JP2000504257A - 交互パッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 挟み込まれて交互に膨張可能な少なくとも二組のセル（１，２）を有しており、各セルがパッド（３）を横切って横方向に伸長すると共に、パッドの中央に単一のＶ字形状を画定する交互圧力パッド（３）。パッド中央のＶ字形は、いつでも同時に支えられる人の領域が増大してより低い接触面圧力をもたらすところのより大きな圧力分布を生じる。

Description

【発明の詳細な説明】 交互パッド 本発明は、交互圧力パッド、特に、寝たきりの患者の床擦れの防止及び処置で 使用される種類の交互圧力パッドに関する。 一般にベッドでの炎症として知られている床擦れの形成は、特に、寝たきりの 患者の皮膚のある部分に加えられた圧力から生じる。一方の組の内部に他方の組 を差し込んだ二つの組の交互に膨張可能なセル（小室）を含む交互圧力パッドに よって床擦れの防止及び処置に対する要求をかなえることは公知である。このセ ルは患者を異なる位置で支えるために交互に膨張可能である。一般的には、膨張 及び収縮のサイクルは、適度のマッサージ効果を２分未満から２０分を超えるま で持続できる。 患者の快適さにとっては、パッドの所与の領域によって提供される支持が患者 によって隣接領域に加えられた圧力によって影響を及ぼされないことが重要であ る。したがって、患者にとって小さいセルのパッドは、大きなセルのパッドより 快適であり、パッドを横切るジグザグ経路あるいはＴ字状の経路もしくは同様な 経路における小さいセルを含むパッドは最適の快適さ を与える。 しかしながら、これらの小さいセルパッドは、不快なほど高い支持圧力に加圧 されない限り、より重い患者あるいは比較的軽い患者のより大きな骨の隆起部さ え支えることができない。 したがって、十分な支えを与えるために、より大きな厚さまで及びより低くよ り快適な圧力で膨らます大きなセルを有するパッドを使用する必要がある。一般 的には、大きなセルは、パッドにわたって直線的に伸びる細長筒（シリンダ）形 で使用されている。しかしながら、これらのパッドには、支えられないままであ る身体の大きな領域あるいは支えられていても不快に感じ、患者に不快及び不安 をもたらす領域の問題が存在する。このセルは、骨の隆起部が膨らまされたセル 間に落ち込み、また真下のマットレスや、仙骨の下からセルがずれてしまいがち な患者の横向きの状態の底に達することを防ぐことができない。 小さいセルの長所を大きなセルの長所に一致させることは、患者のかかとの下 の二重層の小さいセルパッドあるいはより小さい直径セルを提供することによっ てこれまで行われた。 本発明は、改良された大きなセル交互圧力パッドを提供しようとするものであ る。 本発明によれば、交互圧力パッドは、一方の組が他方の組に挟み込まれて交互 に膨張可能な少なくとも第１及び第２のセルを備えており、各セルは、パッドを 横切って横方向に伸長すると共に、非線形で繰返しのない経路を画定しており、 セルのほぼ全部が同じ経路を画定する。 患者のより多くの部分がいつでも同時に支えられるので、セルの非線形経路は 、身体に接触する各セルのより大きな長さに対して改良された快適さをもたらす 。増大された接触領域のために、このようなセルの従来の直線形横方向の配置を 有するパッドで得られる平均接触面圧力よりも低い平均接触面圧力が得られる。 本発明の他の態様によれば、交互圧力パッドは、横方向セルの各対向端の下に ある少なくとも一つの縦方向セル、すなわち一定の圧力で膨らまされる縦方向セ ルを含む交互に膨張可能な横方向のセルを備えている。縦方向セルは、パッドの 長さに沿って伸長しており、使用中、その上に横たわっている患者の周りに湾曲 する表面が、いつでも同時に支えられている患者の領域が増大するように備えら れ、増大された接触領域は、患者のための低い接触面圧力及び改良された快適さ を生じる。 好ましい実施形態において、セルは正弦経路を画定する。 好ましくは、各セル経路は、パッドの中心にあるほぼＵ字形を画定する。パッ ドの中心のＵ字形の位置は、二次元の、したがってより大きい圧力分布をもたら し、患者は、Ｕ字形の中央曲線によって背中にわたって支えられ、Ｕ字形のセル のアームによって身体の側面に沿っても支えられる。 好ましくは、パッドの長さに沿った各組のセルの配置は、同じ組の次の後続の セル経路のＵ字形アームの上部と水平方向に対応する組の一つのセル経路の中央 のＵ字形曲線を備えている。この独特なセル経路の輪郭は、患者の支えが維持さ れることを確実にし、患者が底付きしたり、真下のマットレスにあたる可能性、 特に中途半端に横たわる可能性を減らす有効なオーバーラップ効果を提供する。 この独特な輪郭は、患者がパッドを滑り落ちる可能性、すなわち従来の横方向の 直線形セル交互パッドが通常直面する問題をさらに減らす。 好ましくは、セル経路は、パッドの中央にあるＶ字形を画定する。 好ましくは、患者の頭部を支えるセルは、パッドで引き起こされる不快な頭の 移動を避けるために一定の圧力で膨らまされ る。 好ましくは、交互に膨張可能なセルは同時に膨らまされる。 