセロールを加えた。±BR322DNAの完全性を、0.8%の重量/volのアガロースゲルで該反応混合物の電気泳動により分析した。電気泳動後、該ゲルをエチジウムブロマイドの溶液を用いて染色し、ゲル中のDNAを紫外線光によって明視化した。
予想されたように、ヒトDNアーゼIはスタートプラスミドDNAを分解形態に変換し、ヒトDNアーゼIのDNA加水分解活性は濃度依存的方法で加えられたアクチンにより阻害された。LS-DNアーゼはスタートプラスミドDNAをニックされた、直線化、及び分解形態に変換したが、LS-DNアーゼのDNA加水分解活性はヒトDNアーゼIを十分に阻害したアクチンの濃度により阻害されなかった。
実施例5
ヒト組織におけるLS-DNアーゼの発現パターン
様々なヒト組織のノーザンブロットを、クローン化LS-DNアーゼのcDNAのコード配列の一部を含むラジオラベルプローブを用いて実施した。LS-DNアーゼメッセンジャーRNA(mRNA)の発現は、肝臓及び脾臓で最も高いことが見出された。LS-DNアーゼは調べられた他の組織ではわずかしか発現されないかまたは全く発現されなかった。LS-DNアーゼmRNAは膵臓組織では全く検出されなかった。
様々なヒト組織のノーザンブロットを、ヒトDNアーゼIに対する核酸コード配列の一部を含むラジオラベルプローブを用いても実施した。LS-DNアーゼmRNAとは対照的に、ヒトDNアーゼImRNAは膵臓組織で極端に発現されていることが明らかとなった。
実施例6
LS-DNアーゼ変異体のクローニング
クローン化LS-DNアーゼcDNAのコード配列の649ベースペアEcoRI-PStI断片を、ネズミ肝cDNAライブラリー(λ-gt10,Clontech,Palo Alto,California,USAにおける)をスクリーニングするために用いた。スクリーニングした約2,000,000クローンから、60より多いハイブリダイゼーションポジティブクローンを同定した。6のランダムなポジティブクローンの部分的シークエンシングにより、それらは全て同じ遺伝子から由来することが示された。該ポジティブクローンの一つの挿入された核酸配列を完全にシークエンシングした。該挿入物は1124ベースペアの長さであり、予想されるタンパク質をコードする930ベースペアの一オープンリーディングフレームを含み、310アミノ酸長であるネズミLS-DNアーゼと呼ぶ。
1124ベースペア挿入物の核酸配列(SEQ.ID.NO:11)が図3に示されている。該オープンリーディングフレームは核酸173でATGコドンを用いて始まり、核酸1103のストップコドンまで継続する。オープンリーディングフレームの最初の75核酸(予想されるタンパク質の最初の25アミノ酸残基)は、推定のシグナル配列をコードする。したがって、予想されるネズミ成熟LS-DNアーゼタンパク質は285アミノ酸長であり、33,100ダルトンの分子量と9.4の予想されるpIを持つ。ネズミ成熟LS-DNアーゼのアミノ酸配列は、ヒト成熟LS-DNアーゼに対する図1に示されたアミノ酸配列と84%同一である。
様々なマウス組織のノーザンブロットをネズミLS-DNアーゼに対する核酸コード配列の一部を含むラジオラベルプローブを用いて実施した。ネズミLS-DNアーゼメッセンジャーRNA(mRNA)の発現は、肝臓及び脾臓で最も高いことが見出された。LS-DNアーゼmRNAは調べた他の組織ではわずかに発現されているか全く発現されていなかった。
配列表
(1)一般情報
(i)出願人:Genentech,Inc.
(ii)発明の名称:ヒトDNアーゼ
(iii)配列の数:11
(iv)相当する住所
(A)住所:Genentech,Inc.
(B)通り:460 Point San Bruno Blvd
(C)都市名:South San Francisco
(D)州:California
(E)国名:USA
(F)郵便番号:94080
(V)コンピューターが読み込むことのできる形態
(A)媒体腫:3.5インチ、1.44Mbフロッピーディスク
(B)コンピューター:IBM PC互換機
(C)オペレーティングシステム:PC-DOS/MS-DOS
(D)ソフトウェア:WinPatin(Genentech)
(vi)現出願の情報
(A)出願番号
(B)出願日
(C)分類
(viii)代理人の情報
(A)名前:Johnston, Sean A.