全セルを同時に膨らませることは、一定の支持を与えるための静的パッドを提 供する。 好ましくは、流体をセルに供給するマニホールド及びセル接続部が、横方向セ ルの外側の湾曲端部のパッドの下に置かれ、あまり邪魔にならない患者の支持領 域を提供する。好ましくは、縦方向セルは、流体を横方向セルに供給するマニホ ールドを備えてもよい。 パッドの内側の方向に互いに隣接して配置された複数の縦方向セルがあり、よ り好ましくは、セルの各々は、改良された「クレードルあるいは揺りかご」効果 のために外部隣接セルよりも減少した直径を持つ。 好ましくは、センサは、パッドの下に位置するように配置されると共に、縦方 向セルの中間に設けられており、センサは、流体がセンサを通って流れ、排出さ れるようにマニホールドに接続され、パッドがその上の患者を支えるべく十分膨 らまされない場合、センサは、横方向セルの対応する組の膨張の間、マニホール ドの各々から排出される空気の流量を減らす。このよ うに、最適の患者の支持圧力が提供される。 本発明はマットレスあるいは上敷き（オーバーレイ）の形としての重要な用途 を得るが、本発明は種々の他の用途で、例えば、座席及び特に車椅子の座席上で 使用するためにも使用できることも明らかである。 次に、本発明の実施形態は添付図面を参照して説明される。 図１は、本発明による交互圧力パッドの実施形態の斜視図である。 図２は、図１のセルに流体を供給するのに適しているマニホールドの配置を示 している。 図３は、図２のマニホールドの断面図である。 図４は、本発明による交互圧力パッドの他の態様の概略図である。 次に、図１を参照するに、交互圧力パッドは、一つのおきのセル１’、１”等 によって形成された第１の組のセル１及びセル２’、２”等によって形成された 第２の組のセル２を含んでおり、これらの二つの組はパッド３を形成するように 挟み込まれている。二つの組のセル１及び２は、交互に膨張可能であり、回転弁 への供給を行うコンプレッサからの空気が供給される。 第１及び第２の組にはそれぞれのマニホールド６及び７から空気が供給される。 三つあるいはそれ以上の組のセルが使用されてもよいしあるいは任意の一つの組 の一つのセルが交互に膨らまされてもよい。一般に、各セルは、好ましい実施形 態において正弦経路に沿ってパッドを横切って横方向に伸長する細長筒形状であ る。 セルは、交互圧力パッドを形成するように正弦経路に沿ってベースシート上に 個々に形成されて拘束されてもよいし、あるいは好ましい実施形態により、交互 パッドは交互に膨張可能なセルを画定するように結合された上部８及び下部９の シート材料から作られてもよい。交互圧力パッドは、交互に膨張可能なセルを画 定するように結合された上部８及び下部９のシート材料から作られた部分（セク ション）を含んでいてもよい。結合部１０はパッドの横方向の正弦経路を画定す る。 各組のセルには、セル側面に沿って伸びるマニホールド６及び７によって流体 が供給される。二つのこのようなマニホールドは図２に示され、一つのマニホー ルドが夫々の組のセルに供給を行う。マニホールド６及び７は、コネクタ２０及 び２１によって各組のセルに接続されている。コネクタ２０は、マニホ ールド６に沿った位置に置かれ、流体を一方の組のセルに供給し、コネクタ２１ は、マニホールド７に沿った位置に置かれ、流体を他方の組のセルに供給する。 図３に示されるように、コネクタ及びマニホールドの両方は、セルの湾曲した端 部に置かれ、患者が横たわるためのあまり邪魔にならない領域を与える。二つの ヘッドセクションセル１ａ及び２ａは、各セルはが残りのセルの膨張及び収縮サ イクル中に一定の圧力を保持するように、各マニホールドに一方向バルブを介し て接続されている。 本発明の他の態様において、交互圧力パッドは、パッドの交互の膨張可能な横 方向のセルの下にある縦方向のセル１３及び１４を備えている。横方向のセルは 、図１に示されるようなものであってもよいしあるいは当該技術分野で使用可能 な任意の他の形であってもよい。縦方向のセル１３及び１４はパッドの長さに伸 長しており、パッドを両端で支持する。縦方向のセルは、一定圧力にあり、膨ら まされた場合、横たわっている患者の周りに湾曲する表面を与え、患者に望まし い、そっと腕に抱かれるような感触を与える。 次に図４を参照すると、好ましい実施形態において、縦方向のセルは、パッド 材料８、９と同じ長さ及び幅をもち、両側で それぞれ相互に接続された三つの縦方向のセル１３’、１３”、１３’’’及び セル１４’、１４”、１４’’’を形成するように結合された上部１５及び下部 １６のシート材料から作ることができる。各側面における縦方向の各セルは、患 者がその上に横たわったときに最適の曲面を生じさせるために、互いに隣接して 配置されると共に直径が次々に小さくなっている。 縦方向のセルは、パッドに接続されると共に種々の方法で膨らますことができ る。好ましい実施形態では、図４において、縦方向のセル１３”及び１４”の各 々はそれ自体マニホールドを備えており、夫々のマニホールドが流体を供給する ようにその長さに沿って各横方向セルを接続すると共に、その両方が流体を他の 縦方向セル１３’、１３’’’、１４’、１４’’’に供給する。