(B)登録番号:35,910
(C)委託/事件番号:P1000PCT
(ix)通信情報
(A)テレフォーン:415/225-3562
(B)テレファックス:415/952-9881
(C)テレックス:910/371-7168
(2)配列番号(SEQ ID NO):1の情報:
(i)配列の特徴
(A)長さ:1079ベースペアー
(B)型:核酸
(C)ストランド:シングル
(D)トポロジー:直鎖状
(xi)配列:SEQ ID NO:1:
(2)配列番号(SEQ ID NO):2の情報:
(i)配列の特徴
(A)長さ:305アミノ酸
(B)型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(xi)配列:SEQ ID NO:2:
(2)配列番号(SEQ ID NO):3の情報:
(i)配列の特徴
(A)長さ:285アミノ酸
(B)型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(xi)配列:SEQ ID NO:3:
(2)配列番号(SEQ ID NO):4の情報:
(i)配列の特徴
(A)長さ:260アミノ酸
(B)型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(xi)配列:SEQ ID NO:4:
(2)配列番号(SEQ ID NO):5の情報:
(i)配列の特徴
(A)長さ:45ベースペアー
(B)型:核酸
(C)ストランド:シングル
(D)トポロジー:直鎖状
(xi)配列:SEQ ID NO:5:
(2)配列番号(SEQ ID NO):6の情報:
(i)配列の特徴
(A)長さ:45ベースペアー
(B)型:核酸
(C)ストランド:シングル
(D)トポロジー:直鎖状
(xi)配列:SEQ ID NO:6:
(2)配列番号(SEQ ID NO):7の情報:
(i)配列の特徴
(A)長さ:45ベースペアー
(B)型:核酸
(C)ストランド:シングル
(D)トポロジー:直鎖状
(xi)配列:SEQ ID NO:7:
(2)配列番号(SEQ ID NO):8の情報:
(i)配列の特徴
(A)長さ:45ベースペアー
(B)型:核酸
(C)ストランド:シングル
(D)トポロジー:直鎖状
(xi)配列:SEQ ID NO:8:
(2)配列番号(SEQ ID NO):9の情報:
(i)配列の特徴
(A)長さ:45ベースペアー
(B)型:核酸
(C)ストランド:シングル
(D)トポロジー:直鎖状
(xi)配列:SEQ ID NO:9:
(2)配列番号(SEQ ID NO):10の情報:
(i)配列の特徴
(A)長さ:45ベースペアー
(B)型:核酸
(C)ストランド:シングル
(D)トポロジー:直鎖状
(xi)配列:SEQ ID NO:10:
(2)配列番号(SEQ ID NO):11の情報:
(i)配列の特徴
(A)長さ:1124ベースペアー
(B)型:核酸
(C)ストランド:シングル
(D)トポロジー:直鎖状
(xi)配列:SEQ ID NO:11:
Claims (15)
- 成熟LS−DNアーゼに対する図1(配列番号:2)に示されるアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列を含む単離された核酸分子。
- ベクターでトランスフォームされたホスト細胞によって認識されるプロモーターと動作可能にリンクしている、成熟LS−DNアーゼに対する図1(配列番号:2)に示されるアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列を含む発現ベクター。
- 成熟LS−DNアーゼに対する図1(配列番号:2)に示されるアミノ酸配列と少なくとも98%の同一性を持つアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列を含む単離された核酸分子。
- 図1(配列番号:2)の配列内の単一の位置のみにおいての、一つのアミノ酸の別のアミノ酸への置換によって、成熟LS−DNアーゼに対する図1(配列番号:2)に示されるアミノ酸配列とは異なるアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列を含む単離された核酸分子。
- 図1(配列番号:2)の配列内の2つの位置のみにおいての、一つのアミノ酸の別のアミノ酸への置換によって、成熟LS−DNアーゼに対する図1(配列番号:2)に示されるアミノ酸配列とは異なるアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列を含む単離された核酸分子。
- 成熟LS−DNアーゼに対する図1(配列番号:2)に示されるアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列を含む発現ベクターでトランスフォームされたホスト細胞。
- 成熟LS−DNアーゼに対する図1(配列番号:2)に示されるアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列を含む発現ベクターでトランスフォームされたホスト細胞の使用方法であって、発現ベクターが複製されるような条件の下で該ホスト細胞を培養することを含む方法。
- 成熟LS−DNアーゼに対する図1(配列番号:2)に示されるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする核酸分子でホスト細胞をトランスフォームし、該ポリペプチドが該ホスト細胞において生産されるような条件の下で該ホスト細胞を培養することを含む方法。
- 成熟LS−DNアーゼに対する図1(配列番号:2)に示されるアミノ酸配列を含む単離されたポリペプチド。
- 成熟LS−DNアーゼに対する図1(配列番号:2)に示されるアミノ酸配列と98%の同一性を持つアミノ酸配列を含む単離されたポリペプチドで、該ポリペプチドはDNA加水分解活性を持つポリペプチド。
- 図1(配列番号:2)の配列内の単一の位置のみにおいての、一つのアミノ酸の別のアミノ酸への置換によって、成熟LS−DNアーゼに対する図1(配列番号:2)に示されるアミノ酸配列とは異なるアミノ酸配列を含む単離されたポリペプチド。
- 成熟LS−DNアーゼに対する図1(配列番号:2)に示されるアミノ酸配列及び製薬学的に許容される賦形剤を含むポリペプチドを含む製薬学的組成物。
- 無菌的である請求項12記載の組成物。
- 成熟LS−DNアーゼに対する図1(配列番号:2)に示されるアミノ酸配列に結合可能な抗体。
- モノクローナル抗体である請求項14記載の抗体。
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