同様に、一つ の縦方向セルのみがそのいずれかの側面に、各横向セルに供給を行う二組のコネ クタと縦方向セルあるいは他の縦方向セルに供給を行う両コネクタとの間に個別 の結合を有するコネクタを含むように配置されてもよい。 あるいはまた、図２のマニホールド６及び７は、縦方向セルあるいは各縦方向 セルを接続する追加コネクタ２０及び２１を含んでもよい。 さらに、上部１５及び下部１６のシートは、縦方向セル１３及び１４の間にセ ンサパッドを画定する。センサパッドは、我々の特許ＧＢ２２３３５５１号及び ＧＢ２２５８８０８号に記載されており、参照によりここに組み込まれる。 本発明による交互圧力パッドは、ベッドのマットレス上に固定するためにパッ ドの各頭部及び脚部から伸長するフラップ２３及び２４も含んでいる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，Ｓ Ｄ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＵＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ， ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，Ｆ Ｉ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＨＵ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ， ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，Ｍ Ｘ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ， ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ (72)発明者 フレツチヤー，ベロニカ・アイリーン イギリス国、ベツドフオードシヤー・エ ル・ユー・３・３・ピー・エス、ストリー トリー、シヤープンフー・ロード・56 (72)発明者 ペリー，クライブ・ラツセル イギリス国、ベツドフオードシヤー・エ ル・ユー・４・９・エル・イー、ルート ン、リーグレイブ、ハイ・ストリート・ 183

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 一方の組が他方の組に挟み込まれて交互に膨張可能な少なくとも第１及び 第２の組のセルを備えており、各セルが、パッドを横切って横方向に伸長すると 共に、非直線形で繰返しのない経路を画定しており、前記セルのほぼ全部が同じ 経路を画定している交互圧力パッド。 ２． 挟み込まれて交互に膨らまされる横方向セルを備えると共に、横方向セル の各対向端の下にある少なくとも一つの縦方向セルを含んでおり、前記縦方向セ ルが一定の圧力で膨らまされる交互圧力パッド。 ３． 前記横方向セルが正弦経路を画定している請求項１又は２に記載の交互圧 力パッド。 ４． 各セル経路が、パッドの中央に位置するほぼＵ字形を画定している請求項 ３に記載の交互圧力パッド。 ５． パッドの長さに沿った各組のセルの配置が、同じ組の次の後続のセル経路 のＵ字形アームの上部と水平方向に対応する組の一つのセル経路のＵ字形中央曲 線を備える請求項４に記載の交互圧力パッド。 ６． セル経路がパッドの中央にあるＶ字形を画定する請求項３に記載の交互圧 力パッド。 ７． 患者の頭部を支える横方向セルが一定圧力で膨らまされる請求項１から６ のいずれか一項に記載の交互圧力パッド。 ８． 横方向の交互に膨張可能なセルは同時に膨らまされる請求項１から７のい ずれか一項に記載の交互圧力パッド。 ９． 流体をセルに供給するマニホールド及びセル接続部を備えており、前記マ ニホールド及びセル接続部が横方向セルの外側の湾曲端部のパッドの下に位置し ており、あまり邪魔にならない患者の支持領域を提供する請求項１から８のいず れか一項に記載の交互圧力パッド。 １０． 縦方向セルが流体をセルに供給するマニホールドを備えている請求項２ から９のいずれか一項に記載の交互圧力パッド。 １１． 複数の縦方向セルが、パッドの内向き方向に互いに隣接して配置される 請求項２から１０のいずれか一項に記載の交互圧力パッド。 １２． セルの各々が、改良された揺りかご効果のために外側の隣接セルよりも 減少した直径をもつ請求項１１に記載の交互 圧力パッド。 １３． センサが、前記パッドの下に位置するように配置されると共に縦方向セ ルの中間に設けられており、前記センサは、流体がセンサを通って流れ、排出さ れるようにマニホールドに接続されており、前記パッドが患者を支えるべく十分 膨らまされない場合、前記センサが、横方向セルの対応する組の膨張の間、マニ ホールドの各々から排出される空気の流量を減らす請求項２から１２のいずれか 一項に記載の交互圧力パッド。 １４． 実質的に添付図面を参照して上記に説明され、かつ添付図面に示される ような交互圧力パッド。